JP2014518149A - アミンベースの炭素捕捉から生じる化合物の化学分解方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、反応器を含む液体処理システムを提供する。反応器は気相と水相を含む構造体であり、どちらの相も、水相内で固定または懸濁された不均一系水素化触媒と接触している。気相は水素を含有し、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングプロセスにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する。本発明はさらに、スクラバーシステムから生じる水相中の化合物のin−situ分解方法に関する。その方法は水相と、水素を含有する気相および不均一系触媒とを接触させることを含み、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する。
Description
本発明は、統合的液体処理システム、およびアミンベースの炭素捕捉によって生じた環境に有害な化合物を放出してしまうガススクラバーシステム(CO2吸収システム等)からの汚染物質のin situ分解方法に関する。
発電所、精製所、石油化学工場および天然ガス処理プラントからの煙道ガス等の産業ガスから出るCO2の捕捉は、人類が作り出した排出物に起因する気候変動を抑えたり最小限にしたりする手段として環境的関心が非常に高い。
アミンガス処理や酸性ガス除去(ガススイートニングともいう)の各種方法が開発されてきているが、これらの方法ではアミンの水溶液を用いてガスからH2SやCO2を除去する。
ガススイートニングは、「湿式スクラバー」ともいう吸収装置内で行われる。湿式スクラバーは、液体を用いてガス流から望ましくない汚染物質を洗い取ることによってガス状排出物、特に酸性ガスを抑制する主要な装置の一つである。
アミン水溶液をベースとして開発されてきた炭素捕捉プロセスは技術的にもコスト的にも実行可能であるが、煙道ガス中のCO2の削減には、他の環境に有害な化合物の排出が伴う場合が多い。かかる化合物は、プロセス中、例えば分解反応の結果生成し、CO2吸収システムのスクラバーから排出される。分解反応生成物は、限定的な例ではないがニトロソアミンおよびニトラミンを含み、存在する化合物の複合化学反応によってプロセス中に生成する。ニトロソアミン生成および反応経路の化学は、Douglasらによる"The chemistry of nitrosamine formation, inhibition and destruction" J. Soc. Cosmet. Chem.,
29, 581-606; 1978等の文献に記載されている。
29, 581-606; 1978等の文献に記載されている。
ニトロソアミンおよびニトラミンは(アミンおよびアミンの分解生成物、ならびに他の関連種とともに)、アミンベースの炭素捕捉プロセスの流体中にある程度ならば存在してもよい。これらの化合物は、吸収液や再生廃棄物等の炭素捕捉プロセスの液体流の中で蓄積されて濃度が上昇する場合がある。これらの環境に有害な化合物は、ガス状化合物として、液滴として、または炭素捕捉プロセスから出て行く煙道ガス流内を流れる粒子に吸着して空気中へと排出される。
N−ニトロソアミンは発癌性であり、ニトラミンは発癌性を示す可能性があるため、どちらも、アミンベースの炭素捕捉からの排出物等の排出物中に存在することはきわめて望ましくない。したがって、空気中へのニトロソアミンおよびニトラミンの放出を無くすことが非常に重要である。
Frierdichら(Environ. Sci. Technol. 2008, 42, 262-269)は、以下の反応においてニッケル触媒と水素を使用することにより、飲料水中における、NDMA(N−ニトロソジメチルアミン)ならびに化学的に関連したニトロソアミン類、NDEA、NDPA、NDBAおよびNDPhAを分解する方法を記載している。
米国特許第4,661,179号は、接触水素化分解による廃薬処理で生じる流出物中のニトラミンの分解方法を記載している。
アミンベースの炭素捕捉プロセスの結果生じるニトロソアミン化合物およびニトラミン化合物の放出に伴う環境問題に対処するため、CO2吸収システムからこれらの化合物類を効果的に除去することができる方法の開発が求められている。
本発明の第1の態様によれば、反応器を含む液体処理システムであって、反応器が気相及び水相を含む構造であり、どちらの相も水相内で固定または懸濁された不均一系水素化触媒と接触しており、気相は水素を含有し、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングプロセスにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する、液体処理システムが提供される。好ましくは、水相中のニトロソアミン化合物は、NNO基を含むいずれかの化合物を含み、水相中のニトラミン化合物は、NNO2基を含むいずれかの化合物を含む。好ましくは、ニトロソアミン化合物は、一般式Ri−N−N=O(式中、iは1〜3の整数:R−N−N=O、R1,R2−N−N=OまたはR1,R2,R3−N−N=O)を有するいずれかの化合物を含む。好ましくは、ニトラミン化合物は、一般式Ri−N−N=O2(式中、iは1〜3の整数:例えば、R−N−N=O2、R1,R2−N−N=O2またはR1,R2,R3−N−NO2)を有するいずれかの化合物を含む。1個、2個または3個のR基は、以下の基:アルキル、アリール、アルカノール、カルボニルおよび水素よりそれぞれ独立して選択される。本発明のシステムにより、水相中に存在するニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を、大気中に放出される前にin situ分解することが可能になる。
本発明の第2の態様によれば、湿式スクラバーシステムから生じる水相中の化合物のin−situ分解方法であって、方法は水相を気相および不均一系水素化触媒に接触させることを含み、気相は水素を含有し、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する、方法が提供される。
本発明は、Frierdichらによる飲料水からニトロソアミン化合物を除去する方法や、米国特許第4,661,179号記載の廃薬処理で生じるニトラミンの除去の方法が、全く異なる分野、具体的にはアミンベースの炭素捕捉プロセスの水相中の窒素含有化合物の除去に応用したり適用したりできるという、驚くべき認識に基づいている。本発明者らは、ニトロソアミンとニトラミンの両方に関して、CO2吸収プラント等から環境への放出を、三連四重極質量分析計(LC−MS−MS−QQQ)を用いる液体クロマトグラフィー質量分析等の最も感度の高い機器の検出限界よりも低いレベルまで抑えることが可能であることを見出した。したがって本発明は、環境保全上の利点が顕著である。
本発明の第1の態様によれば、反応器を含む液体処理システムであって、反応器が気相及び水相を含む構造であり、どちらの相も水相内で固定または懸濁された不均一系水素化触媒と接触しており、気相は水素を含有し、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングプロセスにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する、液体処理システムが提供される。
本明細書で用いる「ガススイートニングプロセス」との用語は、当該技術分野における通常の意味を有することが意図されており、アミン水溶液を用いてガスからH2SやCO2を除去するプロセスを指している。
「スクラバー」、「湿式スクラバー」および「吸収塔」との用語は、本発明においては同義に用いられる。これらの用語は、当該技術分野における通常の意味を有することが意図されており、煙道ガス流から汚染物質を除去するために用いる装置を示している。
水相は、(i)アミンの溶液と(ii)ニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物とからなる。
本明細書で用いる「アミン」との用語には、第一級、第二級、第三級および/または第四級アミンが含まれる。第一級アミンは、一般式R−NH2を有する。第二級アミンは、一般式R1,R2−NHを有する。第三級アミンは、一般式(R1,R2,R3)−Nを有する。第四級アミンは、一般式(R1,R2,R3,R4)−N+を有する。1個、2個、3個または4個のR基は、以下の基:アルキル、アリール、アルカノール、カルボニルおよび水素よりそれぞれ独立して選択される。
アミン化合物の例としては、限定するものではないが、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、ジイソプロピルアミン(DIPA)、ジグリコールアミン(DGA)、ピペラジン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)およびジメチルモノエタノールアミン(DMMEA)が挙げられる。
本明細書で用いる「ニトロソアミン」との用語は、NNO基を含むかまたはNNO基を特徴とするいずれかの化合物を指す。例としては、一般式Ri−N−N=O(式中、iは1〜3の整数:例えば、R−N−N=O、R1,R2−N−N=OまたはR1,R2,R3−N−N=O)を有するいずれかの化合物が挙げられる。1個、2個または3個のR基は、以下の基:アルキル、アリール、アルカノール、カルボニルおよび水素よりそれぞれ独立して選択される。
ニトロソアミン化合物の具体例としては、限定するものではないが、N−ニトロソジメ
チルアミン(NDMA)、N−ニトロソジエチルアミン(NDEA)、N−ニトロソジ−-n−プロピルアミン(NDPA)、N−ニトロソジ−n−ブチルアミン(NDBA)、N−ニトロソピペリジン(NPIP)、N−ニトロソピロリジン(NPYR)、N−ニトロソモルホリン(NMOR)、N−ニトロソメチルエチルアミン(NMEA)、N−ニトロソイソプロピルアミン(NDiPA)、N−ニトロソメチル−n−ブチルアミン(NMBA)、N−ニトロソメチル−n−ブチルアミン(NEBA)、N−ニトロソ−n−プロピル−n−ブチルアミン(NPBA)、N−ニトロソジアミルアミン(NDAmA)、N-−ニトロソジエタノールアミン(NDELA)、N−ニトロソピペラジン(NPZ)および1,4−ジニトロソピペラジン(NDiPZ)が挙げられる。
チルアミン(NDMA)、N−ニトロソジエチルアミン(NDEA)、N−ニトロソジ−-n−プロピルアミン(NDPA)、N−ニトロソジ−n−ブチルアミン(NDBA)、N−ニトロソピペリジン(NPIP)、N−ニトロソピロリジン(NPYR)、N−ニトロソモルホリン(NMOR)、N−ニトロソメチルエチルアミン(NMEA)、N−ニトロソイソプロピルアミン(NDiPA)、N−ニトロソメチル−n−ブチルアミン(NMBA)、N−ニトロソメチル−n−ブチルアミン(NEBA)、N−ニトロソ−n−プロピル−n−ブチルアミン(NPBA)、N−ニトロソジアミルアミン(NDAmA)、N-−ニトロソジエタノールアミン(NDELA)、N−ニトロソピペラジン(NPZ)および1,4−ジニトロソピペラジン(NDiPZ)が挙げられる。
本明細書で用いる「ニトラミン」との用語は、NNO2基を含むかまたはNNO2基を特徴とするいずれかの化合物を指す。例としては、一般式Ri−N−N=O2(式中、iは1〜3の整数:例えば、R−N−N=O2、R1,R2−N−N=O2またはR1,R2,R3−N−NO2)を有するいずれかの化合物が挙げられる。1個、2個または3個のR基は、以下の基:アルキル、アリール、アルカノール、カルボニルおよび水素よりそれぞれ独立して選択される。
ニトラミン化合物の具体例としては、限定するものではないが、メチルニトラミン(MeNH−NO2)、エチルニトラミン(EtNH−NO2)、ジメチルニトラミン(Me2N−NO2)、ジエチルニトラミン(Et2N−NO2)、MEA−ニトラミン(HOCH2CH2NH−NO2)、AMP−ニトラミン(HOCH2C(CH3)2NH−NO2)、モルホリン−ニトラミンおよびピペラジン−モノニトラミンが挙げられる。
気相は、水素ガス(H2)であることが好ましく、窒素(N2)や空気等のキャリヤーガスとともに供給されていることが好ましい。
不均一系水素化触媒は、白金、パラジウム、ニッケルおよびラネーニッケルより選択されるが、ラネーニッケルが好ましい。
本発明の簡単なシステムを図1に示す。ただし、本発明のシステムはCO2吸収システム内に統合されていることが好ましく、考えられる実施態様を図2〜5に示す。したがって本システムは、吸収塔(湿式スクラバーともいう)およびアミン溶媒用の再生システムをさらに含むことが好ましい。煙道ガス中に存在する汚染物質のアミンベースの炭素捕捉は、スクラバー内で行われる。化合物分解プロセスは、湿式スクラバーシステム内で行われるガススイートニングプロセス(CO2吸収プロセス等)と統合されていることが好ましく、化学反応は手作業を減らすためにin situ(すなわち反応混合物中)で行われる。
ニトラミンおよびニトロソアミンの除去は、4つの異なる実施スキームで行うことができる。
1)反応器はスクラバーの最終段階(水洗部)に好ましくはループ状に接続されており、それによりアミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含みスクラバーの最上部を循環している洗浄水が反応器に移送されるようになっており、ここでニトロソアミンおよび/またはニトラミンが分解される。本発明によれば、反応器内で起こる化学分解プロセスにより清浄水が生成され、ループ接続を通じて再度スクラバーに移送され、そこで再利用することができる。この配置を図2に示す。
2)反応器は、未使用のアミン溶液をガススイートニング塔に供給する配管に、好ましくはバイパスループ状(ただしこの構成に限定するものではない)に接続されており、それによりアミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含んだ溶液の流れの一部が反応器内を循環するようになっており、ここでニトロソアミンお
よび/またはニトラミンが分解される。この配置を図3に示す。
3)反応器は、使用済(リッチ)アミン溶液を再生システム(脱着塔)に供給する配管に、好ましくはバイパスループ状(ただしこの構成に限定するものではない)に接続されており、アミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含んだ溶液の流れの一部が反応器内を循環するようになっており、ここでニトロソアミンおよび/またはニトラミンが分解される。この配置を図4に示す。
4)反応器は、再生システム(脱着塔)のリボイラーに、好ましくはバイパスループ状(ただしこの構成に限定するものではない)に接続されており、アミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含んだ溶液の流れの一部が反応器内を循環するようになっており、ここでニトロソアミンおよび/またはニトラミンが分解される。この配置を図5に示す。
1)反応器はスクラバーの最終段階(水洗部)に好ましくはループ状に接続されており、それによりアミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含みスクラバーの最上部を循環している洗浄水が反応器に移送されるようになっており、ここでニトロソアミンおよび/またはニトラミンが分解される。本発明によれば、反応器内で起こる化学分解プロセスにより清浄水が生成され、ループ接続を通じて再度スクラバーに移送され、そこで再利用することができる。この配置を図2に示す。
2)反応器は、未使用のアミン溶液をガススイートニング塔に供給する配管に、好ましくはバイパスループ状(ただしこの構成に限定するものではない)に接続されており、それによりアミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含んだ溶液の流れの一部が反応器内を循環するようになっており、ここでニトロソアミンお
よび/またはニトラミンが分解される。この配置を図3に示す。
3)反応器は、使用済(リッチ)アミン溶液を再生システム(脱着塔)に供給する配管に、好ましくはバイパスループ状(ただしこの構成に限定するものではない)に接続されており、アミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含んだ溶液の流れの一部が反応器内を循環するようになっており、ここでニトロソアミンおよび/またはニトラミンが分解される。この配置を図4に示す。
4)反応器は、再生システム(脱着塔)のリボイラーに、好ましくはバイパスループ状(ただしこの構成に限定するものではない)に接続されており、アミンの水溶液ならびにニトロソアミンおよび/またはニトラミン等の化合物を含んだ溶液の流れの一部が反応器内を循環するようになっており、ここでニトロソアミンおよび/またはニトラミンが分解される。この配置を図5に示す。
本発明の第2の態様によれば、スクラバーシステムから生じる水相中の化合物のin−situ分解方法であって、方法は水相を気相および不均一系水素化触媒に接触させることを含み、気相は水素を含有し、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する、方法が提供される。クレームされた方法において分解される水相中の化合物は、本発明の第1の態様に関して上記で定義したニトロソアミン化合物およびニトラミン化合物を含むことが好ましい。
反応は、CO2捕捉プラントの水洗循環ループに接続された反応器内で起こることが好ましい。ニトロソアミンおよびニトラミンの除去処理を実施するための他の同等な装置としては、リーンまたはリッチ吸収溶液のいずれかの移送配管への統合、ならびに再生システムのリボイラー部が挙げられる。本方法は、バッチ方式で行ってもよいし、連続方式で行ってもよい。バッチ方式を用いる場合、水相と不均一系触媒の懸濁液に水素ガス(H2)を加えることが好ましい。一方、連続方式で実施する場合、触媒が固定された連続流反応器、移動層反応器、流動層反応器または触媒が流体中に懸濁された気泡塔に、気相および水相を並流的または向流的に供給することが好ましい。
本方法は、4℃〜150℃の温度範囲で実施することが好ましい。清浄な溶液を伴う適用例(例えば、脱着塔と吸収塔の間へ導入)においては、およそ25℃、好ましくは25℃〜150℃の範囲の温度で十分であるが、それに対して汚れた溶液を伴う適用例(例えば、吸収塔と脱着塔の間へ導入)においては、100℃〜150℃等のより高い温度が好ましい。本方法は、常圧(1バール(a))から150バール(g)、好ましくは3バール(g)以上の圧力、および0.01バール以上の水素分圧で実施することが好ましい。
好都合なことに、本発明の方法の生成物である清浄化された液体は、CO2捕捉システム内に再供給され、ニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する水相の形成に用いることができる。
本発明の方法は、(1)スイートニングされた煙道ガスから生じる有害性や発癌性を示す可能性のある化合物を除去し分解すること、(2)洗浄水中の親アミンの再生、および(3)反応器から生じる処理すべき廃棄物の毒性の低減という課題への対応に成功している。
Claims (22)
- 反応器を含む液体処理システムであって、反応器が気相及び水相を含む構造であり、どちらの相も水相内で固定または懸濁された不均一系水素化触媒と接触しており、気相は水素を含有し、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングプロセスにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する、液体処理システム。
- ニトロソアミン化合物が、NNO基を持つかまたはNNO基を特徴とするいずれかの化合物を含み、ニトラミン化合物が、NNO2基を持つかまたはNNO2基を特徴とするいずれかの化合物を含む、請求項1に記載のシステム。
- ニトロソアミン化合物が、一般式Ri−N−N=Oを有するいずれかの化合物を含み、かつ/またはニトラミン化合物が、一般式Ri−N−N=O2を有するいずれかの化合物を含み、式中、iは1〜3の整数である、請求項1または請求項2に記載のシステム。
- R基が以下の基:アルキル、アリール、アルカノール、カルボニルおよび水素よりそれぞれ独立して選択される、請求項3に記載のシステム。
- 不均一系触媒が白金、パラジウム、ニッケルおよびラネーニッケルより選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
- 気相がキャリヤーガスをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
- システムが、反応器に接続されている湿式スクラバーをさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
- (i)および(ii)からなる水相をスクラバーから反応器へと運搬し、清浄化された洗浄水を反応器からスクラバーへと運搬するループを通じて反応器がスクラバーに接続されている、請求項7に記載のシステム。
- スクラバーがCO2吸収システムの一部分である、請求項7または請求項8に記載のシステム。
- 湿式スクラバーシステムから生じる水相中の化合物のin−situ分解方法であって、方法は水相を気相および不均一系水素化触媒に接触させることを含み、気相は水素を含有し、水相は(i)アミンの溶液と(ii)アミンベースのガススイートニングにより生じるニトロソアミン化合物および/またはニトラミン化合物を含有する、湿式スクラバーシステムから生じる水相中の化合物のin−situ分解方法。
- ニトロソアミン化合物が、NNO基を持つかまたはNNO基を特徴とするいずれかの化合物を含み、ニトラミン化合物が、NNO2基を持つかまたはNNO2基を特徴とするいずれかの化合物を含む、請求項10に記載の方法。
- ニトロソアミン化合物が、一般式Ri−N−N=Oを有するいずれかの化合物を含み、かつ/またはニトラミン化合物が、一般式Ri−N−N=O2を有するいずれかの化合物を含み、式中、iは1〜3の整数である、請求項10または請求項11に記載の方法。
- R基が以下の基:アルキル、アリール、アルカノール、カルボニルおよび水素よりそれぞれ独立して選択される、請求項12に記載の方法。
- 気相がキャリヤーガスをさらに含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 不均一系触媒が白金、パラジウム、ニッケルおよびラネーニッケルより選択される、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
- バッチ方式で行われる、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 触媒および気体が水相中に懸濁されている、請求項16に記載の方法。
- 連続方式で行われる、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 不均一系触媒が、水相中に懸濁されているか、または液相を収容している反応器内で固定されている、請求項18に記載の方法。
- 気体が並流的または向流的に水相に通気される、請求項18または請求項19に記載の方法。
- 4℃〜150℃の温度で実施される、請求項10〜20のいずれか一項に記載の方法。
- 1バール(a)から150バール(g)の圧力範囲および/または少なくとも0.01バール以上の水素分圧で実施される、請求項10〜21のいずれか一項に記載の方法。
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