JP2014515517A - 投資回収率を含む複数のアトリビューションモデル - Google Patents
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Abstract
広告コンバージョンデータに基づいてアトリビューションを与えるためのコンピュータシステムであって、処理回路を含み、前記処理回路が、ユーザインタラクションデータを受け取り、前記ユーザインタラクションデータおよびコンバージョン判断基準に基づいてコンバージョンイベントが発生したことを判断し、前記ユーザインタラクションデータに基づいたコンバージョン経路データを格納し、前記コンバージョン経路データは、前記コンバージョンイベント以前でかつ前記コンバージョンイベントを含むユーザインタラクションデータを含む。前記システムは、複数の異なるアトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントをコンバージョン経路のチャネルに帰す。前記アトリビューションモデルのうち少なくとも1つは、前記コンバージョン経路におけるラストクリックのみに基づいたモデル以外のモデルである。前記システムは、前記コンバージョン経路の複数のチャネルの相対的なまたは実際のコストを表すコストデータを受け取り、前記第1アトリビューションデータ、前記第2アトリビューションデータ、および前記コストデータを含むレポートデータを生成する。
Description
本出願は、2011年5月27日付けで提出された米国特許出願13/117,826号の優先権を主張し、その全体は参照して本明細書に援用する。
インターネットは多種多様なコンテンツへのアクセスを提供する。例えば、無数の異なる話題に関する画像、音声、ビデオ、およびウェブページにインターネットを介してアクセスできる。このアクセス可能なコンテンツは広告を掲載する機会を提供する。広告は、ウェブページ、画像もしくはビデオのようなコンテンツ内に掲載でき、またはコンテンツが、広告の広告スロットでの提示など1つまたは広告の表示をトリガできる。
広告主は、様々な広告管理ツールを使ってどの広告が特定のコンテンツ内に表示されるかを決定する。これらツールにより、広告主は様々な広告や広告キャンペーンのパフォーマンスを追跡できる。広告管理ツールを用いることで、特定の広告をいつ表示するかを決定するのに使用されるパラメータも変更できる。ユーザは、しばしばコンバージョンイベント前の2つ以上のマーケティングチャネルを閲覧すなわちそうしたチャネルとインタラクションする。
アトリビューションモデリングとは、任意のウェブサイトに導きかつ続いてコンバージョンイベントをもたらしたマーケティングチャネルに功績を帰することを意味する。アトリビューションモデルは、コンバージョンの功績が多数のマーケティングチャネル間でどのように分配されるかを決定するアルゴリズムを含む。
広告コンバージョンデータに基づいてアトリビューションを行うためのコンピュータシステムであって、処理回路を含み、前記処理回路が、ユーザインタラクションデータを受け取り、前記ユーザインタラクションデータおよびコンバージョン判断基準に基づいてコンバージョンイベントが発生したことを判断し、前記ユーザインタラクションデータに基づいたコンバージョン経路データを格納し、前記コンバージョン経路データは、前記コンバージョンイベント以前でかつ前記コンバージョンイベントを含むユーザインタラクションデータを含む。前記システムは、複数の異なるアトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントをコンバージョン経路のチャネルに帰す。前記アトリビューションモデルのうち少なくとも1つは、前記コンバージョン経路におけるラストクリックのみに基づいたモデル以外のモデルである。前記システムは、前記コンバージョン経路の複数のチャネルの相対的なまたは実際のコストを表すコストデータを受け取り、前記第1アトリビューションデータ、前記第2アトリビューションデータ、および前記コストデータを含むレポートデータを生成する。
本明細書に記載された主題の1つ又は複数の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。主題のその他の特徴、側面、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかとなるはずである。
広告管理システムが例示的な実施形態に従って広告サービスを管理する代表的な環境のブロック図である。
例示的な一実施形態によるユーザインタラクション・ログデータを統合するためのプロセスのフローチャートである。
例示的な一実施形態によるユーザインタラクション・ログデータ統合プロセスの実行時に更新されるユーザインタラクションデータを示すブロック図である。
代表的な一実施形態による、多数のアトリビューションモデルを使用して広告費用の回収率を報告する方法を示すフローチャートである。
代表的な一実施形態によるコンバージョン経路データの図である。
代表的な一実施形態による、ラストクリックアトリビューションモデルの図である。
代表的な一実施形態による、ファーストクリックアトリビューションモデルの図である。
代表的な一実施形態による、ファーストタッチアトリビューションモデルの図である。
代表的な一実施形態による、チャネルタッチアトリビューションモデルの図である。
代表的な一実施形態による、リーセンシーアトリビューションモデルの図である。
代表的な一実施形態による、多数のアトリビューションモデル計算の結果を示す代表的な表示データすなわちレポートデータの図表を説明する。
(A)代表的な一実施形態による、コストデータを含む多数のアトリビューションモデル計算の結果を示す代表的な表示データすなわちレポートデータの図である。 (B)代表的な別の実施形態による、コストデータを含む多数のアトリビューションモデル計算の結果を示す代表的な表示データすなわちレポートデータの図である。
開示された一実施形態とともに使用するための代表的なコンピュータシステムのブロック図である。
1つまたは複数の実施形態では、複数の異なるアトリビューションモデルまたはアルゴリズムをコンバージョン経路データに適用できる。各モデルは、コンバージョン経路における異なるチャネルに異なる功績を与えることができる。1つまたは複数の実施形態では、各チャネルに関するコストデータを異なる功績値で処理し、マーケティングキャンペーンで各チャネルを使用する相対的価値に関する情報を提供できる。広告主または他のコンテンツプロバイダーはこの価値情報を利用して、例えば、将来のキャンペーンにおいて異なるチャネルに割り振る金額を調節することにより自分たちのマーケティングキャンペーンを向上させることができる。
コンテンツプロバイダー(例えば、広告主)には、コンテンツとの様々なユーザインタラクションを開示する様々なレポートが与えられる。各ユーザインタラクションは、そのユーザインタラクションに関連付けられたデータを含みうる多くのディメンションを含むことができる。レポートを生成して広告主にユーザインタラクションに関する情報を提供できる。ユーザインタラクションは、様々なチャネルからのユーザインタラクションを含むことができる。チャネルは、ユーザインタラクションの起源を記述する一方法である。ユーザインタラクションおよびチャネルの例示的な例は、有料広告のクリック、ウェブサイトへのダイレクトナビゲーション、オーガニック検索結果のクリック、電子メール内のリンクのクリック、参照元ウェブサイトからのリンクのクリック、ソーシャルネットワークウェブサイトからのリンクのクリック、広告上でのマウス操作、ウェブページ上にバナー広告または他の広告の表示を提供することによって、ユーザが広告をクリックしないまたはそれ以外の様態で積極的にインタラクションしない場合のため、ユーザが広告を見る機会を提供することなどを含む。コンバージョン経路は、コンバージョンユーザインタラクションに先行する1つまたは複数のユーザインタラクションを含む。
ユーザインタラクションは、ユーザへのコンテンツの提示と、このユーザへのコンテンツ提示に応答してユーザがとるその後の肯定的行為または不行為(特に断りがない限り合わせて「行為」と呼ぶ)(例えば、コンテンツの提示に続くそのコンテンツの選択またはコンテンツの提示に続くそのコンテンツの不選択)とを含む。従って、ユーザインタラクションは、必ずしもユーザによるコンテンツの選択(または任意の他の肯定的行為)を必要としない。任意のユーザインタラクションは、単にユーザが見るまたは実際には見ない閲覧またはインプレッションでよい。ユーザインタラクションデータはユーザ閲覧を含み、例えば、広告インプレッションを閲覧したがそれをクリックまたは積極的にインタラクションしない追跡対象ユーザに関するデータを含めてもよい。
ユーザインタラクション尺度は、1つまたは複数のタイムラグ尺度(すなわち、1つまたは複数の指定されたユーザインタラクションからコンバージョンまでの時間の尺度)と、経路長尺度(すなわち、コンバージョン以前に起こったユーザインタラクションの量)と、ユーザインタラクション経路(すなわち、コンバージョン以前に起こった一連のユーザインタラクション)と、補助インタラクション尺度(すなわち、コンバージョン以前に起こった特定のユーザインタラクションの量)と、補助コンバージョン尺度(すなわち、指定されたコンテンツにより補助されたコンバージョンの量)とを含むことができる。ユーザインタラクションデータは、インターネットおよび多くのネットワークにおける活動のサービング及び追跡から収集できる。追跡タグが使用できる。ユーザはこの追跡活動から選択的に離脱できる。複数の異なるアトリビューションモデルに関してデータを収集できる。
図1は、広告管理システムが例示的な実施形態に従って広告サービスを管理する代表的な環境のブロック図である。代表的な環境100は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、またはそれらの組合せなどのネットワーク102を含む。ネットワーク102は、ウェブサイト104と、ユーザデバイス106と、広告主108と、広告管理システム110とを接続する。代表的な環境100は、数千、数万のウェブサイト104と、ユーザデバイス106と、広告主108とを含むことができる。
ウェブサイト104は、ドメイン名に関連付けられかつ1つまたは複数のサーバがホストとして働く1つまたは複数のリソース105を含む。代表的なウェブサイトは、テキスト、画像、マルチメディアコンテンツ、およびスクリプトなどのプログラミングエレメントを含みうるハイパーテキスト作成言語(HTML)で書式設定されたウェブページの収集体である。
ユーザがマーケティングチャネルを閲覧すなわちそのチャネルとインタラクションする場合、そのチャネルは、当該サイト、広告の種類、その広告が属する広告キャンペーン、サイト内配置(サイトのどのページに掲載するか)、掲載広告メッセージ、掲載広告画像またはテキスト、および広告サイズなどのマーケティング分析にとって重要となりうる多くの属性を備えている。アトリビューションモデルを用いて広告の価値を分析する際には、アトリビューションモデルを用いてすべての似た属性に功績を帰することでこれら属性の差を比較できる。従って、所与のアトリビューションモデルを用いて分析に含まれるすべてのサイトの帰された功績を比較できるが、分析対象の属性しだいですべてのキャンペーン、すべての広告掲載などを比較することもできる。
リソース105は、ネットワーク102を介して提供可能な任意のデータである。リソース105は、全域リソース位置指示子(URL)などのリソース105に関連付けられたリソースアドレスにより識別できる。リソース105は、一部しか列挙しないが、ウェブページ、ワードプロセッシング文書、ポータブルドキュメントフォーマット(PDF)文書、画像、ビデオ、プログラミングエレメント、インタラクション型コンテンツ、フィードリソースなどを含むことができる。リソース105は、埋め込み情報(ハイパーリンクでのメタ情報など)および/または埋め込み命令を含みうる単語、語句、画像および音声などのコンテンツを含むことができる。埋め込み命令は、ウェブブラウザ内などユーザのデバイスで実行されるコードを含むことができる。コードは、JavaScript(登録商標)またはECMAScript(登録商標)などの言語で書くことができる。
ユーザデバイス106は、ユーザの制御下にある電子デバイスであって、ネットワーク102を介してリソース105を要求し受信できる。代表的なユーザデバイス106は、パーソナルコンピュータ、移動通信デバイス、およびネットワーク102を介してデータの送受信が可能な他の装置を含む。ユーザデバイス106は、典型的には、ネットワーク102を介したデータの送受信を促進するウェブブラウザなどのユーザアプリケーションを含む。
ユーザデバイス106は、ウェブサイト104からリソース105を要求できる。すると、リソース105を表現するデータが、ユーザデバイス106での表示のためユーザデバイス106に与えられる。リソース105を表現するデータは、広告を提示できるリソースの一部またはユーザディスプレイの一部(例えば、ポップアップウインドウの提示位置またはウェブページのスロット)を指定するデータを含むことができる。リソース105またはユーザディスプレイのこれら指定された部分は、広告スロットと呼ばれる。
ネットワーク102を介してアクセスできる膨大な数のリソース105の検索を容易にするため、環境100は、ウェブサイト104で与えられるリソース105をクローリングしかつ索引付けすることでリソース105を識別する検索システム112を含むことができる。リソース105に関するデータは、このデータが関連付けられているリソース105に基づいて索引付けできる。リソース105の索引付けされかつオプションでキャッシュされたコピーは、検索索引(図示しない)に格納される。
ユーザデバイス106は、ネットワーク102を介して検索システム112に検索クエリを提出できる。それに応答して、検索システム112は、検索索引にアクセスしてその検索クエリに関連したリソース105を識別する。代表的な一実施形態では、検索クエリは1つまたは複数のキーワードを含む。検索システム112はこのクエリに応答するリソース105を識別し、リソース105に関する情報を検索結果の形式で与え、この検索結果をユーザデバイス106に検索結果のページで返す。検索結果は、特定の検索クエリに応答するリソース105を識別する検索システム112により生成されたデータを含むことができ、さらに、そのリソース105へのリンクを含むことができる。代表的な検索結果は、ウェブページのタイトル、ウェブページ104から抽出されたテキストのスニペットまたは画像の一部、リソース105の描画、およびウェブページ104のURLを含むことができる。検索結果ページは、広告を提示できる1つまたは複数の広告スロットを含むこともできる。
検索結果ページは、検索システム112から、ユーザデバイス106のウェブブラウザにHTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)クッキーを設定するための要求を付けて送信できる。クッキーは、例えば、特定のユーザデバイス106および特定のウェブブラウザを表すことができる。例えば、検索システム112は、検索結果ページをHTTP応答で送信することでクエリに返答するサーバを含む。このHTTP応答は、サーバがホストとして働くサイトまたはそのサーバのドメインのクッキーをブラウザに格納させる命令(例えば、クッキー設定命令)を含む。このブラウザがクッキーをサポートしており、クッキーが使用可能であれば、同一サーバまたはそのサーバのドメイン内のサーバへの以降のページ要求すべてはこのクッキーを含むことになる。このクッキーは、一意のまたはほぼ一意の識別子を含む様々なデータを格納できる。この一意またはほぼ一意の識別子は匿名化でき、ユーザ名とは繋がっていない。HTTPは状態を持たないプロトコルなので、クッキーを使用すると、検索システム112または他のシステムのような外部サービスが、ユーザの特定の行為および状態を多数のセッションにわたり追跡できるようになる。ユーザは、例えば、ブラウザの設定でクッキーを無効にすることで、ユーザ行為の追跡から選択的に離脱できる。
リソース105または検索結果がユーザデバイス106により要求されたりユーザデバイス106に与えられたりすると、広告管理システム110は、広告をリソース105または検索結果とともに提供する要求を受け取る。この広告の要求は、要求されたリソース105または検索結果ページに関して定義された広告スロットの特性を含むことができ、広告管理システム110に与えることができる。例えば、広告スロットが定義されているリソース105への参照(例えば、URL)、広告スロットのサイズ、および/または広告スロットでの提示に使用できるメディアの種類を広告管理システム110に与えることができる。同様に、要求されたリソース105に関連付けられたキーワード(すなわち、コンテンツに関連付けられた1つまたは複数の言葉)(「リソースキーワード」)または検索結果を要求している検索クエリも広告管理システム110に与えることで、リソース105または検索クエリに関連した広告を容易に識別可能になる。
この広告の要求に含まれるデータに基づいて、広告管理システム110は、その要求に応答して提供するのに適格な広告(「適格広告」)を選択できる。例えば、適格広告は、広告スロットの特性に一致した特性であって、指定されたリソースキーワードまたは検索クエリに関連しているものとして識別された特性を備えた広告を含むことができる。幾つかの実装例では、こうしたリソースキーワード、検索クエリ、または検索クエリの一部に一致したターゲティングキーワードを備えた広告が、広告管理システム110によって適格広告として選択される。
広告管理システム110は、リソース105または検索結果ページの各広告スロット用の適格広告を選択する。リソース105または検索結果ページは、ユーザデバイス106での提示のためユーザデバイス106により受信される。提示された広告とのユーザのインタラクションを表すユーザインタラクションデータは、履歴データ記憶装置119に格納できる。例えば、広告がユーザに広告サーバ114を介して提示されると、データはログファイル116に格納できる。後に詳述するように、このログファイル116は、履歴データ記憶装置119内の他のデータと集約(aggregate)できる。従って、履歴データ記憶装置119は、広告のインプレッションを表すデータを含む。例えば、広告の提示は、提示されるその広告の要求に応答して格納される。例えば、この広告要求は、特定のクッキーを識別するデータを含むことができ、よって、このクッキーを識別するデータは、その要求に応答して提供された広告を識別するデータと関連付けて格納できる。幾つかの実装例では、このデータは履歴データ記憶装置119に直接格納できる。
同様に、ユーザが提示された広告を選択する(すなわちクリックする)と、その広告の選択を表すデータはログファイル116、クッキー、または履歴データ記憶装置119内に格納されうる。幾つかの実装例では、このデータは、この広告によりリンクされたウェブページに対する要求に応答して格納される。例えば、この広告のユーザ選択が、広告主により(または広告主に代わって)提供されるウェブページの提示要求を開始するようにしてもよい。この要求は、ユーザデバイスのクッキーを識別するデータを含むことができ、このデータは広告データ記憶装置内に格納できる。
ユーザインタラクションデータは、ユーザインタラクションが実行された対応するユーザ装置を表す一意の識別子に関連付けることができる。例えば、幾つかの実装例では、ユーザインタラクションデータは、1つまたは複数のクッキーに関連付けることができる。各クッキーは、そのクッキーがこのユーザデバイス106に初めて設定された時刻を示す初期設定時刻を指定する内容を含むことができる。
また、ログファイル116または履歴データ記憶装置119は、広告への参照と、各広告がユーザへの提示のために選択された条件を表すデータとを格納する。例えば、履歴データ記憶装置119は、ターゲティングキーワードと、ビッドと、適格広告を提示目的で選択するための他の判断基準とを格納できる。さらに、履歴データ記憶装置119は、各広告のインプレッションの回数を明示したデータを含むことができ、各広告に関するインプレッションの回数は、例えば、それら広告インプレッションを生じさせたキーワードおよび/またはそれらインプレッションに関連付けられたクッキーを用いて追跡できる。また、各インプレッションに関するデータを格納して、各インプレッションおよびユーザ選択が、選択された広告および/またはこの広告が提示のために選択される原因となったターゲティングキーワードに関連付けられる(すなわち、この広告への参照と共に格納しかつ/またはこの広告に従って索引を付ける)ようにすることも可能である。
広告主108は、広告管理システム110に、広告の配信を制御するのに用いられるキャンペーンパラメータ(例えば、ターゲティングキーワードおよび対応するビッド)を渡すことができる。広告主108は、広告管理システム110にアクセスし、これらキャンペーンパラメータを用いて配信される広告のパフォーマンスを監視できる。例えば、広告主は、広告に関して識別されているインプレッション(すなわち、提示)と、選択(すなわちクリック)と、コンバージョンの回数とを示すキャンペーン・パフォーマンスレポートにアクセスできる。キャンペーン・パフォーマンスレポートは、総コスト、クリック単価、および指定期間における広告の他のコスト尺度を示すこともできる。例えば、広告主は、語句一致キーワード「ホッケー」を用いて配信された広告が1,000回のインプレッションを受け(すなわち1,000回提示され)、20回選択され(すなわちクリックされ)、5回のコンバージョンの功績があったことを示すパフォーマンスレポートにアクセスできる。従って、1,000回のインプレッションと、20回のクリックと、5回のコンバージョンとを語句一致キーワードであるホッケーに帰すことができる。
上述のように、特定のコンテンツプロバイダーに与えられるレポートは、コンバージョンの前に起こったコンテンツとのユーザインタラクションを測定するパフォーマンス尺度を明示できる。コンバージョンが起きるのはユーザが指定された行為を行ったときであり、コンバージョン経路はコンバージョンと、ユーザによるコンバージョン以前に発生した一組のユーザインタラクションとを含む。なにがコンバージョンとなるかはケースバイケースで異なり、様々な方法で判断できる。例えば、コンバージョンが発生するのは、ユーザが広告をクリックして、ウェブページまたはウェブサイトに差し向けられ、そのウェブページまたはウェブサイトを出る前に購入を完了したときである。別の例としては、ユーザが所与の時間以上にわたり特定のウェブサイトに滞在したときにコンバージョンが発生することにしてもよい。多数のユーザインタラクションからのデータを用いて特定のウェブサイトでの時間を求めることができる。
コンバージョンを構成する行為は、それぞれの広告主が指定できる。例えば、各広告主は、コンバージョンとして、例えば白書のダウンロード、ウェブサイトの少なくとも所与の階層までのナビゲーション、少なくとも一定数のウェブページの閲覧、ウェブサイトもしくはウェブページ上で少なくとも所定時間にわたり留まること、製品の購入、またはウェブサイトでの登録などの1つまたは複数の測定可能/観察可能なユーザ行為を選択できる。コンバージョンを構成する他の行為を用いることもできる。
コンバージョン(および広告主のウェブサイトとの他のインタラクション)を追跡するため、広告主は、広告主のウェブページに、広告主のウェブページとのユーザインタラクション(例えば、ページ選択、コンテンツ項目選択、および他のインタラクション)を監視し、コンバージョンとなるユーザインタラクション(または一連のユーザインタラクション)を検出できる埋め込み命令を含めることができる。幾つかの実装例では、ユーザがウェブページまたは別のリソースを参照元のウェブページ(または他のリソース)からアクセスした場合、このインタラクションに関わるその参照元ウェブページ(または他のリソース)は、例えば、アクセスされたウェブページにより参照されたコードのスニペットの実行および/またはそのウェブページのアクセスに使用されたURLに基づいて識別できる。
例えば、ユーザは、一例として広告主のアフィリエートによる販売促進オファーの一環としてウェブページに提示されたリンクを選択することで広告主のウェブサイトにアクセスできる。このリンクは、ユーザがナビゲートする元となるリソースを一意に識別するデータ(すなわちテキスト)を含むURLに関連付けることができる。例えば、http://www.example.com/homepage/%affiliate_identifier%promotion_1というリンクは、ユーザが、このURLに指定されているアフィリエート識別番号に関連付けられたアフィリエートのウェブページからexample.comウェブページにナビゲートし、かつ、ユーザがpromotion_1に関連付けられた販売促進オファーに含まれるリンクの選択に基づいてexample.comのウェブページに差し向けられたことを示している。このインタラクション(すなわち、このリンクの選択)に関するユーザインタラクションデータは、データベースに格納して、後述するようにパフォーマンスの報告を容易にするため使用できる。
広告主に関するコンバージョンが検出されると、このコンバージョンを表すコンバージョンデータを、このコンバージョンデータを受け取りかつデータ記憶装置に格納するデータ処理装置(「分析装置」)に送信できる。このコンバージョンデータは、当該ユーザインタラクションの実行に使用されたユーザデバイスの1つまたは複数のクッキーに関連付けて格納できるので、これらクッキーに関連付けられたユーザインタラクションデータは、このコンバージョンに関連付けることができ、かつこのコンバージョンに関するパフォーマンスレポートの生成にも使用できる。
典型的には、あるコンバージョンがターゲティングキーワードに帰せられるのは、そのターゲットされたキーワードを用いてターゲットされた広告が、そのコンバージョンの前に最後にクリックされた広告であった場合である。例えば、広告主Xは、キーワード「テニス」、「シューズ」、および「ブランド・X」を広告と関連付けることができる。この例では、ユーザが「テニス」に関する第1検索クエリを送出し、広告主Xの広告を含む検索結果ページを提示され、ユーザはその広告を選択するが、コンバージョンを構成する行為を実行しなかったものと仮定する。その後、ユーザは「ブランド・X」に関する第2検索クエリを提出し、広告主Xの広告を提示され、ユーザは広告主Xの広告を選択し、コンバージョン(例えば、ユーザはブランド・Xテニスシューズを購入する)を構成する行為を実行したとさらに仮定する。この例では、このコンバージョンの前に選択された最後の広告(「最後に選択された広告」)は、一致した「ブランド・X」に応答して提示された広告であったため、キーワード「ブランド・X」がこのコンバージョンについて功績があったとされる。
コンバージョン前の最後に選択された広告の提示をもたらしたキーワードにコンバージョン功績(credit)(「最後の選択への功績」)を認めることは、広告のパフォーマンスレポートを計る有用な尺度であるが、この尺度だけでは、最後に選択された広告以前におけるユーザの広告閲覧(exposure)および/または選択を含むコンバージョンサイクルの分析を容易にするデータを広告主に提供できない。例えば、最後の選択の功績尺度だけでは、最後に選択された広告の選択前にユーザに提示されたかつ/またはユーザに選択された広告の提示によりブランドまたは製品認識を増大させたかもしれないキーワードを特定できない。しかし、これら広告は、ユーザが後にコンバージョンを構成した行為を実行したことに大きく寄与した可能性もある。
上述の例では、キーワード「テニス」に一致した検索クエリに応答して提示された広告が、コンバージョンを構成するユーザの行為(例えば、ブランド・Xテニスシューズの購入)に寄与した可能性もあるが、キーワード「テニス」にはこのコンバージョンに関する功績が認められない。例えば、一致したキーワード「テニス」に応答して提示された広告がユーザ選択された際に、ユーザは、広告主Xが販売するブランド・Xテニスシューズをすでに閲覧したのかもしれない。ブランド・Xテニスシューズのユーザ閲覧に基づいて、その後、ユーザは検索クエリ「ブランド・X」を送出してブランド・Xのテニスシューズを発見したのかもしれない。同様に、キーワード「テニス」を用いてターゲティングされた広告のユーザの閲覧は、ユーザによるその広告の選択の如何に関わらず、コンバージョン(例えば、広告主Xからの製品購入)を構成したユーザのその後の行為に寄与したのかもしれない。最後に選択された広告の選択前に起こった広告主の広告(またはその他のコンテンツ)とのユーザインタラクションを分析すれば、広告主のコンバージョンサイクルを理解する広告主の能力を向上させうる。
コンバージョンサイクルとは、ユーザに広告が提示されたときに始まり、ユーザがコンバージョンを構成する行為を起こしたときに終了する期間である。コンバージョンサイクルは時間または行為によって測定かつ/または制約を加えることができ、多数のユーザセッションに亘ることもできる。ユーザセッションとは、分析のために集められたユーザインタラクションの組である。各ユーザセッションは、特定のユーザがセッション時間枠(すなわち、指定期間)内で行ったユーザインタラクションを表すデータを含む。このセッション時間枠は、例えば、指定期間(例えば、1時間、1日、または1ヶ月)または指定された行為により範囲を区切ってもよい。例えば、ユーザ検索セッションは、ユーザ検索クエリと、1時間にわたって継続するおよび/またはセッション終了イベント(例えば、検索ブラウザを閉じること)の前に発生するその後の行為とを含むことができる。
コンバージョンサイクルの分析は、顧客がコンバージョンサイクルの間に広告とどのようにインタラクションするのかを理解する広告主の能力を向上させうる。例えば、広告主が、広告のユーザによる最初の閲覧からコンバージョンへの時間が平均で20日であることを確認すれば、広告主はこのデータを用いて、コンバージョン前に代替的なソースを検索する(すなわち、コンバージョンを構成する行為を起こす)のにユーザが費やす時間を推測できる。同様に、広告主が、コンバージョンを行った多くのユーザは特定のキーワードを用いてターゲティングされた広告を提示された後にコンバージョンを行ったことを確認した場合は、広告主は、そのキーワードを用いて配信される広告に支払う金額を増やしかつ/またはそのキーワードを用いてターゲティングされた広告の質を向上させたいと望むかもしれない。
コンバージョンサイクルの分析を容易にするユーザインタラクションの尺度は、コンバージョン経路パフォーマンス尺度と呼ぶ。コンバージョン経路パフォーマンス尺度は、後に詳述するように、コンバージョンサイクルの期間と、コンバージョンサイクル期間に発生したユーザインタラクションの数と、コンバージョンに先立つユーザインタラクションの経路と、コンバージョンに先立つ特定のユーザインタラクションの数と、コンバージョンサイクルの期間に発生したユーザインタラクションの他の尺度とを明示する。
広告管理システム110はパフォーマンス分析装置120を含み、この装置は、コンバージョンサイクル時におけるコンテンツ項目とのユーザインタラクションの尺度を明示するコンバージョン経路パフォーマンス尺度を特定する。パフォーマンス分析装置120は、それぞれの広告主について、広告主が提供した広告とのユーザインタラクションを追跡し、1つまたは複数のコンバージョン経路パフォーマンス尺度を特定し(すなわち、計算し)、これらコンバージョン経路パフォーマンス尺度のうち少なくとも1つを明示するパフォーマンスレポートの提示の原因となるデータを与える。このパフォーマンスレポートを使用することで、広告主はコンバージョンサイクルを分析し、各キーワードが最後に選択された広告の提示の原因となったかどうかに関わらず、各キーワードがどのようにコンバージョンを促進する広告を提示させる原因となったかを知ることができる。すると、広告主は、このパフォーマンスレポートに基づいて、その広告の配信を制御するキャンペーンパラメータを調節できる。
パフォーマンスレポートにおける偏りを減少するため構成オプションを用意してもよい。構成オプションがなければ、パフォーマンスレポートによっては例えば短いコンバージョン経路の方へ偏るものもある。例えば、パフォーマンスレポートの基礎となるものとして用いられるデータが、閾値比率よりも高い比率の部分コンバージョン経路を含む場合、そのレポートは短いコンバージョン経路の方に偏ることがある。部分コンバージョン経路とは、あるユーザに関するユーザインタラクションデータのすべてでなく一部がコンバージョンに関連付けられているコンバージョン経路である。部分コンバージョン経路はレポートに含めることができるが、それができるのは、例えばそのレポートが、それを要求した広告主の典型的なコンバージョンサイクルの長さに満たないレポート期間を用いて生成されている場合である。
レポート期間外の追加データはそのレポートを生成するために使用されないので、レポート期間は、レポートされるコンバージョンサイクルの最大長(日数での)を定めることになる。パフォーマンスレポートをレポート期間(すなわち、ルックバック時間枠)に基づいて作成できるので、このレポート期間の前のユーザインタラクションは、そのレポートを生成する際にコンバージョンサイクルの一部とはみなされない。こうしたレポート期間は「ルックバック時間枠」と呼ぶ。例えば、ルックバック時間枠が30日であるレポートを生成するときは、所与の年度の7月1日から7月31日までに発生したユーザ行為を表す使用可能なユーザインタラクションデータが、その年度の7月31日に発生したコンバージョンに関して使用可能となる。
デフォルトのルックバック時間枠(例えば、30日)を使用する場合、パフォーマンスレポートは、このレポートに関連付けられた製品の典型的なコンバージョンサイクル長がこのデフォルトのルックバック時間枠より長い場合は、短いコンバージョン経路の方に偏ることがある。例えば、上述の例では、「ブランド・X」テニスシューズに関する典型的なコンバージョンサイクルは、新車などのより高額な製品のコンバージョンサイクルに比べれば比較的短くなる(例えば、30日)かもしれない。新たな車のコンバージョンサイクルはずっと長くなる(例えば、90日)ことがある。
アトリビューションモデルは、ユーザの広告閲覧、インタラクション、およびコンバージョンデータに基づいて、複数のルックバック時間枠の内どれを使用するかを定義しかつ/またはこれらルックバック時間枠を修正するアルゴリズムを含むことができる。一例としては、コンバージョンイベントを特定するために、異なるアトリビューションモデルが異なるルックバック時間枠を適用できる。コンバージョンイベントを選択するためのルックバック時間枠の使用はできるだけ広くしておき、所与の期間内の全コンバージョンイベントが処理のためにアトリビューションモデルのアルゴリズムに選択されるようにしてもよい。
異なる広告主またはある広告主の異なる製品が、異なる関連付けられたコンバージョンサイクル長を備える場合がある。例えば、低コスト(例えば、100ドル未満)の製品を販売する広告主は30日間のルックバック時間枠を指定する一方、より高額の製品(例えば、少なくとも1,000ドル)を販売する広告主は90日間のルックバック時間枠を指定することもあろう。
幾つかの実装例では、広告主108は、日数を入力したり、特定のルックバック時間枠のリスト(例えば、30日、60日、90日)から1つのルックバック時間枠を選択したりすることで、パフォーマンスレポートを要求する際に使用するルックバック時間枠を指定できる。広告主が自社のパフォーマンスレポートのルックバック時間枠を構成できるようにすることで、広告主は、自社製品のコンバージョンサイクルに対応したルックバック時間枠を選択できるようになる。ルックバック時間枠の構成を可能とすることで、広告主は様々なルックバック時間枠を試すことが可能となり、これがコンバージョン率の向上に繋がる方法の発見に繋がることがある。
他の要因も、部分コンバージョン経路に関する報告に寄与することができる。例えば、上述したように、レポートの基礎となるものとして使用されるユーザインタラクションデータは、このユーザインタラクションが実行されたユーザ装置を表す一意の識別子に関連付けることができる。上述したように、一意の識別子をクッキーとして格納できる。ユーザによるクッキー削除や、ブラウザによるクッキー削除(例えば、ブラウザの基本設定に基づいてブラウザ終了時に)、または他のソフトウェア(例えば、アンチスパイウェアソフトウェア)によるクッキー削除などにより、クッキーはユーザデバイスから削除できる。
クッキーがユーザデバイスから削除された場合、ユーザがウェブページ(例えば、検索システム112)を訪れたときに新たなクッキーがユーザデバイスに設定される。新たなクッキーを用いて新たな準一意の識別子を格納でき、従って、そのユーザデバイスで生成されるその後のユーザインタラクションデータは、異なる識別子に関連付けることができる。従って、各ユーザ識別子は異なるユーザを表すと考えられるため、削除済みクッキーに関連付けられたユーザインタラクションデータは、新たなクッキーに関連付けられたユーザインタラクションデータとは違うユーザに関連付けられているものとして識別される。
例えば、上述の例では、「テニス」に関する第1の検索クエリが実行された後でユーザがクッキーを削除し、これらクッキーが削除された後に「ブランド・X」に関する第2検索クエリが生成されたと仮定する。この例では、このユーザに関するユーザインタラクションデータに基づいて計算されたパフォーマンス尺度は偏りを示すことがある。例えば、第1検索クエリから得られる広告選択は第2検索クエリから得られる広告選択と同じコンバージョンサイクルの一部とは考慮されないので、経路長尺度は、2つでなく1つとして計算できる。その理由は、これら2つのユーザインタラクションが同じユーザにより実行されたようには見えないからである。
部分コンバージョン経路に起因する偏りを減少させたレポートを見るには、広告主はそのレポートのルックバック時間枠を指定すればよい。上述したように、ルックバック時間枠は、そのレポート生成に使用するユーザインタラクションデータが、コンバージョン前の指定期間(例えば、30日、60日、90日)以前の初期化時刻を備えた一意の識別子に関連付けられたユーザインタラクションデータであることを指定する。従って、この指定期間後の初期化時刻を備えた一意の識別子に関連付けられたユーザインタラクションデータに関するコンバージョンは、このレポートの基礎となるものとして含められない。最近の初期化時刻を備えた一意の識別子は、この一意の識別子が、この一意の識別子が表すユーザデバイス上で最近再初期化されたかもしれないことを示す。従って、比較的新しい一意の識別子に関連付けられたユーザインタラクションデータは、部分コンバージョン経路のみを表すことがある。代替的には、指定期間後の初期化時刻を備えた一意の識別子に関連付けられたユーザインタラクションデータのコンバージョンがレポートに含まれる。偏りを減少させるには、指定期間後に発生したコンバージョン経路に含まれる任意のユーザインタラクションは、レポートに含まれる前にコンバージョン経路から削除される。
図2は、例示的な一実施形態によるユーザインタラクション・ログデータを統合するためのプロセスのフローチャートである。プロセス200は、コンバージョン経路を更新し、ユーザの更新済みコンバージョン経路に基づいてコンバージョンを特定するプロセスである。
プロセス200は、広告管理システム110、パフォーマンス分析装置120、または他の計算装置に実装できる。一実装例では、プロセス200は、計算装置により実行されるとその計算装置にプロセス200の演算を実行させる命令を含むコンピュータ可読媒体上に符号化されている。
上述のように、ログファイル116はユーザインタラクションデータを含むことができる。ログファイル116は、検索システム112を実装するものも含め他のサーバからの他のログからのユーザインタラクションデータと処理前に組み合わせてもよい。処理は、プロセス200を実装する計算装置が、新たなログが処理のため利用可能となったことを確認したときに開始される(210)。例えば、処理対象の新たなログの準備ができたことを示す通知を計算装置に送ることができ、あるいは新たなログの存在が、この新たなログが処理対象として用意されていることを示すようにしてもよい。
次に、その新たなログが取り出される(220)。新たなログはネットワーク102を介して取り出すことができる。各ユーザについてのステートフルな履歴が、新たなログに示されたユーザ動作に基づいて更新される。新たなログは、多数のユーザについてのユーザインタラクションに関する情報を含むことができる。履歴データ記憶装置119は、以前処理されたログファイルからのユーザインタラクションデータを含む。履歴データ記憶装置119内に含まれるユーザインタラクションデータは、そのユーザインタラクションデータがユーザ識別子によりグループ分けでき、時系列順に配列できるという意味でステートフルでありうる。図3は、代表的な一実施形態によるユーザインタラクション・ログデータ統合プロセス200の実行時に更新されるユーザインタラクションデータを示すブロック図である。図3は4つの代表的なユーザ識別子を示すが、履歴データ記憶装置119およびログファイル116は、数千または数百万の異なるユーザ識別子に関連付けられたデータを含むことができる。一実施形態では、以前に格納されたユーザインタラクションデータ310は履歴データ記憶装置119に格納されている。図示したように、ユーザ識別子3に関連付けられたユーザインタラクションデータで、履歴データ記憶装置119に以前から格納されているものは存在しない。
新たなログは、1つまたは複数のユーザ識別子に関するユーザインタラクションデータを含むことができる。このユーザインタラクションデータはユーザ識別子によりグループ分けでき、その後、時系列でソートできる(230)。列320は、グループ分けされソートされたユーザインタラクションデータを示す。図示したように、ユーザ識別子2は新たなユーザインタラクションデータを含まず、ユーザ識別子1、3、および4は更新されたユーザインタラクションデータを備えている。例えば、新たなログファイルは、ユーザ識別子1に関連付けられたユーザインタラクションa13およびa14に関連付けられたユーザインタラクションデータを含んでいる。そして、グループ分けされソートされたユーザインタラクションデータは、履歴データ記憶装置119に格納されているユーザインタラクションデータと併合できる(240)。ユーザ識別子が履歴データ記憶装置119内で以前に存在していれば、この新たなユーザインタラクションデータはその以前のユーザインタラクションデータに加えられる。そうでなければ、新たなユーザインタラクションデータは、新たなユーザ識別子とともに追加される。
列330は、各ユーザ識別子に関する更新済みユーザインタラクションデータを示す。この更新済みユーザインタラクションデータに基づいて、ユーザインタラクションの各更新済み経路で発生したコンバージョンを特定できる(250)。ユーザインタラクション経路は、特定の広告主108に関連したユーザインタラクションに限定されている。特定の広告主108のコンバージョンインタラクションを用いてコンバージョンが発生したかどうかを判断できる。一例として、ユーザインタラクションa13およびa32はコンバージョンインタラクションを表すものと仮定する。従って、コンバージョン経路340および350が発見される。一旦発見されれば、これらコンバージョン経路は、さらなる分析のため履歴データ記憶装置119の別の部分または別のデータ記憶装置に書き込み可能である。
各ユーザインタラクションは、そのユーザインタラクションに関連付けられた一組のデータまたはディメンションを含む。これらディメンションはまばらに書き込む(populate)こともでき、従って、任意のユーザインタラクションがこれらディメンションの部分集合に関連したデータを備えていることがある。多くのコンバージョン経路を、受信されたユーザインタラクションデータに基づいて生成できる。キャンペーンまたは広告主の広告掲載の効果に関する様々なレポートは、これらコンバージョン経路に関する様々な情報を含むことができる。コンバージョン経路の数は潜在的には膨大となるため、報告される別個のコンバージョン経路の数を減らすために、様々なコンバージョン経路をグループ分けしてもよい。代表的な一実施形態では、同じ数のユーザインタラクションおよび対応するデータを備えるコンバージョン経路を集約できる。
一実施形態では、ユーザは様々なグループを作成して個々のユーザインタラクションを分類できる。任意のグループは、特定のユーザインタラクションが特定のグループに属するかどうかを決定する1つまたは複数のグループ規則を含んだグループ定義を含む。これらグループ規則は、ユーザインタラクションのディメンションデータを用いてユーザインタラクションのグループを決定する。AND、NOT、ORなどのブール演算子を用いてグループ定義における様々なグループ規則を結合できる。各グループはグループ名も含む。幾つかの実施形態では、グループは、グループ名を表示するために使われるテキスト色および/または背景色を含むがそれらに限定されない表示情報を含むことができる。ユーザがデフォルトグループを使用可能としてもよい。デフォルトグループが使用可能である場合、ユーザは、関連したグループ規則を含むデフォルトグループをコピーし、次に1つまたは複数のグループ規則および/またはグループ名を修正してもよい。ユーザ作成グループは、ローカルまたはリモートデータベースなどのデータ記憶装置に格納できる。するとこれらグループに対して、後にアクセス、修正、または削除などが可能となる。
1つまたは複数のグループは、グループ分け定義のソート済みまたは順序付けリストにおいて互いと関連付けることができる。こうした順序付けリスト内のグループを用いて各ユーザインタラクションに関するグループを特定できる。このリストの順序は、特定のグループの優先順位を決定する。任意のユーザインタラクションは、最も高い優先順位を備えた一致グループにグループ分けされる。優先順位がより低い一致グループは無視される。
グループ分け定義の順序付けリストを使用すれば、各コンバージョン経路はグループ経路に変換できる。グループ経路は、コンバージョン経路のユーザインタラクションに対応するグループ要素を含む。グループ要素は、対応するユーザインタラクションからのデータを含むか参照できる。さらに、グループ要素は、一致グループのグループ名および表示情報を含むか参照する。
一実施形態では、コンバージョン経路は、一致グループへの参照を各ユーザインタラクションに付加することでグループ経路に変換される。別の実施形態では、コンバージョン経路とは別のグループ経路が生成される。この実施形態では、これらグループ経路は、コンバージョン経路が格納されている場所と同じまたは異なる場所に格納できる。グループ経路がどのように実装されているかに関わらず、グループ経路は、グループ経路の長さおよびグループ経路を構成するグループ要素のグループ名に基づいて集約できる。
一実施形態では、グループ経路は、対応するコンバージョン経路からの様々なデータを含んでいる。例えば、任意のコンバージョン経路は、そのコンバージョンに関連付けられた金銭的価値を含むことができる。グループ経路は集約されるので、集約されたグループ経路に関連付けられたすべてのコンバージョン経路の価値も集約されうる。この集約された価値をレポートに含めることもできる。
ここで図4を参照すると、多数のアトリビューションモデルを使用して広告費用の回収率を報告するための方法を示すフローチャートについて説明する。図4のステップを実装するアルゴリズムは、広告管理システム110(図1)、パフォーマンス分析装置120、または図1に示した他の計算装置の内の1つまたは複数において動作可能である。ブロック402で、システムはユーザインタラクションデータを受け取るよう構成されている。ブロック404では、コンバージョン判断基準が格納され、システムはコンバージョン判断基準にアクセスできる。ブロック406で、システムは、ユーザインタラクションデータおよびコンバージョン判断基準に基づいてコンバージョンイベントが発生したかを判断するよう構成されている。コンバージョンイベントが発生したかどうかにかかわらず、部分的なまたは完全なコンバージョン経路データがブロック408で格納される。
ブロック410で、システムはブロック406で検出された1つまたは複数のコンバージョンイベントのアトリビューションを行うよう構成されている。アトリビューションは、第1アトリビューションモデルすなわちアトリビューションモデル0として識別されるアルゴリズムに基づいて、コンバージョン経路の1つまたは複数のチャネルに異なる量で与えることができる。システムは、例えば汎用的な単位(例えば、1つのコンバージョンイベントのパーセント値)、通貨、または他の単位で功績の量を計算することによりこのアトリビューションを行うことができる。システムは、各チャネルに関連付けられたアトリビューションデータを記憶装置に格納できる。
ブロック412および414において、システムは、ブロック410で処理されたものと同じもののうち1つまたは複数のコンバージョンイベントのアトリビューションを行うよう構成できるが、この場合は、1つまたは複数の付加的な異なるアトリビューションモデルを用いる。幾つかの代表的なアトリビューションモデルを後述するが、これらはファーストクリック、ファーストタッチ、チャネルタッチ、リーセンシー、またはそれらの組合せなどのモデルを含むことができる。付加的な組のアトリビューションデータをブロック412及び414で生成し、記憶装置に格納できる。代表的な一実施形態では、ブロック412および/または414は、コンバージョン経路におけるラストクリックのみに基づいたモデル以外のアトリビューションモデルを使用できる。
一例では、例えばアトリビューションモデルがルックバック時間枠を含む場合は、コンバージョン判断基準そのものをアトリビューションモデルの一部としてよい。従って、処理において、異なるアトリビューションモデルが、多数のコンバージョン判断基準を必要に応じて適用できる。一実施形態では、例えば使用されるすべてのアトリビューションモデルに関して何がコンバージョンとみなされるかを定義する規則など、コンバージョンイベントの選択(ブロック406)は最も広い一致選択とすべきである。
ブロック416において、システムは、異なるアトリビューションモデルの結果を、テキスト、グラフ、または幾つかは後述する他の形式で報告するよう構成できる。
ブロック418で、システムは、特定の広告主に関してコンバージョン経路における複数の異なるチャネルの相対的なまたは実際のコストを表すコストデータを受け取るよう構成できる。システムは、例えば比やパーセント値などを計算することによってアトリビューションデータセットを多くの方法でコストデータと組み合わせるよう構成されている。ブロック420では、システムは、複数のアトリビューションデータセットおよびコストデータ(例えば、広告費用の回収率すなわちROAS)に基づいてレポートデータを生成するよう構成されている。生成されたレポートデータは表示のためにクライアントデバイスに送信できる。すると、広告主は、このレポートデータを用いて特定の広告チャネルを使用する費用対効果について十分な情報を得たうえでの決定を下すことができる。
ここで図5を参照すると、代表的な一実施形態によるコンバージョン経路データの図表を説明する。図表500(および他の図における類似の図表)は、クライアントデバイスに送信されるレポートデータの一部となるグラフ要素を表すこともあり、そうでないこともある。この例では、上述の方法を用いることで、システムは、この場合は広告主サイト502への到着と、そのウェブサイトでの購入(様々な実施形態ではどちらもコンバージョンイベントになりうる)というコンバージョンイベントに至った6つのユーザインタラクションを含むコンバージョン経路を格納している。このコンバージョン経路における各イベントまたはユーザインタラクションは、このチャネルおよび/またはチャネルタイプを識別可能なチャネル識別子データを含む。
例えば、チャネル504は表示ネットワークチャネルである。表示ネットワークチャネルは、すべてが特定の広告掲載ネットワークに参加または登録している複数ウェブサイトのネットワークと関連付けられたチャネルでよい。この掲載ネットワークは、多くのウェブサイト上で特定の場所(placement)を購入し、異なる広告主からの多くの異なる広告をそれら場所に組み合わせる実体でよい。チャネル504の場合、広告主サイト502の広告のインプレッションは2011年5月15日のPM
7:32:21に表示されている。
7:32:21に表示されている。
2週間後の2011年5月30日のAM
12:41:08に、同じユーザが、第1のチャネルとは異なる具体的にはNYマガジンというコンテンツ指向型ウェブサイトである第2のチャネルを介して広告主サイト502のインプレッションを受ける。このインプレッションは、ユーザがこのウェブサイトを訪問したときに記録され、後の使用に備えて格納される。
12:41:08に、同じユーザが、第1のチャネルとは異なる具体的にはNYマガジンというコンテンツ指向型ウェブサイトである第2のチャネルを介して広告主サイト502のインプレッションを受ける。このインプレッションは、ユーザがこのウェブサイトを訪問したときに記録され、後の使用に備えて格納される。
その後、2011年6月11日のPM 3:25:02に、ユーザはアフィリエートブログチャネル508を訪問し、広告主サイト502に関連付けられたリンクをクリックすることでそのチャネルとインタラクションする。アフィリエートチャネルは、価格比較型ウェブサイトまたは掲載されている情報をユーザがクリックすることで入金や報酬を得る他のクリック追跡ウェブサイトでよい。約5時間後に、ユーザは、ウェブページ上の広告スロットに広告を表示するウェブページ510であるさらに別の異なるチャネルとインタラクションする。
翌日、ユーザはサーチエンジンチャネル512を使って検索を行う。約6分後、最終的にコンバージョンイベントがコンバージョンイベント514で検出される。ここでユーザは広告主のウェブサイトに到着していた。
この例において閲覧またはそれ以外の様態でインタラクションが行われた広告は、単一の広告キャンペーンからのものでもよいし、それぞれが当該広告主および/または少なくとも同一のコンバージョン目標に関連付けられた同時進行中の多数のキャンペーンからのものでもよい。
コンバージョンイベントが発生し、システムは、コンバージョン経路における1つまたは複数のチャネルまたはイベントにコンバージョンイベントの功績を帰すよう構成されている。
図6を参照すると、ラストクリックアトリビューションモデルの図表が示されている。図表600は図表500に似ているが、コンバージョンチャネルの図表上にグラフ602が重ねられており、概して各チャネルに割り振られるアトリビューション功績の量を表すようになっている。このラストクリックアトリビューションモデルでは、コンバージョンのすべてまたは実質的にすべての功績(棒604で表した)を、所与の時間枠内におけるコンバージョンイベント以前のコンバージョン経路における最後のクリックに帰すよう構成されている。この時間枠にクリックが存在しなければ、モデルはインプレッション枠内の最も近い表示インプレッションに功績を割り当てる。
図7を参照すると、ファーストクリックアトリビューションモデルの図表が示されている。図表700は、コンバージョン経路データでこのファーストクリックアトリビューションモデルを実行する効果を示す。この場合は、すべてまたは実質的にすべての功績が、棒702で示したようにコンバージョン経路のファーストクリックに帰せられる。ファーストクリックモデルは、広告主に選択されるルックバック時間枠に部分的に影響を受ける。功績は、所与の時間枠内に存在するコンバージョンの最も遠い能動的な(クリック)タイプの閲覧に与えられる。この時間枠にクリックが存在しなければ、モデルはこの時間枠内の最も遠い表示インプレッションに功績を割り当てる。
図8を参照すると、ファーストタッチアトリビューションモデルの図表が示されている。ファーストタッチは、コンバージョン経路の最初のイベント(それがクリック、インプレッション、またはそれ以外のイベントであれ)にすべてまたは実質的にすべての功績を与える。この場合は、棒802で示したように、コンバージョンのすべての功績は表示ネットワークチャネルに与えられる。功績は、所与の時間枠内に存在するコンバージョンから最も遠い閲覧に与えられる。別の例では、ファーストタッチアトリビューションモデルを調節することで、このモデルに固有のルックバック時間枠を用いてこのモデルがマーケティングチャネルに功績を与える、コンバージョン以前の最も早い時間的地点を特定することができる。
図9を参照すると、チャネルタッチアトリビューションモデルの図表が示されている。このチャネルタッチモデルすなわちリーチモデルは、多数のチャネル間で功績を分配する。この場合、すべてのチャネルにはコンバージョンに関する功績が均等に与えられ、この場合は功績全体の5分の1が5つのチャネルそれぞれに与えられる。このモデルの変形例としてはキャンペーンに功績を均等に与えるものがある。例えば、キャンペーンAがコンバージョン経路に2つのチャネルを備えており、キャンペーンBがコンバージョン経路に1つのチャネルを備えている場合、キャンペーンAおよびBはそれぞれ等しい功績を与えられることになる。チャネルはこのモデルの目的ではキャンペーンまたはメディアとして定義できる。
図10を参照すると、リーセンシーアトリビューションモデルの図表が示されている。このリーセンシーモデルは、コンバージョンへの近接性に段階的に増大する功績を与える。さらに、このモデルは表示よりもクリックにより大きな功績の重みを付加する。図表1000を参照すると、検索クリックチャネル1002に(棒1004で示したように)最大量の功績が帰される。二番目に大きな量の功績は、(棒1008で示したように)アフィリエートクリックチャネル1006に割り振られる。チャネル1006は表示ビューチャネル1010よりもコンバージョンから遠いが、チャネル1006はクリックであるためより大きな量の功績が与えられる。チャネル1012および1014はコンバージョンから最も遠く、クリックに関連付けられていないので最小量の功績しか与えられない。
これらのアトリビューションモデルを計算するためのアルゴリズムは、例えば広告主によって調節可能なパラメータを含むことができる。例えば、リーセンシー重み付けは線形でもよいし、指数関数的でもよい。クリックと閲覧との重み付けの差は調整可能な乗数を含むことができる。
特定の例では、リーセンシーモデルでは、人間が情報を記憶するまたは情報の閲覧に影響される様態を反映した連続的指数減衰関数を用いて功績を割り当てることができる。この関数は、当該関数の減衰半減期と、粗得点を乗ずる「能動的」イベント型乗数との2つのパラメータを備えることができる。この関数は、合計得点が低いコンバージョンを破棄する論理テストを適用することもできる。こうしたモデルの代表的なアルゴリズムを下記に示す。
一実施形態では、能動的乗数は、能動的コンバージョンの割合をコンバージョンの割合として計算する関数を用いて計算できる。
clickPの値は、クリックを含むコンバージョンの存在のカウント数である。impressionPの値は、インプレッションを含むコンバージョンのカウント数である。この関数は、表示のみのコンバージョン経路の存在により主として駆動される。すべての項が等しくなるクリック経路のみが存在する場合のため、この式の釣合を取るように分子は2つのclickPを含んでいる。この式はクリックに偏っている。1つのクリックのみを含むコンバージョンに関しては、1つのクリックが存在すれば1つのインプレッションが存在するはずなので1回のカウント数をインプレッションに加えてもよい。
上記の式は、インプレッションに対してクリックに上方重み付け(up weighting)を行うことができ、インプレッションの重みは100である。例えば、このパラメータが200であれば、クリックにはインプレッションの2倍の値が付けられる。
使用する減衰因子は、顧客がコンバージョンを行う速さに基づくことができる。この減衰因子は、すべてのコンバージョンに関してファーストタッチからコンバージョンまでのタイムラグに基づいて計算できる。従って、全コンバージョンは、ファーストタッチからコンバージョンまでの遅れによりソートしてコンバージョンまでの累積時間を与えることができる。これら時間コンバージョンは、コンバージョンベースの第50百分位数に達するまで列挙しかつ解析できる。第50百分位数は、最も速いコンバーターの少なくとも半分がコンバージョンに達するのに要する時間を表す。所定の時間閾値(例えば2時間)を用いて、第50百分位数の時間が2時間未満であるときは2時間が使用されるようにしてもよい。この時間は、計算による時間減衰因子に関するコンバージョンまでの「半減期」として使用される。半減期は、次の式で示すように、関数がどの時間で0.5の生重み付けなし功績を割り振るかを決定する。
これは、1半減期後に0.5功績が割り当てられることになる減衰因子を与える。最終的には、これはレポートにおいてコンバージョンにより駆動されるので、使用されるキャンペーン/メディアミックスのタイプに本質的に適合している。
リーセンシーアトリビューションモデルを使用する1つの理由は、時間の経過とともに、マーケティングチャネルの閲覧またはマーケティングチャネルとのインタラクションの影響が記憶効果により低下しうるからであり、減衰因子はこれを考慮するものである。この理由から、リーセンシーモデルは「記憶」モデルと呼ぶことができ、その曲線は「記憶」または「忘却」曲線と呼ぶことができる。
コンバージョンまでの時間は、コンバージョンまでの累積時間に関する時間単位で計算できる。例えば次の通りである。
この例では、1時間に満たない内に20%のユーザがコンバージョンを行っている。3時間以内に50%のユーザがコンバージョンを行っている。この場合、半減期として3時間が使用される。
上述したいずれのモデルまたは関数に関しても、システムは上記のようにチャネルに得点または功績を与えるよう構成されている。次に、出力データはグループ分けまたは累積される。例えば、すべての閲覧またはチャネルおよびそれらの得点は検討され、チャネルにより決まる所与のグループに対して合計される。例えば、キャンペーンに与えられる功績は関数により計算し、次にすべての記録済み得点に関して繰り返し、さらに閲覧が属するキャンペーンの現行合計に加えられる各閲覧得点に関して繰り返す。この得点累積処理は、サイト名、広告主、クリエイティブ、プレースメントなどを含む閲覧に関連付けられた任意ディメンションに関して繰り返すことができる。
最終累積段階には、各グループ分けの功績のパーセント値を計算することが含まれる。この計算は、所与の関数について功績全体を合計し、すべてのグループで分割することを含む。
他の累積動作は収益における因数分解(factoring)を含んでもよい。システムは、コンバージョン毎のすべての関数得点合計を1に対して再度重み付けし、コンバージョン値において因数分解するよう構成できる。この再重み付けの結果は、各コンバージョンの領域に関して値の距離を変更するものである。システムは、最も一貫した結果を与えるように結果のパーセント値表示を使用するように構成できる。こうして、システムは、所与のディメンショングループによる費用パーセント値を比較できる。
多数のアトリビューションアルゴリズムを同一のユーザインタラクション(例えば、広告閲覧、能動的クリック、コンバージョンデータなど)に適用し、結果を比較できる。
ここで図11を参照して、多数のアトリビューションモデル計算の結果を示す代表的な表示データすなわちレポートデータの図表を説明する。この例では、「アクメ保険」のマーケティングキャンペーンに関する複数のコンバージョン経路における多数のチャネルに功績が与えられている。第1チャネル1102はキーワード「アクメ保険保険」に関する検索エンジン検索を表す。第2チャネル1104はアフィリエートチャネルを表す。第3チャネル1106は、アクメ保険の製品Aに関するオンライン表示キャンペーンを表す。第4チャネル1108は、キーワード「自動車保険」に関する検索エンジン検索を表す。第5チャネル1110は、アクメ保険の製品Bに関するオンライン表示キャンペーンを表す。
棒グラフの複数棒からなる各組における第1(最上部)の棒は、リーセンシーアトリビューションモデルを用いたシステムによるこのチャネルに帰された功績の量を表す。複数棒からなる各組における第2の棒は、ラストクリックアトリビューションモデルを用いて帰された功績の量を表す。第3の棒は、キャンペーンチャネル分配(distribution)モデルを表す。第4の棒はファーストクリックアトリビューションモデルを表し、第3の棒はファーストタッチアトリビューションモデルを表す。各棒は、システムが生成したアトリビューションデータに基づくことができる。
広告主はこのデータに関する幾つかの考察が可能となる。例えば、ファーストクリックは、矢印1112で示すように各チャネルでラストクリックと同じぐらいの功績を与えている。次に、リーセンシーモデルは、矢印1114で示すようにアフィリエートに対してラストクリックモデルより僅かに多くの功績を与えている。第3に、矢印1116に示すように、表示はファーストタッチとチャネルモデルで存在が最も大きい。このレポートデータまたは表示データはサイトグループ、キャンペーングループ、クリエイティブレベルグループ、プレースメントレベルグループ、または他のグループにグループ分けできる。このグループ分けは合計すると功績が100%とすべきである。1118で示したように、このデータはキャンペーンごとにグループ分けされている。代替的に、グループ分けはサイト、シットプレースメントなどでもよい。本明細書においてチャネルまたはマーケティングチャネルという用語は、これらレベルのうち任意レベルのチャネルを意味しうる。
ここで図12を参照して、コストデータを含む多数のアトリビューションモデル計算の結果を示す代表的な表示データすなわちレポートデータの図表を説明する。システムは、多くの方法のうち任意のものを用いてコストデータを生成するように構成できる。このコストデータは、投資回収率または広告費用の回収率分析の一部とすることができる。システムは、コンバージョン経路における複数のチャネルの相対的なまたは実際のコストを表すコストデータを受け取るよう構成できる。この分析は、相対的なまたは実際のコストを各チャネルに与えられた功績と比較するよう構成できる。コストデータは、分析した各チャネルのメディア費用データを含むことができる。
この例におけるチャネル1を参照すると、受け取られたコストデータは棒1202において棒グラフ形式で提示でき、マーケティングキャンペーンのコストの15%として示されている。このアトリビューションデータは、アトリビューションモデルBを用いると、チャネル1には功績の25%が与えられることを棒1204で示している。さらにこのアトリビューションデータは、アトリビューションモデルAを用いると、チャネル1には功績の20%が与えられることを棒1206で示している。広告主またはシステムは、両方のアトリビューションモデルアルゴリズムを使った場合、功績パーセント値がメディアコストパーセント値を上回るため、このチャネルは費用対効果が比較的高いチャネルと思われると結論づけるかもしれない。
チャネル2に関しては、メディアコストは35%であり、モデルBは功績の30%を割り振り、モデルAは功績の25%を割り振っている。広告主またはシステムは、功績パーセント値が両方のモデルのメディアコスト比率を下回るため、これは比較的費用が掛かるチャンルと思われると結論づけるかもしれない。
チャネル3に関しては、メディアコストは25%であり、モデルBはチャネル3に功績の20%を割り振り、モデルAはチャネル3に功績の30%を割り振っている。この場合、コストに対する功績パーセント値の関係はモデルによって異なる。このチャネルの費用対効果が優れているのか、このチャネルが高価なのかの判断および将来のコストをどのように割り振るかは、この閲覧経路がどのように値を駆動するかに関する広告主またはシステムの見方に依存する。
図示したように、システムは、功績またはアトリビューションデータおよびコストデータに基づいて広告費用の回収率データを生成するよう構成できる。システムは、功績をコストによって割り、そのデータをテキスト、比、棒グラフなどのグラフ、または他形式などの様々な形式の任意形式でユーザに提示するよう構成してよい。システムは、異なる色、ハイライト、下線、ホールディング、音声などを用いてデータを強調表示または目印を付けるようさらに構成してよい。例えば、1を上回る功績とコストの比をレポートデータで効率的として(例えば緑色で)識別し、1未満の功績とコストの比をレポートデータで非効率的として(例えば赤色で)識別してもよい。
システムは、マーケティング費用を受け取り、多数のモデルの功績を帰し、モデル功績と費用の比を計算することで、投資回収率または広告費用の回収率を実行できる。システムは、このデータを多数のサイト、多数のキャンペーン、多数のクリエイティブなどに割り振るよう構成できる。
ここで図12Bを参照して、コストデータを含む多数のアトリビューションモデル計算の結果を示す代表的な表示データすなわちレポートデータの図表を説明する。この図表で使用されたデータは図12のデータと同じである。図13では、コストデータは、色を付けたハイライトと共にパーセント値および比を含むテキスト形式で提示されている。チャネル1の場合は、「モデルA」功績/コストの比1.33が緑色のテキストで提示され、「モデルB」功績/コストの比1.67が緑色のテキストで提示されているが、その理由はこれらモデルが両方とも効果的な費用支出を示しているからである。チャネル2の場合は、比は両方とも赤色のテキストで提示される。チャネル3の場合は、モデルAの功績/コストの比1.20は緑色のテキストで提示され、モデルBの功績/コストの比は赤色のテキストで提示されている。他の色または強調表示オプションも考慮される。これら比は、可視化を容易とするため行列または表形式で提示してもよい。
図13は、ユーザインタラクションレポートを提供し、ログファイルを処理し、例示的なパフォーマンス分析装置130を実装し、または例示的な広告管理システム110を実装するために使用可能なコンピュータシステム1300の図を示す。計算機システム1300は、バス1305または情報を伝達するための他の通信構成要素と、情報処理のためにバス1305に結合されたプロセッサ1310とを含む。計算機システム1300は、情報とプロセッサ1310に実行される命令とを格納するためにバス1305に接続されたランダムアクセス記憶装置(RAM)または他の動的記憶装置などの主メモリ1315も含んでいる。主メモリ1315は、位置情報、一時変数、またはプロセッサ1310による命令の実行時に他の中間情報を格納するためにも使われる。さらに、計算機システム1300は、静的情報およびプロセッサ1310の命令を格納するためにバス1305に接続された読取り専用記憶装置(ROM)1310または他の静的記憶装置も含んでいる。情報および命令を永続的に格納するため固体デバイス、磁気ディスク、または光学ディスクなどの記憶装置1325がバス1305に接続されている。
計算機システム1300は、ユーザに情報を表示するため、液晶表示装置またはアクティブマトリックス表示装置などの表示装置1335にバス1305を介して接続することもできる。情報および選択した指令をプロセッサ1310に伝達するため、英数字および他のキーを含むキーボードのような入力装置1330をバス1305に接続できる。別の実施形態では、入力装置1330はタッチスクリーン表示装置1335を備える。入力装置1330は、方向情報および選択された指令をプロセッサ1310に伝達し、かつ表示装置1335におけるカーソルの動作を制御するため、マウス、トラックボール、またはカーソル指向キー(cursor
direction key)などのカーソル制御装置を含むこともできる。
direction key)などのカーソル制御装置を含むこともできる。
様々な実施形態によれば、本明細書に記載された例示的な実施形態を実行するプロセスは、主メモリ1315に含まれた一連の命令を実行するプロセッサ1310に応答して計算機システム1300により実装できる。こうした命令は、記憶装置1325などの別のコンピュータ可読媒体から主メモリ1315に読み込み可能である。主メモリ1315に保持された一連の命令の実行によって、計算機システム1300は、本明細書に記載した例示的なプロセスを実行する。多重処理構成の1つまたは複数のプロセッサを利用して主メモリ1315に保持された命令を実行してもよい。代替的な実施形態では、例示的な実施形態を実装するため、ソフトウェア命令に代えてまたはそれらと組み合わせてハードワイヤード回路を使用してもよい。よって、実施形態は、ハードウェア回路またはソフトウェアの特定の組合せに限定されるものではない。
例示的な処理システムを図13に記載したが、本明細書に記載した主題および機能動作は、他の種類のデジタル電子回路またはコンピュータソフトウェア、ファームウェアもしくは本明細書で開示された構造体およびその構造的等価物を含むハードウェアもしくはそれらの1つまたは複数の組合せで実装できる。
本明細書に記載した主題および動作の実施形態は、デジタル電子回路またはコンピュータソフトウェア、ファームウェアもしくは本明細書で開示された構造体およびその構造的等価物を含むハードウェアまたはそれらの1つもしくは複数の組合せで実装できる。本明細書に記載した主題の実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムとして、すなわち、処理回路などのデータ処理装置による実行またはデータ処理装置の動作制御のためコンピュータ記憶媒体で符号化されたコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実装できる。処理回路は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向けIC、プログラム可能な論理などの、本明細書に記載された機能を実行するために構成されたデジタルおよび/またはアナログ構成要素を含むことができる。代替的にまたは付加的に、これらプログラム命令は、データ処理装置により実行するため適切な受信装置への送信用に情報を符号化するため生成される、例えば機械生成電気、光学、または電磁気信号などの人工生成伝搬信号で符号化できる。コンピュータ格納媒体は、コンピュータ可読媒体、コンピュータ可読格納基板、ランダムまたはシリアルアクセス記憶装置アレイもしくはデバイス、またはそれらの1つもしくは複数の組合せとすることができ、あるいはそれらに含まれていてもよい。さらに、コンピュータ格納媒体は伝搬信号ではないが、コンピュータ格納媒体は、人工生成伝搬信号で符号化されたコンピュータプログラム命令の供給源または出力先となりうる。コンピュータ格納媒体は、1つもしくは複数の構成要素または媒体(例えば、複数のCD、ディスク、または他の記憶装置)することができ、またはそれらに含まれていてもよい。従って、このコンピュータ格納媒体は有形かつ非一時的である。
本明細書に記載された動作は、1つまたは複数のコンピュータ可読格納装置に格納されたまたは他の供給源から取り出されたデータに対してデータ処理装置によって実行されうる動作として実現できる。
「データ処理装置」または「計算装置」という用語は、例示的には、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、チップ搭載システム、それらの複数または組合せを含む、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、機械を包含する。こうした装置は、例えば、FPGA(書替え可能ゲートアレイ)又はASIC(特定用途向けIC)などの専用論理回路を含むことができる。さらに、この装置は、ハードウェアに加え、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームのランタイム環境、仮想マシン、これらの1つまたは複数の組合せなどを構成するコードなど、当該コンピュータプログラムの実行環境を作成するコードを含むことができる。これら装置および実行環境は、ウェブサービス、分散形計算およびグリッドコンピューティング・インフラストラクチャなどの様々な計算モデルインフラストラクチャを実現できる。
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとも呼ばれる)は、コンパイル済みもしくは解釈実行言語または宣言型もしくは手続き型言語を含む任意形式のプログラミング言語で書くことができ、こうしたプログラムは、独立型プログラムもしくはモジュール、構成要素、サブルーチン、オブジェクトまたは計算環境における使用に適した他の単位を含む任意形式で導入できる。コンピュータプログラムはファイルシステムのファイルに対応することがあるが、そうである必要はない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語文書に格納された1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイルの一部、このプログラム専用の単一ファイル、または多数の調整ファイル(例えば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの複数部分を格納するファイル)に格納できる。コンピュータプログラムは、単一のコンピュータもしくは単一サイトに配置された複数のコンピュータまたは複数サイトに分散されて通信ネットワークにより相互接続した複数のコンピュータで実行されるよう導入することもできる。
本明細書で説明したプロセスおよび論理フローは、入力データに作用しかつ出力を生成することによって動作を実行する1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラマブルプロセッサにより実行できる。これらプロセスおよび論理フローは、例えば、FPGA(書替え可能ゲートアレイ)又はASIC(特定用途向けIC)などの専用論理回路により実行でき、装置も、FPGA又はASICなどの専用論理回路として実装できる。
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例示目的だが、汎用及び専用マイクロプロセッサ並びに任意種類のデジタルコンピュータの1つ又は複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリもしくはランダムアクセス記憶装置またはそれら両方から命令およびデータを受け取る。コンピュータの不可欠な要素は、命令に従って動作を実行するためのプロセッサと、命令およびデータを格納するための1つまたは複数の記憶装置とである。一般に、コンピュータは、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクなどの1つまたは複数の大容量記憶装置を含むか、それらからデータを受信または転送、ならびにその両方を行うため機能的に接続されている。しかし、コンピュータはそうした装置を備えている必要はない。さらに、コンピュータは、一部しか列挙しないが、例えば、携帯電話、個人情報端末(PAD)、携帯オーディオもしくはビデオプレーヤ、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、または携帯用記憶装置(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ)などの別の装置に埋め込んでもよい。コンピュータプログラム命令およびデータを格納するのに適した装置は、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置などの半導体記憶装置、例えば、内部ハードディスク又はリムーバルブディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含むあらゆる形式の不揮発性記憶装置、媒体および記憶素子を例えば含む。こうしたプロセッサ及びメモリは、専用論理回路により補足するかそれに組み込み可能である。
ユーザとのインタラクションを実現するため、本明細書に記載された主題の実施形態は、情報をユーザに表示するための、例えば、CRT(ブラウン管)またはLCD(液晶表示装置)モニタなどの表示装置と、ユーザがコンピュータに入力を与えるのに使用するキーボードと、例えばマウスやトラックボールなどのポインティングデバイスとを備えたコンピュータで実装できる。他の種類のデバイスを使ってもユーザとインタラクションを実現できる。例えば、ユーザに与えられるフィードバックは、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックなどの任意形式の感覚フィードバックでよく、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚入力を含む任意形式で受信できる。さらに、コンピュータは、例えば、ウェブブラウザから受信した要求に応答してウェブページをユーザのクライアント装置上のウェブブラウザに送るなど、ユーザが使用する装置との間で文書を送受信することでユーザとインタラクションできる。
本明細書に記載された主題の実施形態は、データサーバなどのバックエンド構成要素を含んだ計算機システム、例えばアプリケーションサーバなどのミドルウェア構成要素を含んだ計算機システム、ユーザが本明細書に記載された主題の実装とインタラクションする手段となるグラフィカル・ユーザインタフェースもしくはウェブブラウザを備えたクライアントコンピュータなどのフロントエンド構成要素を含む計算機システム、またはそうしたバックエンド、ミドルウェア、もしくはフロントエンド構成要素の組合せ含む計算機システムで実装できる。こうしたシステムの構成要素は、例えば通信ネットワークなどの任意形式または媒体のデジタルデータ通信により相互接続できる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、相互接続ネットワーク(例えば、インターネット)、およびピアツーピアネットワーク(例えば、臨時アドホック・ピアツーピアネットワーク)を含む。
この計算機システムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントとサーバは、概して互いから遠隔に位置し、典型的には通信ネットワークを介して相互作用する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されかつ互いにクライアント・サーバ関係を備えていることで実現される。一実施形態では、サーバは、データ(例えば、HTMLページ)をクライアント装置に送信する(例えば、データをユーザに表示し、クライアント装置とインタラクションするユーザからユーザ入力を受け取るため)。クライアント装置で生成されるデータ(例えば、ユーザインタラクションの結果)は、クライアント装置からサーバで受信できる。
本明細書は多くの特定の実施詳細を含むが、これらはいかなる発明の範囲または請求項の限定と解釈されるべきでなく、特定の発明の特定の実施形態に固有な特徴の記述と解釈すべきである。別々の実施形態の文脈で本明細書に記載された幾つかの特徴は、組み合わせることにより単一の実施形態でも実現可能である。反対に、単一の実施形態の文脈で記載された幾つかの特徴は、複数の実施形態で別々にまたは任意適切な部分的な組合せでも実現可能である。さらに、幾つかの特徴は、特定の組合せで動作するように上記で説明されかつ請求項にもそのように記載されているかもしれないが、請求項に記載の組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはこうした組合せから削除でき、さらに、この請求項に記載の組合せは、部分的組合せまたは部分的組合せの変形例に関するものとしてよい。
同様に、動作は図面では特定の順序で図示されているが、所望の結果を得るためには、こうした動作は、図示した特定の順序または一連の順番で実行する必要があり、またはすべての例示的な動作が実行される必要があると理解すべきではない。一定の状況では、多重タスク処理および並列処理が有利となることがある。さらに、上述の実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実施形態でそうした分離が必要であると理解すべきでなく、上述のプログラム構成要素およびシステムは概して、単一のソフトウェア製品に統合または多数のソフトウェア製品に実装できることを理解すべきである。
本発明の幾つかの実施形態および主題を説明してきた。他の実施形態も次の請求項の範囲に入る。幾つかの場合では、請求項に記載の動作は、異なる順序で実行しても所望の結果を得ることができる。さらに、添付図面に示したプロセスは、所望の結果を得るために図示した順序や一連の順番で実行する必要があるわけではない。幾つかの実装例では、多重タスク処理および並列処理が有利となることがある。
Claims (20)
- 広告コンバージョンデータに基づいてアトリビューションを行うためのコンピュータシステムであって、
処理回路を含み、前記処理回路が、
ユーザインタラクションデータを受け取る動作であって、前記ユーザインタラクションデータは、複数のコンテンツ項目および複数のコンバージョン項目とのユーザインタラクションを明記し、任意のコンバージョン項目はコンバージョン判断基準を満足する所定のユーザ行為である、ユーザインタラクションデータを受け取る動作と、
前記ユーザインタラクションデータおよび前記コンバージョン判断基準に基づいてコンバージョンイベントが発生したことを判断する動作と、
前記ユーザインタラクションデータに基づいたコンバージョン経路データを格納する動作であって、前記コンバージョン経路データは、前記コンバージョンイベント以前でかつ前記コンバージョンイベントを含むユーザインタラクションデータを含む、格納する動作と、
第1アトリビューションデータを生成するため、第1アトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントをコンバージョン経路のチャネルに少なくとも部分的に帰す動作と、
第2アトリビューションデータを生成するため、前記第1アトリビューションモデルとは異なる第2アトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントを前記コンバージョン経路のチャネルに少なくとも部分的に帰す動作であって、前記第1および第2アトリビューションモデルのうち少なくとも一方は、前記コンバージョン経路におけるラストクリックのみに基づいたモデル以外のモデルである、帰す動作と、
前記コンバージョン経路の複数のチャネルの相対的なまたは実際のコストを表すコストデータを受け取る動作と、
前記第1アトリビューションデータ、前記第2アトリビューションデータ、および前記コストデータを含むレポートデータを生成する動作を行うよう構成されている、コンピュータシステム。 - 前記第2アトリビューションモデルが、前記コンバージョン経路の複数の異なるチャネルに功績を割り振る、請求項1に記載のコンピュータシステム。
- 前記第2アトリビューションモデルが、インプレッションよりもクリックにより多くの功績を割り振る、請求項1に記載のコンピュータシステム。
- 前記第2アトリビューションモデルが、前記コンバージョンイベントにより近い前記コンバージョン経路のイベントに、前記コンバージョンイベントからより遠い前記コンバージョン経路の類似イベントよりも多くの功績を割り振る、請求項1に記載のコンピュータシステム。
- 前記処理回路は、前記コンバージョン経路により表現される複数のチャネルに関する功績とコストの比を計算するようさらに構成されており、前記第1および第2アトリビューションデータおよびコストデータが、功績とコストの第1および第2の比の形式で報告される、請求項1に記載のコンピュータシステム。
- 前記レポートデータは、1を上回る比に付いては1未満の比とは見かけが異なる表示データを含む、請求項5に記載のコンピュータシステム。
- 前記処理回路は、前記第1および第2アトリビューションモデルとは異なる第3アトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントを前記コンバージョン経路のチャネルに少なくとも部分的に帰す動作を行うようさらに構成されている、請求項1に記載のコンピュータシステム。
- 前記コンバージョン経路の前記チャネルは、アフィリエートウェブページと、有料検索ウェブページと、広告表示ビューからなるグループから選択される、請求項1に記載のコンピュータシステム。
- 広告費用の回収率データを広告コンバージョンデータに基づいて与えるためのコンピュータ化された方法であって、
データ処理回路でユーザインタラクションデータを受け取る段階であって、前記ユーザインタラクションデータは、複数のコンテンツ項目および複数のコンバージョン項目とのユーザインタラクションを明記し、任意のコンバージョン項目はコンバージョン判断基準を満足する所定のユーザ行為である、ユーザインタラクションデータを受け取る段階と、
前記ユーザインタラクションデータおよび前記コンバージョン判断基準に基づいてコンバージョンイベントが発生したことを判断する段階と、
前記コンバージョンイベントに至ったユーザインタラクションデータを含む前記ユーザインタラクションデータに基づいたコンバージョン経路データを格納する段階と、
第1アトリビューションデータを生成するため、第1アトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントをコンバージョン経路のチャネルに少なくとも部分的に帰す段階と、
第2アトリビューションデータを生成するため、前記第1アトリビューションモデルとは異なる第2アトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントを前記コンバージョン経路のチャネルに少なくとも部分的に帰す段階と、
前記コンバージョン経路の複数のチャネルを介した広告の相対的なまたは実際のコストを表すコストデータを受け取る段階と、
前記第1および第2アトリビューションデータおよび前記コストデータに基づいた表示データであって、前記コンバージョン経路の複数チャネルに関する費用対効果を示す表示データを生成する段階とを含む、方法。 - 広告キャンペーンに関する複数のコンバージョンからのデータをグループ分けする段階をさらに含む、請求項9に記載の方法。
- 前記第1および第2アトリビューションモデルの少なくとも一方が、インプレッションよりもクリックにより大きな重みを付け、前記第1および第2アトリビューションモデルの少なくとも一方が、前記コンバージョンイベントにより近い前記コンバージョン経路のユーザインタラクションに、前記コンバージョンイベントからより遠いユーザインタラクションよりも大きな重みを付ける、請求項9に記載の方法。
- 前記表示データが、複数のチャネルそれぞれに関する前記第1および第2アトリビューションモデルによるアトリビューション功績とコストデータとを示す棒グラフデータを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記表示データが、複数の異なるアトリビューションモデルを用いた複数のチャネルに関する功績とコストの比を表すテキスト形式の比データを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記チャネルの少なくとも1つが検索クリックを表し、前記チャネルの少なくとも他の1つがアフィリエートクリックを表す、請求項9に記載の方法。
- 処理回路により実行されると機能を実行するプログラム命令を含むコンピュータ可読媒体であって、
ユーザインタラクションデータを受け取る動作であって、前記ユーザインタラクションデータは、複数のコンテンツ項目および複数のコンバージョン項目とのユーザインタラクションを明記し、任意のコンバージョン項目はコンバージョン判断基準を満足する所定のユーザ行為である、ユーザインタラクションデータを受け取る動作と、
前記ユーザインタラクションデータおよび前記コンバージョン判断基準に基づいてコンバージョンイベントが発生したことを判断する動作と、
前記ユーザインタラクションデータに基づいたコンバージョン経路データを格納する動作であって、前記コンバージョン経路データは、前記コンバージョンイベント以前でかつ前記コンバージョンイベントを含むユーザインタラクションデータを含む、格納する動作と、
第1アトリビューションデータを生成するため、第1アトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントをコンバージョン経路のチャネルに少なくとも部分的に帰す動作と、
第2アトリビューションデータを生成するため、前記第1アトリビューションモデルとは異なる第2アトリビューションモデルを用いて、前記コンバージョンイベントを前記コンバージョン経路のチャネルに少なくとも部分的に帰す動作であって、前記第1および第2アトリビューションモデルのうち少なくとも一方は、前記コンバージョン経路におけるラストクリックのみに基づいたモデル以外のモデルである、帰す動作と、
前記コンバージョン経路の複数のチャネルの相対的なまたは実際のコストを表すコストデータを受け取る動作と、
前記第1アトリビューションデータ、前記第2アトリビューションデータ、および前記コストデータを含むレポートデータを生成する動作を含む、コンピュータ可読媒体。 - 前記第2アトリビューションモデルが、前記コンバージョン経路の複数の異なるチャネルに功績を割り振る、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
- 前記第2アトリビューションモデルが、インプレッションよりもクリックにより多くの功績を割り振る、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
- 前記第2アトリビューションモデルが、前記コンバージョンイベントにより近い前記コンバージョン経路のイベントに、前記コンバージョンイベントからより遠い前記コンバージョン経路の類似イベントよりも多くの功績を割り振る、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
- 前記処理回路は、前記コンバージョン経路により表現される複数のチャネルに関する功績とコストの比を計算するようさらに構成されており、前記第1および第2アトリビューションデータおよびコストデータが、功績とコストの第1および第2の比の形式で報告される、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
- 前記レポートデータは、1を上回る比に付いては1未満の比とは見かけが異なる表示データを含む、請求項19に記載のコンピュータ可読媒体。
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