JP2014519770A - Td―lte通信端末間の干渉の緩和 - Google Patents

Td―lte通信端末間の干渉の緩和 Download PDF

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Abstract

通信の方法であって、下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔の第1の交替型パターン(56)を使用して、1つ以上の第1の基地局(28A)と第1の無線通信端末(32A)の間で通信するステップを有する。第1の交替型パターンと、第2の無線通信端末(32B)と通信するために1つ以上の第2の基地局(28B)により使用される第2の交替型パターン(60)と、の間の時間ずれが、第1の無線通信端末と第2の無線通信端末との間の干渉の衝撃を最小にするために選択される。選択された時間ずれに従って第1の基地局が第2の基地局に対して同期される。
【選択図】図1

Description

(関連出願の参照)
本出願は2011年6月12日出願の米国暫定特許出願61/496,004の恩恵を主張し、それはここに参照され採り入れられる。
(本発明の技術分野)
本発明は、一般的に無線通信に関し、詳細には無線通信端末間の干渉の緩和のための方法およびシステムに関するものである。
無線通信プロトコルの幾つかは基地局と無線通信端末の間の通信のための上方リンク(UL)と下方リンク(DL)の交替型時間間隔パターンを定義する。時間分割LTE(TD−LTE)システムのためのUL/DLパターンは、例えば、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)により、3GPP Technical Specification 36.211,タイトル「Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (EUTRA);Physical Channels and Modulation (Release 8)」,(3GPP TS 36.211),version 8.6.0,2009年3月により定義され、それはここに参照され採り入れられる。この規格の第4.2章はTD−LTE用UL/DLパターン(「フレーム構造タイプ2」と呼ばれる)について記載している。
米国暫定特許出願61/496,004
本発明の1実施形態は、通信の方法であって、下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔の第1の交替型パターンを使用して、1つ以上の第1の基地局と第1の無線通信端末の間で通信するステップと;第1の交替型パターンと、第2の無線通信端末と通信するために1つ以上の第2の基地局により使用される第2の交替型パターンとの間の時間ずれを、第1の無線通信端末と第2の無線通信端末との間の干渉の衝撃を最小にするために選択するステップと;そして選択された時間ずれに従って第1の基地局を第2の基地局に対して同期させるステップと;を有することを特徴とする方法を提供する。
ある実施形態では,第1と第2の交替型パターンは、時間分割ロングタームエボリューション(TD−LTE)規格に従って規定され、そして下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔はTD−LTEサブフレームからなる。ある実施形態では、それぞれの第1と第2の交替型パターンは、1つ以上の上方リンクサブフレームと1つ以上の下方リンクサブフレームを有し、そして時間ずれを選択するステップは、第1と第2の交替型パターンの一方の中の上方リンクサブフレームと、第1と第2の交替型パターンの他方の中の下方リンクサブフレームとの間の重なりを最小にするステップを有する。
ある開示された実施形態では、それぞれの第1と第2の交替型パターンは、1つ以上の上方リンクサブフレームと、1つ以上の下方リンクサブフレームと、そして上方リンクリージョンと下方リンクリージョンをそれぞれ有する1つ以上の特別サブフレームと、を有し、そして、方法は、特別サブフレームの間の干渉を減少させるために干渉緩和処理を適用するステップを有する。ある実施形態の事例では,特別サブフレームは同期信号を含み、そして、干渉緩和処理を適用するステップは、同期信号に対する干渉を減少させるステップを有する。他の実施形態では、特別サブフレームは同期信号を含み、そして、干渉緩和処理を適用するステップは、同期信号以外の代替的手段を使用して同期を取得するステップを有する。
さらに他の実施形態では、干渉緩和処理を適用するステップは、干渉を受ける特別サブフレームの第1のサブセットと、干渉を受けない特別サブフレームの第2のサブセットとの間を区別するステップと、そして第2のサブセット内の特別サブフレームのみを処理するステップを有する。また他の実施形態では、干渉緩和処理を適用するステップは、干渉を受ける特別サブフレームの第1のサブセットと、干渉を受けない特別サブフレームの第2のサブセットとの間を区別するステップと、そして第1のサブセット内の特別サブフレームの間のみ干渉緩和処理を活性化するステップと有する。
ある実施形態では、所定の無線通信端末は多重の受信アンテナを有し、そして方法は、多重の受信アンテナ経由で受信されたそれぞれの信号をウェイト付けすることにより干渉を無効にするステップを有する。他の実施形態では方法は、第1の交替型パターンの中で第2の交替型パターンからの干渉が存在しないことが既知の事前に設定された時間の間だけ、第1の端末にデータ送信を割り当てるステップを有する。
もう1つの実施形態では方法は、第1の交替型パターンの中で第2の交替型パターンからの干渉が存在することが既知の事前に設定された時間の間、第1の端末と第1の通信スキームを使用して通信するステップと、そして事前に設定された時間の外において第1の通信スキームより脆弱な第2の通信スキームを使用するステップとを有する。他の実施形態では方法は、第2の交替型パターンからの干渉が存在することが既知の、第1の交替型パターンの中の事前に設定された時間の間、第1の端末の中に第1の受信器チェーン設定を設定するステップと、そして事前に設定された時間の外において第1の設定より脆弱な第2の受信器チェーン設定を設定するステップとを有する。
本発明ではさらに、1つ以上の第1の送受信器と少なくとも1つのタイミングユニットとを有することを特徴とする通信機器が提供される。第1の送受信器は下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔の第1の交替型パターンを使用して第1の無線通信端末と通信するように構成される。タイミングユニットは第1の交替型パターンを、第2の無線通信端末と通信するための1つ以上の第2の送受信器により使用される第2の交替型パターンに対して同期させ、一方で第1と第2の交替型パターンとの間に、第1の無線通信端末と第2の無線通信端末との間の干渉の衝撃を最小にするために選択される時間ずれを適用するように構成される。
本発明の1実施形態によれば、送受信器とプロセッサを含む無線通信端末が提供される。送受信器は、下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔の第1の交替型パターンを使用して第1の基地局と通信するように構成される。ここにおいて第1の交替型パターンは、少なくとももう1つの無線通信端末と通信するために第2の基地局により使用される第2の交替型パターンに対して同期され、一方で、上記端末と上記もう1つの端末との間の干渉の衝撃を最小にするために選択される時間ずれを第1のパターンと第2のパターンの間に適用する。プロセッサは、第2のパターンに起因する残りの干渉を減少させるため干渉緩和処理を適用するように構成される。
本発明は図を参照した実施形態に関する以下の詳細な説明により、より完全に理解されよう。
本発明の一実施形態による無線通信システムの概略図である。 本発明の一実施形態による交替型UL/DLパターンの概略図である。 本発明の一実施形態による交替型UL/DLパターンの概略図である。 本発明の一実施形態による、基地局間の同期の方法を示す概略図である。
(概論)
2つの通信端末(例えばセルラー電話)が互いに近くに位置する場合、たとえ異なる周波数で動作していても一方の端末の送信が他方の端末の受信に干渉する可能性がある。時分割二重通信(TDD)プロトコルを使用してそれぞれの基地局と通信する端末に対しては、一方の端末の下方リンク時間間隔が他方の端末の上方リンク時間間隔と重複する場合にこのような干渉が発生する。干渉する側の端末は加害者(アグレッサ)端末、干渉を受ける側の端末は被害者端末と呼ばれる。
時間分割LTE(TD−LTE)基準は、例えば7つの可能な上方リンク/下方リンク構成、即ち、通信フレームを上方リンクおよび下方リンクサブフレームのパターンに分割する7つの異なる方法を規定する。ある所定のネットワークでは、上方リンク/下方リンク構成は一般的には上方リンク/下方リンクのトラフィックの速度に従って選択される。VoIPがドミナントなネットワークは、高速なインターネットブラウジングをするネットワークに比較して、より対称性の高い上方リンク/下方リンク構成を選択する傾向が有る。
2つの隣接するTD−LTE端末が異なる上方リンク/下方リンク構成を使用すると、その開始時間は一般的に同期化されるが、しかし一方の下方リンクサブフレームの幾つかが他方の上方リンクのサブフレームと重なる。あるシナリオでは、結果として起こる干渉が被害者端末の通信を完全にブロックする。これと類似した干渉シナリオが、異なる上方リンク/下方リンク構成を使用する隣接した基地局の間でも起こる可能性がある。
ここに記載される本発明の実施形態は、上記の干渉シナリオを緩和する方法及びシステムを提供する。ある実施形態では、1つのグループの(1つまたはそれ以上の)基地局がある1つの上方リンクと下方リンクの交替型時間間隔パターンを使用して無線端末と通信し、そして他の1つのグループの(1つまたはそれ以上の)基地局が異なる交替型パターンを使用して通信する。
その2つのグループの基地局のパターンは互いに同期化されるが、一定の時間ずれがそれらの間に適用される。その時間ずれは、それぞれのグループに属する端末の間の干渉の衝撃を最小にするように選択される。例えば、TD−LTE規格に規定されるように、一方のグループのTD−LTE基地局が上方リンク/下方リンク構成1を使用して通信し、他方のグループが上方リンク/下方リンク構成2を使用して通信する場合、サブフレーム1つ分の時間ずれが端末の間の干渉を最小にする。これらの実施形態では、LTEフレームの長さは10msであり、各サブフレームの長さは1msである。
上方リンクサブフレームと下方リンクサブフレームに加えて、TD−LTEフレームは、制御に使用され時にデータ転送に使用される上方リンクリージョンと下方リンクリージョンを含む、特別サブフレームを有する(下方リンクリージョンは一般的に制御、データ及び同期に使用され、一方上方リンクリージョンは一般的にチャネル打診およびランダムアクセスに使用される)。7つのTD−LTE上方リンク/下方リンク構成はそのフレーム内の特別サブフレームの位置を規定する。
ある実施形態では、選択された時間ずれが被害者端末の下方リンクサブフレームと加害者端末の上方リンクサブフレームとの重なりを消滅させるが、しかし特別サブフレームの間の干渉は残る。その残った干渉を緩和する幾つかの技術の事例がここに記載される。近隣の基地局の間の残った干渉を緩和する方法も記載される。
まとめると、開示される本発明は、例えば基地局の交替型上方リンク/下方リンクパターンの間に時間ずれを設けることにより、近接する端末間の干渉および近接する基地局間の干渉を減少させる。この技術は、例えば多重のセルラーサービスプロバイダにより、同一の地理的エリア内に多重のネットワークを異なる上方リンク/下方リンクパターンを使用して展開し、一方でネットワーク間の干渉を最小にするために使用可能である。
(システムの記述)
図1は本発明の一実施形態による無線通信システム20の概略図である。図1の実施形態は、2つの無線通信ネットワーク24Aと24Bを示す。この事例では2つのネットワークは共にTD−LTE規格に従って動作するセルラーネットワークからなる。しかし、選択肢としての実施形態では本発明の技術は種々の他の無線通信プロトコルでも、または単一のネットワークでも使用可能である。例えば本発明の技術は3GPP 25.221規格で定義されるTD−SCDMAネットワークにおいても使用可能である。
ネットワーク24Aは多重の基地局28A(LTE語彙ではeNodeB)からなり、それらは無線通信端末32A(LTE語彙ではユーザ機器、UE)と通信する。ネットワーク24Bは多重の基地局28Bからなり、それらは無線通信端末32Bと通信する。端末32Aと32Bは例えば、セルラー電話、無線可能モバイル計算機器、または他の適合する無線通信端末からなってよい。
ある実施形態では、ネットワーク24Aの基地局28Aは、上方リンク(UL)と下方リンク(DL)の交替型時間間隔パターンを使用して端末32Aと通信する。ネットワーク24Bの基地局28Bは、基地局28Aにより使用されるパターンとは異なるパターンを使用して端末32Bと通信する。
TD−LTE規格は、例えば7つの可能なUL/DL構成を規定する。それぞれのUL/DL構成は通信フレームをそれぞれのパターンのULとDLサブフレーム(SF)に分割する。ある実施形態では、ネットワーク24Aと24Bは互いに異なるUL/DL構成を使用する。例えば、ネットワーク24Aと24Bは異なるUL/DL構成を使用する異なるサービスプロバイダにより展開されオペレーションされてもよい。
以下で詳述するように、異なるUL/DL構成の使用は端末32Aと32Bの間の干渉を引き起こす可能性がある。干渉は異なるネットワークからの端末が互いに近接している場合に激しい。ある実施形態では基地局28Aは、基地局28Bに同期し、一方で時間ずれを適用することによりこの干渉を低減する。時間ずれは端末32Aと32Bの間の干渉が最小になるように選択される。
ある実施形態では、各基地局28AはTD−LTE規格に従ってアンテナ40経由で1つ以上の端末32Aと通信する送受信機36を有する。各基地局28Aはさらに基地局のためにタイミング信号を生成するタイミングユニット44を有する。詳細には、タイミングユニットは端末32Aと32Bの間の干渉が最小になるように選択された時間ずれを使用する。一般的には、それぞれの端末は基地局の1つとアンテナ45経由で通信する送受信機46と、端末の種々の処理と管理機能を実行するプロセッサ47を有する。
図1に示すシステム構成は例示的な構成であり、純粋に概念の明確化のために選択されたものである。他の実施形態では、他の適合する構成が使用可能である。例えばネットワーク24Aは、多重のタイミングユニット44を使用する代わりに、選択された時間ずれを導入し、そして多重の基地局28Aを同期させる単一の中央タイミングユニットを有してもよい。ここに記載される実施形態では、異なるUL/DL構成を使用する2つのネットワークについて記載しているが、本発明は、基地局が異なるULとDLの時間間隔パターンを使用する、他の適合するシナリオにおいても使用可能である。
システム20の構成要素はハードウェア、ソフトウェアまたはそれらの組合せで実現できる。ある実施形態では、システム20の一定の機能が、ここに記載される機能を実行するためにソフトウェアでプログラムされる1つ以上の汎用プロセッサを使用して実現可能である。ソフトウェアは、例えばネットワーク上で、電子形態でプロセッサにダウンロードされてもよいし、あるいは、磁気的、光学的、または電子的メモリのような非一過性接触可能媒体上に提供され、および/または保管されてもよい。
(異なるUL/DLパターンを使用する無線端末間の干渉)
TD−LTE規格は7つの可能なUL/DL構成を規定する:
Figure 2014519770
上記表1に示されるように、各UL/DL構成においてフレームは10個のサブフレームに分割されている。各サブフレームは、端末から基地局への送信に対する上方リンクサブフレーム(Uと記載)、基地局から端末への送信に対する下方リンクサブフレーム(Dと記載)、または特別サブフレーム(Sと記載)として定義されてもよい。
各特別サブフレームは、下方リンクの制御、データおよび同期に使用可能な下方リンクリージョン(下方リンクパイロットタイムスロット、DwPTSと記載)、ガードピリオド(GPと記載)、および打診およびランダムアクセスに使用可能だが、データおよび制御には使用不可能な上方リンクリージョン(上方リンクパイロットタイムスロット、UpPTSと記載)からなる。
互いに近隣に位置するネットワーク24Aの端末32Aとネットワーク24Bの端末32Bを考える。ネットワーク24Aと24Bの基地局は互いにフレーム同期している、即ち、2つのネットワークのフレームのスタート時間が一致していると仮定する。
もし2つのネットワークが(従って2つの端末が)同一のUL/DL構成を使用すると仮定すると、一方の端末から他方の端末への干渉は最小になる、なぜならば、端末は一緒に送信するかまたは一緒に受信するかのいずれかであるからである。2つのネットワークが同一のUL/DL構成を使用するため、一方のネットワークの端末が送信し、他方のネットワークの端末が受信するサブフレームが存在しない。(例えば、特別サブフレーム構成がネットワークにより異なる場合、または伝播時間の相違に起因して幾らかの干渉は起こり得るが、これら干渉は通常マイナーである。)
反対にネットワーク24Aと24Bが異なるUL/DL構成を使用すると、1つの端末のULサブフレームが他のネットワークからの近隣の端末のDLサブフレームと一致する可能性がある。このサブフレームの間、受信端末(被害者端末と呼ばれる)は送信端末(加害者端末と呼ばれる)からの激しい干渉に曝される。
図2Aはこの現象を示すための例示的なUL/DL構成の概略図である。図2AはUL/DL構成48と52を示し、それらはそれぞれネットワーク24Aと24Bにより使用される。この事例では、ネットワーク24AはUL/DL構成1を使用し、そしてネットワーク24BはUL/DL構成2を使用する。これら2つの構成は5つのサブフレーム(SF)の周期性を持ち、従って図にはフレームの最初の5つのサブフレームのみが示されている。
図から判るように、構成48のサブフレームSF3は上方リンクであるが、構成52のサブフレームSF3は下方リンクである。同じことがサブフレームSF8で起こる。このサブフレームにおいて、ネットワーク24Bの被害者端末(構成52を使用する)はネットワーク24Aの近隣の加害者端末(構成48を使用する)からの激しい干渉を受け易い。
加害者端末から近隣の被害者端末への干渉は種々のメカニズムに起因する。例えば、加害者端末は一般的に割り当て帯域外のスプリアス放射を生成することが許容されている。スプリアス放射の幾つかは被害者端末の帯域と重なる。例えばTD−LTEではスプリアス放射の許容パワーレベルは「第3世代パートナーシップ・プロジェクト;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (EUTRA);User Equipment (UE) Radio Transmission and Reception (Release 10)」3GPP TS 36.101,version 10.2.1, 2011年4月により規定され、それはここに参照され採り入れられる。
加害者端末および被害者端末が互いに隣接している場合、被害者端末により受信されるスプリアス放射のパワーレベルは所望の下方リンク信号の受信レベルよりもずっと高い可能性が有り、したがって下方リンク受信がブロックされる可能性が有る。
もう1つの事例として、加害者端末から送信された上方リンク信号が、相対的に高いパワーで被害者端末において受信される可能性がある。この信号は一般的に増幅およびミクシング段階の後でのみ被害者端末受信器においてフィルタ除外される。これらの段階(例えば低ノイズ増幅器)は一般的に限られた直線性を有し、加害者端末の上方リンク信号の高いパワーレベルのためにサチュレートする可能性がある。
他のケースでは、加害者端末が被害者端末から検知されると、被害者端末はサチュレーションを避けるため受信器の利得を減少させることがある。しかしこの場合、受信器の雑音指数は激しく低下し、そして低パワーの所望下方リンク信号は被害者端末により正しく復号されない可能性がある。例えば、3GPP TS 36.101規格は、受信した下方リンク信号のパワーより27−33dB高いレベルまでのパワーレベルで、端末が隣接するチャネルの加害者端末を取り扱うことを要求している(この場合端末の感受性要求は、雑音指数の低下を反映するため大幅に低下させられる)。受信される、近隣の加害者端末の上方リンク信号パワーはこの比率を十分に上回っている。
端末間の干渉の衝撃は、影響を受けた下方リンクサブフレームがネットワーク取得に使用される同期信号を伝送している場合に特に激しい。TD−LTEシステムは一般的に2タイプの同期信号を使用する−サブフレームSF1およびSF6に配置される主同期信号(PSS)およびサブフレームSF0およびSF5に配置される副同期信号(SSS)。
2つの基地局がUL/DL構成1および2を使用する場合、影響を受けるサブフレームはSF3とSF8である(図2Aに関して上述した通り)。UL/DL構成2では、サブフレームSF3とSF8だけが、それぞれサブフレームSF7とSF2における上方リンク送信に対する上方リンク許可のための制御メッセージを搬送できる(DCIまたはネガティブHIを使用して)。サブフレームSF7とSF2はUL/DL構成2においては唯一の上方リンクサブフレームであるため、下方リンクサブフレームSF3とSF8のブロックは実質的に全ての上方リンク送信をブロックすることになる。
(UL/DLパターン間の時間ずれを使用して無線端末間の干渉を最小にする)
ある実施形態では、基地局28A(ネットワーク24Aの)は基地局28B(ネットワーク24Bの)のタイミングに、一定の時間ずれを適用しながら同期する。時間ずれは端末32Aと端末32Bの間の干渉の衝撃を最小にするように選択される。「干渉の衝撃を最小にする」とは、種々の可能なサブフレーム分解能の時間ずれの中で選択された時間ずれが、最も小さい干渉衝撃をもたらすことをいう。干渉の衝撃とは、干渉それ自体のレベルを意味してもよく、または最重要な制御メッセージまたは同期信号のブロックなど、干渉によるパフォーマンスの低下を意味してもよい。一般的に選択された時間ずれは、一方のUL/DL構成の下方リンクサブフレームと他方のUL/DL構成の上方リンクサブフレームの重なりを最小にすることを目標にする。
図2Bは本発明の1実施形態による、例示的UL/DL構成の概略図である。図2Bの事例はUL/DL構成56と60を示し、それらはそれぞれネットワーク24Aと24Bにより使用される。この事例でも、ネットワーク24AはUL/DL構成1を使用し、そしてネットワーク24BはUL/DL構成2を使用している。
図2Aと異なり、図2Bではネットワーク24とネットワーク24Bの間に1サブフレーム(1ms)のずれがある。従って、ネットワーク24A(構成56)のSF0はネットワーク24B(構成60)のSF9に一致し、ネットワーク24AのSF1はネットワーク24BのSF0に一致し、ネットワーク24AのSF2はネットワーク24BのSF1に一致し、以下同様である。
UL/DL構成1と2のケースでは、1サブフレームのこの時間ずれは端末32Aと端末32Bの間の干渉を最小にする。図で判るように、1つの構成の上方リンクサブフレーム(U)は他の構成の下方リンクサブフレーム(D)と決して一致しない。
ネットワーク24Aおよび/またはネットワーク24Bは、適切な時間ずれを適合する任意の方法で選択しそして適用してもよい。上記の図1の実施形態では、各基地局28Aのタイミングユニット44が選択された時間ずれを適用しながらその基地局のタイミングを同期する。ネットワーク24Aとネットワーク24Bの同期は、例えば、1つのネットワークの下方リンク信号を他のネットワークの受信器で受信し、そして受信した下方リンク信号に同期することにより設定されてもよい。もう1つの事例として、両方のネットワークが全地球無線測位システム(GPS)クロックなどの共通の時間ベースに同期してもよい。このような同期をしたうえで、1つのネットワークの基地局は干渉を最小にするための時間ずれを適用する。
図3は本発明の一実施形態による、基地局間の同期の方法を示す概略図である。その方法は、ずれ選択ステップ70において、ネットワーク24Aとネットワーク24BのそれぞれのUL/DL構成間の時間ずれを選択するステップから始まる。
時間ずれは一般的に2つのネットワークで使用されるUL/DL構成の知識に基づいてオフラインで選択される。選択された時間ずれは、上述のように2つのネットワークの隣接する端末の間の干渉を最小にする。
時間ずれ適用ステップ74において、基地局28Aのタイミングユニット44は選択された時間ずれを適用する。そのタイミングユニットは基地局28Aのフレームタイミングを基地局28Bのフレームタイミングに同期させ、そしてさらに選択された時間ずれを適用する。同期の後、ネットワーク24とネットワーク24Bは追加の時間ずれを適用しながら互いに同期して動作する。これにより端末32Aと端末32Bの間の干渉が最小にされる。
ここに記載される実施形態は主にTD−LTE規格のUL/DL構成1と2の間の干渉を最小にすることを記載しているが、本発明の技術は同様に他のUL/DL交替型パターンのペア間の干渉を減少させるのに使用可能である。
(特別サブフレームにおける残存する干渉を緩和する)
図2Bの選択された時間ずれは上方リンクサブフレームから下方リンクサブフレームへの干渉を消滅させる(または少なくとも最小にする)が、いくらかの干渉はそれでも特別サブフレーム(S)の間に発生することがある。例えば、(UL/DL構成60の)サブフレームSF1とSF6の下方リンクパイロットタイムスロット(DwPTS)リージョンは、それぞれ(UL/DL構成56の)上方リンクサブフレームSF2とSF7により影響される。サブフレームSF1とSF6は上方リンク許可を有しないが、それは主同期信号(PSS)を確かに有し、またDL割り当てを有する可能性がある。従って、加害者端末がこれらのサブフレームの間に送信すると、主同期信号(PSS)が干渉を受ける可能性がある。
他の事例として、(UL/DL構成60の)下方リンクサブフレームSF0とSF5が、それぞれ(UL/DL構成56の)特別サブフレームSF1とSF6の上方リンクパイロットタイムスロット(UpPTS)リージョンにより影響を受ける。UpPTSリージョンはサブフレームの最後の1つまたは2つのOFDMシンボルに干渉を引き起こす可能性がある(従って制御リージョンは一般的に影響を受けない)。
サブフレームSF0とSF5の最後のシンボルが副同期信号(SSS)を含むことに注意する必要がある。また、UpPTSリージョンが物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)および打診基準信号(SRS)に使用されることに注意する必要がある。端末が打診基準信号(SRS)を送信するように設定される場合、送信は一般的に5個又は10個のサブフレームの循環で構成される。従って、近隣の加害者端末がサブフレームSF0とSF5(5個のサブフレームの循環)の最後のシンボルにおいて打診基準信号(SRS)を送信するように設定される場合、被害者端末の副同期信号(SSS)は常に干渉を受ける。
種々の実施形態において、被害者端末は主同期信号(PSS)の受信に対する干渉を異なる方法で緩和し、またはPSSと関係のない他の手段を使用してネットワークの同期を取得してもよい。例えば、被害者端末のプロセッサ47は、取得が成功するまで連続してPSSを取得するように試みてもよい。多くの実際のケースでは、加害者端末は全てのサブフレームSF2とSF7において送信するわけではない。結果として、被害者端末は干渉なく主同期信号(PSS)を受信する残りの機会を得る。この解決策では、例えば、被害者端末のプロセッサ47の中に適切に高い獲得時間を設定し、および/または干渉を受けるサブフレームを検知し、計算から除外する手段を適用する必要があるかもしれない。
それでも、非常に稀なケースでは、加害者端末がそれぞれの主同期信号(PSS)サブフレームで送信する可能性が有る。例えば、加害者端末がサブフレームSF2において10サブフレーム周期の準持続性スケジューリング(SPS)を持つデータを送信し、そしてサブフレームSF7において周期的チャネル品質インジケータ(CQI)を送信するように設定される可能性が有る。このような場合、被害者端末で受信された全ての主同期信号(PSS)は、一般的に干渉を受ける。しかし、チャネル品質インジケータ(CQI)用の送信帯域幅および送信パワーは一般的に低い。従って、被害者端末における主同期信号(PSS)の検知は成功の確率が高い。
他の代替的実施形態では、被害者端末のプロセッサ47は、加害者ネットワークの主同期信号(PSS)を獲得することによりネットワークの同期を取得し、その後加害者ネットワークのタイミングから被害者ネットワークのタイミングを割り出すように試みてもよい。加害者ネットワークの主同期信号(PSS)は、加害者信号のサブフレームSF1およびSF6において送信され、それは被害者信号のそれぞれサブフレームSF0とSF5に一致する。SF0とSF5は被害者ネットワークでは下方リンクサブフレームなので、加害者ネットワークの主同期信号(PSS)は被害者信号からの上方リンク干渉を受けずに取得できる。両方の信号は同期している(パス長の違いを反映した数μsecの範囲内)ので、一度被害者端末が加害者ネットワークのフレームタイミングを獲得すると、被害者ネットワークのフレームタイミングをも獲得したことになる(1サブフレームの時間ずれを考慮して)。
他の実施形態では、被害者端末のプロセッサ47は受信信号の自己相関を計算してもよい。それは以下の式で与えられる:
Figure 2014519770
ここでMはサイクリックプレフィックス(CP)長を意味し、NはOFDMシンボル長(CPを除く)を意味する。自己相関の出力は一般的にOFDMシンボルのタイミングに一致するピークを有する。被害者端末のプロセッサ47はこれらのピークのパターンを分析し、UL/DL構成と、LTEで使用されるOFDMシンボルの不均一なスペーシングを考慮して、被害者ネットワークの下方リンクフレームタイミングを獲得してもよい。
他の実施形態では、被害者端末は空間的技術を使用して加害者端末からの干渉を排斥してもよい。被害者端末が多重受信アンテナを有する場合、被害者端末のプロセッサ47は空間的(「スマートアンテナ」)技術を使用して干渉を排斥することができる。例えば、プロセッサはそれぞれの受信アンテナに対し適用ウェイトを受信信号の分析に基づいて計算してもよい。あるいはプロセッサは、実質的に受光ビームを異なる方向に向け、干渉を排斥する設定が見つかるまでウェイトの組の上をスキャンしてもよい。
またはあるいは、被害者端末のプロセッサ47は副同期信号(SSS)の受信に対する干渉を異なる方法で緩和し、またはネットワークの同期を副同期信号(SSS)と無関係の他の手段により取得してもよい。上述のように、副同期信号(SSS)の受信は、とくに加害者端末信号のサブフレームSF1および/またはSF6の最後のOFDMシンボルにおいて送信された打診基準信号(SRS)からの干渉をうける。打診基準信号(SRS)の帯域幅と周期性(一般的に5個または10個のサブフレーム)は加害者ネットワークにより設定される。
打診基準信号(SRS)の周期が10サブフレームの場合(例えば、SRSがサブフレームSF1でのみ送信される場合)、被害者端末は全ての第2の副同期信号(SSS)を干渉なく受信できる(この例ではサブフレームSF5で送信されたSRS)。被害者端末のプロセッサ47はこのシナリオを検知し、干渉を受ける副同期信号(SSS)サブフレームを無視し、そして干渉を受けないサブフレームにのみ基づいて副同期信号(SSS)を復号してもよい。
打診基準信号(SRS)の帯域幅が相対的に狭く設定される場合、被害者端末に対するその衝撃は一般的に小さい、したがって被害者端末における副同期信号(SSS)検知は多くの場合成功する。しかしプロセッサ47における取得時間は、干渉に亘る処理パワーを改善するため増加させる必要がある。
最悪のシナリオは一般的に打診基準信号(SRS)が広帯域でかつ5つのサブフレームの周期性で送信される時におこる。このケースでは、被害者端末での副同期信号(SSS)の受信は完全にブロックされる可能性が有る。ある実施形態では、被害者端末のプロセッサ47は、副同期信号(SSS)の替わりにセル特異基準信号(CS−RS)を受信することにより、ネットワークの同期を取得する。セル特異基準信号(CS−RS)は副同期信号(SSS)処理により得られた情報−セルIDの識別および主同期信号(PSS)処理の後に残る半フレーム曖昧さの分解能を提供することができる。この実施形態では取得時間は(副同期信号(SSS)処理に比較して)増大する。ある実施形態では、被害者端末のプロセッサ47は副同期信号(SSS)の受信が失敗したという事実を検知し、そしてセル特異基準信号(CS−RS)べ−スの処理を開始する。ある実施形態では、セル特異基準信号(CS−RS)に基づく取得はセル特異基準信号(CS−RS)シークエンスとの相互相関をとることを含む。
上記の図2Bのスキームにおいて、(UL/DL構成60を使用する)被害者端末のサブフレームSF0、SF1, SF5およびSF6は(UL/DL構成56を使用する)加害者端末からの干渉を受ける可能性が有る。サブフレームSF0およびSF5において、干渉は加害者ネットワークの特別サブフレーム構成に依存して、最後の1つまたは2つのOFDMシンボルにおいてのみ発生する。サブフレームSF1およびSF6においては、干渉は下方リンクパイロットタイムスロット(DwPTS)リ−ジョン全体に及ぶ可能性が有る。
種々の実施形態では、被害者基地局および/または被害者端末はこの干渉を異なる方法で緩和する。例えば、被害者基地局は、干渉を受けるサブフレーム、特にサブフレームSF1およびSF6において下方リンク送信の割り当てを避けてもよい。
他の事例として、被害者基地局は、干渉を緩和するために十分に強くするため、これらのサブフレームに対して送信スキーム、例えば変調および符号化方法(MCS)、を選択してもよい。さらに別の送信スキームの選択の事例では、被害者基地局はサブフレームSF0およびSF5において少数のリソースブロック(RB)からなる下方リンク割り当てを使用してもよい。この解決法は、任意のLTEトランスポートブロック(TB)において最後のコードブロック(CB)の受信が完全にはブロックされない、ことを確実にする。他の実施形態では、被害者基地局が、加害者信号の周波数から出来るだけ離れた周波数に物理リソースブロック(PRB)を割り当ててもよい。
さらに別の事例では、被害者基地局は全帯域に対する単一広帯域チャネル品質指標(CQI)レポートに対して、サブバンドCQIレポート(TD−TLEでサポートされたメカニズム)を適用してもよい。干渉レベルは一般的に被害者信号の帯域幅に亘って不均一である(一般的に干渉信号の周波数から遠ざかるにつれて減少する)。従ってサブバンドCQIレポートは適応変調を改善するようである。
さらに他の実施形態では、被害者基地局は、潜在的に干渉を受けるサブフレーム(この例ではSF0、SF1,SF5およびSF6)のチャネル品質指標(CQI)レポート及び干渉を受けないサブフレームのCQIレポートに対し別々の処理を適用してもよい。LTEでは各CQIレポートは、レポートを有するサブフレームから既知の数のサブフレームだけ前に位置する下方リンクサブフレームに基づいている(3GPP TS 36.213参照)。従ってそれぞれのチャネル品質指標(CQI)レポートに対して、被害者基地局は、そのレポートが潜在的に干渉を受けるサブフレームに関して計算されたか否かを判定することが出来る。潜在的に干渉を受けるサブフレームと干渉を受けないサブフレームに対し別々の処理(例えば別々の適応変調)を適用することにより、干渉の衝撃は緩和可能である。
他の干渉緩和スキームが被害者端末により適用可能である。これらの実施形態では、被害者端末のプロセッサ47は干渉イベントを検知し、そして1つ以上の以下の干渉緩和技術を活性化できる。ある実施形態では、プロセッサ47は干渉を消滅させまたは少なくとも減衰させるため空間処理技術を適用する。そうでないこともあるが一般的に、被害者端末への下方リンク送信がランク1に有る時、即ち、単一の空間ストリームからなる時、この解決策は最も有用である。
他の実施形態では、被害者端末のプロセッサ47は、干渉を勘定に入れるようにその受信器チェーンを適応させる。ある実施形態では、受信器チェーンは干渉を受けないサブフレームの間は通常設定に設定され、潜在的に干渉を受けるサブフレームの間は干渉緩和設定に設定される。その2つの設定の間で異なる受信器チェーンのパラメータは、例えば、基底帯域フィルタの帯域幅(潜在的に干渉を受けるサブフレームでは狭い)、または、増幅器および/またはミキサーの利得設定(潜在的に干渉を受けるサブフレームでは低利得、特に低ノイズ増幅器の利得)を含んでよい。他の事例として、(例えば、検知器を最適にし、そしてレポートを生成するための)受信器内のノイズと干渉の測定が、干渉を検知し、そしてサブフレームごとおよびサブ帯域又はリソースブロック(RB)ごとに実施されてもよい。さらに別の事例では、周波数、利得またはタイミングループのような受信器トラッキングループが干渉の特性を知り、そして潜在的に干渉を受けるサブフレームを無視して(又は少なくとも別のウェイト付けをして)もよい。
他の干渉緩和技術は加害者基地局および/または加害者端末により適用される。例えば、加害者基地局は被害者端末への干渉を減らすために加害者端末の最大上方リンク送信パワーを減少させてもよい。例えば、加害者基地局は、このケースに対して、3GPP TS 36.101、セクション6.2.4に記載されるように、特定のネットワークシグナリング(NS)値を定義することにより、追加的最大パワー減少(A−MPR)を適用してもよい。ある実施形態では、追加的最大パワー減少(A−MPR)は、潜在的に干渉を受けるサブフレーム(この事例ではSF0、SF1,SF5およびSF6)においてのみ特定のネットワークシグナリング(NS)に基づいて適用されてもよい。
別の事例として、加害者基地局は潜在的に干渉を受けるサブフレームに狭い上方リンク許可を割り当ててもよい。さらに別の事例では、加害者端末の帯域外スプリアス放射が適用可能基準の要求を超えて減少させられてもよい。
上記の干渉緩和技術は純粋に例示を目的として選定された。代替的な実施形態では、被害者端末、被害者基地局、加害者端末、および/または加害者基地局はこの目的のため他の適合する技術を適用してもよい。
ここに記載された実施形態は主として無線通信端末間の干渉の減少について記載しているが、ここに記載される方法とシステムは、異なる交替型上方リンクと下方リンクの時間間隔パターンを使用する、近隣の基地局の間の干渉を減少させるのにも使用可能である。端末間の干渉を最小にする時間ずれと同一の時間ずれが基地局間の干渉をも最小にする、なぜならば、近隣の1つの基地局が受信するときに他の基地局が受信するというシナリオを防止するためである。あるいは、基地局間の干渉は、加害者基地局の送信パスおよび/または被害者基地局の受信パスに適切なフィルタリングを適用することにより緩和可能である。
上記の実施形態は事例として引用され、そして本発明はここに特に示され記載されたものに限定されないことに留意されたい。むしろ本発明の範囲は、上記の明細書を読んだ当業者が想到する、従来技術に開示されない、上記に記載された種々の特徴の組合せおよびサブ組合せを含み、また、それらの変化形および変更を含む。参照により本特許出願に採り入れられた文献は、本出願の統合された一部と見做されるべきであるが、それら文献に記載された定義が本明細書の定義と相反する場合は本明細書の定義が優先される。

Claims (29)

  1. 通信の方法であって、
    下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔の第1の交替型パターンを使用して、1つ以上の第1の基地局と第1の無線通信端末の間で通信するステップと;
    前記第1の交替型パターンと、第2の無線通信端末と通信するために1つ以上の第2の基地局により使用される第2の交替型パターンとの間の時間ずれを、前記第1の無線通信端末と前記第2の無線通信端末との間の干渉の衝撃を最小にするために選択するステップと;そして
    前記選択された時間ずれに従って前記第1の基地局を前記第2の基地局に対して同期させるステップと;
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記第1と第2の交替型パターンは、時間分割ロングタームエボリューション(TD−LTE)規格に従って規定され、そして前記下方リンク時間間隔と前記上方リンク時間間隔はTD−LTEサブフレームからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. それぞれの前記第1と第2の交替型パターンは、1つ以上の上方リンクサブフレームと1つ以上の下方リンクサブフレームを有し、そして前記時間ずれを選択するステップは、前記第1と第2の交替型パターンの一方の中の前記上方リンクサブフレームと、前記第1と第2の交替型パターンの他方の中の前記下方リンクサブフレームとの間の重なりを最小にするステップを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. それぞれの前記第1と第2の交替型パターンは、1つ以上の上方リンクサブフレームと、1つ以上の下方リンクサブフレームと、そして上方リンクリージョンと下方リンクリージョンをそれぞれ有する1つ以上の特別サブフレームと、を有し、そして、前記特別サブフレームの間の干渉を減少させるために干渉緩和処理を適用するステップを有する、ことを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記特別サブフレームは同期信号を含み、そして、前記干渉緩和処理を適用するステップは、前記同期信号に対する干渉を減少させるステップを有する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記特別サブフレームは同期信号を含み、そして、前記干渉緩和処理を適用するステップは、前記同期信号以外の代替的手段を使用して同期を取得するステップを有する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 前記干渉緩和処理を適用するステップは、干渉を受ける前記特別サブフレームの第1のサブセットと、干渉を受けない前記特別サブフレームの第2のサブセットとの間を区別するステップと、そして前記第2のサブセット内の前記特別サブフレームのみを処理するステップを有する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  8. 前記干渉緩和処理を適用するステップは、干渉を受ける前記特別サブフレームの第1のサブセットと、干渉を受けない前記特別サブフレームの第2のサブセットとの間を区別するステップと、そして前記第1のサブセット内の前記特別サブフレームの間のみ前記干渉緩和処理を活性化するステップと有する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  9. 所定の無線通信端末は多重の受信アンテナを有し、そして前記多重の受信アンテナ経由で受信されたそれぞれの信号をウェイト付けすることにより干渉を無効にするステップを有する、ことを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の方法。
  10. 前記第1の交替型パターンの中で前記第2の交替型パターンからの干渉が存在しないことが既知の事前に設定された時間の間だけ、前記第1の端末にデータ送信を割り当てるステップを有する、ことを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の方法。
  11. 前記第1の交替型パターンの中で前記第2の交替型パターンからの干渉が存在することが既知の事前に設定された時間の間、第1の通信スキームを使用して前記第1の端末と通信するステップと、そして前記事前に設定された時間の外の間、前記第1の通信スキームより脆弱な第2の通信スキームを使用して前記第1の端末と通信するステップとを有する、ことを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の方法。
  12. 前記第1の交替型パターンの中で前記第2の交替型パターンからの干渉が存在することが既知の事前に設定された時間の間、前記第1の端末の中に第1の受信器チェーン設定を設定するステップと、そして前記事前に設定された時間の外の間、前記第1の設定より脆弱な第2の受信器チェーン設定を設定するステップとを有する、ことを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の方法。
  13. 下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔の第1の交替型パターンを使用して第1の無線通信端末と通信するように構成された1つ以上の第1の送受信器と;そして
    前記第1の交替型パターンを、第2の無線通信端末と通信するための1つ以上の第2の送受信器により使用される第2の交替型パターンに対して同期させ、一方で前記第1と第2の交替型パターンとの間に、前記第1の無線通信端末と前記第2の無線通信端末との間の干渉の衝撃を最小にするために選択される時間ずれを適用する、少なくとも1つのタイミングユニットと;
    を有することを特徴とする通信機器。
  14. 前記第1と第2の交替型パターンは、時間分割ロングタームエボリューション(TD−LTE)規格に従って規定され、そして前記下方リンク時間間隔と前記上方リンク時間間隔はTD−LTEサブフレームからなる、ことを特徴とする請求項13に記載の機器。
  15. それぞれの前記第1と第2の交替型パターンは、1つ以上の上方リンクサブフレームと1つ以上の下方リンクサブフレームを有し、そして前記選択された時間ずれは、前記第1と第2の交替型パターンの一方の中の前記上方リンクサブフレームと、前記第1と第2の交替型パターンの他方の中の前記下方リンクサブフレームとの間の重なりを最小にする、ことを特徴とする請求項13に記載の機器。
  16. それぞれの前記第1と第2の交替型パターンは、1つ以上の上方リンクサブフレームと、1つ以上の下方リンクサブフレームと、そして上方リンクリージョンと下方リンクリージョンをそれぞれ有する1つ以上の特別サブフレームとを有し、そして、前記第1の送受信器は、前記特別サブフレームの間の干渉を減少させるために干渉緩和処理を適用するように構成される、ことを特徴とする請求項13−15のいずれかに記載の機器。
  17. 前記特別サブフレームは同期信号を含み、そして、前記第1の送受信器は、前記干渉緩和処理を適用することにより前記同期信号に対する干渉を減少させるように構成される、ことを特徴とする請求項16に記載の機器。
  18. 前記第1の送受信器は、前記第1の交替型パターンの中で前記第2の交替型パターンからの干渉が存在しないことが既知の事前に設定された時間の間だけ、前記第1の端末にデータ送信を割り当てるように構成される、ことを特徴とする請求項13−15のいずれかに記載の機器。
  19. 前記第1の送受信器は、前記第1の交替型パターンの中で前記第2の交替型パターンからの干渉が存在することが既知の事前に設定された時間の間、第1の通信スキームを使用して前記第1の端末と通信し、そして前記事前に設定された時間の外の間、前記第1の通信スキームより脆弱な第2の通信スキームを使用して前記第1の端末と通信する、ことを特徴とする請求項13−15のいずれかに記載の機器。
  20. 下方リンク時間間隔と上方リンク時間間隔の第1の交替型パターンを使用して第1の基地局と通信するように構成された送受信器と;
    ここにおいて前記第1の交替型パターンは、少なくとももう1つの無線通信端末と通信するために第2の基地局により使用される第2の交替型パターンに対して同期され、一方で、前記端末と前記もう1つの端末との間の干渉の衝撃を最小にするために選択される時間ずれを前記第1のパターンと前記第2のパターンの間に適用し、
    前記第2のパターンに起因する残りの干渉を減少させるため干渉緩和処理を適用するように構成されたプロセッサと;
    を有することを特徴とする無線通信端末。
  21. 前記第1と第2の交替型パターンは、時間分割ロングタームエボリューション(TD−LTE)規格に従って規定され、そして前記下方リンク時間間隔と前記上方リンク時間間隔はTD−LTEサブフレームからなる、ことを特徴とする請求項20に記載の端末。
  22. それぞれの前記第1と第2の交替型パターンは、1つ以上の上方リンクサブフレームと、1つ以上の下方リンクサブフレームと、そして上方リンクリージョンと下方リンクリージョンをそれぞれ有する1つ以上の特別サブフレームとを有し、そして、前記プロセッサは、前記特別サブフレームの間に干渉緩和処理を適用するように構成される、ことを特徴とする請求項20または21に記載の端末。
  23. 前記特別サブフレームは同期信号を含み、そして、前記プロセッサは、前記干渉緩和処理を適用することにより前記同期信号に対する干渉を減少させるように構成される、ことを特徴とする請求項22に記載の端末。
  24. 前記特別サブフレームは同期信号を含み、そして、前記プロセッサは、前記同期信号以外の代替的手段を使用して前記第1の基地局との同期を取得するように構成される、ことを特徴とする請求項22に記載の端末。
  25. 前記プロセッサは、干渉を受ける前記特別サブフレームの第1のサブセットと、干渉を受けない前記特別サブフレームの第2のサブセットとの間を区別し、そして前記第2のサブセット内の前記特別サブフレームのみを処理するように構成される、ことを特徴とする請求項22に記載の端末。
  26. 前記プロセッサは、干渉を受ける前記特別サブフレームの第1のサブセットと、干渉を受けない前記特別サブフレームの第2のサブセットとの間を区別し、そして前記第1のサブセット内の前記特別サブフレームの間にのみ前記干渉緩和処理を活性化するように構成される、ことを特徴とする請求項22に記載の端末。
  27. 多重の受信アンテナを有し、前記プロセッサは前記多重の受信アンテナ経由で受信されたそれぞれの信号をウェイト付けすることにより干渉を無効にするように構成される、ことを特徴とする請求項20または21に記載の端末。
  28. 前記プロセッサは、前記第1の交替型パターンの中で前記第2の交替型パターンからの前記残りの干渉が存在することが既知の事前に設定された時間の間、第1の通信スキームを使用して前記第1の基地局と通信し、そして前記事前に設定された時間の外の間、前記第1の通信スキームより脆弱な第2の通信スキームを使用して前記第1の基地局と通信するように前記送受信器にさせる、ように構成される、ことを特徴とする請求項20または21に記載の端末。
  29. 前記プロセッサは、前記送受信器の中に、前記第1の交替型パターンの中で前記第2の交替型パターンからの干渉が存在することが既知の事前に設定された時間の間は第1の受信器チェーン設定を設定し、そして前記事前に設定された時間の外においては前記第1の設定より脆弱な第2の受信器チェーン設定を設定するように構成される、ことを特徴とする請求項20または21に記載の端末。
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