JP2015021106A - シリコーン骨格含有高分子化合物、化学増幅型ネガ型レジスト材料、光硬化性ドライフィルム、パターン形成方法及び電気・電子部品保護用皮膜 - Google Patents
シリコーン骨格含有高分子化合物、化学増幅型ネガ型レジスト材料、光硬化性ドライフィルム、パターン形成方法及び電気・電子部品保護用皮膜 Download PDFInfo
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Abstract
(R1〜R4は1価炭化水素基。lは0〜100、mは1〜100。a、bは正数かつc、dは0又は正数で、a+b+c+d=1。R5は式(4)の水酸基もしくはアルコキシ基含有フェニル置換基。R6はR1〜R4と同一でも異なっていてもよい1価炭化水素基か、R5と同一でも異なっていてもよい水酸基もしくはアルコキシ基含有フェニル置換基。X,Yは水酸基またはグリシジル基を有する複数の芳香環を含む有機基)
【効果】特にSiNのような基板上で直面する剥がれの問題を飛躍的に改善できる。
【選択図】なし
Description
Xは下記一般式(2)で示される有機基、Yは下記一般式(3)で示される有機基である。)
〔2〕 上記式(4)で表されるフェニル置換基が、下記の群の中から選ばれる1種又は2種以上の有機基(但し、式中波線を伴う直線が結合手を示す)である〔1〕記載のシリコーン骨格含有高分子化合物。
(B)ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド−アルコールにより変性されたアミノ縮合物、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチロール基を有するフェノール化合物、及び多価フェノールの水酸基をグリシドキシ基に置換した化合物から選ばれる1種又は2種以上の架橋剤、
(C)波長190〜500nmの光によって分解し、酸を発生する光酸発生剤、
(D)溶剤
を含有してなる化学増幅型ネガ型レジスト材料。
〔4〕 式(1)において、0.1≦a≦0.8、0.1≦b≦0.8、0≦c<0.8、0≦d<0.8である〔3〕記載の化学増幅型ネガ型レジスト材料。
〔5〕 (1)〔3〕又は〔4〕記載の化学増幅型ネガ型レジスト材料を基板上に塗布し、レジスト皮膜を形成する工程、
(2)次いで加熱処理後、フォトマスクを介して波長190〜500nmの高エネルギー線もしくは電子線でレジスト皮膜を露光する工程、
(3)加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程
を含むパターン形成方法。
〔6〕 更に、(4)現像によりパターン形成された皮膜を、温度100〜250℃において後硬化する工程を含む〔5〕記載のパターン形成方法。
〔7〕 膜厚10〜100μmである光硬化性樹脂層が支持フィルム及び保護フィルムで挟まれた構造を有する光硬化性ドライフィルムであって、光硬化性樹脂層の形成に用いられる組成物が〔3〕又は〔4〕記載の化学増幅型ネガ型レジスト材料であることを特徴とする光硬化性ドライフィルム。
〔8〕 (i)〔3〕又は〔4〕記載の(A)〜(D)成分を含有する化学増幅型ネガ型レジスト材料を支持フィルム上に連続的に塗布し、光硬化性樹脂層を形成する工程、
(ii)上記光硬化性樹脂層を連続的に乾燥させる工程、
(iii)更に、上記光硬化性樹脂層上に上記保護フィルムを貼り合わせる工程
を含む光硬化性ドライフィルムの製造方法。
〔9〕 (i)〔8〕記載の光硬化性ドライフィルムから保護フィルムを剥離することにより露出した光硬化性樹脂層を基板に密着させる工程、
(ii)上記支持フィルムを介してもしくは上記支持フィルムを剥離した状態で、フォトマスクを介して光硬化性樹脂層を波長190〜500nmの高エネルギー線もしくは電子線で露光する工程、
(iii)露光後の加熱処理を行う工程、
(iv)現像液にて現像する工程
を含むパターン形成方法。
〔10〕 更に、(v)現像によりパターン形成された皮膜を、温度100〜250℃において後硬化する工程を含む〔9〕記載のパターン形成方法。
〔11〕 基板が、開口幅が10〜100μmであり、かつ、深さが10〜120μmである溝及び/又は孔を有する基板である〔9〕又は〔10〕記載のパターン形成方法。
〔12〕 開口幅が10〜100μmであり、かつ、深さが10〜120μmである溝及び/又は孔を有する基板に〔7〕記載の光硬化性ドライフィルムの光硬化性樹脂層が積層されてなる積層体。
〔13〕 〔5〕,〔6〕,〔9〕,〔10〕,〔11〕のいずれかに記載のパターン形成方法により得られた硬化皮膜からなる電気・電子部品保護用皮膜。
R8及びR9の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基等が挙げられる。
R10及びR11の具体例としては、R8又はR9と同様なものが挙げられる。
と、必要により下記一般式(7)で示されるジアリル基を有する特定のエポキシ基含有化合物
と、下記一般式(8)で示されるジアリル基を有する特定のフェノール化合物
とを、触媒の存在下にいわゆる「ハイドロシリレーション」重合反応を行うことにより、製造することができる。
加水分解縮合は、一般に公知の条件であるシラン化合物の加水分解縮合法を用いる。
本発明は、上記シリコーン骨格含有高分子化合物を用いた下記(A)〜(D)成分を含有する化学増幅型ネガ型レジスト材料を提供する。
(A)上記シリコーン骨格含有高分子化合物、
(B)ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド−アルコールにより変性されたアミノ縮合物、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチロール基を有するフェノール化合物、及び多価フェノールの水酸基をグリシドキシ基に置換した化合物から選ばれる1種又は2種以上の架橋剤、
(C)波長190〜500nmの光によって分解し、酸を発生する光酸発生剤、
(D)溶剤。
(R13)jM+K- (11)
(式中、R13は置換基を有してもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、M+はヨードニウム又はスルホニウムを表し、K-は非求核性対向イオンを表し、jは2又は3を表す。)
式中、r=1、2又は3である。側鎖αは同一でも異なっていてもよく、下記一般式(14)〜(16)で示されるいずれかの置換基である。側鎖βは同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は直鎖状、分岐状もしくは環状の炭素数1〜20のアルキル基を示し、エーテル結合もしくはヒドロキシル基を含んでもよい。また、側鎖α同士が結合して環を形成してもよい。
本発明は、更に、上記レジスト材料を用いて光硬化性ドライフィルムを形成することができる。
まず、本発明の光硬化性ドライフィルムが有する構造について説明する。上記光硬化性ドライフィルムは、光硬化性樹脂層が支持フィルム及び保護フィルムに挟まれた構造を有する。そして、上記光硬化性樹脂層としては、電気・電子部品保護用皮膜の形成に有効な上記レジスト材料を用いて得ることができ、得られたドライフィルムは幅広い膜厚及び波長領域において微細なパターン形成が可能であり、低温の後硬化により可撓性、耐熱性、電気特性、密着性、信頼性及び薬品耐性に優れる。
[合成例1]
窒素置換した500mlの3つ口フラスコにマグネシウム粉末9.4g(390mmol)を秤量し、そこに4−ブロモアニソール69.2g(370mmol)をテトラヒドロフラン120mlに溶かしたものを10ml程度、1,2−ジブロモエタンを0.5ml加え、85℃まで加熱した。反応の開始を確認後、残りの溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後60℃で一晩撹拌し、グリニャール試薬を得た。
窒素置換した1Lの4つ口フラスコにトリメトキシメチルシラン252.0g(1.85mol)、テトラヒドロフラン50mlを秤量し、45℃に加熱した。そこに調製したグリニャール試薬にテトラヒドロフラン100mlを加えた溶液を90分かけて滴下した。滴下終了後、室温まで冷却し、析出した塩をろ別した。その後蒸留精製を行うことで化合物(M−1)34.0gを収率44.0%で得た。
窒素置換した1Lの3つ口フラスコにジメトキシメチルシラン348g(3.28mol)、白金触媒のトルエン溶液(5質量%)2.1gを秤量し、60℃に加熱した。そこに4−メトキシスチレン400g(2.98mol)を7時間かけて滴下した。この時、反応系内温の上昇に伴って加熱温度も上げていき100℃まで上げた。滴下終了後、室温まで冷却し、蒸留精製を行うことで化合物(M−2)583gを収率81.4%で得た。
合成例2において4−メトキシスチレンを3−メトキシスチレンに代え、同様の処方で合成した化合物(M−3)550gを収率76.8%で得た。
合成例2において4−メトキシスチレンを2−メトキシスチレンに代え、同様の処方で合成した化合物(M−4)570gを収率79.6%で得た。
1Lの3つ口フラスコに化合物(M−2)を212g秤量し、そこへ室温で撹拌しながら7.5質量%の水酸化カリウム水溶液162gを加えた。投入後、100℃まで加熱し発生するメタノールを系内から抜きつつ6時間熟成した。室温まで冷却し、トルエン200g、10質量%塩酸68gを加えた後、1L分液ロートに移し下層の水層を除去した。更に50gの超純水で分液水洗を3回繰り返した後、有機層を減圧濃縮することで化合物(M−2)の加水分解縮合物166gを得た。
合成例5において化合物(M−2)を化合物(M−3)に代え、同様の処方で合成した化合物(M−6)160gを得た。化合物(M−6)の重量平均分子量は3,800であった。
合成例5において化合物(M−2)を化合物(M−4)に代え、同様の処方で合成した化合物(M−7)170gを得た。化合物(M−7)の重量平均分子量は3,800であった。
合成例5において化合物(M−2)212gを化合物(M−1)187gに代え、同様の処方で合成した化合物(M−8)155gを得た。化合物(M−8)の重量平均分子量は3,500であった。
1Lの3つ口フラスコに化合物(M−2)を212g秤量し、そこへ室温で撹拌しながら7.5質量%の水酸化カリウム水溶液162gを加えた。投入後、100℃まで加熱し発生するメタノールを系内から抜きつつ6時間熟成した。室温まで冷却し、トルエン200g、10質量%塩酸68gを加えた後、1L分液ロートに移し下層の水層を除去した。更に50gの超純水で分液水洗を3回繰り返した後、有機層を減圧濃縮することで化合物(M−2)の加水分解縮合物166gを得た。
合成例9において化合物(M−2)212gを化合物(M−1)187gに代え、同様の処方で合成した化合物(M−10)86gを得た。化合物(M−10)の重量平均分子量は5,300であった。
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した3Lフラスコ内に化合物(M−11)86.7gをトルエン700gに溶解後、化合物(M−5)295.3gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)1.5gを投入し、内部反応温度が65〜67℃に昇温したのを確認後、更に、3時間、90℃まで加温し、再び60℃まで冷却して、カーボン担持白金触媒(5質量%)1.5gを投入し、化合物(M−12)25.4gを30分かけてフラスコ内に滴下した。このときフラスコ内温度は、63℃まで上昇した。滴下終了後、更に、90℃で3時間熟成し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトン380gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過することで白金触媒を取り除いた。更に、得られたシリコーン骨格含有高分子化合物溶液に純水170gを加え、撹拌、静置分液を行い、下層の水層を除去した。この分液水洗操作を6回繰り返し、シリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の微量酸成分を取り除いた。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、シクロペンタノン1,000g添加した後、固形分濃度65〜70質量%のシクロペンタノン溶液となるよう減圧濃縮しシクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−1)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量40,000であった。また式(1)においてa=0.661,b=0.339,c=0,d=0であった。
合成例11において化合物(M−5)を化合物(M−6)295.3gに代え、同様の処方で合成したシクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−2)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量40,000であった。また式(1)においてa=0.661,b=0.339,c=0,d=0であった。
合成例11において化合物(M−5)を化合物(M−7)295.3gに代え、同様の処方で合成したシクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−3)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量40,000であった。また式(1)においてa=0.661,b=0.339,c=0,d=0であった。
合成例11において化合物(M−5)を化合物(M−8)260gに代え、同様の処方で合成したシクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−4)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量36,000であった。また式(1)においてa=0.661,b=0.339,c=0,d=0であった。
合成例11において化合物(M−5)を化合物(M−9)500gに代え、同様の処方で合成したシクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−5)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量36,000であった。また式(1)においてa=0.661,b=0.339,c=0,d=0であった。
合成例11において化合物(M−5)を化合物(M−10)457gに代え、同様の処方で合成したシクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−6)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量36,000であった。また式(1)においてa=0.661,b=0.339,c=0,d=0であった。
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した3Lフラスコ内に化合物(M−11)86.7gをトルエン700gに溶解後、化合物(M−5)183.9gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)1.5gを投入し、内部反応温度が62〜63℃に昇温したのを確認後、更に、3時間、90℃まで加温し、再び60℃まで冷却して、カーボン担持白金触媒(5質量%)1.5gを投入し、化合物(M−12)30.9gを30分かけてフラスコ内に滴下した。このときフラスコ内温度は、63℃まで上昇した。滴下終了後、更に、90℃で3時間熟成し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトン380gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過することで白金触媒を取り除いた。更に、得られたシリコーン骨格含有高分子化合物溶液に純水170gを加え、撹拌、静置分液を行い、下層の水層を除去した。この分液水洗操作を6回繰り返し、シリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の微量酸成分を取り除いた。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、シクロペンタノン1,000g添加した後、固形分濃度65〜70質量%のシクロペンタノン溶液となるよう減圧濃縮しシクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−7)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量40,000であった。また式(1)においてa=0.792,b=0.208,c=0,d=0であった。
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した1Lフラスコ内に化合物(M−11)43.3gをトルエン230gに溶解後、化合物(M−13)8.8g、化合物(M−5)190.0gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.2gを投入し、内部反応温度が65〜67℃に昇温したのを確認後、更に、3時間、90℃まで加温し、再び60℃まで冷却して、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.2gを投入し、化合物(M−12)16.5gを20分かけてフラスコ内に滴下した。このときフラスコ内温度は、65〜67℃まで上昇した。滴下終了後、更に、90℃で3時間熟成し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトン220gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過することで白金触媒を取り除いた。更に、得られたシリコーン骨格含有高分子化合物溶液に純水100gを加え、撹拌、静置分液を行い、下層の水層を除去した。この分液水洗操作を6回繰り返し、シリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の微量酸成分を取り除いた。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、シクロペンタノン260gを添加した後、固形分濃度65〜70質量%のシクロペンタノン溶液となるよう減圧濃縮し、シクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−8)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量30,000であった。また式(1)においてa=0.663,b=0.337,c=0,d=0であった。
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した1Lフラスコ内に化合物(M−11)36.4gをトルエン250gに溶解後、化合物(M−14)17.8g、化合物(M−5)160.7gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.3gを投入し、内部反応温度が62〜63℃に昇温したのを確認後、更に、3時間、90℃まで加温し、再び60℃まで冷却して、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.3gを投入し、化合物(M−12)16.0gを20分かけてフラスコ内に滴下した。このときフラスコ内温度は、65〜67℃まで上昇した。滴下終了後、更に、90℃で3時間熟成し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトン220gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過することで白金触媒を取り除いた。更に、得られたシリコーン骨格含有高分子化合物溶液に純水100gを加え、撹拌、静置分液を行い、下層の水層を除去した。この分液水洗操作を6回繰り返し、シリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の微量酸成分を取り除いた。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、シクロペンタノン420gを添加した後、固形分濃度65〜70質量%のシクロペンタノン溶液となるよう減圧濃縮し、シクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−9)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量28,000であった。また式(1)においてa=0.441,b=0.226,c=0.226,d=0.113であった。
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した10Lのフラスコ内に化合物(M−11)797gをトルエン2,500gに溶解後、化合物(M−13)140.6g、化合物(M−16)1,214.4g、化合物(M−15)13.3gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)3.5gを投入し、内部反応温度が65〜67℃に昇温したのを確認後、更に、3時間、90℃まで加温し、再び60℃まで冷却して、カーボン担持白金触媒(5質量%)3.5gを投入し、化合物(M−12)285.2gを1時間かけてフラスコ内に滴下した。このときフラスコ内温度は、65〜67℃まで上昇した。滴下終了後、更に、90℃で3時間熟成し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトン2,800gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過することで白金触媒を取り除いた。更に、得られたシリコーン骨格含有高分子化合物溶液に純水1,300gを加え、撹拌、静置分液を行い、下層の水層を除去した。この分液水洗操作を6回繰り返し、シリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の微量酸成分を取り除いた。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、シクロペンタノン3,300gを添加した後、固形分濃度65〜70質量%のシクロペンタノン溶液となるよう減圧濃縮し、シクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(B−1)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量31,000であった。また、式(1)においてm=0で、a=0.742,b=0.258,c=0,d=0であった。
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した2Lのフラスコ内に化合物(M−11)150gをトルエン700gに溶解後、化合物(M−13)26.1g、化合物(M−16)373.4g、化合物(M−15)2.4gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.6gを投入し、内部反応温度が65〜67℃に昇温したのを確認後、更に、3時間、90℃まで加温し、再び60℃まで冷却して、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.7gを投入し、化合物(M−12)45.5gを20分かけてフラスコ内に滴下した。このときフラスコ内温度は、65〜67℃まで上昇した。滴下終了後、更に、90℃で3時間熟成し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトン670gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過することで白金触媒を取り除いた。更に、得られたシリコーン骨格含有高分子化合物溶液に純水300gを加え、撹拌、静置分液を行い、下層の水層を除去した。この分液水洗操作を6回繰り返し、シリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の微量酸成分を取り除いた。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、シクロペンタノン780gを添加した後、固形分濃度65〜70質量%のシクロペンタノン溶液となるよう減圧濃縮し、シクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(B−2)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量29,000であった。また、式(1)においてm=0で、a=0.614,b=0.386,c=0,d=0であった。
撹拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備した3Lのフラスコ内に化合物(M−11)150gをトルエン850gに溶解後、化合物(M−13)88.8g、化合物(M−16)355.2g、化合物(M−15)3.9gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.7gを投入し、内部反応温度が65〜67℃に昇温したのを確認後、更に、3時間、90℃まで加温し、再び60℃まで冷却して、カーボン担持白金触媒(5質量%)0.7gを投入し、化合物(M−12)84.2gを30分かけてフラスコ内に滴下した。このときフラスコ内温度は、65〜67℃まで上昇した。滴下終了後、更に、90℃で3時間熟成し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトン770gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過することで白金触媒を取り除いた。更に、得られたシリコーン骨格含有高分子化合物溶液に純水350gを加え、撹拌、静置分液を行い、下層の水層を除去した。この分液水洗操作を6回繰り返し、シリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の微量酸成分を取り除いた。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、シクロペンタノン930gを添加した後、固形分濃度65〜70質量%のシクロペンタノン溶液となるよう減圧濃縮し、シクロペンタノンを主溶剤とするシリコーン骨格含有高分子化合物溶液(A−9)を得た。このシリコーン骨格含有高分子化合物溶液中のシリコーン骨格含有高分子化合物の分子量をGPCにより測定すると、ポリスチレン換算で重量平均分子量34,000であった。また、式(1)においてm=0で、a=0.740,b=0.260,c=0,d=0であった。
上記合成例11〜19で合成した高分子化合物(A−1〜A−9)の溶液を使用して、表1に記載した組成と配合量で架橋剤、光酸発生剤、更にアミン化合物を配合し、追加する溶剤としてシクロペンタノン55質量部を配合して、樹脂換算45質量%のレジスト材料を調製した。その後、撹拌、混合、溶解した後、テフロン(登録商標)製0.5μmフィルターで精密濾過を行ってレジスト材料を得た。
上記レジスト材料をシリコン基板上へ5mLディスペンスした後に基板を回転することによって、基板上へレジスト材料を塗布することができる。即ち、スピンコート法である。回転速度を調整することで容易に基板上のレジスト膜の膜厚を調整することが可能である。上記レジスト材料をシリコン基板上へ膜厚20μmとなるように塗布した。
基板上へ上記レジスト材料をディスペンス、スピンコートした後に、ホットプレート上100℃、2分間のプリベークを施した。そして次に、ズースマイクロテック(株)製のマスクアライナー(製品名:MA−8)を使い、縦横1:1配列の20μmのホールが形成できるマスクを装着して、波長365nmを主体とするブロードバンド光の露光を施した。次いで、上記基板を110℃で2分間露光後、加熱(PEB)して冷却した。その後、イソプロピルアルコール(IPA)を用いて1分間パドル現像を3回行い、パターニングを行った。次いで、得られた基板上パターンをオーブンを用いて180℃で2時間、窒素パージしながら後硬化した。
同様に、シリコン基板に換えて、SiN基板上、Cu基板上でパターニングを同様に行った。
次に、得られたホールパターンの形状が観察できるように、各基板を切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてホールパターン形状を観察した。ホールの口径がマスク寸法20μmと同じサイズにホールパターンの口径が仕上がる最適露光量(365nm光換算の露光量)を表2に示した。
フィルムコーターとしてダイコーター、支持フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)を用いて、レジスト材料13〜24を支持フィルム上に50μmの塗布厚みで塗布した。次いで、100℃に設定された熱風循環オーブン(長さ4m)を5分間で通過させることにより、支持フィルム上に光硬化性樹脂層を形成した。更に、上記光硬化性樹脂層の上から、保護フィルムとしてポリエチレンフィルム(厚さ50μm)を、ラミネートロールを用いて圧力1MPaにて貼り合わせて、光硬化性ドライフィルムを作製した。
なお、上記光硬化性樹脂層の膜厚は50μmである。フィルムの例を表3に実施例と比較例としてまとめて示す。
次に表3にまとめたように、実施例、比較例に挙げた上記レジスト材料を用いた光硬化性ドライフィルムのそれぞれを、その保護フィルムを剥離し、(株)タカトリ製の真空ラミネーター(製品名:TEAM−100RF)を用いて、真空チャンバー内を真空度100Paに設定し、温度条件100℃において支持フィルム上の光硬化性樹脂層をシリコン基板に密着させた。常圧に戻した後、上記基板を25℃に冷却して上記真空ラミネーターから取り出し、支持フィルムを剥離した。
同様に、シリコン基板に換えて、SiN基板上、Cu基板上へ上記のように作製した光硬化性ドライフィルムをラミネートした後に、パターニングを行った。
開口径が10〜100μm(10μm刻み)及び深さが10〜120μm(10μm刻み)の円形孔がそれぞれ200個形成された、6インチシリコンウエハーを用意した。上記表3の中の実施例10〜18の光硬化性ドライフィルムについて、その保護フィルムを剥離し、(株)タカトリ製の真空ラミネーター(製品名:TEAM−100RF)を用いて、真空チャンバー内を真空度100Paに設定し、温度条件100℃において支持フィルム上の光硬化性樹脂層を上記基板に密着させた。常圧に戻した後、上記基板を25℃に冷却して上記真空ラミネーターから取り出し、支持フィルムを剥離した。
表4に示す通り、すべて欠陥なく充填されており、電気・電子部品保護用皮膜としての埋め込み性能は良好であると判断できる。
上記表4の中の実施例10〜18の膜厚50μmの光硬化性ドライフィルムについて、その保護フィルムを剥離し、支持フィルム上の光硬化性樹脂層を、100℃の温度条件で、JIS K 6249に規定される基板に密着させた。そして、上記基板を室温に冷却して、支持フィルムを剥離した。次に支持フィルムを剥離後、ホットプレート上100℃、5分間のプリベークを施した。更に、上記マスクアライナーを使って、露光量1,000mJ/cm2(波長365nmを主体とする)であるブロードバンド光を、石英製フォトマスクを介して、上記基板に照射した。次いで、上記基板を110℃で5分間PEBを施し、冷却した。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いて5分間スプレー現像を行った。次いで、オーブンを用いて180℃で2時間、窒素パージしながら後硬化し、絶縁破壊強さ測定用の基板を作製した。そして、JIS K 6249に規定される測定方法に準じて、絶縁破壊強さを測定した。その結果を表5に示す。
表5に示す通り、電気・電子部品保護用皮膜としての電気特性はすべて良好であった。
上記表4の中の実施例10〜18の膜厚50μmの光硬化性ドライフィルムについて、その保護フィルムを剥離し、上記真空ラミネーターを用いて、真空チャンバー内を真空度100Paに設定し、100℃の温度条件で支持フィルム上の光硬化性樹脂層を無処理の6インチシリコンウエハーに密着させた。常圧に戻した後、上記基板を25℃に冷却して上記真空ラミネーターから取り出し、支持フィルムを剥離した。次に支持フィルムを剥離後、ホットプレート上100℃、5分間のプリベークを施した。更に、上記マスクアライナーを使って、露光量1,000mJ/cm2(波長365nmを主体とする)であるブロードバンド光を、石英製フォトマスクを介して、上記基板に照射した。次いで、上記基板を110℃で5分間PEBを施し、冷却した。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いて5分間スプレー現像を行った。次いで、オーブンを用いて180℃で2時間、窒素パージしながら後硬化し、直径300μm、高さ50μmのポストパターン硬化皮膜を得た。上記ポストパターン硬化皮膜を、イギリスDage製ボンドテスター(製品名:Dage series 4000−PXY)を用いて、基板からのパターン硬化皮膜剥離時にかかる抵抗力により、初期の密着性を評価した。測定条件は、測定スピード50.0μm/sec及び測定高さ3.0μmであった。
表5に示す通り、電気・電子部品保護用皮膜としての密着性は良好であった。
上記表4の中の実施例10〜18の膜厚50μmの光硬化性ドライフィルムについて、その保護フィルムを剥離し、上記真空ラミネーターを用いて、真空チャンバー内を真空度100Paに設定し、100℃の温度条件で支持フィルム上の光硬化性樹脂層を、上記埋め込み特性に用いた基板に密着させた。常圧に戻した後、上記基板を25℃に冷却して上記真空ラミネーターから取り出し、支持フィルムを剥離した。
表5に示す通り、電気・電子部品保護用皮膜としてのクラック耐性は良好であった。
上記表5の中の実施例10〜18の膜厚50μmの光硬化性ドライフィルムについて、その保護フィルムを剥離し、上記真空ラミネーターを用いて、真空チャンバー内を真空度100Paに設定し、100℃の温度条件で支持フィルム上の光硬化性樹脂層を無処理の6インチシリコンウエハーに密着させた。常圧に戻した後、上記基板を25℃に冷却して上記真空ラミネーターから取り出し、支持フィルムを剥離した。
そして、上記基板をNMP(N−メチルピロリドン)中に室温で1時間浸漬した後、外観及び膜厚変化を調査し、剥離液耐性を評価した。その結果を表5に示す。
表5に示す通り、電気・電子部品保護用皮膜としての剥離液耐性はすべて良好であった。
2 直径300μm×高さ50μmのポストパターン硬化皮膜
3 ボンドテスターの測定治具
4 測定治具の移動方向
Claims (13)
- 下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量が3,000〜500,000のシリコーン骨格含有高分子化合物。
Xは下記一般式(2)で示される有機基、Yは下記一般式(3)で示される有機基である。)
- (A)請求項1又は2記載の式(1)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量が3,000〜500,000のシリコーン骨格含有高分子化合物、
(B)ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド−アルコールにより変性されたアミノ縮合物、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチロール基を有するフェノール化合物、及び多価フェノールの水酸基をグリシドキシ基に置換した化合物から選ばれる1種又は2種以上の架橋剤、
(C)波長190〜500nmの光によって分解し、酸を発生する光酸発生剤、
(D)溶剤
を含有してなる化学増幅型ネガ型レジスト材料。 - 式(1)において、0.1≦a≦0.8、0.1≦b≦0.8、0≦c<0.8、0≦d<0.8である請求項3記載の化学増幅型ネガ型レジスト材料。
- (1)請求項3又は4記載の化学増幅型ネガ型レジスト材料を基板上に塗布し、レジスト皮膜を形成する工程、
(2)次いで加熱処理後、フォトマスクを介して波長190〜500nmの高エネルギー線もしくは電子線でレジスト皮膜を露光する工程、
(3)加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程
を含むパターン形成方法。 - 更に、(4)現像によりパターン形成された皮膜を、温度100〜250℃において後硬化する工程を含む請求項5記載のパターン形成方法。
- 膜厚10〜100μmである光硬化性樹脂層が支持フィルム及び保護フィルムで挟まれた構造を有する光硬化性ドライフィルムであって、光硬化性樹脂層の形成に用いられる組成物が請求項3又は4記載の化学増幅型ネガ型レジスト材料であることを特徴とする光硬化性ドライフィルム。
- (i)請求項3又は4記載の(A)〜(D)成分を含有する化学増幅型ネガ型レジスト材料を支持フィルム上に連続的に塗布し、光硬化性樹脂層を形成する工程、
(ii)上記光硬化性樹脂層を連続的に乾燥させる工程、
(iii)更に、上記光硬化性樹脂層上に上記保護フィルムを貼り合わせる工程
を含む光硬化性ドライフィルムの製造方法。 - (i)請求項8記載の光硬化性ドライフィルムから保護フィルムを剥離することにより露出した光硬化性樹脂層を基板に密着させる工程、
(ii)上記支持フィルムを介してもしくは上記支持フィルムを剥離した状態で、フォトマスクを介して光硬化性樹脂層を波長190〜500nmの高エネルギー線もしくは電子線で露光する工程、
(iii)露光後の加熱処理を行う工程、
(iv)現像液にて現像する工程
を含むパターン形成方法。 - 更に、(v)現像によりパターン形成された皮膜を、温度100〜250℃において後硬化する工程を含む請求項9記載のパターン形成方法。
- 基板が、開口幅が10〜100μmであり、かつ、深さが10〜120μmである溝及び/又は孔を有する基板である請求項9又は10記載のパターン形成方法。
- 開口幅が10〜100μmであり、かつ、深さが10〜120μmである溝及び/又は孔を有する基板に請求項7記載の光硬化性ドライフィルムの光硬化性樹脂層が積層されてなる積層体。
- 請求項5,6,9,10,11のいずれか1項に記載のパターン形成方法により得られた硬化皮膜からなる電気・電子部品保護用皮膜。
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