JP2014527025A - 吸入用一酸化窒素を用いて血管反応性を決定する方法 - Google Patents

吸入用一酸化窒素を用いて血管反応性を決定する方法 Download PDF

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Abstract

患者の肺動脈高血圧を治療する方法は、肺動脈高血圧患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップを含むことができ、該患者にプロスタノイドが既に投与され、該患者が右室拡大又は右室機能不全を有していない場合に、該患者をプロスタノイドから離薬させる。
【選択図】 なし

Description

(優先権の主張)
本出願は、引用により本明細書中に組み込まれている2011年5月27日出願の米国仮特許出願第61/490,929号の利益を請求するものである。
(技術分野)
本明細書は、吸入用一酸化窒素を用いて血管反応性を決定する方法に関する。
(背景)
ニトロシルラジカルとしても知られている一酸化窒素(NO)は、フリーラジカルであり、重要なシグナル伝達分子である。例えば、NOは、血管の平滑筋を弛緩させ、これにより血管の拡張をもたらし、血流を増大させることができる。NOは、僅か数秒の寿命で極めて反応性が高く、体内で急速に代謝され得るため、これらの効果は、小さい生物学的領域に限定され得る。
一般に、一酸化窒素(NO)は、個人の肺に吸入される、又は他の方法で送達され得る。NOの投与により、局所的な肺血管拡張が起こり得る。典型的には、NOガスは、別のガス、例えば、窒素ガス(N2)で希釈されて容器に入れられた気体形態で供給することができる。NOは、O2の存在下で二酸化窒素(NO2)に酸化され得るため、NOガスのタンク内にたとえ極微量の酸素(O2)も存在しないように十分に注意を払わなければならない。NOとは異なり、100万分の1のレベルのNO2ガスでも、吸入すると極めて毒性が高く、肺で硝酸及び亜硝酸が生成し得る。
(概要)
一態様では、患者の肺動脈高血圧を治療する方法は、肺動脈高血圧患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者に、プロスタノイドが既に投与されている。プロスタノイドは、プロスタグランジン、プロスタグランジン誘導体、又はトロンボキサンを含み得る。プロスタノイドは、プロスタサイクリン、エポプロステノール、トレポスチニル(trepostinil)、イロプロスト、又はベラプロストを含み得る。プロスタノイドは、静脈内、皮下、経口(例えば、液体、タブレット、又はカプセル)、又は吸入によって投与することができる。患者に、治療計画の一環としてプロスタノイドを投与することができる。治療計画は、少なくとも1日1回、少なくとも週1回、又は少なくとも月1回のプロスタノイドの投与を含み得る。治療計画の期間は、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも1年、少なくとも2年、又は2年を越えることがある。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、該患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、患者に血管作用薬を投与するステップを含み得る。血管作用薬は、血管を拡張させて、血管の内径を拡大することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、吸入用一酸化窒素とすることができる。
一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップをさらに含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、吸入用一酸化窒素が投与される前と吸入用一酸化窒素が投与された後との間の患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化を計算するステップをさらに含み得る。例えば、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を血管作用薬の投与の前に監視し、次いで血管作用薬の投与の後に患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視することができる。患者の血行動態の指標における差異を、少なくともこれらの2つの時点に基づいて決定又は計算することができる。患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化は、負の値、0、又は正の値であり得る。
一部の実施態様では、血行動態の少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗及び心拍出量を含み得る。一部の実施態様では、患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、一酸化窒素の投与後の肺血管抵抗の減少に相関する、一酸化窒素の投与後の心拍出量の増加が存在するか否かを決定するステップをさらに含み得る。例えば、肺血管抵抗の僅かな減少は、心拍出量の僅かな増加に相関し得る。したがって、肺血管抵抗の中等度の減少は、心拍出量の中等度の増加に相関し得、肺血管抵抗の著しい減少は、心拍出量の著しい増加に相関し得る。肺血管抵抗の僅かな減少は、少なくとも0 mmHg・分/l〜最大0.2 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の中等度の減少は、少なくとも0.2 mmHg・分/l〜最大1.0 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の著しい減少は、少なくとも1.0 mmHg・分/lの減少であり得る。肺血管抵抗は、増加することもある。心拍出量の僅かな増加は、少なくとも0.0 l/分〜最大0.1 l/分であり得、心拍出量の中等度の増加は、少なくとも0.1 l/分〜最大0.3 l/分であり得、心拍出量の著しい増加は、少なくとも0.3 l/分であり得る。心拍出量は減少することもある。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の少なくとも0.2 mmHg・分/lの減少は、心拍出量の少なくとも0.1 l/分の増加に相関し得る。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の統計的に有意な減少は、心拍出量の統計的に有意な増加に相関し得る。統計的有意性は、変化の大きさ(すなわち、僅か、中等度、著しい)とは無関係である。統計的有意性は、限定されるものではないが、カイ二乗検定、スチューデントのt検定、z検定、フィッシャーの正確確率検定、ラン検定、コルモゴルフ・スミルノフ検定、マンホイットニーのU検定、ワルド・ウォルフォルヴィッツのラン検定、クラスカル・ワリス検定、ヨンキー・テプストラ検定、マクネマー検定、ウィルコクソンの符号検定、フリードマン検定、ケンドールのW検定、及びコクランのQ検定を含む、当分野で公知の様々な統計的検定の何れかを用いて決定することができる。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の減少に相関する心拍出量の増加は、右室拡大又は右室機能不全が存在しない可能性を示唆し得る。肺血管抵抗の減少は、血管拡張の結果として起こり得る。したがって、肺血管抵抗が減少すると、特に右室が適切に機能している場合は、心拍出量の相関的な増加が期待できる。他方、相関的な心拍出量を伴わない肺血管抵抗の減少は、右室が、血行動態の変化に応答できないことを示し、右室拡大又は右室機能不全が疑われる。
一部の実施態様では、この方法は、患者が右室拡大又は右室機能不全を有していない場合に、患者をプロスタノイドから離薬させるステップを含み得る。この離薬とは、一定期間の間に患者に投与されるプロスタノイドの量(例えば、1日当たりの、1週間当たりの、1ヶ月当たりの)を減量する、最も好ましくは量を0に減量することである。
別の態様では、患者の肺動脈高血圧を治療する方法は、肺動脈高血圧患者に血管作用薬を投与するステップを含み得る。この患者は、既にプロスタノイドが投与されている。プロスタノイドは、プロスタグランジン、プロスタグランジン誘導体、又はトロンボキサンを含み得る。プロスタノイドは、プロスタサイクリン、エポプロステノール、トレポスチニル、イロプロスト、又はベラプロストを含み得る。プロスタノイドは、静脈内、皮下、経口(例えば、液体、タブレット、又はカプセル)、又は吸入によって投与することができる。患者に、治療計画の一部としてプロスタノイドを投与することができる。治療計画は、少なくとも1日1回、少なくとも週1回、又は少なくとも月1回のプロスタノイドの投与を含み得る。治療計画期間は、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも1年、少なくとも2年、又は2年を越えることがある。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、方法は、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップを含み得る。血管作用薬は、血管を拡張させて、血管の内径を拡大することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、吸入用一酸化窒素とすることができる。
一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップは、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップは、血管作用薬が投与される前と血管作用薬が投与された後との間の患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化を計算するステップをさらに含み得る。例えば、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を血管作用薬の投与の前に監視し、次いで血管作用薬の投与の後に患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視することができる。患者の血行動態の指標における変化を、少なくともこれらの2つの時点に基づいて決定又は計算することができる。患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化は、負の値、0、又は正の値であり得る。
一部の実施態様では、血行動態の少なくとも1つの指標は、平均肺動脈圧を含み得る。一部の実施態様では、血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップは、吸入用一酸化窒素が投与される前と吸入用一酸化窒素が投与された後との間に5 mmHgを超える、10 mmHgを超える、12 mmHgを超える、又は15 mmHgを超える平均肺動脈圧の変化が存在するか否かを決定するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、この方法は、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示す場合に、患者をプロスタノイドから離薬させるステップをさらに含み得る。この離薬とは、一定期間の間に患者に投与されるプロスタノイドの量(例えば、1日当たりの、1週間当たりの、1ヶ月当たりの)を減量する、最も好ましくは量を0に減量することである。
別の態様では、肺動脈高血圧患者を監視する方法は、血管反応性の試験を行うステップを含み得る。
別の態様では、肺動脈高血圧の患者を監視する方法は、肺動脈高血圧患者に吸入用一酸化窒素を投与するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、方法は、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップをさらに含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に吸入用一酸化窒素を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に吸入用一酸化窒素を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
別の態様では、右室機能不全を診断する方法は、患者に血管作用薬を投与するステップを含み得る。患者は、右室機能不全を有する疑いのある患者であり得る。患者は、肺動脈高血圧と診断された患者であり得る。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、血管作用薬は、一酸化窒素、より詳細には吸入用一酸化窒素とすることができる。一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、方法は、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップをさらに含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
一部の実施態様では、方法は、患者が右室機能不全を有するか否かを決定するステップを含み得る。
一部の実施態様では、血行動態の少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗及び心拍出量を含み得る。一部の実施態様では、患者が右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、一酸化窒素の投与後の肺血管抵抗の減少に相関する、一酸化窒素の投与後の心拍出量の増加が存在するか否かを決定するステップをさらに含み得る。例えば、肺血管抵抗の僅かな減少は、心拍出量の僅かな増加に相関し得る。したがって、肺血管抵抗の中等度の減少は、心拍出量の中等度の増加に相関し得、肺血管抵抗の著しい減少は、心拍出量の著しい増加に相関し得る。肺血管抵抗の僅かな減少は、少なくとも0 mmHg・分/l〜0.2 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の中等度の減少は、少なくとも0.2 mmHg・分/l〜1.0 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の著しい減少は、少なくとも1.0 mmHg・分/lの減少であり得る。肺血管抵抗は、増加することもある。心拍出量の僅かな増加は、少なくとも0.0 l/分〜0.1 l/分であり得、心拍出量の中等度の増加は、少なくとも0.1 l/分〜0.3 l/分であり得、心拍出量の著しい増加は、少なくとも0.3 l/分であり得る。心拍出量は減少することもある。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の少なくとも0.2 mmHg・分/lの減少は、心拍出量の少なくとも0.1 l/分の増加に相関し得る。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の統計的に有意な減少は、心拍出量の時計的に有意な増加に相関し得る。統計的有意性は、変化の大きさ(すなわち、僅か、中等度、著しい)とは無関係である。統計的有意性は、限定されるものではないが、カイ二乗検定、スチューデントのt検定、z検定、フィッシャーの正確確率検定、ラン検定、コルモゴルフ・スミルノフ検定、マンホイットニーU検定、ワルド・ウォルフォルヴィッツのラン検定、クラスカル・ワリス検定、ヨンキー・テプストラ検定、マクネマー検定、ウィルコクソンの符号検定、フリードマン検定、ケンドールのW検定、及びコクランのQ検定を含む、当分野で公知の様々な統計的検定の何れかを用いて決定することができる。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の減少に相関する心拍出量の増加は、右室拡大又は右室機能不全が存在しない可能性を示唆し得る。肺血管抵抗の減少は、血管拡張の結果として起こり得る。したがって、肺血管抵抗が減少すると、特に右室が適切に機能している場合は、心拍出量の相関的な増加が期待できる。他方、相関的な心拍出量の増加を伴わない肺血管抵抗の減少は、右室が、血行動態の変化に応答できないことを示唆し得、右室拡大又は右室機能不全が疑われる。
様々な実施態様の特徴を例として例示する添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明を読めば、他の特徴も明らかになるであろう。
図1は、NO送達システムの線図である。
(詳細な説明)
(序論)
肺動脈高血圧(PAH)、稀な進行性の障害は、予後が不良であり得る。PAHは、かなりの罹患率及び死亡率を伴う可能性があり、過去、5年を超える生存率は稀である。PAH患者は、世界保健機関(WHO)によって開発された、原因論に基づいて患者を4つのクラスの1つに分類するシステムに基づいて分類することができる(引用により全容が本明細書中に組み込まれている、Nauserらの文献、「肺高血圧の診断及び治療(Diagnosis and Treatment of Pulmonary Hypertension)」(Am Fam Physician, 2001; 63: 1789-98, 1800))。患者は、機能分類システム(Nauserの文献、2001)を用いて分類することもできる。
非経口プロスタサイクリン類似体、PAHの治療用に最初に認可された医薬の使用は、PAH WHO機能クラスIII及びIV患者の生存率のかなりの改善をもたらした。しかしながら、プロスタサイクリン類似体を用いた治療は、投与が高額かつ複雑であり得、連続的な注入が必要であり得、頻繁な副作用(例えば、紅潮、顎痛、下痢)を伴うことがあり、かつ重度又は致死性の続発症(例えば、カテーテルに関連した感染症及び敗血症)が起きる可能性がある。また、注入の突然の停止により、重大な潜在的に致死性の血行動態不良も起こり得る。非経口プロスタサイクリン両方に関連した合併症は、生活の質の低下、入院の長期化、病的状態を含み得、場合によっては致死性であり得る。
従来、非経口プロスタサイクリン療法での治療を開始すると、生涯に亘って治療が必要となり、低侵襲性かつ手間のかからない代替療法に変更する機会がなくなる。しかしながら、過去10年で、PAHの治療が大幅に進歩すると共に、この消耗性疾患の病因の理解が進み、代替の患者管理戦略が利用可能となる可能性が示唆されている。
PAHは、様々な血管拡張薬に対して反応性が低い肺血管における異常が「固定される」ることになり得ることが示唆された。急性血管拡張試験に対する応答性の低下の正確な機序は未知である。また、非経口プロスタサイクリン療法を長期間実施した後に肺血行動態が正常化するPAH患者を選択するための傾向も未知である。しかしながら、一部の患者は、非経口プロスタサイクリン療法を長期間実施した後に肺血行動態の正常化を示した。
例えば、4人のWHOクラスIV患者を用いた1つの事例研究で、肺動脈圧の正常化及び肺血管反応性の回復(WHOクラスI〜IIに改善)の後に長期に亘る非経口プロスタサイクリン注入から、より単純で侵襲性の低い治療への移行に成功したことが報告された(Kimらの文献、2003)。
この1つの施設での実験の後、別の成功が報告され、合計63件のプロスタノイド療法から代替療法への移行が確認された(Sidhuらの文献、2011; Johnsonらの文献、2007; Steinerらの文献、2006; Diaz-Guzmanらの文献、2008; Sulemanらの文献、2004; Camachoらの文献、2006)。表1は、非経口プロスタサイクリン療法から経口薬までの入手可能な文献の要約である。
例えば、文献に報告されている様々な詳細、実験の後向き的性質、集団の基本特性、及び報告された1つの施設での実験によるデータの収集の一貫性のない方法論のため、成功する移行の予測は困難なままである。これが、報告書から結論を導くのを困難にすることがある。加えて、移行プロセスは、注意深い監視及び徹底した経過観察を必要とし得る複雑なプロセスであり得る。
しかしながら、プロスタノイド療法から代替療法への移行について患者を選択するための一般的な基準が示されている。この一般的な基準は、患者が「臨床的に安定」と見なされることを含み得る。患者が、継続してプロスタノイド類似体を服用している、右心不全の証拠がない、及び/又はWHOクラスI〜IIIである場合に、患者を「臨床的に安定」と見なすことができる。さらに、クラスI〜IIIは、移行が可能である証拠を示した。
Figure 2014527025
Sidhuらの文献は、機能クラスIII〜IVの患者のプロスタノイド療法から代替療法への移行の成功も報告している。しかしながら、Sidhuによって確認された機能クラスが、診断時又はプロスタノイド療法の後に決定されたか否かが不明である。
肺動脈圧の正常化、肺血管反応性の回復、及び/又は治療に対する臨床応答は、患者の状態に関する重要な意義を有し得る。これらの因子は、治療効果の有益な指標であることが判明し得る。これらの因子はまた、PAH患者の評価に役立ち得る有利な肺血管リモデリングの程度又は逆転の評価に有益であることも判明し得る。結果として、血管拡張薬、例えば、吸入用一酸化窒素に対する血行動態応答の測定は、可能な肺血管リモデリングを示し得る。次いで、この測定値を使用して、例えば、患者のプロスタノイド療法から代替療法への移行の支援において、慎重に選択された患者の患者管理の変更を容易にすることができる。最終的に、この情報は、リスクを低減し、生活の質を改善し、かつコストがかからない、従って臨床転帰にプラス効果を与える個々の患者の管理戦略をもたらし得る。
右心カテーテル処置(RHC)中に吸入用一酸化窒素(NO)を投与して、長期の非経口プロスタサイクリン療法後の肺血行動態を評価及び特徴付け、これらの患者に対する治療戦略の選択に影響を与え得る情報を提供することができる。これらの治療戦略では、血管拡張薬療法、肺及び/又は心移植の適格性、または予後の変動を変更することができる。吸入用一酸化窒素は、強力な選択的肺血管拡張薬であり得、最大80 ppmまで十分に研究されている。RHC中の診断薬としての吸入用一酸化窒素が、患者の管理戦略を容易にするのに役立ち、患者の治療に有利な臨床情報を提供し得ることが期待される。
要約すると、継続的な注入療法からの移行の成功についての有望な報告にもかかわらず、成功を予測できる患者の選択及び因子は、いまだ不明である。したがって、PAH患者、非経口プロスタサイクリン療法を受けている患者、及び非経口プロスタサイクリン療法から代替療法への移行の候補である患者を評価する方法がなお必要とされている。
(患者のプロスタノイド療法からの移行)
肺動脈高血圧(PAH)は、現在は治療法のない肺血管の稀な疾患である。PAHは、最終的に右室(RV)に影響を与え得る。右室の能力は、PAHの症状、病態生理学、及び生存率の説明において重要であり得る。少なくとも1件の報告書によると、PAH死の約70%が、RV不全に起因し得る(D'Alonzoらの文献、1991)。現在の療法は、依然として苦痛緩和であり得、症状、血行動態、及び寿命を改善するが、この集団における罹患率及び死亡率は非常に高いままである。
いくつかの事例研究により、エポプロステノール、プロスタサイクリンから経口剤への離薬の成功例が報告されている(Kimらの文献、2003; Johnsonらの文献、2007)。これらの研究は、血行動態の正常化も実証し、2つの報告された症例では、患者が、エポプロステノールでの治療後に血管反応性の回復を示した。文献の調査により、次の一般的な基準を共有する患者のプロスタノイド療法からの移行につての63の実験報告が明らかになった:(1)正常化/安定な血行動態、(2)プロスタノイド療法の安定な用量、(3)安定な機能クラス、及び(4)心不全の臨床徴候(JVD、浮腫など)がない。
これらの実験中に、肺血行動態が改善された実例が存在する。これは、恐らく当初考えられていたよりも頻繁に、ある程度の有効なリモデリングが起こるという理論を裏付けえる。同じ傾向が、MUST研究のデータの再検討で示されたが、有効なリモデリング現象だけでは、離薬/移行プロセスの成否を決定する信頼できる特徴にはならないと思われる。
改善された血行動態の報告が、Barstらの文献(1996)の実例と同様に、エポプロステノールの効果を支持し得る文献で確認することができる。これは、所見が6マイル歩行試験(6MWD)の結果とも相関するため特に興味深い。この研究は、81人の患者の12週間の非盲検前向き無作為化多施設研究であり、活動群(n=41)は、血行動態治療で改善を実証し、平均肺動脈圧が平均で8%低下し、肺血管抵抗が21%低下した。
McLaughlinらの文献(1998)では、27人の継続患者の前向き試験において、エポプロステノール療法により症状、血行動態測定値、及び肺血管抵抗の減少が改善された同様の所見が報告された。27人の患者のうちの26人が、全体的な改善の徴候を示し、肺血管抵抗が53%低下し、心拍出量が67%増加し、そして平均肺動脈圧が22%低下した。
これらの所見、この集団の臨床転帰の改善、及びいくつかの肺特異的血管拡張薬の有効性にもかかわらず、治療を受けていない患者の平均生存率は、2.8年であり得、1年生存率が68%、3年生存率が48%、そして5年生存率が34%である。継続的なプロスタノイド療法は、1年生存率が97〜99%、3年生存率が63〜71%、そして5年生存率が56%と、平均生存率を改善することができる(McLaughlinらの文献、2002、Barstらの文献、2006)。右室(RV)機能不全は、この集団における死亡の主因であり得、全てのPAH死の少なくとも70%を占めると推定される。
(右室)
通常、右室(RV)は、殆ど抵抗を受けることなく機能することができ、壁の薄い柔軟な室であり得る。RVは、突然の体積の増加に十分に適応することができ、突然の後負荷の増大に対してはあまり耐えることができない。比較的安定した心拍出量を維持することができ、RVは、体積の著しい変動に対応することができるが、圧力の上昇、特に後負荷が突然増大する状況にあまり適応することができない。後負荷の突然の増大の後に、大きな肺動脈塞栓が起こり得る。
肺高血圧では、RV機能不全およびRV不全は、RVの長期の圧負荷の上昇が原因であり得る。症状又は生存率に相関するのは肺高血圧(肺動脈圧)の程度ではなく、機能の状態を反映し、かつ生存率の強力な予測因子であり得るRVの質量、RVの大きさ、及び/又は右心房圧であると思われる(Voelkelらの文献、2006)。PAH集団では、6分歩行試験(6MWT又は6MWD)を転帰の指標として使用することができ、この試験は、肺動脈圧よりもRV機能により相関し得る(引用により本明細書中に組み込まれている、臨床肺機能研究室の習熟標準に関するATS委員会(ATS Committee on Proficiency Standards for Clinical Pulmonary Function Laboratories)、「ATS宣言:6分歩行試験のガイドライン(ATS Statement: Guidelines for the Six-Minute Walk Test)」(Am J Respir Crit Care Med, Vol. 166, pp. 111-117, 2002))。しかしながら、6分歩行試験は、RV肺血管機能に関する情報を提供することができない。
PAHでは、後負荷の増大は、肺血管抵抗の上昇として現れ得る。RVは、最初は、ラプラスの法則により壁応力を最小限にする心筋肥大で圧力上昇に適応することができる。この最初の代償は、最終的に代償不全、心室拡張、心不全、及び/又は左室拡張機能不全をもたらし得る。RV機能の異常は、安定化及び運動能力の改善で見ることができるように、有効な医学的療法で好転させることができる(Hinderliterらの文献、1997)。
プロスタサイクリン療法は、肺動脈圧を低下させることによって肺血管床を標的にすることを目的とし得る。この療法は、極低用量のプロスタサイクリンで開始し、設定標的用量に達するまで、又は用量を制限する副作用が発生するまで連続的に増量することができる。臨床状態を問わず連続的な増量が必要であり得るという考えは疑問視されている。連続的な増量は、過剰な心拍出量、及び高心拍出量性心不全をも引き起こし得る。より良い選択は、症状、運動能力、及び周期的な血行動態評価の再評価を頻繁に行うことであろう。
プロスタサイクリン療法は、血管拡張/血管収縮のバランスを回復させることができ、かつ肺血行動態、運動能力、及び/又は生存率を改善することができる。しかしながら、この複雑な療法は、それ自体に関連するリスクがないわけではなく、多くの場合、より単純な代替療法に移行する機会もリスクを伴い得る。プロスタサイクリン療法の再開に応答しない急速な悪化も起こり得る。
離薬又は移行に適切であると見なされ得る患者の選択の基準は、患者選択の2つの推奨事項を含み得る:(1)血行動態の安定/正常化、及び/又は(2)心不全の臨床的証拠がないこと(表1)。プロスタサイクリン療法後に肺動脈圧が改善し、肺血管抵抗(PVR)が減少し得るという裏付けが存在し得る。
第2の一般的な患者選択基準、心不全の臨床的証拠は、離薬時に、頸静脈怒張(JVD)の存在、末梢浮腫、及び第3の心音の存在について臨床評価中に既に調べられている。利用可能な心エコー検査データは、臨床像とは確実には相関していないようであった。示された一部の症例は、心不全の徴候の診断文書を有していたが、ECHOは、これらの所見を裏付けるものではなかった。RV収縮機能を評価する証拠となり得る臨床所見を裏付ける最近のカテーテル処置データは存在しない。
PVRの増大は、RV後負荷の上昇をもたらし得る。この圧負荷の固定された性質が、心拍出量(CO)を増加させるRVの能力を制限し得る。心カテーテル処置は、PH及びRV機能不全の診断及び管理の判断基準であり得る。しかしながら、心カテーテル処置は、右心圧の直接測定、並びにRV後負荷、疾患の重症度、及び決定予後マーカー(RAP、CO、及びmPAP)の直接測定を行うことができるだけである(Alonzoらの文献、1991)。
安定な血行動態及びRV機能の特徴付けは、長期治療後の後負荷減少の効果の指標及びRVと肺血管との関係を提供することができる。これは、患者管理の指導及び最適化に役立ち得る。正常なRV機能及びは肺高血圧の状態では、RV駆出率又は心拍出量に対する影響は最小限であり得る(Bhoradeらの文献、1999)。RVと肺血管との関係の決定により、現在の診断方法よりも前に、動脈症の決定及び進行、並びにそれに続くRV機能の低下を確認することもできる。
療法、特に非経口プロスタサイクリン療法の後の血管拡張薬の曝露は、診断薬として有用であり得る。例えば、血管拡張薬の曝露は、医学的管理を指導するための情報を提供することができる。一酸化窒素の吸入後、PVRの減少により、RV血行動態応答の評価、RV機能の評価、及び/又はプロスタサイクリン療法の変力効果が可能となる。血管拡張薬の曝露から得られる情報は、血行動態の安定性、後負荷の減少に対するRV-肺血管応答、RV機能の維持の決定に役立ち得る。
繰り返し血管反応性試験(すなわち、血管拡張薬曝露)は、PAH療法の決定及び最適化(例えば、薬剤の調整)、並びに/又はRV及び後負荷の減少に対する応答の特徴付けに適した方法であり得る。この情報は、RVと肺血管との関係に関する重要な臨床情報を提供することができる。右室機能を決定することができ、RVの機能に関する一定の転帰情報は、心不全、及び結果として非経口プロスタサイクリンからの移行の失敗の初期検出に役立ち得る。したがって、右室機能は、治療の決定及び患者管理の最適化を導くことができる。
(研究結果)
(目的/仮説)
研究の目的は、非経口プロスタサイクリンから代替療法への移行を行った施設から得た既存のデータを収集して再検討することであった。この再検討は、右心カテーテル処置中の吸入用一酸化窒素を用いた血行動態応答に基づいて集団を特徴付けることができるか否かを決定するために行った。このプロジェクトの主な目的は、非経口プロスタサイクリン療法後の肺血管反応性の回復と、非経口プロスタサイクリン療法から代替療法に移行する患者の能力との間に相関が存在する場合は、その相関を決定することであった。第2の目的は、離薬又は非経口プロスタサイクリンからの移行が確認された患者集団の臨床的特徴付けの調査、及び臨床的印象におけるあらゆる変化の評価を含んでいた。
(方法)
これまで、7箇所から、合計47の基準来院(baseline visits)及び246の追跡調査来院時に収集されたデータセットを得た。5つの離薬の失敗と7つの後期失敗(late failures)が存在する。入力された40の症例の再検討についてデータが利用可能であった。統計分析は行わず、集団における全ての共有の特徴を成功、失敗、又は後期失敗の何れかと決定するために、終了した再検討を分類した。
研究の後ろ向き性質により、基準来院から追跡調査来院に亘る各症例について収集されたデータセットは完全ではなく、統計的解釈が限定される。しかしながら、MUST研究について入力されたデータの再検討の概要、加えて非経口プロスタノイドからの移行が成功した実験を明らかにする文献における報告症例は、この開発計画における重要な第3相研究を導くのに十分な情報を提供することができる。
既刊文献を用いてまとめて再検討されたこのデータは、ある程度の血管反応性の回復と、非経口プロスタサイクリン療法からの離薬又は移行の適性と、報告された離薬/移行を有する集団の特徴付けとの間の関連を明らかにした。
一酸化窒素再曝露データが対象の離薬時に利用可能であった3件の症例が表2に示されている。
Figure 2014527025
表から分かるように、全3件の症例においてPAPmでほんの僅かな減少であった。この僅かな減少は、>10 mmHgから<40 mmHgのPAPmの低下と定義される急性血管拡張応答の基準を満たさなかった。興味深いのは、移行に失敗した症例における吸入一酸化窒素の影響であり、COの顕著な増加及びPVRの最小限の減少は、COの増加がPVRの減少に相関しないためRVコンプライアンスが影響を受けたことを示唆している。5件の離薬失敗の症例及び7件の後期失敗のうちの4件の再検討により、5件の離薬失敗の症例のうちの4件(1件は空白)、及び4件の再検討された後期失敗の症例のうちの3件で右室拡大の存在が示された。これらの症例では、臨床所見は、ECHOデータと相関していなかった。
臨床所見とECHOデータとの間に相関性がないことは、データのさらなる再検討を促進した。基準血行動態、離薬血行動態、及び心エコー検査データを、全ての移行失敗について再検討した。表3は、利用可能なデータの要約である。プロスタサイクリン療法に戻らなければならない離薬に失敗した症例又は後期失敗と見なされた症例における傾向に気付いた。いずれの症例でも、心エコー検査データが利用可能であり、右室拡大が示され、かつ/又は右室機能不全が示された場合、離薬失敗又は後期失敗は一般的であった。このデータは、少ないサンプル数及び欠測データにより、決定的であるとは見なされなかった。
Figure 2014527025
Figure 2014527025
(血管反応法)
したがって、一態様では、方法は、肺疾患患者の状態に関する情報を医療専門家に提供するために血管反応性試験を含み得る。
一態様では、患者の肺動脈高血圧を治療する方法は、肺動脈高血圧患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者に、プロスタノイドが既に投与されている。プロスタノイドは、プロスタグランジン、プロスタグランジン誘導体、又はトロンボキサンを含み得る。プロスタノイドは、プロスタサイクリン、エポプロステノール、トレポスチニル、イロプロスト、又はベラプロストを含み得る。プロスタノイドは、静脈内、皮下、経口(例えば、液体、タブレット、又はカプセル)、又は吸入によって投与することができる。患者に、治療計画の一環としてプロスタノイドを投与することができる。治療計画は、少なくとも1日1回、少なくとも週1回、又は少なくとも月1回のプロスタノイドの投与を含み得る。治療計画の期間は、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも1年、少なくとも2年、又は2年を越えることがある。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、該患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、患者に血管作用薬を投与するステップを含み得る。血管作用薬は、血管を拡張させて、血管の内径を拡大することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、吸入用一酸化窒素とすることができる。
一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップをさらに含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、吸入用一酸化窒素が投与される前と吸入用一酸化窒素が投与された後との間の患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化を計算するステップをさらに含み得る。例えば、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を血管作用薬の投与の前に監視し、次いで血管作用薬の投与の後に患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視することができる。患者の血行動態の指標における差異を、少なくともこれらの2つの時点に基づいて決定又は計算することができる。患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化は、負の値、0、又は正の値であり得る。
一部の実施態様では、血行動態の少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗及び心拍出量を含み得る。一部の実施態様では、患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、一酸化窒素の投与後の肺血管抵抗の減少に相関する、一酸化窒素の投与後の心拍出量の増加が存在するか否かを決定するステップをさらに含み得る。例えば、肺血管抵抗の僅かな減少は、心拍出量の僅かな増加に相関し得る。したがって、肺血管抵抗の中等度の減少は、心拍出量の中等度の増加に相関し得、肺血管抵抗の著しい減少は、心拍出量の著しい増加に相関し得る。肺血管抵抗の僅かな減少は、少なくとも0 mmHg・分/l〜最大0.2 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の中等度の減少は、少なくとも0.2 mmHg・分/l〜最大1.0 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の著しい減少は、少なくとも1.0 mmHg・分/lの減少であり得る。肺血管抵抗は、増加することもある。心拍出量の僅かな増加は、少なくとも0.0 l/分〜最大0.1 l/分であり得、心拍出量の中等度の増加は、少なくとも0.1 l/分〜最大0.3 l/分であり得、心拍出量の著しい増加は、少なくとも0.3 l/分であり得る。心拍出量は減少することもある。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の少なくとも0.2 mmHg・分/lの減少は、心拍出量の少なくとも0.1 l/分の増加に相関し得る。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の統計的に有意な減少は、心拍出量の統計的に有意な増加に相関し得る。統計的有意性は、変化の大きさ(すなわち、僅か、中等度、著しい)とは無関係である。統計的有意性は、限定されるものではないが、カイ二乗検定、スチューデントのt検定、z検定、フィッシャーの正確確率検定、ラン検定、コルモゴルフ・スミルノフ検定、マンホイットニーのU検定、ワルド・ウォルフォルヴィッツのラン検定、クラスカル・ワリス検定、ヨンキー・テプストラ検定、マクネマー検定、ウィルコクソンの符号検定、フリードマン検定、ケンドールのW検定、及びコクランのQ検定を含む、当分野で公知の様々な統計的検定の何れかを用いて決定することができる。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の減少に相関する心拍出量の増加は、右室拡大又は右室機能不全が存在しない可能性を示唆し得る。肺血管抵抗の減少は、血管拡張の結果として起こり得る。したがって、肺血管抵抗が減少すると、特に右室が適切に機能している場合は、心拍出量の相関的な増加が期待できる。他方、相関的な心拍出量を伴わない肺血管抵抗の減少は、右室が、血行動態の変化に応答できないことを示し、右室拡大又は右室機能不全が疑われる。
一部の実施態様では、この方法は、患者が右室拡大又は右室機能不全を有していない場合に、患者をプロスタノイドから離薬させるステップを含み得る。この離薬とは、一定期間の間に患者に投与されるプロスタノイドの量(例えば、1日当たりの、1週間当たりの、1ヶ月当たりの)を減量する、最も好ましくは量を0に減量することである。
別の態様では、患者の肺動脈高血圧を治療する方法は、肺動脈高血圧患者に血管作用薬を投与するステップを含み得る。この患者は、既にプロスタノイドが投与されている。プロスタノイドは、プロスタグランジン、プロスタグランジン誘導体、又はトロンボキサンを含み得る。プロスタノイドは、プロスタサイクリン、エポプロステノール、トレポスチニル、イロプロスト、又はベラプロストを含み得る。プロスタノイドは、静脈内、皮下、経口(例えば、液体、タブレット、又はカプセル)、又は吸入によって投与することができる。患者に、治療計画の一部としてプロスタノイドを投与することができる。治療計画は、少なくとも1日1回、少なくとも週1回、又は少なくとも月1回のプロスタノイドの投与を含み得る。治療計画期間は、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも1年、少なくとも2年、又は2年を越えることがある。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、方法は、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップを含み得る。血管作用薬は、血管を拡張させて、血管の内径を拡大することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、吸入用一酸化窒素とすることができる。
一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップは、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップは、血管作用薬が投与される前と血管作用薬が投与された後との間の患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化を計算するステップをさらに含み得る。例えば、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を血管作用薬の投与の前に監視し、次いで血管作用薬の投与の後に患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視することができる。患者の血行動態の指標における変化を、少なくともこれらの2つの時点に基づいて決定又は計算することができる。患者の血行動態の少なくとも1つの指標における変化は、負の値、0、又は正の値であり得る。
一部の実施態様では、血行動態の少なくとも1つの指標は、平均肺動脈圧を含み得る。一部の実施態様では、血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップは、吸入用一酸化窒素が投与される前と吸入用一酸化窒素が投与された後との間に5 mmHgを超える、10 mmHgを超える、12 mmHgを超える、又は15 mmHgを超える平均肺動脈圧の変化が存在するか否かを決定するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、この方法は、患者が血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示す場合に、患者をプロスタノイドから離薬させるステップをさらに含み得る。この離薬とは、一定期間の間に患者に投与されるプロスタノイドの量(例えば、1日当たりの、1週間当たりの、1ヶ月当たりの)を減量する、最も好ましくは量を0に減量することである。
別の態様では、肺動脈高血圧患者を監視する方法は、血管反応性の試験を行うステップを含み得る。
別の態様では、肺動脈高血圧の患者を監視する方法は、肺動脈高血圧患者に吸入用一酸化窒素を投与するステップを含み得る。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、方法は、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップをさらに含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に吸入用一酸化窒素を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に吸入用一酸化窒素を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
別の態様では、右室機能不全を診断する方法は、患者に血管作用薬を投与するステップを含み得る。患者は、右室機能不全を有する疑いのある患者であり得る。患者は、肺動脈高血圧と診断された患者であり得る。
一部の実施態様では、患者は、新生児(すなわち、生後1ヶ月未満)、乳児(少なくとも生後1ヶ月〜1年)、又は幼児(少なくとも1歳〜3歳)であり得る。他の実施態様では、患者は、小児(少なくとも3歳〜18歳)であり得る。より詳細には、患者は、若年小児(少なくとも3歳〜7歳)であり得る。なお他の実施態様では、患者は、成人(少なくとも18歳)であり得る。
一部の実施態様では、血管作用薬は、繰り返し投与することができる。一部の実施態様では、血管作用薬は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも10回、又は11回以上投与することができる。
一部の実施態様では、血管作用薬は、一酸化窒素、より詳細には吸入用一酸化窒素とすることができる。一部の実施態様では、吸入用一酸化窒素を投与するステップは、二酸化窒素を含む気流を容器を介して連通させるステップを含み得る。この容器は、入口、出口、及び/又は表面活性物質を含み得る。
一部の実施態様では、表面活性物質は、還元剤を含み得る。NO2又はN2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
一部の実施態様では、入口を、二酸化窒素の流れを受け取るように構成することができる。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、空気流を表面活性物質を介して出口に連通させるステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、一酸化窒素を投与するステップは、気体二酸化窒素を、最も好ましくは周囲温度で一酸化窒素に変換するステップをさらに含み得る。
一部の実施態様では、方法は、患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップをさらに含み得る。少なくとも1つの指標を監視するステップは、血行動態特性を測定するステップを含み得る。例えば、血行動態特性又は少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含み得る。血行動態は、血液の運動、流れ、又は循環に関連した全てとすることができる。血行動態の指標は、限定されるものではないが、圧力、体積、又は速度を含み得る。
少なくとも1つの指標を監視するステップは、方法における任意の時点で監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与する前に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。一部の実施態様では、監視するステップは、患者に血管作用薬を投与した後に該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含み得る。
一部の実施態様では、方法は、患者が右室機能不全を有するか否かを決定するステップを含み得る。
一部の実施態様では、血行動態の少なくとも1つの指標は、肺血管抵抗及び心拍出量を含み得る。一部の実施態様では、患者が右室機能不全を有するか否かを決定するステップは、一酸化窒素の投与後の肺血管抵抗の減少に相関する、一酸化窒素の投与後の心拍出量の増加が存在するか否かを決定するステップをさらに含み得る。例えば、肺血管抵抗の僅かな減少は、心拍出量の僅かな増加に相関し得る。したがって、肺血管抵抗の中等度の減少は、心拍出量の中等度の増加に相関し得、肺血管抵抗の著しい減少は、心拍出量の著しい増加に相関し得る。肺血管抵抗の僅かな減少は、少なくとも0 mmHg・分/l〜0.2 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の中等度の減少は、少なくとも0.2 mmHg・分/l〜1.0 mmHg・分/lの減少であり得、肺血管抵抗の著しい減少は、少なくとも1.0 mmHg・分/lの減少であり得る。肺血管抵抗は、増加することもある。心拍出量の僅かな増加は、少なくとも0.0 l/分〜0.1 l/分であり得、心拍出量の中等度の増加は、少なくとも0.1 l/分〜0.3 l/分であり得、心拍出量の著しい増加は、少なくとも0.3 l/分であり得る。心拍出量は減少することもある。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の少なくとも0.2 mmHg・分/lの減少は、心拍出量の少なくとも0.1 l/分の増加に相関し得る。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の統計的に有意な減少は、心拍出量の時計的に有意な増加に相関し得る。統計的有意性は、変化の大きさ(すなわち、僅か、中等度、著しい)とは無関係である。統計的有意性は、限定されるものではないが、カイ二乗検定、スチューデントのt検定、z検定、フィッシャーの正確確率検定、ラン検定、コルモゴルフ・スミルノフ検定、マンホイットニーU検定、ワルド・ウォルフォルヴィッツのラン検定、クラスカル・ワリス検定、ヨンキー・テプストラ検定、マクネマー検定、ウィルコクソンの符号検定、フリードマン検定、ケンドールのW検定、及びコクランのQ検定を含む、当分野で公知の様々な統計的検定の何れかを用いて決定することができる。
一部の実施態様では、肺血管抵抗の減少に相関する心拍出量の増加は、右室拡大又は右室機能不全が存在しない可能性を示唆し得る。肺血管抵抗の減少は、血管拡張の結果として起こり得る。したがって、肺血管抵抗が減少すると、特に右室が適切に機能している場合は、心拍出量の相関的な増加が期待できる。他方、相関的な心拍出量の増加を伴わない肺血管抵抗の減少は、右室が、血行動態の変化に応答できないことを示唆し得、右室拡大又は右室機能不全が疑われる。
方法にかかわらず、一部の実施態様では、血管拡張剤は、一酸化窒素、最も好ましくは吸入用一酸化窒素を含み得る。治療として使用するために哺乳動物に一酸化窒素(NO)を送達する場合、二酸化窒素(NO2)の哺乳動物への送達を回避することが重要であり得る。二酸化窒素(NO2)は、一酸化窒素(NO)の酸素(O2)での酸化により生成し得る。二酸化窒素(NO2)の生成速度は、酸素(O2)濃度に一酸化窒素(NO)濃度の二乗を乗じた値に比例し得る。
NO送達システムは、二酸化窒素を一酸化窒素に変換することができる。NO送達システムは、表面活性物質を含み得る。表面活性物質は、還元剤を含み得る。
NO2又N2O4をNOに変換することができる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。表面活性物質は、還元剤で被覆しても良いし、又は還元剤の水溶液で被覆しても良い。
該システムは、還元剤、例えば、抗酸化物質で被覆された表面活性物質を、変換を行う単純かつ有効な機構として利用することができる。より詳細には、還元剤、例えば、抗酸化物質を含む表面活性物質に希釈ガスNO2を通して還元剤をNO2と反応させることによってNO2をNOに変換することができる。一例として、水性抗酸化物質が、アスコルビン酸(すなわち、ビタミンC)である場合、反応は、周囲温度で定量的であり得る。
表面活性物質の一例は、シリカゲルであり得る。使用できる表面活性物質の別の例は綿である。表面活性物質は、液体、例えば、水を保持できる支持体としても良いし、又は支持体を含んでも良い。表面活性物質は、比較的大きい表面積を有し得る。表面活性物質はまた、流体の通過が可能である。水分を吸収できる大きい表面積を有する別のタイプの表面活性物質を使用しても良い。
図1は、NO2をNOに変換することによってNOを発生させるカートリッジ100を例示している。カートリッジ100は、カートリッジ、変換器、NO発生カートリッジ、GENOカートリッジ、又はGENOシリンダもしくはNitrosyl(商標)一次カートリッジと呼ぶこともあり、入口105及び出口110を備えていることができる。スクリーン及び/又はグラスウール115を、入口105及び出口110に配設することができる。カートリッジ100の残りの部分には、還元剤で被覆された表面活性物質120を充填することができる。表面活性物質を、還元剤を含む飽和溶液に浸漬して、該表面活性物質を被覆することができる。飽和溶液は、例えば、抗酸化物質が溶解した水とすることができる。スクリーン及び/又はグラスウール115は、カートリッジ100に挿入する前に飽和溶液に浸漬しても良い。抗酸化物質はアスコルビン酸とすることができる。
NO2をNOに変換する一般的なプロセスでは、NO2を含むガス流(例えば、空気流)を入口105から受け取ることができる。ガス流は、水性還元剤、例えば、抗酸化物質で被覆された表面活性物質120を介して出口110に流体連通することができる。表面活性物質が湿ったままであり、かつ還元剤が変換で使い果たされていなければ、該一般的なプロセスは、周囲温度でのNO2のNOへの変換に有効であり得る。
入口105はまた、例えば、NO2源からのNO2を含むガス流、例えば、空気流を受け取ることができる。NO2源は、NO2タンクと呼ぶこともあるNO2加圧ボンベを含み得る。入口105はまた、窒素(N2)、空気、又は酸素(O2)中にNO2を含むガス流を受け取ることもできる。変換は、広範な濃度で起こり得る。約2 ppm〜100 ppmのNO2、及び1000 ppmを超えるNO2を含む濃度のガスで実験を行った。一例では、長さ約152.4mm(6インチ)、直径が38.1mm(1.5インチ)のカートリッジに、最初にアスコルビン酸の飽和水溶液に浸漬されたシリカゲルを充填した。湿潤シリカゲルを、Aldrich Chemical社のA.C.S試薬グレード99.1%純度と指定されているアスコルビン酸(すなわち、ビタミンC)及びS8 32-1、40のグレードの35〜70メッシュサイズと指定されているFischer Scientific International社のシリカゲルを用いて調製した。他のサイズのシリカゲルも有効であり得る。例えば、直径約3.18mm(1/8インチ)のシリカゲルも使用することができる。
表面活性物質、例えば、シリカゲルは、還元剤を含む溶液、例えば、還元剤を含む飽和溶液で湿潤させることができる。例えば、アスコルビン酸を水に溶解した飽和溶液;より詳細には、該飽和溶液は、35重量%のアスコルビン酸を水に混合し、撹拌し、そして水/アスコルビン酸混合物をシリカゲルに通して濾し、次いで排出することによって調製した飽和溶液とすることができる。還元剤(例えば、アスコルビン酸)で被覆された表面活性物質(例えば、シリカゲル)が湿潤している場合は、NO2のNOへの変換が十分に進行し得る。還元剤のみ、例えば、アスコルビン酸の水溶液のみでは、NO2のNOへの変換が十分に進行しないことがある。
カートリッジに、湿潤シリカゲル/還元剤を充填することができる。例えば、湿潤シリカゲル/還元剤が充填されたカートリッジは、空気中1000 ppmのNO2を、150 ml/分の流速で定量的に12日間連続してNOに変換することができる。わずか数ml/分〜最大5,000 ml/分の範囲の様々な流速及びNO2濃度の試験に成功した。NO2又N2O4をNOに変換できる任意の適切な還元剤を、当業者の判断によって使用することができる。例えば、還元剤は、ヒドロキノン、グルタチオン、チオール、亜硝酸塩、及び/又は1つ以上の還元金属塩、例えば、Fe(II)、Mo(VI)、NaI、Ti(III)、もしくはCr(III)を含み得る。還元剤は、抗酸化物質とすることができる。抗酸化物質は、抗酸化物質の水溶液とすることができる。抗酸化物質は、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールとすることができる。任意の適切な抗酸化物質は、当業者によって決定される活性及び特性に基づいて使用することができる。抗酸化物質は、乾燥又は湿潤状態で使用することができる。
抗酸化物質及び/又は表面活性物質GENOカートリッジは、吸入療法に使用することができる。このような一例では、該GENOカートリッジは、加圧ボンベ源からNOを送達するNO吸入療法のNO2除去装置として使用することができる。GENOカートリッジを使用して、吸入療法中に化学的に生成する全てのNO2を除去することができる。このGENOカートリッジを使用して、患者が有害レベルのNO2を誤って吸入しないようにすることができる。
該GENOカートリッジは、従来のNO吸入療法において吸入療法中に使用される安全装置に加えて、又は該安全装置の一部又は全ての代わりとして使用することができる。例えば、あるタイプの安全装置は、NO2の濃度が、通常は100万分の1以上のNO2である設定又は所定の限度を超えると空気中のNO2の存在を警告することができる。このような安全装置は、患者がNOを含む空気を吸入する直前にGENOカートリッジがNO送達システムに配設される場合には不必要となり得る。GENOカートリッジは、患者がNOを含む空気を吸入する直前に全てのNO2をNOに変換することができ、これにより、ガス中のNO2の存在を警告する装置を不要にすることができる。
代替として又はこれに加えて、NO2除去カートリッジを、送達システムの患者への取り付けの直前に挿入して、安全性をさらに向上させ、全ての有毒NO2を確実に除去できるようにすることができる。NO2除去カートリッジは、任意の微量のNO2を除去するのに使用されるGENOカートリッジすることができる。あるいは、NO2除去カートリッジは、熱活性化アルミナを含み得る。例えば、Fisher Scientific International社によって供給される、A505-212の8〜14サイズのメッシュと指定されている熱活性化アルミナを含むカートリッジは、空気流又は酸素流から低レベルのNO2を除去する際に有効であり得、しかもNOガスを消失することなく通過させることができる。活性化アルミナ、及び該活性アルミナのような高表面積物質を使用して、NO吸入ラインからNO2を除去することができる。
説明された様々な実施態様は、単に例示目的であり、請求される発明を限定すると解釈するべきものではない。当業者であれば、本明細書に例示及び説明された実施態様の例及び用途に従うことなく、かつ請求項に記載される請求される発明の実際の概念及び範囲から逸脱することなく、請求される発明に対して行うことができる様々な変更及び変形に容易に想到するであろう。
参考文献
Figure 2014527025
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上記の各参考文献は、引用により本明細書中に組み込まれるものとする。

Claims (26)

  1. 患者の肺動脈高血圧を治療する方法であって、
    血管作用薬を肺動脈高血圧患者に投与するステップと、
    該患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定するステップと、
    該患者が右室拡大又は右室機能不全を有していない場合に、前記患者をプロスタノイドから離薬させるステップと、を含む、前記方法。
  2. 前記血管作用薬が吸入用一酸化窒素である、請求項1記載の方法。
  3. 前記患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定する前記ステップが、前記血管作用薬を該患者に投与する前後で、該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含む、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定する前記ステップが、前記血管作用薬が投与される前と該血管作用薬が投与された後との間の該患者の前記血行動態の少なくとも1つの指標における変化を計算するステップを含む、請求項1〜3の何れか1項記載の方法。
  5. 前記血行動態の少なくとも1つの指標が、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含む、請求項3又は4記載の方法。
  6. 前記血行動態の少なくとも1つの指標が肺血管抵抗及び心拍出量を含み、前記患者が右室拡大又は右室機能不全を有するか否かを決定する前記ステップは、肺血管抵抗の減少に相関する心拍出量の増加が右室拡大又は右室機能不全が存在しないことを示唆するため、前記血管作用薬の投与後の肺血管抵抗の減少に相関する該血管作用薬の投与後の心拍出量の増加が存在するか否かを決定するステップをさらに含む、請求項3〜5の何れか1項記載の方法。
  7. 血管作用薬を投与する前記ステップが、二酸化窒素を含む空気流を容器を介して連通させるステップであって、該容器が、入口、出口、表面活性物質、及び還元剤を含み、該入口が、該二酸化窒素の空気流を受け取るように構成されている、該ステップと、該空気流を該表面活性物質を介して該出口に連通させるステップと、を含む、請求項1〜6の何れか1項記載の方法。
  8. 患者の肺動脈高血圧を治療する方法であって、
    既にプロスタノイドが投与されている肺動脈高血圧患者に血管作用薬を投与するステップと、
    該患者が、該血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定するステップと、
    該患者が、該血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示す場合に、該患者をプロスタノイドから離薬させるステップと、を含む、前記方法。
  9. 前記血管作用薬が吸入用一酸化窒素である、請求項8記載の方法。
  10. 前記患者が、前記血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定する前記ステップが、該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含む、請求項8又は9記載の方法。
  11. 前記監視するステップが、前記患者に前記血管作用薬を投与する前後で、該患者の前記血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップを含む、請求項10記載の方法。
  12. 前記血行動態の少なくとも1つの指標が、肺血管抵抗、平均肺動脈圧、又は心拍出量を含む、請求項10又は11記載の方法。
  13. 前記患者が、前記血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定する前記ステップが、該血管作用薬が投与される前と該血管作用薬が投与された後との間の該患者の前記血行動態の少なくとも1つの指標における変化を計算するステップを含む、請求項8〜12の何れか1項記載の方法。
  14. 前記血行動態の少なくとも1つの指標が平均肺動脈圧を含み、前記患者が、前記血管作用薬に対して急性血管拡張応答を示すか否かを決定する前記ステップが、該血管作用薬が投与される前と該血管作用薬が投与された後との間に10 mmHgを超える平均肺動脈圧の変化が存在するか否かを決定するステップをさらに含む、請求項10〜13の何れか1項記載の方法。
  15. 血管作用薬を投与する前記ステップが、二酸化窒素を含む空気流を容器を介して連通させるステップであって、該容器が、入口、出口、表面活性物質、及び還元剤を含み、該入口が、該二酸化窒素の空気流を受け取るように構成されている、該ステップと、該空気流を該表面活性物質を介して該出口に連通させるステップと、を含む、請求項8〜14の何れか1項記載の方法。
  16. 肺動脈高血圧患者を監視する方法であって、
    肺動脈高血圧患者に吸入用一酸化窒素を投与するステップであって、
    二酸化窒素を含む空気流を容器を介して連通させるステップであって、該容器が、入口、出口、表面活性物質、及び還元剤を含み、該入口が、該二酸化窒素の空気流を受け取るように構成されている、該ステップと、
    該空気流を該表面活性物質を介して該出口に連通させるステップと、
    気体二酸化窒素を一酸化窒素に変換するステップと、を含む、該ステップと、
    該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップと、を含む、前記方法。
  17. 前記還元剤が抗酸化物質である、請求項16記載の方法。
  18. 前記還元剤が、アスコルビン酸、αトコフェロール、又はγトコフェロールを含む、請求項16又は17記載の方法。
  19. 前記還元剤が、前記表面活性物質に設けられている、請求項16〜18の何れか1項記載の方法。
  20. 前記還元剤が、前記表面活性物質に被覆されている、請求項16〜19の何れか1項記載の方法。
  21. 前記表面活性物質が、水を保持する支持体を含む、請求項16〜20の何れか1項記載の方法。
  22. 前記表面活性物質がシリカゲルを含む、請求項16〜21の何れか1項記載の方法。
  23. 右室機能不全を診断する方法であって、
    右室機能不全が疑われる患者に血管作用薬を投与するステップと、
    該患者の血行動態の少なくとも1つの指標を監視するステップと、
    該患者が、右室機能不全を有するか否かを決定するステップと、を含む、前記方法。
  24. 前記血管作用薬が吸入用一酸化窒素である、請求項23記載の方法。
  25. 前記血行動態の少なくとも1つの指標が肺血管抵抗及び心拍出量を含み、該患者が右室機能不全を有するか否かを決定する前記ステップは、肺血管抵抗の減少に相関する心拍出量の増加が前記患者が右室機能不全を有していないことを示唆するため、前記血管作用薬の投与後の肺血管抵抗の減少に相関する該血管作用薬の投与後の心拍出量の増加が存在するか否かを決定するステップをさらに含む、請求項23又は24記載の方法。
  26. 血管作用薬を投与する前記ステップが、二酸化窒素を含む空気流を容器を介して連通させるステップであって、該容器が、入口、出口、表面活性物質、及び還元剤を含み、該入口が、該二酸化窒素の空気流を受け取るように構成されている、該ステップと、該空気流を該表面活性物質を介して該出口に連通させるステップと、を含む、請求項23〜25の何れか1項記載の方法。
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