図1A及び1Bを参照すると、剃毛かみそり50の1つの実施可能な実施形態の側面図が示されている。剃毛かみそり50は、ハンドル200に装着されたカートリッジ10を有してよい。下記に詳述するように、カートリッジ10は、ハンドル200に対して停止位置(図1Aに示す)と旋回位置(図1Bに示す)との間で旋回してよい。ハンドル200は、カートリッジ10を停止位置方向に戻すように付勢してよい。剃毛かみそり50は、前方枢軸(すなわち、刃の前の枢軸)、又は中央枢軸(すなわち、最前方の刃と最後方の刃との間の中央枢軸)、又は後方枢軸(すなわち、最後方の刃とキャップとの間)を有してよい。
図2を参照すると、停止位置にある剃毛かみそり50の斜視図が示されている。ある実施形態では、カートリッジ10をハンドル200から分離し、交換することができる。ハンドル200は、非平坦面、凹部、リブ、又はエラストマー被覆など1つ以上の把持機構212を備える、細長い本体210を有してよい。一対の離間した一体型弾性アーム220及び222は、本体200からカートリッジ10に向けて延在してよい。一体型弾性アーム220及び222は、細長い本体210内へと延在するスロット224を画定してよい。ある実施形態では、スロット224は、細長い本体210の長手方向軸A1に概ね沿って延在してよい。カートリッジ支持部材250及び252は、一体型弾性アーム220及び222のそれぞれから外側に延在してよい。カートリッジ10は、カートリッジ支持部材250及び252に旋回可能に装着される。
ハンドル200は、高耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)のようなポリマーで成形されてよいが、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、及びアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)のような他の準剛性ポリマーを使用してもよい。一片設計としてのハンドル200(すなわち、一体型弾性アーム220及び222、本体210、並びにカートリッジ支持部材250及び252)の成形は、時間の経過に伴って平滑に動作しなくなり得る、ばね、舌部、又はカム従動子など追加構成要素を必要としない、一体型の付勢及び旋回機構を備える、低価格の剃毛かみそりを提供する。更に、カートリッジ10、並びにカートリッジ支持部材250及び252は、旋回及び付勢機能を提供しつつも、すすぎを改善するための、障害物のない水路に使用される空間をその間に画定してよい。
図3を参照すると、図2のカートリッジ10の平面図が示されている。カートリッジ10は、上面20と、反対側の底面(図示なし)と、を備えるハウジング12を有してよい。上面20は、ガード22と、キャップ24(例えば、潤滑部材)と、少なくとも1枚の刃と、を備えてよい。例えば、ハウジング12は、ガード22とキャップ24との間に位置付けられた、第1の刃26と、最後の刃30と、1枚以上の中間刃28と、を有してよい。3枚の刃26、28、及び30が示されているが、ハウジング12は、剃毛かみそり50の所望の性能及び費用に応じて、これよりも多い枚数又は少ない枚数の刃を有してよい。ある実施形態では、刃26、28、及び30は、ハウジング12に装着され、1つ以上のクリップ16及び18によって固定されてよい。ワイヤラッピング、冷間成形、熱かしめ、インサート成形、超音波溶接、及び接着剤が挙げられるが、これらに限定されない、当業者に既知のその他の組立方法を用いて、刃26、28、及び30をハウジング12に固定及び/又は装着することもできる。
キャップ24は、ハウジング12に装着される、個別成形構成要素又は押出成形構成要素であってよい。キャップ24は、ハウジング12と同じ材料で成形若しくは押出成形されてよく、又は剃毛中の快適さを増すために、1種類以上の水滲出性の剃毛補助剤材料を有するより潤滑な剃毛補助剤複合材料で成形又は押出成形されてよい。剃毛補助剤複合材料は、非水溶性ポリマーと、皮膚潤滑性の水溶性ポリマーと、を含んでよい。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ブタジエン−スチレンコポリマー(例えば、中耐衝撃性ポリスチレン及び高耐衝撃性ポリスチレン)、ポリアセタール、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、エチレンビニルアセテートコポリマー、ポリプロピレン/ポリスチレンブレンドなどのブレンドを含むが、これらに限定されない、使用され得る好適な非水溶性ポリマーは、Mobil 4324(Mobil Corporation)などの高耐衝撃性ポリスチレン(すなわち、ポリスチレン−ブタジエン)を有してよい。
好適な皮膚潤滑性の水溶性ポリマーとしては、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルイミダゾリン、及びポリヒドロキシエチルメタクリレートが挙げられてよい。他の水溶性ポリマーとしては、一般にPOLYOX(Union Carbide Corporationから入手可能)又はALKOX(Meisei Chemical Works(Kyota,Japan)から入手可能)として知られるポリエチレンオキシドが挙げられてよい。これらのポリエチレンオキシドは、約10万〜600万、例えば、約30万〜500万の分子量を有してよい。ポリエチレンオキシドは、約500万の平均分子量を有する、約40〜80%のポリエチレンオキシド(例えば、POLYOX COAGULANT)と、約30万の平均分子量を有する、約60〜20%のポリエチレンオキシド(例えば、POLYOX WSR−N−750)と、のブレンドを含んでよい。ポリエチレンオキシドブレンドはまた、PEG−100などの低分子量(すなわち、MW<10,000)ポリエチレングリコールの最大約10重量%を含有してよい。
剃毛補助剤複合材料はまた、所望に応じて、シクロデキストリン(cylcodextrin)、ポリエチレングリコール(例えば、1〜10重量%)など低分子量の水溶性放出促進剤、架橋ポリアクリリック(例えば、2〜7重量%)など水膨潤性放出促進剤、色材、酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、ひげ軟化剤、収れん剤、除毛剤、薬剤、コンディショニング剤、加湿剤、冷却剤などと皮膚鎮静剤との包接錯体を含んでよい。
ハウジング12は、ガード22と第1の刃26との間にコームガード60を有してよい。コームガード60は、複数の離間配置された突起部62を有してよい。突起部62は、刃26、28、及び30を横断する方向に延在する複数の開口チャネル64を画定してよい。隣接する突起部62は、約0.10mm、0.20mm、又は0.30mm〜約0.35mm、0.40mm、又は0.49mmの距離によって離間され(すなわち、開口チャネル64の幅)、毛髪が概して障害物のない状態で通過できるようにし、剃毛中の毛髪の引っ張り及びつかみを最小限に抑えてよい。用途に応じて、剃毛する毛髪の厚さ及び量は、より大きい、又はより小さい開口チャネル64の幅を必要とし得る。ある実施形態では、開口チャネル64は、内後部に向けて先細であってよい。例えば、開口チャネル64は、第1の刃26に向けての幅よりも大きい幅をガード22に向けて有してよい。突起部62は、開口チャネル64の幅と概して等しい幅、例えば、約0.10mm、0.20mm、又は0.30mm〜約0.35mm、0.40mm、又は0.49mmの幅を有してよい。しかし、突起部62の幅は、皮膚表面の所望の総接触面積に応じて、より大きくても、より小さくてもよい。皮膚表面との接触面積がより大きいと皮膚の支持が増し、不快感が軽減することがある。ある実施形態では、突起部62は、図3及び4に示されるように、ガード22から離間していて、刃26、28、及び30と平行に延在する細長い間隙55を画定してよい。
コームガード60は、概して剛性材料で成形されて、ハウジング12が剃毛中に一貫した形状を維持し、離間した突起部62が毛髪を持ち上げ、配向する機能を強化できるようにしてよい。加えて、複数の突起部62は、剃毛面(すなわち、キャップ24から突起部62への接線)を設定してよい。離間した突起部62は、これらの突起部が、通常、標準的な剃毛条件下で曲がる又は屈曲する(これは剃毛形状に悪影響を及ぼし得る)ことがないように、十分に剛性であってよい。ある実施形態では、コームガード60は、ハウジング12と同じ材料、例えば、Noryl(商標)(General Electric Plastics、現在のSABIC Innovative Plasticsによって開発されたポリフェニレンオキサイド(PPO)とポリスチレンとのブレンド)で成形されてよい。コームガード60は、他の半剛性ポリマー、例えば、約50、60、又は70〜約90、110、又は120のショアA硬度を有する材料で成形されてよい。例えば、高耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、及びこれらの組み合わせも使用されてよい。
ガード22は、ハウジングを横断し、かつ刃26、28、及び30と概して平行に延在する複数の起伏列70(例えば、70a、70b、70c)を有してよい。起伏列70aのそれぞれは、複数の頂部80及び谷部90(例えば、約10〜約30の頂部80及び約10〜約30の谷部90)を有してよい。起伏列70(例えば、70a)のある頂部80(例えば、頂部80a)は、他の起伏列70(例えば、70b及び70c)の1つ以上の頂部80(例えば、80b又は80c)と概ね一直線であってよい。ある実施形態では、起伏列70の少なくとも1つの谷部90及び頂部80は、約0.75mm、0.85mm、又は0.95mm〜約1.25mm、1.50mm、又は2.0mmのピッチ(例えば、ある頂部80の中心から直接隣接する頂部80の中心までの距離)を有してよい。
ガードは、単一の材料で構成される単一の一体型部材で構成されてよい。ある実施形態では、ガード22は、ハウジング12に対してインサート射出成形又は共射出成形されてよい。ただし、接着剤、超音波溶接、又は機械的締結具など他の既知の組立法もまた使用されてよい。ガード22(ひいては起伏列70)は、ハウジング12及び/又は複数の突起部60よりも軟質の材料(すなわち、より低いジュロ硬度)で成形されてよい。例えば、ガード22は、約20、30、又は40〜50、60、又は70のショアA硬さを有し得る。ガード22は、熱可塑性エラストマー(TPE)又はゴムで作製されてよく、例としては、シリコーン、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンブタジエンスチレン(SBS)TPE、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)TPE(例えば、Kraton)、ポリエステルTPE(例えば、Hytrel)、ポリアミドTPE(Pebax)、ポリウレタンTPE、ポリオレフィン系TPE、及びこれらのTPEの任意のブレンド(例えば、ポリエステル/SEBSブレンド)が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施形態では、ガード22は、Kraiburg HTC 1028/96、HTC 8802/37、HTC 8802/34、又はHTC 8802/11(KRAIBURG TPE GmbH & Co.KG(Waldkraiburg,Germany))で構成されてよい。より軟質の材料は、皮膚の伸張を増し、加えて、剃毛中のユーザーの皮膚に与える触感を改善してよい。より軟質の材料はまた、ハウジング12及び/又は複数の突起部62のより硬質の材料が、剃毛中にユーザーの皮膚に与える不快な感覚を紛らわすのに役立ち得る。
谷部90は、約0.1mm〜約0.6mmの深さを有してよい。谷部90の深さは、起伏列70の1つ以上において一貫していてよい(すなわち、起伏列内の谷部が全て同一の深さを有する)。頂部の高さは、起伏列70の1つ以上(one of more)において一貫していてよい。谷部90の深さとガード22(ひいては、谷部90)を構成するエラストマー材との組み合わせによって、頂部80だけではなく、ガード22の谷部90においても、皮膚の伸張が可能になってよい。谷部90はまた、剃毛準備剤(例えば、剃毛前に皮膚に塗布される)が1枚以上の刃26に達するようにしてよい。典型的なフィンガードは、剃毛準備剤を過度に除去するため、剃毛効率に悪影響を及ぼす。各起伏列70は、前縁部92(例えば、92a、92b、及び92c)を有して、剃毛動作中の皮膚に対するガード22の抵抗を増すことにより、皮膚を容易に伸張できるようにしてよい。したがって、頂部80及び谷部90は、刃26、28、及び30を横断する方向に配置されてよく、刃26、28、及び30に近い起伏列70は、カートリッジ10の前側にある(すなわち、刃26、28、及び30から遠い)起伏列よりも高い。各起伏列は、ある前縁部92(例えば、前縁部92a)から次の前縁部(例えば、前縁部92b)まで(刃26、28、及び30を横断する方向に延在する)約0.1mm、0.2mm、又は0.3mm〜約0.8mm、0.9mm、又は1.3mmの幅を有してよい。ガード22の後部に近い(例えば、第1の刃26に面する)起伏列70(例えば、起伏列70a)の幅は、ガード22の前側に面する(すなわち、刃26、28、及び30から遠い)起伏列70(例えば、起伏列70c)の幅よりも大きくてよい。前縁部92の高さは、刃26、28、及び30から遠いガードの前側において、刃26、28、及び30に近いガード22の後部よりも大きい。前縁部の高さは、約0.1mm、0.2mm、又は0.3mm〜約0.6mm、0.7mm、又は0.8mmであってよい。ある実施形態では、第1の刃26に最も近い起伏列70a(すなわち、頂部80a)の高さは、複数の突起部60の上面61よりも約0.1mm又は0.2mm〜約0.3mm又は0.5mm上にあってよい。第1の起伏列70aが低すぎる(例えば、複数の突出部60の上面を下回る)場合、ガード22は皮膚と十分に係合しないことがある。第1の起伏列70aが高すぎる場合、ガード22は、皮膚を刃から離すように持ち上げ得るため、剃毛の近接さが低減する。加えて、ガード22が高すぎる場合、キャップ24及びコームガード60(すなわち、離間した突起部62)ではなく、キャップ24及びガード22が剃毛面を設定するであろう。コームガード60よりもやや上にあるガード22の頂部(すなわち、頂部80)の位置は、近接さを損なうことなく、適切に皮膚を伸張する。ガード22の谷部90は、複数の突起部62の間にある開口チャネル64と概ね一直線であって、剃毛準備剤の刃26、28、30への移動を促進してよい。
図4を参照すると、図3の線4−4にほぼ沿った、カートリッジ10の概略断面図が示されている。第1の刃26は、コームガード60の前に位置付けられてよい。1枚以上の中間にある刃28は、第1の刃26と最後の刃30との間に位置付けられてよい。刃26、28、及び30のそれぞれは、対応の細長い刃縁部32、34、及び36を有してよい。ある実施形態では、キャップ24は、ハウジング12に固定されている別個の構成要素であってよい。キャップ24は、最後の刃30のすぐ後方に位置付けられてよい。キャップ24は、本体から前面40まで外側に延在する前方ウィング46及び本体から後面42まで外側に延在する後方ウィング48の対を備える本体44を有してよい。ハウジング12は、キャップ24の本体44を受容する寸法に形成された細長い開口部52を画定してよい。キャップ24は、プレス嵌め、スナップ嵌め、又はハウジング12への接着、のいずれかであってよいが、他の既知の方法もまた、使用されてよい。
ある実施形態では、キャップ24(例えば、潤滑部材)は、ハウジング12に固定された、水滲出性の剃毛補助剤を含んでよい。ウィング46及び48は、約0.1mm、0.2mm、又は0.3mm〜約0.8mm、0.9mm、又は1.0mmの厚さ「t1」を有してよい。前面40は、最後の刃30の後方に位置付けられ、刃縁部36と概ね平行に延在してよい。潤滑部材の前面40は、ハウジング12によって支持されなくてよい。キャップ24の前面40は、ハウジング12上で距離「d1」だけ延出してよい。例えば、キャップ24の前面40は、ハウジング12上で約0.1mm、0.2mm、又は0.3mm〜約0.8mm、0.9mm、又は1.0mm延出して、皮膚がハウジング12ではなく、より平滑かつより潤滑なキャップ24に接触できるようにしてよい。ハウジング12上で延出するキャップ24は、最後の刃36とハウジング12との間の洗浄空間を損なうことなくキャップ24の幅を最大化する。加えて、ハウジング12を超えてキャップ24の前面40を延出させると、キャップ24(例えば、キャップ24の前面40の下)に水が到達しやすくなり、したがって、キャップ24の水滲出性の剃毛補助剤がより多くの水を吸収し、より多くの潤滑剤を放出できるようになる。更に、キャップ24の前面40はハウジング12の制約を受けないため、キャップ24の膨張(例えば、最後の刃に向けて)を増すことができてよい。前面40は、剃毛動作中にキャップ24の上を皮膚が滑らかに動きやすくするように精密な輪郭を有してよい。前面40は、最後の刃30から約0.1mm、0.2mm、又は0.3mm〜約0.8mm、0.9mm、又は1.0mmの水平距離d2だけ離間していてよい。
ある実施形態では、後面42は、ハウジング12から約0.1mm、0.2mm、又は0.3mm〜約0.8mm、0.9mm、又は1.0mmの距離「d3」だけ張り出してよい。後面42は、前面40について前述した利点と同様の利点をもたらしてよい。加えて、消費者は、ハンドルを回転させ、刃26、28、及び30を皮膚に押し付けて引くことなく、皮膚に後面42を押し付けて引いて潤滑剤(又は他の成分)を追加してよい。したがって、キャップ24の形状は、ハウジング12の形状によって制限されなくてよい。前面40及び後面42の張り出しは、キャップ24のより大きい幅をもたらしてよい。例えば、キャップ24は、約2.0mm、2.5mm、又は3mm〜約4.0mm、4.5mm、又は5.0mmの幅を有してよい。ある実施形態では、前面40から後面42までのキャップ24の幅は、第1の刃縁部から最後の刃縁部までの距離よりも大きくて、快適さ及び潤滑性を向上させてよい。理論に束縛されるものではないが、刃の枚数、ひいては第1の刃から最後の刃までの総距離の増加は近接さを高めるが、刺激も増すであろう。したがって、水滲出性の剃毛補助剤複合材料を有するキャップ24の幅は、刃を原因として増加する全ての刺激を引き受けることによって快適さを増すために、第1の刃縁部32から最後の刃縁部36までの距離以上である必要がある。加えて、前面40及び/又は後面42の張り出しによって、カートリッジ10をモジュール型にすることができる。例えば、少ない枚数の又は多い枚数の刃を備える、より小さいキャップ24に同一のハウジング12を使用してよい。
図5及び6を参照すると、図1の剃毛かみそり50の組立図及び拡大図が示されている。剃毛かみそり50のカートリッジ10は、図1A及び1Bにそれぞれ示されるように、停止位置と旋回位置との間で旋回してよい。カートリッジ10は、ハンドル200に対して約10度〜約50度の旋回角度を有してよい。カートリッジ10はハンドル200に対して旋回するので、カートリッジ10は、ハンドル200のカートリッジ支持部材250及び252によって停止位置に戻るように付勢されてよい。カートリッジ10のハウジング12は、1つ以上の嵌合機構100及び102(例えば、一対のソケット)を画定する底面14を有してよい。1つ以上の嵌合機構100及び102を画定する底面14は、内側(例えば、互いに向かって)かつ後方(例えば、キャップ24に向かって)に先細になっている、一対の対応するカム面104及び106を有してよい。ある実施形態では、カム面104及び106は、第1の刃26の前方(例えば、ガード22の下)に位置付けられて、カートリッジ10の前側旋回軸をもたらしてよい。他の実施形態では、カム面104及び106は、第1の刃26と最後の刃30との間に位置付けられてよい(すなわち、カートリッジ10に中央旋回軸をもたらす)。1つ以上の嵌合機構100及び102は、カートリッジ支持部材250及び252の遠位端254及び256を受容するように構成されてよい。遠位端254及び256は、対応のカートリッジ支持部材250及び252から外側に延在してよい。遠位端254及び256は、対応の1つ以上の嵌合機構100及び102内に位置付けられて、カートリッジの旋回を促進するピンであってよい。ある実施形態では、遠位端254及び256は、ハウジング12の対応のピンを受容して、カートリッジの旋回を促進する開口部を画定してよい。各カム面104及び106は、カートリッジ10がハンドル200に対して旋回すると、対応のカートリッジ支持部材250及び252の1つと摺動自在に係合してよい。カム面104及び106は、ハンドル200から力を受容して、停止位置にあるカートリッジ10に付勢してよい。カートリッジ10がハンドル200に対して旋回すると、カム面104及び106は、カートリッジ支持部材250及び252、並びに/又は一体型弾性アーム220及び222を互いに向かって内側に押し付けてよい(例えば、カートリッジ支持部材250及び252、並びに/又は一体型弾性アーム220及び222は元の位置から屈曲してよい)。スロット224は、開放端部226から閉鎖部分228まで内側に向かって先細になって、カートリッジ10の旋回時に適切な付勢力をもたらしてよい。例えば、より小さい開放端部226は押し込み止めをもたらしてよく、より大きい閉鎖部分228は更なる可撓性をもたらしてよい。カートリッジ10に対して作用する力が除去される(又は低減される)と、カートリッジ支持部材250及び252並びに/又は一体型弾性アーム220及び222は、停止位置の方向に戻ってよい。アーム220及び222は、停止位置と旋回位置との間でスロット224において約0.2mm、0.5mm、又は0.75mm〜約0.9mm、1.5mm、又は2.0mm内側に屈曲してよい。ある実施形態では、開放端部におけるスロット幅「w2」は、旋回位置又は停止位置のいずれかにおいて、約0.5mm、0.75mm、又は1mm〜約2mm、3mm、又は4mmであってよい。スロット幅「w2」は、旋回位置においてよりも停止位置において大きくてよい。
ある実施形態では、ハンドル200は、ハウジング12のポリマー材料とは異なる硬度を有するポリマー材料を含んでよい。例えば、ハウジング12は、約53〜約100のジュロ硬度(例えば、ロックウェルRスケール)を有するHIPSで成形されてよく、ハンドル200は、約100〜約120の硬さ(例えば、ロックウェルRスケール)を有するABSで成形されてよい。理論に束縛されるものではないが、ハンドル200のより硬質の材料は、ハウジングのカム面に対する改善された耐摩耗性をもたらすと考えられる。したがって、カートリッジ10を長期間使用し、旋回を繰り返してもハンドル200の付勢力は一定に保たれ(又は、更には増加し)、ハンドル200の摩耗が原因で外れることはないであろう。
ある実施形態では、スロット224は空間を画定してよい。他の実施形態では、スロット224は、ハンドル200を構成する材料よりも軟質の材料で充填されてよい。例えば、スロット224は、約20、30、又は40〜約50、60、又は70のショアA硬度を有する材料で充填されてよい。材料としては、熱可塑性エラストマー(TPE)又はゴムが挙げられてよく、例としては、シリコーン、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンブタジエンスチレン(SBS)TPE、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)TPE(例えば、Kraton)、ポリエステルTPE(例えば、Hytrel)、ポリアミドTPE(Pebax)、ポリウレタンTPE、ポリオレフィン系TPE、及びこれらのTPEの任意のブレンド(例えば、ポリエステル/SEBSブレンド)が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施形態では、スロット224は、Kraiburg HTC 1028/96、HTC 8802/37、HTC 8802/34、又はHTC 8802/11(KRAIBURG TPE GmbH & Co.KG(Waldkraiburg,Germany))で充填されてよい。スロット224内のより軟質の材料は、カートリッジ10の付勢を改善してよく、一体型弾性アーム220及び222の早期破損を低減してよい。
図7A及び7Bを参照すると、剃毛かみそり350の別の実施可能な実施形態の側面図が示されている。剃毛かみそり350は、前述した図1A及び1Bの剃毛かみそり50に類似していてよく、同一のカートリッジ10を組み込んでもよい。剃毛かみそり350は、ハンドル400に装着されたカートリッジ10を備えてよい。下記に詳述するように、カートリッジ10は、ハンドル400に対して停止位置(図7Aに示す)と旋回位置(図7Bに示す)との間で旋回してよい。ハンドル400は、カートリッジ10を停止位置方向に戻すように付勢してよい。剃毛かみそり350は、前方枢軸(すなわち、刃の前の枢軸)、又は中央枢軸(すなわち、最前方の刃と最後方の刃との間の中央枢軸)、又は後方枢軸(すなわち、最後方の刃とキャップとの間)を有してよい。
図8及び9を参照すると、剃毛かみそり350の組立図及び斜視図が示されている。ある実施形態では、カートリッジ10は、消費者がハンドル400から分離して取り外してよく、したがって、カートリッジ10は必要に応じて交換できる。ハンドル400は、非平坦面、凹部、リブ、又はエラストマー被覆など1つ以上の把持機構412を備える、細長い本体410を有してよい。ハンドル400は、細長い本体410の一方の端部にヘッド450を有してよい。一対の離間した一体型弾性アーム420及び422は、ヘッド450から外側に延在してよい。カートリッジ10は、対応の一体型弾性アーム420及び422に旋回可能に装着されてよい。一体型弾性アーム420及び422は、対応の嵌合機構100及び102と嵌合するように構成されている遠位端454及び456を有してよい。遠位端454及び456は、対応の一体型弾性アーム420及び422から外側に延在してよい。ある実施形態では、遠位端454及び456は、対応の1つ以上の嵌合機構100及び102内に位置付けられて、カートリッジの旋回を促進するピンであってよい。他の実施形態では、遠位端454及び456は、ハウジング12の対応のピンを受容して、カートリッジの旋回を促進する開口部を画定してよい。各カム面104及び106は、カートリッジ10がハンドル400に対して旋回すると、対応の一体型弾性アーム420及び422の1つと摺動自在に係合してよい。カム面104及び106は、ハンドル400から力を受容して、停止位置にあるカートリッジ10に付勢してよい。カートリッジ10がハンドル400に対して旋回すると、カム面104及び106は、一体型弾性アーム420及び422を互いに向かって内側に押し付けてよい(例えば、一体型弾性アーム420及び422は元の位置から屈曲してよい)。
一体型弾性アーム420及び422は、概して横断するように対応の一体型弾性アーム420及び422内へと延在するスロット424及び425をそれぞれ画定してよい。ある実施形態では、スロット424及び425は概して弓状であり、ヘッド450の部分の周りを内側に延在する。1つ以上のスロット424及び425は、対応の一体型弾性アーム420及び422の1つ並びに/又はヘッド450内へと約15%、20%、又は25%〜約40%、50%、又は60%延在してよい。ある実施形態では、1つ以上のスロット424及び425は、対応の一体型弾性アーム420及び422の1つ並びに/又はヘッド450内へと最大約95%延在してよい。例えば、スロット424及び425がエラストマー材で充填されている場合、これらは、一体型弾性アーム420及び422内へとより大きく延在してよい。
図10を参照すると、剃毛かみそり350の拡大図が図示されている。スロット424及び425のそれぞれは、対応の開放端部426及び427、並びに対応の閉鎖部分428及び429をそれぞれ有してよい。ある実施形態では、スロットは、旋回位置又は停止位置のいずれかにおいて、約0.5mm、1mm、又は1.5mm〜約3mm、4mm、又は5mmの開放端部におけるスロット幅「w4」を有してよい。スロット424及び425のスロット幅は、旋回位置においてよりも停止位置において大きくてよい。カートリッジ10に対して作用する力が除去される(又は低減される)と、一体型弾性アーム420及び422は、停止位置の方向に戻ってよい。一体型弾性アーム420及び422は、停止位置と旋回位置との間でスロット424及び425において約0.1mm、0.15mm、又は0.2mm〜約0.3mm、0.4mm、又は0.5mm屈曲してよい。ある実施形態では、スロット424及び425は、開放端部426及び427から閉鎖部分428及び429まで内側に向かって先細になって、カートリッジ10の旋回時に適切な付勢力をもたらしてよい。例えば、より小さい開放端部426及び427は押し込み止めをもたらしてよく、より大きい閉鎖部分428及び429は更なる可撓性をもたらしてよい。
ある実施形態では、ハンドル400は、ハウジング12のポリマー材料とは異なる硬度を有するポリマー材料を含んでよい。例えば、ハウジング12は、約53〜約100のジュロ硬度(例えば、ロックウェルRスケール)を有するHIPSで成形されてよく、ハンドル400は、約100〜約120の硬さ(例えば、ロックウェルRスケール)を有するABSで成形されてよい。理論に束縛されるものではないが、ハンドル400のより硬質の材料は、ハウジング12のカム面104及び106に対する改善された耐摩耗性をもたらすと考えられる。したがって、カートリッジ10を長期間使用し、旋回を繰り返してもハンドル400の付勢力は一定に保たれ(又は、更には増加し)、ハンドル400の摩耗が原因で外れることはないであろう。
ある実施形態では、スロット424及び425は空間を画定してよい。他の実施形態では、スロット424及び425は、ハンドル400を構成する材料よりも軟質の材料で充填されてよい。例えば、スロット424及び425は、約20、30、又は40〜約50、60、又は70のショアA硬度を有する材料で充填されてよい。材料としては、熱可塑性エラストマー(TPE)又はゴムが挙げられてよく、例としては、シリコーン、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンブタジエンスチレン(SBS)TPE、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)TPE(例えば、Kraton)、ポリエステルTPE(例えば、Hytrel)、ポリアミドTPE(Pebax)、ポリウレタンTPE、ポリオレフィン系TPE、及びこれらのTPEの任意のブレンド(例えば、ポリエステル/SEBSブレンド)が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施形態では、スロット424及び425は、Kraiburg HTC 1028/96、HTC 8802/37、HTC 8802/34、又はHTC 8802/11(KRAIBURG TPE GmbH & Co.KG(Waldkraiburg,Germany))で充填されてよい。スロット424及び425内のより軟質の材料は、カートリッジ10の付勢を改善してよく、一体型弾性アーム420及び422の早期破損を低減してよい。
ある実施形態では、ハンドル400は、ハウジング12と同じ材料、例えば、Noryl(商標)(General Electric Plastics、現在のSABIC Innovative Plasticsが開発したポリフェニレンオキサイド(PPO)とポリスチレンとのブレンド)で成形されてよい。ハンドル400はまた、約50、60、又は70〜約90、110、又は120のショアA硬度を有する他の半剛性ポリマーで成形されてよい。例えば、高耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、及びこれらの組み合わせも使用されてよい。一片設計としてのハンドル400(すなわち、一体型弾性アーム420及び422、ヘッド450、並びに本体410)の成形(例えば、共射出成形)は、ばね、舌部、又はカム従動子など追加構成要素を必要としない、一体型の付勢及び旋回機構を備える、低価格の剃毛かみそりを提供する。更に、カートリッジ10、並びに一体型弾性アーム420及び422は、旋回及び付勢機能を提供しつつも、すすぎを向上させるための、遮るものがない水路に使用される空間をその間に画定してよい。
前述のように、ハンドル200及び400の細長い本体210及び410の代わりに1つ以上のスロット(224並びに424及び425に類似である)を有する相互連続部材を使用して、カートリッジ10に付勢してよいことも理解されたい。続いて相互連結部材は、ハンドルに装着されてよい。かかる相互連結部材は、米国特許第7,168,173号及び同第5,784,790号に記載されており、参照することによりこれらの全体を本明細書に組み込むものとする。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。いかなる曖昧性も回避するために、この開示の目的では、用語「約」は、一般的な製作公差内を意味するものとする。
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願を含む、本願に引用される全ての文書を、特に除外すること又は限定することを明言しないかぎりにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。