JP2015001160A - 電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示された電動圧縮機は、吐出ハウジングと、中間ハウジングと、吸入ハウジングとを備えている。
吐出ハウジング内には、固定スクロール部材および可動スクロール部材によって、冷媒を圧縮する圧縮部が構成されている。
中間ハウジング内から吸入ハウジング内にかけて回転軸が設けられ、回転軸の一端は、吸入ハウジング内を横断するように設けられた仕切壁から、圧縮部側に向かって突出した突出部内に軸受を介して支持されている。
モータ(電動部)は、中間ハウジング及び吸入ハウジングの内壁部に設けられたステータと、その周囲に設けられたコイルと、ステータ内に設けられ、回転軸の周囲に、この回転軸に固定して設けられたロータとを備えている。
また、仕切壁よりも中間ハウジング寄りの側面には、吸入ポートが設けられている。
また、仕切壁面には、インバータに隣接して、インバータ出力端子が設けられており、図示しないリード線を介して密封端子と接続されている。
また、駆動回路を取り付ける吸入ハウジングは、アルミニウムを含む金属材であるため、熱伝導性に優れているのでインバータを構成しているスイッチング素子も冷却される。
ステータコアのハウジングに対する固定方法としては、例えば、焼き嵌めによるステータコアの固定方法が知られている。
図6に示すように、焼き嵌めによるステータコアの固定方法は、予め加熱したハウジング81にステータコア82を嵌め込み、その後にハウジング81を冷却することによりステータコア82をハウジング81に固定する方法である。
しかし、図6に示すハウジング81は、特許文献1に開示された電動圧縮機のように、円筒部83と一体形成された底壁84を有している。
このため、焼き嵌めによりステータコア82を円筒部83に固定すると、冷却後のハウジング81の円筒部83は円筒部83の径を拡大しようとするステータコア82からの荷重を受け、円筒部83の径が拡大される。
円筒部83の径の拡大に伴い底壁84が凹面状に変形するが、底壁84の凹面状の変形は、底壁84と電動モータの駆動回路85との間に隙間を発生させ、この隙間が断熱層となり駆動回路85の放熱を著しく妨げるという問題がある。
なお、底壁84と駆動回路85との間の隙間に放熱グリスを充填し、駆動回路85の放熱低下を抑制することも考えられる。
しかしながら、この隙間が大きいと放熱グリスの使用量が増大するほか、放熱グリスは、空気よりも熱伝導率は大きいものの、底壁84を形成するアルミニウムと比較すると熱伝導率は小さい。
従って、放熱グリスを用いるとしても底壁84と駆動回路85との間の隙間をできるだけ無くすことが要請されている。
このため、ハウジングが焼き嵌めにより固定された電動モータからのハウジングの径を拡大しようとする荷重を受け、ハウジングの径が拡大しても、底壁の凹面状の変形は抑制される。
その結果、底壁と電動モータの駆動回路との間の隙間を無くしたり、あるいは十分に小さくしたりすることができ、底壁を通じて駆動回路の十分な放熱を図ることができる。
また、底壁と駆動回路との間の隙間が小さくなる場合、放熱グリスの使用量を削減することができる。
この場合、外周部よりも軸方向に突出する突部又は外周部よりも軸方向に窪む凹部を形成することにより、底壁の強度を向上させる補強部を形成することができる。
この場合、軸方向の肉厚を軸受支持部の軸方向の肉厚よりも小さくした突部により、底壁の強度を向上させる補強部を形成することができる。
この場合、補強部とステータコイルと干渉を防止することができるほか、補強部とステータコイルとの絶縁距離を確保しハウジングとステータコイルとの絶縁性を確保することができる。
この場合、補強部である複数の突部又は凹部が底壁の中心域から径方向外方に向かって放射状に配設されていることにより、底壁の強度を効率的に向上させることができる。
この場合、補強部である突部を軸受支持部の周囲に環状に形成することにより、底壁の凹面状の変形をより抑制することができる。
以下、第1の実施形態に係る電動圧縮機について図面を参照して説明する。
この実施形態に係る電動圧縮機は、走行用の電動モータと内燃機関を走行駆動源とするハイブリッド車に搭載される車載用の電動圧縮機であり、具体的にはスクロール型の電動圧縮機である。
電動圧縮機は、車両用空調装置における冷媒回路の一部を構成している。
車両用空調装置は、電動圧縮機のほか、図示はしないが、凝縮器としてのコンデンサと、レシーバと、膨張弁及びエバポレータを備えたクーリングユニットと、これらの機器を接続する配管を備えている。
電動圧縮機10のハウジング13は金属製のハウジングであり、本実施形態ではアルミ系金属材料により形成されている。
ハウジング13は、第1ハウジング体14と、第2ハウジング体15を有している。
第1ハウジング体14の端面と第2ハウジング体15の端面は接合され、第1ハウジング体14および第2ハウジング体15はボルト16により一体的に固定されている。
第1ハウジング体14は、円筒状の円筒部17と、円筒部17と一体形成されるとともに円筒部17の一方の端部を閉塞する底壁18と、を備えている。
因みに、この実施形態の電動圧縮機10は、エンジンルーム内において横置き状態にて設置される。
第1ハウジング体14の円筒部17における底壁18寄りの上部側には吸入口19が形成されている。
吸入口19は外部冷媒回路(図示せず)と接続されており、外部冷媒回路は第1ハウジング体14の内部と連通する。
電動圧縮機10の圧縮運転時には、低圧の冷媒は外部冷媒回路から吸入口19を通過し、第1ハウジング体14の内部に送入される。
第2ハウジング体15の上部には吐出口21が形成されており、吐出口21は外部冷媒回路と連通する。
第2ハウジング体15には、吐出室20と吐出口21との間を連通する連通路22が形成されており、連通路22にはオイルセパレータ23が設置されている。
オイルセパレータ23は、圧縮機構11から吐出された冷媒に含まれるミスト状のオイルを冷媒から分離する。
オイルセパレータ23の下方となる連通路22の底部には、オイル戻し通路24が形成されており、オイル戻し通路24は分離されたオイルを圧縮機構11へ戻す通路である。
電動圧縮機10の圧縮運転時には、圧縮機構11から吐出室20に吐出された高圧の冷媒は連通路22を経て吐出口21へ達し、吐出口21から外部冷媒回路へ送出される。
固定スクロール25と可動スクロール26との間には圧縮室27が形成されている。
軸支部材28は、圧縮機構11の一部を構成し、電動モータ12が備える回転軸29の一方の端部を軸支する軸受30を備えている。
回転軸29の他方の端部は、軸受31を介して第1ハウジング体14の底壁18に支持されている。
底壁18の内側面の中心部には、筒状の軸受支持部32が備えられており、軸受支持部32は回転軸29の軸方向に突出して形成され、軸受支持部32内に軸受31が装着されている。
なお、底壁18の外側面は回転軸29の軸方向に対して直角となる平坦面33が形成されている。
軸支部材28には圧縮室27と連通する吸入ポート34が形成されており、吸入口19から第1ハウジング体14内に取り込まれた冷媒は、吸入ポート34を通じて圧縮室27へ導入される。
第1ハウジング体14の内部空間のうち、吸入ポート34と連通する空間部は吸入圧雰囲気となる吸入圧空間である。
回転軸29の回転により可動スクロール26が旋回し、可動スクロール26の旋回により圧縮室27の容積が変更される。
冷媒が吸入ポート34を通じて圧縮室27へ導入され、圧縮室27の容積減少により圧縮室27の冷媒は圧縮される。
固定スクロール25の中心に吐出室20と連通する吐出ポート37が形成されており、吐出ポート37を開閉する吐出弁38が備えられている。
圧縮された冷媒は、吐出ポート37を通じて吐出室20へ吐出される。
第2ハウジング体15の内部空間(吐出室20および連通路22)は、吐出圧雰囲気となる吐出圧空間である。
電動モータ12は、ステータ39を備えるほか、ステータ39内に挿入され、回転軸29に固定されたロータ40を備えている。
ロータ40は、回転軸29の軸方向に設けた複数の挿入孔を備えたロータコア41と、ロータコア41の磁石挿入孔(図示せず)に挿入された永久磁石(図示せず)を有している。
ステータ39は、第1ハウジング体14の内壁に焼き嵌めにより固定収容されるステータコア42とステータコア42に巻回されたU相、V相、W相の各相のステータコイル43を有する。
各相のステータコイル43を形成する巻線の一方の端部は電力の供給を受けるリード線44としてステータコイル43から引き出されている。
なお、焼き嵌めによるステータコア42の固定は、予め200℃程度に加熱して膨張させた第1ハウジング体14にステータコイル43が巻回されたステータコア42を嵌め込み、その後に第1ハウジング体14を冷却することにより行われる。
駆動回路45は、インバータ46およびその他の電子部品と、インバータ46およびその他の電子部品が固定される基板47と、基板47が固定されるベース部材48を備えている。
インバータ46は、スイッチング素子を備えており、外部から電動圧縮機10の駆動に必要な電力の供給を受け、供給される直流電力を交流電力に変換する。
ベース部材48は熱伝導性に優れたアルミ系金属材料により形成されており、底壁18の平坦面33と当接される平坦面49と、インバータ46と接触する接触面50を備えており、インバータ46の作動時の発熱を底壁18へ逃がす機能を有する。
駆動回路ケース51は、駆動回路45を保護するケースであり、第1ハウジング体14と同じアルミ系金属材料により形成されている。
本実施形態では、駆動回路ケース51とともにベース部材48をボルト52により第1ハウジング体14に固定することにより、駆動回路45が第1ハウジング体14および駆動回路ケース51に対して固定される。
つまり、駆動回路45は、底壁18における電動モータ12の反対側に取り付けられている。
駆動回路45が第1ハウジング体14に固定された状態では、インバータ46は底壁18の中心から偏った位置に位置する。
第1ハウジング体14と駆動回路ケース51とにより形成された密閉空間には、駆動回路45が設置され、駆動回路45のインバータ46と電気的に接続された気密端子53が設置されている。
図2に示すように、底壁18の上部寄りには、気密端子53が装着される端子孔54が形成されている。
第1ハウジング体14の内部にはクラスタブロック55が設けられ、気密端子53はクラスタブロック55を介して各相のステータコイル43から引き出されているリード線44と電気的に接続されている。
クラスタブロック55は樹脂等の絶縁材料から成る四角形状の箱体で形成されている。
クラスタブロック55の上面には、気密端子53の各端子ピン(図示せず)が挿入される端子挿入孔(図示せず)が穿設されている。
なお、気密端子53の端子ピンと、クラスタブロック55の端子挿入孔に設けたピン接点は導電部を形成している。
このように、電動モータ12とインバータ46は電気的に接続されており、インバータ46から気密端子53を介して電動モータ12のステータコイル43に通電されると、ロータ40が回転され、回転軸29と連結された圧縮機構11が作動される。
突部56は、底壁18の内面側において回転軸29の軸方向に突出して形成されるとともに、軸受支持部32と一体形成されている。
図2に示すように、突部56は、軸受支持部32の周囲に環状に取り巻くように形成されており、回転軸29の軸方向から見て円形である。
つまり、本実施形態では、底壁18においては、軸受支持部32の周囲に突部56が環状に形成されており、突部56の周囲には円筒部17と繋がる外周部57が環状に形成されている。
従って、軸受支持部32と突部56と外周部57は、底壁18の中心域から径方向外方に向かって並んでおり、突部56は外周部57と軸受支持部32との間に配置されている。
突部56は、ステータコイル43と干渉しないように、底壁18の径方向においてステータコイル43よりも内周域(中心域)に形成されている。
外周部57よりも軸方向に突出する突部56の肉厚は、突部56の外周端とステータコイル43のコイルエンドとの絶縁距離Dを確保するように設定されている。
突部56の外周端とステータコイル43のコイルエンドとの絶縁距離Dが設定されていることにより、突部56とステータコイル43との絶縁が確保される。
具体的には、突部56は、円筒部17へのステータコア42の焼き嵌めのために円筒部17の径の拡大によって生じる底壁18の凹面状の変形を防止または抑制する機能を果たす。
本実施形態における突部56の軸方向の肉厚は、底壁18における外周部57の軸方向の肉厚よりも大きく、軸受支持部32の軸方向の肉厚よりも小さく設定されている。
つまり、突部56の軸方向の肉厚は外周部57および軸受支持部32の軸方向の肉厚と異なり、軸受支持部32の軸方向の肉厚は外周部57の軸方向の肉厚より大きくして形成されている。
図3(a)に示す本実施形態では、突部56の存在により底壁18の変形が抑制されており、底壁18とベース部材48との間の隙間は僅かである。
底壁18とベース部材48との間の僅かな隙間には放熱グリスGが隙間無く充填されている。
一方、図3(b)では、本実施形態と比較すると底壁84の変形が著しく、底壁84とベース部材48との間の隙間は大きい。
従って、比較例では、底壁84とベース部材48との間の隙間に充填される放熱グリスGの量は、本実施形態と比較して多い。
駆動回路45が作動されると、インバータ46による電力供給の制御により電動モータ12に電力が供給される。
電動モータ12に電力が供給されてロータ40が回転すると、圧縮機構11が吸入ポート34から冷媒を圧縮室27に吸入して圧縮し、圧縮した冷媒を吐出ポート37から吐出室20へ冷媒を吐出する。
本実施形態では、インバータ46の発熱はベース部材48に伝達され、さらにベース部材48から底壁18に熱伝達される。
そして、低圧の冷媒が吸入口19から導入されると、導入された冷媒と底壁18との熱交換により底壁18が冷却され、駆動回路45の放熱が促進される。
円筒部17の径の拡大は円筒部17と一体形成されている底壁18を凹面状に変形させようとするが、底壁18に形成した突部56は底壁18の凹面状の変形を抑制する。
このため、底壁18とベース部材48との間の隙間が無くなるか、あるいは十分に小さくなり、ベース部材48から底壁18への熱伝達が十分に行われ、駆動回路45の放熱が促進される。
(1)底壁18における外周部57と軸受支持部32との間に配置された補強部としての突部56は、底壁18の強度を向上して変形を抑制する。このため、第1ハウジング体14が焼き嵌めにより固定されたステータコア42からの荷重により第1ハウジング体14の円筒部17の径が拡大されても底壁18の凹面状の変形を抑制することができる。その結果、底壁18と駆動回路45のベース部材48との間の隙間を無くしたり、あるいは十分に小さくしたりすることができ、底壁18を通じた駆動回路45の十分な放熱を図ることができる。また、底壁18と駆動回路45との間の隙間が小さくなる場合、放熱グリスGの使用量を削減することができる。
(2)底壁18において補強部である突部56が軸受支持部32の周囲に環状に取り巻くように軸受支持部32と一体形成されている。このため、底壁18だけでなく突部56の強度を向上させることができ、突部56の強度向上に伴い底壁18の強度をより向上させることができる。
(4)インバータ46は底壁18の中心から偏った位置に設置されている。底壁18とベース部材48との間に僅かな隙間が存在しても、インバータ46は底壁18とベース部材48との間の隙間においてより軸方向の隙間の距離が小さい側に位置する。従って、ベース部材48の中心にインバータ46を設置した場合よりもインバータ46の放熱を促進することができる。
次に、第2の実施形態に係る電動圧縮機について説明する。
本実施形態は、補強部である突部が放射状に配設された例であり、第1の実施形態と同じ構成について第1の実施形態の説明を援用し、符号を共通して用いる。
複数の突部61は直線状にそれぞれ形成されており、回転軸29の軸心を中心に底壁18の中心域から径方向外方に向かって放射状に配設されるように形成されている。
突部61の一方の端部は軸受支持部32と一体成形されて接続する。
突部61の他端は、ステータコイル43と干渉しないように、底壁18の径方向においてステータコイル43よりも内周域に設定されている。
そして、突部61の軸方向の肉厚は、第1の実施形態と同様に、突部61の外周端とステータコイル43のコイルエンドとの絶縁距離Dを確保するように設定されている。
突部61の外周端とステータコイル43のコイルエンドとの絶縁距離Dが設定されていることにより、突部61とステータコイル43との絶縁が確保される。
また、本実施形態は、複数の直線状の突部61が放射状に配設されていることにより、円形の突部56とした第1の実施形態と比較して、第1ハウジング体14の軽量化を図ることが可能である。
次に、第3の実施形態に係る電動圧縮機について説明する。
本実施形態は、補強部を突部に代えて凹部である溝を放射状に配設した例である。
本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成について第1の実施形態の説明を援用し、符号を共通して用いる。
複数の溝71は直線状にそれぞれ形成されており、回転軸29の軸心を中心に底壁18の中心域から径方向外方に向かって放射状に配設されるように形成されている。
溝71における底壁18の軸方向の肉厚は、外周部57の軸方向の肉厚よりも小さい。
溝71の一方の端部は軸受支持部32に達しており、溝71の他方の端部はステータコイル43と対向する位置に達している。
本実施形態の補強部は溝71であるため、補強部とステータコイル43との干渉を考慮する必要がない。
溝71の深さは、凹面状の変形以外に要求される底壁18の強度を実現する範囲において設定される。
従って、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、底壁18の強度を向上させることができる。
また、本実施形態は、直線状の溝71が放射状に配設されていることにより、補強部を突部とした第1、第2の実施形態と比較して、第1ハウジング体14の軽量化をより図ることが可能である。
さらに、本実施形態では、補強部が溝71であるため、補強部が突部である場合のようにステータコイル43と補強部との干渉やコイルエンドと補強部との絶縁距離Dを考慮する必要はない。
従って、本実施形態では、底壁18とステータコイル43のコイルエンドとの干渉や絶縁距離を考慮するだけでよい。
また、本実施形態によれば、スペースの制約等から突部による補強部が設定できない場合でも補強部を底壁18に形成することができる。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、補強部としての突部がボス部と一体形成されたが、突部のボス部との一体形成は必須の要件でなく、例えば、突部はボス部と離れた位置に形成されてもよい。
○ 上記の第2、第3の実施形態では、補強部である複数の直線状の突部又は溝が放射状に配設されたが、複数の直線状の突部又は溝は、放射状に配設されることに限定されない。例えば、直線状の突部又は溝が互いに平行になるように配設されたり、交差したりするように配設されてもよい。さらに、突部又は溝は必ずしも直線状でなくてもよく、曲線状の突部又は溝や曲線と直線との組み合わせからなる突部又は溝であってもよい。
○ 上記の第3の実施形態では、補強部としての凹部として直線状の溝を例示したが、補強部としての凹部は溝に限定されず、少なくとも、底壁の凹面状の変形に対抗できるように強度向上に貢献できる凹部であれば凹部の形状は特定されない。
○ 上記の実施形態では、発熱体としてのインバータはベース部材において回転軸の軸心から偏った位置に設置されたが、回転軸の軸心を中心に設置されてもよい。
11 圧縮機構
12 電動モータ
13、81 ハウジング
14 第1ハウジング体
17、83 円筒部
18、84 底壁
19 吸入口
21 吐出口
25 固定スクロール
26 可動スクロール
29 回転軸
31 軸受
32 軸受支持部
39 ステータ
40 ロータ
41 ロータコア
42、82 ステータコア
43 ステータコイル
45、85 駆動回路
46 インバータ
47 基板
48 ベース部材
51 駆動回路ケース
56、61 突部(補強部としての)
57 外周部
71 溝(補強部としての)
D 絶縁距離
G 放熱グリス
Claims (6)
- 回転軸と、
前記回転軸を駆動する電動モータと、
前記電動モータの駆動により冷媒の圧縮を行う圧縮機構と、
前記電動モータを焼き嵌めにより固定収容するとともに、底壁および円筒部を有するハウジングと、
前記底壁における前記電動モータの反対側に取り付けられ、前記電動モータへの電力供給を制御する駆動回路と、を備えた電動圧縮機において、
前記ハウジングにおける底壁は、前記円筒部と繋がる外周部と、軸受支持部と、前記外周部と前記軸受支持部との間に配置され、前記底壁を補強する補強部とを備え、前記軸受支持部と前記補強部と前記外周部は、前記底壁の中心域から径方向外方に向かって並んでおり、
前記軸受支持部は、軸受を介して前記回転軸を支持するとともに軸方向の肉厚を前記外周部の軸方向の肉厚より大きくして形成されており、前記補強部は、軸方向の肉厚を前記外周部および前記軸受支持部の軸方向の肉厚と異ならせたことを特徴とする電動圧縮機。 - 前記補強部は、前記外周部よりも軸方向に突出する突部又は前記外周部よりも軸方向に窪む凹部により形成されていることを特徴とする請求項1記載の電動圧縮機。
- 前記補強部は前記突部により形成され、前記突部の軸方向の肉厚は、前記軸受支持部の肉厚よりも小さいことを特徴とする請求項2記載の電動圧縮機。
- 前記電動モータは、ステータコアと、前記ステータコアに巻回されるステータコイルとを備え、前記補強部は、前記ステータコイルより内周域に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の電動圧縮機。
- 複数の前記突部又は前記凹部が前記底壁の中心域から径方向外方に向かって放射状に配設されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項記載の電動圧縮機。
- 前記突部は前記軸受支持部の周囲に環状に形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項記載の電動圧縮機。
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