JP2015026553A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、試料変形によらず、高精度に測定や検査を実行する荷電粒子線装置の提供を目的とする。【解決手段】上記目的を達成するために本発明では、荷電粒子線装置の試料保持機構の温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に基づいて、荷電粒子線装置を制御する制御装置を有し、当該制御装置は、試料保持機構に試料が載置される前と、試料保持機構に試料が載置された後の試料保持機構の温度と、荷電粒子ビームによる測定、或いは検査の開示時間、或いは待機時間との関係に基づいて、荷電粒子ビームによる測定、或いは検査の開始時間、或いは待機時間を求める荷電粒子線装置を提案する。【選択図】 図3

Description

本発明は、半導体の製造ラインでプロセスの寸法管理に用いられ、回路パターンのエッジを自動的に検出してパターン幅の計測を行う等の用途に用いられる荷電粒子線装置に係り、特に試料保持機構に試料を配置したときに発生する試料変形によらず、測定や検査を行い得る荷電粒子線装置に関する。
半導体デバイスは線幅が数十ナノメートルという非常に微細な回路パターンから成り立っている。測長SEMをはじめとする荷電粒子線を用いた荷電粒子線装置は、半導体デバイスの回路パターン上に荷電粒子線を照射することによって得られる荷電粒子を検出し、当該検出に基づいてパターンの測定や検査を行う装置である。
荷電粒子線を用いて半導体デバイスを検査するためには、所望の回路パターン上に正確に荷電粒子線を照射する必要がある。特許文献1には、ダミー試料の選んだ2個所のパターンの距離を、時系列で測定することによって、温度による熱膨張の様子を評価する手法が説明されている。
特開2008−311351号公報(対応米国特許USP7,763,863)
昨今、半導体デバイスの測定や検査を行う荷電粒子線装置に、熱を持った半導体デバイスが持ち込まれるようになってきた。半導体デバイス材料の温度変化による変形は数ミクロンメートルオーダーにおよび、正確に荷電粒子線を回路パターン上に照射できないことがある。
特に、半導体デバイスの測定、検査工程においては、完成した回路パターンだけではなく、ベーキングや現像といった熱処理を含む工程を経た試料を測定、検査することもある。特許文献1に説明されているように、ダミー試料の測定によって熱膨張の程度を把握することも考えられるが、測定、検査装置の使用温度や試料の製造条件等によって試料変形の程度は変化するため、その程度の変化に十分対応することができない。
以下に、試料変形によらず、高精度に測定や検査を実行することを目的とする荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、試料を保持する試料保持機構を備えた荷電粒子線装置であって、前記試料保持機構の温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に基づいて、前記荷電粒子線装置を制御する制御装置を有し、当該制御装置は、前記試料保持機構に試料が載置される前と、前記試料保持機構に試料が載置された後の試料保持機構の温度と、前記荷電粒子ビームによる測定、或いは検査の開示時間、或いは待機時間との関係に基づいて、前記荷電粒子ビームによる測定、或いは検査の開始時間、或いは待機時間を求める荷電粒子線装置を提案する。
また、上記目的を達成するための他の態様として、荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、試料を保持する試料保持機構を備えた荷電粒子線装置であって、前記試料保持機構の温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に基づいて、前記荷電粒子線装置を制御する制御装置を有し、当該制御装置は、前記試料保持機構に試料が載置される前と、前記試料保持機構に試料が載置された後の試料保持機構の温度と、前記偏向器の偏向信号との関係に基づいて、前記偏向器に供給する偏向信号を求める荷電粒子線装置を提案する。
更に、上記目的を達成するための更に他の態様として、荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、試料を保持する試料保持機構を備えた荷電粒子線装置であって、前記試料保持機構の温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に基づいて、前記荷電粒子線装置を制御する制御装置を有し、当該制御装置は、前記温度センサによって計測される温度計測結果に基づいて、前記荷電粒子ビームの照射に基づいて得られる画像を変更する荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、試料が持つ温度に由来する試料変形によらず、高精度に測定や検査を行うことが可能となる。
推定温度を用いて荷電粒子線の照射開始時刻を変更する演算器(制御装置)を備えた荷電粒子線装置の一例を示す図である。 試料の熱変形の発生から収束までの温度曲線の説明図である。 推定温度を用いて荷電粒子線の照射開始時刻を変更する演算工程を示すフローチャートである。 荷電粒子線の温度変化による偏向歪量を計算し、荷電粒子線偏向器に負帰還あるいは正帰還する演算器(制御装置)を備えた荷電粒子線装置の一例を示す図である。 X−Y方向の像ずれのドリフト補正を説明する図である。 荷電粒子線の温度変化による偏向歪量を計算し、荷電粒子線偏向器に負帰還あるいは正帰還する演算工程を示すフローチャートである。 画像記憶装置の情報から試料画像を得る際に温度記憶装置の情報を用いて画像を変更する演算器(制御装置)を備えた荷電粒子線装置の一例を示す図である。 1フレーム画像変更前後の特定の1画素の変化を示す図である。 画像記憶装置の情報から試料画像を得る際に温度記憶装置の情報を用いて画像を変更する演算工程を示すフローチャートである。
以下に説明する実施例では、第1に、試料ホルダや試料ステージ等の試料保持機構に温度センサを設け、温度センサの計測結果から試料温度を推定し、推定試料温度から荷電粒子線照射までの待ち時間(待機時間、或いは照射開始時間)を算出する演算装置(制御装置)を備えた荷電粒子線装置について説明する。また、第2に、温度センサの計測値を用いて荷電粒子線を試料変形量に合わせて帰還偏向するための偏向信号を演算する演算装置を備えた荷電粒子線装置について説明する。第3に、荷電粒子線の照射に得られた画素情報と同時に、画素に対応した計測温度を求める演算装置を備えた荷電粒子線装置について説明する。
上記第1の構成によれば、試料保持機構に設けた温度センサの計測値を用いて試料温度を推定し、その結果から試料の変形を推定しているので、実試料にきわめて近い変形量が得られる。その結果、荷電粒子線照射開始までの待ち時間を正確に決定することができるようになり、高精度な回路パターンの測長結果が得られる。
また、上記第2の構成によれば、温度センサ計測値を荷電粒子線偏向量に帰還しているので、試料変形が収束するまでの待ち時間を設けることなく、試料搬入と同時に回路パターンの計測を開始できるようになる。これにより、高精度な回路パターン計測と同時に歩留まり向上効果を得ることができる。
さらに、上記第3の構成によれば、画素情報の記憶と同時に温度センサ計測値を記憶しているので、試料が熱変形の過程にある状態においても荷電粒子線を偏向することができ、速やかに回路パターンの画像を得ることができる。画像取得後に温度センサ計測値の記憶情報を用いて画像を補正することにより、熱変形の影響を受けない画像を復元することができ、正確な回路パターンの計測を行うことができる。この場合、画像復元と、次試料への荷電粒子線照射を並列実行することも可能なため、より高い歩留まりを得ることができる。
以下、図面を用いて温度センサを備えた荷電粒子線装置を詳細に説明する。
図1は、荷電粒子ビームの照射開始時刻を演算する演算装置を備えた荷電粒子線装置の一例を示す図である。なお、荷電粒子ビームの照射によって得られる画像が低倍率像であり、試料変形による照射位置ずれが相対的に問題とならないような場合は、例えばアドレッシング等に用いられる低倍率像は、試料変形が収束する前に予め取得し、後述する手法によって求められる待機時間後に、微細パターンの測定のための高倍率像取得のためのビーム照射を行うようにしても良い。
荷電粒子線装置は真空状態になる鏡体101と試料室100からなる。鏡体101内には荷電粒子線2を発生させる電子銃1と、荷電粒子線2を偏向・収束させる電子レンズ3と、試料5上に荷電粒子線2を走査するための偏向器4が備えられている。試料室100には大気状態である試料室100の外部より搬入された試料5を保持する試料保持機構6と、試料保持機構6とともに試料5を少なくとも一軸方向に移動可能なステージ7を備える。試料保持機構6には温度センサ2001が備えられている。温度センサ2001によって計測された温度信号は照射開始時刻演算器2002に接続される。
入力装置13は照射開始時刻演算器2002に照射開始指令を出す。すると、照射開始時刻演算器2002は温度センサ2001による計測温度取り込み、試料温度を推定する。推定した試料温度から試料の熱変形が収まるまでの時間を計算し、照射開始時刻を遅らせる。
以上により、高温の状態で荷電粒子線装置に搬入された試料でも、熱変形が収まるまでの適切な待ち時間を求めることが可能になり、荷電粒子線2を正確に試料5の所望の位置に照射することが可能になる。なお、図1では、温度センサ2001が、試料保持機構6とは別の位置に設けられている例を示しているが、真空中の熱伝達効率は非常に低いため、試料保持機構6の試料接触面近傍に設けることが望ましい。試料5の実温度を測るという点では、試料が接触する個所に温度センサを設けることが望ましいが、異物等が付着すると計測誤差が発生する可能性があるので、試料保持機構内部(即ち試料に直接接触しない位置)であって試料吸着面に近い位置に温度センサを配置することが望ましい。
次に図2を用いて、熱変形の発生から収束までの温度曲線について、説明する。
熱変形の発生から収束までの温度曲線は、以下の式(1)で表せる。
T(t)=(T2−T0)(1−e^(−t/τ))+T0・・・(1)
式(1)において、T(t)は試料の実温度を示し、T2は試料の熱変形が収まる温度を示し、T0は試料の熱変形が始まる温度を示し、tは実温度を計測する時間を示し、τは時定数を示している。
時定数τがtのとき、式(1)は、以下の式(2)で表せる。
T(τ)=(T2−T0)(1−e^(−1))+T0・・・(2)
また、tが0のとき、式(1)は、以下の式(3)で表せる。
T(0)=T0・・・(3)
また、tがtmのとき、(1)は、以下の式(4)で表せる。
T(tm)=T2・・・(4)
式(2)、式(3)、式(4)の連立方程式を解くことにより、時定数τと、tmが計算できる。このときのtmが、熱変形が収まるまでの時間である。なお、試料変形は、試料保持機構6と試料5との温度差によって発生する。T0は試料保持機構6に試料5を載せる前に計測される初期温度であり、T1は試料5を載せた時点で計測される温度である。試料保持機構6と試料5との間の熱交換が進むと、計測される温度は徐々に上昇し、熱平衡となったところで、温度上昇は終了する。温度上昇が収束すると、試料変形も収束するため、上記tmまでの時間が待機時間となる。このように、試料5を試料保持機構6に載せる前と後の試料保持機構6の温度を計測すると共に、上記演算式に基づいて、熱交換が収まるまでの時間(待機時間、或いは測定開始時間)を求めることによって、ドリフト等の影響のない測定や検査を行うことが可能となる。
図3は、熱変形が収まるまでの時間を算出する工程を示すフローチャートである。このような演算は、図示しない他の演算装置、或いは荷電粒子線装置に内蔵された演算装置で行うことが可能であり、得られた待機時間に基づいて荷電粒子線装置を制御する制御装置は、荷電粒子線装置の各構成を制御する。
まず、ステップS301にて、試料5を試料室100に搬送する。試料搬送は、図示しない搬送機構によって実行される。次にステップS302にて、試料保持機構6の温度を測定する。この時点では試料保持機構6上には試料5は載置されておらず、試料保持機構6の初期温度が計測される。ステップS303にて、試料5が試料保持機構6上に搭載される。ステップS304にて、試料保持機構6の温度を測定する。温度センサ2001が試料保持機構6の試料吸着面、或いはその近傍に設けられている場合、このとき計測される温度は、試料5の温度、或いはそれに近い温度となる。上述したように、試料保持機構6と試料5との間の熱交換によって、両者間の温度差がなくなったとき、或いはそれに準ずる状態が、試料変形が収まる状態となるため、熱平衡状態となる温度を上述の演算式に基づいて求めると共に、熱平衡状態となる時間を求めることによって、待機時間(測定開始時間)を求めることが可能となる。
次に、ステップS305にて、ステージ7を駆動して測長点に移動する。ステップS306にて、求められた待機時間分、装置の自動制御を停止し、その時間経過後、ビーム照射に基づいて測長を開始する(ステップ307)。
なお、演算時点での待機時間と、実際に待機を始める時間との間にタイムラグがある場合には、その時間差を演算された待機時間から減算した時間を待機時間として設定することによって、装置のスループットを高い状態に維持しつつ、試料の熱変形によらない高精度測定を行なうことが可能となる。
本実施例では、試料載置前後の温度計測に基づいて、試料保持機構と試料が熱平衡状態となるタイミングを求めることによって、高スループットの維持と、高精度測定の両立を実現するためのものであり、例えば2つの温度状態と待機時間との関係を示すテーブルを記憶媒体に記憶しておき、そのテーブルを参照することによって、待機時間を求めるようにしても良い。
次に、熱による試料変形が生じている時においても回路パターンを正確に行える実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図4は、荷電粒子線装置の一例を示す図である。試料5の回路パターンの画像を得るため、入力装置13は偏向量演算器2003に照射開始指令を出す。すると、偏向量演算器2003は時々刻々の偏向量を計算し、偏向器4を作動させる。一方、温度センサ2001によって計測された温度は偏向帰還演算器4001に接続される。ここで、試料5の温度を推定する演算と熱変形を補償するための偏向量を演算し、出力する。この演算結果を偏向量演算器2003の出力から減算することによって試料温度を負帰還制御する構成となる。本実施例においては、偏向帰還演算器4001からの出力を減算しているが、加算したとしても本質は失われない。また、偏向帰還演算器4001の演算内容として外挿補間演算が含まれていても本質は失われない。
以上の構成によれば、試料5が試料室100に搬入されてから、画像取得のための照射開始までに待ち時間を設けなくとも良い。従って、正確な回路パターン検査が実施できると同時に回路パターン検査の歩留まりを向上できる。
次に、図5を用いて、X−Y方向の像ずれをドリフト補正する手法について説明する。図5はX−Y方向の像ずれをドリフト補正する説明図である。
本実施例では、偏向量を算出するために線膨張率を使用する。単位は1/Kである。物体の長さは温度上昇と元の長さに比例した量で伸び縮みする。すなわち、熱膨張の伸び縮み量は、以下の式(5)で表せる。
ΔL=αLΔT・・・(5)
式(5)において、ΔLは物体の伸び縮み量を示し、αは熱膨張率を示し、Lは物体の長さを示し、ΔTは物体の温度上昇を示している。
本実施例では、荷電粒子線装置で使用される試料5の一例として、シリコン(ケイ素)(Si)について説明する。シリコンの線膨張率は、−0.4×10^(−6)K^(−1)(100K)、2.6×10^(−6)K^(−1)(293K)、3.5×10^(−6)K^(−1)(500K)、4.1×10^(−6)K^(−1)(800K)である。試料5としてシリコン以外の材料を扱う場合は、その元素の線膨張率に置きかえる。
試料5の熱変形は、試料5の中心を基準として発生する。そのため、試料5外周部では、試料5中心と比較して熱変形による偏向量が大きくなる。試料5中心では熱変形による偏向量は無いものとして計算する。
図5において、試料の中心5001の座標を(0、0)、熱変形補正前の測長点5002の座標を(x1、y1)、熱変形補正後の測長点5003の座標を(x2、y2)とする。また、試料の中心から熱変形補正前の測長点までの長さ5004をL(T1)、熱変形補正前の測長点から熱変形補正後の測長点までの長さ5005をL(T2)とする。
また図2において、試料の熱変形が途中の温度をT1、試料の熱変形が収まる温度をT2、T1とT2の温度差をΔT(=T2−T1)とする。
式(5)において、ΔLをL(T2)、LをL(T1)、ΔTをT2−T1とすると、図5における熱膨張の伸び縮み量は、以下の式(6)で表せる。
L(T2)=αL(T1)(T2−T1)・・・(6)
図5において、試料の中心から測長点までの角度はθであるから、式(5)のX方向は、以下の式(7)で表せる。
L(T2)cosθ=αL(T1)(T2−T1)cosθ・・・(7)
図5において、試料の中心から測長点までの角度はθであるから、式(3)のY方向は、以下の式(8)で表せる。
L(T2)sinθ=αL(T1)(T2−T1)sinθ・・・(8)
熱変形補正前の測長点5002のX方向座標(x1)5006は、以下の式(9)で表せる。
x1=L(T1)cosθ・・・(9)
熱変形補正前の測長点5002のY方向座標(y1)5007は、以下の式(10)で表せる。
y1=L(T1)sinθ・・・(10)
熱変形補正後の測長点5003のX方向座標(x2)5008は、以下の式(11)で表せる。
x2=(L(T2)−L(T1))cosθ・・・(11)
熱変形補正後の測長点5003のY方向座標(y2)5009は、以下の式(12)で表せる。
y2=(L(T2)−L(T1))sinθ・・・(12)
また、測長時において、α、L(T1)、T2、T1、x1、y1は既知であるから、x2は、以下の式(13)で表せる。
x2=L(T2)cosθ−L(T1)cosθ・・・(13)
式(9)と同様にして、y2は、以下の式(14)で表せる。
y2=L(T2)sinθ−L(T1)sinθ・・・(14)
式(6)、式(7)、式(13)、式(14)の連立方程式を解くことにより、熱変形補正後の測長点5003のX−Y方向の座標を求めることができる。以上の計算は、負帰還および正帰還の両方について、適用できる。
次に図6を用いて、荷電粒子線の温度変化による偏向量を計算し、荷電粒子線偏向器4に負帰還あるいは正帰還する実施形態について説明する。図6は荷電粒子線の温度変化による偏向量を計算し、荷電粒子線偏向器4に負帰還あるいは正帰還する演算手段を示すフローチャートである。
図7では、ステップS601にて、試料5を試料室100に搬送する。ステップS602にて、試料保持機構6の温度を測定する。ステップS603にて、試料5を試料保持機構6上に置く。ステップS604にて、試料保持機構6の温度を測定する。ステップS605にて、試料5の温度を推定する。ステップS606にて、温度変化による偏向量を算出する。ステップS607にて、荷電粒子線偏光器に負帰還または正帰還する。ステップS608にて、測長を開始する。
本実施例においても、実施例1と同様に、試料保持機構への試料の搭載前後の温度計測に基づく高精度測定と装置の高スループット化の両立を実現することが可能となる。
次に、試料保持機構の温度計測に基づいて、高精度測長を実現し得る手法について説明する。図7は、荷電粒子線装置の一例を示す図である。
入力装置13は、回路パターンの画像を取得するための照射開始指令を偏向量演算器2003に与える。偏向量演算器2003の出す偏向量に従って偏向器4が動作し、荷電粒子線2の走査に基づいて、試料5から放出された電子8、或いは当該放出電子8が荷電粒子線装置内の他部材に衝突することによって得られる二次電子が、検出器9によって検出される。サンプリングタイミング毎に数値化された輝度情報は画像処理装置10を介して、画像記憶装置11に保存される。
この時、温度センサ2001から得られた時々刻々の温度を画像記憶装置11の情報に対応させて温度記憶装置7001に保存する。全画像情報の取得が完了したら、画像変更演算器7002により、画像記憶装置11に格納されている画像情報を温度記憶装置7001に保存されている温度情報を用いて補正する。
これによって取得した画像情報の含まれる熱変形成分を補正することが可能になるため、試料5が試料室100に搬入された後、待ち時間を設けることなく画像取得を開始することができる。従って、本発明を実施した荷電粒子線装置は、試料の熱変形に影響を受けない正確な回路パターンの計測が可能になるととともに、回路パターン検査の歩留まりを向上させることが可能になる。
さらに、本実施例によれば、回路パターンの画像取得後の画像補正処理をオフラインで実施することも可能になるため、生産管理が容易になる。
次に図8を用いて、1フレーム画像変更前後の特定の1画像について説明する。図8は1フレーム画像変更前後の特定の1画像の説明図である。
図8の左図は1フレーム画像変更前の特定の1画素、右図は1フレーム画像変更後の特定の1画素を示している。1フレーム画像変更前の特定の1画素8001の座標を(x1、y1)、1フレーム画像変更後の特定の1画素8002の座標を(x2、y2)、1フレーム画像変更前の特定の1画素8001から1フレーム画像変更後の特定の1画素8002までの長さ8003をL(T2)とする。
1フレーム画像変更後の特定の1画素8002のX−Y方向の座標(x2、y2)は、式(6)、式(7)、式(13)、式(14)と同様にして求めることができる。1フレーム画像変更前の特定の1画素8001毎の変更を全画素について実施し、1フレーム画像変更後の試料画像を形成する。
次に、図9を用いて、画像記憶装置11の情報から試料画像を得る際に温度記憶装置7001の情報を用いて画像を補正し、熱変形の影響を受けない画像を変更する演算手段について説明する。図9は画像記憶装置11の情報から試料画像を得る際に温度記憶装置7001の情報を用いて画像を補正し、熱変形の影響を受けない画像を変更する演算手段を示すフローチャートである。
図9では、ステップS901にて、試料5を試料室100に搬送する。ステップS902にて、試料保持機構6の温度を測定する。ステップS903にて、試料を試料保持機構6上に置く。ステップS904にて、試料保持機構6の温度を測定する。ステップS905にて、測長を開始する。ステップS906にて、1フレーム画像を取得する。ステップS907にて、1画素毎の画像情報および試料温度を保存する。ステップS908にて、1画素毎に1フレーム画像の偏向量を算出する。ステップS909にて、画像情報と温度情報を用いて画像を変更する。ステップS910にて、変更後の画像から回路パターン形状を観察・測定する。
1…電子銃
2…荷電粒子線
3…電子レンズ
4…偏向器
5…試料
6…試料保持機構
7…ステージ
8…反射電子
9…検出器
10…画像処理装置
11…画像記憶装置
12…像表示装置
14…入力装置
101…鏡体
100…試料室
2001…温度センサ
2002…照射開始時刻演算器
2003…偏向量演算器
4001…偏向帰還演算器
5001…試料の中心
5002…熱変形補正前の測長点
5003…熱変形補正後の測長点
5004…試料の中心から熱変形補正前の測長点までの長さ
5005…熱変形補正前の測長点から熱変形補正後の測長点までの長さ
7001…温度記憶装置
7002…画像変更演算器
8001…1フレーム画像変更前の特定の1画素
8002…1フレーム画像変更後の特定の1画素
8003…1フレーム画像変更前の特定の1画素から1フレーム画像変更後の特定の1画素までの長さ

Claims (7)

  1. 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、試料を保持する試料保持機構を備えた荷電粒子線装置において、
    前記試料保持機構の温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に基づいて、前記荷電粒子線装置を制御する制御装置を有し、
    当該制御装置は、前記試料保持機構に試料が載置される前と、前記試料保持機構に試料が載置された後の試料保持機構の温度と、前記荷電粒子ビームによる測定、或いは検査の開示時間、或いは待機時間との関係に基づいて、前記荷電粒子ビームによる測定、或いは検査の開始時間、或いは待機時間を求めることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記試料保持機構に試料が載置される前の温度と、試料が載置された後の温度と、前記試料保持機構と試料との間の熱交換が終了する時間との関係式に基づいて、前記測定、或いは検査の開始時間、又は前記待機時間を求めることを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記開始時間以降、或いは待機時間経過後に前記測定、或いは検査を実行することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記開始時間以降、或いは待機時間経過後に前記試料に対し、前記荷電粒子ビームを照射するよう前記荷電粒子線装置を制御することを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、試料を保持する試料保持機構を備えた荷電粒子線装置において、
    前記試料保持機構の温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に基づいて、前記荷電粒子線装置を制御する制御装置を有し、当該制御装置は、前記試料保持機構に試料が載置される前と、前記試料保持機構に試料が載置された後の試料保持機構の温度と、前記偏向器の偏向信号との関係に基づいて、前記偏向器に供給する偏向信号を求めることを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項5において、
    前記制御装置は、前記試料上の前記荷電粒子ビームの照射位置に応じて、前記偏向信号を求めることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、試料を保持する試料保持機構を備えた荷電粒子線装置において、
    前記試料保持機構の温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に基づいて、前記荷電粒子線装置を制御する制御装置を有し、当該制御装置は、前記温度センサによって計測される温度計測結果に基づいて、前記荷電粒子ビームの照射に基づいて得られる画像を変更することを特徴とする荷電粒子線装置。
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