JP2015027215A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リセット信号の出力許可タイミングを適正に設定し得る電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置100は、ゼロクロス信号を出力するゼロクロス検出回路と、直流入力部に設けられた電源ラインの電圧を検出し電圧検出信号を出力させる入力直流電圧検出回路と、前記ゼロクロス信号の状態に応じてウォッチドッグ信号を切換出力し且つリセット信号に応じて自身の再起動を実施する制御部と、前記ウォッチドッグ信号の切換状態に応じてリセット信号を切換出力させ且つ前記電圧検出信号に応じて前記リセット信号の切換規制を行うウォッチドッグ回路とを備える。この電源装置100は、商用電源の復帰開始後、電源の復帰を現す第1の復帰期間がゼロクロス信号の復帰を現す第2の復帰期間よりも長期間とさせる。
【選択図】図4
【解決手段】電源装置100は、ゼロクロス信号を出力するゼロクロス検出回路と、直流入力部に設けられた電源ラインの電圧を検出し電圧検出信号を出力させる入力直流電圧検出回路と、前記ゼロクロス信号の状態に応じてウォッチドッグ信号を切換出力し且つリセット信号に応じて自身の再起動を実施する制御部と、前記ウォッチドッグ信号の切換状態に応じてリセット信号を切換出力させ且つ前記電圧検出信号に応じて前記リセット信号の切換規制を行うウォッチドッグ回路とを備える。この電源装置100は、商用電源の復帰開始後、電源の復帰を現す第1の復帰期間がゼロクロス信号の復帰を現す第2の復帰期間よりも長期間とさせる。
【選択図】図4
Description
本発明は、電源装置に関し、特に、イネーブル機能付きウォッチドッグ回路を用いた技術に関する。
近年、イネーブル機能付きウォッチドックICを用いた技術が紹介されている(特開平05−137245号公報)。例えば、AC/DC変換用の電源装置では、図5に示す如く、AC入力部110と全波整流部230と平滑コンデンサC1とDC入力部240とがトランスTRの一次側に設けられ、DC出力部260がトランスTRの二次側に設けられ、更に、負荷112及び151を制御する制御部280と、これに接続されるウォッチドッグIC290とが設けられる。
図6に示す如く、制御部280は、ゼロクロス信号SG6に応じてウォッチドッグ信号SG8を出力させる。当該ウォッチドッグ信号SG8は、ゼロクロス信号SG6が正規の波形と非正規の波形とに分けて信号の状態を切換える。また、制御部280は、ウォッチドッグIC290から受取るリセット信号SG9に応じて自身を再起動させる機能が組込まれている。更に、制御部280は、燃料ポンプ,ヒーター,表示パネル,送風ファンといった様々な負荷を制御する。
また、ウォッチドッグIC290は、ウォッチドッグ信号SG8の状態に応じて、リセット信号SG9を正常モード(機能期間モード)/異常モード(制限期間モード)の何れかに対応させて出力させる。このうち、正常モードでは、ウォッチドッグ信号SG8の状態を監視して、制御部290の動作に問題が認められるときリセット信号SG9を出力する。一方、異常モードでは、リセット信号SG9のパルス出力を規制する。
図7及び図8は、上述した電源装置200の電源復帰動作を現すタイミングチャートである。尚、同図におけるVrmsは、AC電源電圧の実効値を示すものであり、当該電源の復帰時には其の値が定常値へ立上る。また、「Vin」は、DC入力部240の電源ラインにおける電圧値(以下、入力直流電圧Vinと呼ぶ)を示す。その他の波形にあっても信号電圧の状態を示すものであって、各々の信号に対応させて制御部280の入力ポート,ウォッチドッグIC290の入力ポート/出力ポートが書き添えられている。
図7(a)は、AC電源の実効値電圧Vrmsが急峻に立上る場面を現している。図示の如く、電源の復帰に応じてゼロクロス信号SG6が立上がり、この信号が復帰すると、略同時刻に対応してウォッチドッグ信号SG8も正常状態へ切換る。ここでは、ゼロクロス信号SG6が素早く復帰するものとする。
一方、入力直流電圧Vinは、AC電源が復帰すると、適宜の時定数を伴って上昇する。そして、この入力直流電圧Vinが所定電圧Vthへ達する時点で、電圧検出信号SG7が切換えられ、これに応じて、リセット信号の設定モードも切換えられる。この場合、ウォッチドッグIC290は、入力直流電圧Vinが所定電圧Vthまで回復すると、制御部280でのリセット動作を可能な状態に戻すことになる。
図7(a)によれば、AC電源の実効値電圧Vrmsが急峻に立上るので、ウォッチドッグ信号が正常状態へ戻るタイミングと、リセット信号SG9が出力許可設定されるタイミングとが略一致する。このため、制御部280におけるリセット動作処理は、制御部280が正常に動作している期間について機能することとなる。
一方、ゼロクロス検出回路231によっては、電源復帰してからゼロクロス信号SG6を復帰させる期間Δt2が長期化することも起こり得る(図7(b)参照)。この場合、ゼロクロス信号SG6の復帰時刻と直流入力電圧Vinの復帰時刻とに大きなズレが生じる為、リセット信号SG9は、ウォッチドッグ信号SG8が正常状態へ切換る前に、リセット機能再開する旨の設定モードへ切換えてしまう。そうすると、制御部280では、自身の処理動作に不具合(暴走等)が生じていてもリセット処理動作が繰り返されてしまう。このとき、制御部280のリセット動作とメモリ回路(例えば、EEPROM)のリセット動作が連動するように動作規定されたシステムでは、其のメモリ回路に記録されている重要な情報を消去してしまう惧れがある。
また、図8に示す如く、AC電源の実効値電圧Vrmsが徐々に増加する場面にも配慮する必要がある。この場合、ゼロクロス信号SG6は、実効値電圧Vrmsが所定の電圧値Vzcxに達してから復帰する。従って、リセット信号SG9は、入力直流電圧Vinの復帰を判定する所定閾値Vthの設定次第で、モード設定の切換タイミングが早まるから、先と同様、制御部280における処理動作の暴走中にリセット動作指令の繰り返しを排除できない。
本発明は上記課題に鑑み、リセット信号の出力許可タイミングを適正に設定し得る電源装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では次のような電源装置の構成とする。即ち、ゼロクロス信号を出力するゼロクロス検出回路と、直流入力部に設けられた電源ラインの電圧を検出し当該電圧が規定値へ達した時点で電圧検出信号を切換出力する入力直流電圧検出回路と、前記ゼロクロス信号の状態に応じてウォッチドッグ信号を切換出力し且つリセット信号に応じて自身の再起動を実施する制御部と、前記ウォッチドッグ信号の状態に応じて前記リセット信号を出力させる機能期間モードと前記リセット信号の出力を規制させる規制期間モードとを前記電圧検出信号に応じて設定させるウォッチドッグ回路と、を備え、
商用電源の復帰開始後、前記直流入力部に設けられた電源ラインの電圧値が増加開始してから前記電圧検出信号が切換えられる迄の第1の復帰期間は、前記直流入力部に設けられた電源ラインの電圧値が増加開始してから前記ウォッチドッグ信号が切換る迄の第2の復帰期間よりも長期間とされることとする。
商用電源の復帰開始後、前記直流入力部に設けられた電源ラインの電圧値が増加開始してから前記電圧検出信号が切換えられる迄の第1の復帰期間は、前記直流入力部に設けられた電源ラインの電圧値が増加開始してから前記ウォッチドッグ信号が切換る迄の第2の復帰期間よりも長期間とされることとする。
特に、前記第2の復帰期間は、前記商用電源の電圧実効値が所定期間かけて回復する場合において、前記第1の復帰期間よりも長期間とされることとする。
好ましくは、前記規制期間モードへ切換えられるタイミングは、前記商用電源の電圧実効値が所定期間かけて停電状態へ変化する場合において、前記ウォッチドッグ信号が前記ゼロクロス信号の異常を示す信号へ切換るタイミングよりも早期に設定されることとする。
本発明に係る電源装置によると、本実施の形態に係る電源装置は、商用電源ACが復帰する際、ゼロクロス信号の復帰を待って、リセット信号の出力規制を解く。従って、制御部は、自身の動作が正常に復帰してからリセット信号を受信することになり、リセット動作処理を正しく実行させることが可能となる。
以下、本発明に係る実施の形態につき図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る電源装置100の構成が示されている。尚、本実施の形態で説明する電源装置100は、石油ファンヒータ等の燃焼装置へ組込まれるものとする。
電源装置100は、図示の如く、AC入力部110と,全波整流部130と,DC入力部140と,トランスTRと,第1の負荷回路150と,DC出力部160と,過電圧保護機能部170と,制御部180と,ウォッチドッグIC190とから構成される。
AC入力部110,全波整流部130,及び,DC入力部140は、トランスTRの一次側に設けられる。また、第1の負荷部150及びDC出力部160は、トランスTRの二次側に設けられる。
AC入力部110は、AC電源が入力される回路部位であって、電源ラインでは、交流電力が印加されている。また、当該AC入力部110は、フィルター回路111及び113,第2の負荷112が設けられる。このうち、第2の負荷112は、ファンモータ,点火ヒータといった装置が設けられ、制御部180によって適宜に運転される。
全波整流部130は、ダイオードブリッジといった整流回路120の後段に設けられ、ここでの電源ラインには、全波整流された電圧が与えられている。この全波整流部130には、ゼロクロス検出回路131が形成されている。この回路構成については、追って詳述する。
DC入力部140は、平滑コンデンサC1の後段に設けられ、ここでの電源ラインLx,Lyには、平滑コンデンサC1からの出力電圧(直流電圧)が印加されている。図示の如く、DC入力部140は、入力直流電圧検出回路141とドライブ回路143とが設けられる。これらの回路構成,機能についても、追って詳述することとする。
このように、トランスTRの一次側では、入力されたAC電源電力が負荷112で消費され、AC電源電力の残りの一部が直流電力へと変換される。また、この過程では、ゼロクロス信号SG6,電圧検出信号SG7等が検出・出力される。
トランスTRは、一次側の回路に接続される一次巻線L1,第1の負荷回路150に接続される二次巻線L2,及び,DC出力部160に接続される二次巻線L3と、これらを電磁的に結合させる鉄心とから構成される。当該トランスTRは、ドライブ回路143によって応動して一次側の通過電流を段発的に発生させ、これにより、二次側コイルL2,L3から励起電圧を出力させる。
このうち、第1の負荷回路150は、ダイオードD2及びコンデンサC2から成る平滑回路と、負荷151とが構成されている。負荷151は、DC電力によって駆動される装置であり、本実施の形態にあっては、燃料用ポンプ装置が接続される。尚、当該燃料用ポンプ装置も、先と同様、制御部180によって動作制御される。
一方、DC出力部160は、二次コイルL3の各端部へ電源ラインLv1及びLv4が接続され、更に、レギュレータ161を介して電源ライン(Lv2,Lv3)が分枝配設されている。そして、電源ラインLv1及びLv4には平滑回路174(C3,D3)が設けられ,電源ラインLv2及びLv4には平滑回路(C4,D4a)が設けられ,電源ラインLv3及びLv4には平滑回路(C5,D4b)が設けられる。これらの平滑回路は、励起電圧又は高周波で振動する電圧を平滑化(略一定値に制御すること)させる。
そして、電源ラインLv1(第1電源ライン)は、平滑回路174の出力電圧によって、12V程度の主電源電圧V1(第1の電圧)が印加されることとなる。また、電源ラインLv2(第2電源ライン)は、主電源電圧V1を降圧させるレギュレータ161の後段で電気的に接続され、5V程度の制御電圧V2が印加される。更に、電源ラインLv3は、電源ラインLv2から分枝される電源ラインであって、制御電圧V2と同じく5V程度の制御用バックアップ電圧V3(以下、バックアップ電圧と呼ぶ)が生じている。特に、コンデンサC5の電気容量は、コンデンサC4の其れと比較して十分な大きさとされ、制御部180を数時間〜数十時間程度機能させることが可能である。
過電圧保護機能部170は、図2に示す如く、制御用過電圧検出回路171と、ラッチ状態検出回路172と、ドライブ信号生成回路173とから構成される。このうち、制御用過電圧検出回路171は、検出点taへ接続された入力信号ラインLaに、分圧抵抗R2,R3と、ツェナーダイオードDzとが直列に接続される。また、分圧抵抗R2及びR3は、其の両端に抵抗R1が並列接続され、其の分圧点にトランジスタTr1の信号入力端(ベース部)が接続される。更に、このトランジスタTr1は、入力端(コレクタ部)に内部電流ラインL3が接続され、出力端(エミッタ部)がアース電位に導通されている。
この制御用過電圧検出回路171は、レギュレータ161の後段に設けられた電源ラインLv2,Lv3の電位が所定閾値(規定値)を上回ると、ツェナーダイオードDzが降伏電圧に達し入力信号ラインLaに電流が流れ始める。このとき、トランジスタTr1は導通状態に切換えられる。即ち、制御用過電圧検出回路171は、制御用電圧(V2,V3)の過電圧状態を検出すると、ラッチ状態検出回路172から出力される電流(内部電流)を通過・発生させ、過電圧状態が収束すると、当該電流(内部電流)の通過を遮るよう機能する。
ラッチ状態検出回路172は、ラッチ部と信号出力部とから構成される。このうち、ラッチ部は、入力電流ラインLbを介して、平滑回路174の後段接点tbに導通される。この入力電流ラインLbは、分圧抵抗R4,R5を介して接点txへ配線され、其の後段で内部電流ラインL3に導通接続される。この電流経路に分枝して、トランジスタTr3及びTr2が接続される。トランジスタTr3を有する第1の経路は、抵抗R6及びコンデンサCpを介してアース電位へ導通される。また、トランジスタTr3の信号入力端(ベース部)は、分圧抵抗R4及びR5の分圧点に接続される。一方、トランジスタTr2は、内部電流の更なる分枝経路を形成する。また、このトランジスタTr2は、信号入力端(ベース部)と出力端(エミッタ部)との間に抵抗R7及びコンデンサCpが並列接続され、当該信号入力端(ベース部)に信号ラインL4が接続される。この信号ラインL4は、自身からドライブ信号生成回路へ向かって順方向となるダイオードDpを有し、上述した信号出力部を形成する。
かかる構成を具備するラッチ状態検出回路172は、制御用過電圧検出回路171にて過電圧が検出されると、「入力電流ラインLb→内部電流ラインL3→トランジスタTr1」という経路に内部電流が流れ始め、これを受けてトランジスタTr3が通電状態へ切換る。そうすると、コンデンサCpの電位が上昇するので、トランジスタTr2も通電状態へ切換る。ここで、内部電流は、過電圧が静まってもトランジスタTr2を経由して流れ続けるので、其のトランジスタTr2を含む経由経路と、トランジスタTr3を含む経由経路とに分枝して流れ続ける。このように、ラッチ状態検出回路172は、過電圧が一度生じるとこれを受けてラッチ状態を形成し、装置電源をオフさせる操作(操作者が行う電源ボタンのオフ操作、又は、電源コンセントを外す操作)が行われるまで、このラッチ状態を維持させる。
ラッチ状態が形成された場面では、コンデンサCpがチャージアップされた状態なので、信号ラインL4による出力電圧はHIGH状態とされ、装置電源のオフ操作(使用者によるリセット操作)が行われるまでこの状態が維持されることとなる。以下、信号ラインL4におけるこの状態を、ラッチ信号SG4と呼ぶこととする。
ドライブ信号生成回路173は、平滑回路174におけるダイオードと平滑コンデンサとの間の電源ラインに接続され(接点部tc)、当該接点部tcは、接点tc及びtc2,これの間に配されるコイルLとから構成される。接点Lc1は、通電ラインLc1に接続され、「抵抗R9→フォトカプラPC1の能動素子部→シャントレギュレータREG(通電制御部)」という通電経路を経由して、アース電位とされる適宜部位へ接続される。一方、接点tc2は、通電ラインLc2に接続され、抵抗R8及び抵抗R11の直列回路なる通電経路を経由して、アース電位の適宜部位へ接続される。
この分圧抵抗の接点tyは、一方では信号ラインL4に接続され、他方ではシャントレギュレータREGの入力端に接続される。また、通電ラインLc1及びLc2の間では、コンデンサCr,コンデンサCq及び抵抗R10の直列回路が設けられ、位相補償が適宜に行われる。
かかる構成を具備するドライブ信号生成回路173は、フォトカプラPC1の能動素子部から指令信号を適宜に発生させ、通常モードによる動作指令、又は、停止モードによる動作指令を行う。このうち、通常モードによる動作指令は、トランスTRの後段の電圧(本実施の形態ではダイオードD3直後の電圧)の増減に応じて形成される信号であって、其の電圧の実効値が高ければ発光周波数を増加させ、当該実効値が低ければ発光周波数を低下させる。このとき、ドライブ回路143では、フォトカプラPC1の受動素子部にて当該発光信号を受信し、発光周波数に応じて一次電流を通電・遮断させ、主電源電圧V1が一定となるように制御する。このような通常モードによる指令信号は、ラッチ信号の出力されていない場面で発生するものであって、フィードバック信号と呼ぶことがある。
一方、停止モードによる動作指令は、ラッチ信号SG4が入力されるとシャントレギュレータREGの通電量が増加するので、これに応じてフォトカプラPC1の発光周波数を一層高くさせる。このとき、ドライブ回路143では、通常モードよりも高い発光周波数の光信号を受信し、トランスTRの励起動作を抑制(停止、又は、出力電圧が十分でない状態)させる。このような停止モードによる指令信号は、ラッチ信号SG4の入力中に発生するものであって、動作停止信号と呼ぶことがある。
上述の如く、本実施の形態に係る電源装置100は、ラッチ状態検出回路172によって過電圧発生の事実を持続的に報知させ、ドライブ回路143の動作を制限させる。この為、トランスTRの後段における各出力電圧は、一度過電圧が生じると、操作者による復帰操作が行われるまで、電源として機能しない程度の低下状態(又は、停止状態)で保たれる。
このため、当該電源装置100は、自発的な動作回復に伴う不測の事故発生を予防でき、高度な安全性を保障できる。例えば、制御部180による負荷の制御動作が行われなくなるので、点火ヒーターといった装置での発熱事故を回避できる。また、負荷151への電力供給も抑えられるので、化石燃料等の過供給、これに伴う火災といった事態も回避される。
特に、本実施の形態に係る電源装置100は、制御電圧(V2,V3)の過電圧を検出する回路構成とされる。このため、マイコン等から構成される制御部180の暴走を未然に食い止め、操作者の電源再投入によって、適正な制御電圧によるマイコン等の起動が行われる。
図3を参照し、ウォッチドッグIC190及びこれに関係する回路構成について説明する。先ず、ゼロクロス検出回路131は、電源側検出部131aと制御部側信号出力部131bとから構成され、これらはフォトカプラPC2を介して動作連結されている。
電源側検出部131aは、抵抗R21及びR22の直列回路を具備し、更に、抵抗R21に対し並列にコンデンサCv及びフォトカプラPC2の能動素子部が接続される。当該電源側検出部131aは、整流回路120の後段電源ラインに接続され、全波整流波形を監視することでゼロクロスタイミングを検出する。このため、電源側検出部131aは、其のタイミングを発光信号SG1によって表現できるよう、コンデンサ及び抵抗素子から成る回路の時定数が適宜に設定される。
制御部側信号出力部131bは、光信号SG1を受けると、これを現す周波数のゼロクロス信号SG6を出力させる。また、当該制御部側信号出力部131bは、ゼロクロス信号SG6の状態が制御部180で判別されるよう、H−L信号の電圧値のレンジが適宜に調整されている。
入力直流電圧検出回路141は、ゼロクロス検出回路131と同様、電源側検出部141aと制御部側信号出力部141bとから構成される。電源側検出部141aは、抵抗R31及びR32の直列回路を具備し、更に、抵抗R31に対し並列にコンデンサCv及びフォトカプラPC3の能動素子部が接続される。当該電源側検出部141aは、平滑コンデンサC1の直後の電源ライン(直流入力部140に設けられた電源ライン)に接続され、平滑コンデンサC1直後の直流電圧を検出し、これが規定値Vthに達した時点で発光信号SG2を出力する。このため、電源側検出部141aは、規定値Vthを適宜に設定できるよう、コンデンサの容量及び抵抗素子の抵抗値が適宜に設定される。即ち、電源側検出部141aにあっても、これを構成する電気的素子が適宜に選択されるところ、これに応じた時定数が設定されることになる。
制御部側信号出力部141bは、抵抗R33と、抵抗(R34,R35)及びフォトカプラPC3の受動素子部より成る直流回路と、当該直流回路に並列接続されるコンデンサCsと、抵抗(R34,R35)の分圧点に入力信号端(ベース部)が接続されるトランジスタTr4とを具備している。このトランジスタTr4は、入力端(コレクタ部)が信号ラインL7に接続され、出力端(エミッタ部)がアース電位へ導通されている。
当該制御部側信号出力部141bは、直流入力電圧Vinが規定値Vthへ達すると光信号SG2を受光し、このとき、フォトカプラPC3の受光側に生じる電流によってトランジスタTr4を通電状態とさせる。即ち、入力直流電圧検出回路141は、入力直流電圧Vinが規定値Vthに達すると、トランジスタTr4のプルアップされていたコレクタ電位が低下させ、信号ラインL7での電位状態を切換える。以下、信号ラインL7に印加されるコレクタ電位を、電圧検出信号SG7と呼ぶこととする。
制御部180は、バックアップ電圧V3が印加される電源ポートVcc,アース側に電炉が形成されたVss,信号ラインL6に接続される入力ポートP1,信号ラインL8に接続される出力ポートP2,信号ラインL9に接続される入力ポートP3を配備させている。当該制御部180は、例えばマイコンのような演算処理機能を具備する電子装置であって、CPU,メモリ,AD変換部等を内蔵させている。
このうち、メモリには適宜の制御プログラムが格納されている。そして、制御部180は、CPUといったハードウェア資源とプログラム等のソフトウェア資源とが協働して、所定の処理機能が構築される。特に、本実施の形態に係る制御部180では、図3に示す如く、ゼロクロス信号検出処理181,ウォッチドッグ信号出力処理182,及び,リセット動作処理183などが構築される。
ゼロクロス信号検出処理181は、入力ポートP1へ印加されたゼロクロス信号SG6に対して閾値判定を行い、其の検出時点がゼロクロスタイミングであるか否かを判別する。尚、制御部180は、適正なゼロクロス信号が与えられていないと動作ベースとなるタイミングを把握できなくなるので、正しい動作を続けることができなくなる。即ち、制御部180は、電源供給が適正に行われている他、ゼロクロス信号SG6が適正値で入力されていることも、正しい動作を実現させる条件の一つとなる。
ウォッチドッグ信号出力処理182は、ゼロクロス信号SG6及びその他の動作が正常状態であると、ウォッチドッグ信号SG8を周期的なパルス波として出力する(図4では、これを便宜的にHIGH状態で表している)。また、ウォッチドッグ信号出力処理182は、ゼロクロス信号SG6及びその他の動作が異常状態であると、ウォッチドッグ信号をLOW状態とさせる。このように、ウォッチドッグ信号出力処理182は、ゼロクロス信号等の状態(正常状態/異常状態)に応じてウォッチドッグ信号SG8を切換出力させる。尚、ゼロクロス信号SG6が異常状態であるとは、所定の周波数(例えば、50Hz又は60Hz)でゼロクロスタイミングが刻まれない状態を指す。
リセット動作処理183は、動作中のプログラムの処理を中断させ、制御部自身の動作について再起動を実施させる処理である。このリセット動作処理183は、一時的な不具合が生じた際に有用な処理であって、自身を再起動させることでその不具合が解消されることがある。当該リセット動作処理183は、ポートP3に入力されるリセット信号SG9に応じて起動される。
ウォッチドッグIC190は、Vccポートと、Vssポートと、WDポートと、RSTポートと、ENBポートとが設けられる。このうち、WDポートは、ポートP2に接続され、ウォッチドッグ信号SG8が入力される。RSTポートは、ポートP3に接続され、リセット信号SG9を出力させる。ENBポートは、信号ラインL7に接続され、電圧検出信号SG7が入力される。また、Vccポートは、電源の入力ポートであって、バックアップ電圧V3が印加される。
ウォッチドッグICは、ウォッチドッグ信号のパルス幅を要素タイミング毎にカウントし、所定時間内でウォッチドッグ信号のパルスエッジが検出されなかった場合のみリセット信号(パルス波)を出力させる。その後、先のカウント値をクリヤさせ、次回の規定値到来に備えてウォッチドッグ信号の監視を続ける。即ち、ウォッチドッグICでは、ウォッチドッグ信号のパルス状態を監視し、そのパルス幅が不適切であると、所定のタイミングにてリセット信号を出力させ、ウォッチドッグ信号のパルス幅が適正であれば、リセット信号の出力を行わない。このような、リセット信号が出力許可されている期間を「機能期間」と呼び、リセット信号が出力許可されている設定を「機能期間モード」と呼ぶ。
一方、ウォッチドッグICは、電圧検出信号SG7がHIGH状態のとき、電源復帰が未達であるとして、リセット信号SG9の出力を不許可とさせる。これが、イネーブル機能に相当する。以下、リセット信号の出力が規制されている期間を「規制期間」と呼び、リセット信号が出力規制(不許可)されている設定を「規制期間モード」と呼ぶ。
リセット信号SG9は、「規制期間モード」と区別できるように「機能期間モード」中に出力できる信号であって、「規制期間モード」中に出力されることはない。当該リセット信号SG9は、ウォッチドッグIC190でウォッチドッグ信号の波形異常が検知されたときのみ所定期間出力する信号であって、其の波形云々について特段問うものではない。
上述の如く、ウォッチドッグICは、電圧検出信号SG7の状態に応じて、「機能期間モード」か「規制期間モード」の何れかに切換設定する。本実施の形態では、電圧検出信号SG7がHIGH状態のとき「規制期間モード」が設定され、電圧検出信号SG7がLOW状態のとき「機能期間モード」が設定される。即ち、ウォッチドッグIC190は、電源の復帰が確認されているときリセット信号を出力許可させ、この状態の中で、ウォッチドッグ信号の波形異常が検知された時点でリセット信号を出力させる。他方、電源復帰が未達の場合、リセット信号の出力を制限させるので、この信号が出力されることはない。
図4は、電源復帰動作中における各信号のタイムチャートが示されている。このうち、図4(a)は、商用電源ACが比較的急峻に立上る場面が示されている。ゼロクロス信号SG6は、電源投入中に当該電源の半周期に同期したパルス信号が形成され、停電中にはこのパルスが現れることはない。即ち、図4(a)におけるゼロクロス信号SG6は、HIGH状態の部分で同期パルスが正しく形成される。同図にあっては、同期パルスが正しく出力される期間を便宜的にHIGH状態として表現している。
図4(a)参照すると、商用電源ACの電圧実効値Vrmsが回復する時点から、Δt2後に、ゼロクロス信号SG6が復帰するとされている。以下、Δt2を第2の復帰期間と呼ぶ。ウォッチドッグ信号SG8は、ゼロクロス信号SG6の状態を監視する役割を担うので、これが正常に戻るのと同時に正常を示す電位状態へと切換る。
ここで、直流入力部140に設けられた電源ラインの電圧値(入力直流電圧Vinに相当)は、商用電源ACの復帰開始時点と略同一時刻から増加が開始する。但し、入力直流電圧Vinは、其の検出回路141によって時定数が与えられている為、図示の如く、徐々に増加していく。そして、入力直流電圧Vinが規定値Vthに達する時刻は、ウォッチドッグ信号SG8が切換る時刻より後に現れるよう、制御部側信号出力部141aのコンデンサ,抵抗が適宜設定されている。これにより、電圧検出信号SG7,及び,リセット信号SG9は、ウォッチドッグ信号SG8が切換る時刻より後に現れる。即ち、直流入力電圧Vinが増加開始してからウォッチドッグ信号SG8が切換る迄の期間(以下、第1の復帰期間Δt1)は、ウォッチドッグ信号SG8の切換り時刻を終点とする第2の期間Δt2よりも長期間とされる。
このように、本実施の形態に係る電源装置100は、商用電源ACが復帰する際、ゼロクロス信号SG6の復帰を待って、リセット信号の出力規制を解く。従って、制御部180は、自身の動作が正常(暴走動作していない状態)に復帰してからリセット信号SG8を受信することになり、当該リセット動作処理183を正しく実行させることが可能となる。
また、リセット信号SG9を出力許可させる時刻は、第1の復帰期間Δt1によって決定されるところ、制御部側信号出力部141aの回路構成(コンデンサCv,抵抗R21,R22)によって調整が可能である。このため、第2の復帰期間Δt2が長期化する場合でも、当該回路構成の電気的素子を適宜に選択することで、制御部180の暴走動作を誘発しないよう、リセット信号SG9の出力可能時期を正しく設定することができる。
特に、本実施の形態に係る電源装置100は、図4(b)に示す如く、商用電源ACの電圧実効値Vrmsが所定時間かけて正常値へ回復する場面で有用である。かかる場面では、ゼロクロス検出回路131へ印加される電源も徐々に回復するので、第2の復帰期間Δt2、即ち、ゼロクロス信号SG6が正常に回復する時間も長期化してしまう。
しかし、本実施の形態に係る電源装置100は、この事情を踏まえて「第1の復帰期間Δt1」が「第2の復帰期間Δt2」よりも長期間となるように設定させることが可能なので、ゼロクロス信号SG6が正常に復帰してから、リセット信号SG9の出力許可させる設定を行い得る。即ち、制御部180が不安定な動作中にリセット動作処理が起動されることはない。
尚、停電発生時に商用電源が徐々に低下(徐々に停電状態へ変化)する場合、ゼロクロス信号が不安定になってからリセット信号SG9の出力制限をしてしまうと、制御部180は、このリセット信号SG9によって暴走してしまう可能性がある。このため、規制期間モードへ切換えられるリセット信号SG9のタイミングは、ウォッチドッグ信号SG8がゼロクロス信号の異常を示す切換タイミングよりも早期に設定されるのが好ましい。
これにより、リセット信号SG9は、ゼロクロス信号SG6が不正規な状態となる前に出力制限されるので、制御部180の暴走を誘発させずに済み当該制御部180の誤動作を回避させる。これに伴い、制御部280では、ヒーターの異常発熱,ポンプの誤動作に伴う燃料の過供給,バックアップ電源の無駄な消費,といった誤動作に基づく不具合も回避できる。特に、バックアップ電源が保護されることは、停電直前の動作上の情報,タイマー情報の消失を防ぐ有益なメリットとなる。
100 電源装置, 131 ゼロクロス検出回路, 141 入力直流電圧検出回路, 180 制御部, 190 ウォッチドッグ回路, SG6 ゼロクロス信号, SG7 電圧検出信号, SG8 ウォッチドッグ信号, SG9 リセット信号, AC 商用電源, Δt1 第1の復帰期間, Δt2 第2の復帰期間。
Claims (3)
- ゼロクロス信号を出力するゼロクロス検出回路と、直流入力部に設けられた電源ラインの電圧を検出し当該電圧が規定値へ達した時点で電圧検出信号を切換出力する入力直流電圧検出回路と、前記ゼロクロス信号の状態に応じてウォッチドッグ信号を切換出力し且つリセット信号に応じて自身の再起動を実施する制御部と、前記ウォッチドッグ信号の状態に応じて前記リセット信号を出力させる機能期間モードと前記リセット信号の出力を規制させる規制期間モードとを前記電圧検出信号に応じて設定させるウォッチドッグ回路と、を備え、
商用電源の復帰開始後、
前記直流入力部に設けられた電源ラインの電圧値が増加開始してから前記電圧検出信号が切換えられる迄の第1の復帰期間は、前記直流入力部に設けられた電源ラインの電圧値が増加開始してから前記ウォッチドッグ信号が切換る迄の第2の復帰期間よりも長期間とされることを特徴とする電源装置。 - 特に、前記第1の復帰期間は、前記商用電源の電圧実効値が所定期間かけて回復する場合において、前記第2の復帰期間よりも長期間とされることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記規制期間モードへ切換えられるタイミングは、前記商用電源の電圧実効値が所定期間かけて停電状態へ変化する場合において、前記ウォッチドッグ信号が前記ゼロクロス信号の異常を示す信号へ切換るタイミングよりも早期に設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
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JP2016197039A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | 三菱電機株式会社 | 放射線モニタ |
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- 2013-07-29 JP JP2013156365A patent/JP2015027215A/ja active Pending
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