JP2015025702A - 測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より正確な流砂量を得ることが可能な測定装置を提供する。【解決手段】乾燥密度算出部は、第1の卓越周波数、第2の卓越周波数、信号強度の平均及び信号強度の分散に基づいて、単位体積当たりの流体に含まれる懸濁物質の質量を示す乾燥密度を算出する。流砂量算出部は、算出された流速、乾燥密度、流路の幅及び懸濁物質の流れる水深に基づいて、流砂量を算出する。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、超音波流速計を応用した測定装置に関する。
超音波流速計は、超音波のドップラーシフトを利用して流体の流速を測定する装置である。超音波流速計は、産業分野や医療分野等で幅広く用いられている。
たとえば、河川に流れる水の流速を測定するための超音波流速計がある。この超音波流速計は、川底や河岸側壁等に固定された状態で水中から超音波の送受信を行う。送信された超音波は、河川に流れる水に含まれる懸濁物質(気泡、微細有機物粒子、微小動物、ウォッシュロード、流砂等)で反射される。超音波流速計は、この信号(反射信号)を計測することで超音波のドップラーシフト量を求めることができる。この場合に得られるドップラーシフト量は、水の流速を主要因として比例的に変化することが知られている。超音波流速計は、求められたドップラーシフト量に基づいて水の流速を算出する。
ところで、河川の安全の持続的な保持(河道や河川施設等の安全性の確保)においては、河川を流れる水の流量(流速・水位)と合わせて、流砂量を持続的に観測することが重要となる。流砂量とは、ある流路(たとえば、河川)の断面を単位時間あたりに通過する流体(たとえば、水)に含まれる懸濁物質の量である。
流砂量Qb(g/s)は、一般的には、以下の式(1)で求めることが可能である。なお、Cは、単位体積当たりの流体に含まれる懸濁物質の質量を示す乾燥密度(g/m)である。Vは、流路を流れる水の流速(m/s)である。Lは、流路の幅(m)である。Dは、懸濁物質の流れる水深(m)である。
Figure 2015025702
ここで、反射信号の強度は、懸濁物質の量に対して比例的に変化することが知られている。
特開2000−111375号公報 特開2003−322604号公報 特開2006−226904号公報
しかし、実際に得られる反射信号の強度は、流体の流速、懸濁物質の種類や形状等、様々な要因により変化する。また、超音波流速計と懸濁物質との距離が離れている場合に生じる反射信号(信号強度)の減衰も考慮しなければならない。すなわち、上述のように反射信号の強度が懸濁物質の量に対して比例的に変化するからといって、流砂量を単純に信号強度の関数とした場合には正確な流砂量を求めることは困難である。
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、より正確な流砂量を得ることが可能な測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の測定装置は、ある流路の断面を単位時間当たりに通過する流体に含まれる懸濁物質の量である流砂量を求める。測定装置は、送信機と、受信機と、フィルタ群と、演算部とを有する。送信機は、流路を流れる流体に対して超音波信号を送信する。受信機は、流路を流れる流体に含まれる懸濁物質で反射された超音波信号に対応する反射信号を受信する。フィルタ群は、それぞれ特定の通過帯域特性を有する複数のフィルタにより構成される。フィルタ群は、反射信号から、複数のフィルタの通過帯域に対応する複数の信号を抽出する。演算部は、平均値算出部と、卓越周波数算出部と、信号強度算出部と、流速算出部と、乾燥密度算出部と、流砂量算出部とを有する。平均値算出部は、所定期間に抽出された複数の信号それぞれの信号強度に基づいて、各信号強度の平均値及び各信号強度の分散値を算出する。卓越周波数算出部は、各信号強度の平均値に基づいて第1の卓越周波数を算出し、且つ各信号強度の分散値に基づいて第2の卓越周波数を算出する。信号強度算出部は、所定期間に抽出された複数の信号の信号強度の総和に基づいて、信号強度の平均及び信号強度の分散を算出する。流速算出部は、第1の卓越周波数または第2の卓越周波数に基づいて流体の流速を算出する。乾燥密度算出部は、第1の卓越周波数、第2の卓越周波数、信号強度の平均及び信号強度の分散に基づいて、単位体積当たりの流体に含まれる懸濁物質の質量を示す乾燥密度を算出する。流砂量算出部は、算出された流速、乾燥密度、流路の幅及び懸濁物質の流れる水深に基づいて、流砂量を算出する。
また、上記課題を解決するために、請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置であって、乾燥密度算出部は、以下の式を用いることにより、乾燥密度を算出する。
Figure 2015025702

但し、
C:乾燥密度
M:第1の卓越周波数と第2の卓越周波数との比
:信号強度の平均
:信号強度の分散
本発明の測定装置によれば、乾燥密度算出部は、第1の卓越周波数、第2の卓越周波数、信号強度の平均及び信号強度の分散に基づいて、単位体積当たりの流体に含まれる懸濁物質の質量を示す乾燥密度を算出する。流砂量算出部は、算出された流速、乾燥密度、流路の幅及び懸濁物質の流れる水深に基づいて、流砂量を算出する。従って、本発明の測定装置は、より正確な流砂量を得ることが可能となる。
実施形態に係る測定装置を示す図である。 実施形態に係る測定装置の構成を示す図である。 実施形態に係る演算部の構成を示す図である。 実施形態に係る測定装置の動作を示すフローチャートである。
<実施形態>
図1〜図4を参照して、実施形態に係る測定装置について説明を行う。
[測定装置の使用例]
図1は、本実施形態に係る測定装置1を使用する場合の一例を示す図である。測定装置1は、たとえば、河川100の川底101に固定具等(図示なし)で固定される。測定装置1は、水中に配置されるため、水密構造となっている。測定装置1は、河川を流れる水Wに対して超音波の送受信を行う。送信された超音波(図1の実線矢印)は、水中の懸濁物質で反射され(図1の破線矢印)、測定装置1で受信される。河川100は、「流路」の一例である。水Wは、「流体」の一例である。
なお、実際には、測定装置1は、複数の懸濁物質それぞれで反射された信号を受信する。すなわち、あるタイミングで受信される反射信号は、異なる周波数を持った複数の信号を含んでいる。
[測定装置の構成]
図2は、本実施形態に係る測定装置1の概略を示すブロック図である。測定装置1は、送信機10と、受信機20と、フィルタ群30と、処理部40と、演算部50と、インターフェース(I/F)60とを含んで構成される。本発明における測定装置1は、少なくとも送信機10と、受信機20と、フィルタ群30と、演算部50とを有する。
(送信機)
送信機10は、河川を流れる水(水に含まれる懸濁物質)に対して所定の送信周波数で超音波信号を送信する。送信機10は、発振器10a及び超音波振動子10bを含む。発振器10aは、たとえば、650KHzの高周波信号を発振する。超音波振動子10bは、発振器10aからの高周波信号に応じた超音波信号を発生する。
(受信機)
受信機20は、河川を流れる水に含まれる懸濁物質で反射された超音波信号に対応する反射信号(送信機10から送信された超音波信号の反射信号)を受信する。受信機20は、超音波振動子20a及び増幅器20bを含む。超音波振動子20aは、反射信号を受信する。この反射信号は、水の流速に対応したドップラーシフト周波数を含んだ信号である。増幅器20bは、超音波振動子20aで受信した反射信号を増幅し、フィルタ群30に送信する。
(フィルタ群)
フィルタ群30は、それぞれ特定の通過帯域特性を有する複数のバンドパスフィルタ(Band Pass Filter:BPF)により構成されている。また、フィルタ群30は、受信機20から受信した反射信号から、複数のフィルタの通過帯域に対応する複数の信号を抽出する。抽出された信号は、処理部40に送信される。
たとえば、フィルタ群30は、中心周波数が0.1、0.56、1、3.16、17.8、31.6、100、316、562、1000、3162、10000HzのBPFから任意の5つ(第1のフィルタ〜第5のフィルタ)を選択して製作したものを用いる。第1のフィルタ〜第5のフィルタそれぞれは、反射信号から各々の通過帯域に対応する信号(第1の信号〜第5の信号)を抽出する。
(処理部)
処理部40は、フィルタ群30で抽出された信号に対して各種処理を行う。処理部40は、たとえば、デコーダ、ローパスフィルタ、A/D変換器等を含んで構成される。処理部40は、処理した信号を演算部50に送信する。
(演算部)
演算部50は、処理部40で処理された信号(フィルタ群30で抽出された複数の信号)に対して各種の演算処理を実行する。図3に示すように、演算部50は、平均値算出部50aと、卓越周波数算出部50bと、信号強度算出部50cと、流速算出部50dと、乾燥密度算出部50eと、流砂量算出部50fとを有する。
==平均値算出部==
平均値算出部50aは、所定期間に抽出された複数の信号それぞれの信号強度に基づいて、各信号強度の平均値を算出する。
河川等においては、流れる水の流速は一定ではない。従って、流速計を用いて流速を測定する場合、所定期間(たとえば、20sec或いは40sec)を設けて連続的に流速の測定を行う。そして、流速計は、その平均値を用いて流速を算出することが一般的である。
そこで、本実施形態における測定装置1は、信号強度を平均値として算出するために、所定期間を設けて反射信号の受信を行う。フィルタ群30は、所定期間に得られた複数の信号それぞれの抽出を行う。
たとえば、2つのBPFを含むフィルタ群30は、第1の信号と第2の信号を抽出するとする。また、処理部40におけるA/D変換の速度が0.2secであるとする。この場合に、所定期間として20secの測定(超音波の送受信)を行った場合、フィルタ群30は、第1の信号及び第2の信号をそれぞれ100回抽出する。すなわち、第1の信号の信号強度(信号強度データ)及び第2の信号の信号強度(信号強度データ)は、それぞれ100得られる。
この場合、平均値算出部50aは、所定期間に得られた100の第1の信号の信号強度データの平均を求めることで、第1の信号の信号強度の平均値を算出する。また、平均値算出部50aは、所定期間に得られた100の第2の信号の信号強度データの平均を求めることで、第2の信号の信号強度の平均値を算出する。
また、本実施形態において、平均値算出部50aは、所定期間に抽出された複数の信号それぞれの信号強度に基づいて、各信号強度の分散値を算出する。
先の例で示したように、第1の信号の信号強度データ及び第2の信号の信号強度データがそれぞれ100得られたとする。この場合、平均値算出部50aは、所定期間に得られた100の第1の信号の信号強度データの分散を求めることで、第1の信号の信号強度の分散値を算出する。また、平均値算出部50aは、所定期間に得られた100の第2の信号の信号強度データの分散を求めることで、第2の信号の信号強度の分散値を算出する。
==卓越周波数算出部==
本実施形態における卓越周波数算出部50bは、平均値算出部50aで算出された各信号強度の平均値に基づいて第1の卓越周波数を算出し、且つ平均値算出部50aで算出された各信号強度の分散値に基づいて第2の卓越周波数を算出する。
卓越周波数は、フィルタ群30で抽出された複数の信号の信号強度に基づいて算出することができる。
たとえば、フィルタ群30が2つのBPFで構成されている場合、2つの信号の信号強度が得られる。この場合、卓越周波数Fは以下の式(2)で示すことができる。Pは、フィルタ群30で抽出された信号のうち、中心周波数が高い側の信号の信号強度である。Pは、フィルタ群30で抽出された信号のうち、中心周波数が低い側の信号強度である。Kは、2つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
また、フィルタ群30が3つのBPFで構成されている場合、3つの信号の信号強度が得られる。この場合、卓越周波数Fは以下の式(3)で示すことができる。PHLは、フィルタ群30で抽出された信号のうち、中間の中心周波数の信号の信号強度である。基づいて卓越周波数は、以下の式(3)で示すことができる。Kは、3つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
また、フィルタ群30が4つのBPFで構成されている場合、4つの信号の信号強度が得られる。この場合、卓越周波数Fは以下の式(4)で示すことができる。ここでは、フィルタ群30で抽出された信号の信号強度のうち、中心周波数の高い順に信号強度PH2、信号強度PH1、信号強度PL2、信号強度PL1で示す。Kは、4つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
また、上述のようにフィルタ群30が5つのBPFで構成されている場合、5つの信号の信号強度が得られる。この場合、卓越周波数Fは以下の式(5)で示すことができる。ここでは、フィルタ群30で抽出された信号の信号強度のうち、中心周波数の高い順に信号強度PH2、信号強度PH1、信号強度PHL、信号強度PL2、信号強度PL1で示す。Kは、5つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
ところで、式(2)〜(5)により得られる卓越周波数は、あるタイミングにおける周波数である。一方、上述の通り、河川等を流れる水は流速が一定でないため、その中に含まれる懸濁物質の状態も一定でない。よって、卓越周波数もタイミング毎に異なる値となるため、平均値として求めることが望ましい。ここで、平均値算出部50aは、複数の信号の信号強度それぞれの平均値及び分散値を算出している。従って、それらの値を用いることで、平均値から算出した卓越周波数(第1の卓越周波数)及び分散値から算出した卓越周波数(第2の卓越周波数)を求めることができる。
つまり、卓越周波数算出部50bは、所定期間に得られた各信号強度の平均値に基づいて第1の卓越周波数AFを算出する。また、卓越周波数算出部50bは、所定期間に得られた各信号強度の分散値に基づいて第2の卓越周波数AFを算出する。信号強度の平均値及び分散値に基づいて卓越周波数を算出することにより、流況と懸濁物質の挙動を反映するパラメーターを求めることができる。
具体例として、たとえば、平均値算出部50aで算出された第1の信号の信号強度の平均値をAPとし、第2の信号の信号強度の平均値をAPとする。この場合、各信号強度の平均値から算出した卓越周波数AF(第1の卓越周波数)は、以下の式(6)で示すことができる。Kは、2つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
また、平均値算出部50aで算出された第1の信号の信号強度の分散値をVPとし、第2の信号の信号強度の平均値をVPとする。この場合、各信号強度の分散値から算出した卓越周波数AF(第2の卓越周波数)は、以下の式(7)で示すことができる。Kは、2つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
==信号強度算出部==
信号強度算出部50cは、所定期間に抽出された複数の信号の信号強度の総和に基づいて、信号強度の平均及び信号強度の分散を算出する。
たとえば、上記例のように、第1の信号の信号強度(信号強度データ)及び第2の信号の信号強度(信号強度データ)が、それぞれ100得られたとする。この場合、信号強度算出部50cは、これらの信号強度の総和を求め、その平均をS(信号強度の平均S)とする。また、信号強度算出部50cは、これらの信号の総和を求め、その分散をS(信号強度の分散S)とする。
==流速算出部==
本実施形態における流速算出部50dは、卓越周波数算出部50bで算出された第1の卓越周波数AFに基づいて流体の流速を算出する。
具体的に、流速算出部50dは、超音波信号のドップラーシフトを利用して流速を求める。ここで、送信される超音波の周波数f、超音波の音速vとした場合、流速Vは以下の式(8)で示すことができる。
Figure 2015025702
流速算出部50dは、式(8)に基づいて流体の流速Vを算出する。本実施形態においては信号強度の平均値から算出した卓越周波数(第1の卓越周波数)を用いて流速Vを算出するため、流速Vは所定期間における平均値となる。なお、流速算出部50dは、式(8)における信号強度の平均値から算出した卓越周波数AFの代わりに、信号強度の分散値から算出した卓越周波数AFを用いて流速Vを算出することも可能である。
==乾燥密度算出部==
乾燥密度算出部50eは、第1の卓越周波数AF、第2の卓越周波数AF、信号強度の平均S及び信号強度の分散Sに基づいて、単位体積当たりの流体に含まれる懸濁物質の質量を示す乾燥密度Cを算出する。
乾燥密度Cは、式(9)で示すことができる。Mは、第1の卓越周波数AFと第2の卓越周波数AFとの比(AF/AF)である。fは関数であることを示す。
Figure 2015025702
ここで、Mは懸濁物質の量に比例する関係となっている。その根拠は、懸濁物質の量が多いほど分散が大きくなることによる。たとえば、Mが1.0より小さい場合、すなわち、第1の卓越周波数AFに比して第2の卓越周波数AFが小さい場合、水中には反射に十分な懸濁物質がないということを示す。また、Mが1.0より大きい場合、すなわち、第1の卓越周波数AFに比して第2の卓越周波数AFが大きい場合、水中には様々な懸濁物質が含まれるということを示す。なお、式(9)における(S1/2/Sは、信号強度の変動係数であり、Mと類似の挙動となる。
==流砂量算出部==
流砂量算出部50fは、算出された流速V、乾燥密度C、流路の幅L及び懸濁物質の流れる水深Dに基づいて、流砂量Qbを算出する。
具体的に、流砂量算出部50fは、流速算出部50dで算出された流速V、乾燥密度算出部50eで算出された乾燥密度C、流路の幅L、及び懸濁物質の流れる水深Dの値を用いて式(1)により流砂量Qbを算出する。
流路の幅L及び懸濁物質の流れる水深Dは、予め計測した値をデータベース化し、測定装置1のメモリ等(図示なし)に記憶しておくことができる。或いは、流砂量Qbを測定する際に都度、計測を行い、入力部等(図示なし)を介して計測値を入力することでもよい。
このように、乾燥密度Cを求める際に、信号強度の平均値から算出した卓越周波数(第1の卓越周波数)と信号強度の分散値から算出した卓越周波数(第2の卓越周波数)との比、及び信号強度の変動係数((S1/2/S)をパラメーターとして加えることにより、信号強度の平均のみに基づいて算出するよりも、正確な乾燥密度Cを算出することができる。すなわち、より正確な流砂量Qbを算出することができる。
(インターフェース)
インターフェース60は、測定装置1と外部装置(たとえば、モニタ等。図示なし)とを接続する部分である。インターフェース60は、ケーブル(図示なし)等を介して測定装置1と外部装置とを接続する。外部装置には、たとえば、測定装置1による測定結果が数値或いは画像(グラフ)として示される。なお、測定装置1自体が、モニタ等を有していてもよい。
なお、測定装置1の構成のうち、送信機10及び受信機20は川底等の水中に配置されている必要があるが、それ以外の構成は必ずしも水中に配置されている必要はない。すなわち、測定装置1は図1に示すような一の筐体で構成される必要はなく、水中に配置される筐体及び陸上等に配置される筐体等、複数の筐体からなる構成であってもよい。
[動作]
次に図4を参照して、本実施形態に係る測定装置1の動作について説明する。
ここでは、フィルタ群30は、5つのBPF(第1のフィルタ〜第5のフィルタ)を有する例について述べる。第1のフィルタは、反射信号から、その通過帯域に対応する第1の信号を抽出する。第2のフィルタは、反射信号から、その通過帯域に対応する信号であって、第1の信号よりも周波数の高い第2の信号を抽出する。第3のフィルタは、反射信号から、その通過帯域に対応する信号であって、第2の信号よりも周波数の高い第3の信号を抽出する。第4のフィルタは、反射信号から、その通過帯域に対応する信号であって、第3の信号よりも周波数の高い第4の信号を抽出する。第5のフィルタは、反射信号から、その通過帯域に対応する信号であって、第4の信号よりも周波数の高い第5の信号を抽出する。また、第1の信号の信号強度をPL1、第2の信号の信号強度をPL2、第3の信号の信号強度をPHL、第4の信号の信号強度をPH1、第5の信号の信号強度をPH2とする。
測定装置1(送信機10及び受信機20)は、河川を流れる水に対して水中から超音波の送受信を行う(S10)。その結果、測定装置1は、送信した超音波が水に含まれる懸濁物質で反射された信号(反射信号)を得る。
5つのBPFからなるフィルタ群30は、S10で得られた反射信号から、第1の信号〜第5の信号を抽出する(S11)。
測定装置1は、予め設定した期間(所定期間)中、S10及びS11を繰り返す(S12)。従って、フィルタ群30は、第1の信号〜第5の信号それぞれを複数(たとえば、100)抽出する。なお、抽出された信号は、処理部40で処理された後、演算部50に送信される。
平均値算出部50aは、S12の所定期間に抽出された第1の信号〜第5の信号それぞれの信号強度に基づいて、第1の信号強度の平均値〜第5の信号強度の平均値を算出する(S13)。具体的には、平均値算出部50aは、第1の信号の信号強度の平均値APL1、第2の信号の信号強度の平均値APL2、第3の信号の信号強度の平均値APHL、第4の信号の信号強度の平均値APH1、第5の信号の信号強度の平均値APH2を算出する。
また、平均値算出部50aは、S12の所定期間に抽出された第1の信号〜第5の信号それぞれの信号強度に基づいて、第1の信号強度の分散値〜第5の信号強度の分散値を算出する(S14)。具体的には、平均値算出部50aは、第1の信号の信号強度の分散値VPL1、第2の信号の信号強度の分散値VPL2、第3の信号の信号強度の分散値VPHL、第4の信号の信号強度の分散値VPH1、第5の信号の信号強度の分散値VPH2を算出する。なお、S13とS14の処理は逆の順番で行われてもよいし、同時に行われてもよい。
卓越周波数算出部50bは、S13で算出された各信号強度の平均値に基づいて第1の卓越周波数AFを算出する(S15)。具体的には、卓越周波数算出部50bは、以下の式(10)により第1の卓越周波数AFを算出する。Kは、5つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
また、卓越周波数算出部50bは、S14で算出された各信号強度の分散値に基づいて第2の卓越周波数AFを算出する(S16)。具体的には、卓越周波数算出部50bは、以下の式(11)により第2の卓越周波数AFを算出する。Kは、5つの信号の中心周波数で決まる係数である。
Figure 2015025702
なお、S15とS16の処理は逆の順番で行われてもよいし、同時に行われてもよい。或いは、S13及びS15の処理を先に行い、S14及びS16の処理を後で行う(或いはその逆)も可能である。
信号強度算出部50cは、S11で抽出された信号の信号強度の総和に基づいて、信号強度の平均S及び信号強度の分散Sを算出する(S17)。なお、S15及びS16の処理よりも先にS17の処理を行ってもよい。
流速算出部50dは、S15で算出された第1の卓越周波数AFに基づいて流体の流速Vを算出する(S18)。
乾燥密度算出部50eは、S15で算出された卓越周波数AF、S16で算出された卓越周波数AF、S17で算出された信号強度の平均S及び信号強度の分散Sを式(9)に適用することで、乾燥密度Cを算出する(S19)。
流砂量算出部50fは、S18で算出された流速V、S19で算出された乾燥密度C、予め記憶された流路の幅L及び懸濁物質の流れる水深Dを式(1)に適用することで、流砂量Qbを算出する(S20)。測定装置1は、S20で算出された流砂量Qbを外部装置に送信する。外部装置は、送信された値を数値化(或いはグラフ化)し、表示する。
1 測定装置
10 送信機
10a 発振器
10b 超音波振動子
20 受信機
20a 超音波振動子
20b 増幅器
30 フィルタ群
40 処理部
50 演算部
50a 平均値算出部
50b 卓越周波数算出部
50c 信号強度算出部
50d 流速算出部
50e 乾燥密度算出部
50f 流砂量算出部
60 インターフェース

Claims (2)

  1. ある流路の断面を単位時間当たりに通過する流体に含まれる懸濁物質の量である流砂量を求める測定装置であって、
    測定装置は、送信機と、受信機と、フィルタ群と、演算部とを有し、
    前記送信機は、流路を流れる流体に対して超音波信号を送信し、
    前記受信機は、前記流路を流れる流体に含まれる懸濁物質で反射された前記超音波信号に対応する反射信号を受信し、
    前記フィルタ群は、それぞれ特定の通過帯域特性を有する複数のフィルタにより構成され、
    前記フィルタ群は、前記反射信号から、前記複数のフィルタの通過帯域に対応する複数の信号を抽出し、
    前記演算部は、平均値算出部と、卓越周波数算出部と、信号強度算出部と、流速算出部と、乾燥密度算出部と、流砂量算出部とを有し、
    前記平均値算出部は、所定期間に抽出された前記複数の信号それぞれの信号強度に基づいて、各信号強度の平均値及び各信号強度の分散値を算出し、
    前記卓越周波数算出部は、前記各信号強度の平均値に基づいて第1の卓越周波数を算出し、且つ前記各信号強度の分散値に基づいて第2の卓越周波数を算出し、
    前記信号強度算出部は、所定期間に抽出された前記複数の信号の信号強度の総和に基づいて、信号強度の平均及び信号強度の分散を算出し、
    前記流速算出部は、前記第1の卓越周波数または前記第2の卓越周波数に基づいて前記流体の流速を算出し、
    前記乾燥密度算出部は、前記第1の卓越周波数、前記第2の卓越周波数、前記信号強度の平均及び前記信号強度の分散に基づいて、単位体積当たりの前記流体に含まれる前記懸濁物質の質量を示す乾燥密度を算出し、
    前記流砂量算出部は、算出された前記流速、前記乾燥密度、前記流路の幅及び前記懸濁物質の流れる水深に基づいて、前記流砂量を算出する。
  2. 前記乾燥密度算出部は、以下の式を用いることにより、前記乾燥密度を算出することを特徴とする請求項1記載の測定装置。
    Figure 2015025702

    但し、
    C:乾燥密度
    M:第1の卓越周波数と第2の卓越周波数との比
    :信号強度の平均
    :信号強度の分散
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