JP2015002701A - 液体肥料用施肥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ペットボトルを再利用することで環境にとって良好であり、任意の場所で散布可能な複数の散布用部材を使用することで土壌に均等に施肥することができる液体肥料用施肥装置の提供。
【解決手段】ペットボトルの頸部に螺着可能に形成され、ペットボトルの内容物を排出するための注出口を有する注出キャップと、管状の主幹部と該主幹部より枝分かれして設けられた管状の分枝部からなるT字管と、該注出キャップと該T字管とを接続するチューブ管とを備え、前記注出キャップの注出口にはチューブ管を介して振り分け用のT字管の分枝部が接続され、該振り分け用のT字管の主幹部の両端にはチューブ管を介して散布用のT字管の主幹部が連接され、該散布用のT字管の分枝部は注出穴が形成されて土壌内に挿入されることを特徴とする液体肥料用施肥装置。
【選択図】 図3
【解決手段】ペットボトルの頸部に螺着可能に形成され、ペットボトルの内容物を排出するための注出口を有する注出キャップと、管状の主幹部と該主幹部より枝分かれして設けられた管状の分枝部からなるT字管と、該注出キャップと該T字管とを接続するチューブ管とを備え、前記注出キャップの注出口にはチューブ管を介して振り分け用のT字管の分枝部が接続され、該振り分け用のT字管の主幹部の両端にはチューブ管を介して散布用のT字管の主幹部が連接され、該散布用のT字管の分枝部は注出穴が形成されて土壌内に挿入されることを特徴とする液体肥料用施肥装置。
【選択図】 図3
Description
本発明は、植物に液体肥料を施肥するための装置に関するものである。
従来、植木鉢などに植えられた植物へ液体肥料を施すために、液体肥料が充填された小さなボトル状の容器の先端に注出口を形成し、その注出口が土壌内に埋没するように容器の先端部を土壌に刺して倒立させ、一定期間にわたって土壌内に液体肥料を滲出させる方法が広く知られている。
かかる方法によると容器内の液体肥料が空になった時点で容器は廃棄しなければならないため経済的ではなく、ゴミも増えるため環境的にも好ましくない。さらに、通常、かかる液体肥料用容器はひとつの植木鉢に対して1本が適量であるため、施肥される箇所が一箇所に集中し、土壌内に肥料が適切に分散しないおそれがあった。
そこで、特許文献1および2では、ペットボトルを容器として再利用した給水用もしくは施肥用の器具が開示されている。
しかしながら、これらのものは、ペットボトルを再利用しているため環境にとっては良好であるが、土壌の一箇所に集中的に施肥されるという課題を解決するものではなかった。
そこで本発明は、従来の液体肥料用施肥装置の欠点を克服し、ペットボトルを再利用することで環境にとって良好であり、任意の場所で散布可能な複数の散布用部材を使用することで土壌に均等に施肥することができる液体肥料用施肥装置の提供をその課題とするものである。
本発明は、上記課題を解決するものであり、ペットボトルの頸部に螺着可能に形成され、ペットボトルの内容物を排出するための注出口を有する注出キャップと、管状の主幹部と該主幹部より枝分かれして設けられた管状の分枝部からなるT字管と、該注出キャップと該T字管とを接続するチューブ管とを備え、前記注出キャップの注出口にはチューブ管を介して振り分け用のT字管の分枝部が接続され、該振り分け用のT字管の主幹部の両端にはチューブ管を介して散布用のT字管の主幹部が連接され、該散布用のT字管の分枝部は注出穴が形成されて土壌内に挿入されることを特徴とする液体肥料用施肥装置である。
本発明にかかる液体肥料用施肥装置は、液体肥料用の容器としてペットボトルを再利用することにより、廃棄物を減らすことができる。
また、本発明にかかる液体肥料用施肥装置は、互いに連接した複数の散布用部材であるT字管により土壌の好ましい場所に適切に施肥することができるため、結果的に土壌に均等に施肥することが可能となる。
以下、本発明の液体肥料用施肥装置の実施態様を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。
図1に示すように、本発明の液体肥料用施肥装置を構成する部材のひとつである注出キャップ1は、上部にペットボトルの頸部を挿入可能な開口部12を有し、下部にはペットボトルの内容物を排出するための注出口15を有する筒状に形成されている。そして、開口部12の内周面には、ペットボトルのキャップ用ネジ山に螺合可能なネジ部13が形成されている。
注出キャップ1は、円筒形の本体11の下部に下方へ向けて縮径するテーパー部17を有し、かかるテーパー部17の更に下方には環状の凸部を有するチューブ取付部16が形成されている。また、注出キャップ1内には、開口部12と注出口15とを連通する水路が形成されている。さらに、本体11には内部の水路を貫通して側面から外部へ突出する止水栓14が設けられている。かかる止水栓14は軸回転可能に形成されており、任意の角度に回転することにより内部の水路の開閉を行うことができる。かかる止水栓としては、本実施態様のように回転して開閉するタイプのものに限らず、手動により水路の開閉を切り換え可能なものであれば、適宜採用することができる。なお、本実施態様では、注出キャップ1の注出口15は1つのみ設けられているが、例えば、かかる注出口15の他に、テーパー部17より枝分かれして形成された複数のチューブ取付部16および注出口15を更に設けてもよい。
図2は、本発明の液体肥料用施肥装置を構成する部材のひとつであるT字管2である。このT字管2は、両端に開口を有する管状に形成された主幹部21と、主幹部21の中央から垂直方向に枝分かれして設けられた分枝部22からなるT字形状に形成されており、分枝部22の先端側の任意の部分を切り取って、液体肥料の振り分け用もしくは散布用に使用される。
主幹部21と分枝部22はいずれも内部に水路23を有する管状に形成されているが、主幹部21とは異なり、分枝部22はその先端部が尖って閉鎖されており、開口は形成されていない。また、主幹部21と分枝部22はいずれもその端部をチューブ管の端部開口に嵌め込み可能に形成されている。
分枝部22は、T字管2の用途(振り分け用もしくは散布用)に応じて、連結用のチューブ管に接続されるか、あるいは土壌内に挿入されるが、振り分け用としてチューブ管を接続する場合には、図2のAの部分で分枝部22をカットして開口を形成する。また、土壌内に挿入して使用する場合は、図2のBの部分で分枝部22をカットして注出穴を形成する。なお、分枝部22の先端は先細りのテーパー状になっているので、Bのカット位置を上下にずらすことにより注出穴の開口径を決定することができる。すなわち、開口径を小さくしたい場合は、より先端側をカットすればよく、開口径を大きくしたい場合は、より根本側をカットすればよい。このようにして、注出穴から吐出される液体肥料の量を調整することができる。
図3は、本発明の液体肥料用施肥装置の一実施態様を表したものである。図に示すように、本発明の液体肥料用施肥装置は、ペットボトル4の頸部に螺着された注出キャップ1と、該注出キャップ1にチューブ管3aを介して接続される振り分け用のT字管2aと、T字管2aにチューブ管3b、3cを介して連接される散布用のT字管2b、2cとを備えている。本発明の液体肥料用施肥装置に使用されるチューブ管3は、一般的なビニール製やゴム製のチューブを利用することができる。
図に示すように、振り分け用T字管2aはチューブ管3aを介して送液されてきた液体肥料を振り分けて左右の散布用T字管2bに送り、散布用T字管2bにおいてその一部を土壌内に散布するとともにさらに散布用T字管2cへと送り、T字管2cにおいて残りを土壌内に散布する。なお、液体肥料を収容する容器として使用されるペットボトル4は、市販されている飲料用のペットボトルで、500ミリリットル、1リットル、1.5リットルのものなどを適宜利用することができる。これらのペットボトルには、注出キャップ1が取り付けられたときに内容物がスムーズに外部に排出されるよう、容器内へ空気を取り込むための空気穴を底部などに設けてもよい。また、かかるペットボトル4は専用のホルダーにより、フェンスや柵などに掛けたり、吊り下げたりすることができる。
ペットボトル4は倒立して保持されており、頸部には注出キャップ1が開口部12側から螺着されている。なお、T字管2が所定の位置にセットされるまでは、止水栓14が閉じられている為、注出口15から液体肥料が漏れることはない。
注出キャップ1のチューブ取付部16には、1本のチューブ3aが接続されている。接続方法としては、チューブ3aの端部開口に注出キャップ1の注出口15側からチューブ取付部16までを挿入すれば良いが、作業中に誤ってチューブが外れることがないように、チューブ取付部16において固定用の金具でチューブをかしめて固定することが好ましい。
チューブ3aの他端側には、散布用のT字管2aが接続されている。具体的には、Aの部分でカットして開口が形成された分枝部22をチューブ3aの端部開口に挿入して接続する。そして、T字管2aの主幹部21の両端部は、それぞれチューブ3bの端部開口に挿入して接続されている。さらに、これらのチューブ3bの他端側には、それぞれ散布用T字管2bの主幹部21が挿入して接続されている。これらのT字管2bは、Bの部分で注出口が形成された分枝部22を土壌内に刺して立てられている。そして、最後にこれらのT字管2bの主幹部21の他端より更にチューブ3cを介して1つの散布用T字管2cが連接されている。このT字管2cも、幹部21の両端部をチューブ3cに挿入して接続され、Bの部分で注出口が形成された分枝部22を土壌内に刺して立てられている。
本発明の液体肥料用施肥装置により施肥するには、止水栓14を開ければよい。これにより、ペットボトル4内の液体肥料が自重によって注出キャップ1の注出口15からチューブ3aへと送られる。チューブ3a内の液体肥料は、T字管2aの分枝部22に送られ、主幹部21で左右に振り分けられて2本のチューブ3bへと送られる。その後、チューブ3bへと送られた液体肥料はその先のT字管2bへと送られるが、このとき、土壌に差し込まれた分枝部22先端の注出口より、一部の液体肥料が土壌内に散布される。そして、残りの液体肥料は、2本のチューブ3cを介してT字管2cへと送られ、その分枝部22の注出口より土壌内に散布される。なお、本実施態様では、ひとつの鉢に対して施肥する仕様となっているが、チューブ3aの途中からチューブを複数本に枝分かれさせれば、複数の鉢へと同時に施肥させることもできる。具体的には、チューブ3aの途中に、一つの入口と複数の出口を有し、それぞれの口部にチューブを取り付け可能なタコ足状部品を設ければ、1本のペットボトル4から送られた液体肥料を同時に複数の鉢へと分配して施肥することができる。
以上のとおり、本発明の液体肥料用施肥装置は、振り分け用T字管2aと散布用T字管2b、2cによる環状の送液施肥システムを形成しており、特定の場所に集中することなく、複数の場所から均等に施肥することが可能である。施肥を行う位置や数については、散布用T字管2の数量や位置を適切に配置することにより、調整することができる。また、本発明の液体肥料用施肥装置は植木鉢のみならず、ガーデニングなどでも使用することができ、さらに、液体肥料のみならず、水やりなどにも利用することが可能である。
図4は、液体肥料を入れたペットボトルをフェンスや柵などに掛けたり、吊り下げたりするためのホルダーの一例を示す。ホルダー5は、針金51の骨組みにより内部にペットボトルを保持可能な筒状に形成され、回動部56において前後に倒すことが可能な連接部55を介して、上部にフェンスや柵に引っかけたり吊り下げたりするためのフック部54が形成されている。本実施態様のホルダー5へのペットボトルの取付方法は、まず、回動部56において連接部55を前後のいずれかに倒して上部の開口52からペットボトルを挿入する。そして、下部の開口部分にペットボトルの頸部を係止させて倒立状態に保持する。その後、連接部55を元の状態に立てて、フック部54をフェンス等に掛ければ良い。なお、かかるホルダー5の材質は針金やワイヤーのほか、紐などを適宜採用できる。
さらに、図5は、ホルダー5に取り付け可能な日除けのカバーを表す。このカバー6は、遮光性を有する布等の材質により、上部開口62が狭く、下部開口63が広い形状に形成されており、開口63側からホルダー5の上に被せて、開口62よりフック部54を出して取り付けられる。このようなカバーにより、液体肥料に直接日光が当たらなくなるため、屋外で本発明の液体肥料用施肥装置を使用した際に肥料が紫外線の影響を受けずに好ましい。
なお、本発明は液体肥料を収容する容器としてペットボトル容器を再利用することを前提としているが、本発明の注出キャップ1を螺着可能な頸部を有する容器であればこれに限らず、例えば、家庭用洗剤の容器などを利用しても良く、その場合、ペットボトルよりも日光を通しにくいため、前記の日除け用カバーが不要となり、好ましい。
1 … … 注出キャップ
2 … … T字管
3 … … チューブ
4 … … ペットボトル
5 … … ホルダー
6 … … カバー
11 … … 本体
12 … … 開口部
13 … … ネジ部
14 … … 止水栓
15 … … 注出口
16 … … チューブ取付部
17 … … テーパー部
21 … … 主幹部
22 … … 分枝部
23 … … 水路
51 … … 針金
52 … … 開口
53 … … 開口
54 … … フック部
55 … … 連接部
56 … … 回動部
61 … … 本体
62 … … 開口
63 … … 開口
2 … … T字管
3 … … チューブ
4 … … ペットボトル
5 … … ホルダー
6 … … カバー
11 … … 本体
12 … … 開口部
13 … … ネジ部
14 … … 止水栓
15 … … 注出口
16 … … チューブ取付部
17 … … テーパー部
21 … … 主幹部
22 … … 分枝部
23 … … 水路
51 … … 針金
52 … … 開口
53 … … 開口
54 … … フック部
55 … … 連接部
56 … … 回動部
61 … … 本体
62 … … 開口
63 … … 開口
Claims (5)
- ペットボトルの頸部に螺着可能に形成され、ペットボトルの内容物を排出するための注出口を有する注出キャップと、管状の主幹部と該主幹部より枝分かれして設けられた管状の分枝部からなるT字管と、該注出キャップと該T字管とを接続するチューブ管とを備え、前記注出キャップの注出口にはチューブ管を介して振り分け用のT字管の分枝部が接続され、該振り分け用のT字管の主幹部の両端にはチューブ管を介して散布用のT字管の主幹部が連接され、該散布用のT字管の分枝部は注出穴が形成されて土壌内に挿入されることを特徴とする液体肥料用施肥装置。
- 前記T字管の分枝部の先端が先細りに形成されており、該先端側の任意の部分を切り取ることにより開口部もしくは注出穴が形成されることを特徴とする請求項1に記載の液体肥料用施肥装置。
- 前記の振り分け用のT字管と前記散布用の複数のT字管が環状に連接されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体肥料用施肥装置。
- 前記注出キャップが止水栓を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液体肥料用施肥装置。
- 前記注出キャップの注出口が複数設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液体肥料用施肥装置。
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JP2013129722A JP2015002701A (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 液体肥料用施肥装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013129722A JP2015002701A (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | 液体肥料用施肥装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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