JP2014525476A - Serpinf2結合分子および使用方法 - Google Patents

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Abstract

組織傷害におけるSerpinF2および/またはプラスミノーゲン活性化因子の活性に起因する危険性にある患者において、器官損傷、機能障害、または死亡を予防および/または低減するためにSerpinF2結合分子を使用する組成物および方法。出血、浮腫、およびアポトーシスを防止するためにSerpinF2結合分子を使用する組成物および方法もまた、提供される。このような治療および予防方法のための薬品の調製方法が提供される。
【選択図】 なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年9月6日に出願された米国仮出願第61/531,278号の優先権を主張し、その全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
関連出願の相互参照
本発明は、部分的に、National Institute of Health認可番号第HL092750号および同第NS073147号のもとに、政府支援によりなされた。したがって、米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
本発明は、概して、典型的にプラスミノーゲン活性化因子レベルの増加と関連する状態におけるSerpinF2の活性に起因する、組織傷害後の細胞損傷、出血、および器官腫脹による病的状態、障害、および死亡を予防または低減させるための組成物および方法に関する。
心臓、脳、腎臓、および肺への組織傷害は、毒性、壊死、アポトーシス、および他の機構による細胞の死滅をもたらす可能性がある。これは、器官構成要素の構造劣化、血管障壁の破壊、および細胞腫脹をもたらす。結果は、器官浮腫、出血、および機能喪失であり得る。例えば、脳の浮腫または腫脹は、外傷、傷害、または脳卒中の懸念される合併症であり、死亡または障害を引き起こし得る。脳の腫脹はまた、出血の結果として生じ得る。眼の場合、黄斑浮腫は、網膜中心静脈閉塞症の結果として生じ得る。心筋浮腫は、心筋虚血の早期マーカーである4、5。虚血再灌流は、肺透過性を増加させ、肺浮腫も同様に誘発する。1つの器官における虚血および再灌流は、その器官における浮腫を引き起こし、さらに、その他の器官における腫脹および機能不全を引き起こし得る。例えば、腸の虚血再灌流は、腸、ならびに腎臓および肺の浮腫をもたらし得る。同様に、肝臓の虚血は、肝臓および腎臓の傷害および浮腫をもたらし得る。虚血および再灌流は、血管障壁の破壊および膵臓の浮腫につながる。虚血および再灌流は、内皮細胞の死滅およびアポトーシスにつながる10。微小血管傷害は、虚血および再灌流後に生じる11
脳卒中は、1年間に570万人を上回る死者を出す国民的健康問題であり、障害の主な原因である12。脳卒中は、マトリクスメタロプロテアーゼの発現を増加させて、血液脳関門の破壊を促進し、脳の腫脹または浮腫を増加させ、出血の危険性を増加させる。脳卒中を有する患者において、1週間以内の死亡の90%は、脳腫脹および出血等、神経性要因によるものである15〜17。大規模な脳浮腫を伴う脳卒中は、頭蓋内圧の増加および意識喪失を引き起こし得るため、悪性または重度と見なされる。浮腫および/または出血からもたらされる頭蓋内圧の増加は、高い死亡率と関連し、ヘルニア形成につながり得る18、19。重大な脳腫脹の発見は、患者の予後不良を意味するが、梗塞寸法の測定値は、障害の重要な臨床的予測因子であるとは考えられていない20、21
組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)は、血液凝固分解酵素プラスミンの産生を触媒し、唯一のFDAに認可された脳卒中の治療である。残念なことに、TPAの治療的有用性は、その有害または神経毒性の作用によって制限されると見られる。TPAは、治療を受けた患者の11〜13%のみにおいて障害を低減させる22〜24。TPAはまた、脳出血をもたらす血液脳関門の破壊の危険性を著しく増加させ、これは用量依存的様式で生じる25。長期虚血後の患者へのTPAの投与は、死亡率を増加させ得る26
TPAは、内皮細胞およびニューロンによって発現され、したがって、血管裂孔および脳実質の両方に存在する27。内在性TPAのレベルは、傷害に応答して脳内で上昇する28〜30。中大脳動脈(MCA)の機械的(非血栓性)閉塞のモデルにおいて、内在性TPAは、神経細胞死を増加させ、TPAの薬理学的投与は、脳傷害をさらに亢進させる31〜33。脳梗塞後の神経損傷は、部分的に興奮毒素によって媒介されると考えられる27。TPAが、プラスミノーゲン依存性機構を通じて興奮毒性脳傷害を亢進し34、プラスミンのセリンプロテアーゼ阻害剤(serpin)であるSerpinF2(α2抗プラスミンとしても知られる)が保護作用を有することが示されている35〜37。総合すると、機械的閉塞モデルにおけるこれらのデータは、TPAがそのプラスミン産生を通じて脳への神経毒性作用を発揮し、SerpinF2によるプラスミン活性の阻害が、神経毒性を低減させることを示す。逆説的ではあるが、典型的には血栓性(非機械的)閉塞によって引き起こされるヒト虚血性脳卒中については、SerpinF2は、悪影響を及ぼし得ることを示唆する危険因子である38、39
脳に加えて、内在性または投与されたTPAは、身体全体の他の組織における虚血後、有害な影響を有する。腎臓における虚血後、TPAは、組織損傷を増加させる40。同様に、肺における虚血後、TPAは、肺傷害を亢進し、肺機能を低下させる41。TPAは、心虚血後、筋細胞組織損傷を増加させることも示されている42。ニューロンへのその有害な作用に類似して、TPAはまた、眼において興奮毒素によって誘発される網膜細胞損傷を亢進させる43
Nagaiらへの米国特許第6,946,438号は、動物において機械的閉塞によって誘発される局所脳虚血梗塞の治療のために、インビボでα2抗プラスミン(SerpinF2)濃度または活性を低減させる、プラスミン、ミニプラスミン、およびマイクロプラスミン等の化合物の使用を提供する。しかしながら、機械的閉塞は、主に血栓症または凝血の塞栓症(血栓塞栓症)によって引き起こされる、ヒト虚血性脳卒中を想定したものではない。血栓の存在は、フィブリン生成物ならびに血小板および凝固系の活性化と関連付けられ、これは、虚血性微小血管系に影響を及ぼし、下流血栓症を引き起こし、ニューロンおよび他の細胞に神経毒性作用を有し得る44。機械的閉塞は、血栓性閉塞によって引き起こされるものとは異なるパターンの、TPAと関連する細胞傷害を誘発することが発見されている30、44〜46。例えば、Nagaiらは、機械的閉塞および血栓性脳卒中のモデルにおけるPAI−1トランスジェニックマウスに対して矛盾する結果を見出した30。これらの同じ著者による研究は、機械的閉塞によって誘発される局所虚血性梗塞を低減させる化合物が、血栓症によって誘発される虚血性脳卒中に対して逆の作用を有し得ることを示唆するため、Nagaiらによって米国特許第6,946,438号に記載された化合物が、血栓性閉塞によって引き起こされる神経細胞死を低減させるかどうかは、予測できない。さらに、米国特許第6,946,438号において、Nagaiらは、このような化合物が、虚血性脳卒中後の障害、脳腫脹、出血、または死亡を予防し得るかにどうかを教示していない。機械的閉塞は、血栓性脳卒中を想定しておらず、可能性のある治療法の価値を正確に予測するものではないため、血栓塞栓性脳卒中等、血栓症によって引き起こされる虚血状態における細胞損傷、腫脹、浮腫、および出血を予防または低減する組成物および方法を開発する必要性が存在する。
本発明は、患者における出血、器官浮腫、長期虚血、微小血管障壁の破壊、アポトーシス、またはTPA毒性を防止するための方法および組成物であって、患者にSerpinF2活性または濃度を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与することを含む、方法および組成物を提供する。本防止方法は、本明細書に記載される状態の予防および治療のための方法を含む。
本発明はまた、本明細書に記載される状態の全ての治療のための薬品の製造方法を提供する。本発明は、種々の実施形態において、SerpinF2結合分子が、抗体、ペプチド、DNAアプタマー、または小分子から選択されるSerpinF2阻害剤であることを規定する。ある特定の実施形態において、SerpinF2阻害剤は、抗体である。ある特定の実施形態において、SerpinF2阻害剤は、28〜91ナノモル/kgの用量範囲で投与される。
具体的には、本発明は、出血または浮腫による機能障害または死亡の防止を、それを必要とする患者において行う方法であって、患者に、SerpinF2活性または濃度を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、それによって患者における出血または浮腫による障害または死亡を防止することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、出血または浮腫は、神経、心臓、肝臓、膵臓、呼吸器、または腎臓のものである。
本発明は、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)毒性による障害または死亡の防止を、それを必要とする患者において行う方法であって、前記患者に、SerpinF2活性または濃度を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、それによって、TPA毒性による障害または死亡を防止することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、TPA毒性は、出血、器官浮腫、またはアポトーシスを引き起こす。ある特定の実施形態において、本発明は、患者がTPAに誘発される損傷の危険性にあることを判定する、先行ステップを含む。ある特定の実施形態において、TPA毒性は、虚血または外傷に起因する。本発明は、TPA毒性が、神経、心臓、肝臓、膵臓、呼吸器、または腎臓の損傷を引き起こし得ることを規定する。ある特定の実施形態において、TPA毒性は、TPAが48時間以内に事前に患者に投与されていることを判定することによって評価される。ある特定の実施形態において、プラスミノーゲン活性化因子またはセリンプロテアーゼ酵素は、48時間以内に事前に患者に投与されている。
本発明は、アポトーシスの予防を、それを必要とする患者に行う方法であって、患者に、SerpinF2活性または濃度を低下させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、それによって、患者におけるアポトーシスを予防することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、アポトーシスは、神経、心臓、肝臓、膵臓、肺、または腎臓の細胞に生じる。
本発明は、長期虚血の防止を、それを必要とする患者において行う方法であって、前記患者に、前記患者においてSerpinF2濃度または活性を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、そうして長期虚血を防止することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、長期虚血は、少なくとも40分間現れている。ある特定の実施形態において、長期虚血は、神経、心臓、肝臓、膵臓、肺、または腎臓の組織に生じる。ある特定の実施形態において、本方法は、患者が、神経損傷を示す神経症状を有することを判定する、先行ステップを含む。ある特定の実施形態において、神経症状は、Rankin 1またはNIH Stroke Scale 4よりも重度かまたはそれと同等として分類される。
中大脳動脈(MCA)血栓塞栓症は、脳半球の血流を減少させ、神経細胞死を引き起こす。(図1A)レーザードップラーによって測定される、MCA血栓塞栓症(矢印)後の脳半球の血流である。 図脳の基底部から見たMCA中の血栓塞栓(矢印)である(図1B)。 SerpinF2は、神経細胞死および脳腫脹を引き起こす。SerpinF2(SF2)で処置したかまたは処置なし(対照)マウスに、血栓塞栓症によって誘発される虚血を経験させた(図2A)。 対照およびSF2処置マウスにおけるTTC染色によって評価される神経細胞死。脳半球体積パーセントとして測定される神経細胞死。(*対照と対比してp<0.01、図2B)。 脳半球パーセントとしての脳腫脹。(*対照と対比してp<0.05、図2C)。 SerpinF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、死亡率、神経傷害、浮腫、出血、および障害を低減させる。図3A)完全抗体(Ab)またはFabフラグメントの形態のSF2−Iは、対照またはTPA処置マウスと比較して、死亡を予防する。(***TPAと対比してp<0.0005、対照と対比してp<0.005)。 図3B)SF2−Iは、神経細胞死を低減させる(脳半球体積パーセントとして測定、**対照またはTPAと対比してp<0.001)。 図3C)SF2−Iは、出血を予防する。(**対照と対比してp<0.01、TPAと対比してp<0.05)。 図3D)SF2−Iは、脳腫脹または浮腫を予防する。(***対照と対比してp<0.001、TPAと対比してp<0.05)。 図3E)SF2−Iは、脳卒中を有さない偽処置マウスと比較して、行動障害を予防する。障害は、ロータロッドでの成績によって測定した。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、血液脳関門(BBB)の破壊(図4A)、MMP−9発現(図4B)、およびTUNEL染色によって測定されるアポトーシス(図4C)、またはカスパーゼ3切断によって測定されるアポトーシス(図4D)を予防する。(SF2−Iと対照とを対比して**p<0.01、***p<0.001)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、血液脳関門(BBB)の破壊(図4A)、MMP−9発現(図4B)、およびTUNEL染色によって測定されるアポトーシス(図4C)、またはカスパーゼ3切断によって測定されるアポトーシス(図4D)を予防する。(SF2−Iと対照とを対比して**p<0.01、***p<0.001)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、血液脳関門(BBB)の破壊(図4A)、MMP−9発現(図4B)、およびTUNEL染色によって測定されるアポトーシス(図4C)、またはカスパーゼ3切断によって測定されるアポトーシス(図4D)を予防する。(SF2−Iと対照とを対比して**p<0.01、***p<0.001)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、血液脳関門(BBB)の破壊(図4A)、MMP−9発現(図4B)、およびTUNEL染色によって測定されるアポトーシス(図4C)、またはカスパーゼ3切断によって測定されるアポトーシス(図4D)を予防する。(SF2−Iと対照とを対比して**p<0.01、***p<0.001)。 溶解の成功にかかわらない、虚血脳へのTPAの神経毒性作用。マウスを、血栓塞栓症によって誘発される2.5時間の虚血後、標準用量TPA(10mg)または低用量TPA(2mg)で処置した。図5A)脳半球体積パーセントとして測定される神経細胞死。 図5B)血塞栓の溶解または分解パーセント。 図5C)脳半球体積パーセントとして評価される脳出血(**対照と対比してp<0.01)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、TPAの神経毒性作用を無効にして、神経細胞死および出血を低減させる。血栓塞栓症によって誘発される2.5時間の虚血後、マウスを、SerpinF2阻害剤(SF2−I)ありまたはなしで、標準用量(10mg/kg)または低用量(2mg/kg)のTPAで処置した。図6A)脳半球体積パーセントとして測定される神経細胞死。 図6B)脳半球体積パーセントとして評価される脳出血(**TPA単独とTPA+SF2−Iとを対比して、p<0.01)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、TPAの神経毒性作用を無効にして、脳卒中生存体における神経細胞死、出血、および脳腫脹を低減させる。血栓塞栓性脳卒中の後、マウスを、TPA単独(10mg/kg)またはSF2−阻害剤とともにTPA(2mg/kg)で処置した。図7A)脳半球体積パーセントとして測定される神経細胞死。 図7B)脳半球体積パーセントとして評価される脳出血。 図7C)脳半球体積パーセントとしての脳腫脹。(TPA単独とTPA+SF2−Iとを対比して*p<0.05、**p<0.01、または***p<0.001)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、TPAの神経毒性作用を無効にして、血液脳関門(BBB)の破壊(図8A)、MMP−9発現(図8B)、およびTUNEL染色によって測定されるアポトーシス(図8C)を予防する。(TPAとTPA+SF2−Iとを対比して*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、TPAの神経毒性作用を無効にして、血液脳関門(BBB)の破壊(図8A)、MMP−9発現(図8B)、およびTUNEL染色によって測定されるアポトーシス(図8C)を予防する。(TPAとTPA+SF2−Iとを対比して*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 SF2(SF2−I)を阻害または不活性化する薬剤は、TPAの神経毒性作用を無効にして、血液脳関門(BBB)の破壊(図8A)、MMP−9発現(図8B)、およびTUNEL染色によって測定されるアポトーシス(図8C)を予防する。(TPAとTPA+SF2−Iとを対比して*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。
本発明は、以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明および本明細書に含まれる実施例への参照によって、より容易に理解することができる。しかしながら、本化合物、組成物、および方法を開示および説明する前に、特定のポリペプチド、特定の核酸、特定の細胞型、特定の宿主細胞、特定の条件、または特定の方法等が、当然ながら多様であり得、その多数の変更および変化形が当業者には明らかであろうため、本発明はこれらに限定されないことを理解されたい。本明細書に使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、制限することを意図するものではないこともまた、理解されたい。
本明細書および添付の特許請求の範囲に使用される際、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈によりそうでないことが明示されない限り、複数形を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「1つの薬剤」への言及は、このような異なる薬剤のうちの1つ以上を含み、「その方法」への言及は、本明細書に記載される方法に修正を加えるかまたはそれと置き換えることが可能な当業者に既知の同等のステップおよび方法への言及を含む。
別段に定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術および科学用語は、本発明が属する当該技術分野の当業者によって広く理解される意味を有する。本発明の実施は、別段に示されない限り、細胞生物学、分子生物学、遺伝学、化学、微生物学、組み換えDNA、および免疫学の従来的な技術を利用する。例えば、Maniatis et al.(1982)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,latest edition,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.、Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual,latest edition(Cold Spring Harbor,N.Y.:Cold Spring Harbor Laboratory Press)、Ausubel et al.(1992)Current Protocols in Molecular Biology,latest edition(New York:John Wiley&Sons)、Guthrie&Fink(1991)Methods Enzymol.194:1−863,Cell Biology,A Laboratory Manual,ed.Celis,J.E.,Academic Press,NY、Histochemistry,Pearse,A.G.E.,Vol.1(1980),Vol.2(1985),and Vol.3(1990)を参照されたい。
本発明は、患者における出血、器官浮腫、長期虚血、微小血管障壁の破壊、アポトーシス、またはTPA毒性を防止するための方法であって、患者に、SerpinF2活性または濃度を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与することを含む、方法を提供する。本防止方法は、本明細書に記載される状態の予防および治療のための方法を含む。
本発明はまた、本明細書に記載される状態の治療のための薬品の製造方法を提供する。本発明は、種々の実施形態において、SerpinF2結合分子が、抗体、ペプチド、DNAアプタマー、または小分子から選択されるSerpinF2阻害剤であることを規定する。ある特定の実施形態において、SerpinF2阻害剤は、抗体である。SerpinF2上の活性部位に直接結合することによって、または間接的にSerpinF2の他の領域に結合することによって、SerpinF2活性を隔絶するか、またはそうでなければ低減もしくは低下させ、それによって、TPA毒性と関連する細胞損傷を低減させる、SerpinF2阻害剤。ある特定の実施形態において、SerpinF2阻害剤は、28〜91ナノモル/kgの用量範囲で投与される。
具体的には、本発明は、出血または浮腫による機能障害または死亡の防止を、それを必要とする患者において行う方法であって、患者に、SerpinF2活性または濃度を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、それによって患者における出血または浮腫による障害または死亡を防止することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、出血または浮腫は、神経、心臓、肝臓、膵臓、呼吸器、または腎臓の組織のうちのいずれか1つ以上に特異的である。
本発明は、アポトーシスの予防を、それを必要とする患者に行う方法であって、患者に、SerpinF2活性または濃度を低下させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、それによって、患者におけるアポトーシスを予防することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、アポトーシスは、神経、心臓、肝臓、膵臓、肺、または腎臓の細胞のうちのいずれか1つ以上に生じる。
本発明は、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)毒性による障害または死亡の防止を、それを必要とする患者において行う方法であって、前記患者に、SerpinF2活性または濃度を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、それによって、TPA毒性による障害または死亡を防止することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、TPA毒性は、出血、器官浮腫、またはアポトーシスを引き起こす。ある特定の実施形態において、本発明は、患者がTPAに誘発される損傷の危険性にあることを判定する、先行ステップを含む。種々の実施形態において、TPA毒性は、虚血または外傷と関連するか、または関連しない。本発明は、TPA毒性が、神経、心臓、肝臓、膵臓、呼吸器、または腎臓の損傷を引き起こし得ることを規定する。ある特定の実施形態において、TPA毒性は、TPAが48時間以内に事前に患者に投与されていることを判定することによって評価される。ある特定の実施形態において、プラスミノーゲン活性化因子またはセリンプロテアーゼ酵素は、48時間以内に事前に患者に投与されている。
本発明は、長期虚血の防止を、それを必要とする患者において行う方法であって、前記患者に、前記患者においてSerpinF2濃度または活性を低減させるSerpinF2結合分子の有効量を投与し、そうして長期虚血を防止することを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態において、長期虚血は、少なくとも40分間現れている。ある特定の実施形態において、虚血は、少なくとも50分間、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、およびそれ以上の間持続している。ある特定の実施形態において、長期虚血は、神経、心臓、肝臓、膵臓、肺、または腎臓の組織のいずれかに生じる。ある特定の実施形態において、本方法は、患者が、神経損傷を示す神経症状を有することを判定する、先行ステップを含む。ある特定の実施形態において、神経症状は、Rankin 1またはNIH Stroke Scale 4よりも重度かまたはそれと同等として分類される。したがって、ある特定の実施形態において、本発明はまた、虚血を有する患者における効果的な治療の時間枠を延長させる。
ある特定の実施形態において、出血、器官浮腫、長期虚血、微小血管障壁の破壊、アポトーシス、またはTPA毒性は、虚血からもたらされる。ある特定の実施形態において、本発明は、虚血が血栓性虚血性脳卒中に起因することを判定する、先行ステップを含む。ある特定の実施形態において、本発明は、虚血が機械的閉塞に起因しないことを判定する先行ステップをさらに含む。ある特定の実施形態において、出血、器官浮腫、長期虚血、微小血管障壁の破壊、アポトーシス、またはTPA毒性は、脳組織内のものではなく、脳卒中以外の状態からもたらされる。
本発明はまた、内在性または外的に投与されたかのいずれかである、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)等のプラスミノーゲン活性化因子によって誘発される神経毒性の危険性にある、長期虚血と関連する患者における神経損傷、機能障害、または死亡を減少させる、組成物およびその使用方法を提供する。本開示は、SerpinF2結合剤および/または分子、例えば、SerpinF2阻害剤が、脳ならびに他の器官における血液凝固によって引き起こされる血栓塞栓性脳卒中または虚血性損傷において、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)の細胞毒性を低減させるために使用可能であることを、初めて記載する。
虚血における細胞損傷を低減させることは、限定することなく、中枢または末梢神経系、肝臓/脾臓/網内皮系、腎臓および泌尿生殖器系、心臓血管系、呼吸器系、内分泌系、皮膚、胃腸系、神経感覚系、筋骨格系、および造血−リンパ系の組織を含む、必要性のある任意の組織で行うことができる。
本明細書に使用される際、SerpinF2結合剤または分子には、他の分子の中でも、抗体(ポリクローナルまたはモノクローナル)を挙げることができる。「抗体」(Ab)または「モノクローナル抗体」(MAb)という用語は、SerpinF2に特異的に結合することが可能な、インタクトな分子、ならびに抗体フラグメント(例えば、F、Fab、およびF(ab’)2フラグメント等)、一本鎖抗原結合タンパク質、「ヒト化」抗体、およびキメラ抗体を意味する。FabおよびF(ab’)2フラグメントは、インタクト抗体のFフラグメントが欠けており、血液循環からより迅速に除去され、インタクトな抗体よりも低い非特異的組織結合を有し得る。
Reedらへの米国特許第6,114,506号および係属中の米国公開第20100086536号は、MAb 49C9、70B11、77A3、およびRWRを含むがこれらに限定されない、SerpinF2(α2抗プラスミンとしても知られる)結合分子のある特定の他の使用を開示し、これらの分子の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。さらなる例示的なSerpinF2結合分子には、次の市販入手可能な抗体が挙げられる:MAP4H9に対するモノクローナル抗体(Molecular Innovations)、27C9(Molecular Innovations)、14AP(Fitzgerald Industries)、MPW14AP(antibodies−online GmbH)、3617(American Diagnostics)、SerpinF2に対するヤギポリクローナル抗体(Biopool)、ならびにGenetex、Thermo Scientific Pierce Protein Research Productsから入手可能なSerpinF2に対する他の抗ヒトポリクローナルおよびモノクローナル抗体。本発明はまた、分子生物学技術を通じて構築されたヒト化およびヒト抗体の使用を企図する。
「SerpinF2結合」および「特異的に結合する」という語句は、ポリペプチドおよび他の生物製剤の不均一集団におけるポリペプチドの存在を決定する結合反応を指す。したがって、指定された免疫測定条件下において、特定のポリペプチドに結合した指定の抗体(または他の結合剤)は、試料中に存在する他のポリペプチドに相当量で結合しない。このような条件下における抗体の選択的結合は、特定のポリペプチドに対するその特異性のために選択される抗体を必要とする可能性がある。種々の免疫測定形式を使用して、特定のポリペプチドと選択的に結合する抗体を選択することができる。例えば、固相ELISA免疫測定法は、ポリペプチドとの選択的免疫反応性を有する抗体を選択するために日常的に使用される。選択的結合を判定するために使用可能な免疫測定形式および条件の説明については、Harlow and Lane,“Antibodies,A Laboratory Manual,”latest edition,Cold Spring Harbor Publications,New York,(1988)を参照されたい。
本発明の抗体は、種々の方法のいずれかによって調製することができる。例えば、SerpinF2(またはその断片、溶解物等)は、SerpinF2に結合することが可能なポリクローナル抗体を含有する血清の生成を誘発するために、動物に投与することができる。好ましい方法において、本発明のSerpinF2抗体の調製物を調製し、天然の混入物質を実質的に含まないように精製する。このような調製物を、次いで、より高度な特異活性のポリクローナル抗血清を生成するために、動物に導入する。
本発明の抗体はまた、ファージディスプレイ技術を使用して調製することもできる。ファージディスプレイを使用して抗体を調製する方法は、当該技術分野で既知である。例えば、米国特許第5,565,332号、Clarkson et al.,1991,Nature 352:624−628、Huse,1989,Science 246:1275−1281、Kang,1993,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:11120−11123、Marks,1991,J.Mol.Biol.222:581−597、およびMcCafferty et al.,1990,Nature 348:552−554を参照されたい。
いくつかの場合において、種々の宿主からモノクローナル抗体(SerpinF2結合分子)を調製することが望ましい。このようなモノクローナル抗体を調製するための技術の説明は、Stites et al.,eds.,“Basic and Clinical Immunology,”(Lange Medical Publications,Los Altos,Calif.,Fourth Edition)およびその中の参考文献、ならびにHarlow and Lane“Antibodies, A Laboratory Manual”Cold Spring Harbor Publications,New York,1988に見出すことができる。例えば、モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ技術を使用して調製することができる。一般に、このような手順は、抗原または抗原を発現する細胞で、動物(好ましくはマウス)に免疫付与を行うことを伴う。好ましい抗原は、精製されたSerpinF2またはそのフラグメントである。好適な細胞は、抗SerpinF2抗体を分泌するそれらの能力によって認識され得る。このような細胞は、任意の好適な組織培養培地において培養することができるが、しかしながら、10%ウシ胎児血清(約56℃で不活性化)を補充し、約10ug/lの非必須アミノ酸、約1,000U/mlのペニシリン、および約100ug/mlのストレプトマイシンを補充したアール変法イーグル培地で細胞を培養することが好ましい。このようなマウスの脾臓細胞を抽出し、好適な骨髄腫細胞系と融合させる。体細胞融合方法は、Galfre,G.and Milstein,C.,Meth.Enzymol.73:3−46(1981)に記載される。融合した後、結果として得られたハイブリドーマ細胞を、HAT培地中で選択的に維持し、次いで、Wands et al.,1981,Gastroenterology 80:225−232で記載される限界希釈によってクローニングする。次いで、このような選択を通じて得られたハイブリドーマ細胞をアッセイして、SerpinF2に結合することができる抗体を分泌するクローンを識別する。
あるいは、SerpinF2抗原に結合することができる追加の抗体を、抗イディオタイプ抗体の使用を通じた2段階法で生成してもよい。このような方法は、抗体そのものが抗原であり、したがって、第2の抗体に結合する抗体を得ることができるという事実を利用する。この方法に従って、SerpinF2特異的抗体を使用して、動物、好ましくはマウスに免疫付与を行う。次いで、このような動物の脾細胞を使用して、ハイブリドーマ細胞を生成し、このハイブリドーマ細胞をスクリーニングして、SerpinF2特異的抗体に結合する能力をSerpinF2抗原によって遮断することができる抗体を生成するクローンを識別する。このような抗体は、SerpinF2特異的抗体に対する抗イディオタイプ抗体を含み、さらなるSerpinF2特異的抗体の形成を誘発する動物に免疫付与を行うために使用可能である。
本発明の抗体のFabおよびF(ab’)2ならびに他のフラグメントを、本明細書に開示される方法に従って使用することができることが理解される。このようなフラグメントは、典型的に、タンパク質分解的切断によって、パパイン(Fabフラグメントの生成のため)またはペプシン(F(ab’)2フラグメントの生成のため)等の酵素を使用して生成される。あるいは、SerpinF2結合フラグメントは、組み換えDNA技術の適用を通じて、合成化学、またはビオチニル化によって、生成されてもよい。
上述のMAbを生成するハイブリドーマ細胞に由来する遺伝子構築物を使用して生成された、ヒト化またはキメラ抗体もまた、本発明の範囲内に含まれることが意図される。ヒト化抗体は、マウスAbのフレームワークまたは他の領域が、非マウス抗体の相同領域で置き換えられた抗体である。キメラ抗体は、マウス定常領域が、非マウス定常領域で置き換えられている抗体である。キメラ抗体の生成方法は、当該技術分野で既知である。評論については、Morrison,Science,229:1202−1207(1985)、Oi et al.,BioTechniques 4:214(1986)を参照されたく、また、Cabilly et al.,米国特許第4,816,567号(Mar.28,1989)、Taniguchi et al.,欧州特許第EP171496号(Feb.19,1986)、Morrison et al.,同第EP173494号(Mar.5,1986)、Neuberger et al.,国際特許第WO8601533号(Mar.13,1986)、Robinson et al.,同第WO8702671号(May7,1987)、Boulianne et al.,Nature 312:643−646(1984)、およびNeuberger et al.,Nature 314:268−270(1985)も参照されたい。ヒト化抗体の生成方法は、当該技術分野で既知である。例えば、米国特許第5,585,089号、Jones et al.,Nature 321:522−525(1986)、およびKettleborough et al.,Protein Engineering 4:773−783(1991)号を参照されたい。
(1)ヒトおよび非ヒトの血液循環中SerpinF2、ならびに(2)ヒトおよび非ヒトフィブリン架橋SerpinF2の両方に結合することができる抗体もまた、本発明において提供される。このような抗体は、当該技術分野で周知である。例えば、米国特許第4,946,778号、米国特許第5,260,203号、米国特許第5,091,513号、および米国特許第5,455,030号を参照されたく、これらの全ては参照により本明細書に組み込まれる。上述の抗体の変異体もまた、本発明の範囲内であることが意図される。
特に抗体またはそのフラグメントではないSerpinF2結合剤または分子もまた、本発明において提供される。このようなSerpinF2結合剤または分子のスクリーニングは、当該技術分野で日常的である。コンビナトリアルケミストリー技術を通じて生成される、対象とされる特定の既知の化合物または化合物のライブラリを、例えば、所望される結合および変換活性についてスクリーニングすることができる。さらに、ファージディスプレイ技術を使用して、例えば、所望される結合および変換活性について、ペプチドを識別することができる。一般に、ファージディスプレイは、ペプチドまたはタンパク質の変異体のライブラリがファージビリオンの外側に発現されるが、各変異体をコードする遺伝子材料はその内側に存在する、選択技術を説明する(Sidhu et al.,2003,Chembiochem.4:14、Ferrer et al.,1999,J.Pept.Res.:54,32、BouHamdan et al.,1998,J.Biol.Chem.273:8009)。これは、各変異体タンパク質配列と、それをコードするDNAとの間に物理的な連結を作出し、これが、パニングと称されるインビトロでの選択プロセスによって所与の標的分子に対する結合親和性に基づいた急速な分割を可能にする(Whaley et al.,2000,Nature,405,665)。その最も単純な形態において、パニングは、ファージディスプレイしたペプチドのライブラリを、標的でコーティングしたプレート(またはビーズ)とともにインキュベートし、未結合のファージを洗い落とし、特異的に結合したファージを溶出することによって行われる。次いで、溶出されたファージを増幅し、追加の結合/増幅サイクルを行って、プールを、結合配列に富むようにする。3〜4回行った後、個々のクローンを、DNAシークエンシングおよびELISAによって特徴付ける。ファージディスプレイ技術の多数の変化形は、当業者に既知であり、本発明の目的に適合され得る。
一実施形態において、New England Biolabs(Mass,MA)によって提供されるようなファージディスプレイペプチドライブラリを使用する。事前に作成されたランダムなペプチドライブラリであるPh.D.ライブラリは、エピトープマッピング、タンパク質−タンパク質結合の識別(Rozinov and Nolan,1998,Chem.Biol.5:713−28)、および酵素阻害剤(Rodi et al.,1999,J.Mol.Biol.285:197−203)を含む、無数の類似用途に使用されている。
本明細書に使用される際、「患者」という用語は、ヒトまたは非ヒトであることを意図する。好ましくは、患者は、ヒトである。本明細書に使用される際、「投与する」という用語は、組成物を細胞または患者に導入する種々の手段を指す。これらの手段は、当該技術分野で周知であり、例えば、非経口送達のための注射または注入、経口投与のための錠剤、丸剤、カプセル、または他の固形物、点鼻液またはスプレー、エアロゾル、吸入剤、局所製剤、リポソーム製剤等が挙げられ得る。本明細書に使用される際、「有効量」および「治療量」という用語は、所望される結果をもたらすであろう量を指し、選択されたSerpinF2阻害剤の特異的活性および患者の状態に応じて、当業者によって容易に決定することができる。ある特定の実施形態において、SerpinF2阻害剤の有効量または治療量は、28〜91ナノモル/kg、4.2〜13.65mg/kg、または1モルのSerpinF2に対して0.5〜1.0モルの阻害剤の用量範囲である。
本発明の組成物は、種々の投与手段のために製剤化することができる。本明細書に使用される際、投与の「経路」という用語は、限定されないが、皮下注射、静脈内注射、眼内注射、皮内注射、筋肉内注射、腹腔内注射、気管内投与、硬膜外投与、吸入、鼻腔内投与、経口投与、舌下投与、口腔投与、直腸投与、膣内投与、および局所投与を含むことを意図する。活性成分として、ペプチド、抗体もしくは抗体フラグメント、アンチセンス核酸、受容体デコイ、リボザイム、センスポリヌクレオチド、二本鎖RNA、RNAi、アプタマー、または小分子作用物質を含有する水性組成物の調製は、本開示を踏まえると、当業者に理解されるであろう。典型的に、このような組成物は、注射剤として、溶液または懸濁液のいずれかとして調製され得、注射前に液体を添加することによって溶液または懸濁液を調製するために使用するのに好適な固体の形態もまた調製可能であり、調製物はまた、乳化されてもよい。
注射剤に好適な医薬品形態には、滅菌水溶液もしくは懸濁液、ゴマ油、ピーナツ油、もしくは水性プロピレングリコールを含む製剤、および滅菌注射溶液もしくは懸濁液の即時調製のための滅菌粉末が挙げられる。全ての場合において、形態は、滅菌でなければならず、注射可能性が存在する程度に流体でなければならない。これは、製造および保管の条件下で安定でなければならず、細菌および真菌等の微生物の混入作用から保護されなければならない。
本発明の組成物は、中性形態または塩形態で、滅菌水性組成物に製剤化することができる。遊離塩基または薬理学的に許容される塩としての溶液を、ヒドロキシプロピルセルロース等の界面活性剤と好適に混合した水中で調製することができる。薬学的に許容される塩には、酸付加塩(タンパク質の遊離アミノ基とともに形成)、および例えば、塩酸もしくはリン酸等の無機酸、または酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸等の有機酸とともに形成されたものが挙げられる。遊離カルボキシル基とともに形成された塩はまた、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、または水酸化第二鉄等の無機塩基、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカイン等の有機塩基から誘導されてもよい。
好適な担体には、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等)、それらの好適な混合物、および植物油を含有する、溶媒および分散媒が挙げられる。多くの場合において、等張剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを含むことが好ましい。適正な流動性は、例えば、レシチン等のコーティング剤の使用によって、分散剤の場合は必要な粒径の維持によって、および/または界面活性剤の使用によって、維持することができる。
保管および使用の通常の条件下において、全てのこのような調製物は、微生物の成長を予防するために、保存剤を含むべきである。微生物の作用の予防は、種々の抗細菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等によって、もたらされ得る。注射可能組成物の長期吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物中に使用することによってもたらされ得る。
製剤化の前、またはその時点で、本発明の組成物は、必要に応じて、望ましくない低分子量分子を除去するために広範囲にわたって透析される、および/または所望されるビヒクル中へのより迅速な製剤化のために凍結乾燥されるべきである。滅菌注射可能溶液は、必要な量の活性剤を、必要に応じて、上に列挙された種々の他の成分とともに、適切な溶媒中に組み込み、続いて濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散剤は、種々の滅菌された活性成分を、標準的な分散媒と上に列挙されたものからの必要な他の成分とを含有する滅菌ビヒクル中に組み込むことによって調製される。
滅菌注射可能溶液の調製のための滅菌粉末の場合では、調製の好ましい方法は、活性成分の粉末に加えて、任意の追加の所望される成分が、事前に滅菌濾過されたその溶液から得られる、真空乾燥および凍結乾燥技術である。
本発明による好適な医薬組成物は、一般に、意図される使用に応じて、様々な範囲の最終濃度を得るために、滅菌水溶液等の許容される薬学的希釈剤または賦形剤と混合される、ある量の活性成分を含む。調製技術は、概して、参照により本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences,16th Ed.Mack Publishing Company,1980によって例示されるように、当該技術分野で周知である。ヒトへの投与については、調製物は、FDA Office of Biological Standardsによって要求される滅菌性、発熱性、ならびに一般的安全性および純度基準を満たす必要があることを理解されたい。
長期虚血と関連する、および/またはSerpinF2の活性と関連する、内在性かまたは外的に投与されたかのいずれかである組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)によって誘発される神経毒性の危険性にある患者において、細胞傷害、神経損傷、腫脹、機能障害、死亡、および脳出血を予防および/または低減させるための本開示の方法に使用される化合物または分子の有効量を含む、医薬組成物を提供する。虚血を有する患者において有効な治療の時間枠を延長させることによって、神経損傷、機能障害、死亡、または出血を減少させるための本開示の方法に使用される化合物または分子の有効量を含む、医薬組成物もまた提供される。
長期虚血、外傷、または脳傷害の原因は、まず、筋力低下、発話変容、意識変容、発作、または正常神経機能の他の障害を含み得る神経症状によって明らかとなる。医師または他の好適に訓練された医療従事者は、患者の面談および検査の後、長期虚血状態、外傷、または脳卒中発症の診断の判定を行う。診断は、動脈閉塞、脳低灌流、梗塞、神経細胞損傷、浮腫等の兆候を明らかにすることが可能な動脈造影法、またはCT、MRI、もしくはPETスキャニング、または他の脳の画像検査によって、確認または否定することができる。さらに、診断検査(例えば、画像、EEG、血液検査等)を使用して、重大な頭蓋内出血、非虚血性発作の場合等、SerpinF2阻害剤が不適切であろう状態を識別することができる。本発明は、神経症状および障害をもたらしている長期虚血、外傷、または脳への他の傷害の判定または診断後に、SerpinF2結合剤の投与を提供する。このような障害は、Rankinスケール、NIH Stroke Scale、Glasgowスケール等の臨床スケールにより評価することができる。
本発明はまた、予測される虚血、外傷、または傷害の前に、SerpinF2結合剤を投与する方法を提供するが、ただし、患者が、許容されない出血の危険性を排除されていることを条件とする。このような事例において、虚血は、頸動脈内膜剥離術中、脳塞栓を併発する心臓もしくは主幹動脈手術の後、または心臓弁膜手術後等、脳血管の閉塞によって誘発され得る。患者の虚血状態のこのような判定は、診断検査の試験および実施下における患者の処置を通じた、問題の身体的変換および/または医療機器の使用を伴う。
上記は本発明の好ましい実施形態に関するものであり、多数の変更が、本発明の範囲から逸脱することなくそこになされ得ることもまた、理解されたい。本発明は、以下の実施例によってさらに例示されるが、これは、決してその範囲に制限を課すとして解釈されるものではない。逆に、種々の他の実施形態、その修正、および同等物を用いることができ、これらは、本明細書の説明を読むことで、本発明の趣旨および/または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、当業者に示され得ることを、明確に理解されたい。
方法
MCA血栓塞栓症モデル47、48。正常C57BL/6J成体マウス(29〜35g)を、The Jackson Laboratory(Bar Harbor,ME)から入手した。マウスを、制御された温度および湿度で定期的な12時間の明/暗サイクルのマイクロ隔離ケージに収容し、餌および水に自由にアクセスさせた。実験は、Guide for the Care and Use of Laboratory Animals(DHHS Publication No.(NIH)85−23 Revised 1985)に記載されるガイドラインを守り、the Medical College of Georgia’s and the University of Tennessee’s Institutional Animal Care and Use Committeeによって承認されたプロトコル下で行った。マウスに、手術中、TOPO Dual Mode Ventilator(Kent Scientfic,Torrington,CT)を使用して、記載のように、1.5〜2%のイソフルランおよびO2を用いて人工呼吸を行った49。体温を、加温パッドを用いて37℃で維持した。脳血流を、光ファイバープローブを有するレーザードップラー監視器によって監視した(ADInstruments PowerLab 2/26、血流メータML191、OxyFlo Probe MSF100XP)。左総頸動脈を、頸部切開後に単離し、外頸動脈、甲状腺、および後頭動脈を、結紮した。微小血管クリップを、総頸動脈および内頚動脈に一時的に設置した。小動脈切開を、凝血を含有するPE8カテーテルの逆行性挿入のために外頸動脈に行った。凝血を、125I−フィブリノゲン(約100,000cpm/20ul、PerkinElmer NEX430110UC)と混合した正常マウスからのプールした新鮮凍結物から作製し、エバンスブルー染料で染色した。凝血を含有するPE8管を、γ線シンチレーション計測器で計測し、左外頸動脈に挿入し、ICAからMCAの起点まで挿入し、100ul体積の生理食塩水中、0.45mL/分の速度で、血栓塞栓形成を行った。Geiger−Muller計測器を使用して、適切な塞栓形成を確認した。
塞栓後の適切な時点で、TPA(Genentech,South San Francisco)をボーラスで与え(用量の20%)、続いて、反対側の頸静脈を介して、300ul中の生理食塩水中で、30分間にわたり注入した(用量の80%)。他の実験においては、TPAおよび/もしくはSerpinF2阻害剤(4H9,Molecular Innovations,Novi,MI)、またはSerpinF2もしくは生理食塩水(対照)を、反対側の頸静脈を介して投与した。4時間の虚血後、動物を安楽死させ、クエン酸血を心穿刺によって単離し、組織を、記載したように灌流させた49。脳を、2mm切片に冠状に切断し、肉眼的出血をデジタルで画像化するために撮影した。切片を、TTCにおいてインキュベートして、生存組織を識別した。脳卒中後の生存および障害を調査する実験においては、動物に、血栓塞栓の30分またはそれ以上後に、示される薬剤を投与した。
脳半球寸法、肉眼的出血の範囲、および神経傷害の範囲を、盲検の試験員がImage Pro Plus 6.2ソフトウェアを使用してデジタル分析し、切片の厚さで乗じて、Swanson法を用いて体積(mm)を判定した50。平均体積は、脳あたり少なくとも8つの異なる測定から判定した。各郡の平均値の平均を、Neuman Keuls補正を伴う一方向ANOVAによって比較した。溶解物の量を、記載したように、脳内の残存血栓放射を初期凝血のものと比較することにより判定した51
プラスミノーゲンおよびフィブリノゲンのレベルを、記載したように、脳卒中後、血漿において二重に測定した52。各郡の平均値の平均を、Neuman Keuls補正を伴う一方向ANOVAによって比較した。
データ分析
統計的分析を上述のように実行し、群間の相違は、P<0.05の場合に有意であると見なした。データは、平均±標準誤差として報告する。
結果
血栓塞栓は、典型的に、脳半球血流を約80%低減させた(図1A)。血栓塞栓は、MCAの近位に容易に検出され(図1B)、罹患した皮質の白化が見られた(示されない)。プラセボ(対照)で処置した血栓塞栓群のマウスには、広範囲の神経細胞死が見られたが、血栓塞栓を受容しなかった偽処置群のマウスには神経細胞死は見られなかった。脳卒中後の内在性TPA活性の亢進についての以前の報告と一致して、対照には血栓塞栓の有意な線維素溶解が見られた(20.6±2.5%)53、54
先行研究とは対照的に36、SerpinF2の投与は、予想外にも、対照と比較して、神経細胞損傷を減少させるのではなく増加させた。(p<0.01、図3A、B)。SerpinF2の投与は、対照マウスまたはSerpinF2阻害剤を受けたマウスと比較して、血栓塞栓の溶解物を有意に減少させた(p<0.01)。SerpinF2の投与はまた、虚血脳半球における腫脹または浮腫を著しく増加させ、これはもう1つの予想外の発見であった(図3C、p<0.05)。対照またはSerpinF2処置マウスのいずれにも、脳出血は検出されなかった。
SerpinF2阻害剤でのマウスの処置は、TPA処置マウス(p<0.0005、図2a)または対照マウス(p<0.005、図3A)と比較して、死亡率を著しく低減させた。この効果は、完全モノクローナル抗体およびFabフラグメントの両方が、TPA(p<0.001、図3A)および対照(p<0.01、図3A)と比較して、生存を助けたことから、SerpinF2阻害剤の分子形態に依存するものではない。生存効果はまた、用量依存性であった:低容量のSerpinF2阻害剤は、より高用量のものよりも効果が低かったが(p=0.05、示されない)、対照およびTPAと比較して、依然として死亡率を低減させた(p=0.01)。初期脳卒中期間(12時間)を生存したマウスの脳の顕微鏡検査は、SerpinF2の不活性化が、完全抗体またはFabの形態にかかわらず、対照またはTPA処置マウスと比較して、神経細胞死を低減させたことを示した(図3B、p<0.001)。SF2の不活性化は、対照マウス(図3C、p<0.01)またはTPAを受容したもの(図3C、p<0.05)と比較して、脳出血を予防した。完全抗体またはFabによるSerpinF2の不活性化は、対照(図3D、p<0.001)およびTPA処置マウス(図3D、p<0.05)と比較して、脳腫脹を予防した。脳卒中後の機能的制限を判定するために、挙動試験を、回復の1週間後に行った。生存は、対照またはTPA処置マウスでは著しく制限され、したがって、外科処置を受けたが脳卒中を有さない偽処置マウスを、比較に使用した。脳卒中を有さない偽処置マウスと比較すると、SF2−Iでの処置は、脳卒中後のマウスの標準的な挙動試験である回転シリンダー(ロータロッド)上でバランスを維持する能力によって判断した場合、マウスの障害を予防した(図3E)55
通常、中大脳動脈の閉塞は、神経回復の乏しさ、より高い死亡率、および脳浮腫または腫脹と関連する56。脳腫脹は、血液から脳組織への流体の移動を可能にする、血液脳関門の破壊に起因する。血液脳関門の開放は、部分的に、脳卒中後の血管周囲組織中の内在性TPA活性の増加に起因する57。対照脳の顕微鏡分析は、血漿タンパク質であるアルブミンのレベルが、脳卒中のない側の脳(p<0.005)または偽処置(p<0.001、示されない)と比較して、脳卒中を罹患した側の脳では、数倍増加したことを示した。アルブミンの染色は、血管周囲領域において最も強力であった。対照と比較すると、SF2の阻害は、低減した血液脳関門破壊と一致して、アルブミンの染色を有意に低減させた(図4A、p<0.01)。MMP−9は、血液脳関門の破壊に寄与する58。MMP−9のレベルは、脳卒中後に増加し58、ヒトにおける出血の危険性の増加と関連する59。MMP−9の発現は、典型的に血液脳関門と関連する星状膠細胞足突起領域に見られることが多かった。対照マウスと比較すると、SF2の阻害は、MMP−9発現を有意に低減させた(図4B、p<0.001)。SF2の阻害が、神経細胞死、MMP−9発現、および血液脳関門の破壊を低減させたため、これは、アポトーシスと関連する脳細胞死もまた減少させ得る。この概念と一致して、TUNEL染色細胞パーセントは、対照と比較して、SF2不活性化因子で処置したマウスでは有意に減少した(図4C、p<0.01)。さらに、より特異的なアポトーシス指標である切断されたカスパーゼ3に対する染色もまた、SF2不活性化因子で処置したマウスにおいて低減された(図4D、p<0.001)。
TPAは、現在のところ唯一のFDAに認可された虚血性脳卒中の治療である。ヒト脳卒中の典型的な治療時間を想定した、2.5時間の虚血後のマウスへの標準用量(10mg/kg)のTPA投与は、対照と比較して、神経細胞死を有意に増加させ(p<0.01、図5A)、TPAが神経傷害を亢進したことを示す。標準用量のTPAはまた、血栓塞栓の分解を有意に増加させ(p<0.01、図5B)、脳出血の顕著な増加をもたらした(p<0.05、図5C)。2.5時間の虚血後の低用量のTPA(2mg/kg)の投与は、対照マウスと比較して、神経細胞死を亢進した(p<0.01、図5A)。低用量のTPAは、血栓の分解の有意な増加も出血の増加も行わなかった(図5BおよびC)。
先行研究は、SerpinF2の投与が、TPAに誘発される神経毒性を低減させることを示唆していた35。驚くべきことには、しかしながら、SerpinF2阻害剤とともに標準用量のTPA(10mg/kg)を投与することにより、TPA単独と比較して、神経損傷が著しく低減した(図6A、p<0.01)。同様に、SerpinF2阻害剤とともに低用量のTPAを投与することにより、低用量のTPA単独と比較して、神経損傷が有意に低減した(p<0.01)。最後には、SerpinF2阻害剤とともに標準用量のTPAを投与することにより、標準用量のTPA単独によって引き起こされる出血が著しく低減した(図6B、p<0.01)。
SerpinF2が、神経細胞死に対するTPAの作用を亢進すると見られることから、SF2−Iが、血栓塞栓性脳卒中後のTPA関連の死亡率を低減させるかどうかを試験した。死亡率は、TPA処置後、78%であったが、マウスをTPAおよびSerpinF2阻害剤で処置した場合、0%であった(p=0.005)。TPAおよびSerpinF2阻害剤での処置は、TPA単独と比較して、神経細胞死を低減させた(図7A、p<0.01)。TPAおよびSerpinF2阻害剤での処置はまた、TPA単独と比較して、失血を予防した(図7B、p<0.001)。最後には、TPAおよびSerpinF2阻害剤の組み合わせは、TPA単独と比較して、脳半球腫脹を有意に低減させた(図7C、p<0.05)。総合すると、これらの研究は、SerpinF2の阻害は、内在性および外的TPAの作用を逆行させ、虚血性脳卒中後の生存を有意に増加させる。これは、SerpinFの阻害が、脳卒中後の死亡および障害の主要な原因である出血および脳腫脹を予防するという事実と関連すると考えられる。
SF2の阻害は、TPAに誘発される出血を低減させるため、これはまた、TPA処置マウスにおける血液脳関門の完全性を保護することができる。TPA単独で処置したマウスにおいては、コラーゲンIV免疫染色によって識別される、血管裂孔の外側へのアルブミンの漏出が見られた(図8A)。対照的に、アルブミンの漏出は、血液脳関門の破壊の低減と一致して、TPAおよびSF2−Iで処置したマウスにおいて著しく低減された(図8A、p<0.05)。マトリックスメタロプロテアーゼ−9は、TPA療法後の血液脳関門の破壊、出血、および脳浮腫の重要な媒介物質として識別されている60、61。TPA処置マウスは、対照の未処置マウスよりも有意に高い、脳内のMMP−9の発現を示した(p<0.01)。TPAおよびSF2−Iでの併用療法は、MMP−9レベルを著しく低減させた(図8B、p<0.01)。TPA処置はまた、脳卒中領域におけるアポトーシスの亢進と一致して、TUNEL染色を有意に強化した(図8C)。比較すると、TPAおよびSF2−Iの組み合わせは、アポトーシスに対する保護と一致して、TUNEL染色を著しく低減させた(図8C、p<0.001)。
機械的閉塞および脳傷害のモデルにおいて、TPA発現は、脳傷害後に強化される28〜30。これらのモデルにおいて、内在性および薬理学的TPAはいずれも神経毒性であり、SerpinF2阻害剤は、神経毒性を低減させる31〜33。多数の異なる機構が、TPAの神経毒性を説明するために提示されている27、61。しかしながら、ヒト脳卒中の圧倒的多数が、血栓性または血栓塞栓性の動脈閉塞に起因するため、非血栓的方法で観察されたTPAの神経毒性が、血栓分解におけるTPAの作用が神経保護であり得るヒト虚血性脳卒中との限定された翻訳関連性を有し得ることが議論されている62。ヒト脳卒中との翻訳関連性を有する様式で、TPAの全体的な神経保護および神経毒性作用を試験するために、Zhangら47によって記載される血栓塞栓性脳卒中モデルを、改良した。結果は、異なる虚血期間後の神経細胞死、出血、線維素溶解、および腫脹の同時試験を可能にする、大血管(MCA)血栓塞栓症の再生可能モデルであった。
ほとんどのヒトに、2時間以上の虚血後、脳卒中が現れた。血栓塞栓の2.5時間後、すなわち、ヒト治療の時期をより厳密に想定した時点で、TPA処置を行った場合、神経毒性作用を有した。血栓塞栓の分解の増加が成功したにもかかわらず、TPAはまた、神経細胞死および脳出血も有意に増加させた。TPAでの処置はまた、血栓塞栓性脳卒中後の生存率に影響を及ぼした。TPAで処置したマウスは、治療の24時間後、有意な死亡率を有した(78%)。これらの致死的な神経毒性作用は、プラスミノーゲン(p<0.01)およびフィブリノゲン消費(p<0.001)によって示されるように、TPAが全身的プラスミノーゲン活性化を誘発しているという明らかな証拠にもかかわらず、生じた。
機械的閉塞を用いた先行研究は、SerpinF2が、TPAの神経毒性から保護することを示す36。SerpinF2阻害剤を用いた先行研究は、それらが、TPA活性を直接亢進することを示す(米国特許第6,114,506号)。TPA活性の増加は、長期虚血後の神経細胞死の増加、出血(図5)、死亡(図3)、血液脳関門の破壊、MMP−9発現の増加、およびアポトーシス(図6)と関連する。したがって、SerpinF2阻害剤が、TPAのこれらの神経毒性作用を著しく低減させることは、予測されない。
要約すると、虚血性脳卒中の血栓塞栓モデルにおいて、標準用量および低用量のTPAは、長期虚血後の線維素溶解の成功を伴ってまたは伴わずに、神経細胞死を引き起こした。以前の予想とは対照的に、SerpinF2の阻害剤での処置は、薬理学的および内在性TPAの神経毒性を著しく低減させ、血栓塞栓性脳卒中後の生存率を高めた。
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Claims (28)

  1. 必要とされる患者において、出血または浮腫による障害または死亡を防止する方法であって、前記患者に、SerpinF2活性または濃度を低減させる有効量のSerpinF2結合分子を投与し、それによって、前記患者における出血または浮腫による障害または死亡を防止することを含む、方法。
  2. 前記出血または浮腫は、神経、心臓、肝臓、膵臓、呼吸器、または腎臓の出血または浮腫である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記結合分子は、抗体、ペプチド、DNAアプタマー、または小分子から選択される、SerpinF2阻害剤である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記SerpinF2阻害剤は、抗体である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記SerpinF2阻害剤は、28〜91ナノモル/kgの用量範囲で投与される、請求項4に記載の方法。
  6. 必要とされる患者において、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)毒性による障害または死亡を防止する方法であって、前記患者に、SerpinF2活性または濃度を低減させる有効量のSerpinF2結合分子を投与し、それによって、TPA毒性による障害または死亡を防止することを含む、方法。
  7. 前記TPA毒性は、出血、器官浮腫、またはアポトーシスを引き起こす、請求項6に記載の方法。
  8. 前記患者がTPAに誘発される損傷の危険性にあることを判定する先行ステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  9. 前記TPA毒性は、虚血または外傷に起因する、請求項6に記載の方法。
  10. 前記TPA毒性は、神経、心臓、肝臓、膵臓、呼吸器、または腎臓の損傷を引き起こす、請求項6に記載の方法。
  11. 前記TPAは、48時間以内に事前に前記患者に投与されている、請求項6に記載の方法。
  12. プラスミノーゲン活性化因子またはセリンプロテアーゼ酵素は、48時間以内に事前に前記患者に投与されている、請求項6に記載の方法。
  13. 前記結合分子は、抗体、ペプチド、DNAアプタマー、または小分子から選択される、SerpinF2阻害剤である、請求項6に記載の方法。
  14. 前記SerpinF2阻害剤は、抗体である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記SerpinF2阻害剤は、28〜91ナノモル/kgの用量範囲で投与される、請求項14に記載の方法。
  16. アポトーシスの予防を、それを必要とする患者において行う方法であって、前記患者に、SerpinF2活性または濃度を低下させる有効量のSerpinF2結合分子を投与し、それによって、前記患者におけるアポトーシスを予防することを含む、方法。
  17. 前記アポトーシスは、神経、心臓、肝臓、膵臓、肺、または腎臓の細胞に生じる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記結合分子は、抗体、ペプチド、DNAアプタマー、または小分子から選択される、SerpinF2阻害剤である、請求項16に記載の方法。
  19. 前記SerpinF2阻害剤は、抗体である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記SerpinF2阻害剤は、28〜91ナノモル/kgの用量範囲で投与される、請求項19に記載の方法。
  21. 必要とされる患者において、長期虚血を防止する方法であって、前記患者に、前記患者においてSerpinF2濃度または活性を低減させる有効量のSerpinF2結合分子を投与し、そうして前記長期虚血を防止することを含む、方法。
  22. 前記長期虚血は、少なくとも40分間現れている、請求項21に記載の方法。
  23. 前記長期虚血は、神経、心臓、肝臓、膵臓、肺、または腎臓の組織に生じる、請求項21に記載の方法。
  24. 前記患者が神経損傷を示す神経症状を有することを判定する先行ステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  25. 前記神経症状は、Rankin 1またはNIH Stroke Scale 4よりも重度かまたはそれと同等として分類される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記結合分子は、抗体、ペプチド、DNAアプタマー、または小分子から選択される、SerpinF2阻害剤である、請求項21に記載の方法。
  27. 前記SerpinF2阻害剤は、抗体である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記SerpinF2阻害剤は、28〜91ナノモル/kgの用量範囲で投与される、請求項27に記載の方法。
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