JP2015021326A - 閉鎖補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドアが閉鎖される途中において付勢トルクと制動トルクとの優劣関係(例えば相関関係)が逆転することによって、閉鎖途中でのドア停止を回避し、閉鎖時の衝撃を緩和できる閉鎖補助装置を提供する。
【解決手段】第一連係機構60は、揺動アーム20のアーム軸線O2から半径方向に延びる第一回転クランク61と、第一回転クランク61とスライダ30とを接続する第一連節リンク62とを含む。第二連係機構70は、揺動アーム20のアーム軸線O2から半径方向に延びる第二回転クランク71と、スライダ30に対し左右方向に相対移動可能に挿入されたピストンロッド52と第二回転クランク71とを接続する第二連節リンク72とを含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、ドアが閉められるときに、ドアの閉鎖動を付勢する付勢力(ばね力)とドアの閉鎖動に抵抗する制動力(ブレーキ力)とをともに作用させる閉鎖補助装置に関する。
従来より住宅用ドア等には、開いたドアを自動的に静かに閉じるための閉鎖補助装置(ドアチェック、ドアクローザー等ともいう)が設けられ、確実に閉まるように閉鎖を補助する補助力(付勢力)と、閉鎖時の衝撃・振動・騒音を緩和する抵抗力(制動力)とをドアに作用させている。例えば、特許文献1の回転体アシスト装置(閉鎖補助装置)では、ドア枠に基端部が揺動可能に取り付けられて待機するキャッチャー(保持体)の先端部の受け入れ溝に、ドアに取り付けられたストライカー(係合片)が引き込まれてドアが閉まるとき、コイルスプリング(付勢手段)とピストンダンパー(制動手段)とが作動する。
特許文献1の回転体アシスト装置(閉鎖補助装置)では、コイルスプリングとピストンダンパーとがキャッチャーの基端部に対して固定ベース長手方向の同じ側に位置し、しかもコイルスプリングとピストンダンパーとは直列状に配置されているので、回転体アシスト装置を幅狭に形成できる(例えば戸当りの幅内に収納可)。ところが、特許文献1では、直列状に配置されたコイルスプリングとピストンダンパーとは同時に移動し、両者の移動幅が等しいので、ストライカーの引き込み開始から引き込み終了(ドア閉鎖終了)までキャッチャーには付勢力と制動力とが常に一律に作用する。したがって、例えばドアの重量が大で、かつ閉める力が小さい(逆風が強く付勢力が低減する場合を含む)と、いつも相対的に制動力が大(付勢力が小)となって閉鎖途中でドアが停止し開いたままとなるおそれがある。一方、ドアの重量が小で、かつ閉める力が大きい(追い風が強く付勢力が増大する場合を含む)と、いつも相対的に付勢力が大(制動力が小)となって閉鎖時の衝撃・振動・騒音が発生するおそれがある。なお、特許文献1では、キャッチャーのスライド用レールと、そのレール上をキャッチャーが移動(スライド)するためのスペースを要し、固定ベースが長手方向に長くなる欠点もある。
特開2012−251367号公報
本発明の課題は、ドアが閉鎖される途中において付勢トルクと制動トルクとの優劣関係(例えば相関関係)が逆転することによって、閉鎖途中でのドア停止を回避し、閉鎖時の衝撃を緩和できる閉鎖補助装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の閉鎖補助装置は、
矩形状のドア枠に対応して設置され、いずれかの側辺に沿う上下方向のドア軸線の周りで開閉自在に配置されたドアに対して、閉鎖動を付勢する付勢力と閉鎖動に抵抗する制動力とを(同時に)作用させるための閉鎖補助装置であって、
前記ドア枠の上辺部に固定され、左右方向に水平に延びる直線状の枠レールと、
前記ドアの上辺部に取り付けられた係合片を受け入れ可能なガイド溝が先端部に形成されるとともに、前記枠レールの左右方向一端側において、基端部が前記ドア軸線と平行な上下方向のアーム軸線の周りに回動可能に配置され、前記ドアが閉鎖される時に、先端部が前記枠レールの幅から突出した待機状態から前記ガイド溝に前記係合片を引き込み(あるいは引き寄せ)つつ前記アーム軸線の周りに回動して前記枠レールの幅に収納される収納状態に至る揺動アームと、
前記枠レールに沿って左右方向に往復移動可能なスライダと、
前記スライダを挟んで前記アーム軸線の位置する側と反対側に配置され、前記スライダを左右方向の他端側から一端側へ前記枠レールに沿って付勢する付勢力を発生するコイルばねと、
前記揺動アームのアーム軸線に対し前記スライダと同じ側に配置され、前記枠レールに固定されたシリンダから突出するピストンロッドが前記コイルばねの中心線と同一の又は平行な直線上を左右方向に移動して制動力を発生するダンパと、
前記スライダと前記揺動アームとの間に配置され、前記コイルばねの付勢力を前記スライダを介して前記揺動アームに伝達する第一連係機構と、
前記第一連係機構とは別に前記ダンパのピストンロッドと前記揺動アームとの間に配置され、前記ダンパの制動力を前記揺動アームに伝達する第二連係機構と、を備え、
前記ドアの閉鎖動における前記揺動アームの回転位置に応じて前記第一連係機構と前記第二連係機構とが同時に作動することにより、閉鎖初期には前記コイルばねの付勢トルクよりも前記ダンパの制動トルクが優勢である一方、閉鎖末期には前記ダンパの制動トルクよりも前記コイルばねの付勢トルクが優勢になって、両者の優劣関係が前記ドアの閉鎖途中で逆転するような変化特性を有することを特徴とする。
このような閉鎖補助装置によれば、ドアが閉鎖される途中において、閉鎖動を付勢する付勢トルクと閉鎖動に抵抗する制動トルクとの優劣関係あるいは相関関係が逆転するような変化特性を有する。すなわち、閉鎖初期(揺動アームが待機状態から係合片の引き込みを開始するとき)には、ブレーキ作用により衝撃等の発生を抑制できるようにダンパの制動トルクが優勢であり、閉鎖末期(揺動アームが係合片の引き込みを終了し枠レールの幅内への収納状態となるとき)には、付勢作用によりドアが確実に閉まるようにコイルばねの付勢トルクが優勢となる。したがって、例えばドアの重量が大で、かつ閉める力が小さくても、閉鎖末期に優勢となる付勢トルクによって閉鎖途中でのドア停止を回避でき、しかも付勢トルクが優勢な状態でドアの閉鎖状態を維持できる。一方、ドアの重量が小で、かつ閉める力が大きくても、閉鎖初期に優勢となる制動トルクによって十分に減速してから閉鎖できる。
また、ドアの閉鎖動の途中(中間)において、揺動アームに対しコイルばねの付勢力とダンパの制動力とがともに作用する状態から、コイルばねの付勢力のみが作用する状態(=ダンパの制動力が非作用状態)に切り替わる場合のように、切替タイミングのずれによってドアが閉鎖途中で停止したり、ドア閉鎖時に衝撃等が発生したりすることもなく、ドアが円滑に閉鎖される。
なお、第一又は第二連係機構は、スライダ又はピストンロッドの直線運動を揺動アームの回転運動に変換する(このとき、コイルばねの付勢力又はダンパの制動力は揺動アームの回転方向に伝達される)ものであって、リンク機構(スライダクランク機構)、ローラ接続機構、ラック・ピニオン機構等が用いられる。また、上記付勢トルク及び制動トルクの優劣関係は、数学的な意味での相関関係には留まらない。よって、付勢トルクと制動トルクとの優劣関係は、各トルクの絶対値での相互比較で表わされる以外に、各トルクが取り得る最大値に対する相対比率での相互比較、具体的には、付勢力や制動力が上述の連係機構を介していかに有効に揺動アームに作用する(伝達される)状態であるかを示す指標(例えば、リンク機構にあっては、回転クランクのアーム長さに対する有効アーム長さの比率)の大小比較で表わされる場合がある。
上記閉鎖補助装置において、第一連係機構はスライダと揺動アームとを接続する第一リンク機構を含む一方、第二連係機構はダンパのピストンロッドと揺動アームとを接続する第二リンク機構を含み、
揺動アームの回転位置の変動に基づいて、第一リンク機構に係る付勢トルクの有効アーム長さ及び第二リンク機構に係る制動トルクの有効アーム長さが徐々に変化し、変化特性の逆転現象を生じることがある。
第一及び第二連係機構はそれぞれリンク機構を用いて簡素に構成され、各々の有効アーム長さが変化することによって、付勢トルクと制動トルクとの優劣関係を容易に調整(逆転)できる。
また、上記閉鎖補助装置において、第一連係機構は、揺動アームのアーム軸線から半径方向に延びる回転クランクと、回転クランクとスライダとを接続する連節リンクとを含む往復スライダクランク機構で構成され、
揺動アームが待機状態から収納状態に至る途中において、往復スライダクランク機構は、回転クランクと連節リンクとが一直線になる思案点を通過してもよい。
揺動アームは、思案点を通過して待機状態と収納状態との間を移動するので、待機状態と収納状態のいずれにおいてもコイルばねの付勢力を受けている。したがって、ドア枠(あるいは枠レール)の振動のような外乱要因が発生しても、揺動アームは付勢力によって各々の状態を維持することができる。
さらに、上記閉鎖補助装置において、ダンパがコイルばねに挿通されるとともに、ダンパのピストンロッドは、スライダの内部に挿入され、かつスライダの内部においてコイルばねの中心線と同一の直線上を左右方向に相対移動可能としてもよい。
このように、ダンパのピストンロッドがスライダの内部に挿入されて、コイルばねの中心線と同一直線上をスライダと同じ左右方向に相対移動するから、ダンパ、コイルばね、スライダを極めてシンプルに枠レールに収容でき、ひいては枠レールの長手方向及び幅方向の寸法を小型化できる。
本発明に係る閉鎖補助装置がドア枠に取り付けられるとともに、その揺動アームが、ドアに取り付けられた係合装置の係合片に対して待機状態であることを示す斜視図。 図1の閉鎖補助装置の揺動アームが係合装置の係合片を引き込んで収納状態に移行したことを示す斜視図。 図1に示す閉鎖補助装置及び係合装置の位置関係を示す拡大斜視図。 本発明に係る閉鎖補助装置の部分分解斜視図。 図4の要部の分解斜視図。 図3に示す係合装置の分解斜視図。 図3に示す係合装置の断面図。 揺動アームが待機状態にあるときの主要部の作動を示す説明図。 図8に続いて、揺動アームが待機状態と収納状態との中間状態にあるときの主要部の作動を示す説明図。 図9に続いて、揺動アームが収納状態にあるときの主要部の作動を示す説明図。 揺動アームが待機状態から収納状態に至る際に受ける制動トルク及び付勢トルクの変化特性を表わす説明図。 本発明の他の実施例に係る閉鎖補助装置において、揺動アームが待機状態にあるときの主要部の作動を示す説明図。 図12に続いて、揺動アームが待機状態と収納状態との中間状態にあるときの主要部の作動を示す説明図。 図13に続いて、揺動アームが収納状態にあるときの主要部の作動を示す説明図。
(実施例1)
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態について説明する。図1及び図2に示すように、矩形状のドア枠1(戸当り)に対応してドア2が設置され、ドア2はいずれかの側辺(実施例では部屋の外側から見て右側の側辺に位置する)に沿う上下方向のドア軸線O1の周りで開閉自在に配置されている。ドア枠1の上辺部には、ドア2が確実に閉まるように閉鎖動を補助(付勢)する補助力(付勢力PS)と、閉鎖動に抵抗し閉鎖時の衝撃・振動・騒音を緩和する抵抗力(制動力PB)とを同時に作用させる(図8〜図10参照)ための閉鎖補助装置100が取り付けられている。一方、対応するドア2の上辺部には、閉鎖時に閉鎖補助装置100に捕捉され係合される係合片121を含む係合装置200が取り付けられている。
図3に拡大して示すように、閉鎖補助装置100は、直線状の枠レール10と、枠レール10の幅に対して先端部が突出した待機状態と枠レール10の幅内に収納される収納状態とに変位する揺動アーム20とを備えている。枠レール10は、左右方向に水平状に延び、ドア枠1の上辺部下面に固定されている。揺動アーム20は、ドア2側に設けられる係合装置200の係合片121を受け入れ可能なガイド溝20aが先端部に形成されるとともに、枠レール10の左右方向一端側(実施例では左側)において、基端部がドア軸線O1(図1参照)と平行な上下方向のアーム軸線O2の周りに回動可能に配置されている。
ドア2が閉鎖される時に揺動アーム20は、先端部が枠レール10から突出した待機状態(図1参照)から、ガイド溝20aに係合片121を引き込み(又は引き寄せ)つつアーム軸線O2の周りに回動して枠レール10の幅内に収納される収納状態(図2参照)に至る。なお、ドア2が開放される時には、揺動アーム20は収納状態から待機状態に復帰する。
図4及び図5に示すように、閉鎖補助装置100は、内部構造としてさらに、スライダ30、圧縮コイルばね40(コイルばね)、オイルダンパ50(ダンパ)、第一連係機構60及び第二連係機構70を備える。これらの内部構造は、枠レール10の長手方向に沿って立設された両側の案内壁10a,10b間に収容されている。
スライダ30は、枠レール10の両側の案内壁10a,10bの間隔とほぼ同じ幅を有しており、両案内壁10a,10bにガイドされ、枠レール10に沿って左右方向(水平方向)に往復移動可能である。圧縮コイルばね40は、スライダ30を挟んでアーム軸線O2の位置する側と反対側(実施例では右側)に配置され、スライダ30を右側(左右方向の他端側)から左側(一端側)へ枠レール10に沿って付勢する付勢力PS(図8〜図10参照)を発生する。なお、圧縮コイルばね40はスライダ30を常時右から左へ押圧しているが、第一連係機構60が後述する思案点を通過するときに付勢力PS=0(付勢トルクTS=0;図11参照)となる。
オイルダンパ50は、揺動アーム20のアーム軸線O2に対しスライダ30と同じ側(実施例では右側)に配置され、枠レール10に固定されたシリンダ51から突出するピストンロッド52が圧縮コイルばね40の中心線CLと同一の直線上を左右方向に移動して制動力PB(図8〜図10参照)を発生する。なお、実施例に示すオイルダンパ50には、ピストンロッド52が伸長方向(実施例では右から左)に移動するときに制動力PB(制動トルクTB)を発生し、圧縮方向に移動するとき(すなわち、揺動アーム20の収納状態から待機状態への移動)や移動を停止したとき(すなわち、揺動アーム20の収納状態又は待機状態での停止)には制動力PB≒0(制動トルクTB≒0;図11参照)となるように作動する、いわゆるワンウェイタイプが用いられている。
第一連係機構60は、スライダ30と揺動アーム20との間に配置され、圧縮コイルばね40の付勢力PSをスライダ30を介して揺動アーム20に伝達する。この第一連係機構は、揺動アーム20のアーム軸線O2から半径方向に延びる第一回転クランク61と、第一回転クランク61とスライダ30とを接続する第一連節リンク62とを含む第一往復スライダクランク機構60(第一リンク機構)で構成される。
一方、第二連係機構70は、第一連係機構60とは別にオイルダンパ50のピストンロッド52と揺動アーム20との間に配置され、ダンパ50の制動力PBを前記揺動アーム20に伝達する。この第二連係機構は、揺動アーム20のアーム軸線O2から半径方向に延びる第二回転クランク71と、スライダ30に対し左右方向に相対移動可能に挿入されたピストンロッド52と第二回転クランク71とを接続する第二連節リンク72とを含む第二往復スライダクランク機構70(第二リンク機構)で構成される。
これらの連係機構60,70を含む閉鎖補助装置100のさらに詳細な構造について、引き続き図4,図5を用いて(図8〜図10も参照しつつ)説明する。枠レール10に立設固定されるアームセンターピン11が筒状のクランクアーム軸21に挿通されるとともに、クランクアーム軸21に揺動アーム20が固定され、揺動アーム20及びクランクアーム軸21はアームセンターピン11(アーム軸線O2)周りで一体回転する。
第一往復スライダクランク機構60では、クランクアーム軸21から半径方向に膨出する第一回転クランク61の先端部と、1本の第一連節リンク62の一端部とが第一クランクピン61aで回転可能に連結され、第一連節リンク62の他端部とスライダ30とが第一リンクピン62aで回転可能に連結されている(図8〜図10参照)。また、第二往復スライダクランク機構70では、クランクアーム軸21から半径方向に膨出する第二回転クランク71の先端部と、軸方向に2本併設される第二連節リンク72の各一端部とが第二クランクピン71aで回転可能に連結され、第二連節リンク72の各他端部とオイルダンパ50のピストンロッド52の先端部とが第二リンクピン72aで回転可能に連結されている(図8〜図10参照)。
図8及び図10に示すように、クランクアーム軸21(ひいては揺動アーム20)の回転範囲規制は、第一往復スライダクランク機構60及び第二往復スライダクランク機構70と枠レール10の案内壁10a,10bとによって行われる。具体的には、図8において、第一回転クランク61(又は第一連節リンク62)が枠レール10の一方(図8では下側に位置する)の案内壁10aに当接することにより、揺動アーム20の待機状態での回転位置が規制される。一方、図10において、第二回転クランク71(又は第二連節リンク72)が枠レール10の他方(図10では上側に位置する)の案内壁10bに当接することにより、揺動アーム20の収納状態での回転位置が規制される。
図8〜図10に示すように、第一回転クランク61とスライダ30とは第一連節リンク62で連結されているので、スライダ30を圧縮コイルばね40の中心線CLに沿って押圧する付勢力PSは第一連節リンク62の方向に作用し、第一回転クランク61の回転を付勢する付勢トルクTSを発生させる。また、第二回転クランク71とピストンロッド52とは第二連節リンク72で連結されているので、ピストンロッド52をダンパ50の中心線CLに沿って制動する制動力PBは第二連節リンク72の方向に作用し、第二回転クランク71の回転を制動する制動トルクTBを発生させる。
さらに、揺動アーム20の回動角θに対応して、第一回転クランク61と第一連節リンク62のなす角αや第二回転クランク71と第二連節リンク72のなす角βも図8〜図10のように決定される(図8では、付勢力PSが揺動アーム20の先端部をさらに突出させる方向に作用するためα<0°としてある)。そこで、第一クランクアーム長さをL61、第二クランクアーム長さをL71とするとき、第一有効アーム長さL1及び付勢トルクTS、第二有効アーム長さL2及び制動トルクTBは各々次式で表わされる。
L1=L61×sinα (1)
TS=PS×L1 (2)
L2=L71×sinβ (3)
TB=PB×L2 (4)
図4,図5に戻り、枠レール10に立設固定されるダンパ固定ピン12が、ダンパホルダ53に挿入されたシリンダ51を貫通固定し、オイルダンパ50は、スライダ30の右端面(左右方向の他端面)とダンパホルダ53の左端面(左右方向の一端面)とで受け止め保持される圧縮コイルばね40に挿通されている。スライダ30には、アーム軸線O2と平行な上下方向にスライダ30の中間部を貫通する矩形断面形状のガイド孔31と、右側(左右方向他端側)からガイド孔31に到達する円形断面形状の連通孔32とが形成されている。オイルダンパ50のピストンロッド52の円柱状の先端部は、スライダ30の連通孔32を通りガイド孔31へ挿入されるとともに、ガイド孔31の内壁面にガイドされて、圧縮コイルばね40の中心線CL上をスライダ30に対して左右方向に相対移動する(図8〜図10参照)。
ダンパホルダ53はホルダ押え具54で枠レール10側に狭圧保持され、枠レール10に立設固定されるダンパ固定ピン12及び押え具支持ピン13がホルダ押え具54を貫通して保持する。枠レール10の長手方向両端部にはキャップホルダ支持ピン14が立設固定され、キャップホルダ18をそれぞれ貫通して保持する。
枠レール10には、揺動アーム20、スライダ30、圧縮コイルばね40、オイルダンパ50、連係機構60,70等が収容された後、両端部にキャップホルダ18を各々介装しつつケース体15及びカバー体16が被せられる(このとき、揺動アーム20と他の構造物とは仕切板19で上下方向に仕切られる)。そして、枠レール10に基端部が立設固定された、アームセンターピン11,ダンパ固定ピン12,押え具支持ピン13,キャップホルダ支持ピン14(2本)の先端部は、それぞれケース体15に加締め固定され、カバー体16は複数(2個)の取付キャップ17によりケース体15に固定される。揺動アーム20が枠レール10に対して収納状態であるとき、揺動アーム20はケース体15及びカバー体16の凹部15a,16a内に収納されている。
次に、係合装置200の詳細構造について、図6,図7を用いて説明する。係合装置200は、ドア2に固定するための取付部110と、閉鎖補助装置100のアーム軸線O2と平行な係合軸線O3を有し揺動アーム20に係合するための係合部120と、係合部120を覆うためのカバー部130とを備える(図3参照)。
取付部110は、平板状の固定ベース板111と、上下方向(ドア2の高さ方向)の段差を有する屈曲状の取付プレート112とを有し、ともに金属製(スチール製)である。取付プレート112は、固定ベース板111と重なり合う平板部112Aと、平板部112AからL字状に屈曲し、その底板部分に係合部120が設置される屈曲部112Bとから構成される。固定ベース板111には、ドア2の幅方向に広幅となる複数(実施例では3個)の長孔111aが形成される一方、取付プレート112の平板部112Aには、その長孔111aに対応する形状と個数の長孔112aが形成されている。取付プレート112と平板部112Aとは、対応する長孔111a,112aを貫通するボルト等の締結部材(図示せず)によって、幅方向の位置調整可能にドア2の上端面に固定される。平板部112Aの長孔112aは固定ベース板111の長孔111aよりも前後方向に広幅に形成されているので(図7参照)、これによって前後方向の位置調整も可能である。
係合部120は、取付プレート112の屈曲部112Bに形成されためねじ部112bに取り付けられ、係合片121、スリーブ122、圧縮スプリング123(弾発部材)、外筒124、調節ナット125及び蓋部126を有する。
既に述べた通り、係合片121は、ドア2の閉鎖時に揺動アーム20のガイド溝20a(図3参照)に引き込まれて枠レール10の幅内に収納される。スリーブ122は、頭部において係合片121を固定保持するための段付部122aが形成されるとともに、底部において圧縮スプリング123を収容するための凹部122bが開口する。圧縮スプリング123は、スリーブ122を係合軸線O3に沿って上向きに弾発付勢する。外筒124は、スリーブ122を昇降可能に挿通保持するとともに、頭部には六角形状の鍔部124aがフランジ状に突出形成され、外周面にはめねじ部112bと螺合するおねじ部124bが形成されて、取付プレート112の屈曲部112Bにねじ固定される。調節ナット125は六角形状に形成され、屈曲部112Bのめねじ部112bにねじ固定された外筒124を回り止め固定する。蓋部126は、スリーブ122の底部に開口する凹部122bを閉じる。
カバー部130は合成樹脂製であり、係合部120と取付プレート112の屈曲部112Bとを下側から覆うとともに、屈曲部112Bに磁気吸着するための永久磁石131を備えている。
図3に示すように、係合装置200の係合部120には係合片121を係合軸線O3に沿って上向きに弾発付勢する圧縮スプリング123が設けられている(図6参照)ので、ドア2の閉鎖時に閉鎖補助装置100の揺動アーム20に形成されたガイド溝20aへ係合片121を確実に係合してその係合状態を保持できる。
また、揺動アーム20の先端部には、ガイド溝20aとともに、外面側で低くガイド溝20aに近づくにつれて次第に高くなる傾斜壁部20bが形成されている。これにより、ドア2の開放時に揺動アーム20が収納状態に移動してしまった場合であっても、揺動アーム20を待機状態に戻さずともそのままドア2を閉じれば、係合片121が傾斜壁部20bとの接触により圧縮スプリング123の弾発力に抗して係合軸線O3に沿って下降し(図7の一点鎖線参照)、ガイド溝20aに嵌まり込む。したがって、再びドア2を開放した時には、揺動アーム20は収納状態から待機状態に復帰する。
スパナ等の調節工具で調節ナット125を緩め、外筒124の鍔部124aを正逆回転して屈曲部112Bに対する外筒124の位置を昇降調節し、再び調節ナット125を締めることによって、係合片121の高さ調整が行われる。また、係合片121を二層のリング構造とし、外輪を硬質で高強度のエラストマー製(例えばEPDMエラストマー製)、内輪を外輪よりも硬度及び強度の低いエラストマー製又は合成樹脂製(例えばポリアミド製)とすることにより(さらにこれらを二色成形によって形成してもよい)、係合片121の摩耗を抑制することができる。
次に、閉鎖補助装置100の主要部であるスライダ30、圧縮コイルばね40、オイルダンパ50、第一及び第二往復スライダクランク機構60,70の作動について、図8〜図10を用いて説明する。その際、制動トルクTB及び付勢トルクTSの変化特性を示す図11も参照する。
<1>揺動アーム20が待機状態=閉鎖初期(図8)
ドア2の閉鎖動によって、係合装置200の係合片121が揺動アーム20のガイド溝20aに到達したとき(図3参照)、揺動アーム20は待機状態であり、第一回転クランク61及び第一連節リンク62が枠レール10の案内壁10aに接触(回転位置規制)して、回動角θが最大(一般的にθ=50〜60°;例えばθ≒55°)となっている。このとき、揺動アーム20は所定方向(実施例では反時計回り)に回動を開始し、第一往復スライダクランク機構60と第二往復スライダクランク機構70とは同時に作動を開始する。
作動開始時点の第一往復スライダクランク機構60において、第一回転クランク61と第一連節リンク62のなす角αは小さい(例えばα≒−10°)から、式(1)(2)で求められる付勢トルクTSは相対的に小となる。一方、作動開始時点の第二往復スライダクランク機構70において、第二回転クランク71と第二連節リンク72のなす角βが直角に近い状態(例えばβ≒80°)で、ピストンロッド52が伸長方向(実施例では右から左)に移動を開始するので、式(3)(4)で求められる制動トルクTBは揺動アーム20の回動開始とともに急激に大となる。その結果、付勢トルクTSよりも制動トルクTBが優勢となり、ドア2の閉鎖初期において大きな抵抗が付与される(図11参照)。
<2>揺動アーム20が中間状態(図9)
ドア2の閉鎖動によって、揺動アーム20が所定方向(実施例では図8から反時計回り)に少し回動して収納状態側に移動する(例えばθ≒50°)。
第一往復スライダクランク機構60において、第一回転クランク61及び第一連節リンク62が一直線(α=0°)になる思案点を通過し、このとき付勢トルクTSは瞬間的に0(第一有効アーム長さL1=0)になる。ただし、ドア2の閉鎖動により、第一回転クランク61の回転方向は揺動アーム20と同じ方向(実施例では反時計回り)が維持される。なお、圧縮コイルばね40は図8から少し短縮して図9が最短状態である。一方、第二往復スライダクランク機構70において、第二回転クランク71と第二連節リンク72のなす角βはさらに直角に近づき(例えばβ≒85°)、ピストンロッド52が伸長を継続するので、式(3)(4)で求められる制動トルクTBは相対的に大きくなり、β=90°のとき制動トルクTBは最大になる。その結果、制動トルクTBの優勢が維持され、ドア2の閉鎖までに十分に減速して衝撃が緩和される(図11参照)。
<3>揺動アーム20が収納状態=閉鎖末期(図10)
ドア2の閉鎖動によって、第二回転クランク71又は第二連節リンク72が枠レール10の案内壁10bに接触(回転位置規制)したとき、揺動アーム20が収納状態で停止する(θ=0°)。
第一往復スライダクランク機構60において、第一回転クランク61と第一連節リンク62のなす角αは最大となり(例えばα≒80°)から、式(1)(2)で求められる付勢トルクTSは相対的に大となる。なお、圧縮コイルばね40は図10が最長状態である。一方、第二往復スライダクランク機構70において、第二回転クランク71と第二連節リンク72のなす角βは直角を大きく超え(例えばβ≒135°)、ピストンロッド52が伸長を停止するので、式(3)(4)で求められる制動トルクTBは急激に小となり、揺動アーム20の停止により0となる。その結果、ドア2の閉鎖途中で制動トルクTBよりも付勢トルクTSが優勢となり、ドア2の閉鎖状態においても付勢トルクTSの優勢が維持される(図11参照)。
<4>揺動アーム20が収納状態から待機状態へ復帰(図10→図9→図8)
ドア2の開放動によって、揺動アーム20が逆方向(実施例では図10から時計回り)に回動して収納状態から待機状態に復帰する。オイルダンパ50にはワンウェイタイプが用いられているので、揺動アーム20の収納状態から待機状態への復帰に伴ってピストンロッド52が圧縮方向に移動するときには、制動力PBはほとんど発生しない(PB≒0)。一方、圧縮コイルばね40による付勢力PS(付勢トルクTS)は、ドア2の開放操作に対する抵抗力として作用するが、ドア軸線O1の周りにドア2を開くことによる作用力(ドア2の慣性力+開放操作力)は付勢力PSよりもはるかに大きいから、ドア2の開放操作には支障がない。
このように、圧縮コイルばね40の付勢トルクTSとオイルダンパ50の制動トルクTBとの優劣関係はドア2の閉鎖途中で逆転する。したがって、閉鎖初期に優勢となる制動トルクTBによって十分に減速してから閉鎖できるとともに、閉鎖末期に優勢となる付勢トルクTSによって閉鎖途中でのドア停止を回避でき、しかも付勢トルクTSが優勢な状態でドアの閉鎖状態を維持できる。また、付勢トルクTSと制動トルクTBとは、(思案点を経過するとき付勢トルクTSが瞬間的に0になるのを除き)ドアの閉鎖途中に非作用状態にはならないので、ドアが閉鎖途中で停止したり、ドア閉鎖時に衝撃等が発生したりすることもなく、ドアが円滑に閉鎖される。
(実施例2)
図12〜図14は本発明の他の実施例に係る閉鎖補助装置を示す。主要部の構造及び作動において実施例1との差異について説明する。
図12に示すように、この実施例では、第一連係機構として往復スライダクランク機構ではなくローラ接続機構160が用いられている。ローラ接続機構160は、スライダ30と揺動アーム20との間に配置され、圧縮コイルばね40の付勢力PSをスライダ30を介して揺動アーム20に伝達する。具体的には、ローラ接続機構160は、クランクアーム軸21から半径方向に延びる膨出部21aに回転可能に取り付けられた回転ローラ161と、スライダ30の一端側(実施例では左側)に形成された傾斜面162とを有している。よって、圧縮コイルばね40の付勢力PSに基づくスライダ30の直線運動は、スライダ30の傾斜面162上を回転ローラ161が転動して、揺動アーム20の回転運動に変換される。
スライダ30の傾斜面162は、圧縮コイルばね40の中心線CLに対して傾斜方向の異なる2つの面を有し、揺動アーム20が待機状態にあるときに回転ローラ161が接触する待機側傾斜面162aと、揺動アーム20が収納状態にあるときに回転ローラ161が接触する収納側傾斜面162bとから構成される。このローラ接続機構160において、スライダ30を圧縮コイルばね40の中心線CLに沿って押圧する付勢力PSは、スライダ30の傾斜面162(待機側傾斜面162a又は収納側傾斜面162b)と回転ローラ161との接点を通り、傾斜面162に対して直交方向に作用し、膨出部21aの回転を付勢する付勢トルクTSを発生させる。
図12に示す作動開始時点のローラ接続機構160では、回転ローラ161が待機側傾斜面162a上に位置し、付勢力PSの作用方向は待機側傾斜面162aに対して直交方向となる。付勢力PSに関する膨出部21aの有効アーム長さは短いので、付勢トルクTSは制動トルクTBに対して相対的に小となる。
図13に示すローラ接続機構160では、回転ローラ161が待機側傾斜面162aと収納側傾斜面162bとの分水嶺に位置し、付勢力PSの作用方向がクランクアーム軸21(アーム軸線O2)を通るので、実施例1(図9)の思案点と同様に、付勢トルクTSは瞬間的に0になる。ただし、ドア2の閉鎖動により、膨出部21aの回転方向は揺動アーム20と同じ方向(実施例では反時計回り)が維持される。
図14に示すローラ接続機構160では、回転ローラ161が収納側傾斜面162b上に位置し、付勢力PSの作用方向は収納側傾斜面162bに対して直交方向となる。付勢力PSに関する膨出部21aの有効アーム長さは長くなるので、付勢トルクTSは制動トルクTBに対して相対的に大となる。
以上の結果、実施例2における制動トルクTB及び付勢トルクTSの変化特性も概ね図11(実施例1)と同様の傾向を示す。したがって、閉鎖初期に優勢となる制動トルクTBによって十分に減速してから閉鎖できるとともに、閉鎖末期に優勢となる付勢トルクTSによって閉鎖途中でのドア停止を回避でき、しかも付勢トルクTSが優勢な状態でドアの閉鎖状態を維持できる。
以上の各実施例では、ドア軸線O1が部屋の外側から見て右側の側辺に位置する場合についてのみ説明したが、左側の側辺に位置していてもよい。また、第一及び第二連係機構として、リンク機構(スライダクランク機構)やローラ接続機構の他に、ラック・ピニオン機構等を用いてもよい。その際、実施例2(図12〜図14)のように、各連係機構に異なる構造を採用してもよい。さらに、実施例2(図12〜図14)において、実施例1(図1〜図11)と共通する機能を有する部位には同一符号を付して詳細な説明を割愛したものがある。なお、各実施例に記載された事項は、技術的な矛盾を生じない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
ところで、実施例1において、次のような閉鎖補助装置も他の独立した発明として把握できる。
矩形状のドア枠1に対応して設置され、いずれかの側辺に沿う上下方向のドア軸線O1の周りで開閉自在に配置されたドア2に対して、閉鎖動を付勢する付勢力PSと閉鎖動に抵抗する制動力PBとを(同時に)作用させるための閉鎖補助装置100であって、
前記ドア枠1の上辺部に固定され、左右方向に水平に延びる直線状の枠レール10と、
前記ドア2の上辺部に取り付けられた係合片121を受け入れ可能なガイド溝20aが先端部に形成されるとともに、前記枠レール10の左右方向一端側において、基端部が前記ドア軸線O1と平行な上下方向のアーム軸線O2の周りに回動可能に配置され、前記ドア2が閉鎖される時に、先端部が前記枠レール10の幅から突出した待機状態から前記ガイド溝20aに前記係合片121を引き込み(あるいは引き寄せ)つつ前記アーム軸線O2の周りに回動して前記枠レール10の幅に収納される収納状態に至る揺動アーム20と、
前記枠レール10に沿って左右方向に往復移動可能なスライダ30と、
前記スライダ30を挟んで前記アーム軸線O2の位置する側と反対側に配置され、前記スライダ30を左右方向の他端側から一端側へ前記枠レール10に沿って付勢する付勢力PSを発生するコイルばね40と、
前記揺動アーム20のアーム軸線O2に対し前記スライダ30と同じ側に配置され、前記枠レール10に固定されたシリンダ51から突出するピストンロッド52が前記コイルばね40の中心線CLと同一の直線上を左右方向に移動して制動力PBを発生するダンパ50と、
前記スライダ30と前記揺動アーム20との間に配置され、前記コイルばね40の付勢力PSを前記スライダ30を介して前記揺動アーム20に伝達する第一連係機構60と、
前記第一連係機構60とは別に前記ダンパ50のピストンロッド52と前記揺動アーム20との間に配置され、前記ダンパ50の制動力PBを前記揺動アーム20に伝達する第二連係機構70と、を備え、
前記第一連係機構は、前記揺動アーム20のアーム軸線O2から半径方向に延びる第一回転クランク61と、該第一回転クランク61と前記スライダ30とを接続する第一連節リンク62とを含む第一往復スライダクランク機構60で構成され、
前記第二連係機構は、前記揺動アーム20のアーム軸線O2から半径方向に延びる第二回転クランク71と、前記スライダ30に対し左右方向に相対移動可能に挿入された前記ピストンロッド52と前記第二回転クランク71とを接続する第二連節リンク72とを含む第二往復スライダクランク機構70で構成され、
前記ドア2の閉鎖動における前記揺動アーム20の回転位置に応じて前記第一往復スライダクランク機構60と前記第二往復スライダクランク機構70とが同時に作動することにより、閉鎖初期には前記コイルばね40の付勢トルクTSよりも前記ダンパ50の制動トルクTBが優勢である一方、閉鎖末期には前記ダンパ50の制動トルクTBよりも前記コイルばね40の付勢トルクTSが優勢になって、両者の優劣関係が前記ドア2の閉鎖途中で逆転するような変化特性を有することを特徴とする閉鎖補助装置100。
これによって、ドアが閉鎖される途中で制動トルク優勢から付勢トルク優勢に優劣関係が逆転し、閉鎖途中でのドア停止を回避でき、閉鎖時の衝撃を緩和できる。また、枠レールに沿ってスライダが往復移動し、スライダに対してピストンロッドが往復移動(入れ子状に相対移動)することにより、コイルばね(スライダ)とダンパ(ピストンロッド)の駆動構造が二重の往復スライダクランク機構によって構成される。2つの往復スライダクランク機構の組み合わせによって、ダンパ、ピストンロッド、コイルばね、スライダ及び揺動アームを極めてシンプルに構成し、かつ円滑に作動させることができる。
1 ドア枠
2 ドア
10 枠レール
20 揺動アーム
20a ガイド溝
30 スライダ
40 圧縮コイルばね(コイルばね)
50 オイルダンパ(ダンパ)
51 シリンダ
52 ピストンロッド
60 第一往復スライダクランク機構(第一連係機構;第一リンク機構)
61 第一回転クランク
62 第一連節リンク
70 第二往復スライダクランク機構(第二連係機構;第二リンク機構)
71 第二回転クランク
72 第二連節リンク
100 閉鎖補助装置
O1 ドア軸線
O2 アーム軸線
CL 中心線
PB 制動力
PS 付勢力
上記課題を解決するために、本発明の閉鎖補助装置は、
矩形状のドア枠に対応して設置され、いずれかの側辺に沿う上下方向のドア軸線の周りで開閉自在に配置されたドアに対して、閉鎖動を付勢する付勢力と閉鎖動に抵抗する制動力とを(同時に)作用させるための閉鎖補助装置であって、
前記ドア枠の上辺部に固定され、左右方向に水平に延びる直線状の枠レールと、
前記ドアの上辺部に取り付けられた係合片を受け入れ可能なガイド溝が先端部に形成されるとともに、前記枠レールの左右方向一端側において、基端部が前記ドア軸線と平行な上下方向のアーム軸線の周りに回動可能に配置され、前記ドアが閉鎖される時に、先端部が前記枠レールの幅から突出した待機状態から前記ガイド溝に前記係合片を引き込み(あるいは引き寄せ)つつ前記アーム軸線の周りに回動して前記枠レールの幅に収納される収納状態に至る揺動アームと、
前記枠レールに沿って左右方向に往復移動可能なスライダと、
前記スライダを挟んで前記アーム軸線の位置する側と反対側に配置され、前記スライダを左右方向の他端側から一端側へ前記枠レールに沿って付勢する付勢力を発生するコイルばねと、
前記揺動アームのアーム軸線に対し前記スライダと同じ側に配置され、前記枠レールに固定されたシリンダから突出するピストンロッドが前記コイルばねの中心線と同一の直線上を左右方向に移動して制動力を発生するダンパと、
前記スライダと前記揺動アームとの間に配置され、前記コイルばねの付勢力を前記スライダを介して前記揺動アームに伝達する第一連係機構と、
前記第一連係機構とは別に前記ダンパのピストンロッドと前記揺動アームとの間に配置され、前記ダンパの制動力を前記揺動アームに伝達する第二連係機構と、を備え、
前記第二連係機構は、前記スライダに対し左右方向に入れ子状に相対移動可能に挿入された前記ピストンロッドと前記揺動アームとを接続するリンク機構を含み、
前記ドアの閉鎖動における前記揺動アームの回転位置に応じて前記第一連係機構と前記第二連係機構とが同時に作動することにより、閉鎖初期には前記コイルばねの付勢トルクよりも前記ダンパの制動トルクが優勢である一方、閉鎖末期には前記ダンパの制動トルクよりも前記コイルばねの付勢トルクが優勢になって、両者の優劣関係が前記ドアの閉鎖途中で逆転するような変化特性を有することを特徴とする。

Claims (4)

  1. 矩形状のドア枠に対応して設置され、いずれかの側辺に沿う上下方向のドア軸線の周りで開閉自在に配置されたドアに対して、閉鎖動を付勢する付勢力と閉鎖動に抵抗する制動力とを作用させるための閉鎖補助装置であって、
    前記ドア枠の上辺部に固定され、左右方向に水平に延びる直線状の枠レールと、
    前記ドアの上辺部に取り付けられた係合片を受け入れ可能なガイド溝が先端部に形成されるとともに、前記枠レールの左右方向一端側において、基端部が前記ドア軸線と平行な上下方向のアーム軸線の周りに回動可能に配置され、前記ドアが閉鎖される時に、先端部が前記枠レールの幅から突出した待機状態から前記ガイド溝に前記係合片を引き込みつつ前記アーム軸線の周りに回動して前記枠レールの幅に収納される収納状態に至る揺動アームと、
    前記枠レールに沿って左右方向に往復移動可能なスライダと、
    前記スライダを挟んで前記アーム軸線の位置する側と反対側に配置され、前記スライダを左右方向の他端側から一端側へ前記枠レールに沿って付勢する付勢力を発生するコイルばねと、
    前記揺動アームのアーム軸線に対し前記スライダと同じ側に配置され、前記枠レールに固定されたシリンダから突出するピストンロッドが前記コイルばねの中心線と同一の又は平行な直線上を左右方向に移動して制動力を発生するダンパと、
    前記スライダと前記揺動アームとの間に配置され、前記コイルばねの付勢力を前記スライダを介して前記揺動アームに伝達する第一連係機構と、
    前記第一連係機構とは別に前記ダンパのピストンロッドと前記揺動アームとの間に配置され、前記ダンパの制動力を前記揺動アームに伝達する第二連係機構と、を備え、
    前記ドアの閉鎖動における前記揺動アームの回転位置に応じて前記第一連係機構と前記第二連係機構とが同時に作動することにより、閉鎖初期には前記コイルばねの付勢トルクよりも前記ダンパの制動トルクが優勢である一方、閉鎖末期には前記ダンパの制動トルクよりも前記コイルばねの付勢トルクが優勢になって、両者の優劣関係が前記ドアの閉鎖途中で逆転するような変化特性を有することを特徴とする閉鎖補助装置。
  2. 前記第一連係機構は前記スライダと前記揺動アームとを接続する第一リンク機構を含む一方、前記第二連係機構は前記ダンパのピストンロッドと前記揺動アームとを接続する第二リンク機構を含み、
    前記揺動アームの回転位置の変動に基づいて、前記第一リンク機構に係る付勢トルクの有効アーム長さ及び前記第二リンク機構に係る制動トルクの有効アーム長さが徐々に変化し、前記変化特性の逆転現象を生じる請求項1に記載の閉鎖補助装置。
  3. 前記第一連係機構は、前記揺動アームのアーム軸線から半径方向に延びる回転クランクと、該回転クランクと前記スライダとを接続する連節リンクとを含む往復スライダクランク機構で構成され、
    前記揺動アームが前記待機状態から前記収納状態に至る途中において、前記往復スライダクランク機構は、前記回転クランクと前記連節リンクとが一直線になる思案点を通過する請求項1又は2に記載の閉鎖補助装置。
  4. 前記ダンパが前記コイルばねに挿通されるとともに、該ダンパのピストンロッドは、前記スライダの内部に挿入され、かつ該スライダの内部において前記コイルばねの中心線と同一の直線上を左右方向に相対移動可能である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の閉鎖補助装置。
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