JP2014516635A - 脊椎インプラント、その道具および脊椎インプラントの伸延方法 - Google Patents

Abstract

本発明の対象は、棒状のレバー回転子（４２）およびこれに装着したグリップ（４４）を備えた脊椎インプラントのための道具（１２）であって、前記レバー回転子（４２）はその遠位端の外周部に分散した多数の歯（４６）を有し、各歯（４６）は同軸上に配置されている。脊椎インプラントを簡単な方法で正確に埋め込み、伸延することができるような道具の開発は、各歯（４６）を、脊椎インプラント（１０）の第１のレバー受け部（２６）の対応する内壁歯（２８）および第２のレバー受け部（３０）の対応する内壁歯（３２）に同時に係合することができる長さに形成することで実現することができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、請求項１の上位概念に従った脊椎インプラント、請求項４または５の上位概念に従ったその道具、および請求項８または請求項９の上位概念に従った脊椎インプラントの伸延方法に関する。

米国特許第７,０２９,４９８Ｂ２から、２つのＵ形部品で構成された、伸延可能な脊椎インプラントが公知であり、この２つの部品は望遠鏡のように互いに軸方向に移動可能に保持されている。Ｕ形の外側部分の連結していないウェブには、把持鉗子が挿入可能な受け入れ口が形成されている。処置を行う医師は、把持鉗子で脊椎インプラントを把持し、目的の場所に移動させることができる。

脊椎インプラントが設置された後、把持鉗子は再び取り除かれる。脊椎インプラントを希望の大きさに伸延するには、その後、細長いガイドロッドをＵ形部品の開口部から脊椎インプラントの内部に通し、外側部分に設けられたねじを締めてから、中空の係合手段をガイドロッドで押す。このときこの係合手段は、係合手段に設けられた外歯が、脊椎インプラントの内部に相応に形成された歯に係合するまで脊椎インプラントに押し込まれる。係合手段を縦軸を中心に回転させると、脊椎インプラントの内側部分が外側部分に相対して移動する。

このプロセス全体は非常に難しく、執刀医には手先の器用さが大いに必要とされる。係合手段はガイドロッド上に非常にゆるく嵌合しているにすぎないため、伸延中に誤って歯との係合から滑り落ち、挿入し直す必要が生じる可能性がある。

米国特許第７,０２９,４９８Ｂ２

これに基づき、本発明の課題は、脊椎インプラントを簡単な方法で正確に伸延することができるように、脊椎インプラントおよび冒頭で述べた形式のその道具を開発することである。

この課題の技術的な解決策として、本発明に従って、請求項１の特徴を有する冒頭で述べた形式の脊椎インプラント、請求項４の特徴を有する道具および請求項５の特徴を有する道具、ならびに請求項８または９の特徴に従った脊椎インプラントの伸延方法が提案される。本脊椎インプラント、本道具および本方法の有利な実施形態は、各従属請求項から得ることができる。

この技術的教示に従って形成された脊椎インプラントは、手の一度の動きで同時に２つの部材が動かされるため、内側部材および外側部材の反対方向の移動により迅速な伸延が実現されるという利点を有する。

別の利点は、作動範囲が比較的大きいことにより、脊椎インプラントの正確な調整が実現されることである。

さらに別の利点は、道具の内壁歯への形状係合により、部材がすでに埋め込まれている場合でも、また、部材に負荷がかかっている場合であっても、ほぼ労力をかけずに内側部材または外側部材を伸延することも可能なことである。

本道具の２つの部分から成る実施形態は、内側部材および／または外側部材を非常に正確に移動させることができるという利点を有する。これにより、処置を行う医師は、状況に応じて内側部材のみ、または外側部材のみを移動させることができる。

好ましい実施形態において、外側部材に対する内側部材のねじれを防ぐと同時に軸方向へのガイドを保証するガイド手段が内側部材と外側部材に設けられている。これは、伸延時に円周方向に力が発生した場合にも、内側部材がねじれないという利点を有する。

このガイド手段は、実矧ぎの原理に従って形成すると有利であることが明らかとなっている。これにより、例えば同軸上に配置された溝を内側部材に形成し、これに対応して外側部材の内壁に形成した突起をこれに係合させる。この実矧ぎ構造により、脊椎インプラントの特定の長さにわたって内側部材のガイドが行われ、詰まりが確実に回避される。

本発明に従った脊椎インプラント、本発明に従った道具および本発明に従った方法のその他の利点は、添付の図面と以下に説明する実施形態から明らかである。同様に、前述の特徴およびさらに説明する特徴は、本発明に従って個別に、または任意に互いに組み合わせて使用することができる。説明する実施形態は、網羅的なリストとして理解されるべきではなく、例示的なものにすぎない。

図１は、本発明に従った脊椎インプラントおよび本発明に従った工具の第１の実施形態の斜視図である。 図２は、図１に従った脊椎インプラントおよび道具を図１の線II−IIに沿って切断した平断面図である。 図３は、図１に従った脊椎インプラントを図２の線III−IIIに沿って切断した側断面図である。 図４は、図１に従った脊椎インプラントおよび本発明に従った工具の第２の実施形態の斜視図である。 図５は、図１に従った脊椎インプラントおよび図４に従った道具の平断面図である。 図６は、図１に従った脊椎インプラントを図５の線ＶI−ＶIに沿って切断した側断面図である。

図１から図３に、本発明に従った脊椎インプラント１０および本発明に従った道具１２の第１の実施形態を示す。

脊椎インプラントは、外側部材１４およびその中で軸方向に移動するように保持された内側部材１６を備え、ともに本明細書に示す実施形態では円筒形に作られている。２つの部材１４、１６にはガイド手段１８が設けられ、これが２つの部材１４、１６の軸方向の動きをガイドし、部材１４、１６の互いに対するねじれを防ぐ。ガイド手段１８は、内側部材１６の外側に同軸上に配置されて組み込まれた溝２０、および外側部材１４の内側に溝２０に相応して形成された突起２２を備える。

内側部材１６には、同軸上に配置された長孔として形成された第１のレバー受け部２６が形成され、この垂直側面には多数の内壁歯２８が形成されている。外側部材１４には、同様に同軸上に配置された長孔として形成された第２のレバー受け部３０が設けられ、この垂直側面には多数の内壁歯３２が形成されている。第１および第２のレバー受け部２６、３０の内壁歯２８、３２は、レバー受け部２６、３０の向かい合った側面に設けられている。

溝２０、突起２２、内側部材１６および外側部材１４は、長孔として形成された第１のレバー受け部２６が長孔として形成された第２のレバー受け部３０と少なくとも部分的に一直線上に並ぶように配置されているので、道具１２を第２のレバー受け部３０を通って第１のレバー受け部２６まで挿入することができる。

本発明に従った道具１２の第１の実施形態は、棒状のレバー回転子４２およびこれに装着したグリップ４４から構成される。レバー回転子４２の遠位端には放射状に突出している多数の歯４６が設けられ、この歯は遠位端の表面にレバー回転子４２の縦軸と同軸上に形成されている。歯４６はギア歯を形成するように密に配置されている。また、各歯４６は、脊椎インプラント１０の第１のレバー受け部２６の対応する内壁歯２８および第２のレバー受け部３０の対応する内壁歯３２に同時に係合することが可能な長さに作成されている。

図４から図６に、本発明に従った道具１１２の第２の実施形態を示し、この第２の実施形態は、図４から図６に従った道具のレバー回転子１４２が２つの部分で構成され、内側回転子１５０および外側回転子１５２を備えるという点のみ、図１から図３に示した第１の実施形態と異なる。また、グリップ１４４も２つの部分で構成され、内側グリップ１５４および外側グリップ１５６を備える。

内側回転子１５０は内側グリップ１５４と動作可能に接続され、外側グリップ１５６は外側回転子１５２と動作可能に接続されているため、内側回転子１５０は内側グリップ１５４を介して、外側回転子１５２は外側グリップ１５４を介して操作することができる。このとき、両方とも互いに独立して使用することができる。この目的のために、内側回転子１５０および内側グリップ１５４を中空に成形することで、外側回転子１５２がこの空洞に保持される。

内側回転子１５０の遠位端および外側回転子１５２の遠位端に、同じ長さを有する内歯１５８および外歯１６０が放射状に突出して配置されている。

外科手術中、処置を行う医師は使用する脊椎インプラント１０の大きさを測定する。その後で、脊椎インプラントを体内の望ましい位置に挿入する。伸延するには、それから道具１２を第１の実施形態（図１から図３）に従って、歯４６が第１のレバー受け部２６にも第２のレバー受け部３０にも達し、そこで内壁歯２８、３２と係合するように脊椎インプラントに挿入する。その後、処置を行う医師は、道具１２のグリップ４４を縦軸を中心に回転させる。このとき、レバー回転子４２は、内側部材１６の一方向への移動および外側部材１４の反対方向への移動が同時に生じる。２つの部材１４および部材１６がたった一度の手の動きで動かされるため、伸延が非常に迅速かつ非常に正確に実現できる。

図４から図６に従った道具１１２を使用するときは、外歯１６０が内側部材１６の第１のレバー受け部２６に、内歯１５８が外側部材１４の第２のレバー受け部３０に係合する。それから、外側部材１４の内側グリップ１５４の移動または内側部材１６の外側グリップ１５６の移動によって、軸方向の移動が実現する。

【書類名】明細書
【発明の名称】脊椎インプラント、その道具および脊椎インプラントの伸延方法
【技術分野】
【０００１】
本発明は、請求項１の上位概念に従った脊椎インプラント、請求項４または５の上位概念に従ったその道具、および請求項８または請求項９の上位概念に従った脊椎インプラントの伸延方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
米国特許第７,０２９,４９８Ｂ２から、２つのＵ形部品で構成された、伸延可能な脊椎インプラントが公知であり、この２つの部品は望遠鏡のように互いに軸方向に移動可能に保持されている。Ｕ形の外側部分の連結していないウェブには、把持鉗子が挿入可能な受け入れ口が形成されている。処置を行う医師は、把持鉗子で脊椎インプラントを把持し、目的の場所に移動させることができる。
【０００３】
脊椎インプラントが設置された後、把持鉗子は再び取り除かれる。脊椎インプラントを希望の大きさに伸延するには、その後、細長いガイドロッドをＵ形部品の開口部から脊椎インプラントの内部に通し、外側部分に設けられたねじを締めてから、中空の係合手段をガイドロッドで押す。このときこの係合手段は、係合手段に設けられた外歯が、脊椎インプラントの内部に相応に形成された歯に係合するまで脊椎インプラントに押し込まれる。係合手段を縦軸を中心に回転させると、脊椎インプラントの内側部分が外側部分に相対して移動する。
【０００４】
このプロセス全体は非常に難しく、執刀医には手先の器用さが大いに必要とされる。係合手段はガイドロッド上に非常にゆるく嵌合しているにすぎないため、伸延中に誤って歯との係合から滑り落ち、挿入し直す必要が生じる可能性がある。
【０００５】
米国特許第２００６／０２４１７７０Ａ１から、外側部材およびその中で軸方向に移動するように保持された内側部材を備える脊椎インプラントが公知であり、この外側部材の前面には回転可能なギア部材が配置され、その内側にはねじが形成され、このねじが内側部材の雄ねじと係合する。外側部材を介して内側部材を軸方向に移動させるには、長いピンを備えた適切な道具が、外部部材と内側部材の第１の開口部を通して内部部材の内側のレバー受け部まで挿入され、道具に形成されたギア歯がギア部材の対応するギア歯と係合する。このとき道具が縦軸を中心に回転すると、ギア部材は脊椎インプラントの垂直軸を中心に移動する。内側部材は、ギア部材のねじを介して、ねじのピッチに応じて軸方向に移動する。このような脊椎インプラントは多くの部品で構成されており、製造に費用がかかる。また相対して可動する部品が多いため、強い摩擦や詰まりの危険が生じる。さらに、ピンを備える道具をまず内側部材と外部部材の第１の開口部を通して反対側のレバー受け部まで挿入するために、処置を行う医師は手先の器用さが大いに必要であり、道具を効果的に使用できるように、ギア歯とピンを同時にレバー受け部またはギア部材のギア歯に係合させる必要がある。
【０００６】
後で公表されたＷＯ２０１１／１３４４５７Ａ１から、外側部材および軸方向に移動可能に配置された内側部材を備える脊椎インプラントが公知であり、この外側部材には対応する道具を受け入れるねじ受け部が設けられている。この道具は、外側部材に固定してねじ込まれ、ピンが内側部材の長孔に係合する。ピンは周囲にギア歯を有し、これが長孔に配置された対応する歯と係合する。したがって、ピンが回転すると、内側部材が軸方向に移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】米国特許第７,０２９,４９８Ｂ２
【特許文献２】米国特許第２００６／０２４１７７０Ａ１
【特許文献３】ＷＯ２０１１／１３４４５７Ａ１
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
これに基づき、本発明の課題は、脊椎インプラントを簡単な方法で正確に伸延することができるように、脊椎インプラントおよび冒頭で述べた形式のその道具を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
この課題の技術的な解決策として、本発明に従って、請求項１の特徴を有する冒頭で述べた形式の脊椎インプラント、請求項４の特徴を有する道具および請求項５の特徴を有する道具、ならびに請求項８または９の特徴に従った脊椎インプラントの伸延方法が提案される。本脊椎インプラント、本道具および本方法の有利な実施形態は、各従属請求項から得ることができる。
【０００８】
この技術的教示に従って形成された脊椎インプラントは、手の一度の動きで同時に２つの部材が動かされるため、内側部材および外側部材の反対方向の移動により迅速な伸延が実現されるという利点を有する。
【０００９】
別の利点は、作動範囲が比較的大きいことにより、脊椎インプラントの正確な調整が実現されることである。
【００１０】
さらに別の利点は、道具の内壁歯への形状係合により、部材がすでに埋め込まれている場合でも、また、部材に負荷がかかっている場合であっても、ほぼ労力をかけずに内側部材または外側部材を伸延することも可能なことである。
【００１１】
本道具の２つの部分から成る実施形態は、内側部材および／または外側部材を非常に正確に移動させることができるという利点を有する。これにより、処置を行う医師は、状況に応じて内側部材のみ、または外側部材のみを移動させることができる。
【００１２】
好ましい実施形態において、外側部材に対する内側部材のねじれを防ぐと同時に軸方向へのガイドを保証するガイド手段が内側部材と外側部材に設けられている。これは、伸延時に円周方向に力が発生した場合にも、内側部材がねじれないという利点を有する。
【００１３】
このガイド手段は、実矧ぎの原理に従って形成すると有利であることが明らかとなっている。これにより、例えば同軸上に配置された溝を内側部材に形成し、これに対応して外側部材の内壁に形成した突起をこれに係合させる。この実矧ぎ構造により、脊椎インプラントの特定の長さにわたって内側部材のガイドが行われ、詰まりが確実に回避される。
【００１４】
本発明に従った脊椎インプラント、本発明に従った道具および本発明に従った方法のその他の利点は、添付の図面と以下に説明する実施形態から明らかである。同様に、前述の特徴およびさらに説明する特徴は、本発明に従って個別に、または任意に互いに組み合わせて使用することができる。説明する実施形態は、網羅的なリストとして理解されるべきではなく、例示的なものにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】図１は、本発明に従った脊椎インプラントおよび本発明に従った工具の第１の実施形態の斜視図である。
【図２】図２は、図１に従った脊椎インプラントおよび道具を図１の線II−IIに沿って切断した平断面図である。
【図３】図３は、図１に従った脊椎インプラントを図２の線III−IIIに沿って切断した側断面図である。
【図４】図４は、図１に従った脊椎インプラントおよび本発明に従った工具の第２の実施形態の斜視図である。
【図５】図５は、図１に従った脊椎インプラントおよび図４に従った道具の平断面図である。
【図６】図６は、図１に従った脊椎インプラントを図５の線ＶI−ＶIに沿って切断した側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１６】
図１から図３に、本発明に従った脊椎インプラント１０および本発明に従った道具１２の第１の実施形態を示す。
【００１７】
脊椎インプラントは、外側部材１４およびその中で軸方向に移動するように保持された内側部材１６を備え、ともに本明細書に示す実施形態では円筒形に作られている。２つの部材１４、１６にはガイド手段１８が設けられ、これが２つの部材１４、１６の軸方向の動きをガイドし、部材１４、１６の互いに対するねじれを防ぐ。ガイド手段１８は、内側部材１６の外側に同軸上に配置されて組み込まれた溝２０、および外側部材１４の内側に溝２０に相応して形成された突起２２を備える。
【００１８】
内側部材１６には、同軸上に配置された長孔として形成された第１のレバー受け部２６が形成され、この垂直側面には多数の内壁歯２８が形成されている。外側部材１４には、同様に同軸上に配置された長孔として形成された第２のレバー受け部３０が設けられ、この垂直側面には多数の内壁歯３２が形成されている。第１および第２のレバー受け部２６、３０の内壁歯２８、３２は、レバー受け部２６、３０の向かい合った側面に設けられている。
【００１９】
溝２０、突起２２、内側部材１６および外側部材１４は、長孔として形成された第１のレバー受け部２６が長孔として形成された第２のレバー受け部３０と少なくとも部分的に一直線上に並ぶように配置されているので、道具１２を第２のレバー受け部３０を通って第１のレバー受け部２６まで挿入することができる。
【００２０】
本発明に従った道具１２の第１の実施形態は、棒状のレバー回転子４２およびこれに装着したグリップ４４から構成される。レバー回転子４２の遠位端には放射状に突出している多数の歯４６が設けられ、この歯は遠位端の表面にレバー回転子４２の縦軸と同軸上に形成されている。歯４６はギア歯を形成するように密に配置されている。また、各歯４６は、脊椎インプラント１０の第１のレバー受け部２６の対応する内壁歯２８および第２のレバー受け部３０の対応する内壁歯３２に同時に係合することが可能な長さに作成されている。
【００２１】
図４から図６に、本発明に従った道具１１２の第２の実施形態を示し、この第２の実施形態は、図４から図６に従った道具のレバー回転子１４２が２つの部分で構成され、内側回転子１５０および外側回転子１５２を備えるという点のみ、図１から図３に示した第１の実施形態と異なる。また、グリップ１４４も２つの部分で構成され、内側グリップ１５４および外側グリップ１５６を備える。
【００２２】
内側回転子１５０は内側グリップ１５４と動作可能に接続され、外側グリップ１５６は外側回転子１５２と動作可能に接続されているため、内側回転子１５０は内側グリップ１５４を介して、外側回転子１５２は外側グリップ１５４を介して操作することができる。このとき、両方とも互いに独立して使用することができる。この目的のために、内側回転子１５０および内側グリップ１５４を中空に成形することで、外側回転子１５２がこの空洞に保持される。
【００２３】
内側回転子１５０の遠位端および外側回転子１５２の遠位端に、同じ長さを有する内歯１５８および外歯１６０が放射状に突出して配置されている。
【００２４】
外科手術中、処置を行う医師は使用する脊椎インプラント１０の大きさを測定する。その後で、脊椎インプラントを体内の望ましい位置に挿入する。伸延するには、それから道具１２を第１の実施形態（図１から図３）に従って、歯４６が第１のレバー受け部２６にも第２のレバー受け部３０にも達し、そこで内壁歯２８、３２と係合するように脊椎インプラントに挿入する。その後、処置を行う医師は、道具１２のグリップ４４を縦軸を中心に回転させる。このとき、レバー回転子４２は、内側部材１６の一方向への移動および外側部材１４の反対方向への移動が同時に生じる。２つの部材１４および部材１６がたった一度の手の動きで動かされるため、伸延が非常に迅速かつ非常に正確に実現できる。
【００２５】
図４から図６に従った道具１１２を使用するときは、外歯１６０が内側部材１６の第１のレバー受け部２６に、内歯１５８が外側部材１４の第２のレバー受け部３０に係合する。それから、外側部材１４の内側グリップ１５４の移動または内側部材１６の外側グリップ１５６の移動によって、軸方向の移動が実現する。

Claims (10)

1. 外側部材（１４）およびその中で軸方向に移動するように保持された内側部材（１６）を備える脊椎インプラントであって、
   前記外側部材（１４）に第１のレバー受け部（２６）が、前記内側部材（１６）に第２のレバー受け部（３０）が設けられ、２つのレバー受け部（２６、３０）が長孔として形成され、２つのレバー受け部（２６、３０）が互いに一直線上に配置され、前記第１および第２のレバー受け部（２６、３０）の長辺に前記レバー受け部（２６、３０）に向かって突出する多数の内壁歯（２８、３２）が形成され、および前記内壁歯（２８、３２）がそれぞれのレバー受け部（２６、３０）において互いに向かい合って配置されていることを特徴とする脊椎インプラント。
2. 前記内側部材（１６）および前記外側部材（１４）にガイド手段（１８）が設けられており、前記ガイド手段（１８）が前記外側部材（１４）に対する前記内側部材（１６）の軸方向の移動を可能とするが、前記外側部材（１４）に対する前記内側部材（１６）のねじれを防ぐことを特徴とする請求項１に記載の脊椎インプラント。
3. 前記ガイド手段（１８）が実矧ぎの原理に従って形成されていることを特徴とする請求項２に記載の脊椎インプラント。
4. とりわけ請求項１から３のうちいずれか一項に従って形成された、棒状のレバー回転子（４２）およびこれに装着したグリップ（４４）を備え、前記レバー回転子（４２）がその遠位端の外周部に分散した多数の歯（４６）を有し、各歯（４６）は同軸上に配置されている脊椎インプラントのための道具であって、
   各歯（４６）が前記脊椎インプラント（１０）の第１のレバー受け部（２６）の対応する内壁歯（２８）および第２のレバー受け部（３０）の対応する内壁歯（３２）に同時に係合することができる長さに形成されていることを特徴とする道具。
5. とりわけ請求項１から３のうちいずれか一項に従って形成された、棒状のレバー回転子（４２）およびこれに装着したグリップ（４４）を備える脊椎インプラントのための道具であって、
   前記レバー回転子（１４２）が２つの部分で構成され、前記レバー回転子（１４２）が内側回転子（１５０）および外側回転子（１５２）を備え、前記内側回転子（１５０）がその遠位端に内歯（１５８）を、前記外側回転子（１５２）がその遠位端に外歯（１６０）を有することで、前記内側回転子（１５０）を前記外側回転子（１５２）と独立して使用することが可能であることを特徴とする道具。
6. 前記グリップ（１４４）が２つの部分で構成され、前記グリップ（１４４）が内側グリップ（１５４）および外側グリップ（１５６）を有し、前記内側回転子（１５０）が前記内側グリップ（１５４）と、前記外側回転子（１５２）が前記外側グリップ（１５６）と動作可能に接続されていることを特徴とする請求項５に記載の道具。
7. 前記内歯（１５８）および前記外歯（１６０）が同じ長さを有することを特徴とする請求項５または６に記載の道具。
8. とりわけ請求項１から３のうちいずれか一項に従って形成された脊椎インプラントを、とりわけ請求項４に従って形成された道具を用いて伸延するための方法であって、
   最初に前記道具（１２）がそのレバー回転子（４２）をもって、前記脊椎インプラント（１０）の前記内側部材（１６）および前記外側部材（１４）にある２つのレバー受け部（２６、３０）に、前記レバー回転子（４２）がその歯（）で２つのレバー受け部（２６、３０）の内壁歯（２８、３２）と係合するように挿入され、その後で前記脊椎インプラント（１０）が前記レバー回転子（４２）のその縦軸を中心とする移動によって伸延されることを特徴とする方法。
9. とりわけ請求項１から３のうちいずれか一項に従って形成された脊椎インプラントを、とりわけ請求項５から７のうちいずれか一項に従って形成された道具を用いて伸延するための方法であって、
   最初に前記道具（１１２）がそのレバー回転子（１４２）をもって、前記脊椎インプラント（１０）の前記内側部材（１６）および前記外側部材（１４）にある２つのレバー受け部（２６、３０）に、前記内側回転子（１５０）がその内歯（１５８）で前記外側部材（１４）の前記レバー受け部（３０）の前記内壁歯（３２）と係合し、前記外側回転子（１５２）がその外歯（１６０）で前記内側部材（１４）の前記レバー受け部（２６、３０）の内壁歯（２８、３２）と係合するように挿入され、その後で前記脊椎インプラント（１０）が前記内側回転子（１５０）もしくは前記外側回転子（１５２）のいずれか、または両方の移動によって伸延されることを特徴とする方法。
10. 前記内側回転子（１５０）が内側グリップ（１５４）のその縦軸を中心とする移動によって操作され、および／または前記外側回転子（１５２）が外側グリップ（１５６）のその縦軸を中心とする移動によって操作されることを特徴とする請求項９に記載の方法。

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