JP2014524983A - Hipims電源を用いて真空チャンバ内の物品を前処理及び/又はコーティングする装置及び方法 - Google Patents

Hipims電源を用いて真空チャンバ内の物品を前処理及び/又はコーティングする装置及び方法 Download PDF

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Abstract

真空チャンバ内における物品の前処理及び/又はコーティングのための装置であって、真空チャンバは内部に配置された少なくとも1つのカソードと、少なくとも1つのHIPIMS電源と、カソードの表面の前方にトンネル状の磁界を生成する装置と、を有し、その磁界生成装置は、カソードの表面の部分の前方にトンネル状の磁界を生成するように設計され、また、磁界をカソードの表面の少なくとも1つの更なる部分の前方に作用させるためにカソードに対して移動可能である。磁界生成装置は、カソードに対して移動される永久磁石から、又は移動可能に配置又は固定された磁界生成コイルから構成することができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、真空チャンバ内の物品を前処理及び/又はコーティングする装置及び方法に関し、真空チャンバはその中に配置された少なくとも1つのカソードと、少なくとも1つのHIPIMS電源と、また、カソードの表面の前方にトンネル状の磁界を生成する装置とを有する。
この種類の装置は公開番号WO2007/115819の国際特許出願によって知られている。更に、この種類の装置は、EP特許明細書1260603によって知られている。
WO2007/115819は基板バイアス用の電圧源の設計と主に関連していることに対し、本発明は当該装置の設計、及びカソードへの電力の印加のために使用されるパルス電源と関連している。
いわゆるHIPIMS(HIPIMSはHigh Power Impulse Magnetron Sputtering(高出力インパルスマグネトロンスパッタリング)を表す)スパッタリング処理では、最初にエッチング又は洗浄処理ではなく、コーティング処理と関連が元々あった。しかしながら、EP特許明細書1260603では、HIPIMSの使用は基板の前処理又はエッチング処理の状態のワークピースの文脈で説明されている。
エッチングのもとでは、真空チャンバのプラズマの表面に順に衝突する高エネルギーイオンによって基板又はワークピースの表面を洗浄することを理解し、一方では、汚染物質又は表面物質を除去し、他方、基板又はワークピースの表面領域に部分的にエッチング処理を実行するイオンを注入する。エッチング処理がワークピースのコーティングのためのものと同一のイオンで又は他の互換可能な要素で実行されるとき、例えば、コーティングのために使用され要素又はコーティングの付着のために用意される要素の増加する密度ために転位層が基板からコーティングまでに生じる。これは基板又はワークピース上の実際のコーティングの改善ボンディングを導く。
コーティングモードでは、コーティング材料のカソードが使用され、それは少なくとも大きな機械で比較的大きな表面を有する。
予め特定されたHIPIMS電源のために、コーティングは、HIPIMS電源のサイズ又は電力能力及びカソードの領域によって決定される電流密度又は電力密度で行われる。また、同じことが他のパルス電源に適用される。しかしながら、カソードの過度の加熱を望むために、対応する電力密度、又は通常越えることができない電力密度は、エッチング処理のために適していない。
本発明の目的は、エッチング処理用に好適に設計され、より効果的に動作することにおいて上記した種類のコーティング装置を設計することである。
また、ドイツ実用新案202010001497は、この目的に関係している。それに開示された解決手段は、完全に実用的であり、HIPIMS電源で動作可能な少なくとも1つのコーティングカソードに加えて、複数の小さなエッチングカソードが提供される構成の上記した種類のコーティング装置からなり、小さなエッチングカソードはコーティングカソードと比較して小さな範囲であり、所定のシーケンスで又はHIPIMS電源にプリセット可能なシーケンスで取り付け得る。
この方法では、より小さい範囲の個々のエッチングカソードでかなり高いピーク電流密度又は電力密度を達成することが可能であり、それによりエッチング処理が改善されたより効果的な方法で行われる。これを達成するためには、しかしながら、1つのエッチングカソードの最大値が任意の特定の時点に電力で供給されるように、HIPIMS電源のパルスを個々のエッチングカソードに交互に印加するスイッチング装置を提供することが必要である。これに関連して、電子スイッチング装置は、個々のカソードに対する個々のHIPIMSパルスの分布を処理することができる。
当該実用新案の明細書に応じた公知の構成では、大型のHIPIMS電源なしにコーティングカソードのために同一のHIPIMS電源を使用することができ、それによってかなりのコスト及び複雑さをセーブすることができる。
本発明は、上記した目的の代替解決手段と関係し、更に、一連のコーティングプログラムのために、より柔軟でより良い結果を提供することを目的とする。
最初に記述した目的及び更に記載した目的の解決のために、上記の種類の装置が本発明に応じて提供される。本発明は、装置がカソードの表面部分の前方にトンネル状の磁界を発生するために設計されること、及び装置がカソードに対して移動可能又はカソードの表面の少なくとも1つの更なる部分の前方で磁界を生成するために活性化可能であることにおいて特徴付けられる。
すなわち、高電流だけが流れて電子がそこだけ集中しているためトンネル状の磁界がカソードの前方に存在することが本発明に応じて認識された。よって、カソードの一部の前方のトンネル状の磁界の領域範囲は、そこに、すなわちその部分内にHIPIMS電源の利用可能な電力を集中させるために使用することができる。これは、より高い電力密度がこの部分に存在し、それによって実際のコーティングよりもかなり高くなければならないエッチング処理のために必要な電力密度を達成することができることを示し、かなり高価でより複雑な電源となるように電源の電力を増加させることがない。エッチング処理が任意の1つの時点でカソードの一部の前方で実行されるだけであるので、エッチング処理は確かに多少長くなるが、これは過大な電源を使用しなくてエッチング処理を実行する可能性と比較してかなり少ない。
特に簡単な解決手段は、装置がカソードの後側の背後に配置された永久磁石からなり、また、トンネル状の磁界がカソードの前方の異なる部分で作用することを可能にするために装置がカソードに関して移動可能であるという構成にある。この実施例を実現するために、機械的に素直に満足することができるタスクを表す2つ、3つ、又は4つの位置(必要に応じて4つ以上の位置)にカソードに関して永久磁石の適切な配置を移動することが必要であるだけである。
好ましい実施例によれば、カソードは、中心長手軸を有する長方形であり、その中止長手軸は長方形の長手辺に平行であり、装置は少なくとも2つの位置でアクティブであるために、中心長手軸に対して平行にしてリニアに移動させることが可能である。
装置は、例えば、カソードの後側に隣接してN極又はS極が各々配置された永久磁石のリング状の配列からなることができる。更に、複数の永久磁石のうちに追加の永久磁石がリング状の配列より内側に配置され、それによって、カソードの後側に隣接した追加の磁石の又は追加の永久磁石の極性が永久磁石のリング状の配列の極性とは反対であり、すなわち各々S極又はN極で実行される。
更に、リング状の配列は、円形又は楕円形であることができ、リング状の配列の内側に設けられた永久磁石を中央に配置することができ、又はリング状の配列の内側に配置された追加の永久磁石は、1つ以上の同心円又は楕円形のリングで配列することができる。
装置は、リング状の配列が少なくとも実質的に長方形又は正方形であり、追加の永久磁石がリング状の配列より内側にリニアに又は複数の列で備えられると特に好ましい。このようにしてカソードの長方形の領域はエッチングのための磁石装置の各位置で利用され、それによって長方形のカソードの全表面を磁気装置の移動によって均一に摩耗させることができ、それは経済的なソリューションを表す。
永久磁石を使用する代わりに、装置は複数の電磁石又はコイルから構成することができる。
これに関連して、装置は、励起電流の方向に従ってカソードの後側に隣接してN極又はS極が各々配置された複数のコイルのリンク状の配列から構成することができる。追加のコイル又は複数の追加のコイルは、追加のコイル又は複数の追加のコイルの励磁電流の方向でリング状の配列より内側に配置することができ、カソードの後側に隣接して追加のコイル又は複数のコイルの極性がコイルのリンク状の配列の極性とは反対であるように、すなわち各々S極又はN極として実行可能であるように選択又は選択可能にされる。
永久磁石を使用する配列に類似して、リング状の配列は円形又は楕円形であることができ、リング状の配列より内側に設けられたコイルを中央に配置することができ、又はリング状の配列より内側に配置された追加のコイルは、1つ以上の同心円又は楕円形のリングに配置することができる。
同様に、少なくとも実質的に長方形又は正方形となるようにリング状の配列を設計し、リング状の配列より内側にリニアに又は複数の列で追加のコイルを備えることも可能である。
コイルを有する上述の実施例では、これらは、通常、トンネル状の磁界がカソードの異なる部分の前方に作用することを可能にするために全体で移動される。しかしながら、これは必須ではない。これに代えて、装置はマトリックス状に配置されかつ静止した複数の電磁コイルを備えることができる。
マトリックス状に配置された複数のコイルは、カソードの後側に隣接してN極又はS極のリング状の配列を生成するためにグループ単位で励起される一方、追加のコイル又は複数の追加のコイルはカソードの後側に隣接して反対の極性を生成するためにリング状の配列より内側で励磁可能であり、それによって、トンネル状の磁界がそのグループと関連付けられたカソードの部分の前方に生成される。マトリックス状に配置された磁石又はコイルの少なくとも1つの更に異なって選択されたグループを励磁させることによって、トンネル状の磁界を、カソードの少なくとも1つの更なる部分の前方に生成することができる。
低電力密度がエッチング処理と比較してコーティング処理に必要とされるので、マトリックス状に配置された複数のコイルの特定の選択によって、同じ電源からコーティングモードでカソードをその全領域で動作させることができるこの種類の実施例において特に好ましくある。このようにして、エッチング処理のために、また、コーティング処理のための両方で同一のカソードを使用することができるという可能性が提供される。単なる一例として、長方形のカソードで、使用されるコイルのグループをエッチングモードにおいて選択することができることが指摘されるべきであり、それにより、コイルの長方形配列を使用することができ、その長手辺(すなわち、長方形配列の長手辺)が例えば、カソードの全幅を越えて長方形のカソードの長手辺を横切って位置する一方、コーティングモードでは長方形配列の長手辺がカソードの長手軸に対して平行に延び、カソードの全長に広がるように励磁したコイルのグループを選択することができる。
コイルは移動される必要がないので、すなわち、そのような配列で静止したままであるので、実施例を実現するための機構的な複雑さが比較的小さい。グループの所望のシーケンスにおいて、また所望の極性で個々のコイルを励磁させるために、対応する数のスイッチを備えることが単に必要である。これに関連して、好ましい価格で市販され、必要な励磁電流を切り替えることが直接できる半導体スイッチを使用することができる。
本発明のその種類の装置は複数の利点を提供する。先ず、複数の個別のエッチングカソードを使用する必要性が関連した複雑さと共に回避される。更に、本発明に応じた構成では、高い材料歩留まりが達成され、高価なカソード材料を効率的に利用されるように、全カソード領域が均一に摩耗することを保証することができる。それにも係わらず、パルス電源の大きさ又は電源収率を制限することができ、カソードの温度が限界内に維持した。更に、カソードのいわゆる中毒が懸念される材料でさえ、いわゆる反応性スパッタリングで利点を達成することができると思われる。中毒下では、使用されるカソード材料上に絶縁層、例えば、スパッタリング処理を次第に損なう絶縁性酸化物又は窒化物層の形成が考えられる。物品の前処理又はエッチング、また、それらのコーティングの両方のために同じカソードを使用することも可能である。
原則として、個々の基板又はワークピースは一般的に、それら自身の軸についてコーティングの間において頻繁に回転している個々のワークピースで、PVDプラント、特にスパッタリングプラント又はアークコーティングプラントの回転テーブルと関連付けられている。ワークピーステーブル又はワークピース用の搭載部は真空処理チャンバの長手軸回りに回転し、また、個々のワークピースは真空チャンバの長手軸に平行なそれら自身の軸回りに任意に回動されるので、コーティングカソードからのコーティングフラックス又はエッチング処理におけるエッチングイオンのフラックスの不規則性が補償され、それにより基板の表面上が均一に処理又はコーティングされる。その結果、それは、エッチングの間に利用され、空間的に互いに並んで必ず配置されているエッチングカソードの個々の部分が各々ワークピースの全てでなく一部を前処理するだけであるとき妨害されない。その理由は、カソードの異なる部分からこの連続エッチングにより基板又はワークピースの、すなわち基板又はワークピースの全ての均一なエッチング処理をすなわち時間平均で見たとき完全に達成することができるということである。
代替のコーティング装置は、コーティングカソード用の所定のシーケンスで電力パルスを生成するHIPIMS電源がDC(直流)部とスイッチング部から構成されること、及びHIPIMS電源がエッチングモードにおいて少なくともプリセット周波数での電力パルス間に追加のパルスを供給するように活発に運転可能であることに特徴付けられる。
これに関連して、HIPIMS電源のスイッチング部はわずかにHIPIMS電力パルスの特定の設計に依存して、追加の電力パルスを発生させるために僅かながら変更しなければならない。しかしながら、これは、スイッチング部の更なる複雑さを引き起こす可能性があり、おそらく、それがHIPIMS電源の(DC部の)電力能力を多少増大させることが必要であり得る。しかしながら、全体においてより高速で起きるかなり有効なエッチング処理がより少ない複雑さで達成される。また、HIPIMS電源のDC部は主にコストが生じている部分であることに注意されるべきである。スイッチング部は比較的好ましいコストであり、より高いプリセット周波数で働く及び動作することができるようにスイッチング部を設計することができ、それにより、考慮すべきコストを招くことなく追加のパルスが利用可能である。
本発明の更なる態様は、コーディング装置の真空チャンバ内に配置されている物品の前処理又はコーティングの方法に関し、その真空チャンバ内に配置された少なくとも1つのカソードと少なくとも1つのHIPIMS電源とが備えられている。その方法は、カソード(単数又は複数)が、磁界を発生する装置内に備えられ、その装置はカソードの表面に、少なくとも実質的にカソードの表面の選択された一部だけに垂直な成分で磁力線を発生させること、また、装置は磁界がカソードの表面の少なくとも1つの更なる部分に作用することを可能にするためにカソードに対して移動され又は選択的に活動されることに特徴付けられる。
前処理又はエッチングのために使用される同一のカソードは、物品のコーティングのために使用され、コーティング処理が更なるエッチング又は高密度化(緻密化)処理に続くことが可能である場合に特に好ましい。この更なるエッチング処理又は高密度化処理は、自然にカソードの動作によって、又は任意に、加えて同じ真空チャンバ内において追加のカソードの動作によって実行することができる。
カソードの前方に又は各カソードの前方に磁界を発生する装置が、カソードの選択された部分の前に又は全カソードの前に磁界を生成するために異なるグループ単位で活性させ得る複数の電磁石又はコイルから構成される場合に特に好ましい。そのようなコイルは好ましい価格で実現することができ、また、励磁電流の制御により、磁界の強度の簡単な制御を可能にすることができる。更に、コイルの極性は、電流の方向を切り替えることにより単に変更することができる。複数のコイルを全体で移動させることができ、又は、所望の磁界を各々発生させるためにグループで励起されたカソード及び個々のコイルの合計領域の後ろに多くの数のコイルをマトリックス状に設けることができる。これに関連して、可動部分を有利なことに回避させることができる。
本発明の方法及び装置の特に好ましい変形は特許請求の範囲及び詳細な説明に更に見つけ出すことができる。
本発明を、以下に実施例及び図面を参照して詳細に説明する。
HIPIMS電源を有するマグネトロンスパッタリングプラントの基本設計を示すWO2007/115819の図1である。 図1の装置及び本発明において使用可能なHIPIMS電源の電力のインパルスシーケンスを表す。 本発明の装置を説明するための概略図である。 本発明の装置を説明するための概略図である。 本発明の装置を説明するための概略図である。 本発明の装置を説明するための概略図である。 本発明の装置の代替実施例を説明するための概略図である。 本発明の装置の代替実施例を説明するための概略図である。 本発明に応じた装置の更なる可能な実施例を説明するための更なる概略図である。 本発明のコーティング装置において使用可能なHIPIMS電源の設計を説明するためのブロック回路図である。 個々のカソードに印加されるパルスの可能なタイミングを示す図である。 本発明に応じた装置の永久磁石の形状の斜視図及び平面図である。 本発明の更なる実施例の概略図である。 図3A〜3Dの装置(及び図4A、図4B及び図5の装置)での使用に適した電磁コイルを示す概略図である。 図9の電磁変形での使用に適した電磁コイルを示す概略図である。
図1を参照すると、真空コーティング装置10は、複数の基板12の前処理及びコーティングのために示されている。その装置は、この例では対向して配置された2つのカソード16を有する金属の真空チャンバ14から構成され、チャンバで気相中に存在する材料のイオン及び/又は各カソード又は複数のカソードを形成している材料のイオンを生成する目的のために、カソード16にはそれら自身のHIPIMS電源18が各々備えられている(図ではそのうちの1つだけが示されている)。基板(ワークピース)12は電気モータ24によって矢印22の方向に回転可能なテーブル形状の基板キャリア20上に搭載されている。電気モータ24は基板キャリアに接続されているシャフト26を駆動する。シャフト26はそれ自体が周知の密封及び絶縁方法で、チャンバ14の底部でフィードスルー28を通過する。これは、基板バイアス電源32の端子30が基板キャリア20にライン27を介して接続されることを可能にする。この基板バイアス電圧源32は、バイアス電源(Bias Power Supply)の省略形の文字BPSでここでは特定されている。垂直コラム29に搭載されている基板12は、スイッチ34が閉じられたときバイアス電圧源32の端子30に存在する電圧に接続される。
この例では、装置10の金属ハウジング14はアース36に接続され、これは同時に装置の正端子である。また、バイアス電圧源32の正端子38と同様にHIPIMS電源18の正端子はハウジング14、及びアース36に接続されている。
真空チャンバの上部には(この位置は重要ではないが)、処理チャンバ14を排気する目的で真空システムにバルブ42、更にライン44を介して接続されている接続スタブ40がある。真空システムは、図示されていないが、この分野で知られている。真空チャンバ14内に1つ以上の適切なガスの供給を可能にする更なるライン50は、同様に、バルブ48及び接続スタブ46を介して真空チャンバの上部に接続されている。例えば、アルゴンのような不活性ガスは、真空チャンバに、反応性スパッタ法により窒化物又は炭素コーティング又は窒化炭素コーティングの蒸着のために窒素又はアセチレン等のガスと共に導入することができる。接続部46,48,50と同様の別個の接続部を望むならば、異なるガスのために備えることができる。
一般的に記載された種類の真空コーティング装置は、従来技術として知られており、頻繁に2つ以上のカソード16を装備している。例えば、真空コーティング装置は、会社ハウザーテクノコーティング(Hauzer Techno Coating)BVから入手可能であり、チャンバ10は、それぞれ1つ、2つ又は3つのマグネトロンカソード16を各々持つ外側に開く2つのドアを有する断面において一般的に八角形のデザインを有する。それらのカソードは同じ材料で構成することができるが、通常、異なる材料で構成することができ、それによってコーティングは12等の基板又は物品上の層に異なる材料から構築することができる。
典型的な真空コーティング装置は、図1の概略図に示されていない暗視野シールド、基板12の予備加熱用の加熱装置、時には多様な形態で電子ビーム源又はプラズマ源等の更なる複数の装置を含む。更に、真空コーティング装置内にマグネトロンスパッタリングカソードに加えて、アークカソードを備えることができる。
装置を使用する場合には、真空チャンバ14内に初期に存在する空気は、ライン44、バルブ42及びライン40を介して真空ポンプシステムによって排気され、例えばアルゴン等の不活性ガス及び/又は活性ガスはライン50、ライン48、接続スタブ46を介してチャンバ内に流入する。従って、チャンバ内に初期に存在する空気はそこから除去され、真空チャンバ14は不活性ガス及び/又は反応性ガスで流される。これと同時に、又はこの後に、加熱装置(図示しない)は、基板を予熱するため、また物品12に存在する任意の揮発性ガス又は化合物を追い出すために動作させることができる。
チャンバに導入される不活性ガスは、例えば、宇宙放射線の結果として、ある程度必ずイオン化される。これは、電子及び不活性ガスイオン、例えば、アルゴンイオンに分割される。アルゴンイオンはカソードに引き出され、そこでターゲットの材料、すなわちカソードの材料と衝突し、それによってカソード材料の原子がノックアウトされ、二次電子が生成される。磁石システム(図示しないが、それ自体よく知られている)はカソードの各々と関連付けされ、通常、カソードの表面上に広がるクローズド(閉)ループの形状の磁気トンネルを生成する。クローズドループとして存在するこの磁気トンネルは、クローズドループの周りの軌道を移動し、衝突によって更にイオン化を引き起こすことを電子に強制する。よって、それら二次電子は、更なる不活性ガスイオン及びカソード16の材料のイオンの生成に順につながるチャンバのガス雰囲気の更なるイオン化を招来する。これらのイオンは適したレベル、例えば、−700〜 −1200Vで基板バイアス電圧によって物品12に引き寄らせることができ、十分なエネルギーで物品を打たせ、物品の表面をエッチングさせることができる。
エッチング処理が行われる直ぐに、コーティングモードに切り替わることができ、コーティングモードは、カソード用の適した電源で、基板キャリア上で回転するワークピース12によって占有されている空間に移動するカソード材料の原子及びイオンのフラックスに導く。そして、ワークピース又は基板12は、カソードの材料でコーティングされる。アセチレン等の反応性ガスが真空チャンバ内に存在する場合には、対応するコーティングが基板上に形成される。例えば、カソードがTiからなる場合には、アセチレン(C22)はC原子とH原子に分割され、TiCのコーティングがワークピース上に生じる。水素は、部分的にコーティング上に付着され、真空チャンバから真空システムを介して部分的に除去される。基板キャリア20上の基板12に向かう方向におけるイオンの移動は、基板ホルダ20及びそれにより基板に印加されている負のバイアスによってもたらされる。陰極16の他の非イオン化材料の原子は十分な運動エネルギーを受け取り、それによりカソード16の前の空間に入り、物品12上にコーティングを形成する。基板バイアスの結果としては、同様に、不活性ガスイオンは基板によって、すなわちワークピースによって引き寄せられ、コーティングの密度を増加させることに役立つ。それによって、基材に印加されているバイアス電圧がカソードの表面からノックアウトされ、カソード16の前方でプラズマ内に形成するカソード材料のイオンを引き付けさせていることが理解され得る。
スパッタリング処理は、様々な実施例ではよく知られている。カソード16で一定の負電圧を用いて、基板ホルダで一定の負のバイアス電圧を用いて実施されるものがある。これは、DCマグネトロンスパッタリング法として記載されている。同様に、パルスDCスパッタリングは、カソード電源の少なくとも1つがパルスモードで動作されることが知られている。加えて、基板キャリア用のバイアス電圧源は、同様に、パルスモードで動作させることができる。これは特に、半絶縁性材料のカソードの利点であり得る。
この種のDCマグネトロンスパッタ法では、各カソード16で消費される電力は16〜20kWの間にすることができる。
最近では、しかしながら、カソードには一定のDC電流が供給されるのではなく、はるかに高い電力が用いられ、しかしながら、それは比較的短いインパルスに適用されるだけである。HIPIMS電源18からの例えば、図2に示されたような電力インパルスは10μsの時間分と、5000Hzのパルス繰り返し周波数に対応した200μsのパルス繰り返し時間、すなわち190μsの連続的パルス間の間隔とで生成することができる。付けられている値は、例として与えられ、広い範囲で変化させることができる。例えば、10μsと3msとの間の範囲のパルス期間、また、20μsと6msとの間のパルス間のパルス間隔で動作することができる。非常に高い電力がカソードに印加される時間が制限されるように、DCモードでの通常のマグネトロンスパッタリング時の電力レベルに対応する適度なレベルに平均電力を維持することができる。しかしながら、カソード又は複数のカソードへの高電力インパルスの印加により異なる動作モードで動作することが判明しており、そのモードでは金属蒸気の非常に高度のイオン化が生じ、カソード又は複数のカソードから始まり、このイオン化の程度は10%と100%までもの間の範囲であることができる。この高度のイオン化の結果として、より多くのイオンが基板によって引き寄せられ、より密度の高いコーティング及びトレンチ充填につながる、より高い速度でそこに到着する。
この電力が電力ピークに集中しているという事実は、これらの電力ピーク時の基板用バイアス電源に流れる比較的高い電流につながる。電流の巻き取り(take-up)は、通常のバイアス電源によって実現させることができない。
この困難を克服するために、追加の電圧源60がWO2007/115819に示された解決手段に応じて備えられ、それは本明細書で図1に示されている。この電圧源60は、最も簡単には普通のバイアス電圧源によって実際には所望の出力電圧に対応する電圧に充電されたキャパシタによって実現される。電力がカソード16にHIPIMS電源18によって供給されると、上述されたように、これはカソード16からのイオンから主になり、基板12に向けられているフラックス材料をもたらす。このイオンフラックスの増加は、基板ホルダ20において、またライン27を介して、例えば、約40アンペアまでの電流の増加を意味する。通常のバイアス電圧源32は、HIPIMS動作に代えてDC動作用に設計されている場合に、そのような高いピーク電流を供給することができない。しかしながら、カソード電源18の個々の高出力インパルス間の休止中にバイアス電源により充電されるキャパシタ62は、狭い範囲内の基板ホルダ20で所望のバイアス電圧を維持し、そのキャパシタの小放電を発生させるだけに必要な電流を供給することが可能である。このように、基板バイアス電圧は、少なくとも実質的に一定のままである。
例えば、放電はコーティング処理中に与えられている、例えば、−50Vのバイアス電圧が例えば−40Vまで低下するように行うことができる
基板キャリア及び基板のバイアス電圧が例えば、多少−700V以下から−1200Vまでの実質的に高い値にあるエッチング処理中に更に望ましくない電圧降下が発生する可能性があることが指摘されるべきである。
よって、図1に示された形態でのバイアス電源電圧32は基本的にHIPIMSマグネトロンスパッタリング処理を可能にすることができる。
また、同じ完全性のために、バイアス電圧源32にはアーク保護機能が備えられることができることが指摘されるべきである。例えば、64の如き検出器はライン32に流れる電流を検出するために提供することができ、半導体スイッチ34を作動させるために使用することができ、アーク発生の場合には、順番に、スイッチ34を開き、基板ホルダ20又は基板キャリアでバイアス電源を遮断し、これによってアークを消滅させる。検出器66’は、ここでは電圧検出器として実現されている検出器66の代替位置を示している。更なる変更及び実施例は、WO2007/115819で説明されている。
本発明は、エッチング処理を改善することに関する。
図3Aは、図1の右側のカソード16として使用され得るエッチングカソードの平面をアウトライン100 で概略図で示している。また、カソード16の表面の前方にトンネル状の磁界の生成に作用する複数の永久磁石102、104からなる装置101が備えられている。装置101は、トンネル状の磁界がカソードの表面の部分106の前方、すなわちそこに示された長方形のカソードの左側の前方にだけ発生されるように設計されている。この目的のために、永久磁石がカソード16の後方に、すなわち図1における右手のカソード16の右側に配置されている。装置は、図示されていない適切なキャリアプレートに又は図示されていない適切なキャリアフレームに搭載されている複数の永久磁石102、104からなり、カソードの長手軸117に沿って矢印115の方向にリニアに可動である。このように、また、装置は、トンネル状の磁界はカソード16の表面の更なる部分108、110、112の前方に作用する図3B、3C、3Dに従ってカソード16に関して更なる位置を採用することができる。
上述されたように、装置101は、カソード16の後側の後方に配置されている永久磁石102、104からなり、装置101はトンネル上の磁界がカソードの前方の異なる部分106、108、110、112で作用することを可能にするために、矢印方向151にカソード16に関連してリニアに移動可能である。これに関連して、装置は、図3A〜3Dに示された位置の各々に存在するが、長手軸117に沿って往復して連続的に移動可能にされており、それによって部分106、108、110、112を連続的に横断する。
この実施例では、カソード16は長方形であり、その長方形の長手辺118、120に平行な中心長手軸117を有し、装置101は中心長手軸117に平行にリニアに移動可能であり、少なくとも2つの位置(図3A〜3Dでは4つの位置)でアクティブになる。
装置101は、カソード16の後側に隣接してN極又はS極が各々配置されている永久磁石102のリング状の配列で特に構成されている。ここで、永久磁石102は、図3A〜3Dの図面の平面でN極を有しているものとし、円として示されている。永久磁石102は棒磁石によって形成することができ、そのS極は図面の面の後方に装置されている。この例では、複数の追加の棒磁石104が永久磁石102のリング状の配列より内側に装置され、永久磁石102のリンク状の配列の極性とは反対の極性を有する。すなわち、それらはこの例では磁石102のリングのN極の平面においてS極で実施され、それは十字を有する円として示されている。また、永久磁石104は棒磁石によって形成することができ、そのN極は図面の面の後方に装置されている。永久磁石は棒磁石のように実行される必要はない。例えば、図8A及び8Bに概略的に示されたように、磁石102は、図8Aの上方にそのN極側を有し、図8Aの下方にそのS極側を有するリング磁石102’の表面領域によって形成され得る。また、磁石104は、図8A及び8Bにリニア磁石104’によって形成され得る。リニア磁石104’のS極側は図8Aの上方にあり、N極側は図8Aの下方にあり、各々は文字N及びSによって示されている。また、リング状の配列102及びリニアな配列104を形成するために例えば、正方形断面の個別の棒磁石を互いに並んで直接装置することができる。全ての変形例においては、N極及びS極をも交換することができる。その2つのケースでは、カソード16の表面の各々の部分106、108、110、112の前方に必要なトンネル状の磁界を形成する。
これを達成する1つの方法は、図9の左側に示されており、図8A及び8Bの装置すなわち、リング磁石102’及びリニア磁石104’は、ステッピングモータ122によって二重矢印126の方向に回転させることができるねじ付きスピンドル120上の再循環ボールナット(図示せず)を介して取り付けられており、位置106から位置112まで更なる位置108及び110を介してスピンドルに沿って二重矢印124の方向に上下にリング磁石及びリニア磁石を移動する。移動の2方向はステッピングモータ122への駆動電流の極性を変えることによって得られる。2つの磁石102’及び104’はユニットとして移動され、ガイド(図示せず)は磁石102’及び104'の磁極を確かにするために備えられ、図9に示されていない関連付けされたカソードの後面に平行に保持されるが、磁石102’及び104'の前方に位置され、図9の右側に示された磁石装置のそれに対応する領域を有することが理解される。
図9の右側に示された磁石102”及び104”は、図8A及び8B並びに図9の右側に示された磁石102’及び104'と同じ一般的な形状を有しているが、90°回動し、カソードの後側の全領域をカバーするように広がり、そのカソードがコーティングのために用いられ得るようにカソードの全表面上にトンネル状の磁界を発生させることができる。そのコンセプトは2つの磁石装置、すなわち一対の磁石102’、104’及び一対の磁石102”、104”を互換的に搭載することであり、それにより磁石対102’、104’を前処理又はエッチング作業のために106、108、110及び112のような異なる位置で使用することができ、コーティングが同じHIPIMS電源を使用して同じカソードから行うことができるように磁石対102”、104”によって置き換えることができる。磁石対102’、104’及び102”、104”は互いに完全に分離することができ、真空コーティング装置の使用中に、関連するカソードの後方にある位置に単に移動させることができ、又はそれらは2つの磁石対間で自動的に交換するために一緒に結合することができる。
これを行う1つの方法は、スピンドル120をより長く作成し、また、更なる再循環ボールナットを介して同一のスピンドルに大きな磁石対102”、104”を結合することである。適切な空間が磁石対102’、104'及び磁石対102”、104”の間に設けられている場合には、1つの磁石対だけが任意の時に使用中にあることを確実にすることができる。
しかしながら、上述のように2つの磁石対の結合された配置又は2つの磁石対用の自律的なドライブを有する非結合の配置では、2つの磁石対をカソードの後方の位置に自動的にもたらすことができる多くの異なる方法がある。
なお、本出願に記載された全ての異なる実施例は、望むように平衡型又は不平衡型マグネトロンを実現することができる。
また、本実施例では、他の実施例と同様に、コーティング作業に続いてカソードに対して同じHIPIMS電源を用いて、また通常、磁石対102’、104'を用いて再度更なるエッチング又は高密度化作業を実行することができ、より大きな磁石対102”、104”を用いて高密度化作業を実行することもできる。
一般的に言えば、エッチング又は前処理は異なる位置において、通常、−700V〜−1200V(それらの値は例示であって非制限的としてみなされるべきである)の範囲内の基板バイアスで磁石対102’、104'を用いて実行される。コーティングは、一般に、より大きな磁石対102”、104”及びカソードの全領域を用いて、通常、0V〜−180V(再度、それらの値は例示であって非制限的としてみなされるべきである)の範囲内の低基板バイアスを用いて実施される。高密度化は、一般的には、磁石対102’、104'又は102”、104”、また通常、−200V〜−400V(再度、それらの値は例示であって非制限的としてみなされるべきである)の範囲内の基板バイアスをを用いて実行される。
前処理、エッチング、コーティング及び高密度化処理のこの簡単な説明は、本明細書で与えられた全ての実施例に適用されると理解される。
図5に示されている他の実施例によれば、リング状の配列は、円形(又は楕円形)であり、リング状の配列の内側に配置された永久磁石104が中央に配置されている。また、リング状の配列より内側に配置された追加の永久磁石104が1つ以上の同心円(又は複数の楕円リング)に設けられている配置が考えられる。
永久磁石102のリング状の配列が少なくとも実質的に長方形又は正方形であり、追加の永久磁石104が図3A〜3Dに示されたように、リング状の配列より内側にリニアに(又は図示しないが、容易に理解される複数の列で)備えられている場合に特に好ましい。
また、装置101は、永久磁石102及び104が個々の電磁石又はコイルによって書き換えられるように実現されても良く、図3A〜3D及び図5はそのような実施例のために同じように適用される。上記の記載は、永久磁石102、104に代えてコイルの使用のために制限なく適用される。コイルは磁界強度が励磁電流を制御することによって直ちに変化され得るという追加の利点を有する。
複数のコイルのリング状の配列を使用する場合には、同じ設計であるならば、励磁電流の方向に応じてカソード16の後側に隣接してN極又はS極を有することで複数のコイルを各々実現することができる。リング状の配列より内側の追加のコイルは、励起電流の方向を選択することによってカソード16の後側に隣接してS極又はN極を有するように実現することができる。
図4A及び4Bに応じた特に好ましい実施例において、装置201は、マトリックス状に配置された複数の固定電磁石又はコイル202、204からなる。
これらのコイル202、204は、コイル202、204を移動させることなく、トンネル状の磁界が図3A〜3Dに示された如く、カソード16の個々の部分又はセクション106、108、110及び112で発生するようにグループ単位に選択され得る。各々のトンネル状の磁界を発生させるために必要とされてそれらのコイル202及び204だけが選択される。個々のコイルの励磁電流の方向は適切なスイッチ(図示せず)によって選択され、それによって各々所望の極性が図3A〜3Dに応じて生じる。
これは、図4Aを考慮することによって容易に理解することができる。本実施例では、カソードの全領域は任意の時点でアクティブであるワークピースをコーティングするための同じカソードを利用することができる。例えば、図4Aに従って各部106、108、110及び112で交互又は同時に4つのトンネル状の磁界を生成することができ、又は図4Bに示されたように、トンネル状の磁界がカソード16の全体正面側の前方に存在するように複数のコイルを非常に励磁させることができる。単に完全性のために、簡単な電磁石は、斜視図で図10Aに示されており、強磁性のコア220とそのコアの周りに巻かれた励磁コイル222とを含む。その設計は、そのコイルを介して流れる電流の方向(及びコア220の周りのコイルの巻き方向)に応じて、電磁石の一端がN極に、他端がS極であるようにされる。電磁石の軸224は、関連付けされたカソードの面に対して垂直に配置されている。
図10Bは、電磁石が図9の永久磁石の設計と同様に、リングコア及びリニアコアで実現できることを示している。個別のコイル222'及び222”は、リングコアとリニアコアの各々について必要とされる。
必要とされるコイルの切り替えは、スイッチ、特に半導体スイッチを用いて行うことができる。
図1の実施例において、示された装置の右手側のカソード16はエッチング処理のために使用され、図2に示されたものと同じパルスシーケンスで、しかしながら、例えば、(−700〜−1200V)のような高い値でエッチング処理のために選択されるバイアス電圧で動作される。
カソード16の個々の部分106、108、110及び112はカソード16全体より実質的に小さい表面を各々有するので、全カソード16の前方に比べて個々の部分106、108、110及び112において実質的に高いピーク電流密度を達成することができる。
エッチングが個々の部分106、108、110及び112によって行われる場合には、総カソードはHIPIMS電源に接続される。それは、その電力がそこに大きく印加されるだけであること、すなわちエッチング処理に適して生成されたエネルギー豊富なイオンが存在することを、各々のアクティブ部分106、108、110、112の前方に局所的なトンネル状の磁界が確かにするためである。
コーティングカソードとエッチングカソードは、任意の所望の材料から構成することができる。単に例として、コーティングカソードはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、タングステン、クロム、タンタル、又はそれらの合金からなり、場合により、ニオブ(niobium)又はボリウム(borium)などの追加元素の少量の添加物、また、Sc、Y、La又はCe等のレアアースの少量添加を伴う。また、炭素、例えば、グラファイトのカソード16を考慮することができる。反応性ガスとして、ここではとりわけ窒素又はアセチレン等のガスを使用することができる。
ネオン、アルゴン、クリプトン、又はゼノン等の不活性ガスがエッチング処理のために使用され、クロム、バナジウム、チタン、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ又はタンタルのカソードはエッチング処理のために提供されることが特に好ましく、すなわちエッチングカソード16A〜16Dはこれらの元素(すなわち、Cr,V,Ti,Zr,Mo,W,Nb,Ta)又は望まれるならば他の元素又は合金からなることができる。
エッチング処理は、通常、10-5〜10-1mbarの範囲内、例えば、10-2ミリバールのアルゴン圧で実行される。
図6から分かるように、HIPIMS電源は、通常、DC部84と、所望の又はプリセットされた周波数で図2に示されたようにコーティングカソード用のDC部84の出力電力から電力インパルスを発生するスイッチング部86とからなる。また、電力インパルスを一定のDC電圧に重畳することができる。これは、パルス間の期間中に、チャンバ内のイオン化、又はある程度のチャンバ内のイオン化を維持することができ、イオン化を強化するためにより効果的に動作することを可能にすることである。
本発明の実施例によれば、エッチングカソード16及び更なるコーティングカソード16は長さ100cm×幅17cm、すなわち1700cm2の領域を有する長方形とすることができる。この種類のコーティングカソードは、通常、HIPIMSモードにおいて600Aのピーク電流を有する360kwで動作される。これは、約1700cm2の表面で、cm2当たり約212Wの電力密度及び約0.35A/cm2の電流密度という結果となる。エッチングが部分106、108、110及び112から開始してエッチングカソード毎に行われる場合に、425cm2の領域の結果となり、これは、同じ電源に対して、約4倍の表面電力又は電力密度、すなわち848W/cm2及びそれに応じてより高い電流密度を示す。
また、コーティング装置又はHIPIMS電源は他の方法で設計されても良い。例えば、HIPIMS電源18がプリセット周波数を有する電力インパルス、すなわちより高い周波数を有する電力インパルスに加えて少なくとも追加のパルスを送出するようにエッチングモードで動作させることができるべくスイッチング部86を設計又は制御することができる。これらの電力パルスは、図7に従ってエッチングカソードの各々のアクティブな部分106、108、110又は112へ送出される。パルス毎に隣接する短い細線によって示されたように、パルスの周波数がエッチングのために増加される場合にはパルスを狭くすることができる。図3及び図7に示された値は単に例として示され、決して本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
本発明の基本コンセプトは、このように平板マグネトロンの長手軸に沿って中央磁極を有する長方形又は円形の永久磁石の小さなマトリックスを上下移動させることにある。
これは絶対的に低いピーク電力及び電流で局所的な高出力放電を可能にする。また、カソードの表面全体がアクティブである。また、これは物質の新たな蒸着を防止することができる。
主な利点は以下の通りである。
1)HIPIMSエッチングは1000W/cm2を越えた出力密度で行われる。この場合に、常にこの値以下で作業することができる。例えば、本出願人が作り出すフレキシコート(Flexicoat)850のカソードでは、磁石装置における750cm2の表面にて、密度の高いプラズマが150cm2の領域(すなわち、カソードの全領域のほぼ1/5の各々の部分)に生成される(なお、この領域のサイズは異なって選択することが可能である)。カソードの表面上の平均電力密度は、時間平均で見たときに、約200W/cm2(100W/cm2 /5)である。
2)絶対的に低いピーク電力及びピーク電流を本発明によって達成することができ、それはより高い密度での放電に有利である。例えば、より高い濃度の全領域のプラズマのために、750cm2及び750kWのピーク電力に対して1000Aの放電電流が必要とされる。新たな実施例では、150kWのピーク電力及び200Aの放電電流が必要とされる。
3)電源装置に対する要求は低い。例えば、エッチング中の750cm2放電が300〜400Aのピークバイアス電流を要求することができる。これは240〜320kWの800Vバイアス電圧でバイアス装置のピーク電力に対応する。新しい設計では60〜80Aのピークバイアス電流を達成することができる。これは800Vで48〜64kWのピーク電力に対応する。これは、おそらくアークで小さい有効エネルギーの結果として、望ましくないアーク放電の取り扱いを実質的に容易にし、アーク放電に起因する損傷の危険性を実質的に減少させる。
4)対象、すなわちカソードの全領域の腐食(エロージョン)を達成することができる。
5)また、おそらくその構成は絶縁材料、例えば、Al23,AIN,SiNの反応性蒸着のために使用することができる。

Claims (24)

  1. 真空チャンバ(14)内における物品の前処理及び/又はコーティングのための装置(10)であって、
    前記真空チャンバは内部に配置された少なくとも1つのカソード(16)と、少なくとも1つのHIPIMS電源(18)と、前記カソードの表面の前方にトンネル状の磁界を生成する磁界生成装置と、を有し、
    前記磁界生成装置(101;201)は、前記カソード(16)の表面の部分(106、108、110、112)の前方に前記トンネル状の磁界を生成するように設計され、
    前記磁界生成装置は、前記カソード(16)に対して移動可能、又は前記カソード(16)の表面の少なくとも1つの更なる部分(106、108、110、112)の前方に作用するように前記磁界を生成するために活性化可能であることを特徴とする装置(10)。
  2. 前記磁界生成装置(101)は前記カソード(16)の後側の後方に配置されている複数の永久磁石(102、104)からなり、
    前記磁界生成装置(101)は前記トンネル状の磁界を異なる前記部分(106、108、110、112)で前記カソードの前方に作用させるためにカソードに関して移動可能であること特徴とする請求項1記載の装置(10)。
  3. 前記カソード(16)は中心長手軸(117)を有する長方形であり、前記中止長手軸は前記長方形の長手辺(118、120)に平行であり、前記磁界生成装置(101)は前記中心長手軸に対して平行にしてリニアに移動可能であり、前記部分の各々の前記磁界の生成のために少なくとも2つの位置でアクティブであることを特徴とする請求項1又は2記載の装置(10)。
  4. 前記磁界生成装置(101)は、前記カソード(16)の後側に隣接してN極又はS極が配置された永久磁石(102)のリング状の配列からなり、追加の永久磁石(104)又は複数の永久磁石(104)が前記リング状の配列より内側に配置され、前記カソード(16)の後側に隣接した前記追加の磁石(104)又は前記複数の追加の永久磁石(104)の極性は前記リング状の配列の永久磁石(102)の極性とは反対であり、すなわち各々S極又はN極で行われることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の装置(10)。
  5. 前記リング状の配列は円形又は楕円形であり、前記リング状の配列より内側に配置された前記永久磁石は中心部に配置され、又は前記リング状の配列より内側に配置された前記追加の永久磁石(104)は1以上の同心円又は楕円のリングにて配置されていること特徴とする請求項4記載の装置(10)。
  6. 前記リング状の配列は少なくとも長方形又は正方形であり、前記追加の永久磁石はリニアに又は前記リング状の配列より内側に複数の列で備えられていること特徴とする請求項4記載の装置(10)。
  7. 前記磁界を生成する前記磁界生成装置(201)は、複数の電磁石又はコイル(202、204)からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の装置(10)。
  8. 前記磁界を生成する前記磁界生成装置(201)は、励磁電流の方向に従って、前記カソード(16)の後側に隣接してN極で又はS極でリング状の配列で各々が配置された複数のコイル(202)からなり、追加のコイル(204)又は複数の追加のコイル(204)が前記リング状の配列より内側に配置され、前記追加のコイル(204)又は前記複数の追加のコイル(204)の励磁電流の方向は、前記カソード(16)の後側に隣接して前記追加のコイル(204)又は前記複数の追加のコイルの極性が前記コイル(202)の前記リング状の配列の極性とは反対であり、すなわち、各々S極又はN極で行われるように選択され、又は選択可能にされていることを特徴とする請求項7記載の装置(10)。
  9. 前記リング状の配列は円形又は楕円形であり、前記リング状の配列より内側に備えられた前記コイル(204)は中心部に配置され、又は前記リング状の配列より内側に配置された前記複数の追加のコイル(204)は1以上の同心円又は楕円のリングにて配置されていること特徴とする請求項8記載の装置(10)。
  10. 前記リング状の配列は少なくとも長方形又は正方形であり、前記複数の追加のコイル(204)はリニアに又は前記リング状の配列より内側に複数の列で備えられていること特徴とする請求項1記載の装置(10)。
  11. 前記磁界生成装置(201)は、マトリックス状に配置されかつ固定されている複数の電磁石又はコイル(202,204)を含むことを特徴とする請求項1記載の装置(10)。
  12. マトリックス状に配置された前記複数のコイル(202、204)は、前記カソード(16)の後側に隣接してN極又はS極のリング状の配列を生成するためにグループ単位で励磁可能であり、前記リング状の配列より内側の前記追加のコイル(204)又は前記複数の追加のコイル(204)は、前記カソードの後側に隣接して反対の極性を生成するために励磁可能であり、それによって、前記トンネル状の磁界が前記グループと関連付けられた前記カソード(16)の部分(106、108、110、112)の前方に生成され、
    マトリックス状に配置された前記複数のコイル(202、204)の少なくとも1つの異なって選択された更なるグループが、前記カソード(16)の少なくとも1つの更なる部分(106、108、110、112)の前方に前記トンネル状の磁界を生成するために励磁可能であることを特徴とする請求項11記載の装置(10)。
  13. 前記複数のコイルの各々を所望のシーケンス及び所望の極性で活性化させるために複数のスイッチが備えられていることを特徴とする請求項12記載の装置(10)。
  14. 前記複数のスイッチは半導体スイッチであることを特徴とする請求項13記載の装置(10)。
  15. 前記カソード及び/又は更なるカソード(16)は、前記磁界を生成する前記磁界生成装置(101;201)又は追加の磁界生成装置(101;201)を用いて反応性コーティングのために利用可能であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1記載の装置(10)。
  16. 前記磁界の強度及び/又は方向の制御のために前記コイルの電流を制御する装置が備えられていることを特徴とする請求項7乃至15のいずれか1記載の装置(10)。
  17. コーティング装置の真空チャンバ(14)内に配置される物品の前処理又はエッチングのための方法であって、
    前記真空チャンバには内部に配置された少なくとも1つのカソード(16)と、少なくともHIPIMS電源(18)とが備えられ、
    前記カソード(16)には磁界を生成する磁界生成装置(101;201)が備えられ、前記磁界生成装置は前記カソード(16)の表面の少なくとも選択された部分(106、108、110、112)にだけに、前記カソード(16)の表面に垂直な成分を有する磁力線を生成し、前記磁界生成装置(101;201)は前記磁界を前記カソード(16)の表面の少なくとも1つの更なる部分(106、108、110、112)に作用させるために前記カソード(16)に対して移動され、又は選択的に活性化されることを特徴とする方法。
  18. 前記前処理又は前記エッチングのために用いられる同一の前記カソードが前記物品のコーティングのために用いられ、前記物品の前記コーティングは前記カソードだけの動作によって、又は任意にかつ追加的に同一の前記真空チャンバ内に更なるカソードの動作によって行われることを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 前記物品の前記前処理又はエッチングのために用いられる同一の前記カソードは蒸着コーティングの更なるエッチング又は高密度化処理のために用いられることを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 前記磁界生成装置(101)は、前記カソードの後側の後方に配置されている永久磁石(102、104)からなり、前記トンネル状の磁界を前記カソードの前方における異なる部分(106、108、110、112)に作用させるために前記カソード(16)について移動されることを特徴とする請求項17乃至19のいずれか1記載の方法。
  21. 前記カソードは中心長手軸(115)を有する長方形であり、前記中心長手軸(115)は前記長方形の長手辺(118、120)に平行であり、前記磁界を生成する前記磁界生成装置(101)は前記中心長手軸に平行にしてリニアに移動可能であり、前記カソードの個々の部分の前方における少なくとも2つの位置に作用することを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 前記カソード又は各カソードの前方に前記磁界を生成する前記磁界生成装置(201)は、前記カソードの選択された部分の前又は前記カソード全体の前方に磁界を生成するために異なるグループ毎に励磁される複数の電磁石又はコイル(202、204)からなることを特徴とする請求項17又は18記載の方法。
  23. 複数のスイッチ、特に複数の半導体スイッチが所望のグループ単位で及び/又は所望の極性で前記コイル(202,204)各々を励磁するために作動されることを特徴とする請求項22記載の方法。
  24. 前記カソード(16)及び/又は複数の更なるカソード(16)が前記磁界を生成する前記磁界生成装置(101;201)又は更なる磁界生成装置(101;201)を用いて反応性コーティングのために使用されることを特徴とする請求項17乃至23のいずれか1記載の方法。
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