JP2014534507A5 - - Google Patents
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Description
図面は、技術の実施形態を図示し、限定されるものではない。図示を簡潔および容易にするため、図面は一定の尺度ではなく、いくつかの例において、種々の態様が、具体的な実施形態の理解を容易にするため、誇張または拡大して示され得る。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
メモリおよび1つまたはそれより多いマイクロプロセッサを含むシステムであって、上記1つまたはそれより多いマイクロプロセッサは、上記メモリ内の命令にしたがって、試験サンプルについて、バイアスゲノム片レベルの減少を用いて算出するためのプロセスを実行するように構成され、上記プロセスは:
(a)参照ゲノムの部分にマッピングされた配列リードのカウントを得る工程であって、上記配列リードは、試験サンプルからの循環無細胞核酸のリードである、工程;
(b)(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、上記試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定する工程、
(c)(a)の上記カウント、(b)の上記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数と、(ii)上記複数のサンプルについての上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントとの間の、上記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、上記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供する工程であって、ここで上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントにおけるバイアスが、上記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、工程を包含する、システム。
(項目2)
上記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値である、項目1に記載のシステム。
(項目3)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係が線形のものである、項目1または2に記載のシステム。
(項目4)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、項目1〜3のいずれか1項に記載のシステム。
(項目5)
(c)(i)における上記複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数が、(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、上記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、項目1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
(項目6)
上記算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、上記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、上記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、上記試験サンプルについて上記部分にマッピングされた上記配列リードの上記カウントであり、Gは上記試験サンプルについての上記GCバイアス係数であり、Iは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の傾きである、項目1〜5のいずれか1項に記載のシステム。
(項目7)
(b)の上記フィットさせた関係が非線形のものである、項目1または2に記載のシステム。
(項目8)
上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれが、所定の長さのヌクレオチド配列を含む、項目1〜7のいずれか1項に記載のシステム。
(項目9)
上記プロセスが、(a)の前に、上記試験サンプルから循環無細胞核酸をシークエンシングすることによって上記配列リードを決定する工程を含む、項目1〜8のいずれか1項に記載のシステム。
(項目10)
上記プロセスが、(a)の前に、上記参照ゲノムの上記部分に上記配列リードをマッピングする工程を含む、項目1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
(項目11)
上記試験サンプルが、ヒト妊娠女性に由来し、かつ上記プロセスが、上記算出されたゲノム片レベルにしたがって、上記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無を決定する工程を含む、項目1〜10のいずれか1項に記載のシステム。
(項目12)
上記胎児の染色体異数性がトリソミーである、項目11に記載のシステム。
(項目13)
上記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、項目12に記載のシステム。
(項目14)
上記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で決定される、項目12または13に記載のシステム。
(項目15)
上記プロセスが、(b)の前に、上記参照ゲノムの上記部分の一部または全てにマッピングされた上記配列リードのカウントにおける誤差の測定値を算出する工程、および上記誤差の測定値の閾値に従い上記参照ゲノムの特定の部分について上記配列リードのカウントを除去するか、または重み付けする工程を含む、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目16)
上記閾値が、第1のゲノム片レベルと第2のゲノム片レベルとの間の、3.5またはそれより大きい標準偏差のギャップに従い選択される、項目15に記載のシステム。
(項目17)
上記誤差の測定値がR因子である、項目15または16に記載のシステム。
(項目18)
約7%またはそれより大きいR因子を有する上記参照ゲノムの部分についての上記配列リードのカウントが(b)の前に除去される、項目17に記載のシステム。
(項目19)
試験サンプルについて、バイアスゲノム片レベルの減少を用いて算出するための方法であって、上記方法は:
(a)参照ゲノムの部分にマッピングされた配列リードのカウントを得る工程であって、上記配列リードは、試験サンプルからの循環無細胞核酸のリードである、工程;
(b)(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、上記試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定する工程;ならびに
(c)マイクロプロセッサを使用して、(a)の上記カウント、(b)の上記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数と、(ii)上記複数のサンプルについての上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントとの間の、上記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、上記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供する工程であって、ここで上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントにおけるバイアスが、上記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、工程
を包含する、方法。
(項目20)
上記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値である、項目19に記載の方法。
(項目21)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係が線形のものである、項目19または20に記載の方法。
(項目22)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、項目19〜21のいずれか1項に記載の方法。
(項目23)
(c)(i)における上記複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数が、(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、上記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、項目19〜22のいずれか1項に記載の方法。
(項目24)
上記算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、上記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、上記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、上記試験サンプルについて上記部分にマッピングされた上記配列リードの上記カウントであり、Gは上記試験サンプルについての上記GCバイアス係数であり、Iは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の傾きである、項目19〜23のいずれか1項に記載の方法。
(項目25)
(b)の上記フィットさせた関係が非線形のものである、項目19または20に記載の方法。
(項目26)
上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれが、所定の長さのヌクレオチド配列を含む、項目19〜25のいずれか1項に記載の方法。
(項目27)
(a)の前に、上記試験サンプルから循環無細胞核酸をシークエンシングすることによって上記配列リードを決定する工程を含む、項目19〜26のいずれか1項に記載の方法。
(項目28)
(a)の前に、上記参照ゲノムの上記部分に上記配列リードをマッピングする工程を含む、項目19〜27のいずれか1項に記載の方法。
(項目29)
上記試験サンプルが、ヒト妊娠女性に由来し、かつ上記方法が、上記算出されたゲノム片レベルにしたがって、上記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無を決定する工程を含む、項目19〜28のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
上記胎児の染色体異数性がトリソミーである、項目29に記載の方法。
(項目31)
上記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、項目30に記載の方法。
(項目32)
上記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で決定される、項目30または31に記載の方法。
(項目33)
(b)の前に、上記参照ゲノムの上記部分の一部または全てにマッピングされた上記配列リードのカウントにおける誤差の測定値を算出する工程、および上記誤差の測定値の閾値に従い上記参照ゲノムの特定の部分について上記配列リードのカウントを除去するか、または重み付けする工程を含む、項目19〜32のいずれか1項に記載の方法。
(項目34)
上記閾値が、第1のゲノム片レベルと第2のゲノム片レベルとの間の、3.5またはそれより大きい標準偏差のギャップに従い選択される、項目33に記載の方法。
(項目35)
上記誤差の測定値がR因子である、項目33または34に記載の方法。
(項目36)
約7%またはそれより大きいR因子を有する上記参照ゲノムの部分についての上記配列リードのカウントが(b)の前に除去される、項目35に記載の方法。
(項目37)
シークエンシング装置および1つまたはそれより多い演算装置を含むシステムであって、
上記シークエンシング装置は、上記シークエンシング装置にロードされた核酸のヌクレオチド塩基に対応するシグナルを生成するよう構成され、上記核酸は、胎児を有する妊娠したヒト女性からの試験サンプルに由来する循環無細胞核酸である、あるいは上記シークエンシング装置にロードされる上記循環無細胞核酸は、処理または改変され、そして
上記1つまたはそれより多い演算装置は、メモリおよび1つまたはそれより多いプロセッサを含み、上記メモリは、上記1つまたはそれより多いプロセッサによって実行可能な命令を含み、上記1つまたはそれより多いプロセッサによって実行可能な上記命令は、以下:
(a)上記シグナルから配列リードを生成して、上記配列リードを参照ゲノムにマッピングし;
(b)上記参照ゲノムの部分にマッピングされた配列リードのカウントを得;
(c)(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、上記試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定し;そして
(d)(b)の上記カウント、(c)の上記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数と、(ii)上記複数のサンプルについての上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントとの間の、上記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、上記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供するよう構成され、ここで上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントにおけるバイアスが、上記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、
システム。
(項目38)
上記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値である、項目37に記載のシステム。
(項目39)
(c)の上記フィットさせた関係および(d)の上記フィットさせた関係が線形のものである、項目37または38に記載のシステム。
(項目40)
(c)の上記フィットさせた関係および(d)の上記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、項目37〜39のいずれか1項に記載のシステム。
(項目41)
(d)(i)における上記複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数が、(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、上記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、項目37〜40のいずれか1項に記載のシステム。
(項目42)
上記算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、上記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、上記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、上記試験サンプルについて上記部分にマッピングされた上記配列リードの上記カウントであり、Gは上記試験サンプルについての上記GCバイアス係数であり、Iは、上記部分について(d)の上記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、上記部分について(d)の上記フィットさせた線形関係の傾きである、項目37〜41のいずれか1項に記載のシステム。
(項目43)
(c)の上記フィットさせた関係が非線形のものである、項目37または38に記載のシステム。
(項目44)
上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれが、所定の長さのヌクレオチド配列を含む、項目37〜43のいずれか1項に記載のシステム。
(項目45)
上記メモリが、上記算出されたゲノム片レベルにしたがって、上記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無を決定するよう構成された命令を含む、項目37〜44のいずれか1項に記載のシステム。
(項目46)
上記胎児の染色体異数性がトリソミーである、項目45に記載のシステム。
(項目47)
上記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、項目46に記載のシステム。
(項目48)
上記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で決定される、項目46または47に記載のシステム。
(項目49)
上記メモリが、(c)の前に、上記参照ゲノムの上記部分の一部または全てにマッピングされた上記配列リードのカウントにおける誤差の測定値を算出し、そして上記誤差の測定値の閾値に従い上記参照ゲノムの特定の部分について上記配列リードのカウントを除去するか、または重み付けするよう構成された命令を含む、項目37〜48のいずれか1項に記載のシステム。
(項目50)
上記閾値が、第1のゲノム片レベルと第2のゲノム片レベルとの間の、3.5またはそれより大きい標準偏差のギャップに従い選択される、項目49に記載のシステム。
(項目51)
上記誤差の測定値がR因子である、項目49または50に記載のシステム。
(項目52)
約7%またはそれより大きいR因子を有する上記参照ゲノムの部分についての上記配列リードのカウントが(c)の前に除去される、項目51に記載のシステム。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
メモリおよび1つまたはそれより多いマイクロプロセッサを含むシステムであって、上記1つまたはそれより多いマイクロプロセッサは、上記メモリ内の命令にしたがって、試験サンプルについて、バイアスゲノム片レベルの減少を用いて算出するためのプロセスを実行するように構成され、上記プロセスは:
(a)参照ゲノムの部分にマッピングされた配列リードのカウントを得る工程であって、上記配列リードは、試験サンプルからの循環無細胞核酸のリードである、工程;
(b)(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、上記試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定する工程、
(c)(a)の上記カウント、(b)の上記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数と、(ii)上記複数のサンプルについての上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントとの間の、上記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、上記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供する工程であって、ここで上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントにおけるバイアスが、上記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、工程を包含する、システム。
(項目2)
上記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値である、項目1に記載のシステム。
(項目3)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係が線形のものである、項目1または2に記載のシステム。
(項目4)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、項目1〜3のいずれか1項に記載のシステム。
(項目5)
(c)(i)における上記複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数が、(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、上記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、項目1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
(項目6)
上記算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、上記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、上記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、上記試験サンプルについて上記部分にマッピングされた上記配列リードの上記カウントであり、Gは上記試験サンプルについての上記GCバイアス係数であり、Iは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の傾きである、項目1〜5のいずれか1項に記載のシステム。
(項目7)
(b)の上記フィットさせた関係が非線形のものである、項目1または2に記載のシステム。
(項目8)
上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれが、所定の長さのヌクレオチド配列を含む、項目1〜7のいずれか1項に記載のシステム。
(項目9)
上記プロセスが、(a)の前に、上記試験サンプルから循環無細胞核酸をシークエンシングすることによって上記配列リードを決定する工程を含む、項目1〜8のいずれか1項に記載のシステム。
(項目10)
上記プロセスが、(a)の前に、上記参照ゲノムの上記部分に上記配列リードをマッピングする工程を含む、項目1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
(項目11)
上記試験サンプルが、ヒト妊娠女性に由来し、かつ上記プロセスが、上記算出されたゲノム片レベルにしたがって、上記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無を決定する工程を含む、項目1〜10のいずれか1項に記載のシステム。
(項目12)
上記胎児の染色体異数性がトリソミーである、項目11に記載のシステム。
(項目13)
上記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、項目12に記載のシステム。
(項目14)
上記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で決定される、項目12または13に記載のシステム。
(項目15)
上記プロセスが、(b)の前に、上記参照ゲノムの上記部分の一部または全てにマッピングされた上記配列リードのカウントにおける誤差の測定値を算出する工程、および上記誤差の測定値の閾値に従い上記参照ゲノムの特定の部分について上記配列リードのカウントを除去するか、または重み付けする工程を含む、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目16)
上記閾値が、第1のゲノム片レベルと第2のゲノム片レベルとの間の、3.5またはそれより大きい標準偏差のギャップに従い選択される、項目15に記載のシステム。
(項目17)
上記誤差の測定値がR因子である、項目15または16に記載のシステム。
(項目18)
約7%またはそれより大きいR因子を有する上記参照ゲノムの部分についての上記配列リードのカウントが(b)の前に除去される、項目17に記載のシステム。
(項目19)
試験サンプルについて、バイアスゲノム片レベルの減少を用いて算出するための方法であって、上記方法は:
(a)参照ゲノムの部分にマッピングされた配列リードのカウントを得る工程であって、上記配列リードは、試験サンプルからの循環無細胞核酸のリードである、工程;
(b)(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、上記試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定する工程;ならびに
(c)マイクロプロセッサを使用して、(a)の上記カウント、(b)の上記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数と、(ii)上記複数のサンプルについての上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントとの間の、上記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、上記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供する工程であって、ここで上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントにおけるバイアスが、上記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、工程
を包含する、方法。
(項目20)
上記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値である、項目19に記載の方法。
(項目21)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係が線形のものである、項目19または20に記載の方法。
(項目22)
(b)の上記フィットさせた関係および(c)の上記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、項目19〜21のいずれか1項に記載の方法。
(項目23)
(c)(i)における上記複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数が、(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、上記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、項目19〜22のいずれか1項に記載の方法。
(項目24)
上記算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、上記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、上記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、上記試験サンプルについて上記部分にマッピングされた上記配列リードの上記カウントであり、Gは上記試験サンプルについての上記GCバイアス係数であり、Iは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、上記部分について(c)の上記フィットさせた線形関係の傾きである、項目19〜23のいずれか1項に記載の方法。
(項目25)
(b)の上記フィットさせた関係が非線形のものである、項目19または20に記載の方法。
(項目26)
上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれが、所定の長さのヌクレオチド配列を含む、項目19〜25のいずれか1項に記載の方法。
(項目27)
(a)の前に、上記試験サンプルから循環無細胞核酸をシークエンシングすることによって上記配列リードを決定する工程を含む、項目19〜26のいずれか1項に記載の方法。
(項目28)
(a)の前に、上記参照ゲノムの上記部分に上記配列リードをマッピングする工程を含む、項目19〜27のいずれか1項に記載の方法。
(項目29)
上記試験サンプルが、ヒト妊娠女性に由来し、かつ上記方法が、上記算出されたゲノム片レベルにしたがって、上記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無を決定する工程を含む、項目19〜28のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
上記胎児の染色体異数性がトリソミーである、項目29に記載の方法。
(項目31)
上記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、項目30に記載の方法。
(項目32)
上記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で決定される、項目30または31に記載の方法。
(項目33)
(b)の前に、上記参照ゲノムの上記部分の一部または全てにマッピングされた上記配列リードのカウントにおける誤差の測定値を算出する工程、および上記誤差の測定値の閾値に従い上記参照ゲノムの特定の部分について上記配列リードのカウントを除去するか、または重み付けする工程を含む、項目19〜32のいずれか1項に記載の方法。
(項目34)
上記閾値が、第1のゲノム片レベルと第2のゲノム片レベルとの間の、3.5またはそれより大きい標準偏差のギャップに従い選択される、項目33に記載の方法。
(項目35)
上記誤差の測定値がR因子である、項目33または34に記載の方法。
(項目36)
約7%またはそれより大きいR因子を有する上記参照ゲノムの部分についての上記配列リードのカウントが(b)の前に除去される、項目35に記載の方法。
(項目37)
シークエンシング装置および1つまたはそれより多い演算装置を含むシステムであって、
上記シークエンシング装置は、上記シークエンシング装置にロードされた核酸のヌクレオチド塩基に対応するシグナルを生成するよう構成され、上記核酸は、胎児を有する妊娠したヒト女性からの試験サンプルに由来する循環無細胞核酸である、あるいは上記シークエンシング装置にロードされる上記循環無細胞核酸は、処理または改変され、そして
上記1つまたはそれより多い演算装置は、メモリおよび1つまたはそれより多いプロセッサを含み、上記メモリは、上記1つまたはそれより多いプロセッサによって実行可能な命令を含み、上記1つまたはそれより多いプロセッサによって実行可能な上記命令は、以下:
(a)上記シグナルから配列リードを生成して、上記配列リードを参照ゲノムにマッピングし;
(b)上記参照ゲノムの部分にマッピングされた配列リードのカウントを得;
(c)(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、上記試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定し;そして
(d)(b)の上記カウント、(c)の上記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数と、(ii)上記複数のサンプルについての上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントとの間の、上記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、上記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供するよう構成され、ここで上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントにおけるバイアスが、上記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、
システム。
(項目38)
上記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値である、項目37に記載のシステム。
(項目39)
(c)の上記フィットさせた関係および(d)の上記フィットさせた関係が線形のものである、項目37または38に記載のシステム。
(項目40)
(c)の上記フィットさせた関係および(d)の上記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、項目37〜39のいずれか1項に記載のシステム。
(項目41)
(d)(i)における上記複数のサンプルのそれぞれについての上記GCバイアス係数が、(i)上記部分のそれぞれにマッピングされた上記配列リードの上記カウントと、(ii)上記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、上記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、項目37〜40のいずれか1項に記載のシステム。
(項目42)
上記算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、上記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、上記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、上記試験サンプルについて上記部分にマッピングされた上記配列リードの上記カウントであり、Gは上記試験サンプルについての上記GCバイアス係数であり、Iは、上記部分について(d)の上記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、上記部分について(d)の上記フィットさせた線形関係の傾きである、項目37〜41のいずれか1項に記載のシステム。
(項目43)
(c)の上記フィットさせた関係が非線形のものである、項目37または38に記載のシステム。
(項目44)
上記参照ゲノムの上記部分のそれぞれが、所定の長さのヌクレオチド配列を含む、項目37〜43のいずれか1項に記載のシステム。
(項目45)
上記メモリが、上記算出されたゲノム片レベルにしたがって、上記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無を決定するよう構成された命令を含む、項目37〜44のいずれか1項に記載のシステム。
(項目46)
上記胎児の染色体異数性がトリソミーである、項目45に記載のシステム。
(項目47)
上記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、項目46に記載のシステム。
(項目48)
上記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で決定される、項目46または47に記載のシステム。
(項目49)
上記メモリが、(c)の前に、上記参照ゲノムの上記部分の一部または全てにマッピングされた上記配列リードのカウントにおける誤差の測定値を算出し、そして上記誤差の測定値の閾値に従い上記参照ゲノムの特定の部分について上記配列リードのカウントを除去するか、または重み付けするよう構成された命令を含む、項目37〜48のいずれか1項に記載のシステム。
(項目50)
上記閾値が、第1のゲノム片レベルと第2のゲノム片レベルとの間の、3.5またはそれより大きい標準偏差のギャップに従い選択される、項目49に記載のシステム。
(項目51)
上記誤差の測定値がR因子である、項目49または50に記載のシステム。
(項目52)
約7%またはそれより大きいR因子を有する上記参照ゲノムの部分についての上記配列リードのカウントが(c)の前に除去される、項目51に記載のシステム。
ピーク端
サンプルの異常の平均の上昇の比較に加え、比較された伸長の開始および終了も、統計学的分析に有用な情報を提供することができる。ピーク端の比較における分解能の上限を、多くの場合、ビンの大きさ(例えば、本明細書に記載の実施例の50kbp)により決定する。図21は、3つの考えられるピーク端のシナリオ;(a)1つのサンプルからのピークを、別のサンプルからの一致するピーク内に完全に含有することができ、(b)1つのサンプルからの端が別のサンプルからの端に部分的にオーバーラップすることができ、または(c)1つのサンプルからの主要な端は、別のサンプルの末端にほんのわずか接触し、またはオーバーラップすることができることを図示する。図22は、(c)に記載のシナリオの一例(and example)を図示する(例えば、中間のトレースの末端が上部のトレースの主要な末端にほんのわずか接触する、中間のトレースを参照のこと)。
サンプルの異常の平均の上昇の比較に加え、比較された伸長の開始および終了も、統計学的分析に有用な情報を提供することができる。ピーク端の比較における分解能の上限を、多くの場合、ビンの大きさ(例えば、本明細書に記載の実施例の50kbp)により決定する。図21は、3つの考えられるピーク端のシナリオ;(a)1つのサンプルからのピークを、別のサンプルからの一致するピーク内に完全に含有することができ、(b)1つのサンプルからの端が別のサンプルからの端に部分的にオーバーラップすることができ、または(c)1つのサンプルからの主要な端は、別のサンプルの末端にほんのわずか接触し、またはオーバーラップすることができることを図示する。図22は、(c)に記載のシナリオの一例(and example)を図示する(例えば、中間のトレースの末端が上部のトレースの主要な末端にほんのわずか接触する、中間のトレースを参照のこと)。
染色体上昇中央値
正倍数体患者の標的染色体内の正規化された上昇中央値は、胎児画分に関わらず、1に近いままであることが期待される。しかし、図9および10に示されるように、トリソミー患者の上昇中央値は、胎児画分とともに増加する。この増加は、一般に、傾き0.5の実質的な線形である。実験測定値により、これらの期待値を確認する。図26は、86個の正倍数体のサンプル(図26の点付きの棒で示す)における上昇中央値のヒストグラムを図示する。中央値は、1前後に緊密に集められている(中央値=1.0000、中央絶対偏差(MAD)=0.0042、平均値=0.9996、標準偏差(SD)=0.0046)。図26に示されるヒストグラムに示されるように、1.012を超える正倍数体の上昇中央値はない。対照的に、図26に示される35個のトリソミーサンプルの中から(斜線付きの棒)、1つを除いて全てが、正倍数体の範囲のかなり上の1.02を超える上昇中央値を有する。この例の2群の患者間のギャップは、正倍数体または異数体としての分類を可能にするのに十分大きいものである。
正倍数体患者の標的染色体内の正規化された上昇中央値は、胎児画分に関わらず、1に近いままであることが期待される。しかし、図9および10に示されるように、トリソミー患者の上昇中央値は、胎児画分とともに増加する。この増加は、一般に、傾き0.5の実質的な線形である。実験測定値により、これらの期待値を確認する。図26は、86個の正倍数体のサンプル(図26の点付きの棒で示す)における上昇中央値のヒストグラムを図示する。中央値は、1前後に緊密に集められている(中央値=1.0000、中央絶対偏差(MAD)=0.0042、平均値=0.9996、標準偏差(SD)=0.0046)。図26に示されるヒストグラムに示されるように、1.012を超える正倍数体の上昇中央値はない。対照的に、図26に示される35個のトリソミーサンプルの中から(斜線付きの棒)、1つを除いて全てが、正倍数体の範囲のかなり上の1.02を超える上昇中央値を有する。この例の2群の患者間のギャップは、正倍数体または異数体としての分類を可能にするのに十分大きいものである。
面積比
正規化されたカウントの分布の中央値は、一般に、点推定値であり、それ自体は、多くの場合、積分推定値に比べ、あまり信頼性のない推定値、例えば、分布下面積(例えば、曲線下面積)である。高値の胎児画分を含有するサンプルは、点推定値を使用することにより影響される程ではないが、低値の胎児画分にて、不規則誤差によるわずかに増加した中央値カウントを有する正倍数体サンプルからの実際に上昇した正規化されたプロファイルを区別することが困難になる。胎児画分が相対的に低い(例えば、F=約7%、F(7%))トリソミー例からの正規化されたカウントの分布の中央値を図示するヒストグラムを、図27に示す。分布の中央値は、1+F/2=1.035から遠くない1.021である。しかし、分布の幅(MAD=0.054、SD=0.082)は、正倍数体値の1からの中央値の偏差をかなり超え、サンプルが異常であるという任意の主張は除外される。分布の視覚的に判断し、代替えの分析を提案する:ピークの右へのシフトは相対的に小さいが、1の正倍数体期待値から左への面積(右肩下がりの斜線付き)と右への面積(右肩上がりの斜線付き)との間の均衡をかなり摂動させる。したがって、2つの面積間の比は、積分推定値であり、分類が胎児画分の低値により困難である例において有利となり得る。曲線下の右肩上がりの斜線付きおよび右肩下がりの斜線付きの面積における積分推定値の計算を、以下にさらに詳細に説明する。
正規化されたカウントの分布の中央値は、一般に、点推定値であり、それ自体は、多くの場合、積分推定値に比べ、あまり信頼性のない推定値、例えば、分布下面積(例えば、曲線下面積)である。高値の胎児画分を含有するサンプルは、点推定値を使用することにより影響される程ではないが、低値の胎児画分にて、不規則誤差によるわずかに増加した中央値カウントを有する正倍数体サンプルからの実際に上昇した正規化されたプロファイルを区別することが困難になる。胎児画分が相対的に低い(例えば、F=約7%、F(7%))トリソミー例からの正規化されたカウントの分布の中央値を図示するヒストグラムを、図27に示す。分布の中央値は、1+F/2=1.035から遠くない1.021である。しかし、分布の幅(MAD=0.054、SD=0.082)は、正倍数体値の1からの中央値の偏差をかなり超え、サンプルが異常であるという任意の主張は除外される。分布の視覚的に判断し、代替えの分析を提案する:ピークの右へのシフトは相対的に小さいが、1の正倍数体期待値から左への面積(右肩下がりの斜線付き)と右への面積(右肩上がりの斜線付き)との間の均衡をかなり摂動させる。したがって、2つの面積間の比は、積分推定値であり、分類が胎児画分の低値により困難である例において有利となり得る。曲線下の右肩上がりの斜線付きおよび右肩下がりの斜線付きの面積における積分推定値の計算を、以下にさらに詳細に説明する。
測定された胎児画分の誤差:フィットさせた胎児画分の質
Y染色体にマッピングされた配列タグの数(例えば、Yカウント)に基づいた胎児画分の推定値は、FQA胎児画分値に対して相対的に大きな偏差を示すこともある(図34を参照のこと)。3倍体におけるZ値も、多くの場合、図35に示される斜線の周りに相対的な広がりを示す。図35の斜線は、トリソミー21の例における胎児画分の増加を伴う、第21番染色体における染色体表現の理論的増加の期待値を表す。胎児画分を、適切な方法を使用して評価することができる。胎児画分を推定するために利用することができる方法の非限定的な例は、胎児数量アッセイ(例えば、FQA)である。胎児画分を推定する他の方法は、当技術分野において公知である。胎児画分を推定するために利用される種々の方法も、図36〜39に示されるように中央斜線の周りに実質的に同様な広がりを示すこともある。図36において、偏差は、フィットさせた胎児画分において観察されるものと実質的に類似する(例えば、高値のF0において負)(式(33)を参照のこと)。いくつかの実施形態において、0%〜20%の範囲の平均の染色体Y(例えば、染色体Y)の胎児画分(図36の中間のヒストグラムの線を参照のこと)に対する線形の近似値の傾きは、約3/4である。特定の実施形態において、標準偏差に対する線形の近似値(図36、上部および下部のヒストグラムの線を参照のこと)は、約2/3+F0/6である。いくつかの実施形態において、第21番染色体(例えば、第21番染色体)に基づく胎児画分の推定値は、胎児画分を当て嵌めることにより得られたものに実質的に類似する(図37を参照のこと)。性別に基づく胎児画分の推定値の別の定量的に類似のセットを、図38に示す。図39は、T21の例における正規化されたビンカウントの中央値を図示し、これは、線形の近似値が1+F0/2に実質的に類似する傾きを有すると期待される(図39のグラフにおける起点から上部の中間点までの灰色の線を参照のこと)。
Y染色体にマッピングされた配列タグの数(例えば、Yカウント)に基づいた胎児画分の推定値は、FQA胎児画分値に対して相対的に大きな偏差を示すこともある(図34を参照のこと)。3倍体におけるZ値も、多くの場合、図35に示される斜線の周りに相対的な広がりを示す。図35の斜線は、トリソミー21の例における胎児画分の増加を伴う、第21番染色体における染色体表現の理論的増加の期待値を表す。胎児画分を、適切な方法を使用して評価することができる。胎児画分を推定するために利用することができる方法の非限定的な例は、胎児数量アッセイ(例えば、FQA)である。胎児画分を推定する他の方法は、当技術分野において公知である。胎児画分を推定するために利用される種々の方法も、図36〜39に示されるように中央斜線の周りに実質的に同様な広がりを示すこともある。図36において、偏差は、フィットさせた胎児画分において観察されるものと実質的に類似する(例えば、高値のF0において負)(式(33)を参照のこと)。いくつかの実施形態において、0%〜20%の範囲の平均の染色体Y(例えば、染色体Y)の胎児画分(図36の中間のヒストグラムの線を参照のこと)に対する線形の近似値の傾きは、約3/4である。特定の実施形態において、標準偏差に対する線形の近似値(図36、上部および下部のヒストグラムの線を参照のこと)は、約2/3+F0/6である。いくつかの実施形態において、第21番染色体(例えば、第21番染色体)に基づく胎児画分の推定値は、胎児画分を当て嵌めることにより得られたものに実質的に類似する(図37を参照のこと)。性別に基づく胎児画分の推定値の別の定量的に類似のセットを、図38に示す。図39は、T21の例における正規化されたビンカウントの中央値を図示し、これは、線形の近似値が1+F0/2に実質的に類似する傾きを有すると期待される(図39のグラフにおける起点から上部の中間点までの灰色の線を参照のこと)。
いくつかの例において、Fの誤差が高値のときに顕著となることもある、より高い倍数性値に向かうバイアスは、多くの場合、図42のパネルA〜Cに示されるように、密度関数の非対称形状:相対的に長く、右側の垂直線の右にゆっくり低下する尾部、Xの線に垂直であり、X軸に沿っている形状に反映される。いくつかの実施形態において、ΔFの任意の値に対して、右側の垂直線(Xv=3/2)の左の、確率密度関数の下の面積は、右側の垂直線の右の面積に等しい。すなわち、全てのフィットさせた倍数性の半分が、多くの場合、過大推定値であるが、全てのフィットさせた倍数性のもう半分は、過小推定値であることもある。いくつかの例において、バイアスは、一般に、一方の、または他方の方向の広がりではなく、Xの誤差の範囲を考慮するにすぎない。いくつかの実施形態において、分布の中央値は、Xvに等しい。図43は、実際のデータにおいて得られた正倍数体およびトリソミーの分布を図示している。測定された胎児画分における不確定要素は、3倍体についてフィットさせた倍数性の値に見られる分散の一部を説明することもあるが、正倍数体におけるXの推定値の誤差は、多くの場合、ビンカウントからの誤差伝播を試験することを必要とする。
図72は、転換点の周りの染色体特異的LOESS曲線を、これらのサンプルにおいて測定されたGCバイアス係数に比例する角度で傾斜させることにより、曲線全てを融合させたことを示す。染色体特異的LOESS曲線を、サンプル特異的GCバイアス係数により傾斜させることにより、図73に示されるように、複数のサンプルにおいて得られたLOESS曲線のファミリーの広がりを顕著に減少させた(黒塗りの円(傾斜前)および白抜きの円(傾斜後))。黒塗りの円および白抜きの円が接触する点は、転換点と一致した。さらに、染色体特異的転換点のGC含量の軸上の位置は、所与の染色体のGC含量の中央値と一致したことが明らかとなった(図74、左の垂直線:中央値、右の垂直線:平均値)。同様の結果を、図75A〜図75Fに示されるように、全ての染色体において得られた(左の垂直線:中央値、右の垂直線:平均値)。全ての常常染色体およびX染色体を、GC含量の中央値に従い、順序付けた。
I:線形モデルの切片(図83の斜線)。このモデルパラメータを、所与の実験設定において、サンプルに独立し、ビン特異的に固定する。
S:線形モデルの傾き(図83の斜線)。このモデルパラメータを、所与の実験設定において、サンプルに独立し、ビン特異的に固定する。
図97は、交差検証誤差と、技術的反復物のセットから推定されたビン当たりの相対的誤差を相関させる。中央領域のデータ点(すなわち、2本の垂直線の間に位置するデータ点)は、7%〜10%の交差検証誤差に対応する。2本の垂直線の右側の領域のデータ点は、10%を超える交差検証誤差を含むビンを示す。2本の垂直線の左側の領域のデータ点(誤差<7%)は、ビンの塊を表す。
Claims (27)
- 試験サンプルについて、バイアスゲノム片レベルの減少を用いて算出するための方法であって、前記方法は:
(a)参照ゲノムの部分にマッピングされた配列リードのカウントを得る工程であって、前記配列リードは、試験サンプルからの循環無細胞核酸のリードである、工程;
(b)(i)前記部分のそれぞれにマッピングされた前記配列リードの前記カウントと、(ii)前記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、前記試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定する工程であって、前記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値である、工程、
(c)マイクロプロセッサを使用して、(a)の前記カウント、(b)の前記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての前記GCバイアス係数と、(ii)前記複数のサンプルについての前記部分のそれぞれにマッピングされた前記配列リードの前記カウントとの間の、前記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、前記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供する工程であって、ここで前記参照ゲノムの前記部分のそれぞれにマッピングされた前記配列リードの前記カウントにおけるバイアスが、前記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、工程を包含する、方法。 - (b)の前記フィットさせた関係および(c)の前記フィットさせた関係が線形のものである、請求項1に記載の方法。
- (b)の前記フィットさせた関係および(c)の前記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、請求項2に記載の方法。
- (c)(i)における前記複数のサンプルのそれぞれについての前記GCバイアス係数が、(i)前記部分のそれぞれにマッピングされた前記配列リードの前記カウントと、(ii)前記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、前記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、請求項3に記載の方法。
- 算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、前記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、前記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、前記試験サンプルについて前記部分にマッピングされた前記配列リードの前記カウントであり、Gは前記試験サンプルについての前記GCバイアス係数であり、Iは、前記部分について(c)の前記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、前記部分について(c)の前記フィットさせた線形関係の傾きである、請求項4に記載の方法。 - (b)の前記フィットさせた関係が非線形のものである、請求項1に記載の方法。
- 前記参照ゲノムの前記部分のそれぞれが、所定の長さのヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の方法。
- (a)の前に、試験被験体から循環無細胞核酸をシークエンシングすることによって前記配列リードを決定する工程を含む、請求項1に記載の方法。
- (a)の前に、前記参照ゲノムの前記部分に前記配列リードをマッピングする工程を含む、請求項8に記載の方法。
- 前記算出されたゲノム片レベルにしたがって、前記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無が検出される、請求項1に記載の方法。
- 前記胎児の染色体異数性がトリソミーである、請求項10に記載の方法。
- 前記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、請求項11に記載の方法。
- 前記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で検出される、請求項12に記載の方法。
- (b)の前に、前記参照ゲノムの前記部分の一部または全てにマッピングされた前記配列リードのカウントにおける誤差の測定値を算出する工程、および前記誤差の測定値の閾値に従い前記参照ゲノムの特定の部分について前記配列リードのカウントを除去するか、または重み付けする工程を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記閾値が、第1のゲノム片レベルと第2のゲノム片レベルとの間の、3.5またはそれより大きい標準偏差のギャップに従い選択される、請求項14に記載の方法。
- 前記誤差の測定値がR因子である、請求項14に記載の方法。
- 約7%〜約10%のR因子を有する前記参照ゲノムの部分についての前記配列リードのカウントが(b)の前に除去される、請求項16に記載の方法。
- 1つまたはそれより多いマイクロプロセッサおよびメモリを含むシステムであって、前記メモリは、前記1つまたはそれより多いマイクロプロセッサによって実行可能な命令を含み、前記1つまたはそれより多いマイクロプロセッサによって実行可能な前記命令は、以下:
(a)(i)参照ゲノムのそれぞれの部分にマッピングされた配列リードのカウントと、(ii)前記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、フィットさせた関係に基づいて、試験サンプルについてのグアニンおよびシトシン(GC)バイアス係数を決定することであって、ここで前記GCバイアス係数が、線形フィットさせた関係の傾きまたは非線形フィットさせた関係の曲率の推定値であり、そして前記配列リードは、前記試験サンプルからの循環無細胞核酸のリードである、決定すること;ならびに
(b)前記試験サンプルについての前記カウント、(a)の前記GCバイアス係数、および(i)複数のサンプルのそれぞれについての前記GCバイアス係数と、(ii)前記複数のサンプルについての前記部分のそれぞれにマッピングされた前記配列リードの前記カウントとの間の、前記部分のそれぞれについてフィットさせた関係に基づいて、前記部分のそれぞれにおけるゲノム片レベルを算出し、それにより算出されたゲノム片レベルを提供することであって、ここで前記参照ゲノムの前記部分のそれぞれにマッピングされた前記配列リードの前記カウントにおけるバイアスが、前記算出されたゲノム片レベルにおいて減少する、提供すること
を行うように構成される、システム。 - (a)の前記フィットさせた関係および(b)の前記フィットさせた関係が線形のものである、請求項18に記載のシステム。
- (a)の前記フィットさせた関係および(b)の前記フィットさせた関係のそれぞれが、独立して線形回帰によりフィットされる、請求項19に記載のシステム。
- (b)(i)における前記複数のサンプルのそれぞれについての前記GCバイアス係数が、(i)前記部分のそれぞれにマッピングされた前記配列リードの前記カウントと、(ii)前記部分のそれぞれにおけるGC含量との間の、前記複数のサンプルのそれぞれについてフィットさせた線形関係の傾きである、請求項20に記載のシステム。
- 算出されたゲノム片レベルLが、式B:
L=(M−GS)/I 式B
に従い、前記参照ゲノムのそれぞれの部分に関して、前記試験サンプルについて決定され、ここで式中、Mは、前記試験サンプルについて前記部分にマッピングされた前記配列リードの前記カウントであり、Gは前記試験サンプルについての前記GCバイアス係数であり、Iは、前記部分について(b)の前記フィットさせた線形関係の切片であり、Sは、前記部分について(b)の前記フィットさせた線形関係の傾きである、請求項21に記載のシステム。 - (a)の前記フィットさせた関係が非線形のものである、請求項18に記載のシステム。
- 前記1つまたはそれより多いマイクロプロセッサによって実行可能な前記命令が、前記算出されたゲノム片レベルにしたがって、前記試験サンプルについて胎児の染色体異数性の有無を決定するように構成される、請求項18に記載のシステム。
- 前記胎児の染色体異数性がトリソミーである、請求項24に記載のシステム。
- 前記トリソミーが、第21番染色体のトリソミー、第18番染色体のトリソミー、第13番染色体のトリソミーまたはこれらの組み合わせから選択される、請求項25に記載のシステム。
- 前記トリソミーの有無が、96%もしくはそれより高い感度または96%もしくはそれより高い特異性、あるいは96%もしくはそれより高い感度および96%もしくはそれより高い特異性で決定される、請求項26に記載のシステム。
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