JP2015020130A - 触媒組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】エーテル化合物と有機ホウ素化合物とのクロスカップリング用に適する、触媒の活性が高い触媒組成物の提供を目的とする。【解決手段】特定のイミダゾリウム化合物、ジヒドロイミダゾリウム化合物、およびベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つと、NiX12および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、触媒組成物に関するものである。
有機求電子剤と有機ホウ素化合物をクロスカップリングさせる方法は、液晶、ポリマー、医薬農薬製品等の合成に欠かせない重要な反応である。一般に有機求電子剤としては、ハロゲン化剤が用いられる。このハロゲン化剤の代わりに、無害で、天然にも豊富に存在し、入手容易な化合物であるアリールエーテルを用いることができれば、クロスカップリングさせる方法は、環境負荷が小さく、経済的であることが期待できる。このような有機求電子剤としてのアリールエーテルと有機ホウ素化合物とのクロスカップリングが、報告されている(非特許文献1)。
この報告においては、クロスカップリングに用いられる触媒が、ニッケルとトリシクロヘキシルホスフィンからなる。しかしながら、この触媒を用いる場合、適用できる基質は、ナフタレンなどの縮合環を有する基質と、4−アセチルアニソールのみであり、単環やヘテロ環を有する基質には適用ができないとい問題点があった。さらに。このクロスカップリングにおいて、基質に対して多量の触媒、すなわち、0.1モル倍のニッケルおよび0.4モル倍のトリシクロヘキシルホスフィンが必要であり、触媒の活性が極めて低かった。
Tobisuら、Angew.Chem.Int.Ed., 2008年、47巻、p.4866
そこで、本発明は、触媒の活性が高い、クロスカップリング用に適する、触媒組成物の提供を目的とする。
本発明は、一般式(X)で表されるエーテル化合物と、
式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物とのカップリング反応のための、
一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つと、
NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物である。
Figure 2015020130
前記式(IA)、(IB)および(IC)中、R1、R2、R11、R12、R21およびR22は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
3,R4、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
-は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
前記式(X)中、
101は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
102は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルである。
前記式(XX−1)〜(XX−7)中、
103は、アリール基、ピリジル基、アル低級アルキル基、1,2−ジメチルエチレン基、シクロヘキセニル基、メチルインドニル基、または置換基A2を有するアリール基であり、前記置換基A2が、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、シアノ、ジ(低級アルキル)アミノ、トリフルオロメチルまたは低級アルコキシである。
本発明は、触媒の活性が高いという利点がある。
本発明において、「低級」は、特に指示がなければ、炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個を意味する。
「低級アルキル」ならびに「アル低級アルキル」、「低級アルキルカルボニル」、「低級アルキルオキシカルボニル」、「ジ(低級アルキル)アミノ」、「ジ(低級アルキル)アミノカルボニル」、「低級アルコキシ」および「低級アルコキシアルキル」における「低級アルキル」部分としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等のような直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数1〜6のアルカンの残基を意味する。低級アルキル基および低級アルキル部分の好ましい例としては、炭素数1〜5のアルキルが挙げられる。好ましい炭素数1〜5のアルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ネオペンチル等が挙げられる。
「アリール」、「アリールカルボニル」および「アル低級アルキル」における「アル」部分としては、フェニル、ナフチル、ジヒドロナフチル(例えば1,2−ジヒドロナフチル、1,4−ジヒドロナフチルなど)、テトラヒドロナフチル(例えば1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなど)、インデニル、アントリルなどが挙げられる。中でも、アリールおよびアル部分として好ましいのは、炭素数6〜30のアリールであり、より好ましいのはフェニル、ナフチルである。
「アル低級アルキル」は、前記低級アルキルの任意の炭素原子に、前記アリールが結合したものを意味する。前記アル低級アルキルの例としては、炭素数1〜6のアルキルに炭素数6〜10のアリールが結合したものが挙げられる。前記炭素数1〜6のアルキルに炭素数6〜10のアリールが結合したものの例としては、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、ベンズヒドリル、トリチル等が挙げられる。前記アル低級アルキルは、好ましくはベンジル、トリチル等である。
「低級アルコキシ」は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、第三級ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
「ジ(低級アルキル)アミノ」は、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノイ、ジイソブチルアミノ、ジt−ブチルアミノ、ジペンチルアミノ等が挙げられる。
低級アルケニルとしては、ビニル、アリル、イソプロペニル、1または2または3−ブテニル、1または2または3または4−ペンテニル、1または2または3または4または5−へキセニル等の炭素数2〜6個を有する直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基が挙げられる。
低級アルキニルとしては、アセチレン等の炭素数2〜6個を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキニル基が挙げられる。
本発明は、一般式(X)で表されるエーテル化合物と、
式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物とのカップリング反応のための、
一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つと、
NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物(以下、便宜的に「第1の触媒組成物」と呼ぶことがある)である。
Figure 2015020130
前記式(IA)、(IB)および(IC)中、R1、R2、R11、R12、R21およびR22は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
3,R4、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
-は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
前記式(X)中、
101は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
102は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルである。
前記式(XX−1)〜(XX−7)中、
103は、アリール基、ピリジル基、アル低級アルキル基、1,2−ジメチルエチレン基、シクロヘキセニル基、メチルインドニル基、または置換基A2を有するアリール基であり、前記置換基A2が、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、シアノ、ジ(低級アルキル)アミノ、トリフルオロメチルまたは低級アルコキシである。
前記第1の触媒組成物において、前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物としては、R1およびR2が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、R3およびR4が、互いに独立して、水素原子であり、X-が、Cl-である前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物が好ましい。また、前記第1の触媒組成物において、前記一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物としては、R11およびR12が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、R13およびR14が、互いに独立して、水素原子であり、X-が、BF4 -である前記一般式(IB)で表されるイミダゾリウム化合物が好ましい。また、前記第1の触媒組成物において、前記一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物としては、R21およびR22が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、X-が、Cl-である前記一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物が好ましい。
また、本発明は、一般式(X)で表されるエーテル化合物と、
式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物と、
第1の触媒組成物と、
塩基とを反応させて、
一般式(XI)で表される生成物を得る
一般式(XI)で表される生成物の製造方法(以下、便宜的に「第1の製造方法」と呼ぶことがある)である。
Figure 2015020130
前記式中、
101は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
102は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルであり、
103は、アリール基、ピリジル基、アル低級アルキル基、1,2−ジメチルエチレン基、シクロヘキセニル基、メチルインドニル基、または置換基A2を有するアリール基であり、前記置換基A2が、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、シアノ、ジ(低級アルキル)アミノ、トリフルオロメチルまたは低級アルコキシである。
前記第1の触媒組成物および前記第1の製造方法において、一般式(X)で表されるエーテル化合物としては、例えば、以下の構造のものが挙げられる。
Figure 2015020130
前記第1の触媒組成物および前記第1の製造方法において、前記一般式(X)で表されるエーテル化合物としては、以下の構造のものが好ましい。
Figure 2015020130
前記第1の触媒組成物および前記第1の製造方法において、式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物としては、例えば、以下の構造のものが挙げられる。
Figure 2015020130
前記第1の触媒組成物および前記第1の製造方法において、式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物としては、以下の構造のものが好ましい。
Figure 2015020130
前記第1の触媒組成物および前記第1の製造方法において、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体としては、例えば、Ni(cod)2、またはNiX2+還元剤(NiX2: NiCl2、NiBr2、Ni(acac)2、Ni(OAc)2、Ni(OTf)2など、還元剤:Zn、Mn、iBu2AlH、RMgXなど)が挙げられる。中でも、前記触媒前駆体としては、Ni(cod)2が好ましい。
前記第1の製造方法において、塩基としては、特に制限は無いが、例えば、NaOtBu、KOtBu、LiOtBu、NaOMe、NaOEt、KOMe、KOEt、LiOMe、LiOEt、LiNH2、 CsF、K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、Cs2CO3などが挙げられる。中でも前記塩基としては、NaOtBuとCsFの併用が好ましい。前記塩基としてNaOtBuを用いる場合、第1の触媒組成物中の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つ(以下、「イミダゾリウム化合物」と呼ぶ)との割合(モル比)は、イミダゾリウム化合物:NaOtBu=1:1〜1.25が好ましい。また、前記塩基としてCsFを用いる場合、有機ホウ素化合物とCsFとの割合(モル比)は、有機ホウ素化合物:CsF=1:1.3〜3が好ましい。
前記第1の触媒組成物において、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つのイミダゾリウム化合物と、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体との割合は、例えば、イミダゾリウム化合物:触媒前駆体(モル比)=1:0.25〜1であり、好ましくは、1:0.5である。前記触媒前駆体としてNiX1 2を用いる場合、例えば、イミダゾリウム化合物:NiX1 2(モル比)=1:1〜0.5が好ましい。
前記第1の製造方法において、溶媒を用いてもよい。前記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、ジオキサン等が挙げられ、トルエン、ジオキサンが好ましい。
前記第1の製造方法において、第1の触媒組成物は、第1の触媒組成物に含まれる触媒前駆体の一般式(X)で表されるエーテル化合物に対する割合が、例えば、0.2〜20モル%になるような量で用いることができる。
前記第1の製造方法において、一般式(X)で表されるエーテル化合物と、 式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物との割合は、例えば、エーテル化合物:有機ホウ素化合物(モル比)=1:1〜3であり、好ましくは、1:1〜1.5である。
前記第1の製造方法は、例えば、80〜160℃、好ましくは100〜120℃で行うことができる。
前記第1の触媒組成物は、触媒活性が高く、エーテル化合物とマグネシウム化合物とのクロスカップリングに適する。また、このような第1の触媒組成物を用いる第1の製造方法は、エーテル化合物とマグネシウム化合物とのクロスカップリングに適する。
本発明は、また、一般式(XII)で表されるエーテル化合物と、
一般式(XXI)で表されるマグネシウム化合物とのカップリング反応のための、
一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と、
NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物(以下、便宜的に「第2の触媒組成物」と呼ぶことがある)である。
Figure 2015020130
前記式(IA)中、R1およびR2は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
3およびR4は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
-は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
前記式(XII)および(XXI)中、
111は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A3を有するアリール基、または置換基A3を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A3が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
112は、低級アルキル基であり、
113は、アリール基、アル低級アルキル基、低級アルキル基またはジ(低級アルキル)シリルアルキル基であり、
2は、ハロゲン原子である。
前記第2の触媒組成物において、前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物としては、R1およびR2が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、R3およびR4が、互いに独立して、水素原子であり、X-が、Cl-である前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物が好ましい。
また、本発明は、一般式(XII)で表されるエーテル化合物と、
一般式(XXI)で表されるマグネシウム化合物と、
第2の触媒組成物とを反応させて、
一般式(XIII)で表される生成物を得る
一般式(XIII)で表される生成物の製造方法(以下、便宜的に「第2の製造方法」と呼ぶことがある)である。
111−O−R112 (XII)
113−MgX2 (XXI)
111−R113 (XIII)
前記式中、
111は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A3を有するアリール基、または置換基A3を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A3が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
112は、低級アルキル基であり、
113は、アリール基、アル低級アルキル基、低級アルキル基またはジ(低級アルキル)シリルアルキル基であり、
2は、ハロゲン原子である。
前記第2の触媒組成物および前記第2の製造方法において、一般式(XII)で表されるエーテル化合物としては、例えば、以下の構造のものが挙げられる。
Figure 2015020130
前記第2の触媒組成物および前記第2の製造方法において、一般式(XXI)で表されるマグネシウム化合物としては、例えば、以下の構造のものが挙げらる。
Figure 2015020130
一般式(XXI)で表されるマグネシウム化合物としては、中でも、以下の構造のものが好ましい。
Figure 2015020130
前記第2の触媒組成物および前記第2の製造方法において、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体としては、例えば、Ni(cod)2、またはNiX2+還元剤(NiX2: NiCl2、NiBr2、Ni(acac)2、Ni(OAc)2、Ni(OTf)2など、還元剤:Zn、Mn、iBu2AlH、RMgXなど)が挙げられる。中でも、前記NiX2としては、Ni(OAc)2が好ましい。
前記第2の触媒組成物において、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体との割合は、例えば、イミダゾリウム化合物:触媒前駆体(モル比)=1:0.25〜1であり、好ましくは、1:0.5〜1である。前記触媒前駆体としてNiX1 2を用いる場合、例えば、イミダゾリウム化合物:NiX1 2(モル比)=1:1〜0.5が好ましい。
前記第2の製造方法において、溶媒を用いてもよい。前記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、ジオキサン、THF、4−メトキシテトラヒドロフラン(MTHP)等が挙げられ、トルエンとTHFの混合溶媒が好ましい。
前記第2の製造方法において、第2の触媒組成物は、第2の触媒組成物に含まれる触媒前駆体の一般式(XII)で表されるエーテル化合物に対する割合が、例えば、0.5〜20モル%、好ましくは5〜20モル%になるような量で用いることができる。
前記第2の製造方法において、一般式(XII)で表されるエーテル化合物と、一般式(XXI)で表されるマグネシウム化合物との割合は、例えば、エーテル化合物:マグネシウム化合物(モル比)=1:1〜5であり、好ましくは、1:1.5〜2である。
前記第2の製造方法は、例えば、−20〜100℃、好ましくは20〜40℃で行うことができる。
従来、アニソールの誘導体とGrignard試薬とのクロスカップリングの報告はあるが(例えば、Dankwardt, J. W. et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 2428; Nicasio, M. C. et al. Org. Lett. 2012, 14, 4318)、前記第2の製造方法のように、室温のような低い温度でのエーテル化合物とマグネシウム化合物とのクロスカップリングの報告は無い。また、反応性の低いエーテル化合物や、マグネシウム化合物を用いた、クロスカップリングの報告も無い。従って、前記第2の製造方法および第2の触媒組成物は、従来では実現できなかったエーテル化合物とマグネシウム化合物とのクロスカップリングを可能にするという効果を奏する。
本発明は、また、一般式(XIV)で表されるエーテル化合物と、
一般式(XXII)で表されるアルミニウム化合物とのカップリング反応のための、
一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と、
NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物(以下、便宜的に「第3の触媒組成物」と呼ぶことがある)である。
Figure 2015020130
前記式(IA)中、R1およびR2は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
3およびR4は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
-は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
前記式(XIV)および(XXII)中、
121は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A4を有するアリール基、または置換基A4を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A4が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
122は、低級アルキル基であり、
123、R124、およびR125は、それぞれ独立して、低級アルキル基、アリール基、または2,2−ジメチルエチレン基である。
前記第3の触媒組成物において、前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物としては、R1およびR2が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、R3およびR4が、互いに独立して、水素原子であり、X-が、Cl-である前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物が好ましい。
また、本発明は、一般式(XIV)で表されるエーテル化合物と、
一般式(XXII)で表されるアルミニウム化合物と、
第3の触媒組成物と、
塩基とを反応させて、
一般式(XV)で表される生成物を得る
一般式(XV)で表される生成物の製造方法(以下、便宜的に「第3の製造方法」と呼ぶことがある)である。
121−O−R122 (XIV)
123−AlR124125 (XXII)
121−R123 (XV)
前記式中、
121は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A4を有するアリール基、または置換基A4を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A4が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
122は、低級アルキル基であり、
123、R124、およびR125は、それぞれ独立して、低級アルキル基、アリール基、または2,2−ジメチルエチレン基である。
前記第3の触媒組成物および前記第3の製造方法において、一般式(XIV)で表されるエーテル化合物としては、例えば、以下の構造のものが挙げられる。
Figure 2015020130
前記第3の触媒組成物および前記第3の製造方法において、前記一般式(XIV)で表されるエーテル化合物としては、以下の構造のものが好ましい。
Figure 2015020130
前記第3の触媒組成物および前記第3の製造方法において、一般式(XXII)で表されるアルミニウム化合物としては、例えば、以下の構造のものが挙げられる。中でも、前記アルミニウム化合物としては、Me3Alが好ましい。
Figure 2015020130
前記第3の触媒組成物および前記第3の製造方法において、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体としては、例えば、Ni(cod)2、またはNiX2+還元剤(NiX2: NiCl2、NiBr2、Ni(acac)2、Ni(OAc)2、Ni(OTf)2など、還元剤:Zn、Mn、iBu2AlH、RMgXなど)が挙げられる。中でも、前記触媒前駆体としては、Ni(cod)2が好ましい。
前記第3の製造方法において、塩基としては、特に制限は無いが、例えば、NaOtBu、KOtBu、LiOtBu、NaOMe、NaOEt、KOMe、KOEt、LiOMe、LiOEt、LiNH2、 CsF、K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、Cs2CO3などが挙げられる。中でも前記塩基としては、NaOtBuが好ましい。前記塩基としてNaOtBuを用いる場合、第3の触媒組成物中の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物との割合(モル比)は、前記イミダゾリウム化合物:NaOtBu=1:1〜20が好ましい。
前記第3の触媒組成物において、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体との割合は、例えば、前記イミダゾリウム化合物:触媒前駆体(モル比)=1:0.25〜1であり、好ましくは、1:0.5〜1である。前記触媒前駆体としてNiX1 2を用いる場合、例えば、イミダゾリウム化合物:NiX1 2(モル比)=1:1〜0.5が好ましい。
前記第3の製造方法において、溶媒を用いてもよい。前記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、ジオキサン等が挙げられ、トルエンが好ましい。
前記第3の製造方法において、第3の触媒組成物は、第3の触媒組成物に含まれる触媒前駆体の一般式(XIV)で表されるエーテル化合物に対する割合が、例えば、0.5〜20モル%、好ましくは5〜20モル%になるような量で用いることができる。
前記第3の製造方法において、一般式(XIV)で表されるエーテル化合物と、一般式(XXII)で表されるアルミニウム化合物との割合は、例えば、エーテル化合物:アルミニウム化合物(モル比)=1:1〜2であり、好ましくは、1:1〜2である。
前記第3の製造方法は、例えば、20〜160℃、好ましくは140〜180℃で行うことができる。
従来、アニソールと有機アルミニウム試薬とのクロスカップリングの報告は無かった。前記第3の製造方法および第3の触媒組成物によれば、従来では実現できなかったエーテル化合物と有機アルミニウム化合物とのクロスカップリングを可能にするという効果を奏する。
本発明は、また、一般式(XVIII)で表されるエーテル化合物の還元反応のための、
一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つと、
NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物(以下、便宜的に「第4の触媒組成物」と呼ぶことがある)である。
Figure 2015020130
前記式(IA)、(IB)および(IC)中、R1、R2、R11、R12、R21およびR22は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
3,R4、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
-は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
前記式(XVIII)中、
141は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
142は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルである。
前記第4の触媒組成物において、前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物としては、R1およびR2が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、R3およびR4が、互いに独立して、水素原子であり、X-が、Cl-である前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物が好ましい。また、前記第1の触媒組成物において、前記一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物としては、R21およびR22が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、X-が、Cl-である前記一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物が好ましい。
また、本発明は、一般式(XVIII)で表されるエーテル化合物と、
第4の触媒組成物と、
塩基とを反応させて、
一般式(XIX)で表される生成物を得る
一般式(XIX)で表される生成物の製造方法(以下、便宜的に「第4の製造方法」と呼ぶことがある)である。
141−O−R142 (XVIII)
141−H (XIX)
前記式中、
141は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
142は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルである。
前記第4の触媒組成物および前記第4の製造方法において、一般式(XVIII)で表されるエーテル化合物としては、例えば、以下の構造のものが挙げられる。
Figure 2015020130
前記第4の触媒組成物および前記第4の製造方法において、前記一般式(XVIII)で表されるエーテル化合物としては、以下の構造のものが好ましい。
Figure 2015020130
前記第4の触媒組成物および前記第4の製造方法において、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体としては、例えば、Ni(cod)2、またはNiX2+還元剤(NiX2: NiCl2、NiBr2、Ni(acac)2、Ni(OAc)2、Ni(OTf)2など、還元剤:Zn、Mn、iBu2AlH、RMgXなど)が挙げられる。中でも、前記触媒前駆体としては、Ni(cod)2が好ましい。
前記第4の製造方法において、塩基としては、特に制限は無いが、例えば、NaOtBu、KOtBu、LiOtBu、NaOMe、NaOEt、KOMe、KOEt、LiOMe、LiOEt、LiNH2、 CsF、K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、Cs2CO3などが挙げられる。中でも前記塩基としては、NaOtBuが好ましい。前記塩基としてNaOtBuを用いる場合、第4の触媒組成物中の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つ(以下、「イミダゾリウム化合物」と呼ぶ)との割合(モル比)は、イミダゾリウム化合物:NaOtBu=1:10〜20が好ましい。
前記第4の触媒組成物において、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つのイミダゾリウム化合物と、NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体との割合は、例えば、イミダゾリウム化合物:触媒前駆体(モル比)=1:0.25〜1であり、好ましくは、1:0.5〜1である。前記触媒前駆体としてNiX1 2を用いる場合、例えば、イミダゾリウム化合物:NiX1 2(モル比)=1:1〜0.5が好ましい。
前記第4の製造方法において、溶媒を用いてもよい。前記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、ジオキサン等が挙げられ、トルエンが好ましい。
前記第4の製造方法において、第4の触媒組成物は、第4の触媒組成物に含まれる触媒前駆体の一般式(XVIII)で表されるエーテル化合物に対する割合が、例えば、1〜20モル%、好ましくは10〜20モル%になるような量で用いることができる。
前記第4の製造方法は、例えば、100〜200℃、好ましくは160〜180℃で行うことができる。
従来、アリールエーテルの炭素−酸素結合を還元的に切断するためには、ヒドロシランや水素などの外部還元剤を化学量論量以上添加する必要があった。しかしながら、前記第4の製造方法および第4の触媒組成物を用いれば、前記のような外部還元剤を添加しなくとも、炭素−酸素結合の還元的切断を実現できるという効果を奏する。
本発明は、また、前記第1の製造方法および第4の製造方法のための、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つを含む配位子組成物である。
Figure 2015020130
前記式(IA)、(IB)および(IC)中、R1、R2、R11、R12、R21およびR22は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
3,R4、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
-は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -である。
前記配位子組成物において、前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物としては、R1およびR2が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、R3およびR4が、互いに独立して、水素原子であり、X-が、Cl-である前記一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物が好ましい。また、前記第1の触媒組成物において、前記一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物としては、R21およびR22が、互いに独立して、シクロヘキシルであり、X-が、Cl-である前記一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物が好ましい。
本発明は、また、前記第2の製造方法および第3の製造方法のための、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物を含む配位子組成物である。
Figure 2015020130
前記式(IA)中、R1およびR2は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
3およびR4は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
-は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -である。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は、以下の実施例により限定されない。
本明細書中、以下の略語を使用することがある。
Figure 2015020130
<実施例1:有機ホウ素化合物とのカップリング>
Figure 2015020130
窒素を充填したグローブボックス中で以下の操作を行った。10mLスクリューバイアル(例えばACE GLASSから入手)に、Ni(cod)2(例えばSTREMから入手、0.03mmol,8.3mg,10mol%)、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリド(例えばTCIから入手、0.06mmol,16.1mg,20mol%)、NaOtBu(例えばTCIから入手、0.075mmol、7.2mg、25mol%)、脱水トルエン0.3mL(例えばWakoから入手)を順に加え、室温で数分撹拌した。2−メトキシナフタレン(例えばTCIから入手、0.3mmol、47.5mg)、4−メトキシフェニルボロン酸ネオペンチルグリコールエステル(Chan, K. S. et al. Tetrahedron 1995, 51, 3129., Prandi, C.; Venturello, P. et al. Org. Lett. 2002, 4, 1275. にしたがって合成、0.45mmol、91.8mg、1.5equiv.)、細かくすり潰したCsF(例えばAldrichから入手、0.6mmol、91.1mg、2.0equiv.)、トルエン0.7mLを加えてふたを閉め、120℃に熱したアルミブロックで加熱撹拌して反応を開始した。加熱撹拌開始から12時間後、スクリューバイアルをアルミブロックから取り出し、室温まで放冷後、内標としてエイコサン20mgを加え、酢酸エチルを用いてセライトろ過した後にGCによる分析を行い、収率を算出した(67%)。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル50:1)によって単離される生成物のNMRスペクトルは2−(4−トリル)ナフタレンのものと一致した(Kuriyama, M.; Shirai, R. Tetrahedron 2007, 63, 9393.)。
[基質1]
2−メトキシナフタレンに代えて、種々のアリールエーテルを用いた以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。アリールエーテル(表中、Ar−OMe)と、得られた生成物の収率を表1に示す。
Figure 2015020130
[配位子1]
2−メトキシナフタレンに代えて4−メトキシビフェニルを用い、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリドに代えて、種々の配位子を用いた以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。配位子(表中、ligand)と、得られた生成物の収率を表2に示す。
Figure 2015020130
[配位子2]
2−メトキシナフタレンに代えて4−(メトキシメチル)ビフェニルを用い、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリドに代えて、種々の配位子を用いた以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。配位子(表中、ligand)と、得られた生成物の収率を表3に示す。
Figure 2015020130
[基質2]
2−メトキシナフタレンに代えて種々のナフタレン誘導体を用いた以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。ナフタレン誘導体(表中、ナフチル−OR)と、得られた生成物の収率を表4に示す。
Figure 2015020130
[有機ホウ素化合物]
4−メトキシフェニルボロン酸ネオペンチルグリコールエステルに代えて種々の有機ホウ素化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。有機ホウ素化合物(表中、R−Bpin)と、得られた生成物の収率を表5に示す。
Figure 2015020130
表1〜表5に示すように、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、従来の方法では基質として用いることができなかった、単環およびヘテロ環を含む化合物も基質として用いることが可能であることが、確認できた。
[基質3]
2−メトキシナフタレンに代えて、種々のアリールエーテルを用い、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリドの代わりにトリシクロヘキシルホスフィンを用いた以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。アリールエーテル(表中、Ar−OMe)と、得られた生成物の収率を表6に示す。
Figure 2015020130
表6に示すように、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、基質に対して非常に低いモル比の触媒前駆体と、配位子とにより、目的のカップリング反応が進行することが確認できた。
[触媒量と基質4]
1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリドの代わりにトリシクロヘキシルホスフィンを用い、触媒前駆体:Ni(cod)2の量と配位子の量を変更した以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。得られた生成物の収率を表7に示す。
Figure 2015020130
Figure 2015020130
表7に示すように、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、基質に対して非常に低いモル比の触媒前駆体と、配位子とにより、目的のカップリング反応が進行することが確認できた。
[溶媒]
2−メトキシナフタレンに代えて4−メトキシビフェニルを用い、溶媒を種々代えた以外は、実施例1と同様にして、反応を行った。溶媒(表中、solvent)と、得られた生成物の収率を表8に示す。
Figure 2015020130
表8に示すように、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、基質に対して非常に低いモル比の触媒前駆体と、配位子とにより、目的のカップリング反応が進行することが確認できた。
<実施例2:マグネシウム化合物とのカップリング>
Figure 2015020130
窒素を充填したグローブボックス中で以下の操作を行った。5mLバイアル瓶(例えばACE GLASSから入手)に、Ni(OAc)2(例えばSTREMから入手、0.05mmol,8.8mg,20mol%)、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリド(例えばTCIから入手、0.05mmol,13.4mg,20mol%)、4−tert-ブチルアニソール(例えばTCIから入手、0.25mmol、41mg)、脱水トルエン1mL(例えばWakoから入手)、臭化フェニルマグネシウム(例えばAldrichから入手,1MのTHF溶液,0.50mmol,0.5mL,2equiv.)を順に加えふたを閉めた。以降の操作はグローブボックスの外で行った。室温で撹拌して反応を開始した。撹拌開始から18時間後、ふたを開け、H2O(2mL)と酢酸エチル(2mL)を加え、5分激しく攪拌した後、内標としてエイコサン20mgを加え、GCによる分析を行い、収率を算出した(75%)。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル50:1)によって単離される生成物のNMRスペクトルは4-tert-ブチルビフェニルのものと一致した(Q, Jun; W, Limin; L, Mingtao; S, Qiang; T, Jun Tetrahedron Lett. 2011, 52, 6489.)。
[マグネシウム化合物]
臭化フェニルマグネシウムの代わりに種々のマグネシウム化合物を用いる以外は、実施例2と同様にして行った。得られた生成物の収率を表9に示す。
Figure 2015020130
表9に示すように、本発明の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、反応性が低い基質に対しても室温でカップリング反応が進行することが確認できた。
[触媒]
Ni(OAc)2に代えて、種々の触媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、反応を行った。触媒(表中、catalyst)と、得られた生成物の収率を表10に示す。
Figure 2015020130
表10に示すように、本発明の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、反応性が低い基質に対しても室温でカップリング反応が進行することが確認できた。
[溶媒]
Ni(OAc)2に代えて、種々の触媒を用いた以外は、実施例2と同様にして、反応を行った。溶媒(表中、solvent)と、得られた生成物の収率を表11に示す。
Figure 2015020130
表11に示すように、本発明の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、反応性が低い基質に対しても室温でカップリング反応が進行することが確認できた。
[配位子]
1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリドに代えて、種々の配位子を用いた以外は、実施例2と同様にして、反応を行った。配位子(表中、ligand)と、得られた生成物の収率を表12に示す。
Figure 2015020130
表12に示すように、本発明の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、反応性が低い基質に対しても室温でカップリング反応が進行することが確認できた。
[配位子の量]
配位子の種類と量を変更した以外は、実施例2と同様にして、反応を行った。得られた生成物の収率を表13に示す。
Figure 2015020130
表13に示すように、本発明の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、配位子の量が少ない場合でも室温でカップリング反応が進行することが確認できた。
[触媒組成物]
Ni(OAc)2とICy−Hclに代えて、NiCl2(PCy32を用いた以外は、実施例2と同様にして、反応を行った。触媒組成物(表中、catalyst/ligand)と、得られた生成物の収率を表14に示す。
Figure 2015020130
表14に示すように、本発明の一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、収率良くカップリング反応が進行することが確認できた。
<実施例3:アルミニウム化合物とのカップリング>
Figure 2015020130
窒素を充填したグローブボックス中で以下の操作を行った。10mLスクリューバイアル(例えばACE GLASSから入手)に、Ni(cod)2(例えばSTREMから入手、0.05mmol,13.8mg,20mol%)、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリド(例えばTCIから入手、0.05mmol,13.4mg,20mol%)、NaOtBu(例えばTCIから入手、0.5mmol、48.1mg、2 equiv.)、脱水トルエン0.3mL(例えばWakoから入手)を順に加え、室温で5分撹拌した。2−メトキシナフタレン(例えばTCIから入手、0.25mmol、52.0mg)、トリメチルアルミニウム(例えばTCIから入手、2.0 Mのトルエン溶液、0.125mL、0.25mmol、1equiv.)、トルエン0.7mLを加えてふたを閉め、160℃に熱したアルミブロックで加熱撹拌して反応を開始した。加熱撹拌開始から18時間後、スクリューバイアルをアルミブロックから取り出し、室温まで放冷後、内標としてエイコサン20mgを加え、酢酸エチルを用いてセライトろ過した後にGCによる分析を行い、収率を算出した(78%)。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル50:1)によって単離される生成物のNMRスペクトルは2−メチルナフタレンのものと一致した(Jagdale, Arun R.; Park, Jong Hyub; Youn, So Won J. Org. Chem., 2011 , vol.76, 7204)。
<実施例4:アリールエーテル化合物の還元>
Figure 2015020130
窒素を充填したグローブボックス中で以下の操作を行った。10mLスクリューバイアル(例えばACE GLASSから入手)に、Ni(cod)2(例えばSTREMから入手、0.05mmol、14mg、20mol%)、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムクロリド(例えばTCIから入手、0.05mmol、13mg、20mol%)、NaOtBu(例えばTCIから入手、0.5mmol、48mg、25mol%)、脱水トルエン0.3mL(例えばWakoから入手)を順に加え、室温で数分撹拌した。2−メトキシナフタレン(例えばTCIから入手、0.25mmol、40mg)、トルエン0.7mLを加えてふたを閉め、160℃に熱したアルミブロックで加熱撹拌して反応を開始した。加熱撹拌開始から12時間後、スクリューバイアルをアルミブロックから取り出し、室温まで放冷後、内標としてエイコサン20mgを加え、酢酸エチルを用いてセライトろ過した後にGCによる分析を行い、収率を算出した(93%)。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル50:1)によって単離される生成物のNMRスペクトルはナフタレンのものと一致した(B, Nekane; M, Ruben, Organic Letters, 2012,14,796)。
[基質1]
2−メトキシナフタレンに代えて、種々のアリールエーテルを用いた以外は、実施例4と同様にして、反応を行った。アリールエーテル(表中、Ar−OMe)と、得られた生成物の収率を表15に示す。
Figure 2015020130
表15に示すように、一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と触媒前駆体とを含む本発明の触媒組成物を用いると、外部還元剤を添加しなくとも、炭素−炭素結合の還元的切断が進行するこが可能であることが、確認できた。
本発明は、種々のカップリング反応にも適用できる。

Claims (10)

  1. 一般式(X)で表されるエーテル化合物と、
    式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物とのカップリング反応のための、
    一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つと、
    NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物。
    Figure 2015020130
    前記式(IA)、(IB)および(IC)中、R1、R2、R11、R12、R21およびR22は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
    3,R4、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
    -は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
    1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
    前記式(X)中、
    101は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    102は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルである。
    前記式(XX−1)〜(XX−7)中、
    103は、アリール基、ピリジル基、アル低級アルキル基、1,2−ジメチルエチレン基、シクロヘキセニル基、メチルインドニル基、または置換基A2を有するアリール基であり、前記置換基A2が、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、シアノ、ジ(低級アルキル)アミノ、トリフルオロメチルまたは低級アルコキシである。
  2. 一般式(X)で表されるエーテル化合物と、
    式(XX−1)、式(XX−2)、式(XX−3)、式(XX−4)、式(XX−5)、式(XX−6)または式(XX−7)で表される有機ホウ素化合物と、
    請求項1に記載の触媒組成物と、
    塩基とを反応させて、
    一般式(XI)で表される生成物を得る
    一般式(XI)で表される生成物の製造方法。
    Figure 2015020130
    前記式中、
    101は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    102は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルであり、
    103は、アリール基、ピリジル基、アル低級アルキル基、1,2−ジメチルエチレン基、シクロヘキセニル基、メチルインドニル基、または置換基A2を有するアリール基であり、前記置換基A2が、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、シアノ、ジ(低級アルキル)アミノ、トリフルオロメチルまたは低級アルコキシである。
  3. 一般式(XII)で表されるエーテル化合物と、
    一般式(XXI)で表されるマグネシウム化合物とのカップリング反応のための、
    一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と、
    NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物。
    Figure 2015020130
    前記式(IA)中、R1およびR2は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
    3およびR4は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
    -は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
    1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
    前記式(XII)および(XXI)中、
    111は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A3を有するアリール基、または置換基A3を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A3が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    112は、低級アルキル基であり、
    113は、アリール基、アル低級アルキル基、低級アルキル基またはジ(低級アルキル)シリルアルキル基であり、
    2は、ハロゲン原子である。
  4. 一般式(XII)で表されるエーテル化合物と、
    一般式(XXI)で表されるマグネシウム化合物と、
    請求項3に記載の触媒組成物とを反応させて、
    一般式(XIII)で表される生成物を得る
    一般式(XIII)で表される生成物の製造方法。
    111−O−R112 (XII)
    113−MgX2 (XXI)
    111−R113 (XIII)
    前記式中、
    111は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A3を有するアリール基、または置換基A3を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A3が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルオキシカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    112は、低級アルキル基であり、
    113は、アリール基、アル低級アルキル基、低級アルキル基またはジ(低級アルキル)シリルアルキル基であり、
    2は、ハロゲン原子である。
  5. 一般式(XIV)で表されるエーテル化合物と、
    一般式(XXII)で表されるアルミニウム化合物とのカップリング反応のための、
    一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物と、
    NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物。
    Figure 2015020130
    前記式(IA)中、R1およびR2は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
    3およびR4は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
    -は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
    1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
    前記式(XIV)および(XXII)中、
    121は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A4を有するアリール基、または置換基A4を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A4が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    122は、低級アルキル基であり、
    123、R124、およびR125は、それぞれ独立して、低級アルキル基、アリール基、または2,2−ジメチルエチレン基である。
  6. 一般式(XIV)で表されるエーテル化合物と、
    一般式(XXII)で表されるアルミニウム化合物と、
    請求項5に記載の触媒組成物と、
    塩基とを反応させて、
    一般式(XV)で表される生成物を得る
    一般式(XV)で表される生成物の製造方法。
    121−O−R122 (XIV)
    123−AlR124125 (XXII)
    121−R123 (XV)
    前記式中、
    121は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A4を有するアリール基、または置換基A4を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A4が、アリール、低級アルキル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    122は、低級アルキル基であり、
    123、R124、およびR125は、それぞれ独立して、低級アルキル基、アリール基、または2,2−ジメチルエチレン基である。
  7. 一般式(XVIII)で表されるエーテル化合物の還元反応のための、
    一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つと、
    NiX1 2および、亜鉛、マンガン、iBu2AlHまたはRMgX(Rは、メチル、エチルまたはフェニルである)から選択される還元剤の反応物またはNi(cod)2である触媒前駆体とを含む触媒組成物。
    Figure 2015020130
    前記式(IA)、(IB)および(IC)中、R1、R2、R11、R12、R21およびR22は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
    3,R4、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
    -は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -であり、
    1は、Cl、Br、アセチルアセトン(acac)、−OC(=O)CH3、または−O−SO2−CF3である。
    前記式(XVIII)中、
    141は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    142は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルである。
  8. 一般式(XVIII)で表されるエーテル化合物と、
    請求項7に記載の触媒組成物と、
    塩基とを反応させて、
    一般式(XIX)で表される生成物を得る
    一般式(XIX)で表される生成物の製造方法。
    141−O−R142 (XVIII)
    141−H (XIX)
    前記式中、
    141は、アリール基、アル低級アルキル基、ピリジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、置換基A1を有するアリール基、または置換基A1を有するアル低級アルキル基であり、前記置換基A1が、アリール、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはピリジルから選択され、
    142は、低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、低級アルコキシアルキル、またはシクロフラニルである。
  9. 一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物、一般式(IB)で表されるジヒドロイミダゾリウム化合物、および一般式(IC)で表されるベンゾイミダゾリウム化合物からなる群から選択される一つを含む、請求項2または8に記載の方法のための配位子組成物。
    Figure 2015020130
    前記式(IA)、(IB)および(IC)中、R1、R2、R11、R12、R21およびR22は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
    3,R4、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
    -は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -である。
  10. 一般式(IA)で表されるイミダゾリウム化合物を含む、請求項4または6に記載の方法のための配位子組成物。
    Figure 2015020130
    前記式(IA)中、R1およびR2は、互いに独立して、シクロヘキシル、シクロヘプチル、イソプロピル、アダマンチル、または2,4,6−トリメチルフェニルであり、
    3およびR4は、互いに独立して、水素原子または低級アルキル基であり、
    -は、Cl-、Br-、I-、CF3SO2-、BF4 -またはPF6 -である。
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WO2016027809A1 (ja) * 2014-08-22 2016-02-25 国立大学法人名古屋大学 クロスカップリング方法、及び該クロスカップリング方法を用いた有機化合物の製造方法
CN107827761A (zh) * 2017-11-07 2018-03-23 宿迁德威化工有限公司 一种有机芳香胺化合物的制备方法

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