JP2015021950A - 表面にて圧力変化を起こす物体の圧力変化の測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧電振動子10、一方の表面に膨出部21を備え、膨出部21が圧電振動子10の表面に接触配置されている盤状の接触子20を含む圧力振動体1(但し、膨出部21は、測定対象物接触面22が物体の体表面に接触状態に置かれた場合に、物体の圧力変化に応じて膨出部21と圧電振動子10との接触面積が変化を示す物性を持つ有機高分子弾性材料から形成されている)を物体の体表面に、接触子の測定対象接触面22にて接触した状態で配置し、圧電振動子10に電圧値Vの交流電圧を印加して圧電振動子10を振動状態として、圧電振動子10を流れる電流の電流値Iを測定し、その電流値Iと電圧値Vとから圧電振動子のインピーダンス(Z=V/I)の変化を算出する。
【選択図】図1
Description
(1)物体の圧力の変化が、動物の呼吸及び/又は心拍により発生する圧力の変化以外の圧力の変化である。
(2)圧力振動体を接触させる物体が、気体もしくは液体が流れる可撓性もしくは剛性の管であって、物体の圧力の変化が、該管を流れる気体もしくは液体の流量の変化により発生する圧力の変化である。
(3)上記圧電体が円盤状である。
(4)上記接触子が一方の表面に膨出部が形成された円盤状である。
(5)上記接触子の直径と厚さの比が、1:1〜1:1/5の範囲にある。但し、接触子の厚さは膨出部の先端から膨出部が備えられた表面とは反対側の表面までの厚さを意味する。
(6)上記接触子の膨出部が半球状である。
(7)上記接触子の全体が有機高分子弾性材料から形成されている。
図1は、本発明の物体の圧力変化の測定方法に有利に使用できる圧力振動体の一例の断面図である。図1に示すように、圧力振動体1は圧電振動子10と接触子20とを含む。圧電振動子10は、盤状の圧電体11と圧電体11の両側表面のそれぞれに備えられた電極12、13とからなる。圧電振動子10の上側面は、接着剤(図示せず)を介して振動子ケース14に貼り付けられている。圧電振動子10の上側面の電極12は、折り返し電極12aによって圧電体11の下側面に引き延ばされている。折り返し電極12aと下側面の電極13にはそれぞれリード線15a、15bが接続されている。圧電振動子10は、円盤状であることが好ましい。圧電振動子のサイズは、一般には、直径が1〜50mmの範囲、好ましくは5〜20mmの範囲である。盤状圧電体11の材料の例としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウムなどの強誘電体セラミックを挙げることができる。振動子ケース14は、圧電振動子と共に振動可能な材料で形成されていることが好ましい。振動子ケースの材料の例としては、金属及び後述の接触子20の膨出部21よりも硬い硬質性有機高分子弾性材料を挙げることができる。金属の材料の例としては、アルミニウム、ステンレススチールを挙げることができる。
図3に示すように、圧力振動体1の測定対象物接触面22に圧力が付与されると、膨出部21の先端が振動子ケース14の表面で押し潰されて、膨出部21と振動子ケース14との接触面積Sが変化する。圧力振動体1の圧電振動子10に、共振周波数の電圧を印加して圧電振動子10を振動させた状態で、膨出部21と圧電振動子10との接触面積(接触子20の膨出部21と圧電振動子10の電極12とが振動子ケース14を介して接触している場合は、接触子20の膨出部21と振動子ケース14との接触面積)が変化すると、圧電振動子10のインピーダンスが変化する。圧電振動子10のインピーダンスが変化する理由は、圧電振動子10の振動エネルギー(圧電振動子10が振動子ケース14に収納されている場合は、振動子ケース14の振動エネルギー)が、膨出部21を通って接触子20に伝搬することによって、圧電振動子10の振動エネルギーが減少するためであると考えられる。通常は、圧電振動子10と膨出部21との接触面積が広くなると、圧電振動子10のインピーダンスは大きくなる。
────────────────────────────────────────
形状
──────────────────────────
膨出部の 測定対象物接触
接触子 材料 球曲率半径 面の球曲率半径 直径 厚さ
────────────────────────────────────────
A NBR(硬度40度) 50mm 50mm 14.5mm 9.8mm
B NBR(硬度40度) 20mm 50mm 14.5mm 9.8mm
C NBR(硬度70度) 20mm 50mm 14.5mm 9.8mm
D POM 50mm 50mm 14.5mm 9.8mm
────────────────────────────────────────
NBR:ニトリルゴムブタジエンゴム、即ちニトリルゴム
POM:ポリオキシメチレン、即ちポリアセタール樹脂
図7において、圧力振動体1は、測定対象物接触面22が可撓性の管3の外壁に接触した状態で配置されている。可撓性の管3には液体あるいは気体の流体4が流れている。管3の内壁に流体4が接触することによって生じる圧力は、流体4の流量(流速)によって変化する。この圧力の変化を圧力振動体1の圧電振動子10のインピーダンスの変化として検出することによって、管3を流れる流体4の流量の変化を監視することができる。また、予め、圧電振動子10のインピーダンスと管3を流れる流体4の流量との関係を表した検量線を用意することによって、圧電振動子10のインピーダンスから管3を流れる流体4の流量を求めることができる。また、本発明の圧力測定方法は、差圧式流量計の差圧の測定、コリオリ流量計の振動の測定にも利用することができる。
図8は、本発明に従う圧力変化測定装置の正面断面図であり、図9は、圧力変化測定装置の側面断面図である。なお、圧力検知回路30の構成は、図4において示した圧力検知回路30の構成と同じであるので詳細は記載を省略する。
図10(a)は、膨出部21a、測定対象物接触面22a及びフランジ部23aのうち、測定対象物接触面22aのみを異なる材料で形成した構成の接触子20aの断面図である。この接触子20aは、測定対象物接触面22aの材料の硬度が相対的に高く、膨出部21a及びフランジ部23aの材料の硬度が相対的に低いことが好ましい。測定対象物接触面22aの材料に金属を用いてもよい。金属の例としては、アルミニウム、鉄、ステンレススチールを挙げることができる。
図10(c)は、膨出部21cが半楕円球体状に形成された構成の接触子20cの断面図である。
図10(e)は、膨出部21eの縁部を拡張させて、フランジ部23eを形成した構成の接触子20eの側面である。
膨出片26の硬度が膨出部21fよりも硬度が低い場合は、通常、膨出片26の全体が圧電振動子に接触する前は、圧電振動子のインピーダンスの変化量は相対的に大きくなり、膨出片26の全体が圧電振動子に接触した後は、圧電振動子のインピーダンスの変化量は相対的に小さくなる。一方、膨出片26の硬度が膨出部21fよりも硬度が高い場合は、通常、膨出片26の全体が圧電振動子に接触する前は、圧電振動子のインピーダンスの変化量は相対的に小さくなり、膨出片26の全体が圧電振動子に接触した後は、圧電振動子のインピーダンスの変化量は相対的に大きくなる。
2 動物
3 可撓性の管
4 流体
10 圧電振動子
11 圧電体
12 電極
12a 折り返し電極
13 電極
14 振動子ケース
15a、15b リード線
20 接触子
21 膨出部
22 測定対象物接触面
23 フランジ部
24 連結部
25 支持部
26 膨出片
30 圧力検知回路
31 電源
32 電圧計
33 抵抗
34 電圧計
35 演算装置
40 ケース
41 上ケース
42 凸部
43 下ケース
44 凹部
45 ケース保持部
46 接触子保持具
47、48 パッキング
Claims (10)
- 盤状の圧電体と該圧電体の両側表面のそれぞれに備えられた電極とからなる圧電振動子、そして一方の表面に膨出部を備え、該膨出部が該圧電振動子の一方の電極の表面に接触した状態で配置されている盤状の接触子を含む圧力振動体、但し該圧力振動体の接触子の膨出部は、その接触子の膨出部が備えられた表面とは反対側の表面が、表面にて圧力変化を起こす物体の表面と接触状態に置かれた場合に、該物体の圧力の変化に応じて接触子の膨出部と圧電振動子との接触面積が変化を示す物性を持つ有機高分子弾性材料から形成されている、を表面にて圧力変化を起こす物体の表面に、該圧力振動体の接触子の膨出部が備えられた表面とは反対側の表面にて接触した状態で配置する工程;該圧力振動体の圧電振動子に、該圧電振動子に固有の共振周波数に相当する周波数の交流電圧を印加することにより、圧電振動子を振動状態とする工程;振動状態にある圧電振動子から電流を取り出す工程;上記物体の圧力の変化に連動して発生する該電流の電流値の変化と圧電振動子に印加した交流電圧の電圧値とから圧電振動子のインピーダンスの変化を算出する工程;及び該インピーダンスの変化を圧力の変化に換算する工程を含む、物体の圧力の変化を測定する方法。
- 物体の圧力の変化が、動物の呼吸及び/又は心拍により発生する圧力の変化以外の圧力の変化である請求項1に記載の方法。
- 圧力振動体を接触させる物体が、気体もしくは液体が流れる可撓性もしくは剛性の管であって、物体の圧力の変化が、該管を流れる気体もしくは液体の流量の変化により発生する圧力の変化である請求項1に記載の方法。
- 上記圧電体が円盤状である請求項1に記載の方法。
- 上記接触子が一方の表面に膨出部が形成された円盤状である請求項1に記載の方法。
- 上記接触子の直径と厚さの比が、1:1〜1:1/5の範囲にある、但し接触子の厚さは膨出部の先端から膨出部が備えられた表面とは反対側の表面までの厚さを意味する請求項1に記載の方法。
- 上記接触子の膨出部が半球状である請求項1に記載の方法。
- 上記接触子の全体が有機高分子弾性材料から形成されている請求項1に記載の方法。
- 盤状の圧電体と該圧電体の両側表面のそれぞれに備えられた電極とからなる圧電振動子、そして一方の表面に膨出部を備え、該膨出部が該圧電振動子の一方の電極の表面に接触した状態で配置されている盤状の接触子を含む物体の圧力の変化の検出用の圧力振動体、但し該圧力振動体の接触子の膨出部は、その接触子の膨出部が備えられた表面とは反対側の表面が、表面にて圧力変化を起こす物体の表面と接触状態に置かれた場合に、該物体の圧力の変化に応じて接触子の膨出部と圧電振動子との接触面積が変化を示す物性を持つ有機高分子弾性材料から形成されている。
- ケース、該ケースに収容されている、盤状の圧電体と該圧電体の両側表面のそれぞれに備えられた電極とからなる圧電振動子、そして一方の表面に膨出部を備え、該膨出部が該圧電振動子の一方の電極の表面に接触した状態で配置されている盤状の接触子を含む圧力振動体、但し該圧力振動体の接触子の膨出部は、その接触子の膨出部が備えられた表面とは反対側の表面が、表面にて圧力変化を起こす物体の表面と接触状態に置かれた場合に、該物体の圧力の変化に応じて接触子の膨出部と圧電振動子との接触面積が変化を示す物性を持つ有機高分子弾性材料から形成されている、該圧力振動体の圧電振動子に電気的に接続している、圧電振動子に、該圧電振動子に固有の共振周波数に相当する周波数の交流電圧を印加する手段、振動状態にある圧電振動子から電流を取り出す手段、該電流の電流値の変化と圧電振動子に印加した交流電圧の電圧とから圧電振動子のインピーダンスの変化を算出する手段を有し、該圧力振動体は、該接触子の膨出部が備えられた表面とは反対側の表面がケースから突出するように配置されてなる物体の圧力変化測定装置。
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