JP2015016706A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内への送風空気を2つの顕熱交換器で熱交換させる車両用空調装置において、吹出空気の温度分布を容易に調整可能にする。【解決手段】車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するケーシング31と、ケーシング31内に収容され、空気通路を流れる空気と熱媒体とを顕熱交換させる第1熱交換器27と、ケーシング31内に収容され、第1熱交換器27で顕熱交換された空気と熱媒体とを顕熱交換させる第2熱交換器23とを備え、第1熱交換器27および第2熱交換器23は、熱媒体が流れる複数本のチューブ271、231を有し、第1熱交換器27のチューブ271の長手方向と、第2熱交換器23のチューブ231の長手方向とが互いに同一方向になっている。【選択図】図5

Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
従来、特許文献1には、車室内への送風空気を冷却する冷却用熱交換器と、車室内への送風空気を加熱する加熱用熱交換機とを備える車両用空調装置が記載されている。
冷却用熱交換器は、車室内への送風空気と冷凍サイクルの低圧側冷媒とを熱交換させることによって、低圧側冷媒を蒸発させて車室内への送風空気を冷却する。すなわち、冷却用熱交換器は、低圧側冷媒の蒸発潜熱を利用して、車室内への送風空気を冷却する。
冷却用熱交換器は低圧側冷媒の蒸発潜熱を利用して車室内への送風空気を冷却するので、理論上、冷却用熱交換器では低圧側冷媒の温度は一定であり、冷却用熱交換器から吹き出される空気の温度分布は発生しない。
特許第3237331号公報
本出願人は、車両用空調装置において、冷却用熱交換器および加熱用熱交換機に顕熱交換器を用いることを検討している。この検討例では、冷却用熱交換器は、車室内への送風空気と低温冷却水とを熱交換させ、加熱用熱交換器は、車室内への送風空気と高温冷却水とを熱交換させる。
この検討例では、冷却用熱交換器および加熱用熱交換機では冷却水が相変化しない。すなわち、冷却用熱交換器および加熱用熱交換機は、顕熱交換によって、車室内への送風空気を冷却および加熱する。
この検討例によると、冷却用熱交換器および加熱用熱交換機は顕熱交換によって車室内への送風空気を冷却および加熱するので、冷却用熱交換器および加熱用熱交換機において冷却水の温度が一定でなく変化する。そのため、冷却用熱交換器および加熱用熱交換機から吹き出される空気の温度分布が発生してしまうので、乗員の温度快適性を損なうおそれがある。
本発明は上記点に鑑みて、車室内への送風空気を2つの顕熱交換器で熱交換させる車両用空調装置において、吹出空気の温度分布を容易に調整可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するケーシング(31)と、
ケーシング(31)内に収容され、空気通路を流れる空気と熱媒体とを顕熱交換させる第1熱交換器(27)と、
ケーシング(31)内に収容され、第1熱交換器(27)で顕熱交換された空気と熱媒体とを顕熱交換させる第2熱交換器(23)とを備え、
第1熱交換器(27)および第2熱交換器(23)は、熱媒体が流れる複数本のチューブ(271、231)を有し、
第1熱交換器(27)のチューブ(271)の長手方向と、第2熱交換器(23)のチューブ(231)の長手方向とが互いに同一方向になっていることを特徴とする。
これによると、第1熱交換器(27)の吹出空気の温度分布が生じる方向と、第2熱交換器(23)の吹出空気の温度分布が生じる方向とを同一方向にすることができる。このため、第1熱交換器(27)および第2熱交換器(23)で得られる空調空気の温度分布を容易に調整できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における車両用空調装置を示す全体構成図であり、暖房運転時の状態を示している。 第1実施形態における車両用空調装置を示す全体構成図であり、冷房運転時の状態を示している。 第1実施形態におけるフェイス吹出口の配置を示す斜視図である。 第1実施形態におけるクーラコア(ヒータコア)の正面図である。 第1実施形態におけるクーラコアおよびヒータコアの冷却水流れ方向を示す模式図である。 第2実施形態におけるクーラコアおよびヒータコアの冷却水流れ方向を示す模式図である。 第3実施形態におけるクーラコアおよびヒータコアの冷却水流れ方向を示す模式図である。 第4実施形態におけるクーラコアおよびヒータコアの冷却水流れ方向を示す模式図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に示す車両用空調装置1は、エンジン(内燃機関)から走行用駆動力を得る通常のエンジン車両のみならず、ハイブリッド車両や電気自動車等、種々の車両に適用可能である。
ヒートポンプサイクル10(冷凍サイクル)は、車両用空調装置1において、空調対象空間である車室内へ送風される車室内送風空気を加熱あるいは冷却する機能を果たす。従って、このヒートポンプサイクル10は、冷媒流路を切り替えて、熱交換対象流体である車室内送風空気を加熱して車室内を暖房する暖房運転(加熱運転)、車室内送風空気を冷却して車室内を冷房する冷房運転(冷却運転)を実行できる。
図1では、暖房運転時における冷媒の流れを実線矢印で示している。図2では、冷房運転時における冷媒の流れを実線矢印で示している。
ヒートポンプサイクル10は、冷媒としてHFC系冷媒(具体的には、R134a)を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。亜臨界冷凍サイクルを構成する冷媒であれば、HFO系冷媒(具体的には、R1234yf)等を採用してもよい。冷媒には圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
圧縮機11は、ヒートポンプサイクル10において冷媒を吸入し、圧縮して吐出する冷媒圧縮手段であり、車両のエンジンルーム内に配置されている。圧縮機11は、吐出容量が固定された固定容量型圧縮機11aを電動モータ11bにて駆動する電動圧縮機である。固定容量型圧縮機11aとしては、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用できる。
電動モータ11bは、圧縮機11の吐出能力を変更する吐出能力変更手段であり、電動モータ11bの回転数制御によって、圧縮機11の冷媒吐出能力が変更される。電動モータ11bとしては、交流モータ、直流モータのいずれの形式を採用してもよい。
圧縮機11の冷媒吐出口には、凝縮器12の冷媒入口側が接続されている。凝縮器12は、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒と冷却水とを熱交換させて、高温高圧冷媒を凝縮させるとともに冷却水を加熱する加熱用熱交換器である。
冷却水は、熱媒体としての流体である。本実施形態では、冷却水として、少なくともエチレングリコール、ジメチルポリシロキサンもしくはナノ流体を含む液体、または不凍液体が用いられている。
凝縮器12の冷媒出口側には、暖房用固定絞り13が接続されている。暖房用固定絞り13は、暖房運転時に凝縮器12から流出した冷媒を減圧膨張させる暖房運転用の減圧手段である。暖房用固定絞り13としては、オリフィス、キャピラリチューブ等を採用できる。
暖房用固定絞り13の出口側には、室外熱交換器16の冷媒入口側が接続されている。室外熱交換器16は、暖房用固定絞り13で減圧された低圧冷媒と送風ファン17から送風された外気とを熱交換させる冷媒外気熱交換器であり、車両のエンジンルーム内に配置されている。
室外熱交換器16は、暖房運転時には、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる蒸発器として機能し、冷房運転時には、高圧冷媒を放熱させる放熱器として機能する。
送風ファン17は、入力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。送風ファン17は、室外熱交換器16への送風空気量を変更する送風空気量変更手段である。
凝縮器12の冷媒出口側には、固定絞り迂回用通路14が接続されている。固定絞り迂回用通路14は、凝縮器12から流出した冷媒を、暖房用固定絞り13を迂回させて室外熱交換器16側へ導く迂回手段である。
固定絞り迂回用通路14には、開閉弁15aが配置されている。開閉弁15aは、入力される制御電圧によって、その開閉作動が制御される電磁弁である。開閉弁15aは、固定絞り迂回用通路14を開閉する開閉手段である。
開閉弁15aは、ヒートポンプサイクル10の冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段である。冷媒が開閉弁15aを通過する際に生じる圧力損失は、暖房用固定絞り13を通過する際に生じる圧力損失に対して極めて小さい。従って、凝縮器12から流出した冷媒は、開閉弁15aが開いている場合には固定絞り迂回用通路14側を介して室外熱交換器16へ流入し、開閉弁15aが閉じている場合には暖房用固定絞り13を介して室外熱交換器16へ流入する。
冷媒流路切替手段として、開閉弁15aの代わりに電気式の三方弁等を採用してもよい。冷媒流路切替手段としての電気式の三方弁は、凝縮器12出口側と暖房用固定絞り13入口側とを接続する冷媒回路および凝縮器12出口側と固定絞り迂回用通路14入口側とを接続する冷媒回路を切り替えればよい。
室外熱交換器16の出口側には、電気式の三方弁15bが接続されている。三方弁15bは、入力される制御電圧によって、その作動が制御される電磁弁である。三方弁15bは、ヒートポンプサイクル10の冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段である。
三方弁15bは、暖房運転時には、室外熱交換器16の出口側とアキュムレータ18の入口側とを接続する冷媒流路に切り替え、冷房運転時には、室外熱交換器16の出口側と冷房用固定絞り19の入口側とを接続する冷媒流路に切り替える。
アキュムレータ18は、その内部に流入した冷媒の気液を分離して、サイクル内の余剰冷媒を蓄える低圧側冷媒用の気液分離器である。冷房用固定絞り19は、冷房運転時に室外熱交換器16から流出した冷媒を減圧膨張させる冷房運転用の減圧手段である。冷房用固定絞り19の基本的構成は、暖房用固定絞り13と同様である。
冷房用固定絞り19の出口側には、蒸発器20の冷媒入口側が接続されている。蒸発器20は、冷房用固定絞り19で減圧された低圧冷媒と冷却水とを熱交換させて、低圧冷媒を蒸発させるとともに冷却水を冷却する冷却用熱交換器である。蒸発器20の冷媒出口側には、アキュムレータ18の入口側が接続されている。
アキュムレータ18の気相冷媒出口には、圧縮機11の吸入側が接続されている。アキュムレータ18は、圧縮機11に液相冷媒が吸入されてしまうことを抑制して、圧縮機11の液圧縮を防止する機能を果たす。
凝縮器12は、第1冷却水回路21に配置されている。第1冷却水回路21は、冷却水が循環する回路である。第1冷却水回路21には、冷却水を循環させるための第1ポンプ22が配置されている。第1ポンプ22は、入力される制御電圧によって回転数(冷却水循環流量)が制御される電動ポンプである。
第1冷却水回路21には、ヒータコア23が配置されている。ヒータコア23は、凝縮器12で加熱された冷却水と送風機24から送風された送風空気とを熱交換させて車室内への送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。ヒータコア23は、冷却水と車室内への送風空気とを顕熱交換させる顕熱交換器(第2熱交換器)である。
蒸発器20は、第2冷却水回路25に配置されている。第2冷却水回路25は、冷却水が循環する回路である。第2冷却水回路25には、冷却水を循環させるための第2ポンプ26が配置されている。第2ポンプ26は、入力される制御電圧によって回転数(冷却水循環流量)が制御される電動ポンプである。
第2冷却水回路25には、クーラコア27が配置されている。クーラコア27は、蒸発器20で加熱された冷却水と送風機24から送風された送風空気とを熱交換させて車室内への送風空気を加熱する冷却用熱交換器である。クーラコア27は、冷却水と車室内への送風空気とを顕熱交換させる顕熱交換器(第1熱交換器)である。
ヒータコア23、送風機24およびクーラコア27は、室内空調ユニット30のケーシング31内に収容されている。室内空調ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されている。図1における上下矢印は、室内空調ユニット30の車両搭載状態における上下方向(重力方向)を示している。
ケーシング31は、室内空調ユニット30の外殻を形成している。ケーシング31は、内部に車室内へ送風される車室内送風空気の空気通路を形成しており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。
送風機24は、それぞれ異なるスクロールケーシングに収容された2つの遠心多翼ファン(シロッコファン)24a、24bを1つの電動モータで回転駆動する電動送風機である。この電動モータの回転軸は略上下方向に伸びており、第1遠心多翼ファン24aは第2遠心多翼ファン24bに対して下方に配置されている。送風機24は入力される制御電圧によって回転数(送風量)が制御される。
下方側の第1遠心多翼ファン24a側のスクロールケーシングに形成される第1空気吸込口24cには内外気切替装置(図示せず)が配置されている。
上方側の第2遠心多翼ファン24b側のスクロールケーシングに形成される第2空気吸込口24dの上流側には、内外気切替装置33が配置されている。内外気切替装置33は、第2空気吸込口24dへ車室内空気(内気)と車室外空気(外気)とを切替導入する内外気切替導入手段である。内外気切替装置33には、ケーシング31内に内気を導入させる内気導入口と、外気を導入させる外気導入口とが形成されている。
内外気切替装置33の内部には、内外気切替ドア33aが配置されている。内外気切替ドア33aは、内気導入口および外気導入口の開口面積を連続的に調整して、内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる内外気風量割合変化手段である。内外気切替ドア33aは、サーボモータ(図示せず)によって駆動される。サーボモータは、入力される制御信号によって作動が制御される。
図示を省略しているが、第1空気吸込口24cの上流側に配置された内外気切替装置の構造は、第2空気吸込口24dの上流側に配置された内外気切替装置33の構造と同様である。基本的に第1空気吸込口24cには内気が導入されるが、第1空気吸込口24cに外気が導入されるように切り替え可能になっている。
内外気切替装置33がケーシング31内へ外気を導入させると、第1遠心多翼ファン24a側から送風される第1送風空気の温度は、第2遠心多翼ファン24b側から送風される第2送風空気の温度と異なる温度となる。
低外気温時に車室内を暖房する暖房運転時には、外気温は内気温に対して低くなる。従って、暖房運転時に、内外気切替装置33がケーシング31内へ外気を導入させると、第1遠心多翼ファン24a側から送風される第1送風空気の温度は、第2遠心多翼ファン24b側から送風される第2送風空気の温度よりも高い温度になる。
送風機24の空気流れ下流側には、クーラコア27およびヒータコア23が、車室内送風空気の流れ方向X1、X2に対して、この順番に配置されている。換言すると、ヒータコア23は、クーラコア27に対して、車室内送風空気の流れ方向下流側に配置されている。
ケーシング31内の空気通路のうち、送風機24の空気流れ下流側からクーラコア27の上流側へ至る範囲には、第1仕切板31aが設けられている。第1仕切板31aは、第2遠心多翼ファン24b側から送風される送風空気をクーラコア27の上部へ導くとともに、第1遠心多翼ファン24a側から送風される送風空気をクーラコア27の下部へ導く導風手段である。
ケーシング31内の空気通路のうち、クーラコア27の下流側からヒータコア23の上流側へ至る範囲には、第2仕切板31bが設けられている。第2仕切板31bは、クーラコア27の上部から吹き出された送風空気をヒータコア23の上部へ導くとともに、クーラコア27の下部から吹き出された送風空気をヒータコア23の下部へ導く導風手段である。
すなわち、第1仕切板31aおよび第2仕切板31bは、ケーシング31内の空気通路を第1空気通路31cと第2空気通路31dとに仕切っている。
第1空気通路31cは、第2遠心多翼ファン24b側の内外気切替装置33から導入された空気(内気または外気)をクーラコア27の上部およびヒータコア23の上部へ導く内外気通路(内気通路または外気通路)である。
第2空気通路31dは、第1遠心多翼ファン24a側の第2空気吸込口24dから導入された内気をヒータコア23の下部に導く内気通路である。
第1空気通路31cのうちヒータコア23の上方側には、バイパス通路35が形成されている。第2空気通路31dcのうちヒータコア23の下方側にも、バイパス通路35が形成されている。バイパス通路35は、クーラコア27通過後の送風空気を、ヒータコア23を迂回して流す迂回手段である。
バイパス通路35には、エアミックスドア34が配置されている。エアミックスドア34は、クーラコア27通過後の送風空気のうち、ヒータコア23を通過させる風量とバイパス通路を通過させる風量との風量割合を調整する風量割合調整手段である。
エアミックスドア34は、サーボモータ(図示せず)によって駆動される。サーボモータは、入力される制御信号によって作動が制御される。
ヒータコア23およびバイパス通路35の空気流れ下流側には、合流空間36が設けられている。合流空間36は、ヒータコア23にて冷却水と熱交換して加熱された送風空気と、バイパス通路35を通過して加熱されていない送風空気とが合流する空間である。
ケーシング31の空気流れ最下流部には、開口穴37a、37b、37cが配置されている。開口穴37a、37b、37cは、合流空間36にて合流した送風空気を、冷却対象空間である車室内へ吹き出す吹出手段である。
開口穴37a、37b、37cとしては、上方側から順番に、デフロスタ開口穴37a、フェイス開口穴37b、フット開口穴37cが設けられている。デフロスタ開口穴37aは、車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すための開口穴である。
フェイス開口穴37bは、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すための開口穴である。フット開口穴37cは、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すための開口穴である。
デフロスタ開口穴37aの空気流れ上流側には、デフロスタドア38aが配置されている。デフロスタドア38aは、デフロスタ開口穴37aの開口面積を調整する開口面積調整手段である。
フェイス開口穴37bの空気流れ上流側には、フェイスドア38bが配置されている。フェイスドア38bは、フェイス開口穴37bの開口面積を調整する開口面積調整手段である。
フット開口穴37cの空気流れ上流側には、フットドア38cが配置されている。フットドア38cは、フット開口穴37cの開口面積を調整する開口面積調整手段である。
デフロスタドア38a、フェイスドア38bおよびフットドア38cは、吹出モードを切り替える吹出モード切替手段である。デフロスタドア38a、フェイスドア38bおよびフットドア38cは、リンク機構等を介してサーボモータ(図示せず)によって駆動される。サーボモータは、入力される制御信号によってその作動が制御される。
デフロスタ開口穴37aの空気流れ下流側は、空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたデフロスタ吹出口に接続されている。フェイス開口穴37bの空気流れ下流側は、空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたフェイス吹出口に接続されている。フット開口穴37cの空気流れ下流側は、空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたデフロスタ吹出口に接続されている。
例えば、フェイス開口穴は、図3に示すフロントフェイス吹出口F1およびサイドフェイス吹出口F2に接続されている。フロントフェイス吹出口F1は、インストルメントパネルIPの左右方向中央部に設けられ、サイドフェイス吹出口F2は、インストルメントパネルIPの左右方向端部側に設けられている。
フロントフェイス吹出口F1およびサイドフェイス吹出口F2は、それぞれ運転席側用および助手席側用に複数箇所に設けられており、例えば、暖房運転時にヒータコア23のうち運転席側の熱交換領域で加熱された送風空気は主に運転席側に吹き出され、ヒータコア23のうち助手席側の熱交換領域で加熱された送風空気は主に助手席側に吹き出される。
クーラコア27およびヒータコア23の基本的構成は同一である。したがって、図4ではクーラコア27を図示し、図4の括弧内にヒータコア23に対応する符号を付してヒータコア23の図示を省略している。
図4における上下の矢印は、クーラコア27(ヒータコア23)を室内空調ユニット30のケーシング31内に搭載した状態における車両上下方向(重力方向)を示している。
クーラコア27は、複数のチューブ271および一対のヘッダタンク272、273等を有している。チューブ271は、冷却水が流通する流路を形成している。一対のヘッダタンク272、273は、複数のチューブ271の長手方向両端側に配置されてチューブ271を流通する冷却水の集合または分配を行う。
クーラコア27は、各チューブ271を流通する冷却水の流れ方向がいずれも同一となる全パスタイプのタンクアンドチューブ型の熱交換器として構成されている。チューブ271の長手方向は、クーラコア27を正面から見たときに車両上下方向(重力方向)と同一方向になっている。
チューブ271は、伝熱性に優れる金属(例えば、アルミニウム合金)で形成され、内部を流通する冷却水の流れ方向に垂直な断面が扁平形状に形成された扁平チューブである。チューブ271は、その外表面に形成された平坦面(扁平面)が車室内送風空気の流れ方向X1、X2と平行となるように配置されている。チューブ271としては、単穴あるいは多穴の扁平チューブのいずれを採用してもよい。
複数のチューブ271は、それぞれのチューブ271の平坦面同士が互いに平行となるように水平方向に積層配置されており、隣り合うチューブ271同士の間には、車室内送風空気が流通する空気通路が形成されている。隣り合うチューブ271同士の間には、冷却水と車室内送風空気との熱交換を促進するフィン274が配置されている。
フィン274は、チューブ271と同じ材質の薄板材を波状に曲げ成形することで形成されたコルゲートフィンであり、その頂部がチューブ271の平坦面にろう付け接合されている。フィン274は、隣り合うチューブ271の間の略全域にわたって配置されている。図4では、図示の都合上、フィン274を一部のみ図示している。
ヘッダタンク272、273は、複数のチューブ271の積層方向に延びる形状に形成された筒状部材である。本実施形態では、下方側のヘッダタンク272を冷却水分配用のヘッダタンクとして用い、上方側のヘッダタンク273を冷却水集合用のヘッダタンクとして用いている。
ヘッダタンク272、273は、いずれも分割タイプのヘッダタンクとして構成されており、チューブ271と同じ材質で形成され、それぞれのチューブ271の長手方向端部がろう付け接合されるプレート部材と、このプレート部材に組み合わされるタンク部材とを有して筒状に形成されている。ヘッダタンク272、273を管状部材等で形成してもよい。
下方側のヘッダタンク272の一端側には、ヘッダタンク272内へ冷却水を流入させる冷却水流入口272aが設けられている。ヘッダタンク272の他端側は、閉塞部材としてのタンクキャップ272bにて閉塞されている。
上方側の冷媒集合用のヘッダタンク273の一端側には、ヘッダタンク273内から冷却水を流出させる冷却水流出口273aが設けられている。ヘッダタンク273の他端側は、閉塞部材としてのタンクキャップ273bにて閉塞されている。
クーラコア27では、図4の太線矢印で示すように、蒸発器20で冷却された冷却水が、冷却水流入口272aを介して冷却水分配用のヘッダタンク272へ流入し、それぞれのチューブ271へ分配される。そして、チューブ271へ流入した冷却水は、チューブ271を流通する際に、車室内送風空気と熱交換して、チューブ271から流出する。チューブ271から流出した冷却水は、冷却水集合用のヘッダタンク273内に集合して、冷却水流出口273aを介して流出していく。
この際、チューブ271を流通する冷却水は、チューブ271内にて車室内送風空気と熱交換しながら昇温する。したがって、チューブ271の冷却水流れ下流側部位で熱交換した車室内送風空気は、チューブ271の冷却水流れ上流側部位で熱交換した車室内送風空気と比較して高温になる。
そのため、クーラコア27のうちケーシング31内の第2仕切板31b(図1、図2)よりも下方側に位置する第1熱交換領域27aを流れる冷却水よりも、クーラコア27のうち第2仕切板31bよりも上方側に位置する第2熱交換領域27bを流れる冷却水の方が高温になる。
図4の括弧内に符号を付したように、ヒータコア23は、クーラコア27と同様に、複数のチューブ231および一対のヘッダタンク232、233等を有している。チューブ231は、冷却水が流通する流路を形成している。一対のヘッダタンク232、233は、複数のチューブ231の長手方向両端側に配置されてチューブ231を流通する冷却水の集合または分配を行う。
ヒータコア23は、各チューブ231を流通する冷却水の流れ方向がいずれも同一となる全パスタイプのタンクアンドチューブ型の熱交換器として構成されている。チューブ231の長手方向は、ヒータコア23を正面から見たときに車両上下方向(重力方向)と同一方向になっている。
チューブ231は、伝熱性に優れる金属(例えば、アルミニウム合金)で形成され、内部を流通する冷却水の流れ方向に垂直な断面が扁平形状に形成された扁平チューブである。チューブ231は、その外表面に形成された平坦面(扁平面)が車室内送風空気の流れ方向X1、X2と平行となるように配置されている。チューブ231としては、単穴あるいは多穴の扁平チューブのいずれを採用してもよい。
複数のチューブ231は、それぞれのチューブ231の平坦面同士が互いに平行となるように水平方向に積層配置されており、隣り合うチューブ231同士の間には、車室内送風空気が流通する空気通路が形成されている。隣り合うチューブ231同士の間には、冷却水と車室内送風空気との熱交換を促進するフィン234が配置されている。
フィン234は、チューブ231と同じ材質の薄板材を波状に曲げ成形することで形成されたコルゲートフィンであり、その頂部がチューブ231の平坦面にろう付け接合されている。フィン234は、隣り合うチューブ231の間の略全域に渡って配置されている。図4では、図示の都合上、フィン234を一部のみ図示している。
ヘッダタンク232、233は、複数のチューブ231の積層方向に延びる形状に形成された筒状部材である。本実施形態では、下方側のヘッダタンク232を冷却水分配用のヘッダタンクとして用い、上方側のヘッダタンク233を冷却水集合用のヘッダタンクとして用いている。
ヘッダタンク232、233は、いずれも分割タイプのヘッダタンクとして構成されており、チューブ231と同じ材質で形成され、それぞれのチューブ231の長手方向端部がろう付け接合されるプレート部材と、このプレート部材に組み合わされるタンク部材とを有して筒状に形成されている。ヘッダタンク232、233を管状部材等で形成してもよい。
下方側のヘッダタンク232の一端側には、ヘッダタンク232内へ冷却水を流入させる冷却水流入口232aが設けられている。ヘッダタンク232の他端側は、閉塞部材としてのタンクキャップ232bにて閉塞されている。
上方側の冷媒集合用のヘッダタンク233の一端側には、ヘッダタンク233内から冷却水を流出させる冷却水流出口233aが設けられている。ヘッダタンク233の他端側は、閉塞部材としてのタンクキャップ233bにて閉塞されている。
ヒータコア23では、図4の太線矢印で示すように、凝縮器12で加熱された冷却水が、冷却水流入口232aを介して冷却水分配用のヘッダタンク232へ流入し、それぞれのチューブ231へ分配される。そして、チューブ231へ流入した冷却水は、チューブ231を流通する際に、車室内送風空気と熱交換して、チューブ231から流出する。チューブ231から流出した冷却水は、冷却水集合用のヘッダタンク233内に集合して、冷却水流出口233aを介して流出していく。
この際、チューブ231を流通する冷却水は、チューブ231内にて車室内送風空気と熱交換しながら降温する。したがって、チューブ231の冷却水流れ下流側部位で熱交換した車室内送風空気は、チューブ231の冷却水流れ上流側部位で熱交換した車室内送風空気と比較して低温になる。
そのため、ヒータコア23のうちケーシング31内の第2仕切板31b(図1、図2)よりも下方側に位置する第1熱交換領域23aを流れる冷却水よりも、ヒータコア23のうち第2仕切板31bよりも上方側に位置する第2熱交換領域23bを流れる冷却水の方が低温になる。
図5は、ケーシング31内におけるクーラコア27およびヒータコア23を車両左右方向から見た模式図である。クーラコア27におけるチューブ271の長手方向と、ヒータコア23におけるチューブ231の長手方向とが互いに同一方向になっている。
クーラコア27におけるチューブ271の長手方向およびヒータコア23におけるチューブ231の長手方向は、車両の前後方向(図5の左右方向)から見たときに車両の上下方向(重力方向)と一致している。
本例では、クーラコア27におけるチューブ271の長手方向およびヒータコア23におけるチューブ231の長手方向は、車両の左右方向(図5の紙面垂直方向)から見たときに車両の上下方向(重力方向)と一致している。クーラコア27におけるチューブ271の長手方向およびヒータコア23におけるチューブ231の長手方向は、車両の左右方向から見たときに車両の上下方向(重力方向)に対して車両の前後方向に傾斜していてもよい。
クーラコア27のチューブ271は、車室内送風空気の流れ方向X1、X2に1列に配置されており、1つのパス271A(第1パス)を構成している。パス271Aでは、冷却水が下方側から上方側に向かって流れる。換言すれば、パス271Aは、冷却水が互いに同一方向に流れる複数本のチューブ271(チューブ群)で構成されている。クーラコア27に流入した冷却水は、パス271Aを下方側から上方側に向かって流れてクーラコア27から流出する。
ヒータコア23のチューブ231は、車室内送風空気の流れ方向X1、X2に1列に配置されており、1つのパス231A(第2パス)を構成している。パス231Aでは、冷却水が下方側から上方側に向かって流れる。換言すれば、パス231Aは、冷却水が互いに同一方向に流れる複数本のチューブ271(チューブ群)で構成されている。ヒータコア23に流入した冷却水は、パス231Aを下方側から上方側に向かって流れてヒータコア23から流出する。
クーラコア27のパス271Aと、ヒータコア23のパス231Aとにおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。具体的には、クーラコア27のパス271Aと、ヒータコア23のパス231Aとにおいて、冷却水が下方側から上方側に流れるようになっている。
次に、本実施形態の電気制御部について説明する。空調制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種空調制御機器の作動を制御する。
出力側に接続された各種空調制御機器としては、圧縮機11の電動モータ11b、開閉弁15a、三方弁15b、送風ファン17、第1ポンプ22、送風機24、第2ポンプ26、内外気切替ドア33aのサーボモータ、エアミックスドア34のサーボモータ、吹出モードドア38a、38b、38cのサーボモータ等の機器がある。
空調制御装置の入力側には、車室内温度を検出する内気センサ、外気温を検出する外気センサ、車室内の日射量を検出する日射センサ、クーラコア27の吹出空気温度(クーラコア温度)を検出するクーラコア温度センサ、圧縮機11吐出冷媒温度を検出する吐出冷媒温度センサ、室外熱交換器16出口側冷媒温度を検出する出口冷媒温度センサ等の種々の空調制御用のセンサ群が接続されている。
空調制御装置の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された図示しない操作パネルが接続され、この操作パネルに設けられた各種空調操作スイッチからの操作信号が入力される。操作パネルに設けられた各種空調操作スイッチとしては、車両用空調装置の作動スイッチ、車室内温度を設定する車室内温度設定スイッチ、運転モードの選択スイッチ等が設けられている。
空調制御装置は、圧縮機11の電動モータ11b、開閉弁15a、三方弁15b等を制御する制御手段が一体に構成され、これらの作動を制御するものである。空調制御装置のうち、圧縮機11の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、冷媒吐出能力制御手段を構成している。空調制御装置のうち、冷媒流路切替手段を構成する各種機器15a、15bの作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、冷媒流路制御手段を構成している。
次に、上記構成における作動を説明する。車両用空調装置1は、車室内を暖房する暖房運転、および車室内を冷房する冷房運転を実行することができる。以下に各運転における作動を説明する。
(a)暖房運転
暖房運転は、操作パネルの作動スイッチが投入(ON)された状態で、選択スイッチによって暖房運転モードが選択されると開始される。暖房運転時には、空調制御装置が、内外気切替装置33からケーシング31内へ外気が導入されるように内外気切替ドア33aを作動させる。暖房運転時には、内外気切替装置33から外気のみを導入させる必要はなく、内気よりも外気の量が多くなるように導入させてもよい。
空調制御装置は、ヒートポンプサイクル10の開閉弁15aを閉じるとともに、三方弁15bを室外熱交換器16の出口側とアキュムレータ18の入口側とを接続する冷媒流路に切り替える。これにより、ヒートポンプサイクル10は、図1の実線矢印に示すように冷媒が流れる冷媒流路に切り替えられる。
この冷媒流路の構成で、空調制御装置が空調制御用のセンサ群の検出信号および操作パネルの操作信号を読み込む。そして、検出信号および操作信号の値に基づいて車室内へ吹き出す空気の目標温度である目標吹出温度TAOを算出する。さらに、算出された目標吹出温度TAOおよびセンサ群の検出信号に基づいて、空調制御装置の出力側に接続された各種空調制御機器の作動状態を決定する。
そして、決定された制御信号等を各種空調制御機器へ出力する。その後、操作パネルによって車両用空調装置の作動停止が要求されるまで、所定の制御周期毎に、上述の検出信号および操作信号の読み込み→目標吹出温度TAOの算出→各種空調制御機器の作動状態決定→制御電圧および制御信号の出力といった制御ルーチンが繰り返される。このような制御ルーチンの繰り返しは、冷房運転時にも基本的に同様に行われる。
暖房運転時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が凝縮器12へ流入する。凝縮器12へ流入した冷媒は、第1冷却水回路21を循環する冷却水と熱交換して放熱して凝縮する。これにより、ヒータコア23を循環する冷却水が加熱される。
ヒータコア23では、凝縮器12で加熱された冷却水が、送風機24から送風されて蒸発器20を通過した第1、第2送風空気と熱交換して放熱する。これにより、車室内送風空気が加熱される。
凝縮器12から流出した高圧冷媒は、開閉弁15aが閉じているので、暖房用固定絞り13へ流入して減圧膨張される。そして、暖房用固定絞り13にて減圧膨張された低圧冷媒は、室外熱交換器16へ流入する。室外熱交換器16へ流入した低圧冷媒は、送風ファン17によって送風された外気から吸熱して蒸発する。
室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁15bが、室外熱交換器16の出口側とアキュムレータ18の入口側とを接続する冷媒流路に切り替えられているので、アキュムレータ18へ流入して気液分離される。そして、アキュムレータ18にて分離された気相冷媒が、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
以上のように、暖房運転時には、凝縮器12にて圧縮機11から吐出された冷媒の有する熱量によってヒータコア23を循環する冷却水が加熱され、ヒータコア23で第1、第2送風空気が加熱されて、空調対象空間である車室内の暖房を行うことができる。
この際、第2遠心多翼ファン24b側から送風される第2送風空気は、第1遠心多翼ファン24a側から送風される第1送風空気に対して低温かつ低湿度となるので、合流空間36の上方側に流入する送風空気も、合流空間36の下方側に流入する送風空気に対して低温かつ低湿度となる。
従って、合流空間36の上方側空間と連通するデフロスタ開口穴37aを介してデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラス内側面に向けて吹き出される送風空気(空調風)も低湿度となる。その結果、車両前面窓ガラスの曇りを効果的に防止することができる。
一方、合流空間36の鉛直方向中間の空間と連通するフェイス開口穴37bを介してフェイス吹出口から乗員の上半身に向けて吹き出される送風空気および合流空間36の下方側空間と連通するフット開口穴37cを介してフット吹出口から乗員の下半身に向けて吹き出される送風空気は、デフロスタ吹出口から吹き出される送風空気よりも高温となり、乗員の暖房感を向上できる。
さらに、フェイス吹出口から吹き出される送風空気の温度が、フット吹出口から吹き出される送風空気の温度よりも低くなるので、頭寒足熱型の快適な暖房を実現することができる。
(b)冷房運転
冷房運転は、操作パネルの作動スイッチが投入(ON)された状態で、選択スイッチによって冷房運転モードが選択されると開始される。冷房運転時には、空調制御装置が、内外気切替装置33からケーシング31内へ内気が導入されるように内外気切替ドア33aを作動させる。
冷房運転時には、前述の目標吹出温度TAOが低温領域および高温領域となる際に内気のみを導入させ、低温領域と高温領域との間の中間温度領域では、内気の風量に対する外気の風量の風量割合を増加させるようにしてもよい。
空調制御装置は、開閉弁15aを開くとともに、三方弁15bを室外熱交換器16の出口側と冷房用固定絞り19の入口側とを接続する冷媒流路に切り替える。これにより、ヒートポンプサイクル10は、図2の実線矢印に示すように冷媒が流れる冷媒流路に切り替えられる。
冷房運転時のヒートポンプサイクル10では、圧縮機11から吐出された高圧冷媒が凝縮器12へ流入する。凝縮器12へ流入した冷媒は、第1冷却水回路21を循環する冷却水と熱交換して放熱して凝縮する。これにより、ヒータコア23を循環する冷却水が加熱される。
ヒータコア23では、凝縮器12で加熱された冷却水が、送風機24から送風されて蒸発器20を通過した第1、第2送風空気と熱交換して放熱する。これにより、車室内送風空気が加熱される。
凝縮器12から流出した高圧冷媒は、開閉弁15aが開いているので、固定絞り迂回用通路14を介して室外熱交換器16へ流入する。
室外熱交換器16へ流入した低圧冷媒は、送風ファン17によって送風された外気にさらに放熱する。室外熱交換器16から流出した冷媒は、三方弁15bが、室外熱交換器16の出口側と冷房用固定絞り19の入口側とを接続する冷媒流路に切り替えられているので、冷房用固定絞り19にて減圧膨張される。
冷房用固定絞り19から流出した冷媒は、蒸発器20へ流入して、クーラコア27を循環する冷却水から吸熱して蒸発する。クーラコア27では、蒸発器20で冷却された冷却水が、送風機24によって送風された車室内送風空気から吸熱する。これにより、車室内送風空気が冷却される。蒸発器20から流出した冷媒は、アキュムレータ18へ流入して気液分離される。
そして、アキュムレータ18にて分離された気相冷媒が、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。上記の如く、冷房運転時には、蒸発器20にて低圧冷媒が車室内送風空気から吸熱して蒸発することによって、車室内送風空気が冷却されて車室内の冷房を行うことができる。
冷房運転時に、乗員が車室内温度設定スイッチによって車室内温度よりも高い温度を設定すると、車室内送風空気の温度が車室内温度よりも高い温度となるように空気温度エアミックスドア34の開度が調整される。このような場合であっても、蒸発器20では、車室内送風空気が冷却され、車室内送風空気の絶対湿度を低下させるので、車室内の除湿暖房を実現することができる。
以上、説明したように、本実施形態の車両用空調装置1では、ヒートポンプサイクル10の冷媒流路を切り替えることによって、暖房運転、冷房運転、除湿暖房運転を実行することができる。
本実施形態では、クーラコア27のチューブ271の長手方向と、ヒータコア23のチューブ231の長手方向とが互いに同一方向になっている。これによると、クーラコア27の吹出空気の温度分布が生じる方向と、ヒータコア23の吹出空気の温度分布が生じる方向とを互いに同一方向にすることができる。
このため、クーラコア27から吹き出される送風空気の温度分布方向と、ヒータコア23から吹き出される送風空気の温度分布方向とが互いに異なる方向になっている場合と比較して、クーラコア27およびヒータコア23で得られる空調空気の温度分布を容易に調整できる。
本実施形態では、クーラコア27のチューブ271の長手方向、およびヒータコア23のチューブ231の長手方向は、車両の前後方向から見たときに、車両の上下方向と一致している。
これにより、クーラコア27およびヒータコア23で得られる空調空気の温度分布方向を車両の上下方向にすることができるので、車両の左右方向に温度分布が生じることを抑制できる。そのため、左側吹出口からの吹出温度と左側吹出口からの吹出温度との差を抑制できるので、乗員の空調感を向上できる。
クーラコア27のチューブ271の長手方向、およびヒータコア23のチューブ231の長手方向は、車両の前後方向から見たときに、車両の上下方向と厳密に一致している必要はなく、車両の上下方向と略一致していてもよい。換言すれば、クーラコア27のチューブ271の長手方向、およびヒータコア23のチューブ231の長手方向は、車両左右方向よりも車両上下方向に近くなっていてもよい。
これにより、クーラコア27およびヒータコア23で得られる空調空気の温度分布方向を車両左右方向よりも車両上下方向に近くすることができるので、車両の左右方向に温度分布が生じることを抑制できる。そのため、左側吹出口からの吹出温度と左側吹出口からの吹出温度との差を抑制できるので、乗員の空調感を向上できる。
本実施形態では、クーラコア27のパス271Aと、ヒータコア23のパス231Aとにおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。これにより、クーラコア27から吹き出される送風空気の温度分布と、ヒータコア23から吹き出される送風空気の温度分布とを相殺でき、ひいては車室内へ吹き出される送風空気の温度分布を抑制できる。
本実施形態では、クーラコア27およびヒータコア23は、ケーシング31内に形成された第1空気通路31cおよび第2空気通路31dの両方に跨がって配置されており、クーラコア27のチューブ271の長手方向、およびヒータコア23のチューブ231の長手方向は、第1空気通路31cと第2空気通路31dとの並び方向と一致している。
これにより、第1空気通路31cから車室内に吹き出される空調空気、および第2空気通路31dから車室内に吹き出される空調空気の両方に対して、温度分布を容易に調整可能である。
(第2実施形態)
本実施形態では、図6に示すように、クーラコア27のチューブ271は、車室内送風空気の流れ方向X1、X2に2列に配置されており、車室内送風空気の流れ方向X1、X2の下流側に配置されたチューブ271は下流側パス271A(第1パス)を構成しており、車室内送風空気の流れ方向X1、X2の上流側に配置されたチューブ271は上流側パス271Bを構成している。
下流側パス271Aでは、冷却水が下方側から上方側に向かって流れる。換言すれば、下流側パス271Aは、冷却水が互いに同一方向に流れる複数本のチューブ271(チューブ群)で構成されている。
上流側パス271Bでは、冷却水が上方側から下方側に向かって流れる。換言すれば、上流側パス271Bは、冷却水が互いに同一方向に流れる複数本のチューブ271(チューブ群)で構成されている。
クーラコア27に流入した冷却水は、下流側パス271Aを下方側から上方側に向かって流れた後、上流側パス271Bを上方側から下方側に向かって流れてクーラコア27から流出する。
クーラコア27に流入した送風空気は、上流側パス271Bで冷却されてから下流側パス271Aで冷却された後、ヒータコア23に流入してヒータコア23のパス231Aで加熱される。すなわち、ヒータコア23のパス231Aは、クーラコア27の上流側パス271Bおよび下流側パス271Aで冷却された空気を加熱する。
本実施形態では、クーラコア27の下流側パス271Aと、ヒータコア23のパス231Aとにおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。これにより、クーラコア27から吹き出される送風空気の温度分布と、ヒータコア23から吹き出される送風空気の温度分布とを相殺でき、ひいては車室内へ吹き出される送風空気の温度分布を抑制できる。
ヒータコア23においても、クーラコア27と同様に、チューブ231が車室内送風空気の流れ方向X1、X2に2列に配置されていて、上流流側パスおよび下流側パスを構成していてもよい。
(第3実施形態)
本実施形態では、図7に示すように、上記第2実施形態に対して、クーラコア27における冷却水の流れ方向を逆にしている。すなわち、クーラコア27に流入した冷却水は、車室内送風空気の流れ方向X1、X2の下流側に配置された下流側パス271Aを上方側から下方側に向かって流れた後、車室内送風空気の流れ方向X1、X2の上流側に配置された上流側パス271B(第1パス)を下方側から上方側に向かって流れてクーラコア27から流出する。
クーラコア27に流入した送風空気は、上流側パス271Bで冷却されてから下流側パス271Aで冷却された後、ヒータコア23に流入してヒータコア23のパス231Aで加熱される。すなわち、ヒータコア23のパス231Aは、クーラコア27の上流側パス271Bおよび下流側パス271Aで冷却された空気を加熱する。
本実施形態では、クーラコア27の上流側パス271Bと、ヒータコア23のパス231Aとにおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。これにより、クーラコア27から吹き出される送風空気の温度分布と、ヒータコア23から吹き出される送風空気の温度分布とを相殺でき、ひいては車室内へ吹き出される送風空気の温度分布を抑制できる。
(第4実施形態)
本実施形態では、図8に示すように、クーラコア27のチューブは、2つのパス271A、271B(第1パス)を構成しており、ヒータコア23のチューブも、2つのパス231A、231B(第2パス)を構成している。
クーラコア27の2つのパス271A、271Bのうち冷却水流れ上流側のパス271A(以下、冷却水上流側パスと言う。)では冷却水が上方側から下方側に向かって流れ、冷却水流れ下流側のパス271B(以下、冷却水下流側パスと言う。)では冷却水が下方側から上方側に向かって流れる。
ヒータコア23の2つのパス231A、231Bのうち冷却水流れ上流側のパス231A(以下、冷却水上流側パスと言う。)では冷却水が上方側から下方側に向かって流れ、冷却水流れ下流側のパス231B(以下、冷却水下流側パスと言う。)では冷却水が下方側から上方側に向かって流れる。
すなわち、クーラコア27の冷却水上流側パス271Aと、ヒータコア23の冷却水上流側パス231Aとにおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。また、クーラコア27の冷却水下流側パス271Bと、ヒータコア23の冷却水下流側パス231AとBおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。
クーラコア27の冷却水上流側パス271Aで冷却された送風空気は、ヒータコア23の冷却水上流側パス231Aで加熱される。すなわち、ヒータコア23の冷却水上流側パス231Aは、クーラコア27の冷却水上流側パス271Bで冷却された空気を加熱する。
クーラコア27の冷却水下流側パス271Bで冷却された送風空気は、ヒータコア23の冷却水下流側パス231Bで加熱される。すなわち、ヒータコア23の冷却水下流側パス231Bは、クーラコア27の冷却水下流側パス271Bで冷却された空気を加熱する。
本実施形態では、クーラコア27の冷却水上流側パス271Aと、ヒータコア23の冷却水上流側パス231Aとにおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。同様に、クーラコア27の冷却水下流側パス271Bと、ヒータコア23の冷却水下流側パス231Bとにおいて、冷却水が互いに同一方向に流れるようになっている。
これにより、クーラコア27から吹き出される送風空気の温度分布と、ヒータコア23から吹き出される送風空気の温度分布とを相殺でき、ひいては車室内へ吹き出される送風空気の温度分布を抑制できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を適宜組み合わせ可能である。上記実施形態を例えば以下のように種々変形可能である。
(1)上記実施形態では、クーラコア27のチューブ271として、一方向に延びるチューブを採用した例を説明したが、チューブ271は、少なくとも一部が上下方向に延びていれば蛇行状等に形成されていてもよい。同様に、ヒータコア23のチューブ231は、少なくとも一部が上下方向に延びていれば蛇行状等に形成されていてもよい。
(2)上記実施形態におけるケーシング31に、第1空気吸込口24cから導入されてクーラコア27から吹き出された内気を車室外に排出するための排出口が形成されていてもよい。
これによると、車室外へ排出される内気から回収した熱を利用して、車室内に吹き出される空気を加熱できるので、空調の省エネルギー化を図ることができる。
(3)上記実施形態では、クーラコア27およびヒータコア23を流れる熱媒体として冷却水を用いているが、油などの各種媒体を熱媒体として用いてもよい。
熱媒体として、ナノ流体を用いてもよい。ナノ流体とは、粒子径がナノメートルオーダーのナノ粒子が混入された流体のことである。ナノ粒子を熱媒体に混入させることで、エチレングリコールを用いた冷却水(いわゆる不凍液)のように凝固点を低下させる作用効果に加えて、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、特定の温度帯での熱伝導率を向上させる作用効果、熱媒体の熱容量を増加させる作用効果、金属配管の防食効果やゴム配管の劣化を防止する作用効果、および極低温での熱媒体の流動性を高める作用効果を得ることができる。
このような作用効果は、ナノ粒子の粒子構成、粒子形状、配合比率、付加物質によって様々に変化する。
これによると、熱伝導率を向上させることができるので、エチレングリコールを用いた冷却水と比較して少ない量の熱媒体であっても同等の冷却効率を得ることが可能になる。
また、熱媒体の熱容量を増加させることができるので、熱媒体自体の蓄冷熱量(顕熱による蓄冷熱)を増加させることができる。
蓄冷熱量を増加させることにより、圧縮機22を作動させない状態であっても、ある程度の時間は蓄冷熱を利用した機器の冷却、加熱の温調が実施できるため、車両用空調装置1の省動力化が可能になる。
ナノ粒子のアスペクト比は50以上であるのが好ましい。十分な熱伝導率を得ることができるからである。なお、アスペクト比は、ナノ粒子の縦×横の比率を表す形状指標である。
ナノ粒子としては、Au、Ag、CuおよびCのいずれかを含むものを用いることができる。具体的には、ナノ粒子の構成原子として、Auナノ粒子、Agナノワイヤー、CNT(カーボンナノチューブ)、グラフェン、グラファイトコアシェル型ナノ粒子(上記原子を囲むようにカーボンナノチューブ等の構造体があるような粒子体)、およびAuナノ粒子含有CNTなどを用いることができる。
(4)上記実施形態のヒートポンプサイクル10では、冷媒としてHFC系冷媒を用いているが、冷媒の種類はこれに限定されるものではなく、二酸化炭素等の自然冷媒や炭化水素系冷媒等を用いてもよい。
また、上記実施形態のヒートポンプサイクル10は、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成しているが、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルを構成していてもよい。
23 ヒータコア(第2熱交換器)
231 チューブ
231A パス(第2パス)
27 クーラコア(第1熱交換器)
271 チューブ
271A パス(第1パス)
31 ケーシング
31c 第1空気通路(内気通路)
31d 第2空気通路(外気通路)

Claims (5)

  1. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するケーシング(31)と、
    前記ケーシング(31)内に収容され、前記空気通路を流れる空気と熱媒体とを顕熱交換させる第1熱交換器(27)と、
    前記ケーシング(31)内に収容され、前記第1熱交換器(27)で顕熱交換された空気と熱媒体とを顕熱交換させる第2熱交換器(23)とを備え、
    前記第1熱交換器(27)および前記第2熱交換器(23)は、熱媒体が流れる複数本のチューブ(271、231)を有し、
    前記第1熱交換器(27)の前記チューブ(271)の長手方向と、前記第2熱交換器(23)の前記チューブ(231)の長手方向とが互いに同一方向になっていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記第1熱交換器(27)および前記第2熱交換器(23)の前記チューブ(271、231)の長手方向は、車両の前後方向から見たときに、前記車両の上下方向と略一致していることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記第1熱交換器(27)および前記第2熱交換器(23)の前記チューブ(271、231)の長手方向は、車両の左右方向よりも前記車両の上下方向に近くなっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記第1熱交換器(27)は、空気を冷却する冷却用熱交換器であり、
    前記第2熱交換器(23)は、空気を加熱する冷却用熱交換器であり、
    前記第1熱交換器(27)の少なくとも一部の前記チューブ(271)で構成される第1パス(271A、271B)と、前記第2熱交換器(23)の少なくとも一部の前記チューブ(231)であって、前記第1パス(271A、271B)で冷却された空気を加熱する前記チューブ(231)で構成された第2パス(231A)とにおいて、熱媒体が互いに同一方向に流れるようになっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記ケーシング(31)は、前記空気通路として、車室内へ向かって内気が流れる内気通路(31c)と、車室内へ向かって外気が流れる外気通路(31d)とを形成しており、
    前記第1熱交換器(27)および前記第2熱交換器(23)は、前記内気通路(31c)および前記外気通路(31d)の両方に跨がって配置されており、
    前記第1熱交換器(27)および前記第2熱交換器(23)の前記チューブ(271、231)の長手方向は、前記内気通路(31c)と前記外気通路(31d)との並び方向と一致していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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