〔第1実施形態〕
図1に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、前面が開放した箱形の筐体1aの内部に各種の機器が設けられるとともに、この筐体1aの前面に、ヒンジ2a(図2参照)を介して前面枠2が片開き形式に開閉可能に設けられている。この前面枠2の上部には、遊技に応じて表示による演出や情報表示を行う画像表示装置(メイン表示器、表示手段)3、音による演出を行うスピーカ4,4、光による演出を行う枠発光装置7(パイロットランプ7a、上側発光装飾部7b等)が設けられている。画像表示装置3は、例えば液晶表示パネルで構成され、遊技に関する演出表示のほか、様々な情報を表示する。そして、画像表示装置3における各種演出表示は、演出制御装置70(図8参照)によって制御される。また、画像表示装置3は、スピーカ4,4や枠発光装置7に比べて奥まった位置に配設されている。
前面枠2の中央部には、後方を視認できないようにするとともに装飾のための絵柄等が描かれた前面パネル9が配され、前面パネル9の中央部には後方を視認可能な(例えば、透明の)図柄表示窓9aが形成されている。
なお、前面パネル9を表示装置で構成しても良く、図柄表示窓9aの部分に画像を表示しない状態ではリール6を視認可能とし、主に図柄表示窓9aの周囲において遊技を演出する画像を表示する。この場合、図柄表示窓9aの部分に遊技を演出する画像を表示することも可能である。
この図柄表示窓9a(窓部)を透して、筐体1a内に配設されたリール6の回転により変動表示される図柄を視認可能となっている。リール6は、円筒形の左リール6a、中リール6b、右リール6cが水平方向に並設されて構成されている。これらのリール6a,6b,6cの外周面には、長手方向に沿って複数の図柄が描画された短冊状のシート6dが巻き付けられることで、所定の配列に従って複数の図柄が配されている(図9(a)参照)。また、各リール6a,6b,6cにはそれぞれ、ステッピングモータであるリール用モータ64a,64b,64c(図8参照)が設けられており、各リール6a,6b,6cを独立して回転駆動ならびに回転停止することが可能となっている。すなわち、リール用モータ64a,64b,64cが各リール6a,6b,6cを駆動する電気的駆動源をなす。
リール用モータ64によりリール6を回転させることによって、図柄表示窓9aから視認される複数種類の図柄を、例えば上から下へと循環するように変動させる(変動表示)。一方、リール6が停止している状態では、各リール6a,6b,6cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄、つまり3×3の計9つの図柄が図柄表示窓9aを介して視認可能となっている。
また、リール6の裏面側であって、図柄表示窓9aから視認される3×3の図柄行列における各々の図柄停止位置の後方となる位置には、リールの後方から光を照射するバックライト67(図8参照)が設けられている。リール6は光を透過可能であって、バックライト67による光の照射態様を変化させることで光による演出を行うことが可能となっている。
前面パネル9の上部には確変決定演出部400(後述)を構成する各種ランプを視認可能な確率決定用表示窓9bが形成されるとともに、前面パネル9の下部にはクレジット数表示部11、遊技進行表示部12、払出数表示部13、遊技状態表示部18及びベット数表示部19を視認可能な遊技進行用表示窓9cが形成されている。さらに、前面パネル9の右側には側部サブ表示装置310(表示手段、後述)や確率モード表示器320,330(後述)等を視認可能な液晶用表示窓9dが形成されている。
前面パネル9の左側上部にはベット数を示す1〜3の丸囲み数字が描かれた賭数表示部9eが設けられている。賭数表示部9eの後方には賭数表示ランプ(図示省略)が配設されており、この賭数表示ランプを発光させることにより、賭数表示部9eの所定の丸囲み数字を間接的に発光させる。また、前面パネル9の左側下部には多角形で囲まれたVの文字が描かれた一発告知表示部9fが設けられている。一発告知表示部9fの後方には一発告知ランプ(図示省略)が配設されており、この一発告知ランプを発光させることにより、一発告知表示部9fを間接的に発光させる。これにより特別入賞役が内部当選したことを報知可能となっている。さらに、一発告知表示部9fの下方には「タッチ」の文字が描かれた第1タッチ示唆表示部9gが設けられている。第1タッチ示唆表示部9gの後方には赤外線スイッチ91が配設されており、第1タッチ示唆表示部9gの近傍に遊技者が翳した手を検知することが可能となっている。
前面パネル9の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面は前面側下方に向かって傾斜する傾斜台部14となっている。この傾斜台部14には、メダル投入部15と、ゲームを進行させるための進行操作部としてのマックスベットボタン17と、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ10aを内蔵した演出操作部をなす演出ボタン10と、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作入力部スイッチ30cを内蔵した操作入力部30(後述)が設けられている。また、傾斜台部14には、赤外線スイッチ92を内蔵した第2タッチ示唆表示部32(後述)が設けられており、第2タッチ示唆表示部32の近傍に遊技者が翳した手を検知することが可能となっている。
メダル投入部15は、傾斜台部14における当該スロットマシン1の前面側から見て右側(前面枠2の開放端側)に配設されている。遊技者がこのメダル投入部15にメダルを投入して賭操作を行うことにより、ゲームが実行可能となる。このメダル投入部15から投入されたメダルが通過する経路には、メダルの通過を検出するメダル投入検出スイッチ51(図8参照)が設けられており、このメダル投入検出スイッチ51による検出情報をもとにメダルの投入枚数がカウントされる。
マックスベットボタン17は、傾斜台部14における当該スロットマシン1の前面側から見て左側に配設されている。マックスベットボタン17は、押圧操作を一度行うことでクレジットから賭数の上限数(例えば、3枚)まで入力できるが、クレジット数が上限数に満たない場合にはクレジット数を賭数として入力するようになっている。演出ボタン10は、傾斜台部14における中央に配設されており、遊技者が操作することによって、画像表示装置3や、後述する側部サブ表示装置310、上部サブ表示装置225における演出表示において遊技者の操作を介入させた演出が行われるようになっている。操作入力部30は、傾斜台部14の右側に配設されており、遊技者が操作することによって、側部サブ表示装置310に表示されるメニュー画面から一の項目を選択して所望の表示(例えば、遊技の履歴情報等)がなされるようになっている。
傾斜台部14の下方には、払戻ボタン20、スタートレバー21、返却ボタン22、リールストップボタン24、鍵穴23等が設けられている。払戻ボタン20は、メダル投入部15から投入されたメダルやマックスベットボタン17により賭数として入力されたメダル(賭メダル)又は入賞が成立することにより払い出されクレジットとして記憶されているメダル(貯留メダル)を受け皿27に返却させる指令を与える際に用いられる。なお、再遊技入賞(リプレイ入賞)の成立に基づく自動賭操作の後にメダル投入部15からメダルが投入された場合や、クレジットとして記憶可能な所定数を超えるメダルも流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68を介して受け皿27に返却される。
スタートレバー21は、ゲームを進行させるための進行操作部をなし、一区切りのゲームを開始させるための操作レバーである。鍵穴23は、前面枠2を開く際、或いは当該スロットマシン1のエラー(例えば、ホッパーエラー)状態をリセットする際に鍵を差し込むためのものである。返却ボタン22は、メダル投入部15から投入されて流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68で詰まったメダルを受け皿27に返却させる際に用いられる。
リールストップボタン24は、ゲームを進行させるための進行操作部をなし、左リール6a、中リール6b及び右リール6cとそれぞれ1対1で対応付けられて設けられた、左リールストップボタン24a、中リールストップボタン24b及び右リールストップボタン24cで構成され、停止操作に応じて対応するリール6a,6b,6cの回転をそれぞれ停止させるためのものである。すなわち各リール6に対応して設けられ、リール6の回転を停止させるときに遊技者が操作する停止操作部をなす。これらのリールストップボタン24a,24b,24cは、例えば、有色半透明の樹脂部材等で形成されている。リールストップボタン24a,24b,24cの内部には、このリールストップボタン24a,24b,24cの操作により対応するリール6を停止可能な状態であるか否かを、発光態様により報知するためのストップボタンLED66(図8参照)がそれぞれ設けられている。
また、これらの操作ボタン類が設けられた部分の下方には、前面枠2の下部領域を構成する装飾パネルユニット25が設けられている。さらに、装飾パネルユニット25の下方であって前面枠2の最下部には、灰皿26、メダルを貯留するための受け皿27、メダル払出口28、音声を出力するためのスピーカ4,4等が設けられている。
図2に示すように、筐体内部の上部には、当該スロットマシン1全体を制御する遊技制御装置50が配設されている。また、筐体内部のほぼ中央には、リール載置部29が設けられ、このリール載置部29の上に回転可能なリール6a,6b,6cを有する変動表示装置600が載置されている。本実施形態の変動表示装置600は、通常配設される位置よりも左寄りとなっている。これは変動表示装置600の右方に側部サブ表示装置310(後述)が配設されるスペースを考慮したためである。変動表示装置600の右方には遊技制御装置50から外部の装置へ信号を出力するための外部信号出力端子33が設けられている。
また、遊技制御装置50の右方には、前面枠2の開閉状態を検出する扉開閉検出スイッチ62と、上部ロック機構34aと、下部ロック機構34bが設けられ、遊技制御装置50の左方には、前面枠2の回動軸としてのヒンジ2aが設けられている。
また、リール載置部29の両側部直下には、筐体の両側壁にそれぞれ設けられている把持開口を覆う開口カバー部材37a,37bが設けられ、開口カバー部材37bの近傍には前面枠2の閉鎖時の重量を受ける重量支持部38が設けられている。
さらに、筐体内部の下部には、メダル払出装置(ホッパー)63が配設されている。メダル払出装置63は、メダル投入部15から投入されて流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68により誘導されたメダルを受け入れて貯留するとともに、有効ライン上に所定の図柄組合せ態様が形成され入賞が成立した場合に、この入賞に対応する枚数のメダル(払出メダル)又は入賞成立に伴う加算によりクレジットの上限を超えた分のメダルを受け皿27に払い出す装置である。クレジット分のメダルは払戻ボタン20を操作することによりメダル払出装置63によって受け皿27に払い出される。
メダル払出装置63の右方には、このメダル払出装置63からオーバーフローして流入してくるメダルを貯留したり、流入してきたメダルを当該スロットマシン1が設置される設置島のメダル回収機構へ誘導したりするためのオーバーフロータンク69が設けられている。
また、メダル払出装置63の左方には、制御装置や制御装置によって動作されるモータやランプなどの電子部品の電源を供給する電源装置40及び当該スロットマシン1の当選確率を例えば6段階の何れかに設定するための設定装置60が設けられている。この設定装置60とリール6a,6b,6cとの間の部位には、電源スイッチ31等が設けられている。
図3には、導光パネル223、前面パネル9、及び装飾パネルユニット25を取り外した状態の前面枠2が示されている。
図3に示されているように、前面枠2は、扉本体ユニット200と、扉本体ユニット200の上部に取り付けられる上部ユニット220と、扉本体ユニット200の下部に取り付けられる下部ユニット240と、を備えている。
扉本体ユニット200は、係合フック部材210,…を備えており、筐体1aに配設された上部ロック機構34a及び下部ロック機構34bと係合することにより、筐体1aの前面開口が閉じられるようになっている。また、扉本体ユニット200は、下部ユニット240の取付位置上方に装飾パネルユニット25を取り付けることが可能となっている。装飾パネルユニット25は、化粧パネル25aと、化粧パネル25aを支持するパネル支持フレーム25bと、化粧パネル25aを間接的に発光させるための蛍光灯25cと、を備えている。さらに、扉本体ユニット200は、傾斜台部14の上方に前面パネル9を取り付けることが可能となっている。
上部ユニット220は、上部ユニット本体部221と、画像表示装置3と、演出制御装置70と、パイロットランプ7aと、上側発光装飾部7b,7bと、スピーカ4,4と、スピーカカバー224,224と、導光パネル223と、上部サブ表示装置225(後述)と、可動演出装置226(後述)と、確率決定表示器228(後述)と、を備えている。
上部ユニット本体部221は、天井壁部221aと、底面をなす仕切り部221bと、左側壁部221cと、右側壁部221dとによって構成され、その背面に画像表示装置3及び演出制御装置70が配設されることにより、所定の奥行きを有するとともに前側に開口した矩形凹室形状をなしている。そして、上部ユニット本体部221は、当該矩形凹室内に演出空間部Rを有している。
導光パネル223は、上部ユニット本体部221の前面開口部を塞ぐようにして取り付けられるようになっており、画像表示装置3の前方に配設されるようになっている。図示は省略するが、導光パネル223の上端に沿って光源が配設されており、当該光源から出た光を導光パネル223の側部(上側部)から入射させ導光パネル223の前面から出射させることにより、導光パネル223に形成された文字部分を間接的に発光させることが可能となっている。
下部ユニット240は、前面枠2の最下部を構成するユニットであり、灰皿26、メダルを貯留するための受け皿27、メダル払出口28、音声を出力するためのスピーカ4,4等を備えている。
図4には、前面枠2の中央部の部分拡大図が示されている。なお、図1で説明した構成要素と同一もしくは相当する構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図4に示されているように、前面パネル9の確率決定用表示窓9bの後方には確変決定ルーレット演出(後述)を行うための確変決定演出部400が設けられている。確変決定演出部400は、低確率状態であることを報知するための低確確定ランプ410,…と、確率状態を曖昧に報知する確率曖昧ランプ420,420と、確変状態(高確率状態)であることを報知するための確変確定ランプ430,430と、を備えており、これら各ランプが横一例に配列されている。
また、前面パネル9の遊技進行用表示窓9cの後方には、クレジット数表示部11と、遊技進行表示部12と、払出数表示部13とが設けられている。クレジット数表示部11は、メダル払出装置63(図8参照)により払い出さずにクレジットとして記憶されているメダル数を表示する。また、遊技進行表示部12は、遊技進行状態を表示する。また、払出数表示部13は、入賞成立時の払出枚数を表示する。これらの表示部11,12,13は、例えば7セグメントのLEDで構成され、その点灯状態によって各種情報を表示する。また、遊技進行用表示窓9cの後方には、リプレイ状態やウェイト状態、遊技可能な待機状態などの状態表示を行う遊技状態表示部18が設けられており、ランプの点灯により遊技状態を表示する。また、賭数の表示を行うベット数表示部19が設けられている。
遊技状態表示部18は、再遊技入賞(リプレイ入賞)が成立してリプレイゲームが付与されたことを示すリプレイ表示部と、遊技者がスタートレバー21を操作してからリール6が回転するまでに待ち時間があること(前回のゲーム開始から一定時間経過していないためにリール6の回転開始を待機している状態であること)を示すウェイト表示部と、当該スロットマシン1が遊技可能な待機状態であることを示し賭操作を促すインサートメダル表示部とで構成される。
また、前面パネル9の液晶用表示窓9dの後方には、側部サブ表示装置310と、高確率モード表示器320と、低確率モード表示器330と、が設けられている。側部サブ表示装置310は、高確率モード表示器320及び低確率モード表示器330の前方に配設され上下動作可能となっている。高確率モード表示器320及び低確率モード表示器330の後方にはランプ(図示省略)が配設されており、当該ランプを発光させることにより、高確率モード表示器320及び低確率モード表示器330を間接的に発光させることができるようになっている。
また、前面枠2の両側部には光による演出を行う枠発光装置7(中発光装飾部7c,7c)が設けられている。
傾斜台部14上の右側であって、液晶用表示窓9dの直下には操作入力部30が設けられている。操作入力部30は、上下左右に設けられた各選択ボタン30a,…と、各選択ボタン30a,…の中央に設けられた決定ボタン30bと、を備えている。
また、傾斜台部14上の左側であって、前面パネル9の第1タッチ示唆表示部9gの直下には第2タッチ示唆表示部32が設けられている。
また、傾斜台部14の下方に設けられたリールストップボタン24a,24b,24cは、左リールストップボタン24aよりも中リールストップボタン24bの方がボタンを押下したときの反発力が大きく、さらに中リールストップボタン24bよりも右リールストップボタン24cの方がボタンを押下したときの反発力が大きくなるように設けられている。すなわち、左、中、右の順にボタンが押し難くなるようになっている。これにより、推し易いボタンから操作をするように仕向けることができるので所謂変則押しを抑制することができる。さらに、右リールストップボタン24cには、左リールストップボタン24aや中リールストップボタン24bよりも大きなボタンが用いられている。
なお、遊技状態に応じて各リールストップボタンの反発力を変更するようにしても良く、例えば、通常遊技状態では上記のような変則押しを抑制する一方で、特定遊技状態(AT状態、ART状態、CT状態等)では各リールストップボタンの反発力を均一にして変則押しを許容する。
図5には、前面パネル9の右側の部分拡大図が示されている。
図5(a)は、側部サブ表示装置310が上端位置まで移動した状態を示す図であり、図5(b)は、側部サブ表示装置310が下端位置まで移動した状態を示す図である。
図5(a)に示されているように、側部サブ表示装置310が通常位置から上端位置に移動すると、それまで側部サブ表示装置310の後方に隠れていた「CHANCE」の文字が描かれた第1期待度表示部340が視認可能となる。
一方、図5(b)に示されているように、側部サブ表示装置310が通常位置から下端位置に移動すると、それまで側部サブ表示装置310の後方に隠れていた「激アツ」の文字が描かれた第2期待度表示部350が視認可能となる。
第1期待度表示部340及び第2期待度表示部350は、高確率モード表示器320や低確率モード表示器330と同様、後方にランプ(図示省略)が配設されており、当該ランプを発光させることにより、第1期待度表示部340及び第2期待度表示部350を間接的に発光させることができるようになっている。
図6には、上部ユニット220の分解斜視図が示されている。なお、図3で説明した構成要素と同一もしくは相当する構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図6に示されているように、上部ユニット220は、上部ユニット本体部221と、画像表示装置3と、演出制御装置70と、パイロットランプ7aと、上側発光装飾部7b,7bと、スピーカ4,4と、スピーカカバー224,224と、導光パネル223と、上部サブ表示装置225(後述)と、可動演出装置226(後述)と、確率決定表示器228(後述)と、を備えている。
上部ユニット本体部221は、天井壁部221aと、底面をなす仕切り部221bと、左側壁部221cと、右側壁部221dと、を備えている。
パイロットランプ7aは、パイロット発光部7a1と、パイロットレンズ部材7a2と、を備えており、天井壁部221aに配設されている。
上側発光装飾部7b,7bは、左側壁部221c、右側壁部221dの前面側にそれぞれ配設されている。
スピーカ4,4は天井壁部221aの両側にそれぞれ配設され、スピーカ4,4の前面側にそれぞれスピーカカバー224,224が配設されている。
導光パネル223は、透明なアクリル板であり、通常時は導光パネル223の後方に配設された画像表示装置3による演出表示等を視認可能となっているが、導光パネル223の端面から入射させた光を導光パネル223の左側領域、右側領域、及び中央領域に形成された文字部分で導光パネル223の前方に反射させることにより、当該文字部分を間接的に発光させることが可能となっている。なお、導光パネル223の端面に沿って設けられた光源はフルカラーLEDであり、左側領域、右側領域、及び中央領域に形成された文字部分をそれぞれフルカラーで発光させることが可能となっている。
上部サブ表示装置225は、画像表示装置3と同様、例えば液晶表示パネルで構成され、遊技に関する演出表示のほか、様々な情報を表示する。上部サブ表示装置225の上端には左右方向に突出する軸部材225aが設けられている。図示は省略するが、駆動部の駆動力によって、軸部材225aを回動させることにより、上部サブ表示装置225を前後方向に揺動させることが可能となっている。さらに、駆動部の駆動力によって、軸部材225aを左右方向にスライド移動させることにより、上部サブ表示装置225を左右方向にスライド移動させることが可能となっている。
可動演出装置226は、上部サブ表示装置225の裏面側に退避した状態と、上部サブ表示装置225の下端から出現した状態と、に変換可能となっており、動作によって上部サブ表示装置225による演出表示の補助を行う。可動演出装置226は、上部サブ表示装置225の裏面側に退避した状態では、遊技者からは視認不能な状態となり、上部サブ表示装置225の下端から出現した状態となることで遊技者から視認可能となる。
確率決定表示器228は、セグメントLEDである第1確率決定表示器228aと、第2確率決定表示器228bと、を備えており、左側壁部221cの内壁部分に配設されている。つまり、確率決定表示器228は、演出空間部Rを構成する矩形凹室内に配設され、遊技者からは視認し難くなっている。これにより、本実施形態のスロットマシン1は、遊技者から視認し難い状態で配設される表示手段としての確率決定表示器228を備えたこととなる。なお、確率決定表示器228は、遊技者から視認し難い場所に設けられていれば良く、前面枠2の下部(例えば、化粧パネル25aの隅等)に設けるようにしても良い。
図7には、上部サブ表示装置225及び可動演出装置226の動作前後の状態が示されている。図7(a)は、上部サブ表示装置225及び可動演出装置226の動作前の状態を示す図であり、図7(b)は、動作後の状態を示す図である。
図7(a)に示されているように、天井壁部221aはその内壁部分に上部サブ表示装置225を収納可能な収納空間部221a1を備えるとともに、収納空間部221a1の前方に遮蔽部221a2を備えている。
収納空間部221a1は、上部サブ表示装置225をその表示画面が水平な状態で収納可能であるとともに、上部サブ表示装置225を左右方向にスライド移動させることが可能な領域となっている。遮蔽部221a2は、庇のように収納空間部221a1の前方に差し出ている。
これにより、動作前の上部サブ表示装置225、すなわち、収納空間部221a1に収納されている状態(下向き状態)の上部サブ表示装置225は、遮蔽部221a2によって遮られ前方からは視認できない状態となっている。
図7(b)に示されているように、上部サブ表示装置225の動作が開始されると、上部サブ表示装置225はその表示画面が水平な状態から水平面に対して垂直となる状態に変換され、前方から当該表示画面を視認可能な状態(前向き状態)となる。また、可動演出装置226の動作が開始されると、可動演出装置226は上部サブ表示装置225の下端から出現して視認可能な状態となる。
図8は、スロットマシン1の制御系の概略構成を示すブロック図である。なお、図1で説明した構成要素と同一もしくは相当する構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図8に示されているように、当該スロットマシン1の制御系は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置(メイン制御装置)50と、この遊技制御装置50の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行う演出制御装置(サブ制御装置)70と、これらの制御装置に電源を供給する電源装置40とを備えている。この制御系の構成要素は、それぞれ当該スロットマシン1の筐体内部に配設されている。また、電源装置40は、停電時にRAM50c及びRAM70c(後述)に記憶されたデータが保持されるようにバックアップ電源を供給するよう構成されている。
遊技制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)50a、ROM(Read Only Memory)50b、RAM(Random Access Memory)50c、入出力インタフェース(以下「I/F」という)50d、内部抽選に用いられる入賞判定用乱数などの各種乱数値を生成する乱数発生器50e等を備えて構成されている。
CPU50aは、制御部や演算部を備え、遊技制御装置50の演算処理装置として各種演算処理やデータの入出力、制御信号の生成などを行う。
ROM50bには、各種処理を実行するための制御プログラムや制御データのほか、内部抽選用の判定値(判定テーブル)等が格納されている。
また、ROM50bには、各ゲームにおいてリール6の停止制御を行う際に参照される停止制御テーブルが格納されている。例えば、内部当選した各種入賞に対応する停止制御テーブルや、はずれに対応する停止制御テーブルなどである。停止制御テーブルには、内部当選状態(セットされている当選フラグの状態)に対応する図柄組合せ態様を有効ライン上に最大限に形成させるリール6の引き込み停止制御や内部当選していない各種入賞に対応する図柄組合せを有効ラインから外すリールの蹴飛ばし停止制御を行うためのデータ(最大4コマの滑りコマ数等)が格納されており、リール6の操作停止順、操作タイミングに応じて停止位置が予め設定されている。
RAM50cは、スタート操作に基づきCPU50aがサンプリングした内部抽選用の乱数の記憶領域、各種データ(例えば、クレジット数のデータ、賭数のデータ、内部当選状態のデータ、所定の図柄組合せ態様が導出されることに基づく払い出しに係るデータ、内部抽選の当選確率値を示すデータ等)を一時的に記憶する記憶領域、並びにCPU50aの作業領域を提供する。
I/F50dは、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、メダル投入検出スイッチ51、スタートレバースイッチ52、リール停止スイッチ53(第1リール(左)停止スイッチ53a、第2リール(中)停止スイッチ53b、第3リール(右)停止スイッチ53c)、リール位置検出スイッチ54(左リール位置検出スイッチ54a、中リール位置検出スイッチ54b、右リール位置検出スイッチ54c)、マックスベットスイッチ57、払戻ボタンスイッチ58、払出メダル検出スイッチ59、設定装置60、リセットスイッチ61、扉開閉検出スイッチ62、電波検出スイッチ81、メダル満杯スイッチ82等から出力された各種信号を、CPU50aに対して供給する。
ここで、メダル投入検出スイッチ51は、流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68に設けられてメダル投入部15から投入されたメダルの通過を検出するものであり、この検出情報に基づいてメダルの投入枚数がカウントされる。
スタートレバースイッチ52は、スタートレバー21が操作されたことを検出するためのスイッチである。
リール停止スイッチ53の第1リール(左)停止スイッチ53a、第2リール(中)停止スイッチ53b、第3リール(右)停止スイッチ53cは、それぞれに対応するリールストップボタン24a,24b,24cが操作されたことを検出するためのスイッチである。
リール位置検出スイッチ54の左リール位置検出スイッチ54a、中リール位置検出スイッチ54b、右リール位置検出スイッチ54cは、それぞれに対応するリール6a,6b,6cの回動位相を検出するためのスイッチである。
マックスベットスイッチ57は、マックスベットボタン17が操作されたことを検出するためのスイッチである。
払戻ボタンスイッチ58は、払戻ボタン20が操作されたことを検出するためのスイッチである。
払出メダル検出スイッチ59は、メダル払出装置63から払い出されたメダルを検出するものであり、このスイッチからの検出信号を計数することでメダルの払出枚数がカウントされる。
設定装置60は、設定変更操作に基づき、当該スロットマシン1の設定を切り換えるためのものである。この設定装置60により、例えば、1ゲーム毎の内部抽選における各種入賞の当選確率(内部当選確率)や機械割が異なる複数の設定(例えば、設定1〜6)の何れかに設定される。
リセットスイッチ61は、例えば、鍵穴23に差し込まれた鍵が前面枠2を開放する時とは逆に回動されたことを検出し、この検出に基づき当該スロットマシン1をリセットするためのスイッチである。なお、遊技制御装置50は、リセットスイッチ61からの検出信号に基づき、例えば、当該スロットマシン1のエラー状態を解除する。
また、扉開閉検出スイッチ62は前面枠2の開放状態を検出するためのスイッチである。
電波検出スイッチ81は、異常な電波を検出するためのもので、不正行為を防止するためのものである。メダル満杯スイッチ82は、メダル払出装置63のホッパー内のメダルが満杯であることを検出するものである。
また、I/F50dは、CPU50aから出力された制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバを介して、演出制御装置70、クレジット数表示部11、遊技進行表示部12、払出数表示部13、遊技状態表示部18、ベット数表示部19、メダル払出装置63、リール用モータ64(左リール用モータ64a、中リール用モータ64b、右リール用モータ64c)、外部信号出力端子(当該スロットマシン1とは別体で設けられた管理装置等と接続する端子)33、流路切替ソレノイド68、確率決定表示器228等に出力する。これによって、遊技制御装置50による各種構成要素の制御を可能としている。
なお、外部信号出力端子33に出力される制御信号としては、例えば、スタートレバー21の操作時に出力される賭数を示す信号(遊技メダル投入信号)、メダルの払い出し時に出力される払い出されたメダル数を示す信号(遊技メダル払出信号)、ビッグボーナス状態中であることを示す信号(BB信号)、レギュラーボーナス状態中であることを示す信号(RB信号)、リプレイタイム状態中であることを示す信号(RT信号)、前面枠2が開放された時又は設定変更時に出力される信号(セキュリティ信号)等がある。なお、CPUに一意に設定された遊技制御装置を識別可能な識別情報(チップID)を電源投入後などの出力イベントが発生した場合に出力するようにしても良い。
遊技制御装置50は、例えば、CPU50aが所定サイクル時間毎に乱数を更新(例えば、+1)し、スタートレバースイッチ52による検出タイミングで、その時点の乱数をサンプリングする制御を行い、サンプリングされた乱数を内部抽選用の乱数として内部抽選を行う。
また、遊技制御装置50は、内部抽選結果と、リールストップボタン24a,24b,24cの停止操作タイミングとに基づいて、対応する停止制御テーブルを参照し、リール用モータ64a,64b,64cの動作を制御することにより、図柄表示窓5に所定の図柄が停止表示されるようにリール6a,6b,6cを停止させる。なお、乱数発生器50eにより発生された乱数をサンプリングするようにしても良い。
さらに、遊技制御装置50は、内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様を構成する図柄が、有効ラインに到達する前に停止操作が行われた場合には、リール6a,6b,6cを停止させるタイミングを遅らせて当該図柄が有効ライン上に停止表示されるようにする、いわゆる引き込み停止制御を行う。
また、内部当選していない入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成されるタイミングで停止操作が行われた場合に、リール6a,6b,6cを停止させるタイミングを遅らせて、有効ライン上に形成されうる図柄組合せ態様を構成する図柄が有効ラインを通り過ぎるようにする、いわゆる蹴飛ばし停止制御を行う。
なお、遊技制御装置50による引き込み停止制御、蹴飛ばし停止制御において、停止タイミングを変化可能とする(遅延させる)時間値は予め定められており、通常(1リールにつき21コマの場合)は停止操作が行われた位置から所定の図柄数(例えば、4コマ)の範囲内で引き込んだり蹴飛ばしたりすることが可能な時間値となっている。すなわち、遊技制御装置50が、停止操作部(リールストップボタン24)の操作態様に基づき役抽選手段(遊技制御装置50)による抽選結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るようにリール6を停止制御するリール停止制御手段をなす。
一方、演出制御装置70は、CPU70a、ROM70b、RAM70c、I/F70d等を備えて構成されている。この演出制御装置70は、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報に基づいて、画像表示装置(メイン表示器)3における演出表示の制御、バックライト67や枠発光装置7やスピーカ4による演出の制御等を行う。また、スピーカ4による演出等を行う際の音量の設定は、演出制御装置70に接続された音量ボリュームスイッチ(図示省略)によって行うことができるようになっている。
また、演出制御装置70は、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報に基づいて、ストップボタンLED66、側部サブ表示装置310(第1サブ表示器)、上部サブ表示装置225(第2サブ表示器)、確変決定演出部400の制御を行う。さらに、演出ボタン10からの入力情報に基づき、演出態様を変化させる制御等を行う。操作入力部スイッチ30cからの入力情報に基づき、側部サブ表示装置310の表示内容を切り替える制御等を行う。赤外線スイッチ91,92からの入力情報に基づき、一発告知表示部9fを点灯させる制御を行う。なお、ストップボタンLED66は、停止有効コマンドの受信に基づき有効報知点灯状態となり、停止コマンドの受信に基づき無効報知点灯状態となる。なお、無効報知点灯状態を消灯状態としても良い。
ここで、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報には、スタートレバー21が操作されてゲームが開始された時点で出力される賭数情報(例えば、賭数に応じたパルス数を出力し、賭数とゲーム数とを伝達する情報)、内部抽選による抽選結果を示す内部当選情報、現在の遊技状態(通常遊技状態、BB状態、RB状態、RT状態等)を示す遊技状態情報、変動表示中のリール6に対応するリールストップボタン24が操作されたことを示すリール停止情報等が含まれる。
I/F70dは、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置50から入力された各種信号をCPU70aに対して出力する。また、I/F70dは、CPU70aから入力された制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバを介して、画像表示装置3、スピーカ4、ランプやLEDなどからなる枠発光装置7、LEDなどからなるバックライト67等に出力する。これによって、演出制御装置70による画像表示装置3やスピーカ4などの制御を可能としている。
これにより、例えば演出制御装置70は、画像表示装置3に小役入賞の予告表示や、特別入賞の告知表示、演出表示(1ゲームで完結するものや複数ゲームにわたるもの)などを表示する制御を行う。また、演出制御装置70は、前面枠2に設けられている枠発光装置7での発光による装飾や、スピーカ4での音声による演出を行う。なお、上述した遊技制御装置50と演出制御装置70との間の通信は、遊技制御装置50から演出制御装置70へ向かう一方向にのみ制御信号の送信が可能な形態になっており、これによって遊技制御装置50に不正な信号が入力されるのを防止している。
ここで、本実施形態のスロットマシン1における遊技の進行について簡単に説明する。スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、まずメダルをメダル投入部15から投入するか、或いはマックスベットボタン17を操作して、賭数を入力する(賭入力)。賭入力が行われると、有効ラインが設定され、スタートレバー21の操作が有効な状態、すなわちゲームを開始可能な状態となる。そして、スタートレバー21を操作すると、遊技制御装置50において内部抽選処理がなされて入賞(役)の当選/非当選が決定されるとともに、リール6a,6b,6cの変動が開始される。
所定時間経過後、停止操作が有効となったリールストップボタン24a,24b,24cの操作に基づいて、リール6a,6b,6cの回転が停止され、図柄表示窓9aに所定の図柄が表示される。そして、内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に入賞が成立し、この入賞に対応するメダルが払い出される。以上で一区切りのゲームが終了し、以降、この操作を繰り返すことによってゲームを進行させるようになっている。
図9(a)には、スロットマシン1が備えるリール6a,6b,6cの外周面を構成するリールシール(シート)6dに形成されている図柄の配列の一例が示されている。
図9(a)に示されているように、リールシール6dには、「黒7」、「白7」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「リプレイ」の識別可能な7種類の図柄が所定の順序で配置されている。各リールシール6dの上下端部は、リール6に巻きつけた際に継ぎ目となる部分である。
図9(b)には、図柄表示窓9aから視認される3×3の図柄行列に対する所定の有効化可能ラインが示されている。
図9(b)に示されているように、本実施形態では各リール6a,6b,6c中段の図柄を横切るライン(中段ライン)が有効化可能ラインとなっている。そして、遊技者によるメダルの投入又はクレジットからの入力(「賭操作」)によって賭数(ベット数)が所定数(例えば3)となることで有効化可能ラインが有効化され(いわゆる3枚がけ専用)、この有効ライン上に形成された図柄組合せ態様(出目)に基づいて入賞(役)の成立/不成立が判断される。
入賞が成立する場合には、有効ライン上に所定の図柄が3つ並ぶ場合の他、見た目上で他のラインで所定の図柄が3つ並ぶ場合もある。このようなラインとしては、各リール6a,6b,6c上段の図柄を横切るライン(上段ライン)がある。なお、各リール6a,6b,6c下段の図柄を横切るライン(下段ライン)や、上記以外の各リール6a,6b,6cの図柄表示窓9aに臨む前面部(視認可能な部分)を横切るように位置する仮想的なラインに見た目上図柄が並ぶようにしても良い。以下、有効ライン(中段ライン)や、入賞時に見た目上図柄が整列可能なライン(上段ライン)、その他のライン(下段ライン等)をまとめて図柄整列ラインと称する。
図10には、本実施形態のスロットマシン1における入賞役の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ態様及び入賞内容が示されている。
本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞役(特別役)としてビッグボーナス入賞役(BB入賞役)及びレギュラーボーナス入賞役(R-B入賞役(CT;チャレンジタイム))が定められている。また、BB入賞役として「黒7−黒7−黒7」からなるスーパービッグボースナ入賞役(S-BB入賞役)と、「白7−白7−白7」からなるノーマルビッグボースナ入賞役(N-BB入賞役)とが設けられている。各特別入賞役の当選フラグ(内部抽選に当選したときにセットされるフラグ)は区別して扱われる。なお、特別入賞役に内部当選した場合は、内部当選したゲームで当該特別入賞役の入賞を成立できなくても、当選フラグは次ゲームに持ち越され、以降のゲームにおいて特別入賞役の入賞を成立させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1では、通常入賞役(小役)としてスイカ入賞役、チェリー入賞役、ベル入賞役、1枚役A〜C入賞役、リプレイ1、2入賞役、シングルボーナス入賞役(SIN-B入賞役)が定められている。
通常入賞役(小役)に内部当選した場合は、内部当選したゲームでのみ当該通常入賞役(小役)の入賞を成立させることができる。例えば、停止操作のタイミングによって通常入賞役(例えば、スイカ入賞役)の入賞を成立させることができなかった場合(いわゆる取りこぼし)、この通常入賞役(小役)の当選フラグはクリアされ、次ゲームには持ち越されない。
図10に示されているように、「黒7−黒7−黒7」のボーナス図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立するS-BB入賞役が成立すると、特別遊技状態としてのS-BB状態が発生する。S-BB入賞役の入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚である。S-BB状態では、例えば、通常遊技状態や確変遊技状態よりも小役入賞の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、S-BB状態において遊技者に払い出したメダルの総数が361枚以上となったとき(360枚を超えたとき)に終了となる。なお、S-BB状態においては、メダルの総払出数が規定数となるまでJACゲーム(JACイン入賞が成立すると所定の入賞役の内部当選確率が高確率となるゲーム)を繰り返し実行するようにしてもよく、また、JACゲームと通常入賞役(小役)の内部当選確率が高確率となるゲームとを組み合わせて実行するようにしてもよい。
一方、「白7−白7−白7」のボーナス図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立するN-BB入賞役が成立すると、特別遊技状態としてのN-BB状態が発生する。N-BB入賞役の入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚である。N-BB状態では、S-BB状態と同様の制御が行われる。以下の説明において、S-BB状態とN-BB状態とを区別しない場合は単にBB状態と称する。そして、N-BB状態において遊技者に払い出したメダルの総数が301枚以上となったとき(300枚を超えたとき)に終了となる。なお、N-BB状態においても、メダルの総払出数が規定数となるまでJACゲームを繰り返し実行するようにしてもよく、また、JACゲームと通常入賞役(小役)の内部当選確率が高確率となるゲームとを組み合わせて実行するようにしてもよい。
R-B入賞は「BAR−BAR−BAR」のボーナス図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞である。R-B入賞役の入賞が成立すると、特別遊技状態としてのRB状態が発生する。R-B入賞役の入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚である。R-B状態では、例えば、通常遊技状態よりも通常入賞役(小役)の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、R-B状態において遊技者にメダルの総数が100枚を超えたときに終了となる。
スイカ入賞は、「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞で、5枚のメダルが払い出される。スイカ入賞役には、通常スイカ入賞役とレアスイカ入賞役(レア小役)とがある。レアスイカ入賞役には、弱スイカ入賞役と強スイカ入賞役とがあり、見た目上は同じスイカ入賞役であっても内部抽選に当選したときにセットされるフラグが区別されて扱われる。レア小役である弱スイカ入賞役と強スイカ入賞役はボーナス当選と重複して内部当選する可能性がある。
チェリー入賞は、「チェリー−ANY−ANY」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞で、1枚のメダルが払い出される。ここで、「ANY」は何れの図柄であってもよいことを示す。チェリー入賞役には、通常チェリー入賞役とレアチェリー入賞役(レア小役)とがある。レアチェリー入賞役には、弱チェリー入賞役と強チェリー入賞役と中段チェリー入賞役とがあり、見た目上は同じチェリー入賞役であっても例えばチェリー入賞役の入賞が成立したときの右リール6cの停止図柄の種類に応じて区別されて扱われる。また、内部抽選に当選したときにセットされるフラグも区別されて扱われる。レア小役である弱チェリー入賞役、強チェリー入賞役、中段チェリー入賞役はボーナス当選と重複して内部当選する可能性がある。
ベル入賞は、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞で、通常遊技状態においては10枚のメダルが払い出され、R-B状態においては12枚のメダルが払い出される。
1枚役A入賞は、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞である。1枚役B入賞は、「リプレイ−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞である。1枚役C入賞は、「ベル−スイカ−スイカ」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞である。各1枚役入賞が成立すると、1枚のメダルが払い出される。1枚役A入賞役、1枚役B入賞役、及び1枚役C入賞役はレア小役として扱われ、ボーナス当選と重複して内部当選する可能性がある。
リプレイ1入賞は、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せ態様の図柄組合せ態様(リプレイ1入賞)が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイ2入賞は、「リプレイ−リプレイ−ベル」の図柄組合せ態様(リプレイ2入賞)が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイ1入賞役の入賞が成立すると、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。一方、リプレイ2入賞役の入賞が成立すると、遊技者がマックスベットボタン17を押下することによりゲームを実行できる再遊技が付与される。何れのリプレイ入賞役の入賞が成立してもメダルの払い出しは0枚である。
SIN-B入賞は、「白7−BAR−BAR」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に形成された場合に成立する入賞である。SIN-B入賞役の入賞が成立すると、JACゲームが実行される。このJACゲームは特別遊技状態のときに実行されるJACゲームとは異なり、通常入賞役の内部当選確率は通常遊技状態のときと同じ確率である。また、このJACゲームは1回で終了する。SIN-B入賞役の入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚である。
本実施形態のスロットマシン1では、同一ゲームにおいて、特別入賞と小役入賞とが重複して内部当選可能となっている。重複して内部当選した場合、有効ライン上に導出される入賞の優先順位は、例えば、リプレイ入賞>リプレイ入賞以外の小役入賞>特別入賞とする。すなわち、特別入賞の当選フラグが持ち越されていても、小役入賞に内部当選している場合は当該小役入賞の成立が優先され、当該小役入賞が成立するように引き込み停止制御がなされる。これにより、本実施形態のスロットマシン1において再遊技役(リプレイ入賞役)は特別入賞役に優先して入賞が成立するよう構成したこととなる。
遊技制御装置50における内部抽選により、上記何れかの入賞役に内部当選すると、この内部当選した入賞役に対応する図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に導出可能とされる。一方、何れの入賞役にも内部当選しない場合にははずれとなり、入賞役に対応する図柄組合せ態様は図柄整列ライン(有効ライン)上に形成されない。
図11(a)〜(c)には、本実施形態のスロットマシン1において、通常入賞役(小役)が内部当選した場合(特別入賞役と小役とが重複して内部当選した場合を含む)に導出可能な所謂チャンス目が示されている。チャンス目には、例えば、図11(a)に示されているように、有効ライン上に「リプレイ−リプレイ−チェリー」が形成される場合がある。また、この他にも、同図(b)に示されているように、左リール6a中段に「ベル」が形成され、中リール6b及び右リール6cの中段には「ベル」、「スイカ」以外の図柄(ハズレ図柄)が形成される場合や、同図(c)に示されているように、有効ライン上に「リプレイ−ベル−ベル」が形成される場合がある。
図11(d)〜(f)には、本実施形態のスロットマシン1において、特別入賞役が内部当選した場合(特別入賞役と小役とが重複して内部当選した場合を含む)に導出可能な所謂激アツ目が示されている。激アツ目には、例えば、図11(d)に示されているように、左リール6aの上段及び中段に「白7」が形成され、下段に「スイカ」が形成される場合がある。また、この他にも、同図(e)に示されているように、左リール6aの上段に「黒7」、中段に「チェリー」、下段に「スイカ」が形成される場合や、同図(f)に示されているように、左リール6aの上段に「スイカ」、中段に「BAR」、下段に「スイカ」が形成される場合がある。なお、中リール6b及び右リール6cの「回転中」は何れの図柄であってもよいことを示す。
図12(a)には、遊技制御装置50で制御される遊技状態を説明するための遊技状態遷移図が示されている。なお、電源を投入した直後は、通常(低確率)遊技状態(非RT状態)ST10でゲームが開始されるものとする。
通常遊技状態ST10は、特別入賞役(ボーナス入賞役)の当選確率は低確率状態となっている。また、通常遊技状態ST10は、RT状態ではない非RT状態であって、リプレイ入賞役(リプレイ1入賞役、リプレイ2入賞役)の当選確率も低確率状態となっている。
通常遊技状態ST10で、特別入賞役(ボーナス入賞役)であるRB入賞役又はBB入賞役に当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、特別遊技状態ST20に移行する。なお、特別入賞に当選した際、確率抽選が行われ当該確率抽選に当選すると、特別遊技状態ST20終了後の確率状態は特別入賞役(ボーナス入賞役)が高確率で当選する確変遊技状態ST30となる。一方、当該確率抽選に当選しないと、特別遊技状態ST20終了後の確率状態は特別入賞役(ボーナス入賞役)が低確率で当選する通常遊技状態ST10となる。
特別遊技状態ST20では、通常遊技状態ST10や確変遊技状態ST30よりも通常入賞役(小役)の当選確率が高確率となるゲームが実行される。そして、遊技者に払い出したメダルの総数が所定枚数を超えると特別遊技状態ST20が終了する。そして、高確移行条件が成立している場合(確率抽選に当選している場合)は、確変(高確率)遊技状態(非RT状態)ST30に移行する。一方、低確移行条件が成立している場合(確率抽選に当選していない場合)は、通常(低確率)遊技状態(非RT状態)ST10に移行する。
確変遊技状態ST30は、特別入賞役の当選確率が通常遊技状態ST10よりも高確率となっている。このため、確変遊技状態ST30では通常遊技状態ST10の場合に比較して特別入賞役への当選を期待できるようになっている。また、確変遊技状態ST30は、RT状態ではない非RT状態であって、リプレイ入賞役(リプレイ1入賞役、リプレイ2入賞役)の当選確率は低確率状態となっている。
確変遊技状態ST30で、特別入賞役(ボーナス入賞役)であるRB入賞役又はBB入賞役に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、特別遊技状態ST20に移行する。
また、確変遊技状態ST30で、SIN-B入賞役に当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されなかった場合は通常遊技状態ST10に移行する。
また、通常遊技状態ST10又は確変遊技状態ST30で、SIN-B入賞役に当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、JACゲームST40に移行する。
JACゲームST40では、特別入賞役及び通常入賞役(小役)の内部当選確率が通常遊技状態ST10と同様に低確率であるゲームが1回だけ実行される。そして、JACゲームST40が終了すると、通常遊技状態ST10に移行する。
図12(b)には、演出制御装置70で制御される演出モードを説明するための演出モード遷移図が示されている。
特別遊技演出モードST110は、遊技制御装置50により制御される遊技状態が特別遊技状態ST20に移行したときに設定される演出モードである。特別遊技状態ST20である期間中は、特別遊技演出モードST110が継続するようになっている。そして、特別遊技状態ST20が終了すると、演出制御装置70によって確変決定ルーレット演出(後述)が実行され、所定の割合で確変報知演出モードST120、高確率曖昧演出モードST130、低確率曖昧演出モードST140、通常報知演出モードST160の何れかに移行する。
ここで、特別遊技演出モードST110から高確率曖昧演出モードST130に移行するケースとしては、遊技制御装置50により行われる確率抽選の抽選結果が当たりであり、且つ、演出制御装置70により行われるルーレット演出処理(図49参照)にて確率曖昧演出モードとすることが決定された場合がある。また、特別遊技演出モードST110から低確率曖昧演出モードST140に移行するケースとしては、遊技制御装置50により行われる確率抽選の抽選結果がはずれであり、且つ、演出制御装置70により行われるルーレット演出処理にて確率曖昧演出モードとすることが決定された場合がある。
確変報知演出モードST120は、確率状態が確変状態(高確率状態)にあることを明確に報知する演出モードである。確変報知演出モードST120において、高確率曖昧演出モードに移行するか否かを決定するための確率曖昧抽選に当選した場合などの曖昧条件が成立すると、高確率曖昧演出モードST130に移行する。
また、確変報知演出モードST120において、SIN-B入賞役に当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されなかった場合は低確率曖昧演出モードST140に移行する。
一方、確変報知演出モードST120において、SIN-B入賞役に当選し、対応する図柄組合せ態様が導出された場合は確率状態が低確率状態であることを明確に報知する通常報知演出モードST160に移行する。ここで、SIN-B入賞役の入賞が成立した場合に通常報知演出モードST160に移行するのは、SIN-B入賞役に対応する図柄組合せ態様が導出されることにより、通常遊技状態ST10に移行することが明らかとなるためである。
高確率曖昧演出モードST130は、確率状態が確変状態にあるのか低確率状態にあるのかを明確に報知しない演出モードである。なお、高確率曖昧演出モードST130では、確率状態を明確には報知しないものの確率状態は遊技制御装置50によって確変状態に設定されている。高確率曖昧演出モードST130において、確率状態を明確に報知するか否かを決定するための確率報知抽選に当選した場合などの報知条件が成立すると、確変報知演出モードST120に移行する。
また、高確率曖昧演出モードST130において、SIN-B入賞役に当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されなかった場合は低確率曖昧演出モードST150に移行する。
一方、高確率曖昧演出モードST130において、SIN-B入賞役に当選し、対応する図柄組合せ態様が導出された場合は通常報知演出モードST160に移行する。
低確率曖昧演出モードST140は、確率状態が確変状態にあるのか低確率状態にあるのかを明確に報知しない演出モードである。なお、低確率曖昧演出モードST140では、確率状態を明確には報知しないものの確率状態は遊技制御装置50により低確率状態に設定されている。なお、上述した低確率曖昧演出モードST140と低確率曖昧演出モードST150は同じ演出モードであるため、以下低確率曖昧演出モードST140についてのみ説明する。
低確率曖昧演出モードST140において、確率状態を明確に報知するか否かを決定するための確率報知抽選に当選した場合やSIN-B入賞役の入賞が成立した場合などの報知条件が成立すると、通常報知演出モードST160に移行する。
なお、高確率曖昧演出モードと低確率曖昧演出モードは見た目上では識別困難となるように設定されており、何れのモードとなっている場合であっても遊技者が確変遊技状態であることを期待しながら遊技を行えるようになっている。
図13には、通常遊技状態時の各当選役の分布を表した概念図(上段)と、確変遊技状態時の各当選役の分布を表した概念図(下段)と、が示されている。
図13の上段に示されているように、通常遊技状態時は、外れに単独当選する外れ当選、小役(通常入賞役)に単独当選する小役(通常入賞役)当選、RB入賞役に単独当選するRB単独当選、BB入賞役に単独当選するBB単独当選、一枚役入賞役とRB入賞役に重複当選する一枚役&RB重複当選、一枚役入賞役とBB入賞役に重複当選する一枚役&BB重複当選、スイカ入賞役とRB入賞役に重複当選するスイカ&RB重複当選、スイカ入賞役とBB入賞役に重複当選するスイカ&BB重複当選、リプレイ2入賞役とRB入賞役に重複当選するリプレイ2&RB重複当選、リプレイ2入賞役とBB入賞役に重複当選するリプレイ2&BB重複当選、チェリー入賞役とRB入賞役に重複当選するチェリー&RB重複当選、チェリー入賞役とBB入賞役に重複当選するチェリー&BB重複当選、及び、SIB-B入賞役に単独当選するSIN-B当選が所定の割合で分布している。
ここで、通常入賞役とは、リプレイ1入賞役、リプレイ2入賞役、ベル入賞役、スイカ入賞役、チェリー入賞役、1枚役入賞役を指すものである。また、レア小役とは、リプレイ2入賞役、スイカ入賞役、チェリー入賞役、1枚役A〜C入賞役を指すものである。
図13の下段に示されているように、確変遊技状態時は、一枚役&RB重複当選、一枚役&BB重複当選、スイカ&RB重複当選、スイカ&BB重複当選、リプレイ2&RB重複当選、リプレイ2&BB重複当選、チェリー&RB重複当選、チェリー&BB重複当選の当選確率については通常遊技状態時よりも高くなるように設定し、外れの当選確率、小役(通常入賞役)の当選確率、RB入賞役の単独当選確率、BB入賞役の単独当選確率、及びSIN-B入賞役の当選確率については通常遊技状態時と同じになるように設定(維持)している。
これは、通常遊技状態において単独当選していたレア小役(通常入賞役の一部であるチェリー入賞役、スイカ入賞役、1枚役A〜C入賞役、リプレイ2入賞役)に対して特別入賞役が重複して当選するように設定することで実現され、このようにすることで通常遊技状態と確変遊技状態のメダルの払出率(通常中ベースと確変中ベース)を同じにすることが可能となり、過度に射幸心を煽ることがなくなるという利点がある。
ここで、遊技制御装置50は、確率変動状態において特別入賞役の単独当選の当選確率を通常遊技状態と同じ確率に維持したまま特別入賞役の重複当選の当選確率を通常遊技状態よりも高めたこととなる。また、確率変動状態において通常入賞役(小役)の当選確率を通常遊技状態と同じ確率に維持したこととなる。
なお、確変遊技状態時に外れの当選確率を低くする一方でレア小役の当選確率を高め、その分だけレア小役と特別入賞役が重複当選する当選確率を高くするようにしても良い。ただし、確変遊技状態時のメダルの払出率を抑えたい(過度に高めたくない)場合には、1枚役やチェリーなどの払出枚数が規定ベット数(3)よりも少ないレア小役の当選確率を高めて特別入賞役と重複当選するように設定すれば良い。
また、既存の通常入賞役の一部(例えば、5枚払い出しの強スイカ)をリールストップボタン24が予め定められた押し順又は変則的な押し順(所謂順押しやはさみ押しと呼ばれる左リール6aを最初に停止させる押し順以外の押し順で、中リール6bや右リール6cを最初に停止させる押し順に相当する)で操作された場合にしか入賞が成立しない変則小役(変則入賞役)とし、確変遊技状態時に確率を高める対象を変則小役(強スイカ)と特別入賞役の重複当選とすることでも、確変遊技状態時のメダルの払出率が高くなり過ぎることを抑制することができる。また、確率変動状態において変則小役の入賞が成立した場合に重複特別当選が発生しているかも知れないという期待感が通常遊技状態のときと比べて増すので、通常遊技状態と確率変動状態とでゲーム性に変化を持たせることができ、確率変動状態における遊技の興趣を向上させることができる。さらに、予め定めた順序とは異なる変則順序で停止操作手段を操作することによって変則小役の入賞を成立させることができた遊技者のみが他の遊技者に比べて重複特別当選への期待感をより多く味わうことができるようになり、当該遊技者に優越感を与えることができる。
次に、遊技制御装置50による処理について説明する。遊技制御装置50による処理は、遊技を統括的に制御する遊技制御処理(図14参照)と、所定時間毎(例えば、約2msec毎)に行われるタイマ割込み処理(図15参照)とを含む。
〔遊技制御処理〕
まず、遊技制御処理について説明する。図14には遊技制御処理の一例を示すフローチャートが示されている。この遊技制御処理は、スロットマシン1の電源が投入されることにより遊技制御装置50の電源が投入されることで、CPU50aがROM50bに記憶されている遊技制御処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
遊技制御処理では、まず、遊技制御装置50のCPU50a内のレジスタの初期化やRAM50cに記憶されている遊技データの初期化などを行う電源投入時処理を実行する(ステップS1)。
次いで、賭操作(すなわち、メダル投入部15からのメダル投入又はクレジットからの入力)や、リプレイ1入賞の成立に基づく自動賭操作により賭数を設定し、賭数コマンドを演出制御装置70に送信する賭数/クレジット数制御処理を実行する(ステップS2)。
その後、払戻ボタン20が操作されたか否かを判定し、操作されたと判定した場合に、投入されたメダルの払い戻し及びクレジットとして記憶されているメダルの払い戻しを行うとともに、清算コマンドを演出制御装置70に送信するメダル清算処理を実行する(ステップS3)。
そして、ベット数が上限値(例えば規定ベット数である3)であるかを判定し(ステップS4)、ベット数が上限値に達していない場合(ステップS4;N)は、ステップS2に戻る。また、ベット数が上限値に達している場合(ステップS4;Y)は、スタートレバー21が操作されたか否かを判定する(ステップS5)。
スタートレバー21が操作されていない場合(ステップS5;N)は、ステップS2に戻る。また、スタートレバー21が操作された場合(ステップS5;Y)には、リプレイ入賞の成立に基づき設定される再遊技フラグをクリアし(ステップS6)、流路切替ソレノイド(セレクタ)68を動作してメダルの投入ができない投入規制状態に変換するメダル投入禁止動作を設定する(ステップS7)。
その後、遊技状態に応じた入賞役の内部抽選を行い、抽選結果に対応する抽選結果コマンドを演出制御装置70に送信する内部抽選処理(ステップS8)を行い、リールストップボタン24等の操作を所定時間に亘り無効にする演出であるフリーズ演出に関する設定として、内部抽選結果に基づきフリーズ演出の実行をセットしたり、フリーズ演出の実行までのゲーム数を管理したりするフリーズ演出設定処理を行う(ステップS9)。
次に、設定されたフリーズ演出を実行したり、リール6の変動開始(回転開始)を設定したりするリール回転開始処理(ステップS10)を行い、内部抽選の結果に基づき設定される入賞当選フラグと、リールストップボタン24の操作タイミングにより、各リール6の変動表示の停止(回転停止)に関する処理を行うリール回転停止処理(ステップS11)を行う。
そして、リール位置検出スイッチ54からのリール位置情報(具体的には、リール位置検出スイッチ54により検出されたリール6の回動位相等)に基づいて有効ライン上に停止表示された図柄組合せ態様が入賞当選フラグに対応するものであるかを判定することで入賞の成立を判定し、入賞が成立している場合に払出枚数情報をセットする入賞判定処理(ステップS12)を行う。
その後、払出枚数情報に基づきクレジットの加算又はメダル払出装置63によるメダルの払い出しを行う払出制御処理(ステップS13)を行い、成立した条件に応じて図12(a)に示した遊技状態(通常状態、特別遊技状態(S-BB状態、N-BB状態、RB状態)、確変遊技状態)の移行を制御する遊技状態更新処理(ステップS14)を行う。そして、流路切替ソレノイド(セレクタ)68を動作してメダルの投入が可能な投入許容状態に変換することによりメダル投入禁止動作を解除して(ステップS15)、ステップS2に戻る。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図15に示されているように、タイマ割込み処理では、まず、所定のレジスタに保持されている値をRAM50cに移すレジスタ退避の処理(ステップS21)を行い、各種センサなどからの入力の取り込み、すなわち各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(ステップS22)。
この入力処理(ステップS22)で取り込まれる入力は、メダル投入検出スイッチ51、スタートレバースイッチ52、リール停止スイッチ53(第1リール(左)停止スイッチ53a、第2リール(中)停止スイッチ53b、第3リール(右)停止スイッチ53c)、リール位置検出スイッチ54(左リール位置検出スイッチ54a、中リール位置検出スイッチ54b、右リール位置検出スイッチ54c)、マックスベットスイッチ57、払戻ボタンスイッチ58、払出メダル検出スイッチ59、リセットスイッチ61、扉開閉検出スイッチ62、電波検出スイッチ81、メダル満杯スイッチ82や設定装置60等からの入力である。
次に、セキュリティに関する処理として、メダル投入検出スイッチ51からの入力が異常を示す入力であった場合にこれに応じた処理を行ったり、メダル投入エラーコマンドを演出制御装置70に送信したりするメダル投入エラー監視処理(ステップS23)を行う。さらに、セキュリティに関する処理として、電波検出スイッチ81からの入力に基づき異常な電波の照射を検出した場合に対応する処理を行ったり、電波不正コマンドを演出制御装置70に送信したりする電波エラー監視処理(ステップS24)を行い、セキュリティに関する処理として、扉開閉検出スイッチ62からの入力に基づき前面枠2の状態を監視するとともに、前面枠2の開閉に応じて扉開放コマンド又は扉閉止コマンドを演出制御装置70に送信する扉開放監視処理(ステップS25)を行う。
次に、停電の発生を監視し、停電が発生した場合に停電発生時の処理を行う電源遮断処理(ステップS26)を行う。停電発生時の処理としては、例えば、メダルの払い出しの停止、RAM50cの情報のバックアップ、スタックポインタ、チェックサムの記憶等を行った後、RAMアクセスを禁止してスロットマシン1の電源が遮断されるのを待つ。なお、停電が発生していない場合は電源遮断処理(ステップS26)では処理を行わず、次のリール動作制御処理(ステップS27)を行う。
リール動作制御処理(ステップS27)では、フリーズ演出が行われる場合に設定されるフリーズ情報やリール更新情報に基づいてリール6の回転及び停止の出力設定を行う。その後、各種タイマの更新を行うタイマ更新処理(ステップS28)を行って、処理番号に応じた分岐処理を行う(ステップS29)。
ステップS29にて処理番号が「0」の場合は、メダル満杯スイッチ82からの入力に基づき、メダル払出装置63のホッパー内のメダルが満杯であるかを監視するメダル満杯スイッチ監視処理(ステップS30)を行う。ステップS29にて処理番号が「1」の場合は、払出メダル検出スイッチ59からの入力に基づきメダルの払い出しの異常を監視し、異常があった場合は演出制御装置70に払出スイッチエラーコマンドを送信する払出メダル検出スイッチエラー監視処理(ステップS31)を行う。
ステップS29にて処理番号が「2」の場合は、遊技進行表示部12、ベット数表示部19、クレジット数表示部11、払出数表示部13、遊技状態表示部18、確率決定表示器228での表示を制御するLED/7セグ制御処理(ステップS32)を行う。ステップS29にて処理番号が「3」の場合は、ホールコンピュータ等の外部装置に出力する情報を編集する外部情報編集処理(ステップS33)を行う。
処理番号に応じた処理を行った後、各種処理でセットされた出力データに基づき、演出制御装置70、遊技進行表示部12、ベット数表示部19、クレジット数表示部11、払出数表示部13、遊技状態表示部18、確率決定表示器228、メダル払出装置63、左リール用モータ64a、中リール用モータ64b、右リール用モータ64c、外部信号出力端子33等に対して制御信号を出力する出力処理を行う(ステップS34)。そして、割り込み要求をクリアして(ステップS35)、レジスタを復帰(ステップS36)し、割り込みを許可して(ステップS37)、タイマ割込み処理を終了する。
〔内部抽選処理〕
図16には、図14に示された遊技制御処理における内部抽選処理が示されている。なお、当該内部抽選処理中は、賭操作やリール6の停止操作などの各種操作の入力を受け付けずに無効なものとするように構成されている。
この内部抽選処理では、まず、乱数発生器50eから入賞役を判定するための役抽選乱数と確率抽選のための確率抽選用乱数を取得し(ステップS41)、現在の遊技状態に応じた入賞当選判定テーブル(図17(a)参照)をセットする(ステップS42)。
次に、ステップS41で取得した乱数値と、ステップS42でセットした入賞当選判定テーブルとに基づいて、入賞に内部当選したか否かを判定する入賞当選判定処理(ステップS43)を行う。これにより、遊技制御装置50は、役抽選手段をなす。なお、本実施形態では、入賞に内部当選したか否かそして確率抽選に当選したか否かを、乱数発生器50eで生成される乱数値、すなわちハードウェアで生成されるハード乱数を用いて判定するように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、入賞に内部当選したかそして確率抽選に当選したか否かを、ソフトウェアで生成されるソフト乱数に基づいて判定するように構成することも可能である。また、一方をハード乱数に基づいて判定して他方をソフト乱数に基づいて判定するようにしても良い。
そして、ハズレ当選フラグをセットし(ステップS44)、ステップS43の入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選であるか否かを判定する(ステップS45)。入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選でない場合(ステップS45;N)、すなわち、はずれである場合にはステップS51に移行する。また、入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選である場合(ステップS45;Y)は、ステップS44でセットしたハズレ当選フラグに代えて、内部当選した入賞に対応する入賞当選フラグをセットし(ステップS46)、ステップS47に移行する。
ステップS47では、ボーナス当選(本実施形態では、S-BB当選、N-BB当選、R-B当選)を持ち越し中(ボーナス当選したそのゲームでボーナス役を揃えられなかった状態)であるか否かを判定する(ステップS47)。
ボーナス当選を持ち越し中である場合(ステップS47;Y)は、ステップS51に移行する。また、ボーナス当選を持ち越し中でない場合(ステップS47;N)は、ステップS45で判定された入賞当選がボーナス当選であるか否かを判定する(ステップS45)。
ボーナス当選でない場合(ステップS48;N)は、ステップS51に移行する。また、ボーナス当選である場合(ステップS48;Y)は、ボーナス当選確率を高確率とするか否かを抽選する確率(遊技状態)抽選処理(ステップS49)を行い、確率抽選の抽選結果をボーナス後(特別遊技状態の終了後)の確率状態としてセットする(ステップS50)。これにより、遊技制御装置50は、通常遊技状態よりも高確率で特別役に当選する確率変動状態を発生させることが可能な確率変動状態発生手段をなすとともに、確率変動状態を発生させるか否かを役抽選手段の抽選とは別個(異なるタイミング)に抽選することが可能な確率変動抽選手段をなす。また、遊技制御装置50は、特別役に当選したことに基づき確率変動状態を発生させるか否かを抽選し、当該抽選に当選した場合には特別遊技状態の終了後に確率変動状態を発生させるようにしたこととなる。
次に、ステップS44又はステップS46でセットした当選フラグ(ハズレ当選フラグ又は入賞当選フラグ)に対応する抽選結果コマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS51)。そして、有効ライン上に入賞当選フラグに対応する図柄を停止させるための停止情報(停止制御テーブル)を設定する停止情報設定処理(ステップS52)を行う。
次いで、確率決定表示器228に表示される停止図柄によって確率状態や内部当選役を示唆する停止図柄情報設定処理(ステップS53)を行い、内部抽選処理を終了する。
なお、確率(遊技状態)抽選処理(ステップS49)は、入賞当選判定処理(ステップS43)の実行によりボーナス当選であると判定したタイミングで行う場合に限らず、当該ボーナス当選後のボーナス入賞によって移行する特別遊技状態が終了するまでの間の何れかのタイミングであれば良い。例えば、ボーナス入賞が成立したゲームの最後の停止操作時(例えば、右リールストップボタン24cを押したタイミング又は離したタイミング)で乱数を抽出して確率抽選処理を行うようにしても良い。これにより、入賞当選判定処理(役の抽選)は、スタートレバー21の操作に基づき行われ、確率抽選処理は、停止操作手段(リールストップボタン24)の操作に基づき確率変動状態を発生させるか否かを抽選したこととなる。
また、特別遊技状態中の何れかのゲーム(最初のゲーム〜最後のゲームの何れか)におけるスタートレバー21の操作時や停止操作時(リールストップボタン24a,24b,24cを押したタイミング又は離したタイミング)で行うようにしても良い。このように内部抽選処理のタイミングとは異なり且つ遊技者の操作が必要なタイミングで確率抽選処理を行うことにより、確率抽選に当選した場合には当該当選を自力で引き当てたという印象を遊技者に与えることができるので、特別遊技状態終了後の確率状態の決定に関する興趣を向上させることができる。
図17(a)には、遊技状態に応じた入賞当選判定テーブルの種類が示されている。
図17(a)に示されているように、入賞当選判定テーブルには、通常中テーブルと、通常&B内部中テーブルと、確変中テーブルと、確変&B内部中テーブルと、BB中テーブルと、RB中テーブルと、JACゲーム中テーブルがある。なお、以下の説明ではリプレイ1、2入賞役に当選することをリプレイ当選とし、リプレイ1、2入賞役以外の通常入賞役に当選することを小役当選として説明する。
通常中テーブルは、通常遊技状態であってボーナス当選を持ち越していないときに用いられるテーブルである。通常中テーブルでは、ボーナス当選確率、小役当選確率、及びリプレイ当選確率が通常確率に設定されている。また、通常中テーブルでは、SIN-B当選するように設定されている。
通常&B内部中テーブルとは、通常遊技状態であってボーナス当選を持ち越しているときに用いられるテーブルである。通常&B内部中テーブルでは、小役当選確率が通常確率に設定され、リプレイ当選確率が通常確率よりも高い確率である高確率に設定されている。これにより、ボーナス当選を持ち越しているときはリプレイ当選確率を高めることが可能となる。また、通常&B内部中テーブルでは、ボーナス当選とSIN-B当選に当選しないように設定されている。ボーナス当選中は他のボーナス入賞役に当選しないようにするためである。なお、リプレイ当選確率を通常確率としても良い。
確変中テーブルとは、確変遊技状態であってボーナス当選を持ち越していないときに用いられるテーブルである。確変中テーブルでは、ボーナス当選確率が高確率に設定され、小役当選確率、及びリプレイ当選確率が通常確率に設定されている。また、確変中テーブルでは、SIN-B当選するように設定されている。なお、小役当選確率やリプレイ当選確率を高確率としても良いし、SIN-B当選しないようにしても良い。
確変&B内部中テーブルとは、確変遊技状態であってボーナス当選を持ち越しているときに用いられるテーブルである。確変&B内部中テーブルでは、小役当選確率が通常確率に設定され、リプレイ当選確率が高確率に設定されている。これにより、ボーナス当選を持ち越しているときはリプレイ当選の当選確率を高めることが可能となる。また、確変&B内部中テーブルでは、ボーナス当選とSIN-B当選に当選しないように設定されている。ボーナス当選中は他のボーナス入賞役に当選しないようにするためである。なお、リプレイ当選確率を通常確率としても良い。
BB中テーブルとは、S-BB入賞役又はN-BB入賞役の入賞が成立したことにより特別遊技状態に移行したときに用いられるテーブルである。BB中テーブルでは、小役当選確率が高確率に設定されている。また、BB中テーブルでは、ボーナス当選とSIN-B当選とリプレイ当選に当選しないように設定されている。
RB中テーブルとは、RB入賞役の入賞が成立したことにより特別遊技状態に移行したときに用いられるテーブルである。RB中テーブルでは、BB中テーブルと同様に、小役当選確率が高確率に設定されている。また、RB中テーブルでは、ボーナス当選とSIN-B当選とリプレイ当選に当選しないように設定されている。
これにより、特別遊技状態中は通常遊技状態中よりも特定の通常入賞役(スイカ入賞役、チェリー入賞役、ベル入賞役、1枚役A〜C入賞役の少なくとも一つ)の当選確率を高めることが可能となる。
JACゲーム中テーブルとは、SIN-B入賞役の入賞が成立したことによりJACゲームに移行したときに用いられるテーブルである。JACゲーム中テーブルでは、ボーナス当選確率、小役当選確率、及びリプレイ当選確率が通常確率に設定されている。また、通常中テーブルでは、SIN-B当選しないように設定されている。なお、JACゲーム中テーブルでは、通常中テーブルと同様に、SIN-B当選するように設定するようにしても良い。
図17(b)には、各レア小役における、ボーナス入賞役(特別入賞役)と重複して(同時に)当選する期待度(確率)の高さの順が示されている。この期待度は、弱スイカ入賞役が最も低く、中段チェリー入賞役が最も高くなっている。また、リプレイ2入賞役をレア小役として扱っても良く、本実施形態では、リプレイ2入賞役とボーナス入賞役とが重複して内部当選するようにしている。なお、ベル入賞役に対しても通常小役(通常ベル)とレア小役(レアベル)とを設定し、レア小役であるレアベルについてはボーナス入賞役と重複して当選させるようにしても良い。
〔停止図柄情報設定処理〕
図18には、図16に示された内部抽選処理における停止図柄情報設定処理が示されている。この停止図柄情報設定処理では、まず当該処理の対象となるゲームがボーナス入賞役に当選したゲームであるか否かを判定する(ステップS61)。
ボーナス当選ゲームである場合(ステップS61;Y)は、確率抽選の抽選結果が確変当選かチェックする(ステップS62)。そして、確変当選でない場合(ステップS63;N)は、低確用テーブル(図19参照)から停止図柄を選択して(ステップS64)、ステップS68へ移行する。また、確変当選である場合(ステップS63;Y)は、高確用テーブル(図19参照)から停止図柄を選択して(ステップS65)、ステップS68へ移行する。
また、ボーナス当選ゲームでない場合(ステップS61;N)は、ボーナス当選を持ち越し中か否かを判定する(ステップS66)。ボーナス当選を持ち越し中である場合(ステップS66;Y)は、ステップS62に移行してそれ以降の処理を行う。また、ボーナス当選を持ち越し中でない場合(ステップS66;N)は、内部抽選結果に対応するテーブル(外れ用TBL、スイカ用TBL、チェリー用TBL、ベル用TBL、1枚役用TBL、リプレイ用TBL、SIN-B用TBL;図19参照)から停止図柄を選択して(ステップS67)、ステップS68へ移行する。
ステップS68では、ステップS64、S65、又はS67で選択された停止図柄を確率決定表示器228の停止図柄に設定し(ステップS68)、停止図柄情報設定処理を終了する。
遊技制御装置50は、上記停止図柄情報設定処理にてゲームが実行される毎に所定の補助ゲームを実行することが可能な補助ゲーム実行手段をなし、確率抽選が行われた場合には、当該確率抽選の抽選結果に対応する結果となるように補助ゲームを実行し、確率抽選が行われない場合には、役の抽選結果に対応する結果となるように補助ゲームを実行することとなる。また、遊技制御装置50は、特別役の当選が持ち越されている場合には、確率抽選の抽選結果に対応する結果となるように補助ゲームを実行することとなる。
図19には、停止図柄情報設定処理(図18参照)で用いられる停止図柄選択用のテーブルの種類と、各テーブルで選択可能な停止図柄の態様が示されている。
低確用テーブルは確率抽選の抽選結果がはずれのとき(確変当選していないとき)に用いられるテーブルであり、低確用テーブルでは停止図柄として「22」、「44」、「66」、「88」の何れかが選択可能となっている。高確用テーブルは確率抽選の抽選結果が当りのとき(確変当選しているとき)に用いられるテーブルであり、高確用テーブルでは停止図柄として「11」、「33」、「55」、「77」の何れかが選択可能となっている。
なお、低確用テーブル及び高確用テーブルでは、ボーナス当選(当選したボーナス入賞役)の種類を特定できるように停止図柄を区別して設定するようにしても良い。例えば、低確用テーブルでは、BB入賞役の当選の場合には「44」、「88」の何れかが選択され、RB入賞役の当選の場合には「22」、「66」の何れかが選択される(高確用テーブルでは、BB入賞役当選の場合には「33」、「77」の何れかが選択され、RB入賞役の当選の場合には「11」、「55」の何れかが選択される)ようにしても良い。また、ボーナス当選の種類まで特定可能な停止図柄の表示は、当該ボーナス当選ゲームの期間だけ表示するようにしても良いし、当該ボーナス当選が持ち越されている期間中も表示するようにしても良い。前者の場合は、ボーナス当選の種類を特定した停止図柄を見逃さなかった遊技者にだけ当該ボーナス当選の種類を示唆することができるようになるので、確率決定表示器228の表示に関する興趣を向上させることができる。一方、後者の場合は、ボーナス入賞役の入賞が成立するまでボーナス当選の種類を遊技者に示唆することができるので、当該ボーナス当選の種類を遊技者に認識させ易くなる。
外れ用テーブルは内部抽選結果がはずれのときに用いられるテーブルであり、外れ用テーブルでは停止図柄として「H0」〜「H9」の何れかが選択可能となっている。スイカ用テーブルはスイカ入賞役に当選したときに用いられるテーブルであり、スイカ用テーブルでは停止図柄として「S0」〜「S9」の何れかが選択可能となっている。チェリー用テーブルはチェリー入賞役に当選したときに用いられるテーブルであり、チェリー用テーブルでは停止図柄として「C0」〜「C9」の何れかが選択可能となっている。ベル用テーブルはベル入賞役に当選したときに用いられるテーブルであり、ベル用テーブルでは停止図柄として「b0」〜「b9」の何れかが選択可能となっている。1枚役用テーブルは1枚役入賞役に当選したときに用いられるテーブルであり、1枚役用テーブルでは停止図柄として「Y0」〜「Y9」の何れかが選択可能となっている。リプレイ用テーブルはリプレイ入賞役に当選したときに用いられるテーブルであり、リプレイ用テーブルでは停止図柄として「R0」〜「R9」の何れかが選択可能となっている。SIN-B用テーブルはSIN-B入賞役に当選したときに用いられるテーブルであり、SIN-B用テーブルでは停止図柄として「Sb」が選択可能となっている。
以上のように、確率抽選の結果及び内部抽選の結果は、確率決定表示器228に表示される停止図柄(数字又は数字とアルファベットの組合せ)によって示唆することで、確率抽選の結果が示唆されたのか内部抽選の結果が示唆されたのかを区別し難くしている。
図20には、上述した停止図柄情報設定処理(図18参照)による確率決定ゲーム(補助ゲーム)の一例が示されている。確率決定ゲームは確率決定表示器228(第1確率決定表示器228a,第2確率決定表示器228b)に停止図柄を表示することで確率状態や内部抽選結果を示唆することができるゲームである。なお、図20には、ボーナス当選したが確率抽選に当選しなかった場合の確率決定ゲームの一例が示されている。
図20に示されているように、ゲームの開始前、例えば賭け操作等を行っているとき、確率決定表示器228の第1確率決定表示器228aに「H」の文字が点灯表示され、第2確率決定表示器228bに「6」の数字が点灯表示されている。これら2つの表示器により表示された「H6」の停止図柄は外れ用テーブルから選択されたものである(図19参照)。また、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bの各右下のドットポイントが点灯した状態となっている。このドットポイントの点灯により、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bに表示される図柄が停止(本停止)していることを示している。
次いで、ゲームの開始操作であるスタートレバー21の操作が行われると、リール6a,6b,6cが回転を開始する。このとき第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、各セグメントを所定の順番で順次点灯・消灯させていく移動点滅表示が行われるようになっている。また、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bの各右下のドットポイントは、移動点滅表示中、消灯(又は点滅)するようになっている。なお、ゲームの開始時に第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bの各セグメントを一瞬消灯させてから移動点滅表示を開始することが望ましい。第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bに表示される図柄の変動開始タイミングを把握し易くするためである。
次いで、第1停止操作(例えば、左リールストップボタン24aの押下)が行われると、対応するリール(左リール6a)の回転が停止する。一方、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が継続して行われるようになっている。また、第2停止操作(例えば、中リールストップボタン24bの押下)が行われたときも、第1停止操作時と同様に、対応するリール(中リール6b)の回転が停止するが、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が継続して行われるようになっている。
そして、第3停止操作(例えば、右リールストップボタン24cの押下)が行われると、対応するリール(右リール6c)の回転が停止する。このとき第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が終了し、第1確率決定表示器228aに「6」の数字が点灯表示され、第2確率決定表示器228bにも「6」の数字が点灯表示される。これら2つの表示器により表示された「66」の停止図柄は低確用テーブルから選択されたものである(図19参照)。従って、停止図柄「66」を表示することにより、ボーナス当選はしたものの確率抽選には当選しなかったことを遊技者に示唆することが可能となっている。
図21には、ボーナス当選し且つ確率抽選にも当選した場合の確率決定ゲームの一例が示されている。なお、賭け操作時及び開始操作時における確率決定表示器228の表示態様は、前述のボーナス当選したが確率抽選に当選しなかった場合(図20参照)の態様と同じであるため、賭け操作時及び開始操作時における確率決定表示器228の表示態様の説明は省略し、第1停止操作時における確率決定表示器228の表示態様から説明することとする。
第1停止操作(例えば、左リールストップボタン24aの押下)が行われると、対応するリール(左リール6a)の回転が停止する。一方、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が終了し、第1確率決定表示器228aに「5」の数字が点灯表示され、第2確率決定表示器228bに「3」の数字が点灯表示される。ただし、このとき第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bの各右下のドットポイントは消灯(又は点滅)した状態となっており、「5」「3」の図柄はそれぞれ仮停止状態であることを示している。これら2つの表示器により表示された「53」の図柄(仮停止図柄)はぞろ目ではないものの何れも奇数図柄を表しており、最終停止図柄も奇数の図柄となることを示唆している。なお、仮停止図柄を表示する場合には、第1確率決定表示器228aと第2確率決定表示器228bの何れか一方の図柄のみを仮停止させ、他方では図柄変動を継続して行わせるようにしても良い。図柄変動中であり本停止していないことを把握し易くするためである。
次いで、第1停止操作から所定期間が経過すると、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が再開ようになっている。ここで、所定期間とは、所定の時間でも良いし、第1停止操作されたリールストップボタン24が押下されてから遊技者の手が離れるまでの期間でも良い。
そして、第2停止操作(例えば、中リールストップボタン24bの押下)が行われると、対応するリール(中リール6b)の回転が停止する。一方、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が終了し、第1確率決定表示器228aに「7」の数字が点灯表示され、第2確率決定表示器228bに「5」の数字が点灯表示される。ただし、このときも第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bの各右下のドットポイントは消灯(又は点滅)した状態となっており、「7」「5」の図柄はそれぞれ仮停止状態であることを示している。これら2つの表示器により表示された「75」の図柄(仮停止図柄)はぞろ目ではないものの何れも奇数図柄を表しており、最終停止図柄も奇数の図柄となることを示唆している。
次いで、第2停止操作から所定期間が経過すると、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が再開ようになっている。そして、第3停止操作(例えば、右リールストップボタン24cの押下)が行われると、対応するリール(右リール6c)の回転が停止する。このとき第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bでは、移動点滅表示が終了し、第1確率決定表示器228aに「5」の数字が点灯表示され、第2確率決定表示器228bにも「5」の数字が点灯表示される。これら2つの表示器により表示された「55」の停止図柄は高確用テーブルから選択されたものである(図19参照)。従って、停止図柄「55」を表示することにより、ボーナス当選し且つ確率抽選にも当選したことを遊技者に示唆することが可能となっている。
なお、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bにおけるドットポイントの発光態様は、本停止状態と、仮停止状態又は図柄変動状態とを区別することができれば良く、本実施形態のように、図柄が停止(本停止)しているときは、当該ドットポイントを点灯表示し、仮停止しているときや図柄変動中のときは、当該ドットポイントを消灯(又は点滅)表示する場合に限られない。また、第1確率決定表示器228a及び第2確率決定表示器228bに表示される図柄を仮停止させることにより、最終停止図柄を示唆するようにしたが、確率抽選の抽選結果に対する期待度にかかわらず、かかる最終停止図柄の示唆を行わないようにしても良い。
〔入賞判定処理〕
図22には、図14に示された遊技制御処理における入賞判定処理が示されている。この入賞判定処理では、まず、停止しているリール6とその停止位置を示す情報であるリール停止情報を取得し(ステップS71)、遊技状態に応じた入賞成立判定情報をセットする(ステップS72)。次に、有効ライン数(本実施形態では1)をセットし(ステップS73)、判定対象とする有効ラインをセットし(ステップS74)、入賞図柄(何れかの入賞役に対応する図柄組合せ態様)があるかを判定する(ステップS75)。
入賞図柄がない場合(ステップS75;N)は、ステップS79に移行する。また、入賞図柄がある場合(ステップS75;Y)は、入賞図柄と入賞当選フラグが一致するかを判定する(ステップS76)。そして、一致しない場合(ステップS76;N)は、復帰不可能エラー処理(ステップS83)を行う。復帰不可能エラー処理では、点検を促すエラー報知が行われ、リセットボタンの操作やRAMクリア等のリセット操作が行われない限り復帰しないようになっている。また、一致する場合(ステップS76;Y)は、リプレイ入賞の成立であるかを判定する(ステップS77)。
リプレイ入賞の成立である場合(ステップS77;Y)は、自動ベット再遊技フラグをセットし(ステップS84)、ステップS77で判定したリプレイ入賞がリプレイ2入賞であるか判定する(ステップS85)。
リプレイ2入賞である場合(ステップS85;Y)は、自動ベット再遊技フラグに代えて手動ベット再遊技フラグをセットし(ステップS86)、ステップS87へ移行する。リプレイ2入賞役は、ボーナス当選と重複して当選することが可能な入賞役であるので、リプレイ2入賞により遊技者に手動ベットさせることで、ボーナス当選している可能性があることを示唆することができる。また、リプレイ2入賞でない場合(ステップS85;N)、すなわちリプレイ1入賞である場合は、ステップS86をスキップしてステップS87へ移行する。
また、リプレイ入賞の成立でない場合(ステップS77;N)は、払出カウンタに入賞図柄に対応する払出数を加算し(ステップS78)、入賞判定結果情報を記憶する(ステップS79)。その後、全有効ラインが判定済みであるかを判定し(ステップS80)、判定済みでない場合(ステップS80;N)は、ステップS74に戻り未判定の有効ラインについての判定を行う。また、全有効ラインが判定済みである場合(ステップS80;Y)は、設定された払出数が1ゲームにおける最大払出数(例えば15)を越えるかを判定する(ステップS81)。
最大払出数を超えない場合(ステップS81;N)は、ステップS87に移行する。また、最大払出数を超える場合(ステップS81;Y)は、払出カウンタに最大払出数をセットする(ステップS82)。そして、入賞判定結果情報に対応するゲーム結果コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS87)、入賞判定処理を終了する。
〔遊技状態更新処理〕
図23には、図14に示された遊技制御処理における遊技状態更新処理が示されている。この遊技状態更新処理では、まず、S-BB入賞(スーパービッグボーナス入賞)が発生したかを判定する(ステップS91)。S-BB入賞が発生した場合(ステップS91;Y)は、S-BB状態(特別遊技状態)に移行するためのS-BB状態移行処理(ステップS92)を行い、ステップS108へ移行する。
また、S-BB入賞が発生していない場合(ステップS91;N)は、N-BB入賞(ノーマルビッグボーナス入賞)が発生したかを判定する(ステップS93)。N-BB入賞が発生した場合(ステップS93;Y)は、N-BB状態(特別遊技状態)に移行するためのN-BB状態移行処理(ステップS94)を行い、ステップS108へ移行する。
また、N-BB入賞が発生していない場合(ステップS93;N)は、R-B入賞(レギュラーボーナス入賞)が発生したかを判定する(ステップS95)。R-B入賞が発生した場合(ステップS95;Y)は、RB状態(特別遊技状態)に移行するためのR-B状態移行処理(ステップS96)を行い、ステップS108へ移行する。
また、R-B入賞が発生していない場合(ステップS95;N)は、SIN-B(シングルボーナス)に当選したかを判定する(ステップS97)。SIN-Bに当選している場合(ステップS97;Y)は、SIN-B入賞が発生したかを判定し(ステップS98)、SIN-B入賞が発生した場合(ステップS98;Y)は、JACゲーム状態に移行するためのJACゲーム状態移行処理(ステップS99)を行い、ステップS108へ移行する。また、SIN-B入賞が発生していない場合(ステップS98;N)は、ステップS107へ移行する。
また、SIN-Bに当選していない場合(ステップS97;N)は、JACゲームの終了タイミングかを判定する(ステップS100)。JACゲームの終了タイミングである場合(ステップS100;Y)は、ステップS107へ移行する。また、JACゲームの終了タイミングでない場合(ステップS100;N)は、S-BB状態の終了タイミングかを判定する(ステップS101)。
S-BB状態の終了タイミングである場合(ステップS101;Y)は、ステップS104へ移行する。また、S-BB状態の終了タイミングでない場合(ステップS101;N)は、N-BB状態の終了タイミングかを判定する(ステップS102)。
N-BB状態の終了タイミングである場合(ステップS102;Y)は、ステップS104へ移行する。また、N-BB状態の終了タイミングでない場合(ステップS102;N)は、R-B状態の終了タイミングかを判定する(ステップS103)。
R-B状態の終了タイミングでない場合(ステップS103;N)は、遊技状態更新処理を終了する。また、R-B状態の終了タイミングである場合(ステップS103;Y)は、確率抽選の結果をチェックし(ステップS104)、確変当選である場合(ステップS105;Y)は、確変遊技状態へ移行するための確変遊技状態移行処理(ステップS106)を行い、ステップS108へ移行する。また、確変当選でない場合(ステップS105;N)は、通常遊技状態へ移行するための通常遊技状態移行処理(ステップS107)を行い、ステップS108へ移行する。
次いで、遊技状態更新コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS108)、演出用フリーズ実行処理(ステップS109)を行い、遊技状態更新処理を終了する。
以上のように、遊技制御装置50は、遊技状態更新処理にて、特定役(SIN-B入賞役)の入賞が成立したことに基づき通常役(通常入賞役)に所定確率で当選する特定遊技状態(JACゲーム)を発生させることが可能な特定遊技状態発生手段、特別役の入賞が成立したことに基づき通常役に通常遊技状態よりも高確率で当選する(通常役が通常遊技状態よりも高頻度で入賞する)特別遊技状態を発生させることが可能な特別遊技状態発生手段、及び所定条件の成立に基づき特別役に通常遊技状態よりも高確率で当選する確率変動状態を発生させることが可能な確率変動状態発生手段をなし、確率変動状態の発生中に特定役(SIN-B入賞役)が当選又は入賞したことに基づき当該確率変動状態を終了させることとなる。また、遊技制御装置50が、特別役の当選確率を通常確率状態と、該通常確率状態よりも高い高確率状態の何れかに設定する確率設定手段をなすとも言え、確率設定手段が特別遊技状態の終了に伴い所定期間に亘り高確率状態を設定するとも言える。
〔演出用フリーズ実行処理〕
図24には、図23に示された遊技状態更新処理における演出用フリーズ実行処理が示されている。演出用フリーズ実行処理は、確変決定演出部400による確変決定ルーレット演出(後述)の実行時間を割くためにフリーズ状態(ゲーム進行待機状態)を発生させる処理である。
この演出用フリーズ実行処理では、まず、ボーナス(特別遊技状態)が終了したかを判定する(ステップS111)。ボーナス(特別遊技状態)が終了していない場合(ステップS111;N)は、演出用フリーズ実行処理を終了する。また、ボーナス(特別遊技状態)が終了した場合(ステップS111;Y)は、フリーズ時間決定テーブル(図25参照)に基づきフリーズ時間を決定する(ステップS112)。
次いで、決定後のフリーズ時間をセットし(ステップS113)、フリーズ時間に対応するフリーズコマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS114)。次に、キャンセル入力があるかを判定する(ステップS115)。ここで、キャンセル入力には、賭け操作、スタートレバー21の操作、リールストップボタン24の操作等がある。なお、フリーズ状態中に例えば賭け操作が行われた場合には、当該賭け操作に対応する処理(賭数の設定)は実行されず、フリーズ状態のキャンセル入力としてのみ扱われることとなる。
キャンセル入力がない場合(ステップS115;N)は、フリーズ時間が経過したか判定する(ステップS116)。フリーズ時間が経過していない場合(ステップS116;N)は、ステップS115へ戻る。また、フリーズ時間が経過した場合(ステップS116;Y)は、演出用フリーズ実行処理を終了する。また、キャンセル入力がある場合(ステップS115;Y)は、演出キャンセルコマンドを演出制御装置70に送信して(ステップS117)、演出用フリーズ実行処理を終了する。
以上のように、遊技制御装置50は、演出用フリーズ実行処理にて特定演出(確変決定ルーレット演出)の実行中に変動ゲームを実行するための操作を行うことが可能な操作手段(スタートレバー21、マックスベットボタン17等)からの入力の受け付け(遊技の進行)を規制する規制状態を発生させることが可能な規制状態発生手段(進行規制状態発生手段)をなすとともに、規制状態の発生中に遊技者からの所定の操作入力があったことに基づき、当該規制状態を解除して特定演出を終了させることが可能な進行規制解除手段をなす。
図25には、フリーズ時間決定テーブルの一例が示されている。図25に示されているように、フリーズ時間決定テーブルには、10秒フリーズと15秒フリーズの2種類が設定されている。S-BB状態の終了後は、20%の割合で10秒フリーズに、80%の割合で15秒フリーズに決定される。N-BB状態の終了後は、50%の割合で10秒フリーズに、50%の割合で15秒フリーズに決定される。R-B状態の終了後は、80%の割合で10秒フリーズに、20%の割合で15秒フリーズに決定される。
次に、演出制御装置70による処理について説明する。演出制御装置70による処理は、演出を統括的に制御する演出制御処理(図26参照)と、所定時間毎(例えば、約2msec毎)に行われるタイマ割込み処理(図27参照)とを含む。
〔演出制御処理〕
図26には演出制御処理が示されている。この演出制御処理は、スロットマシン1の電源が投入されることにより演出制御装置70の電源が投入されることで、CPU70aがROM70bに記憶されている演出制御処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
この演出制御処理では、まず、演出制御装置70のCPU70a内のレジスタの初期化やRAM70cに記憶されている遊技データの初期化処理や、遊技制御装置50からの電源投入/復旧コマンドに基づく電源投入/復旧の報知処理などを行う電源投入時処理を実行する(ステップS201)。次に、ゲームが所定時間実行されていない場合に画像表示装置3及び側部サブ表示装置310に客待ちデモ画像若しくは通常よりもディスプレイの輝度を低減した省エネ中画像を表示させる客待ち演出処理(ステップS202)を行う。なお、側部サブ表示装置310には過剰に遊技を行うこと(射幸心)を抑制するための表示(例えば「パチンコ・パチスロは適度に楽しむものです」)を行うようにしても良い。
次いで、操作入力部30による閲覧操作に基づいて、特別入賞役の発生履歴などのゲーム結果の履歴情報等を側部サブ表示装置310に表示する際のサポートメニュー処理(ステップS203)を行う。次に、賭数の更新毎に送信される賭数コマンドに基づいて賭数の報知(音、表示、発光)を行う賭数報知処理(ステップS204)を行う。そして、精算コマンドに基づいて精算が行われたことの報知(音、表示、発光)を行う精算報知処理(ステップS205)を行い、ゲームが開始されたかを判定する(ステップS206)。なお、ゲームの開始は抽選結果コマンドの受信により判定する。
ゲームが開始されていない場合(ステップS206;N)は、客待ち演出処理(ステップS202)に戻る。また、ゲームが開始された場合(ステップS206;Y)は、フリーズ演出を行う場合に当該フリーズ演出に対応する演出を実行するフリーズ演出処理(ステップS207)を行う。次に、特別入賞や小役入賞の当選、遊技状態に応じて、当該ゲームのみで行う単発演出や複数のゲームに亘り連続して行う連続予告(連続演出)を行うゲーム演出決定処理(ステップS208)を行う。そして、遊技モードに応じてゲームの演出を進行させるゲーム演出制御処理(ステップS209)を行う。
次に、ゲーム結果が払い出しを伴う場合に、1払い出し毎に送信される払出コマンドに基づいて払い出しを報知(音、表示、発光)する払出報知設定処理(ステップS210)を行い、遊技状態コマンドに基づいて演出モードを変更する演出モード更新処理(ステップS211)を行う。そして、ゲーム結果を履歴情報として記憶する履歴情報記憶処理(ステップS212)を行い、客待ち演出処理(ステップS202)に戻る。
なお、停電が発生した場合には停電発生時の処理を行う電源遮断処理を行うようになっている。停電発生時の処理としては、例えば、RAM70cの情報のバックアップ、スタックポインタ、チェックサムの記憶等を行った後、RAMアクセスを禁止してスロットマシン1の電源が遮断されるのを待つ。
〔タイマ割込み処理〕
図27には、タイマ割込み処理が示されている。このタイマ割込み処理では、まず、所定のレジスタに保持されている値をRAM70cに移すレジスタ退避の処理(ステップS221)を行う。そして、演出ボタンスイッチ10a、操作入力部スイッチ30c、赤外線スイッチ91,92から演出制御装置70に入力される信号を処理する入力処理(ステップS222)を行う。
次に、画像表示装置3、側部サブ表示装置310、上部サブ表示装置225での表示を制御する表示制御処理(ステップS223)、スピーカ4から出力する音声を制御する音声制御処理(ステップS224)、枠発光装置7、バックライト67、停止ボタンであるリールストップボタン24a,24b,24cに設けられたストップボタンLED66を制御するランプ/LED制御処理(ステップS225)を行う。
その後、ゲームの演出内容を決定する際に用いられる演出乱数などの乱数を更新(例えば+1)する乱数更新処理(ステップS226)。そして、各種処理で設定された情報に基づく制御信号を出力する出力処理を行い(ステップS227)、割り込み要求をクリアして(ステップS228)、レジスタを復帰(ステップS229)し、割り込みを許可して(ステップS230)、タイマ割込み処理を終了する。
〔サポートメニュー処理〕
図28には、図26に示された演出制御処理におけるサポートメニュー処理が示されている。このサポートメニュー処理では、まず、複数のゲームに亘り連続して行う連続演出を継続中であるかを判定する(ステップS231)。連続演出を継続中である場合(ステップS231;Y)は、サポートメニュー処理を終了する(操作入力部30からの入力を受け付けない)。連続演出の興趣が低下しないようにするためである。また、連続演出を継続中でない場合(ステップS231;N)は、操作入力部30の操作があるかを判定する(ステップS232)。
なお、連続演出を継続中である場合(ステップS231;Y)、画像表示装置3での当該連続演出の表示は継続させつつ、側部サブ表示装置310にてサポートメニュー処理を行うようにしても良い。また、リプレイ入賞役の入賞が成立したことにより自動賭け操作が行われた場合にもサポートメニュー処理を終了するようにしても良い。
操作入力部30の操作がない場合(ステップS232;N)は、サポートメニュー処理を終了する。また、操作入力部30の操作がある場合(ステップS232;Y)は、側部サブ表示装置310を液晶用表示窓9dの下端位置(操作入力部30の近傍)まで移動させる(ステップS233)。次いで、側部サブ表示装置310にメニュー選択(操作)画面(図29参照)を表示する(ステップS234)。そして、メニュー選択画面の中から「ゲーム説明(リール配列、役構成)」の項目を選択して決定する説明表示操作があるかを判定する(ステップS235)。
なお、メニュー選択画面の表示に先駆けて側部サブ表示装置310の移動を行ったが、それらの順序は逆でも良い。また、操作入力部30の操作の有無に関係なく、客待ち演出処理(ステップS202)が行われる時点で側部サブ表示装置310にメニュー選択(操作)画面(図29参照)を表示するようにしても良い。この場合、メニュー選択画面を表示した後、操作入力部30の操作があったときに側部サブ表示装置310を液晶用表示窓9dの下端位置(操作入力部30の近傍)まで移動させるようにしても良い。また、操作入力部30の操作を要せずにメニュー選択画面の表示とともに側部サブ表示装置310を液晶用表示窓9dの下端位置まで移動させても良い。
説明表示操作がある場合(ステップS235;Y)は、リール6の配列画面や入賞役の構成画面等のゲーム内容を説明する各画面を操作入力部30の操作により遊技者に選択させて表示することを可能とする説明表示処理(ステップS236)を行い、ステップS243へ移行する。また、説明表示操作がない場合(ステップS235;N)は、メニュー選択画面の中から「ゲーム履歴表示」の項目を選択して決定する履歴表示操作があるかを判定する(ステップS237)。
履歴表示操作がある場合(ステップS237;Y)は、過去3日分のゲーム履歴情報画面や当日の詳細履歴情報画面等の各履歴画面を操作入力部30の操作により遊技者に選択させて表示することを可能とする履歴表示処理(ステップS238)を行い、ステップS243へ移行する。なお、後述する携帯連動処理によって個人IDが登録されている場合には履歴表示処理にて個人履歴情報画面を選択表示することが可能となる。また、履歴表示操作がない場合(ステップS237;N)は、メニュー選択画面の中から「携帯連動(ゲームログ)」の項目を選択して決定する携帯連動操作があるかを判定する(ステップS239)。
携帯連動操作がある場合(ステップS239;Y)は、個人IDを登録したり当該個人IDを登録した遊技者のみが見られるコンテンツ等を表示することを可能とする携帯連動処理(ステップS240)を行い、ステップS243へ移行する。また、携帯連動操作がない場合(ステップS239;N)は、メニュー選択画面の中から「演出カスタマイズ」の項目を選択して決定する演出カスタマイズ操作があるかを判定する(ステップS241)。
演出カスタマイズ操作がある場合(ステップS241;Y)は、各種の遊技演出(BGM、背景画像、ゲーム内容等)をカスタマイズすることを可能とする演出カスタマイズ処理(ステップS242)を行い、ステップS243へ移行する。また、演出カスタマイズ操作がない場合(ステップS241;N)は、ステップS243へ移行する。
ステップS243では、メニュー選択画面の中から「終了」の項目を選択して決定する終了操作があるかを判定する(ステップS243)。終了操作がない場合(ステップS243;N)は、ステップS234へ戻る。また、終了操作がある場合(ステップS243;Y)は、側部サブ表示装置310にゲームに関する遊技演出画面を表示し(ステップS244)、側部サブ表示装置310を移動前の位置(例えば液晶用表示窓9dの中央位置)まで移動(復帰)させて、サポートメニュー処理を終了する。
以上のように、演出制御装置70は、サポートメニュー処理にて、操作入力部30の操作に対応して側部サブ表示装置310の表示内容を変更する操作連動処理を実行することが可能な操作連動処理手段、及び側部サブ表示装置310を第1位置と該第1位置よりも操作入力部30に近づく第2位置(液晶用表示窓9dの下端位置)とに移動させることが可能な表示移動手段をなし、操作連動処理の開始に伴い側部サブ表示装置310を第1位置から第2位置に移動させることとなる。また、補助遊技(ゲーム)の非実行状態中に側部サブ表示装置310の操作があった場合に操作連動処理を開始することとなる。
図29には、操作入力部30の操作があり(ステップS232;Y)、側部サブ表示装置310が液晶用表示窓9dの下端位置(操作入力部30の近傍)まで移動した(ステップS233)ときの状態が示されている。
図29に示されているように、画像表示装置3において連続演出が継続して行われているとき以外に操作入力部30の操作が行われると、側部サブ表示装置310は液晶用表示窓9dの下端位置まで移動することとなる。このとき、側部サブ表示装置310の表示画面にはサポートメニューを選択するための選択画面が表示される。これにより、側部サブ表示装置310を操作入力部30の近傍に移動させることができるので、側部サブ表示装置310の表示画面を見ながらのサポートメニューの選択操作がし易くなる。
なお、側部サブ表示装置310が液晶用表示窓9dの下端位置まで移動することにより、第2期待度表示部350が出現することとなるが、側部サブ表示装置310においてサポートメニューが選択されている間は高確率モード表示器320や第2期待度表示部350は点灯(作動)しないようになっている。
〔携帯連動処理〕
図30には、図28に示されたサポートメニュー処理における携帯連動処理が示されている。この携帯連動処理では、まず、連動メニュー選択画面(図31参照)を表示する(ステップS251)。次に、連動メニュー選択画面の中から「携帯連動(ゲームログ)開始」の項目を選択して決定する連動開始操作があるかを判定する(ステップS252)。
連動開始操作がある場合(ステップS252;Y)は、携帯連動を始めて行う場合や再開する場合に実行される連動開始処理(ステップS253)を行い、ステップS258へ移行する。また、連動開始操作がない場合(ステップS252;N)は、連動メニュー選択画面の中から「個人ログ(履歴)確認」の項目を選択して決定する個人ログ確認操作があるかを判定する(ステップS254)。
個人ログ確認操作がある場合(ステップS254;Y)は、携帯連動中に達成したミッションや獲得したポイント等の情報を表示する個人ログ表示処理(ステップS255)を行い、ステップS258へ移行する。また、個人ログ確認操作がない場合(ステップS254;N)は、連動メニュー選択画面の中から「携帯連動(ゲームログ)終了」の項目を選択して決定する連動終了操作があるかを判定する(ステップS256)。
連動終了操作がある場合(ステップS256;Y)は、携帯連動を再開するときに必要な再開パスワードを発行して当該携帯連動を終了する連動終了処理(ステップS257)を行い、ステップS258へ移行する。また、連動終了操作がない場合(ステップS256;N)は、連動メニュー選択画面の中から「終了」の項目を選択して決定する終了操作があるかを判定する(ステップS258)。
終了操作がない場合(ステップS258;N)は、ステップS251に戻る。また、終了操作がある場合(ステップS258;Y)は、携帯連動処理を終了する。
図31には、側部サブ表示装置310に表示される連動メニュー選択画面の一例が示されている。図31に示されているように、側部サブ表示装置310の表示画面には連動メニュー選択画面が表示され、「携帯連動(ゲームログ)開始」、「個人ログ(履歴)確認」、「携帯連動(ゲームログ)終了」、「終了」のうちの何れかの項目が選択決定されるようになっている。
なお、例えば、未達成ミッションの挑戦中は「携帯連動(ゲームログ)終了」の項目が選択決定されないように規制する(「未達成ミッションに挑戦中ですがよろしいですか?」等の注意を促す表示を行う)ようにしても良い。また、上記のような規制を行っている場合であっても、所定時間ゲームが行われなかった場合には当該規制を解除できるようにする。
図32には、本実施形態のスロットマシン1(遊技機)が連動開始処理(ステップS253)及び連動終了処理(ステップS257)を受け付けたときのスロットマシン1(遊技機)及び外部サーバGの動作の一例を示すフローチャートが示されている。
スロットマシン1(遊技機)が連動開始処理を受け付けた場合には、携帯連動を初めて行うか再開するかを遊技者に選択決定させるための選択画面が側部サブ表示装置310に表示されるようになっている。そして、携帯連動を初めて行う旨の選択決定がなされた場合には連動開始操作として受け付けられるようになっている。一方、携帯連動を再開する旨の選択決定がなされた場合には連動再開操作として受け付けられるようになっている。
図32(a)に示されているように、連動開始操作がスロットマシン1(遊技機)によって受け付けられた場合、スロットマシン1は、外部サーバGへのアクセスコード(例えば2次元バーコード等)を側部サブ表示装置310に表示する(ステップY1)。このアクセスコードを携帯端末Mで読み取り、ウェブから外部サーバGにアクセスすると、外部サーバGは、必要事項の入力要求画面情報を携帯端末Mに送信する(ステップG1)。そして、携帯端末Mにおいてこの入力要求画面に表示された必須事項を入力すると、外部サーバGは、必要事項の入力受付を行い(ステップG2)、個人ログレコードを作成し(ステップG3)、開始パスワードを発行する(ステップG4)。
スロットマシン1は、外部サーバGへのアクセスコードを側部サブ表示装置310に表示した後、パスワード入力操作受付を行う(ステップY2)。そして、外部サーバGから携帯端末Mに送信された開始パスワードに基づき、遊技者がスロットマシン1に対して当該開始パスワードの入力を行うと、スロットマシン1は、開始パスワードの入力受付を行い(ステップY3)、携帯連動を開始し(ステップY4)、個人履歴(ログ)を更新する(ステップY5)。
図32(b)に示されているように、連動終了操作がスロットマシン1(遊技機)によって受け付けられた場合、スロットマシン1は、それまで携帯連動した状態で行われたゲームの履歴に応じたアクセスコードを側部サブ表示装置310に表示する(ステップY11)。このアクセスコードを携帯端末Mで読み取り、ウェブから外部サーバGにアクセスすると、外部サーバGは、個人ログ(履歴)レコードを更新し(ステップG11)、再開パスワードを発行する(ステップG12)。
図32(c)に示されているように、連動再開操作がスロットマシン1(遊技機)によって受け付けられた場合、スロットマシン1は、パスワード入力操作受付を行う(ステップY21)。そして、外部サーバGから携帯端末Mに送信された再開パスワードに基づき、遊技者がスロットマシン1に対して当該再開パスワードの入力を行うと、スロットマシン1は、再開パスワードの入力受付を行い(ステップY22)、携帯連動を開始し(ステップY23)、個人履歴(ログ)を更新する(ステップY24)。
<変形例1>
なお、外部サーバGへのアクセスコード(例えば2次元バーコード等)を側部サブ表示装置310に表示した際、操作入力部30の操作によって、当該アクセスコードを拡大・縮小することができるようにしても良い(図33(a)参照)。このとき、演出制御装置70は、操作入力部30の操作に基づき側部サブ表示装置310に表示させたアクセスコードを拡縮表示させることを可能としたこととなる。また、スロットマシン1は、側部サブ表示装置310と携帯端末Mとの距離を計測する計測手段を備え、当該計測手段により計測された両者の距離に応じて、アクセスコードを読み取り可能な適正なサイズに自動的に変更して側部サブ表示装置310に表示することができるようにしても良い。
また、スロットマシン1は、連動開始操作を受け付けた場合や連動終了操作を受け付けた場合(アクセスコードを側部サブ表示装置310に表示した場合)に、側部サブ表示装置310を前方(周囲の構造物よりも前方)に移動させても良い。このとき、演出制御装置70は、アクセスコードの表示時には側部サブ表示装置310を周囲の構造物よりも前方に移動させることが可能としたこととなる。携帯端末Mでアクセスコードを読み取る際、側部サブ表示装置310の周囲の構造物に対してピントが合ってしまうことを抑制するためである。
<変形例2>
また、操作入力部30の手前側に遊技者の手を載置することができる載置部140を設けるようにしても良く(図33(b)参照)、さらに、当該載置部140を操作入力部30と隣り合うように配設されているメダル投入部15の手前側にも延設するようにしても良い。このとき、操作入力部30を操作する際、及びメダル投入部15にメダルを投入する際に遊技者が手を載置することが可能な載置部140を設けたこととなる。これにより、操作入力部30の操作がし易くなり誤操作を低減することができる。また、側部サブ表示装置310に表示されたアクセスコードを携帯端末Mで読み取る際の手ブレを低減することができる。さらに、メダル投入部15へのメダル投入がし易くなる。また、載置部140に衝撃を弱めるためのパッド141を設けるようにしても良い。
次に、前述したフリーズ演出処理(ステップS207)によって実行されるフリーズ演出の演出態様例について、図34〜図36を用いて説明する。本実施形態のスロットマシン1は演出内容を段階ごとにステップアップさせるステップアップ演出をフリーズ演出として実行することができる。なお、例えば、フリーズ演出時間が5秒に設定された場合は、ステップ1演出のみ、フリーズ演出時間が10秒に設定された場合は、ステップ2演出まで、フリーズ演出時間が15秒に設定された場合は、ステップ3演出まで、そして、フリーズ演出時間が60秒に設定された場合は、ステップ4演出及びプレミア確定演出を実行する。
図34(a)に示されているように、フリーズ演出の開始前、画像表示装置3の表示画面にはゲームに関するゲーム演出画像が表示されている。そして、図34(b)に示されているように、スタートレバー21の操作がなされゲームが開始されると、フリーズ演出が開始され、画像表示装置3の表示画面が突然暗転するようになっている。そして、図34(c)に示されているように、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225が移動(前向き状態に変換)して、当該表示画面にはステップ1演出に関するステップ1演出画像が表示される。そして、図34(d)に示されているように、ステップ1演出画像の表示が終了すると、上部サブ表示装置225はもとの位置(下向き状態)に戻る。その後、画像表示装置3の表示画面に閃光が発光するような演出表示がなされる。
ステップ1演出でフリーズ演出が終了する場合は、図34(e)に示されているように、画像表示装置3の表示画面の暗転が終了し、ゲームに関するゲーム演出画像が表示されるようになっている。
一方、フリーズ演出が継続する場合は、図34(f)に示されているように、再び上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225が移動(前向き状態に変換)して、当該表示画面にはステップ2演出に関するステップ2演出画像が表示される。そして、図34(g)に示されているように、ステップ2演出画像の表示が終了すると、上部サブ表示装置225はもとの位置(下向き状態)に戻る。その後、画像表示装置3の表示画面に閃光が発光するような演出表示(発展示唆演出)がなされる。
ステップ2演出でフリーズ演出が終了する場合は、図35(b)に示されているように、画像表示装置3の表示画面の暗転が終了し、ゲームに関するゲーム演出画像が表示されるようになっている。
一方、フリーズ演出が継続する場合は、図35(a)に示されているように、再び上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225が移動(前向き状態に変換)して、当該表示画面にはステップ3演出に関するステップ3演出画像が表示される。また、図35(c)に示されているように、ステップ3演出では、可動演出装置226が上部サブ表示装置225の背面側から視認可能となるように下方へ移動(前向き状態に変換)した後、可動演出装置226が上下に振動する演出がなされる。そして、図35(d)に示されているように、ステップ3演出画像の表示が終了すると、可動演出装置226は振動を停止して上部サブ表示装置225の背面側のもとの位置(下向き状態)へ戻り、上部サブ表示装置225ももとの位置に戻る。その後、画像表示装置3の表示画面に閃光が発光するような演出表示(発展示唆演出)がなされる。
ステップ3演出でフリーズ演出が終了する場合は、図35(e)に示されているように、画像表示装置3の表示画面の暗転が終了し、ゲームに関するゲーム演出画像が表示されるようになっている。
一方、フリーズ演出が継続する場合は、図35(f)に示されているように、再び上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225が移動(前向き状態に変換)して、当該表示画面にはステップ4演出に関するステップ4演出画像が表示される。また、図35(g)に示されているように、ステップ4演出では、ステップ3演出と同様、可動演出装置226が上部サブ表示装置225の背面側から視認可能となるように下方へ移動した後、可動演出装置226が上下に振動(揺動)する演出がなされる。そして、図35(h)に示されているように、ステップ4演出画像の表示が終了すると、可動演出装置226は振動を停止して上部サブ表示装置225の背面側のもとの位置へ戻り、上部サブ表示装置225ももとの位置(下向き状態)に戻る。そして、画像表示装置3の表示画面の暗転が終了し、ステップ4演出へ進展した場合にのみ実行可能なプレミア確定演出が所定期間表示され、フリーズ演出が終了する。
なお、可動演出装置226による演出は、ステップ3演出でも行うようにしたが、特別入賞役の当選が確定したときにだけ進展するステップ4演出でのみ行うようにしても良い。また、ステップアップ演出は、ステップ1演出から順にステップ2演出、ステップ3演出、ステップ4演出と進展していく場合に限らず、例えば、ステップ1演出からステップ3演出へ、ステップ2演出からステップ4演出へと、ステップを飛ばすようにしても良い。かかる場合、特別入賞役の当選に対する期待度が高いほどステップを飛ばす演出が行われ易くし、特別入賞役の当選が確定した場合にのみステップ4演出へ進展するようにする。また、ステップを飛ばしてステップ4演出へ進展した場合には、画像表示装置3の表示画面にてプレミア確定演出は行わずに通常のボーナス確定演出を行う。
図36には、上述したステップアップ演出(フリーズ演出)の変形例が示されている。なお、ステップ演出が進展していく場合のみを例示し、ステップ演出が進展していく途中で終了する場合の例示は省略している。
図36(a)に示されているように、フリーズ演出が開始されると、画像表示装置3の表示画面が突然暗転する。そして、図36(b)に示されているように、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225が移動(前向き状態に変換)して、当該表示画面にはステップ1演出に関するステップ1演出画像が表示される。ここまでは、上述したステップアップ演出(フリーズ演出)の演出態様と同様である。
そして、図36(c)に示されているように、ステップ1演出画像の表示が終了すると、上部サブ表示装置225はもとの位置(下向き状態)に戻った後、遮蔽部221a2によって視認が規制された状態で収納空間部221a1の左側へ水平移動するようになっている。そして、画像表示装置3の表示画面に閃光が発光するような演出表示がなされる。
次いで、フリーズ演出が継続する場合は、図36(d)に示されているように、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように、上部サブ表示装置225は収納空間部221a1の左側の位置で軸部材225aを中心に回動する。つまり、上部サブ表示装置225の表示画面はこのとき画像表示装置3の左側前方にて視認されるようになっている。そして、当該表示画面にはステップ2演出に関するステップ2演出画像が表示される。そして、図36(e)に示されているように、ステップ2演出画像の表示が終了すると、上部サブ表示装置225はもとの位置に戻った後、遮蔽部221a2によって視認が規制された状態で収納空間部221a1の右側へ水平移動するようになっている。そして、画像表示装置3の表示画面に閃光が発光するような演出表示がなされる。
次いで、フリーズ演出が継続する場合は、図36(f)に示されているように、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように、上部サブ表示装置225は収納空間部221a1の右側の位置で軸部材225aを中心に回動する。つまり、上部サブ表示装置225の表示画面はこのとき画像表示装置3の右側前方にて視認されるようになっている。そして、当該表示画面にはステップ3演出に関するステップ3演出画像が表示される。また、ステップ3演出では、可動演出装置226が上部サブ表示装置225の背面側から視認可能となるように下方へ移動した後、可動演出装置226が上下に振動(揺動)する演出がなされる。そして、図36(g)に示されているように、ステップ3演出画像の表示が終了すると、上部サブ表示装置225はもとの位置に戻った後、遮蔽部221a2によって視認が規制された状態で収納空間部221a1の中央へ水平移動するようになっている。そして、画像表示装置3の表示画面に閃光が発光するような演出表示がなされる。
次いで、フリーズ演出が継続する場合は、図36(h)に示されているように、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように、上部サブ表示装置225は収納空間部221a1の中央の位置で軸部材225aを中心に回動する。つまり、上部サブ表示装置225の表示画面はこのとき画像表示装置3の中央前方にて視認されるようになっている。そして、当該表示画面にはステップ4演出に関するステップ4演出画像が表示される。また、ステップ4演出では、ステップ3演出と同様、可動演出装置226が上部サブ表示装置225の背面側から視認可能となるように下方へ移動した後、可動演出装置226が上下に振動する演出がなされる。
なお、上部サブ表示装置225の出現パターンを複数設定しておき、特別入賞役の当選に対する期待度に応じて、当該出現パターンを変えるようにしても良い。例えば、ステップ2演出において、期待度が低い場合には、上部サブ表示装置225の表示画面が画像表示装置3の左側前方にて視認されるように上部サブ表示装置225を出現させる。一方、期待度が高い場合には、上部サブ表示装置225の表示画面が画像表示装置3の右側前方にて視認されるように、上部サブ表示装置225を出現させるようにする。
また、ステップ演出が終了する毎に一旦上部サブ表示装置225をもとの位置へ復帰させるようにしたが、これに限らず、上部サブ表示装置225の表示画面を視認可能な状態のままにして、ステップ演出が進展していく毎に上部サブ表示装置225を左右方向にスライド移動させて、ステップアップ演出画像を表示するようにしても良い。
また、フリーズ演出中にリール6の回転動作による演出を行っても良いし、側部サブ表示装置310の表示画面にもステップアップ演出画像を表示するようにしても良い。
〔ゲーム演出決定処理〕
図37には、図26に示された演出制御処理におけるゲーム演出決定処理が示されている。このゲーム演出決定処理では、まず、ボーナス中(特別遊技状態中)であるかを判定する(ステップS261)。ボーナス中である場合(ステップS261;Y)は、ボーナスに対応する演出を決定するボーナス中演出決定処理(ステップS262)を行い、ゲーム演出決定処理を終了する。また、ボーナス中でない場合(ステップS261;N)は、ボーナス確定フリーズがあるかを判定する(ステップS263)。
ボーナス確定フリーズがある場合(ステップS263;Y)は、当該ボーナス確定フリーズ演出の終了後におけるプレミア確定演出の実行をセットし(ステップS264)、ゲーム演出決定処理を終了する。また、ボーナス確定フリーズがない場合(ステップS263;N)は、連続演出中であるかを判定する(ステップS265)。
連続演出中である場合(ステップS265;Y)は、連続演出が行われるゲームのうちの最後のゲームである継続最終ゲームであるかを判定する(ステップS266)。継続最終ゲームである場合(ステップS266;Y)は、ボーナス当選の有無に応じた最終演出の実行をセットし(ステップS267)、ゲーム演出決定処理を終了する。また、継続最終ゲームでない場合(ステップS266;N)は、設定済みの連続演出の次のステップの演出の実行をセットし(ステップS268)、ゲーム演出決定処理を終了する。
また、連続演出中でない場合(ステップS265;N)は、ボーナス入賞当選フラグの持越中、すなわち特別入賞役に内部当選したゲームの次以降のゲームであって当該特別入賞役が成立していないゲーム中であるかを判定する(ステップS269)。
ボーナス入賞当選フラグの持越中でない場合(ステップS269;N)は、抽選結果コマンドに対応する演出種別決定テーブル(図38(a)参照)をセットする(ステップS270)。そして、演出種別決定テーブルから抽選結果に対応する演出種別を決定する(ステップS271)。そして、演出種別及び抽選結果に対応する演出態様を決定し(ステップS272)、決定された演出種別及び演出態様による演出の実行をセットして(ステップS273)、ゲーム演出決定処理を終了する。
また、ボーナス入賞当選フラグの持越中である場合(ステップS269;Y)は、ボーナス確定演出の実行をセットし(ステップS274)、今回の内部抽選の結果がハズレ当選であるかを判定する(ステップS275)。
今回の内部抽選の結果がハズレ当選である場合(ステップS275;Y)は、持ち越されている入賞当選フラグの種類(成立可能な特別入賞役の種類)を報知するボーナス種別告知演出をボーナス確定演出にプラスする処理を行い(ステップS276)、ゲーム演出決定処理を終了する。また、ハズレ当選でない場合(ステップS275;N)は、今回当選した小役入賞役の種類を報知する当選小役報知演出をボーナス確定演出にプラスする処理(ステップS277)を行い、ゲーム演出決定処理を終了する。なお、当選小役報知演出では小役の種類までは報知せず、小役に当選したことのみを報知するようにしても良い。
図38(a)には、演出種別決定テーブルの一例が示されている。演出(示唆演出)の種別には、1ゲームで完結する単発演出と、3ゲームに亘って行われる3連続演出と、4ゲームに亘って行われる4連続演出と、5ゲームに亘って行われる5連続演出と、特別入賞役に当選したことをゲームの開始時に報知する一発前告知演出と、特別入賞役に当選したことを全リール6a,6b,6cが停止した段階で報知する一発後告知演出と、がある。
図38(a)に示されているように、通常遊技状態において、外れに当選、通常入賞役に当選、又はSIN-B入賞役に当選したときは、単発演出のみが行われるようになっている。
また、通常遊技状態において、レア役(レア小役)に当選したときは、単発演出が20%、3連続演出が45%、4連続演出が35%の割合で行われるようになっている。
また、通常遊技状態において、RB入賞役と小役(レア小役)とが重複当選したときは、単発演出が10%、3連続演出が20%、4連続演出が50%、5連続演出が20%の割合で行われるようになっている。
また、通常遊技状態において、BB入賞役と小役(レア小役)とが重複当選したときは、単発演出が5%、3連続演出が10%、4連続演出が35%、5連続演出が40%、一発前告知演出が5%、一発後告知演出が5%の割合で行われるようになっている。
また、通常遊技状態において、ボーナス(RB、S-BB、N-BB)入賞役に単独当選したときは、一発前告知演出が50%、一発後告知演出が50%の割合で行われるようになっている。
なお、一発前告知演出及び一発後告知演出は、単発演出であるメイン表示器演出1(後述)とともに行われるものとする。つまり、一発前告知演出及び一発後告知演出は、メイン表示器演出1以外の単発演出では行われないようになっている。
確変遊技状態において、外れに当選、通常入賞役に当選、又はSIN-B入賞役に当選したときは、通常遊技状態のときと同様、単発演出のみが行われるようになっている。
また、確変遊技状態において、レア役(レア小役)に当選したときは、単発演出が50%、3連続演出が50%の割合で行われるようになっている。
また、確変遊技状態において、ボーナス入賞役と小役(レア小役)とが重複当選したときは、3連続演出が20%、4連続演出が20%、5連続演出が20%、一発前告知演出が20%、一発後告知演出が20%の割合で行われるようになっている。
また、確変遊技状態において、ボーナス(RB、S-BB、N-BB)入賞役に単独当選したときは、通常遊技状態のときと同様、一発前告知演出が50%、一発後告知演出が50%の割合で行われるようになっている。
図38(b)には、単発演出態様決定テーブルの一例が示されている。単発演出の演出態様には、画像表示装置3のみで行うメイン表示器演出1、2と、画像表示装置3及び側部サブ表示装置310で行うメイン&第1サブ複合演出1、2と、画像表示装置3及び導光パネル223で行うメイン&導光板演出と、画像表示装置3及び上部サブ表示装置225で行うメイン&第2サブ複合演出と、がある。
単発演出は、演出態様ごとに特別入賞役の当選に対する期待度が設定されている。具体的には、メイン表示器演出1→メイン表示器演出2→メイン&第1サブ複合演出1→メイン&第1サブ複合演出2→メイン&導光板演出→メイン&第2サブ複合演出の順に期待度が高くなるような設定がなされている。
メイン表示器演出1及びメイン&第1サブ複合演出1は、演出ボタン10の操作の有無に係らず演出が行われるようになっている。一方、メイン表示器演出2、メイン&第1サブ複合演出2、メイン&導光板演出、及びメイン&第2サブ複合演出は、演出ボタン10の操作により演出態様が変化するようになっている。
図38(b)に示されているように、外れに当選したときは、メイン表示器演出1が95%、メイン&第1サブ複合演出1が5%の割合で行われるようになっている。
また、通常入賞役に当選したときは、メイン表示器演出1が60%、メイン表示器演出2が30%、メイン&第1サブ複合演出1が5%、メイン&第1サブ複合演出2が5%の割合で行われるようになっている。
また、SIN-B入賞役に当選したときは、メイン表示器演出1のみが行われるようになっている。
また、レア役(レア小役)に単独当選したときは、メイン表示器演出1が20%、メイン表示器演出2が25%、メイン&第1サブ複合演出1が20%、メイン&第1サブ複合演出2が25%、メイン&導光板演出が5%、メイン&第2サブ複合演出が5%の割合で行われるようになっている。
また、ボーナス入賞役と小役(レア小役)とが重複当選したときは、メイン表示器演出1が5%、メイン表示器演出2が15%、メイン&第1サブ複合演出1が20%、メイン&第1サブ複合演出2が20%、メイン&導光板演出が20%、メイン&第2サブ複合演出が20%の割合で行われるようになっている。
なお、レア役(レア小役)に単独当選したとき、及び、ボーナス入賞役と小役(レア小役)とが重複当選したときは、当該レア小役の種類に応じて演出態様の振分率を変えるようにしても良い。かかる場合、重複当選の期待度の高い役(図17(b)参照)ほど高期待度の演出態様に振り分けられる確率が高くなるようにする。
図38(c)には、連続演出態様決定テーブルの一例が示されている。連続演出の演出態様には、単発演出とは異なり、画像表示装置3のみで行う演出は無く、画像表示装置3及び側部サブ表示装置310で行うメイン&第1サブ複合連続演出1、2と、画像表示装置3及び導光パネル223で行うメイン&導光板複合連続演出1、2と、画像表示装置3、側部サブ表示装置310及び上部サブ表示装置225で行うメイン&第1,2サブ複合連続演出と、がある。
連続演出は、単発演出と同様に演出態様ごとに特別入賞役の当選に対する期待度が設定されている。具体的には、メイン&第1サブ複合連続演出1→メイン&第1サブ複合連続演出2→メイン&導光板複合連続演出1→メイン&導光板複合連続演出2→メイン&第1,2サブ複合連続演出の順に期待度が高くなるような設定がなされている。
メイン&第1サブ複合連続演出1、メイン&導光板複合連続演出1、及びメイン&第1,2サブ複合連続演出は、演出ボタン10の操作の有無に係らず演出が行われるようになっている。一方、メイン&第1サブ複合連続演出2、及びメイン&導光板複合連続演出2は、演出ボタン10の操作により演出態様が変化するようになっている。
図38(c)に示されているように、レア役に当選したときは、メイン&第1サブ複合連続演出1が40%、メイン&第1サブ複合連続演出2が30%、メイン&導光板複合連続演出1が20%、メイン&導光板複合連続演出2が10%の割合で行われるようになっている。
また、ボーナス入賞役と小役とが重複当選したときは、メイン&第1サブ複合連続演出1が10%、メイン&第1サブ複合連続演出2が20%、メイン&導光板複合連続演出1が30%、メイン&導光板複合連続演出2が30%、メイン&第1,2サブ複合連続演出が10%の割合で行われるようになっている。
図39(a1)には、メイン表示器演出1(Vタッチ示唆なし)の演出態様例が示されている。ここで、Vタッチ示唆とは、第1タッチ示唆表示部9g及び第2タッチ示唆表示部32の近傍へ手を翳すことを促す演出表示を意味する。
図39(a1)に示されているように、メイン表示器演出1(Vタッチ示唆なし)は、例えば、画像表示装置3の表示画面に「小役(通常入賞役)」アイコンと、「レア役(レア小役)」アイコンと、「V(特別入賞役)?」アイコンを表示することによって、各アイコンが示す入賞役の何れかに当選しているかも知れないことを予告(示唆)する演出になっている。なお、ゲームの抽選結果に応じて、アイコンの数や種類を異ならせることが可能となっている。
図39(a2)には、メイン表示器演出1(Vタッチ示唆あり)の演出態様例が示されている。
図39(a2)に示されているように、メイン表示器演出1(Vタッチ示唆あり)は、例えば、画像表示装置3の表示画面の左側領域に「外れ」アイコンを表示するとともに、右側領域に「小役(通常入賞役)」アイコンを表示することによって、各アイコンが示す役の何れかに当選しているかも知れないことを予告(示唆)する演出になっている。また、画像表示装置3の表示画面の中央領域に「Vタッチ!」アイコンを表示することによって、第1タッチ示唆表示部9g及び第2タッチ示唆表示部32の近傍に手を翳すよう促す演出になっている。
なお、「Vタッチ!」アイコンの表示は、特別入賞役の単独当選等により一発前告知の設定がなされた場合のほか外れ当選している場合にも表示可能であるが、外れ当選している場合は、「Vタッチ!」アイコンが表示されて実際に第1タッチ示唆表示部9g及び第2タッチ示唆表示部32の近傍に手を翳したとしても一発告知表示部9fは点灯しないようになっている。
図39(b1),(b2)には、メイン表示器演出2の演出態様例が示されている。
図39(b1)に示されているように、メイン表示器演出2が行われると、画像表示装置3の表示画面に演出ボタン10を模した画像が表示されるとともに、演出ボタン10の押下操作を促す表示(例えば「ボタンを押せ!!操作タイミングによって画像が変わるぞ!」)がなされる。これにより、演出制御装置70及び画像表示装置3は、演出ボタン10の操作時期に応じて遊技演出の演出態様が異なることを示唆する示唆演出を実行することが可能な示唆演出実行手段をなす。
そして、演出ボタン10の押下操作がなされると、図39(b2)に示されているように、画像表示装置3の表示画面にそれまで表示されていた画像に割り込むようにしてカットイン画像が表示される。カットイン画像には3種類(Lv1〜3)あり、メイン表示器演出2では、カットイン画像Lv1又は2を表示可能となっている。この「Lv(レベル)」は特別入賞役の当選に対する期待度を表したものであり、レベルの高さに対応して期待度も高くなるように設定されている。また、メイン表示器演出2では、期待度の高さとは関係のないキャラクタA〜Cの何れかが演出ボタン10の操作タイミングに応じてカットイン画像に登場するようになっている。さらに、メイン表示器演出2では、カットイン画像のフレームの色や模様によっても期待度を示唆することが可能となっている。これにより、遊技演出(カットイン演出)の演出態様は複数種類設定され、当該演出態様にはそれぞれ特別遊技状態の発生に対する期待度が設定されていることとなる。
図40(a1),(a2)には、メイン&第1サブ複合演出1の演出態様例が示されている。
図40(a1)に示されているように、メイン&第1サブ複合演出1は、例えば、画像表示装置3の表示画面に「外れ」アイコンと、「小役(通常入賞役)」アイコンと、「レア役(レア小役)」アイコンを表示することによって、各アイコンが示す役の何れかに当選しているかも知れないことを予告(示唆)する演出になっている。なお、ゲームの抽選結果に応じて、アイコンの数や種類を異ならせることが可能となっている。
また、図40(a2)に示されているように、メイン&第1サブ複合演出1が開始されると、画像表示装置3の表示画面に表示された予告演出と関連した予告演出画像が側部サブ表示装置310の表示画面に表示される。また、側部サブ表示装置310は液晶用表示窓9dの上端位置まで移動し、このとき視認可能状態となった第1期待度表示部340が点灯した状態となる。第1期待度表示部340は視認可能状態となる前から点灯させておくことが望ましいが、視認可能状態となった後に点灯させるようにしても良い。
ここで、演出制御装置70は、表示装置(画像表示装置3、側部サブ表示装置310)における表示を制御する表示制御手段をなし、画像表示装置3でゲームの演出を実行することが可能な演出実行手段、及び側部サブ表示装置310に前記ゲームの演出画像を表示させることが可能な演出画像表示制御手段をなすとも言える。そして、前記ゲームの実行時には側部サブ表示装置310を第2位置(液晶用表示窓9dの下端位置)よりも画像表示装置3に近い液晶用表示窓9dの上端位置に配置することとなる。
図40(b1),(b2)には、メイン&第1サブ複合演出2の演出態様例が示されている。
図40(b1)に示されているように、メイン&第1サブ複合演出2が行われると、画像表示装置3の表示画面に演出ボタン10を模した画像が表示されるとともに、演出ボタン10の押下操作を促す表示(例えば「ボタンを押せ!!操作タイミングによって画像が変わるぞ!」)がなされる。演出ボタン10を模した画像には、大小2つの画像があり、画像表示装置3の表示画面に表示される演出ボタン10を模した画像の大きさによって、特別入賞役の当選に対する期待度を示唆することが可能となっている。
そして、演出ボタン10の押下操作がなされると、図40(b2)に示されているように、画像表示装置3の表示画面にそれまで表示されていた画像に割り込むようにしてカットイン画像が表示される。メイン&第1サブ複合演出2では、カットイン画像Lv2又は3を表示可能となっている。また、メイン&第1サブ複合演出2では、メイン表示器演出2と同様、期待度の高さとは関係のないキャラクタA〜Cの何れかが演出ボタン10の操作タイミングに応じてカットイン画像に登場するようになっている。さらに、カットイン画像のフレームの色や模様によっても期待度を示唆することが可能となっている。
また、図40(b3)に示されているように、メイン&第1サブ複合演出2が行われ、演出ボタン10の押下操作がなされると、画像表示装置3の表示画面に表示されたカットイン画像と関連した予告演出画像が側部サブ表示装置310の表示画面に表示される。また、側部サブ表示装置310は液晶用表示窓9dの上端位置又は下端位置まで移動し、このとき視認可能状態となった第1期待度表示部340又は第2期待度表示部350が点灯した状態となる。第1期待度表示部340及び第2期待度表示部350は視認可能状態となる前から点灯させておくことが望ましいが、視認可能状態となった後に点灯させるようにしても良い。
図41(a1),(a2)には、メイン&導光板演出の演出態様例が示されている。
図41(a1)に示されているように、メイン&導光板演出が行われると、画像表示装置3の表示画面に演出ボタン10を模した画像が表示されるとともに、演出ボタン10の押下操作を促す表示(例えば「ボタンを押せ!!操作タイミングによって画像が変わるぞ!」)がなされる。演出ボタン10を模した画像には、大小2つの画像があり、画像表示装置3の表示画面に表示される演出ボタン10を模した画像の大きさによって、特別入賞役の当選に対する期待度を示唆することが可能となっている。
そして、演出ボタン10の押下操作がなされると、図41(a2)に示されているように、画像表示装置3の表示画面にそれまで表示されていた画像に割り込むようにしてカットイン画像が表示される。メイン&導光板演出では、カットイン画像Lv2又は3を表示可能となっている。また、メイン&導光板演出では、メイン表示器演出2やメイン&第1サブ複合演出2と同様、期待度の高さとは関係のないキャラクタA〜Cの何れかが演出ボタン10の操作タイミングに応じてカットイン画像に登場するようになっている。さらに、カットイン画像のフレームの色や模様によっても期待度を示唆することが可能となっている。
また、導光パネル223の左側領域及び右側領域に対して光が照射されることにより、当該領域に「がやがや」の文字が発光表示される。メイン&導光板演出では、導光パネル223に表示される文字の発光色によっても期待度を示唆することが可能となっている。なお、導光パネル223の左側領域及び右側領域は画像表示装置3の表示画面に表示されるカットイン画像を遮らないようになっている。
図41(b1),(b2)には、メイン&第2サブ複合演出の演出態様例が示されている。
図41(b1)に示されているように、メイン&第2サブ複合演出が行われると、画像表示装置3の表示画面に演出ボタン10を模した画像が表示されるとともに、演出ボタン10の押下操作を促す表示(例えば「ボタンを押せ!!操作タイミングによって画像が変わるぞ!」)がなされる。演出ボタン10を模した画像には、大小2つの画像があり、画像表示装置3の表示画面に表示される演出ボタン10を模した画像の大きさによって、特別入賞役の当選に対する期待度を示唆することが可能となっている。
そして、演出ボタン10の押下操作がなされると、図41(b2)に示されているように、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225を移動(前向き状態に変換)させることにより画像表示装置3の表示画面の一部が遮られるようになっている。そして、画像表示装置3の表示画面にそれまで表示されていた画像に割り込むようにして、上部サブ表示装置225の表示画面にカットイン画像が表示される。メイン&第2サブ複合演出では、カットイン画像Lv3のみ表示可能となっている。また、メイン&第2サブ複合演出では、メイン表示器演出2やメイン&第1サブ複合演出2、メイン&導光板演出と同様、期待度の高さとは関係のないキャラクタA〜Cの何れかが演出ボタン10の操作タイミングに応じてカットイン画像に登場するようになっている。
図42(a)には、画像表示装置3(メイン表示器)での連続演出の演出態様例が示されている。
図42(a)に示されているように、3連続演出の場合は、1番目のゲーム(第1ゲーム)を実行しているときに画像表示装置3の表示画面に初回シーンが表示され、2番目のゲーム(第2ゲーム)を実行しているときに第2シーンが表示され、3番目のゲーム(第3ゲーム)を実行しているときに最終シーンが表示される。また、4連続演出の場合は、1番目のゲーム(第1ゲーム)を実行しているときに初回シーンが表示され、2番目のゲーム(第2ゲーム)を実行しているときに第2シーンが表示され、3番目のゲーム(第3ゲーム)を実行しているときに第3シーンが表示され、4番目のゲーム(第4ゲーム)を実行しているときに最終シーンが表示される。また、5連続演出の場合は、1番目のゲーム(第1ゲーム)を実行しているときに初回シーンが表示され、2番目のゲーム(第2ゲーム)を実行しているときに第2シーンが表示され、3番目のゲーム(第3ゲーム)を実行しているときに第3シーンが表示され、4番目のゲーム(第4ゲーム)を実行しているときに第4シーンが表示され、5番目のゲーム(第5ゲーム)を実行しているときに最終シーンが表示される。
なお、操作演出を有するメイン&第1サブ複合連続演出2及びメイン&導光板複合連続演出2の場合、最終シーンにおいて演出ボタン10の押下操作がなされると、画像表示装置3の表示画面にカットイン画像が表示されるようになっている。
図42(b)には、側部サブ表示装置310(第1サブ表示器)での連続演出の演出態様例が示されている。
図42(b)に示されているように、3連続演出の場合は、第1ゲームを実行しているときに側部サブ表示装置310の表示画面に「カウント1」が表示され、第2ゲームを実行しているときに「カウント2」が表示され、第3ゲームを実行しているときに「カウント3」が表示される。また、4連続演出の場合は、第1ゲームで「カウント1」が表示され、第2ゲームで「カウント2」が表示され、第3ゲームで「カウント3」が表示され、第4ゲームで「カウント4」が表示される。また、5連続演出の場合は、第1ゲームで「カウント1」が表示され、第2ゲームで「カウント2」が表示され、第3ゲームで「カウント3」が表示され、第4ゲームで「カウント4」が表示され、第5ゲームで「カウント5」が表示される。
図42(c)には、導光パネル223(導光板)での連続演出の演出態様例が示されている。
図42(c)に示されているように、3連続演出の場合は、第1ゲームを実行しているときに導光パネル223の左側領域を発光させ、第2ゲームを実行しているときに右側領域を発光させ、第3ゲームを実行しているときに左側領域及び右側領域を発光させる。また、4連続演出の場合は、第1ゲームで左側領域を発光させ、第2ゲームで右側領域を発光させ、第3ゲームで左側領域及び右側領域を発光させ、第4ゲームでも左側領域及び右側領域を発光させる。また、5連続演出の場合は、第1ゲームで左側領域を発光させ、第2ゲームで右側領域を発光させ、第3ゲームで左側領域及び右側領域を発光させ、第4ゲームでも左側領域及び右側領域を発光させ、第5ゲームで全領域を発光させる。
図42(d)には、上部サブ表示装置225(第2サブ表示器)での連続演出の演出態様例が示されている。
図42(d)に示されているように、3連続演出の場合は、第1ゲーム及び第2ゲームでは上部サブ表示装置225による演出は行わず、第3ゲームでカットイン動作演出を行う。カットイン動作演出とは、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225を移動させることにより画像表示装置3の表示画面の一部が遮られた後、画像表示装置3の表示画面にそれまで表示されていた画像に割り込むようにして、上部サブ表示装置225の表示画面にカットイン画像を表示する演出である。
また、4連続演出の場合は、第1〜3ゲームでは上部サブ表示装置225による演出は行わず、第4ゲームでカットイン動作演出を行う。また、5連続演出の場合は、第1〜4ゲームでは上部サブ表示装置225による演出は行わず、第5ゲームでSPカットイン動作演出を行う。SPカットイン動作演出とは、通常のカットイン動作演出に加えて、可動演出装置226を上部サブ表示装置225の背面側から視認可能となるように下方へ移動させた後、可動演出装置226を上下に振動させる演出である。
なお、図42(a)〜(d)には、画像表示装置3、側部サブ表示装置310、導光パネル223、及び上部サブ表示装置225について単体の連続演出態様が示されているが、例えば、メイン&第1サブ複合連続演出(3連続演出)が行われる場合には、図42(a)の画像表示装置3による3連続演出と、図42(b)の側部サブ表示装置310による3連続演出とが並行して(同時又は時期をずらして)行われるようになっている。
また、メイン&導光板複合連続演出(3連続演出)が行われる場合には、図42(a)の画像表示装置3による3連続演出と、図42(c)の導光パネル223による3連続演出とが並行して行われるようになっている。
また、メイン&第1・2サブ複合連続演出(3連続演出)が行われる場合には、図42(a)の画像表示装置3による3連続演出と、図42(b)の側部サブ表示装置310による3連続演出と、図42(d)の上部サブ表示装置225による3連続演出とが並行して行われるようになっている。
〔ゲーム演出制御処理〕
図43には、図26に示された演出制御処理におけるゲーム演出制御処理が示されている。このゲーム演出制御処理では、まず、ボーナス中(特別遊技状態中)であるかを判定する(ステップS281)。ボーナス中である場合(ステップS281;Y)は、ボーナス中演出処理(ステップS282)を行った後、確変決定演出部400によるルーレット演出処理(ステップS283)を行い、ゲーム演出制御処理を終了する。また、ボーナス中でない場合(ステップS281;N)は、プレミア確定演出の設定があるかを判定する(ステップS284)。
プレミア確定演出の設定がある場合(ステップS284;Y)は、プレミア確定演出処理(ステップS285)を行い、ゲーム演出制御処理を終了する。また、プレミア確定演出の設定がない場合(ステップS284;N)は、示唆演出の設定があるかを判定する(ステップS286)。
示唆演出の設定がある場合(ステップS286;Y)は、示唆演出処理(ステップS287)を行い、ゲーム演出制御処理を終了する。また、示唆演出の設定がない場合(ステップS286;N)は、連続演出の設定があるかを判定する(ステップS288)。
連続演出の設定がある場合(ステップS288;Y)は、連続演出処理(ステップS289)を行い、ゲーム演出制御処理を終了する。また、連続演出の設定がない場合(ステップS288;N)は、確定演出の設定があるかを判定する(ステップS290)。
確定演出の設定がある場合(ステップS290;Y)は、ボーナス確定演出処理(ステップS291)を行い、ゲーム演出制御処理を終了する。また、確定演出の設定がない場合(ステップS290;N)は、ゲーム演出制御処理を終了する。
〔示唆演出処理〕
図44には、図43に示されたゲーム演出制御処理における示唆演出処理が示されている。この示唆演出処理では、まず、決定済みの示唆演出態様をチェックし(ステップS301)、演出ボタン10の操作による操作演出があるかを判定する(ステップS302)。
操作演出がある場合(ステップS302;Y)は、演出ボタン10の操作有効タイミングであるかを判定する(ステップS303)。操作有効タイミングである場合(ステップS303;Y)は、示唆演出態様に応じて操作示唆画像を決定して画像表示装置3に表示する(ステップS304)。また、操作有効タイミングでない場合(ステップS303;N)は、ステップS304をスキップしてステップS305へ移行する。
ステップS305では、演出ボタン10の操作有効期間中であるかを判定する(ステップS305)。操作有効期間中でない場合(ステップS305;N)は、ステップS313へ移行する。また、操作有効期間中である場合(ステップS305;Y)は、演出ボタン10の操作があるかを判定する(ステップS306)。
演出ボタン10の操作がない場合(ステップS306;N)は、ステップS313へ移行する。また、演出ボタン10の操作がある場合(ステップS306;Y)は、操作タイミングと抽選結果に応じたカットイン演出態様を決定する(ステップS307)。
これにより、演出制御装置70は、ゲームの実行中の演出ボタン10の操作に基づき所定の遊技演出を実行することが可能な遊技演出実行手段をなすとともに、演出ボタン10の操作時期に応じて演出制御装置70が実行する遊技演出の演出態様を異ならせることが可能な演出態様変更手段をなす。
次いで、導光パネル(導光板)223による演出があるかを判定する(ステップS308)。導光パネル223による演出がない場合(ステップS308;N)は、ステップS310へ移行する。また、導光パネル223による演出がある場合(ステップS308;Y)は、抽選結果に応じた導光板演出態様を決定する(ステップS309)。
次いで、側部サブ表示装置310や上部サブ表示装置225によるサブ表示器演出があるかを判定する(ステップS310)。サブ表示器演出がない場合(ステップS310;N)は、ステップS312へ移行する。また、サブ表示器演出がある場合(ステップS310;Y)は、抽選結果に応じた表示器動作態様を決定し(ステップS311)、ステップS307、S309、S311で決定した態様で示唆演出を実行する(ステップS312)。
次いで、演出ボタン10の操作有効期間が終了したかを判定する(ステップS313)。操作有効期間が終了していない場合(ステップS313;N)は、ステップS315へ移行する。また、操作有効期間が終了した場合(ステップS313;Y)は、操作示唆画像の表示を消去する(ステップS314)。そして、ゲームが終了したかを判定する(ステップS315)。ゲームが終了していない場合(ステップS315;N)は、ステップS301に戻る。また、ゲームが終了した場合(ステップS315;Y)は、示唆演出処理を終了する。
また、ステップS302で、操作演出がない場合(ステップS302;N)は、演出開始タイミングであるかを判定する(ステップS316)。演出開始タイミングでない場合(ステップS316;N)は、ステップS323へ移行する。また、演出開始タイミングである場合(ステップS316;Y)は、一発告知設定があるかを判定する(ステップS317)。
一発告知設定がある場合(ステップS317;Y)は、タッチ示唆画像を含む予告演出態様を決定し(ステップS318)、ステップS320へ移行する。また、一発告知設定がない場合(ステップS317;N)は、抽選結果に応じて予告演出態様を決定し(ステップS319)、ステップS320へ移行する。
ステップS320では、側部サブ表示装置310や上部サブ表示装置225によるサブ表示器演出があるかを判定する(ステップS320)。サブ表示器演出がない場合(ステップS320;N)は、ステップS322へ移行する。また、サブ表示器演出がある場合(ステップS320;Y)は、抽選結果に応じた表示器動作態様を決定し(ステップS321)、ステップS318、S319、S321で決定した態様で示唆演出を実行する(ステップS322)。
次いで、演出更新タイミングであるかを判定する(ステップS323)。演出更新タイミングでない場合(ステップS323;N)は、ステップS325へ移行する。また、演出更新タイミングである場合(ステップS323;Y)は、実行中の示唆演出の演出態様を更新する(ステップS324)。
次いで、一発告知設定があるかを判定する(ステップS325)。一発告知設定がない場合(ステップS325;N)は、ステップS315へ移行する。また、一発告知設定がある場合(ステップS325;Y)は、一発告知演出処理(ステップS326)を行い、ステップS315へ移行する。
図45(a)には、演出ボタン10の操作タイミングとカットイン演出の演出態様との関係が示されている。
図45(a)に示されているように、スタートレバー21の操作によりゲームが開始すると、例えば画像表示装置3には演出ボタン10の押下を促す操作示唆画像表示がなされる(図39(b1)参照)。そして、リールストップボタン24a,24b,24cがすべて停止操作される前、すなわち、リール6a,6b,6cがすべて停止する前に演出ボタン10の押下操作がされず、リール6a,6b,6cがすべて停止した場合、カットイン演出は行われないようになっている。
一方、すべてのリール6a,6b,6cが回転している期間(T1)に演出ボタン10の押下操作がされた場合、キャラクタAが登場するカットイン演出が行われるようになっている。また、第1停止操作により一のリール6が停止し、残り2つのリール6が回転している期間(T2)に演出ボタン10の押下操作がされた場合、キャラクタBが登場するカットイン演出が行われるようになっている。また、第2停止操作により一のリール6が停止し、残り1つのリール6が回転している期間(T3)に演出ボタン10の押下操作がされた場合、キャラクタCが登場するカットイン演出が行われるようになっている。演出ボタン10の押下操作のタイミングに応じてカットイン演出で登場するキャラクタが異なるがキャラクタの違いによって期待度(例えば特別入賞役の当選に対する期待度)は変わらないようになっている。
これにより、演出制御装置70は、演出ボタン10が操作された際のゲームの進行状態に応じて遊技演出の演出態様を異ならせたこととなる。
なお、リール6a,6b,6cがすべて停止した後の期間(T4)も演出ボタン10の操作を有効とし、この期間(T4)に演出ボタン10の押下操作があった場合には、ゲームの抽選結果を確定的に示唆するカットイン演出を行うようにしても良い。
図45(b)には、キャラクタBが登場するカットイン演出の演出態様の一例が示されている。
図45(b)に示されているように、第1停止操作により左リール6aが停止し、中リール6b、及び右リール6cが回転している期間(T2)に演出ボタン10の押下操作がされた場合、画像表示装置3においてキャラクタBが登場するカットイン演出が行われるようになっている。また、サブ表示器演出がある場合(メイン&第1サブ複合演出2の場合)には、例えば、液晶用表示窓9dの上端位置まで側部サブ表示装置310を移動させ、側部サブ表示装置310の表示画面で予告演出の表示を行うようになっている。また、側部サブ表示装置310を上方に移動させたことにより出現する第1期待度表示部340を点灯させるようになっている。
なお、カットイン演出では、既に停止しているリール6の停止出目(停止態様)に応じてカットイン演出の演出態様を変更するようにしても良い。例えば、特別入賞役の当選が確定したことを示す激アツ目(リーチ目)が導出されている場合に当該当選を確定的に示唆する確定カットイン演出を行ったり、レア役の当選が確定したことを示すチャンス目が導出されている場合に通常よりも期待度の高いカットイン演出を行う。
これにより、遊技演出(カットイン演出)の演出態様は複数種類設定され、当該演出態様にはそれぞれ特別遊技状態の発生に対する期待度が設定されていることとなる。また、演出制御装置70は、演出ボタン10が操作された際に停止しているリールの停止出目に応じて遊技演出(カットイン演出)の演出態様を異ならせたこととなる。
図46(a)には、画像表示装置3において行われる連続演出(メイン表示器の連続演出)の変形例が示されている。当該変形例の連続演出は、演出ボタン10の操作に応じてストーリー展開が変化するようになっている。
図46(a)に示されているように、例えば、5連続演出が行われる場合、ストーリー分岐可能期間中に演出ボタン10の押下操作があるとその後のシーンが変わるようになっている。具体的には、ストーリー分岐可能期間中に演出ボタン10の押下操作がない場合、5連続演出は、初回シーン、第2シーンA、第3シーンA、第4シーンA、そして最終シーンとストーリーが展開していくこととなる。一方、初回シーンが画像表示装置3に表示される第1ゲームのストーリー分岐可能期間中に演出ボタン10の押下操作がなされた場合、その後、第2シーンB、第3シーンB、第4シーンB、そして最終シーンとストーリーが展開していくこととなる。また、第2シーンAが画像表示装置3に表示される第2ゲームのストーリー分岐可能期間中に演出ボタン10の押下操作がなされた場合、その後、第3シーンC、第4シーンC、そして最終シーンとストーリーが展開していくこととなる。なお、最終シーンは、ストーリー展開に応じて変更するようにしても良い。
これにより、演出制御装置70及び画像表示装置3は、複数回のゲームにわたって継続して所定の演出を行う連続演出を実行することが可能な連続演出実行手段をなし、演出制御装置70は、連続演出の実行中の演出ボタン10の操作に基づき当該連続演出の演出態様を変更することが可能な連続演出態様変更手段をなす。また、演出制御装置70は、連続演出が開始されてからのゲームの回数に応じて変更する演出態様を異ならせたこととなる。
図46(b1)〜(b5)には、第2シーンAが表示される第2ゲームのストーリー分岐可能期間中に演出ボタン10の押下操作がなされた場合の連続演出(5連続演出)の演出態様の一例が示されている。
図46(b1)に示されているように、初回シーンが画像表示装置3に表示される第1ゲームのストーリー分岐可能期間中、演出ボタン10の押下操作を促す表示(例えば、「操作するとストーリーが変わるぞ!」)が行われるようになっている。なお、ストーリーの変化時期を把握可能とする表示を追加しても良い。
次いで、図46(b2)に示されているように、初回シーンにおいて演出ボタン10の押下操作がなかった場合、第2ゲームでは画像表示装置3に第2シーンAが表示されることとなる。そして、第2シーンAが表示される第2ゲームのストーリー分岐可能期間中も、演出ボタン10の押下操作を促す表示が行われるようになっている。
これにより、演出制御装置70及び画像表示装置3は、ゲームの実行中に演出ボタン10の操作を促す操作示唆演出を実行することが可能な操作示唆演出実行手段をなし、演出制御装置70は、連続演出の実行が開始されてから所定回数目(2回目)のゲームが実行されるまで当該連続演出の演出態様を変更可能とし、演出制御装置70及び画像表示装置3は、連続演出の演出態様を変更可能な期間にわたって継続して操作示唆演出を実行可能としたこととなる。
次いで、図46(b3)に示されているように、第2シーンAにおいて演出ボタン10の押下操作がなされた場合、第3ゲームでは画像表示装置3に第3シーンCが表示されることとなる。そして、図46(b4)に示されているように、第4ゲームでは画像表示装置3に第4シーンCが表示されることとなる。そして、図46(b5)に示されているように、第5ゲームでは画像表示装置3に最終シーンが表示されることとなる。
〔一発告知演出処理〕
図47には、図44に示された示唆演出処理における一発告知演出処理が示されている。この一発告知演出処理では、まず、一発前告知の設定がなされているかを判定する(ステップS331)。一発前告知の設定がなされている場合(ステップS331;Y)は、一発前告知期間の開始タイミング(リール6a,6b,6cが変動を開始して一定の回転速度に達したタイミングなど)であるかを判定する(ステップS332)。
一発前告知期間の開始タイミングである場合(ステップS332;Y)は、このときの赤外線スイッチ91,92の検出状態を記憶する(ステップS333)。また、一発前告知期間の開始タイミングでない場合(ステップS332;N)は、ステップS333をスキップして、ステップS334へ移行する。
ステップS334では、一発前告知の期間中(リール6a,6b,6cが変動を開始して一定の回転速度に達したタイミングから最初の停止操作が行われるまでや所定時間が経過するまで)であるかを判定する(ステップS334)。一発前告知の期間中でない場合(ステップS334;N)は、ステップS341へ移行する。また、一発前告知の期間中である場合(ステップS334;Y)は、このときの赤外線スイッチ91,92の検出状態を取得し、ステップS333で記憶済みの検出状態と比較し(ステップS335)、一発前告知期間の開始タイミングと一発前告知期間中とで検出状態が相違するかを判定する(ステップS336)。
検出状態が相違しない場合(ステップS336;N)は、ステップS341へ移行する。また、検出状態が相違する場合(ステップS336;Y)は、2つの赤外線スイッチ91,92の検出状態が一致するかをチェックし(ステップS337)、検出状態が一致しない場合(ステップS338;N)は、ステップS341へ移行する。また、検出状態が一致する場合(ステップS338;Y)は、一発告知表示部9fの点灯をセットし(ステップS339)、一発告知設定をクリアする(ステップS340)。
ステップS341では、一発前告知期間が終了したかを判定する(ステップS341)。一発前告知期間が終了している場合(ステップS341;Y)は、一発告知設定の内容(一発前告知)を一発後告知に変更し(ステップS342)、一発告知演出処理を終了する。また、一発前告知期間が終了していない場合(ステップS341;N)は、一発告知演出処理を終了する。
また、ステップS331で、一発前告知の設定がなされていない場合(ステップS331;N)、すなわち、一発後告知の設定がなされている場合は、第3停止操作が解除されたか(リールストップボタン24a,24b,24cのうち最後に停止操作が行われたボタンの押下げ状態が解除されたか)を判定する(ステップS343)。
第3停止操作が解除されていない場合(ステップS343;N)は、一発告知演出処理を終了する。また、第3停止操作が解除された場合(ステップS343;Y)は、一発告知表示部9fの点灯をセットし(ステップS344)、一発告知設定をクリアして(ステップS345)、一発告知演出処理を終了する。
図48には、一発前告知演出において一発告知表示部9fを点灯(発光)させるための手順が示されている。
図48(a1)に示されているように、一発前告知期間の開始タイミングにおいて、遊技者が赤外線スイッチ91,92の検出範囲(領域)に手を翳していない場合、赤外線スイッチ91,92の状態は未検出状態として記憶されることとなる。
そして、図48(a2)に示されているように、一発前告知期間中、遊技者が赤外線スイッチ91,92の検出範囲に手を翳した場合、赤外線スイッチ91,92が検出状態となり、一発前告知期間の開始タイミングと検出状態が異なり、かつこのときの2つの赤外線スイッチ91,92の検出状態が一致するので、一発告知表示部9fが点灯することとなる。なお、2つの赤外線スイッチ91,92のうち少なくとも一方の赤外線スイッチが検出状態に変化した時点で一発告知表示部9fを点灯させるようにしても良い。また、2つある赤外線スイッチ91,92を一つだけにしても良い。さらに、一発告知表示部9fの点灯時にスピーカ4から告知音を出力するようにしても良い。
一方、図48(b1)に示されているように、一発前告知期間の開始タイミングにおいて、遊技者が赤外線スイッチ91,92の検出範囲に手を翳している場合、赤外線スイッチ91,92の状態は検出状態として記憶されることとなる。
そして、図48(b2)に示されているように、一発前告知期間中、遊技者が赤外線スイッチ91,92の検出範囲から手を離した場合、赤外線スイッチ91,92が未検出状態となり、一発前告知期間の開始タイミングと検出状態が異なり、かつこのときの2つの赤外線スイッチ91,92の検出状態(未検出状態)が一致するので、一発告知表示部9fが点灯することとなる。なお、2つの赤外線スイッチ91,92のうち少なくとも一方の赤外線スイッチが未検出状態に変化した時点で一発告知表示部9fを点灯させるようにしても良い。また、2つある赤外線スイッチ91,92を一つだけにしても良い。さらに、一発告知表示部9fの点灯時にスピーカ4から告知音を出力するようにしても良い。
〔ルーレット演出処理〕
図49には、図43に示されたゲーム演出制御処理におけるルーレット演出処理が示されている。このルーレット演出処理では、まず、ボーナス(特別遊技状態)が終了したかを判定する(ステップS351)。ボーナス(特別遊技状態)が終了していない場合(ステップS351;N)は、ルーレット演出処理を終了する。また、ボーナス(特別遊技状態)が終了した場合(ステップS351;Y)は、確率曖昧演出モードとするか否かを抽選により決定し(ステップS352)、決定結果に対応する演出モードをセットする(ステップS353)。
次いで、パターンテーブル(図50参照)から演出モードに対応するルーレット演出パターンを決定する(ステップS354)。次に、フリーズコマンドを受信したかを判定する(ステップS355)。フリーズコマンドを受信していない場合(ステップS355)は、フリーズコマンドを受信するまでステップS355の処理を行う。また、フリーズコマンドを受信した場合(ステップS355;Y)は、フリーズ時間が10秒であるかを判定する(ステップS356)。
フリーズ時間が10秒である場合(ステップS356;Y)は、通常ルーレット演出をセットする(ステップS357)。また、フリーズ時間が10秒でない場合(ステップS356;N)は、通常ルーレット演出を行った後に再抽選が行われたようにみせる再抽選ルーレット演出をセットする(ステップS358)。次に、キャンセルコマンドを受信したかを判定する(ステップS359)。
キャンセルコマンドを受信していない場合(ステップS359;N)は、ルーレット演出実行処理(ステップS360)を行い、ルーレット演出が終了したかを判定する(ステップS361)。ルーレット演出が終了していない場合(ステップS361;N)は、ステップS359に戻る。また、ルーレット演出が終了した場合(ステップS361;Y)は、ルーレット演出処理を終了する。
また、ステップS359で、キャンセルコマンドを受信した場合(ステップS359;Y)は、ルーレット演出の結果及び移行する遊技状態(確率状態)を画像表示装置(メイン表示器)3に表示(報知)して(ステップS362)、ルーレット演出処理を終了する。以上のように、演出制御装置70及び確変決定演出部400は、ルーレット演出処理にて、特別遊技状態の終了に基づき当該特別遊技状態の終了後の遊技状態を示唆する特定演出を行うことが可能な特定演出実行手段をなす。
図50には、ルーレット演出パターン決定テーブルが示されている。図50に示されているように、ルーレット演出パターン(パターン1〜5)は、ルーレット演出が行われるときの演出モード(通常報知演出モード、確率曖昧演出モード、確変報知演出モード)に応じてその決定確率が異なるように設定されている。
次に、確変決定演出部400による確変決定ルーレット演出のパターン例について図51を用いて説明する。図51(a)には、確変決定演出部400の構成例が示されている。図51(a)に示されているように、確変決定演出部400は、確率状態が低確率状態であることを報知するための低確確定ランプ410,…と、確率状態を明確に報知しないことを示す確率曖昧ランプ420,420と、確率状態が高確率状態であることを報知するための確変確定ランプ430,430と、で構成されている。低確確定ランプ410,…は8つあり、横一列に設けられている。確率曖昧ランプ420,420は2つあり、低確確定ランプ410,…に続けてその右側に設けられている。確変確定ランプ430,430は2つあり、確率曖昧ランプ420,420に続けてその右側に設けられている。
これにより、演出制御装置70及び確変決定演出部400は、特別遊技状態の終了後に確率曖昧演出モードが発生しない場合には、特定演出において遊技状態を明確に示す一方、特別遊技状態の終了後に確率曖昧演出モードが発生する場合には、特定演出において確率曖昧演出モードの発生を示すこととなる。
図51(b)には、演出パターン1が示されている。図51(b)に示されているように、演出パターン1では、左端に設けられた低確確定ランプ410から順に各ランプを一定間隔ごとに点滅させることで、左側から右側に向かって等速で点滅移動するような演出パターンとなっている。なお、右端に設けられた確変確定ランプ430が点滅した後は左端に設けられた低確確定ランプ410に戻って点滅し、再び左側から右側に向かって点滅移動するような演出パターンとなっている。以下、演出パターン2〜5についても同様とする。
図51(c)には、演出パターン2が示されている。図51(c)に示されているように、演出パターン2では、左端に設けられた低確確定ランプ410から順に低確確定ランプ410,…を演出パターン1のときよりも短い間隔ごとに点滅させることにより、低確確定ランプ410,…が高速で点滅移動するような演出パターンとなっている。また、確率曖昧ランプ420,420及び確変確定ランプ430,430については、演出パターン1のときよりも長い間隔ごとに順次点滅させることにより、確率曖昧ランプ420,420及び確変確定ランプ430,430が低速で点滅移動するような演出パターンとなっている。
図51(d)には、演出パターン3が示されている。演出パターン3では、演出パターン2とは逆に、低確確定ランプ410,…が低速で点滅移動し、確率曖昧ランプ420,420及び確変確定ランプ430,430が高速で点滅移動するような演出パターンとなっている。
図51(e)には、演出パターン4が示されている。演出パターン4では、上述した点滅移動方法に従い、低確確定ランプ410,…が高速で点滅移動し、確率曖昧ランプ420,420が中速で点滅移動し、確変確定ランプ430,430が低速で点滅移動するような演出パターンとなっている。
図51(f)には、演出パターン5が示されている。演出パターン5では、低確確定ランプ410,…が低速で点滅移動し、確率曖昧ランプ420,420が中速で点滅移動し、確変確定ランプ430,430が高速で点滅移動するような演出パターンとなっている。
図52には、確変決定演出部400の低確確定ランプ410,…、確率曖昧ランプ420,420、及び確変確定ランプ430,430の配置の変形例が示されている。
図52(a)には、属性まとめパターン配置例が示されている。図52(a)に示されているように、属性まとめパターン配置例では、同じ属性のランプが少なくとも2つ以上集まった状態でそれぞれ配置されるようになっている。
一方、図52(b)には、属性まだらパターン配置例が示されている。図52(b)に示されているように、属性まだらパターン配置例では、同じ属性のランプ(例えば、確率曖昧ランプ420や確変確定ランプ430)が左隣にも右隣にも並ばないような状態を含んだ配置となっている。
次に、ルーレット演出の演出態様の一例について図53及び図54を用いて説明する。
図53には通常ルーレット演出の演出態様の一例が示されている。
図53(a)に示されているように、特別遊技状態(ボーナス)の終了時にルーレット演出が開始されると、画像表示装置3の表示画面には当該ルーレット演出が開始された旨の表示(例えば「確変突入チャンス! 下のルーレットで停止したランプの状態になるよ!」)がなされる。
次いで、ルーレット演出のパターンとして演出パターン1が設定されている場合は、図53(b)に示されているように、確変決定演出部400を構成する各ランプが左側から右側に向かって等速で点滅移動するような演出(ルーレット演出)が行われる。そして、ルーレット演出が開始されてから10秒(フリーズ時間)が経過すると、確率抽選の抽選結果及び確率曖昧演出モードにするか否かの抽選結果に応じて所定のランプが点灯されて確率状態が報知されることとなる。
図53(c),(d)には、確率抽選に当選し且つ確率曖昧演出モードに移行しない場合、すなわち確率状態が確変状態であることを報知する場合の報知態様例が示されている。具体的には、図53(c)には、確率状態の報知を画像表示装置3と上部サブ表示装置225とで行う場合の演出態様例が示されている。
図53(c)に示されているように、確変状態にあることを報知する場合には、2つある確変確定ランプ430,430のうちの何れかが最終的に点灯することとなる。このとき、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225が移動し、当該表示画面には確変状態にあることを示す表示(例えば「確変だ〜!!」の文字表示)がなされる。また、画像表示装置3の表示画面にも確変状態にあることを示す表示(例えば「確変」の文字表示)が上部サブ表示装置225と重ならない位置になされる。
一方、図53(d)には、確率状態の報知を画像表示装置3と導光パネル223とで行う場合の演出態様例が示されている。
図53(d)に示されているように、確変状態にあることを報知する場合には、図53(c)の場合と同様、2つある確変確定ランプ430,430のうちの何れかが最終的に点灯することとなる。このとき、画像表示装置3の手前側に配設された導光パネル223の中央領域に対して光が照射されることにより、当該中央領域に「しゃ〜んなろ」の文字が発光表示される。また、画像表示装置3の表示画面にも確変状態にあることを示す表示(例えば「確変」の文字表示)が導光パネル223の発光表示部分と重ならない位置になされる。
図54には再抽選ルーレット演出の演出態様の一例が示されている。
図54(a)に示されているように、通常ルーレット演出の場合と同様、ルーレット演出が開始されると、画像表示装置3の表示画面には当該ルーレット演出が開始された旨の表示(例えば「確変突入チャンス! 下のルーレットで停止したランプの状態になるよ!」)がなされる。
次いで、図54(b)に示されているように、設定された演出パターンに基づき確変決定演出部400を構成する各ランプが左側から右側に向かって点滅移動するような演出(ルーレット演出)が行われる。そして、ルーレット演出が開始されてから10秒が経過すると、図54(c)に示されているように、2つある確率曖昧ランプ420,420のうちの何れかが点灯する。また、確率曖昧ランプ420が点灯したことに伴い、画像表示装置3の表示画面には「どきどきモード」の文字表示がなされる。なお、通常ルーレット演出の場合には、ここで、ルーレット演出が終了し、どきどきモード(確率曖昧演出モード)に移行することとなる。
一方、再抽選ルーレット演出の場合には、図54(d)に示されているように、ルーレット演出が再開され、各ランプの点滅移動が行われる。このとき、上部サブ表示装置225の表示画面が視認可能となるように上部サブ表示装置225が移動し、当該表示画面にはルーレット演出が継続していることを示す表示(例えば「まだまだ!」の文字表示)がなされる。また、導光パネル223の左側領域及び右側領域に対して光が照射されることにより、当該領域に「がやがや」の文字が発光表示される。なお、導光パネル223の左側領域及び右側領域の発光表示は上部サブ表示装置225の表示画面を遮らないようになっている。
次いで、ルーレット演出が開始されてから15秒(フリーズ時間)が経過すると、確率抽選の抽選結果及び確率曖昧演出モードにするか否かの抽選結果に応じて所定のランプが点灯されて確率状態が報知されることとなる。
図54(e)には、確率抽選に当選し且つ確率曖昧演出モードに移行しない場合、すなわち確率状態が確変状態であることを報知する場合の報知態様例が示されている。また、確率状態の報知を画像表示装置3と導光パネル223とで行う場合の演出態様例が示されている。
図54(e)に示されているように、確変状態にあることを報知する場合には、2つある確変確定ランプ430,430のうちの何れかが最終的に点灯することとなる。このとき、導光パネル223の中央領域に対して光が照射されることにより、当該中央領域に「しゃ〜んなろ」の文字が発光表示される。また、画像表示装置3の表示画面にも確変状態にあることを示す表示(例えば「確変」の文字表示)が導光パネル223の発光表示部分と重ならない位置になされる。
一方、図54(f)には、確率曖昧演出モードに移行する場合の報知態様例が示されている。
図54(f)に示されているように、どきどきモード(確率曖昧演出モード)へ移行する場合には、2つある確率曖昧ランプ420,420のうちの何れかが最終的に点灯することとなる。このとき、画像表示装置3の表示画面には「残念 ち〜ん…」の文字表示がなされる。
なお、上述したルーレット演出は、特別遊技状態の終了後に行うようになっているが特別入賞役の入賞成立時や特別遊技状態中にも行うことができるようにしても良い。かかる場合には、当該ルーレット演出を1回又は複数回行っても良い。また、ルーレット演出は、フリーズ期間(ゲーム進行待機期間)に行うようになっているが、この期間をフリーズ期間としなくても良い。
〔演出モード更新処理〕
図55には、図26に示された演出制御処理における演出モード更新処理が示されている。この演出モード更新処理では、まず、ボーナス入賞役(特別入賞役)の入賞が成立したかを判定する(ステップS371)。ボーナス入賞役の入賞が成立した場合(ステップS371;Y)は、入賞したボーナス入賞役に対応する特別遊技演出モードをセットして(ステップS372)、ステップS383へ移行する。また、ボーナス入賞役の入賞が成立していない場合(ステップS371;N)は、SIN-B入賞役の入賞が成立したかを判定する(ステップS373)。
SIN-B入賞役の入賞が成立した場合(ステップS373;Y)は、通常報知演出モード中かを判定する(ステップS374)。通常報知演出モード中である場合(ステップS374;Y)は、ステップS383へ移行する。また、通常報知演出モード中でない場合(ステップS374;N)、すなわち、確変報知演出モード、又は確率曖昧演出モード(高確率曖昧演出モード、低確率曖昧演出モード)の何れかである場合は、演出モードを移行するための移行本演出をセットし(ステップS375)、通常報知演出モードをセットして(ステップS376)、ステップS383へ移行する。
また、ステップS373で、SIN-B入賞役の入賞が成立していない場合(ステップS373;N)は、SIN-B入賞役に当選しているもののSIN-B入賞役を取りこぼしたかを判定する(ステップS377)。SIN-B入賞役の取りこぼしでない場合(ステップS377;N)は、ステップS383へ移行する。また、SIN-B入賞役の取りこぼしである場合(ステップS377;Y)は、確変報知演出モード中であるかを判定する(ステップS378)。
確変報知演出モード中である場合(ステップS378;Y)は、演出モードを移行するための移行本演出をセットし(ステップS379)、確率曖昧演出モード(低確率曖昧演出モード)をセットして(ステップS380)、ステップS383へ移行する。また、確変報知演出モード中でない場合(ステップS378;N)は、確率曖昧演出モード中であるかを判定する(ステップS381)。
確率曖昧演出モード中でない場合(ステップS381;N)は、ステップS383へ移行する。また、確率曖昧演出モード中である場合(ステップS381;Y)は、通常報知演出モードをセットして(ステップS382)、ステップS383へ移行する。
ステップS383では、確変報知演出モード中であるかを判定する(ステップS383)。確変報知演出モード中である場合(ステップS383;Y)は、外れ当選ゲームであるかを判定する(ステップS384)。外れ当選ゲームでない場合(ステップS384;N)は、ステップS396へ移行する。また、外れ当選ゲームである場合(ステップS384;Y)は、確率曖昧演出モードに移行するか否かを決定するための確率曖昧抽選処理(ステップS385)を行う。
次いで、移行ガセ演出を所定確率でセットする(ステップS386)。ここで、移行ガセ演出とは、演出モードが移行するかのように見せかけて結果的には移行しない演出を意味する。
次いで、確率曖昧抽選に当選したかを判定する(ステップS387)。確率曖昧抽選に当選していない場合(ステップS387;N)は、ステップS396へ移行する。また、確率曖昧抽選に当選した場合(ステップS387;Y)は、演出モードを移行するための移行本演出をセットし(ステップS388)、確率曖昧演出モード(高確率曖昧演出モード)をセットして(ステップS389)、ステップS396へ移行する。
また、ステップS383で、確変報知演出モード中でない場合(ステップS383;N)は、確率曖昧演出モード中であるかを判定する(ステップS390)。確率曖昧演出モード中でない場合(ステップS390;N)は、ステップS396へ移行する。また、確率曖昧演出モード中である場合(ステップS390;Y)は、確率状態を明確に報知するか否かを決定するための確率報知抽選処理(ステップS391)を行い、移行ガセ演出を所定確率でセットする(ステップS392)。
次いで、確率報知抽選に当選したかを判定する(ステップS393)。確率報知抽選に当選していない場合(ステップS393;N)は、ステップS396へ移行する。また、確率報知抽選に当選した場合(ステップS393;Y)は、演出モードを移行するための移行本演出をセットし(ステップS394)、現在の確率状態に対応する演出モードをセットして(ステップS395)、ステップS396へ移行する。
次いで、ステップS396で、移行系演出のセットがあるかを判定する(ステップS396)。ここで、移行系演出には、実際に演出モードを移行させる移行本演出と、移行ガセ演出と、が含まれる。移行系演出のセットがある場合(ステップS396;Y)は、移行系演出実行処理(ステップS397)を行い、演出モード更新処理を終了する。また、移行系演出のセットがない場合(ステップS396;N)は、演出モード更新処理を終了する。
以上のように、演出制御装置70は、演出モード更新処理にて、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか確率変動状態であるかを曖昧にする確率曖昧演出モードを発生させることが可能な曖昧報知状態発生手段をなし、確率変動状態の発生中に特定役(SIN-B入賞役)に当選した場合及び確率変動状態の発生中に予め定めた曖昧条件が成立した場合に確率曖昧演出モードを発生させることとなる。また、演出制御装置70は、確率変動状態の発生中に特定役(SIN-B入賞役)に当選した場合であっても当該特定役の入賞が成立した場合には確率曖昧演出モードを発生させないこととなる。また、確率曖昧演出モードの発生中に特定役(SIN-B入賞役)の入賞が成立した場合には確率曖昧演出モードを終了させることとなる。さらに、確率曖昧演出モードの発生中に予め定めた報知条件が成立した場合には確率曖昧演出モードを終了させることとなる。
なお、確率曖昧抽選処理(ステップS385)は、外れ当選ゲームでのみ行うようにしたが、例えば、SIN-B入賞役以外の特定の役に当選したゲームでも当該確率曖昧抽選処理を行うようにしても良い。ただし、当該特定の役に当選したゲームでの確率曖昧抽選の当選確率は、外れ当選したゲームでの当選確率よりも低くする。
また、確率報知抽選処理(ステップS390)は、確率曖昧演出モード中であればゲームの抽選結果にかかわらず行うようにしたが、SIN-B入賞役以外の特定の役に当選したゲームや外れ当選ゲームでのみ当該確率報知抽選処理を行うようにしても良い。
さらに、確率曖昧演出モードを複数段階に設定可能とし、複数の確率曖昧演出モードを段階的に移行していくことにより、最終的に確率状態が明確に報知されるようにしても良い。
次に、上述した移行系演出の一例について、図56及び図57を用いて説明する。
図56(a)〜(c)には、確変報知演出モード中、確率曖昧演出モード中、及び、通常報知演出モード中における側部サブ表示装置310、高確率モード表示器320、及び、低確率モード表示器330の表示例が示されている。
図56(a)に示されているように、確変報知演出モード中、側部サブ表示装置310ではゲームに係る演出表示がなされる。また、高確率モード表示器320が点灯することにより、高確率状態(HIGH MODE)であることが報知されるようになっている。このとき、低確率モード表示器330は消灯した状態となっている。
図56(b)に示されているように、確率曖昧演出モード中、側部サブ表示装置310では、例えば「どきどきモード」の文字を表示することにより確率曖昧演出モード中であることを報知するようになっている。このとき、高確率モード表示器320及び低確率モード表示器330は消灯した状態となっている。
図56(c)に示されているように、通常報知演出モード中、側部サブ表示装置310では確変報知演出モード中と同様に、ゲームに係る演出表示がなされる。また、低確率モード表示器330が点灯することにより、低確率状態(LOW MODE)であることが報知されるようになっている。このとき、高確率モード表示器320は消灯した状態となっている。
図56(d1)〜(d4)には、確変報知演出モード中に移行系演出が行われた場合の演出態様の一例が示されている。
図56(d1)に示されているように、確変報知演出モード中に移行系演出がセットされると、側部サブ表示装置310の表示画面下部に移行系演出の前兆である「ま、まさか?!」の文字が表示される。
次いで、移行系演出が実行されると、図56(d2),(d3)に示されているように、側部サブ表示装置310が上下に振動(揺動)するとともに、表示画面上ではゲームに係る演出表示から移行系演出表示に切り替わるようになっている。移行系演出では、「そのまま〜!!」や「やめて〜!!」の文字表示が数回繰り返されるようになっている。「そのまま〜!!」の文字表示がなされているときは高確率モード表示器320が点灯したままの状態にあり、「やめて〜!!」の文字表示がなされているときは高確率モード表示器320が消灯する。
そして、移行系演出として移行本演出がセットされている場合は、図56(d4)に示されているように、同図(d2)又は(d3)に示された状態から確率曖昧演出モードに移行するようになっている。
一方、移行系演出として移行ガセ演出がセットされている場合は、図56(d1)に示されているように、同図(d2)又は(d3)に示された状態から確変報知演出モードに戻るようになっている。
図57(a1)〜(a4)には、確率曖昧演出モード中に確変報知演出モードへの移行系演出が行われた場合の演出態様の一例が示されている。
図57(a1)に示されているように、確率曖昧演出モード中に移行系演出がセットされると、側部サブ表示装置310の表示画面下部に移行系演出の前兆である「もしかして?!」の文字が表示される。
次いで、移行系演出が実行されると、図57(a2),(a3)に示されているように、側部サブ表示装置310が上下に振動(揺動)するとともに、表示画面上では確率曖昧演出に係る表示から移行系演出表示に切り替わるようになっている。移行系演出では、「いけいけ!!」や「そのまま〜!!」の文字表示が数回繰り返されるようになっている。「いけいけ!!」の文字表示がなされているときは高確率モード表示器320も低確率モード表示器330も消灯したままの状態にあり、「そのまま〜!!」の文字表示がなされているときは高確率モード表示器320が点灯する。
そして、移行系演出として移行本演出がセットされている場合は、図57(a4)に示されているように、同図(a2)又は(a3)に示された状態から確変報知演出モードに移行するようになっている。
一方、移行系演出として移行ガセ演出がセットされている場合は、図57(a1)に示されているように、同図(a2)又は(a3)に示された状態から確率曖昧演出モードに戻るようになっている。
図57(b1)〜(b4)には、確率曖昧演出モード中に通常報知演出モードへの移行系演出が行われた場合の演出態様の一例が示されている。
図57(b1)に示されているように、確率曖昧演出モード中に移行系演出がセットされると、側部サブ表示装置310の表示画面下部に移行系演出の前兆である「ま、まさか?!」の文字が表示される。
次いで、移行系演出が実行されると、図57(b2),(b3)に示されているように、側部サブ表示装置310が上下に振動(揺動)するとともに、表示画面上では確率曖昧演出に係る表示から移行系演出表示に切り替わるようになっている。移行系演出では、「そのまま〜!!」や「やめて〜!!」の文字表示が数回繰り返されるようになっている。「そのまま〜!!」の文字表示がなされているときは高確率モード表示器320も低確率モード表示器330も消灯したままの状態にあり、「やめて〜!!」の文字表示がなされているときは低確率モード表示器330が点灯する。
そして、移行系演出として移行本演出がセットされている場合は、図57(b4)に示されているように、同図(b2)又は(b3)に示された状態から通常報知演出モードに移行するようになっている。
一方、移行系演出として移行ガセ演出がセットされている場合は、図57(b1)に示されているように、同図(b2)又は(b3)に示された状態から確率曖昧演出モードに戻るようになっている。
なお、上述した移行系演出(移行本演出及び移行ガセ演出)は原則としてゲームの終了時に行われるが、ゲームの開始時にフリーズ(待機)状態を発生させ、このときに実行するようにしても良いし、ゲーム中に実行するようにしても良い。
以上説明した本実施形態のスロットマシン1によれば、所定の開始条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動ゲームを実行し、所定の停止条件の成立に基づき停止させたゲームの結果に基づき遊技者に所定の遊技価値を付与することが可能なスロットマシン1において、遊技者が操作することが可能な演出操作部(演出ボタン10)と、ゲームの実行中の演出操作部(演出ボタン10)の操作に基づき所定の遊技演出を実行することが可能な遊技演出実行手段(演出制御装置70、画像表示装置3)と、演出操作部(演出ボタン10)の操作時期に応じて遊技演出実行手段(演出制御装置70、画像表示装置3)が実行する遊技演出の演出態様を異ならせることが可能な演出態様変更手段(演出制御装置70)と、を備えたこととなる。
ここで、「所定の開始条件」とは、パチンコ遊技機において遊技球が始動入賞口に入賞したことや、スロットマシンにおいてスタートレバーの傾倒操作がなされたこと等をいう。
また、「所定の停止条件」とは、パチンコ遊技機において変動ゲームが実行されてから所定時間が経過したことや、スロットマシンにおいて複数のリールストップボタンが全て停止操作されたこと等をいう。
また、「所定の遊技価値を付与」とは、パチンコ遊技機において遊技者にとって有利な特別遊技状態(変動入賞装置を閉状態から開状態に変換する大当り状態)を発生させることや、スロットマシンにおいて賞メダルを付与したり、遊技者にとって有利な特別遊技状態(通常遊技状態よりも賞形成がし易い大当り状態)を発生したりすること等をいう。
従来の遊技機、例えばパチンコ遊技機やスロットマシンにおいては、所定の始動条件の成立に基づき複数の識別情報による変動ゲームを開始し、所定の停止条件の成立に基づき停止させた変動ゲームの結果に基づき所定の遊技価値を付与可能に構成されたものが一般的である。
このような遊技機では、遊技者が操作することが可能な演出操作部を設け、変動ゲームの実行中に当該演出操作部が操作されたことに基づき所定の遊技演出を実行することで変動ゲームの興趣を向上させるようにしたものが提案されている。
しかしながら、変動ゲーム中における演出操作部の操作時期(タイミング)に拘らず、予め決定された演出態様によって遊技演出を実行するので、演出操作部を操作する面白味に欠けていた。そのため、演出操作部を操作しようという遊技者の操作意欲が低下してしまい、遊技の興趣を向上させることができないという問題があった。
本発明は、上記のような課題に着目してなされたもので、演出操作部の操作意欲を高めるとともに、遊技の興趣を向上させることができるスロットマシンを提供することを目的とし、上記の構成により、遊技者は異なる演出態様をそれぞれ見ようとするようになり、演出操作部(演出ボタン10)の操作意欲を高めることができる。また、遊技演出の演出態様を異ならせることにより、遊技演出が単調になってしまうことを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、遊技者の開始操作に基づきゲームを開始するとともに、遊技者の複数回の停止操作によってゲームを段階的に停止するスロットマシン1であり、演出態様変更手段(演出制御装置70)は、演出操作部(演出ボタン10)が操作された際のゲームの進行状態に応じて遊技演出の演出態様を異ならせたこととなる。
これにより、遊技者が複数回の停止操作を行わない限り、ゲームが停止することはない。従って、本実施形態のスロットマシン1においては演出操作部(演出ボタン10)を操作する意思があるにもかかわらず当該操作の期間を徒過してしまうという不都合を回避することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1においては、演出操作部(演出ボタン10)が操作された際のゲームの進行状態、すなわち複数回の停止操作によってゲームが段階的に停止される各状態に応じて遊技演出の演出態様を異ならせることとなる。従って、本実施形態のスロットマシン1においては、遊技演出の演出態様を異ならせる境界を分かり易くすることができるので、演出操作部(演出ボタン10)の操作時期を選択し易くなる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、所定条件の成立に基づき通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を発生させることが可能な特別遊技状態発生手段(遊技制御装置50)を備え、遊技演出の演出態様は複数種類設定されており、当該演出態様にはそれぞれ前記特別遊技状態の発生に対する期待度が設定されていることとなる。ここで、「所定条件」とは、変動ゲームの停止結果が当選役に対応する図柄組合せ態様になること等をいう。
これにより、遊技演出の演出態様にはそれぞれ特別遊技状態の発生に対する期待度が設定されているので、当該期待度を知りたい遊技者の演出操作部(演出ボタン10)の操作意欲を高めることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、ゲームは、遊技者の開始操作に基づき複数の識別情報を有する複数のリール6a,6b,6cを回転させることで開始されるとともに、遊技者の複数回の停止操作によって複数のリール6a,6b,6cの回転を個別に停止させることで結果が導出され、演出態様変更手段(演出制御装置70)は、演出操作部(演出ボタン10)が操作された際に停止しているリール6a,6b,6cの停止出目に応じて遊技演出の演出態様を異ならせることとなる。
これにより、例えば、リール6a,6b,6cの停止出目が特別遊技状態の発生に対する期待度が高い出目である場合には遊技演出の演出態様も当該期待度の高いものを導出させることが可能となり、特別遊技状態の発生に対する信憑性を高めることができるので、当該期待度の信憑性を高めたい遊技者の演出操作部(演出ボタン10)の操作意欲を高めることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、演出操作部(演出ボタン10)の操作時期に応じて遊技演出の演出態様が異なることを示唆する示唆演出を実行することが可能な示唆演出実行手段(演出制御装置70、画像表示装置3)を備えたこととなる。
これにより、遊技者は演出操作部(演出ボタン10)の操作時期に応じて遊技演出の演出態様が異なることを認識するようになる。従って、遊技者は異なる演出態様をそれぞれ体験しようとするようになり、演出操作部(演出ボタン10)の操作意欲をより一層高めることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、複数回のゲームにわたって継続して所定の演出を行う連続演出を実行することが可能な連続演出実行手段(演出制御装置70、画像表示装置3)と、前記連続演出の実行中の演出操作部(演出ボタン10)の操作に基づき当該連続演出の演出態様を変更することが可能な連続演出態様変更手段(演出制御装置70)と、を備え、連続演出態様変更手段(演出制御装置70)は、前記連続演出が開始されてからのゲームの回数に応じて変更する演出態様を異ならせることとなる。
これにより、演出操作部(演出ボタン10)の操作時期に応じて連続演出実行手段(演出制御装置70、画像表示装置3)が実行する連続演出の演出態様を異ならせることが可能となるので、遊技者は異なる演出態様をそれぞれ見ようとするようになり、演出操作部(演出ボタン10)の操作意欲を高めることができる。また、連続演出の演出態様を異ならせることにより、連続演出が単調になってしまうことを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、ゲームの実行中に演出操作部(演出ボタン10)の操作を促す操作示唆演出を実行することが可能な操作示唆演出実行手段(演出制御装置70、画像表示装置3)を備え、連続演出態様変更手段(演出制御装置70)は、前記連続演出の実行が開始されてから所定回数目の変動ゲームが実行されるまで当該連続演出の演出態様を変更可能とし、操作示唆演出実行手段(演出制御装置70、画像表示装置3)は、前記連続演出の演出態様を変更可能な期間にわたって継続して前記操作示唆演出を実行可能としたこととなる。
これにより、遊技者に対して連続演出の演出を変更可能な期間を把握させることができるので、演出操作部(演出ボタン10)の操作意欲をより一層高めることができる。
なお、本発明のスロットマシンは、遊技機として、例えば、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
たとえば、本実施形態のスロットマシン1では、通常遊技状態及び確変遊技状態においてSIN-B入賞役に当選するようにしたが、通常遊技状態と確変遊技状態とでSIN-B入賞役の当選確率を異ならせるようにしても良い。例えば、通常遊技状態のときよりも確変遊技状態のときの方がSIN-B入賞役の当選確率が高くなるようにする。また、その逆でも良い。また、通常遊技状態においてはSIN-B入賞役に当選しないようにしても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1では、確変遊技状態においてSIN-B入賞役に当選することで通常遊技状態に移行するようにしたが、当該SIN-B入賞役に当選しても通常遊技状態に移行しないようにしても良い。かかる場合には、特別遊技状態の終了後、所定回数のゲームが行われたことにより、通常遊技状態へ移行するようにしても良い。また、確変遊技状態において、通常遊技状態へ移行させるか否かの抽選(所謂転落抽選)を行うようにしても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1では、確変遊技状態においてSIN-B入賞役に当選することで通常遊技状態に移行するようにしたが、SIN-B入賞役の入賞が成立した場合にのみ通常遊技状態に移行するようにしても良い。
また、通常遊技状態においてSIN-B入賞役に当選した場合や、SIN-B入賞役の入賞が成立した場合に確変遊技状態に移行するようにしても良い。かかる場合には、特別入賞役(ボーナス役)の当選を契機として行われる確率変動抽選を行っても良いし、行わないようにしても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1では、確変遊技状態においてRB、N-BB、S-BBそれぞれの当選確率を高確率に設定するようにしたが、これらの特別入賞役(ボーナス役)のうち1つ又は2つの特別入賞役の当選確率を高確率に設定し、残りの特別入賞役の当選確率は通常遊技状態の当選確率と同じ設定としても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1では、確変遊技状態において非RT状態としたが、リプレイ入賞役(リプレイ1及びリプレイ2の少なくとも何れか)の当選確率を通常遊技状態よりも高確率とするRT状態としても良い。かかる場合、特別遊技状態の終了後、確変遊技状態且つRT状態に移行するときは、演出モードを確変報知演出モードとし、確変遊技状態且つ非RT状態又は通常遊技状態且つ非RT状態に移行するときは、確率曖昧演出モードとする。
また、本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞役(ボーナス役)の当選を契機として確率変動抽選を行うことにより、特別遊技状態の終了後、通常遊技状態に移行するか確変遊技状態に移行するかを決定するようにしたが、当選した特別入賞役の種類に応じて通常遊技状態に移行するか確変遊技状態に移行するかを決定するようにしても良い。例えば、S-BB入賞役に当選した場合には確変遊技状態に移行し、それ以外の場合には通常遊技状態に移行するようにする。
また、本実施形態のスロットマシン1では、確変遊技状態において重複当選確率のみを高確率に設定するようにしたが、BB単独当選及びRB単独当選役の当選確率のみを高確率に設定するようにしても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞役(ボーナス役)として、単独当選役と重複当選役とを設定するようにしたが、単独当選役のみとしても良いし、重複当選役のみを設定するようにしても良い。また、特別入賞役の種類に応じて重複当選役があったりなかったりしても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1では、SIN-B入賞役の入賞成立を契機として確変遊技状態から移行するJACゲームについては、小役(通常入賞役)の当選確率を通常遊技状態のときと同じに設定しているが、当該当選確率を高確率に設定しても良い。また、当該JACゲーム中はRB入賞役又はBB入賞役の何れかに当選しないようにしても良い。
また、本実施形態の確率決定表示器228は、確率変動抽選が行われるタイミング(例えば、特別入賞役の当選時、特別役の入賞成立時、特別遊技状態の終了時等)だけ作動させるようにしても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1では、有効ラインを中段1ラインに設定したが、複数ラインを設定するようにしても良い。
また、本実施形態のスロットマシン1において、特別遊技状態の終了後、確変遊技状態へ移行する場合、確変遊技状態へ移行する契機となった特別入賞役の当選が単独当選役であるか重複当選役であるかによって、当該確変遊技状態の態様を異ならせるようにしても良い。
また、電源投入時に行われるRAMクリア操作によって遊技制御装置50が電源投入時処理S1の中でRAM50cの記憶内容を初期化(RAMクリア)した場合や設定装置60の操作によって設定変更を行った場合には、通常遊技状態が設定されるようになっているが、確変遊技状態が設定されるようにしても良いし、電源投入(電源断)前の遊技状態が確変遊技状態ならばそれを引き継ぐようにしても良い。
また、RAMクリアの場合には通常遊技状態を設定する一方、設定変更の場合には電源投入(電源断)前の遊技状態を引き継ぐようにしても良い。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態のスロットマシンついて説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
図58には本実施形態のスロットマシンにおける制御系の概略構成を示すブロック図を示した。本実施形態のスロットマシンは、特別入賞役(ボーナス入賞役)の当選確率を変更する構成を備えておらず、確変決定演出部400、確率決定表示器228は備えていない。その他の構成は第1実施形態と同様である。
図59(a)には、スロットマシン1が備えるリール6a,6b,6cの外周面に配されるリールシール(シート)6dに描かれた図柄の配列の一例を示した。リールシール6dには、「黒7」、「白7」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「リプレイ」の識別可能な7種類の図柄が所定の順序で配置されている。各リールシール6dの上下端部は、リール6に巻きつけた際に継ぎ目となる部分である。
図59(b)には、図柄表示窓9aから視認される3×3の図柄行列に対する所定の有効化可能ラインを示した。本実施形態では、左リール6aの下段、中リール6bの中段、右リール6cの下段を結ぶライン(小山型ライン)が有効化可能ラインとなっている。そして、遊技者によるメダルの投入又はクレジットからの入力(「賭操作」)によって賭数(ベット数)が所定数(例えば、遊技状態によって2又は3)となることで有効化可能ラインが有効化され、この有効ライン上に形成された図柄組合せ態様(出目)に基づいて入賞(役)の成立/不成立が判断される。なお、有効化可能ラインを複数設定しても良い。
入賞が成立する場合には、有効ライン上に所定の図柄が3つ並ぶ場合の他、見た目上で他のラインで所定の図柄が3つ並ぶ場合もある。このようなラインとしては、各リール6a,6b,6cの上段の図柄を横切るライン(上段ライン)、各リール6a,6b,6cの中段の図柄を横切るライン(中段ライン)、各リール6a,6b,6cの下段の図柄を横切るライン(下段ライン)がある。また、左リール6a上段、中リール6b中段、右リール6c下段の図柄を横切るライン(右下がり斜めライン)、左リール6a下段、中リール6b中段、右リール6c上段の図柄を横切るライン(右上がり斜めライン)がある。なお、上記以外の各リール6a,6b,6cの図柄表示窓9aに臨む前面部(視認可能な部分)を横切るように位置する仮想的なラインに見た目上図柄が並ぶようにしても良い。以下、入賞時に見た目上図柄が整列可能なライン(上段ラインなど)を図柄整列ラインと称する。
図60には、本実施形態のスロットマシン1における入賞役の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ態様及び入賞内容を示した。本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞役(特別役)としてビッグボーナス入賞役(BB入賞役)が定められている。なお、特別入賞役に内部当選した場合は、内部当選したゲームで当該特別入賞役の入賞を成立できなくても、当選フラグは次ゲームに持ち越され、以降のゲームにおいて特別入賞役の入賞を成立させることが可能であるが、通常入賞役(小役)が当選している場合は当該通常入賞役(小役)の入賞が優先して成立するようになっている。
また、本実施形態のスロットマシン1では、通常入賞役(小役)として、擬似ボーナス入賞役、ベルA入賞役、ベルB入賞役、ベルリプA入賞役、ベルリプB入賞役、スイカ入賞役、チェリー入賞役、チェリーリプ入賞役、リプレイ入賞役、1枚役A入賞役及び1枚役B入賞役が定められている。通常入賞役(小役)に内部当選した場合は、内部当選したゲームでのみ当該通常入賞役(小役)の入賞を成立させることができる。例えば、停止操作のタイミングによって通常入賞役(例えば、スイカ入賞役)の入賞を成立させることができなかった場合(いわゆる取りこぼし)、この通常入賞役(小役)の当選フラグはクリアされ、次ゲームには持ち越されない。
図60に示すように、特別入賞役は、「黒7−黒7−黒7」のボーナス図柄組合せ態様が図柄整列ライン上に形成されることで入賞が成立し、その後、特別遊技状態(BB状態)が発生する。特別入賞役の入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚である。特別遊技状態では、ベルB入賞役の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、特別遊技状態において遊技者に払い出したメダルの総数が59枚以上となったときに終了となる。ただし、特別遊技状態中は2枚賭けとなり、ベルB入賞役の成立に伴う払い出しが2枚とされることから特別遊技状態での純増枚数は略0枚であって、いわゆるゼロボーナスとなっている。
擬似ボーナス入賞役はリプレイ入賞の一つであり、「白7−白7−白7」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン上に形成された場合に成立する入賞で、成立により改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。また、この擬似ボーナス入賞役の成立に基づき所定ゲーム数(ここでは30ゲーム)に亘り当選した小役の導出(入賞の成立)をアシストするAT状態(後述の擬似ボーナス状態)となる。
ベルA入賞役は、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち右上がり斜めライン上に形成された場合に成立する入賞で、9枚のメダルが払い出される。ベルA入賞役には4種類が含まれ、それぞれ所定のリールストップボタン24の操作順(押し順)でなければ成立しないようになっている。この所定の操作順には、中、左、右の操作順、中、右、左の操作順、右、左、中の操作順、右、中、左の操作順がある。
ベルB入賞役は、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち下段ライン上に形成された場合に成立する入賞で、BB状態(特別遊技状態)中以外では4枚のメダルが払い出され、BB状態中では2枚のメダルが払い出される。ベルB入賞役には3種類が含まれ、それぞれ所定のリールストップボタン24の操作順(押し順)でなければ成立しないようになっている。この所定の操作順には、中リール6bを最初に停止する操作順(中、右、左の操作順又は中、左、右の操作順)、右、左、中の操作順、右、中、左の操作順がある。なお、BB状態中はリールストップボタン24の操作順が不問となる。
すなわち、BB状態中を除いてベルA入賞役とベルB入賞役は左リール6aを最初に停止する操作順では成立しないようになっている。操作順が報知されるAT状態や特別遊技状態以外では左リール6aを最初に停止する操作順以外はペナルティの対象となっており、AT状態や特別遊技状態以外ではベルA入賞役及びベルB入賞役を狙わせないようにしている。なお、ベルA入賞役及びベルB入賞役に左リール6aを最初に停止する操作順で成立するものを含めても良いが、この場合は、左リール6aを最初に停止する操作順で成立するものは左リール6aを最初に停止しない操作順で成立するものよりも当選確率を低くすることが望ましい。
ベルリプA入賞役はリプレイ入賞の一つであり、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち上段ライン上に形成された場合に成立する入賞で、成立により改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。ベルリプB入賞役はリプレイ入賞の一つであり、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち中段ライン上に形成された場合に成立する入賞で、成立により改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。
スイカ入賞役は、「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン上に形成された場合に成立する入賞で、4枚のメダルが払い出される。チェリー入賞役は、「チェリー−ANY−ANY」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち中段ライン上に形成された場合に成立する入賞で、1枚のメダルが払い出される。ここで、「ANY」は何れの図柄であっても良いことを示す。なお、スイカ入賞役やチェリー入賞役に複数種類の役(弱入賞役、強入賞役)を含め、AT状態への移行確率などを異ならせるようにしても良い。
チェリーリプ入賞役はリプレイ入賞の一つであり、「チェリー−ANY−ANY」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち中段ライン以外に形成された場合、すなわち、左リール6aでチェリーが上段又は下段に停止した場合に成立する入賞である。ここで、「ANY」は何れの図柄であっても良いことを示す。このチェリーリプ入賞役が成立した場合は、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。
リプレイ入賞役は、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せ態様が図柄整列ライン上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイ入賞役の入賞が成立すると、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。
1枚役A入賞役は、「リプレイ−リプレイ−ベル」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち中段ライン上に形成された場合に成立する入賞である。1枚役B入賞役は、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せ態様が図柄整列ラインのうち中段ライン上に形成された場合に成立する入賞である。各1枚役入賞が成立すると、1枚のメダルが払い出される。1枚役A入賞役又は1枚役B入賞役はベルA入賞役又はベルB入賞役と重複して当選するようになっており、ベルA入賞役及びベルB入賞役を操作順が合致しなかったことにより取りこぼした場合に1枚役A入賞役又は1枚役B入賞役が成立するようになっている。
遊技制御装置50における内部抽選により、上記何れかの入賞役に内部当選すると、この内部当選した入賞役に対応する図柄組合せ態様が図柄整列ライン(有効ライン)上に導出可能とされる。一方、何れの入賞役にも内部当選しない場合にははずれとなり、入賞役に対応する図柄組合せ態様は図柄整列ライン(有効ライン)上に形成されない。
本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞役に内部当選したゲームで特別入賞役を成立させることができなかった場合は当選フラグが以降のゲームに持ち越されるが、当選フラグが持ち越されたゲームにおいて通常入賞役(小役)に内部当選することも可能となっている。この場合、有効ライン上に導出される入賞の優先順位は、例えば、リプレイ入賞>リプレイ入賞以外の通常入賞役(小役)>特別入賞役とする。すなわち、特別入賞役の当選フラグが持ち越されていても、通常入賞役(小役)に内部当選している場合は当該通常入賞役(小役)の入賞が優先して成立するように引き込み停止制御がなされる。
また、通常入賞役(小役)のうち、スイカ入賞役、チェリー入賞役、チェリーリプ入賞役はレア役とされ、当選したゲームでは遊技者に有利な状態への移行抽選(例えばAT権利獲得抽選)などが他の小役に当選した場合よりも高い確率で当選可能となっている。
図61(a)には、遊技制御装置50での遊技状態の遷移を説明するための状態遷移図を示した。通常遊技状態ST200は、RT状態ではない非RT状態であって3枚賭けで遊技を進行する状態である。この通常遊技状態ST200において特別入賞役に内部当選して特別入賞役を成立させることができなかった場合(ボーナス当選)は、内部中状態ST210に移行する。内部中状態ST210は、通常遊技状態ST200よりもリプレイ入賞の当選確率が高いRT状態であって3枚賭けで遊技を進行する状態である。
通常遊技状態ST200で特別入賞役に内部当選したゲームで特別入賞役が成立した場合(ボーナス入賞)や、内部中状態ST210で特別入賞役が成立した場合(ボーナス入賞)は、特別遊技状態ST220に移行する。この特別遊技状態ST220では2枚賭けで遊技を進行し、終了条件を満たすと通常遊技状態ST200に移行する。
図61(b)には、各遊技状態の入賞当選判定テーブルにおける当選役の内訳を示した。通常遊技状態ST200で用いる通常中TBLでは、特別入賞役(BB)の当選が1/4の確率で発生し、リプレイ入賞以外の小役(ベルA入賞役、ベルB入賞役、スイカ入賞役、チェリー入賞役、1枚役A入賞役、1枚役B入賞役)の単独又は重複当選が1/4の確率で発生する。また、リプレイ入賞(ベルリプA入賞役、ベルリプB入賞役、チェリーリプ入賞役、リプレイ入賞役)の単独又は重複当選が1/6の確率で発生し、1/3の確率で何れの入賞役にも当選しないハズレとなる。
内部中状態ST210で用いる内部中TBLでは、通常中TBLで特別入賞役(BB)の当選であった分の全てがリプレイ入賞(擬似ボーナス入賞役、ベルリプA入賞役、ベルリプB入賞役、チェリーリプ入賞役、リプレイ入賞役)の単独又は重複当選とされている。また、通常中TBLでハズレであった分の略全てがリプレイ入賞(擬似ボーナス入賞役、ベルリプA入賞役、ベルリプB入賞役、チェリーリプ入賞役、リプレイ入賞役)の単独又は重複当選とされ、ハズレは1/65536の確率で当選するようにされている。
また、特別遊技状態ST220で用いるBB中TBLでは、単独小役(ベルB入賞役のみ)に99/100の確率で当選し、1/100の確率でハズレとなるようにされている。特別遊技状態ST220では2枚賭けで遊技を進行するようになっており、当選可能な小役はベルB入賞役のみとされる。特別遊技状態でベルB入賞役が成立した場合の払い出し枚数は2枚であるので、特別遊技状態ST220ではメダルが増加しない(ハズレに当選した場合にはメダルが減少する)。
なお、通常遊技状態ST200では特別入賞役に内部当選していることは報知されないため、ほとんどの場合は特別入賞役に内部当選したゲームで特別入賞役を成立させることができず内部中状態ST210に移行する。内部中状態ST210では通常入賞役(小役)に高い確率で当選するようになっているが、通常入賞役(小役)に当選した場合は特別入賞役に優先して成立するように制御されるので特別入賞役を成立させることができない。また、ハズレとなった場合は特別入賞役を成立させることが可能であるがハズレである旨は報知されないため、遊技者が非常に低い当選確率であるハズレの場合に特別入賞役を狙って成立させることは困難である。このため、遊技中のほとんどは内部中状態ST210に滞在することとなる。
図62には、演出制御装置70での遊技状態の遷移を説明するための状態遷移図を示した。演出制御装置70での遊技状態には大きく分けて、リールストップボタン24の操作順(リール6の停止順序)を報知せずに内部当選した小役の導出(入賞の成立)をアシストしない非アシストタイム状態(非AT状態)ST300と、内部当選した小役が成立するリールストップボタン24の操作順(リール6の停止順序)を報知して小役の導出をアシストするアシストタイム状態(AT状態)とに分かれている。AT状態ST350は非AT状態ST300に比べて小役の入賞が成立する機会が高まることから、遊技者にとって有利な特定遊技状態をなすものである。
演出制御装置70ではゲームの実行回数を計数しており、この実行回数が予め設定された規定回数に到達することにより非AT状態ST300からAT状態ST350へ移行するようになっている。また、所定のリセット条件が成立することによりゲームの実行回数や規定回数についてリセットするリセット処理が行われるようになっており、このリセット処理により実行回数を初期化(0クリア)するとともに規定回数を複数の値の何れかに再設定するようになっている。なお、リセット処理では、ゲームの実行回数と規定回数の関係(ゲームの実行回数が規定回数となるまでの残りゲーム回数)を更新(決定して設定)することができれば良い。
所定のリセット条件が成立する場合とは、例えば、AT状態ST350が終了した場合や、特別遊技状態ST220が終了した場合、設定装置60で設定を変更した場合(同一設定への打ち替えも含む)、遊技制御装置50のRAM50cにバックアップされていた情報をクリアするRAMクリアスイッチの操作が行われた後にゲームを開始した場合、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作があった後にゲームを開始した場合である。
非AT状態ST300である場合は、通常ゾーンST310と、ミッションゾーンST320と、特定演出ゾーンST330の何れかのゾーンに滞在することとなる。通常ゾーンST310では、ゲーム毎にミッションゾーンST320への移行抽選が行われるようになっている。この移行抽選における当選確率には、低確率の低確状態と、低確状態よりも確率が高い高確状態と、高確状態よりも確率が高い超高確状態とがあり、後述するようにリセット処理からのゲーム数に応じて何れかが設定されるようになっている。また、何れの状態でも内部抽選の結果に応じて当選確率が異なっており、例えばレア役に内部当選した場合は他の小役に当選した場合よりも当選確率が高くなっている。
また、通常ゾーンST310では、移行抽選の当選確率に応じて演出(表示画面)が設定されるようになっており、低確状態で選択される可能性が高い通常示唆演出ST311、高確状態で選択される可能性が高い高確示唆演出ST312、超高確状態で選択される可能性が高い超高確示唆演出ST313の何れかが設定される。
通常ゾーンST310においてミッションゾーンST320への移行抽選に当選すると、ミッションゾーンST320へ移行する。ミッションゾーンST320は、AT状態ST350に滞在(突入)するための権利であるAT権利の獲得を抽選するAT権利獲得抽選の当選確率が通常ゾーンST310である場合よりも高い状態であり、一定のゲーム数(例えば10ゲーム)に亘り滞在可能である。このミッションゾーンST320に滞在する一定のゲーム数内でAT権利獲得抽選に当選しなかった場合は、終了条件が成立し、通常ゾーンST310へ移行する。
また、ミッションゾーンST320に滞在する一定のゲーム数内でAT権利獲得抽選に当選した場合は、当該AT権利獲得抽選により決定される数のAT権利を獲得し、当該一定のゲーム数の消化後にAT状態ST350へ移行する(AT権利を獲得した次のゲームからAT状態ST350へ移行しても良い)。この場合、ゲームの実行回数が規定回数に到達した(ゲーム数解除された)ものとみなされてリセット処理が行われる(リセットタイミングは後述する)。
なお、通常ゾーンST310である場合でも特定役をなすレア役に当選した場合はAT権利獲得抽選(直撃AT抽選)が行われる。このAT権利獲得抽選の当選確率は非常に低いものであるが、内部当選したレア役の種類に応じて当選確率が異なっている。このAT権利獲得抽選に当選した場合は、当該AT権利獲得抽選により決定される数のAT権利を獲得し、AT状態ST350へ移行する。この場合も、ゲームの実行回数が規定回数に到達した(ゲーム数解除された)ものとみなされてリセット処理が行われる(リセットタイミングは後述する)。
なお、AT権利獲得抽選に当選したゲームの次ゲームからAT状態ST350に移行するようにする場合は、AT権利獲得抽選の当選により実行回数が規定回数に到達したとみなすようにする。また、AT権利獲得抽選に当選したゲームの後、所定数のゲームを実行した後にAT状態ST350に移行するようにする場合は、AT権利獲得抽選の当選により規定回数までの残りゲーム数を所定数に減少させるようにする。すなわち、AT権利獲得抽選は、規定回数までの残りゲーム数を減少させる抽選を行うものと言える。
また、通常ゾーンST310において実行回数が規定回数に到達する所定数前となった場合又は実行回数が規定回数に到達する所定数前よりも前であって移行抽選に当選した場合は、特定演出を行う特定演出ゾーンST330に移行する。特定演出は、実行回数が規定回数に到達する可能性があることを複数回のゲームに亘って示唆する演出であって、複数回のゲームに亘って実行される継続演出を行った後、複数回のゲームに亘って実行される連続演出が行われるようになっている。連続演出には連続演出A〜Cの複数種類があり、このうちから一つが選択されて実行される。なお、継続演出についても複数種類を用意し、このうちから一つを選択して実行するようにしても良い。
特定演出ゾーンST330に移行した場合は、まず、複数回のゲームに亘り継続演出を行う継続演出状態ST331となり、その後複数回のゲームに亘り連続演出A〜Cの何れかを行う連続演出状態ST332となる。実行回数が規定回数に到達する所定数前となったことにより特定演出ゾーンST330に移行した場合は、所定数と継続演出及び連続演出を行うゲーム数が等しく、連続演出が終了したゲーム若しくはその次のゲームで実行回数が規定回数に到達する。これにより抽選により決定される数のAT権利を獲得し、連続演出が終了した次のゲームからAT状態ST350へ移行する。すなわち、ゲーム数解除(G数解除)により遊技者に有利な状態へ移行する。
なお、実行回数が規定回数に到達する所定数前となったことにより特定演出ゾーンST330に移行させる場合において、実行回数が規定回数に到達してゲーム数解除がなされるゲームの次ゲームからAT状態ST350に移行するように設定されている場合は、連続演出が終了するゲームで実行回数が規定回数に到達するようにする。また、実行回数が規定回数に到達してゲーム数解除がなされるゲームからAT状態に移行するように設定されている場合は、連続演出が終了するゲームの次ゲームで実行回数が規定回数に到達するようにする。何れにしても連続演出が終了した次のゲームからAT状態ST350へ移行するようにすれば良い。
また、実行回数が規定回数に到達する所定数前よりも前であって移行抽選に当選して特定演出ゾーンST330に移行した場合は、連続演出が終了したゲーム若しくはその次のゲームでも実行回数が規定回数に到達しないので、連続演出の終了により終了条件が成立し、当該ゲームから通常ゾーンST310へ移行する。
ここで、実行回数が規定回数に到達する所定数前となったことにより特定演出ゾーンST330に移行した場合に実行される特定演出が、規定回数に到達することがない複数回のゲームに亘って実行される第1特定演出をなす。また、実行回数が規定回数に到達する所定数前となったことにより特定演出ゾーンST330に移行した場合に実行される特定演出が、規定回数に到達するまでの複数回のゲームに亘って実行される第2特定演出をなす。この第1特定演出と第2特定演出とは継続演出や連続演出の初期段階では判別困難であることが好ましく、連続演出の最終段階で判別できるような演出を行うことが好ましい。ただし、継続演出や連続演出の初期段階において何れの特定演出であるかを示唆する演出を含めても良い。
AT状態ST350には、通常AT状態ST351、上乗せAT状態ST352、擬似ボーナス(特殊AT)状態ST353があり、何れかの状態に滞在する。このAT状態ST350においては、一つのAT権利につき1セット50ゲームの遊技を実行可能である。なお、複数のAT権利を獲得した場合は、一のAT権利に基づきAT状態ST350で1セット50ゲームの遊技が行われ、他のAT権利についてはストックされる。そして、当該一のAT権利に基づく1セットの遊技を終えた場合にAT権利のストックがある場合は、ストックされていたAT権利に基づき新たにAT状態ST350での1セット50ゲームの遊技の実行が設定されAT状態ST350が継続する。
非AT状態ST300からAT状態ST350に移行した場合は、通常AT状態ST351となる。この通常AT状態ST351において所定の移行条件が成立すると、上乗せAT状態ST352に移行する。なお、上乗せAT状態ST352への移行条件は、例えばレア役(スイカ入賞役、チェリー入賞役、チェリーリプ入賞役)の当選に基づき所定の割合で付与されるポイントが所定数に達したことである。なお、レア役の当選時に移行抽選を行い、該移行抽選に当選したことを移行条件の成立としても良い。
上乗せAT状態ST352は、AT権利獲得抽選の当選確率が通常AT状態ST350である場合よりも高い状態である。この上乗せAT状態ST352で5ゲームを実行すると終了条件が成立し、通常AT状態ST351に移行する。
また、通常AT状態ST351で所定の移行条件が成立すると、擬似ボーナス状態ST353に移行する。なお、擬似ボーナス状態ST353への所定の移行条件は、例えば内部抽選で擬似ボーナス入賞役に当選し、当該擬似ボーナス入賞役が成立することである。この擬似ボーナス入賞役を成立させた場合には、抽選により決定される数の移行権利を獲得し、擬似ボーナス状態ST353においては、一つの移行権利につき1セット30ゲームの遊技を実行可能である。擬似ボーナス状態ST353には、獲得した移行権利に応じたゲーム数に亘り滞在し、獲得した移行権利に応じたゲーム数を全て消化することにより終了条件が成立して通常AT状態ST351に移行する。
なお、擬似ボーナス状態ST353への移行権利に基づき擬似ボーナス状態ST353で実行したゲーム数は、AT権利に基づきAT状態ST350で実行可能なゲーム数とは独立したものであり、擬似ボーナス状態ST353での実行ゲーム数は、AT状態353で実行可能な残りゲーム数からは減算されない。本実施形態では、擬似ボーナス状態ST353での遊技も通常AT状態ST351での遊技と同じ遊技内容であることから、一つの移行権利につきAT状態ST350における遊技を実行可能なゲーム数が30ゲーム上乗せされたとも言える。
また、上乗せAT状態ST352において擬似ボーナス状態ST353への移行条件が成立した場合は擬似ボーナス状態ST353へ移行し、擬似ボーナス状態ST353の終了条件が成立した場合は上乗せAT状態ST352へ戻る。
通常AT状態351でAT権利に基づきAT状態ST350で実行可能なゲーム数を全て消化した場合、すなわち、AT権利のストックがない場合は、終了条件が成立し、非AT状態ST300の通常ゾーンST310へ移行する。なお、AT権利を獲得した際に抽選により決定される獲得するAT権利の数や、上乗せAT状態ST352でのAT権利の獲得の確率などを勘案すると、1セット(50ゲーム)の遊技を終えた後にAT権利のストックがありAT状態が継続する確率は70%となっている。
なお、図62に示す遊技状態は、遊技制御装置50での遊技状態が通常遊技状態ST200又は内部中状態ST210である場合の遊技状態であり、特別遊技状態ST220となった場合は図示しない専用の遊技状態へ移行する。そして、特別遊技状態ST220の終了後、特別遊技状態ST220の発生前に滞在していた遊技状態に戻るようになっている。ただし、特別遊技状態ST220が終了する際にゲーム数解除される規定回数やゲームの実行回数がリセットされるので、特別遊技状態ST220の終了に伴い常に通常ゾーンST310に移行するようにしても良い。
図63には、演出制御装置70において設定される内部モードを示した。内部モードには通常Aモード、通常Bモード、天国モードの三種類があり、所定のリセット条件が成立した場合に計数していたゲームの実行回数を初期化するとともに何れかの内部モードを設定するようになっている。なお、所定のリセット条件が成立する場合とは、例えば、AT状態ST350が終了した場合や、特別遊技状態ST220が終了した場合、設定装置60で設定を変更した場合、RAMクリアスイッチの操作が行われた後にゲームを開始した場合、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作があった後にゲームを開始した場合である。
各内部モードではゲームの実行回数により区切られるゾーンであるゲーム数ゾーンが設定され、各ゲーム数ゾーンについては、ゲーム数解除(G数解除)がなされる規定回数の選択確率と、ミッションゾーンST320への移行抽選の当選確率(M抽選)が定められている。リセット条件が成立した場合には、まず設定する内部モードを選択し、選択した内部モードで規定された各ゲーム数ゾーンにおけるゲーム数解除(G数解除)がなされる規定回数の選択確率に従い規定回数の抽選を行って規定回数を決定する。
通常Aモードが選択された場合は、151〜200ゲーム及び601〜700ゲームのゲーム数ゾーンで規定回数が選択される確率が最も高く、次いで351〜400ゲームのゲーム数ゾーンで規定回数が選択される確率が高い。よって、遊技者にとっては、151〜200ゲーム及び601〜700ゲームのゲーム数ゾーンがゲーム数解除される可能性が最も高い大チャンスゾーンとなり、次いで351〜400ゲームのゲーム数ゾーンがゲーム数解除される可能性が高いチャンスゾーンとなる。なお、これ以外のゲーム数ゾーンについても規定回数が選択される確率は0ではなく、上記のゲーム数ゾーンよりは低い確率で規定回数が設定される。また、規定回数として設定可能なのは最大でも750ゲームであり、750ゲームまでに必ずゲーム数解除がなされる。つまり、通常Aモードでは天井が750ゲームとなっている。
通常Bモードが選択された場合は、26〜50ゲーム及び351〜400ゲームのゲーム数ゾーンで規定回数が選択される確率が最も高く、遊技者にとってはこのゲーム数ゾーンが大チャンスゾーンである。次いで151〜200ゲームのゲーム数ゾーン、301〜350ゲームのゲーム数ゾーン及び401〜450ゲームのゲーム数ゾーンで規定回数が選択される確率が高く、遊技者にとってはこのゲーム数ゾーンがチャンスゾーンである。もちろん、これ以外のゲーム数ゾーンについても規定回数が選択される確率は0ではなく、上記のゲーム数ゾーンよりは低い確率で規定回数が設定される。また、規定回数として設定可能なのは最大でも500ゲームであり、500ゲームまでに必ずゲーム数解除がなされる。つまり、通常Bモードでは天井が500ゲームとなっている。なお、天井の値や規定回数が選択される確率の分布から、通常Bモードは通常Aモードよりも遊技者にとって有利な内部モードとなっている。
天国モードが選択された場合は、1〜25ゲーム及び51〜100ゲームのゲーム数ゾーンで規定回数が選択される確率が最も高く、遊技者にとってはこのゲーム数ゾーンがチャンスゾーンである。もちろん、これ以外のゲーム数ゾーンについても規定回数が選択される確率は0ではなく、上記のゲーム数ゾーンよりは低い確率で規定回数が設定される。また、規定回数として設定可能なのは最大でも100ゲームであり、100ゲームまでに必ずゲーム数解除がなされる。つまり、天国モードでは天井が100ゲームとなっている。なお、天井の値や規定回数が選択される確率の分布から、天国モードは通常Bモードよりも遊技者にとって有利な内部モードとなっている。
また、ミッションゾーンST320への移行抽選の当選確率(M抽選)には、低確率の低確状態(低確)と、低確状態よりも確率が高い高確状態(高確)と、高確状態よりも確率が高い超高確状態(超高確)とがあり、例えば、通常Aモードである場合は実行回数が1〜25ゲームである場合に低確率が設定され、26〜50ゲームである場合に高確率が設定される。
なお、同一の内部モードであっても、設定装置60の設定により各ゲーム数ゾーンでゲーム数解除(G数解除)がなされる規定回数が選択される確率の分布が異なるようにしても良い(設定値が高いほど少ない規定回数が選択されるようにする)。また、通常ゾーンST310でのAT権利獲得抽選(直撃AT抽選)の当選確率は、内部モードにかかわらず一定の確率となっているが、これも内部モードや設定装置60の設定により異ならせるようにしても良い(設定値が高いほど当選確率が高くなるようにする)。
図64には種々の場合におけるゲームの進行の例を示した。図64(a)には、通常ゾーンST310でAT権利獲得抽選(直撃AT抽選)に当選した場合の例を示した。この例では、ゲームの実行回数が0クリアされてから通常ゾーンST310でゲームが進行しており、ゲームの実行回数が215ゲームとなるゲームにおいて特定役をなすレア役に内部当選してこれに伴うAT権利獲得抽選で当選している。
ここでは、AT権利獲得抽選に当選することで、ゲーム数解除までの残りゲーム数が当該ゲームを含めて5ゲームとされるようになっており、このゲーム数解除がなされるゲームまでの5ゲームで連続演出が行われる。ここでの連続演出はAT状態ST350に移行する場合の報知演出であるので、連続演出の最終段階ではAT状態ST350に移行する旨の演出が行われる。例えば、遊技者側の弟子キャラクタが師匠キャラクタと対決する対決演出であって、最終的に弟子キャラクタが勝利する演出が行われる。
そして、ゲームの実行回数が220ゲームとなるゲームでゲーム数解除がなされてAT状態350となり通常AT状態ST351へ移行する。なお、AT権利獲得抽選の当選により次ゲームで実行回数が規定回数に到達したとみなし、AT権利獲得抽選に当選したゲームの次ゲームからAT状態ST350に移行するようにしても良い。
通常AT状態ST351では、遊技者側の弟子キャラクタが様々な敵キャラクタと戦うバトル演出が行われる。例えば操作するべきリールストップボタン24に対応する敵キャラクタが弟子キャラクタに襲い掛かり、遊技者が対応するリールストップボタン24を操作することで敵キャラクタを倒す演出となっており、小役の成立をアシストする押し順の報知を演出するようになっている。
図64(b)には、ゲームの実行回数が規定回数に到達することに基づきゲーム数解除がなされる場合であって、特定演出ゾーンST330の滞在中にゲーム数ゾーンを跨がない場合の例を示した。この例ではゲーム数解除がなされることとなる規定回数が180に設定されている。
ゲームの実行回数が0クリアされてから通常ゾーンST310でゲームが進行し、規定回数となるゲームの15ゲーム前である165ゲーム目の開始により移行条件が成立して特定演出ゾーンST330の継続演出状態ST331となり、10ゲームに亘る継続演出Aが行われる。そして、175ゲーム目から連続演出状態ST332となり、5ゲームに亘る連続演出が行われる。
ここでの特定演出はAT状態ST350に移行する場合の報知演出であるので、連続演出の最終段階ではAT状態ST350に移行する旨の演出が行われる。例えば継続演出Aでは、遊技者側の弟子キャラクタが修行を行う修行演出が行われ、その後の連続演出では、遊技者側の弟子キャラクタが師匠キャラクタと対決する対決演出が行われ、ここではAT状態ST350に移行するので最終的に弟子キャラクタが勝利する演出が行われる。その後、ゲームの実行回数が180ゲームとなるゲームでゲーム数解除がなされてAT状態350となり通常AT状態ST351へ移行する。
図64(c)には、ゲームの実行回数が規定回数に到達することに基づきゲーム数解除がなされる場合であって、特定演出ゾーンST330の滞在中にゲーム数ゾーンを跨ぐ場合の例を示した。この例でもゲームの進行や演出は図64(b)の場合と同じである。この例ではゲーム数解除がなされることとなる規定回数が360に設定されている。
ゲームの実行回数が0クリアされてから通常ゾーンST310でゲームが進行し、規定回数となるゲームの15ゲーム前である345ゲーム目の開始により移行条件が成立して特定演出ゾーンST330の継続演出状態ST331となり、10ゲームに亘る継続演出Aが行われる。特定演出ゾーンST330へ移行するゲームが属するゲーム数ゾーンは、規定回数となるゲームが属するゲーム数ゾーンとは異なるが、特にこれにとらわれることなく特定演出ゾーンST330へ移行可能である。
そして、355ゲーム目から連続演出状態ST332となり、5ゲームに亘る連続演出が行われる。ここでの特定演出はAT状態ST350に移行する場合の報知演出であるので、連続演出の最終段階ではAT状態ST350に移行する旨の演出が行われる。その後、ゲームの実行回数が360ゲームとなるゲームでゲーム数解除がなされてAT状態350となり通常AT状態ST351へ移行する。
図64(d)には、実行回数が規定回数に到達する所定数(特定演出の実行回数)前よりも前であって特定演出ゾーンST330への移行抽選に当選して特定演出が行われ、さらにその後、ミッションゾーンST320でAT権利獲得抽選に当選した例を示した。
ゲームの実行回数が0クリアされてから通常ゾーンST310でゲームが進行し、165ゲーム目で特定演出ゾーンST330への移行抽選に当選して特定演出ゾーンST330の継続演出状態ST331となり、10ゲームに亘る継続演出Aが行われる。そして、175ゲーム目から連続演出状態ST332となり、5ゲームに亘る連続演出が行われて特定演出が終了する。
ここでの特定演出はAT状態ST350に移行しない場合のガセ演出であるので、連続演出の最終段階ではAT状態ST350に移行しない旨の演出が行われる。例えば継続演出Aでは、遊技者側の弟子キャラクタが修行を行う修行演出が行われ、その後の連続演出では、遊技者側の弟子キャラクタが師匠キャラクタと対決する対決演出が行われ、ここではAT状態ST350に移行しないので最終的に弟子キャラクタが負ける演出が行われる。その後180ゲーム目から通常ゾーンST310へ戻る。なお、通常AT状態ST351へ移行しない場合の連続演出を5ゲームよりも少ないゲーム回数としても良い。
さらに、通常ゾーンST310でゲームが進行し、230ゲーム目でミッションゾーンST320への移行抽選に当選してミッションゾーンST320へ移行している。このミッションゾーンST320は7ゲームに亘り継続し、演出として継続演出Bが行われる。このミッションゾーンST320中にAT権利獲得抽選に当選しており、ミッションゾーンST320の終了に伴いAT状態350となり通常AT状態ST351へ移行する。例えば継続演出Bでは遊技者側の弟子キャラクタが必殺技の習得を目指す必殺技習得ミッションが行われ、ここではAT状態ST350に移行するので最終的に必殺技の習得に成功する演出が行われる。
図64(e)には、天井に到達した場合の例を示した。この例では、ゲームの実行回数が0クリアされた際に選択された内部モードが通常Aモードであり、規定回数として最大となる750が選択されている。
ゲームの実行回数が0クリアされてから通常ゾーンST310でゲームが進行し、536ゲーム目でミッションゾーンST320への移行抽選に当選してミッションゾーンST320へ移行している。このミッションゾーンST320は10ゲームに亘り継続し、演出として継続演出Bが行われる。このミッションゾーンST320中にAT権利獲得抽選に当選せず、546ゲーム目からはミッションゾーンST320の終了に伴い通常ゾーンST310に戻る。例えば継続演出Bでは遊技者側の弟子キャラクタが必殺技の習得を目指す必殺技習得ミッションが行われ、ここではAT状態ST350に移行しないので最終的に必殺技の習得に失敗する演出が行われる。
その後、608ゲーム目で特定演出ゾーンST330への移行抽選に当選して特定演出ゾーンST330の継続演出状態ST331となり、10ゲームに亘る継続演出Aが行われる。そして、618ゲーム目から連続演出状態ST332となり、4ゲームに亘る連続演出が行われて特定演出が終了する。ここでの特定演出はAT状態ST350に移行しない場合のガセ演出であるので、連続演出の最終段階ではAT状態ST350に移行しない旨の演出が行われる。その後622ゲーム目から通常ゾーンST310へ戻る。例えば継続演出Aでは、遊技者側の弟子キャラクタが修行を行う修行演出が行われ、その後の連続演出では、遊技者側の弟子キャラクタが師匠キャラクタと対決する対決演出が行われ、ここではAT状態ST350に移行しないので最終的に弟子キャラクタが負ける演出が行われる。
そして、規定回数となるゲームの5ゲーム前である745ゲーム目の開始により5ゲームに亘る連続演出が開始される。ここでの特定演出はAT状態ST350に移行する場合の報知演出であるので、連続演出の最終段階ではAT状態ST350に移行する旨の演出が行われる。例えば連続演出では、遊技者側の弟子キャラクタが師匠キャラクタと対決する対決演出が行われ、ここではAT状態ST350に移行するので最終的に弟子キャラクタが勝利する演出が行われる。その後、ゲームの実行回数が750ゲームとなるゲームでゲーム数解除がなされてAT状態350となり通常AT状態ST351へ移行する。
なお、天井となるゲーム数に到達することでゲーム数解除がなされてAT状態ST350に移行するようにしたがこれに限られるものではない。例えば、天井となるゲーム数に到達したゲーム以降において所定役条件が成立すること(押し順ベルを取りこぼすベルこぼしや予め定めた特定役の当選など)により連続演出を開始し、当該連続演出の終了に伴いAT状態ST350に移行するようにしても良い。また、天井となるゲーム数に到達する場合に継続演出を経由せずに連続演出を開始するようにしたが、継続演出を経由して連続演出を開始するようにしても良い。
次に、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作に基づき、ゲームの実行回数を初期化し規定回数を複数の値のうちから選択して再設定するリセット処理の詳細について説明する。本実施形態のようなゲーム数管理型のスロットマシンにおいては、ゲームの実行回数が規定回数に到達するまでのゲーム性に乏しいという問題があった。また、ゲームの実行回数が規定回数に到達するまでが長いと遊技者が察知した場合に、遊技をやめてしまったり遊技を行うことを避けてしまったりして、稼動が低下しやすいという問題があった。そこで、遊技者の意思によりリセット処理を行えるようにし、ゲーム数管理型のスロットマシンにおいてゲーム性と稼動を向上させるようにしている。
〔演出制御処理〕
本実施形態のスロットマシン1では、図26の演出制御処理に替えて図65の演出制御処理を行う。この演出制御処理では、ゲームが開始された場合(ステップS206;Y)に、ゲーム管理情報設定処理(ステップS401)を行う。ゲーム管理情報設定処理(ステップS401)では、AT状態ST350(特定遊技状態)の発生(ゲーム数解除の規定回数)やミッションゾーンST320への移行抽選の当選確率(低確状態、高確状態、超高確状態)をゲームの実行回数で管理するための情報を設定する処理を行うようになっており、例えば内部モードの設定やゲーム数解除が行われる規定回数の設定などが行われる。
次に、ゲーム進行管理処理(ステップS402)を行う。このゲーム進行管理処理では、ゲームの実行回数の管理や、ミッションゾーンST320、特定演出ゾーンST330、通常AT状態ST351、上乗せAT状態ST352、擬似ボーナス(特殊AT)状態ST353の発生や進行を管理(制御)するための処理を行う。
この処理においては、例えば、通常ゾーンST310において実行回数が規定回数に到達する所定数前となった場合又は実行回数が規定回数に到達する所定数前よりも前であって移行抽選に当選した場合は、特定演出を行う特定演出ゾーンST330に移行させ、特定演出を実行する処理を行うようになっている。すなわち、演出制御装置70が、実行回数が規定回数に到達する可能性があることを複数回のゲームに亘って示唆する特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段をなす。また、演出制御装置70が、規定回数に到達することがない複数回のゲームに亘って特定演出を実行することが可能な第1特定演出手段をなす。また、演出制御装置70が、規定回数に到達するまでの複数回のゲームに亘って特定演出を実行することが可能な第2特定演出手段をなす。
そして、通常ゾーンST310において、内部抽選の結果や設定された当選確率(低確、高確、超高確)に基づきミッションゾーンST320への移行抽選を行うミッション抽選処理(ステップS403)を行う。さらに、通常ゾーンST310又はミッションゾーンST320において、内部抽選の結果に基づきAT状態ST350へ移行するか否かの抽選(AT権利獲得抽選)を行うAT抽選処理(ステップS404)を行う。
その後、フリーズ演出処理(ステップS207)、ゲーム演出制御処理(ステップS208)、ゲーム演出制御処理(ステップS209)を行い、変則押しペナルティ設定処理(ステップS405)を行う。変則押しペナルティ設定処理(ステップS405)では、非AT状態ST300である場合において、左リール6aを最初に停止しない操作が行われた場合にペナルティを課す処理を行う。このペナルティとしては、所定期間に亘りゲームの実行回数の計数を停止させてゲーム数解除が遅れるようにしたり、所定期間に亘りミッションゾーンST320への移行抽選を行わないようにしたりすることが挙げられる。
次に、ゲームが終了したかを判定し(ステップS406)、終了していない場合(ステップS406;N)は、ゲーム演出制御処理(ステップS209)に戻る。また、終了した場合(ステップS406;Y)は、ゲーム管理情報更新処理(ステップS407)を行い、払出報知設定処理(ステップS211)、履歴情報記憶処理(ステップS212)を行って、客待ち演出処理(ステップS202)に戻る。なお、客待ち演出処理では、所定期間に亘ってゲームが実行されなかったことに基づき、客待ちデモ画像を表示するなどの客待ち状態に移行させる処理を行う。すなわち、演出制御装置70が、所定期間(例えば1分)に亘ってゲームが実行されなかったことに基づき、当該スロットマシンを客待ち状態に移行させることが可能な客待ち移行手段をなす。
ゲーム管理情報更新処理(ステップS407)は、AT状態ST350への移行やミッションゾーンST320への移行抽選の当選確率をゲームの実行回数で管理するための情報を更新するための処理であり、例えば内部モードの設定やゲーム数解除が行われる規定回数の設定などが行われる。なお、上述のゲーム管理情報設定処理(ステップS401)では、内部モードの設定に関してリセット処理の前の内部モードの情報を考慮しない場合の処理が行なわれる。この場合には、設定装置60で設定を変更した後にゲームを開始した場合や、RAMクリアスイッチの操作が行われた後にゲームを開始した場合、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作があった後にゲームを開始した場合が含まれる。これに対してゲーム管理情報更新処理(ステップS407)では、内部モードの設定に関してリセット処理の前の内部モードの情報を考慮する場合の処理が行なわれる。この場合には、AT状態ST350が終了した場合や、特別遊技状態ST220が終了した場合が含まれる。
図66には、側部サブ表示装置310に表示されるメニュー画面の内容と表示階層を示した。ベット(賭数の設定)が行われていない状態で操作入力部30や演出ボタン10の操作が行われると、側部サブ表示装置310が液晶用表示窓9dの下端位置(操作入力部30の近傍)まで移動し、まず、第1表示階層のサポートメニュー画面が表示される。このサポートメニュー画面には選択可能な項目が表示されており、遊技者が項目を選択して当該選択を決定する操作を行うと、選択した項目に対応した第2表示階層の画面が表示される。同様に第2表示階層の画面にも選択可能な項目が表示されており、遊技者が項目を選択して当該選択を決定する操作を行うと、選択した項目に対応した第3表示階層の画面が表示される。
第1表示階層のサポートメニュー画面には、ゲーム説明、ゲーム履歴、携帯連動(ゲームログ)、演出カスタマイズの項目が表示されており、例えば遊技者がゲーム履歴の項目を選択して当該選択を決定する操作を行うと、第2表示階層のゲーム履歴画面が表示される。第2表示階層のゲーム履歴画面には、当選確率表示、スランプグラフ表示、ゲーム数リセット設定、設定リセット解除の項目が表示されており、例えば遊技者がゲーム数リセット設定の項目を選択して当該選択を決定する操作を行うと、第3表示階層のゲーム数リセット設定画面が表示される。
このように表示手段をなす側部サブ表示装置310には、複数種類の操作画面を順次表示可能であり、遊技者が項目を選択して当該選択を決定する操作を行うという所定の更新条件が成立することにより、別の表示画面に更新されるように制御される。各表示画面には複数の表示階層のうちの一つが設定され、各表示画面は下位及び/又は上位の表示階層の操作画面に対応付けられており、遊技者の操作により順次異なる表示階層への遷移が可能となっている。
このような表示画面の更新はサポートメニュー処理(ステップS203)において行われるようになっている。すなわち、演出制御装置70が、所定の更新条件の成立に基づき、表示手段(側部サブ表示装置310)に表示されている操作画面を別の操作画面に更新することが可能な画面更新手段をなす。なお、複数種類の操作画面を所定時間(例えば5秒)が経過する毎に順次切り替えて表示するようにしても良く、この場合には所定時間が経過することが所定の更新条件が成立することに相当する。
〔サポートメニュー処理〕
本実施形態のスロットマシン1では、図28のサポートメニュー処理に替えて図67のサポートメニュー処理を行う。このサポートメニュー処理では、まず、賭数設定があるかを判定する(ステップS411)。賭数設定がある場合(ステップS411;Y)は、サポートメニュー処理を終了する。賭数設定がある場合とはベットされた状態のことであり、遊技者によるメダルの投入やマックスベットボタン17の操作などのベット操作による場合のほか、リプレイ入賞役の成立により再遊技が設定されたことによる場合も含む。なお、ゲーム中もベットされた状態である。
また、賭数設定がない場合(ステップS411;N)は、操作入力部の操作があるかを判定する(ステップS232)。ここでの操作入力部には、操作入力部30の他、演出ボタン10も含まれる。操作入力部の操作があった場合(ステップS232;Y)は、ステップS233〜S244の処理を行う。そして、第1サブ表示器(側部サブ表示装置310)の移動がある(ステップS415;Y)ので、第1サブ表示器を移動前の位置(例えば液晶用表示窓9dの中央位置)まで移動(復帰)し(ステップS245)、サポートメニュー処理を終了する。
一方、操作入力部の操作がなかった場合(ステップS232;N)は、全停止ボタン(全てのリールストップボタン24)の同時操作があったかを判定し(ステップS412)、全停止ボタンの同時操作がない場合(ステップS412;N)は、サポートメニュー処理を終了する。また、全停止ボタンの同時操作があった場合(ステップS412;Y)は、強制リセットフラグをセットし(ステップS413)、ゲーム数リセット設定処理(ステップS414)を行う。これらの処理により、ゲームの実行回数を初期化し規定回数を複数の値のうちから選択して再設定するリセット処理が行われる。
その後、ステップS243、S244、S415の処理を行い、サポートメニュー処理を終了する。なお、この場合は、第1サブ表示器(側部サブ表示装置310)の移動がない(ステップS415;N)ので、ステップS245の処理は行わない。ただし、全停止ボタンの同時操作があった場合にも側部サブ表示装置310の移動を行っても良く、この場合はステップS245の処理で元の位置に復帰させるようにする。この全停止ボタンの同時操作によるリセット処理は強制リセットであって、後述する通常リセットと同様に、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作に基づくリセット処理であるが、両者は実行可能なゲーム状態が異なるものとなっている。
〔履歴表示処理〕
図68(a)には、図67のサポートメニュー処理における履歴表示処理(ステップS238)を示した。この履歴表示処理では、まず、履歴メニュー選択画面(ゲーム履歴画面)を表示する(ステップS421)。履歴メニュー選択画面は第1表示階層のサポートメニュー画面の下位に対応付けられた第2表示階層の画面である。図68(b)に示すように履歴メニュー選択画面には、当選確率表示、スランプグラフ表示、ゲーム数リセット設定、設定リセット解除、終了の項目が表示されており、選択操作により選択されている項目は他の項目よりも明るく表示されて遊技者が認識できるようにされている。そして項目を選択した状態で決定する決定入力を行うと、当該項目に対応付けられた第3表示階層の画面が表示されることとなる。なお、終了の項目を選択した場合はサポートメニュー画面に戻る。
図68(a)に戻り、当選確率表示の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う当選確率表示操作があった場合(ステップS422)は、所定期間(当日、過去3日間など)におけるAT状態ST350への移行確率や擬似ボーナス入賞役の当選確率など、各種の当選確率を示す各種当選確率画面を表示する当選確率表示処理(ステップS423)を行う。また、スランプグラフの項目を選択した状態で決定する決定入力を行うスランプ表示操作があった場合(ステップS424)は、所定期間におけるメダルの増減を示すスランプグラフを示すスランプグラフ画面を表示するスランプグラフ表示処理(ステップS425)を行う。
また、ゲーム数リセット設定の項目を選択した状態で決定する決定入力を行うG数リセット設定操作があった場合(ステップS426)は、リセット処理を実行するためのリセット情報の設定を行うためのゲーム数リセット設定画面を表示するゲーム数リセット設定処理(ステップS427)を行う。また、設定リセット解除の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う設定リセット解除操作があった場合(ステップS428)は、リセット処理を実行するためのリセット情報の設定を解除するためのゲーム数リセット解除画面を表示する設定リセット解除処理(ステップS429)を行う。
また、終了の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う終了操作があった場合(ステップS430;Y)は、履歴表示処理を終了する。この場合、サポートメニュー処理(図67参照)においてメニュー選択(操作)画面を表示する処理(ステップS234)が行われることで、サポートメニュー画面が表示される。
〔ゲーム数リセット設定処理〕
図69には、図68(a)の履歴表示処理におけるゲーム数リセット設定処理(ステップS427)及び図67に示したサポートメニュー処理におけるゲーム数リセット設定処理(ステップS414)を示した。このゲーム数リセット設定処理では、まず、パスワード保護があるかを判定する(ステップS431)。パスワード保護とは、後述するように携帯端末とスロットマシン1とを連動させた場合に設定可能となるもので、遊技者の意図しないリセット処理を防止するためのものである。
このパスワード保護がなされている場合(ステップS431;Y)は、設定不可(エラー)画面を表示し(ステップS453)、確認入力があるかを判定する(ステップS454)。設定不可画面では、パスワード保護がなされておりゲーム数リセットの設定が行えない旨の表示がなされるとともに確認の項目が表示される。そして、遊技者が確認の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う確認入力があった場合(ステップS454;Y)は、ゲーム数リセット設定処理を終了する。ゲーム数リセット処理を終了した場合は、履歴表示処理(図68)における履歴メニュー選択画面を表示する処理(ステップS421)により、ゲーム履歴画面が表示されるようになる。なお、パスワード保護がなされている場合にパスワードの入力画面を表示し、正当なパスワードが入力されたことに基づきステップS442以降の処理を行うようにしても良い。
一方、パスワード保護がない場合(ステップS431;N)は、通常リセット用の判定情報をセットし(ステップS432)、強制リセットフラグがあるかを判定する(ステップS433)。強制リセットフラグは、全停止ボタンの同時操作によりリセット処理を行うことを選択した場合に設定されるフラグである。この強制リセットフラグがある場合(ステップS443;Y)は、全停止ボタンの同時操作による強制リセットにおいて、リセット処理を行うためのリセット情報を設定可能なゲーム状態が規定された強制リセット用の判定情報をセットして強制リセットフラグをクリアし(ステップS444)、現在の遊技進行状態がゲーム数リセットを設定可能な状態かを判定する(ステップS445)。また、強制リセットフラグがない場合(ステップS443;N)は、側部サブ表示装置310における選択による通常リセットにおいて、リセット処理を行うためのリセット情報を設定可能なゲーム状態が規定された通常リセット用の判定情報のまま現在の遊技進行状態がゲーム数リセットを設定可能な状態かを判定する(ステップS445)。
側部サブ表示装置310における選択による通常リセットと、全停止ボタンの同時操作による強制リセットは、リセット処理を実行可能なゲーム状態が異なっている。すなわちリセット処理には、第1の操作をなす側部サブ表示装置310のみの操作に基づいて実行される第1リセット処理と、第2の操作をなす全停止ボタンの操作に基づいて実行される第2リセット処理とがあり、それぞれ実行可能なゲーム状態が異なっている。
図70(a)に示すように、通常リセットの場合は、通常ゾーンST310であってリセット処理から計数されるゲームの実行回数が101ゲーム以上である場合のみリセット処理を実行するためのリセット情報の設定が可能である。特にミッションゾーンST320や特定演出ゾーンST330でのリセット情報の設定をできないようにすることで、ミッションゾーンST320での演出や特定演出の実行が阻害されて遊技の興趣が減衰するという不都合を回避することが可能となる。
これに対して強制リセットの場合は、リセット処理から計数されるゲームの実行回数が101ゲーム以上である場合に加え、ミッションゾーンST320である場合や、特定演出ゾーンST330である場合にもリセット情報の設定が可能である。これにより、何らかの原因によりミッションゾーンでの演出や特定演出の実行中であってもリセット処理を行いたい場合にはその設定が可能となる。すなわち、第2リセット処理(強制リセット)は第1リセット処理(通常リセット)よりも多くのゲーム状態でリセット処理が可能である。
また、リセット処理から計数されるゲームの実行回数が100ゲーム以下である場合や、AT状態ST350である場合は、通常リセットと強制リセットの何れでもリセット情報の設定ができないようにされている。これにより遊技者によってあまりにも頻繁にリセット処理が実行されることを抑制することができる。
また、天国モードである場合は100ゲーム以内に必ずゲーム数解除がなされるようになっており、100ゲーム以下でのリセット情報の設定をできないようにすることで、リセット処理が可能となるまでの期間内で規定回数に到達する可能性を持たせることができ、リセット処理が実行されることによってAT状態ST350(特定遊技状態)が発生しないという不都合を回避することが可能となる。なお、パスワード保護がなされている場合は、通常リセット及び強制リセットの何れにおいても全てのゲーム状態でリセット情報の設定が無効化されているとも言える。
ここで、リセット情報の設定が可能なゲーム状態は図70(a)に示すような設定に限られるものではなく、例えば、図70(b)や(c)に示すような設定としても良い。図70(b)に示す設定では、通常リセットの場合に、特定演出ゾーンST330のうち継続演出状態ST331である場合はリセット情報の設定を可能としている。また、図70(c)に示す設定では、図70(b)に示す設定に対して、強制リセットの場合にリセット処理から計数されるゲームの実行回数が100ゲーム未満である場合のリセット情報の設定を可能としている。
また、図70に示した全ての例において、特定演出ゾーンST330である場合について、実行回数が規定回数に到達する所定数前となったことに基づき特定演出ゾーンST330に移行した場合はリセット情報の設定をできないようにし、実行回数が規定回数に到達する所定数前よりも前であって移行抽選に当選したことに基づき特定演出ゾーンST330に移行した場合はリセット情報の設定をできるようにしても良い。
図69に戻り、現在の遊技進行状態がゲーム数リセットを設定可能な状態でない場合(ステップS446;N)は、ステップS453以降の処理を行う。また、現在の遊技進行状態がゲーム数リセットを設定可能な状態である場合(ステップS446;Y)は、リセット情報の設定が可能な設定操作画面をなすゲーム数リセット設定画面を表示する(ステップS447)。
すなわち、演出制御装置70が、現在のゲーム状態がリセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを判定することが可能な状態判定手段をなすとともに、状態判定手段の判定結果に基づき、リセット処理手段(演出制御装置70)によるリセット処理の実行を規制することが可能なリセット規制手段をなす。また、演出制御装置70が、現在のゲーム状態が第1リセット処理(通常リセット)を実行可能なゲーム状態であるか否かを第1状態判定値(図70参照)に基づき判定することが可能な第1状態判定手段をなすとともに、現在のゲーム状態が第2リセット処理(強制リセット)を実行可能なゲーム状態であるか否かを第2状態判定値(図70参照)に基づき判定することが可能な第2状態判定手段をなす。
そして、ゲーム数リセット設定画面の項目のうち、リセット拒否の項目を選択した状態で決定する決定入力を行うリセット拒否入力があった場合(ステップS448;Y)は、ゲーム数リセット設定処理を終了する。また、リセット拒否入力がなかった場合(ステップS448;N)は、リセット承認の項目を選択した状態で決定する決定入力を行うリセット承認入力があるかを判定する(ステップS449)。リセット承認入力がない場合(ステップS449;N)は、リセット拒否入力があるかの判定に戻る(ステップS448)。
また、リセット承認入力があった場合(ステップS448;Y)は、リセット処理を実行するためのリセット情報としてゲーム数リセットフラグを設定し(ステップS450)、リセット情報の設定が行われていることを報知するゲーム数リセット設定表示をONにセットして(ステップS451)、ゲーム数リセット確認画面を表示する(ステップS452)。ゲーム数リセット設定表示をONにセットすることで、遊技者に対してリセット情報が設定された待機状態であり、スタートレバー21の操作によりリセット処理が行われることを報知可能となる。これによりリセット処理の待機状態であることを認識した状態でゲームの開始操作を行わせることができ、リセット処理に関する興趣が向上する。
その後、ゲーム数リセット確認画面において確認の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う確認入力があった場合(ステップS454;Y)は、ゲーム数リセット設定処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、ゲームの非実行中に所定の設定操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行するためのリセット情報(ゲーム数リセットフラグ)を設定することが可能なリセット情報設定手段をなす。また、演出制御装置70が、リセット情報設定手段によってリセット情報が設定された待機状態であることを報知することが可能な待機状態報知手段をなす。また、演出制御装置70が、予め定められた設定操作画面の表示中に所定の設定操作が行われたことに基づき、リセット情報を設定することが可能なリセット情報設定手段をなす。
なお、ここで設定されるのはリセット処理を実行するためのリセット情報であってこのリセット情報が設定されただけの状態では未だリセット処理は開始されず、この後にスタートレバー21の操作があったことに基づきリセット処理が行われる。このようにすることでゲームの実行に関連してリセット処理が実行されるようになり、リセット処理をゲーム性の向上に役立てることができる。
このため、ゲーム数リセット設定表示によりスタートレバー21を操作するとリセット処理が行われる旨を遊技者に示すようにしている。この場合、ゲーム数リセット設定表示が見られなくなってしまうことを回避するために、客待ち状態に移行しない若しくは側部サブ表示装置310にデモ画像や省エネ中画像を表示させないようにすることが望ましい。
このように、遊技者の操作に基づくリセット処理により実行回数と規定回数の関係が再設定(更新)されるという新たな機能を備えることによりゲーム性を向上することができる。また、リセット処理によりリセット前よりも少ないゲーム回数で規定回数に到達できるようになる可能性もあるため、ゲームの実行回数が規定回数に到達するまでが長いと遊技者が察知した場合に、遊技をやめてしまったり遊技を行うことを避けてしまったりすることを防止でき、稼動を向上させることができる。また、ゲーム状態によりリセット処理の実行を規制するので、リセット処理によってゲーム性が損なわれるという不都合を回避することが可能となる。
また、リセット情報の設定を指示可能な設定操作画面は、所定の更新条件が複数回成立した場合に表示されるように設定したので、遊技者の意思に反してリセット情報が設定されてしまうことを抑制することができる。すなわち、設定操作画面に到達しにくくなるので、他の遊技者や係員によっていたずらにリセット情報が設定されてしまうことを抑制することができる。
以上のことから、複数のリール6の変動表示を伴うゲームの実行回数を計数し、該実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるように制御することが可能なスロットマシン1であって、複数種類の操作画面を順次表示することが可能な表示手段(側部サブ表示装置310)と、所定の更新条件の成立に基づき、表示手段に表示されている操作画面を別の操作画面に更新することが可能な画面更新手段(演出制御装置70)と、予め定められた設定操作画面の表示中に所定の設定操作が行われたことに基づき、リセット情報を設定することが可能なリセット情報設定手段(演出制御装置70)と、リセット情報が設定されたことに基づき、実行回数と規定回数の関係を再設定するリセット処理を実行することが可能なリセット実行手段(演出制御装置70)と、を備え、設定操作画面は、所定の更新条件が複数回成立した場合に、表示手段に表示されるように設定していることとなる。
ここで、実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるとは、規定回数に到達したことのみにより特定遊技状態を発生させることの他、規定回数に到達した後に所定の条件を満たした場合に特定遊技状態を発生させることも含む。また、所定の更新条件の成立とは、所定の操作があることや所定時間が経過することなどである。また、実行回数と規定回数の関係を再設定するとは、ゲームの実行回数が規定回数となるまでの残りゲーム回数を更新(決定して設定)することであり、ゲームの実行回数を規定回数よりも小さな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、規定回数をゲームの実行回数よりも大きな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、実行回数と規定回数の両方を更新しても良い。また、実行回数や規定回数を更新する場合には、予め定められたいくつかの値を順に選択又は抽選でランダムに選択(決定)することとしても良いし、任意の値を抽選でランダムに選択(決定)することとしても良い。
また、複数種類の操作画面は、複数の表示階層のうちの1つがそれぞれ設定されるとともに、下位及び/又は上位の表示階層の操作画面に対応付けられてなり、画面更新手段(演出制御装置70)は、所定の更新操作が行われたことに基づき、表示手段(側部サブ表示装置310)に表示された操作画面を当該操作画面に対応付けられた別の表示階層の操作画面に更新するよう構成され、設定操作画面は、複数回の更新操作に基づいて表示手段に表示可能となる表示階層が設定されていることとなる。
〔設定リセット解除処理〕
図71には、図68(a)の履歴表示処理における設定リセット解除処理(ステップS429)を示した。この設定リセット解除処理では、まず、ゲーム数リセット設定処理(図69参照)においてリセット情報の設定がなされた場合にセットされるゲーム数リセットフラグがあるかを判定する(ステップS461)。
このゲーム数リセットフラグがない場合(ステップS461;N)は、解除不可(エラー)画面を表示し(ステップS468)、確認入力があるかを判定する(ステップS469)。解除不可画面では、リセット情報の設定がなされておらず解除を行うことができない旨の表示がなされるとともに確認の項目が表示される。そして、遊技者が確認の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う確認入力があった場合(ステップS469;Y)は、設定リセット解除処理を終了する。なお、設定リセット解除処理を終了した場合は、履歴表示処理(図68(a)参照)における履歴メニュー選択画面を表示する処理(ステップS421)により、ゲーム履歴画面が表示されるようになる。
一方、ゲーム数リセットフラグがある場合(ステップS461;Y)は、予め定められた解除操作画面をなすゲーム数リセット解除画面を表示する(ステップS462)。そして、ゲーム数リセット解除画面の項目のうち、リセット解除拒否の項目を選択した状態で決定する決定入力を行うリセット解除拒否入力があった場合(ステップS463;Y)は、設定リセット解除処理を終了する。また、リセット解除拒否入力がなかった場合(ステップS463;N)は、リセット解除承認の項目を選択した状態で決定する決定入力を行うリセット解除承認入力があるかを判定する(ステップS464)。リセット解除承認入力がない場合(ステップS464;N)は、リセット解除拒否入力があるかの判定に戻る(ステップS463)。
また、リセット解除承認入力があった場合(ステップS464;Y)は、ゲーム数リセットフラグをクリアし(ステップS465)、リセット情報の設定が行われていることを報知するゲーム数リセット設定表示をOFFにセットして(ステップS466)、リセット解除確認画面を表示する(ステップS467)。その後、リセット解除確認画面において確認の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う確認入力があった場合(ステップS469;Y)は、設定リセット解除処理を終了する。
これによりリセット情報の設定が解除され、この後にスタートレバー21の操作を行ってもリセット処理は行われないようになり、例えば、遊技者の意思に反してリセット情報の設定がなされてしまった場合など、不本意にリセット処理が実行されることがなくなる。すなわち、演出制御装置70が、ゲームの非実行中に所定の解除操作が行われたことに基づき、リセット情報の設定を解除することが可能なリセット情報解除手段をなす。
図72には、リセット処理を実行するためのリセット情報の設定を行う際の側部サブ表示装置310での表示例を示した。図72(a)に示すように、通常ゾーンST310で遊技を行っている状態では、通常ゾーンであることを示す通常画面が表示されるとともに、ミッションゾーンST320への移行抽選の当選確率を示唆する演出画像310aが表示される。また、リセット処理からのゲームの実行回数を示すゲーム数表示310b、携帯端末とスロットマシン1とを連動させた携帯連動中であるか否かを示す携帯連動表示310c、リセット情報の設定が行われているか否かを報知するゲーム数リセット設定表示310dが表示される。ここでは、ゲーム数表示310bとして200ゲームを実行したことが表示され、携帯連動表示310cでは連動中であることが表示され、ゲーム数リセット設定表示310dではリセット情報の設定がないこと(OFF)が示されている。
ベット状態でない場合に演出ボタン10や操作入力部30を操作する操作入力があると、図72(b)に示すように第1表示階層のサポートメニュー画面が表示される。このサポートメニュー画面では、まず、ゲーム説明の項目が選択された状態となっており、操作入力部30を操作して選択する項目を移動させる選択入力を行うことで、図72(c)に示すようにゲーム履歴の項目が選択された状態となる。
この状態で操作入力部30を操作して項目の選択を決定する決定入力を行うと、図72(d)に示すように第2表示階層のゲーム履歴画面が表示される。このゲーム履歴画面では、まず、当選確率表示の項目が選択されており、操作入力部30を操作して選択する項目を移動させる選択入力により、図72(e)に示すようにゲーム数リセット設定の項目を選択した状態とし、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する決定入力を行うと、図72(f)に示すように第3表示階層のゲーム数リセット設定画面(設定操作画面)が表示される。このように設定操作画面が複数回の更新操作に基づいて表示されるようにすることで設定操作画面に到達しにくくなり、他の遊技者や係員によっていたずらにリセット情報が設定されてしまうことを抑制することができる。
この場合は通常ゾーンST310であってリセット処理から計数されるゲームの実行回数が101ゲーム以上である場合であるので、ゲーム数リセット設定画面に移行するようになっているが、リセット処理を受け付けることができないゲーム状態である場合には後述するように設定不可画面が表示される(図73参照)。なお、ゲーム履歴画面において、ゲーム数リセットを受付可能なゲーム状態でのみゲーム数リセット設定の項目を選択可能としても良い。
図72(f)に示すようにこのゲーム数リセット設定画面まで表示階層が移行すると、側部サブ表示装置310の表示画面における右側部に表示されていた操作入力部30の操作方法を説明する説明表示が消去される。この表示階層まで選択入力及び決定入力により移行することで操作方法は熟知しており、説明表示を表示しなくとも問題はなく、さらに報知すべき事項を表示画面の全面で表示できるので、重要な事項を見やすくすることができる。
ゲーム数リセット設定画面では、現在までのゲームの実行回数(ここでは200ゲーム)を報知し、これがリセットされることを確認するようになっている。なお、ゲーム数解除がなされる期待値が高い次のゲーム数ゾーン(例えば、図63でチャンスや大チャンスと示したゲーム数ゾーン)の報知や、そのゲーム数ゾーンまでのゲーム数などを報知して、遊技者にリセット処理を行うか検討させるようにしても良い。
また、ゲーム数リセット設定画面に移行した場合には、まず、ゲーム数リセットの設定を行わないことを選択するためのリセット拒否の項目である「いいえ」の項目が選択されており、遊技者の意図しないリセット情報の設定を防止ししている。操作入力部30を操作して項目を移動させる選択入力を行うと、図72(g)に示すように、ゲーム数リセットの設定を行うことを選択するためのリセット承認の項目である「はい」の項目を選択した状態となり、さらに、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する決定入力(リセット承認入力)を行うと、リセット情報の設定がなされる。そして、図72(h)に示すように第4表示階層のゲーム数リセット確認画面が表示される。なお、「はい」の項目が選択された状態で賭け操作があった場合に、「はい」の決定入力(リセット承認入力)があったものとみなしてリセット情報の設定を行ってもよいし、「いいえ」の決定入力(リセット拒否入力)があったものとみなしても良い。
ゲーム数リセット確認画面には、リセット情報の設定がなされた旨が表示され、次のゲームのスタートレバー21に操作によりリセット処理がなされることが表示される。また、次のゲームのスタートレバー21の操作まではリセット情報の設定を解除することができる旨も表示される。なお、ゲーム数解除がなされる期待値が高い次のゲーム数ゾーン(例えば、図63でチャンスや大チャンスと示したゲーム数ゾーン)の報知や、そのゲーム数ゾーンまでのゲーム数などを報知しても良い。
このゲーム数リセット確認画面においては「OK」の項目が選択されており、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する決定入力(確認入力)を行うと、図72(a)に示したような遊技中の表示に戻る。なお、リセット情報の設定がなされているので、リセット情報の設定が行われているか否かを報知するゲーム数リセット設定表示310dではリセット情報の設定があること(ON)が表示される。また、ゲーム数リセット確認画面の表示中に賭け操作が行われた場合にも決定入力(確認入力)があったものとみなして、図72(a)に示したような遊技中の表示に戻るようにしても良い。
なお、ゲーム数リセット設定表示310dでリセット情報の設定があること(ON)が表示されている状態では、所定期間に亘ってゲームが実行されずに客待ち状態に移行したとしても、客待ちデモ画像においてゲーム数リセット設定表示310dが表示されてリセット情報の設定があること(ON)が表示されるようになっている。これにより、リセット待機状態であることを認識した状態でゲームの開始操作を行うことができ、リセット処理に関する興趣が向上する。また、遊技者の意図しないリセット処理の実行を防止できる。
また、ゲーム数表示310bやゲーム数リセット設定表示310dを画像表示装置3に表示するようにしたり、専用の報知装置で表示したりするようにして、遊技者が把握しやすいようにしても良い。また、サポートメニュー画面やその他の画面を画像表示装置3に表示するようにしても良いし、特に遊技者にとって重要なゲーム数リセット設定画面やリセット確認画面についてのみ画像表示装置3にも表示したり関連した画像を表示したりしても良い。
図73には、通常リセットによるリセット情報の設定ができないゲーム状態でリセット情報の設定を行おうとした場合の側部サブ表示装置310での表示例を示した。この例では、特定演出ゾーンST330の継続演出状態ST331であり、図73(a)に示すように側部サブ表示装置310には継続演出画面が表示されている。なお、リセット処理からのゲームの実行回数を示すゲーム数表示310b、携帯端末とスロットマシン1とを連動させた携帯連動中であるか否かを示す携帯連動表示310c、リセット情報の設定が行われているか否かを報知するゲーム数リセット設定表示310dも表示されている。
ベット状態でない場合に演出ボタン10や操作入力部30を操作する操作入力を行い、図72(b)から(d)に示す操作を行って、図73(b)に示すようにゲーム履歴画面でゲーム数リセット設定の項目を選択して決定入力を行うと、図73(c)に示すように設定不可(エラー)画面が表示される。この設定不可画面では、現在のゲーム状態においてはリセット情報の設定ができない旨が表示される。また、設定不可画面においては「OK」の項目が選択されており、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する決定入力(確認入力)を行うと、図73(a)に示したような遊技中の表示に戻る。
なお、ゲーム履歴画面において、ゲーム数リセットを受付可能なゲーム状態でのみゲーム数リセット設定の項目を選択可能とし、この例のようにリセット情報の設定を受け付けできない場合は、図73(b)のゲーム履歴画面においてゲーム数リセット設定の項目を選択できないようにしても良い。また、全ての停止ボタン(リールストップボタン24)を同時操作することにより行う強制リセットの場合は、全停止ボタンの同時操作に伴い図72(f)のゲーム数リセット設定画面又は図73(c)の設定不可画面が表示される。なお、ミッションゾーンや特定演出ゾーン中には操作入力があってもサポートメニュー画面を表示しないようにしても良く、このようにした場合であってもリセット情報が設定されるのを規制することが可能となる。
図74には、リセット情報の設定を解除する際の側部サブ表示装置310での表示例を示した。図74(a)に示すようにゲーム履歴画面で受付リセット解除の項目を選択して当該項目の選択を決定する決定入力を行うと、図74(b)に示すように第3表示階層のゲーム数リセット解除画面(解除操作画面)が表示される。
このゲーム数リセット解除画面まで表示階層が移行すると、側部サブ表示装置310の表示画面における右側部に表示されていた操作入力部30の操作方法を説明する説明表示が消去される。ゲーム数リセット解除画面では、リセット情報の設定を解除するかを問う表示がなされ、リセット情報の設定を解除するか否かを選択する項目が表示される。このゲーム数リセット設定画面に移行した場合には、まず、リセット情報の設定を解除しないことを選択するためのリセット解除拒否の項目である「いいえ」の項目が選択されており、遊技者の意図しないリセット情報の設定の解除を防止ししている。
操作入力部30を操作して項目を移動させる選択入力を行うと、図74(c)に示すように、リセット情報の設定を解除することを選択するためのリセット解除承認の項目である「はい」の項目を選択した状態となり、さらに、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する決定入力(リセット解除承認入力)を行うと、リセット情報の設定が解除される。そして、図74(d)に示すように第4表示階層のゲーム数リセット解除確認画面が表示される。
ゲーム数リセット解除確認画面には、リセット情報の設定が解除された旨が表示される。また、携帯連動を行うことで、パスワードの設定によりリセット情報の設定を保護することができる旨も表示される。このゲーム数リセット解除確認画面においては「OK」の項目が選択されており、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する決定入力(確認入力)を行うと遊技中の表示に戻る。なお、リセット情報の設定が解除されているので、リセット情報の設定が行われているか否かを報知するゲーム数リセット設定表示310dではリセット情報の設定がないこと(OFF)が表示される。
次に、携帯端末とスロットマシン1とを連動させる携帯連動により、遊技者が意図しないリセット情報の設定が行われることを防止できるパスワード保護の機能について説明する。上述したように、操作入力部30の操作による通常リセットや全停止ボタンの操作による強制リセットによりリセット情報の設定が可能であるが、遊技者が離席している場合に他人がリセット情報の設定をしてしまい、これに気づかずにスタートレバー21の操作を行ってしまってリセット処理がなされてしまう虞がある。これを防止するためにゲーム数リセット設定表示310dによりリセット情報の設定がなされていることが報知されるようになっているが、より確実に意図しないリセット処理を防止するために、パスワードによる保護をかけて他人がリセット情報の設定をできないようにするパスワード保護が可能となっている。
〔携帯連動処理〕
図75(a)には、図67のサポートメニュー処理における携帯連動処理(ステップS240)として、図30に示した処理に替えて行う処理を示した。この携帯連動処理では、図75(b)に示すような連動メニュー選択画面(携帯連動(ゲームログ)画面)においてゲーム数リセット保護の項目を選択した状態で決定する決定入力を行うゲーム数リセット保護操作があった場合(ステップS471;Y)に、G数(ゲーム数)リセット保護処理(ステップS472)を行うようになっている。なお、この携帯連動処理により、遊技者が所持する通信端末を介して外部サーバと連携することで所定の連携遊技の実行の設定が可能である。すなわち、演出制御装置70が、遊技者が所持する通信端末を介して外部サーバと連携することで所定の連携遊技の実行を可能とする連携遊技手段をなす。
〔G数リセット保護処理〕
図76には、図75(a)の携帯連動処理におけるG数リセット保護処理(ステップS472)を示した。このG数リセット保護処理では、まず、携帯連動中であるかを判定し(ステップS481)、携帯連動中でない場合(ステップS481;N)は、エラー報知処理(ステップS482)を行う。
このエラー報知処理(ステップS482)では、携帯連動が行われていないためにパスワード保護ができない旨を報知するエラー画面を表示する(図77(a)参照)。また、エラー画面では「OK」の項目が選択されており、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する確認入力が行われるとエラー報知処理が終了し、G数リセット保護処理が終了する。この場合、携帯連動処理(図75(a)参照)における連動メニュー選択画面を表示する処理(ステップS251)に移行する。
一方、携帯連動中である場合(ステップS481;Y)は、設定メニュー選択画面を表示する(ステップS483)。図77(b)に示すように設定メニュー選択画面では、保護パスワード設定、保護パスワード解除、終了の項目を選択できるようになっている。この設定メニュー選択画面を表示した後、保護パスワード設定の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う保護パス設定操作があった場合(ステップS484;Y)は、保護パスワード設定処理(ステップS485)を行う。
保護パスワード設定処理(ステップS485)では、図77(c)に示すような保護パスワード設定画面を表示する。そして、遊技者が4桁の数字を入力してOKの項目を選択すると、当該4桁の数字をパスワードとしてパスワード保護を開始する処理を行う。これによりパスワード保護が有りの状態となり、パスワードの入力によりパスワード保護を解除しなければリセット情報の設定ができない状態となる。すなわち、演出制御装置70が、連携遊技手段(演出制御装置70)による連携遊技の実行中にリセット情報設定手段(演出制御装置70)によってリセット情報が設定されないように保護することが可能なリセット保護手段をなす。
さらに、図77(d)に示すように設定されたパスワードを表示する設定完了画面を表示する処理を行う。設定完了画面では「OK」の項目が選択されており、操作入力部30を操作して項目の選択を決定する確認入力が行われると保護パスワード設定処理が終了し、設定メニュー選択画面を表示する処理に戻る。なお、パスワードは遊技者が設定するのではなく、遊技機が任意の文字列をパスワードとして設定し、設定完了画面で表示するようにしても良い。
また、設定メニュー選択画面で保護パスワード解除の項目を選択した状態で決定する決定入力を行う保護パス解除操作があった場合(ステップS486;Y)は、保護パスワード解除処理(ステップS487)を行う。保護パスワード解除処理(ステップS487)では、図77(c)と同様の表示で設定されたパスワードの入力を受け付ける処理を行い、適合するパスワードが入力されるとパスワード保護を解除する処理を行う。これによりリセット情報の設定が可能となる。これらの処理を行った後に保護パスワード解除処理を終了し、設定メニュー選択画面を表示する処理に戻る。なお、パスワード保護の解除は、この保護パスワード解除処理によるものの他、携帯連動の終了によっても行われるようになっている。
このようなパスワード保護により、連携遊技の実行中はリセット処理を規制することが可能となるので、離席時などに不本意なリセット処理が行われることを防止できる。さらに、連携遊技の実行を促すことができ、結果的に遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、パスワードを設定することが可能となるので、確実に不本意なリセット処理が行われることを防止できる。
なお、携帯連動中でなければパスワード保護をできないようにしたが、携帯連動の会員登録を行っていなくてもパスワード保護を利用できるように、携帯連動の仮開始を行えるようにしても良い。この場合は、例えば、ゲーム履歴画面に連動仮開始の項目を設け、この項目の選択及び決定入力に基づき携帯連動の仮開始を設定できる連動仮開始画面を表示するようにする。そして、必要な設定操作が完了することに基づき、携帯連動が仮開始されてパスワード保護を利用できるようにする。また、携帯連動を行う際に複数のキャラクタの何れかを育成キャラクタとして設定可能とし、当該育成キャラクタを側部サブ表示装置310に表示させるようにしてもよいし、当該育成キャラクタによって各表示画面での操作案内報知が行われるようにしても良い。
〔ゲーム管理情報設定処理〕
図78には、図65の演出制御処理におけるゲーム管理情報設定処理(ステップS401)を示した。このゲーム管理情報設定処理では、設定装置60で設定を変更した場合(ステップS491;Y)又はゲーム数リセットフラグがある場合(ステップS492;Y)に、ステップS493以降のリセット処理を行う。なお、設定装置60で設定を変更した場合には、設定装置60を操作して操作前と異なる設定値に設定した場合の他、設定装置60を操作して操作前と同じ設定値を設定した場合も含む。また、ゲーム数リセットフラグは、上述したゲーム数リセット設定処理(図69)で設定されるものである。また、ゲーム数リセットフラグは、RAMクリアスイッチの操作に基づきRAMクリアを伴う電源投入があった後にゲームを開始した場合にも設定されるようになっている。
リセット処理を行う場合は、まず、実行ゲーム数及びゲーム数リセットフラグをクリアし(ステップS493)、計数されていた実行回数を0とする。そして、初回内部モード設定処理(ステップS494)により、設定する内部モードを設定装置60で設定される設定値に応じた割合で選択する処理を行う。
図79には各設定値についての内部モードの選択割合を規定した初回モード決定テーブル(リセット時)の内容を示した。例えば、設定1である場合は、通常Aモードが70%の確率で選択され、通常Bモードが20%の割合で選択され、天国モードが10%の割合で選択される。またここでは設定値が遊技者にとって有利な設定値となるほど、通常Aモードの選択割合が低くなり、通常Bモード及び天国モードの選択割合が高くなるようにされている。これにより、遊技者にとって有利な設定値となるほど遊技者に有利な(ここではゲーム数解除のタイミングが早くなる可能性が高い)内部モードが選択されやすくすることができる。また、設定値により内部モードの選択割合を異ならせることで、リセット処理の後に設定された内部モードを、例えばゲーム数解除があったゲーム数やミッションゾーンへの移行確率から推測して設定値を推測するという遊技性を持たせることができる。
図78に戻り、初回内部モード設定処理(ステップS494)の後、設定された内部モードに基づき、ゲームの実行回数で区切られる複数のゲーム数ゾーン(図63参照)から、ゲーム数解除が行われる解除ゾーンを決定する解除ゾーン決定処理(ステップS495)を行う。次に、決定された解除ゾーンの中から詳細な解除ゲーム(規定回数)を決定して設定する解除ゲーム数設定処理(ステップS496)を行う。なお、解除ゾーンを決定(選択)せずに規定回数を直接決定(選択)するようにしても良い。また、解除ゲーム(規定回数)の決定は、各内部モードの天井(最大ゲーム数)までの全ての値が決定される可能性があるような方法で決定してもよいし、予め設定された複数の選択肢から選択するような方法で決定してもよい。
その後、ミッションゾーンへの移行抽選の当選確率を低確、高確、超高確のうちから選択して設定する演出モード設定処理(ステップS497)を行う。そして、実行したゲーム数のカウント及び表示を行う機能を有する外部装置(例えば、呼出ランプ等の遊技機から信号を収集して各種の遊技データを表示するデータ表示装置)に対して、ゲームの実行回数がリセットされたことを通知するリセット特定信号の出力設定を行うリセット特定信号出力設定処理(ステップS498)を行い、ゲーム管理情報設定処理を終了する。
リセット特定信号を外部装置に出力することで、リセット処理の実行によりゲームの実行回数をリセットすべきことを外部装置に通知することが可能となり、外部装置で把握するゲームの実行回数とスロットマシン1で管理するゲームの実行回数とが一致するようになり、遊技者に正確な情報を提供することが可能となる。
以上の処理により、計数されていたゲームの実行回数が初期化されてゲーム数解除が行われる規定回数が複数の値のうちから選択されて再設定されることとなる。すなわち、演出制御装置70が、遊技者が実行可能な所定の操作に基づき、実行回数と規定回数の関係を再設定するリセット処理を実行することが可能なリセット処理手段をなすとともに、リセット情報(ゲーム数リセットフラグ)の設定状態でゲームの開始操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行することが可能なリセット実行手段をなす。また、演出制御装置70が、当該スロットマシン1から出力される各種の信号を収集してゲームの実行回数を計数して表示することが可能な外部装置に対して、リセット実行手段(演出制御装置70)によってリセット処理が実行されたことを特定可能なリセット特定信号を出力することが可能なリセット特定信号出力手段をなす。
なお、リセット特定信号は、専用のリセット特定信号を出力するのではなく、特別遊技状態(ボーナス)の発生期間に亘って出力される特賞信号や、特定遊技状態(AT状態)の発生期間に亘って出力されるAT信号を出力することで代用しても良い。その場合には、通常の特賞信号やAT信号よりも短い時間(予め設定された固定値、例えば256ms)に亘って出力するなどして外部装置で区別ができるようにする。
なお、外部装置(呼出ランプ等の遊技機から信号を収集して各種の遊技データを表示するデータ表示装置)においては、リセット特定信号の受信時には特賞回数やAT回数等の表示を増加させずに、ゲーム回数(回転数)だけをリセット(0クリア)すると良い。また、リセット特定信号が特賞信号やAT信号で代用される場合には、該当の信号が所定期間(時間)以上であるか否かを閾値を用いて判定し、所定期間よりも長い場合に場合には特賞回数やAT回数を加算して該当信号の出力が終了したタイミングでゲーム数をリセットし、所定期間よりも短い場合にはゲーム数リセットが実行されたものとして、特賞回数やAT回数を加算せずにゲーム数をリセット(判定したタイミングであっても良いし、該当信号の出力が終了したタイミングであっても良い)すると良い。また、リセット特定信号出力設定処理はあってもなくても良い。
〔ゲーム管理情報設定処理〕
図80には、図65の演出制御処理におけるゲーム管理情報更新処理(ステップS407)を示した。このゲーム管理情報更新処理では、特別遊技状態ST220が終了した場合(ステップS501;Y)又は特定遊技状態(AT状態ST350)が終了した場合(ステップS502;Y)に、ステップS503以降のリセット処理を行う。
リセット処理を行う場合は、まず、実行ゲーム数を0クリアし(ステップS503)、移行先内部モード設定処理(ステップS504)を行う。移行先内部モード設定処理(ステップS504)では、設定装置60で設定される設定値及びこれまで設定されていた内部モードに応じた割合で設定する内部モードを選択する処理を行う。
図81には、リセット処理の前に設定されていた内部モードとリセット処理後に設定される内部モードの割合を設定値に応じて規定したモード移行決定テーブルのうち、特定遊技状態が終了した場合に用いられるモード移行決定テーブルの内容を示した。なお、「移行せず」とは、設定されていた内部モードが再度設定されることである。
例えば、リセット処理の前に設定されていた内部モードが通常Aモードであった場合は、図81(a)に示す割合で次の内部モードが選択されるようになっており、設定1である場合は、移行しないこと、すなわち通常Aモードが40%の確率で選択され、通常Bモードが56%の割合で選択され、天国モードが4%の割合で選択される。また、設定されていた内部モードが通常Bモードであった場合は、図81(b)に示す割合で次の内部モードが選択されるようになっており、設定1である場合は、移行しないこと、すなわち通常Bモードが90%の確率で選択され、天国モードが10%の割合で選択される。
また、設定されていた内部モードが天国モードであった場合は、図81(c)に示す割合で次の内部モードが選択されるようになっており、設定1である場合は、通常Aモードが60%の確率で選択され、通常Bモードが10%の割合で選択され、移行しないこと、すなわち天国モードが30%の割合で選択される。このように設定値により内部モードの選択割合を異ならせることで、リセット処理の後に設定された内部モードを推測して設定値を推測するという遊技性を持たせることができる。
図80に戻り、移行先内部モード設定処理(ステップS504)の後、設定された内部モードに基づき、ゲームの実行回数で区切られる複数のゲーム数ゾーン(図63参照)から、ゲーム数解除が行われる解除ゾーンを決定する解除ゾーン決定処理(ステップS505)を行う。次に、決定された解除ゾーンの中から詳細な解除ゲーム(規定回数)を決定して設定する解除ゲーム数設定処理(ステップS506)を行う。なお、解除ゾーンを決定(選択)せずに規定回数を直接決定(選択)するようにしても良い。また、解除ゲーム(規定回数)の決定は、各内部モードの天井(最大ゲーム数)までの全ての値が決定される可能性があるような方法で決定してもよいし、予め設定された複数の選択肢から選択するような方法で決定してもよい。
その後、ミッションゾーンへの移行抽選の当選確率を低確、高確、超高確のうちから選択して設定する演出モード設定処理(ステップS507)を行い、ゲーム管理情報更新処理を終了する。なお、この場合は特別遊技状態の終了又は特定遊技状態の終了に基づき、実行したゲーム数のカウント及び表示を行う機能を有する外部の装置に対してその旨を示す信号が出力され、外部の装置ではこの信号により計数していたゲームの実行回数をリセットするので、リセット特定信号出力設定処理(ステップS498)は行わない。
なお。ゲーム管理情報設定処理やゲーム管理情報更新処理において、リセット処理が行われた場合に画像表示装置3や側部サブ表示装置310などにおいてリセット処理が行われた旨を報知するための処理を行うようにして、リセット処理が実行されたことを遊技者に知らせるようにしても良い。すなわち、演出制御装置70に、リセット処理手段によってリセット処理が実行されたことを示すリセット報知を実行することが可能なリセット報知手段を備えるようにしても良い。
この場合に、ゲーム管理情報設定処理においては、設定変更後の初回ゲームやRAMクリアスイッチの操作によるリセット処理の場合には報知を規制するようにし、遊技者に設定の変更(同一設定への打ち替えも含む)やRAMのクリアが分からないようにしても良い。すなわち、演出制御装置70に、予め定められた所定のリセット条件の成立によるリセット処理が行われた場合には、リセット報知手段によるリセット報知を規制するリセット報知規制手段を備えても良い。
以上のことから、複数のリール6の変動表示を伴うゲームの実行回数を計数し、該実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるように制御することが可能なスロットマシン1であって、遊技者が実行可能な所定の操作に基づき、実行回数と規定回数の関係を再設定するリセット処理を実行することが可能なリセット処理手段(演出制御装置70)と、現在のゲーム状態がリセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを判定することが可能な状態判定手段(演出制御装置70)と、状態判定手段の判定結果に基づき、リセット処理手段によるリセット処理の実行を規制することが可能なリセット規制手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。
ここで、実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるとは、規定回数に到達したことのみにより特定遊技状態を発生させることの他、規定回数に到達した後に所定の条件を満たした場合に特定遊技状態を発生させることも含む。
また、実行回数と規定回数の関係を再設定するとは、ゲームの実行回数が規定回数となるまでの残りゲーム回数を更新(決定して設定)することであり、ゲームの実行回数を規定回数よりも小さな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、規定回数をゲームの実行回数よりも大きな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、実行回数と規定回数の両方を更新しても良い。
また、実行回数や規定回数を更新する場合には、予め定められたいくつかの値を順に選択又は抽選でランダムに選択(決定)することとしても良いし、任意の値を抽選でランダムに選択(決定)することとしても良い。
また、状態判定手段(演出制御装置70)は、リセット処理が実行されてから所定期間の間は、リセット処理を実行可能なゲーム状態ではないと判定するようにしていることとなる。
また、所定期間は、リセット処理によって初期化された実行回数が所定回数となるまでの間であり、リセット処理手段(演出制御装置70)は、所定回数よりも少ないゲームの実行回数に規定回数を設定可能であることとなる。言い換えると、所定期間は、リセット処理が実行されてから所定回数のゲームが実行されるまでの間であり、リセット処理手段は、所定回数のゲームが実行されるまでの間にゲームの実行回数が規定回数に到達するように、実行回数と規定回数の関係を再設定可能であることとなる。
また、実行回数が規定回数に到達する可能性があることを複数回のゲームに亘って示唆する特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段(演出制御装置70)を備え、状態判定手段(演出制御装置70)は、特定演出実行手段による特定演出の実行中は、リセット処理を実行可能なゲーム状態ではないと判定するようにしていることとなる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)は、ゲームの非実行中に所定の設定操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行するためのリセット情報を設定することが可能なリセット情報設定手段(演出制御装置70)と、リセット情報の設定状態でゲームの開始操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行することが可能なリセット実行手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)は、ゲームの非実行中(例えば予め定められた解除操作画面の表示中)に所定の解除操作が行われたことに基づき、リセット情報の設定を解除することが可能なリセット情報解除手段(演出制御装置70)を備えていることとなる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)は、リセット情報設定手段(演出制御装置70)によってリセット情報が設定された待機状態であることを報知することが可能な待機状態報知手段(演出制御装置70)を備えていることとなる。
また、所定期間に亘ってゲームが実行されなかったことに基づき、当該スロットマシン1を客待ち状態に移行させることが可能な客待ち移行手段(演出制御装置70)を備え、待機状態報知手段(演出制御装置70)は、客待ち状態であってもリセット情報が設定された待機状態であることの報知を継続するようにしていることとなる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)によってリセット処理が実行されたことを示すリセット報知を実行することが可能なリセット報知手段(演出制御装置70)を備えていることとなる。
また、リセット処理には、遊技者が実行可能な第1の操作に基づいて実行される第1リセット処理と、遊技者が実行可能な第2の操作に基づいて実行される第2リセット処理とを含み、状態判定手段(演出制御装置70)は、現在のゲーム状態が第1リセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを第1状態判定値に基づき判定することが可能な第1状態判定手段(演出制御装置70)と、現在のゲーム状態が第2リセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを第2状態判定値に基づき判定することが可能な第2状態判定手段(演出制御装置70)と、を備え、第2状態判定値には、第1状態判定値よりも多くのゲーム状態が含まれることとなる。
また、当該スロットマシン1から出力される各種の信号を収集してゲームの実行回数を計数して表示することが可能な外部装置に対して、リセット実行手段(演出制御装置70)によってリセット処理が実行されたことを特定可能なリセット特定信号を出力することが可能なリセット特定信号出力手段(演出制御装置70)を備えていることとなる。
また、遊技者が所持する通信端末を介して外部サーバと連携することで所定の連携遊技の実行を可能とする連携遊技手段(演出制御装置70)と、連携遊技手段による連携遊技の実行中にリセット情報設定手段(演出制御装置70)によってリセット情報が設定されないように保護することが可能なリセット保護手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。
また、リセット保護手段(演出制御装置70)は、遊技者の操作に基づきリセット情報の設定に必要となるパスワードを設定し、該パスワードの入力操作があったことに基づき、リセット情報の設定を許容するようにしていることとなる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態のスロットマシンついて説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態のスロットマシン1では、遊技制御装置50において、ゲームの実行回数の管理やゲーム数解除が行われる規定回数の管理、AT状態ST350への移行の管理などをできるようにし、これらと関連させてゲームの進行操作(賭け操作、開始操作、停止操作など)を所定の終了条件が成立するまで規制するフリーズ状態を発生可能となっている。
〔遊技制御処理〕
本実施形態のスロットマシン1では、図14の遊技制御処理に替えて図82の遊技制御処理を行う。この遊技制御処理では、図14での処理に加えて、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作に基づくリセット処理や、ゲームの実行回数の管理やゲーム数解除が行われる規定回数の管理などを行うステップS511〜S517の処理を行うようになっている。なお、ステップS511の処理は図69の処理にほぼ対応し、ステップS512〜S517の処理は、図65で説明したステップS401〜S405、S407の処理と対応する処理となっている。
このため、本実施形態のスロットマシン1では演出制御装置70において、図65のステップS401〜S405、S407の処理、図68のステップS428,S429の処理、図69の処理、図71の処理、図75のステップS471、S472の処理、図76の処理、図78の処理及び図80の処理は行わない。遊技制御装置50はステップS511〜S517の処理での情報を演出制御装置70に送信するようになっており、演出制御装置70ではこの情報に基づき遊技状態の遷移や演出の設定等を行うようになっている。
例えば、ゲーム数リセット設定処理(ステップS511)では、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作があった場合に、リセット処理を行うためのリセット情報の設定や解除を行うようになっている。また、ゲーム管理情報設定処理(ステップS512)では、図78に示した処理を行い、AT状態ST350(特定遊技状態)の発生をゲームの実行回数で管理するための情報を設定するようになっており、例えば内部モードの設定やゲーム数解除が行われる規定回数の設定などが行われる。
すなわち、本実施形態では、遊技制御装置50が、当該スロットマシン1から出力される各種の信号を収集してゲームの実行回数を計数して表示することが可能な外部装置に対して、リセット実行手段(遊技制御装置50)によってリセット処理が実行されたことを特定可能なリセット特定信号を出力することが可能なリセット特定信号出力手段をなす。
ゲーム進行管理処理(ステップS513)では、ゲームの実行回数の管理や、ミッションゾーンST320、特定演出ゾーンST330、通常AT状態ST351、上乗せAT状態ST352、擬似ボーナス(特殊AT)状態ST353の発生や進行を管理(制御)するための処理を行う。よって、本実施形態では、遊技制御装置50が、実行回数が規定回数に到達する可能性があることを複数回のゲームに亘って示唆する特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段をなす。また、遊技制御装置50が、規定回数に到達することがない複数回のゲームに亘って特定演出を実行することが可能な第1特定演出手段をなす。また、遊技制御装置50が、規定回数に到達するまでの複数回のゲームに亘って特定演出を実行することが可能な第2特定演出手段をなす。
また、ミッション抽選処理(ステップS514)では、非AT状態ST300において、内部抽選の結果や設定された当選確率(低確、高確、超高確)に基づきミッションゾーンST320への移行抽選を行うミッション抽選処理(ステップS403)を行う。さらに、AT抽選処理(ステップS515)では、通常ゾーンST310又はミッションゾーンST320において、内部抽選の結果に基づきAT状態ST350へ移行するか否かの抽選(AT権利獲得抽選)を行う。
また、変則押しペナルティ設定処理(ステップS516)では、非AT状態ST300である場合に左リール6aを最初に停止しない操作が行われた場合に、ペナルティを課す処理を行う。このペナルティとしては、所定期間に亘りゲームの実行回数の計数を停止させてゲーム数解除が遅れるようにしたり、所定期間に亘りミッションゾーンST320への移行抽選を行わないようにしたりすることが挙げられる。また、ゲーム管理情報更新処理(ステップS517)は、図80に示した処理を行い、AT状態ST350への移行をゲームの実行回数で管理するための情報を更新するようになっており、例えば内部モードの設定やゲーム数解除が行われる規定回数の設定などが行われる。
なお、上述のゲーム管理情報設定処理(ステップS512)では、内部モードの設定に関してリセット処理の前の内部モードの情報を考慮しない場合の処理が行なわれる。リセット処理の前の内部モードの情報を考慮しない場合には、設定装置60で設定を変更した後にゲームを開始した場合や、RAMクリアスイッチの操作が行われた後にゲームを開始した場合、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作があった後にゲームを開始した場合が含まれる。これに対してゲーム管理情報更新処理(ステップS517)では、内部モードの設定に関してリセット処理の前の内部モードの情報を考慮する場合の処理が行なわれる。この場合には、AT状態ST350が終了した場合や、特別遊技状態ST220が終了した場合が含まれる。
〔ゲーム数リセット設定処理〕
図83には、図82に示した遊技制御処理におけるゲーム数リセット設定処理(ステップS511)を示した。このフリーズ演出設定処理では、まず、賭数設定があるかを判定する(ステップS521)。賭数設定がある場合とはベットされた状態のことであり、遊技者によるメダルの投入やマックスベットボタン17の操作などのベット操作による場合のほか、リプレイ入賞役の成立により再遊技が設定されたことによる場合も含む。なお、ゲーム中もベットされた状態である。
賭数設定がある場合(ステップS521;Y)は、設定不可(エラー)画面を表示する(ステップS453)。なお、このゲーム数リセット設定処理において種々の画面を表示する処理は、遊技制御装置50から演出制御装置70に対応する画面の表示を指示する情報を送信して演出制御装置70に表示を行わせる処理である。その後、確認入力があるかを判定する(ステップS454)。ここでは所定のリールストップボタン24(例えば左リールストップボタン24a)の操作を確認入力とし、操作があった場合(ステップS454;Y)は、ゲーム数リセット処理を終了する。またこれに伴い設定不可(エラー)画面の表示終了を演出制御装置70に指示する。
一方、賭数設定がない場合(ステップS521;N)は、リセット情報の設定を指示するリセット操作があったかを判定する(ステップS522)。ここでのリセット操作は、全てのリールストップボタン24を長押しする操作となっており、長押しした時間(押下開始から終了までの時間)を第1所定時間と該第1所定時間よりも長い第2所定時間の二つの閾値に参照することで通常リセットと強制リセットを判別するようにしている。長押しした時間が第1所定時間以上第2所定時間未満である場合は、第1リセット操作として通常リセットがなされたと判定し、長押しした時間が第2所定時間以上である場合は第2リセット操作として強制リセットがなされたと判定する。なお、長押しした時間が第1所定時間未満である場合はリセット操作としない。
リセット操作がない場合(ステップS522;N)は、ゲーム数リセット設定処理を終了する。また、リセット操作があった場合(ステップS522;Y)は、リセット情報をなすゲーム数リセットフラグがあるかを判定し(ステップS523)、ゲーム数リセットフラグがない場合(ステップS523;N)は、第1リセット操作であるかを判定する(ステップS524)。
そして、第1リセット操作である場合(ステップS524;Y)は、通常リセット用の判定情報をセットして(ステップS525)、現在の遊技進行状態がG数リセットを設定可能な状態かを判定する(ステップS445)。また、第1リセット操作でない場合(ステップS524;N)、すなわち、第2リセット操作である場合は、強制リセット用の判定情報をセットして(ステップS526)、現在の遊技進行状態がG数リセットを設定可能な状態かを判定する(ステップS445)。なお、通常リセット用の判定情報及び強制リセット用の判定情報は、図70に示した情報である。
その後、ステップS446以降の処理を行い、ゲーム数リセット設定処理を終了する。
なお、例えばステップS448におけるリセット拒否入力は左リールストップボタン24aの操作であり、ステップS449におけるリセット承認入力は右リールストップボタン24cの操作である。
一方、ゲーム数リセットフラグがある場合(ステップS523;Y)は、設定リセット解除処理(ステップS527)を行い、ゲーム数リセット設定処理を終了する。設定リセット解除処理(ステップS527)は、図71に示した処理と同じ処理である。この処理においても、種々の画面を表示する処理は、遊技制御装置50から演出制御装置70に対応する画面の表示を指示する情報を送信して演出制御装置70に表示を行わせる処理である。また、例えばステップS463におけるリセット解除拒否入力は左リールストップボタン24aの操作であり、ステップS464におけるリセット解除承認入力は右リールストップボタン24cの操作であり、ステップS469における確認入力は左リールストップボタン24aの操作である。
すなわち、本実施形態では、遊技制御装置50が、遊技者が実行可能な所定の操作に基づき、実行回数と規定回数の関係を再設定(ゲームの実行回数が規定回数となるまでの残りゲーム回数を更新)するリセット処理を実行することが可能なリセット処理手段をなすとともに、リセット情報(ゲーム数リセットフラグ)の設定状態でゲームの開始操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行することが可能なリセット実行手段をなす。
また、遊技制御装置50が、現在のゲーム状態がリセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを判定することが可能な状態判定手段をなすとともに、状態判定手段の判定結果に基づき、リセット処理手段(遊技制御装置50)によるリセット処理の実行を規制することが可能なリセット規制手段をなす。また、遊技制御装置50が、現在のゲーム状態が第1リセット処理(通常リセット)を実行可能なゲーム状態であるか否かを第1状態判定値(図70参照)に基づき判定することが可能な第1状態判定手段をなすとともに、現在のゲーム状態が第2リセット処理(強制リセット)を実行可能なゲーム状態であるか否かを第2状態判定値(図70参照)に基づき判定することが可能な第2状態判定手段をなす。
また、遊技制御装置50が、ゲームの非実行中に所定の設定操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行するためのリセット情報(ゲーム数リセットフラグ)を設定することが可能なリセット情報設定手段をなす。また、遊技制御装置50が、ゲームの非実行中に所定の解除操作が行われたことに基づき、リセット情報の設定を解除することが可能なリセット情報解除手段をなす。
なお、遊技制御装置50に、リセット処理手段によってリセット処理が実行されたことを示すリセット報知を実行することが可能なリセット報知手段を備えるようにしても良い。また、遊技制御装置50に、リセット情報設定手段(遊技制御装置50)によってリセット情報が設定されないように保護することが可能なリセット保護手段を備えても良い。
〔フリーズ演出設定処理〕
図84には、図82に示した遊技制御処理におけるフリーズ演出設定処理(ステップS9)を示した。このフリーズ演出設定処理では、まず、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作に基づくリセット処理であるG数リセットが行われたかを判定する(ステップS531)。G数リセットが行われた場合(ステップS531;Y)は、フリーズ状態を発生させるとともにフリーズ状態中のリール6の動作態様によりリセット処理が行われたことを報知するリセットフリーズ状態を実行するリセットフリーズ実行処理を行い(ステップS532)、フリーズ演出設定を終了する。
また、G数リセットが行われていない場合(ステップS531;N)は、通常ゾーンST310であるかを判定し(ステップS533)、通常ゾーンである場合(ステップS533;Y)は、特定役に当選したゲームの次のゲームであるかを判定する(ステップS534)。なお、特定役をなすレア役に当選したゲームでは、AT権利獲得抽選(直撃AT抽選)が行われる。
そして、特定役に当選したゲームの次のゲームである場合(ステップS534;Y)は、特定役の当選に伴い行われるAT権利獲得抽選(直撃AT抽選)で当選したか、すなわちAT自力当選したかを判定する(ステップS535)。AT自力当選していない場合(ステップS535;N)は、フリーズ時間決定処理1(ステップS536)を行い、チャンスフリーズ実行処理を行って(ステップS538)、フリーズ演出設定処理を終了する。また、AT自力当選した場合(ステップS535;Y)は、フリーズ時間決定処理2(ステップS537)を行い、チャンスフリーズ実行処理を行って(ステップS538)、フリーズ演出設定処理を終了する。
フリーズ時間決定処理1(ステップS536)及びフリーズ時間決定処理2(ステップS537)では、フリーズ状態を発生させるかを抽選するとともにフリーズ状態とする時間の選択を行う。この選択では、フリーズ状態を発生させないフリーズなし、フリーズ状態の時間が短いショートフリーズの実行、ショートフリーズよりもフリーズ状態の時間が長いロングフリーズの実行の何れかが選択される。
そして、チャンスフリーズ実行処理(ステップS538)ではフリーズ状態の実行が選択された場合に選択された態様のフリーズ状態を発生させるとともに、演出制御装置70に対して、フリーズ状態の情報を含むコマンドであるフリーズ演出コマンド1を送信する処理を行う。フリーズ状態では、全期間に亘りリール6を動かさない状態としても良いし、リール6を回転させるようにしても良い。また、ショートフリーズとロングフリーズとでリール6の回転態様を異ならせるようにしても良い。
図85に示すように、フリーズ時間決定処理1(ステップS536)及びフリーズ時間決定処理2(ステップS537)でそれぞれ選択確率が定められている。例えば、フリーズ時間決定処理1では、75%の確率でフリーズ状態を発生させないことが選択され、20%の確率でショートフリーズを発生させることが選択され、5%の確率でロングフリーズを発生させることが選択される。また、フリーズ時間決定処理2では、フリーズ時間決定処理1に比べて、フリーズ状態の発生を選択する確率が高く、ショートフリーズよりもロングフリーズを選択する確率が高くなっている。すなわち、遊技制御装置50が、フリーズ状態の発生期間を長さの異なる複数の発生期間の中から決定することが可能な期間決定手段をなす。
AT自力当選した場合は、AT自力当選していない場合よりもフリーズ状態の発生を選択する確率が高く、さらにショートフリーズよりもロングフリーズを選択する確率が高いため、特定役に当選した次ゲームにおけるフリーズ状態の実行態様により、AT自力当選したかを推測することができる。
図84に戻り、通常ゾーンでない場合(ステップS533;N)や、特定役に当選した次のゲームでない場合(ステップS534;N)は、特定演出ゾーンST330であるかを判定する(ステップS539)。特定演出ゾーンである場合(ステップS539;Y)は、連続演出開始ゲームであるかを判定する(ステップS540)。特定演出ゾーンでない場合(ステップS539;N)や、連続演出開始ゲームでない場合(ステップS540;N)は、フリーズ演出設定処理を終了する。
また、連続演出開始ゲームである場合(ステップS540;Y)は、連続演出の終了の次ゲームでゲーム数解除があるか、すなわち、実行中の特定演出が、実行回数が規定回数に到達する所定数前となった場合ことに基づき開始されたものかを判定する(ステップS541)。ゲーム数解除がない場合(ステップS541;N)、すなわち、特定演出が規定回数に到達することがない複数回のゲームに亘って実行される第1特定演出である場合は、フリーズ時間決定処理1(ステップS542)を行い、チャンスフリーズ実行処理を行って(ステップS544)、フリーズ演出設定処理を終了する。また、ゲーム数解除がある場合(ステップS541;Y)、すなわち、特定演出が規定回数に到達するまでの複数回のゲームに亘って実行される第2特定演出である場合は、フリーズ時間決定処理2(ステップS543)を行い、チャンスフリーズ実行処理を行って(ステップS544)、フリーズ演出設定処理を終了する。
なお、フリーズ時間決定処理1(ステップS542)、フリーズ時間決定処理2(ステップS543)、チャンスフリーズ実行処理(ステップS544)はそれぞれ、フリーズ時間決定処理1(ステップS536)、フリーズ時間決定処理2(ステップS537)、チャンスフリーズ実行処理(ステップS538)と同じ処理である。ただし、チャンスフリーズ実行処理(ステップS538)では、フリーズ演出を実行する場合に通常ゾーン中のフリーズ状態であることの情報を含むフリーズ演出コマンド1を送信し、チャンスフリーズ実行処理(ステップS544)では、フリーズ演出を実行する場合に特定演出ゾーン中のフリーズ状態であることの情報を含むフリーズ演出コマンド2を送信し、演出制御装置70が判別できるようにしている。
このように、ゲーム数解除の有無にかかわらずフリーズ状態を発生可能であるが、ゲーム数解除がある場合(第2特定演出)は、ゲーム数解除がない場合(第1特定演出)よりもフリーズ状態の発生を選択する確率が高く、さらにショートフリーズよりもロングフリーズを選択する確率が高いため、連続演出の開始ゲームにおけるフリーズ状態の実行態様により、ゲーム数解除があるかを推測することができる。このように規定回数に到達する所定回数前であることに基づきフリーズ状態を発生させると決定可能であるので、ゲームの進行に面白みを持たせて遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、フリーズ状態の発生期間が長いか短いかに一喜一憂させることができ、特定演出中の興趣を格段に向上させることが可能となる。
また、特定演出の途中となる連続演出の開始ゲームでフリーズ状態が発生可能であるので、連続演出の開始時の期待感を増幅させることができ、連続演出が興趣に富んだものとなる。さらに、継続演出の段階ではゲーム数解除があることについては真偽不明とし、連続演出の開始時のようにある程度特定演出が進行した段階でゲーム数解除の可能性を示唆して期待感を持たせることが可能となり、特定演出の全期間に亘り興趣を高めることができる。
すなわち、遊技制御装置50が、ゲームの進行操作を所定の終了条件が成立するまで規制するフリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ手段をなすとともに、ゲームの進行状況に基づき、フリーズ手段によってフリーズ状態を発生させるか否かを決定することが可能な発生決定手段をなす。なお、ミッションゾーンST320でAT権利獲得抽選に当選した場合にもフリーズ状態を発生させるようにしても良く、例えばこの場合はフリーズ時間決定処理2によりフリーズ時間を決定する。
以上のことから、複数のリール6の変動表示を伴うゲームの実行回数を計数し、該実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるように制御することが可能なスロットマシン1であって、ゲームの進行操作を所定の終了条件が成立するまで規制するフリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ手段(遊技制御装置50)と、ゲームの進行状況に基づき、フリーズ手段によってフリーズ状態を発生させるか否かを決定することが可能な発生決定手段(遊技制御装置50)と、を備え、発生決定手段は、ゲームの実行回数が、規定回数に到達する所定回数前であることに基づきフリーズ状態を発生させると決定可能であることとなる。
ここで、実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるとは、規定回数に到達したことのみにより特定遊技状態を発生させることの他、規定回数に到達した後に所定の条件を満たした場合に特定遊技状態を発生させることも含む。また、フリーズ状態で規制されるゲームの進行操作とは、賭け操作や開始操作や停止操作などである。
また、実行回数が前記規定回数に到達する可能性があることを複数回のゲームに亘って示唆する特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段(遊技制御装置50)を備え、特定演出実行手段は、規定回数に到達することがない複数回のゲームに亘って特定演出を実行することが可能な第1特定演出手段(遊技制御装置50)と、規定回数に到達するまでの複数回のゲームに亘って特定演出を実行することが可能な第2特定演出手段(遊技制御装置50)と、を含み、発生決定手段(遊技制御装置50)は、第1特定演出手段又は第2特定演出手段によって特定演出が実行されている場合に、フリーズ状態を発生させると決定可能であることとなる。
また、特定演出は、複数回のゲームに亘って実行される継続演出と、該継続演出の後に複数回のゲームに亘って実行される連続演出とを含み、発生決定手段(遊技制御装置50)は、連続演出の実行が開始されるゲームにおいてフリーズ状態を発生させると決定可能であることとなる。
また、フリーズ状態の発生期間を長さの異なる複数の発生期間の中から決定することが可能な期間決定手段(遊技制御装置50)を備え、期間決定手段は、第1特定演出手段(遊技制御装置50)によって特定演出が実行されている場合よりも第2特定演出手段(遊技制御装置50)によって特定演出が実行されている場合の方が高い確率で長い発生期間となるように、フリーズ状態の発生期間を決定するようにしていることとなる。
また、遊技者が実行可能な所定の操作に基づき、実行回数と規定回数の関係を再設定(ゲームの実行回数が規定回数となるまでの残りゲーム回数を更新)するリセット処理を実行することが可能なリセット処理手段(遊技制御装置50)と、現在のゲーム状態がリセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを判定することが可能な状態判定手段(遊技制御装置50)と、状態判定手段の判定結果に基づき、リセット処理手段によるリセット処理の実行を規制することが可能なリセット規制手段(遊技制御装置50)と、を備えていることとなる。
ここで、実行回数と規定回数の関係を再設定するとは、ゲームの実行回数が規定回数となるまでの残りゲーム回数を更新(決定して設定)することであり、ゲームの実行回数を規定回数よりも小さな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、規定回数をゲームの実行回数よりも大きな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、実行回数と規定回数の両方を更新しても良い。また、実行回数や規定回数を更新する場合には、予め定められたいくつかの値を順に選択又は抽選でランダムに選択(決定)することとしても良いし、任意の値を抽選でランダムに選択(決定)することとしても良い。
また、状態判定手段(遊技制御装置50)は、特定演出実行手段(遊技制御装置50)による特定演出の実行中は、リセット処理を実行可能なゲーム状態ではないと判定するようにしていることとなる。
また、リセット処理手段(遊技制御装置50)は、ゲームの非実行中に所定の設定操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行するためのリセット情報を設定することが可能なリセット情報設定手段(遊技制御装置50)と、リセット情報の設定状態でゲームの開始操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行することが可能なリセット実行手段(遊技制御装置50)と、を備えていることとなる。
また、リセット処理手段(遊技制御装置50)は、ゲームの非実行中に所定の解除操作が行われたことに基づき、リセット情報の設定を解除することが可能なリセット情報解除手段(遊技制御装置50)を備えていることとなる。
また、リセット処理手段(遊技制御装置50)は、リセット情報設定手段(遊技制御装置50)によってリセット情報が設定された待機状態であることを報知することが可能な待機状態報知手段(演出制御装置70)を備えていることとなる。
また、所定期間に亘ってゲームが実行されなかったことに基づき、当該スロットマシン1を客待ち状態に移行させることが可能な客待ち移行手段(演出制御装置70)を備え、待機状態報知手段(演出制御装置70)は、客待ち状態であってもリセット情報が設定された待機状態であることの報知を継続するようにしていることとなる。
図86には、通常ゾーンST310において特定役に当選したゲームの次のゲームや、特定演出ゾーンST330で連続演出状態ST332に移行するゲームにおいて、フリーズ状態を発生させない場合と発生させる場合の例を示した。
図86(a)にはフリーズ状態を発生させない場合の例を示した。ベット操作を行った後にスタートレバー21を操作する開始操作を行うとゲームが開始される(t1)。フリーズ状態を発生させない場合はゲームの開始とともに連続演出が開始される(t1)。連続演出は複数回のゲームに亘り連続的に実行されるようになっており、ゲームの終了(t2)から次ゲームの開始(t3)の間でも連続演出は継続して実行されるようになっている。
図86(b)にはフリーズ状態を発生させる場合の例を示した。ベット操作を行った後にスタートレバー21を操作する開始操作を行うとゲームが開始される(t1)。フリーズ状態を発生させる場合はゲームの開始とともにフリーズ状態が発生する(t11からt12)。このフリーズ状態の期間は、対応するフリーズ演出が実行されるようになっており、連続演出は開始されない。そして、フリーズ状態が終了してフリーズ演出が終了すると、連続演出が開始される(t12)。また、連続演出は、ゲームの終了(t13)から次ゲームの開始(t14)の間でも継続して実行されるようになっている。
なお、通常ゾーンST310においては、特定役に当選し、かつ、フリーズ状態の発生が選択された場合のみ連続演出を実行するようにしても良い。また、通常ゾーンST310において特定役に当選したゲームの次のゲームでフリーズ状態を発生させることを可能とし、当該フリーズ状態の終了後に連続演出を実行するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、特定役に当選したゲームでフリーズ状態を発生させ、当該ゲームにおいてフリーズ状態が終了した後に連続演出を実行するようにしても良いし、当該ゲームではフリーズ状態を発生させた後に通常の演出を行い、次ゲームから連続演出を開始するようにしても良い。
〔リセットフリーズ実行処理〕
図87には、図84に示したフリーズ演出設定処理におけるリセットフリーズ実行処理(ステップS532)を示した。このリセットフリーズ実行処理では、まず、リセットフリーズコマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS551)。演出制御装置70ではこのコマンドの受信に基づき対応する演出を行う。
次に、操作入力を無効化する(ステップS552)。これにより、リールストップボタン24をはじめ各操作部の操作が無効となり、ゲームの進行操作を所定の終了条件が成立するまで規制するフリーズ状態となる。その後、リール回転(変動)処理(ステップS553)を行い、リール6を回転させ、リールインデックス(初期位置)を検出したかを判定する。
リールインデックスを検出したリール6がない場合(ステップS554;N)は、リール回転(変動)処理(ステップS553)に戻る。また、リールインデックスを検出したリール6があった場合(ステップS554;Y)は、対応するリールのリールインデックスから前回停止出目までのステップ数を記憶し(ステップS555)、全リールが1周回転したかを判定する(ステップS556)。全リールが1周回転していない場合(ステップS556;N)は、リール回転(変動)処理(ステップS553)に戻る。
全リールが1周回転した場合(ステップS556;Y)、すなわち、全リールについてステップS555の処理を行い回転開始の位置に戻った場合は、リセットフリーズ演出においてリールを仮停止させて形成する特定停止態様を停止するための各リールのステップ数を算出する(ステップS557)。すなわち、ステップS555の処理により各リールの回転開始の位置が把握でき、これにより1周回転して回転開始の位置に戻った状態から特定停止態様を形成する状態とするまでのステップ数(回転量)を算出することが可能となる。
その後、リール回転(変動)処理(ステップS558)を行い、リール6を回転させ、ステップS547で設定したステップ数を消化したリールがあるかを判定する(ステップS559)。ステップ数を消化したリールがない場合(ステップS559;N)は、リール回転(変動)処理(ステップS558)に戻る。また、ステップ数を消化したリールがある場合(ステップS559;Y)は、対応するリールを仮停止する(ステップS560)。次に全リールが仮停止したかを判定し(ステップS561)、全リールが仮停止していない場合(ステップS561;N)は、リール回転(変動)処理(ステップS558)に戻る。
これにより、リセットフリーズ状態において、所定の停止態様(特定停止態様)が形成されるように複数のリール6が一時的に仮停止するようになり、リセット処理が実行されたゲーム中に所定の停止態様が形成されるように複数のリール6を一時的に仮停止させるリセット報知が行われることとなる。このように遊技者が注視するリール6を用いてリセット報知を行うので、リセット処理が実行されたことを確実に遊技者に認識させることができる。
そして、全リールが仮停止した場合(ステップS561;Y)は、前回のゲームの結果態様であって今回のゲーム開始時の出目である前回停止出目を停止するための各リールのステップ数を算出し(ステップS562)、リール回転(変動)処理(ステップS563)を行い、リール6を回転させる。
その後、ステップS552で設定したステップ数を消化したリールがあるかを判定する(ステップS564)。ステップ数を消化したリールがない場合(ステップS564;N)は、リール回転(変動)処理(ステップS563)に戻る。また、ステップ数を消化したリールがある場合(ステップS564;Y)は、対応するリールを仮停止し(ステップS565)、全リールが仮停止したかを判定する(ステップS566)。
全リールが仮停止していない場合(ステップS566;N)は、リール回転(変動)処理(ステップS563)に戻る。また、全リールが仮停止した場合(ステップS566;Y)は、リセットフリーズ実行処理を終了する。これにより、全リール6がゲーム開始前の位置で仮停止した状態となり、フリーズ状態が終了する。そして、遊技制御処理(図82参照)においてリール回転開始処理(ステップS10)が行われてリール6が再度回転し、停止操作が可能となる。
図88にはリセットフリーズ状態におけるリール6の動作態様の例を示した。RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作によりリセット情報の設定がなされ、スタートレバー21を操作する前の状態であるリセット待機状態では、図88(a)に示すように前回のゲームの結果態様であって今回のゲームの開始時の出目である前回停止出目でリール6が停止している。この状態からベット操作を行い、スタートレバー21を操作する開始操作を行うと、リセット処理が行われるとともにリセットフリーズ状態が開始される。
リセットフリーズ状態が開始されると、操作入力が無効化されてリール6の停止操作等が行えない状態となり、図88(b)に示すように各リール6が回転を開始する。このときリールインデックスの検出により前回停止出目のリール6の位置を把握するとともに、特定停止態様を形成させるためのリール6の回転量が算出される。そして、図88(c)に示すように特定停止態様(リセット報知出目)で各リール6が所定時間に亘り仮停止する。
その後、図88(d)に示すように再度リール6が回転し、図88(e)に示すように前回停止出目で所定時間に亘り仮停止する。これによりリセットフリーズ状態が終了し、図88(f)に示すようにリール6が回転して所定の回転速度に達すると停止操作が可能となる。リセットフリーズ状態の最後に前回停止出目で仮停止させてリセットフリーズ状態を終了することで、ゲームに関するリール6の回転については前回停止出目からリール6の回転を開始したこととなり、リセットフリーズ状態でのリール6の変動が当該ゲームにおいて遊技者の停止操作を補助するものでないことを担保することができる。
なお、リセットフリーズ状態の期間中に、リセット処理がなされたことを画像表示装置3や側部サブ表示装置310又はこれら以外に設ける専用の報知装置により報知するようにしても良い。また、リールインデックス(初期位置)を必ず確認してからリール6を仮停止させるようにしているが、そのようなことをせずにリール6を仮停止させても良いし、仮停止の効率を考えてリセットフリーズ状態におけるリール6の回転時には逆回転を用いるようにしても良い。また、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作に基づくリセット処理が行われた場合にリセットフリーズ状態を発生させるようにしたが、その他の契機によるリセット処理が行われた場合にも同様のリセットフリーズ状態を発生させるようにしても良い。
以上のことから、リセット報知手段(演出制御装置70)は、リセット処理が実行されたゲーム中に所定の停止態様が形成されるように複数のリール6を一時的に仮停止させることでリセット報知を行うようにしていることとなる。
〔フリーズ演出処理〕
図89には、演出制御装置70で行われるフリーズ演出処理を示した。このフリーズ演出処理では、リセットフリーズコマンドを受信した場合(ステップS571;Y)に、対応する演出であるリセットフリーズ演出を実行し(ステップS572)、フリーズ演出処理を終了する。また、フリーズ演出コマンド1を受信した場合(ステップS573;Y)、すなわち、通常ゾーンにおいてAT権利獲得抽選に当選した場合のフリーズ演出を実行する場合は、対応する演出である自力当選用のフリーズ演出を実行し(ステップS574)、フリーズ演出処理を終了する。
また、フリーズ演出コマンド2を受信した場合(ステップS575;Y)、すなわち、ゲーム数解除が行われる場合のフリーズ演出を実行する場合は、対応する演出であるG数解除用のフリーズ演出を実行し(ステップS576)、フリーズ演出処理を終了する。なお、フリーズ演出コマンド1及び2にはショートフリーズであるかロングフリーズであるかの情報が含まれ、ステップS574及びステップS576では対応する演出を実行する。これにより、フリーズ状態の発生に伴い対応する演出が行われるようになる。
なお、上述の第2及び第3実施形態では、ゲームの実行回数が移行回数(第1規定回数)に到達したことに基づきミッションゾーンST320への移行抽選の抽選状態を低確率状態、高確率状態、超高確率状態に移行させるように制御しているが、AT権利獲得抽選の抽選状態を低確率状態、高確率状態、超高確率状態に移行させるように制御しても良い。また、ゲームの実行回数が規定回数(第2規定回数)に到達したことに基づきAT状態ST350を発生させるように制御しているが、ゲームの実行回数が規定回数に到達したことに基づき特別遊技状態ST220を発生させるように制御しても良いし、リプレイ入賞(ベルリプA入賞役、ベルリプB入賞役、チェリーリプ入賞役、リプレイ入賞役)が通常遊技状態ST200よりも高確率で当選するリプレイタイム状態(RT状態)を発生させるように制御しても良いし、AT状態とRT状態が複合したアシストリプレイタイム状態(ART状態)を発生させるようにしても良い。
また、上述の第2及び第3実施形態では、AT状態ST350を特定遊技状態としているが、ミッションゾーンST320への移行抽選の抽選状態である高確率状態や超高確率状態、AT権利獲得抽選の抽選状態である高確率状態や超高確率状態を特定遊技状態としても良いし、特別遊技状態(ボーナス状態)、リプレイタイム状態(RT状態)、アシストリプレイタイム状態(ART状態)を特定遊技状態としても良い。
また、現実の時刻を計時するリアルタイムクロック(RTC)を設け、当該リアルタイムクロックの計時情報に応じてリセット条件が成立した場合の内部モードの設定態様(振り分け)や規定回数の決定(選択)態様を変更するようにしても良い。このようにした場合には、開店直後や閉店直前の時間帯における内部モードの設定態様や規定回数の決定態様を他の時間帯よりも優遇するようにすれば良い。
また、遊技者の操作によるリセット処理の回数に制限を設けていないが、リアルタイムクロックの計時情報により特定される1日(1営業日)におけるリセット処理の回数に制限を設けても良い。この場合には、実行可能な残りのリセット処理の回数を報知しておくことが望ましく、特にリセット処理を実行可能なゲーム状態の場合には客待ち状態に移行したか否かに関わらず報知を継続しておくと良い。
また、上述の第2及び第3実施形態では、遊技者の意図しないリセット処理を防止するためパスワード保護を採用しているが、パスワード保護の代わりに所定時間(1分)に亘って何れの操作入力もなかった場合(客待ち状態に移行するような場合)に、自動的にゲーム数リセット設定画面が表示されないように規制したり、表示できてもゲーム数リセットの項目を選択できないように規制したり、選択できてもゲーム数リセットの設定が行えないように規制したりしても良い。
また、遊技者の操作によるリセット処理は、変則押しが行われたことに基づくペナルティが設定されて(ペナルティ状態が発生して)いるか否かに関わらず実行されるようにしていたが、ペナルティが設定されている場合には、遊技者の操作によるリセット処理を規制するようにしても良いし、第1リセット操作時には規制して第2リセット操作時には規制しないようにしても良い。また、それとは逆にペナルティが設定されている場合にだけ遊技者の操作によるリセット処理を実行できるようにしても良い。
また、上述の第2及び第3実施形態では、RAMクリアスイッチの操作ではなく遊技者が実行可能な所定の操作であるリセット操作を、側部サブ表示装置310の表示に従った操作入力部30の操作や全停止ボタンの同時操作としたが、これに限られるものではない。遊技者が実行可能な操作とは、前面枠2の開放など遊技店の店員でなければ行えない操作を伴わずに実行可能な操作であり、そのような操作であればどのような操作でも良く、例えば、マックスベットボタン17やスタートレバー21の所定の操作、その他のスイッチやセンサを用いた所定の操作が考えられる。もちろんこのような操作は遊技者のみならず遊技店の店員でも実行可能であり、遊技者が実行可能なリセット操作は遊技者でも実行可能な操作であるとも言える。
以上のようなスロットマシン1は、複数のリール6の変動表示を伴うゲームの実行回数を計数し、該実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるように制御することが可能なスロットマシン1であって、遊技者が実行可能な所定の操作に基づき、実行回数と規定回数の関係を再設定するリセット処理を実行することが可能なリセット処理手段(演出制御装置70)と、現在のゲーム状態がリセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを判定することが可能な状態判定手段(演出制御装置70)と、状態判定手段の判定結果に基づき、リセット処理手段によるリセット処理の実行を規制することが可能なリセット規制手段(演出制御装置70)と、を備えている。
ここで、実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるとは、規定回数に到達したことのみにより特定遊技状態を発生させることの他、規定回数に到達した後に所定の条件を満たした場合に特定遊技状態を発生させることも含む。
また、実行回数と規定回数の関係を再設定するとは、ゲームの実行回数が規定回数となるまでの残りゲーム回数を更新(決定して設定)することであり、ゲームの実行回数を規定回数よりも小さな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、規定回数をゲームの実行回数よりも大きな値に更新(初期化、増加、減少、変更なし)するだけでも良いし、実行回数と規定回数の両方を更新しても良い。
また、実行回数や規定回数を更新する場合には、予め定められたいくつかの値を順に選択又は抽選でランダムに選択(決定)することとしても良いし、任意の値を抽選でランダムに選択(決定)することとしても良い。
したがって、遊技者の操作に基づくリセット処理により実行回数と規定回数の関係が再設定(更新)されるという新たな機能を備えることによりゲーム性を向上することができる。また、リセット処理によりリセット前よりも少ないゲーム回数で規定回数に到達できるようになる可能性もあるため、ゲームの実行回数が規定回数に到達するまでが長いと遊技者が察知した場合に、遊技をやめてしまったり遊技を行うことを避けてしまったりすることを防止でき、稼動を向上させることができる。また、ゲーム状態によりリセット処理の実行を規制するので、リセット処理によってゲーム性が損なわれるという不都合を回避することが可能となる。
また、状態判定手段(演出制御装置70)は、リセット処理が実行されてから所定期間の間は、リセット処理を実行可能なゲーム状態ではないと判定するようにしている。
したがって、遊技者によってあまりにも頻繁にリセット処理が実行されることを抑制することができる。
また、所定期間は、リセット処理が実行されてから所定回数のゲームが実行されるまでの間であり、リセット処理手段(演出制御装置70)は、所定回数のゲームが実行されるまでの間に前記実行回数が前記規定回数に到達するように、前記実行回数と前記規定回数の関係を再設定可能である。
したがって、リセット処理が可能となるまでの期間内で実行回数が規定回数に到達する可能性を持たせることができるので、リセット処理が実行されることによって特定遊技状態が発生しないという不都合を回避することが可能となる。
また、実行回数が規定回数に到達する可能性があることを複数回のゲームに亘って示唆する特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段(演出制御装置70)を備え、状態判定手段(演出制御装置70)は、特定演出実行手段による特定演出の実行中は、リセット処理を実行可能なゲーム状態ではないと判定するようにしている。
したがって、特定演出の実行が阻害されて遊技の興趣が減衰するという不都合を回避することが可能となる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)は、ゲームの非実行中に所定の設定操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行するためのリセット情報を設定することが可能なリセット情報設定手段(演出制御装置70)と、リセット情報の設定状態でゲームの開始操作が行われたことに基づき、リセット処理を実行することが可能なリセット実行手段(演出制御装置70)と、を備えている。
したがって、ゲームの実行に関連してリセット処理が実行されるので、リセット処理をゲーム性の向上に役立てることができる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)は、ゲームの非実行中に所定の解除操作が行われたことに基づき、リセット情報の設定を解除することが可能なリセット情報解除手段(演出制御装置70)を備えている。
したがって、遊技者の意思に反してリセット情報が設定されてしまった場合など、不本意にリセット処理が実行されることがなくなる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)は、リセット情報設定手段(演出制御装置70)によってリセット情報が設定された待機状態であることを報知することが可能な待機状態報知手段(演出制御装置70)を備えている。
したがって、待機状態であることを認識した状態でゲームの開始操作を行うことができ、リセット処理に関する興趣が向上する。
また、所定期間に亘ってゲームが実行されなかったことに基づき、当該スロットマシン1を客待ち状態に移行させることが可能な客待ち移行手段(演出制御装置70)を備え、待機状態報知手段(演出制御装置70)は、客待ち状態であってもリセット情報が設定された待機状態であることの報知を継続するようにしている。
したがって、客待ち状態中であっても待機状態であることを認識することができる。
また、リセット処理手段(演出制御装置70)によってリセット処理が実行されたことを示すリセット報知を実行することが可能なリセット報知手段(演出制御装置70)を備えている。
したがって、リセット処理が実行されたことを遊技者に知らせることができる。
また、リセット報知手段(演出制御装置70)は、リセット処理が実行されたゲーム中に所定の停止態様が形成されるように複数のリール6を一時的に仮停止させることでリセット報知を行うようにしている。
したがって、遊技者が注視するリールを用いてリセット報知を行うので、リセット処理が実行されたことを確実に遊技者に認識させることができる。
また、リセット処理には、遊技者が実行可能な第1の操作に基づいて実行される第1リセット処理と、遊技者が実行可能な第2の操作に基づいて実行される第2リセット処理とを含み、状態判定手段(演出制御装置70)は、現在のゲーム状態が第1リセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを第1状態判定値に基づき判定することが可能な第1状態判定手段(演出制御装置70)と、現在のゲーム状態が第2リセット処理を実行可能なゲーム状態であるか否かを第2状態判定値に基づき判定することが可能な第2状態判定手段(演出制御装置70)と、を備え、第2状態判定値には、第1状態判定値よりも多くのゲーム状態が含まれる。
したがって、遊技者の操作態様に応じて2種類のリセット処理を実行することが可能となる。
なお、本発明のスロットマシンは、前記実施の形態に示されるようなメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンに適用可能である。また、上述の各実施形態の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。