JP2015008973A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
遊技球が流下可能な遊技領域(20a)が前面に設けられた遊技盤(20)と、動作による演出を行う演出手段とを備えた遊技機において、
前記演出手段は、
動作演出位置と該動作演出位置より変位した退避位置との間で移動可能に配設され、動作演出位置で互いに対向するように配置される複数の動作演出体(102)と、
可動演出位置と該可動演出位置より変位した待機位置との間で移動可能に配設された可動演出体(42)とを備え、
前記可動演出位置にある可動演出体(42)を、前記動作演出位置で対向する複数の動作演出体(102)で囲われる演出領域(R)に配置可能に構成したことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、動作演出体および可動演出体の動作だけではなく、動作演出体および可動演出体を動作することで、両者を関連付けることができるから、興趣に富んだ動作演出を行い得る。
請求項2に係る発明によれば、動作演出体と可動演出体との干渉を防止できる。
請求項3に係る発明によれば、動作位置にある動作演出体と可動位置にある可動演出体との一体感を向上することができる。
請求項4に係る発明によれば、可動演出体および動作演出体の動作の違いを際立たせることができる。
前記可動演出体(42)は、駆動手段(77)により前記演出領域(R)の内外方向に作動される可動装飾部(86)を備え、
前記可動演出体(42)の可動演出位置において、前記駆動手段(77)により前記演出領域外方へ向けて作動された可動装飾部(86)で、動作演出位置にある前記動作演出体(102)の動作装飾部(140)を演出領域外方へ向けて変位するよう構成されたことを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、可動演出体の可動装飾部と動作演出体の動作演出部とを関連付けて動作させることができ、複数の動作の組み合わせにより興趣に富んだ動作演出を行い得る。
隣り合う動作装飾部(140)は、一方の動作装飾部(140)を変位すると、他方の動作装飾部(140)が該一方の動作装飾部(140)の変位方向と反対側へ変位するよう構成されたことを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、動作演出体は、可動演出体の可動装飾部に押されて移動する動作装飾部と、この動作装飾部の移動に連動する動作装飾部とを備えているから、動作演出体において複数の動作の組み合わせにより興趣に富んだ動作演出を行い得る。
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(始動入賞口へのパチンコ球の入賞)を契機として図柄を変動表示させて図柄変動演出を行う図柄表示装置17(図2参照)が着脱可能に配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
図2〜図5に示すように、前記遊技盤20は、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に、図柄表示装置17が取り付けられた設置部材22(図6参照)が着脱可能に組み付けられている。遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール24が配設されており、該案内レール24により画成される略円形の遊技領域20aに、中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、遊技盤20には、前後に貫通する装着口20bが適宜位置に開設されており、各装着口20bに対して各種の遊技盤設置部品(具体的には枠状装飾体26、始動入賞装置30,35、特別入賞装置32、普通入賞装置36等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口25が開設されている。なお、装着口25bの形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
前記枠状装飾体26は、下縁部を除く全周に亘って遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、遊技領域20aと表示窓口26aとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体26の表示窓口26aの内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、枠状装飾体26の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体26の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。枠状装飾体26の下部(開口下縁部)には、図2に示すように、パチンコ球が左右に転動可能なステージ27が設けられている。また、枠状装飾体26におけるステージ27の後端部には、表示窓口26aの内側へ延出する透明な規制壁が設けられており、該ステージ28上を転動するパチンコ球が後方(遊技盤20の裏側)へ移動するのを防止している。
図6に示すように、前記設置部材22は、略矩形状の背面板23aと、該背面板23aの外周縁部から前方に突出する画壁部23bとから前方に開口した箱状に形成されて、該画壁部23bの開口前端部を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、当該遊技盤20と設置部材22とがネジにより固定される。そして、設置部材22において遊技盤20との間に画成される空間に、可動演出装置40および動作演出装置100などの各種装置が設置されて、設置部材22を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。また、設置部材22の背面板23aには、枠状装飾体26の表示窓口26aと前後に整列する位置に、略矩形状の設置開口部22aが前後に開口するよう開設されると共に、該背面板23aの裏側に図柄表示装置17が着脱自在に取付けられて、該設置開口部22aを介して図柄表示装置17の画像表示部17aが遊技盤20の前側に臨むようになっている。
図6に示すように、設置部材22の前側には、可動演出体42により動作演出を行う可動演出装置40と、動作演出体102,102により動作演出を行う動作演出装置100とからなる演出手段が設置されている。設置部材22における設置開口部22aの上側には、可動演出装置40が背面板23aの前面に取り付けられ、設置部材22における設置開口部22aの横側には、動作演出装置100が背面板23aの前面に取り付けられている。実施例では、設置部材22における設置開口部22aの左右両側に、動作演出装置100の動作演出体102およびこの動作演出体102を動作するための動作機構を備えた動作ユニットUが夫々配設されている。図5(a)に示すように、可動演出装置40は、遊技盤20と設置部材22とを組み付けた際に、設置部材22の背面板23a上部と、この背面板23a上部の前側に配置される枠状装飾体26の上部を構成する上枠装飾部37との間に画成される上部設置スペースSHに配設されている。また、動作演出装置100における左側の動作ユニットULは、遊技盤20と設置部材22とを組み付けた際に、設置部材22の背面板23a左側部と、この背面板23a左側部の前側に配置される枠状装飾体26の左側部を構成する左枠装飾部38および遊技盤左側部との間に画成される左側部設置スペースSLに配設されている。図5(b)に示すように、動作演出装置100における右側の動作ユニットURは、設置部材22の背面板23a右側部と、この背面板23a右側部の前側に配置される側部演出装置39との間に画成される右側部設置スペースSRに配設されている。
図7、図8、図13〜図15に示すように、前記可動演出装置40は、設置部材22の背面板23aに取り付けられる可動ベース(ベース)44と、この可動ベース44に配設された可動ガイド(ガイド)50により往復移動可能に支持された可動演出体42と、可動ベース44に変位可能に配設されて、可動演出体42に接続された可動アーム(アーム)52とを備えている。可動演出体42は、待機位置(図7(a)参照)とこの待機位置より下方の可動演出位置(図7(b)参照)との間で、可動ガイド50により上下方向に往復移動可能に支持されている。可動演出装置40は、待機位置にある可動演出体42を、枠状装飾体26における表示窓口26aの開口内側に臨む図柄表示装置17の画像表示部17aの上側(外側)に退避すると共に前記上枠装飾部37の後側に隠れるように配置して、待機位置では、可動演出体42が遊技盤20の前側から見えないようになっている(図2および図5(a)参照)。また、可動演出装置40は、可動演出位置にある可動演出体42を、画像表示部17aの前側に重なるように配置し、可動演出位置では、可動演出体42が遊技盤20の前側から視認可能になるよう構成される(図3および図4参照)。このように、可動演出装置40は、可動演出体42が図柄表示装置17の画像表示部17aに対して出没するように動作し、実施例では可動演出位置において可動演出体42が画像表示部17aにおける上下左右方向の中央部に配置される。
横長に形成された前記可動ベース44は、設置部材22における設置開口部22aの上部に配置して背面板23aの前面に取り付けられ(図6参照)、上部設置スペースSHに収容されて遊技盤20の前側から視認不能になっている(図5(a)参照)。図13に示すように、可動ベース44は、前側に開放した略トレイ状に形成された可動ベース基体45と、この可動ベース基体45の右側部前側に取り付けられ、可動ベース基体45との間に部材収容空間を画成する右可動ベース被覆体46と、可動ベース基体45の右側部前側に取り付けられ、可動ベース基体45との間にスペースを画成する左可動ベース被覆体47とを備えている。可動ベース44は、遊技盤20の左右方向中央部に対応する位置において右可動ベース被覆体46と左可動ベース被覆体47との間に可動ベース基体45が前方に露出するように構成されており、この可動ベース基体45の前側露出部分に前記可動ガイド50が配設されている(図7(b)および(c)参照)。また、可動ベース44は、左右の可動ベース被覆体46,47の間が、可動演出体42の左右幅より大きく形成されて、可動ベース被覆体46,47の前面と可動ベース基体45との前面とがなす後側へ凹んだベース段状部44aに、待機位置にある可動演出体42の後部が収容されるようになっている(図7(a)参照)。可動ベース基体45と右可動ベース被覆体46との間の右部材収容空間には、可動アーム52の一端部が収容され、該可動アーム52の一端部が可動ベース基体45に対して前後方向の軸周りに回動可能に支持されている。可動ベース44において右部材収容空間を画成する下壁および前記ベース段状部44aに臨む左壁には、可動アーム52が挿通および変位可能な挿通開口が開設され、この挿通開口を介して可動アーム52の他端部が右部材収容空間の外側へ延出するようになっている。また、右可動ベース被覆体46の前側には、後述する可動モータ(駆動手段)64の設置台となるモータ設置体48が配設されている。モータ設置体48は、後方に開放した略トレイ形状に形成され、切替手段60(後述の切替連繋部62)の前側を覆うようになっている。
前記可動ガイド50は、可動ベース44に設けられたベース段状部44aと可動演出体42の後面との間に配設され、可動ベース44に対して可動演出体42を上下方向に往復移動可能に支持している。実施例の可動ガイド50は、複数の可動レール部50aをボールベアリングを介して摺動可能に組み合わせたスライドレールが用いられ、可動ベース44のベース段状部44aに上下方向に延在するように配設された可動レール部50aに対して、可動演出体42の後面に上下方向に延在するように配設された可動レール部50aが上下方向に移動可能になっている。また、実施例の可動ガイド50は、可動ベース44に配設された可動レール部50aと、可動演出体42に配設された可動レール部50aとの間に、更に別の可動レール部50aが介在する多段式であり、可動ベース44に対する可動演出体42の移動可能距離を大きくし得ると共に、可動演出体42を待機位置にした際に、可動ガイド50の上下寸法をコンパクトにできる。ここで、可動演出体42は、該可動演出体42の左右方向中央より右側方に偏った部位に可動アーム52の他端部が接続されると共に、該可動演出体42の左右方向中央より左側方に偏った部位で可動ガイド50に支持されている。
図13に示すように、前記可動アーム52は、その長手方向の一端部が可動ベース44に回動可能に支持されると共に、その長手方向の他端部が前記可動演出体42に接続されている。より具体的には可動アーム52は、可動ベース基体45の右側部下側に設けられた孔状の軸受部45aに該可動アーム52の一端部に開設された軸孔52aを介して支軸52bを嵌合することで、可動ベース基体45に対して回動可能に軸支される。可動アーム52は、可動ベース44に対する支持部分(一端部)から、可動ベース基体45の前側に重なるように左方に延在する上昇姿勢で、回動端部(他端部)が右部材収容空間を画成する左壁からベース段状部44aに延出し、この回動端部に接続された前記可動演出体42を待機位置で保持するようになっている。また、可動アーム52は、可動ベース44に対する支持部分から、左側へ向かうにつれて下方傾斜するように延在する下降姿勢で、回動端部が右部材収容空間を画成する下壁から可動ベース44の下側に延出し、この回動端部に接続された前記可動演出体42の可動演出位置への配置を許容するようになっている。
図9(a)および図10(a)に示すように、前記可動係合部56は、可動アーム52(可動アーム前体54)の前面に前方に突出するように設けられ、可動アーム52の上昇姿勢で左右方向に延在する庇状に形成されている。可動係合部56は、可動アーム52における第2アーム部52dの上縁部に設けられ、該第2アーム部52dにおいて回動端部側に偏倚した位置に配置されている。また、可動係合部56は、第2アーム部52dにおける前記上方傾斜部分の屈曲部から右方へ直線的に延在するように、可動ベース前体54に一体的に形成されている。そして、可動係合部56は、可動アーム52の上昇姿勢と下降姿勢との間の回動変位に伴って、可動ベース44における右部材収容空間内において上下に変位するようになっている。
図13に示すように、前記切替手段60は、右可動ベース被覆体46に前後方向の軸周りに回転可能に軸支される回転体であり、駆動手段としての可動モータ64により回転される。切替手段60は、円盤形状に形成された切替本体部61と、この切替本体部61より小径の円盤状に形成され、切替本体部61の前側に該切替本体部61と同軸的に配設された切替連繋部62とを備え、切替本体部61と切替連繋部62とが右可動ベース被覆体46の前板を前後に挟んで共通の支軸により軸支されている。ここで、切替手段60は、切替本体部61が右部材収容空間に収容されて可動アーム52の第2アーム部52d(可動係合部56)の前側に重なるように配置されると共に、切替連繋部62が右可動ベース被覆体46の前板に後方へ凹むように形成された連繋収容凹部46aの前側に収容される。切替連繋部62の周面には、後述する可動モータ64の可動ピニオン65に噛み合う連繋歯部62aが形成されている。
図17に示すように、前記可動支持部58は、切替手段60における切替本体部61の回転中心から半径方向外側に偏倚した偏芯位置に設けられ、切替手段60の回転に伴って可動係合部56に対する位置が第1状態と第2状態とに切り替わるように構成される。また、可動支持部58は、切替本体部61の後面から後方へ突出し、その後端が可動係合部56の前縁よりも後方に位置する一方で、第2アーム部52dの前面に当接しないように設定されている(図9(c)および図10(c)参照)。可動支持部58は、切替手段60における切替本体部61に突設された支持軸部(軸部)58aと、この支持軸部58aに回転可能に配設されて、可動係合部56に当接する支持円筒体(円筒体)58bとを備え(図13(b)参照)、可動係合部56の延在方向に沿って可動支持部58が変位する際に支持円筒体58bが回転することで、可動係合部56と可動支持部58との摺動抵抗を軽減している。可動支持部58は、切替手段60の回転に伴い切替本体部61の回転中心軸周りに回転変位し、切替本体部61の最上部(可動支持部58の回転軌跡における最上位)に位置する際に、可動演出体42を待機位置とする可動アーム52の上昇姿勢で可動係合部56を支持するように構成されている(図9および図17(a)参照)。そして、可動支持部58は、切替手段60の回転に伴い時計回りに回転変位して切替本体部61における回転中心より右側領域に至ることで、可動アーム52の姿勢変位に伴う可動係合部56の移動経路上から外れる(図17(b)および(c))。
図9および図10に示すように、前記可動演出装置40は、可動演出体42の待機位置からの落下に伴って姿勢変位する可動アーム52を、該可動演出体42の可動演出位置に対応する下降姿勢で受け止める可動ストッパ(ストッパ)68を備えている。可動ストッパ68は、可動ベース基体45の右側下部前面に配設され、右部材収容空間に収容されている。また、可動ストッパ68は、可動アーム52の上昇姿勢から下降姿勢へ向けた姿勢変位方向前側に位置して、該可動アーム52を支持する軸受部45aの左側(該軸受部45aからの可動アーム52の延在方向)に隣接配置されている。ここで、可動ストッパ68は、可動演出体42の待機位置に対応する可動アーム52の上昇姿勢において、第1アーム部52aの左側に該第1アーム部52aから離間して配置されるると共に、第2アーム部52bの下側に該第2アーム部52bから離間して配置される。また、可動ストッパ68は、可動演出体42の可動演出位置に対応する可動アーム52の下降姿勢において、第1アーム部52aと第2アーム部52bとの屈曲部下側に位置するように設けられている。
図9〜図11に示すように、前記可動演出体42は、前記可動ガイド50および可動アーム52に支持される可動基部72と、この可動基部72の前側に該可動基部72に対して変位可能に配設された可動装飾部86とを備えている。実施例の可動演出体42は、可動基部72の前側上部と覆う上部可動装飾部86Aと、可動基部72の前側下部を覆う下部可動装飾部86Bとの2つを有し、これらの可動装飾部86A,86Bが可動基部72に対して左右方向(可動演出体42における待機位置と可動演出位置との間の移動方向と交差する方向)に移動するように構成されている。また、可動演出体42は、上下2つの可動装飾部86A,86Bが互いに相反する向きに進退移動するよう構成され、各可動装飾部86A,86Bは、可動基部72の前側に重なった基本位置(図7および図16(a)参照)と、可動基部72の側縁(外縁)から側方(外方)へ延出するように可動基部72からずれた作動位置(図8および図16(b)参照)との間で左右方向に移動するようになっている。ここで、上部可動装飾部86Aは、基本位置から右方へ移動して作動位置になり、該作動位置において可動基部72の右側縁から右方へ延出するようになっている。これに対して、下部可動装飾部86Bは、基本位置から左方へ移動して作動位置になり、該作動位置において可動基部72の左側縁から左方へ延出するようになっている。可動演出体42は、上下の可動装飾部86A,86Bが可動基部72の前側に整合した基本位置において、上部可動装飾部86Aの下縁と下部可動装飾体86Bの上縁とが互いに整合して、両可動装飾部86A,86Bにより略円形の意匠形状が形成される。可動演出体42は、上下の可動装飾部86A,86Bの夫々が作動位置に移動した際に、上部可動装飾部86Aと下部可動装飾部86Bとが左右にずれて、基本位置で両可動装飾部86A,86Bにより形成されていた意匠形状が上下に分断された形状になる。
図14に示すように、前記可動基部72は、前側に開放した略箱状に形成された基部後ケース73と、この基部後ケース73の前側に該基部後ケース73の前方開口を塞ぐように配設される基部中間板74と、この基部中間板74の前側に配設され、後側に開放した略箱状に形成された基部前ケース75とを備え、全体として略円盤形状に形成されている。可動基部72には、基部後ケース73と基部中間板74との間に、装飾モータ77等の収容スペースが画成されると共に、基部中間板74と後方開口を該基部中間板74で塞がれた基部前ケース75との間に、部材(後述するラック固定板80等)の収容スペースが画成される。可動基部72には、基部中間板74の右側部に、出力軸を前側に向けた姿勢で装飾モータ77が配設され、この装飾モータ77が基部後ケース73の右側部に後方へ向けて凹むように凹設されたモータ収容部73aに収容されている。基部中間板74および基部前ケース75に開設された基部モータ開口74a,75aを介して基部前ケース75の前側に臨む装飾モータ77の出力軸の先端には装飾ピニオン78が固定され、この装飾ピニオン78が基板前ケース75の前側に臨んでいる。そして、基部前ケース75には、左右方向に長手が延在すると共に前後に貫通するラック長孔75bが、上下に平行して2条形成されている。
図12および図28に示すように、可動基部72における基部前ケース75の前側には、可動装飾部86の本体を支持する装飾ラック(作動部材)88,89が、ラック長孔75bの長手(左右方向)に沿って移動可能に配設されている。装飾ラック88,89は、後面に後方へ突出形成されたラック支持軸88a,89a(図14(b)参照)をラック長孔75bに前側から挿入すると共に、ラック長孔75bを介して基部前ケース75の後側に臨むラック支持軸88a,89aの後端にラック長孔75bの上下幅より大きい上下幅で形成されたラック固定板80を固定することでラック長孔75bから抜け止めされる。基部前ケース75において上側に延在するラック長孔75bには、上部可動装飾部86Aの上部装飾ラック88が配設され、基部前ケース75において下側に延在するラック長孔75bには、下部可動装飾部86Bの下部装飾ラック89が配設されている。上部装飾ラック88には、下縁に歯部88bが形成され、下部装飾ラック89には、上縁に歯部89bが形成され、上部装飾ラック88および下部装飾ラック89には、互いに対向するように歯部88b,89bが設けられている。
図14および図28に示すように、前記可動演出体42には、可動装飾部86の位置を検出する装飾検出手段84が、可動基部72に設けられている。実施例の装飾検出手段84は、前後に対向配置された発光部と受光部を有するフォトセンサであり、装飾検出手段84は、基部中間板74および基部前ケース75に、下側のラック長孔75bに下方に位置するように開設された検出手段開口74b,75cに収容するように配設されている。下側装飾ラック89を抜け止めする下側のラック固定板80の右側部には、下方へ延出する装飾検出片80aが形成され、この装飾検出片80aが発光部と受光部との間を通るように配設されている。可動演出体42は、装飾検出片80aが装飾検出手段84における発光部と受光部との間に位置するときに、両可動装飾部86A,86Bが基本位置になり、装飾検出片80aが装飾検出手段84における発光部と受光部との間から外れたときに、両可動装飾部86A,86Bが基本位置からずれた状態になっている。
前記上部可動装飾部86Aおよび前記下部可動装飾部86Bは、基本的に同じ機能を有する構成部材で構成されているから、可動装飾部86の構成部材について以下にまとめて説明する。図15に示すように、可動装飾部86は、装飾ラック88(89)に支持される装飾後部材90と、この装飾後部材90の前側に配設され、前面にLED91aが実装された基板91bからなる可動発光手段91と、この可動発光手段91の前側に配設され、可動発光手段91の前側を覆う光透過部材92と、この光透過部材92の前側に配設された光拡散シート93と、光透過部材92の前側に配設された装飾前部材94とを備えている。可動装飾部86は、装飾後部材90とこの装飾後部材90の前側に取り付けられる装飾前部材94とにより基本的に外郭が構成され、装飾後部材90と装飾前部材94との間に画成されるスペースに、可動発光手段91、光透過部材92および光拡散シート93が収容されている。光透過部材92は、後側に開放した略箱状に形成された透明な部材であって、円弧状に延在する円弧状周壁92aが装飾前部材94の円弧状縁部から後方へ延出する円弧状壁部94aの内側に沿って重なるように配置されると共に、直線的に延在する直線周壁92bが装飾後部材90の直線状縁部と装飾前部材94の直線状縁部との間に配置されている。光拡散シート93は、可動発光手段91から前側へ照射された光を透過可能で、かつ透過する光を拡散するように構成されており、透明な装飾前部材94を介して可動発光手段91が視認不能または視認困難にするよう、不透明になっている。可動装飾部86は、可動発光手段91から前側へ光を照射することで、装飾前部材94の前面を発光し得るようになっている。可動装飾部86は、装飾前部材94の円弧状外周縁に沿って可動装飾片95が配設されており、この可動装飾片95が装飾前部材および可動基部72の外周縁より外方へ延出している。すなわち、可動演出体42において、装飾ラック88,89の端部に基本位置で可動基部72の外側縁より突出するように形成される当接突起88c,89cの前側が可動装飾片95によって覆われ、当接突起88c,89cが前側から視認できないようになっている。
図6に示すように、前記動作演出装置100は、設置部材22の設置開口部22a(表示窓口26aを介して前側に臨む図柄表示装置17の画像表示部17a)を挟んで対称な関係で配設された一対の動作演出体102,102を有している。実施例の動作演出装置100は、動作演出体102およびこの動作演出体102を動かす動作機構を備えた動作ユニットUが、設置部材22の背面板23aにおける左右の側部に夫々配設されている。動作演出装置100は、画像表示部17aの前側に重なる動作演出位置(図3、図4、図7(b)、図7(c)、図8参照)と、この動作演出位置より画像表示部17aの前側から外れる方向に変位した退避位置(図2および図7(a)参照)との間で、動作演出体102を往復移動するように構成される。動作演出体102は、遊技盤20の前側から視認可能な動作演出位置から左右方向に変位することで退避位置に移動し、退避位置において前述した側部設置スペースSL(SR)に収容されて、前側から視認できないようになっている。すなわち、左側の動作演出体102は、左側部設置スペースSLに収容された退避位置から右方へ移動して動作演出位置に到来すると共に、動作演出位置から左方へ移動して退避位置に戻る。一方、右側の動作演出体102は、右側部設置スペースSRに収容された退避位置から左方へ移動して動作演出位置に到来すると共に、動作演出位置から右方へ移動して退避位置に戻る。すなわち、動作演出装置100は、一対の動作演出体102,102を互いに近接・離間させるように移動可能になっている。
図5(a)および図6に示すように、前記動作ユニットベース104は、設置部材22における設置開口部22aの左側部に配設され、左側部設置スペースSLに収容されている。また、動作ユニットベース104は、その上部が設置部材22における設置開口部22aの上縁より上方に延在すると共に、その下部が該設置開口部22aの下縁より下方に延在するよう形成されている。図23に示すように、動作ユニットベース104は、平板状の本体部分の上部に形成されて、前方に突出するガイド設置段部106を備え、このガイド設置段部106の前面に、動作演出体102を左右方向に往復移動可能に支持する動作ガイド(ガイドレール)108が配設されている。ガイド設置段部106は、設置部材22の設置開口部22の左側縁に合わせて形成された動作ユニットベース104の本体部分右側縁より右方へ突出するように形成され、この突出部分が設置部材22における設置開口部22aの上側に延在している(図6参照)。また、動作ユニットベース104は、ガイド設置段部106が可動演出装置40における可動ベース44の前側に重なり、前記突出部分の突出端部が該可動ベース44におけるベース段状部44aに臨んでいる。
前記動作ガイド108としては、複数の動作レール部108aをボールベアリングを介して摺動可能に組み合わせたスライドレールが用いられている。動作ガイド108は、ガイド設置段部の前面に、設置部材22の左側部から設置開口部22aの上側に亘って左右に延在するように配設された動作レール部108aに対して、動作演出体102の後面に配設された動作レール部108aが左右方向に移動可能に組み付けられている(図6参照)。また、動作ガイド108は、動作ユニットベース104に配設された動作レール部108aと、動作演出体102の後面上部に配設された動作レール部108aとの間に、更に別の動作レール部108aが介在しており、別の動作レール部108aが動作ユニットベース104側の動作レール部108aの延在範囲内で移動すると共に、動作演出体102側の動作レール部108aが別の動作レール部108aの延在範囲内で移動するようになっている。そして、動作ガイド108は、動作演出体102の上部を、設置部材22の設置開口部22aの横側に退避して動作ユニットベース104における本体部分前側に重なる退避位置および該設置開口部22aの開口内側に配置される動作演出位置に亘って支持するように構成される。
図23に示すように、前記動作機構は、動作ユニットベース104の下部に前後方向の軸周りに回動可能に支持された駆動アーム110と、この駆動アーム110の支持部分の前側を覆うように動作ユニットベース104の下部に取り付けられた動作ベースカバー109の前面に設置された動作モータ(駆動手段)113とを備えている。動作モータ113は、出力軸を後方へ向けた姿勢で動作ベースカバー109の前面に設置され、動作ベースカバー109の後側に突出する出力軸の先端に動作ピニオン114が固定されている。動作ベースカバー109と動作ユニットベース104との間に配置された動作ピニオン114は、駆動アーム110の支持側に設けられた後述する動作ギア部110bに噛み合い、動作モータ113の駆動に伴って動作ピニオン114が回転することで、動作ピニオン114と動作ギア部110bとの噛み合いのもとで駆動アーム110が回動するよう構成される。
図23に示すように、前記駆動アーム110は、略扇状に形成されたアーム基部110aを有し、アーム基部110aの要部分が動作ユニットベース104に対して軸支されると共に、アーム基部110aの円弧状周面に動作ギヤ部110bが形成されている。より具体的には駆動アーム110は、動作ユニットベース104の下部に設けられた孔状の軸受部104aに該駆動アーム110のアーム基部110aに開設された軸孔110cを介して支軸111を嵌合することで、動作ユニットベース104に対して回動可能に軸支される。駆動アーム110は、アーム基部110aの側縁半径方向外側(要部分より離間した位置)から本体部分が延出しており、支持部分と反対側の回動端部前面に前方へ突出するよう形成された動作軸部112を備えている(図27参照)。駆動アーム110は、回動端部の動作軸部112を動作演出体102の下部に接続し、動作モータ113の駆動により回動することで、動作ガイド108に支持された動作演出体102を動作軸部112との係合下に左右方向に移動させるようになっている。
図7に示すように、動作ベースカバー109には、動作演出体102の位置を検出する動作検出手段116が設けられている。実施例の動作検出手段116は、左右に対向配置された発光部と受光部を有するフォトセンサであり、発光部および受光部を動作ベースカバー109と動作ユニットベース104との間に臨ませて配設されている。駆動アーム110におけるアーム基部110aの前面には、前方に突出する動作検出片110dが形成され、この動作検出片110dが発光部と受光部との間を通るように配設されている。動作検出片110dが動作検出手段116における発光部と受光部との間に位置するときに、駆動アーム110が退避姿勢になると共に動作演出体102が退避位置になり、動作検出片110dが動作検出手段116における発光部と受光部との間から外れたときに、駆動アーム110が退避姿勢から変位していると共に動作演出体102が退避位置からずれた状態になっている。
図18〜図22に示すように、前記動作演出体102は、動作ガイド108に左右方向に往復移動可能に支持された動作ベース部120と、この動作ベース部120の前側に配設され、該動作ベース部120(動作演出体102)の移動方向(第1の方向)と同じ左右方向に変位可能に構成された動作装飾部140と、この動作装飾部140に変位可能に配設され、該動作装飾部140と共に動作ベース部120に対して変位する動作飾り部150とを備えている。動作演出体102は、動作装飾部140および動作飾り部150が配設された動作ベース部120を移動することで、該動作演出体全体として設置部材22(遊技盤20)に対して変位するようになっている。また、動作演出体102は、動作飾り部150が配設された動作装飾部140を移動することで、動作装飾部140だけでなく動作飾り部150も動作ベース部120に対して移動するようになっている。更に、動作演出体102は、動作飾り部150を動作装飾部140に対して変位し得るよう構成される。
図24および図25に示すように、前記動作ベース部120は、上下方向に長手が延在すると共に前後に階段状に段差を形成した板状部材であり、該動作ベース部120の下側部分を構成する下ベース段部121と、動作ベース部120の上側部分を構成し、下ベース段部121より前側に延在する上ベース段部124とを備えている。また、動作ベース部120は、上ベース段部124の上部から前方に突出するように形成されたガイド接続段部125を備え、このガイド接続段部125の後面に動作ガイド108の動作レール部108aが接続されている。すなわち、動作ベース部120は、動作ガイド108から吊り下がっている。
図26に示すように、前記動作ベース部120は、下ベース段部121の前側に、該下ベース段部121の前面から離間するように配設された下案内板126と、上ベース段部124の上部前側に、該上ベース段部124の前面から離間するように配設された上案内板128とを備えている。案内板126は、下ベース段部121の前面を覆う部分から該下ベース段部121の右縁(演出領域Rに臨む内縁)より右方へ延出した部分を有し、この延出部分に左右方向に長手が延在する下案内孔(案内部)127が開設されている。また、上案内板128には、左右方向に長手が延在する上案内孔(案内部)129が開設されている。このように、動作ベース部120には、上下に離間して2つの案内孔127,129が設けられている。
図24および図25に示すように、前記動作ベース部120は、下ベース段部121および上ベース段部124の前側を、上下方向にスライド可能に配設されたスライド部材130を備えている。スライド部材130は、下ベース段部121および上ベース段部124の形状に合わせて、下側部分130aよりも上側部分130bが前側に延在する段状に形成され、該スライド部材130の下側部分130aが下ベース段部121と下案内板126との間に配置されると共に該スライド部材130の上側部分130bが上ベース段部124と上案内板128との間に配置されている。スライド部材130は、上側部分130b後面に後方へ突出形成されたスライド軸部131を、上ベース段部124に上下方向に長手が延在するように開設されたスライド開口124aに挿入して、上ベース段部124の後面からスライド固定板136をスライド軸部131に取り付けることで、動作ベース部120に対してスライド開口124aに案内されたもとで上下方向に移動可能に配設される。また、スライド部材130の下側部分130aには、下ベース段部121に開設された動作軸開口122の前側に重なるように、上下に長手が延在する軸連繋開口132が開設されており、この軸連繋開口132に、動作軸開口122から前側に突き出た動作軸部112が後側から挿入される。更に、スライド部材130の下側部分130a後面には、軸連繋開口132に並行するように上下に延在するスライド保持片133が突出形成され、このスライド保持片133が、下ベース段部121に動作軸開口122に並行するように開設されたスライド保持開口123に前側から挿入されている(図20(b)参照)。スライド保持片133は、スライド保持開口123に左右方向の移動が規制される一方、上下方向の移動が許容されるようになっている。
図18、図20および図22に示すように、動作ベース部120におけるスライド部材130の前側には、2つの動作装飾部140,140が配設されている。動作装飾部140は、動作ベース部120(スライド部材130)に伴って退避位置と動作演出位置との間で左右方向に移動すると共に、スライド部材130の上部位置と下部位置との上下移動に伴って上下方向に移動するようになっている。また、動作装飾部140は、動作ベース部120(スライド部材130)に対して、該動作ベース部120(動作演出体102全体)の移動方向である左右方向へ変位可能に構成されている。実施例の動作演出体102は、動作ベース部120における上ベース段部124の前側に配置された上部動作装飾部140Aと、動作ベース部120における下ベース段部121の前側に主に配置された下部動作装飾部140Bとを備え、動作演出体102に設けられた上下2つの動作装飾部140A,140Bは、左右方向に変位する際に、互いに反対向きに移動するように構成されている(図8および図28参照)。
図19および図21に示すように、上下2つの前記動作装飾部140A,140Bは、スライド部材130における上側部分130b前面下部に回動可能に配設された一対の回動アーム146,146に支持されている。各回動アーム146は、その中間部分が前後方向の軸周りに回動可能にスライド部材130に軸支され、一対の回動アーム146,146が並行配置されている。両回動アーム146,146は、上端部(一端部)が上部動作装飾部140Aの後面下部に回動可能に接続されると共に、下端部(他端部)が下部動作装飾部140Bの後面上部に回動可能に接続されている。また、一方の回動アーム146とスライド部材130との間には、該回動アーム146を所定方向に付勢するトーションばね等の弾性部材148(図24および図25参照)が配設され、両動作装飾部140A,140Bを移動位置から通常位置にする回動方向(反時計回り)に該回動アーム146が弾性部材148により付勢されている。両回動アーム146,146は、該回動アーム146の回動中心の右斜め上方に上端部があると共に該回動中心の左斜め下方に下端部がある傾斜姿勢で、スライド部材130の前面に突設された回動規制片134により弾性部材148の付勢による回動が規制されて(図27参照)、この状態で両動作装飾部140A,140Bを通常位置で保持するようになっている。
図24および図25に示すように、前記動作装飾部140は、回動アーム146,146に支持される動作後部材141と、この動作後部材141の前側に配設され、前面にLED142aが実装された基板142bからなる動作発光手段142と、この動作発光手段142の前側に配設され、該動作装飾部140の前面を構成する動作前部材143とを備えている。動作装飾部140は、動作後部材141とこの動作後部材141の前側に取り付けられる動作前部材143とにより基本的に外郭が構成され、動作後部材141と動作前部材143との間に画成されるスペースに、動作発光手段142が収容されている。そして、動作装飾部140は、動作発光手段142から前方へ光を照射することで、動作前部材143に設けられた発光部が発光されるようになっている。
前記動作飾り部150は、動作装飾部140に対して変位可能に配設され、左右方向に往復移動する動作装飾部140の移動方向(第1の方向)に対して交差する方向(実施例では上下方向)に変位するように構成される(図7(b)、図7(c)、図20(a)、図22(a)、図26および図27参照)。動作飾り部150は、動物の牙を模した板状本体の後面から後方に突出する飾り軸部152が、動作装飾部140に設けられた飾り軸受部144に回動可能に支持されて、前後方向の軸周りに回動可能になっている。
前記右動作ユニットURは、スライド部材130の上部位置および下部位置の何れにあっても、可動演出体42の上部可動装飾部86Aを基本位置から作動位置に移動させることで、下部動作装飾部140Bに干渉させることなく上部可動装飾部86Aで上部動作装飾部140Aを押すことが可能である。また、右動作ユニットURは、上部動作装飾部140Aが上部可動装飾部86Aで移動位置に押された状態で、スライド部材130の上部位置と下部位置との上下変位につれて上下方向に移動する動作装飾部140が可動演出体42に干渉しないように構成されている。従って、動作装飾部140が通常位置と移動位置との何れの位置にあっても、スライド部材130を上下移動すれば、案内孔127,129に係合したリンク部156,158の一端部と動作飾り部150に接続した他端部との上下方向の相対的な位置が変わるから、リンク部156,158を変位させることができ、動作装飾部140の位置にかかわらず動作飾り部150を揺動可能に構成されている。
図7に示すように、左動作ユニットULは、動作演出体102の退避位置で動作装飾部140に当接可能な当接部164を備えており、動作演出体102の変位に伴う当接部164との当接により動作装飾部140を変位可能な構成になっている。当接部164は、動作ユニットベース104の左側縁に右方に突出するように配設され、動作ベース体120が退避位置にある上部動作装飾部150Aの右側部に当接可能に構成されている。当接部164は、上部動作装飾部150Aを前記弾性部材148の付勢に抗して右方へ向けて押して該上部動作装飾部150Bを移動位置で保持し、これに連動して下部動作装飾部150Bも左方へ移動して移動位置とされる。このように、左動作ユニットULは、動作演出体102が退避位置にある際に、当接部164によって上部動作装飾部150Aおよび下部動作装飾部150Bが移動位置に保持されている。当接部164により上部動作装飾部150Aを押すことに連動して下部動作装飾部150Bを設置開口部22aの開口外側へ変位させて、上部動作装飾部150Aと比べて設置開口部22aの開口内側へ向けて延出する形状に形成された下部動作装飾部150Bが、設置開口部22aから引っ込む向きに移動された状態となっている。これにより、実施例のように、設置部材22の設置開口部22aの右側部と比べて左側部の左右幅が狭く設定されていても、下部動作装飾部150Bの設置開口部22a内側への延出を抑えることができる。一方、右動作ユニットURは、動作演出体102が退避位置にある際に、弾性部材148の付勢による回動アーム106の回動が回動規制片134で規制されたもとで、上部動作装飾部150Aおよび下部動作装飾部150Bが基本位置に保持されている。
前述のように構成された演出手段は、動作演出位置と該動作演出位置より左右方向に変位した退避位置との間で移動可能に配設され、動作演出位置で互いに対向するように配置される一対の動作演出体102,102と、可動演出位置と該可動演出位置より上方へ変位した待機位置との間で移動可能に配設された可動演出体42とを備えている。演出手段は、可動演出位置にある可動演出体42を、動作演出位置で対向する一対の動作演出体102,102で囲われる演出領域Rに配置可能に構成している(図3、図7(b)および(c)参照)。動作演出位置にある左右の動作演出体102,102は、設置開口部22aの開口内側が凹となる略円弧状に延在する動作装飾部140の下端部同士が近接して、左右の動作演出体102,102の動作装飾部140,140によって全体として上方を開放した略円形の演出領域Rが画成される。すなわち、可動演出位置で演出領域Rに配置される可動演出体42の略円形の外形形状に沿って、演出領域Rを画成する動作装飾部140の略円弧状の意匠形状が延在し、可動演出位置にある可動演出体42の横および下側に動作装飾部140で囲っている。このように、動作演出体102の動作装飾部140は、動作演出位置において、可動演出位置にある可動演出体42の外形形状に沿う形状で形成されている。
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明する。可動演出装置40は、切替手段60により切替本体部61の最上位にある第1状態で保持された可動支持部58が可動係合部56を支持することで、可動アーム52が上昇姿勢で保持され、これにより可動アーム52の回動端部に接続された可動演出体42が画像表示部17aの上側に退避した待機位置で保持される。すなわち、可動演出体42の荷重を第1状態にある可動支持部58により受け止めている。可動演出装置40は、可動モータ64により切替手段60の切替本体部61を回転して可動支持部58を第1状態から第2状態に切り替えることで、可動支持部58による可動係合部56の支持が解除されると共に可動支持部58が可動アーム52の上昇姿勢から下降姿勢への変位に伴う可動係合部56の移動経路から外れる。可動アーム52が可動支持部58による支えを失うことで、可動演出体42の自重による落下が許容され、可動演出体42が可動アーム52に邪魔されることなく可動ガイド50に案内されたもとで待機位置から可動演出位置まで一気に落下する。そして、可動演出体42が可動演出位置に至ると、可動アーム52が可動ストッパ68に受け止められ、可動演出位置で停止する。このように、可動演出装置40は、可動支持部58を切替手段60によって第1状態から第2状態に切り替える簡単な構成で、可動演出体42を自重により待機位置から可動演出位置に落下させることができる。そして、可動演出装置40は、落下する可動演出体42により、インパクトのある動作演出を行うことができる。ここで、可動演出体42は、待機位置において上部設置スペースSHに収容されて隠れており、該待機位置から落下することで、遊技盤20の前側から視認可能な画像表示部17aの前側に突然現れる。従って、可動演出装置40は、可動演出体42の待機位置から可動演出位置への迅速な変位によるインパクトだけでなく、可動演出体42の出現によってもインパクトを与えることができる。
(付記1)
対称な位置関係で配設された一対の動作演出体(102,102)を備えた請求項1〜6の何れか一項に記載の遊技機。
付記1によれば、最小限の構成で興趣に富んだ演出を行い得る。
前記動作演出体(102)は、通常状態において第1の動作装飾部(140)と第2の動作装飾部(140)とが連なって1つの意匠形状を形成すると共に、前記可動装飾部(86)により押されて動作装飾部(140)が移動した移動状態において第1の動作装飾部(140)と第2の動作装飾部(140)とが分離するよう構成された請求項3記載の遊技機。
付記2によれば、動作装飾部の移動により動作演出体の意匠形状を大きく変えることができる。
前記可動演出体(42)は、通常状態において第1の可動装飾部(86)と第2の可動装飾部(86)とが連なって1つの意匠形状を形成すると共に、両可動装飾部(86,86)が移動した移動状態において第1の可動装飾部(86)と第2の可動装飾部(86)とが分離するよう構成された請求項4記載の遊技機。
付記3によれば、可動装飾部の移動により可動演出体の意匠形状を大きく変えることができる。
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能で、例えば以下のものを採用可能である。
(1)遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
(2)切替手段による支持部の変位によりアームを下降姿勢から上昇姿勢に戻すよう構成したが、アームを下降姿勢から上昇姿勢に戻す別の手段を設けてよい。
(3)動作演出体は、2基に限られず、1基または3基以上であってもよい。
(4)動作演出体は、左右方向に移動する構成に限られず、揺動等その他の動きであってもよい。
(5)実施例では、右側の動作演出体の動作飾り部を動作装飾部の通常位置および移動位置にかかわらず動作可能な構成としたが、左側の動作演出体の動作飾り部を動作装飾部の通常位置および移動位置にかかわらず動作可能な構成としてもよい。すなわち、スライド部材の上部位置および下部位置の夫々に対応して動作装飾部が上下方向に変位しても、可動演出体の可動装飾部を基本位置から作動位置に移動させることで、該可動装飾部に押された一方の動作装飾部を他方の動作装飾部に干渉させることなく通常位置から移動位置に変位させることができ、一方の動作装飾部が可動装飾部で移動位置に押された状態で、スライド部材の上部位置と下部位置との上下変位につれて上下方向に移動する動作装飾部が可動演出体に干渉しないように構成されていればよい。
(6)動作演出装置が備える動作演出体は、2つに限定されず、3つ以上であってもよい。また、動作演出体の配設位置も左右対称に限定されない。
20a 遊技領域
42 可動演出体
77 装飾モータ(駆動手段)
86 可動装飾部
102 動作演出体
140 動作装飾部
R 演出領域
Claims (6)
- 遊技球が流下可能な遊技領域が前面に設けられた遊技盤と、動作による演出を行う演出手段とを備えた遊技機において、
前記演出手段は、
動作演出位置と該動作演出位置より変位した退避位置との間で移動可能に配設され、動作演出位置で互いに対向するように配置される複数の動作演出体と、
可動演出位置と該可動演出位置より変位した待機位置との間で移動可能に配設された可動演出体とを備え、
前記可動演出位置にある可動演出体を、前記動作演出位置で対向する複数の動作演出体で囲われる演出領域に配置可能に構成した
ことを特徴とする遊技機。 - 前記複数の動作演出体は、動作演出位置において、前記可動演出体における待機位置と可動演出位置との間の移動を許容するよう構成された請求項1記載の遊技機。
- 前記動作演出体は、動作演出位置において、前記可動演出位置にある前記可動演出体の外形に沿う形状で形成された請求項1または2記載の遊技機。
- 前記動作演出体の移動方向と前記可動演出体の移動方向とが交差するように構成された請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
- 前記動作演出体は、前記演出領域の内外方向に変位可能に構成された動作装飾部を備え、
前記可動演出体は、駆動手段により前記演出領域の内外方向に作動される可動装飾部を備え、
前記可動演出体の可動演出位置において、前記駆動手段により前記演出領域外方へ向けて作動された可動装飾部で、動作演出位置にある前記動作演出体の動作装飾部を演出領域外方へ向けて変位するよう構成された請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。 - 前記動作演出体は、複数の動作装飾部を備え、
隣り合う動作装飾部は、一方の動作装飾部を変位すると、他方の動作装飾部が該一方の動作装飾部の変位方向と反対側へ変位するよう構成された請求項5記載の遊技機。
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-
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