JP2015004697A - 液晶レンズおよびこれを用いた立体表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】応答速度を向上させた液晶レンズの構成を得る。【解決手段】液晶レンズ11は、基板111と、前記基板111上に形成された主電極114および補助電極115と、前記基板111と対向する対向基板113と、前記対向基板113上に形成された共通電極116と、前記基板111および対向基板113に挟持された液晶層112と、前記主電極114、補助電極115、および共通電極116の電位を制御する制御部119とを備える。前記制御部119は、前記主電極114と前記共通電極115との間に電位差を有するON状態と、前記ON状態よりも電位差の小さいOFF状態とを切り替え、前記ON状態からOFF状態へ切り替える際に、前記主電極114と前記補助電極115との間に電位差を生じさせる。【選択図】図2
Description
本発明は、液晶レンズおよびこれを用いた立体表示装置に関し、より詳しくは、液晶レンズを用いて、2次元表示と3次元表示とを切り替え可能に構成した立体表示装置に関する。
従来、特殊な眼鏡等を装着する必要がない、いわゆる裸眼立体視が可能な立体表示装置が知られている。特開2007−336002号公報(特許文献1)には、いわゆる多眼方式による裸眼立体視可能な立体表示装置が開示されている。
特許文献1に記載の立体表示装置の原理は、概ね次の通りである。立体表示装置は、表示面に多方向から撮影した画像を規則的に並べて表示する。表示面の前面には、複数のレンチキュラレンズが、一定の間隔で配置されている。レンチキュラレンズによって、多方向から撮影された画像の各々が分離される。ユーザは、この表示装置を最適な視位置で観察することで、分離された画像を左右の眼で観察し、視差による立体感を感じることができる。
特開2010−282090号公報(特許文献2)には、液晶レンズを用いた立体表示装置が開示されている。特許文献2には、液晶レンズを用いて、レンチキュラレンズを可変に構成することが記載されている。
特開2002−365657号公報(特許文献3)には、応答速度の向上を図ることができる液晶装置が開示されている。この液晶表示装置は、素子基板と、これに対向する対向基板と、これらに挟持された液晶層とからなり、素子基板上には画素電極が、対向基板上には共通電極が設けられている。そして、画素電極の上方に絶縁膜を介して、液晶層に横電界を印加するための櫛歯電極が設けられている。
特許文献1に記載されているように、多眼方式による立体表示装置は、多方向から撮影した画像を規則的に並べて表示する。そのため、視点の数だけ解像度が低下する。立体表示装置は、2次元表示モードと3次元表示モードとを切り替え可能に構成され、2次元表示モードにおいては解像度が維持されることが好ましい。
特許文献2には、液晶レンズを用いてレンチキュラレンズを可変に構成し、2次元表示モードと3次元表示モードとを切り替えることが記載されている。
しかしながら、液晶レンズによって焦点距離の短いレンズを形成するためには、液晶層を厚く形成する必要がある。特に、多眼方式では視点の数が増えるほど、液晶層を厚くする必要がる。液晶の応答速度は、液晶層の厚さの2乗に反比例する傾向があり、液晶層が厚くなると応答速度が顕著に低下する。
特許文献3に記載された、応答速度を向上させた液晶装置の構成では、素子基板に電極を2層で形成する必要がある。そのため製造工程が増加し、高コストとなる。また、画素電極の直上には横電界が印加されにくいという問題がある。
本発明の目的は、応答速度を向上させた液晶レンズの構成を得ることである。
ここに開示する液晶レンズは、基板と、前記基板上に形成された主電極および補助電極と、前記基板と対向する対向基板と、前記対向基板上に形成された共通電極と、前記基板および対向基板に挟持された液晶層と、前記主電極、補助電極、および共通電極の電位を制御する制御部とを備える。前記制御部は、前記主電極と前記共通電極との間に電位差を有するON状態と、前記ON状態よりも電位差の小さいOFF状態とを切り替え、前記ON状態からOFF状態へ切り替える際に、前記主電極と前記補助電極との間に電位差を生じさせる。
本発明によれば、応答速度を向上させた液晶レンズの構成が得られる。
本発明の一実施形態にかかる液晶レンズは、基板と、前記基板上に形成された主電極および補助電極と、前記基板と対向する対向基板と、前記対向基板上に形成された共通電極と、前記基板および対向基板に挟持された液晶層と、前記主電極、補助電極、および共通電極の電位を制御する制御部とを備える。前記制御部は、前記主電極と前記共通電極との間に電位差を有するON状態と、前記ON状態よりも電位差の小さいOFF状態とを切り替え、前記ON状態からOFF状態へ切り替える際に、前記主電極と前記補助電極との間に電位差を生じさせる(第1の構成)。
上記の構成によれば、制御部は、ON状態からOFF状態へ切り替える際に、主電極と補助電極との間に電位差を生じさせる。主電極と補助電極とは同一の基板上に形成されている。そのため、液晶層に対して、基板と平行な方向に電界が形成される。ON状態のときに主電極と共通電極との間の電位差によって形成されていた電界と、交差する方向に電界を加えることで、液晶層の液晶分子の配向変化をアシストし、応答速度を向上させる。
上記第1の構成において、前記補助電極は、前記主電極に対して対称に配置されていても良い(第2の構成)。
上記の構成によれば、各補助電極に単一の電位を与えることで、対称な電界を形成することができる。
上記第2の構成において、1つの主電極に対し、2組以上の補助電極を備えていても良い(第3の構成)。
上記の構成によれば、各補助電極の電位を制御することによって、より緻密に電界を制御できる。これにより、応答速度をより向上させることができる。
上記第1〜第3のいずれかの構成において、前記制御部は、ON状態のときに、前記補助電極と前記共通電極との間に電位差を生じさせても良い(第4の構成)。
上記の構成によれば、前記補助電極と前記共通電極との間の電位差によって形成される電界によって、OFF状態からON状態へ移行する際の、液晶層の液晶分子の勾配の変化をアシストする。これにより、OFF状態からON状態へ移行する際の応答速度を向上させることができる。
また、主電極と補助電極とによって、電界をより緻密に制御できる。これにより、液晶層の液晶分子の勾配をより緻密に制御できるため、レンズ特性を向上させることができる。
上記第1〜第4のいずれかの構成において、前記液晶層は、負の誘電率異方性を有する液晶分子からなるものを用いても良い(第5の構成)。
本発明の一実施形態にかかる立体表示装置は、画像を表示可能な表示装置と、上記第1〜第5のいずれかの構成にかかる液晶レンズとを備える(立体表示装置の第1の構成)。
[実施の形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[全体の構成]
図1は、本発明の一実施形態にかかる立体表示装置1の概略構成を示す分解斜視図である。立体表示装置1は、液晶レンズ11、位相差板12、スペーサ13、液晶ディスプレイ14、およびバックライト15を備えている。
図1は、本発明の一実施形態にかかる立体表示装置1の概略構成を示す分解斜視図である。立体表示装置1は、液晶レンズ11、位相差板12、スペーサ13、液晶ディスプレイ14、およびバックライト15を備えている。
液晶レンズ11および液晶ディスプレイ14は、ともに平面視で概略矩形の板状形状で、主面(最も面積の大きい面)の大きさが、互いに略等しく形成されている。
液晶レンズ11は、詳しい構成は後述するが、一対の基板と、これに挟持された液晶層とを備える。液晶レンズ11は、液晶層内の液晶分子の配向を変化させることで、液晶層を通る光の挙動を変化させる。
液晶レンズ11の背面には、位相差板12が配置されている。位相差板12は、液晶ディスプレイ14から出射される光の偏光方向を調整し、液晶レンズ11の液晶分子の配向が変化する方向と一致させる。なお、本実施形態では位相差板12を使用するが、液晶ディスプレイ14から出射される光の偏光方向によっては、位相差板12はなくても良い。
位相差板12の背面には、スペーサ13を介して、液晶ディスプレイ14が配置されている。液晶ディスプレイ14は、アクティブマトリクス基板と、これに対向して配置されたカラーフィルタ基板と、両基板に挟持された液晶層とを備えている。アクティブマトリクス基板には、TFT(Thin Film Transitor)と画素電極とがマトリクス状に形成されている。液晶ディスプレイ14は、TFTを制御することによって、任意の画素電極上の液晶層内の液晶分子の配向を変化させる。これにより、液晶ディスプレイ14は、任意の画像を表示することができる。
液晶ディスプレイ14の背面には、バックライト15が配置されている。バックライト15は、液晶ディスプレイ14に光を照射する。
立体表示装置1は、液晶レンズ11と、液晶ディスプレイ14とを連動して制御することによって、2次元表示モードと3次元表示モードとを切り替える。
2次元表示モードでは、液晶ディスプレイ14は、通常の2次元画像を表示する。このとき、液晶レンズ11の液晶層内の液晶分子は一様に配向しており、液晶レンズ11を通る光は、殆どそのまま進行する。これにより、立体表示装置1には、通常の2次元画像が表示される。
3次元表示モードでは、液晶ディスプレイ14は、多方向から撮影した画像を規則的に並べて表示する。これと対応して、液晶レンズ11は、液晶層内の液晶分子の配向を規則的に変化させる。これにより、最適な位置で立体表示装置1を観察すると、左右の眼に異なる画像が届く。すなわち、立体表示装置1は、3次元表示モードでは、いわゆる視差方式による立体表示を行う。
以上、立体表示装置1の概略構成を説明した。なお、立体表示装置1は、液晶ディスプレイ14以外の任意の表示装置を備えていても良い。
[第1の実施形態]
以下、液晶レンズ11の構成について詳しく述べる。以下では、図1に示すように、液晶レンズ14の長辺方向をx方向、短辺方向をy方向、厚さ方向をz方向と呼んで参照する。
以下、液晶レンズ11の構成について詳しく述べる。以下では、図1に示すように、液晶レンズ14の長辺方向をx方向、短辺方向をy方向、厚さ方向をz方向と呼んで参照する。
図2は、図1におけるII−II線に沿った断面図であって、液晶レンズ11の構成を模式的に示したものである。液晶レンズ11は、制御基板111と、対向基板113と、両基板に挟持された液晶層112と、制御部119とを備える。
本実施形態では、液晶層112を構成する液晶分子112aとして、誘電率異方性が正のものを用いる。液晶分子112aは、複屈折性を有している。すなわち、光学軸に平行に振動する光に対する屈折率neと、光学軸に垂直に振動する光に対する屈折率noとが異なっている。液晶分子112aは、Δn=ne−noの値の大きいものが好ましい。
制御基板111には、複数の主電極114が形成されている。主電極114のそれぞれはy方向に沿って細長に形成され、それらが互いに平行になるようにx方向に沿って一定間隔で配置されている。
それぞれの主電極114の両脇には、1組の補助電極115が略対称な位置に形成されている。補助電極115も主電極114と同様に、y方向に沿って細長に形成されている。
主電極114および補助電極115を覆って、配向膜117が形成されている。
対向基板113には、全面に共通電極116が形成されている。共通電極116を覆って、配向膜118が形成されている。
配向膜117および118には、配向処理によって、x方向と平行に複数の溝が形成されている。配向膜117および118によって、液晶層112に電圧が印加されていない状態(電圧無印加状態)では、液晶分子112aは、分子長軸がx方向と平行になるように配向している。
制御部119は、主電極114、補助電極115、および共通電極116に、それぞれ異なる電位を与えることができるように構成されている。
図3および図4を用いて、液晶レンズ11の動作について説明する。
図3は、主電極114と共通電極116との間に制御部119によって電圧Von(例えば10V)が印加された場合における液晶レンズ11の模式図である。液晶分子112aは、電圧Vonによって生じる電界と分子長軸とが平行になるように配向する。図3に示すように、主電極114近傍の液晶分子112aの分子長軸は、z方向と平行に配向する。主電極114から離れるにつれて、液晶分子112aの長軸は、z方向からx方向に傾いていく。
液晶分子112aの配向方向の変化にしたがって、液晶層112の屈折率が変化する。そのため、液晶層112は、x方向に屈折率分布を有する。液晶層112は、この屈折率分布によって、図3に破線の矢印で示したように、液晶層112に入射した光を集光することができる。すなわち、液晶レンズ11は屈折率分布型レンズ(Gradient Index Lens、GRINレンズ)として機能する。
図4は、主電極114と共通電極116との間に制御部119によって電圧Voff(Von>Voffであり、Voffは例えば0V)が印加された場合における液晶レンズ11の模式図である。液晶分子112aは、配向膜117および118によって、分子長軸がx方向と平行になるように配向している。
液晶分子112aが一様に配向しているため、液晶層112の屈折率も一様となる。図4に破線の矢印で示したように、液晶層112に入射した光は、隣接する媒体との屈折率差によりわずかに屈折するが、殆どそのまま進行する。すなわち、電圧無印加状態では液晶レンズ11はGRINレンズとして機能しない。
このように、液晶レンズ11は、主電極114と共通電極116との間の電位差を制御部119によって制御することによって、GRINレンズとしての機能を制御する。以下、液晶レンズ11がGRINレンズとして機能している状態(図3)をON状態、GRINレンズとして機能していない状態(図4)をOFF状態と呼んで参照する。
既述のように、液晶分子112aの応答速度は、液晶層112の厚さの2乗に反比例する。そのため、液晶層112を厚くしたときの応答速度が問題となる。OFF状態からON状態への移行は、主電極114と共通電極116との間に制御部119によって電圧を印加することで行われる。一方、ON状態からOFF状態への移行は、従来、これを制御する手段がなかったために特に遅かった。
図5は、液晶レンズ11の補助電極115の効果を説明するための図である。なお、図5では、図を見易くするため、液晶層112、液晶分子112a、配向膜117および118のハッチングを省略している。
本実施形態では、ON状態からOFF状態へ移行するとき、主電極114と補助電極115との間に制御部119によって電位差を生じさせる。図5の例では、主電極114と共通電極116とがともに接地電位(GND)となっている。この際、補助電極115に一定時間、電位V2が与えられる。主電極114と補助電極115との間の電位差により、図5中に矢印で模式的に示すように、x方向と略平行な電界が発生する。この電界により、液晶分子112aの分子長軸の、z方向からx方向への配向の変化がアシストされる。
一方、補助電極115と共通電極116との間にも電界が発生する。そのため、補助電極115の直上の液晶分子112aには、分子長軸とz方向とを平行にする力が加わる。したがって、OFF状態を実現するためには、電位V2の大きさや、電位V2を与える時間などが、適切に調整されることが好ましい。
ここで、本実施形態にかかる液晶レンズ11のより具体的な構成例によって、電位V2の調整の一例を示す。この構成例は、本実施形態を限定するものではない。
20インチのフルハイビジョン液晶ディスプレイ(画素数:1920×1080)用の液晶レンズとして、厚さ100μmの液晶レンズ11を作製した。主電極114の幅は約20μm、主電極114間の間隔(ピッチ)は約700μmとした。幅約20μmの補助電極115を、主電極114の両脇100μmの位置に対称に配置した。液晶層112を構成する液晶分子112aとして、Δnが0.17のものを使用した。
ON状態では、主電極114と共通電極116との間に10Vの電圧を印加した。この状態から、主電極114、共通電極116、および補助電極115を接地電位にした場合、OFF状態への移行に要した時間は約20秒であった。
一方、主電極114および共通電極116を接地電位とし、補助電極115に4Vの電位V2を1秒間与えた場合、OFF状態への移行に要した時間は約5秒であった。
このように、補助電極115を用いることで、応答速度を4倍に向上させることができた。
図6は、液晶レンズ11の補助電極115の他の効果を説明するための図である。なお、図6では、図を見易くするため、液晶層112、液晶分子112a、配向膜117および118のハッチングを省略している。
液晶レンズ11は、ON状態のときに、補助電極115と共通電極116との間に制御部119によって電位差が生じるようにしても良い。図6では、主電極114に制御部119によって電位V0が与えられ、共通電極116が制御部119によって接地電位(GND)となっている。これにより、図6で太い矢印で模式的に示すように、主電極114と共通電極116との間に電界が形成される。さらに、補助電極115に制御部119によって電位V1(V1<V0)が与えられている。これにより、図6で細い矢印で模式的に示すように、補助電極115と共通電極116との間にも電界が形成される。
補助電極115と共通電極116との間に形成される電界によって、OFF状態からON状態へ移行する際の応答速度を向上させることができる。
また、主電極114と補助電極115とによって、電界をより緻密に制御できる。これにより、液晶層112の液晶分子112aの勾配をより緻密に制御できるため、レンズ特性を向上させることができる。
以上、本発明の第1の実施形態にかかる液晶レンズ11の構成について説明した。
本実施形態では、図3のように、1つのGRINレンズを1つの主電極114で形成する構成を例示した。しかし、液晶レンズ11は、複数の主電極114に、制御部119によって多水準の電位を与えて、1つのGRINレンズを形成するように構成しても良い。
本実施形態では、OFF状態において液晶分子112aがx方向に配向するように構成した。しかし、液晶レンズ11は、OFF状態において液晶分子112aがy方向に配向するように構成しても良い。
本実施形態では、補助電極115を、主電極114に対して略対称な位置に配置した。補助電極115を主電極114に対して対称に配置すれば、対称な電界を形成できるので好ましい。しかし、液晶レンズ11の構成はこれに限定されず、補助電極115は、主電極114に対して対称な位置に配置されなくても良い。また、制御部119は、対となる補助電極のそれぞれに異なる電位を与えても良い。
本実施形態では、共通電極116を、対向基板113の全面に形成した。しかし、共通電極116は、主電極114に対応する位置、または主電極114および補助電極115に対応する位置にのみ形成されていても良い。もっとも、共通電極116を対向基板113の全面に形成すれば、制御基板111と対向基板113とを貼り合せる際の位置ズレの影響を考慮しなくても良くなるので、好ましい。
また、本実施形態では、主電極114のそれぞれがy方向に沿って細長に形成され、それらが互いに平行になるようにx方向に沿って一定間隔で配置された構成を例示した。しかし、主電極114はy方向に沿って形成しても良い、斜め方向に形成しても良い。補助電極115についても同様である。これに合わせて、液晶分子112aの配向方向や、液晶レンズ11へ入射させる光の偏光方向等を、適宜調整すれば良い。
[第2の実施形態]
立体表示装置1は、液晶レンズ11に代えて、以下に説明する液晶レンズ21または31を備えていても良い。
立体表示装置1は、液晶レンズ11に代えて、以下に説明する液晶レンズ21または31を備えていても良い。
図7は、液晶レンズ21の構成を模式的に示す断面図である。液晶レンズ21は、液晶レンズ11が備える構成に加えて、補助電極215をさらに備える。
すなわち、液晶レンズ11では、1つの主電極114に対し、1組の補助電極115が形成されていたが、液晶レンズ21では、これに加えてさらに、もう1組の補助電極215が形成されている。補助電極115と215とは、制御部119によりそれぞれに異なる電位を与えることができるように構成されている。
本実施形態にかかる液晶レンズ21によれば、1つの主電極114に対し、2組の補助電極115および215が形成されている。これにより、より緻密に電界を制御できる。これにより、OFF状態からON状態への移行、および、ON状態からOFF状態への移行の両方において、応答速度を向上させることができる。また、ON状態のときのレンズ特性を向上させることができる。
なお、液晶レンズ21は、さらに多くの補助電極を備えていても良い。
[第3の実施形態]
図8は、液晶レンズ31の構成を模式的に示す断面図である。液晶レンズ31は、制御基板111と、対向基板113と、両基板に挟持された液晶層312とを備える。
図8は、液晶レンズ31の構成を模式的に示す断面図である。液晶レンズ31は、制御基板111と、対向基板113と、両基板に挟持された液晶層312とを備える。
液晶層312を構成する液晶分子312aは、液晶分子112aと異なり、負の誘電率異方性を有している。液晶レンズ31では、垂直配向用の配向膜317および318が用いられている。これにより、電圧無印加状態では、液晶分子312aは分子長軸がz方向と平行になるように配向している。
図9および図10を用いて、液晶レンズ31の動作について説明する。
図9は、主電極114と共通電極116との間に制御部119により電圧Von(例えば10V)が印加された場合における液晶レンズ31の模式図である。液晶分子312aは、負の誘電率異方性を有するため、電圧Vonによって生じる電界と分子長軸とが垂直になるように配向する。図3に示すように、主電極114近傍の液晶分子312aの分子長軸は、x方向と平行に配向する。主電極114から離れるにつれて、液晶分子312aの長軸は、x方向からz方向に傾いていく。
液晶分子312aの配向方向の変化にしたがって、液晶層312の屈折率が変化する。そのため、液晶層312は、x方向に屈折率分布を有する。液晶層312は、この屈折率分布によって、図9に破線の矢印で示したように、液晶層312に入射した光を集光することができる。すなわち、液晶レンズ31はGRINレンズとして機能する。
図10は、主電極114と共通電極116との間に制御部119により電圧Voff(Von>Voff、Voffは例えば0V)が印加された場合における液晶レンズ31の模式図である。配向膜317および318によって、液晶分子312aが一様に配向している。そのため、図10に破線の矢印で模式的に示したように、液晶層312に入射した光は殆どそのまま進行する。すなわち、電圧無印加状態では液晶レンズ31はGRINレンズとして機能しない。
このように、液晶レンズ31も液晶レンズ11と同様に、主電極114と共通電極116との間の電位差を制御部119により制御することによって、GRINレンズとしての機能を制御する。
本実施形態においても、ON状態(図9)からOFF状態(図10)へ移行するとき、主電極114と補助電極115との間に制御部119により電位差を生じさせる。これにより、ON状態からOFF状態へ移行する際の応答速度を向上させることができる。
また、第1の実施形態と同様に、ON状態のときに、補助電極115と共通電極116との間に制御部119により電位差を生じさせるようにしても良い。これにより、OFF状態からON状態へ移行する際の応答速度を向上させることができる。また、電界をより緻密に制御できるため、レンズ特性を向上させることができる。
本実施形態によれば、配向膜317および318として垂直配向用の配向膜を用いる。そのため、これらの配向膜に溝を形成する必要がない。これにより、溝の形成に伴う非対称性の影響を排除できる。
[その他の実施形態]
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は上述の各実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更や組み合わせが可能である。
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は上述の各実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更や組み合わせが可能である。
例えば、第3の実施形態にかかる液晶レンズ31が、補助電極215をさらに備える構成としても良い。
本発明は、液晶レンズおよびこれを用いた立体表示装置として産業上の利用が可能である。
1 立体表示装置
11,21,31 液晶レンズ
111 制御基板
112 液晶層
112a 液晶分子
113 対向基板
114 主電極
115,215 補助電極
116 共通電極
117,118,217,218 配向膜
119 制御部
12 位相差板
13 スペーサ
14 液晶ディスプレイ
15 バックライト
11,21,31 液晶レンズ
111 制御基板
112 液晶層
112a 液晶分子
113 対向基板
114 主電極
115,215 補助電極
116 共通電極
117,118,217,218 配向膜
119 制御部
12 位相差板
13 スペーサ
14 液晶ディスプレイ
15 バックライト
Claims (6)
- 基板と、
前記基板上に形成された主電極および補助電極と、
前記基板と対向する対向基板と、
前記対向基板上に形成された共通電極と、
前記基板および対向基板に挟持された液晶層と、
前記主電極、補助電極、および共通電極の電位を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記主電極と前記共通電極との間に電位差を有するON状態と、前記ON状態よりも電位差の小さいOFF状態とを切り替え、前記ON状態からOFF状態へ切り替える際に、前記主電極と前記補助電極との間に電位差を生じさせる、液晶レンズ。 - 前記補助電極は、前記主電極に対して対称に配置されている、請求項1に記載の液晶レンズ。
- 1つの主電極に対し、2組以上の補助電極を備える、請求項2に記載の液晶レンズ。
- 前記制御部は、ON状態のときに、前記補助電極と前記共通電極との間に電位差を生じさせる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶レンズ。
- 前記液晶層は、負の誘電率異方性を有する液晶分子からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶レンズ。
- 画像を表示可能な表示装置と、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶レンズとを備える、立体表示装置。
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- 2011-10-25 JP JP2011234277A patent/JP2015004697A/ja active Pending
-
2012
- 2012-10-02 WO PCT/JP2012/075546 patent/WO2013061733A1/ja active Application Filing
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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