JP2015013278A - 湿式石灰石−石膏法排煙脱硫方法と装置及び石灰石スラリ製造方法と装置 - Google Patents

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【課題】これまで使用されなかった低品位石灰石の湿式石灰石-石膏法脱硫での利用を可能にし、脱硫性能や石膏品質の低下、循環ポンプなどの摩耗を防止すること。【解決手段】石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とする石灰石焼成装置19と、水分を添加して該生石灰を消化させる消化装置22と、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級する分級装置20と、該分級装置20で得られた消石灰に水を添加して吸収液を得る石灰石スラリタンク7を設け、該石灰石スラリタンク7で得られた石灰石スラリ排ガスの湿式石灰石-石膏法排煙脱硫に用いる。【選択図】図3

Description

本発明は、ボイラなどの燃焼装置から排出される排ガス中の硫黄酸化物を除去する湿式排煙脱硫装置に関わり、これまで脱硫剤として用いられることはなかった低品位石灰石から不純物を除去した高品位脱硫剤を生成し、利用することで、脱硫性能低下や石膏品質の低下、不純物による循環ポンプなどの摩耗の防止を図るものである。
火力発電所等において、化石燃料の燃焼に伴い発生する排煙中の硫黄酸化物を取り除く脱硫システムは、湿式の石灰石-石膏法が主流を占めており、中でも信頼性の高いスプレ方式が多く採用されている。
スプレ方式を採用した従来の石灰石-石膏法湿式排煙脱硫システムの概要図を図4に示す。この石灰石-石膏法湿式排煙脱硫システムは、主に、脱硫吸収塔本体1、ミストエリミネータ2、石灰石スラリ供給設備3、石膏脱水機9、排水処理装置10等から構成される。
ボイラから排出される排ガスは、除塵装置(図示せず)を通過して除塵された後、吸収塔本体1に吸収液循環ポンプ12から送られる炭酸カルシウムを含んだ吸収液が複数のスプレノズル13から噴射され、吸収液と排ガスの気液接触が行われ、排ガス中のSO2を吸収する。SO2を吸収した吸収液は、一旦循環タンク14に溜まり、酸化用撹拌機15によって撹拌されながら酸化用空気供給管から供給される酸化用空気16中の酸素により酸化され、硫酸カルシウム(石膏)を生成する。生成した石膏は吸収液抜出し管から石膏脱水機9に送られ、脱水して石膏17とろ液に分離する。脱水石膏17は回収して建築資材などで再利用されている。脱水ろ液はろ過水槽18に一旦溜められ、一部は排水処理装置10で処理されて排水される。残りの石膏脱水ろ液は石灰石スラリ供給設備3で再利用されたり、脱硫吸収塔本体1に戻される。
石灰石スラリ供給設備において、石灰石サイロ4に蓄えられた脱硫剤として使用する石灰石は湿式ボールミル5で粉砕され、ハイドロサイクロン6で分級された粒子径が小さい石灰石がスラリとして石灰石スラリタンク7に送られる。脱硫吸収塔1への脱硫剤供給は石灰石スラリタンク7から行われる。
図5に例として、従来の湿式脱硫装置にて使用されている石灰石と、湿式脱硫装置では使用されることがない低品位石灰石の成分比較を示す。図4に示すような従来の石灰石供給システムでは石灰石中の不純物も脱硫に有効な石灰石成分とともに脱硫吸収塔1へ供給されることになり、石灰石純度が石膏純度に影響する。特に、純度が低い石灰石を脱硫剤として用いる場合、石膏品質が著しく低下することになり、再利用できなくなる。
また、シリカなどの硬く、溶けにくい物質の濃度が高い低品位石灰石を用いる場合は、循環ポンプ12やスプレノズル13の摩耗が問題になる場合がある。そのため、従来の湿式脱硫装置では図5に脱硫石灰石として示されるような高品位石灰石を用いる必要があった。
不純物を多く含む生石灰の純度を高めて排煙脱硫に使用する公知の技術として、以下の特許文献が挙げられる。
特開2008−285352号公報 特表平10−504238号公報
上記したように、従来の石灰石-石膏法湿式排煙脱硫システムでは、低品質の石灰石を脱硫剤として用いた場合、例えば、カルシウム成分がドロマイトなどの粘土質として含有されている場合、その溶解性の低さから脱硫性能低下、また、シリカやアルミナなどの不純物濃度が高い場合、副生石膏の品質低下、循環ポンプやスプレノズルの摩耗が問題となる。そのため、従来の湿式石灰石-石膏法脱硫では、高品質の石灰石を脱硫剤として用いており、低品位石灰石は利用に適さないとされている。
特許文献1には生石灰の消化効率を向上させるための装置と方法に関する発明であり、効率よく消化反応が行える環状の堰板を有する円筒状ドラム装置に配置した撹拌槽によって有用な消石灰と残渣を分離する方法が開示され、生石灰性状に合わせて消化を行う円筒状ドラム内の堰板の形状、配置を適正化して消化率を向上させ、撹拌槽での撹拌力を調整することで有用な消石灰微粒子と未消化生石灰残渣などの不純物との分離回収を行う方法である。
湿式排煙脱硫装置で従来使用することがなかった不純物含有量が比較的高い石灰石を使用する場合を想定した場合、石灰石は、採掘したものをそのまま使用するため、石灰石性状は一定ではなく、焼成した生石灰の性状も日々変化することになる。また、石灰石中の不純物は有用な石灰成分と比重も大きな違いはなく、消化率を高効率とすると、不純物粒径も小さくなるため、分離回収が困難になることから、撹拌槽での撹拌力による分離回収では、撹拌力の制御に精密さが要求されると予想できる。
また、特許文献2には低品位石灰石でもアンモニウムイオン源を加えて石灰石の溶解度を高めて、排ガスの脱硫率を高めることができる方法が開示されている。
本発明の課題は、これまで使用されなかった低品位石灰石を湿式石灰石-石膏法脱硫方式に利用可能にし、脱硫性能や石膏品質の低下、循環ポンプなどの摩耗を防止することである。
上記本発明の課題は、下記の構成を採用することにより達成できる。
請求項1記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを吸収液と気液接触させることにより、排ガス中の硫黄酸化物を除去する湿式石灰石-石膏法排煙脱硫方法において、石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とし、該生石灰に水分を添加して消化させた後、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級し、得られた消石灰に水を添加し、前記吸収液として用いることを特徴とする湿式石灰石-石膏法排煙脱硫方法である。
請求項2記載の発明は、生石灰から消石灰への消化率を30〜95%の範囲とすることを特徴とする請求項1記載の湿式石灰石-石膏法排煙脱硫方法である。
請求項3記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入して噴霧吸収液と気液接触させて排ガス中の硫黄酸化物を除去する吸収塔と、該吸収塔から落下する吸収液を溜めて再び吸収塔に循環供給する循環タンクを備えた湿式石灰石-石膏法排煙脱硫装置において、吸収塔の前段に、石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とする石灰石焼成装置と、水分を添加して該生石灰を消化させる消化装置と、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級する分級装置と、該分級装置で得られた消石灰に水を添加して前記吸収液を得る石灰石スラリタンクを設け、石灰石スラリタンクからの石灰石スラリを吸収塔へ供給して吸収液とする吸収塔供給配管を設けたことを特徴とする湿式石灰石-石膏法排煙脱硫装置である。
請求項4記載の発明は、石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とし、該生石灰に水分を添加して消化させた後、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級し、得られた消石灰に水を添加して石灰石スラリとし、該石灰石スラリを湿式石灰石-石膏法排煙脱硫用の吸収液として用いることを特徴とする石灰石スラリ製造方法である。
請求項5記載の発明は、石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とする石灰石焼成装置と、前記生石灰に水分を添加して該生石灰を消化させる消化装置と、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級する分級装置と、該分級装置で得られた消石灰に水を添加して湿式石灰石-石膏法排煙脱硫用の吸収液を得る石灰石スラリタンクを設けたことを特徴とする石灰石スラリ製造装置である。
(作用)
脱硫吸収塔での脱硫反応によって副生される石膏の純度を高く維持するには、石灰石中の不純物の脱硫吸収塔への流入量を小さくする必要がある。従来、湿式石灰石-石膏法脱硫において用いられる脱硫剤は石灰石であり、その溶解度は極めて低く、石灰石中に含まれる脱硫反応に寄与しない不純物の大半も難溶性物質であるため、粉砕してスラリとして脱硫吸収塔に供給する場合、石灰石中の不純物も石灰石純度に応じて同時に脱硫吸収塔に供給される。純度の低い石灰石を用いた場合、石灰石中に多く含まれる不純物が石膏品質を低下させ、循環ポンプやスプレノズルの摩耗を引き起こす。
この問題に対して、低品位石灰石の前処理として、焼成と消化を行い、得られた固形物を分級して得られた微粒子を脱硫剤として利用することで、石膏純度を低下させる難溶性不純物の脱硫吸収塔への流入量を低減させることが可能となる。また、難溶性不純物の脱硫吸収塔への流入量が小さくなることで、循環ポンプやスプレノズルの摩耗も低減される。
シリカやアルミナが多く含まれている低品位石灰石を焼成すると、不純物が多く含まれている塊状の生石灰が得られる。この塊状生石灰を水と反応させ、消化する際には、不純物と脱硫剤として有用なカルシウム成分を粒径の違いで分離しやすくするために、低品位石灰石中の不純物の分布状況や粒径から消化率を決定すると効果的である。
これは、塊状生石灰を水和させ、水和生石灰が消石灰微粒子として塊状から細分化される消化反応プロセスにおいて、消石灰微粒子の細分化が水和生石灰の表面から均一ではなく、不純物の分布の少ない部分から始まるという知見を利用している。
つまり、低品位石灰石から焼成と消化、分級を経て得られた消化物中の不純物含有量は、消化率と相関性を持つ。例えば、消化率を高くすると、不純物を多く含む粒子の径も小さくなり、脱硫剤として有用なカルシウム成分との粒径の差が小さくなるため、不純物を分級することが困難となる。一方で、消化率を低くすると、不純物を多く含む粒子の径は大きくなるため、有用なカルシウム成分との粒径の差が大きくなるため、分級が容易になる。
なお、本発明での消化率は、低品位石灰石を焼成した後の生石灰中の酸化カルシウムを水酸化カルシウムに換算した値に対する消化物中の水酸化カルシウムの割合である。即ち、焼成後の生石灰のうち、どれだけが消化したかを表す。
低品位石灰石の具体的な前処理方法としては、用いる低品位石灰石の平均粒径は10〜100mm程度が好ましく、コークスや石炭、重油などで焼成する。得られた生石灰を消化する際の消化率は、添加する水の量、温度、時間、生石灰粒径等によって調節可能であるが、消化時間で調節する方法が容易であり、好ましい。また、消化物は水の添加量によって、スラリとしても粉体としても得ることができる。
前述したように、不純物を多く含む粒子は消石灰に比べてかなり大きい粗粒であるため、粒径の違いによる分級が容易である。低品位石灰石といっても、不純物の分布状況や不純物の粒径は産地によって様々であり、それらを予め評価し、消化率を決定する必要がある。分級にはサイクロンや篩などの通常の分級器で容易に実施可能である。
本発明によれば、低品位石灰石から不純物を簡易な分級によって除去することができ、脱硫副生石膏の純度が高く維持できる。また、前処理で石灰石中の硬く水に溶けにくい不純物を除去するため、それらの脱硫吸収塔への流入量が低減され、循環ポンプやスプレノズルの摩耗を防止することが可能となる。
消化率を変化させたときの低品位石灰石からの不純物の分離性能を示す図である。 本発明を実施した湿式排煙脱硫システムの一実施例を示す図であり、石灰石供給設備として石灰石焼成、水蒸気によって消化率を調整可能な消化の機能を備え、低品位石灰石中の不純物を除去する構成を示す図である。 本発明を実施した湿式排煙脱硫システムの一実施例を示すであり、石灰石中不純物の粒子径が小さい場合を想定した湿式消化、湿式分級の機能を備えた石灰石供給システムの概要を示す図である。 従来の湿式排煙脱硫システムの概要を示す図である。 従来の湿式排煙脱硫装置で利用されている石灰石と、湿式脱硫装置では使用されることがない低品位石灰石の成分比較を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は10〜20mm程度の低品位石灰石を焼成し、不純物含有率39%の生石灰とした。時間を変えて前記生石灰に水を加えて消化反応させた後、目開き425μmの篩で分級したときの微粒側で回収された消石反応物中の不純物濃度を測定し、不純物含有率を算出した。このとき使用した低品位石灰石中の不純物の粒径は比較的大きく、消化率87%での不純物含有率は18%、消化率80%で不純物含有率は14%、消化率70%で11%となった。消化率を低く設定すると、不純物を含む粒子の粒径が大きくなっているため、同じ目開きの篩にて分級したときの微粒子側で回収した消石灰の純度は向上していることがわかる。また、消化率70%で、目開き300μmの篩で分級した場合、不純物の含有率は7%となり、得られた脱硫に有用な消石灰粒子は不純物を含む粒子よりも小さく、分級する粒子径を小さく設定することでも純度を向上させられることがわかる。
上述したように、通常、湿式脱硫装置にて使用される脱硫剤の平均粒径は数μmから数十μmであり、そのオーダーで分級すると、さらに純度を向上させることができる。
湿式排煙脱硫装置において使用する脱硫剤の量は、ガス量やSO2濃度によって変化するが、石灰石ベースで1時間当たり数十トンと膨大な量であるため、消化反応後の有用な消石灰の収率が低くなると、装置規模が大きくなるため不利である。消化後の消石灰の収率の観点から、消化率を300%より小さく設定すると、消化反応物の分級操作が困難となり、さらに、有用な消石灰の収率が低くなるため好ましくない。
図2は本発明を適用した湿式排煙脱硫システムの一実施例を示す図である。
図2において、石灰石は石灰石サイロ4から石灰石焼成装置19へ導入され、コークスや石炭、重油などの燃焼によって焼成され生石灰となる。石灰石焼成装置19で焼成された生石灰は石灰石焼成装置19で加えられた水蒸気21によって消化され、分級器20へと導入される。消化率は生石灰と水蒸気21の接触時間によって調整することができる構造とする。
焼成後の生石灰の消化に水蒸気を用いることで、消化率の制御が容易になるほか、消化物の凝集を防止することができる。分級器20としては、サイクロンや篩など、通常の分級器で容易に分級する手段を用いることができる。分級されて得られた微粒側の粒子は脱硫剤として脱硫吸収塔1で利用され、粗粒側の不純物を多く含む粒子は、さらに消化させて排水処理装置10に送られ、排水処理装置10で処理されてアルカリ剤として利用することが可能である。
また、図2では、消火反応時に発生する熱は、石灰石焼成装置19でのコークスや石炭、重油などの燃焼用空気23の予熱に利用し、石灰石焼成装置19から排出される石灰石から脱離したCO2を含む高温の燃焼排ガスの熱を消化反応に用いる水蒸気21の生成、石灰石サイロ4内の石灰石の予熱に利用している。
分級器20により分級された微粒側粒子を含む脱硫液が石灰石スラリタンク7を経由して脱硫吸収塔1の下部に設けられた循環タンク14に送られる。循環タンク14に落下した吸収液は攪拌機15で攪拌され、同時に吸収液に送られる酸化用空気16により亜硫酸塩は石膏に酸化される。前記石膏を含む吸収液は石膏脱水機9により脱水して石膏17が回収され、残りのろ液はろ過水槽18を経由して排水処理装置10と石灰石スラリタンク7に戻される。脱硫吸収塔1で浄化された排ガスは脱硫吸収塔1の出口に設けられたミストエリミネータ2でミストが除かれて煙突11を経由して大気中に放出される。
図3には本発明を適用した湿式排煙脱硫システムの他の実施例を示す。
図3において図2の実施例と相違しているところは、石灰石焼成装置19からの生石灰は消化槽22において水を添加することで消化され、分級器20へと導入されることである。
消化槽22における消化率は消化槽22から分級器20までの滞留時間や水の添加量で調整している。石灰石中の不純物の粒径が極小さい場合などは湿式消化とし、ハイドロサイクロンなどで分級することで不純物との分離性を保ちながら、消石灰の回収率を向上させることができるため有利となる。
分級器20で分級されて得られた微粒側のスラリは石灰石スラリタンク7を経由して脱硫剤として脱硫吸収塔1で利用され、粗粒側の不純物を多く含むスラリは、さらに消化させて排水処理装置10などで排水処理されてアルカリ剤として利用することが可能である。また、石灰石焼成装置19から排出される石灰石から脱離したCO2を含む高温の燃焼ガスの熱や消化槽22での生石灰の消化反応時に発生する熱は焼成させる石灰石の予熱だけでなく、石膏ろ過後の排水の乾燥固化に利用するなどもできる。
以上、述べたように、本発明の実施例によれば、低品位石灰石から不純物を簡易な分級によって除去することができ、脱硫副生石膏の純度が高く維持できる。また、前処理で石灰石中の硬く水に溶けにくい不純物を除去するため、それらの脱硫吸収塔への流入量が低減され、循環ポンプやスプレノズルの摩耗を防止することが可能となる。
1 脱硫吸収塔
2 ミストエリミネータ
3 石灰石スラリ供給設備
4 石灰石サイロ
5 湿式ボールミル
6 ハイドロサイクロン
7 石灰石スラリタンク
9 石膏脱水機
10 排水処理装置
11 煙突
12 吸収液循環ポンプ
13 スプレノズル
14 循環タンク
15 酸化用撹拌機
16 酸化用空気
17 石膏
18 ろ過水槽
19 石灰石焼成装置
20 分級器
21 水蒸気
22 消化槽
23 燃焼用空気

Claims (5)

  1. ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを吸収液と気液接触させることにより、排ガス中の硫黄酸化物を除去する湿式石灰石-石膏法排煙脱硫方法において、
    石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とし、該生石灰に水分を添加して消化させた後、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級し、得られた消石灰に水を添加し、前記吸収液として用いることを特徴とする湿式石灰石-石膏法排煙脱硫方法。
  2. 生石灰から消石灰への消化率を30〜95%の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の湿式石灰石-石膏法排煙脱硫方法。
  3. ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入して噴霧吸収液と気液接触させて排ガス中の硫黄酸化物を除去する吸収塔と、該吸収塔から落下する吸収液を溜めて
    再び吸収塔に循環供給する循環タンクを備えた湿式石灰石-石膏法排煙脱硫装置において、
    吸収塔の前段に、石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とする石灰石焼成装置と、水分を添加して該生石灰を消化させる消化装置と、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級する分級装置と、該分級装置で得られた消石灰に水を添加して前記吸収液を得る石灰石スラリタンクを設け、
    石灰石スラリタンクからの石灰石スラリを吸収塔へ供給して吸収液とする吸収塔供給配管を設けたことを特徴とする湿式石灰石-石膏法排煙脱硫装置。
  4. 石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とし、該生石灰に水分を添加して消化させた後、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級し、得られた消石灰に水を添加して石灰石スラリとし、該石灰石スラリを湿式石灰石-石膏法排煙脱硫用の吸収液として用いることを特徴とする石灰石スラリ製造方法。
  5. 石灰石を加熱して、該石灰石の一部または全部を不純物を含む生石灰とする石灰石焼成装置と、前記生石灰に水分を添加して該生石灰を消化させる消化装置と、該生石灰中の不純物と消石灰を粒径の違いにより分級する分級装置と、該分級装置で得られた消石灰に水を添加して湿式石灰石-石膏法排煙脱硫用の吸収液を得る石灰石スラリタンクを設けたことを特徴とする石灰石スラリ製造装置。
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