JP2014517832A - 自己免疫疾患を治療するための方法及び医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、自己免疫疾患、特に関節リウマチの治療のための方法と医薬組成物に関する。より具体的には、本発明は、自己免疫疾患の予防的治療を必要とする対象における自己免疫疾患の予防的治療に使用されるα−エノラーゼポリペプチドに関する。

Description

本発明は、自己免疫疾患、特に関節リウマチを治療するための方法及び医薬組成物に関する。
世界で罹患率が約1%である関節リウマチ(RA)は、滑膜が増殖して関節破壊へと至ることを特徴とする慢性炎症性疾患である。この疾患は、性別比=4/1で、35〜50歳の女性に罹患が多く、身体障害の主要な原因となっている。この点で、関節リウマチは公衆衛生上の問題である。
RAの病因は依然として不明である。1)環境的因子(タバコ、病原微生物)、2)遺伝的因子(白人集団における感受性アレルHLA−DRB10401及び0404、PTPN22のアレルT 1858)、3)ホルモン因子、4)免疫学的因子をはじめとするいくつかの原因が提案されている。この疾患の発症と維持それぞれに、先天性免疫と適応性免疫の双方が関わっている。多くの細胞(抗原提示細胞、T細胞、調節性T細胞及びB細胞)がRAの病因に関わっている。この多細胞系は、直接的な細胞相互作用及びサイトカイン伝達(TNF−α、IL−1β、IL−1 Ra、IL−4、IL−10、IL−17、RANK−L)を伴い、この疾患の様々な段階で中心的な役割を果たしている。RAの発現に関しては上記の様々な因子が互いに作用し合っているが、おそらく、自己免疫因子がRAの病因に中心的な役割を果たしていると思われる。
RA患者における自己抗体の同定は大きな関心対象であって、その探索はなお活発に進められている。現在までのところ、シトルリン化自己抗原を認識する自己抗体が、RAにおける最も特異的な(98%)自己抗体であるという報告がある。タンパク質中のペプチジル−シトルリン残基は、ペプチジル−アルギニンデイミナーゼ(PAD)により触媒されるアルギニンの翻訳後修飾によってのみ産生され、それに引き続き、自己タンパク質の抗原性に変化が生じる。シトルリン化と呼ばれるこの反応は、多くの炎症過程に関与するが、抗シトルリン化ペプチド自己抗体(ACPA)はRAに特異性が高い。実際、ACPAは、数種のタンパク質に存在する抗原決定基を含め、きわめて多数の抗原特異性を扱っている。
この文脈で、以前、きわめて初期のRAにおける自己抗体の新規集団をプロテオミクス手法(MALDI−TOF質量分析器と組み合わせた2D電気泳動法)により分析することによって、255人のきわめて初期のRA患者から、新規の自己抗原として、α−エノラーゼを初めて同定することができた。さらに行われた研究で、一部がシトルリン化された初期の未処置のRA自己抗体の応答によりターゲティングされた2種類の自己抗原、1)解糖系の酵素類及び著しくシトルリン化されたα−エノラーゼ(ENO)、ならびに2)RAにおいて十分に文書化されている別のターゲット抗原であるBIPなどの分子シャペロン類が重視された。ENOの自己抗原化にとって、そのシトルリン化は、非シトルリン化形態に比較して決定的であることが別のグループによって示されている。この点において、被験RA血清の46%がシトルリン化形態に対して反応性を示したが、非シトルリン化形態に対しては13%のみであった。
α−エノラーゼは、肝臓、胸腺、腎臓などの様々な組織、及び滑膜組織にも発現する多機能タンパク質である。これは、2−ホスホグリセラートをホスホエノールピルベートへと変換する主要な解糖酵素である。この性質に加えて、α−エノラーゼは、細胞局在化に関連したいくつかの生物学的機能を発揮している。種々の細胞(上皮、内皮及び造血細胞)の表面上のプラスミノーゲン受容体として働く能力があることから、α−エノラーゼは、血管内及び細胞周囲のフィブリン溶解にある役割を果たしている可能性が示唆される。好中球、単球、B細胞及びT細胞は酢酸ミリスチン酸ホルボールとLPSによって刺激されると、α−エノラーゼの膜発現がアップレギュレートされる。α−エノラーゼRNAの代替翻訳開始産物であるMyc結合タンパク質1(MBP−1)を核内に見出すことができる。これは核内でc−mycプロトオンコジーンの転写リプレッサーとして作用し、引き続き、細胞増殖及び細胞分化が調節される。
ENOは、潰瘍性大腸炎、クローン病、原発性硬化性胆管炎、全身性エリトマトーデス、自己免疫性肝炎、ベーチェット病などの広範なスペクトルの感染性疾患及び自己免疫疾患ENOにおける抗体の標的である。ENOに対する抗体は、健康な対照の0〜6%に見られる。それにもかかわらず、今までのところ、シトルリン化ENOに対する自己抗体の存在は専らRAに留まっている。ENO抗体の病原的役割を分子擬態法により説明できるという提案がなされている。ENO免疫優性ペプチドが同定され、EP1と称されている。このエピトープに対する抗体は、RA患者から得られた血清の37〜62%に観察された。この免疫優性ペプチドは、ポルフィロモナスジンジバリス(Porphyromonas gingivali)(por−EP1と称す)由来のEPOのペプチドと82%の相同性を示した。この免疫優性ペプチドに対する抗体のレベルは、該細菌のペプチドに対する抗体レベルと高度に相関していた。さらに、ヒトペプチドに対する抗体は、シトルリン化組換えポルフィロモナスジンジバリスエノラーゼと交差反応する。これらのデータは、RA患者の亜集団での自己免疫プライミングにおける細菌感染に関する役割を示している可能性がある。
しかしながら、ENOの関節炎原性又は免疫調節性の研究はまだなされていない。
本発明は、自己免疫疾患の予防的治療を必要とする対象における自己免疫疾患の予防的治療に使用するためのα−エノラーゼポリペプチドに関する。
[発明の詳細な説明]
発明者らは、周知のコラーゲン誘導関節炎モデルにおける組換え非シトルリン化α−エノラーゼの臨床的及び免疫学的効果を評価した。実際に、種々の用量(10〜100μg)のα−エノラーゼを、コラーゲンII関節炎誘導の1日前に、6週齢のDBA/lマウスに腹腔内注射した。72日間の追跡期間中、臨床的(体重、総スコア及び関節スコア、足根厚)レベルと生物学的(抗コラーゲンII及び抗α−エノラーゼ[自製ELISA]抗体、サイトカイン類[IL−1b、IL−2、TNF−a、IL−6、IL−4、IL−10、IL−17、IFNg])レベルの双方を評価した。2つの異なる実験を通して、組換えα−エノラーゼの予防的注射により、体重の減少を防ぎ、また、総スコア及び関節スコアならびに足根厚により評価した関節炎の重症度を低下させることができた。100μgがより良好な結果に至るので、用量効果が存在した(図2)。同様に、por−EP1の予防的注射でも、用量効果を伴う同様の観察に至った(図3)。
組換えENOと免疫優性ペプチドpor−EP1双方の免疫調節効果が観察されるので、この分子により誘導される機構を理解するためにいくつかの実験を実施した。対照マウスに比較して、100μgのα−エノラーゼで処置したマウスでは、抗コラーゲンII抗体のレベルは有意に低く、一方、抗α−エノラーゼ抗体価は有意に高かった(図4)。Luminex法による実験では、対照マウスに比較して、100μg処置マウスにおいて、58日目から炎症誘発性サイトカイン類が減少することが示唆される。さらにインビトロ試験では、健康な血液ドナー由来のPBMCsと共にインキュベーションした組換えENOがIL−10の産生を誘導することが、示された。まとめると、これらのサイトカイン実験により、予防的に注射された組換えENOによる免疫偏移(TH2プロファイル)の誘導が示唆される。結論として、組換えα−エノラーゼ又はpor−EP1による予防的処置は、コラーゲン誘導関節炎マウスにおいて免疫調節効果を有する。このタンパク質により誘導される調節機構は、部分的に、抗コラーゲンII抗体の産生とTh1応答の制御に依るものと思われる。これらの結果により、非シトルリン化α−エノラーゼポリペプチド又はそれらの断片(por−EP1など、それらの機能保存的変異体を含む)は、RAにおける新規治療法となることが示唆される。
したがって、本発明は、自己免疫疾患の予防的治療を必要とする対象における自己免疫疾患の予防的治療に使用するためのα−エノラーゼポリペプチドに関する。
本発明のα−エノラーゼポリペプチドの予防的投与は、おそらく、前記対象における前記自己免疫疾患の予防又は減衰に役立つであろう。好ましい実施形態において、自己免疫疾患の危険性が高い対象、好ましくはヒトが、本発明のα−エノラーゼポリペプチドにより、予防的に治療される。このような対象の例としては、自己免疫疾患の家族歴を有するヒトが挙げられるが、これに限定されない。好ましい実施形態において、前記自己免疫疾患の結果、シトルリン化α−エノラーゼに対する自己抗体(antoantibodies)の存在の一部がもたらされる。別の特に好ましい実施形態において、前記自己免疫疾患は、関節リウマチである。
「α−エノラーゼ」又は「ENO」という用語は、当技術分野における一般的意味を有し、2−ホスホグリセラートをホスホエノールピルベートへと変換する解糖酵素を表す。この用語には、天然のα−エノラーゼ及びその機能保存的変異体ならびに改変形態が含まれる。
α−エノラーゼは、任意の供給源由来のものでよいが、一般的には哺乳動物(例えば、ヒト及び非ヒト霊長類)のα−エノラーゼであり、より具体的にはヒトのα−エノラーゼである。α−エノラーゼタンパク質及びこのようなタンパク質をコード化する核酸の配列は当業者に周知である。ヒトα−エノラーゼの典型的配列は、配列番号1で記載された通り示され、マウスα−エノラーゼの典型的配列は、配列番号2で記載された通り示される[図1]。しかしながら、当業者がこれらの分子の配列を認識しているように、α−エノラーゼの性質を有する限り、任意のα−エノラーゼタンパク質変異体又は遺伝子変異体を使用できることが理解されるべきである。
「機能保存的変異体」は、タンパク質又は酵素中の所与のアミノ酸残基が、そのポリペプチドの全体のコンフォメーション及び機能を変更させることなく変化したものであり、1個のアミノ酸を同様の性質(例えば、極性、水素結合力、酸性、塩基性、疎水性、芳香性など)を有するものと置換することが含まれるが、これに限定されない。保存されたものとして示された以外のアミノ酸は、一部異なっている可能性があるので、同様の機能を有する2つのタンパク質の間のタンパク質又はアミノ酸の配列類似度パーセントは変化する可能性があり、類似度がMEGALIGNアルゴリズムに基づくクラスター法(Cluster Method)によるなど、アライメントスキームに従って決定されると、例えば、70〜99%であり得る。また、「機能保存的変異体」には、BLAST又はFASTAアルゴリズムにより決定されると、少なくとも60%、好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも85%、さらに一層好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性を有し、また、比較する天然タンパク質又は親タンパク質と同一または実質的に同様の性質又は機能を有するポリペプチドが含まれる。
本発明によれば、用語「α−エノラーゼポリペプチド」とは、配列番号1における5位〜21位の範囲、又は配列番号2における6位〜21位の範囲のアミノ酸配列(図1)からなるα−エノラーゼEP1の免疫優性断片(又はその機能保存的変異体)を含む任意のポリペプチドのことである。したがって、この用語には、α−エノラーゼ自体、又はα−エノラーゼEP1の免疫優性断片を含むα−エノラーゼの断片が含まれる。
特定の一実施形態において、免疫優性断片EP1の機能保存的変異体は、配列番号3における5位〜21位の範囲のペプチド(por−EP1)により表すことができる。
本発明によれば、本発明のポリペプチドの全てはシトルリン化されていない組換えポリペプチドである。
特定の一実施形態において、本発明のα−エノラーゼポリペプチドは、それらの免疫原性を保持するために、コンフォメーションを制限することができる。
一般に、環化は当技術分野において周知であり、一般に、2つのシステイン残基間にジスルフィド結合の導入を含む。一般に、環は、システイン対、ペニシラミン対、ホモシステイン対、それらの組み合わせの対、又は、側鎖がイオウ原子の1つ又は2つと結合しているアミノ酸の他の対の間のモノスルフィド架橋又はジスルフィド架橋を含む側鎖対側鎖環を介して形成される。ジスルフィド環状ポリペプチドを合成するための方法は、当技術分野において周知であり、例えば、米国特許第3,929,758号、米国特許第4,216,141号及び米国特許第4,102,877号に記載されている。
したがって、本発明のポリペプチドは、末端にシステイン残基を含み、ポリペプチドの環化が可能である。
特定の一実施形態において、α−エノラーゼポリペプチドは、2つのシステイン残基間のジスルフィド結合により環化されているCKIHAREIFDSRGNPTVEC(配列番号4)、CIHAREIFDSRGNPTVEC(配列番号5)、又はCKIIGREILDSRGNPTVEC(配列番号6)からなる群より選択される。
特定の実施形態において、本発明の治療方法において用いられるα−エノラーゼポリペプチドは、それらの治療効果を改善するために修飾され得ることが考慮されている。治療的化合物のこのような修飾を、毒性の減少、循環時間の増加、又は生体内分布の改変のために使用し得る。例えば、生体内分布を改変する種々の薬剤担体ベヒクルと組み合わせることによって、潜在的に重要であると考えられる治療化合物の毒性を有意に減少させることができる。
薬剤の実行可能性を改善するための1つの戦略は、水溶性ポリマーを利用することである。生体内分布の改変、細胞の取込様式の改善、生理学的バリアを通る透過性の変化;ならびに身体からの排泄速度変更のために、種々の水溶性ポリマーが示されている。ターゲティング効果又は徐放効果を達成するために、末端基として、主鎖の一部として、又はポリマー鎖上のペンダント基として薬剤部分を含有する水溶性ポリマーが合成されている。
ポリエチレングリコール(PEG)は、高い生体適合性があり、容易に修飾できる限り、薬剤担体として広く用いられている。種々の薬剤、タンパク質及びリポソームに結合することにより、滞留時間を改善し、毒性を減少させることが示されている。PEGは、鎖の末端におけるヒドロキシル基によって、及び他の化学的方法によって、活性剤と結合させることができるが、PEG自体は、一分子当たり多くても2つの活性剤に限られる。別の手法において、PEGとアミノ酸のコポリマーが新規の生体材料として探索されているが、それらは、一分子当たり多数の結合箇所がある(薬剤負荷がより大)というさらなる利点を有し、また、種々の適用に合わせるために合成デザインできるであろう。
当業者は、効果的な薬剤修飾のためのPEG化技法を認識している。例えば、PEGとリシンなどの三官能基モノマーとの交互ポリマーからなる薬剤送達ポリマーがVectraMed(ニュージャージー州、プレインスボロ)により使用されている。PEG鎖(一般的には2000ダルトン以下)が安定なウレタン結合によってリシンのa−アミノ基及びe−アミノ基と結合している。このようなコポリマーは、PEGの望ましい特性を保持している一方、ポリマー鎖に沿って厳密に制御された所定の間隔で、反応性ペンダント基(リシンのカルボン酸基)を提供する。反応性ペンダント基は、誘導体化、架橋、又は他の分子との共役のために用いることができる。これらのポリマーは、ポリマーの分子量、PEG部分の分子量、及び薬剤とポリマーとの間の開裂可能な結合を変化させることにより、安定な長時間循環性のプロドラッグを製造するのに有用である。PEG部分の分子量は、薬剤/結合基複合体の間隔及び共役体の分子量当たりの薬剤量に影響を与える(PEG部分が小さいほど大きな薬剤負荷が与えられる)。一般に、ブロックコポリマー共役体全体の分子量が増加すると、共役体の循環半減期が増加する。それにもかかわらず、共役体は容易に分解可能であるか、又は糸球体濾過の限界値より低い分子量(例えば、45kDa未満)を有する必要がある。
また、特定のトリガー、一般的にはターゲット組織における酵素活性により主鎖ポリマーから放出されるまで、治療剤をプロドラッグ形態に維持するために、循環半減期の維持及び生体内分布において重要なポリマー主鎖に対してリンカーが使用できる。例えば、生体内分布のうちの特定部位への送達が必要であり、治療剤が病変部位又はその近傍に放出される場合、このタイプの組織活性化薬剤送達は特に有効である。活性化剤送達に用いられる結合基ライブラリーは当業者に公知であり、これらは酵素の反応速度、活性酵素の有病率、及び選択された疾病特異的酵素の開裂特異性に基づくことができる(例えば、ニュージャージー州、プレインスボロ、VectraMedにより確立された技法を参照)。このようなリンカーが、治療薬送達のために本明細書に記載されたα−エノラーゼポリペプチドの修飾に使用できる。
本発明によれば、α−エノラーゼポリペプチドは、従来の自動ペプチド合成法により、又は、組換え発現により製造できる。タンパク質のデザイン及び製造に関する一般的原理は当業者に周知である。
本発明のα−エノラーゼポリペプチドは、従来の技法に従い、溶液中で、又は固体支持体上で合成できる。種々の自動合成機が市販されており、公知のプロトコルに従って使用することができる。また、本発明のα−エノラーゼポリペプチドは、Applied Biosystems社からのModel 433Aなどの典型的なペプチド合成機を使用して、固相技法によって合成することもできる。自動ペプチド合成により、又は組換え法により作出した任意の所与のタンパク質の純度は、逆相HPLC分析を用いて決定できる。各ペプチドの化学的確実性は、当業者に周知の任意の方法により確立できる。
自動ペプチド合成の代替として、選択されたタンパク質をコードするヌクレオチド配列を発現ベクター内に挿入され、適切な宿主細胞へと形質転換又はトランスフェクションされ、本明細書の以下に記載される発現に好適な条件下で培養する組換えDNA技法が使用できる。組換え法は、長いポリペプチドの製造に特に好ましい。
ペプチド又はタンパク質をコードする配列を含有させ発現させるために、種々の発現ベクター/宿主系が利用できる。これらには、組換えバクテリオファージ、プラスミド又はコスミドDNA発現ベクターにより形質転換した細菌などの微生物;酵母発現ベクターにより形質転換した酵母;ウイルス発現ベクター(例えば、バキュロウイルス)により感染させた昆虫細胞系;ウイルス発現ベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイクウイルス、TMV)をトランスフェクションした、又は細菌発現ベクター(例えば、Ti又はpBR322プラスミド)により形質転換した植物細胞系;又は動物細胞系が含まれるが、これらに限定されない。当業者は、タンパク質の哺乳動物発現を最適化するための種々の技法を認識している。組換えタンパク質製造に有用な哺乳動物細胞には、VERO細胞、HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、COS細胞(COS−7など)、W138細胞、BHK細胞、HepG2細胞、3T3細胞、RIN細胞、MDCK細胞、A549細胞、PC12細胞、K562細胞及び293細胞が含まれるが、これらに限定されない。細菌、酵母及び他の無脊椎動物におけるペプチド基質又は融合ポリペプチドの組換え発現用の典型的なプロトコルは当業者に公知であり、本明細書の以下に簡単に記載されている。組換えタンパク質発現のための哺乳動物宿主系もまた当業者に周知である。宿主細胞株は、発現タンパク質を処理する特定の能力か、又はタンパク質活性の提供に有用となる一定の翻訳後修飾を生じさせる特定の能力に関して選択できる。ポリペプチドのこのような修飾には、アセチル化、カルボキシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質付加及びアシル化が含まれるが、これらに限定されない。タンパク質の「プレプロ」形態を開裂する翻訳後プロセシングもまた、正確な挿入、フォールディング及び/又は機能にとって重要であり得る。CHO、HeLa、MDCK、293、WI38などの種々の宿主細胞は、このような翻訳後活性に関して特定の細胞機構及び特徴的な機序を有しており、導入された外来タンパク質の正確な修飾及びプロセシングを確実にするために選択できる。
本発明のα−エノラーゼポリペプチドの組換え製造において、α−エノラーゼ誘導タンパク質をコードするためのポリヌクレオチド分子を含むベクターを使用することが必要となろう。このようなベクターの調製方法ならびにこのようなベクターによって形質転換された宿主細胞の作製方法は当業者に周知である。このような試みにおいて用いられるポリヌクレオチド分子は、宿主内での増殖のために、一般的に、選択性マーカー及び複製起点を含むベクターに結合することができる。発現構築体のこれらの要素は当業者に周知である。一般に、発現ベクターとしては、所与のタンパク質をコードし、哺乳動物、微生物、ウイルス、又は昆虫の遺伝子由来のものなど、好適な転写調節配列又は翻訳調節配列に操作可能に結合しているDNAが挙げられる。調節配列の例としては、転写プロモーター、オペレーター、又はエンハンサー、mRNAリボソーム結合部位、ならびに転写及び翻訳を制御する適切な配列が挙げられる。
用語「発現ベクター」、「発現構築体」又は「発現カセット」は、本明細書を通して交換可能に用いられ、遺伝子産物をコードする核酸を含有する任意のタイプの遺伝子構築体を含むことが意味されており、核酸コード配列の一部又は全部が転写され得る。
本発明のペプチド又はポリペプチドを発現させるための好適な発現ベクターの選択は、勿論、使用される具体的な宿主細胞に依っており、当業者の技術の範囲内にある。哺乳動物の発現ベクターの構築方法は、例えば、欧州特許出願公開第A−0367566号、及び国際公開公報第91/18982号に開示されている。
一般に、本発明において有用なベクターとしては、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNA、又はリボザイム核酸配列の挿入又は組み込みにより操作されたプラスミド、ファージミド、ウイルス、ウイルス源または細菌源由来の他の媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ウイルスベクターは、好ましいタイプのベクターであり、以下のウイルスからの核酸配列が含まれるがこれらに限定されない:モロニーマウス白血病ウイルス、ハーベイマウス肉腫ウイルス、マウス乳癌ウイルス、ラウス肉腫ウイルスなどのレトロウイルス;アデノウイルス、アデノ関連ウイルス;SV−40タイプウイルス;ポリオーマウイルス;エプスタイン−バーウイルス;パピローマウイルス;ヘルペスウイルス;ワクシニアウイルス;ポリオウイルス;及びレトロウイルスなどのRNAウイルス。命名されていないが当業界に公知の他のベクターも容易に使用できる。
好ましいウイルスベクターは、非本質的遺伝子が関心対象の遺伝子に置換された非細胞変性性の真核生物ウイルスに基づいている。非細胞変性性ウイルスには、そのライフサイクルがゲノムのウイルスRNAからDNAへの逆転写、引き続いて宿主細胞DNAへのプロウイルス組込みを含むレトロウイルス(例えば、レンチウイルス)が含まれる。レトロウイルスは、ヒト遺伝子療法試験に関して承認されている。最も有用なレトロウイルスは、複製欠失の(すなわち、所望のタンパク質の合成を命じる能力はあるが、感染性の粒子を製造する能力はない)ものである。このような遺伝子変化したレトロウイルス発現ベクターは、高い効率でのインビボ遺伝子導入に関して一般的有用性を有している。複製欠失レトロウイルスの製造に関する標準的プロトコル(プラスミドへの外来遺伝子材料の組込み、パッケージング細胞株のプラスミドトランスフェクション、パッケージング細胞株による組換えレトロウイルスの作製、組織培養培地からのウイルス粒子回収、及びウイルス粒子によるターゲット細胞の感染の工程を含む)は当業界において周知である。
一定の適用に関する好ましいウイルスは、遺伝子療法におけるヒトへの使用がすでに承認されている二本鎖DNAウイルスであるアデノウイルス及びアデノ関連ウイルス(AAV)である。実際に、12の異なるAAV血清型(AAV1からAAV12まで)が知られており、各々が異なる組織親和性を有する。組換えAAVは、依存性パルボウイルスAAV2から誘導される。アデノ関連ウイルス1型から12型は、複製欠失、かつ広範囲の細胞型及び種に感染可能になるように改変することができる。さらに、これは、熱安定性及び脂質溶媒安定性;造血細胞など、多様な細胞系列の細胞における高頻度の形質導入;及び重複感染阻害の欠如などの利点を有し、したがって多系列の形質導入が可能になる。アデノ関連ウイルスは、部位特異的なやり方でヒト細胞のDNAに組み込むことができ、そのことから、挿入性の突然変異誘発の可能性及びレトロウイルス感染に特徴的な挿入遺伝子発現特性の変動が最少化されるとの報告がある。次いで、さらに、選択圧の非存在下、野生型アデノ関連ウイルスの感染が、その後100継代を超えて組織培養中で生じることから、アデノ関連ウイルスゲノムの組込みは比較的安定な事象であることが示唆される。また、アデノ関連ウイルスは染色体外の様式においても機能し得る。
他のベクターとしては、プラスミドベクターが挙げられる。プラスミドベクターは、当技術分野において広範に記載されており、当業者に周知である。ここ数年間、プラスミドベクターはインビボで細胞に抗原コード化遺伝子を送達するためのDNAワクチンとして用いられている。この点でそれらが特に有利であるのは、多くのウイルスベクターにあるような安全性の問題を有さないからである。しかし、宿主細胞に適合性のプロモーターを有するこれらのプラスミドは、プラスミド内に操作可能にコードされた遺伝子からのペプチドを発現できる。一般に用いられているプラスミドの幾つかには、pBR322、pUC18、pUC19、pRC/CMV、SV40、及びpBlueScriptが含まれる。他のプラスミドも当業者に周知である。また、DNAの特定の断片を除去又は付加するために、制限酵素及び結合反応を用いて、プラスミドをカスタムデザインすることができる。種々の非経口的、経粘膜、及び局所経路によりプラスミドを送達できる。例えば、DNAプラスミドは、筋肉内、皮内、皮下、又は他の経路により注射することができる。また、それを、鼻腔内スプレー又は鼻腔内滴下、直腸坐剤及び経口で投与することもできる。また、遺伝子銃を用いて、表皮内又は粘膜表面に投与することもできる。プラスミドは、水溶液中に提供して金粒子上に乾燥させるか、又は非限定的に、リポソーム、デンドリマー、コクリエート及びマイクロカプセル化などの別のDNA送達系と関連させて提供できる。
発現には、宿主細胞における対象となる核酸の発現を駆動するために使用できるウイルス源と哺乳動物源双方からのエンハンサー/プロモーターなどの適切なシグナルがベクター内に提供されることが必要である。通常、発現される核酸は、プロモーターの転写制御下にある。「プロモーター」とは、細胞の合成機構又は導入された合成機構によって認識され、遺伝子の特定の転写開始に必要なDNA配列のことである。調節配列が関心対象であるタンパク質(すなわち、α−エノラーゼ、変異体など)をコードするDNAに機能的に関連している場合、ヌクレオチド配列は操作可能に結合している。したがって、プロモーターヌクレオチド配列が配列の転写を命じる場合、そのプロモーターヌクレオチド配列は、所与のDNA配列に操作可能に結合している。
同様に、語句「転写制御下」とは、プロモーターが、RNAポリメラーゼの起動及び遺伝子の発現を制御するために、核酸に関系して正しい位置と方向にあることを意味する。核酸の発現を駆動する任意のプロモーターが使用できる。関心対象である核酸配列を制御するために使用される具体的なプロモーターは、それがターゲット細胞における核酸の発現を命じる能力がある限り重要とは考えられない。したがって、ヒト細胞がターゲティングされている場合、核酸コード領域を、プロモーターに近接していてヒト細胞に発現できるプロモーターの制御下にある領域に配置することが好ましい。一般的に言うと、このようなプロモーターは、ヒト又はウイルスのプロモーターを含み得る。一般的なプロモーターとしては、例えば、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)最初期遺伝子プロモーター、SV40初期プロモーター、ラウス肉腫ウイルス長終端リピート、[β]−アクチン、ラットインスリンプロモーター、ホスホグリセロールキナーゼプロモーター及びグリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼプロモーターが挙げられるが、これらは全て周知のプロモーターで、当業者に容易に入手可能であり、対象のコード化配列の高レベル発現を達成するために使用することができる。関心対象のコード化配列の発現を達成するために、当業界に周知の他のウイルス又は哺乳動物の細胞又はバクテリオファージのプロモーターの使用も、発現のレベルが関心対象であるタンパク質の回収可能な収量の製造に十分であるならば、同様に考慮される。周知の特性を有するプロモーターを使用することにより、トランスフェクション又は形質転換後の関心対象であるタンパク質の発現のレベル又はパターンを最適化することができる。誘導プロモーターもまた使用できる。
タンパク質発現に用いられる他の調節要素はエンハンサーである。これらは、DNAの同一分子上で遠位に位置するプロモーターからの転写を増強する遺伝子要素である。発現構築体がcDNA挿入体を使用している場合、遺伝子転写物の適切なポリアデニル化を実施するために、一般にポリアデニル化シグナル配列を含めることが望まれる。ヒト又はウシの成長ホルモン及びSV40ポリアデニル化シグナルなど、選択されたトランスジェニック動物種の細胞により認識されるポリアデニル化シグナル配列はいずれも好適である。
本発明の別の態様は、上記に定義した自己免疫疾患の予防的治療に使用するための、本発明によるα−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸分子に関するものである。
一般的に、前記核酸は、上記のプラスミド、コスミド、エピソーム、人工染色体、ファージ又はウイルスのベクターなど、いずれかの好適なベクターに包含しうるDNA分子又はRNA分子である。
したがって、本発明のさらなる目的は、上記に定義した自己免疫疾患の予防的治療に使用するためのα−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸を含むベクターに関する。
本発明のさらなる目的は、上記に定義した自己免疫疾患の予防的治療のためのα−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸(又はその核酸を含むベクター)を含む宿主細胞に関する。
本発明のα−エノラーゼポリペプチド(又は、α−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸又はα−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸を含むベクター)は、前記対象に治療的有効量で投与される。
「治療的有効量」とは、任意の医療処置に適用し得る妥当な利益/危険率において血管内皮細胞バリアの完全性を保存するのに十分な量のα−エノラーゼポリペプチド(又は、α−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸又はα−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸を含むベクター)を意味する。本発明の化合物及び組成物の総使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医により決定されることが理解されるであろう。具体的な患者に対する具体的な治療的有効用量のレベルは、治療される障害及び傷害の重症度;使用される具体的化合物の活性;使用される具体的な組成物、患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別及び食事;投与時間、投与経路、及び使用される具体的化合物の排泄速度;治療期間;使用される具体的ポリペプチドと組み合わせて、又は同時に用いられる薬剤;及び医学界で周知の同様の因子など種々の因子に依る。例えば、化合物の用量を、所望の治療的効果の達成に必要とされるレベルより低いレベルで開始し、所望の効果が達成されるまで、その用量を徐々に増加させることは当業者に周知である。
本発明のさらなる目的は、自己免疫疾患の予防的治療に使用するためのα−エノラーゼポリペプチド(又は、α−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸又はα−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸を含むベクター)を含む医薬組成物に関する。
一般に、治療的組成物を形成するために、α−エノラーゼポリペプチド(又は、α−エノラーゼポリペプチドをコード化する核酸又はα−エノラーゼポリペプチドをコード化する核酸を含んでなるベクター)を、薬学的に許容できる賦形剤、及び場合によっては生分解性ポリマーなどの徐放マトリックスと組み合わせることができる。
「薬学的に」又は「薬学的に許容できる」とは、哺乳動物、特にヒトに適切に投与した際に、有害な、アレルギー性の、又は他の不都合な反応を生じさせない分子構成要素及び組成物のことである。薬学的に許容できる担体又は賦形剤とは、任意のタイプの非毒性の固体、半固体又は液体の充填剤、希釈剤、カプセル化材料又は製剤化助剤を意味する。
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、局所、又は経直腸投与用の本発明の医薬組成物において、活性成分は、単独で、又は他の活性成分と組み合わせて、従来の薬学的支持体との混合物として単位投与形態において、動物及びヒトに投与することができる。好適な単位投与形態は、錠剤、ゲルカプセル、散剤、顆粒剤及び経口懸濁剤又は液剤、舌下及び口腔投与形態などの経口経路形態、エアロゾル、インプラント、皮下、経皮、局所、腹腔内、筋肉内、静脈内、真皮下、経真皮、鞘内及び鼻腔内投与形態及び経直腸投与形態を含む。
医薬組成物は、注射できる剤形では、薬学的に許容できる媒体を含有することが好ましい。これらは、特に、等張性、無菌性の生理食塩水(一ナトリウムリン酸塩又は二ナトリウムリン酸塩、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム又は塩化マグネシウムなど又はこのような塩の混合物)であり得るか、又は場合により、滅菌水又は生理食塩水の添加時に注射液剤の構成が可能になる乾燥組成物、特に凍結乾燥組成物であり得る。
注射使用に好適な医薬形態は、滅菌水溶液剤又は分散剤;ゴマ油、落花生油又は水性プロピレングリコールをはじめとする製剤;及び滅菌注射液剤又は分散剤の即時調製用の滅菌散剤を含む。全ての場合に、この形態は無菌でなければならず、容易な注射可能性が存在する程度に流動性でなければならない。製造及び貯蔵の条件下で安定でなければならず、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用に対して保護されなければならない。
遊離の塩基又は薬理学的に許容できる塩として本発明の化合物を含む液剤は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と好適に混合させた水中に調製することができる。分散剤もまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、及びそれらの混合物中に、ならびに油中に調製することができる。貯蔵ならびに使用の通常の条件下で、これらの製剤は、微生物の増殖を防ぐために保存剤を含有する。
α−エノラーゼポリペプチド(又は、α−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸又はα−エノラーゼポリペプチドをコードする核酸を含むベクター)は、中性の形態又は塩の形態で組成物へと製剤化することができる。薬学的に許容できる塩としては、酸付加塩(タンパク質の遊離アミノ基により形成)が挙げられ、これらは、例えば、塩酸、リン酸などの無機酸、又は酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸などの有機酸により形成される。遊離カルボキシル基により形成された塩もまた、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、又は水酸化第二鉄などの無機塩基、及びイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカインなどの有機塩基から誘導することができる。
担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、それらの好適な混合物並びに植物油を含有する溶媒又は分散媒体でもよい。適当な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散の場合は要求される粒度の維持により、ならびに界面活性剤の使用により維持することができる。微生物作用の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン類、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによりもたらすことができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖類又は塩化ナトリウムを含めることが好ましいであろう。注射用組成物の吸収持続は、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを使用することによりもたらすことができる。
滅菌注射液剤は、必要量の活性ポリペプチドを、必要ならば上記に挙げた幾つかの他の成分と共に、適切な溶媒中に組み入れた後、滅菌濾過することによって調製される。一般に、分散剤は、種々の滅菌活性成分を基本的分散媒体及び上記に挙げた他の必要成分を含有する滅菌ベヒクル中に組み入れることによって調製される。滅菌注射液剤を調製するための滅菌散剤の場合、好ましい調製法は、活性成分の粉末プラス先に滅菌濾過した活性成分の溶液からの任意の所望の追加成分が得られる減圧乾燥法及び凍結乾燥法である。
製剤化したら、溶液は、投与剤形に適合した様式で治療的に有効な量で投与される。製剤は上記の注射液剤のタイプなど、種々の剤形で容易に投与されるが、薬剤放出カプセルなどを使用することもできる。
水溶液における非経口投与では、例えば、溶液は必要ならば好適に緩衝化しなければならず、液体希釈剤は先ず十分な生理食塩水又はブドウ糖により等張性にしなければならない。これらの特定の水溶液剤は、静脈内、筋肉内、皮下及び腹腔内の投与に特に好適である。これに関連して、使用できる滅菌水性媒体は、本開示の観点から当業者に認識されるであろう。治療を受けている患者の状態により、投与量における幾らかの変更が必然的に生じるであろう。いずれの場合でも、投与に関する責任者が個々の患者に対する適切な投与量を決定することになる。
静脈内注射又は筋肉内注射などの非経口投与用に製剤化された本発明の化合物に加えて、他の薬学的に許容できる形態には、例えば、経口投与用の錠剤又は他の固体;リポソーム製剤;タイムリリースカプセル剤;及び現在用いられている他のいずれの形態も含まれる。
本発明を以下の図及び実施例によってさらに説明する。しかし、これらの実施例及び図を、本発明の範囲を限定するものとして決して解釈してはならない。
ヒト、マウス及びポルフィロモナスジンジバリス由来の天然α−エノラーゼのアミノ酸配列。 マウスコラーゲン誘導関節炎における予防的a−エノラーゼ注射の臨床的効果。 マウスコラーゲン誘導関節炎における予防的a−エノラーゼ注射の臨床的効果。 マウスコラーゲン誘導関節炎における予防的por−EP1注射の臨床的効果:エノラーゼから誘導した環状P.ジンジバリスペプチド(ckiigreildsrgnptvec)の予防的注射は、CIAにおける関節炎の重症度を有意に低下させることができる。用量効果が見られ、10μg用量のペプチドで、より良好な結果が得られた(平均値+/−SEMが示されている)。 マウスコラーゲン誘導関節炎における予防的エノラーゼ注射は、抗コラーゲンII抗体価の低下と抗エノラーゼ抗体価の増加の双方を誘導する:(A)抗CII Ab力価及び(B)抗ENO Ab力価。 マウスコラーゲン誘導関節炎における予防的エノラーゼ注射は、抗コラーゲンII抗体価の低下と抗エノラーゼ抗体価の増加の双方を誘導する:(A)抗CII Ab力価及び(B)抗ENO Ab力価。
CIAは、多くの臨床的、免疫学的及び組織病理学的特徴をヒトRAと共有しており、ヒトRAに近い十分に確立された実験動物モデルである(Courtenay, J.S., ら, Immunisation against heterologous type II collagen induces arthritis in mice. Nature, 1980. 283(5748): p. 666-8.)。CIAは、公知の軟骨成分である天然の異種コラーゲンII(CII)による免疫化によって、マウスの遺伝的(H−2又はH−2)感受性系統(DBA/1、B10.Q、B10.RIII)において誘導することができる。抗CII抗体及びCII特異的Th1細胞が関節炎の発現に必要であるため、このモデルにおいて液性免疫と細胞免疫の双方が示唆される。T細胞欠失マウスは疾患を発現しない。結果として生じる疾患は、関節変形へと至る重大な軟骨破壊、骨びらんを有する慢性増殖性滑膜炎である。CIAは、第II相又は第III相の治験中に中止された承認RA療法(エタネルセプト、アナキンラ、アバタセプト、トシリズマブ)及び化合物を評価するために広く用いられている適切なモデルである。
したがって、発明者は、周知のコラーゲン誘導関節炎モデルにおいて、組換え非シトルリン化α−エノラーゼの臨床的及び免疫学的効果を評価した。コラーゲンII関節炎誘導
の1日前に、種々の用量(10〜100μg)のα−エノラーゼを、6週齢のDBA/1マウスに実際に腹腔内注射した。72日間の追跡期間中、臨床的(体重、総スコア及び関節スコア、足根厚)及び生物学的(抗コラーゲンII及び抗α−エノラーゼ[国産ELISA]抗体、サイトカイン[IL−1b、IL−2、TNF−a、IL−6、IL−4、IL−10、IL−17、IFNg])レベルを評価した。2つの異なる実験を通して、組換えα−エノラーゼの予防的注射により、体重減少を防ぎ、総スコア及び関節スコアにより評価した関節炎の重症度ならびに足根厚を減少させることができた。100μgがより良好な結果をもたらしたので、用量効果が存在した(図2)。同様に、por−EP1の予防的注射により、やはり用量効果を伴う同様の観察がなされた(図3)。
組換えENO及び免疫優性ペプチドpor−EP1双方の免疫調節効果が観察されたので、この分子により誘導された機構を理解するために幾つかの実験を行った。100μgのα−エノラーゼで処置したマウスでは、対照マウスに比較して、抗コラーゲンII抗体のレベルは有意に低く、一方、抗α−エノラーゼ抗体価は有意に高かった(図4)。Luminex法による実験によって、100μgで処置したマウスでは、対照マウスに比較して、58日目から炎症誘発性サイトカイン類が減少することが示唆される。さらに、インビトロ試験では、健康血ドナーからのPBMCと共にインキュベーションした組換えENOがIL−10の産生を誘導することが示された。まとめると、これらのサイトカイン実験は、予防的方法で注射された組換えENOによる免疫偏移(TH2プロファイル)の誘導を示唆する。結論として、組換えα−エノラーゼ又はpor−EP1による予防的治療は、コラーゲン誘導関節炎マウスにおいて免疫調節作用を有する。このタンパク質により誘導される調節機構は、部分的に、抗コラーゲンII抗体の産生及びTh1応答の制御によると思われる。これらの結果により、非シトルリン化α−エノラーゼ又はpor−EP1は、RAにおける新規の治療手法の可能性を有することが示唆される。
文献
本出願を通して、種々の文献が本発明が適用される技術分野の状況を記載している。これらの文献の開示は、参照により本明細書の本開示に組み込まれている。

Claims (5)

  1. 非シトルリン化α−エノラーゼポリペプチドを自己免疫疾患の予防的治療を必要とする対象に投与することを含む、前記対象における自己免疫疾患の予防的治療のための方法。
  2. 非シトルリン化α−エノラーゼポリペプチドが、配列番号1における5位〜21位の範囲のアミノ酸配列、配列番号2における6位〜21位の範囲のアミノ酸配列、又は配列番号3における5位〜21位の範囲のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 非シトルリン化α−エノラーゼポリペプチドが、2つのシステイン残基の間のジスルフィド結合により環化しているCKIHAREIFDSRGNPTVEC(配列番号4)、CIHAREIFDSRGNPTVEC(配列番号5)又はCKIIGREILDSRGNPTVEC(配列番号6)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 非シトルリン化α−エノラーゼポリペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列又は配列番号2のアミノ酸配列又はそれらの機能保存的変異体からなる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記自己免疫疾患が関節リウマチである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
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