JP2015026795A - 磁石用粉末、希土類磁石、磁石用粉末の製造方法及び希土類磁石の製造方法 - Google Patents

磁石用粉末、希土類磁石、磁石用粉末の製造方法及び希土類磁石の製造方法 Download PDF

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前田  徹
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Motoki Nagasawa
基 永沢
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Abstract

【課題】結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる磁石用粉末を提供する。
【解決手段】希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の磁性粒子からなる磁石用粉末であって、前記磁性粒子は、多数の前記主相の結晶粒が集合した集合組織を有し、前記結晶粒の最大結晶粒径が1μm未満で、かつ、前記結晶粒の配向度が60%以上であり、前記磁石用粉末に占める粒子径が3μm以上10μm以下の前記磁性粒子の割合が60質量%以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁石用粉末、希土類磁石、磁石用粉末の製造方法及び希土類磁石の製造方法に関する。特に、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる磁石用粉末及び磁石用粉末の製造方法に関する。
モータや発電機などの用途に、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を原料とする希土類磁石が広く使用されている。希土類磁石としては、Nd−Fe−B系化合物(例、NdFe14B)を主相とするNd−Fe−B系合金を用いたネオジム磁石が代表的である。希土類磁石には、希土類−鉄系合金の磁粉にバインダ樹脂を混合し、プレス成形して固めたボンド磁石や、この磁粉をプレス成形し、この粉末成形体を焼き固めた(焼結した)焼結磁石がある。また、ボンド磁石では、Nd−Fe−B系合金よりも更に磁気特性に優れるSm−Fe−N系化合物(例、SmFe17)を主相とするSm−Fe−N系合金を用いることが検討されている。希土類磁石に関する技術として、例えば特許文献1〜3に記載された技術がある。
希土類磁石の磁気特性を改善する技術の一つに、HDDR(Hydrogenation Disproportionation Desorption Recombination;水素化・不均化・脱水素・再結合)法がある。このHDDR法は、希土類−鉄系合金の粉末を水素化して、主相の結晶を分解した(水素化・不均化)後、脱水素することにより再結合させる(脱水素・再結合)方法である。この処理により、主相の結晶粒が微細化され、最大結晶粒径がサブミクロンオーダー(1μm未満)の多数の結晶粒が集合した集合組織(多結晶組織)となり、HDDR処理した磁粉をボンド磁石の原料粉末として用いることで、保磁力を高めることができる。また、ボンド磁石や焼結磁石では、磁粉の結晶方向を磁場中で揃えて配向させた後、プレス成形することが行われている。これにより磁石中の結晶粒の配向度を高め、異方性を付与することで、最大エネルギー積(BH)maxを向上させることができる。
特開2011−236498号公報 特開2012−241280号公報 特開2013−62482号公報
希土類磁石の磁気特性の更なる向上が望まれている。特に、磁石の性能指標である最大エネルギー積(BH)maxをより向上させることが望まれる。
最大エネルギー積(BH)maxを向上させるためには、磁石中の結晶粒の配向度を高めることが効果的である。しかし、従来のHDDR処理した磁粉は、多結晶粒子中の結晶粒の結晶方向がある程度揃っているとはいうものの、個々の粒子における結晶粒の配向度が十分ではなく、その配向度はせいぜい40%程度である。そのため、このような磁粉を原料粉末に用いて磁場中で配向させても、高い配向性を実現するには限界がある。また、磁粉を1μm以下まで微粉砕することにより結晶粒の配向度を高めることも考えられるが、粒径が1μm以下の微細な粒子は酸化の影響を受け易く、酸化により磁気特性の低下を招くことから、取り扱いが困難である。加えて、微細な粒子は磁場の影響を受け難いことから、磁場中で配向させる際に回転し難く、配向が不十分となる。そのため、微細な粒子を配向させるには、強磁場を印加する必要がある。
ところで、粒子径が数μmの単結晶粒子からなる磁粉を用いれば、容易に結晶粒の配向度を高めることができ、高配向の磁石が得られると考えられるが、結晶粒径が大きいと、保磁力が著しく低下する点で問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的の1つは、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる磁石用粉末を提供することにある。本発明の別の目的は、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる磁石用粉末を得ることができる磁石用粉末の製造方法を提供することにある。
本発明の磁石用粉末は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の磁性粒子からなる磁石用粉末である。前記磁性粒子は、多数の前記主相の結晶粒が集合した集合組織を有し、前記結晶粒の最大結晶粒径が1μm未満で、かつ、前記結晶粒の配向度が60%以上である。前記磁石用粉末に占める粒子径が3μm以上10μm以下の前記磁性粒子の割合が60質量%以上である。
本発明の磁石用粉末の製造方法は、以下の準備工程と、水素化工程と、プレス成形工程と、脱水素工程と、粉砕工程とを備える。
上記準備工程は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の原料合金を準備する。
上記水素化工程は、前記原料合金を水素化・不均化処理して、水素化材を得る。
上記プレス成形工程は、前記水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形して、水素化成形体を得る。
上記脱水素工程は、前記水素化成形体を4T以上の磁場中で脱水素・再結合処理して、磁石用成形体を得る。
上記粉砕工程は、前記磁石用成形体を機械的に粉砕して、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が60質量%以上である磁石用粉末を得る。
本発明の磁石用粉末は、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる。本発明の磁石用粉末の製造方法は、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる磁石用粉末を得ることができる。
水素化成形体を磁場を印加しながらDR処理した磁石用成形体の電子線後方散乱回折装置(EBSD)による結晶方位マップを示す図である。 水素化成形体を5Tの磁場中でDR処理した磁石用成形体における組織の部分模式図である。 水素化成形体を磁場を印加せずにDR処理した磁石用成形体の電子線後方散乱回折装置(EBSD)による結晶方位マップを示す図である。 水素化成形体を磁場を印加せずにDR処理した磁石用成形体における組織の部分模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。
(1)実施形態に係る磁石用粉末は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の磁性粒子からなる磁石用粉末である。磁性粒子は、多数の主相の結晶粒が集合した集合組織を有し、結晶粒の最大結晶粒径が1μm未満で、かつ、結晶粒の配向度が60%以上である。そして、磁石用粉末に占める粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が60質量%以上である。
上記した磁石用粉末によれば、磁石用粉末を構成する磁性粒子が、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒が集合した集合組織を有する多結晶粒子であるので、高い保磁力を有する。また、磁性粒子における結晶粒の配向度が60%以上であるので、結晶粒の配向度が高く、高い配向性(異方性)を有する。
上記した磁石用粉末は、粒子径が3μm以上10μm以下の前記磁性粒子の割合が60質量%以上である粒度分布を有するので、酸化の影響を受け難く、酸化による磁気特性の低下を抑制でき、取り扱いが容易である。更に、磁石用粉末が上記した粒度分布を満たすことで、粒子径が3μm未満の微細な粒子の割合が少なく、磁場中で配向させ易い。一方、粒子径が10μm超の粗大な粒子の割合が少ないことで、結晶粒の結晶方向のバラつきが小さく、結晶方向が揃った均一な集合組織を有する磁性粒子の割合が多い。よって、高配向の希土類磁石が得られることから、最大エネルギー積(BH)maxを向上させることができる。その他、上記した粒度を満たすことで、成形性にも優れる。
したがって、上記した磁石用粉末は、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる。このような磁石用粉末を希土類磁石の原料粉末として用いることで、高い保磁力のみならず、非常に高い配向性(異方性)を有する希土類磁石を得ることができる。
(2)上記した磁石用粉末の一形態としては、結晶粒の配向度が70%以上であることが挙げられる。
上記した形態によれば、より高い配向性を実現することができる。結晶粒の配向度は高いほど好ましく、より好ましくは80%以上、理想的には100%である。
(3)上記した磁石用粉末の一形態としては、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が80質量%以上であることが挙げられる。
上記した形態によれば、酸化の影響をより受け難く、磁気特性の低下をより抑制できる。また、希土類磁石の配向性をより高めることができ、最大エネルギー積(BH)maxを効果的に向上させることができる。粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合は多いほど好ましく、より好ましくは85%以上であり、理想的には100%である。また、結晶方向が揃った均一な集合組織を有する磁性粒子の割合が多くなる観点から、粒子径は3μm以上5μm以下がより好ましい。
(4)上記した磁石用粉末の一形態としては、希土類−鉄系合金が6質量%以下のCoを含有することが挙げられる。
上記した形態によれば、希土類−鉄系合金にCoを添加し、Feの一部をCoに置換することで、結晶粒の配向度を高めることができる。また、Coの含有量が6質量%以下であれば、飽和磁束密度Bsや残留磁束密度Brの低下を抑制できる。Coの含有量の下限は特に設けないが、例えば2質量%、望ましくは3質量%である。
(5)実施形態に係る希土類磁石は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の磁性粒子からなる磁石用粉末を固めた希土類磁石である。磁石用粉末は、上記(1)〜(4)のいずれか1つの実施形態に係る磁石用粉末である。そして、この希土類磁石は、結晶粒の配向度が60%以上である。
上記した希土類磁石によれば、上記した磁石用粉末を固めたものであり、結晶粒の配向度が60%以上であるので、高い保磁力のみならず高い最大エネルギー積(BH)maxを持つ。結晶粒の配向度は高いほど好ましく、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上であり、理想的には100%である。
(6)上記した希土類磁石の一形態としては、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めたものであることが挙げられる。
上記した形態によれば、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めた所謂ボンド磁石であり、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めることで、製造時の熱処理温度が低いため、結晶粒が粒成長せず、結晶粒径が維持される。
(7)上記した希土類磁石の一形態としては、磁石用粉末をプラズマ焼結法により固めたものであることが挙げられる。
従来の焼結磁石は、磁石用粉末をプレス成形した粉末成形体を約1000℃で高温焼結することが一般的であるため、結晶粒が粒成長して粗大化する。上記した形態によれば、プラズマ焼結法により約600℃で低温焼結することができるため、結晶粒の粒成長を抑制でき、結晶粒径が維持される。
(8)実施形態に係る磁石用粉末の製造方法は、以下の準備工程と、水素化工程と、プレス成形工程と、脱水素工程と、粉砕工程とを備える。
準備工程は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の原料合金を準備する。
水素化工程は、原料合金を水素化・不均化処理して、水素化材を得る。
プレス成形工程は、水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形して、水素化成形体を得る。
脱水素工程は、水素化成形体を4T以上の磁場中で脱水素・再結合処理して、磁石用成形体を得る。
粉砕工程は、磁石用成形体を機械的に粉砕して、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が60質量%以上である磁石用粉末を得る。
上記した磁石用粉末の製造方法によれば、上記した実施形態に係る磁石用粉末、即ち、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる磁石用粉末を得ることができる。
水素化工程における水素化・不均化処理(HD処理)とは、希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理することであり、この処理により、希土類−鉄系化合物(主相)を希土類元素の水素化合物とFeを含有する鉄含有物との相に分解する。つまり、希土類−鉄系合金を水素化・不均化処理した水素化材は、希土類元素の水素化合物(例、NdHやSmH)の相とFeを含有する鉄含有物(例、FeやFeBなどの鉄化合物)の相とが混在する組織を有する。鉄含有物の相は、水素化前の希土類−鉄系化合物や希土類元素の水素化合物の相に比較して、柔らかく変形し易いことから、後工程のプレス成形工程において、水素化材を相対密度が60%以上、更には80%以上となるようにプレス成形することが容易になる。特に、純鉄は変形し易く、鉄含有物の相として純鉄の相(Fe相)が存在すると、成形性が向上し、後工程のプレス成形工程において相対密度を高くし易い。
プレス成形工程では、水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形することで、鉄含有物の相を塑性変形させることにより、鉄含有物の相の集合組織を形成する。相対密度が高くなるほど、鉄含有物の相の塑性変形量が増加し、鉄含有物の相の集合組織の領域が拡大する。水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形すると、3μm以上10μm以下の集合組織の領域を形成することができる。水素化材をプレス成形した水素化成形体の相対密度が高いほど、鉄含有物の相の集合組織の領域を拡大できる点で好ましく、例えば80%以上とすることが挙げられる。水素化成形体の相対密度の上限は特に設けないが、後工程の脱水素工程において希土類元素の水素化合物から水素を抜け易くする観点から、例えば95%とする。
脱水素工程における脱水素・再結合処理(DR処理)とは、水素化成形体を不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で再結合温度以上の温度で熱処理することであり、この処理により、希土類元素の水素化物から水素を抜くことで、元の希土類−鉄系化合物(主相)に再結合する共に主相の結晶粒を微細化する。この処理によって、水素化成形体における鉄含有物の相の集合組織は、最大結晶粒径がサブミクロンオーダー(1μm未満)の多数の結晶粒が集合した集合組織となる。つまり、水素化成形体を脱水素・再結合処理した磁石用成形体は、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒が集合した3μm以上10μm以下の多結晶組織の領域を有する。また、水素化成形体を磁場中で脱水素・再結合処理することで、再結合する際に、一定の方向に配向した結晶が生成され、多結晶組織において結晶粒の結晶方向を一方向に揃えることができる。水素化成形体を4T以上の磁場中で脱水素・再結合処理すると、多結晶組織における結晶粒の配向度を60%以上とすることができる。脱水素工程における磁場の強度が強いほど、より多くの結晶粒の結晶方向を揃えることができる点で好ましく、例えば5T以上とすることが好ましい。磁場の強度の上限は特に設けないが、実用上の観点から10Tとする。また、前工程のプレス成形工程における水素化成形体の相対密度が高いほど、結晶粒の配向度が向上する傾向がある。
粉砕工程では、磁石用成形体を機械的に粉砕することで、多結晶組織を粒子として取り出すことにより、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が60質量%以上である磁石用粉末を得る。つまり、この磁性粒子は、磁石用成形体の多結晶組織を引き継いで、多数の主相の結晶粒が集合した集合組織を有し、最大結晶粒径が1μm未満で、かつ、結晶粒の配向度が60%以上である。磁石用成形体には、水素化成形体を脱水素・再結合処理したときに多結晶組織間に希土類元素を多く含む希土類リッチ相が生成され偏在する。そのため、磁石用成形体を粉砕すると、脆弱な希土類リッチ相に優先的にクラックが生じて、多結晶組織が粒子として残り易い。結晶方向が揃った均一な集合組織を有する磁性粒子の割合を多くする観点から、粒子径が3μm以上5μm以下となるように粉砕することがより好ましい。
(9)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、プレス成形工程において、水素化材を相対密度が80%以上となるようにプレス成形することが挙げられる。
上述したように、水素化成形体の相対密度を高くすることで、鉄含有物の相の塑性変形量に応じて鉄含有物の相の集合組織の領域が拡大する他、水素化成形体をDR処理することによって、磁石用成形体の多結晶組織における結晶粒の配向度を高めることができる。水素化材を相対密度が80%以上となるようにプレス成形すると、3μm以上10μm以下の集合組織の領域を形成し易い。また、この水素化成形体をDR処理することによって、磁石用成形体における多結晶組織の領域を3μm以上10μm以下に制御し易い上、結晶粒の配向度を70%以上とすることも可能である。その結果、結晶粒の配向度がより高い磁石用粉末を得ることが可能である。
(10)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、水素化工程において、原料合金を水素化・不均化処理する際の雰囲気圧力を大気圧とすることが挙げられる。
上記した形態によれば、大気圧下でHD処理するので、HD処理する際の雰囲気圧力(水素圧)を制御する必要がなく、製造性に優れる。
(11)実施形態に係る希土類磁石の製造方法は、上記(8)〜(10)のいずれか1つの実施形態に係る磁石用粉末の製造方法により製造された磁石用粉末を用いると共に、以下の配向工程と、磁石成形工程とを備える。
配向工程は、上記した磁石用粉末を磁場中で磁性粒子の結晶方向を揃えて配向させる。
磁石成形工程は、配向させた磁石用粉末をプレス成形し、固める。
上記した希土類磁石の製造方法によれば、上記した磁石用粉末を磁場中で配向させて成形することから、結晶粒の配向度が高い希土類磁石を得ることができる。例えば、希土類磁石における結晶粒の配向度を60%以上とすることができる。したがって、高い保磁力のみならず高い最大エネルギー積(BH)maxを持つ希土類磁石を得ることができる。
(12)上記した希土類磁石の製造方法の一形態としては、磁石用粉末にバインダ樹脂を混合しておき、磁石成形工程において、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めることが挙げられる。
上記した形態によれば、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めたボンド磁石を得ることができる。磁石用粉末をバインダ樹脂で固めることで、製造時の熱処理温度が低いため、結晶粒が粒成長せず、結晶粒径を維持できる。
(13)上記した希土類磁石の製造方法の一形態としては、磁石成形工程において、磁石用粉末をプラズマ焼結法により焼き固めることが挙げられる。
上記した形態によれば、磁石用粉末をプラズマ焼結法により焼き固めた焼結磁石を得ることができる。プラズマ焼結法では、低温での焼結が可能であるため、結晶粒の粒成長を抑制でき、結晶粒径を維持できる。
(14)上記した希土類磁石の製造方法の一形態としては、配向工程において、磁場の強度を1T以上とすることが挙げられる。
上記した形態によれば、配向磁場の強度を1T以上とすることで、磁石用粉末を配向させ易く、磁性粒子の結晶方向を揃え易い。つまり、希土類磁石における結晶粒の配向度を高めることができる。配向磁場の強度が強いほど、磁性粒子の結晶方向を強制的に揃え易いが、上述したように、磁石用粉末は粒子径が3μm以上の磁性粒子の割合が多いため、磁性粒子が磁場によって回転し易く、2T以下の弱磁場であっても、磁石用粉末を十分に配向させることが可能である。また、2T以下の弱磁場であれば、強力な磁場を発生させる特殊な磁場発生器を準備する必要がなく、低コスト化を図れる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る磁石用粉末及び磁石用粉末の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下では、まず、磁石用粉末の製造方法について説明し、次いで磁石用粉末について説明する。
<磁石用粉末の製造方法>
実施形態に係る磁石用粉末の製造方法は、原料の希土類−鉄系合金を準備する準備工程→合金をHD処理する水素化工程→水素化材をプレス成形するプレス成形工程→水素化成形体を磁場中でDR処理する脱水素工程→磁石用成形体を粉砕する粉砕工程を備える。以下、各工程に分けて説明する。
(準備工程)
準備工程は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の原料合金を準備する。希土類−鉄系合金は、代表的には、Nd−Fe−B系化合物(例、NdFe14B)を主相とするNd−Fe−B系合金やNd−Fe−C系化合物(例、NdFe14C)を主相とするNd−Fe−C系合金、Sm−Fe系化合物(例、SmFe17)を主相とするSm−Fe系合金が挙げられる。希土類−鉄系合金は、例えばストリップキャスト法により製造することができる。
希土類元素としては、Sc、Y、ランタノイド及びアクチノイドから選択される1種以上の元素が挙げられる。中でも、希土類元素として、Nd、Sm、Pr、Ce、Dy及びYから選択される少なくとも1種の元素を含むと、磁気特性に優れる希土類磁石が得られて好ましい。特に、Nd又はSmを含むと、磁気特性に優れる希土類磁石が得られる。また、希土類元素の含有量は10質量%以上40質量%未満であることが好ましい。例えば、Ndを含む組成の場合、Ndの含有量は25質量%以上(更に28質量%以上)35質量%以下であることが好ましく、Smを含む組成の場合、Smの含有量は25質量%以上26.5質量%以下であることが好ましい。Nd又はSmの含有量が上記範囲内であることで、化学量論組成がNdFe14B又はSmFe17などの希土類−鉄系化合物(希土類−鉄系合金)が得られ、希土類−鉄系化合物の主相の結晶粒界に希土類元素を多く含む希土類リッチ相が均一な厚さで薄く存在する組織が得られる。また、合金組成を上記希土類−鉄系化合物(主相)の化学量論組成よりも希土類元素に富む組成にすると、希土類リッチ相が多く生成され、後工程の粉砕工程で希土類リッチ相を起点として粉砕し易くなる。
希土類−鉄系合金において、希土類元素及びFe以外の元素としては、特にNdを含む組成の場合、B又はCを含むことが挙げられる。その他の元素としては、Co、Ni、Ga、Cu、Al、Si、Ti、Mn及びNbから選択される1種以上の元素が挙げられる。特に、添加元素としてCoを含有する場合は、酸化による希土類−鉄系化合物の不均化分解に起因するFeの析出を抑制する効果や、最終的に得られる磁石用粉末(磁性粒子)の結晶粒の配向度を高める効果などが期待できる。Gaを含む場合は、希土類リッチ相を均質にする効果などが期待できる。これらの効果によって磁気特性の更なる向上が望める。これらの添加元素は、例えばFeの一部に置換されて存在する。希土類−鉄系合金は、不可避不純物の含有を許容する。Coを含有する場合、その含有量は6質量%以下であることが好ましく、そうすることで飽和磁束密度Bsや残留磁束密度Brの低下を抑制できる。
(水素化工程)
水素化工程は、上記した希土類−鉄系合金の原料合金を水素化・不均化処理(HD処理)して、水素化材を得る。HD処理とは、希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理することであり、このHD処理により、希土類−鉄系化合物(主相)を希土類元素の水素化合物とFeを含有する鉄含有物との相に分解する。希土類元素の水素化合物としては、例えばNdHやSmHなどが挙げられる。Feを含有する鉄含有物には、純鉄(Fe)とFeBなどの鉄化合物との双方を含み、Feを含有する鉄含有物としては、Fe、FeB、FeCなどの鉄化合物などが挙げられる。水素化材は、相分解前の希土類−鉄系化合物や希土類元素の水素化合物の相に比較して柔らかい鉄含有物の相が存在することから、後工程のプレス成形工程において、プレス成形したときに鉄含有物の相が塑性変形して、相対密度を高く設定し易い。
HD処理する際の雰囲気は、水素を含む雰囲気、例えばHガス雰囲気、又はHガスとArやNなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気とすることが挙げられる。また、HD処理する際の雰囲気圧力は、大気圧とすることができる。
HD処理する際の熱処理の温度は、不均化反応が生じる不均化温度以上(例えば600℃以上、更に650℃以上)1100℃以下、好ましくは700℃以上(更に750℃以上)950℃以下(更に900℃以下)とすることが挙げられる。希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相の存在形態は、主に熱処理温度に依存する。熱処理温度を不均化温度近傍に設定すると、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが積層構造となっている層状形態が得られる。熱処理温度を不均化温度+100℃以上といった高めに設定すると、鉄含有物の相中に粒状の希土類元素の水素化合物の相が分散して存在する分散形態が得られる。分散形態は希土類元素の水素化合物の相の周囲に鉄含有物の相が均一的に存在することで、層状形態よりも鉄含有物の相が塑性変形し易く、塑性変形量が大きくとれる。そのため、後工程のプレス成形工程において、相対密度が60%以上、更に80%以上といった高密度の水素化成形体をより得易くなる。また、熱処理温度を高くすると、Fe相のマトリックス化が進行し、成形性が向上するため、後工程のプレス成形工程において相対密度を高められる。しかし、熱処理温度が高過ぎると、溶融固着などの不具合が起きる上、後で脱水素・再結合処理(DR処理)による再結合が困難になることから、熱処理温度の上限は1100℃とすることが好ましい。特に、熱処理温度を950℃以下にすると、微細な組織となる。上記した熱処理温度での保持時間は0.5時間以上5時間以下とすることが挙げられる。
水素化材は、10体積%以上40体積%未満の希土類元素の水素化合物の相と、残部がFeを含有する鉄含有物の相とからなる組織を有することが好ましい。希土類元素の水素化合物の相を除く残部が実質的に鉄含有物の相であり、この鉄含有物の相を主成分(60体積%以上90体積%以下)とすることで、成形性(相対密度)を高められる。更に、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが隣接して存在しており、かつ鉄含有物の相を介して隣り合う希土類元素の水素化合物の相の間隔が3μm以下であることが好ましい。このように鉄含有物の相が希土類元素の水素化合物の相間に存在し、両相が上記した特定の間隔で存在する組織は、両相が均一的に存在する組織であるため、プレス成形したときに均一的に変形する。
上記した間隔の測定は、例えば、断面をエッチングして鉄含有物の相を除去して希土類元素の水素化合物の相を抽出したり、又は溶液の種類によっては希土類元素の水素化合物の相を除去して鉄含有物の相を抽出したり、若しくは断面をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により組成分析することで測定できる。上記間隔が3μm以下であると、後でDR処理により、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが元の希土類−鉄系化合物に再結合する際に、過度なエネルギーを投入しなくて済む上に、希土類−鉄系化合物の結晶粒の粗大化による磁気特性の低下を抑制できる。希土類元素の水素化合物の相間に鉄含有物の相が十分に存在するためには、上記間隔は0.5μm以上、更に1μm以上が好ましい。上記間隔は、例えば、合金組成を調整したり、HD処理の条件、特に熱処理温度を調整することで制御できる。例えば、希土類−鉄系合金において鉄の比率(原子比)を多くしたり、上記した温度範囲内で熱処理温度を高くしたりすると、上記間隔が大きくなる傾向がある。
なお、希土類−鉄系合金をHD処理すると、希土類リッチ相が水素を吸蔵することによって希土類リッチ相の脆化及び体積膨張が起こり、希土類リッチ相にクラックが生じて部分的に粉砕されることがある。
(プレス成形工程)
プレス成形工程は、上記した水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形して、水素化成形体を得る。水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形することで、鉄含有物の相を塑性変形させることにより、鉄含有物の相の集合組織を形成する。水素化成形体の相対密度が高くなるほど、鉄含有物の相の塑性変形量が増加し、鉄含有物の相の集合組織の領域が拡大する。上述したように、水素化材は鉄含有物の相が存在することから、プレス成形する際の成形圧力が比較的小さくても、相対密度が60%以上、更には80%以上となるようにプレス成形することが容易である。水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形すると、3μm以上10μm以下の集合組織の領域を形成することができる。また、水素化成形体の相対密度が高いほど、鉄含有物の相の集合組織の領域を拡大できる他、水素化成形体を後でDR処理することによって、後述するように、磁石用成形体の多結晶組織における結晶粒の配向度を高めることができる。水素化成形体の相対密度は、例えば80%以上とすることが好ましい。プレス成形する際の成形圧力は、例えば294MPa(3ton/cm)以上1960MPa(20ton/cm)以下とすることが挙げられる。なお、ここでいう「相対密度」とは、希土類−鉄系合金(原料合金)の真密度に対する実際の密度([水素化成形体の嵩密度/合金の真密度]の百分率)を意味する。
(脱水素工程)
脱水素工程は、上記した水素化成形体を4T以上の磁場中で脱水素・再結合処理(DR処理)して、磁石用成形体を得る。DR処理とは、水素化成形体を不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で再結合温度以上の温度で熱処理することであり、このDR処理により、希土類元素の水素化物から水素を抜くことで、元の希土類−鉄系化合物(主相)に再結合する共に主相の結晶粒を微細化する。このDR処理によって、水素化成形体における鉄含有物の相の集合組織は、最大結晶粒径がサブミクロンオーダー(1μm未満)の多数の結晶粒が集合した集合組織となる。つまり、磁石用成形体は、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒が集合した3μm以上10μm以下の多結晶組織の領域を有する。また、DR処理によって、多結晶組織間に希土類リッチ相が生成され偏在する。更に、水素化成形体を磁場中でDR処理することで、再結合する際に、一定の方向に配向した結晶が生成され、多結晶組織において結晶粒の結晶方向を一方向に揃えることができる。水素化成形体を4T以上の磁場中でDR処理すると、多結晶組織における結晶粒の配向度を60%以上とすることができる。脱水素工程における磁場の強度が強いほど、より多くの結晶粒の結晶方向を揃えることができる点で好ましく、例えば5T以上とすることが好ましい。前工程のプレス成形工程における水素化成形体の相対密度が高いほど、結晶粒の配向度が向上する。
DR処理する際の雰囲気は、不活性雰囲気、例えばArやNなどの不活性ガス雰囲気、又は、減圧雰囲気、例えば真空度が10Pa以下の真空雰囲気とすることが挙げられる。より好ましい真空雰囲気の真空度は、1Pa以下、更には0.1Pa以下である。特に、減圧雰囲気(真空雰囲気)中でDR処理した場合、再結合反応が完全に進行して、希土類元素の水素化合物が残存し難い。DR処理する際の熱処理の温度は、再結合反応が生じる再結合温度以上(例えば600℃以上、更に650℃以上、特に700℃以上)1000℃以下とすることが挙げられる。熱処理温度を高くすると、再結合反応が進行し易いが、高過ぎると、希土類元素の揮発や、希土類−鉄系化合物の結晶粒の粗大化に起因して磁気特性が低下する虞があるため、温度の上限は1000℃とすることが好ましい。上記した熱処理温度での保持時間は10分以上600分(10時間)以下とすることが挙げられる。
図1は、水素化成形体を5Tの磁場を印加しながらDR処理した磁石用成形体(後述する実施例1の試料No.1−3に相当)の電子線後方散乱回折装置(EBSD)による結晶方位マップであり、右にカラースケールを示す。具体的には、磁石用成形体において磁場印加方向に垂直な断面を測定面とした。ここでは、主相(NdFe14B相)の結晶の(100)面が強く配向しているほど緑色、(001)面が強く配向しているほど、即ち磁化容易軸であるc軸方向に配向しているほど赤色、(110)面が強く配向しているほど青色で表示される。図1中の黒色の部分は、希土類リッチ相(Ndリッチ相)である。また、図2は、この磁石用成形体の測定面における組織の部分模式図である。図2中の結晶粒内の矢印は、結晶粒のc軸方向(磁化容易方向)を示す。
図1、2に示すように、水素化成形体を磁場中でDR処理した磁石用成形体10Aは、3μm〜10μm、特に3μm〜5μmの領域に、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒11が集合した多結晶組織12を有する。ここでは、領域のサイズは、結晶方位マップから同系色の結晶粒の一群を抽出し、その領域の円相当径とした。また、それぞれの多結晶組織12において結晶粒11の結晶方位(磁化容易軸)がほぼ一方向に揃っており、異方的領域が多い。多結晶組織12間には、希土類リッチ相13が偏在している。
一方、図3及び図4は、水素化成形体を磁場を印加せずにDR処理した磁石用成形体(後述する実施例1の試料No.1−11に相当)のEBSDによる結晶方位マップ、及びこの磁石用成形体の測定面における組織の部分模式図である。
図3、4に示すように、水素化成形体を磁場を印加せずにDR処理した磁石用成形体10Bは、上記した磁石用成形体10Aと同様に、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒11が集合した多結晶組織12を有する。しかし、多結晶組織12において結晶粒11の結晶方位のバラつきが大きく、等方的領域が多い。
(粉砕工程)
粉砕工程は、磁石用成形体を機械的に粉砕し、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が60質量%以上である磁石用粉末を得る。粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が多いほど、酸化による磁気特性の低下を抑制したり、結晶方向が揃った均一な集合組織が得られる点で好ましく、例えば80質量%以上とすることが好ましい。また、粉砕は、磁石用粉末(磁性粒子)の酸化を抑制するため、酸素濃度が体積割合で5%以下、更には1%以下の雰囲気中で行うことが好ましい。
粉砕装置としては、例えば、ジェットミル、ボールミル、ブラウンミル、ピンミル、ジョークラッシャーなどを利用することができる。磁石用粉末に含まれる粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合は、例えば磁石用粉末を篩で分級し、粉末全体(全粒子)に対する上記した粒径範囲の粒子の質量割合を算出することで求めることができる。
磁石用成形体には、上述したように、多結晶組織間に希土類リッチ相が偏在するため、磁石用成形体を粉砕したときに脆弱な希土類リッチ相に優先的にクラックが生じて、多結晶組織が粒子として残り易い。
(窒化処理)
更に、合金組成に応じて、窒素を含む雰囲気中で窒化温度以上の温度で熱処理して窒化処理してもよい。例えば、原料合金がSm−Fe系合金の場合は、窒化処理により、Sm−Fe−N系合金とすることが挙げられる。この窒化処理は、脱水素工程の後、磁石用成形体に対して行ってもよいし、粉砕工程の後、磁石用粉末に対して行ってもよい。窒素を含む雰囲気としては、例えば、Nガス雰囲気又はNガスとHガスとの混合ガス雰囲気、若しくは、NHガス雰囲気又はNHガスとHガスとの混合ガス雰囲気が挙げられる。また、窒化処理する際の熱処理の温度は、例えば200℃以上(好ましくは300℃以上)550℃以下とすることが挙げられる。上記した熱処理温度での保持時間は10分以上600分(10時間)以下とすることが挙げられる。
上記した磁石用粉末の製造方法によって、後述する実施形態に係る磁石用粉末を製造することができる。
<磁石用粉末>
実施形態に係る磁石用粉末は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の磁性粒子からなる磁石用粉末である。この磁石用粉末は、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子を60質量%以上含有し、磁性粒子が、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒が集合した集合組織を有し、かつ、結晶粒の配向度が60%以上である。
磁石用粉末を構成する磁性粒子が、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒が集合した集合組織を有する多結晶粒子であるので、高い保磁力を有する。また、個々の磁性粒子のおける結晶粒の配向度が60%以上であるので、結晶粒の配向度が高く、高い配向性(異方性)を有する。
粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子は、酸化による影響を受け難い他、磁場中での配向性に優れる。また、結晶粒の結晶方向のバラつきが小さく、結晶方向が揃った均一な集合組織を有する。このような磁性粒子を磁石用粉末が60質量%以上含有することで、酸化による磁気特性の低下を抑制できながら、高配向の希土類磁石を得ることができる。
したがって、上記した磁石用粉末は、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる。この磁石用粉末を希土類磁石の原料粉末として用いることで、高い保磁力のみならず、非常に高い配向性(異方性)を有する希土類磁石を得ることができる。
より高い配向性を実現する観点から結晶粒の配向度は高いほど好ましく、例えば70%以上であることが好ましい。また、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合は多いほど、酸化による磁気特性の低下をより抑制したり、希土類磁石の配向性をより高められる点で好ましく、例えば80質量%以上であることが好ましい。
次に、本発明の実施形態に係る希土類磁石及び希土類磁石の製造方法の具体例を説明する。
<希土類磁石>
希土類磁石は、上記した実施形態に係る磁石用粉末を固めたものであり、結晶粒の配向度が60%以上である。上述したように、磁石用粉末は、上記した特定の粒度分布を有すると共に、磁性粒子における結晶粒の配向度が高い。したがって、上記した磁石用粉末を希土類磁石の原料粉末として用い、この磁石用粉末を磁場中で配向させて成形することで、結晶粒の配向度が高い希土類磁石を得ることができる。具体的には、結晶粒の配向度が60%以上の希土類磁石を得ることができる。このような希土類磁石は、高い保磁力のみならず高い最大エネルギー積(BH)maxを持つ。結晶粒の配向度は高いほど好ましく、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上である。
希土類磁石の種類としては、例えば、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めたボンド磁石や、磁石用粉末をプラズマ焼結法により固めた焼結磁石が挙げられる。
<希土類磁石の製造方法>
希土類磁石の製造方法は、上記した実施形態に係る磁石用粉末の製造方法により製造された磁石用粉末を用いると共に、磁石用粉末を磁場中で配向させる配向工程→配向させた磁石用粉末を成形して固める磁石成形工程を備える。
(配向工程)
配向工程は、磁石用粉末を磁場中で磁性粒子の結晶方向を揃えて配向させる。配向工程における磁場の強度は、例えば1T以上とすることが挙げられる。配向磁場の強度を1T以上とすることで、磁石用粉末を配向させ易く、磁性粒子の結晶方向を揃え易い。つまり、希土類磁石における結晶粒の配向度を十分に高めることができる。配向磁場の強度が強いほど、磁性粒子の結晶方向を強制的に揃え易いが、上述したように、磁石用粉末は粒子径が3μm以上の磁性粒子の割合が多いため、2T以下の弱磁場であっても、磁石用粉末を十分に配向させることが可能である。
(磁石成形工程)
磁石成形工程は、配向させた磁石用粉末をプレス成形し、固める。磁石用粉末を磁場中で配向させて成形することから、結晶粒の配向度が高い希土類磁石を得ることができ、希土類磁石における結晶粒の配向度を60%以上とすることができる。磁石用成形工程は、製造する希土類磁石の種類に応じて、次のように分けられる。
一例としては、磁石用粉末にバインダ樹脂を混合しておき、磁石成形工程において、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めることが挙げられる。これにより、磁石用粉末をバインダ樹脂で固めたボンド磁石を得ることができる。磁石用粉末をバインダ樹脂で固めることで、製造時の熱処理温度が低いため、結晶粒が粒成長せず、結晶粒径を維持できる。バインダ樹脂には、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂や、ニトリルブチルゴムなどの合成ゴムを用いることができる。
別の一例としては、磁石成形工程において、磁石用粉末をプラズマ焼結法により焼き固めることが挙げられる。これにより、磁石用粉末をプラズマ焼結法により焼き固めた焼結磁石を得ることができる。プラズマ焼結法では、低温での焼結が可能であるため、結晶粒の粒成長を抑制でき、結晶粒径を維持できる。
[実施例1]
製造条件を変えて以下の磁石用粉末の試料を製造し、製造した磁石用粉末の試料について評価した。各試料の製造条件を表1に、各試料の評価結果を表2に示す。
(No.1−1〜No.1−4)
No.1−1〜No.1−4は、プレス成形工程における水素化成形体の相対密度を変更した以外は、同じ条件とした。
まず、31質量%Nd−5質量%Co−0.5質量%Ga−1.0質量%B−残部がFe及び不可避不純物からなる組成を有するNd−Fe−B系合金の原料合金(真密度:約7.5g/cm)を準備した。この例では、上記した組成となるように配合した原料合金をストリップキャスト法により溶解・鋳造し、厚さ300〜350μm程度の薄片状の原料合金を準備した。
原料合金を大気圧H気流中、850℃×2時間のHD処理して、水素化材を得た。
水素化材を金型に充填し、プレス成形して、直径約30mm×高さ約20mmの円柱状の水素化成形体を得た。この例では、水素化材の充填量及び成形圧力などを調整して、水素化成形体の相対密度が40%〜90%となるようにプレス成形した。なお、水素化材を単に金型に充填した状態で、相対密度は40%であった。
水素化成形体を0.1Pa未満の真空雰囲気中、5Tの磁場を印加しながら820℃×2時間のDR処理した。その後、磁場の印加を停止すると共に、真空度を維持したまま700℃まで降温して2時間保持した後、室温まで冷却し、磁石用成形体を得た。磁場の印加方向は、水素化成形体のプレス方向と同一とした。この例では、超電導マグネットを用いて磁場を印加した。
磁石用成形体を粒子径が概ね5μmとなるようにジェットミルで粉砕して、磁石用粉末を得た。そして、磁石用粉末について平均粒径、並びに、粒子径が3μm〜10μmの粒子の質量割合、3μm未満の微細粒子及び10μm超の粗大粒子のそれぞれの質量割合を求めた。なお、磁石用粉末の平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定した体積粒度分布における50%粒径(D50)とした。その結果も表1に併せて示す。
製造した磁石用粉末の評価として、磁性粒子の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると共にEBSDにより結晶粒の配向度を測定した。結晶粒の配向度は、次のようにして求めた。加熱して液化した樹脂(ワックス)中に単分散した磁石用粉末(磁性粒子)を入れ、樹脂が固化する前に1.5Tの磁場を印加してから、その後冷却して、固化分散体を作製した。固化分散体の磁場印加方向に垂直な断面を機械研磨やイオンミリングなどで切り出し、磁性粒子の断面組織をSEMで観察すると共にEBSDにより分析した。そして、主相の結晶粒の磁化容易軸(c軸)と固化前の磁場印加方向との立体角分布を測定し、立体角が30°以内となる結晶粒の数量比(c軸集合度)を求め、これを結晶粒の配向度とした。ここでは、少なくとも10個の磁性粒子について、断面組織をEBSDにより分析して結晶粒の配向度を求め、その平均値とした。なお、この磁石用粉末を磁場中で配向させ成形して固めた後述する希土類磁石における結晶粒の配向度は、同じように磁場中で配向させて求めた上記した磁石用粉末における結晶粒の配向度とほぼ同じと考えられる。
更に、製造した磁石用粉末を用いて希土類磁石を作製し、その磁気特性を評価した。希土類磁石は、以下の手順で作製した。
磁石用粉末をシランカップリング剤で表面処理した後、80℃でポリエチレン樹脂と混練した。その後、磁石用粉末にバインダ樹脂としてエポキシ樹脂の粉末(平均粒径:2μm)を3.5質量%の割合で配合し、乾式混合した。この混合粉末を金型にタッピング充填した後、1.0Tの磁場を印加した。このときの磁場の印加方向は、後工程でプレス成形する際のプレス方向と同一(即ち、縦磁場)とした。磁場中で配向させた後、室温下で約600MPaの圧力を加えてプレス成形し、直径約10mm×高さ約10mmの磁石素材を得た。この磁石素材の相対密度は70%であった。なお、ここでの相対密度は、原料合金の真密度に対する磁石素材の密度([磁石素材の嵩密度/合金の真密度]の百分率)として求めたものである。そして、この磁石素材を窒素雰囲気中、150℃×2時間の熱処理してエポキシ樹脂を硬化させた。最後に、磁石素材を2000kA/m(5T)の磁場で着磁して、希土類磁石を得た。
製造した希土類磁石について、BHトレーサ(理研電子株式会社製DCBHトレーサ)を用いて、飽和磁束密度Bs[T]、飽和磁束密度Bsに対する残留磁束密度Brの比(Bs/Br)、及び最大エネルギー積(BH)max[kJ/m]を測定した。その結果も表2に併せて示す。
(No.1−5〜No.1−10)
No.1−5〜No.1−10は、粉砕工程における磁石用粉末の粉砕粒度を変更した以外は、No.1−3と同じ条件とした。この例では、粉砕時間やジェットミルの気流圧力などを調整して、粒子径が2μm〜15μmとなるように粉砕した。
(No.1−11〜No.1−14)
No.1−11〜No.1−14は、脱水素工程におけるDR処理時の磁場強度を変更した以外は、No.1−3と同じ条件とした。
(No.1−15〜No.1−20)
No.1−15〜No.1−20は、原料合金の組成(Co含有量)を変更した以外は、No.1−3と同じ条件とした。
各試料の磁石用粉末における磁性粒子の断面組織の観察結果から、HD処理及びDR処理を経て製造された磁石用粉末(磁性粒子)は、最大結晶粒径が1μm未満の主相の結晶粒が集合した集合組織(多結晶組織)を有していた。それぞれの試料の磁石用粉末について、SEMの断面観察像から結晶粒の平均結晶粒径を求めたところ、大凡300nm〜500nmであった。結晶粒の平均結晶粒径は、結晶粒の投影面積円相当径を求め、その平均値とした。
No.1−1〜No.1−4の比較から、水素化成形体の相対密度を60%以上としたNo.1−2〜No.1−4は、No.1−1に比較して、結晶粒の配向度(c軸集合度)が高く、磁気特性に優れる。具体的には、No.1−2〜No.1−4は、結晶粒の配向度が60%以上であり、(BH)maxが90kJ/m以上である。また、水素化成形体の相対密度を高くするほど、結晶粒の配向度や(BH)maxが向上していることが分かる。例えば、水素化成形体の相対密度を80%以上としたNo.1−3、No.1−4は、結晶粒の配向度が70%以上であり、最大エネルギー積(BH)maxも100kJ/m以上である。No.1−1は、集合組織化が不十分であり、結晶粒の結晶方向のバラつきが大きかった。
No.1−3及びNo.1−5〜No.1−10の比較から、粒子径が3μm〜10μmの粒子の割合が60質量%以上であるNo.1−3及びNo.1−7、No.1−8は、No.1−5及びNo.1−6やNo.1−9及びNo.1−10に比較して、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる。具体的には、No.1−3及びNo.1−7、No.1−8は、結晶粒の配向度が60%以上であり、(BH)maxが90kJ/m以上である。一方、微細粒子の割合が多いNo.1−5及びNo.1−6は、結晶粒の配向度が60%以上であるが、酸化の影響により磁気特性が低下した。他方、粗大粒子の割合が多いNo.1−9及びNo.1−10は、結晶粒の結晶方向のバラつきが大きかった。
No.1−3及びNo.1−11〜No.1−14の比較から、4T以上の磁場中でDR処理したNo.1−3及びNo.1−14は、No.1−11〜No.1−13に比較して、結晶粒の配向度が高く、磁気特性に優れる。具体的には、No.1−3及びNo.1−14は、結晶粒の配向度が60%以上であり、(BH)maxが90kJ/m以上である。また、DR処理時の磁場強度が高いほど、結晶粒の配向度や(BH)maxが向上していることが分かる。No.1−11〜No.1−13は、集合組織化が不十分であり、結晶粒の結晶方向のバラつきが大きかった。
No.1−3及びNo.1−15〜No.1−20の比較から、原料合金のCo含有量が増えるほど、結晶粒の配向度が向上することが分かる。但し、Co含有量が7.5%以上であると、Bsや(BH)maxの低下が認められる。
本発明の磁石用粉末及び磁石用粉末の製造方法は、希土類磁石の材料に好適に利用できる。また、本発明の希土類磁石及び希土類磁石の製造方法は、各種モータや発電機に利用できる。
10A、10B 磁石用成形体
11 結晶粒 12 多結晶組織 13 希土類リッチ相

Claims (14)

  1. 希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の磁性粒子からなる磁石用粉末であって、
    前記磁性粒子は、多数の前記主相の結晶粒が集合した集合組織を有し、前記結晶粒の最大結晶粒径が1μm未満で、かつ、前記結晶粒の配向度が60%以上であり、
    前記磁石用粉末に占める粒子径が3μm以上10μm以下の前記磁性粒子の割合が60質量%以上である磁石用粉末。
  2. 前記結晶粒の配向度が70%以上である請求項1に記載の磁石用粉末。
  3. 粒子径が3μm以上10μm以下の前記磁性粒子の割合が80質量%以上である請求項1又は請求項2に記載の磁石用粉末。
  4. 前記希土類−鉄系合金が6質量%以下のCoを含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の磁石用粉末。
  5. 希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の磁性粒子からなる磁石用粉末を固めた希土類磁石であって、
    前記磁石用粉末は、請求項1に記載の磁石用粉末であり、
    前記結晶粒の配向度が60%以上である希土類磁石。
  6. 前記磁石用粉末をバインダ樹脂で固めた請求項5に記載の希土類磁石。
  7. 前記磁石用粉末をプラズマ焼結法により焼き固めた請求項5に記載の希土類磁石。
  8. 希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金の原料合金を準備する準備工程と、
    前記原料合金を水素化・不均化処理して、水素化材を得る水素化工程と、
    前記水素化材を相対密度が60%以上となるようにプレス成形して、水素化成形体を得るプレス成形工程と、
    前記水素化成形体を4T以上の磁場中で脱水素・再結合処理して、磁石用成形体を得る脱水素工程と、
    前記磁石用成形体を機械的に粉砕して、粒子径が3μm以上10μm以下の磁性粒子の割合が60質量%以上である磁石用粉末を得る粉砕工程と、
    を備える磁石用粉末の製造方法。
  9. 前記プレス成形工程において、前記水素化材を相対密度が80%以上となるようにプレス成形する請求項8に記載の磁石用粉末の製造方法。
  10. 前記水素化工程において、前記原料合金を水素化・不均化処理する際の雰囲気圧力を大気圧とする請求項8又は請求項9に記載の磁石用粉末の製造方法。
  11. 請求項8に記載の磁石用粉末の製造方法により製造された前記磁石用粉末を磁場中で前記磁性粒子の結晶方向を揃えて配向させる配向工程と、
    配向させた前記磁石用粉末をプレス成形し、固める磁石成形工程と、
    を備える希土類磁石の製造方法。
  12. 前記磁石用粉末にバインダ樹脂を混合しておき、
    前記磁石成形工程において、前記磁石用粉末を前記バインダ樹脂で固める請求項11に記載の希土類磁石の製造方法。
  13. 前記磁石成形工程において、前記磁石用粉末をプラズマ焼結法により焼き固める請求項11に記載の希土類磁石の製造方法。
  14. 前記配向工程において、前記磁場の強度を1T以上とする請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載の希土類磁石の製造方法。
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