JP2014530011A - Stec細菌の配列ならびに検出および特徴決定のためのそれらの使用 - Google Patents

Stec細菌の配列ならびに検出および特徴決定のためのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、核酸配列の存在に基づきSTEC細菌を検出および特徴決定する迅速な方法、特に、PCRベースの検出方法、ならびにそれに有用なオリゴヌクレオチド分子および試薬およびキットに関する。本方法は、好ましくは、食物または水試料、例えば、牛肉濃縮物中のSTEC細菌を検出するために用いられる。本発明はさらに、本発明の方法を実施するための単離ポリヌクレオチド、複製組成物、キット、および試薬錠剤に関する。

Description

本発明は、核酸配列の存在に基づき志賀毒素産生大腸菌(Escherichia coli)(STEC)細菌を検出および特徴決定する方法、好ましくは、PCRベースの検出方法、ならびにそれに有用なオリゴヌクレオチド分子および試薬およびキットに関する。
大腸菌(Escherichia coli(E.coli))は、グラム陰性桿菌である。大腸菌(E.coli)のほとんどの株は良性であり、ヒトおよび他の動物の正常な腸内フローラとして見出されているが、一部の株は病原性であり、疾患をもたらし得る。病原性大腸菌(E.coli)の種々の株は、それらの疫学、臨床経過および疾患発症を引き起こす潜在性が異なる。
志賀毒素産生大腸菌(Escherichia coli)(STEC)は、軽度から重度の腸疾患、腎臓の問題、およびさらには中枢神経系への影響を引き起こし得る腸管出血性細菌の一類型である。これらの細菌株の病原性は、大部分が、それらの志賀様毒素Stx1およびStx2の産生に起因する。さらに、eae遺伝子によりコードされるインチミン接着タンパク質の産生は、細菌の病原性にリンクしている。それというのも、ある表面抗原、例として、O26、O111、O121、O45、O103、およびO145抗原を有するためである。
1つの周知の血清型のSTEC細菌は、いくつかの食物および水経由発症に関連する大腸菌(E.coli)血清O157:H7である。この細菌血清型は、米国農務省(U.S.Department of Agriculture(USDA))によりゼロトレランス規格で牛挽肉中の混和物として規制される。大腸菌(E.coli)O157:H7についての多数の試験がその厳密な規制のために市場に存在する。しかしながら、多数の他のSTEC細菌株も疾患を引き起こし得、それにより他のSTEC細菌血清型、または一般のSTEC細菌の検出が食物安全の改善に重要となる。
したがって、試料中のSTEC細菌の正確な検出および特徴決定のための試験を有することが望まれる。
本発明の一態様は、試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、前記試料は、核酸を含み:
(a)eae遺伝子、Stx1A遺伝子、およびStx2A遺伝子の1つまたは複数の少なくとも一部の増幅に好適なプライマー対を含む反応混合物を提供するステップと;
(b)工程(a)の反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと;
(c)工程(b)の増幅を検出するステップと
を含む方法である。
ある例において、本発明は、試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、前記試料は、核酸を含み、
(a)配列番号688(eae)の少なくとも一部の増幅および検出のための第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブを含む反応混合物を提供するステップであって、前記第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブのそれぞれは、5’末端および3’末端を含み;前記第1のプライマーは、配列番号145の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含み;前記プローブは、配列番号160の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む、ステップと;
(b)工程(a)の反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと;
(c)工程(b)の増幅を検出するステップと
を含む方法に関する。
ある実施形態において、第2のプライマーは、配列番号191の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む核酸配列を含む。さらなる実施形態において、第1のプライマーは、配列番号146〜159からなる群から選択される配列を含み、第2のプライマーは、配列番号192〜205からなる群から選択される配列を含み、プローブは、配列番号161〜175からなる群から選択される配列を含む。追加の実施形態において、プローブの3’末端は、前記プライマーの5’末端に直接または間接的に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる実施形態において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識することができる。追加の実施形態において、反応混合物は、配列番号176の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。一部の実施形態において、試料は、食物試料または水試料を含む。
他の例において、本発明は、試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、前記試料は、核酸を含み、
(a)配列番号686(Stx1A)の少なくとも一部の増幅および検出のための第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブを含む反応混合物を提供するステップであって、前記第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブのそれぞれは、5’末端および3’末端を含み;前記第1のプライマーおよびプローブは、
(I)配列番号1の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号16の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含むプローブ;
(II)配列番号1の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号49の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含むプローブ;ならびに
(III)配列番号55またはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号56またはそれと相補的な配列を含むプローブ;
からなる群から選択される、ステップと;
(b)工程(a)の反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと;
(c)工程(b)の増幅を検出するステップと
を含む方法に関する。
ある実施形態において、第2のプライマーは、配列番号58の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたは配列番号73を含む核酸配列を含む。他の実施形態において、第1のプライマーは、配列番号2〜15、48からなる群から選択される配列を含み;第2のプライマーは、配列番号59〜72からなる群から選択される配列を含み;プローブは、配列番号17〜30、49〜52からなる群から選択される配列を含む。さらなる実施形態において、プローブの3’末端は、第1のプライマーの5’末端に直接または間接的に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる実施形態において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識することができる。追加の実施形態において、反応混合物は、配列番号53、54、もしくは57を含むか、または配列番号31の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。一部の実施形態において、試料は、食物試料または水試料を含む。
いっそうさらなる例において、本発明は、試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、前記試料は、核酸を含み、
(a)配列番号687(Stx2A)の少なくとも一部の増幅および検出のための第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブを含む反応混合物を提供するステップであって、前記第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブのそれぞれは、5’末端および3’末端を含み;前記第1のプライマーおよびプローブは、
(I)配列番号74の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号89の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含むプローブ;
(II)配列番号120またはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号121もしくは122またはそれと相補的な配列を含むプローブ;ならびに
(III)配列番号125またはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号126またはそれと相補的な配列を含むプローブ
からなる群から選択される、ステップと;
(b)工程(a)の反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと;
(c)工程(b)の増幅を検出するステップと
を含む方法に関する。
ある実施形態において、第2のプライマーは、配列番号128の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたは配列番号143もしくは144を含む核酸配列を含む。他の実施形態において、第1のプライマーは、配列番号75〜88からなる群から選択される配列を含み;第2のプライマーは、配列番号129〜144からなる群から選択される配列を含み;プローブは、配列番号90〜104からなる群から選択される配列を含む。追加の実施形態において、プローブの3’末端は、前記第1のプライマーの5’末端に直接または間接的に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる実施形態において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識することができる。追加の実施形態において、反応混合物は、配列番号123、124、もしくは127を含むか、または配列番号105の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。一部の実施形態において、試料は、食物試料または水試料を含む。
さらなる態様において、本発明は、プライマー−プローブ複合体を含む単離ポリヌクレオチドであって、前記プライマープローブ複合体は:
(A)配列番号1の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含む核酸配列を含むプライマー領域および配列番号16の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプローブ領域;
(B)配列番号48を含むプライマー領域および配列番号49〜52からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(C)配列番号55を含むプライマー領域、および配列番号56を含むプローブ領域;
(D)配列番号74の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプライマー領域および配列番号89の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプローブ領域;
(E)配列番号120を含むプライマー領域および配列番号121〜122からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(F)配列番号125を含むプライマー領域および配列番号126を含むプローブ領域;ならびに
(G)配列番号145の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプライマー領域および配列番号160の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプローブ領域
を含み;
前記プローブ領域および前記プライマー領域はそれぞれ、5’および3’末端を有し、前記プローブ領域の前記3’末端は、前記プライマー領域の前記5’末端にリンカー部分を介して結合しており、前記プライマー−プローブ複合体は、検出可能な標識をさらに含む単離ポリヌクレオチドに関する。
さらなる態様において、本発明は、本発明の単離ポリヌクレオチドを含む、試料中のSTEC細菌の検出のためのキットおよび試薬錠剤に関する。
本発明のさらなる態様は、試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、前記試料は、核酸を含み:
(a)
(i)eae遺伝子;および
(ii)Stx1AおよびStx2A遺伝子の1つまたは複数;
の少なくとも一部の増幅に好適なプライマー対を含む反応混合物を提供するステップと;
(b)工程(a)の反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと;
(c)工程(b)の増幅を検出するステップと
を含む方法である。
ある例において、eae遺伝子の一部の増幅は、配列番号688の少なくとも一部の増幅を含む。他の例において、Stx1AおよびStx2A遺伝子の1つまたは複数の一部の増幅は、配列番号686および687の一方または両方の少なくとも一部の増幅を含む。ある実施形態において、反応混合物は、配列番号686〜688の3つ全ての少なくとも一部の増幅に好適なプライマー対を含む。
追加の実施形態において、反応混合物は、O26、O111、O121、O45、O103、O145、およびO157表面抗原をコードする遺伝子の1つまたは複数の少なくとも一部の増幅に好適なプライマー対をさらに含む。ある例において、このような増幅は、配列番号689〜696からなる群から選択される1つまたは複数の核酸配列の増幅を含む。
ある例において、配列番号686の増幅に好適なプライマー対は、(A)配列番号1〜15および48からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、ならびに配列番号58〜72からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー;または(B)配列番号55を含む第1のプライマーおよび配列番号73を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み:(I)前記第1のプライマーが配列番号1〜15から選択される場合、前記プローブは、配列番号31〜47からなる群から選択される核酸配列を含み;(II)前記第1のプライマーが配列番号48を含む場合、前記プローブは、配列番号49〜52からなる群から選択される核酸配列を含み;(III)前記第1のプライマーが配列番号55を含む場合、前記プローブは、配列番号56を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号31〜47、53〜54、および57からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、配列番号687の増幅に好適なプライマー対は、(A)配列番号74〜88からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号128〜142からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー;(B)配列番号120を含む第1のプライマーおよび配列番号143を含む第2のプライマー;または(C)配列番号125を含む第1のプライマーおよび配列番号144を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み:(I)前記第1のプライマーが配列番号74〜88から選択される場合、前記プローブは、配列番号89〜104からなる群から選択される核酸配列を含み;(II)前記第1のプライマーが配列番号120を含む場合、前記プローブは、配列番号121〜122からなる群から選択される核酸配列を含み;(III)前記第1のプライマーが配列番号125を含む場合、前記プローブは、配列番号126を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号105〜119、123〜124、および127からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、前記配列番号688の増幅に好適なプライマー対は、配列番号145〜159からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号191〜205からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、プローブは、配列番号160〜175からなる群から選択される核酸配列を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号176〜190からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、配列番号689の増幅に好適なプライマー対は:(A)配列番号206〜220からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号258〜272からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー;(B)配列番号251を含む第1のプライマー、および配列番号273を含む第2のプライマー;または(C)配列番号255を含む第1のプライマー、および配列番号274を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、プローブは:(I)前記第1のプライマーが配列番号206〜220から選択される場合、前記プローブは、配列番号221〜235からなる群から選択される核酸配列を含み;(II)前記第1のプライマーが配列番号251を含む場合、前記プローブは、配列番号252〜253からなる群から選択される核酸配列を含み;(III)前記第1のプライマーが配列番号255を含む場合、前記プローブは、配列番号256を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号236〜250、254、および257からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、配列番号690の増幅に好適なプライマー対は、配列番号275〜289および324からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマーならびに配列番号327〜341からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、プローブは:(I)前記第1のプライマーが配列番号275〜289から選択される場合、前記プローブは、配列番号290〜306からなる群から選択される核酸配列を含み;(II)前記第1のプライマーが配列番号324を含む場合、前記プローブは、配列番号325を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号307〜323および326からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、配列番号691の増幅に好適なプライマー対は、配列番号342〜356からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号393〜407からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、前記プローブは、配列番号357〜374からなる群から選択される核酸配列を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号375〜392からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、配列番号692の増幅に好適なプライマー対は:(A)配列番号456を含む第1のプライマー、および配列番号480を含む第2のプライマー;(B)配列番号459を含む第1のプライマー、および配列番号481を含む第2のプライマー;または(C)配列番号462を含む第1のプライマー、および配列番号482を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブを含み、前記プローブは:(I)前記第1のプライマーが配列番号456を含む場合、前記プローブは、配列番号457を含み;(II)前記第1のプライマーが配列番号459を含む場合、前記プローブは、配列番号460を含み;(III)前記第1のプライマーが配列番号462を含む場合、前記プローブは、配列番号463を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号458、461、および464からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、前記配列番号693の増幅に好適なプライマー対は、配列番号408〜423からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号465〜479からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、前記プローブは、配列番号424〜439からなる群から選択される核酸配列を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号440〜455からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、配列番号694の増幅に好適なプライマー対は:(A)配列番号483〜497および537からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、ならびに配列番号540〜554からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー;(B)配列番号528を含む第1のプライマー、および配列番号555を含む第2のプライマー;(C)配列番号531を含む第1のプライマー、および配列番号556を含む第2のプライマー;または(D)配列番号534を含む第1のプライマー、および配列番号557を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、前記プローブは:(I)前記第1のプライマーが配列番号483〜497から選択される場合、前記プローブは、配列番号498〜512からなる群から選択される核酸配列を含み;(II)前記第1のプライマーが配列番号528を含む場合、前記プローブは、配列番号529を含み;(III)前記第1のプライマーが配列番号531を含む場合、前記プローブは、配列番号532を含み;(IV)前記第1のプライマーが配列番号534を含む場合、前記プローブは、配列番号535を含み;(V)前記第1のプライマーが配列番号537を含む場合、前記プローブは、配列番号538を含む。さらなる例において、プローブの3’末端は、プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号513〜527、530、533、536、および539からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、配列番号695の増幅に好適なプライマー対は、配列番号558〜572からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号603〜617からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、前記プローブは、配列番号573〜587からなる群から選択される核酸配列を含む。さらなる例において、前記プローブの3’末端は、前記プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号588〜602からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
ある例において、前記配列番号696の増幅に好適なプライマー対は、配列番号618〜633からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号671〜685からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含む。追加の例において、反応混合物は、プローブをさらに含み、前記プローブは、配列番号634〜653からなる群から選択される核酸配列を含む。さらなる例において、前記プローブの3’末端は、前記プライマーの5’末端に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成する。いっそうさらなる例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている。追加の例において、反応混合物は、配列番号654〜670からなる群から選択される核酸配列を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む。
1つの特定の実施形態において:
(A)配列番号686の増幅に好適なプライマー対は、
(I)配列番号1〜15および48からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、ならびに配列番号58〜72からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー;または
(II)配列番号55を含む第1のプライマーおよび配列番号73を含む第2のプライマー
を含み;
(B)配列番号687の増幅に好適なプライマー対は、
(I)配列番号74〜88からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号128〜142からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー;
(II)配列番号120を含む第1のプライマーおよび配列番号143を含む第2のプライマー;または
(III)配列番号125を含む第1のプライマーおよび配列番号144を含む第2のプライマー
を含み;
(C)配列番号688の増幅に好適なプライマー対は、配列番号145〜159からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号191〜205からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含み;
(D)配列番号689の増幅に好適なプライマー対は、
(I)配列番号206〜220からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号258〜272からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー
(II)配列番号251を含む第1のプライマー、および配列番号273を含む第2のプライマー;または
(III)配列番号255を含む第1のプライマー、および配列番号274を含む第2のプライマー
を含み;
(E)配列番号690の増幅に好適なプライマー対は、配列番号275〜289および324からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、ならびに配列番号327〜341からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含み;
(F)配列番号691の増幅に好適なプライマー対は、配列番号342〜356からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号393〜407からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含み;
(G)配列番号692の増幅に好適なプライマー対は、
(I)配列番号456を含む第1のプライマー、および配列番号480を含む第2のプライマー;
(II)配列番号459を含む第1のプライマー、および配列番号481を含む第2のプライマー;または
(III)配列番号462を含む第1のプライマー、および配列番号482を含む第2のプライマー
を含み;
(H)配列番号693の増幅に好適なプライマー対は、配列番号408〜423からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号465〜479からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含み;
(I)配列番号694の増幅に好適なプライマー対は、
(I)配列番号483〜497および537からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、ならびに配列番号540〜554からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマー;
(II)配列番号528を含む第1のプライマー、および配列番号555を含む第2のプライマー;
(III)配列番号531を含む第1のプライマー、および配列番号556を含む第2のプライマー;または
(IV)配列番号534を含む第1のプライマー、および配列番号557を含む第2のプライマー
を含み;
(J)配列番号695の増幅に好適なプライマー対は、配列番号558〜572からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号603〜617からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含み;
(K)配列番号696の増幅に好適なプライマー対は、配列番号618〜633からなる群から選択される核酸配列を含む第1のプライマー、および配列番号671〜685からなる群から選択される核酸配列を含む第2のプライマーを含む。
追加の例において、反応混合物は、配列番号686〜688および配列番号689〜696の1つまたは複数の増幅に好適なプライマー対を含む。
特定の例において、試料は、食物試料または水試料を含む。
追加の実施形態において、本発明は、配列番号1〜685からなる群から選択される核酸配列を含む単離ポリヌクレオチドに関する。
他の実施形態において、本発明は、プライマー−プローブ複合体を含む単離ポリヌクレオチドであって、前記プライマー−プローブ複合体は:
(A)配列番号1〜15からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号16〜30からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(B)配列番号48を含むプライマー領域、および配列番号49〜52からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(C)配列番号55を含むプライマー領域、および配列番号56を含むプローブ領域;
(D)配列番号74〜88からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号89〜104からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(E)配列番号120を含むプライマー領域、および配列番号121〜122からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(F)配列番号125を含むプライマー領域、および配列番号126を含むプローブ領域;
(G)配列番号145〜159からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号160〜175からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(H)配列番号206〜220からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号221〜235からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(I)配列番号251を含むプライマー領域、および配列番号252〜253からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(J)配列番号255からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および、配列番号256からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(K)配列番号275〜289からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号290〜306からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(L)配列番号324を含むプライマー領域、および配列番号325を含むプローブ領域;
(M)配列番号342〜356からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号357〜374からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(N)配列番号408〜423からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号424〜439からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(O)配列番号456を含むプライマー領域、および配列番号457を含むプローブ領域;
(P)配列番号459を含むプライマー領域、および配列番号460を含むプローブ領域;
(Q)配列番号462を含むプライマー領域、および配列番号463を含むプローブ領域;
(R)配列番号483〜497からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号498〜512からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(S)配列番号528を含むプライマー領域、および配列番号529を含むプローブ領域;
(T)配列番号531を含むプライマー領域、および配列番号532を含むプローブ領域;
(U)配列番号534を含むプライマー領域、および配列番号535を含むプローブ領域;
(V)配列番号537を含むプライマー領域、および配列番号538をプローブ領域;
(W)配列番号558〜572からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号573〜587からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
(X)配列番号618〜633からなる群から選択される核酸配列を含むプライマー領域、および配列番号634〜653からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域
を含む単離ポリヌクレオチドに関する。
ある例において、プローブ領域およびプライマー領域はそれぞれ、5’および3’末端を有し、プローブ領域の3’末端は、プライマー領域の5’末端にリンカー部分を介して結合している。他の例において、プライマー−プローブ複合体は、検出可能な標識をさらに含む。
いっそうさらなる実施形態において、本発明は、本出願の単離ポリヌクレオチドを含む、試料中のSTEC細菌の検出のためのキットに関する。他の実施形態において、本発明は、本出願の複製組成物を含む試薬錠剤に関する。
配列の要約
配列番号1〜30は、大腸菌(E.coli)Stx1A遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号686として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号1〜30から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号58〜72から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号1〜15の1つはプライマーとして、配列番号16〜30から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号31〜47から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号48〜52は、大腸菌(E.coli)Stx1A遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号686として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号48〜52から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号58〜72から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号48はプライマーとして、配列番号49〜52から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号53〜54から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号55〜56は、大腸菌(E.coli)Stx1A遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号686として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号55〜56から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号73とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号55はプライマーとして、配列番号56を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号56のプローブの3’末端は、配列番号55のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号57とともに使用される。
配列番号74〜104は、大腸菌(E.coli)Stx2A遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号687として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号74〜104から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号128〜142から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号74〜88の1つはプライマーとして、配列番号89〜104から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号105〜119から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号120〜122は、大腸菌(E.coli)Stx2A遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号687として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号120〜122から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号143とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号120はプライマーとして、配列番号121〜122から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号123〜124から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号125〜126は、大腸菌(E.coli)Stx2A遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号687として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号125〜126から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号144とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号125はプライマーとして、配列番号126を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号126のプローブの3’末端は、配列番号125のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号127とともに使用される。
配列番号145〜175は、大腸菌(E.coli)eae遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号688として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号145〜175から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号191〜205から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号145〜159の1つはプライマーとして、配列番号160〜175から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号176〜190から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号206〜235は、大腸菌(E.coli)O26表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号689として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号206〜235から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号258〜272から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号206〜220の1つはプライマーとして、配列番号221〜235から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号236〜250から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号251〜253は、大腸菌(E.coli)O26表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号689として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号251〜253から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号273とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号251はプライマーとして、配列番号252〜253から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、配列番号251のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号254とともに使用される。
配列番号255〜256は、大腸菌(E.coli)O26表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号689として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号255〜256から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号274とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号255はプライマーとして、配列番号256を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号256のプローブの3’末端は、配列番号255のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号257とともに使用される。
配列番号275〜306は、大腸菌(E.coli)O111表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号690として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号275〜306から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号327〜341から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号275〜289の1つはプライマーとして、配列番号290〜306から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号307〜323から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号324〜325は、大腸菌(E.coli)O111表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号690として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号324〜325から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号327〜341から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号324はプライマーとして、配列番号325を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号325のプローブの3’末端は、配列番号324のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号326とともに使用される。
配列番号342〜374は、大腸菌(E.coli)O121表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号691として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号342〜374から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号393〜407から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号342〜356の1つはプライマーとして、配列番号357〜374から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号375〜392から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号408〜439は、大腸菌(E.coli)O45表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号693として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号408〜439から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号465〜479から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号408〜423の1つはプライマーとして、配列番号424〜439から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号440〜455から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号456〜457は、大腸菌(E.coli)O45表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号692として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号456〜457から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号480とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号456はプライマーとして、配列番号457を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号457のプローブの3’末端は、配列番号456のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識され、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号458とともに使用される。
配列番号459〜460は、大腸菌(E.coli)O45表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号692として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号459〜460から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号481とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号459はプライマーとして、配列番号460を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号460のプローブの3’末端は、配列番号459のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号461とともに使用される。
配列番号462〜464は、大腸菌(E.coli)O45表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号692として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号464〜464から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号482とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号462はプライマーとして、配列番号463を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号463のプローブの3’末端は、配列番号462のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号464とともに使用される。
配列番号483〜512は、大腸菌(E.coli)O103表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号694として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号483〜512から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号540〜554から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号483〜497の1つはプライマーとして、配列番号498〜512から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号513〜527から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号528〜529は、大腸菌(E.coli)O103表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号694として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号528〜529から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号555とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号528はプライマーとして、配列番号529を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号529のプローブの3’末端は、配列番号528のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号530とともに使用される。
配列番号531〜532は、大腸菌(E.coli)O103表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号694として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号531〜532から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号556とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号531はプライマーとして、配列番号532を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号532のプローブの3’末端は、配列番号531のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号533とともに使用される。
配列番号534〜535は、大腸菌(E.coli)O103表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号694として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号534〜535から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号557とともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号534はプライマーとして、配列番号535を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号535のプローブの3’末端は、配列番号534のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号536とともに使用される。
配列番号537〜538は、大腸菌(E.coli)O103表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号694として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号537〜538から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号540〜554から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号537はプライマーとして、配列番号538を含むプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号538のプローブの3’末端は、配列番号537のプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識され、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号539とともに使用される。
配列番号558〜587は、大腸菌(E.coli)O145表面抗原遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号695として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号558〜587から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号603〜617から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号558〜572の1つはプライマーとして、配列番号573〜587から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号588〜602から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号618〜653は、大腸菌(E.coli)O157プロファージ病原性因子遺伝子標的、例えば、本明細書において配列番号696として提供される標的配列の一部の増幅および検出のためのプライマーまたはプローブとして使用することができるヌクレオチド配列である。配列番号618〜653から選択されるプライマーを使用する増幅は、好適なリバースプライマー、例えば、配列番号671〜685から選択されるものとともに実施することができる。ある実施形態において、配列番号618〜633の1つはプライマーとして、配列番号634〜653から選択されるプローブとともに使用される。ある他の実施形態において、選択されるプローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、検出可能に標識されており、プローブにハイブリダイズし、その蛍光をクエンチし得る別個のクエンチャーオリゴヌクレオチド、例えば、配列番号654〜670から選択されるオリゴヌクレオチドとともに使用される。
配列番号686は、試料中のStx1A遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)Stx1A遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号686の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号1〜30、48〜52、55〜56、および58〜73が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号1〜15から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号58〜72から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号16〜30から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号31〜47から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。他の実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号48および配列番号58〜72から選択されるリバースプライマーを使用して実施される一方、検出は、配列番号49〜52から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号53〜54から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。いっそうさらなる実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号55およびリバースプライマーとしての配列番号73を使用して実施される一方、検出は、プローブとしての配列番号56および、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号57を使用して達成されていてもよい。
配列番号687は、試料中のStx2A遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)Stx2A遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号687の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号74〜104、120〜122、125〜126、および128〜144が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号74〜88から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号128〜142から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号89〜104から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号105〜119から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。他の実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号120およびリバースプライマーとしての配列番号143を使用して実施される一方、検出は、配列番号121〜122から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号123〜124から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。いっそうさらなる実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号125およびリバースプライマーとしての配列番号144を使用して実施される一方、検出は、プローブとしての配列番号126および、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号127を使用して達成されていてもよい。
配列番号688は、試料中のeae遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)eae遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号688の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号145〜175が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号145〜159から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号191〜205から選択されるリバースプライマーを使用して実施される一方、検出は、配列番号160〜175から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号176〜190から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。
配列番号689は、試料中のO26表面抗原遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O26表面抗原遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号689の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号206〜235、251〜253、255〜256、および258〜274が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号206〜220から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号258〜272から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号221〜235から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号236〜250から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。他の実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号251およびリバースプライマーとしての配列番号273を使用して実施される一方、検出は、配列番号252〜253から選択されるプローブおよび、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号254を使用して達成されていてもよい。いっそうさらなる実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号255およびリバースプライマーとしての配列番号274を使用して実施される一方、検出は、プローブとしての配列番号256および、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号257を使用して達成されていてもよい。
配列番号690は、試料中のO111表面抗原遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O111表面抗原遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号690の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号275〜306、324〜325、および327〜341が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号275〜289から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号327〜341から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号290〜306から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号307〜323から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。他の実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号324および配列番号327〜341から選択されるリバースプライマーを使用して実施される一方、検出は、配列番号325を含むプローブおよび、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号326を使用して達成されていてもよい。
配列番号691は、試料中のO121表面抗原遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O121表面抗原遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号691の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号342〜356および393〜407が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号342〜356から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号393〜407から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号357〜374から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号375〜392から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。
配列番号692は、試料中のO45表面抗原遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O45表面抗原遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号692の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号456〜457、459〜460、462〜463、および480〜482が含まれる。ある実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号456およびリバースプライマーとしての配列番号480を用いて実施される一方、検出は、配列番号457を含むプローブおよび、場合により、配列番号458を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。さらなる実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号459およびリバースプライマーとしての配列番号481を使用して実施される一方、検出は、配列番号460を含むプローブおよび、場合により、配列番号461を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。いっそうさらなる実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号462およびリバースプライマーとしての配列番号482を使用して実施される一方、検出は、配列番号463を含むプローブおよび、場合により、配列番号464を含むクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。
配列番号693は、試料中のO45表面抗原遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O45表面抗原遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号692の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号408〜439および465〜479が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号408〜423から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号465〜479から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号424〜439から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号44〜455から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。
配列番号694は、試料中のO103表面抗原遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O103表面抗原遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号694の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号483〜512、528〜529、531〜532、534〜535、537〜538、および540〜557が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号483〜497から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号550〜554から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号498〜512から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号513〜527から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。他の実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号528およびリバースプライマーとしての配列番号555を使用して実施される一方、検出は、プローブとしての配列番号529および、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号530を使用して達成されていてもよい。いっそうさらなる実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号531およびリバースプライマーとしての配列番号556を使用して実施される一方、検出は、プローブとしての配列番号532および、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号533を使用して達成されていてもよい。追加の実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号534およびリバースプライマーとしての配列番号557を使用して実施される一方、検出は、プローブとしての配列番号535および、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号536を使用して達成されていてもよい。別のさらなる実施形態において、増幅は、フォワードプライマーとしての配列番号537および配列番号550〜554から選択されるリバースプライマーを使用して実施される一方、検出は、プローブとしての配列番号538および、場合により、クエンチャーオリゴヌクレオチドとしての配列番号539を使用して達成されていてもよい。
配列番号695は、試料中のO145表面抗原遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O145表面抗原遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号695の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号558〜587および603〜617が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号558〜572から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号603〜617から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号573〜587から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号588〜602から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。
配列番号696は、試料中のO157プロファージ病原性因子遺伝子の存在、および最終的には、試料中のSTEC細菌の存在の検出に有用な大腸菌(E.coli)O157プロファージ病原性因子遺伝子の一部のヌクレオチド配列である。配列番号696の増幅に有用な好適なプライマーには、配列番号618〜653および671〜685が含まれる。ある実施形態において、増幅は、配列番号618〜633から選択されるフォワードプライマーおよび配列番号671〜685から選択されるリバースプライマーを用いて実施される一方、検出は、配列番号634〜653から選択されるプローブおよび、場合により、配列番号654〜670から選択されるクエンチャーオリゴヌクレオチドを使用して達成されていてもよい。
配列番号697〜700は、一部の例において、陽性対照反応として用いられるSV40DNAの増幅に有用なヌクレオチド配列を含む。ある例において、増幅は、フォワードプライマーとして配列番号697または698をリバースプライマーとしての配列番号700とともに使用して実施される。ある実施形態において、配列番号697または698の一方はプライマーとして、プローブとしての配列番号699とともに使用される。ある他の実施形態において、配列番号699プローブの3’末端は、選択されるプライマーの5’末端に好適なリンカー部分、例えば、18炭素スペーサーを介して結合している。追加の実施形態において、プローブは、レポーター−クエンチャー対により検出可能に標識されており、プローブ領域をフランキングする自己相補的配列を有し、それにより核酸分子がステムループ構造に自己ハイブリダイズすることが可能になり、したがってクエンチャー分子によるレポーターシグナルのクエンチングが可能になる。
配列は、37C.F.R.§§1.821−1.825(“Requirements for Patent Applications Containing Nucleotide Sequences and/or Amino Acid Sequence Disclosures−the Sequence Rules”)に準拠し、世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization:WIPO)Standard ST.25(1998)およびEPOおよびPCTの配列列記要件(規則5.2および49.5(aの2)、ならびに実施細則の第208条および付録C)に一致する。ヌクレオチドおよびアミノ酸配列データに使用される記号および形式は、37C.F.R.§§1.822に定められる規則に従う。
本出願人らは、本開示における全ての引用文献の全内容を具体的に取り込む。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが、範囲、好ましい範囲、または好ましい上限値および好ましい下限値の列挙のいずれかとして挙げられる場合、範囲が別個に開示されるかにかかわらず、任意の範囲上限値または好ましい値および任意の範囲下限値または好ましい値の任意の対から形成される全ての範囲を具体的に開示するものとして理解すべきである。数値の範囲が本明細書に引用される場合、特に記載のない限り、範囲は、その終点、ならびにその範囲内の全ての整数および分数を含むものとする。本発明の範囲は、範囲を定義する場合に引用される具体値に限定されるものではない。
定義
本開示において、多数の用語および略語が使用される。以下の定義が提供される。
本明細書において使用される用語「約」または「およそ」は、所与の値または範囲の20%以内、好ましくは、10%以内、より好ましくは、5%以内を意味する。
用語「含む」は、用語「から本質的になる」および「からなる」により包含される実施形態を含むものとする。同様に、用語「から本質的になる」は、用語「からなる」により包含される実施形態を含むものとする。
「ポリメラーゼ連鎖反応」は、PCRの略語である。
用語「単離」は、通常、天然環境中で材料に付随しまたはそれと相互作用する成分を実質的に含まずまたはそうでなければそれらの成分から取り出された材料、例えば、核酸分子および/またはタンパク質を指す。単離ポリヌクレオチドは、それらが天然に生じる宿主細胞から精製することができる。当業者に公知の慣用の核酸精製法を使用して単離ポリヌクレオチドを得ることができる。この用語は、組換えポリヌクレオチドおよび化学合成ポリヌクレオチドも包含する。
用語「ポリヌクレオチド」、「ポリヌクレオチド配列」、「核酸配列」、「核酸断片」、および「オリゴヌクレオチド」は、本明細書において互換的に使用される。これらの用語は、ヌクレオチド配列などを包含する。ポリヌクレオチドは、合成、非天然、または変化したヌクレオチド塩基を含有してもよい一本鎖または二本鎖であるRNAまたはDNAのポリマーであり得る。DNAのポリマーの形態のポリヌクレオチドは、cDNA、ゲノムDNA、合成DNAの1つまたは複数の鎖、またはそれらの混合物からなっていてよい。
用語「増幅産物」または「アンプリコン」は、プライマー指向増幅反応の間に産生される核酸断片を指す。典型的なプライマー指向増幅の方法には、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、または鎖置換増幅(SDA)、が含まれる。PCR法が選択される場合、複製組成物は典型的には、核酸複製のための成分、例えば:デオキシヌクレオチド三リン酸、適切な配列を有する2つ(以上)のプライマー、耐熱性ポリメラーゼ、緩衝液、溶質およびタンパク質を含み得る。これらの試薬および核酸の増幅におけるそれらの使用についての手順を説明する詳細は、米国特許第4,683,202号明細書(1987,Mullis,et al.)および米国特許第4,683,195号明細書(1986,Mullis,et al.)に提供されている。LCR法が選択される場合、核酸複製組成物は、例えば:耐熱性リガーゼ(例えば、テルムス・アクアチクス(Thermus aquaticus)リガーゼ)、2組の隣接オリゴヌクレオチド(それぞれの組のうち一方のメンバーは、標的鎖のそれぞれと相補的である)、Tris−HCl緩衝液、KCl、EDTA、NAD、ジチオスレイトール、およびサケ精子DNAを含み得る。例えば、Tabor et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,82:1074−1078(1985)参照。
用語「プライマー」は、相補鎖の合成がポリメラーゼにより触媒される条件下に置かれる場合、相補鎖に沿っての核酸合成または複製の開始点として作用し得るオリゴヌクレオチド(合成または天然)を指す。プライマーは、検出可能な標識、例えば、5’末端標識をさらに含有し得る。ある実施形態において、本発明のプライマーは、8〜60核酸長である。他の実施形態において、プライマーは、10〜50、14〜40,または20〜30核酸長である。特定の実施形態において、プライマーは、少なくとも約8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、49、または60ヌクレオチド長である。
用語「プローブ」は、関心対象のポリヌクレオチドと相補的(必ずしも完全に相補的である必要はない)であり、関心対象のポリヌクレオチドの少なくとも一方の鎖とのハイブリダイゼーションにより二本鎖構造を形成するオリゴヌクレオチド(合成または天然)を指す。プローブまたはプライマー−プローブ複合体は、検出可能な標識をさらに含有し得る。ある実施形態において、本発明のプローブは、8〜60核酸長である。他の実施形態において、プローブは、10〜50、14〜40、または20〜30核酸長である。特定の実施形態において、プローブは、少なくとも約8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、49、または60ヌクレオチド長である。
プローブは、独立した実体であり得、またはプライマーと複合体化もしくはそうでなければそれに結合していてよく、例えば、プローブはその3’末端を介してプライマーの5’末端に連結される。このような結合は、例えば、結合が、ヌクレオチドまたは非ヌクレオチドリンカーであり得、非増幅性リンカーであり得るリンカー、例えば、ヘキサエチレングリコール(HEG)または18炭素リンカーを介して達成される場合、直接または間接的のいずれかであり得る。このような場合、これは「プライマー−プローブ複合体」と称される。このようなプライマー−プローブ複合体の一例は、参照により全体として本明細書に組み込まれる米国特許第6,326,145号明細書に見出すことができ、それは「Scorpionプローブ」または「Scorpionプライマー」と称されることが多い。
本明細書において使用される用語「標識」および「検出可能な標識」は、検出することができる分子、例として、限定されるものではないが、放射性同位体、蛍光体(fluorescer)、化学発光体(chemiluminescer)、酵素、酵素基質、酵素補因子、酵素インヒビター、発色団、色素、金属イオン、金属ゾル、半導体ナノ結晶、リガンド(例えば、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、またはハプテン)などを指す。検出可能な標識には、レポーターおよびクエンチャーの組合せも含まれ得る。
用語「レポーター」は、クエンチャーにより抑制することができる検出可能なシグナルを示し得る物質またはその一部を指す。レポーターの検出可能なシグナルは、例えば、検出可能な範囲の蛍光である。用語「クエンチャー」は、レポーターにより産生される検出可能なシグナルを抑制し、低減させ、阻害などし得る物質またはその一部を指す。
本明細書において使用される用語「クエンチング」および「蛍光エネルギー移動」は、レポーターおよびクエンチャーが接近しており、レポーターがエネルギー源により励起される場合、励起状態のエネルギーの実質的な部分は非放射的に(nonradiatively)クエンチャーに移動し、それは非発光的に消失しまたはレポーターのそれとは異なる発光波長において放出されるプロセスを指す。
好ましくは、レポーターは、オリゴヌクレオチドへの、例えば、末端3’炭素または末端5’炭素への結合に好適な連結基により修飾された蛍光性有機色素から選択することができる。クエンチャーも、本発明の実施形態に応じて、蛍光性であってもなくてもよい有機色素から選択することができる。一般に、クエンチャーが蛍光性でありまたはレポーターからの移動されたエネルギーを非放射崩壊により単に放出するかに関わらず、クエンチャーの吸収バンドは、クエンチングを最適化するためにレポーターの蛍光発光バンドと少なくとも実質的に重複するべきである。非蛍光性クエンチャーまたはダーククエンチャーは、典型的には、励起されたレポーターからのエネルギーを吸収することにより機能するが、エネルギーを発光により放出しない。
特定のプローブに適切なレポーター−クエンチャー対の選択は、公知の技術に従って行うことができる。蛍光性およびダーククエンチャー、ならびに例示的なレポーター−クエンチャー対を選択することができるそれらの関連する光学特性は、例えば、Berlman,Handbook of Fluorescence Spectra of Aromatic Molecules,2nd ed.,Academic Press,New York,1971に列挙および記載されており、この内容は参照により本明細書に組み込まれる。本発明におけるオリゴヌクレオチドに付加することができる一般的な反応基を介する共有結合のためにレポーターおよびクエンチャーを修飾する例は、例えば、Haugland,Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,Molecular Probes of Eugene,Oreg.,1992に見出すことができ、この内容は参照により本明細書に組み込まれる。
好ましいレポーター−クエンチャー対は、キサンテン色素、例としてフルオレセインおよびローダミン色素から選択することができる。これらの化合物の多くの好適な形態は、オリゴヌクレオチドへの結合のための結合部位としてまたは結合官能基として使用することができるフェニル基上の置換基とともに市販されている。レポーターとしての使用のための蛍光性化合物の別の好ましい群は、αまたはβ位にアミノ基を有するナフチルアミンである。このようなナフチルアミノ化合物の中には、1−ジメチルアミノナフチル−5スルホネート、1−アニリノ−8−ナフタレンスルホネートおよび2−p−トルイジニル(touidinyl)−6−ナフタレンスルホネートが含まれる。他の色素には、3−フェニル−7−イソシアナトクマリン;アクリジン、例えば、9−イソチオシアナトアクリジン;N−(p−(2−ベンゾオキサゾリル)フェニル)マレイミド;ベンゾオキサジアゾール;スチルベン;ピレンなどが含まれる。
最も好ましくは、レポーターおよびクエンチャーは、フルオレセインおよびローダミン色素から選択される。これらの色素およびオリゴヌクレオチドへの結合のための適切な連結法は、当分野において周知である。
クエンチャーの好適な例は、6−カルボキシ−テトラメチル−ローダミン、4−(4−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABYL)、テトラメチルローダミン(TAMRA)、それぞれがBiosearch Technologies,Inc.of Novato,Calif.から入手可能であるBHQ−0(商標)、BHQ−1(商標)、BHQ−2(商標)、およびBHQ−3(商標)、それぞれがMolecular Probes,Inc.から入手可能であるQSY−7(商標)、QSY−9(商標)、QSY−21(商標)およびQSY−35(商標)などから選択することができる。
レポーターの好適な例は、色素、例えば、SYBRグリーン、5−カルボキシフルオレセイン(Applied Biosystems of Foster City,Calif.から入手可能な5−FAM(商標))、6−カルボキシフルオレセイン(6−FAM)、テトラクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(TET)、2,7−ジメトキシ−4,5−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン、ヘキサクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(HEX)、6−カルボキシ−2’,4,7,7’−テトラクロロフルオレセイン(Applied Biosystemsから入手可能な6−TET(商標))、カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン(Applied Biosystemsから入手可能な6−JOE(商標))、Molecular Probes,Inc.から入手可能なVIC(商標)色素製品、Applied Biosystemsから入手可能なNED(商標)色素製品などから選択することができる。
レポーターおよびクエンチャーを含有するプローブの一例は、単分子または二分子立体構造のいずれかのScorpionプローブである。単分子Scorpionにおいて、プライマー−プローブ複合体のプローブ部分は、プローブがその標的DNAから解放される場合、プローブがステム−ループ構造を形成することを可能にする、自己相補的領域によりフランキングされている。さらに、単分子Scorpionにおいて、レポーターは、典型的には、自己相補的領域の一方またはその付近において、例えば、Scorpionプローブの5’末端において結合しており、クエンチャーは、他方の自己相補的領域またはその付近において、例えば、非増幅性リンカーの5’に接して結合しており、その結果、クエンチャーは、プローブがそのステム−ループ構造である場合、クエンチングを引き起こすために十分にレポーターに接近している。二分子Scorpionにおいて、自己相補的フランキング領域が典型的には用いられるのではなく、むしろ別個の「ブロッキングオリゴヌクレオチド」または「クエンチングオリゴヌクレオチド」がScorpionプローブとともに用いられる。このブロッキングオリゴヌクレオチドは、プローブがその標的DNAから解放される場合、Scorpionプローブのプローブ領域へハイブリダイズし得る。さらに、二分子Scorpionにおいて、レポーターは、典型的には、Scorpionプローブのプローブ領域に、例えば、Scorpionプローブの5’末端において結合している一方、クエンチャーは、ブロッキングオリゴヌクレオチドに、例えば、ブロッキングオリゴヌクレオチドの3’末端において結合しており、その結果、クエンチャーは、プローブがその標的DNAから解放され、代わりにブロッキングオリゴヌクレオチドへハイブリダイズしている場合、クエンチングを引き起こすために十分にレポーターに接近している。
レポーターおよびクエンチャーを含有するプローブの別の例は、5’−エキソヌクレアーゼアッセイ、例えば、Taqman(登録商標)リアルタイムPCR技術において使用することができるプローブである。この文脈において、オリゴヌクレオチドプローブは、その5’末端に隣接する十分な数のホスホジエステル結合を有し、その結果、用いられる5’→3’ヌクレアーゼ活性が、結合プローブを効率的に分解してレポーターおよびクエンチャーを分離させ得る。レポーターおよびクエンチャーを含有するプローブのさらに別の例は、Molecular Beacon型プローブであり、これは、プローブの標的配列から解放される場合に、プローブがステム−ループ構造を形成することを可能にする自己相補的領域によりフランキングされたプローブ領域を含有する。このようなプローブは、典型的には、一方の末端またはその付近において結合しているレポーターおよび他方の末端またはその付近において結合しているクエンチャーを有し、その結果、クエンチャーは、プローブがその解放形態、したがってステム−ループ形態である場合、クエンチングを引き起こすために十分にレポーターに接近している。
用語「複製インヒビター部分」は、核酸鎖の複製のための鎖伸長の開始をブロックするオリゴヌクレオチドの3’末端ヒドロキシル基に結合している任意の原子、分子または化学基を指す。例には、限定されるものではないが:3’−デオキシヌクレオチド(例えば、コルジセピン)、ジデオキシヌクレオチド、ホスフェート、リガンド(例えば、ビオチンおよびジニトロフェノール)、レポーター分子(例えば、フルオレセインおよびローダミン)、炭素鎖(例えば、プロパノール)、ミスマッチヌクレオチドもしくはポリヌクレオチド、またはペプチド核酸単位が含まれる。用語「非関与」は、核酸分子の増幅についての反応におけるプローブまたはプライマーの関与の欠如を指す。具体的には、非関与プローブまたはプライマーは、DNAポリメラーゼについての基質としてもRNAポリメラーゼについての基質としても機能せずまたはDNAポリメラーゼによってもRNAポリメラーゼによっても伸長されないものである。「非関与プローブ」は、本質的にポリメラーゼにより鎖伸長され得ない。それは、複製インヒビター部分を有しても有さなくてもよい。
核酸分子は、核酸分子の一本鎖形態が温度および溶液イオン強度の適切な条件下で他の核酸分子にアニールし得る場合、別の核酸分子、例えば、cDNA、ゲノムDNA、またはRNAに「ハイブリダイズ可能」である。ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、周知であり、例えば、Sambrook,J.,Fritsch,E.F.and Maniatis,T.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory:Cold Spring Harbor,NY(1989)、特に第11章およびその中の表11.1(参照により本明細書に完全に組み込まれる)に例示されている。温度およびイオン強度の条件が、ハイブリダイゼーションの「ストリンジェンシー」を決定する。相同核酸についての予備スクリーニングについて、55℃のTmに対応する低ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件を使用することができ、例えば、5×SSC、0.1%のSDS、0.25%のミルク、およびホルムアミド無し;または30%のホルムアミド、5×SSC、0.5%のSDS。中程度のストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件は、より高いTm、例えば、40%のホルムアミド、5×または6×SSCに対応する。ハイブリダイゼーションは、2つの核酸が相補的配列を含有することを必要とするが、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに応じて塩基間のミスマッチが可能である。核酸をハイブリダイズさせるための適切なストリンジェンシーは、核酸の長さおよび相補性の程度、当分野において周知の変数に依存する。2つのヌクレオチド配列間の類似性または相同性の程度が高いほど、それらの配列を有する核酸のハイブリッドについてのTmの値は大きくなる。核酸ハイブリダイゼーションの相対的安定性(より高いTmに対応する)は、以下の順序で減少する:RNA:RNA、DNA:RNA、DNA:DNA。100ヌクレオチド長を超えるハイブリッドについて、Tmを計算するための公式が導かれた(Sambrook et al.,前掲,9.50−9.51参照)。より短い核酸、すなわち、オリゴヌクレオチドを用いるハイブリダイゼーションについて、ミスマッチの位置はより重要となり、オリゴヌクレオチドの長さはその特異性を決定する(Sambrook et al.,前掲,11.7−11.8参照)。1つの好ましい実施形態において、ハイブリダイズ可能な核酸についての長さは、少なくとも約10ヌクレオチドである。より好ましくは、ハイブリダイズ可能な核酸についての最小の長さは、少なくとも約11ヌクレオチド、少なくとも約12ヌクレオチド、少なくとも約13ヌクレオチド、少なくとも約14ヌクレオチド、少なくとも約15ヌクレオチド、少なくとも約16ヌクレオチド、少なくとも約17ヌクレオチド、少なくとも約18ヌクレオチド、少なくとも約19ヌクレオチド、少なくとも約20ヌクレオチド、少なくとも約21ヌクレオチド、少なくとも約22ヌクレオチド、少なくとも約23ヌクレオチド、少なくとも約24ヌクレオチド、少なくとも約25ヌクレオチド、少なくとも約26ヌクレオチド、少なくとも約27ヌクレオチド、少なくとも約28ヌクレオチド、少なくとも約29ヌクレオチド、または最も好ましくは、少なくとも30ヌクレオチドである。さらに、当業者は、温度および洗浄溶液塩濃度を因子、例えば、プローブの長さに従って必要に応じて調節することができることを認識する。
本明細書において使用される標準的な組換えDNAおよび分子クローニング技術は、当分野において周知であり、例えば、Sambrook et al.(前掲);およびGreene Publishing Assoc.and Wiley−Interscienceにより出版されたAusubel,F.M.et al.,Current Protocols in Molecular Biology(1987)により記載されている。
オリゴヌクレオチド
Stx1A、Stx2A、eae、O26、O111、O121、O45、O103、O145、およびO157から選択される1つまたは複数の遺伝子標的を検出することによりSTEC細菌を検出する方法を開発した。ある実施形態において、本方法は、Stx1AおよびStx2Aの一方または両方を検出すること、ならびにeae、および場合により、O26、O111、O121、O45、O103、O145、およびO157の1つまたは複数を検出することを含んでいてもよい。いっそうさらなる実施形態において、本方法は、配列番号686〜688の1つまたは複数を検出することを含む。ある実施形態において、本方法は、配列番号686〜687の一方または両方を検出すること、ならびに配列番号688、および場合により、配列番号689〜696の1つまたは複数を検出することを含んでいてもよい。このようなヌクレオチド配列の検出ならびに後続のSTEC細菌の検出および同定のためのオリゴヌクレオチド、例として、フォワードおよびリバースプライマー、プローブ、ならびにクエンチャーオリゴヌクレオチドを開発した。本発明のオリゴヌクレオチドは、PCR増幅のためのプライマーとして使用することができる。例示的なプライマー対およびそれらの対応する標的、ブロッキングオリゴヌクレオチド、ならびにプローブを表1に示す。
ある実施形態において、配列番号686の増幅および/または検出のためのプライマーは、配列番号1、48、もしくは55の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。他の実施形態において、配列番号686の増幅および/または検出のためのプローブは、配列番号16、49〜52、もしくは56の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。さらなる実施形態において、このようなプローブのシグナルのクエンチングに有用なクエンチャーは、配列番号41、53、54、もしくは57の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。追加の実施形態において、配列番号686の増幅および/または検出のための第2のプライマー、またはリバースプライマーは、配列番号58もしくは73の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。いっそうさらなる実施形態において、これらの配列の少なくとも約16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個の連続ヌクレオチドを使用することができる。
ある実施形態において、配列番号687の増幅および/または検出のためのプライマーは、配列番号74、120、もしくは125の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。他の実施形態において、配列番号687の増幅および/または検出のためのプローブは、配列番号89、121、122、もしくは126の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。さらなる実施形態において、このようなプローブのシグナルのクエンチングに有用なクエンチャーは、配列番号105、123、124、もしくは127の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。追加の実施形態において、配列番号687の増幅および/または検出のための第2のプライマー、またはリバースプライマーは、配列番号128、143、もしくは144の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。いっそうさらなる実施形態において、これらの配列の少なくとも約16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個の連続ヌクレオチドを使用することができる。
ある実施形態において、配列番号688の増幅および/または検出のためのプライマーは、配列番号145の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。他の実施形態において、配列番号688の増幅および/または検出のためのプローブは、配列番号160の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。さらなる実施形態において、このようなプローブのシグナルのクエンチングに有用なクエンチャーは、配列番号176の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。追加の実施形態において、配列番号688の増幅および/または検出のための第2のプライマー、またはリバースプライマーは、配列番号191の少なくとも約15個の連続ヌクレオチド、またはそれと相補的な配列を含む。いっそうさらなる実施形態において、これらの配列の少なくとも約16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個の連続ヌクレオチドを使用することができる。
これらのオリゴヌクレオチドプライマーは、他の核酸増幅法、例えば、リガーゼ連鎖反応(LCR)(Backman et al.,1989,欧州特許第0320308号明細書;Carrino et al.,1995,J.Microbiol.Methods 23:3−20);核酸配列ベース増幅(NASBA)(Carrino et al.,1995,前掲);ならびに自家持続配列複製(3SR)および「Qレプリカーゼ増幅」(Pfeffer et al.,1995 Veterinary Res.Comm.19:375−407)にも有用であり得る。
本発明のオリゴヌクレオチドプライマーは、検出可能な標識、例えば、5’末端標識も含有し得る。
さらに、本発明のオリゴヌクレオチドはハイブリダイゼーションプローブとして使用することもできる。有用なプローブの一部の例を表1に提供する。DNAプローブを使用するハイブリダイゼーションは、食物、臨床および環境試料中の病原体の検出に使用されることが多く、方法は、当業者に一般に公知である。プローブハイブリダイゼーションの感度および特異性の程度は、既に記載された増幅技術を介して達成されるものよりも低いことが一般に認識されている。本発明の核酸プローブは、検出可能な標識、例えば、Scorpionプローブアッセイにおいてまたは5’−エキソヌクレアーゼ検出アッセイ、例えば、Taqman(登録商標)アッセイにおいて用いられるようなレポーター−クエンチャー組合せも有し得る。
核酸プローブの3’末端ヌクレオチドは、本発明の一実施形態において、核酸ポリメラーゼによる伸長を不可能にすることができる。このようなブロッキングは、例えば、連結部分による核酸プローブの末端3’炭素への複製インヒビター部分、例えば、レポーターもしくはクエンチャーの結合により、または3’−末端ヌクレオチドをジデオキシヌクレオチドにすることにより実施することができる。あるいは、核酸プローブの3’末端は、オリゴヌクレオチドの3’末端上に1つまたは複数の修飾ヌクレオチド間結合を組み込むことにより、ポリメラーゼの3’→5’伸長活性を受けにくくすることができる。最小限には、3’末端ヌクレオチド間結合を修飾しなければならないが、追加のヌクレオチド間結合を修飾することもできる。核酸プローブの3’末端からの伸長を妨げ、および/またはPCRの間にDNAポリメラーゼの3’→5’エキソヌクレアーゼ活性をブロックするヌクレオチド間修飾には、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、ボラノホスフェート結合、および他の同様のポリメラーゼ耐性ヌクレオチド間結合が含まれ得る。プローブの3’伸長をブロックする代替法は、マイトマイシンCまたは他の同様の抗腫瘍性抗生物質、例えば、Basu et al.,Biochemistry 32:4708−4718,1993に記載されるものを使用してプローブの3’末端において付加物を形成することである。したがって、核酸プローブの3’末端が開裂から保護される正確なメカニズムは、クエンチャーが核酸プローブから開裂されない限り重要ではない。
核酸プローブ配列はまた、増幅ベース検出技術において、例えば3’−エキソヌクレアーゼアッセイにおいて、本発明のプライマー配列対とともに用いられてもよい。好ましいプライマー/プローブ組合せを表1に示す。
一部の実施形態において、対応するプライマーおよびプローブは、プライマー−プローブ複合体中で一緒に使用される。このような実施形態において、プローブの3’末端は、典型的には、プライマーの5’末端に結合している。本発明のこれらのプライマー−プローブ複合体は、プローブ領域の3’末端をプライマー領域の5’末端に連結する非増幅性リンカーを含有し得る。この非増幅性リンカーは、相補鎖の伸長がプライマー−プローブ複合体のプローブ領域中に進行することを停止させる。このような非増幅性結合の例には、ヘキサエチレングリコール(HEG)、および、好ましくは、18炭素リンカーが含まれる。本発明のプライマー−プローブ複合体は、プローブがその標的DNAから解放される場合にプライマー−プローブ複合体がステム−ループ構造を形成することを可能にする自己相補的領域も含有し得、これは、例えば、レポーターシグナルをクエンチさせるために十分に互いにレポーターおよびクエンチャーを接近させることにおいて、有用であり得る。一部の例において、クエンチャーオリゴヌクレオチドは、プライマー−プローブ複合体とともに用いることができ、そのクエンチャーオリゴヌクレオチドは、プローブ領域がその標的DNAから解放される場合、プライマー−プローブ複合体のプローブ領域にハイブリダイズし得る。レポーターがプライマー−プローブ複合体に結合しており、クエンチャーがブロッキングオリゴヌクレオチドに結合している場合、これは、クエンチングを生じさせるために十分に互いにレポーターおよびクエンチャーを接近させ得る。対応するプライマー、プローブ、およびクエンチャーの例を表1に提供する。
アッセイ方法
配列番号686〜696により同定される、選択される遺伝子標的および/またはゲノムDNA領域の検出、ならびに後続の試料中のSTEC細菌の存在の検出は、任意の好適な様式で達成することができる。好ましい方法は、プライマー指向増幅法および核酸ハイブリダイゼーション法である。これらの方法は、例えば、汚染が疑われる動物、環境、または食物供給源からの複雑なマトリックスまたは精製培養物のいずれかである試料中のSTEC細菌を検出するために使用することができる。
本発明の好ましい実施形態は、(1)非選択的増殖培地において複合試料混合物を培養して標的細菌を蘇生させること、(2)トータル標的細菌DNAを放出させること、ならびに(3)本発明のプライマー対を用いての、および検出可能な標識を含む核酸プローブを場合により用いての、増幅プロトコルにトータルDNAを供することを含む。
プライマー指向増幅アッセイ方法
本発明において用いることができる種々のプライマー指向核酸増幅法、例として、熱サイクル法(例えば、PCR、RT−PCR、およびLCR)、ならびに等温法および鎖置換増幅(SDA)が当分野において公知である。好ましい方法はPCRである。1つの好ましい実施形態において、表1に列挙される対応するフォワードおよびリバースプライマー対を、関心対象の標的遺伝子および/または配列番号686〜696の検出、ならびに最終的にはSTEC細菌の検出および同定のためのプライマー指向核酸増幅における使用のためのプライマーとして使用することができる。
試料調製:
本発明によるオリゴヌクレオチドおよび方法は、いかなる試料調製も必要とせず、任意の好適な臨床または環境試料を用いて直接使用することができる。より高い感度を達成するため、および時間が制限因子ではない状況において、試料を前処理し、プレ増幅濃縮を実施することが好ましい。
食物経由細菌病原体の検出についての最低業界基準は、Andrews et al.,1984,“Food Sample and Preparation of Sample Homogenate”,Chapter 1 in Bacteriological Analytical Manual,8th Edition,Revision A,Association of Official Analytical Chemists,Arlington,VAに記載されるように、食物マトリックス25g中1つの病原体細胞の存在を確実に検出する方法である。このストリンジェントな基準を満たすため、生化学的、標的病原体細胞の増殖を向上させて免疫学的または核酸ハイブリダイゼーション手段によるその検出を容易にするための濃縮法および培地が開発されている。典型的な濃縮手順は、標的細菌の増殖および健康を向上させ、さらには存在する任意のバックグラウンドまたは非標的微生物の増殖を阻害する培地を用いる。例えば、USDAは、病原性大腸菌(E.coli)について検査すべき牛挽肉の試料の濃縮のためのプロトコルを記載している(米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration)、Bacterial Analytical Manual)。
種々の細菌病原体についての選択培地が開発されており、当業者は、濃縮すべき特定の生物に適切な培地を選択することを把握する。非選択的培地の全般的な議論およびレシピは、Association of Analytical Chemists,Suite 400,2200 Wilson Blvd,Arlington,VA 22201−3301により出版および配布されたFDA Bacteriological Analytical Manual.(1998)に記載されている。
選択的増殖後、複雑な混合物の試料をさらなる分析のために取り出す。このサンプリング手順は、当業者に周知の種々の手段により達成することができる。好ましい実施形態において、5μlの濃縮培養物を取り出し、プロテアーゼを含有する200μlの溶解溶液に添加する。BAX(登録商標)System User’s Guide,DuPont Qualicon,Inc.,Wilmington,DEに記載されるとおり、溶解溶液を37℃において20分間加熱し、次いで95℃において10分間プロテアーゼ不活性化を行う。
PCRアッセイ法:
試料中の本発明の遺伝子標的および後続のSTEC細菌の存在を検出する好ましい方法は、(a)表1に列挙されるプライマー対を使用して、配列番号686〜696の2つ以上のPCR増幅を実施してPCR増幅結果を生成すること:および(b)増幅を検出し、それにより増幅の陽性検出が試料中のSTEC細菌の存在を示すことを含む。
別の好ましい実施形態において、PCR増幅を実施する前、試料を調製する工程を実施することができる。調製工程は、以下のプロセスの少なくとも1つを含み得る:(1)細菌濃縮、(2)試料からの細菌細胞の分離、(3)細胞溶解、および(4)トータルDNA抽出。
増幅条件:
当業者は、任意の一般に許容可能なPCR条件を、本発明のオリゴヌクレオチドを使用して、遺伝子標的および標的STEC細菌を良好に検出するために使用することができ、試験すべき試料および他の実験室条件に応じて、PCR条件についての定型的な最適化が、最適な感度および特異性を達成するために必要であり得ることを理解する。最適には、それらは、他の非標的種についてはPCR結果を提供しない一方、意図した規定の標的の全てからPCR増幅結果を達成する。
検出/検査/分析:
配列番号686〜696のプライマー指向増幅産物は、種々の方法を使用して分析することができる。均一検出は、テンプレートまたはプライマーからの増幅産物の(例えば、ゲル電気泳動による)分離が必要でない、増幅産物の検出の好ましい方法を指す。均一検出は、典型的には、増幅の間またはその直後に反応混合物の蛍光のレベルを計測することにより通常達成される。さらに、検出の間または前に増幅産物の分離を含む不均一検出法を本発明において用いることができる。
均一検出は、本発明のプライマー対を使用して、「リアルタイム」プライマー指向核酸増幅および検出を実施するために用いることができる(例えば、「リアルタイム」PCRおよび「リアルタイム」RT−PCR)。好ましい「リアルタイム」法は、米国特許第6,171,785号明細書、米国特許第5,994,056号明細書、米国特許第6,326,145号明細書、米国特許第5,804,375号明細書、米国特許第5,538,848号明細書、米国特許第5,487,972号明細書、および米国特許第5,210,015号明細書に記載されており、これらのそれぞれは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
特に好ましい「リアルタイム」検出法は、米国特許第6,326,145号明細書に記載されるようなScorpionプローブアッセイであり、これは参照により全体として本明細書に組み込まれる。Scorpionプローブアッセイにおいて、PCR増幅は、プライマー−プローブ複合体としてScorpionプローブ(単分子または二分子のいずれか)を使用して実施され、Scorpionプローブは、レポーターの検出可能なシグナルがプライマーの伸長前にクエンチされることを可能にする適切なレポーター−クエンチャー対を有する。伸長後、クエンチング効果は排除され、存在するシグナルの量が定量化される。増幅産物の量が増加するにつれて、検出可能なシグナルの等価な増加が観察され、したがって、存在する増幅産物の量が、計測される検出可能なシグナルの量の関数として測定されることが可能となる。2つ以上のScorpionプローブが、本発明のScorpionプローブアッセイにおいて用いられる場合、それぞれのプローブは、結合している異なる検出可能な標識(例えば、レポーター−クエンチャー対)を有し得、したがって、それぞれのプローブが他のプローブと独立して検出されることが可能となる。
ある実施形態において、配列番号686〜696の2つ以上の増幅および検出は、区別をつけて標識されたScorpionプローブを使用して実施される。プライマーおよびプローブの例、例として、それらが指向される標的配列を表1に提供する。STEC細菌の検出に単独または組合せで用いることができるプライマー、プローブ、およびクエンチャーの追加の具体例を表2、3、および8に提供する。
別の好ましい「リアルタイム」検出法は、米国特許第5,804,375号明細書、米国特許第5,538,848号明細書、米国特許第5,487,972号明細書、および米国特許第5,210,015号明細書に記載されるような、5’−エキソヌクレアーゼ検出法であり、これらのそれぞれは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。5’−エキソヌクレアーゼ検出アッセイにおいて増幅プライマー対の2つのメンバーの中間(intermediate to)またはその間で結合する修飾プローブがPCRの間に用いられる。修飾プローブは、レポーターおよびクエンチャーを有し、PCRの間にそれが標的核酸配列とハイブリダイズしたことを示すための検出可能なシグナルを生成するように設計される。レポーターおよびクエンチャーの両方がプローブ上に存在する限り、クエンチャーは、レポーターが検出可能なシグナルを放出することを停止させる。しかしながら、ポリメラーゼが増幅の間プライマーを伸長するにつれて、ポリメラーゼの内因性5’→3’ヌクレアーゼ活性はプローブを分解し、クエンチャーからレポーターを分離し、検出可能なシグナルが放出されることが可能となる。一般に、増幅サイクルの間に生成される検出可能なシグナルの量は、それぞれのサイクルにおいて生成される生成物の量に比例する。
クエンチングの効率はレポーターおよびクエンチャーの近接の強い関数である、すなわち、2つの分子がより接近するほど、クエンチング効率は増加することが周知である。クエンチングはレポーターおよびクエンチャーの物理的近接に強く依存するため、レポーターおよびクエンチャーは、好ましくは、互いの数個のヌクレオチド以内に、通常、互いの30ヌクレオチド以内に、より好ましくは約6から16ヌクレオチド離れて、プローブに結合している。典型的には、この分離は、レポーター−クエンチャー対の一方のメンバーをプローブの5’末端に、他方のメンバーを約6から16ヌクレオチド離れたヌクレオチドに結合することにより達成される。
さらに、2つ以上のTaqman(登録商標)プローブ、例えば、配列番号686〜696の2つ以上に指向されるものが本発明の5’−エキソヌクレアーゼ検出アッセイにおいて用いられる場合、それぞれのプローブは、結合している異なる検出可能な標識(例えば、レポーター−クエンチャー対)を有し得、したがって、それぞれのプローブが他のプローブと独立して検出されることが可能となる。
均一検出の別の好ましい方法は、特にDuPont Qualicon Inc.からのBAX(登録商標)Systemハードウェアおよび試薬錠剤を用いての、DNA融解曲線分析の使用を含む。システムの詳細は、米国特許第6,312,930号およびPCT公開公報国際公開第97/11197号パンフレットおよび国際公開第00/66777号パンフレットに提供されており、これらのそれぞれは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
融解曲線分析は、選択された時点においてそれぞれの増幅サイクルの間、標的増幅産物(「標的アンプリコン」)の蛍光をモニタリングすることにより二本鎖核酸分子(「dsDNA」または「標的」)を検出および定量化する。
当業者に周知のとおり、dsDNAの2つの鎖は温度がその融解温度よりも高い場合、分離または融解する。dsDNA分子の融解はプロセスであり、所与の溶液条件下で、融解がある温度(以後、TMSと示す)において開始し、別の温度(以後、TMEと示す)において完了する。よく知られている用語であるTmは、融解が50%完了する温度を示す。
典型的なPCRサイクルは、標的dsDNAを融解させる変性段階、プライマーが現在一本鎖の標的へ結合するために温度が最適であるプライマーアニーリング段階、およびDNAポリメラーゼが機能するために温度が最適である鎖伸長段階(温度TEにおける)を含む。
本発明によれば、TMSはTEよりも高くあるべきであり、TMEは、DNAポリメラーゼが熱不活性化される温度よりも低く(しばしば実質的に低く)あるべきである。融解特性は、所与のdsDNA分子の固有特性、例えば、デオキシヌクレオチド組成およびdsDNAの長さにより影響を受ける。
インターカレーティング色素は、二本鎖DNAへ結合する。色素/dsDNA複合体は、色素に依存する光の適切な励起波長に曝露されると蛍光を発し、蛍光の強度は、dsDNAの濃度に比例し得る。dsDNAを検出および定量化するためのDNAインターカレーティング色素を利用する方法は、当分野において公知である。多くの色素が、これらの目的について当分野において公知であり使用されている。本方法はこのような関係も利用する。
このようなインターカレーティング色素の例には、限定されるものではないが、SYBR Green−I(登録商標)、臭化エチジウム、ヨウ化プロピジウム、TOTO(登録商標)−1{キノリニウム,1−1’−[1,3−プロパンジイルビス[(ジメチルイミノ)−3,1−プロパンジイル]]ビス[4−[(3−メチル−2(3H)−ベンゾチアゾリリデン)メチル]]−,テトラヨージド}、およびYoPro(登録商標){キノリニウム、4−[(3−メチル−2(3H)−ベンゾオキサゾリリデン)メチル]−1−[3−(トリメチルアンモニオ)−プロピル]−、ジヨード}が含まれる。本発明について最も好ましいものは、非非対称シアニド色素、例えば、Molecular Probes,Inc.(Eugene,OR)製のSYBR Green−I(登録商標)である。
融解曲線分析は、温度を増加させながら蛍光の変化をモニタリングすることにより達成される。温度が標的アンプリコンに特異的なTMSに達すると、dsDNAは変性し始める。dsDNAが変性すると、インターカレーティング色素はDNAから解離し、蛍光が減少する。温度に対してプロットされた温度の変化により割った蛍光の対数の変化の負の数学的解析は、融解曲線として公知のグラフピークをもたらす。
本発明は、これらの技術の組合せを使用して、例えば、Scorpionプローブをある標的領域に指向し、Taqman(登録商標)プローブを第2の標的領域に指向することにより操作することができることが理解すべきである。本発明は上記技術に限定されないことも理解すべきである。むしろ、当業者は、当分野において公知であるような増幅を検出するための他の技術を使用することもできることを認識する。例えば、PCRベース定量的配列検出(QSD)などの技術は、核酸プローブを使用して実施することができ、これは、溶液中において一本鎖状態で存在する場合、レポーターおよびクエンチャーがレポーターの発光を実質的にクエンチするために十分に接近するように、構成されている。しかしながら、インタクトなレポーター−クエンチャー核酸プローブと増幅された標的核酸配列とのハイブリダイゼーション時に、レポーターおよびクエンチャーは互いに十分に離れる。結果として、クエンチングは実質的に弱められ、検出される蛍光発光の増加を引き起こす。
均一検出法に加えて、本発明において用いることができる種々の他の不均一検出法、例として、標準非変性ゲル電気泳動(例えば、アクリルアミドまたはアガロース)、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動、および温度勾配ゲル電気泳動が当分野において公知である。標準非変性ゲル電気泳動は、簡易で迅速なPCR検出法であるが、全ての用途に好適ではない場合がある。
変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)は、小さなDNA断片(200〜700bp)の変性挙動の差異を検出する分離法である。分離の原理は、断片長およびヌクレオチド配列の両方に基づく。同一の長さである断片において、1つの塩基対ほどのわずかな差異を検出することができる。これは、DNA断片がサイズによってのみ分離される非変性ゲル電気泳動とは対照的である。DNA分子間の電荷密度の差異がほぼ中性であり、それらの分離においてほとんど役割を果たさないため、非変性ゲル電気泳動のこの制限が生じる。DNA断片のサイズが増加するにつれて、ゲルを通るその速度は減少する。
DGGEは主として、同一サイズのDNA断片をそれらの変性プロファイルおよび配列に基づいて分離するために使用される。DGGEを使用して、熱または化学的変性剤がアプライされると、DNA分子の2つの鎖は分離しまたは融解する。DNA二本鎖の変性は2つの因子により影響を受ける:1)相補的な塩基対間に形成される水素結合(GCリッチ領域は、ATリッチである領域よりも高い変性条件において融解するため);および2)同一鎖の隣接する塩基間の引力、または「スタッキング」。結果的に、DNA分子は、それらのヌクレオチド配列により決定されるそれらの個々の特徴的な変性条件のそれぞれでいくつかの融解ドメインを有し得る。DGGEは、規定の変性ドメイン内の1つのみのヌクレオチドを除き、同一の長さおよびDNA配列を有する他の点では同一のDNA分子が、異なる温度またはTmにおいて変性するという事実を利用する。したがって、二本鎖(ds)DNA断片が、漸増する化学変性剤の勾配を通って電気泳動される場合、それは、変性し始め、立体構造変化および流動性変化の両方を受ける。dsDNA断片は、分子の一本鎖部分の分枝鎖構造がゲルマトリックス中で絡まるため、変性した一本鎖(ss)DNA断片よりも速く移動する。変性環境が増加するにつれ、dsDNA断片は完全に解離し、ゲルを通る分子の流動性は、DNA鎖の特定の低変性ドメインが解離する変性剤濃度において妨害される。実際、電気泳動は、一定の温度(約60℃)において実施され、化学変性剤は、DNA分子の100%を変性させる濃度(すなわち、40%のホルムアミドおよび7Mの尿素)において使用される。この可変の変性勾配は、それぞれのDGGEゲルの組成が0%の変性剤から最大100%の変性剤に徐々に変化するように、勾配メーカーを使用して作出される。当然ながら、低減範囲の変性剤(例えば、35%から60%)を含有する勾配をDNAの分離増加のために注ぐこともできる。
DGGEにおいて使用される原理は、化学変性剤勾配の代わりに温度勾配を使用する第2法に適用することもできる。この方法は、温度勾配ゲル電気泳動(TGGE)として公知である。この方法は温度勾配を使用してdsDNAからssDNAへの立体構造変化を誘導し、異なる配列を有する等しいサイズの断片を分離する。DGGEにおけるように、異なるヌクレオチド配列を有するDNA断片は、ゲル中の異なる位置において不動化される。プライマー設計のバリエーションは、PCR産物の特徴決定および同定についてDGGEの有用性の増加という利点を得るために使用することができる。プライマー設計バリエーションを使用するこれらの方法および原理は、PCR Technology Principles and Applications,Henry A.Erlich Ed.,M.Stockton Press,NY,pages 71 to 88(1988)に記載されている。
装置の使用:
均一検出が用いられる場合、蛍光のレベルは、好ましくはレーザー蛍光光度計、例えば、ABI Prism Model 7500 Fast Sequence Detectorなどを使用して測定される。しかしながら、試料中の蛍光のレベルを計測するための同様の検出システムが本発明に含まれる。
試薬およびキット:
任意の形式の任意の好適な核酸複製組成物(「複製組成物」)を使用することができる。PCR増幅のための典型的な複製組成物は、例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP、標的特異的プライマー、および好適なポリメラーゼを含み得る。
複製組成物が液体形態である場合、当分野において公知の好適な緩衝液を使用することができる(Sambrook,J.et al.,前掲)。
あるいは、複製組成物が錠剤形態で含有される場合、典型的な錠剤化試薬、例えば、安定剤および結合剤を含めることができる。好ましい錠剤化技術は、米国特許第4,762,857号明細書および米国特許第4,678,812号明細書に記載されており、これらのそれぞれは参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本発明の好ましい複製組成物は、(a)表1から選択される少なくとも1つのプライマー対、および(b)耐熱性DNAポリメラーゼを含む。別の好ましい複製組成物は、(a)それぞれが異なる標的DNA領域に対して指向される、表1から選択される少なくとも2つのプライマー対;および(b)耐熱性DNAポリメラーゼを含む。一部の実施形態において、配列番号686〜696の3つ以上に指向されるプライマー対が含まれる。さらなる実施形態において、配列番号686〜696の4つ以上に指向されるプライマー対が含まれる。いっそうさらなる実施形態において、配列番号686〜696の5つ以上に指向されるプライマー対が含まれる。
本発明のより好ましい複製組成物は、(a)表1から選択される少なくとも2つのプライマー対および任意の対応するプローブまたはブロッキングオリゴヌクレオチド(用いられるそれぞれの核酸プローブまたはプライマー−プローブ複合体は、検出可能な標識を含む);および(b)耐熱性DNAポリメラーゼを含む。好ましくは、検出可能な標識は、検出可能なシグナルを放出し得るレポーター、ならびにレポーターおよびクエンチャーが互いに十分に接近している場合、レポーターを実質的にクエンチし、検出可能なシグナルの放出を妨げることができるクエンチャーを含む。
本発明の好ましいキットは、上記の複製組成物のいずれか1つを含む。本発明の好ましい錠剤は、上記の複製組成物のいずれか1つを含む。より好ましくは、本発明のキットは、上記の好ましい錠剤を含む。
ある場合において、内部陽性対照を反応に含めることができる。内部陽性対照は、対照鋳型核酸(例えば、DNAまたはRNA)、対照プライマー、および対照核酸プローブを含み得る。PCR反応内に含有される内部陽性対照の利点は、既に記載されており(米国特許第6,312,930号明細書およびPCT出願国際公開第97/11197号パンフレット;これらのそれぞれは、参照により全体として本明細書に組み込まれる)、以下を含む:(i)対照は、単一のプライマーを使用して増幅することができ;(ii)対照増幅産物の量は、試料中に含有される任意の標的DNAまたはRNAから独立しており;(iii)対照DNAは、手動および自動試験手順の両方における使用容易性および高度の再現性のために他の増幅試薬とともに錠剤化することができ;(iv)対照は、均一検出について、すなわち、反応物質から産物DNAを分離することなく使用することができ;(v)内部対照は、反応中の他の潜在的な増幅産物とは異なる融解プロファイル、および/または標的に指向される核酸プローブ上の検出可能な標識とは異なる対照核酸上の検出可能な標識を有する。
対照DNAは、プライマー指向増幅反応において増幅を可能にするための適切なサイズおよび塩基組成のものである。対照鋳型DNA配列は、大腸菌(E.coli)ゲノムから、または他の源から得ることができるが、標的増幅産物の増幅を可能にする同一条件下で再現性良く増幅されなければならない。
好ましい対照配列には、例えば、SV40DNAに対して指向される対照プライマーおよびプローブが含まれる。
対照反応は、増幅反応の確認に有用である。対照DNAの増幅は、試験される試料と同一の反応管内で起こり、したがって試料が標的陰性である場合、すなわち、標的増幅産物が産生されない場合、良好な増幅反応を示す。増幅反応の有意な確認を達成するため、対照DNA鋳型の好適な数のコピーをそれぞれの増幅反応に含めなければならない。
一部の例において、追加の陰性対照複製組成物を含めることが有用であり得る。陰性対照複製組成物は、複製組成物と同一の試薬を含有するが、ポリメラーゼを有しない。このような対照の主な機能は、方法が蛍光検出手段を用いる場合、均質形式での擬似バックグラウンド蛍光をモニタリングすることである。
複製組成物は、それらが標的DNAまたは対照DNAを増幅するために使用されるように設計されるかどうかに応じて修飾することができる。標的DNAを増幅する複製組成物(試験複製組成物)は、(i)ポリメラーゼ(一般に耐熱性)、(ii)標的DNAにハイブリダイズし得るプライマー対および(iii)増幅反応の進行に必要な緩衝液を含み得る。対照DNAを増幅する複製組成物(陽性対照または陽性複製組成物)は、(i)ポリメラーゼ(一般に耐熱性);(ii)対照DNA;(iii)対照DNAにハイブリダイズし得る少なくとも1つのプライマー;および(iv)増幅反応の進行に必要な緩衝液を含み得る。さらに、標的DNAまたは対照DNA増幅のいずれかのための複製組成物は、好ましくは検出可能な標識を有する核酸プローブを含有し得る。
核酸ハイブリダイゼーション法
プライマー指向増幅アッセイ法に加えて、核酸ハイブリダイゼーションアッセイ法が、STEC細菌の検出のために本発明において用いることができる。核酸ハイブリダイゼーション試験の基本構成要素は、プローブ、STEC細菌を含有することが疑われる試料、および規定のハイブリダイゼーション法を含む。典型的には、プローブ長は、わずか5塩基から診断配列の全長まで変動し得、行うべき規定の試験に依存する。プローブ分子の一部のみが、検出すべき核酸配列と相補的である必要がある。さらに、プローブと標的配列との相補性は完全である必要はない。ハイブリダイゼーションは、不完全に相補的な分子間で生じ、ハイブリダイズされた領域中のある一部の塩基が適切な相補的塩基と対形成されていないという結果を伴う。
核酸ハイブリダイゼーション法において特に有用なプローブは、配列番号1〜696、またはそれらから誘導される配列のいずれかである。
試料は、STEC細菌を含有してもしなくてもよい。試料は、種々の形態をとり得るが、一般に、汚染が疑われる動物、環境または食物源から抽出される。DNAは直接検出することができるが、最も好ましくは、プローブおよび標的分子の任意のハイブリダイゼーションが生じ得る前に試料核酸をプローブと接触するために利用可能にしなければならない。したがって、生物のDNAは、好ましくは、細胞を含まず、ハイブリダイゼーションが生じ得る前に適切な条件下に置かれる。溶液内ハイブリダイゼーションの方法は、試料DNAとプローブとのハイブリダイゼーションを得ることができるようにするためにDNAの精製を必要とする。これは、試料中の標的配列の溶液内検出法の利用が、試料の核酸を最初に精製してタンパク質、脂質、および他の細胞成分を排除し、次いでハイブリダイゼーション条件下でプローブと接触させなければならないことを必要とすることを意味する。試料核酸の精製法は、一般的であり、当分野において周知である(Sambrook et al.,前掲)。
一つの好ましい実施形態において、ハイブリダイゼーションアッセイは、核酸の抽出を必要とせずに細胞溶解物に対して直接実施することができる。これは、試料取扱プロセスからいくつかの工程を排除し、アッセイを迅速化する。粗製細胞溶解物に対してこのようなアッセイを実施するため、典型的にはカオトロピック剤が上記のとおり調製された細胞溶解物に添加される。カオトロピック剤は、ヌクレアーゼ活性を阻害することにより核酸を安定させる。さらに、カオトロピック剤は、室温でのDNAにおける短いオリゴヌクレオチドプローブの高感度でストリンジェントなハイブリダイゼーションを可能とする(Van Ness and Chen,Nucl.Acids Res.19:5143−5151(1991))。好適なカオトロピック剤には、とりわけ、塩化グアニジウム、チオシアン酸グアニジウム、チオシアン酸ナトリウム、テトラクロロ酢酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、テトラクロロ酢酸ルビジウム、ヨウ化カリウム、およびトリフルオロ酢酸セシウムが含まれる。典型的には、カオトロピック剤は、約3Mの最終濃度において存在する。必要に応じて、ホルムアミドを典型的には30〜50%(v/v)でハイブリダイゼーション混合物に添加することができる。
あるいは、プローブハイブリダイゼーション前に試料核酸を精製することができる。種々の方法が当業者に公知である(例えば、フェノール−クロロホルム抽出、IsoQuick抽出(MicroProbe Corp.,Bothell,WA)など)。プレハイブリダイゼーション精製が、標準フィルターハイブリダイゼーションアッセイに特に有用である。さらに、精製は、インビトロRNA増幅法、例えば、自家持続配列複製(例えば、Fahy et al.,PCR Methods and Applications,Cold Spring Harbor Laboratory:Cold Spring Harbor,NY(1991),pp.25−33参照)または逆転写酵素PCR(Kawasaki,PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,M.A.Innis et al.,Eds.,(1990),pp.21−27)を組み込むことによりアッセイ感度を増加させる手段を容易にする。
DNAが放出されると、それを種々の方法のいずれかにより検出することができる。しかしながら、最も有用な実施形態は、速度、利便性、感度および特異性の少なくともいくつかの特徴を有する。
ハイブリダイゼーション法は、当分野において周知である。典型的には、プローブおよび試料は、核酸ハイブリダイゼーションを可能とする条件下で混合しなければならない。これは、適切な濃度および温度条件下で、無機塩または有機塩の存在下でプローブおよび試料を接触させることを含む。プローブおよび試料核酸は、プローブと試料核酸との任意の考えられるハイブリダイゼーションが生じ得るために十分長い時間接触させなければならない。混合物中のプローブまたは標的の濃度は、ハイブリダイゼーションが生じるために必要な時間を決定する。プローブまたは標的濃度が高くなるほど、必要とされるハイブリダイゼーションインキュベーション時間は短くなる。
種々のハイブリダイゼーション溶液を用いることができる。典型的には、これらは、極性有機溶媒の約20から60%の体積、好ましくは30%を構成する。一般的なハイブリダイゼーション溶液は、約30〜50%v/vのホルムアミド、約0.15から1Mの塩化ナトリウム、約0.05から0.1Mの緩衝液、例えば、クエン酸ナトリウム、Tris−HCl、PIPESまたはHEPES(pH範囲約6〜9)、約0.05から0.2%の界面活性剤、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、または0.5〜20mMのEDTA、FICOLL(Pharmacia Inc.)(約300〜500キロダルトン)、ポリビニルピロリドン(約250〜500kdal)、および血清アルブミンを用いる。さらに、典型的なハイブリダイゼーション溶液中には、約0.1から5mg/mLの非標識担体核酸、断片化核DNA(例えば、ウシ胸腺もしくはサケ精子DNA、または酵母RNA)、および場合により約0.5から2%wt/volのグリシンが含まれていてもよい。他の添加剤、例えば、種々の極性水溶性または膨潤性の薬剤(例えば、ポリエチレングリコール)、アニオン性ポリマー(例えば、ポリアクリレートまたはポリメチルアクリレート)、およびアニオン性糖ポリマー(例えば、硫酸デキストラン)を含む体積排除剤(volume exclusion agent)を含めることもできる。
核酸ハイブリダイゼーションは、種々のアッセイ形式に適合可能である。最も好適なものの1つは、サンドイッチアッセイ形式である。サンドイッチアッセイは、非変性条件下でのハイブリダイゼーションに特に適合可能である。サンドイッチタイプアッセイの主な構成要素は、固体支持体である。固体支持体は、非標識でDNA配列の一部と相補的である、支持体に吸着されているまたは支持体に共有結合している固定化核酸プローブを有する。
サンドイッチアッセイは、アッセイキットに包含することができる。このキットは、汚染が疑われる試料の回収のための第1の成分、ならびに試料の分配および溶解のための緩衝液を含む。第2の成分は、標的およびプローブポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションのための、ならびに洗浄による不所望な非二本鎖形態の除去のための、乾燥または液体形態のいずれかの媒体を含む。第3の成分は、1つまたは複数の関心対象の標的、例えば、配列番号686〜696の1つまたは複数と相補的である非標識核酸プローブが固定される(またはコンジュゲートしている)固体支持体(ディップスティック)を含む。第4の成分は、第3の成分の固定化非標識核酸プローブがハイブリダイズされる同一のDNA鎖の第2および異なる領域と相補的である標識プローブを含有する。
好ましい実施形態において、配列番号1〜685またはそれらの誘導体は、均一または不均一アッセイ形式のいずれかで3’ブロックされた検出プローブとして使用することができる。例えば、これらの配列から生成されたプローブは、3’ブロックされておりまたは非関与であり得、核酸増幅反応により伸長されずまたは核酸増幅反応に関与しない。さらに、プローブは、プローブ/分析物ハイブリッドの固定化のための結合点として作用する反応性リガンドとしてまたは検出可能なシグナルを産生させるためのレポーターとして機能し得る標識を組み込む。したがって、大腸菌(E.coli)汚染が疑われる試料から単離されたゲノムまたはcDNAは、増幅産物を産生するために過剰の3’ブロックされた検出プローブの存在下で標準プライマー指向増幅プロトコルにより増幅される。プローブは3’ブロックされているため、それは、標的の増幅に関与も干渉もしない。最終増幅サイクル後、検出プローブは、増幅されたDNAの関連部分にアニールし、次いでアニールされた複合体は反応性リガンドにより支持体上に捕捉される。
一部の例において、支持体上でのPCR反応産物の固定化、次いで標識プローブ試薬による固定化産物の検出を容易にするための複製組成物中の標識プローブとともにリガンド標識dNTPを組み込むことが望ましい。例えば、ビオチン、ジゴキシゲニン、またはジゴキシン標識dNTPをPCR反応組成物に添加することができる。次いで、PCR産物中に組み込まれたビオチン、ジゴキシゲニン、またはジゴキシンをストレパビジン(strepavidin)、抗ジゴキシン抗体または抗ジゴキシゲニン抗体支持体上にそれぞれ固定化することができる。次いで、固定されたPCR産物をプローブ標識の存在により検出することができる。
本発明を下記の実施例においてさらに定義する。これらの実施例は、本発明の好ましい実施形態を示す一方、説明のためにのみ提供されることが理解すべきである。
実施例1
stx、eae、O157、O45、O103、およびO145プライマーおよびプローブの包含性/排他性の決定
生物の試料を分析してstx1/2、eae、O157、O45、O103、およびO145標的に対して指向される本発明のScorpion(登録商標)プローブの包含性および排他性を確立した。包含性については、それぞれのアッセイに適切な、独立した真正のSTEC単離株(O157:H7、O45、O103およびO145、ならびにstx1、stx2、およびeaeを含有する種々の他の生物)を使用した。排他性については、アッセイの標的でない密接に関連する非標的生物、例として、他のSTEC細菌を使用してアッセイが標的生物と他の非標的生物とを区別することを確保した。
DNA溶解物調製
試験材料は、BHI培地中で37℃において増殖させた標的および非標的生物の一晩増殖純粋培養物であった。純粋培養物は、およそ1×109cfu/mlの細胞密度に一晩増殖させた。排他性については、非希釈一晩培養物を試験した。包含性については、一晩培養物をTSB中におよそ1:10,000に希釈した。20μlの試験すべき材料を、200μlのBAX(登録商標)溶解試薬(DuPont Qualicon,Wilmington,DE)に添加した。混合物を37℃において20分間インキュベートし、次いでさらに95℃において10分間インキュベートし、最後に5℃に冷却した。
PCR条件
5〜30μlのDNA溶解物を使用して凍結乾燥PCR反応成分を水和し、DNA溶解物/PCR反応成分混合物を得た。PCR反応成分は、APTATaq DNA Polymerase(Roche,Mannheim,Germany)、デオキシヌクレオチド(Roche Diagnostics,Indianapolis,IN)、BSA、surfactamps(Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)、および陽性対照DNAを含有する凍結乾燥試薬錠剤を含んだ。さらに、表2および3に列挙されるプライマー、クエンチャー、およびScorpion(登録商標)を提供される量で含めた。Scorpion(登録商標)プローブについては、5’末端標識およびリンカーも表2および3に提供する。これらのScorpion(登録商標)プローブのそれぞれは、その構造が5’蛍光末端標識、プローブ配列、18炭素非増幅性リンカー、およびプライマー配列を(5’→3’の順序で)含むように、二分子Scorpion(登録商標)として設計した。表2および3は、対応するクエンチャーオリゴヌクレオチドの3’末端に結合したクエンチング標識も列挙する。
増幅および試験は、BAX(登録商標)Q7装置(DuPont Qualicon,Wilmington,DE)上で実施した。熱サイクリング条件は、以下のとおり:94℃において2分間、次いで94℃10秒間および63℃40秒間の43サイクルであり、それぞれのサイクルにおける63℃の工程の間に蛍光シグナルを捕捉した。
結果
表4〜7から把握することができるとおり、個々のScorpion(登録商標)プローブはそれぞれ、種々の標的と非標的とを区別し得た。
実施例2
O26、O111、およびO121プライマーおよびプローブの包含性/排他性の決定
O26、O111、およびO121はSTEC細菌の追加の株であるため、生物の試料を分析して本発明のマルチプレックスのO26、O111、およびO121Scorpion(登録商標)プローブの包含性および排他性を確立した。包含性については、独立した真正の大腸菌(E.coli)O26、O111、およびO121単離株を使用した。排他性については、非大腸菌(E.coli)種およびそれらの3つの血清型のいずれにも属さない大腸菌(E.coli)を使用してアッセイが標的生物(O26、O111、およびO121)と他の細菌とを区別することを確保した。
DNA溶解物調製
DNA溶解物は、実施例1に記載の方法を使用して調製した。

PCR条件
実施例1に記載のとおり、30μlのDNA溶解物を使用して凍結乾燥PCR反応成分を水和し、DNA溶解物/PCR反応成分混合物を達成した。表8に列挙されるプライマーおよびプローブを提供される量で含めた。Scorpion(登録商標)プローブについては、5’末端標識、内部標識、およびリンカーも表8に提供する。これらのScorpion(登録商標)プローブのそれぞれは、その構造が5’蛍光末端標識、5’ステム配列、プローブ配列、3’ステム配列、内部クエンチャー、18炭素非増幅性リンカー、およびプライマー配列を(5’→3’の順序で)含むように、単分子Scorpion(登録商標)として設計し、5’および3’ステム配列は、プローブがその標的から解放されない場合にそれらが5’末端標識のクエンチングをもたらすステム−ループ構造を形成するように、互いのリバース成分である。
増幅および試験は、BAX(登録商標)Q7装置(DuPont Qualicon,Wilmington,DE)上で実施した。熱サイクリング条件は、以下のとおり:94℃において2分間、次いで、94℃10秒間および63℃40秒間の40サイクルであり、それぞれのサイクルにおける63℃の工程の間に蛍光シグナルを捕捉した。
結果
表9〜11に示されるとおり、マルチプレックスのScorpion(登録商標)プローブを使用して、本発明の方法は、O26、O111、およびO121血清型と非標的株、例として、他のO型大腸菌(E.coli)株と非大腸菌(E.coli)株とを区別し得た(空白の結果は、陰性結果を示す)。

Claims (19)

  1. 核酸を含む試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、
    (a)配列番号688の少なくとも一部の増幅および検出のための第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブを含む反応混合物を提供するステップであって、前記第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブのそれぞれは、5’末端および3’末端を含み;前記第1のプライマーは、配列番号145の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含み;前記プローブは、配列番号160の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む、前記ステップと、
    (b)工程(a)の前記反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと、
    (c)工程(b)の前記増幅を検出するステップと
    を含む前記方法。
  2. 第2のプライマーが、配列番号191の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む核酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 第1のプライマーが、配列番号146〜159からなる群から選択される配列を含み、第2のプライマーが、配列番号192〜205からなる群から選択される配列を含み、プローブが、配列番号161〜175からなる群から選択される配列を含む、請求項2に記載の方法。
  4. プローブの3’末端が第1のプライマーの5’末端に直接または間接的に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成し、前記プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記反応混合物が、配列番号176の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 核酸を含む試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、
    (a)配列番号686の少なくとも一部の増幅および検出のための第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブを含む反応混合物を提供するステップであって、前記第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブのそれぞれは、5’末端および3’末端を含み;前記第1のプライマーおよびプローブは:
    (I)配列番号1の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号16の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含むプローブ;
    (II)配列番号1の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号49の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含むプローブ;ならびに
    (III)配列番号55またはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号56またはそれと相補的な配列を含むプローブ;
    からなる群から選択される、前記ステップと、
    (b)工程(a)の前記反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと、
    (c)工程(b)の前記増幅を検出するステップと
    を含む前記方法。
  7. 第2のプライマーが、配列番号58の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むか、または配列番号73を含む核酸配列を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 第1のプライマーが、配列番号2〜15、48からなる群から選択される配列を含み;第2のプライマーが、配列番号59〜72からなる群から選択される配列を含み;前記プローブは、配列番号17〜30、49〜52からなる群から選択される配列を含む。請求項7に記載の方法。
  9. プローブの前記3’末端が第1のプライマーの前記5’末端に直接または間接的に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成し、前記プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 反応混合物が、配列番号53、54、もしくは57を含むか、または配列番号31の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 核酸を含む試料中のSTEC細菌の存在を検出する方法であって、
    (a)配列番号687の少なくとも一部の増幅および検出のための第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブを含む反応混合物を提供するステップであって、前記第1のプライマー、第2のプライマー、およびプローブのそれぞれは、5’末端および3’末端を含み;前記第1のプライマーおよびプローブは:
    (I)配列番号74の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号89の少なくとも15個の連続ヌクレオチドまたはそれと相補的な配列を含むプローブ;
    (II)配列番号120またはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号121もしくは122またはそれと相補的な配列を含むプローブ;ならびに
    (III)配列番号125またはそれと相補的な配列を含む第1のプライマーおよび配列番号126またはそれと相補的な配列を含むプローブ
    からなる群から選択される、前記ステップと、
    (b)工程(a)の前記反応混合物を使用して前記試料の前記核酸のPCR増幅を実施するステップと、
    (c)工程(b)の前記増幅を検出するステップと
    を含む前記方法。
  12. 前記第2のプライマーが、配列番号128の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むか、または配列番号143もしくは144を含む核酸配列を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 第1のプライマーが、配列番号75〜88からなる群から選択される配列を含み;第2のプライマーが、配列番号129〜144からなる群から選択される配列を含み;前記プローブが、配列番号90〜104からなる群から選択される配列を含む、請求項12に記載の方法。
  14. プローブの前記3’末端が第1のプライマーの前記5’末端に直接または間接的に結合しており、プライマー−プローブ複合体を形成し、前記プライマー−プローブ複合体は、検出可能に標識されている、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 反応混合物が、配列番号123、124、もしくは127を含むか、または配列番号105の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むクエンチャーオリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 試料が食物試料または水試料を含む、請求項1、6、または11のいずれか一項に記載の方法。
  17. プライマー−プローブ複合体を含む単離ポリヌクレオチドであって、前記プライマープローブ複合体は:
    (A)配列番号1の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含む核酸配列を含むプライマー領域および配列番号16の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプローブ領域;
    (B)配列番号48を含むプライマー領域および配列番号49〜52からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
    (C)配列番号55を含むプライマー領域および配列番号56を含むプローブ領域;
    (D)配列番号74の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプライマー領域および配列番号89の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプローブ領域;
    (E)配列番号120を含むプライマー領域および配列番号121〜122からなる群から選択される核酸配列を含むプローブ領域;
    (F)配列番号125を含むプライマー領域および配列番号126を含むプローブ領域;ならびに
    (G)配列番号145の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプライマー領域および配列番号160の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含むプローブ領域
    を含み;
    前記プローブ領域および前記プライマー領域はそれぞれ、5’および3’末端を有し、前記プローブ領域の前記3’末端は、前記プライマー領域の前記5’末端にリンカー部分を介して結合しており、前記プライマー−プローブ複合体は、検出可能な標識をさらに含む、前記単離ポリヌクレオチド。
  18. 請求項17に記載の単離ポリヌクレオチドを含む、試料中のSTEC細菌の検出のためのキット。
  19. 請求項18に記載の複製組成物を含む試薬錠剤。
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