JP2015010841A - 崩壊熱除去システムおよび空気冷却器 - Google Patents
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Abstract
【課題】原子炉施設の異常時における崩壊熱除去システムの除熱能力を確保しながら、原子炉施設の通常運転状態での崩壊熱除去システムにおける熱損失の発生を抑制する。【解決手段】実施形態によれば、崩壊熱除去システム50は、2次冷却材を空気によって冷却する空気冷却器10と、原子炉冷却系40から高温の2次冷却材を空気冷却器10に導き、互いに並列に設けられた第1の流路配管31aと第1の流路配管31aよりも流路面積の小さな第2の流路配管32とを有する空気冷却器入口配管31と、空気冷却器10で冷却された2次冷却材を原子炉冷却系40に戻す空気冷却器出口配管33と、第1の流路配管31aに設けられて第1の流路配管31aを外側から冷却する入口配管冷却装置35とを有する。空気冷却器10は原子炉冷却系40よりも高所に配置されている。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、崩壊熱除去システムおよび空気冷却器に関する。
液体金属冷却型高速炉における例として、原子炉停止後には、崩壊熱除去システムに設置されたポンプを作動させて空気冷却器の入口に設置された送風機を起動させるとともに空気冷却器の出入口に設置されたダンパを開動作させる。こうして原子炉内熱交換器からナトリウムを空気冷却器の伝熱管内へ導き、原子炉停止後の崩壊熱を除去している。
ナトリウムは入口ヘッダから伝熱管を経て出口ヘッダに流れ、原子炉内熱交換器へ戻る。送風機、ダンパ、ポンプなどを運転するためには電源を必要とする。そこで、送風機やポンプの電源が喪失して電源供給が不可能な場合に備えて、原子炉内熱交換器と空気冷却器の伝熱管との高低差を予め確保した配置としている。また、空気冷却器の出口にスタックを設置して空気の浮力を確保することにより、空気の強制通風による運転のほかに、空気の自然通風とナトリウムの自然循環による除熱を可能としている。
空気冷却器に流入するナトリウムの温度が低い場合やナトリウムの循環流量が少ない場合には、自然通風する空気流量が過大で空気冷却器を流れるナトリウムの温度がナトリウムの融点(ナトリウム金属の融点は約98℃)以下に低下し、ナトリウムが固化して流路が閉塞し、ナトリウムの循環が行われなくなる可能性がある。そのため、ナトリウムの温度や循環流量を勘案して、ナトリウムが固化して閉塞するまでに時間的な猶予を設けてナトリウムを流し続けられることが望まれている。
また、電源が喪失した際に、その事象によっては、空気冷却器でナトリウムを冷却せずに、高温のまま保持する場合もあるが、空気の過大な自然通風により、不用な熱損失を生んでしまう。そのため、必要な除熱量に応じて空気の自然通風量を受動的に制御することが望まれている。
そこで、本発明の実施形態は、原子炉施設の異常時における崩壊熱除去システムの除熱能力を確保しながら、原子炉施設の通常運転状態での崩壊熱除去システムにおける熱損失の発生を抑制することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態は、原子炉と、液体金属である冷却材を介して前記原子炉で発生する熱を取り出す原子炉冷却系とを有する原子炉施設において、前記原子炉の運転停止後に前記原子炉で発生する崩壊熱を除去する崩壊熱除去システムであって、前記冷却材を空気によって冷却する空気冷却器と、前記原子炉冷却系から高温の前記冷却材を前記空気冷却器に導き、互いに並列に設けられた第1の流路配管と前記第1の流路配管よりも流路面積の小さな第2の流路配管と、を有する空気冷却器入口配管と、前記空気冷却器で冷却された前記冷却材を前記原子炉冷却系に戻す空気冷却器出口配管と、前記第1の流路配管に設けられて前記第1の流路配管を外側から冷却する配管冷却装置と、を備え、前記空気冷却器は前記原子炉冷却系よりも高所に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の実施形態は、液体金属によって冷却される原子炉の運転停止後に前記原子炉で発生する崩壊熱を除去する崩壊熱除去システムにおいて空気冷却器入口配管から流入する冷却材を空気によって冷却して空気冷却器出口配管に流出させる空気冷却器であって、前記空気冷却器入口配管に接続された入口ヘッダと、前記空気冷却器出口配管に接続された出口ヘッダと、前記入口ヘッダと前記出口ヘッダ間を互いに並列に接続する複数の伝熱管と、前記複数の伝熱管を包囲して、上下が開放されたダクトと、前記ダクト内流路を閉止する閉止部材と、前記ダクト内流路を支持する閉止部材支持手段と、をさらに有し、前記閉止部材支持手段は、電力供給されている間は前記閉止部材を支持し、電力供給が途絶えると前記閉止部材の支持を解除するよう構成され、前記閉止部材は前記閉止部材支持手段に支持されている間は前記ダクト内流路を閉止し、前記閉止部材の支持が解除されると前記ダクト内流路を開放するよう構成されたことを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、原子炉施設の異常時における崩壊熱除去システムの除熱能力を確保しながら、原子炉施設の通常運転状態での崩壊熱除去システムにおける熱損失の発生を抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る崩壊熱除去システムおよび空気冷却器について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態においては、液体金属を冷却材とした液体金属冷却型高速炉における2次冷却系を原子炉冷却系40として示している。原子炉冷却系40は、中間熱交換器1、主循環ポンプ2および主熱交換器3を有する。2次冷却材としては、1次冷却系と同様に、液体金属でありかつ常温においては固体であるものが使用される。液体金属としては、たとえば、融点が約98℃である金属ナトリウムがある。
図1は、第1の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態においては、液体金属を冷却材とした液体金属冷却型高速炉における2次冷却系を原子炉冷却系40として示している。原子炉冷却系40は、中間熱交換器1、主循環ポンプ2および主熱交換器3を有する。2次冷却材としては、1次冷却系と同様に、液体金属でありかつ常温においては固体であるものが使用される。液体金属としては、たとえば、融点が約98℃である金属ナトリウムがある。
中間熱交換器1は、原子炉(図示せず)で発生した熱を除去する加熱側の1次冷却系(図示せず)と、被加熱側の2次冷却系との熱交換器である。中間熱交換器1の出口と主熱交換器3の入口は、高温側主配管4によって接続されている。主循環ポンプ2は、高温側主配管4上に設けられている。主熱交換器3の出口と中間熱交換器1の入口は低温側主配管5によって接続されている。なお、主循環ポンプ2は低温側主配管5上に設けられていてもよい。
主熱交換器3は、伝熱管3aを有し、加熱側である液体金属の2次冷却材は伝熱管3aの外側を流れる。被加熱側は水であり、伝熱管3aの内部を流れる。給水管6が伝熱管3aの入口側(低温側)に接続されている。伝熱管3aの出口側(高温側)は主蒸気管7に接続されている。
崩壊熱除去システム50は、空気冷却器10、高温側主配管4と空気冷却器10を接続する空気冷却器入口配管31、および空気冷却器10と低温側主配管5を接続する空気冷却器出口配管33を有する。空気冷却器10入口に2次冷却材を導く空気冷却器入口配管31は高温側主配管4から分岐する。空気冷却器10から2次冷却材を原子炉冷却系40に戻す空気冷却器出口配管33は、低温側主配管5に合流する。
空気冷却器入口配管31は、高温側主配管4から分岐する分岐配管31b、および分岐配管31bに接続されて互いに並列に設けられた第1の流路配管31aと第2の流路配管32とを有する。第2の流路配管32は、第1の流路配管31aに比べて流路面積が小さい。
第1の流路配管31a上には、配管冷却装置35が設けられている。配管冷却装置35は、ダクト35aおよび送風機35bを有する。第1の流路配管31aは、配管冷却装置35のダクト35a内を通過する。ダクト35a内の第1の流路配管31aは、外側にフィンを有するフィン付管34である。
空気冷却器10は、入口ヘッダ12、伝熱管14、出口ヘッダ15、およびダクト11を有する。ダクト11は、鉛直方向に延びた筒状で上下が開放されている。入口ヘッダ12、伝熱管14、出口ヘッダ15はダクト11内に収納されている。なお、入口ヘッダ12、出口ヘッダ15は、ダクト11内に収納されていなくてもよい。入口ヘッダ12は、空気冷却器入口配管31に接続されている。また、出口ヘッダ15は、空気冷却器出口配管33に接続されている。
入口ヘッダ12は、出口ヘッダ15よりも高い位置にあり、伝熱管14は、入口ヘッダ12の高さ以下の高さであり、出口ヘッダ15の高さ以上の高さに配設されている。また、伝熱管14は、入口ヘッダ12から出口ヘッダ15に至るまでは、単調に高さが低下する。空気冷却器10は、原子炉冷却系40の各機器および配管すなわち、中間熱交換器1、主循環ポンプ2、主熱交換器3、高温側主配管4および低温側主配管5のいずれよりも高い位置に設けられている。
以下に、本実施形態における作用を説明する。原子炉の通常運転状態においては、中間熱交換器1で加熱された2次冷却材は、高温側主配管4を通って主熱交換器3に至る。主熱交換器3は、たとえば図1に示すように蒸気発生器である。主熱交換器3に流入した2次冷却材は、被加熱側流体を加熱した後に主熱交換器3から低温側主配管5に流出して、中間熱交換器1に戻り再び加熱される。
主熱交換器3の被加熱側は、給水管6により給水が送られて、主熱交換器3で加熱された後に蒸気に相変化した後に主蒸気管7に流出する。原子炉の通常運転状態においては、以上のように、原子炉で発生した熱は、中間熱交換器1および主熱交換器3を介して水・蒸気側に伝達され、たとえば、タービン発電機で、電気エネルギーに変換される。
原子炉の通常運転状態においては、配管冷却装置35の送風機35bが運転され、フィン付管34内の液体金属は冷却されている。2次冷却材は常温では固体であるので、フィン付管34内の2次冷却材は固化した状態である。このため2次冷却材は第1の流路配管31a内を流れていない。
一方、第2の流路配管32内の2次冷却材は強制的に冷却されてはおらず、主循環ポンプ2による駆動力により、2次冷却材は、原子炉冷却系40内を循環するとともに、高温側主配管4から分岐して分岐配管31bおよび第2の流路配管32に流入し、空気冷却器10を経て空気冷却器出口配管33を流れて低温側主配管5に合流する。
第2の流路配管32は、第1の流路配管31aに比べて流路面積が小さいため、空気冷却器10を流れる2次冷却材は低流量である。このため、原子炉施設の通常運転時における空気冷却器10からの無駄な放熱量が抑制される。この結果、プラント効率が向上する。
一方、プラント内の動力電源が喪失する原子炉施設の異常時には、主熱交換器3を介しての水・蒸気側への除熱機能が喪失する。このため、冷却系内の2次冷却材の温度が次第に上昇する。また、配管冷却装置35の送風機35bへの給電も停止するため送風機35bは停止する。このため、配管冷却装置35のダクト35a内のフィン付管34の強制冷却が停止する。
この結果、流れのある分岐配管31bおよび第2の流路配管32内のナトリウムからの熱伝導によって、フィン付管34内で固体となっていた2次冷却材が溶融温度まで上昇し液化する。固体であった2次冷却材が液化することにより、第1の流路配管31aでの流れが生ずる。空気冷却器10を通過する2次冷却材は、第2の流路配管32を経由してくるものに第1の流路配管31aを経由してくるものが加わるため、空気冷却器10の除熱能力が向上する。
ここで、中間熱交換器1が設けられている高さに比べて、空気冷却器10が設けられている高さの方が高い。また、原子炉施設の異常時においては、中間熱交換器1は原子炉冷却系40における発熱部であり、空気冷却器10は放熱部である。すなわち、鉛直方向に低い側に高温部、高い側に低温部が形成されるため、中間熱交換器1と空気冷却器10との間で、2次冷却材の自然循環の駆動力が生ずる。この結果、原子炉の崩壊熱を中間熱交換器1および空気冷却器10を経由して効率よく除去することができる。
以上のように、本実施形態においては、原子炉施設の異常時における崩壊熱除去システムの除熱能力を確保しながら、原子炉施設の通常運転状態すなわち崩壊熱除去システムの待機状態における崩壊熱除去システムでの熱損失の発生を抑制することができる。
[第2の実施形態]
図2は、第2の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。
図2は、第2の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。
原子炉冷却系40の構成は第1の実施形態と同様である。崩壊熱除去システム50は、空気冷却器10、高温側主配管4と空気冷却器10を接続する空気冷却器入口配管31、および空気冷却器10と低温側主配管5を接続する空気冷却器出口配管33を有する。空気冷却器10は、原子炉冷却系40の機器、配管よりも高い位置に設けられている。
空気冷却器10は、入口ヘッダ12、伝熱管14、出口ヘッダ15、ダクト11、出口における閉止部材としての板21および閉止部材支持手段としての板支持機構23を有する。入口ヘッダ12、伝熱管14および出口ヘッダ15の構成およびこれらとダクト11との関係は第1の実施形態と同様である。板21は、平板状であって、その一端がダクト11の壁に取り付けられた水平方向に延びる回転軸22によって回転自在に軸支されている。また、板21の回転軸22と反対側は、板支持機構23により支持可能となっている。
板支持機構23は、電磁石23a、支持部材23bおよびバネ23cを有する。電磁石23aは図示しないソレノイドを励磁することにより磁力を生じ、ソレノイドを無励磁とすることによって磁力を消失する。支持部材23bの板21側の反対端には永久磁石が取り付けられている。電磁石23aのソレノイドが励磁状態になると、永久磁石は反発する。この結果、支持部材23bはバネ23cに逆らって水平方向に移動してダクト11内に押し込まれる。また、電磁石23aのソレノイドが無励磁状態では、磁力が喪失し永久磁石の反発力がなくなるため、支持部材23bはバネ23cの復元力によってダクト11から外側に押し出される。
電磁石23aのソレノイドが励磁状態で支持部材23bがダクト11内に押し込まれているときは、支持部材23bは、板21を下方から支持可能である。板21が支持部材23bによって支持されているときは、板21はダクト11内で水平方向に広がった閉状態であり、これによりダクト11内の空気の流路が閉じられる。
電磁石23aのソレノイドが無励磁状態で支持部材23bがダクト11から外に押し出されているときは、板21は、下方からの支持がないため、重力により自由吊り下げ状態となる。すなわち、ダクト11内の空気の流路が形成される。
以上のように構成された本実施形態においては、原子炉施設の通常運転時においては、2次冷却材側は、空気冷却器入口配管31、空気冷却器10および空気冷却器出口配管33により構成される流路は、主熱交換器3側の流路と並列の流路であり、それぞれの抵抗により決まる流量の2次冷却材が空気冷却器10を通過する。
一方、空気冷却器10の空気側については、次の状態である。すなわち、電磁石23aのソレノイドは励磁されており支持部材23bはバネ23cに逆らってダクト11内に押し込まれており、板21は支持部材23bに下方から支持されて水平方向に広がり、ダクト11内で流路を閉止する状態を維持している。この状態においては、ダクト11内の空気はダクト11と板21間の隙間からの漏えい分のみしか流れない。
このため、原子炉施設の通常運転時においては、空気冷却器10からの放熱量が抑制される。この結果、プラント効率が向上する。
原子炉施設において電源の喪失を伴う異常が発生した場合は、2次冷却材側は主循環ポンプ2の駆動電源が喪失して原子炉冷却系40の2次冷却材は自然循環状態となる。
一方、空気冷却器10の空気側については、電磁石23aのソレノイドが無励磁となり、支持部材23bはバネ23cによりダクト11外に押し出される。このため、板21は、下方からの支持がなくなり、回転軸22まわりに回転し、回転軸22から吊り下げ状態、すなわち開状態となる。この結果、ダクト11の流路が形成される。伝熱管14が高温であることから、空気の自然循環量が増し、空気冷却器10内の空気の流量が確保される。
また、空気冷却器10において2次冷却材が冷却されることから、2次冷却材側の自然循環力が確保される。以上の結果、原子炉施設の異常時には、崩壊熱の除去機能が確保される。
[第3の実施形態]
図3は、第3の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態および第2の実施形態のそれぞれの特徴を組み合わせたものである。
図3は、第3の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態および第2の実施形態のそれぞれの特徴を組み合わせたものである。
すなわち、空気冷却器入口配管31は、分岐配管31b、互いに並列に設けられた第1の流路配管31aと、第1の流路配管31aに比べて流路面積が小さい第2の流路配管32を有する。また、第1の流路配管31a上には、ダクト35aおよび送風機35bを有する配管冷却装置35が設けられている。また、空気冷却器10は、板21および板支持機構23を有する。
このように構成された本実施形態においては、特に原子炉施設の通常運転時において、第2の流路配管32を通過する低流量の2次冷却材が、空気冷却器10の伝熱管14を通過する際に、空気側に空気が流れずに停滞していることから、冷却による凍結の可能性が排除される。
このため、通常運転時の放熱の抑制とともに、異常時の運転へ移行がさらに確実となる。
[第4の実施形態]
図4は、第4の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態は、第2の実施形態の変形である。すなわち、第2の実施形態における板支持機構23に代えて本第4の実施形態においては、閉止部材支持手段としての板支持機構24が設けられている。
図4は、第4の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態は、第2の実施形態の変形である。すなわち、第2の実施形態における板支持機構23に代えて本第4の実施形態においては、閉止部材支持手段としての板支持機構24が設けられている。
板支持機構24は、図示しないソレノイドを有する。ソレノイドが励磁状態にあっては、板支持機構24は、磁気的な吸引力を生ずる。
板21は、上面に磁性材の板が取り付けられている。ソレノイドが励磁状態にあっては、板21に取り付けられた磁性材の板が、板支持機構24に磁気的に吸引されて、板21は上部から支持される。この状態では、板21は水平方向に広がり、ダクト11の流路は閉止された状態である。なお、板21の上面に磁性材の板が取り付けられていることに代えて、板21自体が磁性材の場合でもよい。
板支持機構24のソレノイドが無励磁状態の場合は、板支持機構24は板21の吸着力を喪失する。この結果、板21は回転軸22を中心に回転し、回転軸22に吊り下げられた状態となる。すなわち、ダクト11内の上方への空気の流路が形成され、板21は開状態となる。
第2の実施形態においては、板21が開状態となるためには支持部材23bがバネ23cの復元力によって移動する必要がある。一方、本第4の実施形態においては、板21が開くために移動を必要とする部分は板支持機構24にはない。このため、より簡素な構成で機能を達成することができ、原子炉施設の異常時における崩壊熱除去システムの起動の信頼性を向上することができる。
[第5の実施形態]
図5は、第5の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態および第4の実施形態のそれぞれの特徴を組み合わせたものである。
図5は、第5の実施形態に係る空気冷却器を含む崩壊熱除去システムの構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態および第4の実施形態のそれぞれの特徴を組み合わせたものである。
すなわち、空気冷却器入口配管31は、分岐配管31b、互いに並列に設けられた第1の流路配管31aと、第1の流路配管31aに比べて流路面積が小さい第2の流路配管32を有する。また、第1の流路配管31a上には、ダクト35aおよび送風機35bを有する配管冷却装置35が設けられている。また、空気冷却器10は、板21および板支持機構24を有する。
このように構成された本実施形態においては、特に原子炉施設の通常運転時において、第2の流路配管32を通過する低流量の2次冷却材が、空気冷却器10の伝熱管14を通過する際に、空気側に空気が流れずに停滞していることから、冷却による凍結の可能性が排除される。また、板21の開動作が確実となる。
この結果、通常運転時の放熱の抑制とともに、異常時の運転への移行がさらに確実となる。
[第6の実施形態]
図6は、第6の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図7は、第6の実施形態に係る空気冷却器のヘッダと伝熱管の接続部の構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1ないし第5の実施形態の変形である。入口ヘッダ12から出口ヘッダ15に導かれている伝熱管14が、内管14aと外管14bを有する二重構造となっている。内管14aは、たとえば外管14bからの図示しないサポートにより支持されている。内管14aの材質は、2次冷却材よりも熱伝導率の小さな材質である。たとえば管に一般に使用される金属材料の熱伝導率は、ナトリウムの熱伝導率に比べて一桁程度小さい。
図6は、第6の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図7は、第6の実施形態に係る空気冷却器のヘッダと伝熱管の接続部の構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1ないし第5の実施形態の変形である。入口ヘッダ12から出口ヘッダ15に導かれている伝熱管14が、内管14aと外管14bを有する二重構造となっている。内管14aは、たとえば外管14bからの図示しないサポートにより支持されている。内管14aの材質は、2次冷却材よりも熱伝導率の小さな材質である。たとえば管に一般に使用される金属材料の熱伝導率は、ナトリウムの熱伝導率に比べて一桁程度小さい。
図7に示すように、内管14aおよび外管14bともに入口ヘッダ12に開口している。同様に、内管14aおよび外管14bともに出口ヘッダ15にも開口している。このため、入口ヘッダ12内の2次冷却材は、内管14a内と外管14b内で内管14a外側の環状流路部14cとに分流して流れ、出口ヘッダ15において合流する。
異常発生時で特に異常発生後の長期間経過時においては、2次冷却材によって移送される崩壊熱が低減している一方、原子炉施設の通常運転時すなわち崩壊熱除去システム50の待機時に比べて空気冷却器10内の空気側流量は増大している。このため、空気冷却器10においての伝熱管14内の2次冷却材の凍結の問題がある。
以上のような状況においては、伝熱管14の外側の空気によって、まず、環状流路部14cを流れる2次冷却材から熱が除去される。2次冷却材の温度が固化温度まで低下すれば、環状流路部14cを流れる2次冷却材の固化が始まる。固化が進むにつれて、環状流路部14cの流路面積は減少し、併せて流動抵抗が増加するため、2次冷却材の流量は減少し、さらに環状流路部14cの2次冷却材の固化が進む。
一方、内管14aの熱伝導率は、2次冷却材の熱伝導率よりも低いため、外管14b内における内管14aの外側から内管14a内への熱移動に対する大きな熱抵抗となる。そのため、環状流路部14cの2次冷却材がすべて固化して環状流路部14cの流路が閉塞するまでは、内管14a内の2次冷却材が固化することはなく、内管14aを流れる2次冷却材の流量が減少するまでに時間的猶予をもつことができる。
したがって、空気冷却器10に求められる除熱能力と、2次冷却材流量、空気の温度や流量を勘案して内管14aと外管14bの配管断面積、肉厚等を適切に設定することによって、空気冷却器10内で2次冷却材が固化して閉塞するまでの時間的な猶予を確保することができる。
[第7の実施形態]
図8は、第7の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図9は、第7の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す水平断面図である。本実施形態も、第1ないし第5の実施形態の変形である。
図8は、第7の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図9は、第7の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す水平断面図である。本実施形態も、第1ないし第5の実施形態の変形である。
図8に示すように入口ヘッダ12から出口ヘッダ15に導かれている伝熱管14のうち、端部に配置されたものを除き、1つおきに選択された伝熱管14gの入口ヘッダ12との接続部の近傍に温度応動弁16が設けられている。また、この選択されたそれぞれの伝熱管14gの出口ヘッダ15との接続部の近傍に温度応動弁17が設けられている。
温度応動弁16は、所定の設定温度に到達すると開く。温度応動弁17についても、所定の設定温度に到達すると開く。通常は温度応動弁16および温度応動弁17は閉鎖状態であり、伝熱管14の内部は予め真空の状態に保たれている。温度応動弁16、17が開く設定温度は、通常の崩壊熱除去運転時の温度よりは高い温度に設定されている。
空気冷却器10で2次冷却材の除熱を行う際に、通常は、温度応動弁16、17が設けられていない伝熱管14fを2次冷却材は流れる。2次冷却材の流量に対して相対的に空気の通風量が多くなってくると、伝熱管14f内の2次冷却材の温度が低下する。2次冷却材の温度が融点にまで低下すると伝熱管14fを流れる2次冷却材が固化して伝熱管14fの流路が閉塞しはじめる。この結果、伝熱管14fを流れる2次冷却材の流量が減少する。
空気冷却器10に流れるナトリウムの流量が減少するため、崩壊熱除去システム50による2次冷却材からの除熱量が減少する。この結果、中間熱交換器1から入口ヘッダ12に流入する2次冷却材の温度が上昇する。2次冷却材の温度上昇に伴って温度応動弁16の温度が上昇し、温度応動弁16の温度が所定の温度に到達するとともに温度応動弁16が開く。
この結果、温度応動弁16が開いた伝熱管14gに2次冷却材が流入し、伝熱管14gを流れた2次冷却材が温度応動弁17に到達する。2次冷却材が温度応動弁17に到達することによって温度応動弁17の温度が上昇する。温度応動弁17が所定の温度に到達すると温度応動弁17が開く。空気冷却器10に求められる除熱能力と2次冷却材と空気の温度や流量を勘案して温度応動弁16および温度応動弁17が開く温度を最適に設定することによって、空気冷却器10でナトリウムが固化して閉塞するまでに時間的な猶予を設けてナトリウムを流し続けることができる。
[第8の実施形態]
図10は、第8の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図11は、第8の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す水平断面図である。本実施形態も、第1ないし第5の実施形態の変形である。
図10は、第8の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図11は、第8の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す水平断面図である。本実施形態も、第1ないし第5の実施形態の変形である。
空気冷却器10は、入口マザーヘッダ12a、複数の伝熱管14および出口マザーヘッダ15aを有する。複数の伝熱管14は、鉛直方向および水平方向に格子状に配列されて互いに平行にほぼ水平に延びている。
入口マザーヘッダ12aおよび出口マザーヘッダ15aは、それぞれ鉛直方向および水平方向に広がって、互いに対向して直立した厚みの薄い同じ形状の容器である。入口マザーヘッダ12aおよび出口マザーヘッダ15a間は、格子状に配列された複数の伝熱管14で結ばれている。
したがって、入口マザーヘッダ12aの一方の面は、空気冷却器入口配管31と接続し、他方の面は、複数の伝熱管14と接続している。空気冷却器入口配管31との接続部の高さは、伝熱管14のうち最も鉛直方向に高いものの高さ以上である。また、出口マザーヘッダ15aの一方の面は、複数の伝熱管14と接続し、他方の面は、空気冷却器出口配管33と接続している。空気冷却器出口配管33との接続部の高さは、伝熱管14のうち最も鉛直方向に低いものの高さ以下である。
2次冷却材が、空気冷却器入口配管31、伝熱管14および空気冷却器出口配管33の順に流れながら温度降下する。そのため、自然対流を促進すべく、空気冷却器入口配管31、伝熱管14および空気冷却器出口配管33に、流れる方向に向かって下り勾配が形成されていてもよい。
このように構成された本実施形態においては、空気冷却器入口配管31から入口マザーヘッダ12aに流入した2次冷却材は、入口マザーヘッダ12a内を鉛直下向および水平方向に移動して、入口マザーヘッダ12aに接続された複数の伝熱管14内に流入する。それぞれの伝熱管14において外側の空気と熱交換をした2次冷却材は、これらの伝熱管14と接続する出口マザーヘッダ15aに流入する。出口マザーヘッダ15aに流入した2次冷却材は、空気冷却器出口配管33に流出する。
ここで、崩壊熱除去システム50(図1ないし図5参照)の運転状態においては、崩壊熱の発生量の低下に伴って2次冷却材の自然循環力が低下してくる。2次冷却材の流量が空気の通風量に対して相対的に低下してくると、徐々に伝熱管14内の2次冷却材の温度が低下してくる。
空気冷却器10に流入する空気は下方から上方に流れ、空気は、上昇する過程で伝熱管14内の2次冷却材と熱交換を行う。したがって、空気の温度は、下方から上方に流れるにしたがって上昇する。入口マザーヘッダ12a内の伝熱管14に流入する2次冷却材の温度、および伝熱管14内の2次冷却材の温度は、空気の入口側すなわち下方の伝熱管14内の2次冷却材ほど、温度が低くなる。
したがって、通風空気の風上側の伝熱管14から順番に、温度が2次冷却材の融点に至り、伝熱管14の内部を流れる2次冷却材が固化して伝熱管14の流路が閉塞していく。この時、2次冷却材は固化していない伝熱管14へ流れるため、すべての伝熱管14内の2次冷却材が固化して閉塞するまでに時間的な猶予を設けて2次冷却材を流し続けることができる。
[第9の実施形態]
図12は、第9の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図13は、第9の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す水平断面図である。本実施形態は、第8の実施形態の変形例である。本実施形態においては、複数の入口立ヘッダ12bおよび複数の出口立ヘッダ15bが設けられている。
図12は、第9の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す立断面図である。また、図13は、第9の実施形態に係る空気冷却器の構成を示す水平断面図である。本実施形態は、第8の実施形態の変形例である。本実施形態においては、複数の入口立ヘッダ12bおよび複数の出口立ヘッダ15bが設けられている。
入口ヘッダ12は水平に延びた円筒形であり、入口ヘッダ12の延びる方向に互いに間隔をあけて設けられた複数の入口立ヘッダ12bと接続されている。それぞれの入口立ヘッダ12bは、入口立ヘッダ12bのそれぞれに対応するように互いに間隔をあけて設けられた複数の出口立ヘッダ15bと、複数の伝熱管14によって接続されている。伝熱管14は、高さ方向に互いに間隔をあけて、水平方向に互いに平行に延びている。複数の出口立ヘッダ15bは、それぞれ1つの出口ヘッダ15と接続されている。このように、伝熱管14は、鉛直方向、水平方向にそれぞれ複数に、正方格子状に並べられている。
入口ヘッダ12に流入した2次冷却材は、複数の入口立ヘッダ12bに流入し、それぞれの入口立ヘッダ12bから、さらに複数の伝熱管14に流入する。伝熱管14を通過した2次冷却材は、それぞれ接続されている出口立ヘッダ15bに合流する。さらに、それぞれの出口立ヘッダ15bから、1つの出口ヘッダ15に合流する。
空気冷却器10で2次冷却材の除熱を行う際に、2次冷却材の流量が少ないか、もしくは空気の通風量が多い場合には、伝熱管14のうち、通風空気の風上側、すなわち、下側の伝熱管14から順番に、その内部の2次冷却材の温度が、2次冷却材の融点まで低下していき、伝熱管14の内部を流れる2次冷却材が固化して伝熱管14の流路が閉塞していく。
この時、2次冷却材は、内部で固化していない伝熱管14へ流れるため、伝熱管14のすべてが固化して閉塞するまでには、時間的な猶予を確保することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、液体金属冷却型高速炉がループ型で、崩壊熱除去システムは2次冷却系から分岐する方式の場合を示したが、これに限定されない。たとえば、タンク型の液体金属冷却型高速炉の2次冷却系から分岐する方式の場合でもよい。また、原子炉容器内に浸漬した熱交換器を経由して空気冷却器へ熱を移送する方式の場合であってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、液体金属冷却型高速炉がループ型で、崩壊熱除去システムは2次冷却系から分岐する方式の場合を示したが、これに限定されない。たとえば、タンク型の液体金属冷却型高速炉の2次冷却系から分岐する方式の場合でもよい。また、原子炉容器内に浸漬した熱交換器を経由して空気冷却器へ熱を移送する方式の場合であってもよい。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。第6の実施形態ないし第9の実施形態のそれぞれの特徴を組み合わせてもよい。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、ダクト11内部の流路を閉止する部材として板を用いるものとしたが、流路を閉止することができれば平板状でなくともよく、また柔軟な部材を用いる等してもよい。例えば、流路出口となるダクト11上端を斜めにし、それを覆うようにベローズ状やカーテン状の閉止部材を設け、閉止部材の上端に取り付けた磁性体を電磁石で支持してダクト11内部の流路が閉止された状態を維持し、電磁石への電力供給が途絶えると重力で閉止部材が折りたたまれてダクト11内部の流路が開放される構成とすることも可能である。
1…中間熱交換器、2…主循環ポンプ、3…主熱交換器、3a…伝熱管、4…高温側主配管、5…低温側主配管、6…給水管、7…主蒸気管、10…空気冷却器、11…ダクト、12…入口ヘッダ、12a…入口マザーヘッダ、12b…入口立ヘッダ、14…伝熱管、14a…内管、14b…外管、14c…環状流路部、14f、14g…伝熱管、15…出口ヘッダ、15a…出口マザーヘッダ、15b…出口立ヘッダ、16…温度応動弁、17…温度応動弁、21…板(閉止部材)、22…回転軸、23…板支持機構(閉止部材支持手段)、23a…電磁石、23b…支持部材、23c…バネ(弾性体)、24…板支持機構(閉止部材支持手段)、31…空気冷却器入口配管、31a…第1の流路配管、31b…分岐配管、32…第2の流路配管、33…空気冷却器出口配管、34…フィン付管、35…配管冷却装置(入口配管冷却装置)、35a…ダクト、35b…送風機、40…原子炉冷却系、50…崩壊熱除去システム
Claims (9)
- 原子炉と、液体金属である冷却材を介して前記原子炉で発生する熱を取り出す原子炉冷却系とを有する原子炉施設において、前記原子炉の運転停止後に前記原子炉で発生する崩壊熱を除去する崩壊熱除去システムであって、
前記冷却材を空気によって冷却する空気冷却器と、
前記原子炉冷却系から高温の前記冷却材を前記空気冷却器に導き、互いに並列に設けられた第1の流路配管と前記第1の流路配管よりも流路面積の小さな第2の流路配管と、を有する空気冷却器入口配管と、
前記空気冷却器で冷却された前記冷却材を前記原子炉冷却系に戻す空気冷却器出口配管と、
前記第1の流路配管に設けられて前記第1の流路配管を外側から冷却する配管冷却装置と、
を備え、
前記空気冷却器は前記原子炉冷却系よりも高所に配置されていることを特徴とする崩壊熱除去システム。 - 前記空気冷却器は、
前記空気冷却器入口配管に接続された入口ヘッダと、
前記空気冷却器出口配管に接続された出口ヘッダと、
前記入口ヘッダと前記出口ヘッダ間を互いに並列に接続する複数の伝熱管と、
前記複数の伝熱管を包囲して、上下が開放されたダクトと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の崩壊熱除去システム。 - 前記空気冷却器は、
前記ダクト内流路を閉止する閉止部材と、
前記ダクト内流路を支持する閉止部材支持手段と、をさらに有し、
前記閉止部材支持手段は、電力供給されている間は前記閉止部材を支持し、電力供給が途絶えると前記閉止部材の支持を解除するよう構成され、
前記閉止部材は前記閉止部材支持手段に支持されている間は前記ダクト内流路を閉止し、前記閉止部材の支持が解除されると前記ダクト内流路を開放するよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の崩壊熱除去システム。 - 前記閉止部材は、回転自在に軸支されて、前記ダクト内流路の開放時には重力による自由吊り下げ状態となるよう構成され、
前記閉止部材支持手段による支持が解除されると重力によって前記ダクト内流路を開放する、
ことを特徴とする請求項3に記載の崩壊熱除去システム。 - 前記閉止部材支持手段は、
前記原子炉施設の通常運転状態においては前記閉止部材を重力に逆らって支持して前記閉止部材の閉状態を維持するとともに、前記原子炉施設の非常時においては前記閉止部材の支持を解除して前記閉止部材を開にできる支持部材と、
静止固定され、前記閉止部材を閉状態の支持を解除する方向に向けて前記支持部材を付勢する弾性体と、
静止固定され、電力供給を受けている間は、前記弾性体の付勢力に抗して、前記閉止部材を支持する位置に前記支持部材を移動させる対抗力を生じさせる電磁石と、
を有し、
前記電磁石への電力が供給されないと前記弾性体の付勢力によって前記支持部材が移動して前記閉止部材の支持が解除されることを特徴とする請求項3に記載の崩壊熱除去システム。 - 前記閉止部材が板材であり、
前記閉止部材支持手段は、電力供給を受けている間は前記板材を重力に逆らって上方から磁気的に支持して前記板材の閉状態を維持するとともに、電力供給が途絶えると前記板材の支持を解除する電磁石を有することを特徴とする請求項3に記載の崩壊熱除去システム。 - 前記伝熱管は、外管と、前記外管内に配置されて前記冷却材よりも熱伝導率の小さな材質の内管とを有する二重管であることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか一項に記載の崩壊熱除去システム。
- 前記空気冷却器は、前記複数の伝熱管のうちの一部の伝熱管の両端に設けられて所定の温度以上になると開く温度応動弁をさらに有する、ことを特徴とする請求項3ないし請求項7のいずれか一項に記載の崩壊熱除去システム。
- 液体金属によって冷却される原子炉の運転停止後に前記原子炉で発生する崩壊熱を除去する崩壊熱除去システムにおいて空気冷却器入口配管から流入する冷却材を空気によって冷却して空気冷却器出口配管に流出させる空気冷却器であって、
前記空気冷却器入口配管に接続された入口ヘッダと、
前記空気冷却器出口配管に接続された出口ヘッダと、
前記入口ヘッダと前記出口ヘッダ間を互いに並列に接続する複数の伝熱管と、
前記複数の伝熱管を包囲して、上下が開放されたダクトと、
前記ダクト内流路を閉止する閉止部材と、
前記ダクト内流路を支持する閉止部材支持手段と、をさらに有し、
前記閉止部材支持手段は、電力供給されている間は前記閉止部材を支持し、電力供給が途絶えると前記閉止部材の支持を解除するよう構成され、
前記閉止部材は前記閉止部材支持手段に支持されている間は前記ダクト内流路を閉止し、前記閉止部材の支持が解除されると前記ダクト内流路を開放するよう構成されたことを特徴とする空気冷却器。
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JP2019074531A (ja) * | 2017-10-17 | 2019-05-16 | ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシーGe−Hitachi Nuclear Energy Americas, Llc | 原子炉受動的崩壊熱除去における空気流制御のためのシステムおよび方法 |
-
2013
- 2013-06-26 JP JP2013134154A patent/JP2015010841A/ja active Pending
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JP7223547B2 (ja) | 2017-10-17 | 2023-02-16 | ジーイー-ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー | 原子炉受動的崩壊熱除去における空気流制御のためのシステムおよび方法 |
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