JP2015019737A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技性の幅を広げて、興趣の向上を図る。
【解決手段】始動口38への遊技球の入賞を契機として行われる当否判定の結果が大当りとなって特別図柄が大当り図柄で停止したときに大当り遊技の権利(チャンスモード)を発生させ、チャンスモード中に、第1の入球時期及び第2の入球時期に入球させ、入球した遊技球が何れの大当り開始ゲートに入球するかによって、異なる大当り遊技を開始する。
【選択図】図2

Description

本発明は、遊技球により遊技を行うパチンコ機やアレンジボール機等の弾球式の遊技機に関する。
従来、この種の遊技機としては、始動口に遊技球が入球したことに基づいて当否抽選を行い、当否抽選の結果が大当りの場合に、図柄表示装置に大当り図柄を表示し、所定時間後(ファンファーレ演出後)に、アタッカを開放して大当り遊技を実行するものが主流であった。
これに対し、始動口に遊技球が入球したことに基づいて条件装置作動用の当否抽選を行い、当否抽選の結果が大当りの場合に条件装置作動フラグをONに設定し、この状態を維持する(大当り遊技許可状態という)。そして、大当り遊技許可状態において、大当り開始ゲートに遊技球が入球すると役物連続作動装置を作動し(役物連続作動装置作動フラグをONに設定して)、大当り遊技を実行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この遊技機では、大当り遊技を実行するために条件装置作動フラグがONに設定されている状態において、遊技者が任意のタイミングで遊技球を発射して大当り遊技を開始することができるものである。
特開2005−319286号公報
上述した遊技機では、大当り開始ゲートは遊技球が常時入球可能に形成され、始動口への入賞に基づく当否抽選と、ゲートへの入球と、に基づいて大当り遊技を実行する。即ち、上述の遊技機は、大当り遊技の実行条件を2段階とし、大当り遊技を実行するタイミングを遊技者が任意に決定できるだけであるから、大当り遊技実行前に休憩できる等の利点はあるが、遊技興趣を高めるに至っておらず、遊技者に与える興趣としては不十分である。このため、遊技性の幅を広げて興趣の向上を図るには、なお改善の余地がある。
本発明の遊技機は、遊技性の幅を広げて興趣の向上を図ることを主目的とする。
本発明の遊技機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能な特定遊技開始口と、
遊技球が入球不能な入球不能状態と遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な可変入球口と、
前記可変入球口に入球した遊技球が通過可能な特定領域と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定によって当りと判定される確率を、所定の確率から前記所定の確率よりも当りと判定される確率が高い高確率に設定する確率設定手段と、
前記当否判定手段が当りと判定することを条件に、前記可変入球口を入球可能状態とする特定遊技の実行を許可する特定遊技許可状態を発生可能な特定遊技許可状態発生手段と、
前記特定遊技許可状態において、前記特定遊技開始口への遊技球の入球に基づいて、前記特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
前記特定遊技開始口への入球時期として、少なくとも第1の入球時期と第2の入球時期とを設定する入球時期設定手段と、
何れの入球時期に遊技球が入球したかを特定する入球時期特定手段と、を備えた遊技機であって、
前記確率設定手段は、前記特定入球口に遊技球が入球することを条件に、前記当否判定の確率を高確率に設定するものであり、
前記第1の特定遊技と前記第2の特定遊技とは、前記可変入球口が入球可能状態となる態様が異なるものとされ、
前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に遊技球が入球すると前記第1の特定遊技が実行され、前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に遊技球が入球すると前記第2の特定遊技が実行されることを特徴とする。
この遊技機では、少なくとも、始動口と、特定遊技開始口と、可変入球口と、当該可変入球口に入球した遊技球が通過可能な特定領域と、を備え、始動口への入球に基づく当否判定の結果が当りとなることを条件として、特定遊技の実行を許可する特定遊技許可状態を発生する。そして、この特定遊技許可状態の発生中に、遊技者が任意のタイミングで、特定遊技開始口に遊技球を入球させることで、可変入球装置を入球可能状態とする特定遊技が実行される。そして、確率設定手段は、遊技球が特定領域を通過することで当否判定確率を高確率に設定する。また特定遊技許可状態においては、1の特定遊技開始口に対して、入球時期設定手段により、少なくとも第1の入球時期と第2の入球時期とが設定されているので、遊技球が、第1の入球時期に特定遊技開始口に入球するか、第2の入球時期に特定遊技開始口に入球するかによって、(入球可能状態となる態様が)異なる特定遊技を実行可能としている。従って、簡単な構成で遊技興趣を高めることができる。
そして、遊技球が、第1の入球時期に特定遊技開始口に入球するか、第2の入球時期に特定遊技開始口に入球するかによって、異なる特定遊技を実行可能としているので、遊技者は有利な(特定領域への入球可能性が高い、利益量の多い)特定遊技を獲得することを期待して、所定の入球時期を狙って、特定遊技開始口に遊技球を発射することができる。また特定遊技許可状態は、遊技球が特定遊技開始口に入球するまで(特定遊技が実行されるまで)維持されるものとすることができ、遊技者に対して、何れの入球時期に特定遊技開始口に入球した方が有利か(特定入球口へ入球させられるか、利益を得られるか)、すなわち何れの入球時期に特定遊技開始口を狙って発射すべきかについて考える時間を与えることができる。これにより、特定遊技許可状態中における遊技の興趣を高めることができる。
また、第1の入球時期と第2の入球時期とは、同じ長さの期間に設定されてもよいし、異なる長さの期間に設定されてもよい。また、少なくとも第1の入球時期と第2の入球時期とを有していればよいのであって、更に第3の入球時期が設定されてもよい。また、「入球時期設定手段」は、タイマ手段等により構成され、第1又は第2の入球時期は、期間開始後、予め設定された期間に達すると、当該入球時期を終了し、他の入球時期に移行する。このとき、入球時期を設定するための入球時期設定フラグを入球時期に応じて設定することができる。また、「入球時期特定手段」は、特定遊技開始口への入球タイミングが、入球時期設定手段によって設定された第1の入球時期又は第2の入球時期の何れの時期であったかを特定するものである。また、入球時期を特定できるように、入球したタイミングで、入球タイミングを示す入球時期特定フラグを設定したり、特定遊技開始口への入球タイミングで所定の入球情報(乱数値)を取得し、当該入球情報によって入球時期を特定したりすることができる。
また、「可変入球口が入球可能状態となる態様が異なる特定遊技」とは、ラウンド数が異なる特定遊技(5ラウンド、10ラウンド、15ラウンド)や、開閉回数が異なる特定遊技(0回開閉、5回開閉、10回開閉、15回開閉)や、開放時間が異なる特定遊技(0.5秒開放を2回、5秒開放を2回、30秒開放を2回)や、これらから選択した2個以上の組合せ(5ラウンド5秒10回開閉、10ラウンド5秒10回開閉、10ラウンド0.5秒10回開閉)等が例示できる。また、複数の可変入球口(第1のアタッカを有する第1の可変入球口、第2のアタッカを有する第2の可変入球口)を備えるものとし、開放するアタッカが異なる特定遊技(1〜3ラウンドは第1アタッカが開放し4〜5ラウンドは第2アタッカが開放、1〜4ラウンドは第1アタッカが開放し5ラウンドは第2アタッカが開放)や、何れか一方(第1又は第2)のアタッカのみが開放する特定遊技を設定することができる。また、特定遊技によって、特定領域を有する可変入球口の開閉態様が異なる(入球可能状態となる期間が異なる)ので、特定領域への遊技球の入球可能性が異なることとなる。すなわち、特定遊技によって、当否判定確率が高確率に設定される可能性が異なることとなる。
また、複数の可変入球装置を備える場合、特定領域は1の可変入球口内(可変入球装置内)にのみ設けてもよいし、全ての可変入球口内に設けてもよい。複数の可変入球口を備え、1の可変入球口にのみ特定領域を設けることで、特定領域に入球し難い特定遊技(開放しない又は入球し難い期間で短時間開放)と、特定領域に入球しやすい特定遊技とを設定することができる。また、「入球」との用語には、遊技領域を流下する遊技球が、特定領域(遊技球検知センサ)を通過した後に遊技盤裏面側に排出される態様、及び特定領域(遊技球検知センサ)を通過した後も遊技領域を流下する態様(ゲート方式)の何れも含むことを定義する。また、「入球」には、遊技領域を流下する遊技球が、特定領域(遊技球検知センサ)を通過した後に遊技盤裏面側に排出される態様、及び特定領域(遊技球検知センサ)を通過した後に再度遊技領域を流下する態様(ゲート方式)の何れも含むことを定義する。
また本発明の第2の遊技機は、第1の遊技機において、
遊技球が入球不能な入球不能状態と遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な第2の可変入球口を備えることを特徴とする。
本発明では、可変入球口として、内部に特定領域を有する可変入球口(第1の可変入球口)と、内部に特定領域を有していない第2の可変入球口とを備えることを特定する。これにより、『異なる複数の特定遊技』とは、可変入球口(第1の可変入球口)と第2の可変入球口との少なくとも何れか一方の可変入球口の入球可能状態となる態様が異なるものとすることもできる。
また本発明の第3の遊技機は、第1の遊技機又は第2の遊技機において、
前記特定遊技開始口に遊技球が入球した場合であっても前記特定遊技が実行されない無効期間を設定する無効期間設定手段を備え、
前記無効期間設定手段は、前記第1の入球時期と前記第2の入球時期との間に、所定の無効期間を設定することを特徴とする。
本発明では、1個の特定遊技開始口によって、第1の入球時期と第2の入球時期とを構成しているため、第1の入球時期と第2の入球時期との間に無効期間を入れることで、遊技者の狙った入球時期に遊技球を入球させやすくすることができる。すなわち、誤って他の入球時期に遊技球が入球してしまうことを防止することができる。
具体的に、第1の入球時期と第2の入球時期とが繰り返し実行される遊技機において、遊技者は、第1の入球時期と第2の入球時期との何れの時期に発射するかを考えたうえで、発射を行う。そして、第1の入球時期において、特定遊技開始口に入球させようと発射したとしても、遊技球が発射されてから特定遊技開始口に達するまでに所定の時間がかかるため、意図せず第2の入球時期に入球してしまう恐れがある。このため、第1の入球時期と第2の入球時期との間に所定の無効期間を設定しておくことで、遊技球が特定遊技開始口に達するまでに第1の入球時期が終了してしまった場合にも、入球を無効とする(入球しても特定遊技を実行しない)無効期間に遊技球が入球すれば、意図しない第2の入球時期に遊技球が入球してしまうことを防止することができる。また、無効期間としては、遊技球を発射してから特定遊技開始口に到達するまでの時間程度に設定することが望ましく、無効期間が余りに長いと迅速な遊技進行を阻害するため、2〜5秒くらいに設定されることが好適である。また、第1の入球時期と第2の入球時期との間に無効期間を設定することに加えて、条件装置作動(約物連続作動装置非作動)の作動開始時(最初の入球時期が開始する時に)に所定期間の無効期間を設け、何れの入球時期に入球させるかで獲得利益が異なることとなる旨の遊技性を説明することができる。これにより、条件装置作動後の当初期間を無効期間とし、条件装置作動後に遊技性を理解せず、遊技球を特定遊技開始口に入球させてしまい、入球した入球時期に対応する特定遊技が意図せず実行されてしまうことを防止することができる(例:条件装置作動→無効期間→第1の入球時期→無効期間→第2の入球時期→無効期間→第1の入球時期・・・)。
また本発明の第4の遊技機は、第1の遊技機乃至第3の遊技機の何れか1の遊技機において、
前記特定遊技開始口への入球に基づいて入球情報を取得する入球情報取得手段を備え、
前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な前記特定遊技、又は、前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な前記特定遊技の少なくとも一方には、複数の前記特定遊技が設定されており、
当該複数の特定遊技は、前記可変入球口の入球可能状態となる態様が異なることで、遊技球が前記特定領域を通過する可能性が異なるものとされ、
前記入球情報取得手段が取得した入球情報に基づいて、複数の前記特定遊技の何れを実行するかが決定されることを特徴とする。
この遊技機では、第1の入球時期と第2の入球時期との、少なくとも一方の入球時期に入球した場合には、異なる複数の特定遊技のうちから1の特定遊技が選択される振分方式(抽選方式)としたことにより、遊技者は、何れの入球時期に特定遊技開始口に入球した方が利益を得られるか(何れの入球時期を狙って発射すべきか)について考え、特定遊技許可状態中における遊技の興趣を高めることができる。そして、この抽選方式によって選択されうる特定遊技は、特定領域への通過可能性が異なるものとされている。これは、特定領域を有する可変入球口が入球可能状態となる時間が長いか短いかで異なる、又は特定領域を有する可変入球口が開放するか開放しないかで異なる(他の態様でも可)。これにより、遊技者は、第1の入球時期に入球させるか、第2の入球時期に入球させるかを考え、任意のタイミングで特定遊技開始口に遊技球を発射することとなる。また、一方の入球時期を抽選式とし、他方の入球時期を抽選式でなく固定式とした場合、固定式を選択した場合には、特定領域への通過可能性は高いが獲得可能な利益量は小さいものとし、抽選式を選択した場合には、特定領域への通過可能性が低いものと高いものとの何れか一方が実行されるが、獲得可能な利益量は何れも多いものとすることができる(又は一方の特定遊技の獲得可能な利益量を多いものとすることができる)。具体的に、固定式を選択した場合5ラウンド大当り確定(5R目長開放で特定領域への通過可能性が高い)とし、抽選式を選択した場合12ラウンド大当り(5R目短開放で特定領域への通過可能性が低い)又は15ラウンド大当り(5R目長開放で特定領域への通過可能性が高い)の何れかが選択されるものとすることができる(獲得利益:5R<12R<15R)。
例えば、特定遊技許可状態において、第1の入球時期に特定遊技開始口に遊技球を入球させて特定遊技を開始させる場合には、当該特定遊技として、5ラウンド大当り遊技(獲得利益500球)が実行され、第2の入球時期に特定遊技開始口に遊技球を入球させて特定遊技を開始させる場合には、当該特定遊技として、12ラウンド大当り遊技(獲得利益1200球)又は15ラウンド大当り遊技(獲得利益2000球)の何れかが実行されるものを例示できる。また、12ラウンド大当り遊技が実行されるか、15ラウンド大当り遊技が実行されるかは、入球情報取得手段が取得した入球情報に基づいて決定される。
また、他の態様として、特定遊技許可状態において、第1の入球時期に特定遊技開始口に遊技球を入球させて特定遊技を開始させる場合には、当該特定遊技として、8ラウンド大当り遊技(獲得利益800球)又は12ラウンド大当り遊技(獲得利益1200球)の何れかが実行され、第2の入球時期に特定遊技開始口に遊技球を入球させて特定遊技を開始させる場合には、当該特定遊技として、5ラウンド大当り遊技(獲得利益500球)又は15ラウンド大当り遊技(獲得利益1500球)の何れかが実行されるものを例示できる。本態様においても、何れも5ラウンド目に特定領域を有する可変入球口が開放され、夫々の当り遊技に個別に設定される所定の可能性で特定領域を遊技球が通過するようにされている。
ここで、「入球情報取得手段が取得する入球情報」として、特定遊技開始口への入球タイミングで取得される乱数値や入球タイミングを示す情報が例示される。また、特定遊技開始口への入球に基づいて取得した入球情報と、当り図柄等の始動入球時に取得した入球情報に基づいて決定される情報と、に基づいて、何れの特定遊技を実行するかを決定してもよい。また、「少なくとも一方」であるので、一方の入球時期に対してのみ複数の異なる特定遊技を設定するものと、両方の入球時期に対して複数の異なる特定遊技を設定するものとが含まれる。
また本発明の第5の遊技機は、第1の遊技機乃至第3の遊技機の何れか1の遊技機において、
前記特定遊技開始口への入球に基づいて入球情報を取得する入球情報取得手段を備え、
前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な前記特定遊技として、少なくとも、第1の利益量を獲得可能で且つ前記特定領域の通過可能性が第1の可能性とされる前記特定遊技が設定されており、
前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な特定遊技として、少なくとも、前記第1の利益量よりも利益量が小さい第2の利益量を獲得可能で且つ前記特定領域の通過可能性が前記第1の可能性よりも低い第2の可能性とされる前記特定遊技と、前記第1の利益量よりも利益量が大きい第3の利益量を獲得可能で且つ前記特定領域の通過可能性が前記第2の可能性よりも高い第3の可能性とされる前記特定遊技と、が設定され、
前記入球情報取得手段が取得した入球情報と、前記入球時期特定手段によって特定された情報とに基づいて、複数の前記特定遊技の何れを実行するかが決定されることを特徴とする。
本発明では、第1の入球時期に特定遊技開始口に入球させて特定遊技を実行した場合は、獲得可能な利益量として第1の利益量を設定し、第2の入球時期に特定遊技開始口に入球させて特定遊技を実行した場合は、特定遊技を抽選式として、獲得可能な利益量として第2の利益量(特定領域通過可能性低)と第3の利益量(特定領域通過可能性高)とを設定することを特定する。利益の量としては、第2の利益量<第1の利益量<第3の利益量とされる。また、特定領域の遊技球の通過可能性としては、第2の可能性<第1の可能性、且つ第2の可能性<第3の可能性とされる。従って、第1の可能性と第3の可能性とは、同じであってもよいし、第1の可能性の方が高くてもよいし、第3の可能性の方が高くてもよい。また、「少なくとも所定の特定遊技が設定され」とは、当該所定の特定遊技が設定されていれば足りるのであり、所定の特定遊技に加えて、他の特定遊技が設定されていてもよい。
また本発明の第6の遊技機は、第1の遊技機乃至第5の遊技機の何れか1の遊技機において、
前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に入球したことに基づいて前記特定遊技が実行される場合と、前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に入球したことに基づいて前記特定遊技が実行される場合とで、遊技者が獲得可能な利益量の期待値が同じであることを特徴とする。
この遊技機では、何れの入球時期に特定遊技開始口に入球させて特定遊技を開始させたとしても、獲得しうる利益量の期待値が同じであるので、異なる特定遊技が割り当てられた入球時期を、遊技者の趣向によって選択することとなる。例えば、特定遊技許可状態において、第1の入球時期に特定遊技開始口に遊技球を入球させて特定遊技を開始させる場合には、当該特定遊技として、10ラウンド大当り遊技(獲得利益1000球)が実行され、第2の入球時期に特定遊技開始口に遊技球を入球させて特定遊技を開始させる場合には、当該特定遊技として、2ラウンド大当り遊技(獲得利益0球)又は16ラウンド大当り遊技(獲得利益2000球)の何れかが50%の確率で実行されるものを例示できる。この場合、何れの入球時期に基づく特定遊技も期待値は同じ(獲得利益1000球)であるため、コツコツ獲得利益を増やしたい遊技者は第1の入球時期を選択し、リスクを負っても一度により多くの利益を得たいと考える遊技者は第2の入球時期を選択する。これにより、遊技者は、何れの入球時期に特定遊技開始口に入球させたいか(何れの特定遊技開始口を狙って発射すべきか)について考え、特定遊技許可状態中における遊技の興趣を高めることができる。また、何れの入球時期に特定遊技開始口に入球させて特定遊技を開始させたとしても、特定入球口に遊技球が入球しうる期待値が同じであるものとしてもよい。すなわち、確率設定手段が当否判定確率を高確率に設定することとなる期待値を同じとすることができる。
また、本発明の第7の遊技機は、第1の遊技機乃至第6の遊技機の何れか1の遊技機において、
前記当否判定手段の当否判定結果に基づいて、識別情報が変動表示する識別情報表示手段を備え、
前記特定遊技許可状態発生手段は、前記識別情報表示手段に当り態様を示す識別情報が停止表示されることを条件に、前記特定遊技許可状態を発生する遊技機であって、
前記当り態様を示す識別情報として、複数の識別情報を有し、
前記入球時期設定手段は、前記第1の入球時期又は前記第2の入球時期の一方又は両方を、前記当り態様を示す識別情報に基づいて、異なる長さの期間に設定することを特徴とする。
第1の入球時期と第2の入球時期とが異なる長さの期間である場合には、有利な入球時期が長い方が遊技者にとって有利なものとなる。特に、何れの入球時期に特定遊技開始口に入球すると、どの態様の特定遊技が実行されるか報知しない場合や、入球時期の切り替え時期を報知しない場合や、現在がどの入球時期かを報知しない場合には、有利な入球時期が長いほど、有利な入球時期に入球する可能性が高まるので、特に有利なものとなる。また、現在がどの入球時期か認識できるように報知する場合であっても、有利な時期が長い方が、遊技者が狙い通りの入球時期に遊技球を入球させることができるため、有利である。これにより、識別情報に基づいて各入球時期の長さを変えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、「第1の入球時期(10秒→3秒)と第2の入球時期(10秒→5秒)とで異なる長さの期間」として設定してもよいし、「第1の入球時期(10秒→5秒)と第2の入球時期(10秒→5秒)とを同じ長さの期間」として設定してもよい。例えば、識別情報の種類によって、夫々の入球時期の長さが決定されるものとすることができる。
この遊技機では、当否判定結果に基づいて所定の識別情報(当り態様又は外れ態様)を停止表示する識別情報表示手段を備え、当否判定結果が特定の結果(当り)となり、識別情報表示手段に特定の識別情報(当否判定結果が当りであることを示す識別情報)が停止表示された後に、特定遊技許可状態を発生するものである。これにより、特定遊技許可状態の発生を遊技者に認識させることが容易となる。ここで、「特定の識別情報」とは、当否判定結果が当りとなったこと、すなわち特定遊技許可状態が発生することを示す識別情報であり、数字、アルファベット、キャラクタ等どの様な識別情報で構成されていてもよい(動画、静止画も問わない)。また、特定の識別情報として、「777」等の3桁の同一識別情報を表示することもできるし、「66」等、3桁中2桁の同一識別情報を表示しておいて特定遊技開始口への入球時に3桁目の識別情報を停止表示する態様としてもよい(「666」)。
また、本発明の第8の遊技機は、第1の遊技機乃至第7の遊技機の何れか1の遊技機において、
前記入球時期設定手段が、前記第1の入球時期又は前記第2の入球時期の何れの時期に設定しているかを報知する報知手段を備え、
任意の時期に、前記特定遊技開始口に入球可能としたことを特徴とする。
この遊技機では、現在が第1の入球時期であるか、又は第2の入球時期であるかを報知する報知手段を備えているので、遊技者は、報知手段の報知態様に基づいて、任意のタイミングで発射しさえすれば、所望の入球時期に特定遊技開始口に入球させることができる。また、報知手段は、何れの時期に設定しているかを報知するときと、報知しないときとを有してもよい。また当り識別情報の種類によって、報知するか報知しないかを決定してもよい。
ここで、「報知手段」として、表示手段(識別情報表示手段と兼用でも別でもよい)、枠に設けられたLED・ランプ、遊技盤に設けられたLED・ランプ、可動物、スピーカ等が例示できる。そして、これらの光の色、点灯態様、動作態様、音声によって遊技者に報知することができる。
本発明の遊技機によれば、特定遊技許可状態における遊技興趣の向上を図ることができる。
本発明の一実施例であるパチンコ機10の外観を示す外観斜視図である。 実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図である。 実施例のパチンコ機10の制御回路の構成を示すブロック図である。 入球時期の切替の概略を示す構成図である。 図柄表示装置40の構成を説明する説明図である。 普通図柄表示装置41の表示態様の一例を示す説明図である。 特別図柄表示装置43、45の大当り図柄の表示態様の一例を示す説明図である。 演出表示装置34の画面構成を説明する説明図である。 サブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図である。 実施例のパチンコ機10の遊技の流れを示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される普図遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される普図変動開始処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄の当り判定用テーブルの一例を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される普通電動役物開放動作開始処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄の大当り判定用テーブルの一例を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。 大当り図柄決定用テーブルの一例を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される役物連続作動装置作動処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技終了時処理の一例を示すフローチャートである。 サブ制御基板90のCPU90aにより実行される演出制御処理の一例を示すフローチャートである。 サブ制御基板90のCPU90aにより実行される図柄変動演出処理の一例を示すフローチャートである。 ランウンド抽選テーブルの一例を示す説明図である。 入球時期の切替について、他の実施例を示す図である。 他の実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。なお、以下では、本発明の遊技機をパチンコ機に適用した例を説明する。なお、パチンコ機では、特別図柄の変動表示の終了に伴って停止表示される図柄が大当り図柄であることを契機に条件装置および役物連続作動装置が作動して大当り遊技が開始される1種タイプ(いわゆるセブン機タイプ)と、始動入賞を契機に開放される可変入賞口に入球した遊技球が特定領域(V領域)を通過することにより条件装置および役物連続作動装置が作動して大当り遊技が開始される2種タイプなどを例示することができるが、本発明では、条件装置の作動条件と役物連続作動装置の作動条件とが異なっている。また、以下では、遊技盤に設けられた各種入球口又はゲートに遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入球」、「通過」、もしくは「入賞」ということがある。このうち「入賞」とは、賞球の払い出しの前提となる入賞口に遊技球が入球することを示すもので、入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。
図1は本発明の一実施例であるパチンコ機10(遊技機)の外観を示す外観斜視図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図であり、図3はパチンコ機10の制御回路の構成の概略を示すブロック図である。
[パチンコ機10の全体構成]
実施例のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠11に嵌め込まれたガラス板12(透明板)を介して盤面が視認可能に配置された遊技盤30(図2参照)と、遊技球を貯留する上受け皿14および下受け皿16と、上受け皿14に貯留されている遊技球を遊技盤30へ発射するための発射ハンドル18と、を備える。
前面枠11は、本体枠21に嵌め込まれており、左辺を回動軸として本体枠21に対して回動できるようになっている。本体枠21は、外枠22に嵌め込まれており、左辺を回動軸として外枠22に対して回動できるようになっている。なお、前面枠11と本体枠21は、略長方形状のプラスティック製の枠体として構成されている。また、外枠22は、略長方形状の木製の枠体として構成されており、パチンコホールの島設備の島枠に固定される。
また、前面枠11の左上部と右上部には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ28a,28bが設けられており、右端部には、前面枠11を本体枠21に対して施錠するための施錠装置29が設けられている。また、前面枠11の左側には、図示しないプリペイドカード式の球貸装置(CRユニット)が設けられている。
上受け皿14は、その上面部に、CRユニットに挿入されたカードの価値残高(有価残高)の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン24aと、CRユニットに挿入されているカードの返却を指示するための返却ボタン24bとが配設されている。
発射ハンドル18は、前面枠11の右下部に設けられており、遊技者がハンドルに触れていることを検知するタッチセンサ18a(図3参照)や遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ18b(図3参照)が設けられている。発射ハンドル18の回転軸には、上受け皿14に貯留されている遊技球を1球ずつ打ち出すための図示しない発射装置が接続されており、発射ハンドル18が回転操作されると、発射装置が備える発射モータ19(図3参照)が回転し、これに伴って発射ハンドル18の操作量に応じた強さの打撃力で遊技球を打ち出す。
[遊技盤30の構成]
遊技盤30は、図2に示すように、外レール31aと内レール31bとによって囲まれる遊技領域31が形成されている。この遊技盤30には、遊技領域31の右側部に配置された大当り開始ゲート36を有する。この大当り開始ゲート36の内部には、遊技球の通過を検知する大当り開始ゲートスイッチ36aを有する。また、遊技盤30には、遊技領域31の左部に配置され遊技球の通過を検知する普通図柄ゲートスイッチ33a(図3参照)を有する普通図柄作動ゲート33と、遊技領域31の中央部に配置された演出表示装置34と、演出表示装置34の下方に配置され遊技球の入賞を検知する第1始動口スイッチ60a(図3参照)を有する第1始動口60と及び第2始動口スイッチ38a(図3参照)を有する第2始動口38と、遊技領域31の左下部に配置された図柄表示装置40と、第2始動口38に取り付けられた開閉可能なチューリップ式の普通電動役物39と、第2始動口38の下方に配置され開閉可能な大入賞口44と、いずれの入球口(入賞口)にも入らなかった遊技球を回収するためのアウト口48と、を備える。また、遊技盤30は、図示しないが、一般入球口(一般入賞口)や各入球口(各入賞口)の周辺等に遊技球をガイド(誘導)したり弾いたりする多数の釘が設けられている。
図4は、入球時期管理タイマ(タイマ手段)と、所定のフラグ(無効フラグ、第1の入球時期設定フラグ、第2の入球時期設定フラグ)とによって、入球時期(第1の入球時期又は第2の入球時期)を切り替えるタイムチャートを示すものである。これにより、大当り開始ゲート36に入球した遊技球は、入球時期管理タイマ等により設定される第1の入球時期又は第2の入球時期の何れかの入球時期に入球したことが特定される。また、本実施例では、所定の当り図柄が停止表示されると、条件装置が作動状態となり、特定遊技許可状態となるところ、特定遊技許可状態の開始時の所定時間(5秒)は、入球が無効な無効期間とされる。この最初の無効期間を利用して、遊技説明が行われる。例えば、第1の入球時期と第2の入球時期とが順に実行され、遊技者が何れの入球時期に遊技球を入球させるかによって、その後実行される大当り遊技(特定遊技)が異なること等が説明される。また、第1の入球時期と第2の入球時期とが、どのくらいの期間発生して切り換わるのかや、第1の入球時期と第2の入球時期とをどの様に報知するのかや、第1の入球時期と第2の入球時期とを報知するのか報知しないのか等を説明することができる。また、図4では省略しているが、本実施例では、特定遊技許可状態は、遊技球が第1の入球時期又は第2の入球時期の何れかの入球時期に入球するまで継続される。すなわち、特定遊技が開始されるまで特定遊技許可状態が継続されることとなる。
また、無効期間は、特定遊技許可状態の開始時だけでなく、第1の入球時期と第2の入球時期との間、即ち、入球時期が、第1の入球時期から第2の入球時期に切り換わる時、第2の入球時期から第1の入球時期に切り換わる時にも設定されている。この無効期間については、誤って他の入球時期に遊技球が入球してしまうことを防止することを目的として設定されている。 具体的に、第1の入球時期と第2の入球時期とが繰り返し実行される遊技機において、遊技者は、第1の入球時期と第2の入球時期との何れの時期に発射するかを考えたうえで、発射を行う。そして、第1の入球時期において、特定遊技開始口に入球させようと発射したとしても、遊技球が発射されてから特定遊技開始口に達するまでに所定の時間がかかるため、意図せず第2の入球時期に入球してしまう恐れがある。このため、第1の入球時期と第2の入球時期との間に所定の無効期間を設定しておくことで、遊技球が特定遊技開始口に達するまでに第1の入球時期が終了してしまった場合にも、入球を無効とする(入球しても特定遊技を実行しない)無効期間に遊技球が入球すれば、意図しない第2の入球時期に遊技球が入球してしまうことを防止することができる。また、無効期間としては、遊技球を発射してから特定遊技開始口に到達するまでの時間程度に設定することが望ましく、無効期間が余りに長いと迅速な遊技進行を阻害するため、2〜5秒くらいに設定されることが好適である。
また、第1の入球時期と第2の入球時期との間に無効期間を設定することに加えて、条件装置作動(約物連続作動装置非作動)の作動開始時(最初の入球時期が開始する時に)に所定期間の無効期間を設け、何れの入球時期に入球させるかで獲得利益が異なることとなる旨の遊技性を説明することができる。これにより、条件装置作動後の当初期間を無効期間とし、条件装置作動後に遊技性を理解せず、遊技球を特定遊技開始口に入球させてしまい、入球した入球時期に対応する特定遊技が意図せず実行されてしまうことを防止することができる(例:条件装置作動→無効期間→第1の入球時期→無効期間→第2の入球時期→無効期間→第1の入球時期・・・)。尚、当り図柄の種類によって、第1の入球時期と第2の入球時期との間に無効期間がある場合と、無効期間がない場合とを設定してもよい。
また、大当り開始ゲート36の前面又は近傍に、表示装置(LED等)を設け、表示態様(赤、緑、点灯、点滅、消灯)の変化により、何れの入球時期かを報知することができる。この様な表示装置を備える場合、この表示装置が「報知手段」に相当する。
尚、本実施例では、大当り開始ゲート36を開閉する開閉部材が設けられていないため、遊技球は特定遊技許可状態であるか否かに拘らず(当否判定結果が当りでも外れでも)、常時入球可能な状態となっているが、この様な構成に限らない。他の態様として、例えば、大当り開始ゲート36の入口に大当り開始ゲート36への入球を許容する状態(「開放状態」ともいう)と、許容しない状態(「閉鎖状態」ともいう)とに変化する大当り開始ゲート36用の開閉部材を設けることができる。そして、当該開閉部材を、特定遊技許可状態が発生するまでは閉鎖状態とし、特定遊技許可状態が発生した状態で(発生した後、所定時間経過後であってもよい)、開放状態とすることとしてもよい。この様な開閉部材を設け、開閉部材の開閉タイミングを制御することで、例えば、第1の入球時期となっている場合には開閉部材を閉鎖状態とし、第2の入球時期となっている場合にのみ開閉部材を開放状態とすることで、遊技者がどのタイミングで発射しても、第1の入球時期に入球させることができないものとすることができる(逆も同様)。すなわち、特定遊技許可状態において、開閉部材の開閉制御を実行することで、入球可能な入球時期(入球し易い入球時期)を、遊技機側で制御することができる。また、この開閉部材を、後述する貯留装置の貯留を解除する開閉部材と兼用してもよい。尚、大当り開始ゲート36は、「特定遊技開始口」に相当する。
普通電動役物39は、第2始動口38に設けられた左右一対の翼片部39aと、翼片部39aを作動させる普通電動役物ソレノイド39b(図3参照)と、を備える。この普通電動役物39は、図2に示すように、翼片部39aが直立しているときには始動口38への遊技球の入賞の可能性が低い(入球不可能な)通常状態となる(図中点線で表示)。この状態においては、始動口(第1始動口38及び第2始動口60)に向けて発射された遊技球は、主に第1始動口38に入球する状態となる。また、翼片部39aが左右に開いているときには始動口38への遊技球の入球の可能性が高い開放状態となる(図中実線で表示)。この状態においては、始動口(第1始動口60及び第2始動口38)に向けて発射された遊技球は、主に第2始動口38に入球する状態となる。なお、第2始動口38を開閉する開閉部材を左右一対の翼片部39aとしたが、板状の開閉板や出没式の開閉部材とするなど、第2始動口38を開閉できるもの(第2始動口38を遊技球が入球可能な状態と入球不能な状態とに変化させるもの)であれば、如何なる部材を用いるものとしても構わない。
大入賞口44は、通常は遊技球を受け入れない閉状態(入球不能状態)とされており、大当り遊技(特定遊技)のときに、大入賞口ソレノイド44b(図3参照)によって遊技球を受け入れやすい開状態(入球可能状態)となるよう駆動される。大入賞口44には、遊技球の入賞を検知すると共にその入賞数をカウントするための大入賞口スイッチ44a(図3参照)が取り付けられている。本実施例では、大当り遊技の処理として、大入賞口スイッチ44aが遊技球の入賞を10個カウントするか10個カウントする前に所定時間(例えば、25秒)が経過するまでを1ラウンドとして大入賞口44を開閉し、規定ラウンドまで大入賞口44の開閉動作を繰り返す。なお、各ラウンドの間では、所定時間(例えば、2秒間)だけ大入賞口44を閉状態とする。尚、大入賞口44は、「可変入球口」に相当する。
図柄表示装置40は、図5の構成図に例示するように、普通図柄(以下、普図とも呼ぶ)の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置41と、第1特別図柄の変動表示および停止表示が可能な第1特別図柄表示装置43と、第2特別図柄の変動表示および停止表示が可能な第2特別図柄表示装置45と、を備える。普通図柄表示装置41は、発光ダイオード(LED)を用いて構成された左普通図柄表示部41a,中普通図柄表示部41b,右普通図柄表示部41cを備える。図6に、普通図柄表示装置41の表示態様の一例を示す。普通図柄表示装置41は、図6に示すように、3つの表示部の点灯と消灯との組み合わせにより、8通りの表示態様がある。この普通図柄表示装置41は、普通図柄作動ゲート33への遊技球の入球を契機として、8通りの表示態様を順次切り替えることにより変動表示し、変動表示の実行時間が経過すると、上記表示態様のいずれかの表示態様で停止表示される。このとき、停止表示された表示態様が通常当り(図6の例では、左普通図柄表示部41aが消灯すると共に中普通図柄表示部41bと右普通図柄表示部41cとが点灯する表示態様)である場合に、普通電動役物39を一定時間に亘って開放する。また、停止表示された表示態様が特定当り(図6の例では、左普通図柄表示部41aと中普通図柄表示部41bと右普通図柄表示部41cの全てが点灯する表示態様)である場合には、普通電動役物39の開放時間が通常当りよりも長くなる。普通図柄の変動表示中に、遊技球が普通図柄作動ゲート33に入球したときには、普通図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている変動表示が順次消化される。なお、普通図柄の変動表示の保留数は保留図柄35bによって表示される。尚、第1特別図柄、第2特別図柄は、「識別情報」に相当し、第1特別図柄表示装置、第2特別図柄表示装置は、「識別情報表示手段」に相当する。
第1特別図柄表示装置43は、図5に示すように、7セグメント表示器を用いて構成されており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様(最大128通り)を表現している。第1特別図柄表示装置43は、第1始動口60への入球(入賞)が検知されたときに、表示状態を順次切り替えることにより第1特別図柄を変動表示し、変動表示の実行時間が経過すると、第1特別図柄が、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で停止表示される。このとき、停止表示された表示態様が特定の表示態様(当り特別図柄)である場合に、大当りとなる。図7に、大当り時又は外れ時における特別図柄表示装置43の表示態様の一例を示す。図示するように、通常大当りに係る第1特別図柄は、通常大当り特別図柄1である場合、第1特別図柄表示装置43における右上,右下,左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様である。また、通常大当り特別図柄2である場合、第1特別図柄表示装置43における右下,左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様である。また、通常大当り特別図柄3である場合、第1特別図柄表示装置43における右上,左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様である(図7参照)。また、確変大当りに係る第1特別図柄(確変大当り特別図柄1)は、特別図柄表示装置43における上段の横棒セグメントと右下および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様である。また、確変大当り特別図柄2は、特別図柄表示装置43における上段の横棒セグメントと左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様である。また、確変大当り特別図柄3は、特別図柄表示装置43における上段の横棒セグメントと右下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様である(図7参照)。また、外れに係る第1特別図柄(外れ特別図柄)は、第1特別図柄表示装置43における中央の横棒セグメントが点灯する表示態様である(図7参照)。なお、大当り時における第1特別図柄の表示態様は、上記態様に限られることはなく、如何なる態様で表示するものとしてもよいし、各大当り時における第1特別図柄の表示態様の種類も3種類に限られず、4種類以上用意するものとしてもよい。外れ図柄についても同様に、2種類以上用意するものとしてもよい。
また、第2特別図柄表示装置45は、第1特別図柄表示装置43と同様に、図5に示すように、7セグメント表示器を用いて構成されており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様(最大128通り)を表現している。第2特別図柄表示装置45は、第2始動口38への入球(入賞)が検知されたときに、表示状態を順次切り替えることにより第2特別図柄を変動表示し、変動表示の実行時間が経過すると、第2特別図柄が、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で停止表示される。このとき、停止表示された表示態様が特定の表示態様(当り特別図柄)である場合に、大当りとなる。第1特別図柄表示装置43と同様であるので省略する(図7参照)。
また、第1特別図柄と第2特別図柄とは、何れか一方のみが変動表示を可能とされ、(両方の特別図柄が変動表示を行っていない状態で)両方の特別図柄に保留が存在する場合、は第2特別図柄が第1特別図柄に優先して変動表示を行うものとされている。すなわち、第1特別図柄は、第2特別図柄が変動表示を行っておらず、且つ第1特別図柄に係る保留がゼロの状態でのみ、変動表示を開始することができる。
ここで、本実施例では、第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、大当り遊技を実行するための権利が発生(「チャンスモード」ともいう)し、チャンスモード中に後述する条件が成立すると、大当り遊技が開始される。
また、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1始動口60に入賞したときには、第1特別図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている変動表示が順次消化される。第1特別図柄の変動表示の保留数は保留図柄35aによって表示される。また、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に、遊技球が第2始動口38に入賞したときには、第2特別図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている変動表示が順次消化される。第2特別図柄の変動表示の保留数は保留図柄35cによって表示される。
ここで、本実施例の『大当り遊技を実行するための権利が発生した状態(チャンスモード)』は、「特定遊技許可状態」に相当する。
ここで、通常大当り(通常大当り図柄1乃至3)を契機とする大当り遊技は、大入賞口44の開閉動作が所定ラウンド数(例えば、15ラウンド)に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後には、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が、所定回数(例えば、100回)行われるまで、第1特別図柄、第2特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮されると共に普通図柄が当りで停止表示された場合に普通電動役物39の開放時間が延長される状態(いわゆる時短状態、開放延長状態)となる大当り態様である。なお、通常大当りに係る大当り遊技の終了後は、大当り判定の結果が大当りとなる確率が低い低確率状態(低確率モードとも呼ぶ)とされる。一方、確変大当りを契機とする大当り遊技は、通常大当りと同様に大入賞口44の開閉動作が所定ラウンド数(例えば、15ラウンド)に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後には、再度大当りとなるまで、大当り判定の結果が大当りとなる確率が低確率モードよりも高くなる確変状態(高確率モードとも呼ぶ)となり且つ時短状態となる大当り態様である。
演出表示装置34は、液晶ディスプレイなどの表示装置として構成されるもので、表示画面上で演出図柄の変動表示やリーチ演出や予告演出などの様々な演出表示が行われる。本実施例の演出表示装置34は、図8に例示する画面構成に示すように、横方向に並んで配置されキャラクタや数字により構成される左,中,右の3つの演出図柄(疑似図柄、疑似特別図柄)34L,34M,34Rと、図示しない背景図柄と、を有している。演出図柄及び背景図柄は、表示領域において重畳して表示されるので、この演出表示装置34の表示領域全体が、演出図柄表示領域であり、背景図柄表示領域でもある。また、演出表示装置34は、遊技球が第1始動口60又は第2始動口38に入球したときに、3つの演出図柄34L,34M,34Rを変動表示させる。つまり、演出図柄34L,34M,34Rの変動表示又は停止表示は、第1特別図柄及び第2特別図柄の両方に対応している(両方の変動表示又は停止表示に対応して実行される)。演出図柄34L,34M,34Rが停止表示されると、左の演出図柄34Lと右の演出図柄34Rとが一致しなかった場合にはリーチなしの単純な外れとなり(例えば、「231」など)、左の演出図柄34Lと右の演出図柄34Rとが一致した場合にはリーチとなる。そして、所定のリーチ演出を伴って中の演出図柄34Mが停止したときに、中の演出図柄34Mと左右の演出図柄34L,34Rとが一致しなかった場合にはリーチありの外れとなり(例えば、「737」など)、中の演出図柄34Mと左右の演出図柄34L,34Rとが一致した場合に大当りとなる(例えば、「777」など)。この演出表示装置34で表示される演出図柄の当否の結果は、基本的には、上述した第1特別図柄表示装置43又は第2特別図柄表示装置45により表示される特別図柄の当否の結果と一致する。これには、当り外れの結果のみが一致するものも含まれる(つまり、確率変動判定の結果が一致しないものも含まれる)。尚、演出図柄34L,34M,34Rは「識別情報」に相当し、演出表示装置34は「識別情報表示手段」に相当する。また、演出表示装置34の表示領域において、特定遊技許可状態の発生中に、現在が何れの入球時期かを報知することができる。このとき、演出表示装置34が「報知手段に相当する。」
また、演出表示装置34は、本実施例では、表示画面内に第1特別図柄用の保留図柄35a(第1記憶情報)と普通図柄用の保留図柄35bと第2特別図柄用の保留図柄35c(第2記憶情報)も表示されている。保留図柄35aは、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示中に始動口60に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第1特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入賞時とは逆の順に消去される。保留図柄35bは、普通図柄の変動表示中に普通図柄作動ゲート33に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、普通図柄の変動表示が開始されるごとにゲート入球時とは逆の順に消去される。さらに、保留図柄35cは、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示中に始動口38に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入賞時とは逆の順に消去される。
こうして構成された実施例のパチンコ機10では、普通図柄作動ゲート33は遊技領域31の中央に配置された演出表示装置34の左側部に、第1始動口60は演出表示装置34の下方に配置され、第2始動口38は第1始動口60の下方にそれぞれ配置されており、遊技者は遊技球を遊技領域31の左側(演出表示装置34に対して左側)に流下させるように発射ハンドル18を回転操作(所謂左打ち)することにより(第1の発射強度によって第1の発射位置に発射させることにより)、遊技球を普通図柄作動ゲート33に入球(通過)させたり、第1始動口60又は第2始動口38に入球させたりすることができる。
また、演出表示装置34の右側部に、大当り開始ゲート36が配置され、第2始動口38の下方に大入賞口44が配置されており、遊技者は遊技球を遊技領域31の右側(演出表示装置34に対して右側)に流下させるように発射ハンドル18の操作量を調整して遊技球を発射させる所謂右打ちをすることにより(第2の発射強度によって第2の発射位置に発射させることにより)、遊技球を大当り開始ゲート36や大入賞口44に入球させることができる。また、大当り開始ゲート36と大入賞口44との配置位置や障害釘等により、大当り開始ゲート36に入球しやすい発射位置(第1の発射強度よりも強い第2の発射強度によって第2の発射位置に発射)と、大入賞口44に入球しやすい発射位置(第2の発射強度よりも強い第3の発射強度によって第3の発射位置に発射)とを構成することができる。
[制御回路の構成]
次に、実施例のパチンコ機10の制御回路の構成について主として図3を参照しながら説明する。パチンコ機10の制御回路は、図3に示すように、遊技の基本的な進行の制御を司る主制御基板70と、賞球や球貸の払い出しに関する制御を司る払出制御基板80と、遊技の進行に伴って行われる各種演出の全体的な制御を司るサブ制御基板90と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板100などの制御基板により構成されている。これらの制御基板は、各種論理演算や算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM,プログラムの実行に際してデータを一時的に記憶するRAM,周辺機器との間でデータをやり取りするための周辺機器インターフェース(PIO),CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器,CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ,定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマー・サーキット)などの種々の周辺LSIがバスにより相互に接続されている。なお、図3では、各制御基板に搭載された各種デバイスのうち主制御基板70のCPU70a,ROM70b,RAM70cのみを図示し、その他については図示を省略した。制御回路の一部をなすサブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図を図9に示す。
主制御基板70には、遊技の基本的な進行の制御を行うために必要な信号として、図3に示すように、第1始動口スイッチ60aからの入球信号(入賞信号)、第2始動口スイッチ60aからの入球信号(入賞信号)、普通図柄ゲートスイッチ33aからの入球信号(通過信号)、大入賞口スイッチ44aからの入球信号、大当り開始ゲートスイッチ36aからの入球信号等が中継端子板72を介して入力されている。
また、主制御基板70からは、図柄表示装置40の表示制御を司る第1図柄表示基板40a及び第2図柄表示基板40bへの制御信号や普通電動役物ソレノイド39bへの駆動信号,大入賞口ソレノイド44bへの駆動信号などが中継端子板72を介して出力されている。また、主制御基板70は、払出制御基板80やサブ制御基板90,発射制御基板100(払出制御基板80を介して通信)と通信しており、各種指令信号(コマンドや駆動信号など)やデータのやり取りを行っている。
また、大当り開始ゲート36に入球した遊技球の個数や入球タイミングを管理し、不正の防止や、開閉部材を設けた場合には当該開閉部材の動作の基準として用いることができる。
払出制御基板80は、賞球や球貸の払い出しに関する制御を行うために必要な信号として、図3に示すように、前面枠11の開放を検知する枠開放スイッチ81からの検知信号が直接に入力され、球貸ボタン24aや返却ボタン24bからの操作信号が球貸表示基板82,中継端子板83を介して入力され、賞球の払い出しを検知する払出前スイッチ84および払出後スイッチ85からの検知信号が中継端子板87を介して入力されている。払出制御基板80からは、賞球の払い出しを行う払出モータ86への駆動信号が中継端子板87を介して出力されている。また、払出制御基板80は、主制御基板70や発射制御基板100と通信しており、各種指令信号やデータのやり取りを行っている。
サブ制御基板90は、図9に示すように、CPU90aやROM90b,RAM90cなどを備えており、主制御基板70から各種指令信号を受信してその指令に応じた遊技の演出を行う。サブ制御基板90は、演出表示装置34の制御を行う演出表示制御基板91や各種スピーカ28a,28bを駆動するアンプ基板92、各種LEDランプ93aを駆動したり可動式の装飾部材を作動させるための装飾モータ93bを駆動したりする装飾駆動基板93,演出ボタン26からの操作信号を入力する演出ボタン基板94などが接続されている。
発射制御基板100は、タッチセンサ18aからの検知信号や発射停止スイッチ18bからの操作信号,下受け皿16に遊技球が満タン状態となるのを検知する下受け皿満タンスイッチ102からの検知信号などを入力しており、発射モータ19へ駆動用のパルス信号などを出力している。発射制御基板100は、発射ハンドル18が回転操作されてタッチセンサ18aがオンで発射停止スイッチ18bがオフで下受け皿満タンスイッチ102がオフのときに発射モータ19を駆動して遊技球を発射し、タッチセンサ18aがオフか発射停止スイッチ18bがオンか下受け皿満タンスイッチ102がオンかのいずれかが成立した場合に発射モータ19の駆動を停止して遊技球の発射を停止する。また、発射制御基板100は、払出制御基板80を介して主制御基板70と通信しており、タッチセンサ18aからの検知信号などの発射ハンドル18の操作状態に関するデータを払出制御基板80を介して主制御基板70に送信している。
次に、こうして構成された実施例のパチンコ機10の動作について説明する。図10は、実施例のパチンコ機10の遊技の流れの概略を示す説明図である。図10に示すように、始動口(第1始動口60又は第2始動口38)に遊技球が入球すると(S10)、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が開始される(S12)。特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)が外れ図柄で停止表示されると(S14)、外れが確定する(S16)。一方、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)が大当り図柄で停止表示されると(S18)、チャンスモードに突入する(S20)。チャンスモードになると、遊技球が、第1の入球時期又は第2の入球時期に、大当り開始ゲート36に入球することを条件に大当り遊技を実行することができる。チャンスモード以外の状態においては、例え遊技球が大当り開始ゲート36に入球したとしても大当り遊技は実行されない。また、チャンスモード中であっても、無効期間中に遊技球が大当り開始ゲート36に入球した場合には、大当り遊技は実行されない。また、本実施例では、一旦チャンスモードが発生した場合には、大当り遊技が実行されるまで、チャンスモードが維持される。他の態様として、所定時間が経過(例えば30分)した場合には、チャンスモードが終了し、大当り開始ゲートに遊技球が入球しても大当り遊技が開始されない通常状態となることとすることもできる。
チャンスモードにおいて、遊技球が大当り開始ゲート36に入球する、当該遊技球の入球時期が、第1の入球時期であるか第2の入球時期であるかが判定される。そして、第1の入球時期である場合には(S30)、後述の第1ラウンド抽選が実行される(S32)。具体的に、第1の入球時期に入球したタイミングで取得した乱数(0〜99のうちから取得した1の乱数)と第1ラウンド抽選テーブルとに基づいて、ラウンド数及び大入賞口44の開放時間等の異なる大当り遊技から1の大当り遊技(特定遊技)が決定(選択)され(本実施例では、5R又は15R)、決定された大当り遊技が実行される(S34)。尚、大当り遊技は、「特定遊技」に相当する。
また、遊技球が第2の入球時期に大当り開始ゲート36に入球すると(S24)、後述の第2ラウンド抽選が実行される(S26)。具体的に、大当り開始ゲート36に入球したタイミングで取得した乱数(0〜99のうちから取得した1の乱数)と第2ラウンド抽選テーブルとに基づいて、所定のラウンド数及び所定の開放時間の大当り遊技から1の大当り遊技が決定(選択)され(本実施例では、10R)、決定された大当り遊技が実行される(S28)。
この様に、本実施例では、チャンスモードにおいて、大当り開始ゲート36に、第1の入球時期に入球させて大当り遊技を開始するか、又は第2の入球時期に入球させて大当り遊技を開始するかによって、異なる態様の大当り遊技を実行可能とされている。本実施例では、第1の入球時期に入球させて大当り遊技を開始する場合には、5R大当り遊技(獲得賞球500発)、又は15R大当り遊技(獲得賞球1500発)の何れか一方の大当り遊技が実行される。本実施例では、大当り開始ゲート通過時に取得した乱数値(取得値)に基づいて大当り遊技の抽選(ラウンド抽選)が行われる。また、大当り遊技のラウンド数を異ならせることで、遊技者に付与される賞球(利益)の量を異ならせたが、ラウンド数は同じとし、大入賞口の開放時間(入球可能状態の期間)を異ならせることで、遊技者に付与される賞球(利益)の量を異ならせてもよい(15R:500発と15R1500発)。また、第2の入球時期に入球させて大当り遊技を開始する場合には、10R大当り遊技(獲得賞球1000発)の大当り遊技が実行される。つまり、第2の入球時期に入球させて大当り遊技を開始する場合には、大当り遊技の抽選が行われない(10R確定)。そして、何れの入球時期に入球させて大当り遊技を開始した場合にも、得られる利益の期待値を1000発として、期待値を等しくすることで、全ての入球時期を公平(遊技を公平)なものとすることができる。特定の遊技者(経験値の高い遊技者)のみが得をし、初心者が不利になることがない。これにより、遊技者は、チャンスモードの状態で、何れの入球時期に大当り開始ゲートに入球させるかについて考え、任意のタイミングで、任意の入球時期に遊技球を発射することができる。チャンスモード中の遊技興趣を高めることができる。
また、チャンスモード中において、現在が何れの入球時期にあるか、すなわち、『今遊技球を発射して大当り開始ゲート36に入球させた場合には、何れの入球時期に入球するか』について、演出表示装置34の表示領域で表示する。表示内容としては、入球時期が何れの時期にあるかを遊技者が認識可能な内容とされる。例えば、本実施例では、入球時期は約20秒毎に切り替えるものとされる。この動作タイミングに合わせて、演出表示装置34上において、20秒毎に『スモール大当りorビッグ大当り抽選タイム!!』(報知1)又は『ミドル大当り確定タイム!!』(報知2)等(以下単に「報知表示」ともいう)の表示が切替表示される。そして遊技者はこの報知に合わせて、任意の入球時期を狙って遊技球を発射する。
また、入球時期が切替わる間際に遊技球を発射した場合には、第1の入球時期を狙って発射したにも関わらず、第2の入球時期に入球する恐れがある。この様な事態を防ぐため、入球時期が切り替わる時は、大当り開始ゲートへの入球を無効とする無効期間を設定したり、又は報知表示を停止する報知停止期間を設けることができる。例えば、報知1を20秒行い、その後2秒間報知を停止すると共に入球無効期間を設定し、次に報知2を20秒行い、その後2秒間報知を停止すると共に入球公機関を設定するといった態様で行うことができる。また、遊技盤面に設けられた図示しないLEDや、枠部材に設けられたLED等を用いて入球時期の切り換わりを遊技者に認識可能に報知し、これらを報知手段とすることができる。
以下、実施例のパチンコ機10の動作の詳細について説明する。
[主制御処理]
図11は、主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、パチンコ機10の電源が投入されたときに実行される。主制御処理は、S100で初期化処理などの電源投入時に必要な電源投入処理を実行した後、S110の遊技開始処理と、S120の第1普通図柄遊技処理(普図1遊技処理)と、S130の第2普通図柄遊技処理(普図2遊技処理)と、S140の特別図柄遊技処理と、S150の役物連続作動装置作動処理と、S160の大当り遊技処理と、を繰り返し実行することにより行われる。なお、本実施例では、S110〜S160の処理に要する時間は約4msecとなっているため、これらの処理は約4msecの間隔で繰り返し実行されることになる。主制御基板70は、これらの処理の実行に伴って、各種コマンドを担当する制御基板に送信してコマンドに応じた処理を実行させることにより、パチンコ機10の全体の遊技を進行させている。
また、主制御基板70のCPU70aは、当り特別図柄が停止表示され、特定遊技許可状態が発生すると、入球時期を第1の入球時期又は第2の入球時期に設定する入球時期設定処理を実行する。また、特定遊技許可状態の開始時、及び第1の入球時期と第2の入球時期との間に大当り開始ゲートへの入球を無効とする無効期間を設定する無効期間設定処理を実行する(図4参照)。主制御基板70には時間を計測するためのタイマ手段が設けられ、このタイマ手段の時間計測により、第1の入球時間、第2の入球時間及び無効期間が設定される。
図4に示す通り、特定遊技許可状態(チャンスモード)が発生すると、5秒間は、無効期間であることを示す無効フラグがON(1)にされ、第1の入球時期であることを示す第1の入球時期設定フラグ、及び第2の入球時期であることを示す第2の入球時期設定フラグがOFF(0)にされる。また、タイマ手段により5秒が計測されると(所定時間が経過すると)、無効フラグがOFF(0)にされると共に、第1の入球時期設定フラグがON(1)にされる(第2の入球時期設定フラグはOFFのまま)。そして、20秒が計測されると、無効フラグがON(1)にされると共に、第1の入球時期設定フラグがOFF(0)にされる(第2の入球時期設定フラグはOFFのまま)。次に無効期間の2秒が計測されると、無効フラグがOFF(0)にされると共に、第2の入球時期設定フラグがON(1)にされる(第1の入球時期設定フラグはOFFのまま)。そして、20秒が計測されると、無効フラグがON(1)にされると共に、第2の入球時期設定フラグがOFF(0)にされる(第1の入球時期設定フラグはOFFのまま)。以後、同様の処理が繰り返される(無効期間(2秒)→第1の入球期間(20秒)→第2の入球期間(20秒)・・・・)。ここで、主制御基板70のCPU70aは「入球時期設定手段」、「入球時期特定手段」及び「無効期間設定処理」に相当する。
[遊技開始処理]
S110の遊技開始処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、各種センサ(普通図柄ゲートスイッチ33a、第1始動口スイッチ60a、第2始動口スイッチ38a、大当り開始ゲートスイッチ36a、大入賞口スイッチ44aなど)の状態を検知してRAM70cの所定の状態記憶領域に保存したり、各種乱数値(後述する大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数,リーチ用乱数,変動パターン決定用乱数など)を更新したりする。続いて、遊技球の入賞に関わるスイッチ(第1始動口スイッチ60a、第2始動口スイッチ38a、大入賞口スイッチ44a、一般入賞口スイッチなど)が検知されたか否かを判定し、検知されたと判定されると、払い出すべき賞球数を演算して賞球情報としてRAM70cの所定の賞球情報記憶領域に保存し、賞球情報が値0でない場合には賞球数指定コマンド(賞球情報)を払出制御基板80に送信して遊技開始処理を終了する。払出制御基板80は、賞球数指定コマンドを受信すると、払出モータ86を駆動制御して遊技球を1球ずつ払い出すと共に払出前スイッチ84および払出後スイッチ85により払い出した遊技球が検知される度に賞球情報(未払いの遊技球数)を値1ずつデクリメントする賞球払出処理を実行する。この賞球払出処理は、賞球情報が値0となるまで繰り返し実行されるが、遊技球の入賞が検知されて主制御基板70から新たな賞球数指定コマンドを受信すると、その賞球情報も値0となるまで処理が繰り返される。遊技開始処理が終了すると、主制御処理に戻って次のS120の普通図柄遊技処理に進む。
[第1普通図柄遊技処理]
S120の第1普通図柄遊技処理(普図1遊技処理)は、図13に例示するフローチャートに従って実行される。普通図柄遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、普通図柄ゲートスイッチ33aからの入球信号に基づいて普通図柄作動ゲート(普図作動ゲート)33を遊技球が通過したか否かを判定する(S200)。普通図柄作動ゲート33に遊技球が入球(通過)したと判定されると、普通図柄の現在の保留数(普図1保留数)がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S202)。現在の保留数が上限値よりも少ないと判定された場合には、保留数を値1だけインクリメントすると共に(S204)、普通図柄用の判定用乱数(当り判定用乱数)を取得してRAM70cの普通図柄用の判定用乱数記憶領域に格納する(S206)。判定用乱数を取得すると、判定用乱数の値をゲート通過時コマンドとしてサブ制御基板90に送信する。なお、S200で普通図柄作動ゲート33に遊技球が入球(通過)していないと判定されたり、S202で保留数が上限値に達していると判定されると、S204,S206の処理をスキップして次の処理に進む。
次に、普通電動役物39が開放動作中であるか否か(S208)、普通図柄が変動表示中であるか否か(S210)、普通図柄が停止表示時間中であるか否か(S212)、保留数が値0であるか否か(S214)をそれぞれ判定する。普通電動役物39が開放動作中でなく、普通図柄が変動表示中でなく、普通図柄が停止表示時間中でなく、保留数が値0でもないと判定されると、普通図柄用の判定用乱数記憶領域に記憶されている当り判定用乱数のうち最も古い当り判定用乱数を読み出し(S216)、図13に例示する普通図柄変動開始処理(普図変動開始処理)を実行して(S218)、普通図柄遊技処理を一旦終了する。
図13の普通図柄変動開始処理(普図変動開始処理)では、主制御基板70のCPU70aは、普通図柄確率変動フラグ(普通図柄確変フラグとも呼ぶ)がオンか否かを判定する(S250)。ここで、普通図柄確変フラグは、大当り遊技の終了を条件としてオンされる(大当り遊技終了時にオンされる)フラグであり、その詳細については後述する。普通図柄確変フラグがオンの場合には高確率用の当り判定テーブルを用いて当否判定を行い(S252)、普通図柄確変フラグがオフの場合には低確率用の当り判定テーブルを用いて当否判定を行う(S254)。図14に、当り判定テーブルの一例を示す。低確率用の当り判定テーブルでは、図14(a)に示すように、当り判定用乱数が値0〜値299のうち値25,値26の場合に通常当りとなり、値299の場合に特定当りとなる(通常当りと特定当りとを含めて1/100の当り確率)。一方、高確率用の当り判定テーブルでは、図14(b)に示すように、当り判定用乱数が値0〜値299のうち値25〜値299の場合に特定当りとなる(92/100の当り確率)。尚、高確率の際に当りになると、当該当りは、特定当りとなり、開放パターンが長時間開放パターンとなる(開放延長機能の作動)。
次に、S252,254の当り判定の結果が当りであるか否か(S256)、当りの場合には特定当りであるか否か(S258)を判定する。当り判定の結果が特定当りの場合には特定当り図柄を設定し(S260)、特定当りでないが通常当りである場合には通常当り図柄を設定し(S262)、当りでない即ち外れである場合には外れ図柄を設定する(S264)。そして、図柄表示基板40aを制御して普通図柄の変動表示を開始し(S266)、普通図柄保留数を値1だけデクリメントし(S268)、図柄変動開始コマンドをサブ制御基板90に送信して(S270)、普通図柄変動開始処理を終了する。
図12の普通図柄遊技処理に戻って、普通図柄の変動表示を開始すると、次周回で普通図柄遊技処理が実行されたときにS210で普通図柄が変動表示中と判定されるため、主制御基板70のCPU70aは、変動表示時間が経過したか否かを判定する(S220)。変動表示時間が経過していないと判定されると、普通図柄遊技処理を一旦終了する。変動表示時間の設定は、時短状態にない場合には長時間(例えば、30秒)に設定され、時短状態にある場合には短時間(例えば、1秒)に短縮される。なお、時短状態であるか否かは、普通図柄変動短縮フラグの設定状況(状態)により判定する。一方、変動表示時間が経過したと判定されると、普通図柄の変動を停止し(S222)、図柄停止コマンドをサブ制御基板90に送信する(S224)。そして、停止表示時間を設定し(S226)、停止表示時間が経過したか否かを判定する(S228)。停止表示時間は、普通図柄の変動表示を停止してから次に普通図柄の変動表示を開始するまでのインターバルであり、例えば、0.6秒に設定される。停止表示時間が経過していないと判定されると、普通図柄遊技処理を一旦終了する。普通図柄の停止表示がなされると、S212で停止表示中と判定されるため、再びS228で停止表示時間が経過したか否かを判定し、停止表示時間が経過したと判定されると、停止表示している普通図柄が当り図柄であるか否かを判定する(S230)。
S230で当り図柄と判定されると、図15に例示する普通電動役物開放動作開始処理を実行する(S232)。普通電動役物開放動作開始処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、図13の普通図柄変動開始処理のS252,254で判定された当りが特定当りか否かを判定し(S280)、特定当りと判定されると、第2始動口38の開放時間を長時間(例えば、10秒)とする長時間開放パターンを設定し(S282)、特定当りでないと判定されると、第2始動口38の開放時間を短時間(例えば、2秒)とする短時間開放パターンを設定する(S284)。そして、設定された開放パターンで普通電動役物39の開放動作を開始して(S286)、普通電動役物開放動作開始処理を終了する。ここで、普通電動役物39の開放動作は、上述したように、普通電動役物ソレノイド39bを駆動制御することによって、翼片部39aを左右に開く(開放状態とする)ことにより行う。普通図柄電動役物39の開放動作が開始されると、第2始動口38が開放状態となり、第2始動口38に遊技球が入球可能となる。また、第2始動口38が開放状態となると、第1始動口よりも第2始動口への遊技球の入球率が高くなり、また第2特別図柄は、第1特別図柄に優先して変動表示を実行されるため、第2特別図柄を主体とした遊技状態となる。
図12の普通図柄遊技処理に戻って、普通電動役物39の開放動作(開閉動作)を開始した状態で普通図柄遊技処理が実行されると、S208で普通電動役物39は開放動作中と判定されるため、開放時間が経過したか否かを判定し(S242)、開放時間が経過していないと判定されると、普通電動役物39の開放動作(開閉動作)を維持したまま普通図柄遊技処理を一旦終了し、開放時間が経過したと判定されると、普通電動役物39の開放動作を終了して(S244)、普通図柄遊技処理を終了する。
一方、S230で当り図柄でないと判定されると、普通図柄確変フラグがオンか否かを判定し(S234)、普通図柄確変フラグがオフの場合にはそのまま普通図柄遊技処理を終了する。一方、普通図柄確変フラグがオンの場合には、普通図柄確率変動カウンタ(普通図柄確変カウンタとも呼ぶ)を値1だけデクリメントし(S236)、普通図柄確変カウンタが値0か否かを判定する(S238)。ここで、普通図柄確変カウンタは、普通図柄の当否判定で高確率を維持する普通図柄の変動回数を定めるカウンタであり、所定値(本実施例では、値10000)がセットされる。実質的に、次回大当りが発生するまで普通図柄の高確率状態(及び開放延長状態)が維持される。普通図柄確変カウンタが値0でない場合にはそのまま普通図柄遊技処理を終了し、普通図柄確変カウンタが値0である場合には普通図柄確変フラグをオフとして(S240)、普通図柄遊技処理を終了する。普通図柄遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のS140の特別図柄遊技処理に進む。
[特別図柄遊技処理]
S140の特別図柄遊技処理は、図16(前半部分)および図17(後半部分)に示すフローチャートに従って実行される。図16および図17の特別図柄遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、第1始動口スイッチ60aからの検知信号があるか否かにより、第1始動口60に遊技球が入球したか否かを判定する(S300)。第1始動口60に遊技球が入球したと判定されると(S300:YES)、現在の第1特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S301)。現在の保留数が上限値よりも少ないと判定された場合には(S301:YES)、保留数を値1だけインクリメントすると共に、当否判定用乱数を取得してRAM70cの第1特別図柄判定用乱数記憶領域に格納し(S302)、始動入賞時コマンド(何れの始動口に入球したか、確変当りか通常当りか外れか等を特定可能なコマンド)をサブ制御基板90に送信する。
第1始動口への入球がない(S300:NO)又は第1特別図柄の保留数が上限値に達している(S301:NO)と判定された場合は、第2始動口スイッチ38aからの検知信号があるか否かを判定する(S303)。第2始動口38に遊技球が入球したと判定されると(S303:YES)、現在の第2特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S304)。現在の保留数が上限値よりも少ないと判定された場合には、保留数を値1だけインクリメントすると共に、当否判定用乱数を取得してRAM70cの第2特別図柄判定用乱数記憶領域に格納し(S305)、始動入賞時コマンドをサブ制御基板90に送信する。
ここで、S302で取得・記憶された第1特図に係る当否判定用乱数(第1特図判定用乱数)としては、第1始動口60への遊技球の入球により行われる大当り判定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りの場合に特別図柄表示装置43に停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数,大当り判定の結果が外れで演出表示装置34の表示画面に演出図柄を変動表示する際にリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ用乱数などが挙げられる。またS305で取得・記憶された第2特図に係る当否判定用乱数(第2特図判定用乱数)についても、第1特図判定用乱数と同様である。また、始動入球時コマンドには、記憶した判定用乱数を示すコマンドや保留数を示すコマンドが含まれる。これらのコマンドは、共通の始動入球時コマンドとして送信するものの他、個別のコマンドとして送信するものとしてもよい。尚、第2始動口への入球がない(S303:NO)又は第2特別図柄の保留数が上限値に達している(S304:NO)と判定された場合は、条件装置作動フラグがONになっているかどうかの判定処理に進む(S310)
次に、条件装置作動フラグがオン(条件装置が作動中)であるか否か(S310)、特別図柄変動表示中であるか否か(S312)、停止表示時間中であるか否か(S314)、保留数(第2特別図柄、第1特別図柄)が値0であるか否か(S316)をそれぞれ判定する。条件装置作動フラグがオンであると判定されると(S310:NO)、これで特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS150の大当り遊技処理に進む。一方、条件装置が作動中でなく(S310:NO)、特別図柄変動表示中でなく(S312:NO)、停止表示時間中でない場合(S314:NO)には、第2特別図柄の保留数(保留記憶数)が0か否かが判定される(S316)。第2特別図柄の保留数の値が0でもないと判定されると(S316:NO)、第2特別図柄の保留数を値1だけデクリメントし(S318)、第2特別図柄用の乱数記憶領域に記憶されている判定用乱数のうち最も古い判定用乱数(第2特別図柄大当り判定用乱数)を読み出す(S320)。そして、第2特別図柄用大当り判定テーブルと、読み出した第2特別図柄大当り判定用乱数とを用いて(対比して)、大当り判定を行い(S322)、図柄変動開始処理を実行して(S324)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。なお、条件装置が作動中であると(S310:YES)、特別図柄遊技処理を終了し、図柄変動開始処理を行わないのであるから、後述のチャンスモードに一旦突入(遊技状態がチャンスモードに移行)すると、大当り遊技を発生させるまで、図柄変動開始処理を実行することができないこととなる(最も遊技機を初期化(リセット)することにより、チャンスモードを解除(終了)することは可能である)。従って、ある遊技者がチャンスモードで遊技を終了した場合には、次の遊技者は大当り遊技を発生させるまでチャンスモードで遊技を開始することとなる(通常状態から開始することはない)。また、S322及び後述のS323の大当り判定(第2特別図柄大当り判定及び第1特別図柄大当り判定)で用いる大当り判定テーブルには、図18(a)に例示する低確率モード用の大当り判定テーブルと、図18(b)に例示する高確率モード用の大当り判定テーブルとが用意されており、現在の遊技状態が通常モード(低確率モード)である場合には低確率モード用のテーブルを用いて大当り判定を行い、現在の遊技状態が確変モード(高確率モード)である場合には高確率モード用のテーブルを用いて大当り判定を行う。なお、低確率モード用の大当り判定テーブルでは大当り判定用乱数が値0〜796のうち値60,61の場合に大当りとし(1/398.5の大当り確率)、高確率モード用の大当り判定テーブルでは当り判定用乱数が値0〜796のうち値60〜79の場合に大当りとするものとした(1/39.85の大当り確率)。尚、この当否判定によって大当りと判定される確率を低確率から高確率に設定する処理、及び、主制御基板70のCPU70aは、「確率設定手段」に相当する。
第2特別図柄の保留数の値が0であると判定されると(S316:YES)、第1特別図柄の保留数が0であるか否かの判定を行う(S317)。第1特別図柄の保留数の値が0でないと判定されると(S317:NO)、第1特別図柄の保留数を値1だけデクリメントし(S319)、第1特別図柄用の乱数記憶領域に記憶されている判定用乱数のうち最も古い判定用乱数(第1特別図柄大当り判定用乱数)を読み出す(S321)。そして、第1特別図柄用大当り判定テーブルと、読み出した第1特別図柄大当り判定用乱数とを用いて(対比して)、大当り判定を行い(S323)、図柄変動開始処理を実行して(S324)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。なお、第2特別図柄の保留数が0であると判定されると(S317:YES)、特別図柄遊技処理を終了する。
以下、図19に例示する図柄変動開始処理についての詳細を説明する。
図19の図柄変動開始処理では、主制御基板70のCPU70aは、図16の特別図柄遊技処理のS322又はS323の第1特別図柄大当り判定又は第2特別図柄大当り判定の結果が大当りであるか否かを判定し(S380)、大当りと判定されると(S380:YES)、大当り用変動パターンテーブルを設定する(S382)。ここで、大当り用変動パターンテーブルは、図示しないが、変動パターン決定用乱数と変動パターンと変動時間とが対応付けられたものである。大当り用変動パターンテーブルを設定すると、変動パターン決定用乱数を取得し(S384)、大当り図柄決定用乱数を読み出し(S386)、設定した大当り用変動パターンテーブルと取得した変動パターン決定用乱数とを用いて大当り図柄変動パターンを設定すると共に、読み出した大当り図柄決定用乱数とを用いて停止表示させる大当り図柄を設定する(S388)。尚、第1特別図柄の大当り図柄については、読み出した第1特別図柄大当り図柄決定用乱数と図20(a)の第1特別図柄大当り図柄決定用乱数テーブルとを用いて決定される。また、第2特別図柄の大当り図柄については、読み出した第2特別図柄大当り図柄決定用乱数と図20(b)の第2特別図柄大当り図柄決定用乱数テーブルとを用いて決定される。
第1特別図柄の大当り図柄は、本実施例では、図20(a)に示すように、大当り図柄決定用乱数が値0〜値119のうち値0〜値47の場合に図7に示す停止図柄が選択されて「通常大当り」となり(約40%の大当り振り分け確率)、大当り図柄決定乱数が値48〜値119の場合に図7に示す停止図柄が選択されて「確変大当り」となる(約60%の大当り振り分け確率)。尚、0〜47の乱数のうち取得された乱数に応じて、通常大当り1〜3のうち何れかが実行され、48〜119のうち取得された乱数に応じて、確変大当り1〜3の何れかが実行される。また、第2特別図柄の大当り図柄は、本実施例では、図20(b)に示すように、大当り図柄決定用乱数が値0〜値119のうち値0〜値26の場合に図7に示す停止図柄が選択されて「通常大当り」となり(約23%の大当り振り分け確率)、大当り図柄決定乱数が値27〜値119の場合に図7に示す停止図柄が選択されて「確変大当り」となる(約77%の大当り振り分け確率)。尚、0〜26の乱数のうち取得された乱数に応じて、通常大当り1〜3のうち何れかが実行され、27〜119のうち取得された乱数に応じて、確変大当り1〜3の何れかが実行される。
つまり、第2特別図柄における大当り判定の方が、第1特別図柄における大当り判定よりも、確変大当りとなる可能性が高く、遊技者にとって有利な判定となっている。また、第2特別図柄は、第1特別図柄に優先して変動表示されるため、普通電動役物39が開放状態となりにくい、通常状態では、第1特別図柄に係る大当り判定が主体となる遊技が実行され、普通電動役物39が開放状態となり易い、開放延長状態(確変、時短中)では、第2特別図柄に係る大当り判定が主体となる遊技が実行される。従って、大当り遊技が実行されると、その後開放延長状態となり確変割合の高い第2特別図柄を主体とした遊技が開始されるので、一旦大当りとなると複数回の大当りを連続して獲得するチャンスとなる。これにより、遊技の興趣を高めることとなる。
尚、本実施例では、確変大当りとなる可能性が高くなるものとしたが、他の態様として、獲得可能な利益量の大きい大当り遊技が実行される可能性を高くしてもよい(確変大当りとなる可能性は同じでも相違してもよい)。
一方、S380で大当り判定の結果が大当りでないと判定されると、外れ用変動パターンテーブルを設定する(S390)。ここで、外れ用変動パターンテーブルは、大当り用変動パターンテーブルと同様に、変動パターン決定用乱数と変動パターンと変動時間とが対応付けられたものである。外れ用変動パターンテーブルを設定すると、変動パターン決定用乱数を取得し(S392)、設定した外れ用変動パターンテーブルと取得した変動パターン決定用乱数とを用いて外れ図柄変動パターンを設定すると共に外れ図柄を設定する(S394)。なお、外れ図柄は、詳細な説明は省略するが、例えば、大当り図柄決定用乱数と図示しない外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することができる。勿論、大当り図柄決定用乱数とは別に外れ図柄決定用乱数を取得するものとすれば、この外れ図柄決定用乱数と外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することもできる。外れ図柄としては、図7に示す図柄が停止表示される。
こうして大当り図柄変動パターンおよび大当り図柄あるいは外れ図柄変動パターンおよび外れ図柄を設定すると、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を開始すると共に(S396)、図柄変動開始コマンドをサブ制御基板90に送信して(S398)、図柄変動開始処理を終了する。ここで、図柄変動開始コマンドには、大当りの場合には大当り図柄変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間(変動パターン指定コマンド)と大当り停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)とが含まれ、外れの場合には外れ図柄変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間(変動パターン指定コマンド)と外れ停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)とが含まれている。
図16および図17の特別図柄遊技処理に戻って、特別図柄の変動表示が開始された状態で特別図柄遊技処理が実行された場合には、S312で特別図柄が変動表示中と判定されるため(S312:YES)、主制御基板70のCPU70aは、変動表示時間が経過したか否かを判定する(S326)。変動表示時間は特別図柄の変動パターンを決定する際に変動パターンに応じて決定されているから、変動表示時間が経過したか否かは、特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と決定されている変動表示時間とを比較することにより行うことができる。変動表示時間が経過していないと判定されると(S326:NO)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動表示時間が経過していると判定されると(S326:YES)、特別図柄の変動を停止し(S328)、図柄停止コマンドをサブ制御基板90に送信する(S330)。図柄停止コマンドを受信したサブ制御基板90は、その図柄停止コマンドを演出表示制御基板91に転送する。そして、停止表示時間を設定し(S332)、停止表示時間が経過したか否かを判定する(S334)。ここで、停止表示時間は、特別図柄の変動表示を停止してから次に変動表示を開始するまでのインターバルであり、例えば0.6秒に設定される。停止表示時間が経過していないと判定されると(S334:NO)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。特別図柄の停止表示がなされると、S314で停止表示時間中と判定されるため、再びS334で停止表示時間が経過したか否かを判定し、停止表示時間が経過していると判定されると(S334:YES)、停止表示している特別図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(S336)。
S336で大当り図柄と判定されると、条件装置を作動させる条件装置作動フラグをオンとする(S338)。そして、チャンスモード開始コマンドをサブ制御基板90に送信する(S344)。ここで、条件装置作動フラグは大当り遊技を実行するための条件の一つであり、大当り遊技の実行には、この条件装置作動フラグと後述する役物連続作動装置作動フラグの両方がオンされる必要がある。本実施例では、条件装置作動フラグがオンで且つ役物連続作動装置作動フラグがオフの状態をチャンスモードとしている。従って、特別図柄が大当り図柄で停止表示しても、直ちに大当り遊技が実行されるわけではなく、チャンスモードを経由して大当り遊技が実行される。チャンスモード中には特別図柄の確変機能や普通図柄の時短機能および開放延長機能とを一旦停止させるため、特別図柄確率変動フラグ(特別図柄確変フラグ)がオンである場合には特別図柄確変フラグをオフとし(S346,S348)、普通図柄変動短縮フラグがオンである場合には普通図柄変動短縮フラグをオフとすると共に普通図柄開放延長フラグをオフとして(S350〜S354)、特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS150の役物連続作動装置作動処理に進む。尚、この条件装置作動フラグがオンであり、役物連続作動装置作動フラグがオフである状態が、「特定遊技許可状態」に相当する。また、主制御基板70のCPU70aは、「特定遊技許可状態発生手段」に相当する。
尚、本実施例では、特別図柄が大当り図柄で停止表示しても大当り遊技が直ちに実行されるわけではなく、チャンスモードを経由して大当り遊技が実行されるものとしたが、全ての大当り図柄についてこの態様を選択するのではなく、一部の大当り図柄(大当り態様)については、チャンスモードを経由して大当り遊技が実行されるものとし、他の大当り図柄(大当り態様)については、チャンスモードを経由することなく、大当り図柄が停止表示されることにより、条件装置作動フラグ及び役物連続作動装置作動フラグの両方をオンにして、直ちに大当り遊技を開始するものとしてもよい。これにより、遊技者が大当り開始ゲートに遊技球を入球させて大当り態様を選択するゲーム性と、遊技者の選択なしに特定の大当り遊技が確定するゲーム性とを混在させることができ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることができる。
一方、S336で大当り図柄でないと判定されると、普通図柄変動短縮フラグがオンであるか否かを判定し(S356)、普通図柄変動短縮フラグがオンでない場合にはそのまま特別図柄遊技処理を一旦終了する。普通図柄変動短縮フラグがオンの場合には普通図柄変動短縮カウンタを値1だけデクリメントし(S358)、普通図柄変動短縮カウンタが値0であるか否かを判定する(S360)。ここで、普通図柄変動短縮カウンタは、時短(普通図柄の変動短縮)状態を維持する特別図柄の変動回数を示すものであり、大当り遊技の終了後に大当り図柄に応じた値がセットされる。普通図柄変動短縮カウンタが値0でない場合には、時短状態を維持したまま特別図柄遊技処理を一旦終了し、普通図柄変動短縮カウンタが値0の場合には、時短状態を終了させるために、普通図柄変動短縮フラグをオフとすると共に(S362)、普通図柄開放延長フラグをオフとして(S364)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。なお、S360の判定は通常モード(低確率モード)か確変モード(高確率モード)かに拘わらず実行されるが、確変大当りでは、大当り遊技の終了後に、普通図柄変動短縮カウンタに10,000回が設定されるため、確変大当りの場合に、普通図柄変動短縮カウンタが値0となることは通常あり得ず、次回に大当りを引くまで時短状態が終了することはない。
[役物連続作動装置作動処理]
S150の役物連続作動装置作動処理は、図21に示すフローチャートに従って実行される。図21の役物連続作動装置作動処理が実行されると、主制御基板70(主制御部ともいう)のCPU70aは、条件装置作動フラグがオンか否か(S400)、役物連続作動装置作動フラグがオンか否か(S402)等が判定される。条件装置作動フラグがオフである場合(S400:NO)、役物連続作動装置がオンである場合(S402:YES)には、役物連続作動装置作動処理を一旦終了する。
また条件装置作動フラグがオンであると判定され(S400:YEs)、役物連続作動装置作動フラグがオフであると判定された場合は(S402:NO)、無効期間かどうかが判定される(S4020)。当該判定により無効期間であると判定された場合は(S4020:YES)、約物連続作動装置作動処理を終了する。一方当該判定により無効期間でないと判定された場合は(S4020:NO)、第1の入球時期に遊技球が入球したか否かが判定される(S403)。
ここで、主制御基板70(主制御部)は、複数の大当り遊技のうちから実際に実行する大当り遊技を決定する(特定する)ための乱数を発生する大当り態様決定乱数発生手段を備えている。そして、チャンスモード中の第1の入球時期又は第2の入球時期に遊技球が入球した場合には、当該入球したタイミングで、第1大当り態様決定乱数又は第2大当り態様決定乱数が取得される。入球タイミングが第1の入球時期か第2の入球時期かの判定は、入球タイミングにおいて設定されているフラグを見てなされる。すなわち、入球タイミングで、第1の入球時期設定フラグがONに設定されていれば、第1の入球時期と判断され、入球タイミングで、第2の入球時期設定フラグがONに設定されていれば、第2の入球時期と判断され、入球タイミングで、無効フラグがONに設定されていれば、無効期間と判断される。尚、この入球タイミングが何れの入球時期であるかを判断する処理は、「入球時期特定手段」に相当する。また入球時期特定手段は、遊技球が何れの入球時期に入球したかを特定した場合には、その情報を入球時期記憶手段に記憶することができる。
第1の入球時期に遊技球が入球(通過)したと判定された場合には(S403:YES)、第1ラウンド抽選が実行さる(S404)。第1ラウンド抽選処理において、第1大当り態様決定乱数が取得・記憶されると共に、大当り遊技(「大当り態様」ともいう)を決定するためのテーブルとして第1ラウンド抽選テーブルが選択され、第1大当り態様決定乱数と第1ラウンド抽選テーブルとに基づいて、大当り遊技の種類(5R大当り遊技か15R大当り遊技か)が決定される。第1ラウンド抽選テーブルには、ラウンド数の異なる複数の大当り遊技が設定されている。第1の入球時期に入球した際に取得した第1大当り態様決定乱数が、0〜49の場合には、開放時間が30秒のラウンドが5回実行される『5R大当り遊技(獲得球数500発)』に決定され、50〜99の場合には、開放時間が30秒のラウンドが15回実行される『15R大当り遊技(獲得球数1500発)』に決定される。各大当り遊技は50%の確率で発生する設定とされている。第1ラウンド抽選処理を実行し(S404)、続いて第1ラウンド抽選処理によって決定した大当り遊技の設定として、5ラウンド又は15ラウンドのラウンド数の設定が行われる(S407)。次に、大当り遊技を開始するための役物連続作動装置作動フラグをオンにし(S408)、大当り開始コマンドをサブ制御基板90に送信して(S410)、役物連続作動装置作動処理を終了する。
また、第1の入球時期に遊技球が入球していないと判定された場合には(S403:NO)、第2の入球時期に遊技球が入球したか否かが判定される(S405)。第2の入球時期に遊技球が入球していないと判定された場合には(S405:NO)、役物連続作動装置作動処理を終了する。第2の入球時期に遊技球が入球(通過)したと判定された場合には(S405:YES)、第2ラウンド抽選が実行さる(S406)。第2ラウンド抽選処理において、第2大当り態様決定乱数が取得・記憶されると共に、大当り態様を決定するためのテーブルとして第2ラウンド抽選テーブルが選択され、第2大当り態様決定乱数と第2ラウンド抽選テーブルとに基づいて、大当り態様が決定される。第2ラウンド抽選テーブルには、1個(1種類)の大当り遊技が設定されている。第2大当り開始ゲートに入球した際に取得した第2大当り態様決定乱数が、0〜99の何れであっても、開放時間が30秒のラウンドが10回実行される『10R大当り遊技(獲得球数1000発)』に決定される。つまり、本実施例では、第2の入球時期に遊技球を入球させることによって役物連続作動装置を作動する場合(大当り遊技を開始する場合)は、大当り遊技に確定していることとなる。従って、第2ラウンド抽選としているが、実質的には抽選は実行されない(単に「ラウンド設定」としてもよい)。第2ラウンド抽選処理を実行し(S406)、続いて第2ラウンド抽選処理によって決定した大当り遊技の設定として、ラウンド数を10にする設定が行われる(S407)。次に、大当り遊技を開始するための役物連続作動装置作動フラグをオンにし(S408)、大当り開始コマンドをサブ制御基板90に送信して(S410)、役物連続作動装置作動処理を終了する。
このように、大当り遊技が開始されるためには、第1始動口60又は第2始動口38への遊技球の入球に基づいて実行される当否判定の結果が大当りとなって第1特別図柄又は第2特別図柄(識別情報)が大当り図柄(当り識別情報)で停止表示されること(チャンスモードへの突入)の他に、大当り開始ゲート36に入球した遊技球が、第1の入球時期又は第2の入球時期の何れかの時期に入球することが必要となる。これにより、第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り図柄で停止表示されても、遊技者は大当り遊技が開始されるまで上記条件をクリアするまでに所定の遊技を実行する必要があるから、遊技性の幅を広げることができ、興趣の向上を図ることができる。
[大当り遊技処理]
S160の大当り遊技処理は、図22に示すフローチャートに従って実行される。図22の大当り遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、条件装置作動フラグがオンであるか否か(ステップ500)、役物連続作動装置作動フラグがオンであるか否か(S502)、をそれぞれ判定する。2つのフラグのいずれかがオフである場合には大当り遊技を実行することなくそのまま大当り遊技処理を一旦終了し、2つのフラグのいずれもがオンである場合には大当り遊技を実行すると判断し、大入賞口44が開放中であるか否かを判定する(S504)。いま、大当り遊技の開始直後を考えると、大入賞口44は閉鎖しているため、S502では否定的な判定がなされ、次に、大当り遊技終了条件が成立しているか否かを判定する(S506)。この判定は、大入賞口44の開放動作の繰り返し回数(ラウンド数)が、設定された規定回数に達したか否かを判定することにより行われる。本実施例では、規定回数が、5回又は10回又は15回の何れかに設定される。大当り遊技の開始直後は、S506で大当り遊技終了条件は成立していないと判定されるため、次に、規定の閉鎖時間(本実施例では、2秒)が経過したか否かを判定し(S508)、規定の閉鎖時間が経過したと判定されると、大入賞口44が開放されるよう大入賞口ソレノイド44bを駆動制御して(S510)、大当り遊技処理を一旦終了する。
大入賞口44の開放を開始すると、次に大当り遊技処理が実行されたときにS504で大入賞口44が開放中と判定されるから、大入賞口44が開放を開始してからの経過時間が所定の開放時間に達したか否か(S512)、大入賞口44に入賞した遊技球の数が規定数(本実施例では、10個)に達したか否か(S514)を判定する。ここで、開放時間は、本実施例では、通常大当りと確変大当りのいずれであっても30秒となる。大入賞口44が開放を開始してからの経過時間が所定の開放時間に達しておらず大入賞口44へ入賞した遊技球の数が規定数に達してもいないときには、大入賞口44の開放を維持したまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大入賞口44が開放を開始してからの経過時間が所定の開放時間に達していると判定されたときや、開放時間に達していなくても大入賞口44へ入賞した遊技球の数が規定数に達していると判定されたときには、大入賞口44が閉鎖されるよう大入賞口ソレノイド44bを駆動制御して(S516)、大当り遊技処理を一旦終了する。大入賞口44が閉鎖されると、次に大当り遊技処理が実行されたときにS504で大入賞口44が開放中でないと判定されるから、大当り遊技終了条件が成立していない限りは規定の閉鎖時間が経過するまで待って大入賞口44を開放する(S506〜S510)。このように閉鎖状態を挟みながら大入賞口44の開放動作を繰り返すことにより大当り遊技が進行される。大入賞口44の開放動作の繰り返し回数が規定回数に達すると、S506で大当り遊技終了条件が成立したと判定され、図23に例示する大当り遊技終了時処理を実行して(S518)、大当り遊技処理を終了する。
図23の大当り遊技終了時処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、条件装置作動フラグをオフとすると共に(S520)、役物連続作動装置作動フラグをオフとし(S522)、大当り図柄が確変図柄、即ち今回の大当りが確変大当りであるかを判定する(S524)。確変図柄でない、即ち今回の大当りが通常大当りであると判定されると、特別図柄確変フラグはオフのまま維持して、普通図柄変動短縮カウンタを100回にセットし(S526)、確変図柄と判定されると、特別図柄確変フラグをオンとすると共に(S528)、普通図柄変動短縮カウンタを10,000回にセットする(S530)。上述したように、普通図柄変動短縮カウンタが10,000回にセットされると、実質的には、次回の大当りを引くまで普通図柄の変動表示の時短状態が継続される。こうして普通図柄変動短縮カウンタをセットすると、普通図柄変動短縮フラグをオンとすると共に(S532)、普通図柄開放延長フラグをオンとし(S534)、大当り遊技終了コマンドをサブ制御基板90に送信して(S536)、大当り遊技終了時処理を終了する。大当り遊技終了コマンドを受信したサブ制御基板90は、例えば、演出表示制御基板91に制御信号を出力して演出表示装置34の背景画面を確変用あるいは時短用の背景に設定する等の処理を行う。
[演出制御処理]
次に、サブ制御基板90により実行される動作について説明する。図24は、サブ制御基板90のCPU90aにより実行される演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御処理は、保留発生時処理(S600)と、後述する図柄変動演出処理(S610)と、大当り遊技演出処理(S620)とを繰り返し実行することにより行われる。なお、保留発生時処理は、図16の特別図柄遊技処理のS308で主制御基板70により送信される始動入賞時コマンドが受信されたときに、保留数カウンタを値1だけインクリメントし、保留図柄35aの表示を一つ追加することにより行われる。また、大当り遊技演出処理は、主制御基板70から大当り遊技開始コマンドや大当り遊技終了コマンドが受信されたか否かを判定し、大当り遊技開始コマンドを受信すると、大当りファンファーレ画面が演出表示装置34に表示されるよう演出表示制御基板91に制御信号を出力し、大当り遊技終了コマンドを受信すると、エンディング画面が演出表示装置34に表示されるよう演出表示制御基板91に制御信号を出力することにより行われる。なお、各種演出では、演出表示装置34の画面表示に合わせて、音声がスピーカ28a,28bから出力されるようアンプ基板92に駆動信号を出力したり、LED93aが点灯するよう装飾駆動基板93に駆動信号を出力したりする。
[図柄変動演出処理]
図柄変動演出処理は、図25に例示するフローチャートに従って実行される。尚、以下の判定は、サブ制御部が、主制御部から受信したコマンドに基づいて行われる。例えば、サブ制御部が、主制御部から、条件装置作動フラグオンを示す信号を受信したかどうか、無効期間通過信号を受信したかどうか、第1の入球期間通過信号を受信したかどうか、第2の入球期間通過信号を受信したかどうか、図柄変動開始コマンドを受信したかどうか、図柄停止コマンドを受信したかどうかにより判定を行ってもよいし、受信したコマンドに基づいてサブ制御部において所定のフラグ(条件装置作動フラグ、無効期間通過フラグ、第1の入球期間通過フラグ、第2の入球期間通過フラグ、図柄変動開始フラグ、図柄停止フラグ等)を成立させ、当該フラグ判定により判定を行ってもよい。図25の図柄変動演出処理では、サブ制御基板90(「サブ制御部」ともいう)のCPU90aは、まず、図19の図柄変動開始処理のS398で主制御基板70により送信される特別図柄の図柄変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S700)。何れかの図柄変動開始コマンドを受信していないと判定されると、条件装置作動フラグがオンか否かを判定する(S702)。条件装置作動フラグがオフの場合には(S702:NO)、処理を終了する。
また、図柄変動開始コマンドを受信したと判定された場合には(S700:YES)、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に対応して演出図柄が変動表示される演出パターンである特別図柄対応変動演出パターンを設定すると共に(S704)、停止図柄を設定し(S706)、設定した演出パターンと停止図柄とに従って特別図柄対応変動演出を実行する(S708)。また特別図柄の図柄停止コマンドを受信したか否かを判定し(S716)、図柄停止コマンドを受信したと判定されると、受信した図柄停止コマンドに対応する図柄の変動演出を終了して(S718)、図柄変動演出処理を終了する。
一方、条件装置作動フラグがオンの場合には(S702:YES)、第1の入球時期又は第2の入球時期に遊技球が入球したことに基づいて決定される大当り遊技を表示する演出表示を実行する。
具体的に、条件装置作動フラグがオンであると判定された場合には(S702:YES)、無効期間に大当り開始ゲートを遊技球が入球したか否かを判定する(S703)。無効期間に入球したと判定された場合には(S703:YES)、処理を終了する。図示はしないが、このとき入球タイミングが無効期間であったことを示す演出(無効期間通過演出)を実行してもよい。加えて、再度大当り開始ゲートに遊技球を入球させることを指示する演出を実行してもよい。また、無効期間の入球でないと判定された場合には(S703:NO)、第1の入球時期に大当り開始ゲートに遊技球が入球したか否かを判定する(S712)。第1の入球時期に大当り開始ゲートに入球したと判定された場合には(S712:YES)、複数の大当り遊技(5R大当り遊技、15R大当り遊技)から決定された大当り遊技が設定され(S715)、役物連続作動装置を作動する契機として、第1の入球時期が選択されて複数の大当り遊技(5R大当り遊技、15R大当り遊技)のうち決定された大当り遊技を示す演出表示(大当り態様決定表示演出)が実行され(S715)、チャンスモードを終了する処理を実行する(S725)。チャンスモードを終了する処理では、これから開始される所定の大当り遊技(5R又は15R大当り遊技)を特定可能な演出表示を行い、大当り遊技の開始を示すファンファーレ演出が実行される。
また、第1の入球時期に遊技球が入球していないと判定された場合には(S712:NO)、第2の入球時期に遊技球が入球したか否かを判定する(S720)。第2の入球時期に大当り開始ゲートに入球したと判定された場合には(S720:YES)、特定の大当り遊技(10R大当り遊技)が設定され(S722)、役物連続作動装置を作動する契機として、第2の入球時期が選択されて特定の大当り遊技(10R大当り遊技)に決定されることを示す演出表示が実行され(S724)、チャンスモードを終了する処理を実行する(S725)。チャンスモードを終了する処理では、これから開始される所定の大当り遊技(10R大当り遊技)を特定可能な演出表示を行い、大当り遊技の開始を示すファンファーレ演出が実行される。また、S720で第2の入球時期に大当り開始ゲートに入球していないと判定されたときには、処理を終了する。
図柄変動演出処理を行うと、図16の特別図柄遊技処理のS330で主制御基板70により送信される特別図柄の図柄停止コマンドか、又は、実行される大当り遊技の抽選演出を終了するコマンドのいずれかを受信したか否かを判定し(S716)、図柄停止コマンドを受信したと判定されると、受信した図柄停止コマンドに対応する図柄の変動演出を終了して(S718)、図柄変動演出処理を終了する。
以上説明した実施例のパチンコ機10によれば、第1始動口60又は第2始動口38への遊技球の入球に基づいて実行される当否判定の結果が大当りとなって、第1特別図柄(第1識別情報)又は第2特別図柄(第2識別情報)が大当り図柄(当り識別情報)で停止表示されたときに大当り遊技(当り遊技)の権利を発生させ(チャンスモード)、権利発生中(チャンスモード中)に、遊技者の任意のタイミングで大当り開始ゲート36に遊技球を入球させ、且つ、遊技球が第1の入球時期又は第2の入球時期の何れかの入球時期に入球したときに大当り遊技を開始する。このように、大当り遊技が開始されるための条件として、第1始動口60又は第2始動口38への遊技球の入球に基づいて実行される当否判定の結果が大当りとなる(第1条件)他に、大当り開始ゲート36に遊技球が入球して第1の入球時期又は第2の入球時期に遊技球が入球すること(第2条件)を課している。そして、第1の入球時期に大当り開始ゲート36に入球することに基づいて開始される大当り遊技と、第2の入球時期に大当り開始ゲート36に入球することに基づいて開始される大当り遊技とで、遊技者が得ることのできる利益量が異なる(アタッカの開放態様の異なる)大当り遊技を開始可能なものとしている(一部重複する大当り遊技を有していてもよい)。これにより、遊技性の幅を広げることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、チャンスモードは一旦発生すると、大当り遊技が実行されるまで維持されるから、遊技者は任意のタイミングで大当り遊技の開始を狙うことができ、大当り遊技の開始前に一旦休憩等をとることができる。
実施例では、図4に示す通り、大当り開始ゲート36に入球した遊技球が、第1の入球時期か第2の入球時期か無効期間に入球する構成としたが、これに加えて、第3の入球時期や第4の入球時期(それ以上も可能)を備え、入球時期ごとに異なる態様で異なる大当り遊技(一部重複は可能)が実行されるものとしてもよい。
実施例では、普通図柄の当りの種類を通常当りと特定当たりの2種類とするものとしたが、通常当りのみの1種類としてもよいし、3種類以上としても構わない。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例ではパチンコ機10が本発明の「遊技機」に相当し、第1始動口60又は第2始動口38が「始動口」に相当し、大当り開始ゲートが「特定遊技開始口」に相当し、図16の特別図柄遊技処理のS322の処理を実行する主制御基板70(のCPU)が「当否判定手段」に相当し、図21の役物連続作動装置作動処理や図22の大当り遊技処理を実行する主制御基板70(のCPU)が「特定遊技実行手段」に相当し、図17の特別図柄遊技処理のS338の処理を実行する主制御基板70(のCPU)が「特定遊技許可状態発生手段」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行われるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
(実施例2)
上述した実施例では、特定遊技許可状態が開始されると、まず5秒の無効期間を設定して、チャンスモードの説明を実行し、5秒経過時点から第1の入球時期を20秒実行し、2秒の無効期間を設定し、その後第2の入球時期を20秒実行し、その後2秒の無効期間を設定し、第1の入球時期を設定し、以後同様の時期設定制御を繰り返すこととした。しかしながら、この様な態様に限らず他の態様を採用することもできる。
図26に示す実施例2は、当り図柄(当り識別情報の種類)によって、無効期間の有無、入球時期の報知の有無、第1の入球時期及び第2の入球時期の期間の長さ、第1の入球時期及び第2の入球時期の何れを先に実行するか等が異なる態様を示すものである。確変当り図柄1及び通常当り図柄1が停止表示して、特定遊技許可状態(チャンスモード)が発生した場合には、上述の実施例と同様の制御が実行される。
対して、確変当り図柄2が停止表示して特定遊技許可状態(チャンスモード)が発生した場合には、『無効期間(5秒)→第1の入球時期(5秒)→無効期間(2秒)→第2の入球時期(10秒)→無効期間(2秒)→第1の入球時期(5秒)→無効期間(2秒)→第2の入球時期(10秒)・・・・』といった制御で、第1の入球時期又は第2の入球時期に遊技球が入球するまで、特定遊技許可状態が継続することとなる。この態様では、第1の入球時期が第2の入球時期に比して短く設定されているため、第1の入球時期を狙う方が第2の入球時期を狙うよりも難しい設定となっている。また遊技者が適当に(時期を狙わず)発射した場合には、第2の入球時期に遊技球が入球する可能性が高くなる。また、液晶表示装置等の報知手段では、入球時期の切り替わりタイミングが報知される。また、第1の入球時期を第2の入球時期よりを遊技者に有利にしたり(獲得利益量を多くしたり、特定遊技後の遊技を有利にする)、不利にしたりすることで、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることができる。
次に、確変当り図柄3が停止表示して特定遊技許可状態(チャンスモード)が発生した場合には、『無効期間(5秒)→第2の入球時期(5秒)→第1の入球時期(2秒)→第2の入球時期(15秒)→第1の入球時期(20秒)→第2の入球時期(10秒)→第1の入球時期(10秒)→第2の入球時期(5秒)→第1の入球時期(2秒)→第2の入球時期(15秒)→第1の入球時期(20秒)→第2の入球時期(10秒)→第1の入球時期(10秒)・・・・』といった制御で、第1の入球時期又は第2の入球時期に遊技球が入球するまで、特定遊技許可状態が継続することとなる。この態様では、報知手段によって入球時期の切り替わりタイミングが報知されないうえ、第1の入球時期と第2の入球時期が異なる時間で次々に切り替わるので、遊技者は、特定の入球時期を狙うことは困難である。そして、特定の入球時期を狙うことが困難なチャンスモードであることを最初の無効期間で報知する。そのため、遊技者は、特定の入球時期に入球することを願って、任意のタイミングで発射することとなる。
次に、通常当り図柄2が停止表示して特定遊技許可状態(チャンスモード)が発生した場合には、『無効期間(5秒)→第1の入球時期(10秒)→無効期間(2秒)→第2の入球時期(5秒)→無効期間(2秒)→第1の入球時期(10秒)→無効期間(2秒)→第2の入球時期(5秒)・・・・』といった制御で、第1の入球時期又は第2の入球時期に遊技球が入球するまで、特定遊技許可状態が継続することとなる。この態様では、第2の入球時期が第1の入球時期に比して短く設定されているため、第2の入球時期を狙う方が第1の入球時期を狙うよりも難しい設定となっている。また遊技者が適当に(時期を狙わず)発射した場合には、第1の入球時期に遊技球が入球する可能性が高くなる。また、液晶表示装置等の報知手段では、入球時期の切り替わりタイミングが報知される。
次に、通常当り図柄3が停止表示して特定遊技許可状態(チャンスモード)が発生した場合には、『無効期間(5秒)→第2の入球時期(2秒)→第1の入球時期(2秒)→第2の入球時期(2秒)→第1の入球時期(2秒)・・・・』といった制御で、第1の入球時期又は第2の入球時期に遊技球が入球するまで、特定遊技許可状態が継続することとなる。この態様では、報知手段によって入球時期の切り替わりタイミングが報知されないうえ、第1の入球時期と第2の入球時期とが短時間(2秒)で次々に切り替わるので、遊技者は、特定の入球時期を狙うことは困難である。そして、特定の入球時期を狙うことが困難なチャンスモードであることを最初の無効期間で報知する。そのため、遊技者は、特定の入球時期に入球することを願って、任意のタイミングで発射することとなる。
尚、特定遊技許可状態(チャンスモード)が発生した場合には、5秒の無効期間を設定したが、この無効期間を排除し、チャンスモード開始と同時に第1の入球時期又は第2の入球時期を開始してもよい。
(実施例3)
上述の実施例は、図2に示す遊技盤面構成と、図7に示す当り特別図柄の種類(通常大当り図柄1乃至3、確変大当り図柄1乃至)によって、大当り遊技(特定遊技)終了後の遊技状態が、確率設定手段によって、高確率とされるか、低確率とされるかが決定されていた。しかしながら、この様な態様に限られない。具体的に、図28に示す遊技盤面構成を採用することができる。尚、上述の実施例の構成と同じ構成については同じ符号を付している。本実施例3においては、大入賞口を2個(第1大入賞口44、第2大入賞口46)設けた点と、一方の大入賞口(第2大入賞口46)内に、遊技球検知センサ55(特定領域)を設けた点とが上述の実施例と大きく異なる点である。また、大当り遊技において第2大入賞口46が入球可能状態となり、この状態で遊技球が入球し、当該入球した遊技球が遊技球検知センサ55を通過すると、大当り遊技終了後に大当り確率が高確率に設定されることとなる。
第1大入賞口44(第1可変入球口)は、上述の実施例と同様の構成とされており、通常は遊技球を受け入れない閉状態(入球不能状態)とされており、大当り遊技(特定遊技)のときに、大入賞口ソレノイド44b(図3参照)によって遊技球を受け入れやすい開状態(入球可能状態)となるよう駆動される。大入賞口44には、遊技球の入賞を検知すると共にその入賞数をカウントするための大入賞口スイッチ44a(図3参照)が取り付けられている。本実施例では、大当り遊技の処理として、大入賞口スイッチ44aが遊技球の入賞を10個カウントするか10個カウントする前に所定時間(例えば、25秒)が経過するまでを1ラウンドとして大入賞口44を開閉する。尚、第1大入賞口44は、「第2の可変入球口」に相当する。
また、第2大入賞口46(第2可変入球口)は、通常は遊技球を受け入れない閉状態(入球不能状態)とされており、大当り遊技(特定遊技)の予め定められたタイミングで、大入賞口ソレノイド46b(図示しない)によって、開閉部材37aが動かされ、当該開閉部材37aが遊技球を受け入れやすい開状態(入球可能状態)となるよう動かされる。第2大入賞口46には、遊技球の入賞を検知すると共にその入賞数をカウントするための第2大入賞口スイッチ46a(図示しない)が取り付けられている。本実施例では、大当り遊技の処理として、第2大入賞口スイッチ46aが遊技球の入賞を10個カウントするか10個カウントする前に所定時間(例えば、25秒)が経過するまでを1ラウンドとして第2大入賞口46を開閉する。また、第2大入賞口46の内部には、特定領域を構成する遊技球検知センサ55と、第2大入賞口46に入賞した遊技球を、特定領域55又は非特定領域に誘導する振分領域(振分部)50と、を備える。尚、第2大入賞口46は、「可変入球口(第1の可変入球口)」に相当する。
そして、規定ラウンドまで第1大入賞口44又は第2大入賞口46の何れか一方の開閉動作を繰り返す。なお、各ラウンドの間では、所定時間(例えば、2秒間)だけ大入賞口44を閉状態とする。尚、大入賞口44は、「可変入球口」に相当する。
次に、本実施例3と、上述の実施例とは、確率設定手段が当り確率を高確率に設定する条件が異なる。上述の実施例では、当り特別図柄の種類によって、確変大当り図柄1乃至3の何れかが停止表示されることを条件に、大当り遊技終了後の当り確率を高確率としていた。当り特別図柄の種類が、通常大当り図柄1乃至3の何れかである場合は低確率とされていた。然しながら、本実施例3では、当り特別図柄の種類を問わず、大当り遊技中に、第2大入賞口46が入球可能状態となり、当該入球可能状態の第2大入賞口46に遊技球を入球させ、当該入球した遊技球が特定領域55を通過することを条件に、大当り遊技終了後の当り確率を高確率に設定する構成としている。
従って、大当り遊技終了後に当り確率を高確率(高確率状態)とするためには、[1]第2大入賞口が入球可能状態となる大当り遊技であること、[2]第2大入賞口が入球可能状態となる時間が長いこと、[3]第2大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過しやすい大当り遊技であること、が遊技者にとって重要となる。大当り遊技として、これら[1]乃至[3]の条件が異なる大当り遊技が複数設定されているため、遊技者は、より有利な大当り遊技が実行されることを望んで遊技を行う。また、高確率状態となる可能性だけではなく、大当り遊技によって得られる利益量(賞球)も異なるように設定されているため、遊技者は、複数の大当り遊技を、利益量と、高確率になる可能性とのバランスを比較考量し、所望の大当り遊技の発生を狙って遊技を行う。
また、第1の入球時期又は第2の入球時期の何れの入球時期に遊技球を入球させるかによって、これらの条件が異なる大当り遊技が実行される(選択、抽選される)ため、遊技者は、何れの入球時期に遊技球を発射するかを考え、所望のタイミングで大当り開始ゲート36に向かって遊技球を発射することとなる。
また、大当り遊技によって、特定領域を有する第2大入賞口可変入球口の開閉態様が異なる(入球可能状態となる期間が異なる)ものとすると、大当り遊技によって、特定領域への遊技球の入球可能性が異なることとなる。すなわち、特定遊技によって、当否判定確率が高確率に設定される可能性が異なることとなる。尚、他の態様として、複数の大入賞口を備える場合、特定領域は1の大入賞口内(可変入球装置内)にのみ設けてもよいし、複数(全て)の大入賞口内に設けてもよい。複数の大入賞口を備え、1の大入賞口内にのみ特定領域を設けることで、付与する利益量と無関係に、特定領域に入球し難い大当り遊技(開放しない又は入球し難い期間で短時間開放)と、特定領域に入球しやすい大当り遊技とを設定することができる。
実施例3の遊技機では、上述の実施例と同様に、第1の入球時期と第2の入球時期との、少なくとも一方の入球時期に入球した場合には、異なる複数の大当り遊技のうちから1の大当り遊技が選択される振分方式(抽選方式)としている。これにより、遊技者は、何れの入球時期に大当り開始ゲートに入球した方が利益を得られるか(何れの入球時期を狙って発射すべきか)について考え、特定遊技許可状態中(チャンスモード中)における遊技の興趣を高めることができる。そして、この抽選方式によって選択されうる大当り遊技は、特定領域への通過可能性が異なるものとされている。これは、特定領域を有する第2大入賞口46が入球可能状態となる時間が長いか短いかで異なる、又は特定領域を有する大入賞口46が開放するか開放しないかで異なる。また、特定領域への通過を誘導する振分部が、特定領域へ誘導しやすくする又は誘導しにくくする(通過しないようにする)ことによっても、特定領域への通過可能性を異なるものとすることができる。
これにより、遊技者は、第1の入球時期に入球させるか、第2の入球時期に入球させるかを考え、任意のタイミングで大当り開始ゲートに遊技球を発射することとなる。また、一方の入球時期を抽選式とし、他方の入球時期を抽選式でなく固定式とした場合、固定式を選択した場合には、特定領域への通過可能性は高いが獲得可能な利益量は小さいものとし、抽選式を選択した場合には、特定領域への通過可能性が低いものと高いものとの何れか一方が実行されるが、獲得可能な利益量は何れも多いものとすることができる(又は一方の大当り遊技のける獲得可能な利益量を多いものとすることができる)。具体的に、固定式を選択した場合5ラウンド大当り(5R目長開放(25秒開放)で特定領域への通過可能性が高い)が確定するものとし、抽選式を選択した場合12ラウンド大当り(5R目短開放(2秒開放)で特定領域への通過可能性が低い)又は15ラウンド大当り(5R目長開放(25秒開放)で特定領域への通過可能性が高い)の何れかが選択されるものとすることができる。尚、獲得利益は、5R(500球)、12R(1200球)、15R(2000球)とされ、特定領域通過可能性は、5R(80%)、12R(20%)、15R(80%)とされる。また、抽選式の場合、12ラウンド大当りと、15ラウンド大当りとが所定の割合で選択されるものとする。例えば、50%の割合で実行されてもよいし、一方を他方よりも実行される可能性が高いものとしてもよい。
(他の態様)
また、特定遊技開始口への入球に基づいて入球情報を取得する入球情報取得手段を備え、第1の入球時期に特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な特定遊技として、少なくとも、第1の利益量を獲得可能で且つ特定領域の通過可能性が第1の可能性とされる特定遊技が設定されており、
第2の入球時期に特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な特定遊技として、少なくとも、第1の利益量よりも利益量が小さい第2の利益量を獲得可能で且つ特定領域の通過可能性が第1の可能性よりも低い第2の可能性とされる特定遊技と、第1の利益量よりも利益量が大きい第3の利益量を獲得可能で且つ特定領域の通過可能性が第2の可能性よりも高い第3の可能性とされる特定遊技と、が設定され、
入球情報取得手段が取得した入球情報と、入球時期特定手段によって特定された情報とに基づいて、複数の前記特定遊技の何れを実行するかが決定されることを特徴とする。
この態様では、第1の入球時期に特定遊技開始口に入球させて特定遊技を実行した場合は、獲得可能な利益量として第1の利益量を設定し、第2の入球時期に特定遊技開始口に入球させて特定遊技を実行した場合は、特定遊技を抽選式として、獲得可能な利益量として第2の利益量(特定領域通過可能性低)と第3の利益量(特定領域通過可能性高)とを設定することを特定する。具体的に、利益の量としては、第2の利益量(500球)<第1の利益量(1000球)<第3の利益量(2000球)とされる。また、特定領域の遊技球の通過可能性としては、第2の可能性(20%)<第1の可能性(80%)、且つ第2の可能性(20%)<第3の可能性(90%)とされる。尚、第1の可能性と第3の可能性とは、同じであってもよいし、第1の可能性の方が高くてもよい。また、「少なくとも所定の特定遊技が設定され」とは、当該所定の特定遊技が設定されていれば足りるのであり、所定の特定遊技に加えて、他の特定遊技が設定されていてもよい。
その他の構成、制御態様については、上述の実施例と同様である。
(他の実施例)
また、本実施例では、遊技者が遊技球を発射し、大当り開始ゲートに遊技球を通過させるまで、特定遊技許可状態が継続する態様を示したが、この様な態様では、特定遊技許可状態が延々と続き、遊技機の稼働率が低下する可能性もある。この様な事態を防ぐため、何らかの時間的制限を設けることもできる。例えば、特定遊技許可状態の継続時間の上限(例えば、5分)を設定してもよい。この様にすれば、遊技者に何れのタイミングで遊技球を発射するかを考える時間を十分に与えつつ、無制限に時間を与え稼働率が低下してしまうことを防止することができる。また、大当り開始ゲートの上方に、遊技球を所定個数(1又は複数)貯留可能な貯留装置を設け、遊技中に貯留した遊技球を、特定遊技許可状態の開始後の所定タイミング(例えば、5分後)で、貯留解除(放出)する構成を採用してもよい。この様にすることで、実質的に時間的制限を設けものと同様のものとすることができる。また、大当り開始ゲートを複数設け、貯留装置有の大当り開始ゲート1と、貯留装置なしの大当り開始ゲート2とを設けてもよい。これにより、特定遊技許可状態が発生すると、遊技者は、所定タイミングで、貯留装置なしの大当り開始ゲート2を狙って遊技球を発射する。然しながら、制限時間を経過しても発射がなかった(遊技球の通過がなかった)場合には、(貯留解除部材の開閉制御により)貯留装置から遊技球が放出され、当該放出された遊技球が大当り開始ゲート1を通過し、所定の特定遊技が開始されることとなる。この場合、大当り開始ゲート1を通過したことに基づく特定遊技を大当り開始ゲート2を通過したことに基づく特定遊技よりも不利にしてもよい。これにより、遊技者に迅速な遊技を促すことができる。また、当り図柄(特別図柄)の種類によって、貯留装置から遊技球から放出するタイミングを可変にしてもよい(1分後、5分後、10分後等)。
また、本実施例では、当り特別図柄が停止表示し、特定遊技許可状態が発生した時点から、第1の入球時期又は第2の入球時期の切替処理(無効期間の設定を含む)を開始したが、電源投入処理において、電源投入を契機に、入球時期設定手段による入球時期設定処理を開始してもよい。具体的には、電源投入を契機として、第1の入球時期と第2の入球時期とを、20秒毎に切替える制御を継続的に実行する。そして、報知手段は、特定遊技許可状態が発生した際に、現在が何れの入球時期かを判定し、該当する入球時期を報知する。本実施例では、電源が投入されている間、常に一定の切替処理を実行するものとされている。
また、本実施例では、大当り開始ゲートを通過する際に、大当り態様決定乱数を取得し、当該取得乱数と大当り態様決定テーブル(図26)とに基づいて、大当り遊技(大当り態様)の種類を決定したが、他の態様2として、大当り態様決定乱数を用いることなく(別途に乱数を用いることなく)、条件装置が作動したときに、既に取得している情報を用いることもできる。
例えば、大当り図柄決定乱数や当否判定乱数やリーチ乱数等の他の乱数、又は、大当り図柄によって決定してもよい。具体的に、大当り図柄を複数種類設定し、例えば特別図柄の大当り図柄として特別図柄1〜10が設定されている場合において、特別図柄1〜5が停止表示された場合において、第1の入球時期に大当り開始ゲートに入球した場合には、5R大当り遊技が実行され、特別図柄6〜10が停止表示された場合において、第1の入球時期に大当り開始ゲートに入球した場合には、15R大当り遊技が実行されるものとすることができる。また、第2の入球時期に大当り開始ゲートに入球した場合には、何れの特別図柄が停止表示された場合にも、10R大当り遊技が実行されるものとすることができる。ここで、何れのゲートに入球したかの特定は、上述した入球ゲート特定手段(フラグ)を用いることができる。また、特別図柄と入球時期とに基づいて、実行する大当り遊技を決定する場合には、特別図柄を遊技者に認識困難なものとすることが望ましい(特別図柄1〜10のどれが停止表示したのかを認識困難にする)。なぜなら、特別図柄を認識してしまうと、何れの入球時期に入球させた方が獲得利益が多くなるかが、大当り遊技開始前に(チャンスモード中に)わかってしまい、特定の遊技者が有利となってしまうからである(遊技の公平性を欠く)。従って、図柄表示装置等に表示する特別図柄ではなく、遊技機の外部から認識できない当否判定乱数、当り図柄決定乱数や、その他の所定のタイミングで取得した乱数と、入球ゲート特定手段(フラグ)とにより決定することができる。
また、本実施例では、大当り開始ゲート36を常時入球可能なものとし、通常状態(条件装置が作動していない状態)で大当り開始ゲートに入球しても、役物連続作動装置を作動しない(大当り遊技を開始しない)ものとしたが、これに限らない。他の態様として、内部に大当り開始ゲートを有する可変入球装置の入球口たる特定入球口の入口に開閉部材を設け、新たな遊技性を付加することもできる。また特定入球口への入球を許容する状態(入球可能状態)と許容しない状態(入球不能状態)とに切替える開閉部材を有する可変入球口(第3可変入球口)を第2普通電動役物とし、第2普通電動役物の開閉部材を開閉するための第2普通図柄表示手段と、第2普通図柄作動ゲート(第3始動口)とを備えることができる。第2普通図柄作動ゲートに遊技球が入球すると、第2普通図柄表示手段において第2普通図柄(識別情報)が変動表示され、所定時間経過後に停止表示される。第2普通図柄が当り図柄(当り識別情報)である場合には、第2普通電動役物の開閉部材が開放状態となる。この態様においては、第2普通電動役物が開放状態とならなければ、大当り開始ゲートに遊技球を入球させることが困難又は不可能なものとされている。第2普通電動役物に関する処理は、上述した普通電動役物に関する処理(図12、図13、図14、図15等)と同様である。また、チャンスモードが発生すると、第2普通図柄が当り図柄となる確率を高確率としてもよい。チャンスモード中の遊技を遊技者に有利な態様で進行させることができる。さらに、チャンスモードであっても第2普通図柄の変動回数が所定回数を超えると高確率から低確率に戻すこともできる。これにより、所定回数は、第2普通電動役物を開放状態としやすいた、所定回数を超えると、第2普通図柄の当り確率が低確率となってしまうので、開放状態になり難い状態となってしまう。これにより、遊技者側とホール側とで受益をバランスさせることができる。また、高確率の状態が終了してもチャンスモード(条件装置が作動し、役物連続作動装置が非作動の状態)は終了しない。これにより、通常確率ではあるものの、第2普通図柄で当りを発生させ、何れかの入球時期に大当り開始ゲート36に遊技球を入球させれば、第1特別図柄又は第2特別図柄の当りを経なくとも大当り遊技を実行可能である遊技状態をつくり出すことができる(以下、この状態を「低確チャンスモード」という)。この結果、遊技状態を多様化し、遊技興趣を高めることができる。
具体的には、特別図柄の当り確率を第1の確率(例えば、1/300)とし、第2普通図柄の当り確率を低確率で第1の確率よりも低い1/500、高確率で1/10とすることができる。このように設定した場合には、遊技機が通常状態(非チャンスモード)にあるよりも、低確チャンスモードにある方が大当り遊技を発生させることが困難となる。これにより、遊技者はチャンスモード中(第2普通図柄の当り確率が高確率の間)に大当り遊技を発生させることに集中するため、チャンスモード中の興趣を高めることができる。
また、特別図柄の当り確率を第1の確率(例えば、1/300)とし、第2普通図柄の当り確率を低確率で第1の確率よりも高い1/200、高確率で1/10とすることができる。このように設定した場合には、遊技機が通常状態(非チャンスモード)にあるよりも、低確チャンスモードにある方が大当り遊技を発生させることが容易となる。これにより、遊技者は、チャンスモードから低確チャンスモードに移行したとしても、遊技を継続するため、遊技機の稼働率を向上させることができる。しかしながら、低確チャンスモードで当りとならない時間が長時間となることで、遊技を止める遊技者もいる。このような場合には、遊技機島に通常状態から遊技を開始するよりも有利な状態の遊技機が放置(別の遊技者が遊技可能な状態と)されることとなり、他の遊技者が直ぐに遊技を開始することとなる。これにより、遊技者が遊技を止めた場合には、他の遊技者が、当該遊技機を’有利状態の遊技機かもしれない’と考えて、直ぐに遊技を開始する効果があり、当該遊技機島全体の稼働率を向上させることができる。また、遊技状態が、チャンスモードから低確チャンスモードに移行したことを遊技者に報知しないことで(報知タイミングを実際の移行タイミングとずらす場合を設定することで、又は報知の信頼度(真実の報知と虚偽の報知を混合)を設定することで)、遊技者が遊技を止め難くし、遊技機の稼働率を向上させることができる。
また、第2普通図柄の当りの種類(通常当りと特定当り)に応じて異なる特定入球口36の開放時間(第2普通電動役物の開放動作時間)を選択するものとしてもよい。また、特定入球口の1回当たりの開放時間を一定とし、第2普通図柄の当りの種類に応じて異なる開放回数を選択するものとしてもよい。また、チャンスモード中の第2普通図柄の当り確率を高確率にする回数に制限を付ける場合、第2普通図柄確変カウンタに設定する値を一律に30回としてもよいし、例えば、チャンスモードを開始する契機となった当り図柄(特別図柄の当り図柄)の種類によって、第2普通図柄確変カウンタに設定される値を0回、30回、100回、10000回(実質大当り遊技が開始されるまで保障)などのように異なる値に設定してもよい。
また、実施例では、条件装置作動フラグがオフの場合には特別図柄に対応する変動演出を演出表示装置34に表示し、条件装置作動フラグがオンの場合には、何れの大当り遊技が実行されるかを決定する演出表示が実行されるものとしたが、これに加えて、第2普通図柄に対応する変動演出を演出表示装置34に表示するものとしてもよい。
また、実施例では、第1の入球時期に大当り開始ゲートを遊技球が入球することに基づいて実行可能な大当り遊技を複数種類設定し(振分方式)、第2の入球時期に大当り開始ゲートを遊技球が通過することに基づいて実行可能な大当り遊技を1種類に設定したが(確定方式)、この様な態様に限られない。第1の入球時期に大当り開始ゲートを遊技球が入球することに基づいて実行可能な大当り遊技も、第2の入球時期に大当り開始ゲートを遊技球が通過することに基づいて実行可能な大当り遊技も、複数種類設定してもよい(両方とも振分方式)。また、入球時期を、3個以上備え、全てを振分方式としても良いし、そのうちの一部を振分方式とし、残りを確定方式としてもよい。
また、実施例では、図26(a)(b)に示す通り、複数の大当り遊技として、開放時間が同一(30秒)でラウンド数の異なる大当り遊技を例示したが、これに限られない。複数の大当り遊技としては、ラウンド数は同じであるが、開放態様(開放パターン)が異なるものを例示できる。開放態様が異なるものとしては、アタッカの一回の開放時間が異なる大当り遊技、アタッカの開放回数が異なる大当り遊技、アタッカの閉鎖時間が異なる大当り遊技、アタッカの開閉速度が異なる大当り遊技が例示できる。また、開放態様を問わず、単に、獲得可能な利益量が異なる大当り遊技とすることもできる。また、獲得可能な利益量は同じ又は異なるもの問わず、大当り終了後の時短回数の異なる大当り遊技や、大当り終了後に特別図柄の当否判定確率が高確率で実行される回数たる確変回数の異なる大当り遊技であってもよい。
本発明は、遊技機の製造産業に利用可能である。
10 パチンコ機、11 前面枠、12 ガラス板、14 上受け皿、16 下受け皿、18 発射ハンドル、18a タッチセンサ、18b 発射停止スイッチ、19 発射モータ、21 本体枠、22 外枠、24a 球貸ボタン、24b 返却ボタン、26 演出ボタン、28a,28b スピーカ、29 施錠装置、30 遊技盤、31a 外レール、31b 内レール、32a 特定入球口、33 普通図柄作動ゲート、33a 普通図柄ゲートスイッチ、34 演出表示装置、34L,34M,34R 演出図柄、35a〜35c 保留図柄、36 大当り開始ゲート、38 第2始動口、39 普通電動役物、39a 翼片部、39b 普通電動役物ソレノイド、38a 第2始動口スイッチ、40 図柄表示装置、41 普通図柄表示装置、41a 左普通図柄表示部、41b 中普通図柄表示部、41c 右普通図柄表示部、43 第1特別図柄表示装置、44 大入賞口、44a 大入賞口スイッチ、44b 大入賞口ソレノイド、45 第2特別図柄表示装置、48 アウト口、60 第1始動口、60a 第1始動口スイッチ、70 主制御基板、70a CPU、70b ROM、70c RAM、72 中継端子板、80 払出制御基板、81 枠開放スイッチ、82 球貸表示基板、83 中継端子板、84 払出前スイッチ、85 払出後スイッチ、86 払出モータ、87 中継端子板、90 サブ制御基板、90a CPU、90b ROM、90c RAM、91 演出表示制御基板、92 アンプ基板、93 装飾駆動基板、93a LEDランプ、93b 装飾モータ、94 演出ボタン基板、100 発射制御基板、102 下受け皿満タンスイッチ。
本発明の第1の遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能な特定遊技開始口と、
遊技球が入球不能な入球不能状態と遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な可変入球口と、
前記可変入球口に入球した遊技球が通過可能な特定領域と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定によって当りと判定される確率を、所定の確率から前記所定の確率よりも当りと判定される確率が高い高確率に設定する確率設定手段と、
前記当否判定手段が当りと判定することを条件に、前記可変入球口を入球可能状態とする特定遊技の実行を許可する特定遊技許可状態を発生可能な特定遊技許可状態発生手段と、
前記特定遊技許可状態において、前記特定遊技開始口への遊技球の入球に基づいて、前記特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
前記特定遊技開始口への入球時期として、少なくとも第1の入球時期と第2の入球時期とを設定する入球時期設定手段と、
何れの入球時期に遊技球が入球したかを特定する入球時期特定手段と、を備えた遊技機であって、
前記確率設定手段は、前記特定領域を遊技球が通過することを条件に、前記当否判定の確率を高確率に設定するものであり、
前記第1の特定遊技と前記第2の特定遊技とは、前記可変入球口が入球可能状態となる態様が異なるものとされ、
前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に遊技球が入球すると前記第1の特定遊技が実行され、前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に遊技球が入球すると前記第2の特定遊技が実行されることを特徴とする。

Claims (8)

  1. 遊技球が入球可能な始動口と、
    遊技球が入球可能な特定遊技開始口と、
    遊技球が入球不能な入球不能状態と遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な可変入球口と、
    前記可変入球口に入球した遊技球が通過可能な特定領域と、
    前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定によって当りと判定される確率を、所定の確率から前記所定の確率よりも当りと判定される確率が高い高確率に設定する確率設定手段と、
    前記当否判定手段が当りと判定することを条件に、前記可変入球口を入球可能状態とする特定遊技の実行を許可する特定遊技許可状態を発生可能な特定遊技許可状態発生手段と、
    前記特定遊技許可状態において、前記特定遊技開始口への遊技球の入球に基づいて、前記特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
    前記特定遊技開始口への入球時期として、少なくとも第1の入球時期と第2の入球時期とを設定する入球時期設定手段と、
    何れの入球時期に遊技球が入球したかを特定する入球時期特定手段と、を備えた遊技機であって、
    前記確率設定手段は、前記特定入球口に遊技球が入球することを条件に、前記当否判定の確率を高確率に設定するものであり、
    前記第1の特定遊技と前記第2の特定遊技とは、前記可変入球口が入球可能状態となる態様が異なるものとされ、
    前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に遊技球が入球すると前記第1の特定遊技が実行され、前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に遊技球が入球すると前記第2の特定遊技が実行されることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技球が入球不能な入球不能状態と遊技球が入球可能な入球可能状態とに変化可能な第2の可変入球口を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特定遊技開始口に遊技球が入球した場合であっても前記特定遊技が実行されない無効期間を設定する無効期間設定手段を備え、
    前記無効期間設定手段は、前記第1の入球時期と前記第2の入球時期との間に、所定の無効期間を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記特定遊技開始口への入球に基づいて入球情報を取得する入球情報取得手段を備え、
    前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な前記特定遊技、又は、前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な前記特定遊技の少なくとも一方には、複数の前記特定遊技が設定されており、
    当該複数の特定遊技は、前記可変入球口の入球可能状態となる態様が異なることで、遊技球が前記特定領域を通過する可能性が異なるものとされ、
    前記入球情報取得手段が取得した入球情報に基づいて、複数の前記特定遊技の何れを実行するかが決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記特定遊技開始口への入球に基づいて入球情報を取得する入球情報取得手段を備え、
    前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な前記特定遊技として、少なくとも、第1の利益量を獲得可能で且つ前記特定領域の通過可能性が第1の可能性とされる前記特定遊技が設定されており、
    前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に入球することに基づいて実行可能な特定遊技として、少なくとも、前記第1の利益量よりも利益量が小さい第2の利益量を獲得可能で且つ前記特定領域の通過可能性が前記第1の可能性よりも低い第2の可能性とされる前記特定遊技と、前記第1の利益量よりも利益量が大きい第3の利益量を獲得可能で且つ前記特定領域の通過可能性が前記第2の可能性よりも高い第3の可能性とされる前記特定遊技と、が設定され、
    前記入球情報取得手段が取得した入球情報と、前記入球時期特定手段によって特定された情報とに基づいて、複数の前記特定遊技の何れを実行するかが決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 前記第1の入球時期に前記特定遊技開始口に入球したことに基づいて前記特定遊技が実行される場合と、前記第2の入球時期に前記特定遊技開始口に入球したことに基づいて前記特定遊技が実行される場合とで、遊技者が獲得可能な利益量の期待値が同じであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の遊技機。
  7. 前記当否判定手段の当否判定結果に基づいて、識別情報が変動表示する識別情報表示手段を備え、
    前記特定遊技許可状態発生手段は、前記識別情報表示手段に当り態様を示す識別情報が停止表示されることを条件に、前記特定遊技許可状態を発生する遊技機であって、
    前記当り態様を示す識別情報として、複数の識別情報を有し、
    前記入球時期設定手段は、前記第1の入球時期又は前記第2の入球時期の一方又は両方を、前記当り態様を示す識別情報に基づいて、異なる長さの期間に設定することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の遊技機。
  8. 前記入球時期設定手段が、前記第1の入球時期又は前記第2の入球時期の何れの時期に設定しているかを報知する報知手段を備え、
    任意の時期に、前記特定遊技開始口に入球可能としたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013128684A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Takao Co Ltd 弾球遊技機

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Title
CSNC201300125012; '「CR天才バカボン4 決断の瞬間」' パチンコ攻略マガジン2012年6月24日号 , 20120524, p.26-30, 株式会社双葉社 *
JPN6015009957; '「CR天才バカボン4 決断の瞬間」' パチンコ攻略マガジン2012年6月24日号 , 20120524, p.26-30, 株式会社双葉社 *

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