JP2015002479A - 共振アンテナ及びアンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共振アンテナにおいて、基板上に形成された平面状コイルパターンに対してコンデンサ素子を容易かつ確実に接続できるようにすること。【解決手段】一端及び他端を有するコイル素子と、該コイル素子の一端及び他端との間に接続されたコンデンサ素子25と、を備えた共振アンテナ。コイル素子21は、基板52上に形成された平面状コイルパターン21Aによって構成されている。コンデンサ素子25は、長尺状のフレキシブルな部材であって、互いに対向する第1面及び第2面を有する基材シート26と、基材シート26の第1面に設けた第1コンデンサ電極27と、基材シート26の第2面に設けた第2コンデンサ電極28とを有し、第1コンデンサ電極27及び第2コンデンサ電極28は、コンデンサ素子25自体を少なくとも1回折り返した状態で、コイル素子21の一端22a及び他端22bにそれぞれに接続されている。【選択図】図4

Description

本発明は、共振アンテナ及びアンテナ装置、例えば、NFC(Near Field Communication)などの非接触通信システムで用いられる共振アンテナ及びアンテナ装置に関する。
近年、携帯端末などには、NFCに代表される13.56MHz帯の非接触通信システムで使用されるアンテナ装置が内蔵されている。この種のアンテナ装置としては、特許文献1に記載されているように、コイル導体とコンデンサとからなる共振アンテナを給電回路(無線ICチップ)に接続した給電コイルと磁界結合させたものが知られている。
一方、樹脂材からなる基板上への導体パターンの形成方法として、LDS(Laser Direct Structuring)技術が知られている。LDS技術とは、特許文献2,3に記載されているように、LCP(液晶ポリマー)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などをベースポリマーとして、これにフィラーを混ぜ合わせたものを所定形状の基板に成形し、この成形品にレーザを照射することでレーザ照射部のみにメッキを析出させて所定形状の導体パターンを形成する技術である。
LDS技術は樹脂筺体の表面に導体パターンを安価かつ容易に実現できることから、前記共振アンテナをLDS技術を用いて製造することが考えられる。前記共振アンテナを構成するコイル導体は、樹脂筺体にLDS技術で導体パターンとして容易に描画可能である。しかし、LDS技術は導体パターンを積層化するのが難しく、コンデンサパターンを樹脂筺体に描画することは困難である。チップコンデンサを樹脂筺体に実装することが考えられるが、コイル導体との絶縁が必要であり、樹脂筺体が撓んだり曲がったりすると、チップコンデンサが脱落してしまうおそれがある。
国際公開第2012/173080号 国際公開第2011/152538号 特表2012−525065号公報
本発明の目的は、基板上に形成された平面状コイルパターンに対してコンデンサ素子を容易かつ確実に接続できるようにした共振アンテナ及びアンテナ装置を提供することにある。
本発明の第1の形態である共振アンテナは、
一端及び他端を有するコイル素子と、該コイル素子の前記一端及び前記他端との間に接続されたコンデンサ素子と、を備え、
前記コイル素子は、基板上に形成された平面状コイルパターンによって構成されており、
前記コンデンサ素子は、長尺状のフレキシブルな部材であって、互いに対向する第1面及び第2面を有する基材シートと、該基材シートの第1面に設けた第1コンデンサ電極と、該基材シートの第2面に設けた第2コンデンサ電極とを有し、
前記コンデンサ素子の第1コンデンサ電極及び第2コンデンサ電極は、コンデンサ素子自体を少なくとも1回折り返した状態で、前記コイル素子の一端及び他端にそれぞれに接続されていること、
を特徴とする。
本発明の第2の形態であるアンテナ装置は、
高周波信号を処理する無線ICチップと、該無線ICチップに接続された給電コイルと、コイル素子及びコンデンサ素子を含む共振アンテナと、を備え、
前記給電コイルと前記コイル素子とは磁界を介して結合されており、
前記コイル素子は、基板上に形成された一端及び他端を有する平面状コイルパターンによって構成されており、
前記コンデンサ素子は、前記コイル素子の前記一端及び前記他端との間に接続されており、かつ、長尺状のフレキシブルな部材であって、互いに対向する第1面及び第2面を有する基材シートと、該基材シートの第1面に設けた第1コンデンサ電極と、該基材シートの第2面に設けた第2コンデンサ電極とを有し、
前記コンデンサ素子の第1コンデンサ電極及び第2コンデンサ電極は、コンデンサ素子自体を少なくとも1回折り返した状態で、前記コイル素子の一端及び他端にそれぞれに接続されていること、
を特徴とする。
前記コンデンサ素子は、長尺状のフレキシブルな部材であるため、コイルパターンが形成された基板上にブリッジ状に実装することができ、形成されたパターンからなるコイル素子とフレキシブルなコンデンサ素子とで共振アンテナが構成される。基板が撓んだり曲がったりしても、コンデンサ素子はフレキシブルであるため、脱落するおそれはない。
本発明によれば、基板上に形成された平面状コイルパターンに対してコンデンサ素子を容易かつ確実に接続できる。
一実施例であるアンテナ装置を示す等価回路図である。 前記アンテナ装置を備えた携帯電話機の概略構成を示し、(A)は断面図、(B)は裏蓋の内側面を示す平面図である。 前記アンテナ装置に使用されるコンデンサ素子を示し、(A)は斜視図、(B)は容量発生の説明図、(C)は等価回路図である。 前記コンデンサ素子の第1の取付け状態を示す斜視図である。 前記コンデンサ素子の第1の取付け状態を示す断面図である。 前記コンデンサ素子の第2の取付け状態を示す断面図である。 前記コンデンサ素子の第3の取付け状態を示す平面図である。 コンデンサ素子の他の例における取付け状態を示す断面図である。
以下、本発明に係る共振アンテナ及びアンテナ装置の実施例について添付図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部品、部分は同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示すように、一実施例であるアンテナ装置1は、HF帯のNFCやRFIDシステムなどに使用されるものであって、給電回路10と、該給電回路10に接続された給電コイル15と、共振アンテナ20と、を備えている。給電コイル15はコンデンサ素子16とで所定の共振周波数(例えば、13.56MHz)を有する並列共振回路を構成している。
共振アンテナ20は、一端及び他端を有するコイル素子21と、該コイル素子21の一端及び他端に接続されたコンデンサ素子25と、を備え、所定の共振周波数(例えば、13.56MHz)を有する並列共振回路を構成している。共振アンテナ20と給電コイル15とは磁界結合(矢印M参照)されている。コイル素子21は、給電コイル15に比べてその外形寸法が大きく構成されており、共振アンテナ20と通信相手側のアンテナとを誘導磁界を介して結合させるためのアンテナ素子として機能する。
このアンテナ装置1は、例えば、図2に示す携帯端末50に内蔵される。本実施例で携帯端末50はスマートフォンであるが、タブレット型端末やノート型PC端末であってもよい。携帯端末50の筺体は本体51と裏蓋52とで構成され、本体51に設けたプリント配線板55に無線ICチップ10と給電コイル15とコンデンサ素子16(図2では図示しない)が実装されている。
給電回路10は、高周波信号の処理回路であって、RF回路、メモリ回路、ロジック回路などを有する半導体集積回路であり、シリコン半導体素子やGaAs半導体素子による無線ICチップとして構成されている。この無線ICチップは、ベアチップICとして構成されていてもよく、パッケージICとして構成されていてもよい。給電コイル15は、本実施例では、磁性体コアの表面にコイルパターンを形成したものを示すが、この形態に限定するものではない。
共振アンテナ20を構成するコイル素子21は携帯端末50の裏蓋52の内側面にLDS技術によってコイルパターン21A(図2(B)参照)として形成されている。コイルパターン21Aは裏蓋52の法線方向に巻回軸を有した一層の多ターン巻平面コイルである。即ち、裏蓋52はLCPやPBTなどのベースポリマーに無機フィラーを混ぜた樹脂成形品からなる。この樹脂成形品の内側面にレーザを照射することで、被照射部分を粗くし、この部分にNiなどのメッキ膜を選択的に析出させることで、コイル素子21(コイルパターン21A)を平面状にパターンニングする。なお、コイルパターン21AはLDS技術に限ることなく、フォトリソグラフィー法などの薄膜技術や導電性ペーストの印刷技術を用いて形成することもできる。コイルパターン21Aの一端には幅広の一端ランド部22aが形成されており、他端には幅広の他端ランド部22bが形成されている。
コンデンサ素子25は、図3(A)に示すように、長尺状のフレキシブルな部材であって、互いに対向する第1面及び第2面を有する誘電体からなる基材シート26と、該基材シート26の第1面のほぼ全面に設けた第1コンデンサ電極27と、第2面のほぼ全面に設けた第2コンデンサ電極28とからなる。例えば、第1コンデンサ電極27の一端及び第2コンデンサ電極28の一端を端子部27a,28aとすることで、図3(B)に示すように、大きな容量部が形成される。特に、高周波的には図3(C)に示すように、複数のインダクタとキャパシタを有した、低ESLのコンデンサ素子となり、例えば、端子部27aから端子部28aへ矢印a方向に電流が流れる。
基材シート26は、例えば、液晶ポリマーやポリイミドのような熱可塑性樹脂から形成されている。コンデンサ電極27,28は、例えば、銅やアルミニウムなどの金属箔から形成されている。
コンデンサ素子25は、好ましくは、広い面積の基材シート26(マザーシート)の表裏面のそれぞれに全面的にコンデンサ電極27,28をラミネートしたものから作製される。例えば、両主面にCu箔を有した両面Cu箔貼りシートを用意し、各主面のCu箔をパターニングし、これをカットすることにより1単位のコンデンサ素子25が得られる。このようなコンデンサ素子25は、図2に示すように、裏蓋52の内側面において、コイル素子21の一端ランド部22a及び他端ランド部22bにパターン部21A’を跨いだ状態で接続され、かつ、プリント配線板55上に取り付けたピン56によって、折り曲げ形状が保持されている。
以下に、前記コンデンサ素子25の取付け状態を説明する。図4及び図5は第1の取付け状態を示し、コンデンサ素子25の一端を蛇腹状に3回折返してコンデンサ電極27の一端27aをランド部22aに導電性接着剤24を介して接続し、コンデンサ素子25の他端を蛇腹状に2回折り返してコンデンサ電極28の他端28aをランド部22bに導電性接着剤24を介して接続している。
これにて、同一平面上のランド部22a,22bに、基材シート26の表裏面に配置されたコンデンサ電極27,28のそれぞれが接続されることになる。即ち、10pF以上(例えば、30pF)の容量値の大きなコンデンサ素子をコイル導体をブリッジさせた状態で、基板に取り付けることができ、例えば、13.56MHz付近に共振点を持つアンテナ共振回路を構成することができる。このような取り付け状態とするには、コンデンサ素子25の一端は(2n+1)回折り返され、他端は2n回折り返されることが必要となる。但し、nは0又は正の整数である。
図6にコンデンサ素子25の第2の取付け状態を示す。ここでは、コンデンサ素子25の一端を1回折返してコンデンサ電極27の一端27aをランド部22aに導電性接着剤24を介して接続し、コンデンサ素子25の他端は折り返すことなく、コンデンサ電極28の他端28aをランド部22bに導電性接着剤24を介して接続している。裏蓋52の内側面にはコイル素子21(コイルパターン21A)を被覆する絶縁性保護材としてのレジスト層61が設けられている。
さらに、コンデンサ素子25の一端で折り返した部分は両面テープ31で接着されており、折返し形状が保持されている。この折返し部分はレジスト層61上に両面テープ32を介して接着されている。なお、コンデンサ素子25が弾性を持っている場合、両面テープ32やピン56のような形状保持部材が必要となるが、コンデンサ素子25自体が形状保持性を有している場合、形状保持部材は必ずしも必要ではない。また、コンデンサ素子25の他端部もレジスト層61上に両面テープ33を介して接着されている。
また、コンデンサ素子25は、図7に示すように、中央部分で1回折り返した状態で取り付けることも可能である。この場合、同一平面上に配置されたランド部22a,22bに対しては、コンデンサ電極27の一端がランド部22aに接続され、コンデンサ電極28の他端がランド部22bに接続される。
図8にいま一つのコンデンサ素子25を示す。このコンデンサ素子25は、コンデンサ電極27,28の表面に絶縁性保護材としてのレジスト層35,36を設けたものである。各コンデンサ電極27,28は各レジスト層35,36にて覆われているので、コンデンサ電極27,28がコイル導体21A’に近接したとしても、共振回路の電気特性が大きく変わることがない。コンデンサ電極27,28の端部はそれぞれレジスト層35,36の一部が取り除かれていることにより、各端子部が形成されており、各端子部はコイル素子21のランド部22a,22bに導電性接着剤24を介して接続されている。コンデンサ素子25の両端部を蛇腹状に折り返すことは図5に示した取付け状態と同様である。
さらに、この取付け状態にあっては、裏蓋52の内側面にもコイル素子21(コイルパターン21A)を被覆する絶縁性保護材としてのレジスト層61を設けている。これらのレジスト層35,36,61は、金属材の耐腐食性向上に寄与するとともに、コンデンサ電極27,28とコイルパターン21Aとの絶縁性を確実なものとしている。
(他の実施例)
なお、本発明に係る共振アンテナ及びアンテナ装置は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
特に、給電コイルや共振アンテナのコイル素子の細部の構成、形状などは任意である。また、本発明は、HF帯のNFC用の無線通信装置に限定されるものではなく、UHF帯など他の周波数帯や、他の通信システムにも利用できる。
また、コンデンサ電極の端子部とコイル導体の端部との接続は、導電性接着剤による接続だけでなく、はんだによる接続であってもよく、あるいは、SMDコネクタなどを利用したコネクタ接続であってもよい。
以上のように、本発明は、共振アンテナ及びアンテナ装置に有用であり、特に、基板上に形成された平面状コイルパターンに対してコンデンサ素子を容易かつ確実に接続できる点で優れている。
1…アンテナ装置
10…給電回路(無線ICチップ)
15…給電コイル
20…共振アンテナ
21…コイル素子
21A…コイルパターン
22a,22b…ランド部
25…コンデンサ素子
26…基材シート
27,28…コンデンサ電極
50…携帯端末
52…裏蓋
55…プリント配線板

Claims (5)

  1. 一端及び他端を有するコイル素子と、該コイル素子の前記一端及び前記他端との間に接続されたコンデンサ素子と、を備え、
    前記コイル素子は、基板上に形成された平面状コイルパターンによって構成されており、
    前記コンデンサ素子は、長尺状のフレキシブルな部材であって、互いに対向する第1面及び第2面を有する基材シートと、該基材シートの第1面に設けた第1コンデンサ電極と、該基材シートの第2面に設けた第2コンデンサ電極とを有し、
    前記コンデンサ素子の第1コンデンサ電極及び第2コンデンサ電極は、コンデンサ素子自体を少なくとも1回折り返した状態で、前記コイル素子の一端及び他端にそれぞれに接続されていること、
    を特徴とする共振アンテナ。
  2. 前記基板は樹脂筺体であり、前記平面状コイルパターンは、該樹脂筺体の表面にLDS技術を用いて描画されたものであること、を特徴とする請求項1に記載の共振アンテナ。
  3. 前記コンデンサ素子は、その一端が(2n+1)回折り返されており、その他端が2n回折り返されていること、但しnは0又は正の整数であること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の共振アンテナ。
  4. 前記コンデンサ素子は、その中央部で折り返されていること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の共振アンテナ。
  5. 高周波信号を処理する無線ICチップと、該無線ICチップに接続された給電コイルと、コイル素子及びコンデンサ素子を含む共振アンテナと、を備え、
    前記給電コイルと前記コイル素子とは磁界を介して結合されており、
    前記コイル素子は、基板上に形成された一端及び他端を有する平面状コイルパターンによって構成されており、
    前記コンデンサ素子は、前記コイル素子の前記一端及び前記他端との間に接続されており、かつ、長尺状のフレキシブルな部材であって、互いに対向する第1面及び第2面を有する基材シートと、該基材シートの第1面に設けた第1コンデンサ電極と、該基材シートの第2面に設けた第2コンデンサ電極とを有し、
    前記コンデンサ素子の第1コンデンサ電極及び第2コンデンサ電極は、コンデンサ素子自体を少なくとも1回折り返した状態で、前記コイル素子の一端及び他端にそれぞれに接続されていること、
    を特徴とするアンテナ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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