JP2015014225A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】NOxをより確実に浄化する。
【解決手段】機関排気通路内に順次、上流側NOx吸蔵触媒22u、下流側NOx吸蔵触媒22d、及びNOx選択還元触媒23を配置する。上流側NOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチに切り換えるリッチ処理をリッチ時間だけ行う。リッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒から流出するNOx量が多いときには該NOx量が少ないときに比べてリッチ時間を長く設定する。
【選択図】図1
【解決手段】機関排気通路内に順次、上流側NOx吸蔵触媒22u、下流側NOx吸蔵触媒22d、及びNOx選択還元触媒23を配置する。上流側NOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチに切り換えるリッチ処理をリッチ時間だけ行う。リッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒から流出するNOx量が多いときには該NOx量が少ないときに比べてリッチ時間を長く設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
機関排気通路内に順次、上流側NOx吸蔵触媒、下流側NOx吸蔵触媒、及びNOx選択還元触媒を配置し、上流側NOx吸蔵触媒及び下流側NOx吸蔵触媒はそれぞれ、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出して還元する性質を有し、NOx選択還元触媒はアンモニアを保持すると共に保持しているアンモニアによりNOxを選択的に還元する性質を有し、上流側NOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチに切り換えるリッチ処理を行う、内燃機関の排気浄化装置が公知である(特許文献1参照)。特許文献1では、排気ガス中のNOxは上流側NOx吸蔵触媒に吸蔵される。仮にNOxが上流側NOx吸蔵触媒を通過したとしても下流側NOx吸蔵触媒に吸蔵される。仮にNOxが下流側NOx吸蔵触媒を通過したとしても、NOx選択還元触媒にあらかじめ保持されているアンモニアにより還元される。上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が行われると、上流側NOx吸蔵触媒及び下流側NOx吸蔵触媒からNOxが放出され、このNOxは排気ガス中に含まれるHC,CO,H2のような還元剤により還元される。
また、特許文献1では、上流側NOx吸蔵触媒から流出するNOx量がしきい値を越えると上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が開始され、上流側NOx吸蔵触媒から還元剤が流出し始めると上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が終了される。同様に、下流側NOx吸蔵触媒から流出するNOx量がしきい値を越えると下流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が開始され、下流側NOx吸蔵触媒から還元剤が流出し始めると下流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が終了される。
一方、リッチ処理が行われたときにNOx吸蔵触媒においてNOxが窒素N2に還元されるだけでなく、一部のNOxがアンモニアNH3に還元されることが知られている。特許文献1では、上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が行われると上流側NOx吸蔵触媒においてアンモニアが生成され、このアンモニアは次いでNOx選択還元触媒に到達して保持される。次いで、リッチ処理が終了されて流入する排気ガスの空燃比がリーンに戻された後に、NOx選択還元触媒に流入する排気ガス中のNOxはNOx選択還元触媒に保持されているアンモニアにより還元される。
ところで、リッチ処理の初期には、比較的多量のNOxがNOx吸蔵触媒から還元されることなく流出する場合があることが知られている。特許文献1はこのことについて何ら言及していないけれども、特許文献1では次のような現象が生じていると考えられる。すなわち、上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒から流出したNOxは下流側NOx吸蔵触媒に吸着ないし吸蔵される。特許文献1では上述したように、上流側NOx吸蔵触媒から還元剤が流出し始めると上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が終了されるので、上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理が行われている間に、下流側NOx吸蔵触媒に吸蔵されたNOxはほとんど還元されず、すなわち下流側NOx吸蔵触媒に吸蔵され続ける。その結果、下流側NOx吸蔵触媒が吸蔵し得るNOx量が減少し、流入する排気ガスの空燃比がリーンに戻された後に上流側NOx吸蔵触媒を通過したNOxが下流側NOx吸蔵触媒に十分に吸蔵されないおそれがある。
あるいは、上流側NOx吸蔵触媒のためのリッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒から流出したNOxは下流側NOx吸蔵触媒を通過してNOx選択還元触媒に到達し、NOx選択還元触媒においてアンモニアに還元される。言い換えると、NOx選択還元触媒に保持されているアンモニアが消費されてしまう。その結果、流入する排気ガスの空燃比がリーンに戻された後に上流側NOx吸蔵触媒及び下流側NOx吸蔵触媒を通過したNOxを十分に還元できないおそれがある。
いずれにしても、リッチ処理が行われた後にNOxを十分に浄化できないおそれがある。
本発明によれば、機関排気通路内に順次、上流側NOx吸蔵触媒、下流側NOx吸蔵触媒、及びNOx選択還元触媒を配置し、上流側NOx吸蔵触媒及び下流側NOx吸蔵触媒はそれぞれ、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出して還元する性質を有し、NOx選択還元触媒はアンモニアを保持すると共に保持しているアンモニアによりNOxを選択的に還元する性質を有し、上流側NOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチに切り換えるリッチ処理をリッチ時間だけ行う、内燃機関の排気浄化装置であって、リッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒から流出するNOx量が多いときには該NOx量が少ないときに比べてリッチ時間を長く設定する、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
NOxをより確実に浄化することができる。
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。しかしながら、本発明を火花点火式内燃機関に適用することもできる。
図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射するための電磁制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドをそれぞれ示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7cの出口に連結され、コンプレッサ7cの入口は吸気導入管8を介してエアフロメータ9及びエアクリーナ10に順次連結される。吸気ダクト6内には電気制御式スロットル弁11が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置12が配置される。一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7tの入口に連結され、排気タービン7tの出口は排気後処理装置20に連結される。
各燃料噴射弁3は燃料供給管13を介してコモンレール14に連結され、このコモンレール14は電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ15を介して燃料タンク16に連結される。燃料タンク16内の燃料は燃料ポンプ15によってコモンレール14内に供給され、コモンレール14内に供給された燃料は各燃料供給管13を介して燃料噴射弁3に供給される。なお、コモンレール14にはコモンレール14内の燃料圧を検出する燃料圧センサ(図示しない)が取り付けられており、燃料圧センサからの信号に基づきコモンレール14内の燃料圧が目標圧に一致するように燃料ポンプ15の燃料吐出量が制御される。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRという。)通路17を介して互いに連結され、EGR通路17内には電気制御式EGR制御弁18が配置される。また、EGR通路17周りにはEGR通路17内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置19が配置される。
排気後処理装置20は排気タービン7tの出口に連結された排気管21を具備し、この排気管21は上流側NOx吸蔵触媒22uの入口に連結される。上流側NOx吸蔵触媒22uの出口は排気管21aを介して下流側NOx吸蔵触媒22dの入口に連結され、下流側NOx吸蔵触媒22dの出口は排気管22bを介してNOx選択還元触媒23の入口に連結される。NOx選択還元触媒23の出口には排気管21cが連結される。
上流側NOx吸蔵触媒22uには上流側NOx吸蔵触媒22uの温度を検出する温度センサ24が取り付けられる。別の実施例では上流側NOx吸蔵触媒22uから流出する排気ガスの温度を検出する温度センサが排気管21aに取り付けられる。上流側NOx吸蔵触媒22uから流出する排気ガスの温度は上流側NOx吸蔵触媒22uの温度を表している。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。エアフロメータ9及び温度センサ24の出力電圧はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル39にはアクセルペダル39の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ40が接続され、負荷センサ40の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。さらに、クランクシャフトが例えば30度回転するごとに出力パルスを発生するクランク角センサ41が入力ポート35に接続される。CPU34ではクランク角センサ41からの出力パルスに基づいて機関回転数が算出される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁11の駆動装置、燃料ポンプ15、及びEGR制御弁18に接続される。
NOx吸蔵触媒22u,22dはそれぞれハニカム構造をなしており、薄肉の隔壁により互いに分離された複数個の排気ガス流通路を具備する。各隔壁の両側表面上には例えばアルミナからなる触媒担体が担持されており、図2(A)及び2(B)はこの触媒担体55の表面部分の断面を図解的に示している。図2(A)及び2(B)に示されるように触媒担体55の表面上には貴金属触媒56が分散して担持されており、更に触媒担体55の表面上にはNOx吸収剤57の層が形成されている。
本発明による実施例では、貴金属触媒56として白金Pt、パラジウムPd、オスミウムOs、金Au、ロジウムRh、イリジウムIr、ルテニウムRuから選ばれた少なくとも一つが用いられ、NOx吸収剤57を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられる。
吸気通路、燃焼室2及び、排気通路内の或る位置よりも上流の排気通路内に供給された空気及び燃料の比をその位置における排気ガスの空燃比と称し、吸収及び吸着の双方を含む用語として吸蔵という用語を用いると、NOx吸収剤57は流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出するNOxの吸蔵放出作用を行う。
すなわち、貴金属触媒56として白金Ptを用いNOx吸収剤57を構成する成分としてバリウムBaを用いた場合を例にとって説明すると、流入する排気ガスの空燃比がリーンのとき、すなわち流入する排気ガス中の酸素濃度が高いときには排気ガス中に含まれるNOは図2(A)に示されるように白金Pt56上において酸化されてNO2となり、次いでNOx吸収剤57内に吸収されて炭酸バリウムBaCO3と結合しながら硝酸イオンNO3 −の形でNOx吸収剤57内に拡散する。このようにしてNOxがNOx吸収剤57内に吸収される。流入排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金Pt56の表面でNO2が生成され、NOx吸収剤57のNOx吸収能力が飽和しない限りNO2がNOx吸収剤57内に吸収されて硝酸イオンNO3 −が生成される。なお、NOxが吸着によってNOx吸収剤57に一時的に保持される場合もある。
これに対し、流入排気ガスの空燃比がリッチにされると流入排気ガス中の酸素濃度が低下するために反応が逆方向(NO3 −→NO2)に進み、斯くして図2(B)に示されるようにNOx吸収剤57内の硝酸イオンNO3 −がNO2の形でNOx吸収剤57から放出される。次いで放出されたNOxは排気ガス中に含まれる還元剤例えばHC,CO,H2によって還元される。
一方、NOx選択還元触媒23もハニカム構造をなしており、薄肉の隔壁により互いに分離された複数個の排気ガス流通路を具備する。NOx選択還元触媒23は例えばチタニアから形成された担体上に酸化バナジウムを担持したバナジウム・チタニア触媒又はゼオライトから形成された担体上に銅を担持した銅ゼオライト触媒から構成される。
NOx選択還元触媒23は流入する排気ガス中のアンモニアNH3を保持すると共にアンモニアによりNOxを選択的に還元する性質を有する。この場合、アンモニアは吸着によってNOx選択還元触媒23に保持されると考えられる。
さて、本発明による実施例では通常はリーン空燃比のもとで燃焼が行われる。この場合、上流側NOx吸蔵触媒22u、下流側NOx吸蔵触媒22d、及びNOx選択還元触媒23への流入排気ガスの空燃比はリーンであるので、このとき流入排気ガス中のNOxは上流側NOx吸蔵触媒22u内に吸蔵される。仮に、NOxが上流側NOx吸蔵触媒22uに吸蔵されず上流側NOx吸蔵触媒22uから流出したとしても、このNOxは下流側NOx吸蔵触媒22dに吸蔵される。仮に、NOxが下流側NOx吸蔵触媒22dに吸蔵されず下流側NOx吸蔵触媒22dから流出したとしても、このNOxはNOx選択還元触媒23においてアンモニアにより還元される。したがって、NOxが大気中に排出されるのが確実に抑制される。
しかしながら、機関運転が継続されると上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量が多くなり、ついには上流側NOx吸蔵触媒22uがNOxを吸蔵できなくなってしまう。
そこで本発明による実施例では、上流側NOx吸蔵触媒22uがNOxにより飽和する前に、流入排気ガスの空燃比を一時的にリッチに切り換えるリッチ処理を行い、それによって上流側NOx吸蔵触媒22uからNOxを放出させてN2に還元するようにしている。その結果、上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量が減少され、上流側NOx吸蔵触媒22uが吸蔵し得るNOx量が回復される。
すなわち、図3にXで示されるように上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量QNOxUが上限量MAXを越えると、リッチ処理が行われ、上流側NOx吸蔵触媒22uへの流入排気ガスの空燃比AFEがリッチに切り換えられる。次いで、図3にYで示されるようにリッチ処理があらかじめ定められたリッチ時間tRだけ継続されると、リッチ処理が終了され、流入排気ガスの空燃比AFEがリーンに戻される。なお、図3においてAFSは理論空燃比を表している。
本発明による実施例では、上流側NOx吸蔵触媒22uに流入する排気ガスの空燃比がリッチになるように、燃焼室2内に燃料噴射弁3から燃焼用燃料に加えて追加の燃料を噴射することによって、リッチ処理が行われる。この追加の燃料は燃焼はするが機関出力となって現われない時期に、即ち圧縮上死点後ATDC90°の少し手前で噴射される。別の実施例では、上流側NOx吸蔵触媒22u上流の排気通路内に燃料(炭化水素)を噴射することによってリッチ処理が行われる。
また、本発明による実施例では、流入排気ガスの空燃比AFEがリーンのときに単位時間当たりに上流側NOx吸蔵触媒22uに吸蔵されるNOx量qNOxUを積算することによって、上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量QNOxUが算出される(QNOxU=QNOxU+qNOxU)。
単位時間当たりに上流側NOx吸蔵触媒22uに吸蔵されるNOx量qNOxUは、単位時間当たりに上流側NOx吸蔵触媒22uに流入するNOxの量qN、上流側NOx吸蔵触媒22uの温度TCU、及び吸入空気量Gaの関数として図4(A)に示されるマップの形であらかじめROM32内に記憶されている。なお、吸入空気量Gaは上流側NOx吸蔵触媒22u内を流れる排気ガスの流量を表している。また、単位時間当たりに上流側NOx吸蔵触媒22uに流入するNOxの量、すなわち単位時間当たりに機関から排出されるNOx量qNは機関負荷を表す燃料噴射量QF及び機関回転数Neの関数として図4(B)に示されるマップの形であらかじめROM32内に記憶されている。
ところで、リッチ処理の初期には比較的多量のNOxが上流側NOx吸蔵触媒22uから還元されることなく流出する場合がある。すなわち、図5にXで示されるようにリッチ処理が開始されると、単位時間当たりに上流側NOx吸蔵触媒22uから流出するNOx量qNUEが一時的に増大する。
このような現象が生ずるのは次の理由によると考えられている。すなわち、リッチ処理が開始されると、排気ガスに含まれる還元剤が上流側NOx吸蔵触媒22uの表面に付着している酸素、及び、上流側NOx吸蔵触媒22uが酸素貯蔵機能を有している場合には上流側NOx吸蔵触媒22uから放出された酸素を消費する。その結果、上流側NOx吸蔵触媒22uからNOxが一気に放出されるけれども、このNOxを還元するのに十分な還元剤が存在せず、したがってNOxが還元されることなく上流側NOx吸蔵触媒22uから流出する。
図5に示される例では、リッチ処理が開始されてから時間tSが経過するまでがリッチ処理の初期であり、リッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒22uから流出した総NOx量がQNUEで示されている。
このように上流側NOx吸蔵触媒22uから流出したNOxは次いで下流側NOx吸蔵触媒22dに到達し、下流側NOx吸蔵触媒22dに吸着によって保持される。あるいは、下流側NOx吸蔵触媒22dへの流入排気ガスの空燃比がいまだリーンのときにはNOxが下流側NOx吸蔵触媒22dに吸収される。いずれにしてもNOxが下流側NOx吸蔵触媒22dに吸蔵される。仮に、NOxが下流側NOx吸蔵触媒22dに吸蔵されず下流側NOx吸蔵触媒22dから流出したとしても、このNOxはNOx選択還元触媒23においてアンモニアにより還元される。
次いで、リッチ処理の中期になると、すなわち図5に示される例ではリッチ処理が開始されてからあらかじめ定められた設定時間tSが経過すると、上流側NOx吸蔵触媒22uから放出されたNOxが排気ガス中の還元剤により還元され、上流側NOx吸蔵触媒22uからNOxがほとんど流出しなくなる。なお、この場合、上流側NOx吸蔵触媒22uにおいてNOxは主として窒素N2に還元され、一部のNOxはアンモニアNH3に還元される。このアンモニアは上流側NOx吸蔵触媒22uから流出し、下流側NOx吸蔵触媒22dを通過してNOx選択還元触媒23に到達し、NOx選択還元触媒23に保持される。
上流側NOx吸蔵触媒22uにおいてNOxの還元が行われている間は上流側NOx吸蔵触媒22uからは還元剤がほとんど流出せず、したがって下流側NOx吸蔵触媒22dに吸蔵されているNOxはそのまま保持される。
次いで、上流側NOx吸蔵触媒22uに吸蔵されているほぼすべてのNOxが放出される。この場合、リッチ処理が継続されると、排気ガス中の還元剤が上流側NOx吸蔵触媒22uを通過して下流側NOx吸蔵触媒22dに流入する。その結果、下流側NOx吸蔵触媒22dに吸蔵されているNOxが放出され還元される。したがって、下流側NOx吸蔵触媒22dが吸蔵し得るNOx量が回復される。
また、下流側NOx吸蔵触媒22dでも一部のNOxが還元されてアンモニアが生成される。このアンモニアは下流側NOx吸蔵触媒22dから流出してNOx選択還元触媒23に到達し、NOx選択還元触媒23に保持される。その結果、NOx選択還元触媒23に保持されるアンモニア量を増大することができる。したがって、リッチ処理が行われた後にNOxを十分に浄化することができる。
このように本発明による実施例では、下流側NOx吸蔵触媒22dにおいて十分な量のNOxが放出され又はアンモニアが生成されるまでリッチ処理が継続される。
この場合、下流側NOx吸蔵触媒22dのNOx吸蔵量が多いときには当該NOx吸蔵量が少ないときに比べてリッチ時間tRを長くする必要がある。一方、上述したように、リッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒22uから流出したNOxは下流側NOx吸蔵触媒22dに吸蔵されるので、リッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒22uから流出したNOxの量である初期NOx流出量QNUEが多いときには初期NOx流出量QNUEが少ないときに比べて、下流側NOx吸蔵触媒22のNOx吸蔵量は多くなる。
そこで本発明による実施例では、初期NOx流出量QNUEが多いときには初期NOx流出量QNUEが少ないときに比べてリッチ時間tRを長く設定している。このリッチ時間tRは初期NOx流出量QNUEの関数として図6に示されるマップの形であらかじめROM32内に記憶されている。
初期NOx流出量QNUEはリッチ処理が開始される時点での上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量QNOxRに応じて求められる。すなわち、リッチ処理が開始される時点でのNOx吸蔵量QNOxRが多いときにはNOx吸蔵量QNOxRが少ないときに比べて初期NOx流出量が多くなる。初期NOx流出量QNUEはリッチ処理が開始される時点でのNOx吸蔵量QNOxRの関数として図7に示されるマップの形であらかじめROM32内に記憶されている。
別の実施例では、上流側NOx吸蔵触媒22u下流の排気管21a内にNOxセンサが取り付けられ、NOxセンサからの出力から初期NOx流出量が求められる。
図8は本発明による実施例の排気浄化制御を実行するルーチンを示している。このルーチンは一定時間ごとの割り込みによって実行される。
図8を参照すると、ステップ100では現在、リッチ処理が行われているか否かが判別される。リッチ処理が行われていないときにはステップ101に進み、上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量QNOxUが算出される。続くステップ102では上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量QNOxUが上限値MAXよりも多いか否かが判別される。QNOxU≦MAXのときには処理サイクルを終了する。すなわち、リッチ処理が行われない。QNOxU>MAXのときには次いでステップ103に進み、リッチ処理の実行条件が成立しているか否かが判別される。リッチ処理実行条件が成立していないときには処理サイクルを終了する。すなわち、リッチ処理が行われない。リッチ処理実行条件が成立しているときには次いでステップ104に進み、上流側NOx吸蔵触媒22uからの初期NOx流出量QNEUが求められる。続くステップ105ではリッチ時間tRが設定される。続くステップ106ではリッチ処理が開始される。
リッチ処理が開始されるとステップ100からステップ107に進み、リッチ処理が開始されてからリッチ時間tRが経過したか否かが判別される。リッチ時間tRが経過していないときには処理サイクルを終了する。すなわち、リッチ処理が継続される。リッチ処理tRが経過するとステップ107からステップ108に進み、リッチ処理が終了される。続くステップ109では上流側NOx吸蔵触媒22uのNOx吸蔵量QNOxUがクリアされる。
本発明による別の実施例では、排気ガス中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタ上に下流側NOx吸蔵触媒22dが担持される。
1 機関本体
21 排気管
22u 上流側NOx吸蔵触媒
22d 下流側NOx吸蔵触媒
23 NOx選択還元触媒
21 排気管
22u 上流側NOx吸蔵触媒
22d 下流側NOx吸蔵触媒
23 NOx選択還元触媒
Claims (1)
- 機関排気通路内に順次、上流側NOx吸蔵触媒、下流側NOx吸蔵触媒、及びNOx選択還元触媒を配置し、上流側NOx吸蔵触媒及び下流側NOx吸蔵触媒はそれぞれ、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出して還元する性質を有し、NOx選択還元触媒はアンモニアを保持すると共に保持しているアンモニアによりNOxを選択的に還元する性質を有し、上流側NOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチに切り換えるリッチ処理をリッチ時間だけ行う、内燃機関の排気浄化装置であって、リッチ処理の初期に上流側NOx吸蔵触媒から流出するNOx量が多いときには該NOx量が少ないときに比べてリッチ時間を長く設定する、内燃機関の排気浄化装置。
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2013
- 2013-07-04 JP JP2013140502A patent/JP2015014225A/ja active Pending
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