JP2014516125A - 振動減衰材料 - Google Patents
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Abstract
円周バンド(1702)と、バンドから延在してドーム構造(1718)を画定する複数のストラップ(1710)であって、第一のエラストマー層(12)と高抗張力繊維質材料を含む補強材層(14)とを少なくとも含む振動低減材料(10)を各々含んでいるストラップと、を含む振動低減ヘッドギヤアセンブリ(1700)。
Description
本発明は、振動を低減させるように適応された材料、そしてより具体的には、振動を消散させ分配するように適応された多層材料に向けられている。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2011年4月12日出願の米国特許出願第13/084,866号の一部継続出願である。上記米国特許出願第13/084,866号は2009年9月30日出願の米国特許出願第12/570,499号の一部継続出願であり、上記米国特許出願第12/570,499号は、2007年10月17日出願の米国特許出願第11/873,825号及び2006年12月8日出願の米国特許出願第11/635,939号(放棄)の一部継続出願である。上記米国特許出願第11/635,939号は、2005年12月15日出願の米国特許出願第11/304,079号(放棄)と米国特許出願第11/304,995号(放棄)の一部継続出願である。上記米国特許出願第11/304,079号と上記米国特許出願第11/304,995号は、2004年12月22日出願の米国特許出願第11/019,568号(現米国特許第7,171,697号)の一部継続出願である。上記米国特許出願第11/019,568号は、2004年11月30日出願の米国特許出願第10/999,246号の一部継続出願であり、上記米国特許出願第10/999,246号は、2004年10月5日出願の米国特許出願第10/958,611号(現米国特許第7,150,113)、米国特許出願第10/958,767号(放棄)、米国特許出願第10/958,952号(放棄)及び米国特許出願第10/958,745号の一部継続出願である。これらは、2004年5月28日出願の米国特許出願第10/856,215号(現米国特許第6,942,586号)の一部継続出願である。上記米国特許出願第10/856,215号は、2003年9月10日出願の米国特許出願第10/659,560号(現米国特許第6,935,973号)の継続出願であり、上記米国特許出願第10/659,560号は、2001年8月27日出願の米国特許出願第09/939,319号(現米国特許第6,652,398号)の分割出願である。これらの出願は各々、参照により本明細書に援用される。
本出願は、2011年4月12日出願の米国特許出願第13/084,866号の一部継続出願である。上記米国特許出願第13/084,866号は2009年9月30日出願の米国特許出願第12/570,499号の一部継続出願であり、上記米国特許出願第12/570,499号は、2007年10月17日出願の米国特許出願第11/873,825号及び2006年12月8日出願の米国特許出願第11/635,939号(放棄)の一部継続出願である。上記米国特許出願第11/635,939号は、2005年12月15日出願の米国特許出願第11/304,079号(放棄)と米国特許出願第11/304,995号(放棄)の一部継続出願である。上記米国特許出願第11/304,079号と上記米国特許出願第11/304,995号は、2004年12月22日出願の米国特許出願第11/019,568号(現米国特許第7,171,697号)の一部継続出願である。上記米国特許出願第11/019,568号は、2004年11月30日出願の米国特許出願第10/999,246号の一部継続出願であり、上記米国特許出願第10/999,246号は、2004年10月5日出願の米国特許出願第10/958,611号(現米国特許第7,150,113)、米国特許出願第10/958,767号(放棄)、米国特許出願第10/958,952号(放棄)及び米国特許出願第10/958,745号の一部継続出願である。これらは、2004年5月28日出願の米国特許出願第10/856,215号(現米国特許第6,942,586号)の一部継続出願である。上記米国特許出願第10/856,215号は、2003年9月10日出願の米国特許出願第10/659,560号(現米国特許第6,935,973号)の継続出願であり、上記米国特許出願第10/659,560号は、2001年8月27日出願の米国特許出願第09/939,319号(現米国特許第6,652,398号)の分割出願である。これらの出願は各々、参照により本明細書に援用される。
スポーツ用具、自転車、手工具などの握りは多くの場合、これらの品目の長時間把持を快適でないものにする可能性のある振動を伝達する木材、金属またはポリマーで作られている。バット、ボール、靴の中敷きおよび側面などのスポーツ用具は同様に、競技会中一般に発生する衝撃の間に振動を伝達する。これらの振動は、選手の注意をそらし、パフォーマンスに不利に作用しかつ/または選手の体の一部分を傷つける潜在的可能性を有するという点において、問題のあるものである。
工具およびスポーツ用具向けのグリップを提供するためには、典型的に剛性ポリマー材料が使用される。剛性ポリマーの使用は、ユーザーが用具の制御を維持できるようにするものの、振動を低減させる上であまり有効ではない。より軟質の材料はより優れた振動調節特性を提供することが公知であるものの、このような材料は、スポーツ用具、手工具、靴などの中に組込むのに充分な剛性を有していない。この剛性の欠如は、軟質材料により包み込まれた用具がユーザーの手または身体との関係において意図せぬ動きをすることを許容してしまう。
過剰な振動と長時間反復的に接していると、人間が傷害を受ける可能性がある。このような傷害を回避したいと考えることで、運動能力は低下し、工具で作業する場合の効率は低下する結果となり得る。
別の側面では、業務用および工業用設備、家庭用製品、輸送ならびに数えきれないほどの他の専門分野を含めた無数の分野において、騒音制御の解決法が増々重要になりつつある。これらの利用分野では、多様な減衰要件を満たすように適応される能力を有し、効率が良く経済的な防音材料が求められている。
材料の分子の降伏または歪みにより提供される減衰を意味するヒステリシスエネルギーの消散を提供するため、音の減衰の利用分野では典型的に、粘弾性材料が使用される。これらの材料は、エネルギーの消散および吸収のために極めてわずかな経路しか提供しない結果、減衰効率には幾分か限界がある。受容できるレベルのエネルギー消散を正に有している粘弾性材料は、そのために材料の厚みの増大という犠牲を払いながら、今日の利用分野の多くにおいて求められる構造的剛性を提供することができていない。これとは対照的に、従来の複合材料は、高い剛性対重量比を有するものの、一般にその減衰特性は非常に低い。
本発明は、少なくとも1つの実施形態において、第1および第2のエラストマー層を含み振動を消散させ絶縁する複合材料を含む材料を提供する。第1および第2のエラストマー層の間には補強材層が配置され、一般にこれらの層を分離している。
以上の要約ならびに本発明の好ましい実施形態についての以下の詳細な説明は、添付の図面と合わせて読んだ場合に、より良く理解できるものである。本発明を例証する目的で、図面中には、現在好まれている実施形態が示されている。しかしながら本発明が、図示された厳密な配置および手段に限定されるものではないことを理解すべきである。
一部の専門用語は、以下の説明において便宜的にのみ使用されており、限定的なものではない。明細書およびクレームにおいて使用される「道具」という用語は、「野球用バット、ラケット、ホッケー用スティック、ソフトボール用バット、スポーツ用具、小火器などのうちのいずれか1つ」を意味する。上述の専門用語には、以上で具体的に言及された用語、その派生語、および類似の意味をもつ用語が含まれる。さらに、「a」および「one」という用語は別段の具体的記載のないかぎり、言及された品目の1つ以上を含むものとして定義される。
同じ番号が同じ要素を表わしている図1および図2を参照すると、全体として10で呼称されている本発明に係る振動を調節するように適応された材料の第1の実施形態が示されている。簡単に言うと、本発明の材料10は、少なくとも第1のエラストマー層12Aと高抗張力繊維質材料14で形成されている。材料10は、運動用具一式、スポーツ用具用グリップ、工具用グリップおよび運動用防具内に組込むことができる。材料10のパネル305(図17〜46参照)は、本出願の中で開示されているさまざまな品目内に組込まれ得る。パネルは、外周314を画定し、品目全体に延在してよい。すなわちパネル305は、靴の中敷き全体、ケースまたは他の品目を実際に形成していてよい。代替的には、多数のパネルが、一品目上に別個に位置設定され得る。より具体的には、材料10を使用して、テニスラケット、ホッケー用スティック、ゴルフクラブ、野球用バットなどのためのグリップを形成する(またはグリップの一部を形成するかまたはグリップ内に含まれるパネル305を形成する)こと、ミット、ヘッドバンド、ヘルメット、膝当て323(図22に図示)、審判員用当て物、肩パッド、グローブ、マウスガード、パッドなど向けの運動用防具一式を形成すること、自転車、オートバイなど向けの座席またはハンドルバーカバーを形成すること、スキー、ローラーブレードなど向けのブーツを形成すること、衣服(シャツ、グローブ、ズボンなど)またはパッド入りライナーまたは履き物311(図19に図示)、例えば靴底313、靴の甲315、靴の下部(shoe lowers)、靴パッド、アンクルパッド、つま先パッド317、靴の中敷きを形成し、ソックスの底など、ソックス321に対する当て物319(図21に図示)を提供すること、携帯電話ケース、PDAケース、ラップトップケース、ガンケース、ラジオケース、カセットケース、MP3プレーヤーケース、計算機ケースなどの携帯用電子機器向けの当て物307(図17に図示)を形成すること、スピーカー用の当て物を形成すること、自動車、ボート、トラック、オフロードカーなどの車両内のポールおよび/またはロールバー当て物329(図25に図示)を提供すること、エンジンマウント内で使用するための車用絶縁パネル329を提供することなどの、自動車用の当て物325(図24参照)および防音327を提供すること、小火器、拳銃、ライフル銃、ショットガンなどのためのグリップ309(図20に図示)を形成すること、ハンマー、ドリル、ねじ回し、丸のこ、チゼルなどの工具向けのグリップを形成すること、そして、救急絆および/またはラップ331(図26〜30に図示)の一部分または全体を形成すること、が可能である。本発明の材料10は同様に、部屋、家屋、飛行機、音楽スタジオなどを防音するためにも使用することができる。
材料10は好ましくは一般に、主要材料表面316A(図23に図示)に対して一般に垂直な方向「X」において非弾性的であり、したがって衝撃力を経験した場合にバネ様の効果を提供しない。材料10が、主要材料表面316A、316Bに対して垂直な方向「X」に対し全体として柔軟であり、こうして「X」方向にエネルギーを蓄積しないことが好ましい。補強材層が、一般的に主要表面316A、316Bに対して平行にかつ第1および第2のエラストマー層12A、12B内へと衝撃エネルギーを分配することが好ましい。材料10は、好ましくは、顕著な振動を削減する(そしてこのようにして一般にエネルギーを減衰させ材料により被覆されている物体または人から離れるようにエネルギーを迂回させる)ように設計されている。
第1のエラストマー層12Aは、機械的振動エネルギーを熱エネルギーに転換することによってショックアブソーバとして作用する。高抗張力繊維質材料層14は、振動エネルギーの方向を変更し、材料10の剛性を増大させて、材料10により包み込まれたまたは部分的に包み込まれた道具20を制御するユーザーの能力を促進する。高抗張力繊維質材料層14はアラミド材料で形成されていることが好ましいが、必須ではない。
一実施形態においては、複合材料10は、第1のエラストマー層12Aと第2のエラストマー層12Bを含む一般に独立した別個の層を3層有していてよい。エラストマー材料は、振動エネルギーを消散させることによって振動の減衰を提供する。好適なエラストマー材料としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどが含まれるが、これに限定されない。一般に、本発明の範囲から逸脱することなく第1および第2のエラストマー層を形成するために、任意の好適なエラストマー材料を使用することができる。例えば、エラストマー層は、熱硬化性エラストマー層であってもよい。代替的には、エラストマー層12A、12Bは、熱可塑性物質または熱成形するのに好適な任意の材料であり得る。別の例として、エラストマー層12A、12Bは、発泡構造を有する連続気泡発泡体または独立気泡発泡体のいずれかとして製造可能である。別の態様では、一部の造形品、例えばゴルフクラブのグリップなどを製造する場合、最初に材料10を全体として平坦な材料部品またはシートとして形成し、これを次に再形成または熱成形して所望の造形品にすることができるのがより効率的であるかもしれない。さらに、材料10は、内部および/または上部にシュリンクラップまたは収縮性層を含んでいてよい。収縮性層は、熱および/または水で活性化可能である。
材料10は、全体的に剛性の材料などの追加の層を上に含むことができる。例えば、増大量の材料全体にわたり衝撃力を分配するように、材料10上に1つ以上の全体的に剛性の剛性材料プレートを位置づけることができる。これは、審判員用ベスト、防弾ベスト、肩パッド、靴または全体的に剛性の外側層が所望される他のあらゆる利用分野において材料を使用する場合に、有用であり得る。
エラストマー材料の柔軟性は、ショアAデュロメータ等級を用いて定量可能である。一般的に言って、デュロメータ等級が低くなればなるほど材料は軟かくなり、エラストマーを通って導かれる力が少ないために振動の吸収および消散にあたりエラストマー層はより有効になる。軟質のエラストマー材料が圧搾された場合、人の指はエラストマー中に埋まり、それがユーザーの手との間の接触表面積を増大させ、外側材料表面内に不規則性を作り出してユーザーが材料によって被覆されたまたは部分的に被覆された任意の道具20をしっかりと握ることができるようにする。しかしながら、エラストマー層12A、12Bが軟かくなればなるほど、エラストマーにより被覆された道具20を操作する場合にユーザーによる制御がより困難になる。エラストマー層が過度に軟かい場合(すなわちエラストマー層のショアAデュロメータ等級が過度に低い場合)には、道具20はユーザーの手または足との関係において、非意図的に回転するかもしれない。本発明の材料10は、ユーザーが道具20を精確に操作し制御できるようにすることと道具20の使用中に有効に振動を減衰することの間の最適な平衡を提供するショアAデュロメータ等級を有する第1および第2のエラストマー層12A、12Bを使用するように設計されるのが好ましい。
材料10と共に使用されるエラストマーが、およそ十(10)からおよそ八十(80)の間のショアAデュロメータを有することが好ましいが、必須ではない。第1のエラストマー層がおよそ十(10)からおよそ二十五(25)の間のショアAデュロメータを有すること、そして第2のエラストマー層が、およそ二十五(25)からおよそ四十五(45)の間のショアAデュロメータを有することが好ましい。
第1のエラストマー層12Aは好ましくは、衝撃エネルギーを低減させ、振動エネルギーを吸収し、振動エネルギーを熱エネルギーに転換させるために使用される。これによって好ましくは第1のエラストマー層がパッドとして作用すると同時に振動を消散させることも可能にするが、必ずそうであるわけではない。第2のエラストマー層12Bは同様に振動エネルギーを吸収するためにも使用されるが、ユーザーがしっかりと握るための柔軟で快適なグリップも提供する(または、材料10が靴の中敷きとして形成された場合に、ユーザーの足用のアンダーソール(under sole)などのユーザーの身体の一部分のための表面を提供する)。
一実施形態において、第1のエラストマー層12Aは好ましくは、およそ十五(15)のショアAデュロメータを有し、第2のエラストマー層はおよそ四十二(42)のショアAデュロメータを有する。第1および第2のエラストマーが全体的に同じショアAデュロメータ等級を有する場合には、第1および第2のエラストマー層12A、112Bが十五(15)、三十二(32)または四十二(42)のショアAデュロメータを有することが好ましいが、必須ではない。
高抗張力繊維質材料層14は、好ましくはアラミド繊維で形成されるが、必ずしもそうとはかぎらない。繊維は、製織されて、第1および第2のエラストマー層12A、12Bの間に配置され一般にこれらの層を分離する布層16を形成することができる。布層16は、アラミド繊維、高抗張力繊維、ガラス繊維または他のタイプの繊維で形成され得る。布層16が、任意の有意なエネルギー蓄積能力を有する開放格子細工としての使用に好適な剛性を有していないことが好ましい。補強材層14を形成する材料が、一般にエラストマー層12A、12Bに結合されることが好ましい。布層16は好ましくは一般に、第1および第2のエラストマー層12A、12Bを分離し、材料10が3つの全体として全く異なる別個の層12A、12B、14を有するようにする。高抗張力繊維質材料層14は、振動の消散を促すためエラストマー層12Aまたは12Bの1つを通過する振動エネルギーを遮断し、その方向を変更する。高抗張力繊維18は、繊維18の長さに沿って振動エネルギーの方向を変更する。こうして複数の高抗張力繊維18が製織されて布層16を形成する場合、道具20が発し第1のエラストマー層12Aによって吸収または消散されない振動エネルギーは、布層16により材料10に沿って均等に再分配され、その後第2のエラストマー層12Bによってさらに消散される。
布層16は好ましくはエラストマー層12A、12Bの中に全体的に係止され、それらに全体的に貼付され、それらにより全体的に所定の位置に固定されて、布層16が振動エネルギーを遮断し、その方向を変更して振動の消散を促すようになっている。
高抗張力繊維18は、高い耐延伸性を有する高抗張力の好適なポリアミド繊維で形成されていることが好ましい。しかしながら、当業者であれば本開示から、本発明の範囲から逸脱することなく、振動を導くのに好適な任意のアラミド繊維を使用して、高抗張力繊維質材料層14を形成することができるということを認識するものである。さらに、当業者であれば、本開示から、本発明の範囲から逸脱することなく、ばら繊維または短繊維を用いて高抗張力繊維質材料層14を形成できることを認識するものである。高抗張力繊維質材料は、ガラス繊維で形成されてもよい。高抗張力繊維質材料は、好ましくは、材料10が使用中に主要材料表面316A、316Bに対し平行な方向に実質的に延伸するのを妨げる。延伸量は、十パーセント(10%)未満であることが好ましい。延伸量が四パーセント(4%)未満であることがさらに好ましい。延伸量が一パーセント(1%)未満であることが最も好ましい。
当業者であれば、本開示から、本発明の範囲から逸脱することなく、材料10を2つの独立した層で形成できることを認識するものである。したがって、材料10は、第1のエラストマー層12Aおよびこのエラストマー層12A上に配置された高抗張力繊維質材料層14(布層16へと製織されてよいもの)で形成され得る。
図18および23を参照すると、材料10は、靴用中敷き310を形成するように構成および適応されてよい。材料10が靴の中敷き310を形成するように構成される場合、材料10は好ましくは、靴のかかとに近い場所から靴のつま先まで、靴の内側表面に沿って延在するように適応されている。靴の中敷き310を成形することに加えて、側方、前方および/または後方の衝撃から装用者の足を保護するために靴の側面に沿って材料10を位置設定することができる。
本発明の材料が靴用の中敷き310を形成する場合、中敷き310は、靴中敷き本体312が靴のかかとに近い場所から靴のつま先まで靴の内側表面に沿って延在するような形で靴底に実質的に一致させるように構成された外周囲314を伴う全体として細長い形状を有する靴中敷き本体312を含む。靴中敷き本体312は好ましくは全体的に平面であり、振動を調節しかつ消散させる補強されたエラストマー材料10によって形成される。靴中敷き本体312は、第1および第2の主要表面316A、316Bを有する。補強されたエラストマー材料10は、好ましくは第1および第2のエラストマー層12A、12Bを含む。一実施形態において、第1および第2のエラストマー層には一般に内部に空所が無いことおよび/またはエラストマー層が熱硬化性エラストマーにより形成されていることが好ましい。
補強材層14は、第1および第2のエラストマー層12A、12Bの間に配置され、一般にこれらの層を分離している。補強材層14は、複数の高抗張力繊維質材料で形成された層を含んでいてよい。代替的には、補強材層は、アラミド、ガラス繊維、標準的な布などで形成されてよい。補強材層は、製織繊維により形成されてよい。一実施形態においては、補強材層が材料の単一の布層で構成されていることが好ましい。
製織された高抗張力繊維質材料は好ましくは、一般的に全体にわたり均一に第1および第2のエラストマー層12A、12Bに連結されて、第1および第2のエラストマー層12A、12Bの間に実質的に完全な被覆率を提供する。布層は一般に、第1の主要表面316Aに対して全体として垂直な「X」方向においてのみ柔軟であって、「X」方向で一般にはエネルギーを蓄積しない。ここでは、高抗張力繊維質材料14が全体的に第1の主要表面316Aに対して平行に、かつ第1および第2のエラストマー層12A、12Bの中へと衝撃エネルギーを分配する。補強材層14は好ましくは、靴の中敷き310が使用中に実質的に延伸するのを妨げる。補強されたエラストマー10は、履き物用の底としてまたは履き物用の底または中底の一部分としても使用可能である。補強されたエラストマーは、靴またはブーツの側面または上部部分の内部にまたはこの部分に沿って当て物を提供するためにも使用可能である。
図4、9、10および20を参照すると、材料20は、握り24および近位端部26(すなわち、通常バットを握る場所に近い端部)を有するバットなどの道具のためのグリップ22を形成するように構成され適応されていてよい。材料10は好ましくは、握り24の一部分を取り囲みバットまたは道具20の近位端部26を取り囲むように適応される。グリップを小火器で使用する場合、グリップは巻回式グリップであり得、あるいは小火器に対し取付けかつ/または成形することもできる。図2を見れば最も良くわかるように、一実施形態において、グリップ22は、道具20の近位端部を完全に取り囲む単一の本体として形成され得る。材料10は、握り24および近位端部26を有するテニスラケットまたは類似の道具20のためのグリップ22を形成するように構成され適応されてもよい。
図2Bに示されている変形実施形態では、グリップ22’の近位部分21は、バットまたは道具20の近位端部26を収容するための予備成形された形状を伴って形成され、グリップ22’のテープ部分23は、握り24の一部分のまわりでラップするために近位部分から延在する。近位部分21およびテープ部分23は、互いに一体として形成されてよく、あるいは、別個に形成され、道具20上に組立てる前に連結されるかまたは道具20上に別個に位置づけされて、一緒に使用されてもよい。近位部分21とテープ部分23は、本明細書中に記載の材料のいずれかから製造されてよく、同じ材料のものであっても異なる材料のものであってもよい。
図4を参照すると、一部の実施形態において、本発明の材料が本出願中に記載のグリップタイプの1つ(例えば銃のグリップ、工具のグリップ、ゴルフクラブのグリップなど)に向けられている場合、グリップ22は、付随する装置の一部分を被覆するように構成された全体的に管状形状を有するグリップ本体318を含んでいてよい。したがって、グリップ本体318は全体として円形、楕円形、矩形、八角形、多角形の断面などを有することができる。グリップ本体318は、振動を調節し消散させる補強されたエラストマー材料10によって形成される。グリップ本体318は、グリップ本体318の外側表面320に対し接線方向の第1の「Y」方向そして、グリップ本体318の外側表面320に対し全体に垂直な第2の「Z」方向を画定している。
補強されたエラストマー材料10は、第1および第2のエラストマー層12A、12Bを含む。補強材層14は、第1および第2のエラストマー層12A、12Bの間に配置され、全体としてこれらのエラストマー層を分離する。一部の実施形態において、エラストマー層は一般に空所を含まず、かつ/または熱硬化性エラストマーである。ただし、以上で説明した通り、エラストマー層はこれに限定されず、一方または両方の層の中で熱可塑性形態ならびに連続または独立気泡発泡体構造を含めたさまざまな形態を有していてよい。補強材層14は好ましくは、高抗張力繊維質材料の層を含む。高抗張力繊維質材料は、布の形に製織するか、細断するかあるいは他の方法で分配することができる。補強材層14は、ガラス繊維、アラミドまたは任意の他の好適な材料の層を含めて、さまざまな高抗張力繊維質材料により形成されてよい。
高抗張力繊維質材料層14は、一般的に全体にわたり均一に第1および第2のエラストマー層12A、12Bに連結されて、第1および第2のエラストマー層の間に実質的に完全な被覆率を提供する。こうして、好ましくは、補強材層14とエラストマー層12A、12Bの間の滑りが妨げられる。布層は好ましくは一般に、第2の「Z」方向においてのみ柔軟であって、第2の「Z」方向には一般にエネルギーを蓄積しない。高抗張力繊維質材料は、全体的に第1の主要「Y」方向に対して平行に、かつ第1および第2のエラストマー層の中へと衝撃エネルギーを分配する。こうして、振動エネルギーは、グリップを握る手に対して反跳するのではなく、削減され減衰される。
グリップ22は、以下で、野球またはソフトボール用バットに関連づけて記述されるものの、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、グリップ22を上述の用具、工具または装置のいずれについても使用できることを認識するものである。
グリップ22が野球用またはソフトボール用バットで使用される場合、グリップ22は好ましくは、バットの握りのおよそ十七(17)インチを被覆し、かつバットのグリップエンド(すなわち道具20の近位端部26)を被覆する。バットの長さの有意な部分全体にわたり延在するようなグリップ22の構成は、振動減衰を増強するのに寄与する。グリップ22が単一で切れ目のないワンピース部材として形成されることが好ましいが、必須ではない。
野球のバット(または道具20)は、長手方向部分30および近位端部26を有する握り本体28を含む握り24を有する。材料10は好ましくは、握り24の近位端部26および長手方向部分30の少なくとも一部を包み込む。材料10は、第1のエラストマー層12Aおよびエラストマー層12Aの上に配置された高抗張力繊維質材料層14(これは製織された布層16であってよい)を含む全体として別個でかつ全く異なる2つの層を有する複合材料として生産され得る。高抗張力繊維質材料層14は好ましくは、製織された繊維18で形成される。第2のエラストマー層12Bは、第1のエラストマー層12Aの反対側で高抗張力繊維質材料層14の主要表面上に配置されてよい。
図2を見ると最も良くわかるように、好ましいグリップ22は、握りおよび近位握り端部を有する道具で使用するために適応されている。グリップ22は、握りの一部分を取り囲むように適応された遠位開放端部34と握りの近位端部を取り囲むように適応された閉鎖された近位端部36を有する管状シェル32とを含む。管状シェル32は好ましくは、振動を消散させる材料10で形成されている。材料10は好ましくは、第1のエラストマー層12Aとこの第1のエラストマー層12A上に配置された高抗張力繊維質材料層14(その繊維18は布層16を形成するように製織されてよい)とを含む少なくとも2つの一般的に別個の層を有する。
図17〜22および24〜30を参照すると、本発明の材料が上述の当て物タイプの1つ(例えばスピーカー用当て物および/または絶縁体、靴用当て物、電子デバイスケース、マウスガード、審判員用防具一式、車内用当て物、ロールオーバーバー用当て物など、工具グリップ、ゴルフクラブグリップなど)に向けられている場合、その当て物または品目は、好ましくは全体として平面形状を有するパネル本体324により形成されたパネル305を含んでいてよい。パネル本体は好ましくは、特定の場所に設置するためまたは付随する装置または物体の一部分を被覆するために構成される。パネル本体は、造形物体が内部にラップされ得るような形で、可撓性であることが好ましい。したがって、パネル本体324は、全体として円形、楕円形、矩形、八角形または多角形の物体のまわりで曲げられてよい。
パネル本体324は、振動を調節し消散させる補強されたエラストマー材料により形成される。図4および20に示されているように、パネル本体324は、当て物本体324の外側表面に対し接線方向または平行である第1の「Y」方向および、一般にパネル本体の外側表面に対し垂直である第2の「Z」方向を画定する。補強されたエラストマー材料は、第1および第2のエラストマー層12A、12Bを含む。補強材層14は、第1および第2のエラストマー層12A、12Bの間に配置され一般にこれらを分離する。一実施形態において、エラストマー層12A、12Bは好ましくは、空所を含まず、熱硬化性エラストマーによって形成される。しかしながら、以上で説明した通り、エラストマー層はこれに限定されず、一方または両方の層内で熱可塑性形態ならびに連続または独立気泡発泡体構造を含めたさまざまな形態を有していてよい。補強材層14は好ましくは、高抗張力繊維質材料の層を含む。高抗張力繊維質材料は布の形に製織するか、細断するかまたは他の方法で分配することができる。補強材層14を高抗張力繊維質材料で形成する代りに、ガラス繊維、アラミドまたは任意の他の適切な材料で補強材層14を形成することが可能である。高抗張力繊維質材料層14は、一般的に全体にわたり均一に第1および第2のエラストマー層12A、12Bに連結されて、第1および第2のエラストマー層の間に実質的に完全な被覆率を提供する。補強材層14は好ましくは一般に、第2の方向においてのみ柔軟であって、第2の「Z」方向には一般にエネルギーを蓄積しない。補強材層14は、全体的に第1の「Y」方向に対して平行に、かつ第1および第2のエラストマー層12A、12Bの中へと衝撃エネルギーを分配する。こうして、振動エネルギーは、反跳されるのではなくむしろ削減され減衰される。当て物が衝撃の間に延伸するのを補強材層14が妨げることが好ましい。パネル本体324は、携帯電話ケース、ラップトップコンピュータケース、靴の側面、審判員用防具一式、マウスガード、膝当て、自動車用内部パネルなどの一部または全部を形成することができる。
本発明の複合材料または振動消散材料10を生産するためには、多くの方法を使用することができる。1つの方法は、供給ロールから高抗張力繊維質布層16を引き出す一方で、製織された高抗張力繊維質材料16の両側に第1および第2のエラストマー層12A、12Bを配置することによって材料を押出し加工するというものである。本発明の材料10を生産する第2の方法は、道具20上に第1のエラストマー層12Aを成形し、次にその上にアラミド繊維層を製織し、その後第2のエラストマー層12Bを成形することである。
代替的には、布層16をエラストマー層に圧入して材料10を形成することができる。したがって、布層16を全体的にエラストマー層内に埋め込み、このエラストマー層により所定の場所に保持することができる。補強材層または布地層14のエラストマーに対する圧入の結果、補強材層または布地層14は全体としてエラストマー内に係止されかつ/またはエラストマーによって所定の場所に結合されることになる。こうして、布層を全体としてエラストマー層と係止させることができる。高抗張力布が一般に、第1および第2のエラストマー層の間で横方向に滑らないことが好ましい。結果として得られた材料中の布層は一般に、所定の場所に固定されると考えられる。当業者であれば、結果として得られた材料中の布層14が全体としてエラストマー12A、12Bにより係止されかつ/または所定の場所に結合されることを理解すると思われる。代替的には、材料10は、補強材層にエラストマー層(単複)をしっかりと固定するために接着剤または溶接を使用することで組立て可能である。
製織された高抗張力繊維が、一般的に全体にわたり均一に第1および第2のエラストマー層に連結されて、第1および第2の熱硬化性エラストマー層の間に実質的に完全な被覆率を提供することが好ましい。布層は一般に、主要材料表面に対して全体として垂直な方向には一般にエネルギーを蓄積しない。この結果、振動エネルギーは一般に布層により材料全体にわたって均等に分配されることになる。これは、繊維の長さに沿って一方向にエネルギーを伝達/蓄積し、繊維の長さに対し全体として垂直なまたは繊維により形成された布層に対して垂直な方向ではエネルギーを一般に蓄積しない高抗張力繊維に起因している。
換言すると、布層16は好ましくは一般に、主要材料表面に対して全体として垂直な方向においてのみ柔軟であって、主要材料表面に対して垂直な方向には一般にエネルギーを蓄積しない。本発明は好ましくは一般的に、材料全体を通して振動を消散させて「反跳」を防ぐ(例えば、陸上競技中にランナーの足に過度に多くの振動を吸収させることを回避する)。
一部の場合において、高抗張力繊維質材料をパルプにして、第1および第2のエラストマー層12A、12Bの間で所定の位置にしっかり固定されてよい無孔のシートを形成することが可能である。当業者であれば、本開示から、材料10を形成するために、複合材料または振動消散材料の任意の公知の製造方法を使用できることを認識するものである。
グリップ22により道具20の近位端部を被覆した結果、振動の伝達は削減され、ユーザーの手により近く(すなわち近位端部26により近く)道具20の重心を移動させることによって道具20の遠位端部の平衡は改善される。こうして道具20の振りは容易になり、反復運動に付随する疲労を低減させながらスポーツ能力を改善させることができる。
図3〜4は、本発明の別の実施形態を示している。図中に示されている通り、スリーブ210の形をしたカバーが野球のバット210の握りつまり下部部分218上に組立てられる。スリーブ210は、迅速かつ便利な方法でバット212の握り部分上に嵌め込まれ得るように予備成形される。これは、伸張性または弾力性ある材料でスリーブ210を作り、上端部214を引張りにより開放させ、バット212のグリップエンド217上に適合するように伸張可能にすることによって達成可能である。代替的にあるいは付加的に、スリーブ210に長手方向スリット16を具備して、少なくとも部分的に開くようにスリーブを引張りこうしてバット212の握り218上へのスリーブのスナップ留めを促すことができるようにしてよい。スリーブは、スリーブ材料の粘着性に起因しておよび/またはスリーブの内側表面および/または握り218の外側表面上に好適な接着剤を塗布することによって、所定の場所に組立てられた状態にとどまると考えられる。
図3〜4に例示された通りのスリーブ210の特性を決定する特徴は、スリーブの下端部が外向きに延在する周辺グリップエンド220を含むことにある。グリップエンド220は、スリーブ210の主要部分に対してスナップ留めされるかまたは他の任意の要領で固定される別個のキャップであり得ると考えられる。代替的には、グリップエンド220は、スリーブ210と一体となっているかまたは、その一部として成形され得る。
本発明の広範な実践においては、スリーブ210は単一層であり得る。材料は適切な硬度と振動減衰特性を有すると考えられる。材料の外側表面は粘着性で高い摩擦特性を有すると考えられる。
代替的には、スリーブ210は、2層積層品から形成され得、ここで振動吸収材料は握りに接して配置される内側層を形成し、別個の粘着性外側層は、ポリウレタンを一例とする熱可塑性材料などの任意の好適な高摩擦材料で作られる。こうして、2層積層品は、振動減衰能力を特徴とする内側エラストマー層を有し、一方外側エラストマー層の主要特性は、ユーザーの手が握りから滑って外れる傾向に抵抗すると考えられる好適な把持表面を提供するためのその粘着性にある。グリップエンド220を具備することは同様に、握りがユーザーの手から滑って外れる傾向を最小限におさえるためのストッパ部材としてと同時に、振動減衰効果において協働するためにも機能する。
図4は、力を消散させる補剛材料で作られた中間層226を伴う内側振動吸収層222と外側粘着性把持層224とを含む多層積層品の好ましい形状を示している。所望される場合、層226を最も内側に、層224を中間層とすることもできる。好ましい補剛材料は、図13〜16に関して後述する任意の好適な方法で材料中に組込まれ得るアラミド繊維であると考えられる。ただし、層を形成する補剛材料としてガラス繊維または任意の高抗張力繊維質材料を使用することができる。付加的には、一実施形態において、補剛層は、実質的にエラストマー層(単複)の中に埋込まれるかまたは所定の場所に保持される。
図5は、バット212がボールを打撃することなど、道具が接触した時点での振動に由来する衝撃力の効果であると考えられているものを、概略的に示している。図5は、エラストマー系層222、224がシリコーン材料で作られている図4に示されたものなどの3層積層品に係る力のベクトルを示す。中間層226は、アラミド繊維から作られたアラミド層である。初期の衝撃または振動は、スリーブ積層品210の各々の側で横方向または横断方向矢印228で示されている。これにより、エラストマー系層222、224は円弧230に沿って圧縮させられる。力消散材料で作られた中間層226を含み入れることで、矢印232に示される通り長手方向に振動が発散される。振動の線形発散は、振動を完全に減衰させるリバウンド効果をひき起こす。
野球用バット上に組立てられたさまざまなグリップを評価する目的で、高名な大学において実験室試験が実施された。試験中、さまざまなグリップを伴う野球用バットが、細い糸により天井から懸吊された。こうして、バットの真の特性を決定するのに必要とされる自由な境界条件がほぼ達成される。おおまかに左手および右手がバットを把持すると考えられる場所で、特別に製造されたスリーブ上に2つの標準的な工業的加速度計が取付けられた。公知の力が、標準的な較正済み衝撃ハンマーを用いて3つの位置でバットに送達され、1つの位置はスイートスポットに対応し、他の2つの位置はバットの中間点およびシャフト上にある「打ち損じ」をシミュレートしていた。力ならびに加速度の時間履歴は、信号調整デバイスを通して送られ、データ収集デバイスに接続された。これは、データをロギングするために使用されるコンピュータに接続された。
2セットの試験が行なわれた。最初の試験では、対照のバット(標準的ゴムグリップを伴うもの、WORTH Bat−model#C405)が、本発明の実践を表わす複数の「スティング・フリー」グリップを伴う同一のバットと比較された。これらの「スティング・フリー」グリップは、2層のシリコーン間に挿入されたさまざまなタイプの高抗張力繊維質材料を伴う2層の純粋シリコーン層で構成されていた。この試験で使用された高抗張力のアラミド繊維の一種であるKEVLARは、以下の番号を有するタイプのものであった:「005」、「645」、「120」、「909」。同様に、単に厚いシリコーン層のみを伴いKEVLARを伴わないバットも試験された。(厚みが過度に大きいため、実用的でないとみなされた)厚いシリコーンを除いて、「646」バットは、振動規模を最も良く削減した。
第2の試験セットは、シリコーン層とさまざまな形で組合せた「645」KEVLARを伴うEASTON Bats(型式#BK8)を用いて行なわれた。最初に試験したバットは、「645」KEVLARの中間層と「111」と呼ばれる1層の上面シリコーン層と共に、底面シリコーン層で構成されていた。第2のバット試験は、KEVLARの中間層と「211」と呼ばれる1層の上面シリコーン層と共に、2層の底面シリコーン層で構成されていた。試験された第3のバットは、KEVLAR中間層と「112」と呼ばれる2層の上面シリコーン層と共に、1層の底面シリコーン層で構成されていた。「111」構成を伴う「645」バットは、振動規模の最良の削減を示した。
この振動低減効果を定量化するため、次の2つの基準が定義された:(1)感知できない値まで振動を消散させるための所要時間、および(2)人間の手の感応性が最も高い振動数範囲での振動の規模。
スティング・フリーグリップは、両方の定量的尺度により野球用バットの振動を低減させた。詳細には、「111」構成における「645」KEVLARは、振動の低減において最高の結果を示した。野球用バットの場合、「645」は、対照ゴムグリップの所要時間の約5分の1の時間でバットの振動を低減させた。振動のピーク規模の削減は、衝撃の場所および規模に応じて60%〜80%の範囲内であった。
「111」組合せでの「645」KEVLARグリップは、選手がそれでボールを打った時に野球用バット内に誘発されるものの80%だけ、感知可能な振動の規模を低減させるという結論が出された。これは、バットの長さに沿った異なる場所におけるさまざまな衝撃について言えることがわかった。したがって、本発明の「スティング・フリー」グリップを使用する人は明らかに、標準的なグリップを使用した場合に比べ、「スティング・フリー」グリップを使用した場合のスティング効果(痛み)の多大な減少を経験することになる。
上述の試験を考慮すると、本発明の特に好ましい実践には、純粋シリコーンの層の間に挟まれたKEVLARなどのアラミドを有する多層積層品が関与する。以上に記した試験は、本発明のこの実施形態を用いた劇的な結果を示している。しかしながら同様に以上で記した通り、積層品は、複数の底面シリコーン層または複数の上面シリコーン層などの他の層組合せを含むことができると考えられる。他の変形形態には、振動減衰層が最も内側にあり、力消散層が下部振動減衰層に接し、次に第2の振動減衰層が力消散層の上にありそれに続いて第2の力消散層が来るといった反復的積層品アセンブリが含まれ、ここで最終的積層品層は、同じく振動減衰材料で作製され得る把持層である。どの積層品を使用すべきかを決定する上での考慮事項の中には、厚みの制限および所望の振動減衰特性が含まれる。
さまざまな層は、異なる相対的厚みを有することができると考えられる。好ましくは、層222などの振動減衰層は、層のうちの最も厚みの大きいものである。しかしながら最も外側の把持層は、図4に示されている層などの振動減衰層と同じ厚みを有することができ、あるいは、外側層の主たる機能が堅固な把持作用を保証するのに充分な摩擦を提供することにあるため、より薄い層でもあり得ると考えられる。力消散用補剛層が使用される本発明の特に有利な特徴は、力消散層が非常に薄くしかもなおもその意図された結果を達成し得るという点にある。したがって、力消散層は好ましくは層のうち最も薄いものであると考えられるが、全体的に外側把持層と同じ厚みを有する場合もある。所望される場合、積層品は複数の振動減衰層(例えばゲル材料の薄層)および/または複数の補剛力消散層も含むことができると考えられる。このような複数の層が使用される場合、さまざまな層は互いに異なる厚みを有する可能性がある。
図3〜4は、スリーブ210が、グリップエンド217を有する野球用バット212の上に組立てられている本発明の使用を示す。同じ一般的タイプの構造は、同様に、野球用バットのグリップエンドに類似したグリップエンドを有していない場合でも使用可能である。例えば、図6は、任意のグリップエンドで終結しない道具の握り218A上にスリーブ210Aが組立てられる、本発明の一変形形態を示している。このような道具は、さまざまなタイプの運動用具、工具などであり得る。しかしながら、スリーブ210Aは、外側把持層224A、中間力消散層226Aおよび内側振動減衰層22Aを含むグリップエンド220Aをなおも有すると考えられる。図6に示された実施形態においては、握り218Aは、グリップエンド220A内に延在する。こうして、内側層222Aは、握り218Aを収容するための収容用陥凹34を有すると考えられる。内側層222Aも同様に、図示されている通り、グリップエンド部域でより大きな厚みを有するものと考えられる。
図7は、握り218Bがグリップエンド220Bに進入することなく握り218B全体にわたりスリーブ210Bが嵌め込まれる変形形態を示す。図示されているように、外側把持層224Bは、把持部域内およびグリップエンド内で均一の厚みを有すると考えられる。同様にして、中間力消散層226Bも均一の厚みを有すると考えられる。ただし、内側衝撃吸収層222Bは、握り218Bがグリップエンド2220Bの手前で終結することから、力消散層226Bから内向きにグリップエンドの一部分を完全に占有することになる。
図8は、把持カバー236がグリップエンドを含まない本発明の一変形形態を示す。そこに示されている通り、把持用カバーは任意の好適な方法で握り238の把持部域全体にわたって取付けられ、予め塗布された接着剤によってかまたは最も内側の振動減衰層240の粘着性に起因してまたはカバー236の弾力特性に起因して、所定の場所に保持されると考えられる。さらにカバーは、握り238上に直接形成されてもよい。例えば図10は、テープの形で適用されるカバー236Bを示す。
図8に示されている通り、カバー236は、内部振動減衰層240上に力消散層242が提供され、第2の振動減衰層244が力消散層242上に適用され、最も外側の層として最終的な薄い把持層246が置かれている積層品の変形形態の1つを含む。図示されている通り、2つの振動減衰層240および244は、最も厚い層であり、互いに同じまたは異なる厚みを有していてよい。力消散層242および外側把持層244は、有意により薄いものである。
図9は、円形でない断面を有する中空握り238A全体にわたり組立てられたカバー236Aを示す。握り238Aは、例えば、テニスラケットの八角形状を有していてよい。
図10は、ハンマー248などの工具の握り部分全体にわたり組立てられたさらなるカバー236Bを示す。図示されている通り、カバー236Bは、テープの形で適用され、ハンマー248の握り部分の形状に適合すると考えられる。テープを用いるのではなくむしろ、他のカバー形態も適用可能である。同様にして、カバーを他のタイプの道具に適用するための手段として、テープを使用することができる。
図11は、ハンドルバー、例えばさまざまなタイプの自転車または車両用のハンドルなどを含めたハンドルバーを有する任意の他の装置のハンドルバーの端部全体にわたり組立てられるカバー236Cを示している。図11は同様に、カバー236Cが指を収容する陥凹252を伴う外側輪郭を有する一変形形態を示している。このような陥凹は、他のタイプの道具のカバーのためにも使用可能である。
図12は、道具の極限端部256が剥き出しの状態で、カバー236Dが道具254の握り部分に組立てられている本発明の一変形形態を示す。この図は、本発明が道具の握りのための振動減衰把持カバーを提供するように意図されていることおよびカバーは把持部域を超えて延在する必要がないことを示すためのものである。したがって、握りの両方の端部に、カバーが適用されていない道具の部分が存在し得る。
本発明の好ましい実践においては、前述の通り、振動減衰材の追加層とさまざまな厚みの力消散層の可能性を伴って、振動減衰材料の少なくとも1つの内側層と把持材料の外側層が存在する多層積層品の中間層として、力消散補剛層が具備される。指摘の通り、力消散層は最も内側であり得る。本発明は同様に、把持層および補剛層および振動減衰層に加えて1つ以上の層を積層品が含んでいるように実施されてもよい。このような追加層(単複)は、その意図された機能(例えば接着性層、緩衝層など)に応じて、積層品内の任意の場所に組込まれ得る。
力消散層はさまざまな形で積層品内に組込むことができる。例えば図13は、全体として無孔のシートの形で力消散補剛層258を示している。図13Aは、例示的エラストマー層12に適用された補剛層258を示す。全体として無孔のシートは、さまざまな高抗張力材料、例えば好ましくは0.025mm〜2.5mmの厚みを有する薄いポリプロピレンシートから製造されてよい。補剛層258は、外側主要表面257と、エラストマー層12にしっかりと固定された内側主要表面259とを有する。層12および258は、一体として形成されてもよいし、あるいは互いに接着されていてもよい。
図14は、目の荒いメッシュシートの形での力消散層260を示している。これは、KEVLAR繊維で作られている場合の力消散層を形成する極めて有利な方法である。図15は、互いに平行でかつ一般に長さおよび厚みならびに間隔が互いに同一である複数の個別の材料ストリップから力消散層262が形成されている一変形実施形態を示している。図16は、配向に関してより無作為な形で配置可能な異なるサイズの個別のストリップ268で力消散層が作られている一変形形態を示す。全てのストリップ268が図16では平行なものとして示されているものの、平行でない配置も同様に使用可能である。
本発明の振動減衰グリップカバーは、数多くの道具のために使用可能である。このような道具の例としては、運動用具、手工具およびハンドルバーが含まれる。例えば、このような運動用具には、バット、ラケット、スティック、やり、などが含まれる。工具の例としては、ハンマー、ネジ回し、ショベル、熊手、ほうき、レンチ、プライヤ、ナイフ、拳銃、空気ハンマーなどが含まれる。ハンドルバーの例としては、オートバイ、自転車およびさまざまなタイプのハンドルが含まれる。
本発明の好ましい実践は、力消散層、特にアラミド、例えばKEVLAR繊維を、少なくとも2つのエラストマーとの複合材料の中に組込むことにある。一方のエラストマー層は、振動減衰材料として機能すると考えられ、他方の外側エラストマー層は把持層として機能すると考えられる。外側エラストマー層は同様に、振動減衰材料であり得る。好ましくは外側層は、複合材料を完全に被覆する。
本発明の積層品の複合材料については、ほぼ無限の数の考えられる用途が存在する。さまざまな用途に応じて、エラストマー層は異なる硬度、摩擦係数および振動減衰を有していてよい。同様にして、さまざまな層の厚みも、意図された用途に応じて変動し得る。内側振動減衰層および外側把持層(これは振動吸収層でもあってよい)についての硬度範囲の例は、5〜70ジュロメータショアAである。これらの層のいずれかについて、層の一方は、5〜20ジュロメータショアAの範囲を有していてよく、他方は30〜70ジュロメータショアAの範囲を有していてよい。振動減衰層は、5未満の硬度を有することができ、さらには000のデュロメータ読取り値でさえあり得る。振動減衰材料はゲル、例えばシリコーンゲルあるいは他の任意の好適な材料のゲルであり得る。粘着性および非多孔質把持層について従来の測定技術により決定された摩擦係数は、好ましくは少なくとも0.5であり、0.6〜1.5の範囲内であってよい。さらに好ましい範囲は0.7〜1.2であり、さらに一層好ましい範囲は約0.8〜1である。外側把持層は、同じく振動減衰として使用される場合、内側層と同じ厚みを有することができる。把持層として単独で使用される場合、厚みは一般に中間層と同じであり得、これは振動減衰層の厚みの約1/20〜1/4であるかもしれない。
本発明のグリップカバーは、上述の通りのさまざまな道具で使用可能である。したがって、道具の握り部分は、図6に示されているゴルフクラブ握り238などの平滑な外側表面および均一の直径を有する円筒形状のものであり得る。代替的には、握りは、図3〜4に示されたバット握りのようにテーパーがついている可能性がある。他の図示された幾何形状には、図9に示されている八角形のテニスラケットの握り238Aまたは図10に示されたハンマー248などの全体として楕円形タイプの握りを含む。本発明は、特定の任意の幾何形状に限定されない。さらに、道具は、図11に示されている指を収容するくぼみを伴う握りバーなどの不規則な形状を有することができる。道具握りの外側表面が平滑でない形態を有する場合、カバーの内側層は、握りの外側表面を圧迫し一般にこの外側表面に適合することができ、カバーの最も外側の把持層は独自の指収容用くぼみを含むことができる。代替的には、カバーは、握りの外側表面内の不規則性に適合する形状の均一の厚みのものであってよい。
図31および32を参照すると、本発明の材料10は、ヘッドバンド410の一部を形成するために使用可能である。ヘッドバンドは好ましくは、中空の管形状を形成する周辺外側布地層412を有し、その内部に材料10が位置設定されている。空間420は、材料10の1つ以上の層のための余裕を概略的に表わしている。ヘッドバンド410の特別な利点は、できれば大きな煩わしい頭部保護用具を装用したくない小児などのユーザーがより容易に受入れるのに役立つという点にある。図31は、連続的でエンドレスの可撓性ループとしてヘッドバンド410を示しているが、頭の周囲で360度完全に延在しない場合のヘッドバンドまたはサンバイザーの中に本発明を組込むことができるということを理解すべきである。それどころか、ヘッドバンドまたはサンバイザーは、間隙426により分離された一対の自由端部428を有する剛性で弾力のある材料で製造することができる。
図33は、ヘルメット430内に組込まれた材料10のパネル305を示す。パネルには、こめかみと耳を被覆するパネル305A、前額部を被覆するパネル305B、首パネル305C、および上面パネル305Dが含まれる。図34は、内部に換気口434を伴うサイクリストヘルメット432を示す。サイクリストヘルメットの上面の分解部分は、ヘルメット432と少なくとも1つのパネル305の一体化を示す。2つの特定のタイプのヘルメットについて具体的に論述されているが、当業者であれば、この開示から、本発明の範囲から逸脱することなく、任意のタイプの帽子(例えば安全帽または野球帽)、ヘルメット(例えばペイントボール用ヘルメット、バッティング用ヘルメット、オートバイ用ヘルメットまたは軍隊用ヘルメット)などの中に材料10を組込むことができるということを認識するものである。パネル305は、ハードシェルヘッドギア、シェルまたはソフトキャップ向けのライニングでもあり得る。
例えば、図33A、33Bおよび33Cは、材料10のパネル305を組込んださまざまなソフトキャップまたは可撓性ヘッドギア430’、430’’、430’’’を示す。材料10は、本明細書に記載の振動を調節するように適応された材料のいずれかであってよい。図33Aの可撓性ヘッドギア430’は、典型的に軽量で伸張性ある材料、例えば木綿、ナイロン、ポリエステル、スパンデックス、それらの組合せおよび他の天然または合成材料で形成された「バンダナ」または「スカルキャップ」である。可撓性ヘッドギア430’は、他のいかなるヘッドギアとも独立して装用されてよく、例えばサッカー選手などにより装用され得、あるいは既存のヘルメット例えばフットボール用ヘルメットまたはバッティング用ヘルメットの下に装用されてよい。この点に関して、可撓性ヘッドギア430’はユーザーが新しいヘルメットを購入する必要なく振動調節を改善するため既存のヘルメットを「レトロフィット」できるようにする。同様にして、可撓性ヘッドギア430’’は、複数のパネル305を伴うスキーキャップであり、可撓性ヘッドギア430’’’は、複数のパネル305を伴うスキーマスクである。スキーキャップおよびスキーマスクは、例えば木綿、ウール、ポリエステル、それらの組合せおよび他の天然または合成材料を含むさまざまな可撓性布材料から製造されてよい。ここでもまた、可撓性ヘッドギア430’’、430’’’は、任意の他のヘッドギアとは独立して装用されてよく、あるいはスキー用ヘルメットなどの既存のヘルメットの下に装用されてもよい。ここでもまた、可撓性ヘッドギア430’’、430’’’は、ユーザーが新しいヘルメットを購入する必要なく振動調節を改善するための既存のヘルメットを「レトロフィット」できるようにする。本発明は、本明細書に記載のソフトキャップ(可撓性ヘッドギア)に限定されず、ユーザーの頭に装用されるように構成された可撓性材料を用いた他の形態を有していてよい。
これらの実施形態の各々において、パネルにはこめかみおよび耳を被覆するパネル305A、前額部を被覆するパネル305B、首パネル305C、および上面パネル305Dが含まれるが、パネル305を他の形で位置づけしてもよい。パネル305を、可撓性ヘッドギア430’、430’’、430’’’内に形成されたポケットの中に位置づけしてよく、あるいは、例えば接着剤、縫い合せまたはマジックテープ(登録商標)を介してなど、他の形でそれに取付けてもよい。マジックテープ(登録商標)はユーザーが希望通りにパネル305を位置づけできるようにする。同様にして、ユーザーが所望の通りにパネル305を位置づけできるようにするため、多数のポケットが具備されてよい。ポケットには、例えばヘッドギアの清浄またはパネル305の再位置づけのためにパネル305を取外すことができるようにする開口部が含まれていてよい。開口部は好ましくは、マジックテープ(登録商標)などによって封止可能である。
図99〜103は、例えば任意の種類のヘルメットなどの既存の製品をレトロフィットするための材料1300の別の実施形態を示す。図99および100は、振動を調節するように適応された材料1310の単一のパネル1305を含む材料1300を示している。材料1310は、第1および第2のマジックテープ(登録商標)1312と中間補強材層1314とを含むものとして示されているが、材料1310は、本明細書中に記載の材料のいずれかであってよい。パネル1305は、材料1310の反対側に接着性表面1352を有する可撓性の基礎布地1320に取付けられている。これは、図70に関して本明細書中に記載の接着性材料と類似している。パネル1305は、任意の所望の要領で基礎布地1320に取付けられてよく、例えば材料を一体として形成してもよいしあるいは接着剤などをパネル1305と基礎布地1320との間に塗布してもよい。1つの例示的実施形態において、基礎布地1320は、両面接着テープから成形されている。
外部接着性表面1352により、材料1300を、例えばバッティング用ヘルメットまたはフットボール用ヘルメットの内側などの所望の場所にしっかりと固定できる。ここでもまた、こうして、ユーザーは新しい製品を購入する必要なく振動調節を改善するため既存のヘルメットまたは他の製品を「レトロフィット」することができる。材料1300は所望の形態に切断されてよい。図101〜103で示されているように、パネル1305は、異なる利用分野に対処するためさまざまなサイズおよび形態を有していてよい。例えば、図101の材料1300において、パネル1305は、間に水平方向の間隙1307を有し、このため、材料1300を曲面の内部に適用することができる。図102の材料1300は、水平方向および垂直方向の間隙1307、1308を含み、より大きな柔軟性を可能にしている。図103の材料1300は、耳穴のまわりなどで利用できる半円形形態を有する。サイズおよび形状の他の組合せを使用してもよい。
図109〜114は、本発明の材料10を組込んだ衝撃吸収キャップの形をしたソフトキャップまたは可撓性ヘッドギア1700、1700’の追加の実施形態を示す。材料10は、本明細書中に記載の振動を調節するように適応された材料のいずれかであってよい。図109〜111を参照すると、衝撃吸収キャップ1700は、本明細書中に記載の材料10から製造された円周方向バンド1702を含んでいる。図示された実施形態において、バンド1702は、その直径を調整できるように反対側の端部1701および1703で終結するが、バンドが連続しており異なるユーザーに適合するように異なるサイズで製造されてよいということが企図されている。同様に、バンドが拡張可能となるように高抗張力布地層無く弾性材料でバンド1702を製造してよいということも企図されている。
図示された実施形態において、第1の取付け部材1704は、バンド1702の一方の端部1701に取付けられ、第2の取付け部材1706はバンド1702の他方の端部1703に取付けられている。第1の取付け部材1704には、その表面に沿って取付け構造1705が具備され、一方第2の取付け部材1706には、その表面に沿って相補的取付け構造1707が具備されている。取付け構造1705、1707は、マジックテープ(登録商標)、ポストアンドホール、スナップまたはボタンなど(ただしこれらに限定されない)のさまざまな形態を有していてよい。図110および111は、バンド1702の直径を調整し次に図112および図113に示されている所望の直径でしっかり固定できるような、非連結配置で取付け部材1704および1706を示している。変形実施形態においては、単一の弾性取付け部材が提供されており、バンド1702の両端部1701、1703に取付けられる。
複数のストラップ1710がバンド1702から延在して、ユーザーの頭を収容するように構成されたドーム構造1718を画定している。4本のストラップ1710a〜1710dが例示されているが、それより多いまたは少ないストラップを使用してよい。各ストラップは、本発明の材料10を組込んでいる。材料10は、本明細書中に記載の振動を調節するように適応された材料のいずれかであってよい。現実施形態において、各ストラップ1710a〜1710dは、相対する端部1711および1713を有し、ドーム構造1718の頂部1720を横断して延在し、端部1711、1713はバンド1702の相対する部分に取付けられている。ストラップ1710a〜1710dは、頂部1720の近隣で互いに取付けられてもよい。1つ以上のストラップ1710Cの端部1713は、ストラップ1710、バンド1702および取付け部材1704、1706の形態およびサイズに応じて取付け部材1704、1706の1つに取付けられてよい。端部1713は、取付け部材1706に常時固定されていてもよいし、あるいは、例えばマジックテープ(登録商標)などを介して取付け部材に調整可能な形で取付けられて、取付け部材1704、1706の調整済み位置との関係において位置を調整できるようにしてもよい。
図109〜113に示されている衝撃吸収キャップ1700’は、ストラップ1710がバンド1702に対し各端部で連結されていない点を除いて、[ヌケあり]。その代り、各ストラップ1710a〜1710hの一方の端部1713は、バンド1702または取付け部材1706に取付けられ、一方ストラップ1710a〜1710hの反対側の端部1711は、ドーム構造1718の頂部1720の近隣でコネクタパッド1730に取付けられている。端部1711は、コネクタパッド1730に常時固定されていてもよいし、あるいは例えばマジックテープ(登録商標)などを介してコネクタ部材1730に調整可能な形で取付けられて、ドーム構造1718のサイズを調整できるようになっていてもよい。コネクタパッド1730は、本発明の材料10を組込んでいてよい。材料10は、本明細書中に記載の振動を調節するように適応された材料のいずれかであってよい。他の全ての点において、衝撃吸収キャップ1700’は、先行実施形態と同じである。
ここでもまた、衝撃吸収キャップ1700、1700’は、他の任意のヘッドギアとは独立して装用されてよく、あるいは、フットボール用ヘルメットまたは野球用ヘルメットなどの既存のヘルメットの下に装用されてよい。ここでもまた、衝撃吸収キャップ1700、1700’は、ユーザが新しいヘルメットを購入する必要なく振動調節を改善するため既存のヘルメットを「レトロフィット」できるようにする。
レトロフィットされる当て物の追加のメリットとして、ヘルメットの内側に取付けられ原初の当て物全体にわたって位置づけされたパネル305、1305またはストラップ1710が、発明力ある材料をヘルメットのシェルに適用し次に本発明の材料に対し標準的当て物を適用する応用方法と比べて、振動低減の増強を提供することが発見された。これらの利用分野の各々において、レトロフィット利用分野または新規製品の利用分野のいずれであれ、本発明の材料がユーザーの体に最も近い層として位置づけされることが好ましい。
図37および図38は、本発明の材料10で形成されたパネル305を組込んだシャツ440およびズボン444を示す。パネル305の好ましい断面が、図23に示されている。シャツパネル305の数および位置は、所望の通りに変動し得る。ズボン444は好ましくは、大腿保護パネル305F、腰保護パネル305E、および背面保護パネル305Gを含めた多数のパネル305を含む。
以上で詳述された通り、本発明の材料10は、グローブを形成するかまたはグローブ内に組込まれるパネル30を形成するために、使用することができる。グローブパネル305の好ましい断面も、図23に示されている。図35は、手のひら部域437に保護を提供するためにパネル305を使用する野球およびソフトボールの両方に好適なグローブ436を示している。図36は、上に材料10のパネル305を有する重量挙げ用グローブ438を示す。9は、上に少なくとも1つのパネル305を有するゴルフグローブ446を示す。図40は、ロープ作業用向けにまたは救助業務要員によって使用される、本発明の材料10のパネル305を伴うグローブ448のタイプを示している。図41は、上にパネル305を伴うバッティング用グローブ450を示す。材料10は同様に、図42および43に示されている女性のドレス手袋452またはスキー用ミトンのためのパネル305を形成するためにも使用可能である。ラクロス用グローブ456およびボクシング用グローブ458も同様に、本発明の材料10で全体が形成され得、あるいは材料10のパネル305を組込むことができる。以上では具体的なタイプのグローブに言及してきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく本発明の材料10をあらゆるタイプのグローブ、運動用グローブ、ドレス手袋、またはミトンの中に組込むことができるということを認識するものである。
特に図46〜51を参照して、単一で切れ目のないエラストマー本体812を有する材料の別の実施形態が記述される。図46を参照すると、支持構造は、第1および第2の主要表面823、825を有する。一実施形態において、エラストマー812は支持構造817を貫通して延在し、こうして第1の主要支持構造表面823(すなわち支持構造817の上面)と接触するエラストマー812Aの部分と、第2の主要支持構造表面825(すなわち支持構造の底面)と接触するエラストマー812Bの部分が単一で切れ目のないエラストマー本体812を形成するようになっている。エラストマー材料は、振動エネルギーを消散させることにより振動減衰を提供する。好適なエラストマー材料としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどが含まれるが、これらに限定されない。一般に、任意の好適なエラストマーまたはポリマー材料を用いて振動消散層812を形成することができ、この材料は、熱硬化性、熱可塑性、連続気泡発泡体または独立気泡発泡体を非限定的例として含む、所望の形態をとることができる。
図47〜51を参照すると、支持構造817は、ポリマー、エラストマー、複数の繊維、複数の製織された繊維および布のいずれか1つ(またはその組合せ)であり得る。支持構造817および層812が両方共ポリマーまたは両方共エラストマーである場合には、それらは、本発明の範囲から逸脱することなく互いに同じかまたは異なるものであり得る。振動消散材料812が支持構造817と同じ材料で形成されている場合には、内部に繊維814を埋込むことによって支持構造817を主要層812よりも高い剛性を有するようにすることができる。支持構造817が一般に振動消散材料812よりも高い剛性を有することが好ましい。
具体的に図48を参照すると、支持構造817は、同じく内部に繊維が埋込まれていてよい(ただし必ずしもそうとは限らない)エラストマーで形成されてよい(例示的製織繊維は、図48の部分全体にわたり示されている)。図49を参照すると、支持構造817は、複数の製織繊維によって形成されてよい。図50を参照すると、支持構造817は、複数の繊維814によって形成されていてよい。支持構造817を形成する材料の如何に関わらず、通路819が支持構造817内に延在してエラストマー812が支持構造817に進入しそれを埋込むことができるようにすることが好ましい。クレーム中および明細書の対応する部分の中で使用される「埋込む」という用語は、「その上におよび/または内部にしっかり固定するように充分な形で接触する」ことを意味する。
したがって、図47Aに示されている支持構造817は、たとえエラストマー812が支持構造817を完全に取り囲んでいない場合でもそれにより埋込まれていることになる。さらに、図47Bに示されているように、支持構造817は、本発明の範囲から逸脱することなく、エラストマー812の内部で任意のレベルまたは高さに位置設定され得る。通路819は、完全に支持構造817を貫通して延在するものとして示されているが、本発明は、支持構造817を部分的に通って延在する通路819も含んでいる。
再び図47Aを参照すると、一実施形態においては、支持構造817がエラストマー812上に埋込まれ、エラストマーが支持構造817に進入していることが好ましい。支持構造817は一般に主要材料表面838に沿っている(すなわち支持構造817は一般に材料の上面に沿っている)。
繊維814は好ましくは、アラミド繊維で形成されているが、必ずしもそうとは限らない。図49を参照すると、繊維814は、エラストマー812上および/またはエラストマー812内に配置される布816を形成するために製織され得る。布層816は、製織されたアラミド繊維または他のタイプの繊維で形成され得る。アラミド繊維814は、振動の消散を容易にするようにエラストマー812中を通過する振動エネルギーを遮断し方向を変更する。アラミド繊維818は、繊維818の長さに沿って振動エネルギーの方向を変更する。したがって、複数のアラミド繊維818が製織されて布816を形成する場合、道具820から生じエラストマー層812により吸収または消散されない振動エネルギーは、布816によって、材料810に沿って均等に再配分され、好ましくは布816によってさらに消散されもする。
アラミド繊維818は、延伸に対する高い抵抗を伴う好適な高抗張力ポリアミド繊維で形成される。しかしながら、当業者であれば、本開示から、本発明の範囲から逸脱することなく、振動を導くのに好適である任意の高抗張力材料を用いて支持構造817を形成できることを認識するものである。さらに当業者であれば、本開示から、本発明の範囲から逸脱することなく高抗張力のばら繊維または高抗張力短繊維を用いて支持構造817を形成できることを認識するものである。高抗張力繊維は、アラミド繊維、ガラス繊維などで形成されてよい。
布816を形成するためにアラミド繊維818が製織される場合、布816が少なくとも幾分かの浮遊アラミド繊維818を含むことが好ましい。すなわち、複数のアラミド繊維818の少なくとも一部は、布816の残りのアラミド繊維818との関係において移動できることが好ましい。布の残りの繊維との関係における一部のアラミド繊維818のこの移動は、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する。
図52〜53を参照すると、エラストマー層912は、機械的振動エネルギーを熱エネルギーに変換することによってショックアブソーバとして作用する。埋込まれた支持構造917は、振動エネルギーの方向を変え、材料910に対し増大した剛性を提供して、材料910によって包み込まれたまたは部分的に包み込まれた道具920を制御するユーザーの能力を促進する。エラストマー層912、912Aまたは912Bは、複数の繊維914(以下でさらに記述)または複数の粒子915(以下でさらに記述)を含んでいてよい。材料910上および/または内部に支持構造917を組込むことで、材料910を上述の用途の少なくとも一部にとって不適にすることなく、材料910を単一のエラストマー層によって形成することが可能になる。支持構造917は同様に、複数の繊維914または複数の粒子915をも含んでいてよい。ただし、当業者であれば、本開示から、本発明の範囲から逸脱することなく、追加の材料層を以下で開示される本発明の実施形態のいずれかに追加できることを認識するものである。
支持構造917が第2のエラストマー層によって形成される状況においては、2つのエラストマー層を、接着性層、離散的な接着性の場所を介して、または層を共にしっかりと固定するために任意の他の好適な方法を使用して、共にしっかりと固定することができる。支持構造917を形成するために使用される材料の如何に関わらず、支持構造は好ましくは、第1のエラストマー層を支持するように位置設定され構成される(図53〜53Bを参照のこと)。
材料910が単一で切れ目のないエラストマー本体912を有することが望ましい。図52を参照すると、支持構造は、第1および第2の主要表面923、925を有する。一実施形態において、エラストマー912は、支持構造917を通って延在し、こうして第1の主要支持構造表面923(すなわち支持構造917の上面)と接触するエラストマー912Aの部分と、第2の主要支持構造表面925(すなわち支持構造の底面)と接触するエラストマー912Bの部分が単一で切れ目のないエラストマー本体912を形成するようになっている。エラストマー材料は、振動エネルギーを消散させることにより振動減衰を提供する。好適なエラストマー材料としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどが含まれるが、これらに限定されない。一般に、任意の好適なエラストマーまたはポリマー材料を用いて振動消散層912を形成することができ、この材料は、熱可塑性、熱硬化性、連続気泡発泡体または独立気泡発泡体を非限定的例として含む、さまざまな形態を有することができる。
図53Aを参照すると、一実施形態においては、支持構造917がエラストマー912上に埋込まれ、エラストマーが支持構造917に進入していることが好ましい。支持構造917は一般に主要材料表面938に沿っている(すなわち支持構造917は一般に材料の上面に沿っている)。
繊維914は好ましくは、アラミド繊維で形成されるが、必ずしもそうとは限らない。ただし、繊維は、竹、ガラス、金属、エラストマー、ポリマー、セラミクス、トウモロコシの皮および/または他の任意の再生可能な資源のいずれか1つまたは組合せで形成され得る。再生可能な資源からの繊維を使用することにより、生産コストを削減し、本発明の環境適合性を高めることができる。
粒子915をエラストマー層912、912および/または912Bのいずれかの中および/または支持構造915の中に位置設定することができる。粒子915は、本発明の材料の振動吸収を増大させる。粒子915は、ガラス、ポリマー、エラストマー、アラミド短繊維、セラミック、短繊維、砂、ゲル、発泡体、金属、鉱物、ガラスビーズなどの小片で形成され得る。ゲル粒子915は、そのデュロメータ等級が低いことから、優れた振動減衰を提供する。本発明での使用に好適である1つの例示的ゲルは、シリコーンゲルである。しかしながら、本発明から逸脱することなく、任意の好適なゲルを使用することが可能である。
上述の道具、スリーブ、カバーなどでの使用に加えて、材料は、本発明の範囲から逸脱することなく、運動用テープ、当て物、ブレース材料など(図54〜78に図示されている通り)として使用可能である。図69〜78を参照すると、人の体の一部分をラップするための運動用テープ、伸張軸を有しかつ上に及ぼされるエネルギーに抵抗して部分的に消散させることでエネルギーを調節するように適応されている材料、人の体または物体の一部分を被覆するための当て物、および/または人の体の一部分をラップするためのブレースが示されている。
本発明の材料を運動用テープのために使用する場合、その運動用テープは、人の体の一部分に制御された支持を提供する。運動用テープには、第1の位置から、テープ本体764が第1の位置に比べて既定の量だけ延伸されている第2の位置まで、長手方向軸748(または伸張軸750)に沿って伸張可能であることが好ましいテープ本体764を含む。
図54および56は、それぞれ第1および第2の位置における本発明の材料の別の実施形態を示す。図57および58は、それぞれ第1および第2の位置における本発明の材料の一変形実施形態を示す。
上述の通り、振動吸収層712の内部で支持構造717を構成することにより、一般に既定の延伸量を固定することができ、こうして運動用テープは、人の体のラップされた部分のさらなる動きにブレーキをかける前に、制限された動きを可能にする制御された支持を提供する。こうして、振動を消散および吸収すると同時にラップされた関節の動きが容易になり、従来の運動用テープで経験したものに比べて優れた快適性と性能が可能になる。既定の延伸量は任意の値に設定可能であるものの、好ましくは、二十(20%)パーセント未満である。既定の延伸量はより好ましくは二(2%)パーセント未満である。しかしながら、利用分野に応じて、本発明の材料10について任意の量の延伸を使用することができる。
テープ本体64は、好ましくは、テープ本体764の長手方向軸748に沿って測定されたテープ長766を画定する第1のエラストマー層712を含む。支持構造717は、好ましくは、テープ本体が第1の位置にある間、少なくとも部分的に非線形的な形で一般に長手方向軸748に沿ってエラストマー層712内に配置されており、したがって支持構造717の表面に沿って測定された支持構造717の長さは第1のエラストマー層712のテープ長766よりも大きくなる。テープ本体764が第1の位置にある間支持構造717(またはリボン材料)が一般にエラストマー層712内部で全体として正弦曲線的に位置づけされることが好ましいが、必須ではない。しかしながら、支持構造717は、本発明の範囲から逸脱することなく、不規則な形で位置づけ可能である。上述の通り、支持構造717および/またはエラストマー層712は、粒子、繊維などを含むことができる(図52および53に示される通り)。
図56および58を参照すると、テープ本体764を第2の位置まで伸張された時点で、支持構造717は好ましくは少なくとも部分的に直線化され、したがって、支持構造717は、テープ本体764が第1の位置にある場合に比べて、さらに線形になる(あるいは他の材料の場合)、支持構造717はより薄くなる確率が高い)。支持構造の直線化は、エネルギーの消散をひき起こし、好ましくは一般に、エラストマー層712が第2の位置を通過して長手方向軸748に沿ってさらに延伸されるのを妨げる。エネルギーの消散は、支持構造717の材料の伸張に起因して発生し、取付けられたエラストマー層712からの支持構造717の分離または部分的引き離しに起因して発生し得る。
図55を参照すると、「包括的支持構造」717は複数の積重ねた支持構造、繊維718および/または布層716を含んでいてよい。複数の繊維にはアラミド繊維または他の高抗張力繊維質材料が含まれていることが好ましく、例えば複数の繊維は、ガラス繊維材料で形成されるかまたはリボンまたは布の形に製織されてよい。支持構造は、ポリマー、エラストマー、粒子、繊維、製織繊維、布、複数の布層、ばら繊維、短繊維、ゲル粒子、粒子、砂などのうちのいずれか1つ(または組合せ)を、本発明の範囲から逸脱することなく含むことができる。
以上で詳述した通り、支持構造717および/またはエラストマー層712は内部に複数の粒子を含んでいてよい。このような粒子は、ゲル粒子、砂粒子、ガラスビーズ、短繊維、金属粒子、発泡体粒子、砂、または材料710に所望の振動消散特性を付与する他の任意の粒子のいずれか1つまたは組合せを含んでいてよい。
図54および55を参照すると、テープ本体764がそれぞれ上部および下部表面768A、768Bを有することが好ましい。下部表面768Bは、運動用テープ710でラップされた場合に人の体の一部分に面する。支持構造717が複数の繊維718によって形成される場合、複数の繊維718が、上部および下部表面768A、768Bの間に多数の積重ねられた繊維層を画定することが好ましい。複数の繊維718が、上部表面および下部表面768A、768Bの間で四(4)回から十六(16)回積重ねられることが好ましい。複数の繊維が十(10)回積重ねられることがより一層好ましい。上述の通り、複数の繊維718は、本発明の範囲から逸脱することなく、金属繊維、高抗張力繊維質材料、セラミック繊維、ポリマー繊維、エラストマー繊維などを含んでいてよい。図64に示されているように、支持構造717は、全体として長手方向軸に沿ってエラストマー層の内部または上に部分的にのみ配置されてよい。
再び図54〜58を参照すると、本発明の材料は、その上に加えられるエネルギーを分配し部分的に消散させることによってエネルギーを調節するために人が所望する用途向けの多目的材料であり得る。本発明の材料710が多目的材料として使用される場合、多目的材料710は、第1の位置(図54および57に示されている)から、第1の位置に比べて既定の量だけ材料本体770が延伸されている第2の位置まで、伸張軸750に沿って延伸可能である材料本体770を含む。伸張軸750は好ましくは、材料本体770が延伸できる方向を限定することが好ましい支持構造717の配向および幾何形状によって、製造中に決定される。多数の別個の材料本体770が合わせて積重ねられる場合、個別の材料本体770の伸張軸750を、互いに斜めに配向させることが望ましいかもしれない。
第1のエラストマー層712は、材料本体770の伸張軸750に沿って測定される材料の長さ772を画定する。支持構造717は、好ましくは、材料本体770が第1の位置にある間、少なくとも部分的に非線形的な形で一般に伸張軸750に沿ってエラストマー層712内に配置されており、したがって支持構造717の表面に沿って測定された支持構造717の長さが第1のエラストマー層の材料長772よりも大きくなる。材料本体770が第2の位置へと延伸されている場合、支持構造717は少なくとも部分的に直線化され、こうして支持構造は材料本体が第1の位置にある場合に比べてより線形になる。
支持構造717は、好ましくは、本発明の材料のいずれかの内部で正弦曲線的に位置づけされる。支持構造717またはリボンは、本発明の範囲から逸脱することなく、三角波、方形波の形で、または不規則な形で位置づけされてもよい。
本発明の材料のいずれかを、シリコーンまたは任意の他の好適な材料により形成されたエラストマー層712と共に形成してよい。利用分野に応じて、振動吸収材料712は熱硬化性であってよくかつ/または内部に空所が無いものであってもよい。
材料710の実施形態のいずれかを、道具カバー、グリップ、運動用テープ、多目的材料、ブレースおよび/または当て物として使用することができる。本発明の材料710が当て物の一部として使用される場合、当て物は、第1の位置から、当て物本体774が第1の位置に比べて既定量だけ延伸されている第2の位置まで伸張軸に沿って延伸可能である当て物本体774を含む。当て物は、当て物本体774の伸張軸750に沿って測定される当て物の長さ776を画定する第1のエラストマー層712を含む。
支持構造717は、当て物本体774が第1の位置にある間、少なくとも部分的に非線形的な形で一般に伸張軸750に沿ってエラストマー層712内に配置されており、したがって、支持構造717の表面に沿って測定された支持構造717の長さが第1のエラストマー層712の当て物長776よりも大きくなる。当て物本体774が第2の位置へと延伸されている場合、支持構造717は少なくとも部分的に直線化され、こうして支持構造は当て物本体774が第1の位置にある場合に比べてより線形になる。支持構造717の直線化は、エネルギーの消散をひき起こし、一般に、エラストマー層が第2の位置を通過して伸張軸750に沿ってさらに延伸されるのを妨げる。
本発明の材料710がブレースの一部として組込まれる場合、ブレースはラップされた人体部分に対して制御された支持を提供する。ブレースは、第1の位置から、ブレース本体778が第1の位置に比べて既定量だけ延伸されている第2の位置まで伸張軸750に沿って延伸可能であるブレース本体778を含む。ブレース本体は、ブレース本体778の伸張軸750に沿って測定されるブレースの長さ780を画定する第1のエラストマー層712を含む。
支持構造717は、好ましくは、ブレース本体778が第1の位置にある間、少なくとも部分的に非線形的な形で一般に伸張軸750に沿ってエラストマー層712内に配置されており、したがって支持構造717の表面に沿って測定された支持構造717の長さが第1のエラストマー層712のブレースの長さ780よりも大きくなる。ブレース本体778が第2の位置へと伸張されている場合、支持構造717は少なくとも部分的に直線化され、こうして支持構造はブレース本体778が第1の位置にある場合に比べてより線形になる。支持構造717の直線化は、エネルギーの消散をひき起こし、好ましくは一般に、エラストマー層712が、第2の位置を通過して伸張軸に沿ってさらに延伸されるのを妨げる。当業者であれば、本発明の材料710のいずれかを、本発明の範囲から逸脱することなく、上述の制御された支持を提供するワンピースブレースの形に形成してよいということを認識するものである。
図54および57を参照すると、材料710が第1の位置にある場合の支持構造717の幾何形状に応じて、材料710の伸張量を選択することができる。材料764、770、774、778が第1の位置から第2の位置まで移動する場合の材料の長さの増加百分率は、所望される動きの範囲に基づいて選択されることが好ましい。材料710が運動用テープとして構成される場合、運動用テープは、必要な場合多数回にわたり人の体の一部分のまわりにラップされてブレースを形成してよい。代替的には、人に単一の材料層710をラップして、従来の運動用テープを用いてこれを所定の場所にしっかり固定することができる。運動用テープの連続的ラッピングを互いに貼付して、全体としてワンピースのブレースを形成することが好ましい。これは、それ自体自己融着して運動用テープの多数ので切れ目のないラッピングを合わせて融着させてモノブロックを形成できるようにするテープを用いて達成することができる。運動用テープのラッピングを融着させる1つの方法は、隣接するラッピングのエラストマー層と接触させて合わせて融着させ第1のエラストマー層を形成することである。自己融着技術を本発明の材料710のいずれについても使用することができ、これらの材料が好適である利用分野のいずれにおいてもこの技術を使用することができる。非限定的な例として、自己融着材料710は、野球用バット、ラクロス用スティック、テニスラケット、銃のカバーおよびラップ、道具、スポーツ用道具、テープ、当て物、ブレースなどで使用可能である。
図59、60および62を参照すると、振動吸収材料72に対し支持構造717を連結するために接着剤752を使用してよい。図60〜62を参照すると、本発明の範囲から逸脱することなく、支持構造717の近位に空隙760を存在させることができる。図60を参照すると、材料をそのピーク部762で振動吸収材料712にしっかり固定することができ、あるいはその端部のみで振動吸収材料712としっかり固定して、この場合弾性部材として作用すると考えられる支持構造717用の保護鞘を形成させることもできる。
図65〜68は、材料710を所定の位置にしっかりと固定するために使用できる収縮層758を組込んだ本発明の材料710を示す。さらに、収縮性層758は、一定の応力閾値に達した時点で破断するように構成されていてよく、こうしてさらなるエネルギー消散を提供する。図67を参照すると、収縮性層758は、その収縮前形態にある。図68を参照すると、収縮性層758がひとたび活性化された場合、収縮性層758は好ましくは支持構造717の一方の側のまわりで変形して、材料710を所定の位置に保持する。収縮性層758は、熱または水で活性化され得る。代替的な公知の活性化方法も同様に、本発明で使用するのに好適である。
図62は、振動吸収層712が、支持構造717の延伸中破断してより大きいエネルギー消散を可能にするように構成されている、本発明の別の実施形態を示す。
本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の材料710のいずれかを剛性または可撓性材料の追加の層と併用することができる。例えば、エネルギーを消散させるために材料710が変形する前に材料710全体にわたり衝撃エネルギーを消散させるように設定された硬質シェル外側層と共に、本発明の材料710を使用してもよい。本発明の材料710と組合せて使用できる剛性材料の1つのタイプは、成形発泡体である。成形発泡体層は好ましくは、発泡体層全体が単一の材料本体であっても発泡体層の各部分が互いとの関係において少なくとも部分的に移動できるようにする多数のフレックスシームを含む。これは、衝撃力を材料710のより大きな部域全体に広がるより全体的な鈍力に変化させるのに理想的である。代替的には、個別の発泡体部品、ボタン、剛性の正方形などを、本発明の材料710のいずれかの外側表面に直接取付けることができる。代替的には、材料710によるエネルギーの消散に先立ち布地繊維の長さ全体にわたり受取った衝撃エネルギーを消散させることになる可撓性層または布地に対して、このような発泡体部品、ボタン、剛性の正方形などを取付けることができる。
図79、79Aおよび82〜86は、本発明の発明力ある材料のさらに別の実施形態を示し、ここで材料は2つのアラミド層1010、1012とその間のエラストマー系層1020Aを含み、これらは図79A)に最も単純な構成で示されている。出願人は、アラミド材料層1010、1012が衝撃に耐えエラストマー系層1020の変位を阻止することから、この構成が高い重量または衝撃に耐える構成向けの有効な当て物であることを発見した。これは、なおも優れた安定性を提供しながらデュロメータ100〜1000の範囲内である、デュロメータの非常に低いエラストマー、ゴムおよびゲルの使用を可能にする。
代替的には、アラミド層を使用する代りに、高抗張力繊維を含めた他の繊維を使用することができると考えられる。
他の高抗張力材料を使用することができるものの、70〜140GPaの引張係数を伴うアラミドが好まれ、6000〜24000psiの引張強度を有するものなどのナイロンも同様に好まれる。他の材料層および繊維をアラミド層1010、1012に代って用いることができる。詳細には、低引張強度の繊維をより高抗張力の繊維と組合わせて、エラストマー系層1020を安定化するために好適でかつエラストマー系層1020を含有する層1010、1012を得ることが可能であると考えられる。例えば、木綿、ケナフ麻、麻、亜麻、黄麻およびサイザル麻を、高抗張力繊維の一定の組合せと組合せて、支持用層1010、1012を形成することができる。
使用中、第1および第2のアラミド材料層1010、1012は好ましくは、結合層1010a、1010b、1012a、1012b、好ましくはアラミド層1010、1012とエラストマー系層1020との間の結合を容易にするエラストマ系材料と同じ材料の結合層でコーティングされるが、この結合層は必要とされるものではない。さらに、アラミド層1010、1012のいずれの側にも同量の結合層1010a、1010b、1012a、1012bが示されているが、結合層1010a、1010b、1012a、1012bはアラミド層1010、1012全体にわたり均等に分配されている必要はない。
出願人は、アラミド層1010、1012が、エラストマー系層1020の比較的大きい表面積にわたり衝撃および振動を分配することを観察した。アラミド層1010、1012は、モーターマウント1030または床張り材1035、1037としての使用などのより衝撃の激しい利用分野において振動の多くをなおも吸収しながらエラストマー系層1020の変位を阻止することから、この観察事実はこれらの利用分野における材料の使用を示唆していた。この特性は、以上で指摘した利用分野の多くで、そして詳細には振動吸収用当て物、梱包材料、電子機器用当て物、ノイズ低減用パネル、テープ、カーペット用当て物および床用当て物において、有用であり得ると考えられる。
例えば運動および軍事用利用分野のための身体用当て物など(ただしこれらに限定されない)の例示的当て物材料1400および1500が図94および95に示されている。図94に示された実施形態において、当て物材料1400は、第2の振動調節材料1410’がしっかり固定された第1の振動調節用材料1410を含む。材料1410および1410’は、一体になった材料として形成されてもよいし、あるいは別個に形成され、例えば好適な接着剤を用いて互いにしっかりと固定されてもよい。振動調節材料1410は、エラストマー系層1412および中間補強材層1414を含むものとして示されており、材料1410’も同様にエラストマー系層1412’と中間補強材層1414’と共に示されているが、材料1410、1410’のいずれかまたは両方が、本明細書中で示されているものと異なる構成を有していてよい。中間層1414および1414’の各々が製織繊維を含む場合、材料を互いとの関係において回転させて、模様を例えば45度だけオフセットさせてもよい。
材料1400に係る身体用当て物を評価するために、有名大学において実験室試験が実施された。試験で使用された材料1400は、硬化したポリウレタンから製造されたそれぞれのエラストマー層の内部に埋込まれた製織したKevlar K−49から各々製造された2層の補強材料を含んでいた。製織されたKevlarの各層は、厚みがおよそ3ミルであり、6mmの合計材料厚みまでポリウレタンが塗布された。一般に、図94で示されているように、装用者の身体に接すると考えられる最も内側のエラストマー系層1412は、最も厚い層であった。この材料は、厚み6mmの高密度の当て物のペイントボール制御用ベストと比較された。
試験においては、異なる当て物材料を上に貼付けた状態で、同一の平らなアルミニウムプレートが使用された。上面に9個の衝撃場所がマーキングされた。プレートの1つの端部は、約75%が張出した状態で作業台にしっかりと固定された。加速度計用マウントをアルミニウムから製造して、中央近くのプレートの底面上に組立てた。実験では、Bruel&Kjaer製の一軸加速度計が使用された。それらは、高レベルの加速度を測定することのできる高精度センサーである。これらは、PCのLANポートに連結された25KHzのLANインターフェースモジュール(7533型)を有するデータ収集フロントエンド(モジュール型式3109)にそれ自体接続された荷電増幅器2635型に接続された。データ収集のために使用されたソフトウェアは、Pulse Labshopバージョン10.2であった。各ケースについて3回試験が実施された。試験は、9カ所の場所での衝撃について実施された。
生データが収集された後、当て物の有効性についての分析を実施するためにコンピュータプログラムが使用された。周波数スペクトル中の最上ピーク規模は、性能基準として使用された。結果を分析すると、加速により測定される振動の規模は、対照材料に比べて発明力ある材料において削減された。特に共振ピークにおけるピーク周波数振幅が、発明力ある当て物を使用することで低減されることも発見された。ピーク振幅の低減は、共振周波数で75%にのぼった。
結果を考慮して、補強材層1414’を含む第2の材料1410’を含み入れることで、厚いエラストマー層1412’が無い場合であっても、衝撃力の有意な部分を吸収し消散し、こうして衝撃力が第1の材料1410に達しないようにする初期振動消散層が提供されるという判定が下された。
代替的な初期振動消散層を伴う当て物材料1500が、図95に示されている。当て物材料15400は、高い引張の材料の可撓性シート層1558がしっかりと固定された第1の振動調節材料1510を含む。材料1510および1558は、一体になった材料として形成されてもよいし、あるいは、別個に形成され、例えば好適な接着剤を用いて互いにしっかり固定されてもよい。振動調節材料1510は、エラストマー系層1512および中間補強材層1514を含むものとして示されている。シート層1558は、さまざまな高抗張力材料、例えば好ましくは0.025〜2.5mmの厚みを有するポリプロピレンの薄いシートから製造されてよい。いずれかまたは両方の材料1510、1558が、本明細書中で示されている通り、異なる構成を有していてよい。
図80、81、81Aおよび87は、第2のアラミド層1012の無い、図79に示された材料の変形形態を示す。アラミド層1010は、結合層1010a、1010bでコーティングされ得、またされない可能性もある。
使用中、この材料は、図87に示されている床張り材103として、図81A中のバネとして、またはモーターマウント1050としても使用可能である。図81および81Aに示されたバネとして、一般的な形状のシリンダ1040が張力下または圧縮下にある時、アラミド層1010は、エラストマー系層1020を含有し、安定化させる。このようなバネは、任意のバネの利用分野において使用可能である。
モーターマウントとしての使用において、材料は、シリンダ1040として形成され、この中で、アラミド層1010は、外側シリンダを形成し、その間にエラストマー1020が位置設定される。シリンダ1040は、(接着剤または溶接により)自己閉鎖して、モーターマウントとして使用可能なトロイド形状のショックアブソーバー1050を形成する。
図89〜93は、本発明で使用するための別の材料を示す。図90の断面図は、発泡体層1110、アラミド層1112、およびエラストマー系層1114を含む材料層を示す。本実施形態の発泡体層1110は、点衝撃を消散させる上できわめて優れていることを出願人が発見し、こうしてフットボール、野球、サッカーまたはペイントボールのスポーツにおける保護物および装甲としてなど、衝撃抵抗にきわめて好適であることが発見された、一般に剛性の発泡体層である。エラストマー系層1114が一般に、衝撃から保護されている身体に隣接する、あるいは実質的に隣接することを理解すべきである。
本実施形態の発泡体層1110は、好ましくは剛性でかつ可撓性でないものの、より軟質の発泡体層を使用してもよい。さらに、本明細書中で説明されている通り、エラストマー層を発泡構造で形成してもよい。剛性の発泡体層1110は、人体の周囲で屈曲させることのできるペイントボール用当て物および装甲など多くの耐衝撃性利用分野が可撓性材料を必要としているということからみて、問題を呈する。出願人は、発泡体層内に狭い脆弱性部域1111を形成することによって、この問題を解決した。これらの部域は、既定の脆弱性の部域を切断、打抜き加工または成形することにより形成可能であるが、いかなる場合でも、これらの部域は、発泡体層1110がこれらの部域1111内で湾曲できるようにする。必要とされる可撓性に応じて、既定の脆弱性の部域のさまざまな形状を使用することができる。図示されている通り、平行な、六角形のおよび杉綾(菱形)部域が現在好まれている。図93は、ペイントボール用装甲1140が杉綾パターンを有する一実施形態を示している。
製品に対してより高い可撓性を提供しかつ/または空気流を提供するためエラストマー層の1つが発泡または他の構造である実施形態において、類似のパターンを利用してよい。図96〜98は、少なくとも1つのエラストマー層が複数のチャネル1630を含む例示的材料1610を示す。各実施形態において、材料1610は、全く異なる属1612aおよび1612bとして示されているエラストマー層1612および中間補強材層1614を含む。材料1610は、本明細書中に記載の他の構成を有していてよい。チャネル1630は、使用中ユーザーに面するエラストマー層1612b内に形成される。図96〜97の実施形態において、チャネル1630は互いに平行に延在する。材料1610は、周囲1640を有し、チャネル1630の各々は、周囲1640まで延在ししたがってチャネル1630用の入口/出口を提供して空気流を促進する端部部分1632を有する。図98の実施形態においては、図面中に示されている通り、水平方向および垂直方向にチャネル1630が具備され、互いに交差する。チャネル1630の各々は、周囲1640に沿った端部部分1632を伴って示されているが、チャネル1630の一部は、周囲に至る前に終結してよく、それでもなお相互連結されたチャネル1630を通して空気流が可能である。出願人は同様に、プラスチック、発泡体または金属を含む第4の剛性層を発泡体/アラミド/エラストマー全体にわたって追加して、衝撃エネルギーをさらに消散させることができるということも発見した。
上述の層のいずれかを、抵抗性流体中に浸漬すること、その中に埋込むこと、それにより封入することまたは他の方法でそれと共に分配させることが可能である。好ましくは、装用者/保持者に対する直接的な衝撃伝達を最小限におさえるために、抵抗性流体層は、エラストマー層の少なくとも1つにより装用者/保持者から分離される。
防弾ベストが、抵抗性流体の頻繁に引用される用途である。このような利用分野は、本明細書中に記載の振動低減材料が衝撃および穿刺に由来する損傷を与える振動から装用者をさらに保護すると考えられることから、これらの振動低減材料全てを用いてうまく機能すると思われる。
例示的な抵抗性流体としては、せん断濃縮流体(STF)またはダイラタントおよび磁気粘性流体(MRF)が含まれる。
防音材としての使用
本明細書中に記載の材料は、例えば非限定的に以下のような多くの利用分野において防音材として使用可能である:工業用および商業用設備、重作業機械類、コンプレッサー、発電機、ポンプ、ファン、商業用器具および機器、HVAC機器、精密機器/電子機器、事務機械、コンピュータ、周辺機器、医療および実験室用設備/計器、電気通信、家庭用電子製品および器具、特殊利用分野、座席、位置決め、枕、マットレス、履物、運動用具、車両、自動車およびトラック、海事および航空機、バス、長距離バスおよびRV、個人用レジャービヒクル、農場および建設、オフハイウェイ。
本明細書中に記載の材料は、例えば非限定的に以下のような多くの利用分野において防音材として使用可能である:工業用および商業用設備、重作業機械類、コンプレッサー、発電機、ポンプ、ファン、商業用器具および機器、HVAC機器、精密機器/電子機器、事務機械、コンピュータ、周辺機器、医療および実験室用設備/計器、電気通信、家庭用電子製品および器具、特殊利用分野、座席、位置決め、枕、マットレス、履物、運動用具、車両、自動車およびトラック、海事および航空機、バス、長距離バスおよびRV、個人用レジャービヒクル、農場および建設、オフハイウェイ。
以下の記述は一般に、上述の材料の多くに適用されるが、具体的には図1を参照したものである。第1のエラストマー層12Aは、従来の大部分の減衰材料が行なっているように、ヒステリシス減衰を通して、音響および振動エネルギー波を熱エネルギーに変換する。エネルギー波は、エラストマー12Aを通って伝わるにつれて、媒質の端部に到達し、高抗張力繊維質材料層14と相互作用する。界面部域は一般に境界と呼ばれる。高抗張力材料14は、複合材料の剛性を増大させることに加えて、振動エネルギー波を入口点から離れるように放射させるかまたは搬送する独特の能力を有する。こうして、複数の高抗張力繊維18が製織されて布層16を形成した場合、第1のエラストマー層12Aによって吸収または消散されない振動エネルギーは、布層16により材料10に沿って均等に再分配され、その後、第2のエラストマー層12Bによりさらに消散される。通常機械的放射減衰と呼ばれる高抗張力繊維質層14による大きい面積全体にわたるエネルギー波のこの広がりこそが、複合材料のエネルギー消散効率を非常に優れたものにしている。
高抗張力繊維質層14により提供される機械的放射減衰に加えて、エラストマー層12Aおよび12Bと高抗張力繊維質層14の間の境界は、エネルギー消散のための追加の作動的機序を作り出す。これらの有益な境界効果としては、反射、変容、分散、屈折、回析、変容、摩擦、波の干渉およびヒステリシス減衰が含まれるが、これらに限定されない。同時に機能するこれらの消散機序の組合せの結果として、同じまたはより大きな厚みの伝統的な材料と比べて際めて効率の良い減衰特性を有する材料がもたらされる。
材料10は、図示されている基本複合材料に比較した場合、異なる数の層ならびに変動する層順序を含むことができる。材料は、シートメタルなどの複合材料に追加して、特定の周波数および波長の振動エネルギーの吸収を助けるかまたは強度を追加することができる。当業者であれば、本開示から、本発明の範囲から逸脱することなく、材料10を2つの独立した層で形成できることを認識するものである。したがって、材料10は、第1のエラストマー層12Aとその上に配置され布層16の形に製織されてよい高抗張力繊維質層14とで形成され得る。
図104は、例えば部屋の壁20とこの壁を組立てるためのスタッド20Aとの間の材料10の一実施形態の使用の断面図である(本明細書中の実施形態のいずれかを使用できることが了解されている)。(図104が必ずしも一定の縮尺で描かれていないことを理解すべきである)。図104では、材料10は壁20を通して振動を吸収、消散および/または遮断し、こうして壁20の一方の側から他方の側までの音の通過を最小限におさえる。
図105は、野球用バットの握り1120の部分側面立面図である。以上で記述した材料の実施形態の適切な組合せのうちのいずれかを、野球用バットの握り1120に挿入することができる。材料は、(図示されている)握り1120またはバットの他の区分にひとたび挿入されたならば、バットを通って伝わる振動および音の両方を低減させるように作用する。図106内のバットの握り1120を通る断面図の中で、材料は、材料10を収納するためのキャビティを画定する握りの断面1122内部に位置設定された図1に関連して論述されたものと同じ断面を有する。
図107および108は、テニスラケット1120およびその区分1222の類似の立面図および断面図を示す。
図105〜108中に示されているものは、スポーツ用器具の握り内部で材料を使用する2つの考えられる構成であることを理解すべきである。類似の使用は、ゴルフクラブの握りおよびヘッド、ホッケー用スティック、ラクロス用スティックなどの内部であると考えられる。スポーツの領域以外では、材料を、手工具または類似の手で把持される品目の中で使用することができる。
当業者であれば、本発明の広範な発明力ある概念から逸脱することなく、本発明の上述の実施形態に対して変更を加えてよいことを認識する。例えば、材料10は、請求されている本発明の範囲から逸脱することなく、追加の層(例えば5層以上の層)を含んでいてよい。したがって、本発明は開示された特定の実施形態に限定されず、添付のクレームによって定義されかつ/または添付図面の中で示されている本発明の精神および範囲の中に入る全ての修正を網羅するように意図されている。
Claims (18)
- 円周バンドと、
バンドから延在してドーム構造を画定する複数のストラップであって、第一のエラストマー層と高抗張力繊維質材料を含む補強材層とを少なくとも含む振動低減材料を各々含んでいるストラップと、
を含む、振動低減ヘッドギヤアセンブリ。 - 円周バンドが、第1のエラストマー層と高抗張力繊維質材料を含む補強材層とを少なくとも含む振動低減材料を含む、請求項1に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 円周バンドの直径が調整可能である、請求項1に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 円周バンドが、互いとの関係において、調整可能な相対する端部を有する、請求項3に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 相対する端部が弾性部材を介して連結されている、請求項4に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 第1の取付け部材がバンドの一方の端部に連結され、第2の取付け部材がバンドの他方の端部に連結されて第1の取付け部材に取付けられるように構成されている、請求項4に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 第1および第2の取付け部材が、相補的取付け構造を含む、請求項6に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 相補的取付け構造にはマジックテープ(登録商標)が含まれる、請求項1に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 各ストラップが第1および第2の端部を有し、各々の第1の端部が円周バンドにまたは円周バンドから延在する取付け部材に取付けられている、請求項1に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 各ストラップの第2の端部が、円周バンドにまたは円周バンドから延在する取付け部材に取付けられている、請求項9に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 各ストラップがドーム構造の頂点を横断して延在する、請求項10に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 各ストラップの第2の端部がドーム構造の頂点に隣接するコネクタパッドに取付けられる、請求項9に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- ストラップの第2の端部が、コネクタパッドに調整可能な形で取付けられている、請求項12に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- ストラップの第2の端部が、マジックテープ(登録商標)を介してコネクタパッドに取付けられている、請求項13に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- コネクタパッドが、第1のエラストマー層と高抗張力繊維質材料を含む補強材層とを少なくとも含む振動低減材料を含んでいる、請求項12に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 第1のエラストマー層と補強材層のうちの少なくとも1つが、i)抵抗性流体の中に浸漬されているか、ii)その中に埋込まれているか、または、iii)この流体により封入されているかのいずれか1つの状態にあり、その結果抵抗性流体層がもたらされている、請求項1に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 抵抗性流体が、せん断濃縮流体、ダイラタント、および磁性流体の1つである、請求項16に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
- 抵抗性流体層が、エラストマー層によってユーザーから分離されている、請求項16に記載の振動低減ヘッドギヤアセンブリ。
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