JP2014534432A - 乳癌用の予測バイオマーカ - Google Patents
乳癌用の予測バイオマーカ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014534432A JP2014534432A JP2014537134A JP2014537134A JP2014534432A JP 2014534432 A JP2014534432 A JP 2014534432A JP 2014537134 A JP2014537134 A JP 2014537134A JP 2014537134 A JP2014537134 A JP 2014537134A JP 2014534432 A JP2014534432 A JP 2014534432A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibody
- fas
- staining
- patient
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/574—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
- G01N33/57484—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/574—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
- G01N33/57407—Specifically defined cancers
- G01N33/57415—Specifically defined cancers of breast
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/5005—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells
- G01N33/5091—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells for testing the pathological state of an organism
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/68—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
- G01N33/6875—Nucleoproteins
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2333/00—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
- G01N2333/90—Enzymes; Proenzymes
- G01N2333/91—Transferases (2.)
- G01N2333/91045—Acyltransferases (2.3)
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2333/00—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
- G01N2333/90—Enzymes; Proenzymes
- G01N2333/91—Transferases (2.)
- G01N2333/91045—Acyltransferases (2.3)
- G01N2333/91051—Acyltransferases other than aminoacyltransferases (general) (2.3.1)
- G01N2333/91057—Acyltransferases other than aminoacyltransferases (general) (2.3.1) with definite EC number (2.3.1.-)
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2800/00—Detection or diagnosis of diseases
- G01N2800/54—Determining the risk of relapse
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2800/00—Detection or diagnosis of diseases
- G01N2800/56—Staging of a disease; Further complications associated with the disease
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/577—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor involving monoclonal antibodies binding reaction mechanisms characterised by the use of monoclonal antibodies; monoclonal antibodies per se are classified with their corresponding antigens
Abstract
本発明は、増殖疾患または病態、特に乳癌の進行、退縮および/またはそれからの生存を、検出、スクリーニング、診断または決定するための組成物および方法に関する。本発明は、乳癌患者または乳癌を有する疑いのある患者を病期分類または層別化するための新たなアッセイおよびキットも提供する。
Description
本発明は、増殖疾患または病態、特に乳癌の進行、退縮および/またはそれからの生存を検出、スクリーニング、診断または決定するための組成物、方法、アッセイおよびキットに関する。
乳癌は、女性における癌の最も一般的な形態であり、死因として肺癌に次いで2番目である。現在の罹患率に基づき、米国女性は8人に1人が生涯のある時期に乳癌を発症する見込みを有することが推定されている。アメリカ癌協会によれば、2010年において、米国女性において推定207,090人の侵襲性乳癌の新たな症例が、54,010人の非侵襲性(in situ(上皮内))乳癌の新たな症例とともに診断されることが予期された。
このような主要疾患が予期されたため、1980年代における新生の分子および免疫組織化学技術をヒト癌に適用する最初の試みは、乳癌に焦点をあてた。初期の研究は、休眠癌遺伝子の増殖を予後診断マーカとしてみなし、続いて腫瘍抑制遺伝子の評価を扱った。このことには、初期には免疫組織化学技術により評価され、続いて分子生物学的技術により研究された、侵襲および転移マーカにおいて、大きな関心が寄せられた。
原発性乳癌標本の形態学的特徴ならびに局所およびより広範な標本切除から決定される病理学的病期は、1世紀超にわたって、疾患における予後診断の基本的な予測因子であった。形態学的予後診断パラメータまたは特徴は依然として、疾患アウトカム予測の基礎である。現在の一般的な合意は、腋窩リンパ節転移が最も重要な形態学的予後診断パラメータまたは特徴であり、次いで腫瘍タイプ、腫瘍グレード、および腫瘍サイズであるということのままである。一般に予測的とみなされる追加の重要な形態学的パラメータは、乳管内および浸潤性乳管癌混合型を有する患者における乳管内成分の程度、リンパ管内および血管内侵襲の確定診断、ならびに高い分裂指数である。浸潤性ならびに浸潤および上皮内混合型の症例を含む乳癌の90パーセントは、乳管起源である。腫瘍タイプの影響は、疾患を有する患者の大部分について有意ではない。
形態学的予後診断評価の予測値にかかわらず、リンパ節陰性乳癌を有する患者の約25%〜30%は再発し、この疾患により死亡し、リンパ節陽性腫瘍を有する患者の約25%は再発せず、この疾患により死亡しない。
270kDaタンパク質の脂肪酸シンターゼ(FAS、FASN)が、予後診断が極めて不良である患者の乳癌からの腫瘍細胞中で見出されている。腫瘍細胞中でのFAS発現についての生化学的および代謝基盤は十分に理解されていないが、FAS発現は正常細胞と比較して選択的優位性を付与すると考えられている。
FASは、サイクリンE/Cdk2複合体に結合し、したがってそれを阻害することによりG1からS期への細胞分裂周期の進行を調節すると考えられている。乳癌および結腸癌患者のコホートにおいてFAS発現の低減が不良の生存と相関することが近年報告されている。
原発性乳癌におけるFAS発現の免疫組織化学分析は、FASタンパク質の発現の低い核発現が極めて不良の無病生存の有意な予測因子であることを示している。より高い癌死亡率に基づき選択された若年女性の選択からの腫瘍を使用する研究の結果は、多変数回帰
分析によりFASレベルの減少が不良の全生存の有意な予測因子であることを示した。
分析によりFASレベルの減少が不良の全生存の有意な予測因子であることを示した。
乳癌検出の近年の進歩により、極めて小さい侵襲性乳癌を検出することが可能となり、このことは、上皮癌の診断症例数の増加をもたらした。今日、乳癌に使用される多数の予後診断マーカが既に存在する一方、強力な予後診断マーカ、例えば、本明細書に記載のものについての必要性は明らかである。
本発明は、早期病期(リンパ節陰性)乳癌を有する患者についての臨床アウトカムの予測のための方法、アッセイおよびキットを提供する。これらは、免疫組織化学技術を含み、検出可能な標識により標識されていてよいFAS抗体の使用を含み得るアッセイを含む。
一実施形態において、乳癌を有すると診断された患者の臨床アウトカムを予測する方法であって、組織試料を患者から切除、吸引または生検により得ること、試料を1つまたは複数の比色法によりアッセイして脂肪酸シンターゼの核染色強度および染色陽性度を決定すること、ならびに染色強度および染色陽性度が個々に少なくとも2.00であるいずれかアッセイ結果を良好臨床アウトカムとして分類することを含む方法が提供される。
染色強度および染色陽性度は、ある範囲内で変動し得る。染色強度についてのこれらの範囲は、約2.45から約4を含む。この範囲において、染色陽性度は、約3.69から約4であり得る。染色強度についてのさらなる範囲は、約2.69から約4を含む。この範囲において、染色陽性度は、約3.23から約4であり得る。染色強度についてのさらなる範囲は、約3.10から約4を含む。この範囲において、染色陽性度は、約3.00から約4であり得る。染色強度についてのさらなる範囲は、約3.23から約4を含む。この範囲において、染色陽性度は、約2.55から約4であり得る。染色強度についてのさらなる範囲は、約3.69から約4を含む。この範囲において、染色陽性度は、約2.45から約4であり得る。
一実施形態において、患者からの試料は、上皮細胞もしくは組織、乳管成分、リンパ液および炎症細胞またはそれらの組合せからなる群から選択される。患者は、リンパ節陰性または陽性である癌を有すると既に診断されていてよい。
本発明のアッセイには、免疫アッセイが含まれる。これらには、任意の免疫アッセイ、例として、限定されるものではないが、ELISA、IHCまたは他の比色アッセイが含まれ得る。
使用される抗体は、ポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であってもよく、検出可能な標識を含有し得る。
一実施形態において、乳癌を有すると診断されたリンパ節陰性患者において5年以内に生じる転移イベントの可能性を年齢、Her2/neu状態またはエストロゲン受容体状態とは独立して予測する方法であって、乳房組織試料を患者から切除、吸引または生検により得ること、試料をアッセイして脂肪酸シンターゼの核染色陽性度境界ペアスコアを決定すること、境界ペアスコアが個々に2.00未満である場合、患者における転移イベントの発生を予測する可能性が高いとして結果を分類することを含む方法が提供される。
一実施形態において、乳癌を有すると診断されたリンパ節陰性患者において5年以内に生じる転移イベントの可能性を年齢、Her2/neu状態またはエストロゲン受容体状態とは独立して予測する方法であって、乳房組織試料を患者から切除、吸引または生検により得ること、試料をアッセイして脂肪酸シンターゼの核染色陽性度境界ペアスコアを決定すること、境界ペアスコアが個々に2.00未満である場合、患者における転移イベントの発生を予測する可能性が高いとして結果を分類することを含む方法が提供される。
本発明は、乳癌を有する患者を層別化する方法を提供する。本発明は、早期病期(リン
パ節陰性;T1NOMO、(T1)臨床病期I;(NO)リンパ節陰性;および(MO)は、転移なしである)乳癌を有する患者についてのアウトカムを予測するための、FAS発現の計測および/またはスコアリングを含む優れたアッセイを提供する。
パ節陰性;T1NOMO、(T1)臨床病期I;(NO)リンパ節陰性;および(MO)は、転移なしである)乳癌を有する患者についてのアウトカムを予測するための、FAS発現の計測および/またはスコアリングを含む優れたアッセイを提供する。
本明細書に提供される方法は、単なる形態学的パラメータまたは特徴評価およびマンモグラフィのそれらに対する改善を表す。マンモグラフィ感度は83%から95%の範囲であり、特異度は93%から99%の範囲である。さらに、感度および特異度は、50歳よりも若い女性においてより低い。したがって、全てのスクリーニングマンモグラムの5%から10%が異常と報告され、より重要なことに、異常マンモグラムを有する女性の約90%が乳癌を有しない。異常マンモグラムの適切および適時のフォローアップが、患者の不安感を緩和するため、および悪性腫瘍が存在する場合に迅速な介入を保証するために重要である。異常マンモグラムを有する患者を管理するために最適な方針は、臨床医が乳癌を有する患者を迅速に同定すること、および同一の速度および精度で乳癌を有しない患者を同定(および再保証)することを可能にすべきである。これらの方針は、目下、本発明の方法を含み得る。
定義
特に定義のない限り、本明細書において使用される全ての技術および科学用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者により一般に理解される意味と同一の意味を有する。本明細書に記載のものと類似または均等の方法および材料を本発明において扱われる方法の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料が以下に記載される。
特に定義のない限り、本明細書において使用される全ての技術および科学用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者により一般に理解される意味と同一の意味を有する。本明細書に記載のものと類似または均等の方法および材料を本発明において扱われる方法の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料が以下に記載される。
便宜性のため、本明細書、実施例、および添付の特許請求の範囲において用いられるある用語および語句の意味が以下に提供される。定義は、決して限定することを意味するものではなく、本発明のある態様のより明確な理解を提供するように機能する。
用語「ゲノム」は、生物の全DNA相補鎖、例として、核DNA成分、染色体または染色体外DNA、および細胞質領域(例えば、ミトコンドリアDNA)を含むものとする。
用語「遺伝子」は、ポリペプチドまたは前駆体の産生に必要な制御配列および最も多くはコード配列を含む核酸配列を指す。しかしながら、遺伝子は、翻訳されなくてよく、代わりに調節または構造RNA分子をコードする。
用語「遺伝子」は、ポリペプチドまたは前駆体の産生に必要な制御配列および最も多くはコード配列を含む核酸配列を指す。しかしながら、遺伝子は、翻訳されなくてよく、代わりに調節または構造RNA分子をコードする。
遺伝子は、当分野において公知の任意の源、例として植物、真菌、動物、細菌ゲノムまたはエピソーム、真核、核もしくはプラスミドDNA、cDNA、ウイルスDNA、または化学合成DNAから全体的または部分的に由来し得る。遺伝子は、発現産物の生物学的活性もしくは化学構造、発現速度、または発現制御の様式に影響し得るコードまたは非翻訳領域のいずれかの1つまたは複数の改変を含有し得る。そのような改変には、限定されるものではないが、1つまたは複数のヌクレオチドの突然変異、挿入、欠失、および置換が含まれる。遺伝子は、連続コード配列を構成し得、またはそれは適切なスプライスジャンクションにより結合している1つまたは複数のイントロンを含み得る。
用語「遺伝子発現」は、核酸配列が良好な転写およびほとんどの場合において翻訳を受けてタンパク質またはペプチドを産生するプロセスを指す。明確性のため、「遺伝子発現」の計測値が参照される場合、これは、計測値が転写の核酸産物、例えばRNAもしくはmRNAのものまたは翻訳のアミノ酸産物、例えばポリペプチドまたはペプチドのものであり得ることを意味すると理解されるべきである。RNA、mRNA、ポリペプチドおよびペプチドの量またはレベルを計測する方法は、当分野において周知である。
語句「単一遺伝子マーカ(single−gene marker)」または「単一遺
伝子マーカ(single gene marker)」は、遺伝子またはその転写産物の存在が、そのようなものの差次的発現を個々に考慮して病態を示す/予測する、特定の細胞または組織タイプにより発現される単一遺伝子(遺伝子の全てのバリアントを含む)を指す。
伝子マーカ(single gene marker)」は、遺伝子またはその転写産物の存在が、そのようなものの差次的発現を個々に考慮して病態を示す/予測する、特定の細胞または組織タイプにより発現される単一遺伝子(遺伝子の全てのバリアントを含む)を指す。
本明細書において使用される用語「核酸」は、1つまたは複数のヌクレオチド、すなわち、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、またはその両方からなる分子を指す。この用語には、リボヌクレオチドおよびデオキシリボヌクレオチドのモノマーおよびポリマーが含まれ、リボヌクレオチドおよび/またはデオキシリボヌクレオチドは、ポリマーの場合、5’−3’結合を介して一緒に結合している。リボヌクレオチドおよびデオキシリボヌクレオチドポリマーは、一本鎖または二本鎖であり得る。しかしながら、結合には、当分野において公知の結合、例えば、5’−3’結合を含む核酸のいずれかが含まれ得る。ヌクレオチドは、天然のものであり得、または天然塩基対と塩基対関係を形成し得る、合成により産生されたアナログであり得る。塩基対関係を形成し得る非天然塩基の例には、限定されるものではないが、アザおよびデアザピリミジンアナログ、アザおよびデアザプリンアナログ、ならびに他の複素環塩基アナログが含まれ、ピリミジン環の炭素および窒素原子の1つまたは複数はヘテロ原子、例えば、酸素、硫黄、セレン、リンなどにより置換されている。
用語「相補的」は、それが核酸に関する場合、ヌクレオチドおよび核酸間のハイブリダイゼーションまたは塩基対合を指し、例えば、二本鎖DNA分子の2つの鎖間またはオリゴヌクレオチドプローブと標的との間などは相補的である。
本明細書において使用される「発現産物」は、生体分子、例えば、生物中の遺伝子が発現される場合に産生されるタンパク質またはmRNAである。発現産物は、翻訳後修飾を含み得る。遺伝子のポリペプチドは、全長コード配列により、またはコード配列の任意の一部によりコードされ得る。
用語「アミノ酸(amino acid)」および「アミノ酸(amino acids)」は、全ての天然L−アルファ−アミノ酸を指す。アミノ酸は、1文字または3文字表記のいずれかにより以下のとおり識別され:アスパラギン酸(Asp:D)、イソロイシン(Ile:I)、トレオニン(Thr:T)、ロイシン(Leu:L)、セリン(Ser:S)、チロシン(Tyr:Y)、グルタミン酸(Glu:E)、フェニルアラニン(Phe:F)、プロリン(Pro:P)、ヒスチジン(His:H)、グリシン(Gly:G)、リジン(Lys:K)、アラニン(Ala:A)、アルギニン(Arg:R)、システイン(Cys:C)、トリプトファン(Trp:W)、バリン(Val:V)、グルタミン(Gln:Q)メチオニン(Met:M)、アスパラギン(Asn:N)、ここで、アミノ酸が最初に列記され、次いで括弧内で3文字および1文字コードによりそれぞれ列記される。
用語「アミノ酸配列バリアント」は、天然配列と比較してそのアミノ酸配列に一部の差異を有する分子を指す。アミノ酸配列バリアントは、アミノ酸配列内のある位置において置換、欠失、および/または挿入を保有し得る。通常、バリアントは、天然配列と少なくとも約70%の相同性を保有し、好ましくは、それらは天然配列と少なくとも約80%、より好ましくは、少なくとも約90%相同である。
「相同性」は、それがアミノ酸配列に適用される場合、配列をアラインし、必要に応じてギャップを導入して最大相同性パーセントを達成した後に、第2の配列のアミノ酸配列中の残基と同一である候補アミノ酸配列中の残基の割合と定義される。アラインメントのための方法およびコンピュータプログラムは、当分野において周知である。相同性は、同
一性パーセントの計算に依存するが、計算において導入されるギャップおよびペナルティに起因して値が異なり得ることが理解される。
一性パーセントの計算に依存するが、計算において導入されるギャップおよびペナルティに起因して値が異なり得ることが理解される。
「ホモログ」は、それがアミノ酸配列に適用される場合、第2の種の第2の配列と実質的な同一性を有する他の種の対応する配列を意味する。
「アナログ」は、親ポリペプチドの特性を依然として維持する1つまたは複数のアミノ酸変化、例えば、アミノ酸残基の置換、付加または欠失だけ異なるポリペプチドバリアントを含むことを意味する。
「アナログ」は、親ポリペプチドの特性を依然として維持する1つまたは複数のアミノ酸変化、例えば、アミノ酸残基の置換、付加または欠失だけ異なるポリペプチドバリアントを含むことを意味する。
用語「誘導体」は、用語「バリアント」と同義に使用され、参照分子または出発分子に対して任意の手法で改変または変化された分子を指す。
本発明は、バリアントおよび誘導体が含まれるアミノ酸ベースのいくつかのタイプの組成物、例えば抗体を企図する。これらには、置換、挿入、欠失ならびに共有結合バリアントおよび誘導体が含まれる。したがって、本発明の範囲内には、置換、挿入および/または付加、欠失ならびに共有結合修飾を含有するポリペプチドベースの分子が含まれる。例えば、配列タグまたはアミノ酸、例えば1つまたは複数のリジンを本発明のポリペプチド配列(例えば、N末端またはC末端において)に付加することができる。配列タグは、ポリペプチド精製または局在化に使用することができる。リジンは、溶解度を増加させるためまたはビオチン化を可能とするために使用することができる。あるいは、ペプチドまたはタンパク質のアミノ酸配列のカルボキシおよびアミノ末端領域に局在するアミノ酸残基を場合により欠失させ、トランケート配列を提供することができる。あるアミノ酸(例えば、C末端またはN末端残基)は、代替的に、例えば、可溶性であり、または固体担体に結合しているより大きい配列の一部としての配列の発現としての配列の使用に応じて欠失させることができる。
本発明は、バリアントおよび誘導体が含まれるアミノ酸ベースのいくつかのタイプの組成物、例えば抗体を企図する。これらには、置換、挿入、欠失ならびに共有結合バリアントおよび誘導体が含まれる。したがって、本発明の範囲内には、置換、挿入および/または付加、欠失ならびに共有結合修飾を含有するポリペプチドベースの分子が含まれる。例えば、配列タグまたはアミノ酸、例えば1つまたは複数のリジンを本発明のポリペプチド配列(例えば、N末端またはC末端において)に付加することができる。配列タグは、ポリペプチド精製または局在化に使用することができる。リジンは、溶解度を増加させるためまたはビオチン化を可能とするために使用することができる。あるいは、ペプチドまたはタンパク質のアミノ酸配列のカルボキシおよびアミノ末端領域に局在するアミノ酸残基を場合により欠失させ、トランケート配列を提供することができる。あるアミノ酸(例えば、C末端またはN末端残基)は、代替的に、例えば、可溶性であり、または固体担体に結合しているより大きい配列の一部としての配列の発現としての配列の使用に応じて欠失させることができる。
「置換バリアント」は、タンパク質を指す場合、天然または出発配列中の少なくとも1つのアミノ酸残基が除去され、その場所に同一位置において異なるアミノ酸が挿入されたものである。置換は、分子中の1つのみのアミノ酸が置換された単一置換であり得、またはそれらは2つ以上のアミノ酸が同一分子中で置換された多置換であり得る。
本明細書において使用される用語「保存アミノ酸置換」は、配列中に通常存在するアミノ酸の、類似サイズ、電荷、または極性の異なるアミノ酸による置換を指す。保存置換の例には、非極性(疎水性)残基、例えばイソロイシン、バリンおよびロイシンを別の非極性残基に代えて置換することが含まれる。同様に、保存置換の例には、ある極性(親水性)残基を別のものに代えて置換すること、例えばアルギニンとリジンとの間、グルタミンとアスパラギンとの間、およびグリシンとセリンとの間の置換が含まれる。さらに、塩基性残基、例えばリジン、アルギニンまたはヒスチジンを別のものに代えて置換すること、またはある酸性残基、例えばアスパラギン酸またはグルタミン酸を別の酸性残基に代えて置換することは、保存置換の追加の例である。非保存置換の例には、非極性(疎水性)アミノ酸残基、例えばイソロイシン、バリン、ロイシン、アラニン、メチオニンを極性(親水性)残基、例えばシステイン、グルタミン、グルタミン酸もしくはリジンに代えて置換することおよび/または極性残基を非極性残基に代えて置換することが含まれる。
「挿入バリアント」は、タンパク質を指す場合、1つまたは複数のアミノ酸が天然または出発配列中の特定の位置におけるアミノ酸に直接隣接して挿入されたものである。アミノ酸に「直接隣接」は、アミノ酸のアルファ−カルボキシまたはアルファ−アミノ官能基のいずれかに連結していることを意味する。
「欠失バリアント」は、タンパク質を指す場合、天然または出発アミノ酸配列中の1つまたは複数のアミノ酸が除去されたものである。通常、欠失バリアントは、分子の特定の
領域中の1つまたは複数のアミノ酸が欠失している。
領域中の1つまたは複数のアミノ酸が欠失している。
「共有結合誘導体」は、タンパク質を指す場合、有機タンパク質性または非タンパク質性誘導体化剤による天然または出発タンパク質の修飾、および翻訳後修飾を含む。共有結合修飾は、慣習的には、タンパク質の標的化されたアミノ酸残基を、選択された側鎖もしくは末端残基と反応し得る有機誘導体化剤と反応させることにより、または選択された組換え宿主細胞中で機能する翻訳後修飾の機序を生かすことにより導入される。得られた共有結合誘導体は、生物学的活性に重要な残基の同定に指向されるプログラムにおいて、免疫アッセイに、または組換え糖タンパク質の免疫親和性精製用の抗タンパク質抗体の調製に有用である。そのような修飾は当分野における通常の技能の範囲内であり、過度の実験なしで実施される。
ある翻訳後修飾は、発現されたポリペプチドに対する組換え宿主細胞の作用の結果である。グルタミニルおよびアスパラギニル残基は、対応するグルタミルおよびアスパルチル残基に翻訳後に脱アミド化されることが多い。あるいは、これらの残基は、軽度に酸性の条件下で脱アミド化される。これらの残基のいずれの形態も、本発明により使用されるタンパク質中に存在し得る。
他の翻訳後修飾には、プロリンおよびリジンのヒドロキシル化、セリルまたはトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニンおよびヒスチジン側鎖のアルファ−アミノ基のメチル化が含まれる(T.E.クレイトン(T.E.Creighton)タンパク質:構造および分子特性(Proteins:Structure and Molecular Properties)、W.H.フリーマン&CO.(W.H.Freeman & Co.)、サンフランシスコ、p.79〜86(1983年))。
共有結合誘導体には、特に、本発明のタンパク質が非タンパク質性ポリマーに共有結合している融合分子が含まれる。非タンパク質ポリマーは、通常、親水性合成ポリマー、すなわち、他に天然には見出されないポリマーである。しかしながら、天然に存在し、組換えまたはインビトロ法により生成されるポリマーは、天然から単離されたポリマーと同様に有用である。親水性ポリビニルポリマー、例えばポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドンは、本発明の範囲内に属する。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールのようなポリビニルアルキレンエーテルが特に有用である。タンパク質は、種々の非タンパク質性ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリオキシアルキレンに、米国特許第4,640,835号明細書;米国特許第4,496,689号明細書;米国特許第4,301,144号明細書;米国特許第4,670,417号明細書;米国特許第4,791,192号明細書または米国特許第4,179,337号明細書に記載の様式で結合していてよい。
「特徴部」は、タンパク質を指す場合、分子の区別されるアミノ酸配列ベース成分と定義される。本発明のタンパク質の特徴部には、表面発現物、局所立体構造形状、フォールド、ループ、ハーフループ、ドメイン、ハーフドメイン、部位、末端またはそれらの任意の組合せが含まれる。
本明細書において使用される用語「表面発現物」は、タンパク質を指す場合、最外表面上に出現するタンパク質のポリペプチドベース成分を指す。
本明細書において使用される用語「局所立体構造形状」は、タンパク質を指す場合、タンパク質の限定的空間内に局在するタンパク質のポリペプチドベース構造発現物を意味する。
本明細書において使用される用語「局所立体構造形状」は、タンパク質を指す場合、タンパク質の限定的空間内に局在するタンパク質のポリペプチドベース構造発現物を意味する。
本明細書において使用される用語「フォールド」は、タンパク質を指す場合、エネルギ
ー最小化時にアミノ酸配列の得られる立体構造を意味する。フォールドは、フォールディングプロセスの二次または三次レベルにおいて生じ得る。二次レベルフォールドの例には、ベータシートおよびアルファへリックスが含まれる。三次フォールドの例には、エネルギー力の凝集または分離に起因して形成されるドメインおよび領域が含まれる。このように形成される領域には、疎水性および親水性ポケットなどが含まれる。
ー最小化時にアミノ酸配列の得られる立体構造を意味する。フォールドは、フォールディングプロセスの二次または三次レベルにおいて生じ得る。二次レベルフォールドの例には、ベータシートおよびアルファへリックスが含まれる。三次フォールドの例には、エネルギー力の凝集または分離に起因して形成されるドメインおよび領域が含まれる。このように形成される領域には、疎水性および親水性ポケットなどが含まれる。
本明細書において使用される用語「ターン」は、それがタンパク質立体構造に関する場合、ペプチドまたはポリペプチドの骨格の方向を変え、1、2、3つまたはそれを超えるアミノ酸残基を含み得る屈曲部を意味する。
本明細書において使用される用語「ループ」は、タンパク質を指す場合、ペプチドまたはポリペプチドの骨格の方向を反転させ、4つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドまたはポリペプチドの構造特徴部を指す。オリバら(Oliva et al.)は、少なくとも5つのクラスのタンパク質ループを同定した(ジャーナル・オブ・モレキュラーバイオロジー(J.Mol Biol)第266巻(4):p.814〜830;1997年)。
本明細書において使用される用語「ハーフループ」は、タンパク質を指す場合、それが由来するループのアミノ酸残基の少なくとも半数を有すると同定されたループの部分を指す。ループは、同数のアミノ酸残基を常に含有しなくてよいことが理解される。したがって、ループが奇数のアミノ酸を含有し、または含むと同定される場合、奇数ループのハーフループは、ループの整数部分または次の整数部分(ループのアミノ酸数/2+/−0.5アミノ酸)を含む。例えば、7アミノ酸ループと同定されたループは、3アミノ酸または4アミノ酸のハーフループを生成し得た(7/2=3.5+/−0.5は、3または4である)。
本明細書において使用される用語「ドメイン」は、タンパク質を指す場合、1つまたは複数の同定可能な構造または機能特徴または特性(例えば、タンパク質−タンパク質相互作用のための部位として機能する結合能)を有するポリペプチドのモチーフを指す。
本明細書において使用される用語「ハーフドメイン」は、タンパク質を指す場合、それが由来するドメインのアミノ酸残基の少なくとも半数を有すると同定されたドメインの部分を意味する。ドメインは同数のアミノ酸残基を常に含有しなくてよいことが理解される。したがって、ドメインが奇数のアミノ酸を含有し、または含むと同定される場合、奇数ドメインのハーフドメインは、ドメインの整数部分または次の整数部分(ドメインのアミノ酸数/2+/−0.5アミノ酸)を含む。例えば、7アミノ酸ドメインと同定されたドメインは、3アミノ酸または4アミノ酸のハーフドメインを生成し得た(7/2=3.5+/−0.5は、3または4である)。サブドメインはドメインまたはハーフドメイン内に同定することができ、これらのサブドメインは、それが由来したドメインまたはハーフドメインにおいて同定された構造または機能特性の全て未満を保有することも理解される。本明細書のドメインタイプのいずれかを含むアミノ酸は、ポリペプチドの骨格に沿って連続である必要はない(すなわち、非隣接アミノ酸は、構造的にフォールドしてドメイン、ハーフドメインまたはサブドメインを生成し得る)ことも理解される。
本明細書において使用される用語「部位」は、タンパク質を指す場合、それがアミノ酸ベースの実施形態に関する場合、「アミノ酸残基」および「アミノ酸側鎖」と同義に使用される。部位は、本発明のポリペプチドベース分子内で改変、操作、変化、誘導体化または変動され得るペプチドまたはポリペプチド内の位置を表す。
本明細書において使用される用語「末端(termini)または末端(termin
us)」は、タンパク質を指す場合、ペプチドまたはポリペプチドの先端を指す。そのような先端は、ペプチドまたはポリペプチドの最初または最終の部位のみに限定されるものではなく、追加のアミノ酸を末端領域中に含み得る。本発明のポリペプチドベース分子は、N末端(遊離アミノ基(NH2)を有するアミノ酸を末端とする)およびC末端(遊離カルボキシル基(COOH)を有するアミノ酸を末端とする)の両方を有すると特性決定することができる。本発明のタンパク質は、一部の例において、ジスルフィド結合により、または非共有結合力により一緒にされる複数のポリペプチド鎖から構成される(マルチマー、オリゴマー)。これらの種類のタンパク質は、複数のNおよびC末端を有する。あるいは、ポリペプチドの末端は、場合により、それらが非ポリペプチドベース部分、例えば有機コンジュゲートから始まり、またはそれで終わるように改変されていてよい。
us)」は、タンパク質を指す場合、ペプチドまたはポリペプチドの先端を指す。そのような先端は、ペプチドまたはポリペプチドの最初または最終の部位のみに限定されるものではなく、追加のアミノ酸を末端領域中に含み得る。本発明のポリペプチドベース分子は、N末端(遊離アミノ基(NH2)を有するアミノ酸を末端とする)およびC末端(遊離カルボキシル基(COOH)を有するアミノ酸を末端とする)の両方を有すると特性決定することができる。本発明のタンパク質は、一部の例において、ジスルフィド結合により、または非共有結合力により一緒にされる複数のポリペプチド鎖から構成される(マルチマー、オリゴマー)。これらの種類のタンパク質は、複数のNおよびC末端を有する。あるいは、ポリペプチドの末端は、場合により、それらが非ポリペプチドベース部分、例えば有機コンジュゲートから始まり、またはそれで終わるように改変されていてよい。
特徴部のいずれかが本発明の分子の成分であると同定または定義されると、これらの特徴部のいくつかの操作および/または改変のいずれかを、移動、交換、反転、欠失、ランダム化または重複により実施することができる。さらに、特徴部の操作は、本発明の分子への改変と同一の結果をもたらし得ることが理解される。例えば、ドメインの欠失を含む操作は、全長未満の分子をコードさせるための核酸の改変とまさに同様に分子の長さの変化をもたらす。
改変および操作は、当分野において公知の方法、例えば部位特異的突然変異誘発により達成することができる。次いで、得られた改変分子を、インビトロまたはインビボアッセイ、例えば本明細書に記載のものまたは当分野において公知の任意の他の好適なスクリーニングアッセイを使用して活性について試験することができる。
「タンパク質」は、ペプチド結合により一緒に結合しているアミノ酸残基のポリマーを意味する。本明細書において使用されるこの用語は、任意のサイズ、構造、または機能のタンパク質、ポリペプチド、およびペプチドを指す。しかしながら、典型的には、タンパク質は、少なくとも50アミノ酸長である。一部の例において、コードされるタンパク質は、約50アミノ酸よりも小さい。この場合、ポリペプチドは、ペプチドと称される。タンパク質が短いペプチドである場合、それは、少なくとも約10アミノ酸残基長である。タンパク質は、天然、組換え、もしくは合成、またはそれらの任意の組合せであり得る。タンパク質は、天然のタンパク質またはペプチドの断片も含み得る。タンパク質は、単一分子であり得、または多分子複合体であり得る。タンパク質という用語は、1つまたは複数のアミノ酸残基が対応する天然アミノ酸の人工化学アナログであるアミノ酸ポリマーにも適用され得る。
用語「タンパク質発現」は、検出可能なレベルのアミノ酸配列またはタンパク質が発現されるように核酸配列が翻訳を受けるプロセスを指す。
語句「単一タンパク質マーカ(single−protein marker)」または「単一タンパク質マーカ(single protein marker)」は、タンパク質または前記タンパク質をコードする遺伝子の翻訳産物の存在が、そのようなものの差次的発現を個々に考慮して病態を示す/予測する、特定の細胞または組織タイプにより発現される単一タンパク質(タンパク質の全てのバリアントを含む)を指す。
語句「単一タンパク質マーカ(single−protein marker)」または「単一タンパク質マーカ(single protein marker)」は、タンパク質または前記タンパク質をコードする遺伝子の翻訳産物の存在が、そのようなものの差次的発現を個々に考慮して病態を示す/予測する、特定の細胞または組織タイプにより発現される単一タンパク質(タンパク質の全てのバリアントを含む)を指す。
本明細書において使用される「タンパク質の断片」は、別のタンパク質の部分であるタンパク質を指す。例えば、タンパク質の断片は、培養細胞から単離された全長タンパク質を消化することにより得られたポリペプチドを含み得る。一実施形態において、タンパク質断片は、少なくとも約6アミノ酸を含む。別の実施形態において、断片は、少なくとも約10アミノ酸を含む。さらに別の実施形態において、タンパク質断片は、少なくとも約16アミノ酸を含む。
用語「アレイ」および「マイクロアレイ」は、通常、行および列における物体の任意のタイプの規則的配置を指す。アレイが遺伝子および/またはタンパク質発現の試験に関する場合、アレイは、関心対象の標的を捕捉またはそれに結合させるために使用される表面に固定されたプローブ(オリゴヌクレオチドまたはタンパク質ベースであることが多い)または捕捉剤の配置を指す。関心対象の標的は、遺伝子、遺伝子発現の産物などであり得る。アレイ上に提示されるプローブ(核酸またはタンパク質)のタイプは、アレイの使用目的に依存する(例えば、ヒト遺伝子またはタンパク質の発現をモニタリングするため)。所与のアレイ上のオリゴヌクレオチドまたはタンパク質捕捉剤は、全て、同一のタイプ、カテゴリー、または群の遺伝子もしくはタンパク質に属し得る。遺伝子またはタンパク質は、それらが一部の共有特徴、例えば起源の種(例えば、ヒト、マウス、ラット);疾患状態(例えば、癌);構造または機能(例えば、タンパク質キナーゼ、腫瘍抑制因子);または同一の生物学的プロセス(例えば、アポトーシス、シグナル伝達、細胞周期調節、増殖、分化)を共有する場合、同一タイプのものとみなすことができる。例えば、あるアレイタイプは、アレイオリゴヌクレオチドまたはタンパク質捕捉剤のそれぞれが、癌に関連する遺伝子またはタンパク質に対応する「癌アレイ」であり得る。「上皮アレイ」は、ユニークな上皮遺伝子またはタンパク質に対応するオリゴヌクレオチドまたはタンパク質捕捉剤のアレイであり得る。同様に、「細胞周期アレイ」は、オリゴヌクレオチドまたはタンパク質捕捉剤が細胞周期に関連するユニーク遺伝子またはタンパク質に対応するアレイタイプであり得る。
本明細書において使用される用語「免疫組織化学」またはその略称「IHC(immunohistochemical)」は、生体試料中の抗原(例えば、タンパク質)を、前記生体試料中の抗原への抗体の結合特性を利用することにより検出するプロセスを指す。
用語「免疫アッセイ」は、抗原への抗体の結合を使用してある物質を同定および計測する試験を指す。免疫アッセイは、疾患を診断するために使用されることが多く、試験結果は、治療の計画に役立ち得る疾患についての情報を提供し得る。免疫アッセイは、抗体のその抗原への特異的結合を利用する。モノクローナル抗体は、それらが通常、特定の分子の1つの部位にのみ結合するために使用されることが多く、したがってより特異的で正確な試験を提供し、それは他の分子の存在により混同されにくい。使用される抗体は、極めて高い比率の抗原が抗体に結合してアッセイが適切な感度を有することを確保しなければならないため、関心対象の抗原についての高い親和性を有さなければならない。
本明細書において使用される用語「PCR」または「RT−PCR」は、ポリメラーゼ連鎖反応技術の略称であり、合成か発現かにかかわらず核酸レベルの検出または決定のための技術を指す。
用語「細胞タイプ」は、所与の源(例えば、組織、器官)からの細胞または所与の分化の状態の細胞、または所与の病理もしくは遺伝子構造に関連する細胞を指す。
本明細書において使用される用語「活性化」は、シグナリング経路または生物学的応答の任意の変化、例として、例えば、基底レベルを上回る増加、阻害状態からの基底レベルへの回復、および基底レベルを上回る経路の刺激を指す。
本明細書において使用される用語「活性化」は、シグナリング経路または生物学的応答の任意の変化、例として、例えば、基底レベルを上回る増加、阻害状態からの基底レベルへの回復、および基底レベルを上回る経路の刺激を指す。
用語「差次的発現」は、正常隣接組織に対する疾患組織または細胞における遺伝子またはタンパク質の時間的および組織発現パターンの定量的および定性的差異の両方を指す。例えば、差次的発現される遺伝子は、疾患病態に対して正常病態で活性化もしくは完全に不活性化されたその発現を有し得、または正常病態に対して疾患病態において上方調節(過剰発現)もしくは下方調節(過小発現)され得る。そのような定性的に調節される遺伝子は、対照または疾患病態のいずれかにおいて検出可能であるが、その両方で検出可能で
ない、所与の組織または細胞タイプ内の発現パターンを示し得る。換言すると、遺伝子またはタンパク質は、遺伝子またはタンパク質の発現が患者の疾患組織または細胞において正常な患者の(無病)組織もしくは細胞および/または対照組織もしくは細胞におけるその発現のレベルに対して高いまたは低いレベルにおいて生じる場合、差次的に発現される。
ない、所与の組織または細胞タイプ内の発現パターンを示し得る。換言すると、遺伝子またはタンパク質は、遺伝子またはタンパク質の発現が患者の疾患組織または細胞において正常な患者の(無病)組織もしくは細胞および/または対照組織もしくは細胞におけるその発現のレベルに対して高いまたは低いレベルにおいて生じる場合、差次的に発現される。
用語「検出可能」は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素(RT)PCR、ディファレンシャルディスプレイ、およびノザン分析の標準的な技術、または当業者に周知の任意の方法を介して検出可能なRNA発現パターンを指す。同様に、タンパク質発現パターンは、標準的な技術、例えばウエスタンブロットを介して「検出」することができる。
用語「相補的」は、それがアレイに関する場合、プローブ分子およびその標的の相互作用表面のトポロジー適合性または一致を指す。標的およびそのプローブは相補的と記載することができ、さらに接触表面特徴は互いに相補的である。
用語「抗体」は、天然か部分的または全体的に合成により産生されたかにかかわらず免疫グロブリンを意味する。特異的結合能を維持するその全ての誘導体も、この用語に含まれる。この用語は、免疫グロブリン結合ドメインと相同性であり、または大部分が相同性である結合ドメインを有する任意のタンパク質も包含する。抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルであり得る。抗体は、任意の免疫グロブリンクラスのメンバー、例として、ヒトクラス:IgG、IgM、IgA、IgD、およびIgEなどのいずれかであり得る。
用語「抗体断片」は、全長未満の抗体の任意の誘導体または部分を指す。一態様において、抗体断片は、特に結合パートナとしての全長抗体の特異的結合能の少なくとも重要な部分を保持する。抗体断片の例には、限定されるものではないが、Fab、Fab’、F(ab’)2、scFv、Fv、dsFv、ダイアボディ、およびFd断片が含まれる。抗体断片は、任意の手段により産生させることができる。例えば、抗体断片は、インタクト抗体の断片化により酵素的もしくは化学的に産生させることができ、またはそれは部分抗体配列をコードする遺伝子から組換えにより産生させることができる。あるいは、抗体断片は、全体的または部分的に合成により産生させることができる。抗体断片は、単鎖抗体断片を含み得る。別の実施形態において、断片は、例えばジスルフィド結合により一緒に結合している複数鎖を含み得る。断片は、多分子複合体も含み得る。機能抗体断片は、典型的には、少なくとも約50アミノ酸を含み得、より典型的には、少なくとも約200アミノ酸を含む。
本明細書において使用される用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均一の抗体集団から得られる抗体を指し、すなわち、この集団を含む個々の抗体は、同一であり、および/または同一のエピトープを結合させ、但し、モノクローナル抗体の産生の間に生じ得る考えられるバリアントは除き、そのようなバリアントは一般に少量で存在する。典型的には異なる抗原決定基(エピトープ)に対して指向される異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、それぞれのモノクローナル抗体は、抗原上の単一の抗原決定基に対して指向される。このタイプの抗体は、単一抗体産生ハイブリドーマの娘細胞により産生される。モノクローナル抗体は、典型的には、それが免疫反応する任意のエピトープについての単一の結合親和性を示す。
修飾語「モノクローナル」は、実質的に均一の抗体集団から得られるという抗体の性質を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を要求するものと解釈されるべきではない。モノクローナル抗体は、1つのタイプの抗原のみを認識する。本明細書のモノクローナル
抗体には、重鎖および/または軽鎖の一部が、特定種に由来しまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同である一方、鎖の残部が、別の種に由来しまたは別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同である「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、ならびにそのような抗体の断片が含まれる。抗体の調製は、モノクローナルかポリクローナルかにかかわらず当分野において公知である。抗体の産生のための技術は当分野において周知であり、例えば、ハーロウおよびレーン(Harlow and Lane)「抗体、実験室マニュアル(Antibodies,A Laboratory Manual)」、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、1998年ならびにハーロウおよびレーン(Harlow and Lane)「抗体の使用:実験室マニュアル(Using Antibodies:A Laboratory Manual)」、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、1999年に記載されている。
抗体には、重鎖および/または軽鎖の一部が、特定種に由来しまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同である一方、鎖の残部が、別の種に由来しまたは別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同である「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、ならびにそのような抗体の断片が含まれる。抗体の調製は、モノクローナルかポリクローナルかにかかわらず当分野において公知である。抗体の産生のための技術は当分野において周知であり、例えば、ハーロウおよびレーン(Harlow and Lane)「抗体、実験室マニュアル(Antibodies,A Laboratory Manual)」、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、1998年ならびにハーロウおよびレーン(Harlow and Lane)「抗体の使用:実験室マニュアル(Using Antibodies:A Laboratory Manual)」、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、1999年に記載されている。
モノクローナル抗体は、それぞれが異なるエピトープに免疫特異的である複数の抗体結合部位を有する抗体分子、例えば、二重特異的モノクローナル抗体を含有し得る。モノクローナル抗体は、当業者に公知の方法により得ることができる。コーラおよびミルシュタイン(Kohler and Milstein)(1975年)、ネイチャー(Nature)、第256巻:p.495〜497;米国特許第4,376,110号明細書;アウスベルら(Ausubel et al.)(1987年、1992年)、編、分子生物学における現代のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)、グリーン・パブリッシング・アソシエーション・アンド・ウイリー・インターサイエンス(Greene Publishing Assoc.and Wiley Interscience)、ニューヨーク;ハーロウおよびレーン(Harlow and Lane)(1988年)、抗体:実験室マニュアル(Antibodies:A Laboratory Manual)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory);コリガンら(Colligan et al.)(1992年、1993年)、編、免疫学における現代のプロトコル(Current Protocols in Immunology)、グリーン・パブリッシング・アソシエーション・アンド・ウイリー・インターサイエンス(Greene Publishing Assoc.and
Wiley Interscience)、ニューヨーク;アイヤーら(Iyer et al.)、インディアン・ジャーナル・オブ・メディカル・リサーチ(Ind.J.Med.Res.)、(2000年)、第123巻:p.561〜564。
Wiley Interscience)、ニューヨーク;アイヤーら(Iyer et al.)、インディアン・ジャーナル・オブ・メディカル・リサーチ(Ind.J.Med.Res.)、(2000年)、第123巻:p.561〜564。
「抗体調製物」は、抗体が存在し得る任意の組成物、例えば、血清(抗血清)を包含することを意味する。
抗体は、当業者により検出可能な標識により標識することができる。標識は、放射性同位体、蛍光化合物、化学発光化合物、量子ドット、酵素、もしくは酵素補因子、または当分野において公知の任意の他の標識であり得る。一部の態様において、計測が望まれる実体に結合する抗体(一次抗体)は標識されないが、一次抗体に特異的に結合する標識二次抗体の結合により代わりに検出される。
抗体は、当業者により検出可能な標識により標識することができる。標識は、放射性同位体、蛍光化合物、化学発光化合物、量子ドット、酵素、もしくは酵素補因子、または当分野において公知の任意の他の標識であり得る。一部の態様において、計測が望まれる実体に結合する抗体(一次抗体)は標識されないが、一次抗体に特異的に結合する標識二次抗体の結合により代わりに検出される。
本発明の抗体には、限定されるものではないが、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、多重特異的抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体またはキメラ抗体、単鎖抗体、Fab断片、F(ab’)断片、Fab発現ライブラリーにより産生された断片、抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例として、例えば、本発明の抗体に対する抗Id抗体)、細胞内で作製された抗体(すなわち、イントラボディ)、および上記のいずれかのエピトープ結合断片が含まれる。本発明の抗体は、任意の動物起源、例として、鳥類および哺乳動物からのも
のであり得る。好ましくは、抗体は、ヒト、ネズミ(例えば、マウスおよびラット)、ロバ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ウマ、またはニワトリ起源のものである。
のであり得る。好ましくは、抗体は、ヒト、ネズミ(例えば、マウスおよびラット)、ロバ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ウマ、またはニワトリ起源のものである。
多重特異的抗体は、本発明のペプチドの異なるエピトープに特異的であり得、または本発明のペプチド、および異種エピトープ、例えば異種ペプチドまたは固体担体材料の両方に特異的であり得る。例えば、国際公開第93/17715号;国際公開第92/08802号;国際公開第91/00360号;国際公開第92/05793号;タットら(Tutt et al.)、1991年、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immunol.)、第147巻:p.60〜69;米国特許第4,474,893号明細書;米国特許第4,714,681号明細書;米国特許第4,925,648号明細書;米国特許第5,573,920号明細書;米国特許第5,601,819号明細書;およびコステルニーら(Kostelny et al.)、1992年、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immunol.)、第148巻:p.1547〜1553参照。例えば、本発明のFASペプチド配列の反復単位を含有するペプチドに対する抗体を産生させることができ、もしくは本発明の2つ以上のFASペプチド配列またはそれらの組合せを含有するペプチドに対する抗体を産生させることができる。
さらに、抗体は、本発明のFASペプチドの任意の領域から調製することもできる。さらに、ポリペプチドが受容体タンパク質である場合、受容体全体または受容体の部分、例えば、細胞内ドメイン、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン全体、特異的膜貫通セグメント、細胞内もしくは細胞外ループのいずれか、またはこれらの領域の任意の部分に対する抗体を開発することができる。特異的機能部位、例えば、リガンド結合の部位、または例えば、グリコシル化、リン酸化、ミリスチル化、もしくはアミド化される部位に対する抗体も開発することができる。
「増幅」は、意図される特異的標的核酸配列の少なくとも一部を含有する標的核酸の複数コピーの産生を意味する。複数コピーは、アンプリコンまたは増幅産物と称することができる。好ましくは、増幅標的は、完全な標的遺伝子配列(イントロンおよびエキソン)未満または発現される標的遺伝子配列(エキソンおよびフランキング非翻訳配列のスプライシング転写物)を含有する。例えば、FAS特異的アンプリコンは、FAS標的ポリヌクレオチドの内部位置にハイブリダイズし、それから重合を開始させる増幅プライマーを使用することによりFAS標的ポリヌクレオチドの部分を増幅させることにより産生させることができる。好ましくは、増幅部分は、種々の周知の方法のいずれかを使用して検出することができる検出可能な標的配列を含有する。
「プライマー」または「増幅プライマー」は、標的核酸またはその相補体の領域に結合し、標的核酸の核酸増幅を促進し得るオリゴヌクレオチドを意味する。ほとんどの場合、プライマーは、核酸ポリメラーゼにより伸長させることができる遊離3’末端を有する。全ての増幅プライマーは、標的核酸の少なくとも一方の鎖との直接の、または標的配列に相補鎖との相補的塩基相互作用を介してハイブリダイズし得る塩基配列を含む。増幅プライマーは、より長い核酸産物を産生する酵素活性のための基質として機能する。
増幅プライマーの「標的結合配列」は、標的特異性を決定する部分である。それというのも、その部分は、標的核酸鎖またはその相補鎖にアニールし得るためである。標的結合配列がハイブリダイズする相補的標的配列は、プライマー結合配列と称される。
増幅産物を「検出する」は、増幅核酸の存在を決定する種々の方法のいずれか、例えば、増幅産物の一部に標識プローブをハイブリダイズさせることなどを意味する。標識プローブは、別の配列に特異的に結合し、例えば、蛍光部分、化学発光部分、放射性同位体、
ビオチン、アビジン、酵素、酵素基質、または他の反応基であり得る検出可能な基を含有するオリゴヌクレオチドである。
ビオチン、アビジン、酵素、酵素基質、または他の反応基であり得る検出可能な基を含有するオリゴヌクレオチドである。
「核酸増幅条件」は、環境条件、例として核酸増幅法を使用して標的核酸またはその相補鎖の複数コピーの産生を可能とするために十分な塩濃度、温度、温度サイクリングの存在または不存在、核酸ポリメラーゼ、ヌクレオシド三リン酸、および補因子の存在を意味する。核酸増幅の多くの周知の方法は、交互に二本鎖核酸を変性させ、プライマーをハイブリダイズさせるための加熱サイクリングを要求する。
本明細書において使用される用語「バイオマーカ」は、客観的に計測され、正常の生物学的プロセス、病理学的プロセスまたは治療介入に対する生物学的応答の指標として評価される特徴を指す。これらは、生物学的状態を示す疾患物質の病因、受けやすさ、活性または進行を示唆し得る。
用語「生体試料(biological sample)」または「生体試料(biologic sample)」は、生物(例えば、ヒト患者)から、または生物の成分(例えば、細胞)から、もしくは体液(例えば、血液、血清、唾液、尿など)から得られた試料を指す。試料は、任意の生物学的組織、器官、器官系または体液のものであり得る。試料は、患者に由来する試料である「臨床試料」であり得る。そのような試料には、限定されるものではないが、唾液、血液、血液細胞(例えば、白血球)、羊水、血漿、精液、骨髄、および組織またはコア針、細針もしくは穿刺生検試料、吸引物、尿、腹水、および胸膜液、またはそれらからの細胞が含まれる。生体試料には、組織の切片、例えば組織学的目的のために採取された冷凍切片も含まれ得る。生体試料は、「患者試料」と称することもできる。
用語「病態」は、任意の細胞、器官、器官系または生物の状態を指す。病態は、疾患状態を反映し、または実体の生理学的提示もしくは状況を簡素化し得る。病態は、表現型病態、例えば疾患の巨視的提示または遺伝子型病態、例えば病態に関連する基礎遺伝子またはタンパク質発現プロファイルとして特性決定することができる。病態は、良性または悪性であり得る。
個体における用語「癌」は、発癌性細胞に典型的な特徴、例えば無制御な増殖、致死、転移潜在性、急速成長および増殖速度、ならびにある特有の形態学的特徴を保有する細胞の存在を指す。癌細胞は、腫瘍の形態であることが多いが、そのような細胞は、個体内で単独で存在し得、または血流中で独立細胞、例えば白血病細胞として循環し得る。
用語「乳癌」は、乳房組織または関連リンパ節の癌を意味する。
用語「細胞成長」は、原則的に細胞数の成長に関連し、それは細胞繁殖の速度が細胞死(例えば、アポトーシスまたは壊死による)の速度を上回る場合に細胞繁殖(すなわち、増殖)により生じて細胞集団のサイズの増加を生成するが、その成長のわずかな一部はある状況において個々の細胞の細胞サイズまたは細胞質体積の増加にも起因し得る。したがって、細胞成長を阻害する薬剤は、増殖および細胞死の2つの相反するプロセス間の平衡が変化するように、増殖の阻害もしくは細胞死の刺激のいずれか、またはその両方により阻害し得る。
用語「細胞成長」は、原則的に細胞数の成長に関連し、それは細胞繁殖の速度が細胞死(例えば、アポトーシスまたは壊死による)の速度を上回る場合に細胞繁殖(すなわち、増殖)により生じて細胞集団のサイズの増加を生成するが、その成長のわずかな一部はある状況において個々の細胞の細胞サイズまたは細胞質体積の増加にも起因し得る。したがって、細胞成長を阻害する薬剤は、増殖および細胞死の2つの相反するプロセス間の平衡が変化するように、増殖の阻害もしくは細胞死の刺激のいずれか、またはその両方により阻害し得る。
本明細書において使用される用語「腫瘍成長」または「腫瘍転移成長」は、特に記載のない限り、腫瘍学において一般に使用されるとおりに使用され、この用語は、原則的には、主として腫瘍細胞成長の結果としての腫瘍または腫瘍転移の質量または体積の増加に関連する。
用語「転移」は、癌が最初に原発性腫瘍として生じた場所から体内の遠隔位置に癌が拡散するプロセスを意味する。転移は、原発性腫瘍の拡散から生じた癌も指す。例えば、乳癌を有する者は、そのリンパ系、肝臓、骨または肺において転移を示し得る。
本明細書において使用される用語「病変」または「病変部位」は、身体部分または組織の任意の異常な、一般に局在化された構造的変化を指す。石灰化または線維嚢胞性の特徴は、本発明の病変の例である。
用語「臨床管理パラメータ」は、検出、スクリーニング、診断、患者の病期分類もしくは層別化、または疾患もしくは病態の進行、退縮および/もしくはそれからの生存の決定に重要とみなされる計量値または変数を指す。そのような臨床管理パラメータの例には、限定されるものではないが、年生存、疾患関連死、早期もしくは遅発再発、退縮度、転移、治療への応答性、治療の有効性または乳癌への進行の見込みが含まれる。
用語「終点」は、経路または進行に沿った最終病期または発生を意味する。
用語「腫瘍評価終点」は、腫瘍の病期、状態または発生に基づく終点観察または計算を意味する。腫瘍評価に基づく終点の例には、限定されるものではないが、生存、無病生存(DFS:disease free survival)、客観的奏効率(ORR:objective response rate)、無増悪期間(TTP:time to progression)、無増悪生存(PFS:progression free survival)、および治療成功期間(TTF:time to treatment failure)が含まれる。
用語「腫瘍評価終点」は、腫瘍の病期、状態または発生に基づく終点観察または計算を意味する。腫瘍評価に基づく終点の例には、限定されるものではないが、生存、無病生存(DFS:disease free survival)、客観的奏効率(ORR:objective response rate)、無増悪期間(TTP:time to progression)、無増悪生存(PFS:progression free survival)、および治療成功期間(TTF:time to treatment failure)が含まれる。
語句「形態学的予後診断パラメータまたは特徴」は、アウトカムを予測するために使用される癌性表現型の特徴を意味する。形態学的予後診断パラメータまたは特徴には、腋窩リンパ節転移(最も有意である)、腫瘍タイプ、腫瘍グレード、および腫瘍サイズが含まれる。予測的ともみなされる二次的であるが重要な形態学的パラメータには、乳管内および浸潤性乳管癌混合型を有する患者における乳管内成分の程度、リンパ管内および血管内侵襲の確定診断、および高い分裂指数が含まれる。
本明細書において使用される語句「リンパ節陰性」は、少なくとも1つまたは複数の切除または生検されたリンパ節が、転移癌のエビデンスを示さなかった患者の状態を指す。一実施形態において、リンパ節陰性状態は、5つ以上、6つ以上または7つ以上の切除または生検されたリンパ節が転移癌のエビデンスを示さなかった状況と定義される。
本明細書において使用される用語「治療する」は、特に記載のない限り、癌を有する患者における腫瘍、腫瘍転移、または他の発癌性細胞もしくは新生細胞の成長の進行を部分的または完全に後退させ、緩和し、阻害することまたはそれらの成長を予防することを意味する。本明細書において使用される用語「治療」は、特に記載のない限り、治療の行為を指す。
語句「治療する方法」またはその均等物は、例えば、癌に適用される場合、個体における癌細胞の数を低減、排除もしくは予防するため、または癌の症状を緩和するために設計される行為の手順または過程を指す。癌または別の増殖障害を「治療する方法」は、癌細胞もしくは他の障害が実際に完全に排除されることも、細胞もしくは障害の数が実際に低減されることも、癌もしくは他の障害の症状が実際に緩和されることも必ずしも意味しない。癌を治療する方法は、成功の可能性が低い場合であっても実施されることが多いが、個体の既往歴および推定生存予測値を考慮すると、それにもかかわらず全体的に有益な行為の過程と考えられる。
用語「予測する」は、特定のイベントが将来的に生じる、または生じる可能性が極めて高いという記述または主張を意味する。
用語「予後診断する」は、特定の生物学的イベントが将来的に生じる、または生じる可能性が高いという記述または主張を意味する。
用語「予後診断する」は、特定の生物学的イベントが将来的に生じる、または生じる可能性が高いという記述または主張を意味する。
用語「進行」または「癌進行」は、疾患もしくは病態の、またはそれに向かう増進または悪化を意味する。
用語「退縮」または「退縮度」は、表現型または遺伝子型のいずれかの癌進行の後退を指す。癌進行の遅延または停止は、退縮とみなすことができる。
用語「退縮」または「退縮度」は、表現型または遺伝子型のいずれかの癌進行の後退を指す。癌進行の遅延または停止は、退縮とみなすことができる。
用語「層別化する」は、それが患者に関する場合、患者を一連の正のアウトカム(例えば、無病)から軽度または良好アウトカム(例えば、生活の質の改善または生存の増加)、不良アウトカム(例えば、終末予後診断または死亡)に沿った予測アウトカムの群に分けることを意味する。
用語「治療有効薬剤」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床者により求められている組織、器官、系、生物、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発する組成物を意味する。
用語「治療有効量」または「有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床者により求められている組織、器官、系、生物、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発する主題化合物または組合せの量を意味する。
本明細書において使用される用語「相関する」または「相関」は、2つ以上のランダム変数または観察データ値間の関係を指す。相関は、統計的手段または検定による分析時、関係が使用される統計的検定の有意性の閾値を充足すると見出される場合、総計的であり得る。
臨床管理パラメータ
本発明は、乳癌を検出、スクリーニング、または診断するため;乳癌患者を病期分類または層別化するため;ならびに乳癌の進行、退縮および/またはそれからの生存を決定するための組成物、方法およびアッセイに関する。
本発明は、乳癌を検出、スクリーニング、または診断するため;乳癌患者を病期分類または層別化するため;ならびに乳癌の進行、退縮および/またはそれからの生存を決定するための組成物、方法およびアッセイに関する。
その実施において、本発明は、慣習的な診断、予後診断および/または治療パラダイムを増強させるための方法、アルゴリズムおよび他の臨床ツールを提供する。1つまたは複数の臨床管理パラメータの値の決定における1つまたは複数のバイオマーカを使用する組合せアプローチも想定される。例えば、FASおよび任意の1つまたは複数のバイオマーカの両方を計測する本発明の方法は、FASの計測を欠くこれらのバイオマーカの1つを計測するにすぎない診断アッセイに潜在的に優れた結果を提供し得る。FASを唯一のマーカとして計測することもできる。この二重または多重バイオマーカアプローチは、イメージング技術との組合せにおいて、いっそうさらなる優位性を提供する。したがって、任意の二重、または多重バイオマーカアプローチ(コンパニオンイメージングを用いまたは用いない)は、治療から利益を得ないと予測される患者の数を低減させ、したがって、治療を受け損なう患者の数を潜在的に低減させ、顕著に延命し得る。
本発明により対処される臨床管理パラメータには、年生存、疾患関連死、早期または遅発再発、退縮度、転移、治療への応答性、治療の有効性が含まれる。
FAS発現が乳癌を有する、または有する疑いのある患者を治療する臨床者に重要な臨床管理パラメータの多くの優れた予測因子であると考えられるため、本発明は、組織、細胞および/または血清中での迅速なFAS発現の同定を含む。
FAS発現が乳癌を有する、または有する疑いのある患者を治療する臨床者に重要な臨床管理パラメータの多くの優れた予測因子であると考えられるため、本発明は、組織、細胞および/または血清中での迅速なFAS発現の同定を含む。
本方法は、一般に、以下の工程:(a)生体試料を癌患者から得る工程;(b)試料をFASに特異的な検出薬剤と接触させる工程;(c)(b)中のFASの存在、量またはレベルを検出する工程;および(d)FASの存在、量またはレベル(単独または組合せ)を1つまたは複数の臨床管理パラメータと相関させて乳癌の予防、診断または治療を支援する工程を含む。
生体試料は、細胞または組織であり得、好ましくは、細胞を含有する血清または血漿である。しかしながら、細胞は、組織試料または細胞培養物から、例えばエクスビボまたはインサイチュ法で得ることもできる。
検出薬剤は、FASに特異的な核酸プローブであっても抗FAS抗体であってもよい。
FASプローブ
本発明は、生体試料中のFAS遺伝子またはタンパク質の検出において有用な新規核酸ベースプローブを含むアッセイ方法を提供する。試料は、乳房組織または非乳房組織であり得る。非乳房組織には、例えば、血液、リンパ節、乳房または乳房嚢胞、乳頭吸引液、腎臓、肝臓、肺、筋、胃または腸組織が含まれ得る。
FASプローブ
本発明は、生体試料中のFAS遺伝子またはタンパク質の検出において有用な新規核酸ベースプローブを含むアッセイ方法を提供する。試料は、乳房組織または非乳房組織であり得る。非乳房組織には、例えば、血液、リンパ節、乳房または乳房嚢胞、乳頭吸引液、腎臓、肝臓、肺、筋、胃または腸組織が含まれ得る。
本発明は、FAS特異的RNA種を検出および定量する方法も含む。本発明の他の実施形態は、他のバイオマーカ種を、個々にまたは互いのもしくはFAS配列との組合せにおいて検出する方法を含む。さらに、個々のおよび組合せにおけるこれらのマーカの検出は、臨床的に有意である。それというのも、個々の患者からの癌は、マーカの1つまたは複数の検出が、1つのみのマーカの存在が試験された場合に他で生じ得る診断の間の偽陰性の潜在性を減少させるように、マーカの1つまたは複数を発現し得るためである。
インサイチュハイブリダイゼーション(ISH)および蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)
本発明は、新規プローブを使用するインサイチュハイブリダイゼーションおよび蛍光インサイチュハイブリダイゼーションを介して標的核酸を検出する方法を提供する。インサイチュハイブリダイゼーション法は、最初に1969年に開発され、以降多くの改善がなされてきた。基本的技術は、水素結合を介するRNAおよび/またはDNAについてのハイブリダイゼーションキネティクスを利用する。十分な長さ(約50〜300塩基対)のDNAまたはRNAの配列を標識することにより、選択的プローブを作製してDNAまたはRNAの特定の配列を検出することができる。これらのプローブの組織切片への適用は、DNAまたはRNAの組織領域および細胞タイプ内での局在化を可能とする。プローブの設計法は、当業者に公知である。ハイブリダイズされるプローブおよび標的の検出は、当分野において公知のいくつかの手法において実施することができる。最も顕著なものは、プローブに結合している検出標識の使用を介するものである。本発明のプローブは、一本鎖または二本鎖であり得、DNA、RNA、またはDNAおよびRNAの混合物であり得る。これらは、任意の核酸ベース構築物も構成し得る。本発明のプローブのための標識は、放射性または非放射性であり得、そのような標識の設計および使用は当分野において周知である。
本発明は、新規プローブを使用するインサイチュハイブリダイゼーションおよび蛍光インサイチュハイブリダイゼーションを介して標的核酸を検出する方法を提供する。インサイチュハイブリダイゼーション法は、最初に1969年に開発され、以降多くの改善がなされてきた。基本的技術は、水素結合を介するRNAおよび/またはDNAについてのハイブリダイゼーションキネティクスを利用する。十分な長さ(約50〜300塩基対)のDNAまたはRNAの配列を標識することにより、選択的プローブを作製してDNAまたはRNAの特定の配列を検出することができる。これらのプローブの組織切片への適用は、DNAまたはRNAの組織領域および細胞タイプ内での局在化を可能とする。プローブの設計法は、当業者に公知である。ハイブリダイズされるプローブおよび標的の検出は、当分野において公知のいくつかの手法において実施することができる。最も顕著なものは、プローブに結合している検出標識の使用を介するものである。本発明のプローブは、一本鎖または二本鎖であり得、DNA、RNA、またはDNAおよびRNAの混合物であり得る。これらは、任意の核酸ベース構築物も構成し得る。本発明のプローブのための標識は、放射性または非放射性であり得、そのような標識の設計および使用は当分野において周知である。
FAS抗体
一実施形態において、本発明は抗FAS抗体およびELISAアッセイを利用する。抗FAS抗体は、好ましくは、それぞれ2010年10月14日に公開されたPCT公開PCT/US2010/030545号明細書、および2011年3月17日に公開されたPCT/US2010/046773号明細書に開示のものである。
一実施形態において、本発明は抗FAS抗体およびELISAアッセイを利用する。抗FAS抗体は、好ましくは、それぞれ2010年10月14日に公開されたPCT公開PCT/US2010/030545号明細書、および2011年3月17日に公開されたPCT/US2010/046773号明細書に開示のものである。
FASの検出または捕捉のために本発明において使用される抗体は、ヒトFASに高度
に特異的な新規抗FAS抗体である。
一実施形態において、FAS検出用の市販抗体が使用される。IHCについて、使用することができる抗体は、ベチル・ラボラトリーズ(Bethyl Laboratories)(モンゴメリー、テキサス)からの親和性精製ヒト抗FASN抗体(カタログ番号A301−324A)であり、ELISA試験について、使用することができる抗体には、ノバス・バイオロジカルズ(Novus Biologicals)(リトルトン、コロラド)からの脂肪酸シンターゼ抗体ペア(Fatty Acid Synthase Antibody Pair)(カタログ番号H00002194−AP11)が含まれる。このペアは、ウサギ親和性精製ポリクローナル抗FASN(100ug)である捕捉抗体およびマウスモノクローナル抗FASN、IgG1カッパ(20ug)である検出抗体を含有する。
に特異的な新規抗FAS抗体である。
一実施形態において、FAS検出用の市販抗体が使用される。IHCについて、使用することができる抗体は、ベチル・ラボラトリーズ(Bethyl Laboratories)(モンゴメリー、テキサス)からの親和性精製ヒト抗FASN抗体(カタログ番号A301−324A)であり、ELISA試験について、使用することができる抗体には、ノバス・バイオロジカルズ(Novus Biologicals)(リトルトン、コロラド)からの脂肪酸シンターゼ抗体ペア(Fatty Acid Synthase Antibody Pair)(カタログ番号H00002194−AP11)が含まれる。このペアは、ウサギ親和性精製ポリクローナル抗FASN(100ug)である捕捉抗体およびマウスモノクローナル抗FASN、IgG1カッパ(20ug)である検出抗体を含有する。
一実施形態において、本発明抗体は、配列番号1〜5(表1)から選択されるヒトFAS配列に特異的なモノクローナル抗体である。FASペプチドは、FAS(脂肪酸シンターゼ)遺伝子;GenBank_NM004104;配列番号6によりコードされるタンパク質に由来する。
別の実施形態において、本発明抗体は、サンドイッチELISAアッセイにおける捕捉抗体として使用される。
FAS抗体および検出率
一実施形態において、本明細書に開示のFAS抗体を乳癌の検出において単独または他のバイオマーカの計測との組合せのいずれかで使用することができる。計測は、例えば、患者の組織、細胞、血清または血漿中で行うことができる。
一実施形態において、本明細書に開示のFAS抗体を乳癌の検出において単独または他のバイオマーカの計測との組合せのいずれかで使用することができる。計測は、例えば、患者の組織、細胞、血清または血漿中で行うことができる。
遺伝子発現および発現の局在化
本発明の一実施形態において、FAS発現は、1つまたは複数の追加の遺伝子の発現に対しておよび/または1つまたは複数の異なる生検部位において計測される。癌の辺縁および癌から遠位の部位における発現に対する癌部位内の遺伝子発現の比較は、試料の状態およびそれが癌性になるかどうかについて結論を説明することを可能とする。次いで、これらの結論は、転移および結果的に生存についての予測の改善を可能とする。追加の患者パラメータを遺伝子発現データと組み合わせて本方法の予測力を改善することもできる。
本発明の一実施形態において、FAS発現は、1つまたは複数の追加の遺伝子の発現に対しておよび/または1つまたは複数の異なる生検部位において計測される。癌の辺縁および癌から遠位の部位における発現に対する癌部位内の遺伝子発現の比較は、試料の状態およびそれが癌性になるかどうかについて結論を説明することを可能とする。次いで、これらの結論は、転移および結果的に生存についての予測の改善を可能とする。追加の患者パラメータを遺伝子発現データと組み合わせて本方法の予測力を改善することもできる。
FASおよび退縮度
一実施形態において、FAS発現レベルは、個々の患者についての不良および良好アウトカム間の層別化を可能とする癌退縮の確率の予測因子として使用される。本方法において、FAS発現を退縮度と相関させ、より高いFAS発現レベルが臨床アウトカムを予測
する。FASレベルは良好および不良アウトカムの両方の優秀な予測因子であることが決定された。
一実施形態において、FAS発現レベルは、個々の患者についての不良および良好アウトカム間の層別化を可能とする癌退縮の確率の予測因子として使用される。本方法において、FAS発現を退縮度と相関させ、より高いFAS発現レベルが臨床アウトカムを予測
する。FASレベルは良好および不良アウトカムの両方の優秀な予測因子であることが決定された。
アッセイおよびキット
本明細書に記載の組成物のいずれかを、キット中に含めることができる。一実施形態において、本明細書に開示のFAS遺伝子の発現産物の1つまたは複数に対する抗体が含まれる。抗体は、約0.1μg/mLから約500μg/mL、約0.1μg/mLから約50μg/mL、または約1μg/mLから約5μg/mL、または記述範囲内の任意の値の濃度を提供するように含めることができる。キットは、さらなるプローブ、標識または捕捉薬剤を作出または合成するための試薬または説明書をさらに含み得る。キットは、1つまたは複数の緩衝液、例えばヌクレアーゼ緩衝液、転写緩衝液、またはハイブリダイゼーション緩衝液、DNAテンプレート、cDNA、プライマー、プローブまたは標識を調製するための化合物、および前記のいずれかを単離するための成分も含み得る。本発明の他のキットは、全ての試薬、緩衝液などを含む核酸またはペプチドアレイを作製するための成分を含み得、したがって、例えば、固体担体を含み得る。
本明細書に記載の組成物のいずれかを、キット中に含めることができる。一実施形態において、本明細書に開示のFAS遺伝子の発現産物の1つまたは複数に対する抗体が含まれる。抗体は、約0.1μg/mLから約500μg/mL、約0.1μg/mLから約50μg/mL、または約1μg/mLから約5μg/mL、または記述範囲内の任意の値の濃度を提供するように含めることができる。キットは、さらなるプローブ、標識または捕捉薬剤を作出または合成するための試薬または説明書をさらに含み得る。キットは、1つまたは複数の緩衝液、例えばヌクレアーゼ緩衝液、転写緩衝液、またはハイブリダイゼーション緩衝液、DNAテンプレート、cDNA、プライマー、プローブまたは標識を調製するための化合物、および前記のいずれかを単離するための成分も含み得る。本発明の他のキットは、全ての試薬、緩衝液などを含む核酸またはペプチドアレイを作製するための成分を含み得、したがって、例えば、固体担体を含み得る。
キットの成分は、水性媒体中または凍結乾燥形態で包装することができる。キットの容器手段は、一般に、成分を装入し、好ましくは、好適にアリコート化することができる少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、瓶、シリンジまたは他の容器手段を含む。キット中に2つ以上の成分が存在する場合(標識試薬および標識を一緒に包装することができる)、キットは一般に、追加の成分を別個に装入することができる第2、第3または他の追加の容器も含有する。しかしながら、成分の種々の組合せを、バイアルまたは類似の容器中に含めることができる。本発明のキットは、典型的には、検出試薬、例えば、核酸またはタンパク質または抗体を含有するための手段、および市販のために厳密に密封される他の任意の試薬容器も含む。そのような容器は、所望のバイアルが保持される注射または吹込成形プラスチック容器を含み得る。
キットの成分が1つのおよび/またはより多くの液体溶液中で提供される場合、液体溶液は、水溶液であり、滅菌水溶液が特に好ましい。しかしながら、キットの成分は、乾燥粉末として提供することができる。試薬および/または成分が乾燥粉末として提供される場合、粉末は、好適な溶媒の添加により再構成することができる。溶媒は、別の容器手段中で提供することもできることが想定される。一部の実施形態において、標識色素は乾燥粉末として提供される。10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、120、130、140、150、160、170、180、190、200、300、400、500、600、700、800、900、1000マイクログラムまたは少なくともまたは多くともそれらの量の乾燥色素が本発明のキット中で提供されることが企図される。色素は、任意の好適な溶媒、例えばDMSO中で再懸濁させることができる。
キットは、分解から保護する組成物を保存または維持する成分も含み得る。そのようなキットは、一般に、好適な手段中で、それぞれの個々の試薬または溶液のための区別される容器を含む。
本発明のあるアッセイ法は、個体からの組織試料を開示の遺伝子またはタンパク質の一部または全部に特異的な抗体群と接触させること、および試料中のこれらの遺伝子またはタンパク質の上方または下方調節の出現を決定することを含む。TMAの使用は、対照試料を含む多数の試料の同時アッセイを可能とする。
本方法は、好ましくは、対照または「参照タンパク質」を検出および/または定量することも含む。試料中の参照タンパク質を検出および/または定量することは、結果を正規
化し、したがってアッセイが適正に機能しているさらなる保証を提供する。目下好ましい実施形態において、以下の参照タンパク質の1つまたは複数に特異的な抗体が含まれ:ベータ−アクチン(ACTB)、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、ベータグルコロニダーゼ(GUSB)を陽性対照とする一方、陰性対照には、大リボソームタンパク質(RPLP0)および/またはトランスフェリン受容体(TRFC)が含まれる。ベータアクチンはIHCについての陽性対照として使用することができる。
化し、したがってアッセイが適正に機能しているさらなる保証を提供する。目下好ましい実施形態において、以下の参照タンパク質の1つまたは複数に特異的な抗体が含まれ:ベータ−アクチン(ACTB)、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、ベータグルコロニダーゼ(GUSB)を陽性対照とする一方、陰性対照には、大リボソームタンパク質(RPLP0)および/またはトランスフェリン受容体(TRFC)が含まれる。ベータアクチンはIHCについての陽性対照として使用することができる。
本発明は、個体(例えば、患者)由来の組織試料または細胞のIHC分析を実施するための試薬、例として、1つまたは複数のタンパク質および任意の参照タンパク質に特異的な抗体を含有するキットをさらに含む。抗体は、好ましくは、関心対象のタンパク質への抗体の結合を検出するための手段、例えば、検出可能な標識によりタグ化されている。好ましい検出可能な標識には、蛍光化合物または量子ドットが含まれ;しかしながら、他のタイプの検出可能な標識を使用することができる。抗体についての検出可能な標識は、例えば、ベンタナ・メディカル・システムズ・インコーポレイテッド(Ventana Medical Systems,Inc)から市販されている。
組織試料中のタンパク質発現を検出および定量する免疫組織化学法は、周知である。いくつかの異なるタンパク質の発現の測定を可能とする任意の方法を使用することができる。そのような方法は、免疫組織化学(IHC)分析のために設計された自動化装置を使用して効率的に実施することができる。そのようなアッセイを迅速に実施するための装置は、例えば、ベンタナ・モレキュラー・ディスカバリー・システムズ(Ventana Molecular Discovery Systems)またはラボ・ビジョン・インコーポレイション(Lab Vision Corporation)から市販されている。そのような装置を使用する本発明による方法は、製造業者の説明書に従って実施される。
そのような方法またはアッセイにおいて使用されるタンパク質特異的抗体は容易に入手可能であり、または十分に確立された技術を使用して調製することができる。本明細書のタンパク質に特異的な抗体は、例えば、セル・シグナリング・テクノロジー・インコーポレイテッド(Cell Signaling Technology,Inc)、サンタ・クルズ・バイオテクノロジー・インコーポレイテッド(Santa Cruz Biotechnology,Inc)、またはアビーム(Abeam)から得ることができる。
免疫アッセイ
本発明は、乳癌の診断、予後診断および予測ならびに乳癌に関連する臨床管理パラメータの説明において有用な新たなアッセイを提供する。本発明の免疫アッセイは、本明細書に記載の抗FASポリクローナルまたはモノクローナル抗体が生体試料中のFASに特異的に結合することを利用する。任意のタイプの免疫アッセイフォーマット、例として、限定されるものではないが、酵素免疫アッセイ(EIA(enzyme immunoassay)、ELISA)、放射免疫アッセイ(RIA:radioimmunoassay)、蛍光免疫アッセイ(FIA:fluoroimmunoassay)、化学発光免疫アッセイ(CLIA:chemiluminescent immunoassay)、計数免疫アッセイ(CIA:counting immunoassay)、免疫組織化学(IHC)、凝集、比濁法、混濁法またはウエスタンブロットを使用することができる。これらおよび他のタイプの免疫アッセイは周知であり、文献、例えば、免疫化学(Immunochemistry)、ファン・オス(Van Oss)およびファン・レフェンモルテル(Van Regenmortel)(編)、CRCプレス(CRC Press)、1994年;免疫アッセイハンドブック(The Immunoassay
Handbook)、D.ワイルド(D.Wild)(編)、エルサビエ・エルティーディ(Elsevier Ltd.)、2005年;ならびに本明細書に開示の参照文献に記載されている。
本発明は、乳癌の診断、予後診断および予測ならびに乳癌に関連する臨床管理パラメータの説明において有用な新たなアッセイを提供する。本発明の免疫アッセイは、本明細書に記載の抗FASポリクローナルまたはモノクローナル抗体が生体試料中のFASに特異的に結合することを利用する。任意のタイプの免疫アッセイフォーマット、例として、限定されるものではないが、酵素免疫アッセイ(EIA(enzyme immunoassay)、ELISA)、放射免疫アッセイ(RIA:radioimmunoassay)、蛍光免疫アッセイ(FIA:fluoroimmunoassay)、化学発光免疫アッセイ(CLIA:chemiluminescent immunoassay)、計数免疫アッセイ(CIA:counting immunoassay)、免疫組織化学(IHC)、凝集、比濁法、混濁法またはウエスタンブロットを使用することができる。これらおよび他のタイプの免疫アッセイは周知であり、文献、例えば、免疫化学(Immunochemistry)、ファン・オス(Van Oss)およびファン・レフェンモルテル(Van Regenmortel)(編)、CRCプレス(CRC Press)、1994年;免疫アッセイハンドブック(The Immunoassay
Handbook)、D.ワイルド(D.Wild)(編)、エルサビエ・エルティーディ(Elsevier Ltd.)、2005年;ならびに本明細書に開示の参照文献に記載されている。
本発明に好ましいアッセイフォーマットは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA:enzyme−linked immunosorbent assay)フォーマットである。ELISAは、溶液中の抗原または抗体を検出および計測するための高感度技術であり、物質に特異的な固定化抗体が結合した表面上に溶液を流し、その物質が存在する場合、それは抗体層に結合し、その存在は、検出を可能とするためにタグ化または標識された抗体の適用により確認および可視化される。ELISAは、高いターンオーバ数を保有する容易にアッセイされる酵素、例えばアルカリホスファターゼ(AP:alkaline phosphatase)またはセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP:horseradish peroxidase)に結合される抗体または抗原を使用することによって、抗体の高特異性を酵素アッセイの高感度と組み合わせるものであり、血清中抗体濃度(抗体力価)の測定および抗原の存在の検出の両方に極めて有用なツールである。
多くの異なるタイプのELISAが存在し;最も一般的なタイプには、「直接ELISA」、「間接ELISA」、「サンドイッチELISA」および細胞ベースELISA(C−ELISA)が含まれる。ELISAの実施は、特定の抗原についての特異性を有する少なくとも1つの抗体を含む。未知量の抗原を有する試料を固体担体(通常、ポリスチレンマイクロタイタープレート)上に、非特異的(表面への吸着を介する)または特異的(「サンドイッチ」ELISAにおいて同一抗原に特異的な別の抗体による捕捉を介する)に固定化する。抗原を固定化した後、検出抗体を添加し、抗原との複合体を形成させる。検出抗体は酵素に共有結合されていてよく、またはそれ自体、バイオコンジュゲーションを介して酵素に結合している二次抗体により検出することができる。それぞれの工程間で、プレートを典型的には軽度の洗浄剤溶液により洗浄して特異的に結合していないタンパク質または抗体を除去する。最終洗浄工程後、検出可能な標識によりタグ化された酵素基質を添加することによりプレートを発色させて可視シグナルを生成し、それが試料中の抗原の量を示す。
典型的なマイクロタイタープレートサンドイッチ免疫アッセイにおいて、抗体(「捕捉抗体」)は、基板、例えばマイクロタイタープレート上に吸着または固定化させる。モノクローナル抗体は、より大きいそれらの特異性に起因し捕捉抗体として好ましいが、ポリクローナル抗体を使用することもできる。試験試料をプレートに添加すると、プレート上の抗体は試料からの標的抗原に結合し、それをプレート中で保持する。二次抗体(「検出抗体」)または抗体ペアを次の工程において添加すると、それも標的抗原(既にプレート上のモノクローナル抗体に結合している)に結合し、それにより2つの異なる抗体間で抗原「サンドイッチ」を形成させる。
次いで、この結合反応を放射免疫アッセイフォーマット(RIA)と同様に放射性同位体により;酵素免疫アッセイフォーマット(EIAまたはELISA)と同様に酵素により;または検出抗体に結合している他の検出可能な標識により計測することができる。標識は、プレートに添加された元の試料中に存在する標的抗原の量に比例する発色シグナルを生成する。免疫アッセイフォーマットに応じて、発色度を肉眼(家庭用妊娠試験と同様)、シンチレーションカウンタ(RIAについて)により、または分光光度プレートリーダ(EIAまたはELISAについて)により検出および計測することができる。
次いで、アッセイを以下の一般工程に従って実施する:
工程1:捕捉抗体をプラスチックマイクロタイタープレートのウェル上に吸着させる(試
料は添加しない);
工程2:試験試料(例えばヒト血清)をプレートのウェルに、既にプレート上に結合している捕捉抗体への標的抗原の結合を可能とするために十分な条件下で添加し、それにより抗原をウェル中で保持させる;
工程3:標的抗原(既にプレート上の捕捉抗体に結合している)に検出抗体または抗体ペア(結合している酵素または他の検出可能な部分を有する)を結合させ、それにより2つの異なる抗体間で抗原「サンドイッチ」を形成させる。検出抗体上の検出可能な標識は、プレートに添加された元の試料中に存在する標的抗原の量に比例する発色シグナルを生成する。
工程1:捕捉抗体をプラスチックマイクロタイタープレートのウェル上に吸着させる(試
料は添加しない);
工程2:試験試料(例えばヒト血清)をプレートのウェルに、既にプレート上に結合している捕捉抗体への標的抗原の結合を可能とするために十分な条件下で添加し、それにより抗原をウェル中で保持させる;
工程3:標的抗原(既にプレート上の捕捉抗体に結合している)に検出抗体または抗体ペア(結合している酵素または他の検出可能な部分を有する)を結合させ、それにより2つの異なる抗体間で抗原「サンドイッチ」を形成させる。検出抗体上の検出可能な標識は、プレートに添加された元の試料中に存在する標的抗原の量に比例する発色シグナルを生成する。
抗原ダウン(antigen−down)免疫アッセイと称されることも多い代替的な実施形態において、分析物(抗体でない)を基板、例えばマイクロタイタープレート上にコートし、それを使用して試料中に見出される抗体に結合させる。試料を添加すると(例えばヒト血清)、プレート上の抗原が試料からの抗体(例えば、IgE)により結合され、次いでそれはウェル中で保持される。次に酵素、例えばセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)により標識された種特異的抗体(例えば、抗ヒトIgE抗体)を添加し、それはプレート上の抗原に結合している抗体に結合する。シグナルが大きければ、より多くの抗体が試料中に存在する。
別の実施形態において、免疫アッセイは、競合阻害フォーマットで構築することができる。競合阻害アッセイは、小さい分析物を計測するために使用されることが多い。それというのも、競合阻害アッセイは、標準的なELISAフォーマットにおいて使用されるような2つではなく1つの抗体の結合のみを要求するためである。連続競合阻害アッセイにおいては、試料およびコンジュゲートされた分析物をサンドイッチアッセイと同様の工程で添加する一方、古典的競合阻害アッセイにおいては、これらの試薬を同時に一緒にインキュベートする。
典型的な連続競合阻害アッセイフォーマットにおいて、捕捉抗体を基板、例えばマイクロタイタープレート上にコートする。試料を添加すると、捕捉抗体は試料から遊離分析物を捕捉する。次の工程において、検出可能な標識、例えば酵素または酵素基質により標識された既知量の分析物を添加する。標識分析物も、プレート上に吸着している捕捉抗体に結合しようとするが、標識分析物は試料からの事前に結合している分析物の存在により捕捉抗体への結合が阻害される。このことは、モノクローナルが試料からの未標識分析物に既に結合している場合、標識分析物はプレート上のモノクローナルにより結合されないことを意味する。試料中の未標識分析物の量は、標識分析物により生成されるシグナルに反比例する。シグナルが低ければ、より多くの未標識分析物が試料中に存在する。標準曲線は、未標識分析物スタンダードの段階希釈物を使用して構築することができる。次いで、サンドイッチELISAフォーマットにおいて行うのと同様に、後続の試料値を標準曲線から読取ることができる。古典的競合阻害アッセイフォーマットは、標識(コンジュゲートされた分析物)および未標識分析物(試料から)の同時添加を要求する。次いで、標識および未標識分析物の両方が、プレート上のモノクローナル捕捉抗体上の結合部位に同時に競合する。連続競合阻害アッセイフォーマットと同様に、発色シグナルは試料中の未標識標的分析物の濃度に反比例する。標識分析物の検出は、マイクロタイタープレートリーダ上で読み取ることができる。
マイクロタイタープレートに加え、免疫アッセイは、迅速試験、例えば家庭用妊娠試験として構成することもできる。マイクロタイタープレートアッセイと同様に、迅速試験は、抗原と反応する抗体を使用し、サンドイッチフォーマット、競合阻害フォーマット、および抗原ダウンフォーマットとして開発することができる。迅速試験について、抗体および抗原試薬は、多孔膜に結合させ、それは陽性試料と反応する一方、過剰な液体を膜の非
反応部分に導く。迅速免疫アッセイは、一般に2つの構成がある:試料をウェル中に簡易に装入し、結果を直ちに読み取るラテラルフロー試験;および試料をウェル中に装入し、ウェルを洗浄し、次いで最終的に分析物−検出可能な標識のコンジュゲートを添加し、結果を数分後に読み取ることを要求するフロースルー系。1つの試料をストリップまたはカセット毎に試験する。迅速試験は、マイクロタイタープレートアッセイよりも速く、試料処理をほとんど要求せず、より安価であることが多く、装置の使用なしで有/無の回答を生成する。しかしながら、迅速免疫アッセイは、プレートベース免疫アッセイほど感度も良くなく、それらは分析物を正確に定量するために使用することもできない。
反応部分に導く。迅速免疫アッセイは、一般に2つの構成がある:試料をウェル中に簡易に装入し、結果を直ちに読み取るラテラルフロー試験;および試料をウェル中に装入し、ウェルを洗浄し、次いで最終的に分析物−検出可能な標識のコンジュゲートを添加し、結果を数分後に読み取ることを要求するフロースルー系。1つの試料をストリップまたはカセット毎に試験する。迅速試験は、マイクロタイタープレートアッセイよりも速く、試料処理をほとんど要求せず、より安価であることが多く、装置の使用なしで有/無の回答を生成する。しかしながら、迅速免疫アッセイは、プレートベース免疫アッセイほど感度も良くなく、それらは分析物を正確に定量するために使用することもできない。
循環細胞中のFASの量を検出するために本発明において使用される好ましい技術は、高度に特異的なモノクローナル抗体を使用して試料抗原を検出するサンドイッチELISAである。サンドイッチELISA法は、以下の一般工程を含む:
1.既知量の捕捉抗体が結合している表面を調製し;
2.表面上のいかなる非特異的結合部位も(場合により)遮断し;
3.抗原含有試料を表面にアプライし;
4.未結合抗原が除去されるように表面を洗浄し;
5.結合した抗原に特異的に結合する一次(検出)抗体をアプライし;
6.一次抗体に特異的な酵素結合二次抗体をアプライし;
7.未結合抗体−酵素コンジュゲートが除去されるようにプレートを洗浄し;
8.酵素により検出可能な(例えば、発色または蛍光または電気化学)シグナルに変換される化学物質をアプライし;
9.吸光度または蛍光または電気化学シグナルを計測して抗原の存在および量を決定する。
1.既知量の捕捉抗体が結合している表面を調製し;
2.表面上のいかなる非特異的結合部位も(場合により)遮断し;
3.抗原含有試料を表面にアプライし;
4.未結合抗原が除去されるように表面を洗浄し;
5.結合した抗原に特異的に結合する一次(検出)抗体をアプライし;
6.一次抗体に特異的な酵素結合二次抗体をアプライし;
7.未結合抗体−酵素コンジュゲートが除去されるようにプレートを洗浄し;
8.酵素により検出可能な(例えば、発色または蛍光または電気化学)シグナルに変換される化学物質をアプライし;
9.吸光度または蛍光または電気化学シグナルを計測して抗原の存在および量を決定する。
代替的実施形態において、一次抗体(工程5)を酵素に結合させ;この実施形態において、酵素にコンジュゲートしている二次抗体の使用(工程6)は、一次抗体が酵素にコンジュゲートしている場合、必須ではない。しかしながら、二次抗体コンジュゲートの使用は、検出が望まれる全ての抗原についての酵素結合抗体を作出する高価なプロセスを回避する。他の抗体のFc領域に結合する酵素結合抗体を使用することにより、この同一の酵素結合抗体を種々の状況において使用することができる。サンドイッチELISAの主な利点は、粗製または不純試料を使用し、存在し得るあらゆる抗原に依然として選択的に結合する能力である。「捕捉」抗体の第1の層を用いない場合、試料中のあらゆるタンパク質(例として、血清タンパク質)がプレート表面に競合的に吸着し得、固定化される抗原の量を低下させる。
本発明の一実施形態において、固相基板、例えばマイクロタイタープレートまたはストリップは、捕捉抗体を基板の表面に固定または固定化するように処理する。固相の材料は、それが免疫アッセイにおいて使用される通常の固相の材料である限り、特に限定されない。そのような材料の例には、ポリマー材料、例えばラテックス、ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエンコポリマー、塩化ポリビニル、ポリビニルアセテート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、スチレン−メタクリレートコポリマー、ポリグリシジルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレートコポリマー、二フッ化ポリビニリデン(PVDF)、およびシリコーン;アガロース;ゼラチン;赤血球;ならびに無機材料、例えばシリカゲル、ガラス、不活性アルミナ、および磁気物質が含まれる。これらの材料は、単独で、またはそれらの2つ以上の組合せで使用することができる。
固相の形態は、固相が免疫アッセイにおいて使用される通常の固相の形態、例えば、マイクロタイタープレート、試験管、ビーズ、粒子、およびナノ粒子の形態である限り、特に限定されない。粒子には、磁気粒子、疎水性粒子、例えばポリスチレンラテックス、粒
子の表面上に親水性基、例えばアミノ基およびカルボキシル基を有するコポリマーラテックス粒子、赤血球およびゼラチン粒子が含まれる。固相は、好ましくは、マイクロタイタープレートまたはストリップ、例えばセル・シグナリング・テクノロジー・インコーポレイテッド(Cell Signaling Technology,Inc)から入手可能なものである。
子の表面上に親水性基、例えばアミノ基およびカルボキシル基を有するコポリマーラテックス粒子、赤血球およびゼラチン粒子が含まれる。固相は、好ましくは、マイクロタイタープレートまたはストリップ、例えばセル・シグナリング・テクノロジー・インコーポレイテッド(Cell Signaling Technology,Inc)から入手可能なものである。
捕捉抗体は、好ましくは、配列番号1〜5のペプチド配列の1つまたは複数の少なくとも一部に特異的に結合する本明細書に記載の1つまたは複数のモノクローナル抗FAS抗体である。マイクロタイタープレートまたはストリップが使用される場合、捕捉抗体は、ウェル内に固定化される。タンパク質を固相基板にコートおよび/または固定化する技術は当分野において公知であり、例えば、物理的吸着法、共有結合法、イオン結合法、またはそれらの組合せにより達成することができる。例えば、W.ルットマンら(W.Luttmann et al.)著、イムノロジー(Immunology)第4.3.1章(p.92〜94)、エルセビエ・インコーポレイテッド(Elsevier,Inc.)(2006年)およびそれに引用される参照文献参照。例えば、結合物質がアビジンまたはストレプトアビジンである場合、ビオチンが結合した固相を使用してアビジンまたはストレプトアビジンを固相に固定することができる。使用されるべき捕捉抗体、検出抗体および固相の量は、計測されるべき抗原、使用されるべき抗体、および固相のタイプなどに応じて好適に確立することもできる。マイクロタイタープレートを捕捉抗体によりコートするためのプロトコル、例として捕捉抗体の量を計算するツールおよび方法は、例えば、イムノケミストリー・テクノロジーズ・エルエルシー(Immunochemistry Technologies,LLC)(ブルーミントン、ミネソタ)およびメソ・スケール・ダイアグノスティクス・エルエルシー(Meso Scale Diagnostics,LLC)(ゲイザーズバーグ、メリーランド)についてのウェブサイトに記載されている。
検出抗体は、任意の抗FAS抗体であり得る。抗FAS抗体は、例えば、セル・シグナリング・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Cell Signaling Technologies,Inc.)、サンタ・クルズ・バイオテクノロジー(Santa
Cruz Biotechnology)、EMDバイオサイエンスズ(EMD Biosciences)などから市販されている。検出抗体は、配列番号1〜5の1つまたは複数に特異的な本明細書に開示の抗FAS抗体でもあり得る。一実施形態において、検出抗体は、検出可能な標識、または酵素と直接コンジュゲートしていてよい。検出抗体が検出可能な標識とも酵素ともコンジュゲートしていない場合、検出抗体に特異的に結合する標識二次抗体が含まれる。そのような検出抗体「ペア」は、例えば、セル・シグナリング・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Cell Signaling Technologies,Inc)から市販されている。
Cruz Biotechnology)、EMDバイオサイエンスズ(EMD Biosciences)などから市販されている。検出抗体は、配列番号1〜5の1つまたは複数に特異的な本明細書に開示の抗FAS抗体でもあり得る。一実施形態において、検出抗体は、検出可能な標識、または酵素と直接コンジュゲートしていてよい。検出抗体が検出可能な標識とも酵素ともコンジュゲートしていない場合、検出抗体に特異的に結合する標識二次抗体が含まれる。そのような検出抗体「ペア」は、例えば、セル・シグナリング・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Cell Signaling Technologies,Inc)から市販されている。
抗体を検出可能な標識により標識する技術は、当分野において十分確立されている。本明細書に使用される用語「検出可能な標識」は、分光光度的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的手段により検出可能な組成物を指す。検出可能な標識は、例えば、放射性同位体、蛍光化合物、化学発光化合物、酵素、および酵素補因子、または当分野において公知の任意の他の標識からなる群から選択することができる。例えば、ゾラ(Zola)著、モノクローナル抗体:技術マニュアル(Monoclonal Antibodies:A Manual of Techniques)、p.147〜158(CRCプレス・インコーポレイテッド(CRC Press,Inc.)1987年)参照。検出可能な標識は、対象抗体に結合させることができ、アッセイ装置の利用可能性および適合可能な免疫アッセイ手順により定められることが多い種々の方法の使用の要求に合致するように選択される。適切な標識には、限定されるものではないが、放射性核種、酵素(例えば、アルカリホスファターゼ、セイヨウワサビペルオキシダーゼ、ルシフェラー
ゼ、またはβ−ガラクトシダーゼ)、蛍光部分またはタンパク質(例えば、フルオレセイン、ローダミン、フィコエリスリン、GFP、またはBFP)、または発光部分(例えば、エビデント・テクノロジーズ(Evident Technologies)、トロイ、ニューヨークにより供給されるエビドット(Evidot)(登録商標)量子ドットまたはクアンツム・ドット・コーポレイション(Quantum Dot Corporation)、パロアルト、カリフォルニアにより供給されるQドット(Qdot)(商標)ナノ粒子)が含まれる。
ゼ、またはβ−ガラクトシダーゼ)、蛍光部分またはタンパク質(例えば、フルオレセイン、ローダミン、フィコエリスリン、GFP、またはBFP)、または発光部分(例えば、エビデント・テクノロジーズ(Evident Technologies)、トロイ、ニューヨークにより供給されるエビドット(Evidot)(登録商標)量子ドットまたはクアンツム・ドット・コーポレイション(Quantum Dot Corporation)、パロアルト、カリフォルニアにより供給されるQドット(Qdot)(商標)ナノ粒子)が含まれる。
好ましくは、本発明のサンドイッチ免疫アッセイは、固相上の捕捉抗体−抗原−検出抗体複合体の形成後、検出抗体に結合している標識二次抗体を計測する工程を含む。標識物質を計測する方法は、標識物質のタイプに応じて適切に選択することができる。例えば、標識物質が放射性同位体である場合、慣用的に公知の装置、例えばシンチレーションカウンタを使用することにより放射性を計測する方法を使用することができる。標識物質が蛍光物質である場合、慣用的に公知の装置、例えばルミノメータを使用することにより蛍光を計測する方法を使用することができる。
標識物質が酵素である場合、酵素基質を酵素と反応させることにより発光または発色を計測する方法を使用することができる。酵素に使用することができる基質には、慣用的に公知の発光基質、比色基質などが含まれる。アルカリホスファターゼが酵素として使用される場合、その基質には、化学発光基質、例えばCDP−スター(CDP−star)(登録商標)(4−クロロ−3−(メトキシスピロ(1,2−ジオキセタン−3,2’−(5’−クロロ)トリシクロ[3.3.1.1.−sup.3.7]デカン)−4−イル)二ナトリウムフェニルホスフェート)およびCSPD(登録商標)(3−(4−メトキシスピロ(1,2−ジオキセタン−3,2−(5’−クロロ)トリシクロ[3.3.1.1.sup.3.7]−デカン)−4−イル)二ナトリウムフェニルホスフェート)および比色基質、例えばp−ニトロフェニルホスフェート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−リン酸(BCIP)、4−ニトロブルーテトラゾリウムクロリド(NBT)、ならびにヨードニトロテトラゾリウム(INT)が含まれる。これらの発光または比色基質は、慣用的に公知の分光光度計、ルミノメータなどにより検出することができる。
一実施形態において、検出可能な標識は、量子ドット(例えば、エビデント・テクノロジーズ(Evident Technologies)、トロイ、ニューヨークにより供給されるエビドット(Evidot)(登録商標)量子ドットまたはクアンツム・ドット・コーポレイション(Quantum Dot Corporation)、パロアルト、カリフォルニアにより供給されるQドット(Qdot)(商標)ナノ粒子)を含む。タンパク質、例として抗体を量子ドットにより標識するための技術は、公知である。例えば、ゴールドマンら(Goldman et al.)著、フィジカ・ステータス・ソリジ(Phys.Stat.Sol.)、第229巻(1):p.407〜14(2002年);ズドルブノワら(Zdobnova et al.)著、ジャーナル・オブ・バイオメディカル・オプティクス(J.Biomed.Opt.)、第14巻(2):p.021004(2009年);ラオら(Lao et al.)著、JACS、第128巻(46):p.14756〜14757(2006年);マットウシら(Mattoussi et al.)著、JACS、第122巻(49):p.12142〜12150(2000年);およびメイソンら(Mason et al.)著、メソッズ・イン・モレキュラー・バイオロジー:ナノバイオテクノロジー・プロトコルズ(Methods in Molecular Biology:NanoBiotechnology Protocols)第303巻:p.35〜50(スプリンガー・プロトコルズ(Springer Protocols)、2005年)参照。量子ドット抗体標識キットは、例えば、インビトロジェン(Invitrogen)(カールズバッド、カリフォルニア)およびミリポア(Millipore)(ビルリカ、マサチューセッツ)から市販され
ている。
ている。
本発明のサンドイッチ免疫アッセイは、1つまたは複数の洗浄工程を含み得る。洗浄により、未反応試薬を除去することができる。例えば、固相がマイクロタイターウェルのストリップを含む場合、洗浄物質または緩衝液をそれぞれの工程後にウェルと接触させる。使用することができる洗浄物質の例には、2−[N−モルホリノ]エタンスルホン酸緩衝液(MES)、またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)などが含まれる。緩衝液のpHは、好ましくは、約pH6.0から約pH10.0である。緩衝液は、洗浄剤または界面活性剤、例えばツイーン(Tween)20を含有し得る。
サンドイッチ免疫アッセイは、免疫アッセイに典型的な条件下で実施することができる。免疫アッセイに典型的な条件は、pHが約6.0から10.0であり、温度が約30から45℃である条件を含む。pHは、緩衝液、例えば、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、トリエタノールアミン塩酸塩緩衝液(TEA)、Tris−HCl緩衝液などにより調節することができる。緩衝液は、通常の免疫アッセイにおいて使用される成分、例えば、界面活性剤、保存剤および血清タンパク質を含有し得る。各工程のそれぞれにおいて各成分を接触させる時間は、好適には、計測されるべき抗原、使用されるべき抗体、および固相のタイプなどに応じて確立することができる。
キット
本発明の方法において使用される材料は、周知の手順に従って生成されるキットの調製に好適である。したがって、本発明は、予後診断アウトカムまたは治療への応答を予測するために開示遺伝子の発現を定量するための遺伝子特異的または遺伝子選択的プローブおよび/またはプライマーが含まれ得る薬剤を含むキットを提供する。そのようなキットは、腫瘍試料、特に固定パラフィン包埋組織試料からのRNAの抽出のための試薬および/またはRNA増幅のための試薬を場合により含有し得る。さらに、キットは、試薬を本発明の方法におけるそれらの使用に関する識別記載またはラベルまたは説明書とともに場合により含み得る。キットは、それぞれ本方法において利用される種々の試薬(典型的には濃縮形態)の1つまたは複数とともに容器(例として、本方法の自動化実施における使用に好適なマイクロタイタープレート)、例として、例えば、既製マイクロアレイ、緩衝液などを含み得る。
本発明の方法において使用される材料は、周知の手順に従って生成されるキットの調製に好適である。したがって、本発明は、予後診断アウトカムまたは治療への応答を予測するために開示遺伝子の発現を定量するための遺伝子特異的または遺伝子選択的プローブおよび/またはプライマーが含まれ得る薬剤を含むキットを提供する。そのようなキットは、腫瘍試料、特に固定パラフィン包埋組織試料からのRNAの抽出のための試薬および/またはRNA増幅のための試薬を場合により含有し得る。さらに、キットは、試薬を本発明の方法におけるそれらの使用に関する識別記載またはラベルまたは説明書とともに場合により含み得る。キットは、それぞれ本方法において利用される種々の試薬(典型的には濃縮形態)の1つまたは複数とともに容器(例として、本方法の自動化実施における使用に好適なマイクロタイタープレート)、例として、例えば、既製マイクロアレイ、緩衝液などを含み得る。
本発明により提供される方法は、全体または一部を自動化することもできる。本発明は、本発明のFAS抗体を使用する免疫アッセイを実施するためのキットをさらに提供する。
本発明の全ての態様は、例えば、高いピアソン相関係数により証明されるとおり、開示遺伝子(例えば、GPEPまたはFASからの1つまたは複数の遺伝子)と同時発現される限定数の追加の遺伝子が、開示遺伝子に加え、および/またはそれに代えて予後診断または予測試験に含まれるように実施することもできる。
本発明を以下の非限定的な実施例によりさらに説明する。
(実施例)
実施例1.試験の設計
前臨床試験を設計して、早期病期(リンパ節陰性)乳癌を有する患者についてのアウトカムを予測することによりFASアッセイの診断優位性を示した。特に、この試験は、FASスコアによりリンパ節陽性と正確に診断されたが、早期に形態学的方法によりリンパ節陰性と分類された乳癌症例の比率を推定するように設計された。アッセイの感度についても、形態学的方法によりリンパ節陰性と正確に分類された症例に対してFASスコアにより不正確に診断された症例の比率を評価することにより決定した。
(実施例)
実施例1.試験の設計
前臨床試験を設計して、早期病期(リンパ節陰性)乳癌を有する患者についてのアウトカムを予測することによりFASアッセイの診断優位性を示した。特に、この試験は、FASスコアによりリンパ節陽性と正確に診断されたが、早期に形態学的方法によりリンパ節陰性と分類された乳癌症例の比率を推定するように設計された。アッセイの感度についても、形態学的方法によりリンパ節陰性と正確に分類された症例に対してFASスコアにより不正確に診断された症例の比率を評価することにより決定した。
非転移(NMまたはMO;良好アウトカム)または転移(MlまたはM2;不良アウトカム)の既知のフォローアップアウトカムを有する陰性リンパ節生検を有する症例について、形態学的方法およびFASアッセイの両方により診断した。選択された集団がアウトカムに関して周知であるため、M対NMの比率が設計パラメータとみなされることを要した。
全ての試験症例MおよびNMを、形態学的方法により事前に診断した。形態学的方法が事前にM症例を外したため、(M)症例が繰り返しの形態学的診断に基づき非形態学的として分類される確率は極めて低いと仮定された。
実施例2.患者集団および標本選択
試験は、ホルマリン固定パラフィン包埋された、1980〜1985年の間に患者から最初に得られた乳房の浸潤性(侵襲性)乳管癌(IDC:invasive ductal carcinoma)の360症例からなるものであった。全ての患者は、転移癌(不良アウトカム)のエビデンスを示さない6つ以上の切除リンパ節を特徴とするリンパ節生検または切除を有したはずである。乳頭癌、膠様癌、髄様癌および非浸潤性(非侵襲性)癌を有する患者は除外した。
試験は、ホルマリン固定パラフィン包埋された、1980〜1985年の間に患者から最初に得られた乳房の浸潤性(侵襲性)乳管癌(IDC:invasive ductal carcinoma)の360症例からなるものであった。全ての患者は、転移癌(不良アウトカム)のエビデンスを示さない6つ以上の切除リンパ節を特徴とするリンパ節生検または切除を有したはずである。乳頭癌、膠様癌、髄様癌および非浸潤性(非侵襲性)癌を有する患者は除外した。
患者集団は、一集団当たり180人の患者の2つの群を表した。第1の集団(A)は、全ての患者が形態学的パラメータを介して正確に分類された上記患者群のサブ集団からなるものであった(例えば、患者の医療記録などにより確認されるとおり、5年時点におけるそれぞれの患者が、無病で生存している)。これらのタイプの患者は、良好アウトカム患者集団と分類した。第2(B)のサブ集団は、乳癌が診断された時点において正確に分類されたが、最初の診断から5年以内に転移イベントを有するに至った患者からなるものであった。これが、二重盲検多施設(3つの施設、I、IIおよびIII)前臨床試験における合計360人の患者であった。
外科病理スライドおよび報告の再検討を、腫瘍サイズおよびグレードを決定および記録するために実施した。外科病理報告に列記された最大腫瘍直径の記録に加え、顕微鏡スライド上の連続腫瘍の最大直径の計測も提供した。腫瘍は、修正スカルフ−ブルーム−リチャードソン(Scarff−Bloom−Richardson)系に従ってグレード分類された。修正グレード分類系は、ノッティンガム(Nottingham)系とも呼ばれる。この系においては、乳癌の細胞および組織構造を組織病理学的に試験して、癌がいかに侵攻性かを決定する。試験は、癌のグレードを決定する場合、3つの特徴の観察を含む:(a)細胞有糸分裂の頻度(細胞分裂の速度)、(b)細管形成(細管構造からなる癌の割合)、および(c)核多形性(細胞サイズおよび均一性の変化)。これらの特徴のそれぞれに、1から3の範囲のスコアを割り当てる(1はより緩慢な細胞成長を示し、3はより迅速な細胞成長を示す)。次いで、細胞特徴のそれぞれのスコアを一緒に足して3から9の範囲の最終合計とする。3、4、または5の最終合計を有する腫瘍をグレードI腫瘍(高分化型)とみなす。6または7の合計をグレードII腫瘍(中分化型)とみなし、8または9の合計をグレードIII腫瘍(低分化型)である。グレードをグレードI(スコア3〜5);グレードII(スコア6〜7)およびグレードIII(スコア8〜9)として報告した。
予後診断記録される追加の形態学的特徴には、原発性腫瘍治療法タイプ(放射線照射を有するまたは有しない腫瘍摘出手術と乳腺切除術)、切除端の状態、皮膚、乳頭またはリンパ管侵襲のエビデンスが含まれ、存在する場合には上皮内成分の程度の決定も含まれた。
浸潤性癌の細胞区域から採取された代表的な5ミクロン(μm)組織切片を、FAS発現の損失またはFASの低い核発現について分析した。全ての症例を、FASのスコアリング法の結果としての陽性または陰性である細胞の割合として記録した。全ての結果を、プロトコルにおいて提供される症例報告書で報告した。それぞれの試料は、利用可能な以下の腫瘍マーカデータを有した:エストロゲンおよびプロゲステロン受容体、ダコ・ハーセプト・テスト(Dako HERcept Test)(商標)HER−2/neu分析、カテプシンD、および利用可能な症例において、DNA倍数性分析(イメージ分析のフローサイトメトリのいずれかによる)。
試験に生じた全ての症例について、最低5年間の臨床フォローアップを記録した。それぞれの症例について、5年時におけるフォローアップを(a)生存、健康および無病;(b)生存、再発病;(c)疾患により死亡;(d)再発のエビデンスなしの他の原因により死亡として記録した。再発病を有する患者について、再発を判定する方法(生検による確定診断と他の方法)および疾患による死亡を判定する方法(解剖または解剖なし)も記録した。
実施例3.材料
360の乳癌症例に対するアッセイを実施するために必要な全ての供給品、本発明のFAS検出キットならびに全ての一次および二次試薬を2つの施設の試験者に提供した。侵襲性(浸潤性)乳癌を特徴とする選択された腫瘍リッチ組織ブロックを有する厚さ4ミクロン(μm)の10枚のパラフィン切片も提供した。
360の乳癌症例に対するアッセイを実施するために必要な全ての供給品、本発明のFAS検出キットならびに全ての一次および二次試薬を2つの施設の試験者に提供した。侵襲性(浸潤性)乳癌を特徴とする選択された腫瘍リッチ組織ブロックを有する厚さ4ミクロン(μm)の10枚のパラフィン切片も提供した。
試験者は、原発性腫瘍に対して形態学的予後診断分析を実施し、リンパ節陰性状態を確認し、エストロゲンおよびプロゲステロン受容体状態を得、記録した。試験者は、それぞれの患者についてプロトコルに従って臨床アウトカム分析も確認した。
全ての考えられる陽性および陰性解釈を反映する対照スライドを提供した。
熟練度評価も実施し、それはFAS状態が既に決定された3つの施設(熟練度のみ)における20個の試料を含んだ。
熟練度評価も実施し、それはFAS状態が既に決定された3つの施設(熟練度のみ)における20個の試料を含んだ。
実施例4.統計的分析およびアウトカム
発現のFAS損失のスコアリングの結果を、臨床アウトカムに対する多変数分析および前臨床試験に含まれる他の症例について決定された他の予後診断マーカ分析を使用して分析した。多変数分析は、ロジスティック回帰およびコックス回帰(比例ハザード)モデルの両方を使用して行った。
発現のFAS損失のスコアリングの結果を、臨床アウトカムに対する多変数分析および前臨床試験に含まれる他の症例について決定された他の予後診断マーカ分析を使用して分析した。多変数分析は、ロジスティック回帰およびコックス回帰(比例ハザード)モデルの両方を使用して行った。
この統計的分析の目的は、慎重な形態学的方法によって全て良好と分類された症例に基づき早期病期乳癌を有する患者のアウトカムをFASが予測し得るか否かを評価することであった。形態学的方法により不良と分類された症例は、本試験に含めなかった。
試験に利用可能な症例の集団において、実際に約70%がフォローアップにより決定された良好アウトカムを有した。しかし、症例の30%は不良アウトカムを有し、したがって、形態学的方法によって不正確に分類された。全ての利用可能な症例から、360症例をランダムに選択し、180症例がフォローアップにおける不良アウトカムを有し、180症例がフォローアップにおける良好アウトカムを有するという制限を付けた。
これらのデータは、以下の主要な質問に回答することを意図した:(1)FASは形態学的方法により誤診される不良アウトカム症例を正確に分類し得るか;および(2)FASは形態学的方法により良好と正確に分類された症例と一致するか?
分析は、FAS計測スコアが形態学的方法により誤診された30%の不良アウトカムの
72%を正確に分類することを示した(または30%のうち23%)。同様に、FAS計測スコアは、形態学的方法により良好アウトカムと正確に分類された70%の90%を正確に分類した(または70%のうちの61%)。
分析は、FAS計測スコアが形態学的方法により誤診された30%の不良アウトカムの
72%を正確に分類することを示した(または30%のうち23%)。同様に、FAS計測スコアは、形態学的方法により良好アウトカムと正確に分類された70%の90%を正確に分類した(または70%のうちの61%)。
この報告において分析されたデータは、既知の不良アウトカムを有する180症例および既知の良好アウトカムを有する180症例からなるものであった。全360症例は、医師団により最初に病期Iと分類された女性のものであった。形態学的方法により不良と分類された症例は利用可能でなかった。
患者の年齢は、潜在的危険因子として利用可能であったが、予測改善の寄与において全く有意でない因子であった。それぞれの症例について、FASスコア以外の利用可能な唯一の情報は、病期Iとしての最初の分類後に不良アウトカムが見出されるかどうかであった。
症例を表2および3に示されるスコアリング法に従ってFAS発現に従って分類した。それぞれの標本について二重分類系を使用し、核染色強度を最初に列記し、次いで染色された細胞の陽性度パーセントを2番目に列記する。
実施例5.複数施設からの症例分類
最初の20症例についてのデータを表4〜6に示す。それぞれの症例材料を3つの施設、施設I、施設IIおよび施設IIIにおいて試験した。本分析のため、3つの施設からのスコアを最初に別個の染色強度および陽性度パーセントスコアに分けた。別個のスコアを3つの施設にわたり、染色強度および陽性度パーセント平均スコアに平均化した。それぞれの標本について二重分類系を使用し、核染色強度を最初に列記し、次いで染色された細胞の陽性度パーセントを2番目に列記する。
最初の20症例についてのデータを表4〜6に示す。それぞれの症例材料を3つの施設、施設I、施設IIおよび施設IIIにおいて試験した。本分析のため、3つの施設からのスコアを最初に別個の染色強度および陽性度パーセントスコアに分けた。別個のスコアを3つの施設にわたり、染色強度および陽性度パーセント平均スコアに平均化した。それぞれの標本について二重分類系を使用し、核染色強度を最初に列記し、次いで染色された細胞の陽性度パーセントを2番目に列記する。
良好アウトカム群における3症例は、施設の1つについての値を有さなかった。これらを2つの施設のみにわたり平均化した。これは、3.5の平均スコアを占める一方、全ての他のスコアは3番目のものにより変化する。
実施例6.判別分析(DA:discriminant analysis)およびロジスティック回帰(LR:logistic regression)
本試験において含まれる統計的分析は、いくつかの因子の考察を含んだ。第1に、施設間の一致を試験した。一致の単純相関およびカッパスコアを使用して施設間の一致度を試
験した。分析は、一致があまり十分でないことを示した。それぞれの施設内の陽性度と強度との一致はかなり高かったが(0.5範囲の相関)、施設間の一致はかなり低かった(0.2から0.3範囲の相関)。施設IおよびIIIは、施設IIよりも互いにより一致した。結果として、3つの施設にわたる平均強度および陽性度スコアを使用することが決定された。3症例について、1つの施設からデータが欠落していた。それらについては残りの2つの施設から平均を計算した。少なくとも2つの施設からのデータが常に利用可能であった。平均スコアは、正確な分類の確率をかなり増加させた。
本試験において含まれる統計的分析は、いくつかの因子の考察を含んだ。第1に、施設間の一致を試験した。一致の単純相関およびカッパスコアを使用して施設間の一致度を試
験した。分析は、一致があまり十分でないことを示した。それぞれの施設内の陽性度と強度との一致はかなり高かったが(0.5範囲の相関)、施設間の一致はかなり低かった(0.2から0.3範囲の相関)。施設IおよびIIIは、施設IIよりも互いにより一致した。結果として、3つの施設にわたる平均強度および陽性度スコアを使用することが決定された。3症例について、1つの施設からデータが欠落していた。それらについては残りの2つの施設から平均を計算した。少なくとも2つの施設からのデータが常に利用可能であった。平均スコアは、正確な分類の確率をかなり増加させた。
判別分析およびロジスティック回帰
判別分析およびロジスティック回帰を両方使用して症例を分類した。判別分析(DA)およびロジスティック回帰(LR)の両方は、症例スコアをもたらし、それを群メンバシップの推定確率に変化させる。ここで2つの群は、良好アウトカムおよび不良アウトカムである。この2つの方法により、群メンバシップのわずかに異なる確率を得たが、不良および良好への360症例の実質的に同一の分類を得た。異なる仮定を有する他の方法、例えば、クラスター分析およびファジー分割によっても極めて類似の結果を得た。
判別分析およびロジスティック回帰を両方使用して症例を分類した。判別分析(DA)およびロジスティック回帰(LR)の両方は、症例スコアをもたらし、それを群メンバシップの推定確率に変化させる。ここで2つの群は、良好アウトカムおよび不良アウトカムである。この2つの方法により、群メンバシップのわずかに異なる確率を得たが、不良および良好への360症例の実質的に同一の分類を得た。異なる仮定を有する他の方法、例えば、クラスター分析およびファジー分割によっても極めて類似の結果を得た。
ランダムに分割されたデータに基づく判別分析のため、データを元のデータセットのそれぞれ約半分の2つのセットにランダムに分割した。DAおよびLRパラメータをデータの一方の半分に基づき計算し、それを使用してデータの他方の半分の分類を予測した。分割および完全データ分析間の一致は極めて密接であった。
確率の計算
FAS計測スコアが不良および良好アウトカムを正確に分類する確率を決定するための計算を実施した。利用可能なデータセットは、形態学的方法が既に良好と識別した症例のみを含有した。したがって、得られる確率はそのような症例に限定される。統計パッケージ上で工程2と組み合わせるこの工程において、群メンバシップの確率を使用して症例を良好または不良と予測(または分類)し、それぞれの症例について予測された群メンバシップをもたらす。予測された群メンバシップは、実際の群メンバシップと2×2分割表中でクロス分類することができる。
FAS計測スコアが不良および良好アウトカムを正確に分類する確率を決定するための計算を実施した。利用可能なデータセットは、形態学的方法が既に良好と識別した症例のみを含有した。したがって、得られる確率はそのような症例に限定される。統計パッケージ上で工程2と組み合わせるこの工程において、群メンバシップの確率を使用して症例を良好または不良と予測(または分類)し、それぞれの症例について予測された群メンバシップをもたらす。予測された群メンバシップは、実際の群メンバシップと2×2分割表中でクロス分類することができる。
結果から、以下の誤分類の確率(「P」)を推定した:
P[FASが不良アウトカム予測|良好アウトカム群]=23/180=0.128
P[FASが良好アウトカム予測|不良アウトカム群]=42/180=0.233
逆方向の条件付き確率は、あるFAS計測スコア試験結果を考慮してアウトカムの確率を推定する:
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=157/(157+42)=0.788P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=138/(138+23)=0.857
試料は、良好アウトカムを有する180症例および不良アウトカムを有する180症例(50%の良好、50%の不良)を正確に含有するが、実際の集団は、およそ70%の良好アウトカムおよび30%の不良アウトカムを含有した。集団調整された逆方向の条件付き確率は以下のとおりであった:
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=0.61/0.68=0.90
P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=0.23/0.32=0.72
これらの結果は、FAS計測スコアが形態学的方法と、それらが正確である場合に一致することを示す。FASは、良好アウトカム症例の87%について良好アウトカムを予測した。形態学的方法は、症例の100%について良好と予測した。それというのも、これらが本試験に含まれる唯一の症例であるためである。結果は、FAS計測スコアが形態学的方法と、それらが誤っている場合に不一致であることも示す。結果的に、FAS計測スコアは、形態学的方法が良好と誤診した全ての不良アウトカム症例の76.7%を正確に分類する。
P[FASが不良アウトカム予測|良好アウトカム群]=23/180=0.128
P[FASが良好アウトカム予測|不良アウトカム群]=42/180=0.233
逆方向の条件付き確率は、あるFAS計測スコア試験結果を考慮してアウトカムの確率を推定する:
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=157/(157+42)=0.788P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=138/(138+23)=0.857
試料は、良好アウトカムを有する180症例および不良アウトカムを有する180症例(50%の良好、50%の不良)を正確に含有するが、実際の集団は、およそ70%の良好アウトカムおよび30%の不良アウトカムを含有した。集団調整された逆方向の条件付き確率は以下のとおりであった:
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=0.61/0.68=0.90
P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=0.23/0.32=0.72
これらの結果は、FAS計測スコアが形態学的方法と、それらが正確である場合に一致することを示す。FASは、良好アウトカム症例の87%について良好アウトカムを予測した。形態学的方法は、症例の100%について良好と予測した。それというのも、これらが本試験に含まれる唯一の症例であるためである。結果は、FAS計測スコアが形態学的方法と、それらが誤っている場合に不一致であることも示す。結果的に、FAS計測スコアは、形態学的方法が良好と誤診した全ての不良アウトカム症例の76.7%を正確に分類する。
分類確率に基づくカットオフのスコアリングの開発
統計的に、P[良好]>0.5の場合はいつでも、症例が良好として分類される。この基準により、表7に示されるとおりロジスティック回帰に基づくカットオフ点を得る。データは、表2〜3に概説されるスコアリング系および表4〜6のデータに基づき、癌患者についての上皮、乳管および炎症細胞ならびに正常組織についての上皮および乳管成分の全てについての二重スコアを含む。
統計的に、P[良好]>0.5の場合はいつでも、症例が良好として分類される。この基準により、表7に示されるとおりロジスティック回帰に基づくカットオフ点を得る。データは、表2〜3に概説されるスコアリング系および表4〜6のデータに基づき、癌患者についての上皮、乳管および炎症細胞ならびに正常組織についての上皮および乳管成分の全てについての二重スコアを含む。
DAおよびLRにより、わずかに異なるカットオフを得る。DAは、LRよりも症例を良好と分類する傾向が強い。
Her−2/neuおよびエストロゲン受容体試験との比較
これらの2つの試験からの結果を、実際の群メンバシップとクロス集計し、LRにおける予測因子の項としても含めた。
Her−2/neuおよびエストロゲン受容体試験との比較
これらの2つの試験からの結果を、実際の群メンバシップとクロス集計し、LRにおける予測因子の項としても含めた。
これらの試験は、いずれも、平均FASスコアの正確な分類確率には達しず、LRモデルにおける追加の条件として有用ではなかった。HER−2/neuは、有意ではなく、ER(エストロゲン受容体)は、実際には逆効果であり、正確な分類確率を顕著に低減させた。
全ての症例の判別分析
判別分析は、対象を2つ以上の非重複集団に分類するために使用される多変数統計的技術である。慣用の判別分析において、対象の既知の群メンバシップを使用してスコア変数の線形関数を導出して群メンバシップの予測を最適化する。判別関数のスコアから、群メンバシップの確率を導出することができる。クラスタリングおよびロジスティック回帰は、それぞれの症例について群メンバシップの確率も計算する代替的方法である。これらは、判別分析において得られるものとは異なる。
判別分析は、対象を2つ以上の非重複集団に分類するために使用される多変数統計的技術である。慣用の判別分析において、対象の既知の群メンバシップを使用してスコア変数の線形関数を導出して群メンバシップの予測を最適化する。判別関数のスコアから、群メンバシップの確率を導出することができる。クラスタリングおよびロジスティック回帰は、それぞれの症例について群メンバシップの確率も計算する代替的方法である。これらは、判別分析において得られるものとは異なる。
FAS試験において、2つの集団、不良(アウトカム)および良好(アウトカム)が存在した。したがって、判別分析は、2つの確率を計算する。
1.P[不良アウトカム]は、症例が不良アウトカム群に属する推定確率である。
2.P[良好アウトカム]は、症例が良好アウトカム群に属する推定確率である。
したがって、P[不良アウトカム]+P[良好アウトカム]=1である。
1.P[不良アウトカム]は、症例が不良アウトカム群に属する推定確率である。
2.P[良好アウトカム]は、症例が良好アウトカム群に属する推定確率である。
したがって、P[不良アウトカム]+P[良好アウトカム]=1である。
P[不良アウトカム]>P[良好アウトカム]である場合、すなわち、P[不良アウトカム]>0.5である場合、症例は、不良アウトカム群に属すると予測され、その逆も同様である。変数「予測群」は、群メンバシップに関する判別分析の予測である。
全360症例についての式は、二次回帰式を想起させる。本質的には、それぞれの症例について、良好および不良群についての群スコアを計算する。群スコアについてのこれらの式をそれぞれDist[良好]およびDist[不良]として与える。
Dist[良好]=60.7262835−14.779283*平均強度+4.97420821*平均強度^2−22.42291*平均陽性度+5.94409261平均陽性度^2−5.2174324*平均強度*平均陽性度
Dist[不良]=37.8423625−10.183222*平均強度+4.97420821*平均強度^2−19.098415*平均陽性度+5.94409261平均陽性度^2−5.2174324*平均強度*平均陽性度
スコアを使用して群メンバシップの確率を計算する:
P[良好]=exp{−0.5*Dist[良好]}/P[合計]
P[不良]=exp{−0.5*Dist[不良]}/P[合計]
ここで、
P[合計]=exp{−0.5*Dist[良好]}+exp{−0.5*Dist[不良]}
表8は、良好アウトカム群の対象1および2ならびに不良アウトカム群の対象181および182についての結果を示す。
Dist[良好]=60.7262835−14.779283*平均強度+4.97420821*平均強度^2−22.42291*平均陽性度+5.94409261平均陽性度^2−5.2174324*平均強度*平均陽性度
Dist[不良]=37.8423625−10.183222*平均強度+4.97420821*平均強度^2−19.098415*平均陽性度+5.94409261平均陽性度^2−5.2174324*平均強度*平均陽性度
スコアを使用して群メンバシップの確率を計算する:
P[良好]=exp{−0.5*Dist[良好]}/P[合計]
P[不良]=exp{−0.5*Dist[不良]}/P[合計]
ここで、
P[合計]=exp{−0.5*Dist[良好]}+exp{−0.5*Dist[不良]}
表8は、良好アウトカム群の対象1および2ならびに不良アウトカム群の対象181および182についての結果を示す。
症例1、2、および182について確認することができるとおり、実際の群メンバシップ変数「群」は「予測群」と一致し、したがって、それらは、良好、良好および不良アウトカムとそれぞれ正確に分類される。症例181は、「群」と「予測群」との間の相違を示し、誤分類を表す。
実際の「群」メンバシップ対「予測群」のクロス分類の結果を表9に示す。この表は、判別分析が180の不良アウトカム症例の138を正確に分類したが、42を良好アウトカムと診断したことを示す。これは、23.3%の偽陰性率である。良好アウトカム症例のうち、判別分析は、157を正確に予測し、偽陽性は23であり、12%のエラー率である。全エラー率は、360のうちの65または18.1%である。
検者内信頼性のカッパ係数は0.599639であり、標準誤差は0.040286であり、それはかなり高く、統計的に有意である。
この表から、以下の誤分類の確率を推定することができる:
P[FASが不良アウトカム予測|良好アウトカム群]=23/180=0.128
P[FASが良好アウトカム予測|不良アウトカム群]=42/180=0.233
完全な推定分類確率を表10に示す:
この表から、以下の誤分類の確率を推定することができる:
P[FASが不良アウトカム予測|良好アウトカム群]=23/180=0.128
P[FASが良好アウトカム予測|不良アウトカム群]=42/180=0.233
完全な推定分類確率を表10に示す:
逆方向の条件付き確率は、あるFAS試験結果を考慮してアウトカムの確率を推定する:
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=157/(157+42)=0.788P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=138/(138+23)=0.857
試料は、良好アウトカムを有する180症例および不良アウトカムを有する180症例(50%の良好、50%の不良を正確に含有した。これらの確率は、良好および不良アウトカムの試料比率が集団比率を反映するとの仮定に基づく。
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=157/(157+42)=0.788P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=138/(138+23)=0.857
試料は、良好アウトカムを有する180症例および不良アウトカムを有する180症例(50%の良好、50%の不良を正確に含有した。これらの確率は、良好および不良アウトカムの試料比率が集団比率を反映するとの仮定に基づく。
試料は、形態学的方法が全部良好と分類した集団から採取した。この集団は、約30%の不良アウトカムを含有した。したがって、FAS分類の成功を推定するため、分類確率を、試料確率から集団における確率(70%の良好、30%の不良)にそれに応じて推定確率を乗じることにより調整しなければならない。例えば、0.767*0.3=0.23=P[FASが症例を不良と分類し、その症例が、実際に集団における不良アウトカムを有する]。これにより、以下の確率の調整表を得る。
調整された逆方向の条件付き確率は、以下のとおりである:
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=0.61/0.68=0.90
P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=0.23/0.32=0.72
これらの確率は、形態学的方法により良好と識別された症例のみを含有する集団において、FAS試験の良好結果は、症例が実際に良好である確率0.90をもたらすことを示す。同様に、FAS試験の不良結果は、症例が実際に不良である確率0.72をもたらす。
P[良好アウトカム|FAS良好アウトカム]=0.61/0.68=0.90
P[不良アウトカム|FAS不良アウトカム]=0.23/0.32=0.72
これらの確率は、形態学的方法により良好と識別された症例のみを含有する集団において、FAS試験の良好結果は、症例が実際に良好である確率0.90をもたらすことを示す。同様に、FAS試験の不良結果は、症例が実際に不良である確率0.72をもたらす。
判別式を使用して、以下の群メンバシップの確率を平均スコアの仮定に帰着させることができる。予測良好アウトカム群は、スコア(強度、陽性度)={(3、3)、(3、4)、(4、2)、(4、3)、(4、4)}からなる。これら4つの群は、P[良好]>0.5を有する。
ロジスティック回帰
ロジスティック回帰により、判別分析と実質的に同一の分類を得る。(4/3、2/1、4/3)の施設スコアおよび(3.33、2.33)の平均スコアを有する1つの症例のみが、判別分析により良好と分類され(P[不良]=0.475)、ロジスティック回帰により不良と分類された(P[不良]=0.509。
ロジスティック回帰により、判別分析と実質的に同一の分類を得る。(4/3、2/1、4/3)の施設スコアおよび(3.33、2.33)の平均スコアを有する1つの症例のみが、判別分析により良好と分類され(P[不良]=0.475)、ロジスティック回帰により不良と分類された(P[不良]=0.509。
実施例7.他の変数の分析
追加の共変数としての年齢
追加の変数として、それぞれの症例(患者)の年齢をロジスティック回帰モデルに導入した。年齢は、有意な寄与を生成しないことが決定された(p=0.39)。
追加の共変数としての年齢
追加の変数として、それぞれの症例(患者)の年齢をロジスティック回帰モデルに導入した。年齢は、有意な寄与を生成しないことが決定された(p=0.39)。
HER−2/Neu
実際の「群」メンバシップ対HER結果のクロス分類を実施した。結果は、HER−2/Neuが180の良好アウトカム症例の85を陰性として分類し、95を陽性と診断したことを示した。これは、52.8%(平均FASについての23.3%と比較)の偽陽性率である。不良アウトカム症例のうち、HER−2/Neuは、109(60.5%)を正確に予測し、71の偽陰性であり、FAS平均についての12.3%と比較して39.4%のエラー率であった。全エラー率は、360のうちの(95+71)または46.1%である。この単純分類は、HER−2/Neuが予測アウトカムにおいてFAS計測スコアよりもかなり劣ることを示す。実際、エラーの顕著な低減がほとんど存在しないが、結果は有意である。
実際の「群」メンバシップ対HER結果のクロス分類を実施した。結果は、HER−2/Neuが180の良好アウトカム症例の85を陰性として分類し、95を陽性と診断したことを示した。これは、52.8%(平均FASについての23.3%と比較)の偽陽性率である。不良アウトカム症例のうち、HER−2/Neuは、109(60.5%)を正確に予測し、71の偽陰性であり、FAS平均についての12.3%と比較して39.4%のエラー率であった。全エラー率は、360のうちの(95+71)または46.1%である。この単純分類は、HER−2/Neuが予測アウトカムにおいてFAS計測スコアよりもかなり劣ることを示す。実際、エラーの顕著な低減がほとんど存在しないが、結果は有意である。
ER−エストロゲン受容体
実際の「群」メンバシップ対ERのクロス分類を実施した。このデータは、ERが18
0の良好アウトカム症例の90を陰性と分類し、90を陽性と診断したことを示した。これは、50%(平均FASについての23.3%と比較)の偽陽性率である。不良アウトカム症例のうち、ERは、128(71.1%)を正確に予測し、52の偽陰性であり、FAS平均についての12.3%と比較して28.9%のエラー率であった。全エラー率は、360のうちの(90+52)またはFAS平均の18.1%と比較して39.4%であった。この分類は、ERが正確なアウトカムの分類においてHER−2Neuよりも良好であるが、依然としてFAS平均スコアよりもかなり劣ることを示した。実際、エラーの小さい低減が存在し、結果は有意である。事実上、それらは極めて限定された値と考えられる。
実際の「群」メンバシップ対ERのクロス分類を実施した。このデータは、ERが18
0の良好アウトカム症例の90を陰性と分類し、90を陽性と診断したことを示した。これは、50%(平均FASについての23.3%と比較)の偽陽性率である。不良アウトカム症例のうち、ERは、128(71.1%)を正確に予測し、52の偽陰性であり、FAS平均についての12.3%と比較して28.9%のエラー率であった。全エラー率は、360のうちの(90+52)またはFAS平均の18.1%と比較して39.4%であった。この分類は、ERが正確なアウトカムの分類においてHER−2Neuよりも良好であるが、依然としてFAS平均スコアよりもかなり劣ることを示した。実際、エラーの小さい低減が存在し、結果は有意である。事実上、それらは極めて限定された値と考えられる。
まとめると、FASは、形態学的方法に加えて考慮すべき診断値を有すると考えられる。FAS計測は、形態学的方法が誤診した不良症例の85%超を見出し、形態学的方法が正確に良好と分類した場合に90%一致した。HER−2/neuおよびERは、このデータセットに対してFASよりも劣ることが証明された。患者の年齢は、有意な予測因子ではなかった。種々の仮定に基づく統計的方法は、同様の結果を生成すると考えられる。
実施例8.FAS標準ELISA比色または化学発光プロトコル
以下に、段階希釈および自動化免疫組織化学(IHC)染色を使用する新規抗体の開発、最適化および記録のための手順の概要を記載する。
以下に、段階希釈および自動化免疫組織化学(IHC)染色を使用する新規抗体の開発、最適化および記録のための手順の概要を記載する。
定義
PBS:リン酸緩衝生理食塩水は、生物学的研究において一般に使用される緩衝溶液である。これは、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ならびに(一部の配合物において)塩化カリウムおよびリン酸カリウムを含有する水性塩溶液である。緩衝液は、一定のpHを維持するのに役立つ。溶液のオスモル濃度およびイオン濃度は、通常、ヒト身体のものと一致する(等張性)。
PBS:リン酸緩衝生理食塩水は、生物学的研究において一般に使用される緩衝溶液である。これは、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ならびに(一部の配合物において)塩化カリウムおよびリン酸カリウムを含有する水性塩溶液である。緩衝液は、一定のpHを維持するのに役立つ。溶液のオスモル濃度およびイオン濃度は、通常、ヒト身体のものと一致する(等張性)。
装置
ベンタナ・ベンチマーク・XT染色システム(Ventana Benchmark XT Staining System)または均等物
材料
PPE:個人用保護具
微小遠心管
15mLコニカル管
PBSまたは希釈剤
ピペット
ピペットチップ
FAS抗体
手順
1.PBS中で希釈された100μl/ウェルのコーティング抗体で、96ウェルマイクロプレート上のウェルをコートする。
2.プレートをプレートシーラによりカバーして4℃において一晩インキュベートする。3.ウェルウオッシュ・ベルサ・プレート(Wellwash Versa Plate)洗浄器(テルモ(Thermo))上で、300ulのPBS−T(0.05%のツイーン(Tween)20)によりプレートを5回洗浄する。
4.プレートシーラによりプレートをカバーしてインキュベーティング・マイクロプレート・シェーカ(Incubating Microplate Shaker)(VWR)中で100rpmにおいて振とうしながら、300μl/ウェルのELISAブロッカーブロッキング溶液(Blocker Blocking Solution)(テルモ(Thermo))により23℃において2時間ブロッキングする。
5.プレート洗浄器上で300μl/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
ベンタナ・ベンチマーク・XT染色システム(Ventana Benchmark XT Staining System)または均等物
材料
PPE:個人用保護具
微小遠心管
15mLコニカル管
PBSまたは希釈剤
ピペット
ピペットチップ
FAS抗体
手順
1.PBS中で希釈された100μl/ウェルのコーティング抗体で、96ウェルマイクロプレート上のウェルをコートする。
2.プレートをプレートシーラによりカバーして4℃において一晩インキュベートする。3.ウェルウオッシュ・ベルサ・プレート(Wellwash Versa Plate)洗浄器(テルモ(Thermo))上で、300ulのPBS−T(0.05%のツイーン(Tween)20)によりプレートを5回洗浄する。
4.プレートシーラによりプレートをカバーしてインキュベーティング・マイクロプレート・シェーカ(Incubating Microplate Shaker)(VWR)中で100rpmにおいて振とうしながら、300μl/ウェルのELISAブロッカーブロッキング溶液(Blocker Blocking Solution)(テルモ(Thermo))により23℃において2時間ブロッキングする。
5.プレート洗浄器上で300μl/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
それぞれの洗浄工程後、プレートをベンチ上のキムワイプ上にタップしてあらゆる過剰な液体を除去する。
6.100μlのスタンダードまたはPBS−T中で新たに希釈された試料を、プレートシーラによりカバーして23℃においてプレートシェーカ上で100rpmにおいて撹拌しながら2時間ロードした。
6.100μlのスタンダードまたはPBS−T中で新たに希釈された試料を、プレートシーラによりカバーして23℃においてプレートシェーカ上で100rpmにおいて撹拌しながら2時間ロードした。
タンパク質スタンダードを事前に氷上で調製する。
7.新たに7点希釈物(例えば、1%のBSA/PBS−T中、400ng/mlから1ng/ml)を調製する。
8.プレート洗浄器上で300ul/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
9.PBS中で適切な濃度に希釈された100μl/ウェルのビオチン化検出抗体を、プレートシーラによりカバーしてプレートシェーカ上で100rpmにおいて撹拌しながら23℃において2時間インキュベートする。
10.プレート洗浄器上で300ul/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
11.PBS中1:200に希釈された100μl/ウェルのストレプトアビジン−HRP(R&D・インコーポレイテッド(R&D Inc.))を、プレートシーラによりカバーしてプレートシェーカ上で100rpmにおいて撹拌しながら23℃において20分間インキュベートする。
12.プレート洗浄器上で300ul/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
7.新たに7点希釈物(例えば、1%のBSA/PBS−T中、400ng/mlから1ng/ml)を調製する。
8.プレート洗浄器上で300ul/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
9.PBS中で適切な濃度に希釈された100μl/ウェルのビオチン化検出抗体を、プレートシーラによりカバーしてプレートシェーカ上で100rpmにおいて撹拌しながら23℃において2時間インキュベートする。
10.プレート洗浄器上で300ul/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
11.PBS中1:200に希釈された100μl/ウェルのストレプトアビジン−HRP(R&D・インコーポレイテッド(R&D Inc.))を、プレートシーラによりカバーしてプレートシェーカ上で100rpmにおいて撹拌しながら23℃において20分間インキュベートする。
12.プレート洗浄器上で300ul/ウェルのPBS−Tによりプレートを5回洗浄する。
比色計測のため、100ulのテトラメチルベンジジン基質溶液(テルモ(Thermo))をそれぞれのウェルに添加する。
13.暗所中で室温において20分間インキュベートする。
14.50ulの酸性停止溶液(テルモ(Thermo))を添加して発色を停止させる。
15.試料の光学密度をバイオテック(BioTek)FL800xプレートリーダにより450nmにおいて測定する。
13.暗所中で室温において20分間インキュベートする。
14.50ulの酸性停止溶液(テルモ(Thermo))を添加して発色を停止させる。
15.試料の光学密度をバイオテック(BioTek)FL800xプレートリーダにより450nmにおいて測定する。
化学発光計測のため、100μl/ウェルのグロセット基質(Gloset Substrate)(R&D・インコーポレイテッド(R&D Inc.))をバイオテック(BioTek)FL800xプレートリーダ内側で室温において5から15分間添加することによりシグナルを増幅させる。事前に基質を調製する。試薬A:試薬Bを1:2で混合することにより新たに調製する。
16.バイオテック(BioTek)FL800xフルオロメータ上で0.5秒の読取時間において、標準曲線上の最高点に自動調整される感度で計測されるシグナルを設定し、400,000の読取りを設定する。
16.バイオテック(BioTek)FL800xフルオロメータ上で0.5秒の読取時間において、標準曲線上の最高点に自動調整される感度で計測されるシグナルを設定し、400,000の読取りを設定する。
本発明において有用なELISAサンドイッチアッセイには、内容が参照により全体として本明細書に組み込まれる2011年3月17日に公開されたPCT公開PCT/US2010/046773号明細書に記載のものが含まれることに留意すべきである。
実施例9.市販FAS抗体の使用
IHCおよびELISAアッセイは、市販の抗FAS抗体を使用して実施することができる。IHCについて、使用される抗体はベチル・ラボラトリーズ(Bethyl La
boratories)(モンゴメリー、テキサス)からの親和性精製ヒト抗FASN抗体(カタログ番号A301−324A)である。ELISA試験について、使用される抗体は、ノバス・バイオロジカルズ(Novus Biologicals)(リトルトン、コロラド)からの脂肪酸シンターゼ抗体ペア(Fatty Acid Synthase Antibody Pair)(カタログ番号H00002194−AP11)である。このペアは、ウサギ親和性精製ポリクローナル抗FASN(100ug)である捕捉抗体およびマウスモノクローナル抗FASN、IgG1カッパ(20ug)である検出抗体を含有する。
IHCおよびELISAアッセイは、市販の抗FAS抗体を使用して実施することができる。IHCについて、使用される抗体はベチル・ラボラトリーズ(Bethyl La
boratories)(モンゴメリー、テキサス)からの親和性精製ヒト抗FASN抗体(カタログ番号A301−324A)である。ELISA試験について、使用される抗体は、ノバス・バイオロジカルズ(Novus Biologicals)(リトルトン、コロラド)からの脂肪酸シンターゼ抗体ペア(Fatty Acid Synthase Antibody Pair)(カタログ番号H00002194−AP11)である。このペアは、ウサギ親和性精製ポリクローナル抗FASN(100ug)である捕捉抗体およびマウスモノクローナル抗FASN、IgG1カッパ(20ug)である検出抗体を含有する。
実施例10.抗FASモノクローナル抗体の調製
抗FAS抗体およびその抗体を用いる免疫組織化学ELISAアッセイは、2010年10月14日に公開されたPCT公開PCT/US2010/030545号明細書、および2011年3月17日に公開されたPCT/US2010/046773号明細書にそれぞれ開示されている。それぞれの内容は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
抗FAS抗体およびその抗体を用いる免疫組織化学ELISAアッセイは、2010年10月14日に公開されたPCT公開PCT/US2010/030545号明細書、および2011年3月17日に公開されたPCT/US2010/046773号明細書にそれぞれ開示されている。それぞれの内容は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
簡潔に述べると、SCIDマウスを合成FASペプチドにより免疫化し、アイヤーら(Iyer et al.)著、インディアン・ジャーナル・オブ・メディカル・リサーチ(Ind.J.Med.Res.)、(2000年)、第123巻:p.651〜564(2006)により記載の一般手順に従ってハイブリドーマを樹立させることにより、4つのネズミモノクローナル抗体を調製した。それぞれのマウスを配列番号1〜5の1つのペプチドにより免疫化した。
FASペプチド:
配列番号1 VAQGQWEPSGXAP
配列番号2 PSGPAPTNXGALE
配列番号3 TLEQQHXVAQGQW
配列番号4 EVDPGSAELQKVLQGD
配列番号5 ELSSKADEASELAC
ヒト化モノクローナル抗体を、カータら(Carter et al.)著、米国科学アカデミー紀要(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)、第89巻:p.4285〜89(1992年)により記載のとおりハイブリドーマA、B、DおよびEに由来するモノクローナル抗体から調製した。ヒト化モノクローナル抗体(MAb)を以下、FAS1、FAS2、FAS4(ATCC寄託番号:PTA−10811)およびFAS5(ATCC寄託番号_)とそれぞれ称する。
配列番号1 VAQGQWEPSGXAP
配列番号2 PSGPAPTNXGALE
配列番号3 TLEQQHXVAQGQW
配列番号4 EVDPGSAELQKVLQGD
配列番号5 ELSSKADEASELAC
ヒト化モノクローナル抗体を、カータら(Carter et al.)著、米国科学アカデミー紀要(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)、第89巻:p.4285〜89(1992年)により記載のとおりハイブリドーマA、B、DおよびEに由来するモノクローナル抗体から調製した。ヒト化モノクローナル抗体(MAb)を以下、FAS1、FAS2、FAS4(ATCC寄託番号:PTA−10811)およびFAS5(ATCC寄託番号_)とそれぞれ称する。
実施例11.乳頭吸引液におけるFAS検出
乳癌を有する女性から母乳を出させるために使用される改良搾乳器を使用する乳頭吸引により乳管液を回収した。改良搾乳器は、穏やかな真空を作出するために標準シリンジに結合しているポリマー管のセクションに連結されたプラスチックカップからなるものであった。吸引前、乳頭を清潔にしてケラチン栓を除去し、次いでアルコールパッドにより清潔にした。乳房を乾燥させてから温かい湿潤布を乳房上に約1〜2分間配置した。湿った布を乳房から除去した後、乳房を胸壁から乳頭に向かって約1分間から穏やかにマッサージした。次いで、吸引カップを乳頭上に配置し、乳管液が見えるまでシリンジのプランジャーを5から10mlレベルに抜き出した。液滴を回収し、乳頭吸引液の試料容積を記録した。
乳癌を有する女性から母乳を出させるために使用される改良搾乳器を使用する乳頭吸引により乳管液を回収した。改良搾乳器は、穏やかな真空を作出するために標準シリンジに結合しているポリマー管のセクションに連結されたプラスチックカップからなるものであった。吸引前、乳頭を清潔にしてケラチン栓を除去し、次いでアルコールパッドにより清潔にした。乳房を乾燥させてから温かい湿潤布を乳房上に約1〜2分間配置した。湿った布を乳房から除去した後、乳房を胸壁から乳頭に向かって約1分間から穏やかにマッサージした。次いで、吸引カップを乳頭上に配置し、乳管液が見えるまでシリンジのプランジャーを5から10mlレベルに抜き出した。液滴を回収し、乳頭吸引液の試料容積を記録した。
回収後、プロテアーゼ阻害剤4−[2−アミノエチル]−ベンゼンスルホニルフルオリド−HCl(0.2mmol/L)、ロイペプチン(50g/mL)、アプロチニン(2g/mL)、およびDTT(0.5mmol/L)を補給した500μlの滅菌PBSを
含有する遠心管中に乳頭吸引液試料をリンスした。次いで、試料を1500rpmにおいて10分間遠心分離して不溶性材料を除去した。上清を50μlのアリコート中で回収し、それを核染色の強度を測定するために処理した。それぞれの試料についての強度レベルを、表2に列記される分類系を使用して分類して試料中に含有されるFASの発現レベルを測定した。
含有する遠心管中に乳頭吸引液試料をリンスした。次いで、試料を1500rpmにおいて10分間遠心分離して不溶性材料を除去した。上清を50μlのアリコート中で回収し、それを核染色の強度を測定するために処理した。それぞれの試料についての強度レベルを、表2に列記される分類系を使用して分類して試料中に含有されるFASの発現レベルを測定した。
上記のとおり35個の乳頭吸引物試料を回収および分析して乳癌を有する女性におけるFAS発現のレベルを測定した。浸潤性乳管癌を有する年齢50歳を超える女性から回収された試料は、その乳頭吸引液中のFASの発現が1よりも大きい場合、5年後の生存可能性が減少することが見出された。表12は、回収および分析された35個の乳頭吸引物試料の列記である。
浸潤性乳管癌を有すると診断された女性について、データは、癌の病期、手術のタイプまたは組織試料の直径にかかわらず、乳頭吸引物におけるFASレベルが2以上であり、切除端が陽性である場合、生存率が5年未満であることを示す。データを表13に示す。
Claims (20)
- 乳癌を有すると診断された患者の臨床アウトカムを予測する方法であって、
a.組織試料を前記患者から切除、吸引または生検により得る工程、
b.前記試料を1つまたは複数の比色法によりアッセイして脂肪酸シンターゼの核染色強度および染色陽性度を決定する工程、ならびに
c.染色強度および染色陽性度が個々に2.00以上であるいずれかのアッセイ結果を、良好臨床アウトカムとして分類する工程
を含む方法。 - 染色強度は、2.45以上であり、染色陽性度は、3.69以上である、請求項1に記載の方法。
- 染色強度は、2.69以上であり、染色陽性度は、3.23以上である、請求項1に記載の方法。
- 染色強度は、3.10以上であり、染色陽性度は、3.00以上である、請求項1に記載の方法。
- 染色強度は、3.23以上であり、染色陽性度は、2.55以上である、請求項1に記載の方法。
- 染色強度は、3.69以上であり、染色陽性度は、2.45以上である、請求項1に記載の方法。
- 染色強度は、3.98以上である、請求項1に記載の方法。
- 前記試料が、上皮細胞または組織、乳管成分、および炎症細胞からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 乳癌を有すると診断された前記患者は、リンパ節陰性である、請求項8に記載の方法。
- 脂肪酸シンターゼの前記核染色強度および染色陽性度は、脂肪酸シンターゼタンパク質レベルの計測に基づく、請求項1に記載の方法。
- 工程bのアッセイは、免疫アッセイである、請求項10に記載の方法。
- 前記免疫アッセイは、1つまたは複数の脂肪酸シンターゼ特異的抗体を利用する、請求項11に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の脂肪酸シンターゼ特異的抗体は、モノクローナル抗体である、請求項12に記載の方法。
- 前記1つまたは複数のモノクローナル抗体は、配列番号4および5から選択されるヒト脂肪酸シンターゼ配列に特異的である、請求項13に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の脂肪酸シンターゼ特異的抗体は、検出可能な標識を含有する、請求項14に記載の方法。
- 前記良好臨床アウトカムは、5年時に前記患者が生存しかつ無病であることを特徴とする
、請求項1に記載の方法。 - 乳癌を有すると診断されたリンパ節陰性患者における5年以内に生じる転移イベントの可能性を、年齢、Her2/neu状態、またはエストロゲン受容体状態とは独立して予測する方法であって、
a.乳房組織試料を前記患者から切除、吸引または生検により得る工程、
b.前記試料をアッセイして脂肪酸シンターゼの核染色陽性度境界ペアスコアを決定する工程、
c.前記境界ペアスコアが個々に2.00未満である場合、前記患者における転移イベントの発生を予測する可能性が高いとして工程bの結果を分類する工程
を含む方法。 - 前記免疫アッセイは、免疫組織化学アッセイおよび酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
- 乳癌を有すると診断された女性患者の5年生存率を癌の病期とは独立して予測する方法であって;
a.直径2cm以上の乳房生検物を得る工程;
b.(a)の前記乳房生検物および前記乳房生検物の切除端を1つまたは複数の癌マーカについてアッセイする工程;
c.乳頭吸引物試料を前記患者から得る工程、
d.前記乳頭吸引物をアッセイして脂肪酸シンターゼ(FAS)の核染色スコアを決定する工程;ならびに
e.前記FASスコアが2以上であり、(b)の前記乳房生検物の切除端が1つまたは複数の癌マーカについて陽性である場合、工程(d)の結果を前記患者について5年未満の生存率を予測するとして分類する工程
を含む方法。 - 前記患者の年齢は、50歳を超えている、請求項19に記載の方法。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201161547838P | 2011-10-17 | 2011-10-17 | |
US61/547,838 | 2011-10-17 | ||
US201261605798P | 2012-03-02 | 2012-03-02 | |
US61/605,798 | 2012-03-02 | ||
PCT/US2012/060187 WO2013059105A2 (en) | 2011-10-17 | 2012-10-15 | Predictive biomarkers for breast cancer |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014534432A true JP2014534432A (ja) | 2014-12-18 |
Family
ID=48086230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014537134A Pending JP2014534432A (ja) | 2011-10-17 | 2012-10-15 | 乳癌用の予測バイオマーカ |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20130095483A1 (ja) |
EP (1) | EP2769225A4 (ja) |
JP (1) | JP2014534432A (ja) |
AU (1) | AU2012326434A1 (ja) |
CA (1) | CA2852757A1 (ja) |
WO (1) | WO2013059105A2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014200767A1 (en) | 2013-06-12 | 2014-12-18 | The General Hospital Corporation | Methods, kits, and systems for multiplexed detection of target molecules and uses thereof |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7219016B2 (en) * | 2001-04-20 | 2007-05-15 | Yale University | Systems and methods for automated analysis of cells and tissues |
US7906294B2 (en) * | 2005-05-17 | 2011-03-15 | Trustees Of Dartmouth College | Prognosis and treatment of breast cancer |
WO2010118324A2 (en) * | 2009-04-09 | 2010-10-14 | Nuclea Biotechnologies, LLC | Antibodies against fatty acid synthase |
US8685891B2 (en) * | 2009-08-27 | 2014-04-01 | Nuclea Biotechnologies, Inc. | Method and assay for determining FAS expression |
-
2012
- 2012-10-15 EP EP12842261.5A patent/EP2769225A4/en not_active Withdrawn
- 2012-10-15 US US13/651,588 patent/US20130095483A1/en not_active Abandoned
- 2012-10-15 AU AU2012326434A patent/AU2012326434A1/en not_active Abandoned
- 2012-10-15 JP JP2014537134A patent/JP2014534432A/ja active Pending
- 2012-10-15 WO PCT/US2012/060187 patent/WO2013059105A2/en active Application Filing
- 2012-10-15 CA CA2852757A patent/CA2852757A1/en not_active Abandoned
-
2014
- 2014-10-17 US US14/516,844 patent/US20150050665A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2013059105A3 (en) | 2013-06-20 |
CA2852757A1 (en) | 2013-04-25 |
EP2769225A4 (en) | 2015-06-10 |
EP2769225A2 (en) | 2014-08-27 |
WO2013059105A2 (en) | 2013-04-25 |
AU2012326434A1 (en) | 2014-04-17 |
US20130095483A1 (en) | 2013-04-18 |
US20150050665A1 (en) | 2015-02-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5711196B2 (ja) | 卵巣癌を判定するためのhe4及び他の生化学マーカーの使用 | |
KR101976219B1 (ko) | 유방암의 바이오마커 | |
JP6696896B2 (ja) | 前立腺癌を検出する方法 | |
JP2012103264A (ja) | 癌診断用抗体 | |
CN112345755B (zh) | 乳腺癌的生物标志物及其应用 | |
CN112362871A (zh) | 食管癌的生物标志物及其应用 | |
JP2014519818A (ja) | 前立腺癌用の予測バイオマーカ | |
JP2014534432A (ja) | 乳癌用の予測バイオマーカ | |
US9523690B2 (en) | Biomarkers for the diagnosis and/or prognosis of clear cell renal cell carcinoma | |
JP2022521534A (ja) | 乳がんのバイオマーカとしてのbmmf1 repタンパク質の使用 | |
JP6602481B2 (ja) | 予後診断方法及び該方法において有用なキット | |
JP4256169B2 (ja) | Tucanを用いて癌患者の予後を決定するための方法 | |
CN117129681A (zh) | 乳腺癌相关的生物标志物及其应用 | |
WO2015026893A1 (en) | Predictive biomarkers for metabolic syndrome | |
US8445220B2 (en) | Methods of diagnosing latent and active malignancies | |
JP2020506405A (ja) | 乳がんリスクを判定する方法 | |
US20120301879A1 (en) | Novel use of ca-125 |