JP2015002486A - 固体撮像素子および固体撮像素子の駆動プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】フローティングディフュージョンと増幅トランジスタとを接続する配線の容量および増幅トランジスタのゲート電極の容量により、フローティングディフュージョンの変換ゲインが低下するという問題があった。【解決手段】光電変換により発生した第1導電型のキャリアを蓄積する第1導電型の不純物拡散層と、第1導電型のキャリアの蓄積によって変調された第1導電型の不純物拡散層の電位に応じて電位が変調される第2導電型の不純物拡散層と、第2導電型の不純物拡散層の電位変調に相当する信号を読み出す読み出し部とを備える固体撮像素子。【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子および固体撮像素子の駆動プログラムに関する。
フォトダイオード、フローティングディフュージョン、転送トランジスタ、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ、および選択トランジスタを画素毎に備えた固体撮像素子が知られている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2005−311932号公報
上述のような固体撮像素子においては、光電変換によりフォトダイオードに発生したエレクトロンは、フローティングディフュージョンに蓄積される。エレクトロンの蓄積によりフローティングディフュージョンの電位が変調されると、増幅トランジスタのゲート電圧が変化する。そして、ゲート電圧の変化に応じて信号出力が変化する。しかしながら、フローティングディフュージョンと増幅トランジスタとを接続する配線の容量および増幅トランジスタのゲート電極の容量により、フローティングディフュージョンの変換ゲインが低下するという問題があった。
本発明の第1の態様における固体撮像素子は、光電変換により発生した第1導電型のキャリアを蓄積する第1導電型の不純物拡散層と、第1導電型のキャリアの蓄積によって変調された第1導電型の不純物拡散層の電位に応じて電位が変調される第2導電型の不純物拡散層と、第2導電型の不純物拡散層の電位変調に相当する信号を読み出す読み出し部とを備える。
本発明の第2の態様における固体撮像素子の駆動プログラムは、光電変換により発生した第1導電型のキャリアを第1導電型の不純物拡散層に蓄積する蓄積ステップと、第1導電型のキャリアの蓄積によって変調された第1導電型の不純物拡散層の電位に応じた、第2導電型の不純物拡散層の電位変調に相当する信号を読み出す読み出しステップとをコンピュータに実行させる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態の固体撮像素子の構成を示す図である。 画素の詳細を説明する図である。 固体撮像素子の動作を説明する図である。 固体撮像素子の他の動作を説明する図である。 入射光量と出力電圧の関係を説明する図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。本実施形態のおいては、第1導電型をN型、第2導電型をP型として説明する。
図1は、本実施形態の固体撮像素子100の構成を示す図である。具体的には、固体撮像素子100を模式的に示すとともに、固体撮像素子100の一画素の回路構成を示す。図示するように、固体撮像素子100は、二次元的に配列された複数の画素110を備える。画素110は、受光部101と、転送部102と、増幅部103と、選択部104と、電流源105とを含んで構成される。
受光部101は、具体的にはフォトダイオードであり、外部からの入射光を光電変換し、光量に応じたエレクトロンを発生させて蓄積する。受光部101の一端は接地され、他端は転送部102に接続される。
転送部102は、いわゆる転送トランジスタであり、受光部101のエレクトロンの転送を制御する。転送部102のゲートは、転送パルスが供給される転送パルス配線に接続される。転送部102は、供給される転送パルスに応じてエレクトロンを増幅部103へ転送する。転送部102のドレインは、増幅部103に接続される。転送部102のソースは、受光部101に接続される。
増幅部103は、転送部102により転送されたエレクトロンを蓄積する。当該エレクトロンは、受光部101により光電変換されて発生したエレクトロンである。また、増幅部103は、エレクトロンの蓄積に応じて、電圧に変換した信号を出力する。すなわち、増幅部103は、いわゆる4トランジスタ型画素構造におけるフローティングディフュージョンおよび増幅トランジスタを一体にした構成であり、これら両方の機能を兼ねる。
選択部104は、いわゆる選択トランジスタであり、増幅部103のホールの転送を制御する。選択部104のゲートは、選択パルスが供給される行選択配線に接続される。選択部104のソースは、電流源105を介して、電源電圧が供給されるVDD配線に接続される。信号出力VOは、選択部104のソースから出力される。選択部104のドレインは、増幅部103に接続される。なお、詳しくは後述するが、選択部104は、増幅部103のホールの転送を制御するとともに、増幅部103のエレクトロンの転送も制御する。したがって、選択部104のゲートは、いわゆる4トランジスタ型画素構造における選択トランジスタのゲートおよびリセットトランジスタのゲートを共通化したものということができる。選択部104がリセット機能を備えているので、別途リセット部を設けなくてもよい。したがって、画素の微細化に寄与できる。また、リセット部を省略することにより得られる領域を、例えば受光部として割り当てて受光部の面積を大きくしてもよい。
図2は、固体撮像素子100の一画素の構造を示す図である。図2(a)は、画素110の上視図である。図2(b)は、図2(a)のX1−X1断面図であり、図2(c)は、図2(a)のX2−X2断面図である。図2(d)は、図2(a)のY1−Y1断面図である。図示するように、画素110は、低不純物濃度のN型の半導体基板201と、当該半導体基板201上に形成された低不純物濃度のP型のウェル領域202とを含んで構成される。
図2(b)、(d)に示すように、画素110は、ウェル領域202に形成された複数の不純物拡散層を含んで構成される。具体的には、画素110は、低不純物濃度のN型の不純物拡散層203と、不純物拡散層203上に形成されたN型の不純物拡散層204と、不純物拡散層204上に形成された高不純物濃度のP型の不純物拡散層205とを含んで構成される。不純物拡散層204の不純物濃度は、不純物拡散層203の不純物濃度よりも高い。不純物拡散層203、不純物拡散層204、および不純物拡散層205は、受光部101を構成する。すなわち、受光部101は、いわゆる埋め込み型のフォトダイオードにより構成される。光電変換により発生したエレクトロンは、N型の不純物拡散層204に蓄積される。なお、本実施形態においては、フォトダイオードはpn接合により形成されているが、pn接合界面に絶縁体が挿入されたpin接合により形成されてもよい。
図2(a)、(d)に示すように、転送部102のゲートTGは、フォトダイオードに隣接した領域に形成されている。また、図2(c)に示すように、画素110は、半導体基板201とウェル領域202とに亘って形成されたP型の不純物拡散層206を含んで構成される。さらに、当該不純物拡散層206上の一端に形成された高不純物濃度のP型の不純物拡散層207と、当該不純物拡散層206上の他端に形成された高不純物濃度のP型の不純物拡散層208と、不純物拡散層207と不純物拡散層208との間に形成されたN型の不純物拡散層209とを含んで構成される。不純物拡散層207はウェル領域202に形成されるのに対し、不純物拡散層208は半導体基板201に形成される。不純物拡散層206は、不純物拡散層207と不純物拡散層208とを接続する。すなわち、不純物拡散層206は、PMOSトランジスタにおけるチャネル層として機能する。不純物拡散層207はGND配線に接続される。不純物拡散層208は出力配線に接続される。
P型の不純物拡散層206およびN型の不純物拡散層209は、増幅部103を構成する。N型の不純物拡散層209は、N型の不純物拡散層204から転送されるエレクトロンを蓄積する。詳しくは後述するが、N型の不純物拡散層209の電位がエレクトロンの蓄積により変調されると、P型の不純物拡散層206の電位も変調される。不純物拡散層209と不純物拡散層208の間の領域には、選択部104のゲートSELGが形成されている。
半導体基板201、ウェル領域202、不純物拡散層209、および選択部104のゲートSELGによって、選択部104が構成されると捉えることができる。すなわち、選択部104は、NMOSトランジスタとして機能する。選択部104は、N型の不純物拡散層209に蓄積されたエレクトロンの転送、すなわち画素のリセットおよび非リセットを制御する。具体的には、選択パルスをゲートSELGに印加することにより、N型の不純物拡散層209に蓄積されたエレクトロンを半導体基板201に排出させる。
一方で、半導体基板201、P型の不純物拡散層206、不純物拡散層207、および不純物拡散層208によって、選択部104が構成されると捉えることもできる。すなわち、選択部104は、PMOSトランジスタとしても機能する。選択部104は、P型の不純物拡散層206におけるホールの転送、すなわち画素の選択および非選択を制御する。具体的には、選択パルスがゲートSELGに印加されると、不純物拡散層206の電位の変化に相当するものを信号として読み出す。
以上のように、本実施形態の選択部104は、一つのゲートにより、エレクトロンとホールの両方のキャリアの転送を制御する。NMOSトランジスタとしてエレクトロンを半導体基板201に排出させる状態は、PMOSトランジスタとしてホールを転送していない状態である。一方、NMOSトランジスタにおいてエレクトロンを蓄積させている状態は、PMOSトランジスタにおいてホールを転送している状態である。
本実施形態の固体撮像素子100をいわゆる4トランジスタ型画素構造の固体撮像素子と比較して説明する。いわゆる4トランジスタ型画素構造においては、フローティングディフュージョンと増幅トランジスタとを接続する配線の容量および増幅トランジスタのゲート電極の容量がフローティングディフュージョンに付加される。このため、フローティングディフュージョンの変換ゲインが低下する。これに対し、本実施形態においては、フローティングディフュージョンと増幅トランジスタとが一体的に形成されている。したがって、フローティングディフュージョンと増幅トランジスタとを接続する配線が形成されていないので、当該配線容量は付加されない。また、図2(a)、(c)に示すように、N型の不純物拡散層209上にゲート電極は形成されていないので、当該ゲート電極容量も付加されない。以上のように、本実施形態のフローティングディフュージョンの容量は、いわゆる4トランジスタ型画素構造のフローティングディフュージョンの容量に比べて小さくなる。したがって、容量を小さくできる分、フローティングディフュージョンの変換ゲインを大きくできる。よって、感度を向上させることができる。
図3は、固体撮像素子100の動作を説明する図である。図3(a)は、図2(c)と同一である。図3(b)から図3(i)の各図は、図3(a)の断面図に対応している。図3(b)、(d)、(f)、(h)はN型の不純物拡散層209のポテンシャル図を示し、図3(c)、(e)、(g)、(i)はP型の不純物拡散層206のポテンシャル図を示す。図3(b)から図3(i)の各図において、紙面縦方向は、ポテンシャルの大きさを示し、紙面横方向は断面における位置を示す。なお、ポテンシャルは、図3(b)に示すように、紙面下方向に向かって大きくなる。図3(c)から(i)についても同様である。
フォトダイオードに蓄積されたエレクトロン212がN型の不純物拡散層209に読み出される前に、行選択配線を通じて選択パルスとしてハイレベルの電圧がゲートSELGに印加される。そうすると、図3(b)に示すように、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の電位V1はN型の不純物拡散層209の電位V2よりも高くなる。したがって、当該不純物拡散層209に蓄積されたエレクトロン212は半導体基板201に排出される。すなわち、画素がリセットされた状態になる。一方、図3(c)に示すように、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位V3は不純物拡散層208の電位V4よりも高くなる。ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位が障壁となり、ホール211はP型の不純物拡散層206に転送されない。すなわち、画素が選択されていない状態(非選択状態)になる。
以上のように、選択パルスとしてハイレベルの電圧をゲートSELGに印加することにより、画素リセットと画素非選択を同時に行うことができる。ここで、N型の不純物拡散層209およびP型の不純物拡散層206には、電位勾配が形成される。具体的には、VOの電位はGNDの電位よりも高いので、VOに向かって電位が高くなるような電位勾配が形成される。
フォトダイオードは、受光する入射光をエレクトロン212に変換して蓄積する。行選択配線を通じて選択パルスとしてローレベルの電圧が選択部104のゲートSELGに印加される。そうすると、図3(d)の矢印が示すように、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の電位は低下する。結果として、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の電位V5は、N型の不純物拡散層209の電位V6よりも低くなる。すなわち、画素のリセットが終了した状態になる。当該状態はエレクトロン212を蓄積できる状態である。なお、図示するように、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の周辺においても、ショートチャネル効果により電位が低下する。
一方で、図3(e)の矢印が示すように、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位も低下する。結果として、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位V7は、不純物拡散層208の電位V8よりも低くなる。したがって、ホール211はP型の不純物拡散層206に転送される。すなわち、画素が選択されている状態(選択状態)になる。エレクトロン212がリセットされた状態でホール211が蓄積されているので、この状態の電位をリセットレベルの電位として後段の回路部で読み出す。
次に、転送パルス配線を通じて転送パルスとしてハイレベルの電圧が転送部102のゲートTGに一定期間印加される。そうすると、フォトダイオードに蓄積されたエレクトロン212は、図3(f)に示すように、N型の不純物拡散層209に転送され蓄積される。これにより、図3(f)の矢印が示すように、N型の不純物拡散層209の電位が全体的に低下する。具体的には、V6からV9に低下する。そうすると、N型の不純物拡散層209の電位の低下に応じて、図3(g)の矢印が示すように、P型の不純物拡散層206の電位もV10からV11に低下する。この状態の電位を信号レベルの電位として後段の回路部で読み出す。すでに読み出してあるリセットレベルの電位との差を取ることで、画素に入射した光信号に対応する画素信号を得る。
次に、行選択配線を通じて選択パルスとしてハイレベルの電圧がゲートSELGに印加される。そうすると、図3(h)に示すように、不純物拡散層209に蓄積されたエレクトロン212が半導体基板201に排出され、画素がリセットされた状態になる。すなわち、図3(b)の状態に戻る。一方、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位は、図3(i)の矢印が示すように、上昇する。結果として、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位V3が障壁となり、ホール211はP型の不純物拡散層206に転送されず、画素が選択されていない状態(非選択状態)になる。すなわち、図3(c)の状態に戻る。
図4は、固体撮像素子100の他の動作を説明する図である。図4(a)は、図2(c)と同一である。図4(b)から図4(i)の各図は、図4(a)の断面図に対応している。図4(b)、(d)、(f)、(h)はN型の不純物拡散層209のポテンシャル図を示し、図4(c)、(e)、(g)、(i)はP型の不純物拡散層206のポテンシャル図を示す。図4(b)から図4(i)の各図において、紙面縦方向は、ポテンシャルの大きさを示し、紙面横方向は断面における位置を示す。なお、ポテンシャルは、図4(b)に示すように、紙面下方向に向かって大きくなる。図4(c)から(i)についても同様である。
フォトダイオードに蓄積されたエレクトロン212がN型の不純物拡散層209に読み出される前に、行選択配線を通じて選択パルスとしてハイレベルの電圧がゲートSELGに印加される。そうすると、図4(b)に示すように、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の電位V21は、当該ウェル領域202部分の周辺の電位V22よりも高くなる。したがって、当該不純物拡散層209に蓄積されたエレクトロン212は、半導体基板201に排出される。
ただし、一部のエレクトロン212は、半導体基板201に排出されずに不純物拡散層209に残留する。すなわち、画素が完全にリセットさせずに不完全にリセットされた状態になる。不純物拡散層209の不純物のドーズ量を適宜調整することにより、選択パルスとしてハイレベルの電圧がゲートSELGに印加された場合に、一部のエレクトロン212が不純物拡散層209に残留するように構成できる。例えば、不完全リセットの場合には、完全リセットの場合と比べて、ポテンシャルが高くなるように不純物拡散層209を形成する。これにより、エレクトロン212は、不純物拡散層209に残留し易くなる。この場合には、ゲートSELGに印加するハイレベルの電圧を不完全リセットの場合と完全リセットの場合とで変えなくてもよい。残留させるエレクトロン212の量は、不純物拡散層209の電位勾配に応じて適宜決めるとよい。例えば、図4(b)に示すように、不純物拡散層209の電位勾配を平坦にする程度に、すなわち不純物拡散層209の電位が一様になるように、エレクトロン212を残留させる。なお、残留するエレクトロンの量が増えるほど、ダイナミックレンジは狭くなる。したがって、不純物拡散層209の電位勾配を平坦にしつつ、必要以上にエレクトロンが残留しないように不純物拡散層209のポテンシャルを調整するとよい。また、エレクトロンを残留させ易くする観点から、ポテンシャルがより高くなるように不純物拡散層209を形成してもよい。
一方、図4(c)に示すように、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位V23は、不純物拡散層208の電位V24よりも高くなる。ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位が障壁となり、ホール211はP型の不純物拡散層206に転送されない。すなわち、画素が選択されていない状態になる。ここで、一部のエレクトロン212が不純物拡散層209に残留し当該不純物拡散層209の電位V22が一様になることにより、不純物拡散層206の電位V25も一様になる。
フォトダイオードは、受光する入射光をエレクトロンに変換して蓄積する。行選択配線を通じて選択パルスとしてローレベルの電圧が選択部104のゲートSELGに印加される。そうすると、図4(d)の矢印が示すように、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の電位は低下する。結果として、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の電位V26は、N型の不純物拡散層209の電位V27よりも低くなる。すなわち、画素のリセットが終了した状態になる。なお、図示するように、ゲートSELG直下のウェル領域202部分の周辺においても、ショートチャネル効果により電位が低下する。
一方で、図4(e)の矢印が示すように、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位も低下する。結果として、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位V28は、不純物拡散層208の電位V29よりも低くなる。したがって、ホール211はP型の不純物拡散層206に転送される。すなわち、画素が選択されている状態(選択状態)になる。エレクトロン212がリセットされた状態でホール211が転送されているので、この状態の電位をリセットレベルの電位として後段の回路部で読み出す。なお、不完全リセットの場合には、リセットノイズが発生するが、後述する信号レベルの電位との差を取ることにより、リセットノイズを除去できる。
次に、転送パルス配線を通じて転送パルスとしてハイレベルの電圧が転送部102のゲートTGに一定時間印加される。そうすると、フォトダイオードに蓄積されたエレクトロン212は、図4(f)に示すように、N型の不純物拡散層209に転送され蓄積される。これにより、N型の不純物拡散層209の電位が全体的に低下する。そうすると、N型の不純物拡散層209の電位の低下に応じて、図4(g)の矢印が示すように、P型の不純物拡散層206の電位もV30からV31に低下する。この状態の電位を信号レベルの電位として後段の回路部で読み出す。すでに読み出してあるリセットレベルの電位との差を取ることで、画素に入射した光信号に対応する画素信号を得る。
次に、行選択配線を通じて選択パルスとしてハイレベルの電圧がゲートSELGに印加される。そうすると、図4(h)に示すように、不純物拡散層209に蓄積されたエレクトロン212が半導体基板201に排出される。ただし、図4(b)で説明したように、一部のエレクトロン212は、半導体基板201に排出されずに不純物拡散層209に残留し、画素が不完全にリセットされた状態になる。すなわち、図4(b)の状態に戻る。一方、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位は、図4(i)の下側の図の矢印が示すように、上昇する。結果として、ゲートSELG直下のP型の不純物拡散層206部分の電位V23が障壁となり、ホール211はP型の不純物拡散層206に転送されず、画素が選択されていない状態(非選択状態)になる。すなわち、図4(c)の状態に戻る。一部のエレクトロン212が不純物拡散層209に残留し当該不純物拡散層209の電位が一様になることにより、不純物拡散層206の電位も一様になる。
以上説明したように、不完全リセットによりN型の不純物拡散層209の電位を一様にしておけば、光電変換により発生したエレクトロン212の量が仮に少なかったとしても、エレクトロン212がN型の不純物拡散層209の一部のみに偏って蓄積されない。したがって、P型の不純物拡散層206の電位が偏って変調されない。P型の不純物拡散層206の電位が偏って変調されないことによる効果を、図5を用いて説明する。
図5は、入射光量と出力電圧の関係を説明する図である。図5は、二つの画素における入射光量と出力電圧の関係を示している。図示するように、入射光量と出力電圧の関係は、画素毎に異なる場合がある。P型の不純物拡散層206に電位勾配が形成されていると、図5(a)に示すように、画素301、302の入射光量が比較的少ない部分において、入射光量と出力電圧とが比例関係を示さない部分が存在する。すなわち、この場合には、全体として線形な特性を得ることができない。そうすると、光電変換により発生したエレクトロンの量が少なかった場合には、信号レベルとリセットレベルの差を取ったとしても、その差は画素301と画素302とで異なる場合がある。具体的には、画素301における信号レベルbとリセットレベルaとの差cは、画素302における信号レベルbとリセットレベルaとの差dと異なる。結果としてスレッショルド電圧Vthのばらつきを抑制できない。
一方、不完全リセットによりP型の不純物拡散層206の電位を一様にしておけば、図5(b)に示すように、画素311、312の入射光量と出力電圧とが全体的に比例関係を示す。すなわち、この場合には、全体として線形な特性を得ることができる。そうすると、光電変換により発生したエレクトロンの量が少なかったとしても、信号レベルとリセットレベルの差を取ることにより、その差は画素311と画素312とで同一になる。具体的には、画素311における信号レベルbとリセットレベルaとの差cは、画素312における信号レベルbとリセットレベルaとの差dと同一になる。したがって、スレッショルド電圧Vthのばらつきを抑制できる。画素毎の感度のばらつきを抑制できるので、固定パターンノイズを抑制できる。
なお、上述した不完全リセットにより不純物拡散層の電位を一様にする構成はCMD(Charge Modulation Device)に適用することもできる。すなわち、エレクトロンおよびホールのうちの一方のキャリアを蓄積することにより信号を変調する固体撮像素子に適用することができる。
上記実施の形態では、本実施形態のおいては、第1導電型をN型、第2導電型をP型として説明したが、第1導電型をP型、第2導電型をN型としても同様のことがいえる。
以上の説明では、不純物拡散層209の不純物のドーズ量を適宜調整することにより、一部のエレクトロンが不純物拡散層209に残留するように構成したが、ゲートSELGの電圧を調整することにより、一部のエレクトロンが不純物拡散層209に残留するように構成してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 固体撮像素子、101 受光部、102 転送部、103 増幅部、104 選択部、105 電流源、110 画素、201 半導体基板、202 ウェル領域、203 不純物拡散層、204 不純物拡散層、205 不純物拡散層、206 不純物拡散層、207 不純物拡散層、208 不純物拡散層、209 不純物拡散層、211 ホール、212 エレクトロン、301 画素、302 画素、311 画素、312 画素

Claims (7)

  1. 光電変換により発生した第1導電型のキャリアを蓄積する第1導電型の不純物拡散層と、
    前記第1導電型のキャリアの蓄積によって変調された前記第1導電型の不純物拡散層の電位に応じて電位が変調される第2導電型の不純物拡散層と、
    前記第2導電型の不純物拡散層の電位変調に相当する信号を読み出す読み出し部と
    を備える固体撮像素子。
  2. 前記読み出し部は、前記第1導電型のキャリアおよび前記第2導電型のキャリアの両方のキャリアの転送を制御する請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記読み出し部は、前記第1導電型の不純物拡散層に蓄積された前記第1導電型のキャリアを前記第1導電型の不純物拡散層外に転送させるとともに、前記第2導電型のキャリアの転送を停止させることにより前記信号の読み出しを停止する請求項2に記載の固体撮像素子。
  4. 前記第1導電型の不純物拡散層に蓄積された前記第1導電型のキャリアを前記第1導電型の不純物拡散層外に転送させる場合に、前記第1導電型のキャリアの一部は、電位勾配が形成された前記第1導電型の不純物拡散層に残留する請求項3に記載の固体撮像素子。
  5. 前記第1導電型の不純物拡散層には、前記電位勾配に応じた量の前記第1導電型のキャリアが残留する請求項4に記載の固体撮像素子。
  6. 前記第1導電型の不純物拡散層上にはゲート電極が形成されていない請求項1から5のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  7. 光電変換により発生した第1導電型のキャリアを第1導電型の不純物拡散層に蓄積する蓄積ステップと、
    前記第1導電型のキャリアの蓄積によって変調された前記第1導電型の不純物拡散層の電位に応じた、第2導電型の不純物拡散層の電位変調に相当する信号を読み出す読み出しステップと
    をコンピュータに実行させる固体撮像素子の駆動プログラム。
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