JP2015025790A - 発電機能付電子時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発電機能付電子時計1は、発電手段2と、発電手段2で発電された電気エネルギーを蓄積する二次電池3と、二次電池3に直列に接続された定電圧手段40と、二次電池3および定電圧手段40に並列に接続された補助コンデンサー4と、定電圧手段40に並列に接続されたトランジスター51で構成されたスイッチ手段50と、スイッチ手段50を制御するスイッチ制御回路32とを備える。スイッチ制御回路32は、トランジスター51をオフ状態とする第1状態と、トランジスター51を弱反転領域で動作させる第2状態と、トランジスター51をオン状態とする第3状態とに制御する。
【選択図】図2
Description
前記発電機能付電子時計は、定電圧手段を蓄電手段に直列に接続している。このため、スイッチ手段をオフ状態に制御した状態で発電が開始し、充電電流が定電圧手段を介して蓄電手段に流れ込むと、定電圧手段にバイアス電圧が発生する。従って、第2の供給部の電圧を高めることができ、発電開始後に制御回路などをスタートする電圧を早急に確立できる。
さらに、蓄電手段の電圧上昇に応じてスイッチ手段をオン状態に制御することで、定電圧手段をバイパスして充電電流を蓄電手段に供給できる。このため、発電側にかかる電圧レベルを適正に保ち、高い充電効率を確保できる。
しかしながら、この場合でも、各トランジスターをオフ状態からオン状態に切り替えた際にトランジスター1個分のバイアス電圧レベルの変動は必ず発生する。このため、腕時計のように、電力消費を絞っている電子時計においては、前記トランジスター1個分の電圧変動でも制御回路が誤動作する恐れがある。
本発明によれば、定電圧手段をバイパスするスイッチ手段としてトランジスターを用い、さらに、このトランジスターをオフ状態の第1状態と、オン状態の第3状態に加えて、弱反転領域で動作させる第2状態に制御している。このため、トランジスターを第1状態にしてトランジスターに電流が流れてバイアス電圧が発生するようにしておくことで、発電開始直後に、補助蓄電手段の電圧を、前記蓄電手段の電圧に定電圧手段のバイアス電圧を加えたレベルに高めることができる。従って、補助蓄電手段の電圧で制御回路を早期に駆動できる。
また、定電圧手段をバイパスする際に、トランジスターを弱反転領域で動作させることで、ドレイン電流が殆ど流れない状態、つまりトランジスターを移動する電荷量を制限した状態に制御できる。従って、定電圧手段をバイパスする前後での急峻な電圧変動を抑えることができる。
さらに、トランジスターを弱反転領域で動作させるため、定電圧手段をバイパスするトランジスターを1つのみ設けてスイッチ手段を構成することもできる。定電圧手段をバイパスするためのトランジスターは、バイパス時(オン状態時)の充電を効率良く行うために、電流能力を十分に確保する必要があり、トランジスターのサイズも比較的大きくなる。従って、複数のトランジスターを設けると、ICの回路規模が大きくなってしまう。これに対し、本発明では、定電圧手段をバイパスするトランジスターは1つのみでもよいため、ICの回路規模を小さくでき、腕時計のような小型の電子時計にも容易に適用できる。
また、蓄電手段の電圧が、例えば制御回路を駆動できる電圧以上に高まった場合にスイッチ手段のトランジスターを第2状態(弱反転領域)に制御することで、定電圧手段をスイッチ手段でバイパスした後に制御回路を駆動する電圧が大きく変動することを防止できる。
さらに、蓄電手段の電圧が、例えば、制御回路の駆動電圧と一致した場合にスイッチ手段のトランジスターを第3状態(オン状態:強反転領域)に制御することで、充電電流は定電圧手段をバイパスし、スイッチ手段を通して蓄電手段に流れ込む。このため、充電効率を向上できる。
また、プルダウン抵抗は、MOSFET等のオン状態とオフ状態とを切り替えることができ、第3状態に制御する際にオンされてプルダウン抵抗として機能するものであればよい。このプルダウン抵抗を設ければ、スイッチ手段のトランジスターを第3状態(オン状態)に確実に維持できる。
〔発電機能付電子時計の概略構成〕
図1は、本実施形態に係る発電機能付電子時計1の平面図である。発電機能付電子時計1は、図1に示すように、時計本体10と、時計本体10を収納する外装ケース100と、外装ケース100に連結されたバンド101とを備えた指針式腕時計(アナログ時計)である。
時計本体10は、時刻を表示する時刻表示部12を備える。時刻表示部12は、時針13、分針14、秒針15、文字板16を備える。
文字板16は透光性を有し、文字板16の裏面には発電手段である太陽電池2が配置されている。本実施形態の太陽電池2は、3つのソーラーセル2A,2B,2Cを備え、これらのソーラーセル2A,2B,2Cは直列に接続されている。
時計本体10は、発電手段である太陽電池2と、蓄電手段である二次電池3と、補助蓄電手段である補助コンデンサー4と、駆動回路5と、半導体装置(IC)20とを備えている。これらの素子は、所定の電位VDDが供給されるVDD電源線6と、VDDよりも低い電位VSSが供給されるVSS電源線7とに電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、補助コンデンサー4をIC20の外部に設けているが、IC20内に設けてもよい。
発電手段としては太陽電池2に限らず、時計用に用いられる各種の発電装置が利用できる。例えば、回転錘等で運動エネルギーを発生させ、そのエネルギーでローターを回転させて発電する回転型の発電装置なども利用できる。
補助コンデンサー4は、主電源である二次電池3を補助するために設けられている。例えば、二次電池3は容量も大きく内部抵抗もあるため、充電を開始してからIC20を駆動可能な電圧になるまで時間がかかる。一方、補助コンデンサー4は、二次電池3に比べると容量が小さいが、充電開始時に迅速にIC20を駆動可能な電圧にすることができる。
従って、二次電池3および補助コンデンサー4を設けることで、充電開始時には迅速に電圧を上昇させてIC20の起動性を確保でき、かつ、電源の容量も大きく確保してIC20を駆動する持続時間も長くできる。
半導体装置(半導体素子、IC)20は、制御回路30、定電圧手段40、スイッチ手段50、過充電防止手段60、逆流防止手段70を備えている。
なお、定電圧手段40は、2個のダイオード41で構成されたものに限定されない。例えば、ダイオード41の数は、1個でも3個以上でもよく、制御回路30を駆動するために必要な定電圧手段40のバイアス電圧の大きさに応じて設定すればよい。
制御回路30は、電源制御回路31と、スイッチ制御回路32とを備える。
電源制御回路31は、二次電池3の電位VTKを検出し、その検出値データをスイッチ制御回路32に出力する。従って、電源制御回路31は、電圧検出手段を兼ねている。
また、電源制御回路31は、電位VTKがあらかじめ設定された上限値Vmax未満の場合は、過充電防止手段60をオフ状態に維持する。一方、電位VTKが前記上限値Vmax以上に上昇した場合は、過充電防止手段60をオン状態として太陽電池2の両端を短絡し、発電電流が二次電池3に流れることを防止する。
スイッチ手段50は、定電圧手段40に並列に接続され、スイッチとして機能するトランジスター51と、プルアップ抵抗52と、プルダウン抵抗53とを備える。
トランジスター51は、pチャネルのMOSFETで構成されている。トランジスター51のゲートは、前記スイッチ制御回路32に接続され、ソースはVDD電源線6に接続され、ドレインは定電圧手段40および二次電池3間に接続されている。
二次電池3の電位VTKが低く、太陽電池2が発電していない初期状態では、IC20の制御回路30も停止している。この状態では、スイッチ制御回路32からトランジスター51のゲートには、ゲートバイアス信号としてOFF信号が入力されることになる。このため、トランジスター51のゲート電位Vdは、前記プルアップ抵抗52によって電位VDD側に引き上げられ、ソース電位Vsとほぼ同じになる。このため、図3に示すように、ゲートバイアス電位Vdsは、プルアップ抵抗52の作用によりほぼ0Vとなり、トランジスター51はオフ状態(第1状態)に維持される。なお、プルダウン抵抗53となるトランジスターのゲートにもOFF信号が入力されるため、プルダウン抵抗53はOFF状態となり機能していない。
そして、太陽電池2での発電が開始すると、その充電電流は、トランジスター51を流れずに定電圧手段40を介して二次電池3に流れ込み、充電が行われる。同時に、補助コンデンサー4にも充電電流が蓄積される。
すると、定電圧手段40では前述したようにバイアス電圧が発生する。従って、電位VTKが制御回路30の駆動電圧レベル以下であっても、前記補助コンデンサー4の電位VDDは電位VTKに前記バイアス電圧を加算したレベルに持ち上がるため、制御回路30を早期に駆動できる。
このため、図3に示すように、太陽電池2の発電電流は、定電圧手段40を介して二次電池3を充電する。従って、二次電池3の電位VTKは徐々に上昇し、この電位VTKに定電圧手段40のバイアス電圧を加算した電位VDDも徐々に上昇する。
なお、第1電圧V1は、制御回路30の駆動電圧レベル以上に設定することが好ましい。すなわち、定電圧手段40によるバイアス電圧が無くても、二次電池3の電位VTKのみで制御回路30を駆動可能な電圧レベルに設定できるためである。ただし、後述する第2状態において、電位VDDが制御回路30の駆動電圧レベル以上に維持できる場合には、第1電圧V1が制御回路30の駆動電圧レベルよりも多少低くてもよい。
電源制御回路31は、二次電池3の電位VTKが前記第1電圧V1を超えると、スイッチ制御回路32にその旨を通知する。すると、スイッチ制御回路32は、トランジスター51を弱反転定領域で駆動するゲートバイアス信号を出力する。すなわち、スイッチ制御回路32は、トランジスター51のしきい値電圧(Vth)よりも低いゲートバイアス電圧が加わるようなON信号を出力する。また、スイッチ制御回路32は、プルダウン抵抗53に出力する信号はOFF信号を維持する。
これらの条件は、補助コンデンサー4の電位VDDの急峻な変動を抑制できるように設定される。例えば、電位VTKおよび電位VDDの電位差が大きい状態で第2状態から第3状態に移行すると、その電位差を無くすために補助コンデンサー4から二次電池3に電荷が移動して、電位VDDの電位が大きく変動する虞がある。このため、第2状態の制御期間が短いと、第3状態に切り替えた際の電圧変動で制御回路30が誤動作する可能性がある。従って、第2状態の制御期間を予め設定する場合には、電位VTKおよび電位VDDの電位差を0あるいは十分に小さくできる期間に設定すればよい。
この際、第2状態での電位VTKおよび電位VDDの変化スピード(変化率)は、弱反転領域で駆動するトランジスター51の電荷移動量で設定され、この電荷移動量はスイッチ制御回路32が設定するゲートバイアス電圧で設定される。従って、ゲードバイアス電圧と第2状態の制御期間とは関連付けて設定すればよい。
弱反転領域での制御(第2状態での制御)が終了すると、図3に示すように、スイッチ制御回路32は、トランジスター51に出力するゲートバイアス信号をOFF信号に切り替える。また、プルダウン抵抗53に出力するゲートプルダウン信号はON信号に切り替える。
すると、プルダウン抵抗53がオンされ、トランジスター51のゲート電圧は電位VSSに引き下げられる。従って、トランジスター51のゲートバイアス電位Vdsは、しきい値電圧Vthを超えたレベルになる。このため、トランジスター51は強反転領域で動作する。従って、太陽電池2からの充電電流は、トランジスター51を通して二次電池3に流れる。このため、二次電池3への充電効率も向上でき、二次電池3の電位VTKおよび補助コンデンサー4の電位VDDは共に上昇する。
また、二次電池3の電位VTKが上限値Vmax未満に低下すると、電源制御回路31は、過充電防止手段60をオン状態からオフ状態に切り替える。このため、太陽電池2からの充電電流はスイッチ手段50を介して二次電池3に蓄電される。
さらに、太陽電池2での発電が行われずに、二次電池3の電位VTKが第1電圧V1未満に低下すると、トランジスター51はオフ状態(第1状態)に移行する。従って、再度、太陽電池2で発電すると、スイッチ手段50が第1状態に制御されているので、前述のとおり、充電電流は定電圧手段40を流れ、バイアス電圧を発生させる。
すなわち、定電圧手段40をバイパスするスイッチ手段50としてトランジスター51を用い、さらに、このトランジスター51をオフ状態の第1状態から、弱反転領域で動作させる第2状態に切り替え、さらに、オン状態の第3状態に切り替えて制御している。このため、定電圧手段40をバイパスする際に、トランジスター51を弱反転領域で動作させることで、ドレイン電流が殆ど流れない状態、つまりトランジスター51を移動する電荷量を制限できる。従って、定電圧手段40をバイパスする前(第1状態での制御時)から、バイパス後(第2状態での制御時)に切り替えた際の急峻な電圧変動を抑えることができる。このため、急峻な電圧変動による制御回路30の誤動作を防止でき、安定した駆動制御を行うことができる。
さらに、第2状態での制御が所定時間経過した時点で、トランジスター51を第3状態(オン状態:強反転領域)に制御しているので、充電電流はスイッチ手段50を通して二次電池3に流れ込む。このため、充電効率を向上できる。
さらに、スイッチ手段50は、MOSFETからなるプルダウン抵抗53を備えるので、スイッチ制御回路32でプルダウン抵抗53のオン・オフ状態を制御でき、弱反転領域での第2状態の制御終了時に、トランジスター51を第3状態(オン状態)に確実に維持できる。
例えば、前記実施形態では、スイッチ制御回路32は、電源制御回路31で検出した二次電池3の電位VTKでトランジスター51の状態を制御していたが、補助コンデンサー4の出力電圧を検出する出力電圧検出手段を制御回路30に設け、前記出力電圧検出手段で検出した出力手段の値でトランジスター51を制御してもよい。
また、プルアップ抵抗52を設けずに、スイッチ制御回路32からの出力信号でトランジスター51の第1状態(オフ状態)を制御してもよい。ただし、プルアップ抵抗52を設けて制御したほうが、スイッチ制御回路32が動作していない状態でも、トランジスター51を確実に第1状態に維持できる。
Claims (5)
- 発電手段と、
前記発電手段で発電された電気エネルギーを蓄積する蓄電手段と、
前記蓄電手段に直列に接続された定電圧手段と、
前記蓄電手段および前記定電圧手段に並列に接続された補助蓄電手段と、
前記定電圧手段に並列に接続されたトランジスターを有するスイッチ手段と、
前記スイッチ手段を制御するスイッチ制御手段とを備え、
前記スイッチ制御手段は、
前記トランジスターをオフ状態とする第1状態と、
前記トランジスターを弱反転領域で動作させる第2状態と、
前記トランジスターをオン状態とする第3状態とに制御する
ことを特徴とする発電機能付電子時計。 - 請求項1に記載の発電機能付電子時計において、
前記スイッチ制御手段を含む制御回路を備え、
前記スイッチ制御手段は、前記トランジスターを弱反転領域で動作させた際の電圧変動が前記制御回路を誤動作させることがない電圧変動となるように、前記第2状態に制御する場合の前記トランジスターのゲートに入力するバイアス電圧を設定する
ことを特徴とする発電機能付電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載の発電機能付電子時計において、
前記蓄電手段の電圧を検出する電圧検出手段を備え、
前記スイッチ制御手段は、
前記電圧検出手段で検出した電圧値に応じて、前記トランジスターを第1状態、第2状態または第3状態に制御する
ことを特徴とする発電機能付電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載の発電機能付電子時計において、
前記補助蓄電手段の出力電圧を検出する出力電圧検出手段を備え、
前記スイッチ制御手段は、
前記出力電圧検出手段で検出した電圧値に応じて、前記トランジスターを第1状態、第2状態または第3状態に制御する
ことを特徴とする発電機能付電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の発電機能付電子時計において、
前記スイッチ制御手段による制御が行われていない場合に、前記トランジスターのゲートに入力するバイアス電圧を小さくして前記トランジスターを第1状態に維持するためのプルアップ抵抗と、
前記スイッチ制御手段によって前記第3状態に制御する際にオンされて、前記トランジスターのゲートに入力するバイアス電圧を大きくして前記トランジスターを前記第3状態に維持するためのプルダウン抵抗とを備える
ことを特徴とする発電機能付電子時計。
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JP2006158043A (ja) * | 2004-11-26 | 2006-06-15 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | 電力制御装置 |
JP2010164458A (ja) * | 2009-01-16 | 2010-07-29 | Casio Computer Co Ltd | 電子時計 |
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- 2013-07-29 JP JP2013157015A patent/JP6135367B2/ja active Active
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