JP2014519067A - タッチセンサシステム、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

タッチセンサシステム(101)は、ドライブライン(DL1〜DLM)とセンスライン(SL1)の間の第1静電容量列(Ci1)とドライブラインと他の1本のセンスライン(SL2)の間の第2静電容量列(Ci2)に対して、±1によって構成される長さNの直交する符号系列(di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M))に基づいて、±Vボルトを印加するように並列に駆動して、第1の静電容量列(Ci1)からの出力(sFirst=(s11、s12、…、s1N))、及び、第2の静電容量列(Ci2)からの出力(sSecond=(s21、s22、…、s2N))を出力するドライバ(105)と、出力(sFirst)と符号系列(di)との内積演算に基づいて第1の静電容量列(Ci1)の容量値を推定し、出力(sSecond)と符号系列(di)との内積演算に基づいて第2の静電容量列(Ci2)の容量値を推定する復号部(108)と、1個以上のお手付き領域(113)と、お手付き領域(113)以外の領域である残余領域(114)とからなる二次元領域(112)を有するタッチパネル(102)と、お手付き領域(113)へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行するお手付き領域処理部103と、残余領域(114)へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、第1処理とは別種類の第2処理を実行する描画入力処理部104とを備え、お手付き領域(113)は、タッチパネル(102)への入力のために手を着く領域を囲む領域であり、残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含む。

Description

本発明は、マトリックス状に構成された線形系の係数、素子値、または静電容量を推定または検出する方法に従って動作し、タッチパネルへのタッチに基づくタッチ信号を検出するタッチセンサシステム、及び電子機器に関する。
マトリックス状に分布した線形素子値を検出する装置、例えば、M本のドライブラインとL本のセンスラインとの間に形成される静電容量行列Cij(i=1、…、M、j=1、…、L)の静電容量値の分布を検出するタッチセンサ装置(接触検出装置)が、特許文献1に開示されている。このタッチセンサ装置は、ドライブラインを順番に選択し、その選択したドライブラインにつながる線形素子の値を検出する走査検出方式により動作する。
また、複数のドライブラインを時系列的な符号系列に基づいて第1のドライブライン群と第2のドライブライン群とに振り分けて駆動し、センスラインに接続され、駆動されたドライブラインとの複数の交差部の容量に生じる電流の総和を電気信号に変換した測定電圧を出力し、センスラインごとに、測定電圧と符号系列とにより積和演算を行い、各交差部の容量に対応する電圧値を求める容量検出回路が特許文献2に記載されている。
従来の静電容量値の分布を検出するタッチセンサシステムにおいては、特許文献6に示すように、信号処理により、タッチパネルにタッチしている指及び手の部分の認識を試みていた。例えば、ペンを持った手がタッチパネルにタッチしている状況を考えると、ペンを動かす操作等に応じて、タッチパネルへのタッチの状態に基づく信号は時間の経過に応じて大きく変化する。
図20の(a)〜(d)はタッチパネル上に手を着いた状態におけるタッチ信号を説明するための図である。図20の(a)を参照すると、手がタッチパネルに着いた領域は、最初は領域116aで小さい。そして、図20の(b)を参照すると、タッチパネルに着いた手の領域は、時間の経過とともに拡大して領域116bとなる。次に図20の(c)を参照すると、タッチパネルに着いた手の領域は、時間の経過とともにさらに拡大し、手が把持するペンの先端がタッチパネルにタッチしてペン入力領域118が現れる。その後、図20の(d)に示すように、手がタッチしている領域が、領域116cから領域116dに変化し、指がタッチパネルにタッチした領域117が現れる。
日本国公開特許公報「特開2010−92275号公報(2010年4月22日公開)」 日本国公開特許公報「特許第4364609号明細書(2005年6月16日公開)」 日本国公開特許公報「特許第4387773号明細書(2005年6月16日公開)」 日本国公開特許公報「特開2005−114362号公報(2005年4月28日公開)」 日本国公開特許公報「特開2005−134240号公報(2005年5月26日公開)」 米国特許第7,812,828号明細書(2010年10月12日)
しかしながら、特許文献1に記載の走査検出方式により動作するタッチセンサ装置においては、二次元に分布する静電容量値を取得するために与えられた時間をTとし、走査の回数をmとすると、複数ラインを同時に選択し、それをスキャンして静電容量行列Cijの静電容量を検出する処理は時間(T/m)の間に終わらなければならない。
一般に、検出処理の精度は、例えば平均化等により処理時間が長いほど高めることができるが、タッチセンサ装置が高速な動作に追従できるためには、静電容量値を取得するために与えられる時間Tは小さくする必要があり、解像度を上げるためには、走査回数mを大きくする必要があり、いずれの場合も処理時間(T/m)は小さくなり検出精度の劣化を招くという問題がある。
また、特許文献2に記載の容量検出回路では、測定電圧のオフセット誤差をキャンセルするために、符号系列に基づいて第1のドライブラインと第2のドライブラインとに振り分けて駆動し、第1のドライブラインの駆動に基づく測定電圧から、第2のドライブラインの駆動に基づく測定電圧を減算している(特許文献2:明細書段落[0058]〜[0061])。しかしながら、このような構成は、演算過程が2相に渡るため、消費電力を抑えた高速化に不利であるという問題がある。
図20の(a)〜(d)に示すように変化しながら現れる領域からの信号に基づいて、ペン入力に基づく信号と、タッチパネルに手が着いたことによる信号と、タッチパネルに指が接触したことによる信号とを正確に識別することは困難であり、ペン入力に基づく信号、タッチパネルに手が着いたことによる信号、及びタッチパネルに指が接触したことによる信号を誤認識するおそれが生じるという問題がある。
本発明の目的は、検出精度が良好になり、且つ解像度も良好で高速動作が可能なタッチセンサシステム、及び電子機器を提供することにある。
本発明の他の目的は、ペン入力に基づく信号を誤認識するおそれがないタッチセンサシステム、及び電子機器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部と、前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とを備え、前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とする。
この特徴により、部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理が実行され、残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、第1処理とは別種類の第2処理が実行される。このため、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号と、残余領域に入力される意図されたタッチ入力に基づく信号とを別扱いする処理を実施することができる。その結果、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号を、残余領域に入力される意図されたペン入力に基づく信号と誤認識するおそれがないタッチセンサシステムを提供することができる。
本発明に係る他のタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、上記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、上記集積回路は、前記第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有し、前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とする。
本発明に係る電子機器は、本発明に係るタッチセンサシステムと、前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする。
本発明に係るさらに他のタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えたタッチセンサシステムであって、前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに備え、前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とする。
本発明に係るさらに他のタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えたタッチセンサシステムであって、前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納し、前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに備え、前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とする。
本発明に係るさらに他のタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とする。
本発明に係るさらに他のタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納し、前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とする。
本発明に係る他の電子機器は、本発明に係るタッチセンサシステムと、前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする。
本発明に係るタッチセンサシステムでは、部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理が実行され、残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、第1処理とは別種類の第2処理が実行される。このため、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号と、残余領域に入力される意図されたタッチ入力に基づく信号とを別扱いする処理を実施することができる。その結果、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号を、残余領域に入力される意図されたペン入力に基づく信号と誤認識するおそれがないタッチセンサシステムを提供することができる。
実施の形態に係るタッチセンサシステムの構成を示す回路図である。 上記タッチセンサシステムに設けられた集積回路の推定部の構成を示すブロック図である。 上記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルの駆動方法を説明するための図である。 上記センサパネルの駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 上記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに入力される直交する符号系列の具体例を説明するための図である。 上記直交する符号系列の他の具体例を説明するための図である。 上記直交する符号系列のさらに他の具体例を説明するための図である。 実施の形態2に係るタッチセンサシステムに設けられたセンサパネルの駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態2に係るタッチセンサシステムに設けられたセンサパネルの駆動方法を説明するための他のタイミングチャートである。 実施の形態3に係るセンサパネルの駆動方法を説明するための図である。 (a)及び(b)は実施の形態4に係るセンサパネルを駆動するための符号系列を説明するための図である。 実施の形態5に係るセンサパネルを駆動するための符号系列を説明するための図である。 上記センサパネルを駆動する方法を示すグラフである。 (a)は実施の形態に係るM系列に基づく符号系列を説明するための図であり、(b)はM系列に基づく符号系列の具体例を示す図である。 上記タッチセンサシステムを搭載した携帯電話機の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態7に係るタッチセンサシステムの構成を示す模式図である。 上記タッチセンサシステムのタッチパネルに設定されたお手付き領域を示す図である。 図18の(a)(b)は上記お手付き領域のユーザ設定方法の例を示す図である。 図19の(a)(b)は上記お手付き領域のユーザ設定方法の例を示す図である。 図20の(a)〜(d)はタッチパネル上に手を着いた状態におけるタッチ信号を説明するための図である。
本発明のタッチセンサシステムに関する実施の一形態について図1〜図19に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(実施の形態1)
(実施の形態に係るタッチセンサシステムの構成)
図1は、実施の形態に係るタッチセンサシステム1の構成を示す回路図である。タッチセンサシステム1は、センサパネル2と、このセンサパネル2を制御する集積回路3とを備えている。センサパネル2は、水平方向に沿って互いに平行に所定の間隔を空けて配置されたM本のドライブラインDL1〜DLMと、このドライブラインに交差する方向に沿って互いに平行に所定の間隔を空けて配置されたL本のセンスラインSL1〜SLLと、これらM本のドライブラインDL1〜DLMのそれぞれとL本のセンスラインSL1〜SLLのそれぞれとの間にM行×L列のマトリックス状に配置された静電容量Cij(i=1〜M、j=1〜L)とを備えている。
集積回路3は、M本のドライブラインDL1〜DLMに接続された駆動部4を有している。集積回路3には、推定部5が設けられている。図2は、集積回路3の推定部5の構成を示すブロック図である。
推定部5は、L本のセンスラインSL1〜SLLにそれぞれ接続されたL個のアナログ積分器6と、L個のアナログ積分器6に接続されたスイッチ7と、スイッチ7に接続されたAD変換器8と、AD変換器8に接続された内積演算部9と、内積演算部9に接続されたRAM10とを有している。アナログ積分器6は、一方の入力が接地されたオペアンプと、このオペアンプの出力と他方の入力との間に配置された容量Cintの積分容量と、オペアンプの他方の入力に結合されたトランジスタと、このトランジスタと並列に接続された他のトランジスタとを有している。
集積回路3には、内積演算部9に接続されて240Hzでジェスチャ認識処理(ARM等)を実行するアプリケーション処理部11が設けられている。このように、集積回路3には、アナログ回路とデジタル回路とが混載されている。
(従来のタッチセンサシステムの動作)
本実施の形態の動作を具体的に説明する前に、前述した特許文献1に記載の従来の構成における動作を確認する。M本のドライブラインとL本のセンスラインとの間に形成される静電容量のマトリックスCij(i=1、…、m、j=1、…、L)の検出を考える。まず、ドライブラインを一本づつ選択する走査検出を考える。
選択したドライブラインにつながる容量Cij(j=1,…l)をVボルトに充電しCij×Vの信号を蓄える。この信号をセンスライン経由で読み出す際のゲインをGとすると、検出信号は、
G×Cij×V (式1)
となる。
(本実施の形態のタッチセンサシステムの動作)
図3は、タッチセンサシステム1に設けられたセンサパネル2の駆動方法を説明するための図である。図1及び図2で前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は繰り返さない。
本発明の実施の形態として、まず、+1と−1とから構成される互いに直交する符号長Nの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)を準備する。ここで、符号長Nの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)が「直交する」とは、符号系列diが下記に示す条件を満足することをいう。
Figure 2014519067
そして、この符号系列diに基づいて、+1の場合は+Vボルトが印加され、−1の場合は−Vボルトが印加されるように、駆動部4は、M本のドライブラインDL1〜DLMを並列に駆動する。すると、各静電容量Cij(i=1〜M、j=1〜L)に、符号系列の各要素(+1または−1)に応じて、±Cij・Vの電荷を有する信号が蓄えられる。
次に、同じセンスラインにつながる各静電容量に蓄積された電荷により表される信号について、センスラインの結線に沿って電荷加算を行い、センスライン毎にアナログ積分器6で読み出し、出力系列ベクトルsj=(sj1、sj2、…、sjN)(j=1、…、L)を得る。
図4は、センサパネル2の駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。まず、
リセット信号により、アナログ積分器6の積分容量Cintがリセットされるとともに、センサパネル2にマトリックス状に配置された各静電容量もリセットされる。ここで、リセットとは、容量に蓄積されている電荷を放電するという意味である。そして、ドライブラインDL1〜DLMを、符号系列d11、d21、d31、…、dM1の値である+1または−1に応じて、Vref+V、またはVref−Vで並列に駆動すると、各静電容量に、符号系列の要素±1に応じた±CVの電荷が蓄えられる。次に、同じセンスラインにつながる各静電容量に蓄積された電荷により表される信号について、センスラインの結線に沿って電荷加算を行い、センスライン毎にアナログ積分器6で読み出す。アナログ積分器6からの出力には、
Figure 2014519067
(この回路の場合、G=−1/Cint)
が表れるので、このアナログ積分器6からの出力をサンプリング信号に基づいてAD変換器8によりAD変換する。
出力系列ベクトルsjiは、
Figure 2014519067
となり、
Figure 2014519067
符号系列diと出力系列ベクトルsjとの内積演算di・sjを行うと、
Figure 2014519067
上記(式1)及び上記(式2)を比較すると、本実施の形態の方式により、従来の走査読み出し方式よりもN倍大きい検出信号が得られることがわかる。
センスラインの読み出し方式としては、図1及び図2に示されるアナログ積分器6(積分容量Cintを用いたオペアンプによる電荷積分器)を使用すると、上記ゲインGは、(1/Cint)となる。
このように、集積回路3の駆動部4は、第1の静電容量列Cip(pは1以上(L−1)以下、i=1、…、M)、及び第2の静電容量列Ciq(p<q、qは2以上L以下、i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、−1の場合は−Vボルトを印加するようにM本のドライブラインを並列に駆動する。そして、第1の静電容量列からの出力sFirst=(sp1、sp2、…、spN)、及び、第2の静電容量列からの出力sSecond=(sq1、sq2、…、sqN)を出力させる。
そして、上記第1の静電容量列からの出力sFirst=(sp1、sp2、…、spN)は、対応して設けられたアナログ積分器6によって積分され、第2の静電容量列からの出力sSecond=(sq1、sq2、…、sqN)は、対応して設けられたアナログ積分器6によって積分される。スイッチ7は、各センスラインSL1〜SLLに対応するアナログ積分器6を順次切り換えて、各アナログ積分器6により積分された静電容量列からの出力をAD変換器8に供給する。
具体的には、まず、第1の静電容量列から出力sp1がアナログ積分器6に読み出されて積分されると同時に第2の静電容量列から出力sq1が他のアナログ積分器6に読み出されて積分される。そして、スイッチ7は、アナログ積分器6に接続し、読み出されて積分された出力sp1をADC8に供給する。次に、スイッチ7は、アナログ積分器6との接続を解除して他のアナログ積分器6に接続し、読み出されて積分された出力sq1をADC8に供給する。その後、第1の静電容量列から出力sp2がアナログ積分器6に読み出されて積分されると同時に第2の静電容量列から出力sq2が他のアナログ積分器6に読み出されて積分される。そして、スイッチ7は、アナログ積分器6に接続し、読み出されて積分された出力sp2をADC8に供給する。次に、スイッチ7は、アナログ積分器6との接続を解除して他のアナログ積分器6に接続し、読み出されて積分された出力sq2をADC8に供給する。このようにして、出力spN、出力sqNまでがアナログ積分器6及びスイッチ7により順番にADC8に供給される。また、ドライブラインの駆動に合わせて全センスラインのアナログ積分器6が並列に動作する。
AD変換器8は、アナログ積分器6により積分された静電容量列からの出力をAD変換して内積演算部9に供給する。
内積演算部9は、出力sFirstと符号系列diとの内積演算に基づいて、RAM10に格納されたデータを参照しながら、k1番目(1≦k1<M)のドライブラインに対応する第1の静電容量列の容量値を推定し、出力sSecondと符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目(k1<k2、1<k1≦M)のドライブラインに対応する第2の静電容量列の容量値を推定する。
アプリケーション処理部11は、内積演算部9により推定された静電容量の容量値に基づいて、ジェスチャー認識処理を実行し、ジェスチャーコマンドを生成する。
(符号系列の具体例)
図5は、センサパネルに入力される直交する符号系列の具体例を説明するための図である。長さNの直交する符号系列diの具体例としては、例えば、下記に示す符号系列を挙げることができる。
代表的な直交する符号系列であるアダマール(Hadamard)行列は、図5に示されるシルベスター(sylvester)法によって生成される。基本的な構造として、2行×2列の基本単位を作る。この基本単位の右上、左上、及び左下のビットは同一であり、右下はこれらのビット反転となっている。
次に、前述した2×2の基本要素を、右上、左上、右下、及び左下にブロックとして4つ合成して、4行×4列のビット配列の符号を作る。ここで、2×2の基本単位の作成と同様に、右下のブロックはビット反転となる。同様な手順で、8行×8列、16行×16列のビット配列の符号を生成する。これらの行列は、前述した本発明の「直交する」の定義を満足する。
本実施の形態において、例えば、センサパネル2のドライブラインが16本で構成されていれば、図5に示す16行×16列のビット配列の符号を直交する符号系列として使用することができる。ここで、アダマール(Hadamard)行列とは、要素が1または−1のいずれかであり、かつ各行が互いに直交であるような正方行列をいう。すなわち、アダマール行列の任意の2つの行は、互いに垂直なベクトルを表す。
本実施の形態に係る直交する符号系列は、N次のアダマール行列から任意にM行取り出した行列を使用することができる(ここで、M≦Nである)。以下に述べるように、シルベスター法以外の方法によるアダマール行列も本発明に適用することができる。
図6は直交する符号系列の他の具体例を説明するための図であり、図7は直交する符号系列のさらに他の具体例を説明するための図である。シルベスター法によるN次のアダマール行列は、N=2のべき乗になるが、Nが4の倍数であれば、アダマール行列は存在するという予想が存在し、例えば、図6には、N=12のときのアダマール行列が示されており、図7には、N=20のときのアダマール行列が示されている。これらのシルベスター法以外の方法によるアダマール行列も、本実施の形態に係る直交する符号系列として使用することができる。
(内積演算の実際)
内積マトリックスC’ij=di・sjの計算は次の手順で行う。
(1)まず、推定部5のRAM10(図2)に格納された内積マトリックスをC’ij=0にリセットする。
(2)時刻tk(k=1、…、Nのいずれか)のタイミングでi番目(i=1、…、M)のドライブラインDLiを電圧V×dikで並列に駆動し、各静電容量に電荷Cij×V×dikを充電する。
(3)各センスラインj(j=1、…、L)を対応するアナログ積分器6に接続し、時刻tkで充電した静電容量からの出力電圧sjkを読み出し、各L本のセンスラインに対応して配置されたL個アナログ積分器6にそれぞれ読み出された時刻tkにおけるL個の出力電圧sjkを、スイッチ7により順番にAD変換器8に供給してAD変換し、AD変換器8によりAD変換された時刻tkにおける出力電圧sjkを内積演算部9に供給する。内積演算部9に供給された時刻tkにおける出力電圧sjkは、
Figure 2014519067
となる。
(4)内積演算部9は、AD変換器8から出力されたL個の出力電圧sjkのそれぞれと、RAM10に格納された符号系列dikに応じて加減算を行い(符号系列dik=1のときは加算し、dik=−1のときは減算する)、その結果に基づいてC’ijの値を更新する。
Figure 2014519067
(5)符号系列の長さに相当するN回の処理が回るまでは、時刻をインクリメント(tk+1)し、(1)に戻る。
以上の処理が終わると、C’ijの値は、内積の計算結果となる。
本実施の形態に係るセンサパネル2のドライブラインの本数M、センスラインの本数L、及び符号系列の長さNは、例えば、4インチクラスの携帯情報端末等に適用する場合は、M=16、L=32とすれば、3mmピッチ程度になる。また、例えば、20インチクラスの画面を有する電子機器に適用する場合は、M=48、L=80により、6mmピッチ程度になる。符号系列の長さNの自由度は、非常に高いが、例えば、N=64〜512である。
(駆動概念の先行技術との差異)
前述した特許文献2に記載の容量検出装置も、符号系列に基づいてドライブラインを駆動し、センスラインに接続され、駆動されたドライブラインとの複数の交差部の容量に生じる電流の総和を電気信号に変換した測定電圧を出力し、センスラインごとに、測定電圧と符号系列とにより積和演算を行い、各交差部の容量に対応する電圧値を求めている。しかしながら、ドライブラインの駆動概念が、下記のように、本実施の形態とは異なる。
例えば、説明の簡単化のために、1本のセンスラインと4本のドライブラインとの間に、容量(C1、C2、C3、C4)が形成されている例を考える。4本のドライブラインの駆動信号(符号系列)が、(1、1、−1、−1)であるとすると(特許文献2の表記では(1、1、0、0))、本実施の形態では、常に全ドライブラインが駆動され、
C1+C2−C3−C4 …(式3)
に相当する積分出力を得るが、特許文献2に開示された構成では、「1」に対応するドライブラインのみが駆動され、
C1+C2 …(式4)
に相当する積分出力を得る。本実施の形態の(式3)と特許文献2の(式4)とを比較すると、本実施の形態の積分出力の方が含まれる情報量が多いといえる。
また、
Ci=C+ΔCi
ΔCi:容量の変化(ΔCiは通常、Cの1割程度である)
と表すと、
(式3)=C1+C2−C3−C4
=ΔC1+ΔC2−ΔC3−ΔC4
≒0.2×C …(式5)
(式4)=2×C+ΔC1+ΔC2
≒2×C …(式6)
となる。
タッチセンサーパネル等では、ΔCiはCの一割程度であるので、(式6)の値は、(式5)の値の10倍程度になる。即ち、特許文献2の(式6)を実現する積分回路は、(式5)を実現する本実施の形態の積分回路に比べてゲインを1/10程度に設定せざるを得ず、信号のSN比が劣る。このSN比の違いは、ドライブラインの数Mが増加すると、さらに大きくなる。
常に全ドライブラインを並列に駆動している本実施の形態は、測定電圧のオフセット誤差をキャンセルするために、符号系列に基づいて第1のドライブライン(C1、C2)と第2のドライブライン(C3、C4)とに振り分けて駆動している特許文献2に記載の容量検出回路と異なっている。本実施の形態では、リセットスイッチのフィールドスルーによるオフセットは、ドライブラインに信号を入力しない状態(電圧Vrefで駆動している状態)におけるAD変換器の出力によって計測することができるので、この計測値をデジタル回路において減算すれば、オフセット誤差をキャンセルすることができる。
(正負演算の先行技術との差異)
本実施の形態では、符号系列の値に応じて、+1の場合は+Vボルト、−1の場合は−VボルトになるようにM本のドライブラインを並列に駆動し、(式3)に相当する値を一挙に演算する。これに対して特許文献2に記載の構成では、(式4)のC1+C2を演算し、その後、C3+C4に相当する演算を行う。このように特許文献2に記載の構成では、演算が2相になるため、消費電力を抑えた高速化に不利である。
また、本実施の形態は、符号系列の値が−1の場合は−Vボルトになるようにドライブラインを駆動するが、特許文献2に記載の構成は、ドライブラインを+Vボルトに駆動するのみであり、−Vボルトに駆動する概念が無い点で相異する。
(推定部5の他の構成)
本実施の形態においては、L本のセンスラインにそれぞれ対応するアナログ積分器6を配置し、スイッチ7によりこれらのアナログ積分器6を切り換え、AD変換器8及び内積演算部9を一個ずつ配置した構成の例を示したが、本発明はこれに限定されない。アナログ積分器6を1個設け、このアナログ積分器6の入力切り換えによってセンスライン毎の読み出しを行うように構成してもよい。
また、AD変換器8を、センスライン及びアナログ積分器毎に設け、スイッチ7をAD変換器8と及び内積演算部9との間に設けるように構成してもよい。
(他の実施形態の構成)
本実施の形態においては、ドライブラインとセンスラインとの間に形成される静電容量の容量値を検出する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ドライブラインとセンスラインとの間に形成される線形素子の値を推定する構成に対しても本発明を適用することができるし、また、M個の入力xk(k=1、…、M)を有して入出力が線形な系のk番目の入力xkに対応する係数Ckを推定する構成に対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態に記載したタッチセンサシステム1と、タッチセンサシステム1に設けられたセンサパネル2に重ねて配置された表示パネルとを備えた電子機器を構成してもよいし、また、タッチセンサシステム1と、センサパネル2を内蔵してセンサパネル2の機能を有する表示パネルとを備えた電子機器を構成してもよい。
(実施の形態2)
(2種類電圧によるセンサパネルの駆動方法)
図8は、実施の形態2に係るタッチセンサシステムに設けられたセンサパネルの駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。
図4を参照して前述した実施の形態1に係るセンサパネルの駆動方法では、Vref、(Vref+V)、及び(Vref−V)の3種類の電圧によりセンサパネルを駆動したが、実施の形態2の駆動方法では2種類の電圧V1・V2により駆動する。
即ち、符号系列が+1の場合は、アナログ積分器6(図1)のリセット時に電圧V1により、各静電容量が結合されたセンスラインからの出力のサンプリング時に電圧V2によりドライブラインを駆動する。そして、符号系列が−1の場合は、アナログ積分器6のリセット時に電圧V2により、各静電容量が結合されたセンスラインからの出力のサンプリング時に電圧V1によりドライブラインを駆動する。
具体的には、図8に示す例では、ドライブラインDL1は、符号系列の対応する要素d11=+1、d12=+1であるので、アナログ積分器6のリセット時に電圧V1により駆動された後、サンプリング時に電圧V2により駆動され、次のリセット時に電圧V1により駆動された後、次のサンプリング時に電圧V2により駆動される。ドライブラインDL2は、符号系列の対応する要素d21=+1、d22=−1であるので、アナログ積分器6のリセット時に電圧V1により駆動された後、サンプリング時に電圧V2により駆動され、次のリセット時に電圧V2により駆動された後、次のサンプリング時に電圧V1により駆動される。
ドライブラインDL3は、符号系列の対応する要素d31=−1、d32=−1であるので、アナログ積分器6のリセット時に電圧V2により駆動された後、サンプリング時に電圧V1により駆動され、次のリセット時に電圧V2により駆動された後、次のサンプリング時に電圧V1により駆動される。ドライブラインDL4は、符号系列の対応する要素d41=−1、d42=+1であるので、アナログ積分器6のリセット時に電圧V2により駆動された後、サンプリング時に電圧V1により駆動され、次のリセット時に電圧V1により駆動された後、次のサンプリング時に電圧V2により駆動される。ドライブラインDLMは、符号系列の対応する要素dM1=−1、dM2=+1であるので、アナログ積分器6のリセット時に電圧V2により駆動された後、サンプリング時に電圧V1により駆動され、次のリセット時に電圧V1により駆動された後、次のサンプリング時に電圧V2により駆動される。
ここで、V1=Vdd、V2=Vss
とすると、出力は、
(Cf/Cint)×(V1−V2)=(Cf/Cint)×(Vdd−Vss)
となり、
図4を参照して前述した実施の形態1に係るセンサパネルの駆動方法において、
Vref=(Vdd−Vss)/2、
とおいた場合、
Vdd=Vref+V、
Vss=Vref−V、
であるから、
V=(Vdd−Vss)/2
となり、図8に示す例の半分の出力になる。従って、図8に示す実施の形態2の駆動方法によれば、図4の実施の形態1の駆動方法の2倍の信号強度を得ることができ、静電容量に蓄積される電荷を2倍にすることができる。
(オフセット読み出し)
図9は、実施の形態2に係るタッチセンサシステムに設けられたセンサパネルの駆動方法を説明するための他のタイミングチャートである。
図4または図8に示した態様によりドライブラインDL1〜DLMを並列駆動する前に、図9に示すように、リセット時もサンプリング時も一定電圧VrefによりドライブラインDL1〜DLMを駆動して、ドライブラインに信号を入れない状態にし、アナログ積分器6(図1及び図2)からオフセット出力値を読み出す。そして、アナログ積分器6から読み出したオフセット出力値をADC8によりAD変換する。次に、ADC8によりAD変換されたオフセット出力値を内積演算部9により計測し、このオフセット出力値をセンスラインSL1〜SLLごとにRAM10に格納する。
(オフセット補償方法)
その後、図4または図8に示した態様によりドライブラインDL1〜DLMを並列駆動して、静電容量列からの出力をアナログ積分器6に出力する。そして、ADC8は、アナログ積分器6に出力された静電容量列からの出力をAD変換して内積演算部9に供給する。次に、内積演算部9は、ADC8により供給された静電容量列からの出力から、RAM10に格納されたオフセット出力値をセンスラインSL1〜SLLごとに減算して、アナログ積分器6に設けられたリセットスイッチのフィードスルーによるオフセットをキャンセルする。
なお、リセット時もサンプリング時も一定電圧VrefによりドライブラインDL1〜DLMを駆動して、アナログ積分器6からオフセット出力値を読み出し、ADC8によりAD変換したオフセット出力値を内積演算部9により計測する動作を複数回繰り返して複数個のオフセット出力値を計測し、この複数個のオフセット出力値を平均化することによりオフセットに含まれるノイズ成分を削減した平均オフセット出力値をRAM10に格納するように構成してもよい。複数回の繰り返し回数は、例えば、60Hzの場合、16回であり、240Hzの場合、100回に設定され得る。
(実施の形態3)
(アナログ積分器のゲイン切り替え)
図10は、実施の形態3に係るセンサパネルの駆動方法を説明するための図である。実施の形態1で前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
センサパネル2が4本のドライブラインDl1〜DL4と4本のセンスラインSL1〜SL4とを有しており、符号系列が、シルベスター法によって生成される4次のアダマール行列により構成される例を説明する。
アナログ積分器6Aは、一方の入力が基準電圧Vrefに結合されたオペアンプと、このオペアンプの出力と他方の入力との間に配置された容量Cintの積分容量と、この積分容量に対してそれぞれ並列に接続された3個の他の積分容量と、3個の他の積分容量のそれぞれとオペアンプの出力との間にそれぞれ設けられた3個のスイッチとを有している。
シルベスター法によって生成される4次のアダマール行列からなる符号系列の各要素の列方向に沿った総和は、1列目が「4」であり、2列目〜4列目が「0」である。従って、この符号系列の1列目の各要素によりドライブラインを駆動するときに、静電容量列からの出力の値は、2列目〜4列目により駆動する場合に比べて著しく大きくなってアナログ積分器6Aの容量を超え、アナログ積分器6Aが飽和するおそれがある。
そこで、符号系列の各要素の列方向に沿った総和がアナログ積分器6Aが飽和する程度に大きい列により、ドライブラインを駆動するときは、アナログ積分器6Aの飽和を防止するように、アナログ積分器6Aに設けられたスイッチをオフからオンに切り替える。
シルベスター法によって生成されるアダマール行列は、1列目の要素が必ずすべて+1となり、列の要素の総和が他の列の総和よりも著しく大きくなり、アナログ積分器6Aが飽和するおそれが生じるが、上記のようにアナログ積分器6Aに設けられたスイッチをオフからオンに切り替えて、アナログ積分器6Aのゲインを切り替えることにより、アナログ積分器の飽和を防止することができる。
以上のように実施の形態3によれば、符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値に応じて、アナログ積分器のゲインを切り替えるので、アナログ積分器の飽和を防止することができる。
(アナログ積分器ゲイン切り替えの内積演算部ゲイン切り替えによる補償)
内積演算部9は、ゲインを切り替え可能なアナログ積分器6Aに出力された静電容量列からの出力をADC8によりAD変換したデジタル値と符号系列との内積演算に基づいて、各ドライブラインに対応する静電容量列の容量値を推定する。ここで、内積演算部9は、符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値に応じて、デジタル値の重み付けを切り替えて、アナログ積分器6Aのゲインとデジタル値の重み付けによるゲインとの積が、符号系列の各列ごとに一定にする。
(実施の形態4)
(内積計算の複数駆動による分割)
図11(a)及び(b)は実施の形態4に係るセンサパネルを駆動するための符号系列を説明するための図である。
図11(a)には、シルベスター法によって生成される4次のアダマール行列により構成される符号系列が示されている。この符号系列は、図10に示される符号系列と同様に、各要素の列方向に沿った総和は、1列目が「4」であり、2列目〜4列目が「0」である。従って、この符号系列の1列目の各要素によりドライブラインを駆動するときに、静電容量列からの出力の値は、2列目〜4列目により駆動する場合に比べて著しく大きくなってアナログ積分器6Aの容量を超え、アナログ積分器6Aが飽和するおそれがある。
そこで、図11(b)に示すように、符号系列の1列目の(1、1、1、1)を、(1、1、0、0)によって表される列と、(0、0、1、1)によって表される列との2列に分割することにより、4本のドライブラインの駆動を4回から5回にし、各要素の列方向に沿った総和「4」を「2」と「2」とに分割して、列方向に沿った総和の最大値を「4」がら「2」に低減して、アナログ積分器の飽和を防止する。
実施の形態4では、シルベスター法によって生成される4次のアダマール行列により構成される符号系列の例を示したが、本発明はこれに限定されない。4次以外の2次のアダマール行列により構成される符号系列に対して本発明を適用できるし、シルベスター法以外の方法により生成される任意の次数のアダマール行列により構成される符号系列に対しても本発明を適用することができる。
(実施の形態5)
(三角山型駆動方法)
図12は、実施の形態5に係るセンサパネルを駆動するための符号系列を説明するための図である。
実施の形態5に係るセンサパネルは、M本のドライブラインとL本のセンスラインとの間に形成される静電容量列のそれぞれに対して、シルベスター法によって生成される2次(M<2)のアダマール行列の各行に相当する+1または−1によって構成されて互いに直交する符号長N>Mの符号系列に基づいて、M本のドライブラインを並列に駆動する。図12には、16次のアダマール行列に基づくM(=13)本のドライブラインに対応した13行×16列の符号系列の例を示している。
図13は、センサパネルを駆動する方法を示すグラフである。横軸は、図12に示すN=16のアダマール行列の列方向に沿った位置を示している。縦軸は、このN=16のアダマール行列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値を示している。
N=16のアダマール行列の第1列目は、要素がすべて1であるので、列方向に沿った位置(横軸)と列方向に沿った各要素の総和の絶対値(縦軸)との関係は、線形的に単調増加する線L1により表される。
N=16のアダマール行列の第9列目((2(4−1)+1)列目)は、第1行から第8行までがすべて1であり、第9行から第16行までがすべて−1であるので、列方向に沿った位置(横軸)と列方向に沿った各要素の総和の絶対値(縦軸)との関係は、線形的に単調増加した後、線形的に単調減少して底辺長さ16、高さ8の三角山型形状を形成する線L2によって表される。
N=16のアダマール行列の第5列目((24−1−24−2+1)列目)は、第1行から第4行までがすべて1であり、第5行から第8行までがすべて−1であり、第9行から第12行までがすべて1であり、第13行から第16行までがすべて−1である。従って、列方向に沿った位置(横軸)と列方向に沿った各要素の総和の絶対値(縦軸)との関係は、底辺長さ8、高さ4の三角山型形状を2個形成する線L3によって表される。第13列目((24−1+24−2+1)列目)も、第1行から第4行までがすべて1であり、第5行から第8行までがすべて−1であり、第9行から第12行までがすべて−1であり、第13行から第16行までがすべて1であるので、同様に、三角山型形状を2個形成する線L3によって表される。
第3列、第7列、第11列、及び第15列は、底辺長さ4、高さ2の三角山型形状を4個形成する線L4によって表される。第2列、第4列、第6列、第8列、第10列、第12列、第14列、及び第16列は、底辺の長さ2、高さ1の三角山型形状を8個形成する線L5により表される。
ここで、閾値Numを、符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値がこれを超えると、アナログ積分器6(図1)が飽和する値であるとする。図12及び図13に示す例では、Num=3であるとする。そして、ドライブライン数M=13であるとする。
線L5に対応する第2列、第4列、第6列、第8列、第10列、第12列、第14列、及び第16列、並びに、線L4に対応する第3列、第7列、第11列、及び第15列は、図13に示すように、いずれも、閾値Num=3を超えないので、M=13本のドライブラインを同時駆動しても、アナログ積分器6は飽和しない。
線L1に対応する第1列は、閾値Num=3を超えるので、閾値Num=3に基づいて、ドライブラインの1番目から順番に3本のドライブラインずつ4回駆動した後、ドライブラインDL13を駆動するように第1列を分割して駆動すると、アナログ積分器6は飽和しない。
一般的には、ドライブラインの1番目からNum×[M/Num]番目までをNum個ずつ駆動することを[M/Num]回繰り返した後、残りの(M/Num)の余りの個数を並列駆動する。ここで、[x]:xの整数部であり、後述する説明においても同様である。
線L2に対応する第9列は、閾値Num=3を超える。線L2に対応する第9列は、まず、ドライブラインの第2行目から第13行目までを符号系列の対応箇所により並列に駆動した後、ドライブラインの1行目を駆動する。
一般的には、ドライブラインの(2n−1−(M−2n−1))行目=(2−M)行目に基づく行からM行目までを並列に駆動した後、ドライブラインの1行目から(2n−1−(M−2n−1))行目=(2−M)行目までを、Num個ずつ駆動することを[(2n−1−(M−2n−1)−1)行目に基づく行/Num]回繰り返した後、残りの((2n−1−(M−2n−1)−1)行目に基づく行/Num)の余りの個数を並列駆動する。
実施の形態5で示す例では、n=4、M=13であるから、(2n−1−(M−2n−1))行目=3行目であるが、3行目から13行目までを並列駆動しても、符号系列の列方向の総和は+1であり、閾値Num=3よりも2小さい。従って、2行目から13行目までを並列駆動しても、符号系列の列方向の総和は+2であり、閾値Num=3よりも、まだ小さい。このため、(2n−1−(M−2n−1))行目は3行目であるが、閾値Numの値を考慮し、(2n−1−(M−2n−1))行目=3行目に基づく行として2行目を選択し、2行目から13行目までを並列駆動する。
線L3に対応する第5列及び第13列は、閾値Num=3を超える。線L3に対応する第5列及び第13列は、まず、ドライブラインの1行目から8行目までを同時に並列駆動する。そして、ドライブラインの10行目から13行目までを駆動する。次に、ドライブラインの9本目を駆動する。
一般的には、まず、ドライブラインの1行目から(2n−1)行目までを同時並列に駆動する。そして、ドライブラインの((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))行目に基づく行からM行目までを並列に駆動する。次に、ドライブラインの(2n−1+1)行目から((((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))に基づく行)−1)行目までを、Num個ずつ駆動することを[((((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))に基づく行))−(2n−1+1)/Num]回繰り返した後、残りの(((((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))に基づく行))−(2n−1+1)/Num)の余りの個数を並列駆動する。
実施の形態5で示す例では、n=4、M=13であるから、((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))行目=11行目であるが、11行目から13行目までを並列駆動しても、符号系列の列方向の総和は+1であり、閾値Num=3よりも2小さい。従って、10行目から13行目までを並列駆動しても、符号系列の列方向の総和は+2であり、閾値Num=3よりも、まだ小さい。このため、((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))行目=11行目であるが、閾値Numの値を考慮し、((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))行目=11行目に基づく行として10行目を選択し、10行目から13行目までを並列駆動する。
次に、ドライブライン数Mが12以下の場合のセンサパネル駆動方法を説明する。まず、8<M≦12の場合を説明する。線L1及び線L2の駆動方法は、前述した駆動方法と同じである。線L3の場合は、まず、ドライブラインの1行目から(2n−1)行目までを同時並列に駆動する。そして、ドライブラインの(2n−1)+1行目から(2n−1)+Num×[(M−(2n−1))/Num]番目までをNum個ずつ駆動することを[(M−(2n−1))/Num]回繰り返した後、残りの((M−(2n−1))/Num)の余りの個数を並列駆動する。
次に、4<M≦8の場合を説明する。線L1の駆動方法は、前述した線L1の駆動方法と同じである。線L2の駆動方法は、前述した線L1の駆動方法と同じである。線L3の駆動方法は、前述したドライブライン数M=13の場合の線L2の駆動方法と同じである。
M≦4の場合は、線L1の駆動方法は前述した線L1の駆動方法と同じであり、線L2及び線L3の駆動方法も、前述した線L1の駆動方法と同じである。
ここで、閾値Num=1となった場合のセンサパネル駆動方法を説明する。ドライブライン数M=13とする。線L1、線L2、及び線L3の駆動方法は、前述した閾値Num=3の場合の駆動方法と同じである。線L4の場合は、まず、ドライブラインの1行目から(2n−1+2n−2)行目までを同時並列に駆動する。そして、ドライブラインの(2n−1+2n−2)+1番目から(2n−1+2n−2)+Num×[(M−(2n−1+2n−2))/Num]番目までをNum個ずつ駆動することを[(M−(2n−1+2n−2))/Num]回繰り返した後、残りの((M−(2n−1+2n−2))/Num)の余りの個数を並列駆動する。
次(M<2)のアダマール行列の次数が増大して、n>4となったときも前述した駆動方法と同様の方法により駆動すればよい。
なお、符号系列の列方向に沿った位置と、列方向に沿った各要素の総和の絶対値との関係が図13に示す関係になっていない場合でも、符号系列の行の順番を入れ替えることにより、符号系列の列方向に沿った位置と、列方向に沿った各要素の総和の絶対値とが図13に示す関係を有するシルベスター法によって生成される2次(M<2)のアダマール行列とすることができるときは、当該符号系列の行の順番を入れ替えて、上記駆動方法を実施するように構成してもよい。
なお、前述した実施の形態1〜5では、直交符号系列によりドライブラインを並列に駆動する例を示したが、本発明はこれに限定されない。M系列に基づく符号系列によりドライブラインを駆動してもよい。
図14の(a)は、実施の形態に係るM系列に基づく符号系列を説明するための図である。M系列に基づく符号系列d=(d11、d12、…、d1N)、d=(d21、d22、…、d2N)、…、dM=(dM1、dM2、…、dMN)は、1番目からM番目までのドライブラインを並列駆動し、それぞれ、1または−1の要素を有しているものとし、M系列に基づく符号系列d、d、…、dMは、長さN(=2−1)のM系列を巡回シフトした系列とすると、図14の(式8)に示す条件を満足する。
「M系列」は、二進擬似乱数列の一種であり、1と−1(または1と0)の2値のみから構成される。M系列の1周期の長さは、2−1である。長さ=2−1=7のM系列の例としては、「1、−1、−1、1、1、1、−1」が挙げられる。長さ=2−1=15のM系列の例としては、「1、−1、−1、−1、1、1、1、1、−1、1、−1、1、1、−1、−1」が挙げられる。
図14の(b)は、M系列に基づく符号系列の具体例を示す図である。M系列に基づく符号系列MCSは、13行×15列の符号系列である。符号系列MCSの1行目は、長さ=15のM系列「1、−1、−1、−1、1、1、1、1、−1、1、−1、1、1、−1、−1」である。符号系列MCSの2行目は、1行目のM系列を左に1桁巡回シフトしたM系列であり、符号系列MCSの3行目は、2行目のM系列を左に1桁巡回シフトしたM系列である。以下同様に、符号系列MCSのk行目は、k−1行目のM系列を左に1桁巡回シフトしたM系列である(2≦k≦13)。
(実施の形態6)
(タッチセンサシステムを搭載した電子機器)
図15は、タッチセンサシステム1を搭載した携帯電話機12の構成を示す機能ブロック図である。携帯電話機(電子機器)12は、CPU15と、RAM17と、ROM16と、カメラ21と、マイクロフォン18と、スピーカ19と、操作キー20と、表示パネル13と、表示制御回路14と、タッチセンサシステム1とを備えている。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
CPU15は、携帯電話機12の動作を制御する。CPU15は、たとえばROM16に格納されたプログラムを実行する。操作キー20は、携帯電話機12のユーザによる指示の入力を受ける。RAM17は、CPU15によるプログラムの実行により生成されたデータ、または操作キー20を介して入力されたデータを揮発的に格納する。ROM16は、データを不揮発的に格納する。
また、ROM16は、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリなどの書込みおよび消去が可能なROMである。なお、図14には示していないが、携帯電話機12が、他の電子機器に有線により接続するためのインターフェイス(IF)を備える構成としてもよい。
カメラ21は、ユーザの操作キー20の操作に応じて、被写体を撮影する。なお、撮影された被写体の画像データは、RAM17や外部メモリ(たとえば、メモリカード)に格納される。マイクロフォン18は、ユーザの音声の入力を受付ける。携帯電話機12は、当該入力された音声(アナログデータ)をデジタル化する。そして、携帯電話機12は、通信相手(たとえば、他の携帯電話機)にデジタル化した音声を送る。スピーカ19は、たとえば、RAM17に記憶された音楽データなどに基づく音を出力する。
タッチセンサシステム1は、センサパネル2と集積回路3とを有している。CPU15は、タッチセンサシステム1の動作を制御する。CPU15は、例えばROM16に記憶されたプログラムを実行する。RAM17は、CPU15によるプログラムの実行により生成されたデータを揮発的に格納する。ROM16は、データを不揮発的に格納する。
表示パネル13は、表示制御回路14により、ROM16、RAM17に格納されている画像を表示する。表示パネル13は、センサパネル2に重ねられているか、センサパネル2を内蔵している。
(実施の形態7)
(タッチセンサシステムの構成)
図16は、実施の形態7に係るタッチセンサシステム101の構成を示す模式図である。タッチセンサシステム101は、タッチパネル102を備えている。タッチパネル102は、表示パネル109に重ねて配置されている。タッチパネル102は、例えば、約80インチサイズの大きさを有しており、電子黒板システムのボードの表面に配置することができる大型のタッチパネルである。タッチパネル102は、表示パネル109に内蔵されていてもよい。
タッチパネル102の表面には、長方形状をしたお手付き領域(部分領域)(お手付きパッドともいう)113と、お手付き領域113以外の領域である残余領域114とからなる二次元領域112が配置されている。
図17は、タッチパネル102に設定されたお手付き領域113を示す図である。お手付き領域113は、長方形状をしており、タッチパネル102に着いた手の領域116dと指がタッチパネル102にタッチした領域117を囲み、かつ、手が把持するペンの先端がタッチパネル102にタッチしたペン入力領域118がお手付き領域113の外側に配置されるように設定されている。このように、お手付き領域113は、入力用ペンを把持する手を着く領域116dを囲むように形成されている。
タッチパネル102には、水平方向に互いに平行に配置された複数の図示しないドライブラインと、垂直方向に互いに平行に配置された複数の図示しないセンスラインと、複数のドライブラインと複数のセンスラインとが交差する箇所にそれぞれ形成された複数の図示しない静電容量とが設けられている。
タッチセンサシステム101には、制御回路115が設けられている。制御回路115は、ドライバ105及びセンスアンプ106を有している。ドライバ105は、複数のドライブラインに電圧を印加して駆動し、静電容量に電荷を供給する。センスアンプ106は、静電容量に蓄積された電荷の線形和をセンスラインごとに読み出して、AD変換器107に供給する。
AD変換器107は、静電容量に蓄積された電荷の線形和をAD変換して復号部108に供給する。復号部108は、AD変換器107から供給された電荷の線形和を復号して、静電容量分布を求め、タッチパネル102の二次元領域112のお手付き領域113へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号(部分領域タッチ信号)を生成してお手付き領域処理部103(第1処理手段)に供給し、残余領域114へのタッチに対応する描画信号(残余領域タッチ信号)を生成して描画入力処理部104(第2処理手段)に供給する。描画信号は、典型的には、文字を描画して入力するための信号である。
描画入力処理部104は、復号部108から供給された描画信号に基づいて、二次元領域112の残余領域114への描画入力に基づく処理を実行する。
お手付き領域処理部103は、復号部108から供給されたお手付き領域タッチ信号に基づいて、お手付き領域113の移動、または、お手付き領域113の大きさの変更に関連する処理を実行する。
このように、タッチパネル102に手が触れてもペン入力信号(描画信号)として取り扱われないお手付き領域113を定め、お手付き領域113以外の残余領域114にタッチされた信号のみがペン入力信号として扱われるように構成すると、残余領域114に入力される意図されたペン入力に基づく信号を、お手付き領域113に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号と誤認識するおそれを防止することができる。
(お手付き領域の設定方法)
図18の(a)(b)及び図19の(a)(b)は、お手付き領域113のユーザ設定方法の例を示す図である。制御回路115には、お手付き領域設定部110がもうけられている。
図18の(a)を参照すると、表示パネル109に表示されたアプリケーションソフトの画面のお手付きパッドメニュー119をタッチして、タッチした指を画面中央に移動させると、お手付き領域設定部110は、お手付き領域113の表示位置を画面中央に移動させる。そして、図18の(b)に示すように、画面中央に移動されたお手付き領域113の四隅をタッチすると、お手付き領域設定部110は、タッチの態様に応じてお手付き領域113の大きさを変更する。また、図19の(a)に示すように、表示パネル109に表示されたお手付き領域113の中心をタッチし、タッチしたまま指を動かすと、お手付き領域設定部110は、指の動きに応じて、お手付き領域113の表示位置を変更する。
このように、表示パネル109に表示されたアプリケーションソフトのメニューからタッチ操作によりお手付き領域113を設定可能にし、お手付き領域113の位置と大きさもタッチ操作により変更可能にすることができる。
図19の(b)に示すように、お手付き領域設定部110は、ペンによる手書き入力が行いやすくなるように、ペン入力軌跡120に対応する入力用ペンを把持してタッチパネルに着いた手の移動に追従するようにお手付き領域113を移動させてもよい。このためには、例えば、お手付き領域113内のタッチ信号が発生する領域116d(図17)の重心を求め、当該重心の移動に追従するようにお手付き領域113を移動させればよい。
また、お手付き領域タッチ信号及び描画信号に基づいて、お手付き領域113の位置と大きさを自動的に設定する自動設定部(自動設定手段)111を制御回路115に設けてもよい。
なお、お手付き領域113は、複数個定めるように構成してもよい。大画面のタッチセンサシステムでは、複数ユーザによるペン入力が行われるからである。
また、本実施の形態では、静電容量型のタッチセンサシステムの例を示したが、本発明はこれに限定されない。静電容量型以外のタッチセンサシステムに対しても本発明を適用することができる。例えば、電磁誘導型のタッチセンサシステムに対しても本発明を適用することができる。
また、長方形状のお手付き領域113の例を示したが、本発明はこれに限定されない。お手付き領域113は、円、楕円、三角形等の長方形状以外の形状であってもよい。
さらに、描画入力処理部104の他に、残余領域114に表示されるメニューを選択するためのタッチ信号を処理するメニュー選択処理部、残余領域114に表示されるアイコンを移動させるためのタッチ信号を処理するアイコン移動処理部を、請求項に規定する第2処理手段として設けてもよい。また、お手付き領域113の代わりに、またはお手付き領域113に加えて、黒板消し(または消しゴム)として機能する黒板消し領域を、請求項に規定する部分領域としてタッチパネル102の二次元領域112に設け、この黒板消し領域からの信号に基づいて、黒板消し領域の黒板消しとしての機能を実行する黒板消し処理部を請求項に規定する第1処理手段として設けてもよい。
残余領域114へのタッチに対応する信号(残余領域タッチ信号)は、ペンにより発生する描画信号と、指により発生するタッチ信号との少なくとも一方を含む。ペンにより発生する描画信号は、残余領域114にペンにより文字を描画する操作に基づいて発生する信号と、残余領域114に表示されるメニューをペンにより選択する操作に基づいて発生する信号と、残余領域114に表示されるアイコンをペンにより選択する操作、又は移動させる操作に基づいて発生する信号とを含む。指により発生するタッチ信号は、残余領域114に指により文字を描画する操作に基づいて発生する信号と、残余領域114に表示されるメニューを指により選択する操作に基づいて発生する信号と、残余領域114に表示されるアイコンを指により選択する操作、又は移動させる操作に基づいて発生する信号とを含む。
本発明に係る線形系係数推定方法は、M個の入力Xk(k=1、…、M)を有して入出力が線形な系
Figure 2014519067
に対して、長さNの直交するM個の符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて前記M個の入力Xk(k=1、…、M)を入力して、N個の出力s=(s1、s2、…、sN)=(F(d11、d21、…、dM1)、F(d12、d22、…、dM2)、…、F(d1N、d2N、…、dMN))を出力する出力工程と、
前記出力sと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k番目の入力Xkに対応する係数Ckを推定する推定工程とを包含することを特徴とする。
この特徴により、長さNの直交するM個の符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて前記M個の入力Xk(k=1、…、M)を入力して、N個の出力s=(s1、s2、…、sN)=(F(d11、d21、…、dM1)、F(d12、d22、…、dM2)、…、F(d1N、d2N、…、dMN))を出力するので、M個の入力にすべて同時に入力して線形系の係数Ckを推定する。従って、従来の構成のように、M個の入力を1個ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、入力数Mが増大しても、線形系の係数値を取得するための処理時間は短くならず、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能な線形系係数推定方法を得ることができる。
本発明に係る他の線形系係数推定方法は、M個の入力Xk(k=1、…、M)を有して入出力が線形な第1の系及び第2の系
Figure 2014519067
のそれぞれに対して、長さNの直交するM個の符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて前記M個の入力Xk(k=1、…、M)を入力して、前記第1の系からのN個の出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)=(F1(d11、d21、…、dM1)、F1(d12、d22、…、dM2)、…、F1(d1N、d2N、…、dMN))、及び、前記第2の系からのN個の出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)=(F2(d11、d21、…、dM1)、F2(d12、d22、…、dM2)、…、F2(d1N、d2N、…、dMN))を出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目の入力Xkに対応する前記第1の系の係数C1kを推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目の入力Xkに対応する前記第2の系の係数C2kを推定する推定工程とを包含することを特徴とする。
この特徴により、長さNの直交するM個の符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて前記M個の入力xk(k=1、…、M)を入力して、前記第1の系からのN個の出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)=(F1(d11、d21、…、dM1)、F1(d12、d22、…、dM2)、…、F1(d1N、d2N、…、dMN))、及び、前記第2の系からのN個の出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)=(F2(d11、d21、…、dM1)、F2(d12、d22、…、dM2)、…、F2(d1N、d2N、…、dMN))を出力するので、M個の入力にすべて同時に入力して第1の系の係数C1k及び第2の系の係数C2kを推定する。従って、従来の構成のように、M個の入力を1個ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、入力数Mが増大しても、第1及び第2の系の係数値を取得するための処理時間は短くならず、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能な線形系係数推定方法を得ることができる。
本発明に係る線形素子列値推定方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の線形素子列C1i(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の線形素子列C2i(i=1,…,M)のそれぞれに対して、長さNの直交するM個の符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の線形素子列からのN個の出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の線形素子列からのN個の出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の線形素子列の線形素子の値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の線形素子列の線形素子の値を推定する推定工程とを包含することを特徴とする。
この特徴により、長さNの直交するM個の符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の線形素子列からのN個の出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の線形素子列からのN個の出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力するので、M本のドライブラインにすべて同時に入力して第1の線形素子列の線形素子の値及び第2の線形素子列の線形素子の値を推定する。従って、従来の構成のように、M本のドライブラインを1本ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、第1の線形素子列の線形素子の値及び第2の線形素子列の線形素子の値を取得するための処理時間が長くなり、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能な線形系係数推定方法を得ることができる。
本願発明に係る静電容量検出方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1,…,M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含することを特徴とする。
この特徴により、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力するので、M本のドライブラインにすべて同時に入力して、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する。従って、従来の構成のように、M本のドライブラインを1本ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を取得するための処理時間が長くなり、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能な静電容量検出方法を得ることができる。
また、M本の全ドライブラインを、符号系列に応じて+Vボルト又は−Vボルトで並列に駆動するので、符号系列に応じてドライブラインを分割して駆動する特許文献2に記載の構成に比べて、静電容量列からの出力信号に含まれる情報量が多くなり、SN比も良好になる。さらに、2相演算する特許文献2に記載の構成に比べて、演算が一層で済むため、高速化に有利である。
本発明に係る集積回路は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1,…,M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1,…,M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えたことを特徴とする。
この特徴により、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させるので、M本のドライブラインにすべて同時に入力して、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する。従って、従来の構成のように、M本のドライブラインを1本ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定するための処理時間が長くなり、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能な静電容量検出方法に用いる集積回路を得ることができる。
また、M本の全ドライブラインを、符号系列に応じて+Vボルト又は−Vボルトで並列に駆動するので、符号系列に応じてドライブラインを分割して駆動する特許文献2に記載の構成に比べて、静電容量列からの出力信号に含まれる情報量が多くなり、SN比も良好になる。さらに、2相演算する特許文献2に記載の構成に比べて、演算が一層で済むため、高速化に有利である。
本発明に係るタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1,…,M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、上記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、上記集積回路は、前記第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有することを特徴とする。
この特徴により、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させるので、M本のドライブラインにすべて同時に入力して、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する。従って、従来の構成のように、M本のドライブラインを1本ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定するための処理時間が長くなり、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能なタッチセンサシステムを得ることができる。
また、M本の全ドライブラインを、符号系列に応じて+Vボルト又は−Vボルトで並列に駆動するので、符号系列に応じてドライブラインを分割して駆動する特許文献2に記載の構成に比べて、静電容量列からの出力信号に含まれる情報量が多くなり、SN比も良好になる。さらに、2相演算する特許文献2に記載の構成に比べて、演算が一層で済むため、高速化に有利である。
本発明に係る電子機器は、本発明に係るタッチセンサシステムと、前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする。
この特徴により、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させるので、M本のドライブラインにすべて同時に入力して、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する。従って、従来の構成のように、M本のドライブラインを1本ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値、及びk2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定するための処理時間が長くなり、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能なタッチセンサシステムを備えた電子機器を得ることができる。
また、M本の全ドライブラインを、符号系列に応じて+Vボルト又は−Vボルトで並列に駆動するので、符号系列に応じてドライブラインを分割して駆動する特許文献2に記載の構成に比べて、静電容量列からの出力信号に含まれる情報量が多くなり、SN比も良好になる。さらに、2相演算する特許文献2に記載の構成に比べて、演算が一層で済むため、高速化に有利である。
本発明に係る静電容量検出方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含する静電容量検出方法であって、前記出力工程は、前記アナログ積分器のリセット時にはVrefボルトで表される第1電圧により前記M本のドライブラインを駆動し、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時には、前記符号系列が前記+1の場合は(Vref+V)ボルトで表される第2電圧により、前記符号系列が前記−1の場合は(Vref−V)ボルトで表される第3電圧により前記M本のドライブラインを駆動することを特徴とする。
上記特徴により、符号系列に基づいて、簡単な構成により、ドライブラインを並列に駆動することができる。
本発明に係る静電容量検出方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含する静電容量検出方法であって、前記出力工程は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動することを特徴とする。
上記特徴により、より高い信号強度を得ることができ、静電容量に蓄積される電荷を増大させることができる。
本発明に係る静電容量検出方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含する静電容量検出方法であって、前記出力工程の前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納することを特徴とする。
上記特徴により、アナログ積分器により生じるオフセットをキャンセルすることができる。
本発明に係る集積回路は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えた集積回路であって、前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動することを特徴とする。
上記特徴により、より高い信号強度を得ることができ、静電容量に蓄積される電荷を増大させることができる。
本発明に係る集積回路は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えた集積回路であって、前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納することを特徴とする。
上記特徴により、アナログ積分器により生じるオフセットをキャンセルすることができる。
本発明に係るタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動することを特徴とする。
上記特徴により、より高い信号強度を得ることができ、静電容量に蓄積される電荷を増大させることができる。
本発明に係るタッチセンサシステムは、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納することを特徴とする。
上記特徴により、アナログ積分器により生じるオフセットをキャンセルすることができる。
本発明に係る電子機器は、本発明に係るタッチセンサシステムと、前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする。
本発明に係る静電容量検出方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含する静電容量検出方法であって、前記出力工程は、前記アナログ積分器の飽和を防止するために、前記符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値に応じて、前記アナログ積分器のゲインを切り替えることを特徴とする。
上記特徴により、アナログ積分器の飽和を回避することができる。
本発明に係る静電容量検出方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含する静電容量検出方法であって、前記出力工程は、前記アナログ積分器の飽和を防止するために、前記符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値に応じて、前記符号系列の列を複数の列に分割して、前記M本のドライブラインの駆動を複数回に分割することを特徴とする。
上記特徴により、アナログ積分器の飽和を回避することができる。
本発明に係る静電容量検出方法は、(M=2)本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記(M=2)本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、シルベスター(sylvester)法によって生成される2次のアダマール(Hadamard)行列の各行に相当する+1または−1によって構成されて互いに直交する符号長N=Mの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含する静電容量検出方法であって、前記出力工程は、前記アナログ積分器の飽和を防止するために、前記符号系列の第1列目を複数の列に分割して、前記符号系列の第1列目に相当する駆動を複数回に分割することを特徴とする。
上記特徴により、アナログ積分器の飽和を回避することができる。
本発明に係る静電容量検出方法は、M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、シルベスター(sylvester)法によって生成される2次(M<2)のアダマール(Hadamard)行列の各行に相当する+1または−1によって構成されて互いに直交する符号長N>Mの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する出力工程と、前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定工程とを包含する静電容量検出方法であって、前記出力工程は、前記符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値が前記アナログ積分器の飽和に関連する閾値Numを超える列を複数の列に分解して、前記符号系列の前記閾値Numを超える列に対応する駆動を複数回に分割することを特徴とする。
上記特徴により、2次(M<2)のアダマール行列による駆動において、アナログ積分器の飽和を回避することができる。
本発明に係る線形系係数推定方法は、長さNの直交するM個の符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて前記M個の入力xk(k=1、…、M)を入力して、N個の出力s=(s1、s2、…、sN)=(F(d11、d21、…、dM1)、F(d12、d22、…、dM2)、…、F(d1N、d2N、…、dMN))を出力するので、M個の入力にすべて同時に入力して線形系の係数Ckを推定する。従って、従来の構成のように、M個の入力を1個ずつ選択して走査入力する必要が無くなり、入力数Mが増大しても、線形系の係数値を取得するための処理時間は短くならず、検出精度を良好に維持しながら、且つ、解像度も良好で高速動作が可能な線形系係数推定方法を得ることができるという効果を奏する。
本発明に係るタッチセンサシステムは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するタッチパネルと、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とを備えたことを特徴とする。
この特徴により、部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理が実行され、残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、第1処理とは別種類の第2処理が実行される。このため、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号と、残余領域に入力される意図されたタッチ入力に基づく信号とを別扱いする処理を実施することができる。その結果、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号を、残余領域に入力される意図されたペン入力に基づく信号と誤認識するおそれがないタッチセンサシステムを提供することができる。
本発明に係るタッチセンサシステムは、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とを備えたので、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号と、残余領域に入力される意図されたタッチ入力に基づく信号とを別扱いする処理を実施することができる。その結果、部分領域に入力される意図しないタッチ入力に基づく信号を、残余領域に入力される意図されたペン入力に基づく信号と誤認識するおそれがないタッチセンサシステムを提供することができる。
本実施の形態に係る線形素子列値推定方法では、前記符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)の各要素は、+Vまたは−Vによって構成されることが好ましい。
上記構成により、各ドライブラインを+Vボルトまたは−Vボルトの電圧を印加して駆動することができる。
本実施の形態に係る静電容量検出方法では、前記推定工程は、前記符号系列による1回の並列駆動ごとに、内積に必要な、符号に応じた加減算を実行することが好ましい。
上記構成により、1回の並列駆動ごとに内積演算を実行するので、符号系列の長さに対応するN回の並列駆動ごとに内積演算を実行する構成に比較して、パイプライン処理が可能で短時間で演算することができ、また、演算に必要なメモリが少なくて済む。
上記静電容量検出方法では、前記出力工程は、前記第1の静電容量列からの出力sFirstを第1アナログ積分器に出力し、前記第2の静電容量列からの出力sSecondを第2アナログ積分器に出力し、前記推定工程は、前記第1アナログ積分器に出力された出力sFirstをAD変換器によりAD変換して前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算を実行し、前記第2アナログ積分器に出力された出力sSecondを前記AD変換器によりAD変換して前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算を実行することが好ましい。
上記構成により、アナログ積分器が各センスラインに対応して並列に配置されるので、マトリックス状に配置された静電容量の全体を検出する検出速度を向上させることができる。
上記静電容量検出方法では、前記出力工程は、前記第1の静電容量列からの出力sFirstをアナログ積分器に出力した後、前記第2の静電容量列からの出力sSecondを前記アナログ積分器に出力し、前記推定工程は、前記アナログ積分器に出力された出力sFirstをAD変換器によりAD変換して前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算を実行し、前記アナログ積分器に出力された出力sSecondを前記AD変換器によりAD変換して前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算を実行することが好ましい。
上記構成により、単一のアナログ積分器により推定工程を構成することができるので、より簡単な構成により静電容量を検出することができる。
上記静電容量検出方法では、前記出力工程は、前記第1の静電容量列からの出力sFirstを第1アナログ積分器に出力し、前記第2の静電容量列からの出力sSecondを第2アナログ積分器に出力し、前記推定工程は、前記第1アナログ積分器に出力された出力sFirstを第1AD変換器によりAD変換して前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算を実行し、前記第2アナログ積分器に出力された出力sSecondを第2AD変換器によりAD変換して前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算を実行することが好ましい。
上記構成により、アナログ積分器及びAD変換器が各センスラインに対応して並列に配置されるので、マトリックス状に配置された静電容量の全体を検出する検出速度をより一層向上させることができる。
本実施の形態に係る静電容量検出方法では、前記推定工程は、前記メモリに格納された第1の静電容量列からのオフセット出力を前記出力sFirstから減算した結果と、前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記メモリに格納された第2の静電容量列からのオフセット出力を前記出力sSecondから減算した結果と、前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定することが好ましい。
上記構成により、アナログ積分器により生じるオフセットをキャンセルすることができる。
本実施の形態に係る静電容量検出方法では、前記出力工程の前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出す動作を複数回繰り返して得られた複数個のオフセット出力を平均化してメモリに格納することが好ましい。
上記構成により、アナログ積分器により生じるオフセットに含まれるノイズ成分を削減した後、メモリに格納することができる。
本実施の形態に係る静電容量検出方法では、前記推定工程は、前記出力sFirstをAD変換した第1デジタル値と前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondをAD変換した第2デジタル値と前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定し、前記推定工程は、前記符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値に応じて、前記第1及び第2デジタル値の重み付けを切り替えることが好ましい。
上記構成により、アナログ積分器から内積演算部までのゲインを符号系列による駆動ごとに一定にすることができる。
本実施の形態に係る静電容量検出方法では、前記符号系列の列方向に沿った各要素の総和の絶対値が前記アナログ積分器の飽和に関連する閾値Numを超える列は、前記2次のアダマール行列の1列目、(2n−1+1)列目、(2n−1+2n−2+1)列目、及び(2n−1−2n−2+1)列目のうちの少なくとも1つであることが好ましい。
上記構成により、2次(M<2)のアダマール行列による駆動において、簡単なアルゴリズムにより、アナログ積分器の飽和を回避することができる。
本実施の形態に係る静電容量検出方法では、[x]をxの整数部とし、前記2次のアダマール行列の1列目が前記閾値Numを超える場合、ドライブラインの1番目からNum×[M/Num]番目までをNum個ずつ駆動することを[M/Num]回繰り返した後、残りの(M/Num)の余りの個数を並列駆動し、前記アダマール行列の(2n−1+1)列目が前記閾値Numを超える場合、ドライブラインの(2n−1−(M−2n−1))行目に基づく行からM行目までを並列に駆動した後、ドライブラインの1行目から(2n−1−(M−2n−1)−1)行目に基づく行までを、Num個ずつ駆動することを[(2n−1−(M−2n−1)−1)行目に基づく行/Num]回繰り返した後、残りの((2n−1−(M−2n−1)−1)行目に基づく行/Num)の余りの個数を並列駆動し、前記アダマール行列の(2n−1+2n−2+1)列目が前記閾値Numを超える場合、まず、ドライブラインの1行目から(2n−1)行目までを同時並列に駆動し、そして、ドライブラインの((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))行目に基づく行からM行目までを並列に駆動し、次に、ドライブラインの(2n−1+1)行目から((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))行目に基づく行までを、Num個ずつ駆動することを[((((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))に基づく行))−(2n−1+1)/Num]回繰り返した後、残りの(((((2n−1+2n−2)−(M−(2n−1+2n−2)))に基づく行))−(2n−1+1)/Num)の余りの個数を並列駆動することが好ましい。
上記構成により、2次(M<2)のアダマール行列による駆動において、簡単なアルゴリズムにより、アナログ積分器の飽和を回避することができる。
本実施の形態に係る静電容量検出方法では、行の順番を入れ替えることにより、シルベスター法によって生成される2次(M<2)のアダマール行列からなる符号系列を生成し、当該符号系列に基づいて前記M本のドライブラインを並列に駆動することが好ましい。
本実施の形態に係るタッチセンサシステムは、前記部分領域は、前記タッチパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含み、前記第1処理手段は、前記お手付き領域タッチ信号に基づいて、前記お手付き領域の移動、または前記お手付き領域の大きさの変更に関連する処理を実行し、前記第2処理手段は、前記残余領域タッチ信号に基づいて、前記二次元領域への描画入力とタッチ入力との少なくとも一方に基づく処理を実行することが好ましい。
上記構成により、入力用ペンを把持する手をタッチパネルに着いたことによる意図しないタッチ信号と、タッチパネルへの描画に基づく意図されたタッチ信号とを別扱いする処理を実施することができる。
本実施の形態に係るタッチセンサシステムは、前記タッチパネルは、二次元の静電容量分布を有しており、前記お手付き領域が複数個あることが好ましい。
上記構成により、大画面状のタッチパネルを備えたタッチセンサシステムに対応することができる。
本実施の形態に係るタッチセンサシステムは、前記お手付き領域は、前記手の移動に応じて、前記二次元領域上を移動することが好ましい。
上記構成により、二次元領域上の任意の位置で入力用ペンを把持する手をタッチパネルに着けたことによる意図しないタッチ信号と、タッチパネルへの描画に基づく意図されたタッチ信号とを別扱いする処理を実施することができる。
本実施の形態に係るタッチセンサシステムは、前記お手付き領域は、長方形状をしていることが好ましい。
上記構成により、お手付き領域を簡単に構成することができる。
本実施の形態に係るタッチセンサシステムは、前記タッチパネルに重ねて配置されているか、前記タッチパネルを内蔵した表示パネルと、前記お手付き領域を前記表示パネルに表示された画面上で設定するためのお手付き領域設定手段とをさらに備えることが好ましい。
上記構成により、お手付き領域を容易に設定することができる。
本実施の形態に係るタッチセンサシステムは、前記二次元領域へのタッチに基づいて、前記お手付き領域を自動的に設定する自動設定手段をさらに備えることが好ましい。
上記構成により、より一層容易にお手付き領域を設定することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、マトリックス状に構成された線形系の係数、素子値、または静電容量を推定または検出する方法、及びこの方法に従って動作する集積回路、タッチセンサシステム、及び電子機器に適用することができる。また本発明は、指紋検出システムに適用することもできる。
本発明は、タッチパネルへのタッチに基づくタッチ信号を検出するタッチセンサシステムに利用することができる。また、本発明は、電子黒板システムに適用することができる。
1 タッチセンサシステム
2 センサパネル
3 集積回路
4 駆動部
5 推定部
6、6A アナログ積分器
7 スイッチ
8 AD変換器
9 内積演算部
10 RAM
11 アプリケーション処理部
12 携帯電話機
13 表示パネル
14 表示制御回路
15 CPU
16 ROM
17 RAM
18 マイクロフォン
19 スピーカ
20 操作キー
21 カメラ
101 タッチセンサシステム
102 タッチパネル
103 お手付き領域処理部(第1処理手段)
104 描画入力処理部(第2処理手段)
105 ドライバ
106 センスアンプ
107 AD変換器
108 復号部
109 表示パネル
110 お手付き領域設定部(お手付き領域設定手段)
111 自動設定部(自動設定手段)
112 二次元領域
113 お手付き領域(部分領域)
114 残余領域
115 制御回路
116a〜116d 領域
117 領域
118 ペン入力領域
119 パッドメニュー
120 ペン入力軌跡

Claims (16)

  1. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部と、
    前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、
    前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とを備え、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  2. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、
    上記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、
    上記集積回路は、前記第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有し、
    前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、
    前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  3. 請求項2記載のタッチセンサシステムと、
    前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする電子機器。
  4. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動し、
    前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、
    前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに備え、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  5. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納し、
    前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、
    前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに備え、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  6. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、
    前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、
    前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動し、
    前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、
    前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  7. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、
    前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの直交する符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、
    前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納し、
    前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、
    前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  8. 請求項6または7記載のタッチセンサシステムと、
    前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする電子機器。
  9. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部と、
    前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、
    前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とを備え、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  10. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、
    上記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、
    上記集積回路は、前記第1の静電容量列C1i(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列C2i(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記符号系列が前記+1の場合は+Vボルト、前記−1の場合は−Vボルトを印加するように前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)を出力させる駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有し、
    前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、
    前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  11. 請求項10記載のタッチセンサシステムと、
    前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする電子機器。
  12. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動し、
    前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、
    前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに備え、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  13. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納し、
    前記ドライブラインと前記センスラインと前記第1の静電容量列と前記第2の静電容量列とに対応し、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有するセンサパネルと、
    前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに備え、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  14. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、
    前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、
    前記駆動部は、前記符号系列が前記+1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に第1電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第2電圧により前記ドライブラインを駆動し、前記符号系列が前記−1の場合は、前記アナログ積分器のリセット時に前記第2電圧により、前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に前記第1電圧により前記ドライブラインを駆動し、
    前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、
    前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  15. M本のドライブラインと1本のセンスラインの間に形成される第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び、上記M本のドライブラインと他の1本のセンスラインの間に形成される第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)とを備えるセンサパネルと、
    前記センサパネルを制御する集積回路とを備えたタッチセンサシステムであって、
    前記集積回路は、前記第1の静電容量列Ci1(i=1、…、M)、及び前記第2の静電容量列Ci2(i=1、…、M)のそれぞれに対して、各要素が+1または−1によって構成される長さNの符号系列di=(di1、di2、…、diN)(i=1、…、M)に基づいて、前記M本のドライブラインを並列に駆動して、前記第1の静電容量列からの出力sFirst=(s11、s12、…、s1N)、及び、前記第2の静電容量列からの出力sSecond=(s21、s22、…、s2N)をアナログ積分器に出力する駆動部と、
    前記出力sFirstと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k1番目のドライブラインに対応する前記第1の静電容量列の容量値を推定し、前記出力sSecondと前記符号系列diとの内積演算に基づいて、k2番目のドライブラインに対応する前記第2の静電容量列の容量値を推定する推定部とを有しており、
    前記駆動部は、前記第1及び第2静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力する前において、前記アナログ積分器のリセット時、及び前記第1及び第2静電容量列からの出力のサンプリング時に第1電圧により前記ドライブラインを駆動して、前記第1及び第2の静電容量列からの出力を前記アナログ積分器に出力し、前記第1及び第2の静電容量列からの出力をオフセット出力として前記アナログ積分器から読み出してメモリに格納し、
    前記センサパネルは、1個以上の部分領域と、前記部分領域以外の領域である残余領域とからなる二次元領域を有し、
    前記集積回路は、前記部分領域へのタッチに対応する部分領域タッチ信号に基づいて、第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記残余領域へのタッチに対応する残余領域タッチ信号に基づいて、前記第1処理とは別種類の第2処理を実行する第2処理手段とをさらに有し、
    前記部分領域は、前記センサパネルへの入力のために手を着く領域を囲むお手付き領域であり、
    前記部分領域タッチ信号は、前記お手付き領域へのタッチに対応するお手付き領域タッチ信号であり、
    前記残余領域タッチ信号は、ペンによる描画信号と指によるタッチ信号との少なくとも一方を含むことを特徴とするタッチセンサシステム。
  16. 請求項14または15記載のタッチセンサシステムと、
    前記タッチセンサシステムに設けられたセンサパネルに重ねて配置されているか、または、前記センサパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする電子機器。
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