JP2014521065A - インジケータ装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、化学薬剤及び生物学的薬剤の存在、濃度、及び有効性を示すための試験装置を提供する。当該試験装置は、標的薬剤と相互作用して、当該薬剤の存在、濃度、及び有効性を示す検出可能な信号を発生する。
Description
多くのプロセス及びシステムは、所望の結果を達成するために、化学薬剤又は生物学的薬剤の選択的使用を利用している。多くの場合、薬剤が意図されるように機能したかどうかを目視から特定することは、困難であるか又は不可能である。結果として、当該薬剤が存在し、意図されるように機能していたことの証拠を提供するために、多くの場合、試験装置、すなわちインジケータが用いられる。化学薬剤又は生物学的薬剤の存在を試験する一般的な一方法は、検出可能な信号を提供するような方式において標的薬剤の存在下で反応する試験装置を使用することである。
理想的な試験装置は、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在下において陽性信号を提供し、全ての他の薬剤の存在下又は薬剤が全く存在しない場合、陰性信号を提供するか又は信号を発しない。理想的には、陽性信号と陰性信号との間の違いは、容易に識別可能であるべきである。
化学薬剤又は生物学的薬剤の検出が特に有用である一分野は、保健医療業界である。例えば、病院、医院、及び他の医療提供者は、感染の拡大を防ぐために、全ての医療機器が適切に洗浄され、消毒されていることを保証しなければならない。洗浄及び消毒は、患者から患者への疾病の伝染を防ぐために、再使用可能な医療装置にとって特に重要である。当業界における一般的な方法は、最初に医療機器から残留物を洗浄し、次いで当該機器を消毒する、二段階プロセスを用いることである。洗浄工程の後に機器に残留物が残っている場合、消毒工程は効果がないことになる。洗浄工程は、一般的に、特別に構成された医療機器洗浄機の使用を伴う。本明細書において使用される場合、医療機器洗浄機(洗浄機、又は機器洗浄機)とは、使用後に医療機器を洗浄及び/又は消毒するための、当技術分野において公知の装置、機械、又はプロセスを意味する。そのような医療機器洗浄機としては、これらに限定されるわけではないが、特別に適合された市販の皿洗い機及び超音波洗浄システムが挙げられる。典型的には、血液及び他の組織に見出されるような、汚れ様物質(例えば、タンパク質、セルロース、脂肪、デンプン、又は糖など)を分解するために、医療機器洗浄機において特別な洗剤が使用される。一般的に、医療機器洗浄機用洗剤としては、酵素ベースの溶液、高pH溶液、又はそれらの組み合わせが挙げられる。機器洗浄機は、一般的に、医療機器の洗浄を促進するために高圧水噴射及び高温を備える。典型的な構成において、当該洗浄機は、1つ又は複数のプログラム可能なサイクルを含み、各洗浄サイクルは、洗剤の組み合わせ、水温度の変更、及び水噴射を含む。当該洗浄機は、1つ又は複数の水リンス剤、酸性リンス剤、潤滑剤、及び加熱空気乾燥サイクルを含む。
医療機器洗浄機用洗剤は、典型的には、汚れた医療機器において見出される汚れ様物質を分解することによって機能する。汚れ様物質の分解は、医療機器からのそれらの放出を容易にする。これらの洗剤は、典型的には、加水分解剤として機能する。酵素ベースの溶液及び高pH溶液は、加水分解反応によって汚れ様物質を分解することができる溶液の例である。
酵素は、生物学的反応に触媒作用を及ぼすために使用されるタンパク質である。酵素は、基質と呼ばれる1種又は複数の分子を反応させて、生成物と呼ばれる1種又は複数の他の分子を形成することができる。1つのそのような酵素反応は、加水分解による基質の分解である。酵素は、生体細胞が適切に機能するために必要な多くのプロセスに触媒作用を及ぼすために必要である。酵素は、多くの形態を取ることができ、典型的には、所与の酵素は、単一の基質又は小クラスの基質ための触媒として機能することにおいてのみ効果的である。結果として、特定の基質の変換を監視することによって、特定の酵素を検出することができる。酵素は基質特異的であるため、酵素の試験は、結果として、特定の酵素以外の全ての酵素の存在下で陰性の指示を生じるであろう。この特性により、多くの酵素を含有する溶液において特定の酵素を検出することが可能となる。
酵素ベースの洗剤は、手術などの医療事象の後に機器に残存する汚れ様物質を分解するために使用される医療機器クリーナーにおいて使用される1つのタイプの洗剤である。酵素は、医療設備において典型的に見出される汚れ様物質を分解又は変質させるものが選択される。汚れ様物質を分解することで、汚れ様物質を、医療機器からより容易に放出されるようにする。例えば、アミラーゼ及びプロテアーゼは、動物の消化器系において、大きな分子(それぞれ、デンプン及びタンパク質)をより小さな分子へ分解し、消化しやくするために使用される酵素である。これら及び同様の酵素は、手術機器に見出されるデンプン、タンパク質、又は他の汚れ様物質を分解するために、医療機器洗浄機用洗剤において使用される。
高pH溶液、すなわち塩基性の溶液も、医療機器洗浄機用洗剤として使用される場合、効果的である。そのような溶液は、汚れ様物質におけるエステル又はアミドのカルボキシル基を攻撃するなどによって汚れ様物質の加水分解を促すヒドロキシルイオンを含有する。この方式では、汚れ様物質が2つ以上の部分へと分裂され、医療機器からの汚れ様物質の容易な放出が可能となる。さらに、いくつかの洗剤は、洗剤溶液中に汚れ様物質を溶解又は取り入れるのを補助することができる界面活性剤を利用する。
医療機器洗浄機用洗剤の洗浄機能の有効性を試験するための、当業界における標準的な方法は、PEREG GmbHによるTosi(登録商標)又はSteriTec Products,Inc.によるWash−Checks(商標)などの診断プレートを洗浄機に含ませることである。これらの診断プレートは、通常、手術機器を模倣するためにステンレス鋼で構築されており、手術設備に見出される汚れ様物質の特性を模倣する汚れ様物質が付着され、目視上清浄な診断プレートよって、洗浄サイクルが適切であることが示される。
診断プレートの使用は、少なくとも3つの問題を提示する。第一に、当該プレートは、洗剤が酵素又は高pH溶液などの適切な有効成分を含んでいたことを示すものを提供しない。プレートは目視検査に基づいて評価されるだけなので、目に見えない生物学的残留物が洗浄後にプレート上に残留している可能性がある。例えば、場合によっては、機器洗浄機における高圧噴射による作用が目に見える汚れ様物質は診断プレートから物理的に除去するが、目に見えない物質は後に残される。そのような場合、診断プレートは、洗剤中の有効成分が適切に機能しなかった場合であっても、機能したような印象を与える。第二に、診断プレートは、プレートが適切に洗浄されているという確証を提供しない。上記において説明されるように、当該プレートが目視上は清浄な状態で医療機器洗浄機から現れても、それは、洗剤の適切な濃度又は有効性以外の理由による場合があり得る。第三に、診断プレートは、ステンレス鋼で構築されているため、高コストである。診断プレートの高コストは、医療機器洗浄機を最小限に又は散発的にしか監視しない原因となり得、これは、洗浄後に目に見えない病原体が医療機器に残留することにつながり得るため、結果として疾病の拡大をもたらし得る。
他の先行技術のシステムでは、医療機器洗浄機以外の用途において酵素の存在を検出するために試験片を使用する。例えば、米国特許第4,563,421号(当該特許は、参照により本明細書に組み入れられる)は、標的酵素の存在を特定する方法について開示している。米国特許第4,563,421号の試験片は、顔料又は染料に化学的に結合したデンプンを使用しており、デンプン/染料複合体を試験片紙上で乾燥させている。酵素がデンプンと反応すると、デンプンが分解され、染料が試験片から放出されて、試験片において、視認できる色の変化が生じる。その結果、標的酵素の存在に対する陽性試験結果が、試験片の色の変化によって示される。
医療機器洗浄機での使用に適用する場合、米国特許第4,563,421号の欠点は、試験片が高圧水噴射又は超音波作用に晒された場合、誤った陽性結果を生じ得ることである。米国特許第4,563,421号のデンプン/染料複合体は、化学的に結合しているのではなく、乾燥させることにより試験片に物理的に固定されているだけであるため、当該デンプン/染料複合体は、医療機器洗浄機の通常の作動の間に試験片から物理的に除去され得、これが、誤った陽性試験結果を生じ得るので、本問題に対して効果のない解決策である。
他の分野では、酵素剤若しくは加水分解剤又は界面活性剤の存在、濃度、有効性の分析が必要とされる。本発明の試験装置は、酵素、加水分解剤、又は界面活性剤を使用して基質を分解する他の用途においても好適であろう。例えば、酵素は、食品生産の様々な局面において使用される。一例は、様々な食品製品におけるペプシンのタンパク質分解を生ずる切断である。一例において、ペプシンは、乳製品を消化して乳の乳凝又は凝固を生じさせ、これがチーズの生産において役立つ。ペプシンは、大豆又はゼラチンの加工など他の食品用途においても使用される。食品用途でのタンパク質分解酵素作用の他の例は、ラクターゼである。ラクターゼは、ラクトースをその構成糖であるガラクトース及びグルコースへと切断するグリコシド加水分解酵素である。ラクターゼは、ラクトース不含製品、特にミルク、を調製するために、又はアイスクリームの調製において、よりクリーム状のより甘い製品を作製するために、商業的に使用されている。多くの産業用途において使用されている他の酵素は、リパーゼである。リパーゼは、イソプロピルミリステート又はイソプロピルパルミテートなどのパーソナルケア成分の生産において、乳脂肪などの脂肪を分解して、いくつかのチーズ状のものに独特の風味を与えるために使用される。しかし、それらは、酵素剤、加水分解剤、又は界面活性剤の存在、濃度、及び有効性の分析が有用である分野の数少ない例である。
したがって、化学薬剤及び生物学的薬剤の存在、濃度、有効性を検出するための、改良された試験装置が必要とされている。
本発明は、化学薬剤又は生物学的薬剤の検出に関する。より詳細には、本発明は、酵素、加水分解剤、又は界面活性剤の存在及び/又は濃度を示す試験装置に関する。特定の一用途において、本発明は、医療機器を洗浄するために使用される洗剤の存在、濃度、及び/又は有効性を特定するために医療機器洗浄機において使用するための試験装置、すなわちインジケータ、に関するが、本発明は、医療機器洗浄機に限らず幅広い適用性を有する。
本発明の試験装置は、試験片の形態であり得、酵素、加水分解剤、又は界面活性剤の存在下において反応し、結果として試験装置に、そのような薬剤の存在、濃度、又は有効性を示す視認可能な色の変化を生じる。当該試験装置の反応性部分は、基質、例えば、タンパク質、デンプン、糖、セルロース、他の汚れ様物質、又は、そのような薬剤の存在下において(例えば加水分解反応などによって)反応する官能基を有する化合物などを含む。当該基質は、染料に化学的に結合しており、それにより、基質/染料化合物を形成する。当該基質/染料化合物も、担体マトリックスに化学的に結合しており、当該担体マトリックスも、試験装置を形成するために、二次担体マトリックス、例えばプラスチック片などに取り付けられ得る。
使用の一例では、1つ又は複数の試験装置が、医療機器洗浄機内に設置されて、当該洗浄機において洗浄サイクルが実施される。洗浄サイクル後、色の変化について当該装置(単数又は複数)を分析する。試験装置における色の変化は、適切な有効成分が洗剤中に存在していたことを示す。試験装置における色の変化の程度は、洗剤溶液中の有効成分の濃度に相関する。
本発明は、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤中の有効成分の存在を示すことができるので、本発明は先行技術に対する改良である。さらに、本試験装置は、洗剤中の有効成分の相対濃度も示し、低コストであるので、本試験装置は、先行技術に対する改良である。
本発明は、過酷な環境、例えば、周辺条件と異なる温度又は圧力、或いは撹拌又は他の外乱を受ける環境などに耐えるので、本発明は、既存の試験片ベースの検出方法の改良でもある。本発明は、基質を担体マトリックスに化学的に結合させる。基質と担体との間のこの化学結合は、基質の反応を促進する標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在下においてのみ染料が試験装置から除去されることを保証するのに役立つ。高圧水噴射及び他の物理的手段では、染料をその場に残すことになるので、誤った陽性結果が防止される。
本発明は、第1及び第2の化学薬剤若しくは生物学的薬剤の両方の検出を可能にするように修正することができるので、本発明は、既存の検出方法の改良でもある。例えば、本発明は、医療機器洗浄機の第1の洗浄機サイクルでの酵素ベースの洗剤の検出、並びに、第2の洗浄サイクルでの酸ベースのリンス剤の検出が可能であるように構成することができる。このように、本発明は、先行技術の試験片ベース又はプレートベースの試験装置と比較した場合、優れた診断フィードバックを提供する。
本発明は、化学薬剤又は生物学的薬剤、例えば、酵素、界面活性剤、又は加水分解剤などの存在及び/又は濃度を示すための試験装置、すなわちインジケータに関する。当該試験装置は、概して、基質に結合した担体マトリックスとして定義され、下記において詳細に説明されるように、当該基質は染料に結合している。標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在下において、基質は、試験装置から染料を放出し、薬剤の存在を示す色変化をひき起こす。本明細書において説明される試験装置は、様々な用途への適用性を有している。好適な用途の一例は、医療機器洗浄機での使用であるが、それに関するいかなる言及も、本発明を限定するものとして読まれるべきではない。
本明細書において提供される定義及び例は、様々な用語及び語句が本発明の文脈内においてどのように理解されるかの例示であることを意図しており、本発明の範囲を限定するものとして読まれるべきではない。
好適な基質は、標的の化学薬剤及び生物学的薬剤の存在下において反応することができる化合物を含む。そのような基質としては、これらに限定されるわけではないが、タンパク質、セルロース、多糖類(例えば、デンプン又は糖など)、脂質、及び生体組織において見出される生物学的化合物が挙げられる。或いは、基質は、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在下での反応に影響を受けやすい官能基を有する化合物(例えば、ポリエチレングリコール又はデキストランなどの主鎖に結合したペプチド又はアミノ酸など)であり、すなわち、そのような化合物は、生体組織様物質として機能するであろうが、当技術分野で公知であるように、非生物学的供給源から合成することが可能であろう。当該基質は、反応性の染料及び担体へのカップリングにとって好適である。担体へのカップリングにとって好適であるためには、当該基質は、概して、反応性化学基を有していなければならず、或いは、染料及び担体への基質の共有結合を可能にする反応性化学基を提供するために修飾することができなければならない。
本発明の試験装置は、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在及び/又は濃度を示すように設計される。そのような薬剤としては、これらに限定されるわけではないが、酵素、加水分解剤、及び界面活性剤が挙げられる。医療機器洗浄機用洗剤は、本発明によって検出可能な化学薬剤又は生物学的薬剤の一例に過ぎない。あるタイプの洗剤は、医療処置後に医療機器に残留する汚れ様物質の分解にとって好適な1種又は複数の酵素を含む。この第1の洗剤は、少なくとも酵素的切断により、汚れ様物質を分解する。第2のタイプの洗剤は、高pH、すなわち塩基性洗剤であり、これは、加水分解によって汚れ様物質を分解する。第3のタイプの洗剤としては、第1及び第2の洗剤の組み合わせを含有する溶液が挙げられる。本発明の試験装置は、これらのタイプの洗剤のそれぞれの有効性を示すのに好適である。本発明の試験装置は、医療機器洗浄機以外の用途において適用される酵素ベース、高pHベース、又は界面活性剤ベースの溶液の有効性を示すための使用にとっても好適である。
本発明の試験装置は、医療機器洗浄機での使用のために適合されるが、酵素剤、加水分解剤、界面活性剤、又は他の同様の化学薬剤若しくは生物学的薬剤の存在を示すものを必要とする他の用途においても使用することができる。そのような医療機器洗浄機は、当技術分野において公知である。そのような医療機器洗浄機の一例は、本質的に、改変された市販の皿洗い機である。他の洗浄機は、洗浄作用を補助するために超音波を放つ要素を使用する。さらに、本発明の試験装置は、医療機器が手動で洗浄される場合においても好適である。本明細書における記述は、医療機器洗浄機での使用を説明しているが、本発明の試験装置は、化学薬剤又は生物学的薬剤の検出が有用な、様々な用途での使用に適合させることができる。
検出可能な酵素としては、これらに限定されるわけではないが、血液、デンプン、タンパク質、又は手術設備において見出される他の汚れ様化合物を除去するために配合された、洗剤中に存在するプロテアーゼ及びアミラーゼなどの酵素が挙げられる。より詳細には、スブチリシンタイプのプロテアーゼ酵素は、本明細書において説明される試験装置を使用して容易に検出される。他の検出可能な酵素としては、アミラーゼ、セルラーゼ、又はリパーゼが挙げられる。本明細書において説明される試験装置は、標的酵素の存在下における反応にとって好適な基質を選択してその基質を染料及び担体に結合させることにより、具体的に挙げていない酵素を検出するためにも容易に適合可能である。試験装置は、例えば、複数の基質を単一の担体に結合させることによって、又は複数の担体を単一の二次担体に接着することなどによって、複数の酵素を検出するよう適合させることができる。
検出可能な高pH溶液は、加水分解を促進する化学溶液を含む。一例として、そのような溶液としては、市販の医療機器洗浄機用溶液が挙げられる。そのような溶液は高pHを有しており、医療機器洗浄機において見出される汚れ様物質の加水分解を促進する。
本発明での使用にとって好適な染料は、当技術分野において公知である基質に共有結合させることができる有機化合物である。そのような反応性染料としては、汚れ様化合物への結合にとって好適な染料、例えば、リアクティブブルー(Reactive Blue)のようなモノクロロトリアジン若しくはジクロロトリアジン化合物、トリフェニルメタン染料、例えば、ブリリアントブルー(Brilliant Blue)など、或いは、反応性基を含むように修飾された染料、例えば、ビニルスルホン染料及びブロモ−アシルアミドなど、又は同様の反応性アゾ化合物、或いは、それらの組み合わせ、例えば、リアクティブオレンジ16(Reactive Orange 16)などが挙げられる。反応性染料は、化学薬品供給元からCibacron(登録商標)、Procion、Basilen、又はRemazol(登録商標)などのブランド名において市販されている。好適な基質/染料化合物、例えばアゾカゼイン(Azocasein)などは、Sigma−Aldrich(登録商標)及び同様の化学薬品供給元から市販されている。
使用にとって好適な他の染料としては、タンパク質性物質及びセルロース性物質に対して高い親和性を有する染料、例えば、汚れ様化合物への結合にとって好適な反応性基を有する直接染料、例えば、コンゴレッド(Congo Red)、ダイレクトオレンジ31(Direct Orange 31)、ダイレクトブルー1(Direct Blue 1)など、カチオン性モノアゾ染料、例えば、クリソイジン(Chrysoidin)など、並びに、当技術分野において公知である他の直接染料が挙げられる。直接染料は、担体、例えば、木綿及び他のセルロース又はタンパク質性物質、或いはシルク、ウール、又はナイロンなどに対して良好な親和性を有する染料である。下記においてより詳細に説明されるように、直接染料は、概して、基質に連結させるのではなく、担体に付着させる。直接染料は、概して、染料/基質と併用して使用するが、単独で使用してもよい。直接染料は、概して、特定の反応条件下において色の変化を示すインジケータ特性を有する。例えば、コンゴレッドは、試験溶液のpHに基づいて色を変化させる。当技術分野において公知である他のインジケータ特性を有する他の染料も、本発明において直接染料として使用することができる。
担体は、基質への結合にとって好適なマトリックスである。2つのタイプの担体マトリックス、すなわち、当技術分野において公知であるような、カルボキシル含有マトリックス及びアミン含有マトリックスがここでは特に適している。例えば、紙又は木材繊維は、カルボキシル含有マトリックスを有する好適なセルロースベースの担体である。シルク又はウールから製作されるものなど、活性アミノ基を有するタンパク質を含む他の担体は、好適なカルボキシル及びアミン含有マトリックスである。同様に、紙、ガラス繊維、又は膜は、ポリアミン湿潤強力樹脂又は任意の他のジアミン化合物などの化合物で処理することによって、活性アミノ基を含むように改質することができる。一実施形態では、ポリエステル又はポリアミンなどのプラスチックベースの担体が調製され、基質に結合される。ここで特定される担体は、好適な担体の単なる例示であり、当業者は他の担体で容易に置き換えることができる。市販のろ紙は好適な担体としての機能を果たし得る。調製された各担体を染料/基質化合物に結合させる。担体/基質/染料化合物は、独立型の試験装置として使用してもよく、又は、下記において説明される二次担体マトリックスへ固定してもよい。別の実施形態では、複数の担体が、単一の二次担体マトリックスに取り付けられ、この場合、各担体は、異なる化学薬剤又は生物学的薬剤を検出するための異なる染料−基質化合物に結合される。このように、複数の薬剤を個別に検出するための単一の試験片を構築することができる。
染料/基質化合物は、当技術分野において公知の任意の好適な化学反応によって、担体に化学的に結合される。架橋剤の使用は、染料/基質を担体に連結するための機構の1つである。架橋剤は、2つの化合物の官能基をお互いに接続して、単一の化合物を形成する働きをする。好適な架橋剤の1つはカルボジイミドであり、これは、第1の化合物を第2の化合物に連結する役割を果たす。カルボジイミドは、当技術分野において公知である化合物のクラスであり、1つの化合物を別の化合物に連結するために好適である様々な官能基を有する。染料/基質を担体に連結させる具体例を、下記の実施例において提供する。
本発明の試験装置は、溶液を調製して担体に含浸させることにより基質を担体に結合させる標準的な湿式化学プロセスによって調製されるように本明細書において説明される。この説明は、限定を意図するものではなく、この開示が、他の試験装置調製技術、例えば、これに限定されるわけではないが、担体上への試薬の印刷などを包含することは理解されよう。試薬を担体に適用するための印刷技術は、当技術分野において公知であり、そのような技術としては、スクリーン印刷、転写印刷、及びインクジェット印刷(参照により本明細書に組み入れられる、「インクジェット印刷法(Ink Jet Printing method)」、EP0202656、を参照されたい)などの印刷方法が挙げられる。
第2の担体マトリックスは、好ましくは、ポリマー性材料、例えば、ポリエステル又はポリアミド、或いはそれが使用される環境に耐えるのに十分な耐久性を有する他の水不溶性の樹脂などである。好適な二次担体マトリックスの例としては、これらに限定されるわけではないが、ポリエステル又はポリアミドから構成されるものが挙げられる。担体マトリックスは、任意により、試験装置を形成するために二次担体マトリックスに取り付けてもよい。調製された基質結合担体マトリックスは、接着剤、ホットメルトワックスによって、又は当業者に一般的に知られている他の方法によって、二次担体マトリックスに取り付けられる。二次担体マトリックスの使用は任意であるが、選択された担体マトリックスが試験環境の過酷な環境に耐えられるだけの十分な耐久性を有していない場合に有利である。
試験環境において使用する場合、試験装置は、緩く設置してもよく、或いは、当該装置を適所に保持するためにクリップ又は他の留め具を使用して固定してもよい。或いは、当該装置は、当該試験装置を固定するために設計されたハウジング内に設置される。一実施形態において、当該ハウジングは、医療機器において典型的に見出されるような隙間又はパネルを模倣して、試験装置の反応性表面の一部を部分的に遮るように設計される。そのようなハウジングは、医療機器洗浄機がその洗浄機能をどれくらい徹底的に実施しているか、並びに医療機器の隙間の洗浄における洗剤の有効性を特定するために、さらなる診断フィードバックを提供するであろう。別の実施形態において、当該ハウジングは、試験装置が、医療機器洗浄機における1つ又は複数のサイクルと、或いは洗浄機の1つ又は複数のサイクルの一部と、選択的に相互作用するのを可能にする。そのような方式において、当該ハウジングは、あるサイクルの間は試験装置を選択的に遮蔽し、別のサイクルの間は当該装置を曝露させるように設計される。当該ハウジングは、当技術分野において公知である多数の方式において、例えば、湿気、温度、又は圧力の存在の検出;タイマーの使用;医療機器洗浄機からの信号の受信;或いは技術者による操作、に基づく開閉によって、担体を選択的に遮蔽又は曝露させる。
一実施形態において、担体又は試験装置は、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在下においても影響を受けないままであるような、染料で着色された対照領域を備える。この対照領域は、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の分析の間、一定の色を維持し、試験装置の反応性部分での色の変化と比較するために使用され、比較標準としての役割を果たす。別の実施形態では、当該対照領域は、試験環境に設置されない別の物体上に位置される。
本明細書において説明される試験装置は、試験装置における色の変化によって、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在を示す。当該試験装置は、試験溶液中の化学薬剤又は生物学的薬剤の濃度を示すためにも使用することができる。当該化学薬剤又は生物学的薬剤は、典型的には試験溶液の一成分であり、また本発明の試験装置は、当該溶液中の薬剤の濃度を示すことを可能にする。医療機器洗浄機において使用される場合、洗剤は、典型的には、医療機器を洗浄するために使用される溶液の一部となる。この溶液は、一般的に、洗剤及び、水などの希釈剤を少なくとも含有する。別の実施形態において、当該溶液は、洗剤のみを含有する。試験装置の反応性領域における色の変化の程度は、洗浄機溶液中の洗剤の相対濃度を示している。例えば、試験装置が最初に第1の色である場合、第2の色への色の変化は、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在を示しており、色の変化の程度は、当該薬剤の濃度を示している。技術者は、結果として生じる試験装置の色を凡例又はキーと比較することにより、結果として生じる色を試験溶液中の標的薬剤の濃度に変換する。
本発明の別の実施形態において、試験装置と共に水保護フィルムが使用される。Monosol(登録商標)M1030は、好適な市販の水保護フィルムの一例である。当該水保護フィルムは、低温の試験溶液に晒される場合に、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤との反応から試験装置を遮蔽するために、試験装置の反応性部分に適用される。高温の洗剤溶液に晒された場合、水保護フィルムは溶解し、それにより、標的の化学薬剤又は生物学的薬剤が試験装置の反応性部分と相互作用することが可能となる。水保護フィルムを使用することにより、温かい温度の試験溶液中では薬剤の存在及び濃度を優先的に示すが、冷たい温度の溶液では影響を受けないままであるように試験装置を設計することができる。これらの水保護フィルムは市販されており、溶解温度は、使用されるフィルムのタイプによって変わる。適切な水保護フィルムは、特定の試験環境に存在する条件に従って選択される。当該水保護フィルムは、製造元の取扱説明書に従って、又は当技術分野において知られているように、試験装置に取り付けられる。
別の実施形態において、当該試験装置は、活性化させた後にさらなる反応から試験装置の反応性部分を不活性化する働きをするような抑制剤を含む。当該抑制剤は、溶液の温度、試験装置の湿分、又は洗剤の濃度などによる多くの方式において活性化させることができる。抑制剤はいったん活性化されると、試験装置の周囲の溶液が標的の化学薬剤又は生物学的薬剤を含有していても、試験装置が当該任意の溶液と相互作用するのを防ぐ働きをする。このように、試験装置が、試験サイクルの特定の部分では薬剤の濃度のインジケータとなり、サイクルの残りの部分では未反応の状態を維持するように設計することができるように、当該抑制剤を設計することができる。さらなる実施形態では、試験装置が、試験サイクルの中間部分では標的薬剤の存在及び濃度を選択的に試験し、試験サイクルの残りの部分全ての間では未反応の状態を維持するように、水保護フィルムと一緒に抑制剤が使用される。試験装置において使用される基質にとって好適な抑制剤は、試験装置のための基質において使用されるタンパク質、デンプン、脂質、又はセルロースのための、既知の架橋剤から選択することができる。
好ましい実施形態の試験装置は、基質に固定された染料を含み、当該基質は担体に化学的に固定される。代替の実施形態では、担体が二次担体マトリックスに取り付けられる。別の実施形態では、感温性フィルムが担体上の染料/基質を覆うように取り付けられる。追加の実施形態は、染料/基質以外に、担体上の直接染料を含む。さらなる実施形態では、抑制剤が染料/基質と共に組み入れられる。これら及び他の実施形態の例を、下記に提供する。
試験装置の実施形態
本発明の試験装置は、様々な実施形態において明らかにされ得る。以下に示すのは、代表的な実施形態の説明である。これらの代表的な実施形態及び他の実施形態について、下記の実施例においてさらに詳細に説明する。これらの実施形態は、本発明の可能な実施形態の単なる例示であって、説明される実施形態に本発明を限定するものとして読まれるべきではない。
本発明の試験装置は、様々な実施形態において明らかにされ得る。以下に示すのは、代表的な実施形態の説明である。これらの代表的な実施形態及び他の実施形態について、下記の実施例においてさらに詳細に説明する。これらの実施形態は、本発明の可能な実施形態の単なる例示であって、説明される実施形態に本発明を限定するものとして読まれるべきではない。
カルボキシル含有担体に対するアミン含有基質
一実施形態において、タンパク質などのアミン含有基質をカルボキシル含有担体に固定する。担体マトリックスは、式(1)によって表され、式中、R1は、カルボキシメチルセルロース又は他の好適なマトリックスなどの担体マトリックスを表す。
一実施形態において、タンパク質などのアミン含有基質をカルボキシル含有担体に固定する。担体マトリックスは、式(1)によって表され、式中、R1は、カルボキシメチルセルロース又は他の好適なマトリックスなどの担体マトリックスを表す。
第一に、反応性染料を、当技術分野において容易に知られるような方法によってアミン含有基質に結合させて、式(2)で表される染料標識基質を生成させ、式中、R4は、染料標識基質である。或いは、式(2)は、市販の染料標識基質を表す。
次に、カルボジイミド又は他の好適な架橋剤、例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)などを使用して、染料標識基質のアミン基への担体マトリックスのカルボキシル基の結合を促進する。EDCは、式(3)で表され、式中、R2及びR3は、それぞれ式(4)及び(5)で表される。EDCは、式(3)によって表される多くのカルボジイミドのうちの1つに過ぎない。別の実施形態において、R2又はR3は、本反応において使用するための他のカルボジイミドを形成するために、当技術分野において公知の他の基によって容易に置き換えられる。
EDCを、式(2)の染料標識基質を含有するpH緩衝液に加え、次いで、この溶液を式(1)の担体に含浸させる。EDCは、式(2)のアミン含有染料標識基質への式(1)のカルボキシル含有担体のカップリングを促進し、この場合、目的生成物は、式(6)のアミドで表され、式中、R1は担体であり、R4は染料標識基質である。
この反応経路は、例1において詳細に説明されるが、そのような実施例の詳細は、試験装置を作製するために、別の好適な基質、担体、又は架橋剤を置換することなどによりこの実施形態の範囲内において変更してもよいということは、当業者によって理解されるべきである。
アミン含有担体に対するカルボキシル含有基質
別の実施形態において、当該試験装置は、アミン含有担体に固定されたカルボキシル含有基質、例えばデンプンなどを使用して形成される。当該基質は、当技術分野において容易に知られる方法によって反応性染料に結合させ、式(7)で表される染料標識基質を生成し、式中、R4は、染料標識基質、例えば、染料に結合したデンプン又は他の好適な基質を表す。
別の実施形態において、当該試験装置は、アミン含有担体に固定されたカルボキシル含有基質、例えばデンプンなどを使用して形成される。当該基質は、当技術分野において容易に知られる方法によって反応性染料に結合させ、式(7)で表される染料標識基質を生成し、式中、R4は、染料標識基質、例えば、染料に結合したデンプン又は他の好適な基質を表す。
担体は、式(7)の染料標識基質への結合にとって好適であるように選択される。好適な担体は、式(8)に示される反応性アミン基を含み、式中、R1は、好適な担体マトリックス、例えばウール又はシルクなどを表す。
次に、カルボジイミド又は他の好適な架橋剤、例えばEDCなどを使用して、染料標識基質のカルボキシル基への担体マトリックスの反応性アミン基の結合を促進する。EDCを、式(7)の染料標識基質を含有するpH緩衝溶液に加え、次いで、式(8)の担体に含浸させる。EDCは、式(8)のアミン含有担体への式(7)のカルボキシル含有染料標識基質のカップリングを促進し、目的生成物は、式(9)に示されるアミドで表され、式中、R1は担体を表し、R4は染料標識基質を表す。
この反応経路の特定の例は、例2において詳細に例示される。
カルボキシル含有担体に対するカルボキシル含有基質
別の実施形態において、カルボキシル含有担体に連結されるカルボキシル基を有する汚れ様化合物が選択される。当該汚れ様化合物が、当技術分野において容易に知られる方法によって反応性染料に結合され、式(10)で表される染料標識基質を生成し、式中、R4は、例えば、セルロース、デンプン、又は他の好適な基質など、染料に結合する染料標識基質を表す。
別の実施形態において、カルボキシル含有担体に連結されるカルボキシル基を有する汚れ様化合物が選択される。当該汚れ様化合物が、当技術分野において容易に知られる方法によって反応性染料に結合され、式(10)で表される染料標識基質を生成し、式中、R4は、例えば、セルロース、デンプン、又は他の好適な基質など、染料に結合する染料標識基質を表す。
予備反応において、カルボジイミド又は他の好適な架橋剤、例えばEDCなどにより、ジアミンを担体のカルボキシル基に架橋させることによって、活性なアミン基を式(11)の担体に付加させる。
ジアミン、例えば、カダベリン(ペンタン−1,5−ジアミン)、プトレシン(ブタン−1,4−ジアミン)、又は、式(12)(式中、nは、1から10、好ましくは4〜6の整数である)で表される他のジアミンなどが、EDC又は別の好適な架橋剤と反応し、それにより、当該ジアミンのアミン基のうちの1つが担体のカルボキシル基に連結され、その結果として、式(13)に示される化合物が生じ、この場合、式中のR1は、担体マトリックスを表す。
このように、反応性アミン基を付加させることにより式(11)のカルボキシル含有マトリックスを修飾して、式(13)に示される生成物を生成させる。次いで、式(13)の第1の級アミン基を、式(10)で表されるような、カルボキシル含有染料標識基質、例えばデンプンなどに連結させる。ここでは、当該反応は、ジアミンをカルボキシル含有担体に連結するためにカルボジイミドを使用して説明されているが、他の架橋剤も好適であり得る。
次に、EDC又は他の好適な架橋剤を使用して、式(10)の染料標識基質のカルボキシル基への式(13)の担体マトリックスのアミン基の結合を促進して、式(14)に示される生成物を形成させる。この反応は、式(13)及び(10)の化合物を含有するpH緩衝溶液中において実施される。EDCは、式(10)のカルボキシル基と共に中間体を形成し、次いで、それが、式(13)の反応性アミン基と反応して、式(14)に示されるアミドが生成される。
式(14)は、R1によって示されるカルボキシル含有担体を表しており、当該R1はジアミンに連結しており、当該ジアミンはさらに、R4で示される染料標識基質に結合している。このように、本発明の試験装置は、アミン含有又はカルボキシル含有担体マトリックスのどちらかを使用することで製造される。
直接染料で染色されたマトリックスに対するアミン含有基質
別の実施形態において、セルロース性担体が、最初に、当技術分野において公知であるような、ジアゾ直接染料、例えば、コンゴレッド、シカゴスカイブルー(Chicago Sky Blue)、ダイレクトオレンジ31、ダイレクトバイオレット51(Direct Violet 51)、ダイレクトイエロー8(Direct Yellow 8)、又は他の好適な直接染料などで染色される。第2の工程において、当該染色された担体マトリックスが、上記において説明したように、架橋剤で処理されて、基質/染料化合物を当該染色された担体に共有結合される。これにより、結果として混合色の試験装置が得られ、当該試験装置は、試験溶液に晒された場合、反応して、着色された成分のうちの1つを放出し、他の着色された成分は後に残す。例えば、下記において説明される実施例のうちの1つにおいて、セルロース性担体マトリックスが、コンゴレッドで染色され、次いで、汚れ様基質を有する青色の基質/染料化合物が、当該染色された担体に共有結合により固定される。結果として得られる試験装置は、紫色の反応性領域を有する。この例に従って調製された試験装置を化学薬剤又は生物学的薬剤に晒すことにより、基質の分解が促進され、その結果、青色の染料が当該試験装置から除去されて、薬剤の濃度に比例して紫色から赤色への色変化が生じる。さらに、いくつかの直接染料は、下記においてより詳細に説明される試験装置のこの実施形態及び他の実施形態に組み入れることができるインジケータ特性を有する。
別の実施形態において、セルロース性担体が、最初に、当技術分野において公知であるような、ジアゾ直接染料、例えば、コンゴレッド、シカゴスカイブルー(Chicago Sky Blue)、ダイレクトオレンジ31、ダイレクトバイオレット51(Direct Violet 51)、ダイレクトイエロー8(Direct Yellow 8)、又は他の好適な直接染料などで染色される。第2の工程において、当該染色された担体マトリックスが、上記において説明したように、架橋剤で処理されて、基質/染料化合物を当該染色された担体に共有結合される。これにより、結果として混合色の試験装置が得られ、当該試験装置は、試験溶液に晒された場合、反応して、着色された成分のうちの1つを放出し、他の着色された成分は後に残す。例えば、下記において説明される実施例のうちの1つにおいて、セルロース性担体マトリックスが、コンゴレッドで染色され、次いで、汚れ様基質を有する青色の基質/染料化合物が、当該染色された担体に共有結合により固定される。結果として得られる試験装置は、紫色の反応性領域を有する。この例に従って調製された試験装置を化学薬剤又は生物学的薬剤に晒すことにより、基質の分解が促進され、その結果、青色の染料が当該試験装置から除去されて、薬剤の濃度に比例して紫色から赤色への色変化が生じる。さらに、いくつかの直接染料は、下記においてより詳細に説明される試験装置のこの実施形態及び他の実施形態に組み入れることができるインジケータ特性を有する。
染色された担体マトリックスに対するホスフェート含有基質
別の実施形態において、担体が、直接染料、例えば、コンゴレッド、クリソイジン、又は当技術分野において公知である他の直接染料などで最初に染色される。当該直接染料は、試験装置におけるインジケータとしての働きをする。好ましい実施形態において、当該直接染料は、酸−塩基インジケータ特性を有することが知られているインジケータ染料の群から選択される。染色された担体は、次いで、カルボジイミド架橋剤、例えばジイソプロピルカルボジイミドなどで処理され、ジパルミトイルホスファチジン酸などリン脂質が、上記において説明した染色された担体マトリックスに共有結合される。結果として得られる試験装置は、直接染料と試験溶液との間の相互作用を防ぐ保護的な脂質コーティングを利用するであろう。当該脂質コーティングは、活性なリパーゼ含有薬剤又は塩基性加水分解剤の存在下において反応し、試験装置から除去される。当該脂質コーティングが除去されることで、直接染料が露出するようになり、酸性媒体中において反応し、その結果、試験装置における色変化が生じる。一実施形態において、医療機器洗浄機は、医療機器における任意の生物学的物質を加水分解するために塩基性洗剤を使用する第1のサイクルを有し、当該塩基性洗剤を中和するために酸性溶液を用いる第2のサイクルを有することになる。本例の試験装置は、塩基性洗剤中において反応し、その結果、脂質コーティングが除去され、次いで、酸性溶液と反応して、その結果として、直接染料インジケータにおいて色変化が生じる。色変化は、両方の洗浄機サイクルが適切に機能したことを示している。そのような試験装置は、第1の塩基性溶液及び第2の酸性溶液の検出が有用である他の環境での使用にも、容易に適合される。
別の実施形態において、担体が、直接染料、例えば、コンゴレッド、クリソイジン、又は当技術分野において公知である他の直接染料などで最初に染色される。当該直接染料は、試験装置におけるインジケータとしての働きをする。好ましい実施形態において、当該直接染料は、酸−塩基インジケータ特性を有することが知られているインジケータ染料の群から選択される。染色された担体は、次いで、カルボジイミド架橋剤、例えばジイソプロピルカルボジイミドなどで処理され、ジパルミトイルホスファチジン酸などリン脂質が、上記において説明した染色された担体マトリックスに共有結合される。結果として得られる試験装置は、直接染料と試験溶液との間の相互作用を防ぐ保護的な脂質コーティングを利用するであろう。当該脂質コーティングは、活性なリパーゼ含有薬剤又は塩基性加水分解剤の存在下において反応し、試験装置から除去される。当該脂質コーティングが除去されることで、直接染料が露出するようになり、酸性媒体中において反応し、その結果、試験装置における色変化が生じる。一実施形態において、医療機器洗浄機は、医療機器における任意の生物学的物質を加水分解するために塩基性洗剤を使用する第1のサイクルを有し、当該塩基性洗剤を中和するために酸性溶液を用いる第2のサイクルを有することになる。本例の試験装置は、塩基性洗剤中において反応し、その結果、脂質コーティングが除去され、次いで、酸性溶液と反応して、その結果として、直接染料インジケータにおいて色変化が生じる。色変化は、両方の洗浄機サイクルが適切に機能したことを示している。そのような試験装置は、第1の塩基性溶液及び第2の酸性溶液の検出が有用である他の環境での使用にも、容易に適合される。
追加の実施形態において、上記において説明したような、第1の色を有する直接染料が、担体に染色される。第2の工程において、第2の色を有する染料/リン脂質化合物が調製され、当該染色された担体に連結される。この試験装置は、未反応のときは第1の色と第2の色との混合色を示す。医療機器洗浄機内に設置されて、リパーゼ含有洗剤に晒されると、当該染料/リン脂質化合物が除去され、その結果、担体に色変化が生じる。その後に酸性洗浄液に晒されると、直接染料が酸の存在を示すように、担体に別の色変化が生じる。このように、単一の試験装置が、2種類の薬剤が存在することを示し、当該薬剤が所与の順序で現れたことを示すように、当該試験装置を形成することができる。
抑制剤
別の実施形態では、タンパク質抑制剤が試験装置に組み入れられる。タンパク質抑制剤は、基質と標的の化学薬剤又は生物学的薬剤との反応を不活性化する、又は妨害する働きをする。好適なタンパク質抑制剤の例は、トランスグルタミナーゼ(TG)である。TG及び他のタンパク質抑制剤は、Ajinomotoなどから市販されており、製造元の取扱説明書に従って調製される。調製した抑制剤は、二次担体上に乾燥形態において適用される。次いで、調製された基質/染料固定担体が抑制剤の上に適用され、二次担体に取り付けられ、これにより、当該抑制剤は、抑制剤と担体との間に挟持される。製造元の仕様によれば、タンパク質抑制剤は、一般的には、温度により活性化されるが、他の活性化トリガーも当技術分野において公知である。一度活性化されると、抑制剤は、基質の反応を防ぐ働きをする。抑制剤の1つのタイプは、高温において活性化され、染料/基質に架橋し、それにより、当該染料/基質が試験装置から除去されるのを防ぐ。その結果、抑制剤により、試験サイクルの一部を選択的に試験し、その後の試験の残りの部分に対して試験装置を不活性化することが可能となる。
別の実施形態では、タンパク質抑制剤が試験装置に組み入れられる。タンパク質抑制剤は、基質と標的の化学薬剤又は生物学的薬剤との反応を不活性化する、又は妨害する働きをする。好適なタンパク質抑制剤の例は、トランスグルタミナーゼ(TG)である。TG及び他のタンパク質抑制剤は、Ajinomotoなどから市販されており、製造元の取扱説明書に従って調製される。調製した抑制剤は、二次担体上に乾燥形態において適用される。次いで、調製された基質/染料固定担体が抑制剤の上に適用され、二次担体に取り付けられ、これにより、当該抑制剤は、抑制剤と担体との間に挟持される。製造元の仕様によれば、タンパク質抑制剤は、一般的には、温度により活性化されるが、他の活性化トリガーも当技術分野において公知である。一度活性化されると、抑制剤は、基質の反応を防ぐ働きをする。抑制剤の1つのタイプは、高温において活性化され、染料/基質に架橋し、それにより、当該染料/基質が試験装置から除去されるのを防ぐ。その結果、抑制剤により、試験サイクルの一部を選択的に試験し、その後の試験の残りの部分に対して試験装置を不活性化することが可能となる。
さらなる実施形態において、当該タンパク質抑制剤を、(下記において説明されるような)水溶性保護フィルムと組み合わせて使用することにより、試験装置は、試験の中間のサイクルを選択的に試験し、試験の少なくとも第1及び第3の試験サイクルの間は未反応のままにすることが可能となる。
乾燥条件
染料/基質を担体に結合させた後、担体は、次いで任意により、過剰な水分を除去するために乾燥される。乾燥は、例えば、空気乾燥又はオーブン若しくは乾燥トンネルの使用など、当技術分野において公知であるように実施される。例えば、好適な乾燥条件は、調製した担体を、7分以上15分以下の乾燥時間において、40℃以上60℃以下の温度のオーブン若しくは乾燥トンネルに入れる工程を含み得る。これらの乾燥条件は、好適な乾燥選択肢の一例であり、当業者は本目的のために他の乾燥条件に容易に適合することができるので、本発明の限定として読まれるべきではない。
染料/基質を担体に結合させた後、担体は、次いで任意により、過剰な水分を除去するために乾燥される。乾燥は、例えば、空気乾燥又はオーブン若しくは乾燥トンネルの使用など、当技術分野において公知であるように実施される。例えば、好適な乾燥条件は、調製した担体を、7分以上15分以下の乾燥時間において、40℃以上60℃以下の温度のオーブン若しくは乾燥トンネルに入れる工程を含み得る。これらの乾燥条件は、好適な乾燥選択肢の一例であり、当業者は本目的のために他の乾燥条件に容易に適合することができるので、本発明の限定として読まれるべきではない。
保護フィルムの適用
別の実施形態において、上記の説明に従って調製された試験装置は、水保護フィルム、例えば、MonoSol(登録商標)M1030又は市販されている他の同様のフィルムなどで覆われる。当該フィルムは、試験溶液中の標的の化学薬剤又は生物学的薬剤と試験装置が反応するのを防ぐ働きをする。保護フィルムは、高温では水溶性であり、そのため、30℃以下などの比較的冷たい水に晒されても元の状態のままであるが、50℃以上などの比較的温かい水の存在下では溶解する。これらの温度は、例示のために示しているのであって、フィルムが水に溶解する実際の温度は、試験装置の製造元又は環境使用条件によって示されるであろう。試験装置をそのようなフィルムでコーティングすることにより、試験されるプロセスの特定の工程又はサイクルの間、例えば、先行する冷たい温度のサイクルに後続する温かい温度のサイクルなどでの標的薬剤の存在を試験するために、当該試験装置を使用することができる。医療機器から汚れ様物質及び他の残骸を粗除去するために、冷たい温度の第1の予備洗浄サイクル(これは、洗剤を含んでいてもよい)を行うことは、医療機器洗浄機にとって一般的であるので、この機能性は、医療機器洗浄機に適用する場合に有用である。この最初のサイクルの間、試験装置の反応性部分は、未反応のままである。一般的に、その後に続いて、加熱された第2の洗浄機サイクルが行われ、このサイクルは、保護フィルムを溶解させるのに十分に温かい温度の水を使用しており、その結果、試験装置の反応性部分が洗浄機サイクルの洗剤に晒される。このように、保護フィルムを使用することにより、試験プロセスのサイクルの特定の工程での標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在又は濃度を選択的に示すための試験装置を調製することができる。
別の実施形態において、上記の説明に従って調製された試験装置は、水保護フィルム、例えば、MonoSol(登録商標)M1030又は市販されている他の同様のフィルムなどで覆われる。当該フィルムは、試験溶液中の標的の化学薬剤又は生物学的薬剤と試験装置が反応するのを防ぐ働きをする。保護フィルムは、高温では水溶性であり、そのため、30℃以下などの比較的冷たい水に晒されても元の状態のままであるが、50℃以上などの比較的温かい水の存在下では溶解する。これらの温度は、例示のために示しているのであって、フィルムが水に溶解する実際の温度は、試験装置の製造元又は環境使用条件によって示されるであろう。試験装置をそのようなフィルムでコーティングすることにより、試験されるプロセスの特定の工程又はサイクルの間、例えば、先行する冷たい温度のサイクルに後続する温かい温度のサイクルなどでの標的薬剤の存在を試験するために、当該試験装置を使用することができる。医療機器から汚れ様物質及び他の残骸を粗除去するために、冷たい温度の第1の予備洗浄サイクル(これは、洗剤を含んでいてもよい)を行うことは、医療機器洗浄機にとって一般的であるので、この機能性は、医療機器洗浄機に適用する場合に有用である。この最初のサイクルの間、試験装置の反応性部分は、未反応のままである。一般的に、その後に続いて、加熱された第2の洗浄機サイクルが行われ、このサイクルは、保護フィルムを溶解させるのに十分に温かい温度の水を使用しており、その結果、試験装置の反応性部分が洗浄機サイクルの洗剤に晒される。このように、保護フィルムを使用することにより、試験プロセスのサイクルの特定の工程での標的の化学薬剤又は生物学的薬剤の存在又は濃度を選択的に示すための試験装置を調製することができる。
上記において説明した実施形態は、本発明の試験装置の形態の簡略された一覧を表している。これら及び他の実施形態について、以下の実施例においてさらに詳細に説明する。
下記に詳述される実施例を参照しつつ、本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(例1)
反応染料であるリアクティブオレンジ16を、Wolfの文献に従って(Gerhard A.Wolf;「プロテイナーゼ活性のマイクロプレートアッセイのための可溶性染料標識基質(Soluble,dye−labelled substrates for a micro−plate assay of proteinase activity)」、J.of Microbiol.Methods、25(1996)337〜342、この文献は参照により本明細書に組み入れられる)、タンパク質であるカゼインに共有結合させた。Wolfの文献に記載されている方法では、体積当たりの総重量の84%がカゼインで残りがリアクティブオレンジ16である染料標識基質の水溶液を作成する。
反応染料であるリアクティブオレンジ16を、Wolfの文献に従って(Gerhard A.Wolf;「プロテイナーゼ活性のマイクロプレートアッセイのための可溶性染料標識基質(Soluble,dye−labelled substrates for a micro−plate assay of proteinase activity)」、J.of Microbiol.Methods、25(1996)337〜342、この文献は参照により本明細書に組み入れられる)、タンパク質であるカゼインに共有結合させた。Wolfの文献に記載されている方法では、体積当たりの総重量の84%がカゼインで残りがリアクティブオレンジ16である染料標識基質の水溶液を作成する。
Wolfの文献に従って作成した染料標識基質を、以下のように、染料/基質緩衝液に溶解したEDCを使用して、セルロース担体であるオールストローム(Ahlstrom)642に共有結合させる。1mg/mlのEDCを、pH7の100mMリン酸緩衝液に加える。染料/基質を、当該EDC/リン酸緩衝液に加えて、溶液1ml当たり染料/基質2.56mgの濃度にする。次いで、この溶液をセルロース担体に含浸させることにより、当該担体に染料/基質基を結合させる。次いで、当該担体を40℃のオーブンで10分間乾燥させる。乾燥した担体を、両面接着剤によりポリエステル二次担体マトリックスに取り付ける。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製された染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。ここで、染料標識基質10は、染料標識カゼインに結合したセルロース担体を表している。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態による単なる例示である。
この実施例に従って調製した試験装置を、医療機器洗浄機の機器洗浄機サイクルに曝露させた。いくつかの洗浄サイクルを、サイクルによって酵素含有洗剤の濃度を変えて試験した。ここで、当該洗剤は、スブチリシンタイプの酵素であるエスペラーゼ(Esperase)を含有していた。結果を表1にまとめる。表1に示された結果は、試験装置の2つの機能を示している。第一に、試験装置は、試験装置での任意の色変化によって示される洗剤中の活性酵素の存在を示している。第二に、試験装置での色変化の程度は、医療機器洗浄機中に存在する酵素の濃度に相関している。これらの2つの機能は、先行技術に勝る重要な改良を表している。
(例2)
例1に従って調製した試験装置を、超音波洗浄機の機器洗浄サイクルに曝露させた。第1の試験では、プロテアーゼを含有する洗剤を、水1ガロン当たり洗剤1オンスにおいて、41〜43℃の温度で超音波洗浄機に加えた。試験装置を、洗剤溶液中に14分間浸漬し、次いで乾燥させた。浸漬後、試験装置の反応性部分が白色であるのが認められ、これは、洗剤中に活性なプロテアーゼが存在していることを示していた。洗剤を含まない水を使用して、超音波洗浄機において同じ手順を繰り返した。試験装置の反応性部分がオレンジ色であるのが認められ、試験装置に変化はなく、これは、洗浄サイクルの間に活性なプロテアーゼが不在であることを示していた。この実施例は、この実施例の試験装置が試験薬剤の存在を示すことにおいて有効であること、並びに試験装置が超音波洗浄機による超音波作用に影響されないことの両方を示している。
例1に従って調製した試験装置を、超音波洗浄機の機器洗浄サイクルに曝露させた。第1の試験では、プロテアーゼを含有する洗剤を、水1ガロン当たり洗剤1オンスにおいて、41〜43℃の温度で超音波洗浄機に加えた。試験装置を、洗剤溶液中に14分間浸漬し、次いで乾燥させた。浸漬後、試験装置の反応性部分が白色であるのが認められ、これは、洗剤中に活性なプロテアーゼが存在していることを示していた。洗剤を含まない水を使用して、超音波洗浄機において同じ手順を繰り返した。試験装置の反応性部分がオレンジ色であるのが認められ、試験装置に変化はなく、これは、洗浄サイクルの間に活性なプロテアーゼが不在であることを示していた。この実施例は、この実施例の試験装置が試験薬剤の存在を示すことにおいて有効であること、並びに試験装置が超音波洗浄機による超音波作用に影響されないことの両方を示している。
(例3)
米国特許第4,563,421号に従って、リアクティブオレンジ16をカルボキシメチルセルロースに共有結合させる。米国特許第4,563,421号に記載の方法により、体積当たりの総重量の95%がカルボキシメチルセルロースで残りがリアクティブオレンジ16である、染料標識セルロースの水溶液を作成する。
米国特許第4,563,421号に従って、リアクティブオレンジ16をカルボキシメチルセルロースに共有結合させる。米国特許第4,563,421号に記載の方法により、体積当たりの総重量の95%がカルボキシメチルセルロースで残りがリアクティブオレンジ16である、染料標識セルロースの水溶液を作成する。
染料標識セルロースを、以下のように、染料/基質緩衝液に溶解したEDCを使用して、アミン含有担体であるオールストローム973に共有結合させる。10mg/mlのEDCを、pH7の100mMリン酸緩衝液に加える。10mg/mlの染料標識セルロースを、当該リン酸緩衝液に加えて、EDCと染料標識セルロースとの比率を1:0.95にする。当該溶液を担体に含浸させることにより、基質を担体に結合させる。次いで、当該担体を40℃のオーブンで10分間乾燥させる。次いで、乾燥した担体を、両面接着剤によりポリエステル二次マトリックスに取り付ける。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製された染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。ここで、染料標識基質10は、染料標識セルロースに結合したアミン含有担体を表している。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態による単なる例示である。
この実施例に従って調製した試験装置を、医療機器洗浄機の機器洗浄機サイクルに曝露させた。第1の試験は、水のみを使用して洗浄機サイクルを作動させて実施した。第2の試験は、溶液1ml当たり洗剤0.9mgの濃度を有するアミラーゼ含有洗剤溶液を、試験装置に接触させて実施した。第1の試験では試験装置に色変化は生じず、これは、洗浄サイクルに酵素が存在しなかったことを示している。第2の試験では、試験装置の活性領域から全ての色が除去され、これは、配合された濃度において酵素が存在したことを示している。2つの試験の結果を表3にまとめる。
(例4)
米国特許第4,563,421号に従って、リアクティブオレンジ16(RO)をカルボキシル含有デンプンに共有結合させる。米国特許第4,563,421号に記載の方法により、体積当たりの総重量の95%が可溶性デンプンで残りがリアクティブオレンジ16である、染料/基質の水溶液を作成する。
米国特許第4,563,421号に従って、リアクティブオレンジ16(RO)をカルボキシル含有デンプンに共有結合させる。米国特許第4,563,421号に記載の方法により、体積当たりの総重量の95%が可溶性デンプンで残りがリアクティブオレンジ16である、染料/基質の水溶液を作成する。
当該染料標識デンプンを、以下のように、アミン含有担体であるオールストローム934に共有結合させる。100mgの染料/基質及び100mgのEDCを50mlの水に加えて、0.2%の染料/基質及び0.2%のEDCの最終濃度にする。次に、この溶液を担体に含浸させ、この場合、EDCは、担体マトリックスへの染料標識デンプンの結合を促進する。当該担体を40℃のオーブンで10分間乾燥させる。次いで、乾燥した担体を二次担体マトリックスに取り付けて、試験装置を形成する。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製された染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。ここで、染料標識基質10は、染料標識デンプンに結合したアミン含有担体を表している。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態による単なる例示である。
この実施例に従って調製した試験装置を、医療機器洗浄機の機器洗浄機サイクルに曝露させた。第1の試験は、水のみを使用して洗浄機サイクルを作動させて実施した。第2の試験は、アミラーゼ含有洗剤溶液を試験装置に接触させて実施した。第1の試験では試験装置に色変化は生じず、これは、洗浄サイクルに酵素が存在しなかったことを示している。第2の試験では、試験装置の反応性領域から全ての色が除去され、これは、配合された濃度において酵素が存在したことを示している。2つの試験の結果を表4にまとめる。
(例5)
この実施例では、カルボキシル含有担体、例えばオールストローム642など、及びカルボキシル含有染料標識基質を使用して、試験装置を調製する。カルボキシル含有染料標識基質を伴うカルボキシル含有担体の使用を容易にするために、当該担体は、それに付加されたアミン基を有する。これは、以下のように、EDCを使用してジアンミンを担体に連結することによって達成される。
この実施例では、カルボキシル含有担体、例えばオールストローム642など、及びカルボキシル含有染料標識基質を使用して、試験装置を調製する。カルボキシル含有染料標識基質を伴うカルボキシル含有担体の使用を容易にするために、当該担体は、それに付加されたアミン基を有する。これは、以下のように、EDCを使用してジアンミンを担体に連結することによって達成される。
10mg/mlのEDC及び5mg/mlの、ジアミンであるカダベリン(Cadaverine)を、pH7の100mMリン酸緩衝液に加える。オールストローム642担体を、当該溶液に含浸させることにより、ジアミンを当該担体に連結させる。次いで、当該担体を40℃のオーブンで10分間乾燥させる。
この反応の結果、ジアミンのアミン基のうちの1つに共有結合した担体が得られる。次いで、ジアミンの他方のアミン基を、以下のように、カルボキシル含有染料標識基質、例えばセルロース又はデンプンなどに結合させる。
米国特許第4,563,421号に従って、染料標識基質、例えばリアクティブオレンジ−カルボキシメチルセルロースなどを調製する。10mg/mlのEDCを、pH7の100mMリン酸緩衝液に加える。10mg/mlの染料標識セルロースを、当該リン酸緩衝液に加えて、EDCと染料標識セルロースとの比率を1:0.95にする。当該溶液を、上記において調製したアミン含有担体に含浸させることにより、染料標識セルロースを担体に結合させる。次いで、当該担体を40℃のオーブンで10分間乾燥させる。次いで、当該担体を、両面接着剤を使用してポリエステル二次担体マトリックスに取り付けて、試験装置を形成する。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製した染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられている。ここで、染料標識基質10は、次に染料標識セルロースに結合させる反応性アミン基を有するように処理されたセルロース担体を表している。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態における単なる例示である。
この実施例に従って調製した試験装置を、医療機器洗浄機の機器洗浄機サイクルに曝露させた。第1の試験は、第1の試験装置により実施し、水のみを使用して洗浄機サイクルを実施した。第2の試験は、第2の試験装置により実施し、セルラーゼ含有洗剤溶液を試験装置に接触させた。第1の試験では試験装置に色変化は生じず、これは、洗浄サイクルに酵素が存在しなかったことを示している。第2の試験では、試験装置の活性領域から全ての色が除去され、これは、配合された濃度において酵素が存在したことを示している。2つの試験の結果を表5にまとめる。
(例6)
この実施例では、オールストローム642などの担体を、第1の工程において、直接ジアゾ染料であるコンゴレッドで染色した。19.5mgのコンゴレッドを、30mlのpH6の0.2Mリン酸緩衝液及び30mlの水に加え、これにより、染料を担体上に組み入れて、担体を赤色に着色する。リアクティブオレンジ16の代わりにレマゾールブルーを使用して、例1で説明されているように、レマゾールブルー(Remazol Blue)/カゼイン染料/基質試薬を調製した。この染料/基質を、以下のように、染色された担体に架橋させた。216.1mgのレマゾールブルー/カゼイン及び216.2mgのEDCを、25mlのpH6の0.1Mリン酸緩衝液及び30mlの水に溶解させ、この溶液を次いで、担体に含浸させた。次いで、当該担体を40℃で15分間乾燥させる。次いで、乾燥させた担体を、ポリエステル二次担体マトリックスに取り付けた。調製したとき、試験装置の活性領域は、紫色であった。
この実施例では、オールストローム642などの担体を、第1の工程において、直接ジアゾ染料であるコンゴレッドで染色した。19.5mgのコンゴレッドを、30mlのpH6の0.2Mリン酸緩衝液及び30mlの水に加え、これにより、染料を担体上に組み入れて、担体を赤色に着色する。リアクティブオレンジ16の代わりにレマゾールブルーを使用して、例1で説明されているように、レマゾールブルー(Remazol Blue)/カゼイン染料/基質試薬を調製した。この染料/基質を、以下のように、染色された担体に架橋させた。216.1mgのレマゾールブルー/カゼイン及び216.2mgのEDCを、25mlのpH6の0.1Mリン酸緩衝液及び30mlの水に溶解させ、この溶液を次いで、担体に含浸させた。次いで、当該担体を40℃で15分間乾燥させる。次いで、乾燥させた担体を、ポリエステル二次担体マトリックスに取り付けた。調製したとき、試験装置の活性領域は、紫色であった。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製した染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。ここで、染料標識基質10は、直接ジアゾ染料で染色されているセルロース担体を表しており、これは、そこに結合された染料標識カゼインを有している。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態による単なる例示である。
この実施例に従って調製した試験装置を、機器洗浄機サイクルに曝露させた。第1の試験は、第1の試験装置を、水のみを使用する洗浄機サイクルに曝露させて実施した。第2の試験は、プロテアーゼ酵素(スブチリシンタイプ)洗剤溶液を第2の試験装置に接触させて実施した。洗剤溶液は、製造元の取扱説明書に従って、溶液1ガロン当たり洗剤0.5オンスで調製した。第1の試験では試験装置に色変化は生じず、これは、洗浄サイクルに酵素が存在しなかったことを示している。第2の試験では、試験装置の活性領域から青色が除去され、紫色から赤色へと試験装置の色が変化していた。試験装置におけるこの色変化は、洗剤中に活性なプロテアーゼ酵素(スブチリシンタイプ)が存在することを示している。この実施例の結果の概要を表6に示す。
(例7)
この実施例では、オールストローム642担体を、第1の工程において、以下のように、直接ジアゾ染料であるトリパン(Trypan)ブルーで染色した。19.5mgのトリパンブルーを、30mlのpH6の0.2Mリン酸緩衝液及び30mlの水に加えることにより、担体に染料を組み入れる。染料標識カゼイン基質であるアゾカゼインを、以下のように、染色された担体に架橋させた。1mg/mlのEDCを、pH7の100mMリン酸緩衝液に加える。染料/基質を、当該EDC/リン酸緩衝液に加えて、溶液1ml当たり染料/基質2.56mgの濃度にする。次にこの溶液を、染色された担体に含浸させ、この場合、EDCは、担体へのアゾカゼインの連結を促進する。次いで、当該担体を40℃のオーブンで10分間乾燥させる。次いで、乾燥した担体を、両面接着剤によりポリエステル二次担体マトリックスに取り付けた。調製されたとき、試験装置の反応性領域は、赤味がかった紫色をしていた。
この実施例では、オールストローム642担体を、第1の工程において、以下のように、直接ジアゾ染料であるトリパン(Trypan)ブルーで染色した。19.5mgのトリパンブルーを、30mlのpH6の0.2Mリン酸緩衝液及び30mlの水に加えることにより、担体に染料を組み入れる。染料標識カゼイン基質であるアゾカゼインを、以下のように、染色された担体に架橋させた。1mg/mlのEDCを、pH7の100mMリン酸緩衝液に加える。染料/基質を、当該EDC/リン酸緩衝液に加えて、溶液1ml当たり染料/基質2.56mgの濃度にする。次にこの溶液を、染色された担体に含浸させ、この場合、EDCは、担体へのアゾカゼインの連結を促進する。次いで、当該担体を40℃のオーブンで10分間乾燥させる。次いで、乾燥した担体を、両面接着剤によりポリエステル二次担体マトリックスに取り付けた。調製されたとき、試験装置の反応性領域は、赤味がかった紫色をしていた。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製した染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。ここで、染料標識基質10は、直接ジアゾ染料で染色されているセルロース担体を表し、これは、そこに結合された染料標識カゼインを有している。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態における単なる例示である。
この実施例に従って調製した試験装置を、機器洗浄機サイクルに曝露させた。第1の試験は、第1の試験装置を、水のみを使用する洗浄機サイクルに曝露させて実施した。第2の試験は、プロテアーゼ酵素(スブチリシンタイプ)洗剤溶液を第2の試験装置に接触させて実施した。洗剤溶液は、製造元の取扱説明書に従って、溶液1ガロン当たり洗剤0.5オンスで調製した。第1の試験では試験装置に色変化は生じず、これは、洗浄サイクルに酵素が存在しなかったことを示している。第2の試験では、試験装置の活性領域から赤色が除去され、赤味がかった紫色から青色へと試験装置の色が変化していた。試験装置におけるこの色変化は、洗剤中に活性なプロテアーゼ酵素(スブチリシンタイプ)が存在したことを示している。この実施例の結果の概要を表7に示す。
(例8)
以下のようにEDCを使用して、アミン基を含有する染料を、カルボキシル含有担体であるオールストローム642に結合させることにより、試験装置を調製した。25mlのpH7の0.1Mリン酸緩衝液、10.1mgのトルイジンブルー(Toluidine Blue)O、及び100.9mgのEDCを組み合わせて、オールストローム642担体に含浸させ、次いで、40℃で15分間乾燥することにより、当該担体にトルイジンブルーOを連結させる。次いで、以下のように、染料/基質緩衝液中に溶解させたEDCを使用して、リアクティブオレンジ/カゼイン染料標識基質を、染色された担体に共有結合させる。25mlのpH7の0.1Mリン酸緩衝液、65.8mgのリアクティブオレンジ−カゼイン、及び46.3mgのEDCを、調製されたオールストローム642担体に含浸させることにより、当該染料標識基質を当該染色された担体に連結させる。次いで、当該担体を40℃で15分間乾燥させる。次いで、当該乾燥させた担体を、両面接着剤により二次担体マトリックスに取り付けて、試験装置を形成する。
以下のようにEDCを使用して、アミン基を含有する染料を、カルボキシル含有担体であるオールストローム642に結合させることにより、試験装置を調製した。25mlのpH7の0.1Mリン酸緩衝液、10.1mgのトルイジンブルー(Toluidine Blue)O、及び100.9mgのEDCを組み合わせて、オールストローム642担体に含浸させ、次いで、40℃で15分間乾燥することにより、当該担体にトルイジンブルーOを連結させる。次いで、以下のように、染料/基質緩衝液中に溶解させたEDCを使用して、リアクティブオレンジ/カゼイン染料標識基質を、染色された担体に共有結合させる。25mlのpH7の0.1Mリン酸緩衝液、65.8mgのリアクティブオレンジ−カゼイン、及び46.3mgのEDCを、調製されたオールストローム642担体に含浸させることにより、当該染料標識基質を当該染色された担体に連結させる。次いで、当該担体を40℃で15分間乾燥させる。次いで、当該乾燥させた担体を、両面接着剤により二次担体マトリックスに取り付けて、試験装置を形成する。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製した染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられている。ここで、染料標識基質10は、反応性アミン基を有する染料で染色されているセルロース担体を表しており、染色標識カゼインは、次いで、反応性染料に結合される。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態による単なる例示である。
この実施例に従って調製した第1の試験装置を、洗剤を用いない機器洗浄機サイクルに曝露させたが、試験装置の色は変化しなかった。この実施例に従って調製した第2の試験装置を、活性プロテアーゼ酵素(スブチリシンタイプ)洗剤を用いる機器洗浄機サイクルに曝露させた。洗剤溶液は、製造元の取扱説明書に従って、溶液1ガロン当たり洗剤0.5オンスで調製した。藤色から淡青色への試験装置の色変化により、洗剤の存在が示された。この実施例の結果を、表8にまとめる。
(例9)
この実施例では、オールストローム642担体を、以下のように、コンゴレッド直接ジアゾ染料で染色した。10mlの水及び8.8mgのコンゴレッドの溶液を担体に含浸させ、次いで50℃で乾燥させて、赤色に着色された反応性領域を有する担体を得た。次に、以下のように、有機可溶性カルボジイミドを使用して、リン脂質を当該アミン含有ジアゾ染料に共有結合によって固定した。20mlのクロロホルム/メタノール(クロロホルム2部、メタノール1部)、10.6mgの1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスフェート、及び200μlのジイソプロピルカルボジイミドによる溶液を調製し、コンゴレッド染色担体に含浸させ、45℃で乾燥させた。次いで、この担体を、両面接着剤により、ポリエステル二次担体マトリックスに取り付けて、赤色に染色された反応性領域及びリン脂質層を有する試験装置を形成した。
この実施例では、オールストローム642担体を、以下のように、コンゴレッド直接ジアゾ染料で染色した。10mlの水及び8.8mgのコンゴレッドの溶液を担体に含浸させ、次いで50℃で乾燥させて、赤色に着色された反応性領域を有する担体を得た。次に、以下のように、有機可溶性カルボジイミドを使用して、リン脂質を当該アミン含有ジアゾ染料に共有結合によって固定した。20mlのクロロホルム/メタノール(クロロホルム2部、メタノール1部)、10.6mgの1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスフェート、及び200μlのジイソプロピルカルボジイミドによる溶液を調製し、コンゴレッド染色担体に含浸させ、45℃で乾燥させた。次いで、この担体を、両面接着剤により、ポリエステル二次担体マトリックスに取り付けて、赤色に染色された反応性領域及びリン脂質層を有する試験装置を形成した。
この実施例の代表的な略図を図1及び2に示す。ここで図1を参照すると、この実施例に従って調製した担体10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。ここで、担体10は、アミン含有直接ジアゾ染料で染色されたセルロース担体を表しており、リン脂質層が染料のアミン基に結合している。図2は、図1の試験装置が組み立てられた形態を示している。図1及び2の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態による単なる例示である。
この実施例に従って調製した第1の試験装置を、活性リパーゼ酵素を含有する洗剤溶液を用いる第1の機器洗浄機サイクルに曝露させた。当該洗剤は、製造元の取扱説明書に従って、溶液1ガロン当たり洗剤0.5オンスで調製した。洗剤により、試験装置から脂質層が除去され、レッドコンゴ染料(Red Congo Dye)に曝露した。次いで、第1の試験装置を、酸性リンス剤を用いる第2の機器洗浄機サイクルに曝露させた。当該酸性リンス剤は、EcolabによるAsepti Acid Rinseであり、製造元の取扱説明書に従って2.5以下のpHを有する溶液を調製した。ここで、酸性リンス溶液1ガロン当たりAsepti0.5オンスを使用した。次いで、第1の試験装置を調べて、青色の反応性領域を有することを見出した。
この実施例に従って調製した第2の試験装置を、水のみを用いる第1の機器洗浄機サイクルに曝露させ、続いて、水のみを用いる第2のサイクルに曝露させた。次いで、当該第2の試験装置を調べたところ、赤色の反応性領域を有することが見出され、これは、当該反応性領域において反応がなかったことを示している。
第3の試験装置をこの実施例に従って調製し、活性リパーゼ酵素を含有する洗剤溶液を用いる第1の機器洗浄機サイクルに曝露させた。次いで、当該試験装置を、水のみを用いる第2の機器洗浄機サイクルに曝露させた。当該第3の試験装置を調べたところ、赤色の反応性領域を有することが見出され、これは、脂質層が試験装置から除去されているが、染料は、第2の水溶液の存在下において反応しなかったことを示している。
3つの試験の結果を、表9にまとめる。これらの試験の結果は、脂質層が、酸性溶液との反応から直接染料を遮蔽することを示している。脂質層を除去することにより、直接染料は色を変化させることが可能となり、この色変化は、酸の存在を示すものである。
(例10)
例1の試験装置を調製し、反応性領域を1枚のMonosol M1030フィルムで覆った。担体への保護フィルムの適用は当技術分野において周知であり、ここでは、両面接着テープを担体の試験領域の対向する端部に隣接するように適用し、Monosolフィルムを当該接着テープに適用することにより、試験装置の反応性部分を覆った。当該フィルムは、水分が低温である場合に、試験装置の反応性領域を当該水分との接触から保護する。高温ではフィルムが分解又は溶解してしまい、例1の実験結果において説明されるように、試験装置が酵素と相互作用するのを許してしまう。装置をMonosolフィルムでコーティングすることにより、試験装置は、洗浄サイクルの低温フェーズの間は、洗剤の存在下であっても反応しないが、温かい温度のサイクルの間には反応性となる。これにより、温かい温度サイクルが冷たい温度サイクルの後に来る、例えば温かい温度の洗浄サイクルなど、洗浄サイクルにおける1つの工程を、洗剤を使用し得る他の工程から独立して、選択的に試験することができる試験装置が可能となる。
例1の試験装置を調製し、反応性領域を1枚のMonosol M1030フィルムで覆った。担体への保護フィルムの適用は当技術分野において周知であり、ここでは、両面接着テープを担体の試験領域の対向する端部に隣接するように適用し、Monosolフィルムを当該接着テープに適用することにより、試験装置の反応性部分を覆った。当該フィルムは、水分が低温である場合に、試験装置の反応性領域を当該水分との接触から保護する。高温ではフィルムが分解又は溶解してしまい、例1の実験結果において説明されるように、試験装置が酵素と相互作用するのを許してしまう。装置をMonosolフィルムでコーティングすることにより、試験装置は、洗浄サイクルの低温フェーズの間は、洗剤の存在下であっても反応しないが、温かい温度のサイクルの間には反応性となる。これにより、温かい温度サイクルが冷たい温度サイクルの後に来る、例えば温かい温度の洗浄サイクルなど、洗浄サイクルにおける1つの工程を、洗剤を使用し得る他の工程から独立して、選択的に試験することができる試験装置が可能となる。
この実施例の代表的な略図を図3及び4に示す。ここで図3を参照すると、例1に従って調製した染料標識基質10が、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。フィルム16が、染料標識基質10の上に続いて積層されており、当該フィルムも両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。図3は、図3の試験装置が組み立てられた形態を示している。図3及び4の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態における単なる例示である。
この実施例に従って調製した第1の試験装置を、製造元の取扱説明書に従って溶液1ガロン当たりエスペラーゼ洗剤0.5オンスにおいて調製したエスペラーゼ(スブチリシンタイプ)洗剤溶液を35℃において使用する医療機器洗浄機の機器洗浄機サイクルに曝露させた。結果として生じる試験装置の色を、表10に詳細に記録した。この実施例に従って調製した第2の試験装置を収容する高温の洗浄機サイクルを、上記と同じ濃度及びタイプの洗剤を、ただし50℃において使用して実施し、結果として生じる試験装置の色も記録した。この実施例は、試験装置の反応性部分をフィルムで覆うことにより、洗剤酵素が低温で試験装置と反応するのを防いでおり、すなわち、装置における色変化がないことから証明されるように、35℃ではMonosolフィルムは元の状態のままであり、酵素は試験装置の反応性部分と相互作用できない、ということを示している。高温、例えば50℃などでは、当該フィルムは分解し、その結果、試験装置の反応性領域が洗剤に晒され、試験装置の反応性領域が洗剤に晒されて、酵素により基質が分解され、染料が放出されて、結果として、装置において色変化が生じる。
(例11)
この実施例では、担体及びタンパク質抑制剤トランスグルタミナーゼ(TG)を組み入れた試験装置を調製する。例1に従って試験装置を調製し、以下のように、タンパク質抑制剤であるTGをそれに加えた。この実施例において使用するTGは、Ajinomotoから入手したActivaTG(TI)であった。このTGを、Maxx Performanceから入手した熱水可溶性炭水化物コーティング中に、製造元の指示通りに封入した。封入したTGを、乾燥形態において、ポリエステル二次担体の上部に適用した。次いで、セルロース担体に固定された基質/染料を含有する、例1に従って調製した試験試薬を、TGが担体の下に保持されるように、すなわち、例1に従って調製した担体と二次担体との間に挟持されるように、両面接着剤により、封入されたTGの上に適用した。
この実施例では、担体及びタンパク質抑制剤トランスグルタミナーゼ(TG)を組み入れた試験装置を調製する。例1に従って試験装置を調製し、以下のように、タンパク質抑制剤であるTGをそれに加えた。この実施例において使用するTGは、Ajinomotoから入手したActivaTG(TI)であった。このTGを、Maxx Performanceから入手した熱水可溶性炭水化物コーティング中に、製造元の指示通りに封入した。封入したTGを、乾燥形態において、ポリエステル二次担体の上部に適用した。次いで、セルロース担体に固定された基質/染料を含有する、例1に従って調製した試験試薬を、TGが担体の下に保持されるように、すなわち、例1に従って調製した担体と二次担体との間に挟持されるように、両面接着剤により、封入されたTGの上に適用した。
この実施例の代表的な略図を図5及び6に示す。ここで図5を参照すると、抑制剤18は、二次担体12の上に位置される。例1に従って調製した染料標識基質10が、抑制剤18の上に、両面接着剤14によって二次担体12に取り付けられる。図6は、図5の試験装置が組み立てられた形態を示している。図5及び6の各構成要素の形状及び構成は、一実施形態における単なる例示である。
この実施例に従って調製した第1の試験装置を、プロテアーゼ(スブチリシンタイプ)酵素洗剤に、50〜60℃の洗剤温度で接触させた。保護封入が、高温の洗剤の存在下において溶解し、それにより、抑制剤が、洗剤と試験装置との間の相互作用を防ぐことが可能になった。当該洗浄サイクルの後、試験装置が橙色をしているのが観察され、これは、当該洗浄サイクルの間、試験装置が洗剤と相互作用しなかったことを示している。第2の試験装置をこの実施例に従って調製し、プロテアーゼ洗剤に35〜40℃の間の温度において接触させた。当該洗浄サイクルの後、試験装置は淡橙色をしているのが観察された。これは、洗剤と試験装置との間での相互作用を示している。両方の試験において、洗剤溶液中に、水1ml当たり6mgのエスペラーゼ洗剤が存在していた。この実施例は、試験環境における特定の事象発生、例えば温度変化などの後に試験装置を選択的に不活性化するための抑制剤の使用を例示している。これらの結果を、表11にまとめる。
Claims (20)
- 担体、及び
前記担体に化学的に結合した染料標識基質
を含む、標的薬剤の存在を検出するための試験装置。 - 前記標的薬剤が、前記担体からの前記染料の放出を促進し、それにより、前記担体において色変化が生じて、前記標的薬剤の存在を示す、請求項1に記載の試験装置。
- 前記標的薬剤が、酵素である、請求項2に記載の試験装置。
- 前記標的薬剤が、塩基性溶液である、請求項2に記載の試験装置。
- 前記標的薬剤が、界面活性剤である、請求項2に記載の試験装置。
- 前記標的薬剤が、溶液中にあり、前記担体における前記色変化の程度が、前記溶液中の前記標的薬剤の濃度を示す、請求項2に記載の試験装置。
- 保護フィルムが、前記担体に固定され、前記染料標識基質を覆う、請求項2に記載の試験装置。
- 前記保護フィルムが、前記標的薬剤と前記染料標識基質との間の相互作用を抑制する、請求項7に記載の試験装置。
- 第1の所定温度において第1の溶液に曝露され、第2の所定温度において第2の溶液に曝露され、前記保護フィルムが前記第2の溶液に接触した場合に前記担体から分離する、請求項8に記載の試験装置。
- 前記担体が、二次担体に取り付けられている、請求項1に記載の試験装置。
- 前記二次担体が、ポリマーである、請求項10に記載の試験装置。
- 抑制剤が、前記担体に接触している、請求項1に記載の試験装置。
- 前記抑制剤が、前記担体と二次担体との間に保持される、請求項12に記載の試験装置。
- 前記抑制剤が、反応して前記試験装置を不活性化する、請求項13に記載の試験装置。
- 第1の所定温度において第1の溶液に曝露され、第2の所定温度において第2の溶液に曝露され、その場合、前記抑制剤が前記第2の溶液の存在下において反応する、請求項14に記載の試験装置。
- 前記第2の溶液の存在下にある場合、前記抑制剤が、前記基質に対する化学結合を形成する、請求項15に記載の試験装置。
- 染料を含浸させた担体、及び前記担体に結合した基質
を含み、前記基質が、前記担体を覆う、標的薬剤の存在を検出するための試験装置。 - 前記基質が、疎水性である、請求項17に記載の試験装置。
- 前記基質が、第1の標的薬剤の存在下において前記担体から切断され、それによりその存在を示すようなされている、請求項17に記載の試験装置。
- 前記染料が、第2の薬剤の存在下において反応して、前記担体における色変化によってその存在を示す、請求項19に記載の試験装置。
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