JP2015019178A - ユーザ端末、ネットワーク装置、及びプロセッサ - Google Patents

ユーザ端末、ネットワーク装置、及びプロセッサ Download PDF

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Abstract

【課題】D2D通信を開始してから終了するまでの間においても、セルラ通信を行うことを可能とする。
【解決手段】UEは、D2D通信を行う場合に、複数のサブフレームの一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、セルラ通信用期間以外のサブフレームをD2D通信用期間として使用する。UEは、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を使用することにより、D2D通信を開始してから終了するまでの間においてセルラ通信を行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、D2D通信をサポートする移動通信システムにおいて用いられるユーザ端末、ネットワーク装置、及びプロセッサに関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、リリース12以降の新機能として、端末間(Device to Device:D2D)通信の導入が検討されている(非特許文献1参照)。
D2D通信では、近接する複数のユーザ端末がネットワークを経由せずに直接的な端末間通信を行う。一方、移動通信システムの通常の通信であるセルラ通信では、ユーザ端末がネットワークを経由して通信を行う。
D2D通信は、近接するユーザ端末間で低送信電力の無線通信を行うことができるため、セルラ通信に比べて、ユーザ端末の消費電力及びネットワークの負荷を削減できる。
3GPP技術報告書 「TR 22.803 V12.1.0」 2013年3月
ところで、ユーザ端末は、セルラ通信及びD2D通信で1つの無線送受信機を共用することが想定される。
ここで、セルラ通信及びD2D通信で取り扱う送信電力レベルは異なるため、ユーザ端末が1つの無線送受信機でセルラ通信及びD2D通信を同時に行うことは困難である。
従って、ユーザ端末は、D2D通信を開始してから終了するまでの間において、セルラ通信を行うことができない問題がある。
そこで、本発明は、D2D通信を開始してから終了するまでの間においても、セルラ通信を行うことを可能とするユーザ端末、ネットワーク装置、及びプロセッサを提供することを目的とする。
第1の特徴に係るユーザ端末は、ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行う制御部を備える。前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含む。前記制御部は、前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として使用する。
第2の特徴に係るネットワーク装置は、ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて、前記ネットワークに含まれる。前記ネットワーク装置は、前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行うユーザ端末を制御する制御部を備える。前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含む。前記制御部は、前記ユーザ端末が前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として前記ユーザ端末に使用させる。
第3の特徴に係るプロセッサは、ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて用いられるユーザ端末に備えられる。前記プロセッサは、前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行う処理を実行する。前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含む。前記プロセッサは、前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として使用する。
本発明によれば、D2D通信を開始してから終了するまでの間においても、セルラ通信を行うことを可能とするユーザ端末、ネットワーク装置、及びプロセッサを提供できる。
第1実施形態及び第2実施形態に係るLTEシステムの構成図である。 第1実施形態及び第2実施形態に係るUEのブロック図である。 第1実施形態及び第2実施形態に係るeNBのブロック図である。 第1実施形態及び第2実施形態に係る無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。 第1実施形態及び第2実施形態に係る無線フレームの構成図である。 第1実施形態及び第2実施形態に係るD2D通信を説明するための図である。 D2D通信のみを行うUEに対して設定されるD2D通信用期間及びセルラ通信用期間を説明するための図である。 D2D通信中にセルラ通信を開始したUEに対して設定されるD2D通信用期間及びセルラ通信用期間を説明するための図である。 第1実施形態及び第2実施形態に係る動作環境を説明するための図である。 第1実施形態に係る動作パターン1のシーケンス図である。 D2D通信中にセルラ通信が開始された後におけるeNBのスケジューリング動作を示すフロー図である。 第1実施形態に係る動作パターン2のシーケンス図である。 通信要求を受信したeNBの動作を示すフロー図である。 第1実施形態に係る動作パターン3のシーケンス図である。 第1実施形態に係る動作パターン4のシーケンス図である。 第1実施形態に係る動作パターン5のシーケンス図である。 第2実施形態に係る、設定パターンの更新が必要であるか否かの判定の具体例1を示す図である。 第2実施形態に係る、設定パターンの更新が必要であるか否かの判定の具体例2を示す図である。 第2実施形態に係る動作シーケンス図である。
[実施形態の概要]
第1実施形態及び第2実施形態に係るユーザ端末は、ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行う制御部を備える。前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含む。前記制御部は、前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として使用する。
第1実施形態及び第2実施形態では、前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間を使用することにより、前記D2D通信を開始してから終了するまでの間において前記セルラ通信を行う。
第1実施形態では、前記制御部は、前記D2D通信を開始してから終了するまでの間において前記セルラ通信を開始する場合に、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間の設定パターンを決定するための情報を前記ネットワークに含まれるネットワーク装置に送信する。
第1実施形態では、前記設定パターンを決定するための情報は、前記D2D通信における通信状況を示す情報を含む。
第2実施形態では、前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間を使用して前記D2D通信及び前記セルラ通信を行っており、かつ、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間の設定パターンの更新が必要であると判定した場合に、前記設定パターンを更新するための情報を前記ネットワークに含まれるネットワーク装置に送信する。
第2実施形態では、前記制御部は、前記D2D通信及び前記セルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量に基づいて、前記設定パターンの更新が必要であるか否かを判定する。
第2実施形態では、前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況に基づいて、前記設定パターンの更新が必要であるか否かを判定する。
第1実施形態及び第2実施形態に係るネットワーク装置は、ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて、前記ネットワークに含まれる。前記ネットワーク装置は、前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行うユーザ端末を制御する制御部を備える。前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含む。前記制御部は、前記ユーザ端末が前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として前記ユーザ端末に使用させる。
第1実施形態では、前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間の設定パターンを決定するための情報を前記ユーザ端末から受信する。
第1実施形態では、前記設定パターンを決定するための情報は、前記D2D通信における通信状況を示す情報を含む。
第2実施形態では、前記制御部は、前記設定パターンを更新するための情報を前記ユーザ端末から受信する。
第2実施形態では、前記設定パターンを更新するための情報は、前記ユーザ端末における前記D2D通信及び前記セルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量を示す情報を含む。
第2実施形態では、前記設定パターンを更新するための情報は、前記ユーザ端末における前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況を示す情報を含む。
第1実施形態及び第2実施形態に係るプロセッサは、ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて用いられるユーザ端末に備えられる。前記プロセッサは、前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行う処理を実行する。前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含む。前記プロセッサは、前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として使用する。
[第1実施形態]
以下において、本発明をLTEシステムに適用する場合の実施形態を説明する。
(システム構成)
図1は、第1実施形態に係るLTEシステムの構成図である。図1に示すように、第1実施形態に係るLTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
UE100は、ユーザ端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置であり、接続先のセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100の構成については後述する。
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の構成については後述する。
eNB200は、1又は複数のセルを管理しており、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータのルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能などを有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
EPC20は、コアネットワークに相当する。E−UTRAN10及びEPC20によりLTEシステムのネットワークが構成される。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300を含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御などを行う。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行う。MME/S−GW300は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。
図2は、UE100のブロック図である。図2に示すように、UE100は、複数のアンテナ101、無線送受信機110、ユーザインターフェイス120、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機130、バッテリ140、メモリ150、及びプロセッサ160を備える。メモリ150及びプロセッサ160は、制御部を構成する。UE100は、GNSS受信機130を有していなくてもよい。また、メモリ150をプロセッサ160と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ160’としてもよい。
複数のアンテナ101及び無線送受信機110は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機110は、プロセッサ160が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換して複数のアンテナ101から送信する。また、無線送受信機110は、複数のアンテナ101が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ160に出力する。
ユーザインターフェイス120は、UE100を所持するユーザとのインターフェイスであり、例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカ、及び各種ボタンなどを含む。ユーザインターフェイス120は、ユーザからの操作を受け付けて、該操作の内容を示す信号をプロセッサ160に出力する。GNSS受信機130は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をプロセッサ160に出力する。バッテリ140は、UE100の各ブロックに供給すべき電力を蓄える。
メモリ150は、プロセッサ160により実行されるプログラム、及びプロセッサ160による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ160は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ150に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサ160は、さらに、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサ160は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
図3は、eNB200のブロック図である。図3に示すように、eNB200は、複数のアンテナ201、無線送受信機210、ネットワークインターフェイス220、メモリ230、及びプロセッサ240を備える。メモリ230及びプロセッサ240は、制御部を構成する。
複数のアンテナ201及び無線送受信機210は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機210は、プロセッサ240が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換して複数のアンテナ201から送信する。また、無線送受信機210は、複数のアンテナ201が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ240に出力する。
ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。
メモリ230は、プロセッサ240により実行されるプログラム、及びプロセッサ240による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ240は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ230に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ240は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
図4は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図4に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されており、第1層は物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Media Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式)及びUE100への割当リソースブロックを決定するスケジューラを含む。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のための制御信号(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100は接続状態(RRC接続状態)であり、そうでない場合、UE100はアイドル状態(RRCアイドル状態)である。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
図5は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンク(DL)にはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)、上りリンク(UL)にはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。
図5に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルによりリソースエレメントが構成される。
UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより構成され、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により構成される。
DLにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に制御信号を伝送するための物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される領域である。また、各サブフレームの残りの部分は、主にユーザデータを伝送するための物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用できる領域である。
ULにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に制御信号を伝送するための物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される領域である。各サブフレームにおける残りの部分は、主にユーザデータを伝送するための物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用できる領域である。
(D2D通信)
第1実施形態に係るLTEシステムは、直接的な端末間通信(UE間通信)であるD2D通信をサポートする。ここでは、D2D通信を、LTEシステムの通常の通信であるセルラ通信と比較して説明する。セルラ通信は、データパスがネットワーク(E−UTRAN10、EPC20)を経由する通信モードである。データパスとは、ユーザデータの通信経路である。これに対し、D2D通信は、UE間に設定されるデータパスがネットワークを経由しない通信モードである。
図6は、D2D通信を説明するための図である。図6に示すように、D2D通信は、データパスがeNB200を経由しない。相互に近接するUE100−1及びUE100−2は、eNB200のセルにおいて、低送信電力で直接的に無線通信を行う。このように、近接するUE100−1及びUE100−2が低送信電力で直接的に無線通信を行うことにより、セルラ通信と比べて、UE100の消費電力を削減し、かつ、隣接セルへの干渉を低減できる。
但し、UE100は、セルラ通信及びD2D通信で1つの無線送受信機110を共用することが想定される。ここで、セルラ通信及びD2D通信で取り扱う送信電力レベルは異なるため、UE100が1つの無線送受信機110でセルラ通信及びD2D通信を同時に行うことは困難である。
(第1実施形態に係る動作)
次に、第1実施形態に係る動作について説明する。
(1)動作概要
第1実施形態に係るUE100は、移動通信システム(LTEシステム)の無線リソースを使用してD2D通信を行う。無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含む。「通信期間」とは、LTEシステムにおいては、無線フレーム、サブフレーム、又はスロットであるが、以下の説明においてはサブフレームを例示する。UE100は、D2D通信を行う場合に、複数のサブフレームの一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、セルラ通信用期間以外のサブフレームをD2D通信用期間として使用する。また、eNB200は、UE100がD2D通信を行う場合に、複数のサブフレームの一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、セルラ通信用期間以外のサブフレームをD2D通信用期間としてUE100に使用させる。そして、UE100は、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を使用することにより、D2D通信を開始してから終了するまでの間においてセルラ通信を行う。
従って、第1実施形態によれば、セルラ通信及びD2D通信で1つの無線送受信機110を共用するUE100であっても、D2D通信を開始してから終了するまでの間においてセルラ通信を行うことができる。特に、セルラ通信用期間として確保した一部のサブフレームをセルラ通信の着信又は発信用に使用できるため、D2D通信中にセルラ通信の着信又は発信が可能となる。
図7は、D2D通信のみを行うUE100に対して設定されるD2D通信用期間及びセルラ通信用期間を説明するための図である。図7に示すように、UE100は、D2D通信を行っている場合であっても、複数のサブフレームの一部をセルラ通信用期間として確保する。例えば、100サブフレーム中、2サブフレームをセルラ通信用期間として確保する。セルラ通信用期間に対応するサブフレームは、セルラ通信の着信又は発信用に使用される。D2D通信用期間に対応するサブフレームは、D2D通信におけるユーザデータ及び制御信号の伝送用に使用される。
図8は、D2D通信中にセルラ通信を開始したUE100に対して設定されるD2D通信用期間及びセルラ通信用期間を説明するための図である。図8に示すように、D2D通信のみを行う場合(図7参照)に比べて、多くのセルラ通信用期間が設定されている。図8の例では、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間が交互に設けられる。セルラ通信用期間に対応するサブフレームは、セルラ通信におけるユーザデータ及び制御信号の伝送用に使用される。D2D通信用期間に対応するサブフレームは、D2D通信におけるユーザデータ及び制御信号の伝送用に使用される。
UE100は、D2D通信を開始してから終了するまでの間においてセルラ通信を開始する場合に、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定するための情報をeNB200に送信してもよい。この場合、eNB200は、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定するための情報をUE100から受信する。設定パターンとは、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の割合(バランス)及び配置順序である。設定パターンを決定するための情報は、D2D通信における通信状況を示す情報(以下、「D2D通信情報」という。)を含む。これにより、eNB200においてD2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを適切に決定できる。
D2D通信情報は、例えば、UE100が1つのD2D通信グループ内でD2D通信を行う通信相手UEの数、及び/又は、UE100が参加するD2D通信グループの数である。すなわち、D2D通信情報は、D2D通信で取り扱う潜在的なデータ量を推測可能な情報である。よって、eNB200は、D2D通信で取り扱う潜在的なデータ量に見合った時間長を有するD2D通信用期間を設定できる。
なお、eNB200は、D2D通信情報に加えて、セルラ通信に関する情報(以下、「セルラ通信情報」という。)も考慮して、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定してもよい。セルラ通信情報は、例えば、D2D通信を行うUE100が開始しようとするセルラ通信の通信種別、及び/又は、D2D通信を行うUE100が開始しようとするセルラ通信に使用される帯域(無線リソース)である。
(2)動作具体例
以下において、第1実施形態に係る動作具体例を説明する。図9は、第1実施形態に係る動作環境を説明するための図である。図9に示すように、コアネットワークであるEPC20には、eNB200−1、eNB200−2、及びサーバ300が接続されている。サーバ300は、UE100に対するサービスを提供するためのWebサーバ又はFTPサーバなどである。eNB200−1のセルには、UE100−1とのD2D通信を行うUE100−2が在圏している。UE100−1は、eNB200−1のセルの外(例えば、圏外)である。eNB200−2のセルには、UE100−3が在圏している。
以下の動作パターン1乃至3では、UE100−1とUE100−2との間でD2D通信を行っている際に、UE100−3がUE100−2に対する発信(通信接続)を行う。すなわち、UE100−2は、D2D通信中にセルラ通信の着信を受ける。これに対し、以下の動作パターン4及び5では、UE100−1とUE100−2との間でD2D通信を行っている際に、UE100−2がサーバ300に対する発信(アクセス)を行う。
(2.1)動作パターン1
図10は、動作パターン1のシーケンス図である。動作パターン1では、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをeNB200−1主導で決定するケースを想定する。また、動作パターン1では、eNB200−1がUE100−2に関するD2D通信情報を予め取得しているケースを想定する。
図10に示すように、ステップS101において、UE100−1とUE100−2との間でD2D通信が行われている。ステップS102において、UE100−3は、UE100−2に対する発信(通信要求)を行う。
ステップS103において、自セル内のUE100−2に対する通信要求を検知したeNB200−1は、予め取得しているD2D通信情報に応じて、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定する。その際、eNB200−1は、セルラ通信情報を考慮してもよい。ステップS104において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、セルラ通信の接続要求(ページング)をUE100−2に送信する。なお、ステップS104は、ステップS102とステップS103との間で行われてもよい。
ステップS105において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをUE100−2に通知する。ステップS106において、eNB200−1から設定パターンの通知を受けたUE100−2は、当該設定パターンにおけるD2D通信用期間を示す情報をUE100−1に通知する。
ステップS107において、UE100−2は、eNB200−1から通知された設定パターンに従い、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を設定する。ステップS108において、UE100−1は、UE100−2から通知されたD2D通信用期間を設定する。
ステップS109において、UE100−2は、セルラ通信用期間を利用して、eNB200−1から受信した接続要求に対する応答(接続要求応答)をeNB200−1に送信する。接続要求応答を受信したeNB200−1は、通信要求応答をUE100−3に送信する。その結果、UE100−2とUE100−3との間でセルラ通信の通信セッションが確立される(ステップS112)。一方、UE100−1とUE100−2との間では、D2D通信が継続される(ステップS111)。
図11は、D2D通信中にセルラ通信が開始された後におけるeNB200−1のスケジューリング動作を示すフロー図である。
図11に示すように、ステップS1201において、eNB200−1は、UE100−2のセルラ通信用期間であるか否かを確認する。UE100−2のセルラ通信用期間である場合(ステップS1201:Yes)、ステップS1202において、eNB200−1は、UE100−2への未送信データ(バッファ蓄積)があるか否かを確認する。UE100−2への未送信データがある場合(ステップS1202:Yes)、ステップS1203において、eNB200−1は、セルラ通信用期間に含まれる無線リソース(リソースブロック)をUE100−2に割り当てる。
(2.2)動作パターン2
図12は、動作パターン2のシーケンス図である。動作パターン2では、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをeNB200−1主導で決定するケースを想定する。また、動作パターン2では、eNB200−1がUE100−2に関するD2D通信情報を予め取得していないケースを想定する。ここでは、動作パターン2について、動作パターン1との相違点を主として説明する。
図12に示すように、ステップS121において、自セル内のUE100−2に対する通信要求を検知したeNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、セルラ通信の接続要求(ページング)をUE100−2に送信する。ステップS122において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、D2D通信情報を要求するD2D通信情報取得要求をUE100−2に送信する。なお、ステップS122は、ステップS121と同時に行われてもよい。
ステップS123において、D2D通信情報取得要求を受信したUE100−2は、D2D通信情報をeNB200−1に送信する。ステップS103において、D2D通信情報を受信したeNB200−1は、D2D通信情報に応じて、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定する。その際、eNB200−1は、セルラ通信情報を考慮してもよい。以降の動作については、動作パターン1と同様である。
図13は、通信要求を受信したeNB200−1の動作を示すフロー図である。図13は、図12のステップS122、S123、及びS103と対応する。
図13に示すように、ステップS1101において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、D2D通信情報を要求するD2D通信情報取得要求をUE100−2に送信する。ステップS1102において、eNB200−1は、UE100−2からD2D通信情報を取得する。ステップS1103において、eNB200−1は、D2D通信情報に応じて、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定し、UE100−2に通知する。
(2.3)動作パターン3
図14は、動作パターン3のシーケンス図である。動作パターン3では、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをUE100−2主導で決定するケースを想定する。ここでは、動作パターン3について、動作パターン1との相違点を主として説明する。
図14に示すように、ステップS131において、自セル内のUE100−2に対する通信要求を検知したeNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、セルラ通信の接続要求(ページング)をUE100−2に送信する。ステップS132において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、セルラ通信情報をUE100−2に通知する。セルラ通信情報は、例えば、D2D通信を行うUE100が開始しようとするセルラ通信の通信種別、及び/又は、D2D通信を行うUE100が開始しようとするセルラ通信に予測される帯域(データレート)である。セルラ通信情報は、UE100−2に対する通信要求に基づいて設定されてもよい。なお、ステップS132は、ステップS131と同時に行われてもよい。
ステップS133において、セルラ通信情報を受信したUE100−2は、セルラ通信情報及びD2D通信情報に応じて、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定する。ステップS134において、UE100−2は、セルラ通信用期間を利用して、自身が希望する設定パターンをeNB200−1に通知する。ステップS135において、eNB200−1は、UE100−2が希望する設定パターンを許可するか否かを判定する。ここでは、eNB200−1が、UE100−2が希望する設定パターンを許可すると判定したと仮定して、説明を進める。
ステップS105において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをUE100−2に通知する。以降の動作については、動作パターン1と同様である。
(2.4)動作パターン4
図15は、動作パターン4のシーケンス図である。動作パターン4では、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをeNB200−1主導で決定するケースを想定する。
図15に示すように、ステップS201において、UE100−1とUE100−2との間でD2D通信が行われている。ステップS202において、UE100−2は、発信を行うために、セルラ通信用期間を利用して通信要求をeNB200−1に送信する。ステップS203において、UE100−2は、D2D通信情報をeNB200−1に送信する。なお、ステップS203は、ステップS202と同時に行われてもよい。
ステップS204において、D2D通信情報を受信したeNB200−1は、D2D通信情報に応じて、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定する。その際、eNB200−1は、セルラ通信情報を考慮してもよい。ステップS205において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをUE100−2に通知する。ステップS206において、eNB200−1から設定パターンの通知を受けたUE100−2は、当該設定パターンにおけるD2D通信用期間を示す情報をUE100−1に通知する。
ステップS207において、UE100−2は、eNB200−1から通知された設定パターンに従い、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を設定する。ステップS208において、UE100−1は、UE100−2から通知されたD2D通信用期間を設定する。そして、UE100−2とサーバ300との間でセルラ通信の通信セッションが確立される(ステップS210)。一方、UE100−1とUE100−2との間では、D2D通信が継続される(ステップS209)。
(2.5)動作パターン5
図16は、動作パターン5のシーケンス図である。動作パターン5では、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをUE100−2主導で決定するケースを想定する。ここでは、動作パターン5について、動作パターン4との相違点を主として説明する。
図16に示すように、ステップS202において、UE100−2は、発信を行うために、セルラ通信用期間を利用して通信要求をeNB200−1に送信する。ステップS211において、UE100−2は、D2D通信情報に応じて、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定する。ステップS212において、UE100−2は、セルラ通信用期間を利用して、自身が希望する設定パターンをeNB200−1に通知する。ステップS213において、eNB200−1は、UE100−2が希望する設定パターンを許可するか否かを判定する。ここでは、eNB200−1が、UE100−2が希望する設定パターンを許可すると判定したと仮定して、説明を進める。
ステップS205において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンをUE100−2に通知する。以降の動作については、動作パターン4と同様である。
(2.6)D2D通信情報
ここでは、D2D通信情報の具体例、及びD2D通信情報に基づく設定パターン(D2D用通信期間及びセルラ通信用期間の割合)の具体例について説明する。
第1に、D2D通信情報は、D2D通信UE数(Nu)とすることができる。D2D通信情報に基づく設定パターンとしては、D2D通信用期間(Td)及びセルラ通信用期間(Tc)を割り当てる場合、
Td:Tc=Nu:1
とすることができる。
第2に、D2D通信情報は、D2Dグループ数(Ng)とすることができる。D2D通信情報に基づく設定パターンとしては、D2D通信用期間(Td)及びセルラ通信用期間(Tc)を割り当てる場合、
Td:Tc=Ng:1
とすることができる。
第3に、D2D通信情報は、D2Dグループ数(Ng)及びD2D通信スループット{W[1]…W[Ng]}とすることができる。D2D通信情報に基づく設定パターンとしては、D2D通信用期間(Td)及びセルラ通信用期間(Tc)を割り当てる場合、
Figure 2015019178
とすることができる。ここで「Wcell」はセルラ通信の(想定)スループットである。
第4に、D2D通信情報は、D2Dグループ数(Ng)及びD2D通信スループット{W[1]…W[Ng]}、及び無線帯域{w[1]…w[Ng]}とすることができる。D2D通信情報に基づく設定パターンとしては、D2D通信用期間(Td)及びセルラ通信用期間(Tc)を割り当てる場合、
Figure 2015019178
とすることができる。ここで「Wcell」はセルラ通信の(想定)スループット、「wcell」はセルラ通信の想定帯域である。
(第1実施形態のまとめ)
上述したように、UE100は、D2D通信を行う場合に、複数のサブフレームの一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、セルラ通信用期間以外のサブフレームをD2D通信用期間として使用する。また、eNB200は、UE100がD2D通信を行う場合に、複数のサブフレームの一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、セルラ通信用期間以外のサブフレームをD2D通信用期間としてUE100に使用させる。そして、UE100は、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を使用することにより、D2D通信を開始してから終了するまでの間においてセルラ通信を行う。
従って、セルラ通信及びD2D通信で1つの無線送受信機110を共用するUE100であっても、D2D通信を開始してから終了するまでの間においてセルラ通信を行うことができる。特に、セルラ通信用期間として確保した一部のサブフレームをセルラ通信の着信又は発信用に使用できるため、D2D通信中にセルラ通信の着信又は発信が可能となる。
UE100は、D2D通信を開始してから終了するまでの間においてセルラ通信を開始する場合に、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを決定するための情報(D2D通信情報)をeNB200に送信する。これにより、eNB200においてD2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンを適切に決定できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を主として説明する。第2実施形態は、システム構成及び動作環境については、第1実施形態と同様である。
第1実施形態では、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を設定した後、設定パターンを更新することについて特に触れなかった。第2実施形態では、設定パターンを更新する動作について説明する。
第2実施形態では、UE100は、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を使用してD2D通信及びセルラ通信を行っており、かつ、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターンの更新が必要であると判定した場合に、設定パターンを更新するための情報をeNB200に送信する。
第2実施形態では、UE100は、D2D通信及びセルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量に基づいて、設定パターンの更新が必要であるか否かを判定する。また、UE100は、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況に基づいて、設定パターンの更新が必要であるか否かを判定する。
第2実施形態では、設定パターンを更新するための情報は、UE100におけるD2D通信及びセルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量を示す情報を含んでもよい。また、設定パターンを更新するための情報は、UE100におけるD2D通信用期間及びセルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況を示す情報を含んでもよい。
図17は、設定パターンの更新が必要であるか否かの判定の具体例1を示す図である。図18は、設定パターンの更新が必要であるか否かの判定の具体例2を示す図である。
図17及び図18に示すように、UE100は、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況(ここでは、未使用割合)と、D2D通信及びセルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量(ここでは、バッファ滞留増加量)と、に基づいて、現在の設定パターンの更新が必要か否かを判定する。具体的には、UE100は、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間のバランスが悪くなっているか否かを判定する。
図17及び図18において、未使用割合がゼロよりも大きいということは、余剰が生じていることを意味する。また、バッファ滞留増加量がゼロよりも大きいということは、不足が生じていることを意味する。よって、未使用割合とバッファ滞留増加量との組み合わせにより、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の設定パターン(バランス)に問題があるか否かを判定できる。なお、D2D通信のグループ毎にバランスを決定している場合は、D2D通信をグループ毎に分けた状態で判定を行ってもよい。
図19は、第2実施形態に係る動作シーケンス図である。ここでは、第1実施形態に係る動作パターン5によりD2D通信中にセルラ通信を開始した後において設定パターンを更新する動作を説明する。
図19に示すように、ステップS201乃至S210は、第1実施形態に係る動作パターン5と同様である。
ステップS301において、UE100−2は、図17及び図18に示した判定方法により、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間のバランスに問題があるか否かを判定する。
バランスに問題がある場合、ステップS302において、UE100−2は、設定パターンを更新するためのバランス修正要求をeNB200に送信する。バランス修正要求は、D2D通信及びセルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量の情報を含んでもよい。また、バランス修正要求は、UE100におけるD2D通信用期間及びセルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況を示す情報を含んでもよい。
ステップS303において、eNB200−1は、バランス修正要求に基づいて、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間のバランスを修正するように、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間の新たな設定パターンを決定する。
ステップS304において、eNB200−1は、セルラ通信用期間を利用して、新たな設定パターンをUE100−2に通知する。ステップS305において、eNB200−1から新たな設定パターンの通知を受けたUE100−2は、当該設定パターンにおけるD2D通信用期間を示す情報をUE100−1に通知する。
ステップS306において、UE100−2は、eNB200−1から通知された設定パターンに従い、D2D通信用期間及びセルラ通信用期間を設定する。ステップS307において、UE100−1は、UE100−2から通知されたD2D通信用期間を設定する。そして、UE100−2とUE100−3との間でセルラ通信の通信セッションが継続される(ステップS309)。一方、UE100−1とUE100−2との間では、D2D通信が継続される(ステップS308)。
[その他の実施形態]
上述した各実施形態では、本発明に係るネットワーク装置の具体例としてeNB200を説明したが、本発明に係るネットワーク装置はeNB200に限らず、eNB200の上位装置(MME300又はOAMなど)であってもよい。
上述した各実施形態では、セルラ通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。
10…E−UTRAN、20…EPC、100…UE、101…アンテナ、110…無線送受信機、120…ユーザインターフェイス、130…GNSS受信機、140…バッテリ、150…メモリ、160…プロセッサ、200…eNB、201…アンテナ、210…無線送受信機、220…ネットワークインターフェイス、230…メモリ、240…プロセッサ、300…MME/S−GW

Claims (14)

  1. ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて用いられるユーザ端末であって、
    前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行う制御部を備え、
    前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含み、
    前記制御部は、前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として使用することを特徴とするユーザ端末。
  2. 前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間を使用することにより、前記D2D通信を開始してから終了するまでの間において前記セルラ通信を行うことを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
  3. 前記制御部は、前記D2D通信を開始してから終了するまでの間において前記セルラ通信を開始する場合に、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間の設定パターンを決定するための情報を前記ネットワークに含まれるネットワーク装置に送信することを特徴とする請求項2に記載のユーザ端末。
  4. 前記設定パターンを決定するための情報は、前記D2D通信における通信状況を示す情報を含むことを特徴とする請求項3に記載のユーザ端末。
  5. 前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間を使用して前記D2D通信及び前記セルラ通信を行っており、かつ、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間の設定パターンの更新が必要であると判定した場合に、前記設定パターンを更新するための情報を前記ネットワークに含まれるネットワーク装置に送信することを特徴とする請求項2に記載のユーザ端末。
  6. 前記制御部は、前記D2D通信及び前記セルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量に基づいて、前記設定パターンの更新が必要であるか否かを判定することを特徴とする請求項5に記載のユーザ端末。
  7. 前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況に基づいて、前記設定パターンの更新が必要であるか否かを判定することを特徴とする請求項5に記載のユーザ端末。
  8. ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて、前記ネットワークに含まれるネットワーク装置であって、
    前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行うユーザ端末を制御する制御部を備え、
    前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含み、
    前記制御部は、前記ユーザ端末が前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として前記ユーザ端末に使用させることを特徴とするネットワーク装置。
  9. 前記制御部は、前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間の設定パターンを決定するための情報を前記ユーザ端末から受信することを特徴とする請求項8に記載のネットワーク装置。
  10. 前記設定パターンを決定するための情報は、前記D2D通信における通信状況を示す情報を含むことを特徴とする請求項9に記載のネットワーク装置。
  11. 前記制御部は、前記設定パターンを更新するための情報を前記ユーザ端末から受信することを特徴とする請求項8に記載のネットワーク装置。
  12. 前記設定パターンを更新するための情報は、前記ユーザ端末における前記D2D通信及び前記セルラ通信のそれぞれのバッファ滞留量を示す情報を含むことを特徴とする請求項11に記載のネットワーク装置。
  13. 前記設定パターンを更新するための情報は、前記ユーザ端末における前記D2D通信用期間及び前記セルラ通信用期間のそれぞれの実使用状況を示す情報を含むことを特徴とする請求項11に記載のネットワーク装置。
  14. ネットワークを介して通信を行うセルラ通信と、前記ネットワークを介さずに端末間通信を行うD2D通信と、をサポートする移動通信システムにおいて用いられるユーザ端末に備えられるプロセッサであって、
    前記プロセッサは、前記移動通信システムの無線リソースを使用して前記D2D通信を行う処理を実行し、
    前記無線リソースは、時間方向に分割された複数の通信期間を含み、
    前記プロセッサは、前記D2D通信を行う場合に、前記複数の通信期間の一部をセルラ通信用期間として確保しつつ、前記セルラ通信用期間以外の通信期間をD2D通信用期間として使用することを特徴とするプロセッサ。
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