以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
撮像装置の一形態である本実施形態に係るデジタルカメラは、1つのシーンについて複数の視点数の画像を一度の撮影により生成できるように構成されている。互いに視点の異なるそれぞれの画像を視差画像と呼ぶ。本実施形態においては、特に、右目と左目に対応する2つの視点による右視差画像と左視差画像を生成する場合について説明する。本実施形態におけるデジタルカメラは、中央視点による視差のない視差なし画像も、視差画像と共に生成できる。
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ10の構成を説明する図である。デジタルカメラ10は、撮影光学系としての撮影レンズ20を備える。撮影レンズ20は、光軸21に沿って入射する被写体光束を撮像素子100へ導く。撮影レンズ20は、デジタルカメラ10に対して着脱できる交換式レンズであっても構わない。デジタルカメラ10は、撮影レンズ20および撮像素子100に加えて、制御部201、A/D変換回路202、揮発性メモリ203、駆動部204、画像処理部205、メモリカードIF207、操作部208、表示部209、LCD駆動回路210、および不揮発性メモリ233を備える。
なお、図示するように、撮像素子100へ向かう光軸21に平行な方向をZ軸プラス方向と定め、Z軸と直交する平面において紙面奥へ向かう方向をX軸プラス方向、紙面上方向をY軸プラス方向と定める。以降のいくつかの図においては、図1の座標軸を基準として、それぞれの図の向きがわかるように座標軸を表示する。
撮影レンズ20は、複数の光学レンズ群から構成され、シーンからの被写体光束をその焦点面近傍に結像させる。なお、図1では撮影レンズ20を説明の都合上、瞳近傍に配置された仮想的な1枚のレンズで代表して表している。撮像素子100は、撮影レンズ20の焦点面近傍に配置されている。撮像素子100は、複数の画素が二次元的に配列された、例えばCMOSセンサ等のイメージセンサである。詳しくは後述するが、複数の画素のそれぞれは、左右に分割された光電変換部を備える分割画素であり、視差画素または視差なし画素として機能する。いずれを視差画素とし、いずれを視差なし画素とするかについての画素配列パターンは、動的に変化させることができる。したがって、撮像素子100は、種々の画素配列パターンで被写体像を撮像できる。撮像素子100は、駆動部204によりタイミング制御されて、受光面上に結像された被写体像を画素信号に変換してA/D変換回路202へ出力する。
撮像素子100が画素信号をA/D変換回路202へ出力するに当たり、駆動部204は画素信号の読み出しを制御する。駆動部204は、静止画読み出し時においては、画素の素子配列に従った各々の画素信号を第1出力として出力させる。すなわち、撮像素子100の全画素を読み出すように制御する。一方、動画読み出し時においては、縮小配列に従った各々の画素信号を第2出力として出力させる。すなわち、隣接する画素の出力を加算するとともに、予め定められた画素の出力を間引くことにより、撮像素子100の全画素のうち一部の画素のみを読み出すように制御する。駆動部204は、制御部201による制御に従って、第1出力と第2出力とを切り替える。画素信号の読み出しの詳細は後述する。
ここで、素子配列は、撮像素子100に割り当てられている画素の配列である。すなわち、左右に分割された光電変換部を備える画素の二次元的な配列をいい、撮像素子100に静的に定められている配列である。言い換えると、各画素が視差画素または視差なし画素のいずれとして機能するかに関わらず定まる配列である。撮像素子100の素子配列において、上述のように、いずれを視差画素とし、いずれを視差なし画素とするかについての画素配列パターンが動的に変化する。また、縮小配列は、素子配列を間引いた配列であり、素子配列と同様に、各画素が視差画素または視差なし画素のいずれとして機能するかに関わらず定まる配列である。縮小配列の大きさは、例えばユーザ入力に応じて予め設定される。縮小配列において、いずれを視差画素とし、いずれを視差なし画素とするかについての画素配列パターンが動的に変化する。
A/D変換回路202は、撮像素子100が出力する画素信号をデジタル画像信号に変換して揮発性メモリ203へ出力する。画像処理部205は、揮発性メモリ203をワークスペースとして種々の画像処理を施し、撮影画像データを生成する。撮影画像データは、後述するように、撮像素子100の視差なし画素の出力から生成される基準画像データと、撮像素子100の視差画素の出力から生成される視差画像データを包含する。
画像処理部205は、他にも、選択された画像フォーマットに従って画像データを調整するなどの画像処理一般の機能も担う。生成された撮影画像データは、LCD駆動回路210により表示信号に変換され、表示部209に表示される。また、メモリカードIF207に装着されているメモリカード220に記録される。
不揮発性メモリ233は、デジタルカメラ10の動作時に必要な定数、変数、プログラム等を、デジタルカメラ10の非動作時にも失われないように記録している。詳しくは後述するが、不揮発性メモリ233は、静止画撮影に用いられる複数の画素配列パターンと、動画撮影に用いられる複数の画素配列パターンとを対応付けて記憶している。
デジタルカメラ10は、上記の画像処理における各々の要素も含めて、制御部201により直接的または間接的に制御される。制御部201は、定数、変数、プログラム等を適宜揮発性メモリ203に展開して、デジタルカメラ10の制御に利用する。例えば、ユーザによる操作部208を介した選択操作を検出して、互いに対応付けられた静止画用の画素配列パターンおよび動画用の画素配列パターンをカレントの画素配列パターンとして設定する。そして、詳しくは後述するが、制御部201は、設定した画素配列パターンに応じて、各画素の出力を、視差を与える視差画素として機能させるか、視差を与えない視差なし画素として機能させるかを、上記第1出力を実行する場合と上記第2出力を実行する場合で異ならせるように決定する決定部として機能する。また、ユーザによる操作部208を介した撮影モード設定操作を検出して、上記第1出力と上記第2出力とを切り替えるように、駆動部204を制御する。
操作部208は、デジタルカメラ10に関する各種設定に用いられる。例えば、画素配列パターンの設定に用いられる。ユーザは、操作部208を操作することにより、撮影時の画素配列パターンを自由に選択できる。操作部208は、ユーザによる撮影モードの設定にも用いられる。撮影モードには、静止画撮影モードと動画撮影モードが含まれる。ユーザは、操作部208を操作することにより、撮影時の撮影モードを選択できる。
また、操作部208はレリーズスイッチを含む。レリーズスイッチは、押下げ方向に2段階に検知できる押しボタンで構成されている。静止画撮影モードにおいては、制御部201は、1段階目の押下げであるSW1の検知により撮影準備動作であるAF等を実行し、2段階目の押下げであるSW2の検知により撮像素子100による被写体像の取得動作を実行する。詳しくは後述するが、取得された被写体像は、設定されている静止画用の画素配列パターンに従って読み出される。動画撮影モードにおいては、制御部201は、レリーズスイッチの押下の検知により、撮像素子100による被写体像の取得動作を実行する。取得された被写体像は、設定されている動画用の画素配列パターンに従って、順次、画素加算および画素間引きが行われた上で読み出される。
図2は、撮像素子の一部を拡大した様子を概念的に表す概念図である。画素領域には通常10万以上もの画素が配列されている。カラー画像を出力するには、互いに異なる少なくとも2種類のカラーフィルタが配列されればよいが、より高画質のカラー画像を取得するには3種類以上のカラーフィルタを配列するとよい。本実施形態においては、隣接する2画素×2画素の4画素のうち左上画素と右下画素に緑フィルタ(Gフィルタ)、左下画素に赤フィルタ(Rフィルタ)、右上画素に青フィルタ(Bフィルタ)が配されたベイヤー配列101を採用している。各画素111は、単位画素領域の中心に対して左方向に偏位した左側の光電変換部112と、右方向に偏位した右側の光電変換部113とを当該単位画素領域内に含んで構成される。左側の光電変換部112と右側の光電変換部113とは、単位画素領域の中心に対して対称に配置されている。詳しくは後述するが、左側の光電変換部112および右側の光電変換部113に蓄積された電荷をどのように読み出すかによって、各画素111を視差画素および視差なし画素のいずれとしても機能させることができる。
視差画素は、撮影レンズ20を透過する入射光束のうち、光軸から偏位した部分光束を受光し、画素信号に変換して出力する偏位画素である。視差画素には、視差Lt画素と視差Rt画素の2種類が存在する。視差Lt画素は、画素中心に対して左側に到達した部分光束を受光し、画素信号に変換して出力する画素である。視差Rt画素は、画素中心に対して右側に到達した部分光束を受光し、画素信号に変換して出力する画素である。一方、視差なし画素は、偏心のない非偏位画素である。本実施形態においては、左側の光電変換部112および右側の光電変換部113の重心は、単位画素領域の中心に一致する。したがって、単位画素領域の中心に対して左側に到達した部分光束を受光する視差Lt画素の信号と、右側に到達した部分光束を受光する視差Rt画素の信号の加算信号を画素信号として出力することにより、視差なし画素として扱うことができる。
図3は、一画素の回路構成を示す図である。本実施形態における画素111において、フォトダイオード301は、左側の光電変換部を構成する左側フォトダイオード301Lおよび右側の光電変換部を構成する右側フォトダイオード301Rを含む。画素111は、転送トランジスタ302、リセットトランジスタ303、増幅トランジスタ304、および選択トランジスタ305を含む。すなわち、画素111は、いわゆる4トランジスタ型画素構造をなす。左側フォトダイオード301Lは、転送トランジスタ302Lによって電荷蓄積が制御される。右側フォトダイオード301Rは、転送トランジスタ302Rによって電荷蓄積が制御される。すなわち、転送トランジスタ302は、二つのフォトダイオードに対応して個別に設けられる。したがって、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷を個別に転送することができる。一方、リセットトランジスタ303、増幅トランジスタ304、選択トランジスタ305は、二つのフォトダイオードに対して共通に一つ設けられる。以下、回路構成について詳細に説明する。
左側フォトダイオード301Lは、転送トランジスタ302Lに接続される。転送トランジスタ302LのゲートTG1は、転送パルスが供給される転送パルス配線に接続される。転送トランジスタ302Lのドレインは、リセットトランジスタ303のソースに接続される。
右側フォトダイオード301Rは、転送トランジスタ302Rに接続される。転送トランジスタ302RのゲートTG2は、転送パルスが供給される転送パルス配線に接続される。転送トランジスタ302Rのドレインは、リセットトランジスタ303のソースに接続される。
転送トランジスタ302L、302Rのドレインとリセットトランジスタ303のソース間にはフローティングディフュージョン311が形成される。フローティングディフュージョン311は、増幅トランジスタ304のゲートに接続される。なお、図では便宜的に、リセットトランジスタ303とフローティングディフュージョン311を別体として記載したが、リセットトランジスタ303のソースの拡散層がフローティングディフュージョン311の機能を兼ねる。
リセットトランジスタ303のドレインは、電源電圧が供給されるVDD配線に接続され、そのゲートRGはリセットパルスが供給されるリセット配線に接続される。増幅トランジスタ304のドレインは電源電圧が供給されるVDD配線に接続される。また、増幅トランジスタ304のソースは、選択トランジスタ305のドレインに接続される。選択トランジスタのゲートRSELには、選択パルスが供給されるデコーダ配線に接続される。そして、選択トランジスタ305のソースは、出力配線に接続される。
図4は、タイミングチャートを示す図である。図4(a)は、左側フォトダイオード301Lに蓄積された電荷を読み出す流れを説明する図である。左側フォトダイオード301L、右側フォトダイオード301Rは、受光する入射光を電荷に変換して蓄積する。ここではT1に至るまでに、フォトダイオードは所定の時間露光され、電荷が蓄積されているものとする。後述する図4(b)、(c)についても同様である。左側フォトダイオード301Lの信号読み出しの前に、リセット配線を通じてリセットパルスがリセットトランジスタ303のゲートRGに印加されて(T1)、フローティングディフュージョン311の電位はリセットされる。そして、デコーダ配線を通じて選択パルスが選択トランジスタ305のゲートRSELに印加されて(T2)、リセット電位が増幅トランジスタ304および選択トランジスタ305を介して出力配線に伝わり、後段の回路部でリセット信号として読み出される。
リセット後、リセットパルスは解除され、リセットトランジスタ303はオフになる。その後、転送パルスが転送トランジスタ302LのゲートTG1に印加されると(T3)、蓄積された電荷はフローティングディフュージョン311へ転送され、フローティングディフュージョン311の電位は、リセット電位から電荷蓄積後の信号電位になる。すなわち、左側フォトダイオード301Lに蓄積された電荷のみが転送され、信号に寄与する。再び、デコーダ配線を通じて選択パルスが選択トランジスタ305のゲートRSELに印加されると(T4)、電荷蓄積後の信号電位が出力配線に伝わる。後段の回路部で電荷蓄積後の信号電位が読み出され、すでに読み出してあるリセット電位との差を取ることで、画素に入射した光信号に対応する画素信号を得る。以上のように、左側フォトダイオード301Lに蓄積された電荷を画素信号として読み出すことにより、視差Lt画素として機能させることができる。その後、リセットパルスがリセットトランジスタ303のゲートRGに印加され(T5)、同時に転送パルスが転送トランジスタ302LのゲートTG1、転送トランジスタ302RのゲートTG2に印加されると(T5)、左側フォトダイオード301L、右側フォトダイオード301R、およびフローティングディフュージョン311の電位はリセットされる。
図4(b)は、右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷を読み出す流れを説明する図である。図4(b)のT1およびT2における処理は、図4(a)のT1およびT2における処理と同一である。すなわち、フローティングディフュージョン311の電位をリセットし(T1)、リセット電位をリセット信号として後段の回路部で読みだす(T2)。
リセット後、リセットパルスは解除され、リセットトランジスタ303はオフになる。その後、転送パルスが転送トランジスタ302RのゲートTG2に印加されると(T3)、蓄積された電荷はフローティングディフュージョン311へ転送され、フローティングディフュージョン311の電位は、リセット電位から電荷蓄積後の信号電位になる。すなわち、右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷のみが転送され、信号に寄与する。図4(b)のT4以降の処理は、図4(a)のT4以降の処理と同一である。具体的には、電荷蓄積後の信号電位を後段の回路部で読み出し(T4)、すでに読み出してあるリセット電位との差を取ることで、画素に入射した光信号に対応する画素信号を得る。以上のように、右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷を画素信号として読み出すことにより、視差Rt画素として機能させることができる。その後、左側フォトダイオード301L、右側フォトダイオード301R、およびフローティングディフュージョン311の電位がリセットされる。
図4(c)は、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷を読み出す流れを説明する図である。図4(c)のT1およびT2における処理は、図4(a)のT1およびT2における処理と同一である。すなわち、フローティングディフュージョン311の電位をリセットし(T1)、リセット電位をリセット信号として後段の回路部で読みだす(T2)。
リセット後、リセットパルスは解除され、リセットトランジスタ303はオフになる。その後、転送パルスが転送トランジスタ302LのゲートTG1に印加されるとともに(T3)、転送パルスが転送トランジスタ302RのゲートTG2に印加されると(T3)、それぞれに蓄積された電荷はフローティングディフュージョン311へ転送され、フローティングディフュージョン311の電位は、リセット電位から電荷蓄積後の信号電位になる。すなわち、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rのそれぞれに蓄積された電荷が転送され、加算される。図4(c)のT4以降の処理は、図4(a)のT4以降の処理と同一である。具体的には、電荷蓄積後の信号電位を後段の回路部で読み出し(T4)、すでに読み出してあるリセット電位との差を取ることで、画素に入射した光信号に対応する画素信号を得る。以上のように、左側フォトダイオード301Lに蓄積された電荷と右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷を加算して画素信号として読み出すことにより、視差なし画素として機能させることができる。左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rのそれぞれに蓄積された電荷を加算した後に読み出しているので、SN比の観点において有利である。特に、蓄積される電荷量が少ない場合に有効である。
なお、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rのそれぞれに蓄積された電荷を加算せずに読み出すこともできる。この場合に、各フォトダイオード301に蓄積された電荷を時分割で読み出してもよいし、別途走査回路ユニットを設けることにより同時に読み出してもよい。各フォトダイオード301に蓄積された電荷を加算せずに読み出す場合には、一つの画素内に視差Lt画素と視差Rt画素とが存在するとみなせるので、全画素に占める視差画素の密度を高めることができる。したがって、視差なし画素の空間解像度を低下させることなく、視差画素の空間解像度を向上させることができる。以上のように、それぞれの画素を視差画素として機能させるか、視差なし画素として機能させるかによって種々の画素配列パターンを実現できる。
図5は、静止画用の画素配列パターンのバリエーションを概念的に示す概念図である。図において、単位画素領域の中心に対して左方向に偏位した白抜き矩形が配置された画素は、左側の光電変換部に蓄積された電荷のみを読み出す画素(すなわち視差Lt画素)を表す。単位画素領域の中心に対して右方向に偏位した白抜きの矩形が配置された画素は、右側の光電変換部に蓄積された電荷のみを読み出す画素(すなわち視差Rt画素)を表す。単位画素領域の中心に対して偏位していない白抜きの矩形が配置された画素は、両方の光電変換部の電荷を加算して読み出す画素(すなわち視差なし画素)を表す。
また、図5に示す各バリエーションにおいては、4画素を基本単位とするベイヤー配列を、Y軸方向である縦方向に4つ、X軸方向である横方向に4つ含む64画素を基本格子110とする。撮像素子100は、基本格子110が周期的に配列されてなる。なお、図5に示す各バリエーションにおいては、撮像素子100における一つの基本格子110を、その画素配列に一致させてそのまま羅列した様子を示している。各図においては、画素の種類が理解されるように示しているが、実際には各画素に対応した出力値が並ぶ。また、基本格子110内の画素をPIJで表す。例えば、左上画素はP11であり、右上画素はP81である。
図5(a)、(b)は、各画素を視差Lt画素、視差Rt画素、視差なし画素のいずれとして機能させるかを定めた画素配列パターンを示す図である。図5(a)において、視差画素として機能させる画素は以下の通りである。
P11…視差Lt画素+Gフィルタ(=G(Lt))
P15…視差Rt画素+Gフィルタ(=G(Rt))
P27…視差Lt画素+Rフィルタ(=R(Lt))
P32…視差Lt画素+Bフィルタ(=B(Lt))
P51…視差Rt画素+Gフィルタ(=G(Rt))
P55…視差Lt画素+Gフィルタ(=G(Lt))
P63…視差Rt画素+Rフィルタ(=R(Rt))
P76…視差Rt画素+Bフィルタ(=B(Rt))
他の画素は視差なし画素であり、視差無し画素+Rフィルタ(=R(N))、視差なし画素+Gフィルタ(=G(N))、視差無し画素+Bフィルタ(=B(N))のいずれかである。図5(a)に示す基本格子の場合、G(N)=28個に対して、G(Lt)+G(Rt)=2+2=4個であり、R(N)=14個に対して、R(Lt)+R(Rt)=2個、B(N)=14個に対して、B(Lt)+B(Rt)=2個である。RGB比率は、視差Lt画素、視差Rt画素、および視差なし画素のそれぞれについて、ベイヤー配列と同じR:G:B=1:2:1の構成である。図5(a)に示す基本格子110では、視差なし画素と視差Lt画素と視差Rt画素との画素数比はN:Lt:Rt=14:1:1である。視差なし画素の空間解像度は、ベイヤー配列に近い状態を保っている。
図5(b)においては、視差画素として機能させる画素は以下の通りである。
P11…視差Lt画素+Gフィルタ(=G(Lt))
P15…視差Rt画素+Gフィルタ(=G(Rt))
P23…視差Rt画素+Rフィルタ(=R(Rt))
P27…視差Lt画素+Rフィルタ(=R(Lt))
P32…視差Lt画素+Bフィルタ(=B(Lt))
P36…視差Rt画素+Bフィルタ(=B(Rt))
P44…視差Rt画素+Gフィルタ(=G(Rt))
P48…視差Lt画素+Gフィルタ(=G(Lt))
P51…視差Rt画素+Gフィルタ(=G(Rt))
P55…視差Lt画素+Gフィルタ(=G(Lt))
P63…視差Rt画素+Rフィルタ(=R(Rt))
P67…視差Rt画素+Rフィルタ(=R(Rt))
P72…視差Rt画素+Bフィルタ(=B(Rt))
P76…視差Lt画素+Bフィルタ(=B(Lt))
P84…視差Lt画素+Gフィルタ(=G(Lt))
P88…視差Rt画素+Gフィルタ(=G(Rt))
他の画素は視差なし画素であり、視差無し画素+Rフィルタ(=R(N))、視差なし画素+Gフィルタ(=G(N))、視差無し画素+Bフィルタ(=B(N))のいずれかである。図5(b)に示す基本格子の場合、G(N)=24個に対して、G(Lt)+G(Rt)=4+4=8個であり、R(N)=12個に対して、R(Lt)+R(Rt)=2+2=4個、B(N)=12個に対して、B(Lt)+B(Rt)=2+2=4個である。RGB比率は、視差Lt画素、視差Rt画素および視差なし画素のそれぞれについて、ベイヤー配列と同じR:G:B=1:2:1の構成である。図5(b)に示す基本格子110では、視差なし画素と視差Lt画素と視差Rt画素との画素数比はN:Lt:Rt=6:1:1である。図5(b)に示す基本格子110は、図5(a)に示す基本格子に比べて、視差画素の密度がR、G、B成分ともに2倍に増えており、視差なし画素と視差画素のバランスを重視した配列である。
本実施形態に係るデジタルカメラ10の動画読み出しについて説明する前に、撮像素子に視差画素および視差なし画素のいずれかが静的に割り当てられている場合の動画読み出しについて説明する。水平方向に複数の画素を加算するとともに、垂直方向の複数の画素を間引くことにより、動画読み出しを行うことができる。
図6は、画素配列パターンが固定されている場合の動画読み出しを説明する図である。撮像素子300においては、視差Lt画素、視差Rt画素、および視差なし画素のいずれかが各画素に割り当てられている。視差画素は、部分光束のみを透過させるように画素中心から偏位した偏位開口を有する開口マスクを設けることにより構成できる。開口マスクは、例えばカラーフィルタに重ねて設けられる。開口マスクにより、部分光束が画素中心に対して左側に到達するように規定された視差Lt画素を構成できる。同様に、開口マスクにより、部分光束が画素中心に対して右側に到達するように規定された視差Rt画素を構成できる。一方、開口マスクを設けないことにより、偏心のない画素として、撮影レンズ20を透過する入射光束の全体を受光する視差なし画素を構成できる。
図6(a)は、撮像素子300の画素配列パターンを示す。図6(a)に示す撮像素子300において、4画素を基本単位とするベイヤー配列を、Y軸方向である縦方向に4つ、X軸方向である横方向に4つ含む64画素を基本格子310とする。基本格子310においては、視差なし画素と視差Lt画素と視差Rt画素との画素数比はN:Lt:Rt=6:1:1である。つまり、図5(b)に示す基本格子110に相当する。図6(a)においては、基本格子310が縦方向および横方向のそれぞれに三つずつ配列されている。画素の位置を(i、j)で表す。例えば、左上端の画素の位置は、(1、1)であり、右下端の画素の位置は、(24、24)である。また、基本格子310内の画素をPIJで表す。
静止画撮影時には、撮像素子300の全画素の画素信号が読み出される。一方、動画撮影時には、撮像素子300の一部の画素の画素信号が読み出される。図6(b)は、動画読み出し時の出力配列パターンを示す。ここでは、出力配列パターンは、水平方向に隣接する同色の3画素を加算するとともに、垂直方向に3画素間引く、すなわち2行分間引くことにより得られる。図6(c)は、図6(b)に対応しており、出力配列パターンの基本格子320における各画素の信号成分を示す図である。以下、動画読み出しについて、特に、Gフィルタの画素を例に挙げて説明する。
例えば、図6(a)において、(1、1)に位置するGLt画素321−1の画素値と、(3、1)に位置するG画素の画素値321−2と、(5、1)に位置するGRt画素321−3の画素値とを加算することにより、図6(b)、(c)の加算結果321に示すように、動画読み出し時の画素値を得ることができる。GLt画素の画素値とGRt画素の画素値との和がG画素の画素値に相当するとみなせば、二つのG画素の画素値の加算結果に相当する画素値が得られることになる。ただし、全て視差なし画素の出力を加算する場合に比べて、得られる画素値の出力は略2/3となる。
図6(a)において、(7、1)に位置するG画素322−1の画素値と、(9、1)に位置するGLt画素322−2の画素値と、(11、1)に位置するG画素322−3の画素値とを加算することにより、図6(b)、(c)の加算結果322に示すように、動画読み出し時の画素値を得ることができる。得られる画素値は、視差画素としてGLt画素の画素値のみを含むので、全体として視差画素に相当する画素値とみなすことができる。ただし、視差画素の出力と視差なし画素の出力とが混在しているので、全て視差画素の出力を加算する場合に比べて、視差画素の出力の割合が相対的に低下し、視差成分が小さくなる。
図6(a)において、(1、3)に位置するG画素323−1の画素値と、(3、3)に位置するG画素323−2の画素値と、(5、3)に位置するG画素323−3の画素値とを加算することにより、図6(b)、(c)の加算結果323に示すように、動画読み出し時の画素値を得ることができる。この場合には、全て視差なし画素の出力を加算することになる。加算結果321と加算結果323を比べると、共に視差なし画素に相当する画素値であるが、これらの画素値の大きさは異なる。すなわち、同色の同種類の画素であっても画素値にバラつきが生じている。
また、図6(a)の画素配列パターンにおける基本格子310と、図6(b)の出力配列パターンにおける基本格子320とを比べると、配置位置が異なる場合がある。上述の例では、図6(a)の基本格子310においては、P11がGLt画素、P31がG画素であるのに対し、図6(b)の基本格子320においては、P11がG画素に相当する出力、P31がGLt画素に相当する出力であり、配置位置が入れ替わっている。
後述する視差画像データを生成する処理においては、各画素においてカラー毎に視差Lt画素として機能しているのか、視差Rt画素として機能しているのか、視差なし画素として機能しているのかを定めておかねばならない。したがって、静止画用と動画用とで画素配列パターンが異なれば、静止画用の生成アルゴリズムと動画用の生成アルゴリズムが必要になる。生成処理を高速化するには、これらのアルゴリズムをハードウェアとして実装することが効果的であるが、両方のアルゴリズムをハードウェアとして実装するとサイズ面およびコスト面で不利である。
以上のように、画素配列パターンが固定されている場合には、図6(a)の基本格子310と図6(b)の基本格子320とが異なる。したがって、画素加算および画素間引きを施した画像と施していない画像とで、同種類の画素における輝度の均一性、視差の立体感等の画質上の違いが顕著になる。なお、視差なし画素と視差Lt画素と視差Rt画素との画素数比がN:Lt:Rt=14:1:1、すなわち、図5(a)に示す基本格子110に相当する場合にも、撮像素子の画素配列パターンの基本格子と出力配列パターンの基本格子とが異なる。詳細な説明は省略するが、この場合には、撮像素子の画素配列パターンと出力配列パターンのそれぞれの基本格子内において、視差画素と視差なし画素の比率が異なる。具体的には、出力配列パターンの基本格子内の視差画素数は、画素配列パターンの基本格子内の視差画素数よりも多くなる。結果として、視差なし画素と視差Lt画素と視差Rt画素との画素数比がN:Lt:Rt=6:1:1の場合以上に、画素加算および画素間引きを施した画像と施していない画像とで画質上の違いが顕著になる。
続いて、本実施形態に係るデジタルカメラ10の動画読み出しについて説明する。図6の場合と同様、水平方向に隣接する同色の3画素を加算するとともに、垂直方向に3画素間引く場合について説明する。
図7は、図5(b)に示す基本格子110を採用した場合の動画読み出しを説明する図である。図5と同様に、単位画素領域の中心に対して左方向に偏位した白抜き矩形が配置された画素は、視差Lt画素を表す。単位画素領域の中心に対して右方向に偏位した白抜きの矩形が配置された画素は、視差Rt画素を表す。単位画素領域の中心に対して偏位していない白抜きの矩形が配置された画素は、視差なし画素を表す。また、白抜き矩形が配置されていない画素は、動画読み出し時に間引かれる画素を表す。後述する図8、図12についても同様である。また、図6と同様に、画素の位置を(i、j)で表し、基本格子110内の画素をPIJで表す。以下では、特に、Gフィルタの画素を例に挙げて説明する。
図7(a)は、静止画用の画素配列パターンを示す図である。図7(b)は、図7(a)の静止画用の画素配列パターンに対応する動画用の画素配列パターンを示す図である。図7(c)は、動画読み出し時の出力配列パターンを示す。
動画用の画素配列パターンは、対応する静止画用の画素配列パターンおよび駆動部204による読み出し方法に応じて決定される。静止画用の画素配列パターンおよび駆動部204による読み出し方法が決まっていれば、動画読み出し時の出力配列パターンの基本格子120が静止画用の画素配列パターンの基本格子110と同一になるように、動画用の画素配列パターンを決めることができる。すなわち、撮像素子100の各画素を視差画素として機能させるか、視差なし画素として機能させるかを決定することができる。
具体的には、制御部201は、静止画用の画素配列パターンと出力配列パターンのそれぞれの基本格子において、画素信号として視差を与える視差信号を出力する画素と視差を与えない非視差信号を出力する画素の比率が等しくなるように、左右の光電変換部の出力方式を選択して定める。ここで、静止画用の画素配列パターンにおいては、視差信号および非視差信号はそれぞれ一つの画素の画素信号であるのに対し、出力配列パターンにおいては、視差信号および非視差信号はそれぞれ複数の画素の画素信号を加算した結果得られる信号である。つまり、出力配列パターンにおいては、複数の画素の画素信号を加算した結果が視差を与えるものであれば視差信号となり、視差を与えるものでなければ非視差信号となる。
制御部201は、静止画用の画素配列パターンと出力配列パターンのそれぞれの基本格子において、カラーフィルタ毎に、視差信号を出力する画素と非視差信号を出力する画素の比率が等しくなるように、左右の光電変換部の出力方式を選択して定めるとよい。さらに、静止画用の画素配列パターンと出力配列パターンのそれぞれの基本格子において、静止画用の画素配列パターンと出力配列パターンのそれぞれの基本格子が互いに一致するように、より詳細には、視差信号を出力する画素と非視差信号を出力する画素の位置が一致するように、左右の光電変換部の出力形式を選択して定めるとよい。さらに、画素加算によって視差信号同士、および非視差信号同士がそれぞれ加算されるように、左右の光電変換部出力形式を選択して定めるとよい。
例えば、図7(a)の画素配列パターンの(1、1)はGLt画素であるので、図7(b)の画素配列パターンに示すように、(1、1)に位置する画素331−1、(3、1)に位置する画素331−2、(5、1)に位置する画素331−3の全てをGLt画素として機能させる。すなわち、これらの画素については左側の光電変換部のみから電荷を読み出す。そうすると、これら3画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP11の出力331は、三つのGLt画素の画素値を加算した値となる。
図7(a)の画素配列パターンの(3、1)はG画素であるので、図7(b)に示すように、(7、1)に位置する画素332−1、(9、1)に位置する画素332−2、(11、1)に位置する画素332−3の全てをG画素として機能させる。すなわち、これらの画素については左側の光電変換部および右側の光電変換部の両方から電荷を読み出し加算する。そうすると、これらの3画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP13の出力332は、三つのG画素の画素値を加算した値となる。
図7(a)の画素配列パターンの(1、3)はG画素であるので、図7(b)に示すように、(1、4)に位置する画素333−1、(3、4)に位置する画素333−2、(5、4)に位置する画素333−3の全てをG画素として機能させる。そうすると、これらの3画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP31の出力333は、三つのG画素の画素値を加算した値となる。
以上のように、GLt画素の画素値同士、G画素の画素値同士をそれぞれ加算することにより、動画読み出し時におけるそれぞれの感度を向上させることができる。すなわち、基本格子120内の視差なし画素のそれぞれにおいて、得られる画素値の出力が低下することを抑制でき、視差画素のそれぞれにおいて、視差成分が相対的に低下することを抑制できる。また、同種類の画素の画素値を加算するので、基本格子120内の同種の画素間において画素値のバラつきを抑制できる。
なお、ここでは、Gフィルタの画素を例に挙げて説明したが、Bフィルタの画素およびRフィルタの画素についても同様である。図7(a)の基本格子110と図7(b)の基本格子120を比べると、画素配列が一致している。したがって、画素加算および画素間引きを施した画像と施していない画像とで、同種類の画素における輝度の均一性、視差の立体感等の画質上の違いを抑制できる。
図8は、図5(a)に示す基本格子110を採用した場合の動画読み出しを説明する図である。図8(a)は、静止画用の画素配列パターンを示す図である。図8(b)は、図8(a)の静止画用の画素配列パターンに対応する動画用の画素配列パターンを示す図である。図8(c)は、動画読み出し時の出力配列パターンを示す。
図7の場合と同様に、制御部201は、動画読み出し時の出力配列パターンの基本格子120が静止画用の画素配列パターンの基本格子110と同一になるように、動画用の画素配列パターンを決める。
例えば、図8(a)の画素配列パターンの(1、1)はGLt画素であるので、図8(b)の画素配列パターンに示すように、(1、1)に位置する画素341−1、(3、1)に位置する画素341−2、(5、1)に位置する画素341−3の全てをGLt画素として機能させる。そうすると、これら3画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP11の出力341は、三つのGLt画素の画素値を加算した値となる。
図8(a)の画素配列パターンの(3、1)はG画素であるので、図8(b)に示すように、(7、1)に位置する画素342−1、(9、1)に位置する画素342−2、(11、1)に位置する画素342−3の全てをG画素として機能させる。そうすると、これらの3画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP31の出力342は、三つのG画素の画素値を加算した値となる。
図8(a)の画素配列パターンの(1、3)はG画素であるので、図8(b)に示すように、(1、4)に位置する画素343−1、(3、4)に位置する画素343−2、(5、4)に位置する画素343−2の全てをG画素として機能させる。そうすると、これらの3画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP31の出力343は、三つのG画素の画素値を加算した値となる。
以上のように、GLt画素の画素値同士、G画素の画素値同士をそれぞれ加算することにより、動画読み出し時におけるそれぞれの感度を向上させることができる。また、同種類の画素の画素値を加算するので、基本格子120内の同種の画素間において画素値のバラつきを抑制できる。
なお、ここでは、Gフィルタの画素を例に挙げて説明したが、Bフィルタの画素およびRフィルタの画素についても同様である。図8(a)の基本格子110と図8(b)の基本格子120を比べると、画素配列が一致している。したがって、画素加算および画素間引きを施した画像と施していない画像とで、同種類の画素における輝度の均一性、視差の立体感等の画質上の違いを抑制できる。
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ10は、静止画を撮影する場合には、静止画撮影のための最適な画素配列パターンを使用し、動画を撮影する場合には、動画撮影のための最適な画素配列パターンを使用する。そして、動画を撮影する場合には、出力配列パターンと静止画用の画素配列パターンのそれぞれの基本格子が同一となるように、動画用の画素配列パターンを決めている。したがって、画素加算および画素間引きを施した画像と施していない画像との間の差を抑制できる。
次に、撮像素子100から出力される撮影画像データから2D画像データと視差画像データを生成する処理の概念を説明する。図9は、基準画像データとしての2D画像データと視差画像データの生成処理の例を説明する図である。図9においては、図5(a)に示す基本格子を例に挙げて説明する。
基本格子における視差画素および視差なし画素の配列からもわかるように、撮像素子100の出力をその画素配列に一致させてそのまま羅列しても、特定の像を表す画像データにはならない。撮像素子100の画素出力を、同一に特徴付けられた画素グループごとに分離して寄せ集めてはじめて、その特徴に即した一つの像を表す画像データが形成される。例えば、左右の視差画素をそれぞれ寄せ集めると、互いに視差を有する左右の視差画像データが得られる。このように、同一に特徴付けられた画素グループごとに分離して寄せ集められたそれぞれの画像データを、プレーンデータと呼ぶ。
画像処理部205は、撮像素子100の画素配列順にその出力値(画素値)が羅列されたRAW元画像データを受け取り、複数のプレーンデータに分離するプレーン分離処理を実行する。図の左列は、2D画像データとしての2D−RGBプレーンデータの生成処理の例を示す。
2D−RGBプレーンデータを生成するにあたり、画像処理部205は、まず視差画素の画素値を除去して、空格子とする。そして、空格子となった画素値を、周辺画素の画素値を用いて補間処理により算出する。例えば、空格子P11の画素値は、斜め方向に隣接するGフィルタ画素の画素値である、P−1−1、P2−1、P−12、P22の画素値を平均化演算して算出する。また、例えば空格子P63の画素値は、上下左右に1画素飛ばして隣接するRフィルタの画素値である、P43、P61、P83、P65の画素値を平均化演算して算出する。同様に、例えば空格子P76の画素値は、上下左右に1画素飛ばして隣接するBフィルタの画素値である、P56、P74、P96、P78の画素値を平均化演算して算出する。
このように補間された2D−RGBプレーンデータは、ベイヤー配列を有する通常の撮像素子の出力と同様であるので、その後は2D画像データとして各種処理を行うことができる。すなわち、公知のベイヤー補間を行って、各画素にRGBデータの揃ったカラー画像データを生成する。画像処理部205は、静止画データを生成する場合にはJPEG等の、動画データを生成する場合にはMPEG等の、予め定められたフォーマットに従って一般的な2D画像としての画像処理を行う。
画像処理部205は、2D−RGBプレーンデータをさらに色ごとに分離し、上述のような補間処理を施して、基準画像データとしての各プレーンデータを生成する。すなわち、緑色の基準画像プレーンデータとしてのGn0プレーンデータ、赤色の基準画像プレーンデータとしてのRn0プレーンデータ、および青色の基準画像プレーンデータとしてのBn0プレーンデータの3つを生成する。これらのプレーンデータは、視差画素に対して密度の高い視差なし画素をベースとして生成されるので、次に述べる視差画像データのプレーンデータよりは高解像である。
図の右列は、視差画素データを構成するプレーンデータとしての2つのGプレーンデータ、2つのRプレーンデータおよび2つのBプレーンデータの生成処理の例を示す。2つのGプレーンデータは、左視差画像データとしてのGLtプレーンデータと右視差画像データとしてのGRtプレーンデータであり、2つのRプレーンデータは、左視差画像データとしてのRLtプレーンデータと右視差画像データとしてのRRtプレーンデータであり、2つのBプレーンデータは、左視差画像データとしてのBLtプレーンデータと右視差画像データとしてのBRtプレーンデータである。
GLtプレーンデータを生成するにあたり、画像処理部205は、撮像素子100の全出力値からG(Lt)画素の画素値以外の画素値を除去して空格子とする。すると、基本格子には、P11とP55の2つの画素値が残る。そこで、基本格子を縦横に4等分し、左上の16画素分をP11の出力値で代表させ、右下の16画素分をP55の出力値で代表させる。そして、右上の16画素分および左下の16画素分は、上下左右に隣接する周辺の代表値を平均化演算して補間する。すなわち、GLtプレーンデータは、16画素単位で一つの値を有する。
同様に、GRtプレーンデータを生成するにあたり、画像処理部205は、撮像素子100の全出力値からG(Rt)画素の画素値以外の画素値を除去して空格子とする。すると、基本格子には、P51とP15の2つの画素値が残る。そこで、基本格子を縦横に4等分し、右上の16画素分をP51の出力値で代表させ、左下の16画素分をP15の出力値で代表させる。そして、左上の16画素分および右下の16画素分は、上下左右に隣接する周辺の代表値を平均化演算して補間する。すなわち、GRtプレーンデータは、16画素単位で一つの値を有する。このようにして、Gn0プレーンデータよりは解像度の低いGLtプレーンデータとGRtプレーンデータを生成することができる。
RLtプレーンデータを生成するにあたり、画像処理部205は、撮像素子100の全出力値からR(Lt)画素の画素値以外の画素値を除去して空格子とする。すると、基本格子には、P27の画素値が残る。この画素値を基本格子の64画素分の代表値とする。同様に、RRtプレーンデータを生成するにあたり、画像処理部205は、撮像素子100の全出力値からR(Rt)画素の画素値以外の画素値を除去して空格子とする。すると、基本格子には、P63の画素値が残る。この画素値を基本格子の64画素分の代表値とする。このようにして、Rn0プレーンデータよりは解像度の低いRLtプレーンデータとRRtプレーンデータが生成される。この場合、RLtプレーンデータとRRtプレーンデータの解像度は、GLtプレーンデータとGRtプレーンデータの解像度よりも低い。
BLtプレーンデータを生成するにあたり、画像処理部205は、撮像素子100の全出力値からB(Lt)画素の画素値以外の画素値を除去して空格子とする。すると、基本格子には、P32の画素値が残る。この画素値を基本格子の64画素分の代表値とする。同様に、BRtプレーンデータを生成するにあたり、画像処理部205は、撮像素子100の全出力値からB(Rt)画素の画素値以外の画素値を除去して空格子とする。すると、基本格子には、P76の画素値が残る。この画素値を基本格子の64画素分の代表値とする。このようにして、Bn0プレーンデータよりは解像度の低いBLtプレーンデータとBRtプレーンデータが生成される。この場合、BLtプレーンデータとBRtプレーンデータの解像度は、GLtプレーンデータとGRtプレーンデータの解像度よりも低く、RLtプレーンデータとRRtプレーンデータの解像度と同等である。
本実施形態においては、画像処理部205は、これらのプレーンデータを用いて、高解像な左側視点のカラー画像データおよび右側視点のカラー画像データを生成する。
赤色視差プレーン(RLt0プレーンデータとRRt0プレーンデータ)は、Rn0プレーンデータの画素値と、RLtプレーンデータおよびRRtプレーンデータの画素値とを用いて生成する。具体的には、例えばRLt0プレーンデータの対象画素位置(im,jn)の画素値RLt0mnを算出する場合、まず、画像処理部205は、Rn0プレーンデータの同一画素位置(im,jn)から画素値Rn0mnを抽出する。次に、画像処理部205は、RLtプレーンデータの同一画素位置(im,jn)から画素値RLtmnを、RRtプレーンデータの同一画素位置(im,jn)から画素値RRtmnを抽出する。そして、画像処理部205は、画素値Rn0mnを、画素値RLtmnとRRtmnの比で分配して画素値RLt0mnを算出する。具体的には、以下の式(1)により算出する。
RLt0mn=2Rn0mn×RLtmn/(RLtmn+RRtmn) …(1)
同様に、RRt0プレーンデータの対象画素位置(im,jn)の画素値RRt0mnを算出する場合も、画像処理部205は、画素値Rn0mnを画素値RLtmnと画素値RRtmnの比で分配して算出する。具体的には、以下の式(2)により算出する。
RRt0mn=2Rn0mn×RRtmn/(RLtmn+RRtmn) …(2)
画像処理部205は、このような処理を、左端かつ上端の画素である(1、1)から右端かつ下端の座標である(i0,j0)まで順次実行する。
そして、高解像な赤色視差プレーンであるRLt0プレーンデータとRRt0プレーンデータの生成処理が完了したら、次に高解像な緑色視差プレーンであるGLt0プレーンデータとGRt0プレーンデータの生成処理を実行する。具体的には、上述の説明においてRn0プレーンデータの同一画素位置(im,jn)から画素値Rn0mnを抽出する代わりに、Gn0プレーンデータの同一画素位置(im,jn)から画素値Gn0mnを抽出して、同様に処理する。さらに、高解像な緑色視差プレーンであるGL0tプレーンデータとGRt0プレーンデータの生成処理が完了したら、次に高解像な青色視差プレーンであるBLt0プレーンデータとBRt0プレーンデータの生成処理を実行する。具体的には、上述の説明においてRn0プレーンデータの同一画素位置(im,jn)から画素値Rn0mnを抽出する代わりに、Bn0プレーンデータの同一画素位置(im,jn)から画素値Bn0mnを抽出して、同様に処理する。
以上の処理により、左側視点の高解像なカラー画像データ(RLt0プレーンデータ、GLt0プレーンデータ、BLt0プレーンデータ)および右側視点の高解像なカラー画像データ(RRt0プレーンデータ、GRt0プレーンデータ、BRt0プレーンデータ)が生成される。すなわち、実際には撮像素子100の画素として存在しない、RGBいずれかのカラーフィルタを併せ持つ視差L画素および視差R画素の仮想的な出力として、左側視点および右側視点のカラー画像データを、比較的簡易な処理により取得することができる。したがって、これらの画像データを3D画像対応の再生装置で再生すれば、ユーザは、カラー画像としての高解像な3D映像を鑑賞できる。特に、処理が簡易なので高速に画像データを生成することができ、動画に対しても対応できる。
本実施形態によれば、動画読み出し時の出力配列パターンの基本格子は、静止画用の画素配列パターンの基本格子110と同一であるので、静止画用の生成アルゴリズムと動画用の生成アルゴリズムとを分けなくてもよい。すなわち、撮影モードに関わらず、視差画像データ生成用の共通のアルゴリズムを利用することができる。
以上の説明では、画素は、単位画素領域の中心に対して左方向に偏位した左側の光電変換部と、右方向に偏位した右側の光電変換部とを当該単位画素領域内に含む構成であったが、単位画素領域の中心に対して偏位していない光電変換部をさらに含む構成であってもよい。
図10は、回路構成のバリエーションを説明する図である。フォトダイオード301は、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rに加えて、単位画素領域の中心に対して偏位していない中央の光電変換部を構成する中央フォトダイオード301Cを含む。図10に示す画素111は、図3に示す画素111の回路構成に加えて、転送トランジスタ302Cを備える。図10に示す画素においても、図3に示す画素と同様に、転送トランジスタ302は、各フォトダイオードに対応して個別に設けられるのに対し、リセットトランジスタ303、増幅トランジスタ304、選択トランジスタ305は、全てのフォトダイオードに対して共通に一つ設けられる。中央フォトダイオード301Cは、転送トランジスタ302Cによって電荷蓄積が制御される。中央フォトダイオード301Cは、転送トランジスタ302Cに接続される。転送トランジスタ302CのゲートTG3は、転送パルスが供給される転送パルス配線に接続される。転送トランジスタ302Cのドレインは、リセットトランジスタ303のソースに接続される。
図3に示した画素111と同様に、左側フォトダイオード301Lに蓄積された電荷を画素信号として読み出すことにより、視差Lt画素として機能させることができる。右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷を画素信号として読み出すことにより、視差Rt画素として機能させることができる。ここで、図10に示す左側フォトダイオード301Lは、図3に示す左側フォトダイオード301Lに比べて重心が左方向に寄っている。図10に示す右側フォトダイオード301Rは、図3に示す右側フォトダイオード301Rに比べて重心が右方向に寄っている。すなわち、図10に示す左側フォトダイオード301Lの重心と右側フォトダイオード301Rの重心との距離は、図3に示す左側フォトダイオード301Lの重心と右側フォトダイオード301Rの重心との距離より長くなっている。したがって、図10に示す画素111の視差量は、図3に示す画素111の視差量よりも大きくなる。また、左側フォトダイオード301Lに蓄積された電荷と右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷と中央フォトダイオード301Cに蓄積された電荷を加算して画素信号として読み出すことにより、視差なし画素として扱うことができる。
左側フォトダイオード301Lに蓄積された電荷と中央フォトダイオード301Cに蓄積された電荷とを加算して読み出した画素信号を、視差Lt画素の画素信号として扱うこともできる。同様に、右側フォトダイオード301Rに蓄積された電荷と中央フォトダイオード301Cに蓄積された電荷とを加算して読み出した画素信号を、視差Rt画素の画素信号として扱うこともできる。この場合には、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rのそれぞれに蓄積された電荷を単独で読み出す場合に比べて、視差量は小さくなる。一方で、中央フォトダイオード301Cに蓄積された電荷を加算することにより、感度を高めることができる。以上のことから、視差量の大きさを優先する場合には、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rのそれぞれに蓄積された電荷を単独で読み出すとよい。感度を優先する場合には、左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rのそれぞれに蓄積された電荷に中央フォトダイオード301Cに蓄積された電荷を加算して読み出すとよい。
図11は、フォトダイオード301のバリエーションを説明する図である。図11(a)、(b)は、単位画素領域内に形成された複数のフォトダイオード301の形状が非対称な場合を示す図である。図11(a)においては、左側フォトダイオード301Lは右側フォトダイオード301Rよりも幅広に形成されている。図11(a)の左側フォトダイオード301Lは、図10の左側フォトダイオード301Lと中央フォトダイオード301Cとを一体的に形成したものに相当する。図11(a)の左側フォトダイオード301Lは、図10の左側フォトダイオード301Lと中央フォトダイオード301Cとの間の分離部分に相当する部分もフォトダイオードとして機能させることができるので、感度を向上させることができる。
図11(b)においては、右側フォトダイオード301Rは左側フォトダイオード301Lよりも幅広に形成されている。図11(b)の右側フォトダイオード301Rは、図10の右側フォトダイオード301Rと中央フォトダイオード301Cとを一体的に形成したものに相当する。図11(b)の右側フォトダイオード301Rは、図10の右側フォトダイオード301Rと中央フォトダイオード301Cとの間の分離部分に相当する部分もフォトダイオードとして機能させることができるので、感度を向上させることができる。
図11(c)は、視差量を優先する場合のフォトダイオードの配置を示す図である。図3に示す構成と比較すると、左側フォトダイオード301Lと右側フォトダイオード301Rとの間の距離が離れている。左側フォトダイオード301Lと右側フォトダイオード301Rとの間の分離度を高めることにより、視差量を大きくすることができる。また、左側フォトダイオード301Lと右側フォトダイオード301Rとの間の分離度が異なる画素が混在してもよい。例えば、図3に示す画素と図11(c)に示す画素が混在してもよい。この場合には、視差量を優先するか、または感度を優先するかをユーザ操作によって選択してもよい。
左側フォトダイオード301Lおよび右側フォトダイオード301Rのそれぞれを、上下に分割してもよい。この場合には、単位画素領域内に四つのフォトダイオードが形成されることになる。
図11(d)は、四つのフォトダイオードが配置された例を示す図である。左側の上下のフォトダイオード301L1、301L2に蓄積された電荷を加算して画素信号として読み出すことにより、視差Lt画素として機能させることができる。右側の上下のフォトダイオード301R1、301R2に蓄積された電荷を加算して画素信号として読み出すことにより、視差Rt画素として機能させることができる。また、四つのフォトダイオードに蓄積された電荷を加算して画素信号として読み出すことにより、視差なし画素として機能させることができる。
上述したように、静止画用の画素配列パターンおよび駆動部による読み出し方法が決まっていれば、出力配列パターンと静止画用の画素配列パターンのそれぞれの基本格子が互いに同一になるように、動画用の画素配列パターンを決めることができるので、静止画用の画素配列パターンおよび駆動部による読み出し方法に応じて、種々の動画用の画素配列パターンを決めることができる。
図12は、画素配列パターンおよび動画読み出しのバリエーションを説明する図である。図12(a)は、静止画用の画素配列パターンを説明する図である。図12(a)においては、ベイヤー配列を構成する4画素のうち、左下画素と右上画素は、視差なし画素であり、左上画素と右下画素は、視差画素である。具体的には、左上画素が視差Lt画素であり、右下画素が視差Rt画素である。
図12(b)は、動画読み出しのバリエーションを説明する図である。図12(b)においては、水平方向に隣接する同色の3画素を加算するとともに、水平方向に3画素および垂直方向に5画素間引いている。図示するように、制御部201は、動画読み出し時の出力配列パターンの基本格子120が静止画用の画素配列パターンの基本格子110と同一になるように、動画用の画素配列パターンを決める。例えば、図12(a)の画素配列パターンの(1、1)はGLt画素であるので、図12(b)の画素配列パターンに示すように、(1、1)、(3、1)、(5、1)の全てをGLt画素として機能させる。そうすると、これら3画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP11の出力は、三つのGLt画素の画素値を加算した値となる。
図12(c)は、動画読み出しのバリエーションを説明する図である。図12(c)においては、水平方向および垂直方向に隣接する同色の9画素(水平方向3画素および垂直方向3画素の合計9画素)を加算するとともに、水平方向および垂直方向に3画素間引いている。図示するように、制御部201は、動画読み出し時の出力配列パターンの基本格子120が静止画用の画素配列パターンの基本格子110と同一になるように、動画用の画素配列パターンを決める。例えば、図12(a)の画素配列パターンの(1、1)はGLt画素であるので、図12(c)の画素配列パターンに示すように、(1、1)、(3、1)、(5、1)、(1、3)、(3、3)、(5、3)、(1、5)、(3、5)、(5、5)の全てをGLt画素として機能させる。そうすると、これら9画素の画素値を加算することにより得られる基本格子120のP11の出力は、九つのGLt画素の画素値を加算した値となる。
以上の説明では、駆動部204は、動画読み出し時においては、画素加算と画素間引きの両方を行ったが、いずれか一方のみを行ってもよい。いずれか一方のみを行った場合でも、撮像素子に撮像された撮像画像を縮小して読み出すことができる。
以上の説明では、動画読み出し時の出力配列パターンの基本格子が静止画用の画素配列パターンの基本格子と同一になるように、動画用の画素配列パターンを決めたが、さらに、スルー画読み出し時の出力配列パターンの基本格子が静止画用の画素配列パターンの基本格子と同一になるように、スルー画用の画素配列パターンを決めてもよい。また、静止画用の画素配列パターンと、動画用の画素配列パターンとが一対一に対応付けられていたが、静止画用の一つの画素配列パターンに対して、動画読み出し方法毎に複数の画素配列パターンが対応付けられてもよい。例えば、図12で説明したように、水平方向に隣接する同色の3画素を加算するとともに、水平方向に3画素および垂直方向に5画素間引く読み出し方法、および水平方向および垂直方向に隣接する同色の9画素を加算するとともに、水平方向および垂直方向に3画素間引く方法のそれぞれに、互いに異なる動画用の画素配列パターンが対応付けられてもよい。また、オートフォーカス用に画素配列パターンを決めてもよい。オートフォーカス用の画素配列パターンにおいては、視差画素比率が高いほうがよい。加えて、感度をあげるためには、画素加算数が多い方がよい。例えば、図12(c)に示す9画素加算の配列において、視差なし画素を全てLtまたはRtの視差画素に置き換えた画素配列パターンを用いることができる。また、スモールサイズの静止画読み出し時の出力配列パターンの基本格子がラージサイズの静止画用の画素配列パターンの基本格子と同一になるように、スモールサイズの画素配列パターンを決めてもよい。また、カラーフィルタは透明フィルタであってもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。