概して説明されるように、本発明は、尿失禁等の病状を治療するためのシステムおよび方法に関する。システムはそれぞれ、外科用インプラント、および外科用インプラントをヒトまたは動物の対象内に移植するための外科用装置、デバイス、ないし器具を含む。また、方法はそれぞれ、外科用装置を使用して、外科用インプラントをヒトまたは動物の対象内に移植するための外科的な手技を含む。インプラントおよび装置、ならびにそれらを使用するための方法が、女性の尿失禁の治療での使用について本明細書で説明されるが、これらを男性および他の動物の少なくともいずれか一方の尿失禁または他の病状の外科的な治療での使用のために、どのように適用するかを、当業者は理解するであろう。
図1〜図14は、本発明の第1の例示的実施形態による外科用システム10、ならびにこの外科用システムを使用するための方法を示す。外科用システム10は、外科用インプラント12、および外科用インプラントを対象の身体内に移植するための外科用装置14を含む。
主として図1を参照すると、外科用装置14は、ハンドル16、ハンドルから延出する針18、および針上の適所にインプラント12を保持するための外側保持具20を含む。ハンドル16は典型的には、外科的な使用者の片手での、手による把持および操作をしやすくするために、寸法決めされ成形されるとともに他の方法で構成される。いくつかの実施形態において、ハンドル16は、対象内に分注するために(例えば、針18の管腔を通して、例えばハンドル上のボタンを押圧して、加圧下で流体を針の中へ導くこと等によって、操作する等)、流体(例えば、エポキシ樹脂、生理食塩水もしくは別の洗浄液、または麻酔薬もしくは別の薬剤等)を格納する中空部分(例えば、可撓性ライナーを有するもの等)を有する。ハンドル16は、当該分野で公知の作製技術を使用して、金属、プラスチック、合成物、または他の材料で作ることができる。
針18は、ハンドル16から延在する近位端24を有する細長いシャフト22、および組織を穿刺するための鋭い遠位端26を含む。いくつかの実施形態において、針18は、対象内に流体(例えば、ハンドル16内等に格納される、例えば、エポキシ樹脂、生理食塩水もしくは別の洗浄液、または麻酔薬もしくは別の薬剤等)を供給する、針18の中に形成された管腔を有する。針18は、当該分野で公知の作製技術を使用して、プラスチック、金属、合成物、または他の材料で作ることができる。
また、外側保持具20は、針18上に配置され、移植のためにインプラントを針に保持し、針が適所に挿入されると除去可能であり、その結果、インプラントは、対象の身体内の適所に保持具のない針から展開され得る。保持具20は、針18が適所に挿入された状態で、保持具を除去することによって対象の身体内の適所にインプラント12を展開することを目的とする操作ないし作業のために使用者の手が届く、分離部材28を含むことができる。保持具20は、当該分野で公知の作製技術を使用して、プラスチック(例えば、透明の軟質ビニール等)、金属、合成物、または他の材料で作ることができる。
示される実施形態において、例えば、保持具20は、実質的にインプラント12の全長に延在してインプラント12(または、少なくともそのメッシュおよび近位アンカー)を被覆しており、それ自体の全長に沿って延在する長手方向の減衰域29を有しており(図52も参照)、かつ弾性的に撓み得る材料で作製されている、管によって提供される。示される実施形態において、保持具管20は、全体的に透明のポリマーで作製され、その結果、保持具が針18上に嵌合されるときに、透明でなければ隠れてしまう下部のインプラント12がそれを通して可視となる。分離部材28は、管20の近位端の部分から、全体的に半径方向の外側に延在するプルタブによって提供される。減衰域29は、予め形成されたスリット、分離部材に力が加えられると壊れる有孔線もしくは刻線、または管20が閉鎖保持位置から開放解放位置まで撓むように操作されることを許容する別のタイプの長手方向の減衰域によって提供することができる。保持具管20がインプラント12を覆って針18上に装着された状態で、管は、閉鎖保持位置において半径方向の内側に弾性的にバイアスをかけられて、対象の身体内に挿入するために針によって担持されているインプラントを保持する。また、針18が対象の身体内に挿入された状態で、保持具管20は、インプラントを対象の身体内に展開して残す目的で針およびインプラント12から除去するために、開放解放位置へと弾性的に撓むように操作され得る。例えば、プルタブの分離部材28を引っ張って、管を減衰域29に沿って引き開くとともに管を下方に引っ張り、ないし摺動させて針18から離すことによって、保持具管20が撓んで開放解放位置に位置するように、保持具管20を操作することができる。
他の実施形態において、保持具は、鞘、かご、コイル、スクロール、クリップ、クランプ、留め具、伸縮アセンブリ、ファン羽根アセンブリ、または本明細書において説明される、インプラントを保持するとともにインプラントを解放ないし展開する機能性を提供するようになされた他の構造またはアセンブリによって提供される。いくつかのそのような実施形態では、減衰域および分離部材は、保持具の、本明細書において説明されるような意図された機能を行うために保持具に備えられる必要はない。また、他の実施形態における分離部材は、軸方向に延在するプルタブもしくは糸、回転後退要素、または本明細書において説明される、インプラントを保持するとともに展開する機能性を提供するようになされた別の構造またはアセンブリによって提供される。
主として図2〜図4を参照すると、外科用インプラント12は、外科用メッシュストリング、および移植されたメッシュを対象の身体内の適所に固定するための1つ以上のアンカーを含む。示される実施形態において、例えば、外科用インプラント12は、外科用メッシュ30、遠位アンカー32、近位アンカー34、および移植されたメッシュを遠位アンカーと近位アンカーとの間で引っ張るためのメッシュ引張アセンブリ36を含む。他の実施形態において、遠位アンカーまたは近位アンカーのみが、インプラント12の不可欠な部分として提供され、メッシュ30の他方の端部は、例えば別個に提供された縫合糸またはエポキシ樹脂(これらは、本発明の目的のためにアンカーと見なされる)によって、適所に固定される。また、他の実施形態において、メッシュの引張は、例えば、予め引っ張られた状態にあるメッシュを移植することによって、またはメッシュの近位端を引くことによって、メッシュ用の引張アセンブリを含むインプラントもしくは装置なしで提供される。
示される実施形態において、外科用メッシュ30は、細長くて可撓性のシート様のメッシュ、またはポリプロピレン等の弾性的に可撓性の生体適合性材料で作製された格子状のスクリーンである。他の実施形態では、メッシュは、真のメッシュまたは格子状のスクリーンではなく、むしろ、シート状、パネル状、または帯状の材料であり、これは、中実であり、穿孔性であり、織物状であり、または別の方法で構成され、本明細書に記載のスリングの使用目的のために作製されてもよい。典型的な商業的実施形態において、メッシュ30は、約40mmの長さであるが、所望に応じてより長くてもより短くてもよい。外科用メッシュ30は、対象の身体内に挿入する準備が整った格納位置で、装置14によって(例えば、外管保持具20と針シャフト22との間に)収容される。例えば、格納位置で、メッシュ30は、潰されて(例えば、折りたたまれるか、または巻かれて)、針18周辺で小型の長手方向配置になり、その上に嵌合される管保持具20によってそこに保持されてもよい。管保持具20が除去されると、メッシュ30は、使用するために、横方向の外側に延在して(例えば、それを広がらせる材料の弾力性により)、展開位置になる。メッシュ30が完全に自己展開する弾力を十分に有しない材料で作製される実施形態において、メッシュは、施術者によって手動で横方向の外側に引かれて、展開位置になり得る。いくつかの実施形態において、外科用メッシュ(または少なくともその一部分)は、生体吸収性材料(例えば、従来の生体吸収性縫合糸に使用される種類のもの)で作製される。
遠位アンカー32は、メッシュ30の遠位端31に配置されて連結され、近位アンカー34は、メッシュの近位端33に配置されて連結される。示される実施形態において、遠位アンカー32は、本体36、および本体から横方向に延出する1つ以上(例えば、示されているように2つ)の返し38を有する。返し38は、組織内に引っ掛かって、遠位アンカー32を適所に固定する。示される実施形態において、返し38は、保持する閉鎖位置において、保持具20の遠位端から遠位に配置され、したがって、針18およびインプラント12の挿入中に、半径方向の内側の位置に保持されず(しかし、より小さい寸法の外科的切開を通る挿入時には、通常いくらか内側に撓む)、保持具が除去されると、半径方向の外側に展開される。他の実施形態において、返しは、保持する閉鎖位置において、保持具の遠位端の近位に配置され、したがって、返しは、針およびインプラントの挿入中に、半径方向の内側の位置に保持され、次いで保持具が除去されると、弾性的に撓んで、半径方向の外側に展開される。また、遠位アンカー本体36は、針18によって係合される受け部40(例えば、示されるような中心の開口部、または横方向に配置された開口部もしくは切り込み)を含み、その結果、針を対象の身体内に挿入する際に、遠位アンカー32が、固着のために移植部位まで針によって担持される。
示される実施形態の近位アンカー34は、メッシュ30の近位端に位置付けられ、かつそれに連結されるプレート(例えば、平滑縁を有するディスクまたは他の形状のプレート)42によって提供される。典型的には、アンカーディスク42は、プラスチック等の生体適合性材料で作製され、1つ以上のメッシュアンカーコネクタ44を用いてメッシュ30の近位端に固定される。メッシュアンカーコネクタ44は、メッシュ30を近位のアンカー34に連結するための従来の縫合糸、糸、コード、紐、または他の従来の接続要素によって提供されてもよい。例えば、示される実施形態において、アンカーディスク42は、2本の従来の生体吸収性縫合糸44でメッシュ30に固定される。メッシュ30が移植されると、アンカーディスク42は、メッシュが組織と一体になり、したがって、適所に固定されるまで、膣の皮膚を持ち上げられた位置に固定するように、対象の身体の膣の皮膚の外側にかつ膣の皮膚に対して位置付けられたままである。生体吸収性縫合糸44は、メッシュ30が組織と一体になり、かつ適所に固定されるまで十分な時間が経った後に、それらが対象の身体内に吸収されるように選択され、このとき、アンカーディスク42(吸収性縫合糸によってメッシュに取り付けられる)は、メッシュから離れ、対象の身体から自由に剥がれ落ちる。
他の実施形態において、遠位アンカーおよび近位アンカーの少なくともいずれか一方は、本明細書において説明されるメッシュを固着する機能性を提供するために選択された、他の従来技術のアンカー要素によって提供され得る。例えば、遠位アンカーおよび近位アンカーの少なくともいずれか一方は、メッシュから延出して、教示されるメッシュを引っ張るために尿道周囲組織に引っ掛かることができる、複数の小さな遠位の返しおよび近位の返しの少なくともいずれか一方(例えば、従来技術の返しの付いた縫合糸に含まれるタイプのもの等)によって提供され得る。そのような実施形態において、返しは、メッシュに連結されるか、またはメッシュと一体的に形成されてもよく、その結果、返しがメッシュの据え付けを妨げることなく、メッシュが適所に移植されると、返しは、メッシュが隣接する組織に固定するのに役立つ。
外科用インプラント12のメッシュ引張アセンブリ36は、移植されたメッシュ30を遠位アンカー32と近位アンカー34との間で引っ張るように適合される。引張アセンブリ36は、メッシュ30から遠位アンカー32に向かって遠位に延在し、遠位アンカーと摺動係合し、かつ近位アンカー34に向かって近位に延在する、少なくとも1本の遠位引張糸を含んでもよく、その結果、使用者は、この引張糸を近位に引くことによって、メッシュの遠位端31を遠位に引いて、メッシュを引っ張ることができる。そのため、引張糸と遠位アンカー32との係合は、引張糸に加えられる近位の引張力を、メッシュ30に加えられる遠位の引張力に変換するように機能する。
例えば、示される実施形態のメッシュ引張アセンブリ36は、遠位引張糸46、および遠位アンカー32における側方開口部48を含み、引張糸は、メッシュ30の遠位端31から遠位に延在し、遠位アンカーの開口部を通って横方向に延在し、そして、メッシュおよび近位アンカー34を近位に通り過ぎて延在する。引張糸46は、従来技術の縫合糸、糸、コード、帯、または他の可撓性の細長い要素によって提供され得る。引張糸46は、メッシュ30に沿って直線的に送られ得るし、または、引張糸46は、メッシュの引張に役立つようにメッシュを通して織られ得る。さらに、引張糸46は、近位アンカー34内(例えば、そのディスクプレート42内等)の開口部(例えば、示される中心の軸方向の開口部、または切り込み、くぼみ、あるいは中心を外れた開口部等)49を通して送られ得る。引張糸46および針シャフト22は、近位アンカーのディスクプレート42内の、同一の開口部を通って、または別個ないし専用の開口部を通って延在することができる。このようにして、引張糸46の自由端部を近位アンカーのディスクプレート42の下に引くことによって、メッシュ30が遠位アンカー32に向かって遠位かつ上向きに引っ張られて、所望されるようにメッシュが引っ張られる。さらに、遠位アンカー32における開口部48は、遠位アンカーから近位に延在するタブ50内に形成された、開口部(示されるような)、切り込み、くぼみ、または同様のものによって提供され得る。
このようにして、引張糸46および遠位アンカーの開口部48は、力を転換するプーリ式またはウインチ式のメッシュ引張アセンブリを形成し、メッシュ引張アセンブリは、引張糸にかかる近位ないし下向きの力を、メッシュ30にかかる遠位ないし上向きの力に変換してメッシュを引っ張る。代替的実施形態では、引張糸(または他の引張要素)にかかる近位ないし下向きの力を、メッシュにかかる遠位ないし上向きの力に変換してメッシュを引っ張るために、他の従来技術のタイプの力を転換するアセンブリが組み入れられる。そのような代替的な、力を転換するアセンブリには、ラチェットシステム、ミニギアシステム、および同様のものが含まれ得る。また、さらなる他の実施形態では、メッシュを引っ張るためにメッシュの遠位端を「引く」、力を転換するアセンブリの代わりに、引張アセンブリは、メッシュの遠位端を遠位に押すことによってメッシュを引っ張る、「押す」要素を含む。そのような、押して引っ張る要素は、インプラントの一部として一体的に提供され得る、または別個に提供され得る(例えば、メッシュの遠位端においてソケットまたは歯止めによって受容される、従来技術の外科用器具等)。
さらに、引張糸46は、単一方向の前進を提供するために、遠位アンカー32における側方開口部48に関連して寸法決めされて成形された、テーパ状の導入面および末端の横断面を有する、一連の単一方向の機械的止め具52を含むことができる(図8〜図10を参照)。機械的止め具52は、例えば、くさび形状、Y形状、ドーム形状、あるいは他の形でテーパ状の節、または引張糸46と一体的に形成された、もしくは引張糸46に取り付けられた、他の本体によって提供され得る。いくつかの実施形態において、単一方向の機械的止め具52を有する引張糸46は、従来技術の返しの付いた縫合糸によって提供される。機械的止め具52は、遠位アンカー32における側方開口部48を通って、テーパ状の導入面が内側に弾性的に撓むことによって、単一方向に(図10の右側の方向を示す矢印によって示されているように)引っ張られ得る。しかし、機械的止め具52は、遠位アンカー32における側方開口部48を通って、少なくとも止め具または開口部を損傷することなく、逆方向に引っ張られ得ず(図10の左側の方向を示す矢印によって示されているように)、これは、機械的止め具52が開口部を通って後ろ向きに通り過ぎることを阻止するように、機械的止め具52の末端の横断面が、開口部の外周寸法よりも大きい外周寸法を有するためである。このようにして、開口部48を通って引っ張られると、止め具52は、引張力が段階的に増加する複数の位置で引張糸46を係止して、後ろ向きに緩まることを防止する。これにより、施術者は、遠位アンカーの開口部48を通して1つ以上の追加の機械的止め具52を引くことによって、抑制作用を一層高めるためにメッシュ30の張力を強化することができるので、手術後の調節機能がもたらされる。このため、引張糸46は、メッシュ30が移植された後に、典型的には膣内に残され、その結果、施術者は、後(最初の据え付け後)に、必要に応じてメッシュを引き締めることができる。
他の実施形態において、引張糸46は、機械的止め具なしに提供され、それ自体、メッシュ30、遠位アンカー32、近位アンカー34、インプラント12の別の部分、または対象の身体に固定されて(例えば、結束または縫合によって)、メッシュの張力を維持する。いくつかの他の実施形態において、機械的止め具52は、(遠位アンカーの開口部48を通って送られる引張糸の一部に沿って配置される代わりに)近位アンカー34における開口部49を通って送られる引張糸46の一部に沿って延在し、近位アンカーの開口部は、引張作用のために単一方向の前進を提供するように、機械的止め具に関連して寸法決めおよび成形される。
主として図5〜図14を参照し、装置14を使用してインプラント12を移植するための方法が次に説明される。図5は、外科用インプラント12を保持し、対象の身体内の適所に挿入された外科用装置14を示す。施術者は、針がメッシュ30を据え付けるのに望ましい対象の身体内の位置まで挿入されることが可能となるように、装置14の針18の鋭い遠位端26が対象の皮膚8を穿刺するようにする遠位に方向づけられた力をハンドル16に加えることによって、システム10を配置する。装置14は、遠位アンカー32が望ましい位置における組織に設置されるまで前進し、近位アンカー34は、皮膚8の外側に、かつ典型的には皮膚8に近接して配置される。次に、遠位アンカー32が適所に固定された状態で、分離部材28が操作されて、閉鎖保持位置(図5)から、開放解放位置(図示せず)まで保持具20が引かれ、次いで装置14から外される(図6)。これは、分離部材28を、半径方向の外側ないし横方向に(減衰域29を開き、保持具20を、閉鎖保持位置から、開放解放位置まで引くために)引くとともに、軸方向の下向きないし近位に(針18から解放された保持具を摺動させて対象の身体の外に出すために)引くことによってなされ得る。これは同様に、弾性のメッシュ30を広げることを可能にし、したがって格納位置(図5)から展開位置(図6)へと展開する。
この時点で、施術者が引張糸46を近位に引くと、次いで、引張糸46がメッシュ30を遠位に引くことによって、メッシュ30を遠位アンカー32に向かって引き、次いで、近位アンカーディスクプレート42を引いてそれを持ち上げられた位置(図7)にする。付加的または代替的に、針18は、機械的止め具(例えば、ピン、タブ、または他の突出物等)を含むことができ、その上にディスクプレート42が配置され、かつ針に関連した近位の動きに影響されないようになされ、施術者は、ディスクプレート42を持ち上げてメッシュ30におけるたるみを解消するようにハンドル16を遠位に押すことができ、その結果、メッシュ30は次に引張糸46を引くことによって引っ張られ得る。機械的止め具52の単一方向の前進および係止機能(図8〜図10)は、メッシュ30をこの引っ張られた状態に係止する。次に装置14が除去され、その結果、針18は、遠位アンカー32の受け部40との係合および対象の身体から抜脱され、したがって、尿失禁または他の病状を治療するために適所に引っ張られたインプラントが残される(図11)。
インプラント12は、望ましい効果が得られた場合はこの位置に残され得るし、そうではない場合は、施術者が引張糸46を引いて、さらに別の1つ以上の機械的止め具52を遠位アンカーの開口部48を通して引くことによって、手術後にメッシュ30をさらに引っ張ることができる(図8〜図10)。メッシュ30の有効な張力が得られたら、施術者は、対象の身体から延出している引張糸46の余分な部分を除去する(例えば、切り落とす等)(図12)。
経時的に、メッシュ30を近位アンカー34に接続する生体吸収性コネクタ(例えば、縫合糸)44は、対象の身体によって吸収される。それが起こるとき、近位アンカー34は、近位アンカー34から離され、自由に剥がれ落ちる(図13)。その後、インプラント12は、移植位置に残され、所望の有効な張力を長期間提供し、尿失禁または他の病状を治療する(図14)。
他の代替的実施形態において、メッシュの遠位端は、遠位アンカーに固定されて取り付けられ、引張糸は提供されず、メッシュの引張は、メッシュの近位端から近位に延在している近位引張糸を引くことによって達成される。近位引張糸は、機械的止め具を有することができ、近位アンカーは、近位引張糸がそこを通って延在する開口部とすることができ、機械的止め具、および近位アンカーの開口部は協働して、メッシュが引っ張られた状態で近位引張糸を適所に係止するために、単一方向の前進を提供する。
本発明の第1の例示的実施形態、およびその多数の代替的実施形態が説明され、次に本発明の追加の例示的実施形態が説明される。本明細書において説明されるいずれの実施形態の特徴も、本明細書において説明される他の実施形態、または開示されていない他の実施形態の特徴と組み合わせて、本明細書に明白に開示されない、本発明の追加の実施形態を形成することができることが、当業者には理解されるであろう。
図15〜図23は、本発明の第2の例示的実施形態による外科用システム110、ならびにこの外科用システムを使用するための方法を示す。外科用システム110(図15〜図18)および方法(図19〜図22)は、第1の実施形態のものと同じまたは類似であり、わずかな例外を伴う。そのようなものとして、外科用システム110は、外科用インプラント112、および対象の皮膚108を通って対象の身体内に外科用インプラント112を移植するための外科用装置114を含む。外科用装置114は、第1の実施形態のものと同一とすることができる。また、外科用インプラント112は、近位アンカー134を除いて、第1の実施形態のものと同一とすることができる。
この実施形態では、外部に配置されたアンカーディスクの代わりに、近位アンカー134は、メッシュ130に連結された本体154と、対象の身体内に配置するための、アンカー本体から延出する、1つ以上の折りたたみ可能な返し156とを含む。アンカー本体154は、軸方向の穴158を含むことができ、針118はそこを通って延出し、使用中はそこを通って後退する。さらに、アンカー本体154は、メッシュ30に、直接または生体吸収性の縫合糸等のコネクタによって固定され得る。いくつかの実施形態において、近位アンカー134(および遠位アンカー132の少なくともいずれか一方)は、返し156の屈曲を制限するために、1つ以上の止め具または切り込みを含む。また、いくつかの他の実施形態において、遠位アンカー132および近位アンカー134のうちの1つまたは両方は、対象の身体内に吸収され得る生体吸収性の材料で作製される。任意に、返し156は、組織をとらえる助けとなるように、それ自体を貫通する1つ以上の穴、またはそれ自体における刻み目を含むことができる。また、遠位アンカー132および近位アンカー134のうちの1つまたは両方は、保持具120が分離可能に連結される、それ自体から延出する部分を含むことができる。
折りたたみ可能な返し156は、半径方向の外側に弾性的に付勢され、これは、そのような付勢のために例えば、弾性材料で作製された少なくとも一部分を含み、かつばね要素(例えば、生体吸収性で弾性の、遠位に引かれる縫合糸または遠位に押されるコイル等)を含むことによって、または弾性材料で作製された少なくとも一部分を含み、もしくはばね要素を含むことによって、なされる。返し156は、最初は格納位置にあり、ここで返し156は、半径方向の内側に、アンカー本体154に向かって、ないしアンカー本体154に接して弾性的に撓み、保持具120によって、例えば、外管保持具内で閉鎖保持位置(ここでは保持具はメッシュ130も格納位置に保持する)に保持される(図15〜図16および図19)。しかし、インプラント114が患者の身体内の適所に挿入され、保持具120が除去された後、返し156は自由に、半径方向の外側に弾性的に撓む(図20)。次に返し156は、それらの半径方向の外側に広がる位置まで完全に展開され、ここで返し156は、組織に引っ掛かって、引張作用のためにメッシュ130を適所に固定する(図17〜図18および図21〜図22)。
さらに、代替的実施形態において、遠位アンカー132aは、より薄い、ないしより細い本体136aおよび凹み部(例えば、鋭角側上の開口部または切り込み等)158aを有し、ここで返し138aのそれぞれはアンカー本体から延出する(図23)。これにより、返し138aが、格納位置(図示せず)まで内側に弾性的に撓むことを可能にし、例えば、保持具によってそこに保持され、ここで返し138aは、メッシュが移植されて保持具が除去された後で展開するための準備が整っている。
図24は、わずかな例外を伴い、第1の実施形態のものと同じまたは類似である主要な構成部品を有する、本発明の第3の例示的実施形態による外科用システム310を示す。具体的には、これまで図示されてきた他の実施形態におけるものとは違い、外科用装置の針318は直線的ではない。例えば、示される実施形態において、針318は、1つの面に湾曲し、格納位置にある可撓性のメッシュ330、および閉鎖保持位置にある可撓性の保持具320は、1つの面に湾曲した、適合する形にある。図25に示されている代替的実施形態では、外科用システム310aは、2つの面に湾曲した針318aを含み、格納位置にある可撓性のメッシュ330a、および閉鎖保持位置にある可撓性の保持具320aは、2つの面に湾曲した、適合する形にある。
いくつかの実施形態において、外科用メッシュのインプラントは、適所への摩擦による固定のために増加した表面積を提供するために、その近位端において、横方向に延在する基部を含む。横方向に延在する基部は、低姿勢を有する、内側の格納位置から、外側の展開位置に移動し、ここで横方向に延在してさらなる表面積を提供する。横方向の基部は、メッシュの垂直ないし長手方向の部分と同じまたは異なる生体適合性の材料で作ることができる。
例えば、図26〜図30は、本発明の第4の例示的実施形態による外科用システム310を示す。外科用システム310およびその使用のための方法は、第1の実施形態のものと同じまたは類似であり、わずかな例外を伴う。そのようなものとして、外科用システム310は、外科用インプラント312、および対象の皮膚308を通って対象の身体内に外科用インプラントを移植するための外科用装置314を含む。外科用装置314は、第1の実施形態のものと同一のものとすることができる。また、外科用インプラント312は、メッシュ330を除いて、第1の実施形態のものと同一のものとすることができる。
この実施形態において、外科用メッシュ330は、その近傍端部333においてメッシュの両側から横方向に延在する2つの平坦な板360の形状の、横方向に延在する基部を含み、展開位置にあるとき、これはメッシュと共に、全体的に逆向きの「T」の形状(横から見て)をとる。側板360は、(示されるような)長方形とすることができ、あるいは側板360は、別の整った形状または不揃いな形状(例えば、多角形または半円形等)を有することができる。典型的な商業用の実施形態において、メッシュ330は、約25mmの長さを有し、逆向きの「T」形状のメッシュを横から見ると、基部360は、全体で約16mmの長さを有し、メッシュを頂部ないし遠位端から見ると、メッシュないし基部の幅は、約8mm、6mm、または5mmである。他の実施形態において、側板は、湾曲した縁部を有し、かつ垂直ではない位置に展開されるか、または湾曲した縁部を有し、もしくは垂直ではない位置に展開される。
側板360を展開するために、側板360は、側板の自由な外側部分と引張糸346との間に延在する、板の展開糸(例えば、縫合糸またはコード等)362を含むことができる。こうすることによって、対象の身体内に針318を挿入し、保持具管320を除去するために外科用システム310を使用した後に(図27〜図28)、施術者は、引張糸346を引いて、板360を略水平な展開位置まで下げて展開することができる(また、メッシュ330を遠位に引っ張りながら)。
加えて、メッシュを引っ張るために、引張糸346は、遠位アンカー332を通って、ないし遠位アンカー332の周囲を通って、メッシュ330から上方ないし遠位に送られ、下方ないし近位に戻ってメッシュおよび近位アンカー334を通り過ぎる(上記に説明されるように、引張糸を下向きないし近位に引くと、メッシュの遠位端が上向きないし遠位に引っ張られる)。この実施形態において、引張糸346は、機械的止め具352を含み、これらは、近位アンカーディスク342における開口部344を通る単一方向の前進を提供するように寸法決めおよび成形される(返しおよびディスクは、加圧下でわずかに撓み、変形し、ないし圧縮される)。しかし、単一方向の止め具352は、引張糸346が逆方向においてアンカーディスク342に対して後方に摺動しないように維持する。こうすることによって、施術者は、引張糸346を引くことによってメッシュ330を所望通りに引っ張ることができ、また、機械的止め具352が次いで糸を保持することによって、メッシュ330をその引っ張られた位置において保持する。
図30に示されている代替的実施形態において、側板360aはそれぞれ、それらおよびメッシュ330aの垂直ないし長手方向の部分に取り付けられた、弾性のプラスチック製の糸364a等の1つ以上の細長い基部展開部材を含む。プラスチック製の糸364aは、側板360aを付勢して、メッシュ330aの垂直部分に略垂直である外側の展開位置に(または、少なくとも外側の展開位置に向かって)外側に旋回する。側板360aは、例えば保持具管によって(それが除去される前に)、メッシュの垂直部分にぴったりとくっついたそれらの内側の格納位置で保持され、保持具管が除去されると、自由に展開する。
同様に、図31〜図32は、本発明の第5の例示的実施形態による外科用システムの外科用インプラント412を示す。外科用システム、およびそれを使用するための方法は、第4の実施形態のものと同じまたは類似であり、わずかな例外を伴う。具体的には、この実施形態のインプラント412の外科用メッシュ430は、上向きに延出するドーム(例えば、下半分が略球形のシート等)446の形状を有する、横方向に延在する基部を含み、引張糸446は、そこを通って略中心的に延在する。インプラント412の使用時、ドーム形状の基部466が、その内側の格納位置(図示せず)から展開位置まで外側に延在すると、組織層はドーム形状の基部466の外表面ないし壁に対して「カップ状」になり、ドーム形状の基部の湾曲は、適所における摩擦による固定のための、増加した表面積を提供する。ドーム形状の基部466は、メッシュ430の垂直部分にぴったりくっついた内側の格納位置から、外側の展開位置まで、ドーム形状の基部を外側に(または少なくともそれに向かって)付勢するために、弾性のプラスチック製の糸468等の1つ以上の細長い基部展開部材を含んでもよい。ドーム形状の基部466は、例えば、保持具管(それが除去される前)によって、そのメッシュ430の垂直部分にぴったりとくっついた内側の格納位置に保持され、保持具管が除去されると、自由に展開する。
さらに同様に、図33〜図34は、本発明の第6の例示的実施形態による外科用システムの外科用インプラント512を示す。外科用システム、およびそれを使用するための方法は、第5の実施形態のものと同じまたは類似であり、1つの例外を伴う。具体的には、この実施形態のインプラント512の外科用メッシュ530は、下向きに延出するドーム(例えば、上半分が略球形のシート等)566の形状を有する、横方向に延在する基部を含み、引張糸546がそこを通って略中心的に延在する。インプラント512の使用時、ドーム基部が、その内側の格納位置(図示せず)から展開位置まで外側に延出すると、良好な固定のために、近位アンカーディスク534および組織層は、ドーム基部内に「カップ状」に受けられ、ドーム形状のシートの湾曲は、適所における摩擦による固定のための、増加した表面積を提供する。ドーム形状の基部566は、メッシュの垂直部分にぴったりとくっついた内側の格納位置から、外側の展開位置まで、ドーム形状の基部を外側に(または少なくともそれに向かって)付勢するために、弾性のプラスチック製の糸568等の1つ以上の細長い基部展開部材を含んでもよい。ドーム形状の基部566は、例えば、保持具管(それが除去される前に)によって、そのメッシュ530の垂直部分にぴったりとくっついた内側の格納位置に保持され、保持具管が除去されると、自由に展開する。
さらに同様に、図35〜図36は、本発明の第7の例示的実施形態による外科用システムの外科用インプラント612を示す。外科用システム、およびそれを使用するための方法は、第5および第6の実施形態のものと同じまたは類似であり、1つの例外を伴う。具体的には、この実施形態のインプラント612の外科用メッシュ630は、折りたたみ可能ないし拡張可能な3D屈曲円盤(例えば、略球形のシートの上部および略球形のシートの下部が、アコーディオン状に、蛇腹状に連結または合わせて一体的に成形された様式等)666の形状を有する、横方向に延在する基部を含む。遠位カラー672は、基部666の遠位端とメッシュ630の近位端との間に、固定されて取り付けられ得る。近位カラー673は、円盤基部666の近位端に、そこを通って略中心的に延在する引張糸646を用いて、固定されて取り付けられ得る。
この実施形態の使用時、近位カラー673は、遠位ないし上向きに押されて(例えば、従来技術の外科用器具によって)、取り付けられた上部に対して円盤基部666の自由な基部が圧縮されてもよく、その結果、基部を、その半径方向に潰された位置(図示せず)から、その半径方向に延出した位置(図示される)に操作することができる。半径方向に潰された位置において、円盤基部666は、長手方向ないし軸方向に細長く、したがって、メッシュ630に対してぴったりとくっつく(メッシュを越えて、またはメッシュをはるかに越えて横方向に外側に延出しない)。また、半径方向に延出した位置において、円盤基部666は、長手方向ないし軸方向に圧縮され、その中央部は、強制的に半径方向の外側に、適所における摩擦による固定のための、増加した表面積を提供する。円盤基部666は、例えば、保持具管(それが除去される前に)によって、そのメッシュ630の垂直部分にぴったりとくっついた内側の格納位置に保持されてもよく、保持具管が除去されると、自由に展開し得る。他の実施形態において、円盤基部は、内側の格納位置から、外側の展開位置まで(または少なくともそれに向かって)、円盤基部を付勢するために、弾性のプラスチック製の糸等の1つ以上の細長い基部展開部材を含む。
さらにまた同様に、図37〜図48は、本発明の第8の例示的実施形態による、外科用システム710、およびそれを使用するための方法を示す。外科用システム710、およびそれを使用するための方法は、第5から第7の実施形態のものと同じまたは類似であり、例外を伴う。具体的には、この実施形態のインプラント712の外科用メッシュ730は、展開されたときにパラシュートドーム(例えば、上記に説明されるドーム形状の基部566と類似した、略円形のシートの上部等)766の形状を有する、横方向に延在する基部を含む。また、近位アンカー734は、略適合する凸状のドーム形状を有するアンカーディスク742の形状にあり、したがって、この2つが組織層を挟んで組み合わさって、メッシュ基部766がそれぞれの円蓋に沿って膣の内表面に当てがわれることをさらに促進する。
主として図37〜図40を参照すると、1つ以上(例えば、示されるように1つ等)の遠位引張糸746は、上記に説明されたものと類似して、メッシュ730の遠位端から上向きないし遠位に延在し、遠位アンカー732を横方向に通って、ないし遠位アンカー732の周囲を通って延在し、メッシュ730およびパラシュートドーム形状の基部766の全長に沿って(例えば、そこを通って略中心的に)、かつ近位アンカーディスク742を略中心的に通って下方に戻る。また、複数の基部展開糸768は、パラシュートドーム形状の基部766の自由な円形縁部(複数可)から延在し、近位アンカーディスク742における開口部749を通って送られ得るし、近位アンカーディスク742における、纏められた、ないし主要な基部展開糸769に一緒に纏められ得る(ドーム形状の基部と複数の基部展開糸を合わせると全体的にパラシュートの外観を有する)。いくつかの実施形態において、基部展開糸768は、パラシュートドーム形状の基部774の全長に沿って延在し、いくつかのそのような実施形態では、基部展開糸のこれらの部分は、その内側の格納位置から、その外側の展開位置まで、パラシュートドーム形状の基部を付勢する弾性の帯によって提供される。
メッシュ引張糸746および主要な基部展開糸769(または個々の基部展開糸768)は、圧着や結び付け等によって、近位アンカーディスク742の下方ないし近位に一緒に連結されてもよく、その結果、それらは一緒に操作されるとともに、メッシュ730、パラシュートドーム形状の基部766、およびアンカーディスクを適所に保持するための機械的止め具を提供する(大き過ぎるためにアンカーディスクの開口部749を通って上方に戻るのには適合しない)。加えて、こうすることによって、一緒に連結されたメッシュ引張糸746および主要な基部展開糸769(または個々の基部展開糸768)は、一緒に引かれて、メッシュ330およびパラシュートドーム形状の基部766を、所望の位置および状態に、さらに引っ張ることができる。
使用において、メッシュ730を対象の皮膚708を通って対象の身体内に挿入するために装置714が使用され、保持具720が除去されて、メッシュ730が展開される(図38〜図39)。パラシュートドーム形状の基部766は、保持具管720が除去されると、その内側ないし下向きの格納位置から、その外側ないし下向きの展開位置に展開し、これは、基部が、弾性的に変形可能な材料で作製され、かつ弾性の引張部材(例えば、プラスチック製の帯または糸等)を含むか、または基部が、弾性的に変形可能な材料で作製され、もしくは弾性の引張部材を含むためである。展開位置にあるパラシュートドーム形状の基部766の湾曲は、適所における、摩擦による固定のための増加した表面積を提供する。
次に、針718は、遠位に前進して、凸状のアンカーディスク742を基部766の近接に前進させ、それらの間に皮膚708がある状態で、可撓性の基部を、より可撓性でない凸状のアンカーディスクの形状に対して適合させる(図40)。凸状のアンカーディスクは、基部展開糸(複数可)769(768)の張力を維持したままで、パラシュートドーム形状の基部766に対して(それらの間に皮膚708がある状態で)上向きに押し上げられるため、パラシュートドーム形状の基部766は、凸状のアンカーディスク742の形状に適合するように、外側にさらに拡張され、ないし平たくされる。第1の選択的方法(図41〜図44)において、これは、針718を上向きないしに前進させることによってなされ、第2の選択的方法(図45〜図48)では、これは、凸状のアンカーディスク742を上向きないし遠位に前進させることによって、針なしになされる。
図41における第1の選択肢を参照すると、装置714によってインプラント712が据え付けられて展開され、主要な、ないし纏められた基部展開糸769の張力を維持したままで、針718は、パラシュートドーム形状の基部766を凸状のアンカーディスク742に適合させるように前進する。図42において針718は除去され、図43においてメッシュ引張糸746および纏められた基部展開糸769は、近位アンカーディスク742の遠位に一緒に連結され、図44において、一緒に連結されたメッシュ引張糸および纏められた基部展開糸は除去されて、完成したインプラントを適所に残す。
また、図45における第2の選択肢を参照すると、装置714によってインプラント712が据え付けられて展開され、図46において針718が除去され、主要な、ないし纏められた基部展開糸769の張力を維持したままで、凸状のアンカーディスク742が、パラシュートドーム形状の基部766を凸状のアンカーディスクに(針718を使用せずに)適合させるように前進する。図47においてメッシュ引張糸746および纏められた基部展開糸769は、近位アンカーディスク742の遠位に一緒に連結され、図48において、一緒に連結されたメッシュ引張糸および纏められた基部展開糸は除去されて、完成したインプラントを適所に残す。
代替的実施形態において、格納位置にあるパラシュートドーム形状の基部は、内側ないし下向きの位置(図33〜図34および図37〜図48の、下向きのドームの実施形態の形)の代わりに、内側ないし上向きの位置(図31〜図32の、上向きのドームの実施形態の形)である。そのような実施形態において、基部展開糸を引くことによって、パラシュートドーム形状の基部を、内側ないし上向きの格納位置から、外側ないし下向きの展開位置に、遠位に下げて展開し、基部は、十分に硬い材料で作製され、このことは、基部が半径方向の内側に潰されないようにする。別の代替的実施形態では、パラシュートドーム形状の基部が展開するのは、弾性の引張部材を含む弾性の材料によって作製されていること、および基部展開糸によって引張可能にされていることの少なくとも1つの組み合わせが原因である。
図49〜図67は、本発明の第9の例示的実施形態による外科用システム810、ならびにこの外科用システムを使用するための方法を示す。外科用システム810(図49〜図56)および方法(図57〜図67)は、本明細書において説明される他の実施形態のものと同じまたは類似であり、わずかな例外を伴う。そのようなものとして、外科用システム810は、外科用インプラント812、および外科用インプラントを対象の皮膚808を通って対象の身体内に移植するための外科用装置814を含む。装置814は、ハンドル816(例えば、円筒状に成形された等)、そこから延出した針818、および針を嵌合する保持具820(例えば、穿孔された減衰域829および分離部材826を有する管等)。インプラント814は、メッシュ830、遠位アンカー832(この実施形態では異なる形状を有する)、メッシュ引張アセンブリ836(この実施形態では異なる形状を有する)、および一体化されていない近位アンカー834(この実施形態では異なる形状を有する)を有する。
この実施形態において、メッシュ引張アセンブリは、メッシュ830を引っ張るために、回転力を加えることによって遠位アンカー832を遠位に前進させるように適合される。例えば、示される実施形態(図54〜図56)において、遠位アンカー832は、回転要素870、および回転要素の回転によって適所に固定された固定要素871を含み、固定要素871は、回転要素を遠位に前進させて、メッシュ830を引っ張る。回転要素870は、針受け部840(例えば、そこを通って針先826が同軸上に延出および嵌合し、その結果、アンカー本体が針818と共に第1の回転方向に回転する、中心穴等)を有するアンカー本体836、外側のねじ山872、および少なくとも1つの解放可能な連結アセンブリの要素873を含む。メッシュ830(例えば、その遠位端等)は、アンカー本体836に取り付けられる。
解放可能な連結アセンブリ873は、遠位アンカー本体836における「L」スロット874を含む回転解放差し込みアセンブリ、および針818から延出するピン875によって提供され得る。これらの構成部品は、示されているように構成することができ、その結果、針818が1つの方向に回転すると、Lスロット874の横方向の部分の端壁に対するピン875の力が、遠位アンカー本体836をそれと一緒に共回転させる。しかし、反対の方向への針818の回転(固定要素871が摩擦によって組織に係合されており、したがって、それと一緒に共回転することによる影響を受ける)は、ピン875がLスロット874の軸方向の部分と整列されるまで(図54に示されている位置)、ピンをLスロットの横方向の部分に沿って移動させる。この位置において、針818は、近位に引き込まれてもよく、その結果、遠位アンカー832に対する動作可能な接続から抜脱され、適所に固定された遠位アンカーを残す。
また、固定要素871は、そこから延出する返し838を有するカラー876、アンカー本体836の回転要素870の外側のねじ山と螺合する内側のねじ山877、および解放可能な連結アセンブリ873のピン875(または別の要素)を含む。加えて、返し383は、針の挿入中に適所に保持具を保持するために、協働する要素(図示せず)を係合する、少なくとも1つの突出部(例えば、ピン、突起、傾斜突起、または他の突出要素等)を、保持具管820上に含むことができる。さらに、返し383は、遠位アンカー832を適所に固定するのに役立つように、組織を受容して係合する、一連の開口部(例えば、穴、凹み部、切り込み、または他の開口部等)の列を含むことができる。
針818は、ハンドル816と一緒に回転し、例えば、これらは摩擦嵌合ないし締り嵌合によって取り付けられる。したがって、針818を回転し、ひいては遠位アンカーの回転要素870の本体836が回転するように、ハンドル816は遠位に回転および押圧され得る。しかし、返し838が展開されて組織に係合した状態で、遠位アンカーの固定要素871は、回転要素870と一緒に回転しない。その代わりに、螺合するねじ山872および877は、メッシュ830が取り付けられている回転要素870を遠位に前進させ(返し838は遠位に前進しない)、その結果、メッシュを引っ張る。
加えて、この実施形態の近位アンカー834は、本明細書の他の部分で説明されたものと異なる。返しの付いたアンカーの代わりに、メッシュ830の近位端は、エポキシ樹脂のアンカーによって適所に固定され、装置814およびインプラント812は、これを許容するための変更を含む。例えば、示される実施形態において、装置814は、針818全体(針の近位端から遠位端まで)を通って軸方向に延在する管腔882と流体連結した出口開口部881を有する接着剤ディスペンサ880を含み、針は、そこから接着剤が、針の管腔からメッシュ830上に供給され得る、半径方向ないし側方の接着剤ポート883を含む(図50〜図51)。接着剤ディスペンサ880は、押し込まれて(例えば、ディスペンサバルブを絞ることによって等)、針の管腔882を通ってディスペンサの遠位にある手術部位に供給され得る、エポキシ樹脂(本実施形態の場合)等の1つ以上の流体を保持するための内部容器を画定する、バルブないしポンプによって提供され得る。接着剤ディスペンサ880は、ハンドル816に(直接または針818を介して間接的に)取り付けられてもよく、その結果、これらは一緒に回転する、またはこれらは、個々に回転し得る(例えば、回転軸受けが介在されることによって等)。
針818は、接着剤がそこから放出することを防ぐために、閉鎖遠位端823、または塞がれている開放端によって形成され得る。代替的に、針は開放遠位端を有することができ、流体(例えば、接着剤および麻酔薬の少なくともいずれか一方)は、そこを通って分注され得る。代替的または付加的に、麻酔薬等の別の流体を収容する、同じもしくは異なる流体ディスペンサを針に連結することができ、その結果、麻酔薬は、針の管腔を通って手術部位に供給され得る。
典型的な商業用の実施形態において、接着剤ディスペンサ880は、約15mmの長さであり、ハンドル816は、約15mmの長さであり、針818は、約60mmの長さであり、メッシュ830は、約30mmの長さであり、遠位アンカー832は、約10mmの長さである。さらに、針818の外周は、約2.2mmであり、遠位アンカーのカラー876の外周は(返し838がそれらの半径方向の内側の格納位置にある状態で)、約60mmであり、保持具管820の外周は、約3.6mmである。また、メッシュの幅は、約6mmである。もちろん、システム810は、所望に応じて他の寸法で提供され得る。
この実施形態の様々な構造的な態様が説明され、その使用の詳細が次に説明される。針818を適所に挿入するために装置814が使用され、保持具820が除去されて、解放された遠位アンカー返し838およびメッシュ830がそれらの展開位置まで、横方向に飛び出す(図57〜図60)。次に、ディスペンサ880が作動されて、接着剤を、針の接着剤ポート883を通してメッシュ830上に供給し、ここでそれらは接着剤の斑点884を形成する(図61〜図62)。接着剤の斑点884は、それらがメッシュ830を組織に固着するまで、乾燥される、または他の方法で硬化される(図63)。針818が、回転して遠位に前進することによって、遠位アンカー832の回転要素870を回転させて遠位に前進させ、この間、遠位アンカーの固定要素871の返し838は適所に維持されたままであり、さらにこの間、接着剤の斑点884はメッシュ830のそれらの場所を適所に固定しており、その結果、メッシュの遠位端が遠位に前進させられて、メッシュが引っ張られる(図64〜図65)。最終的に、針818は、逆回転されて遠位アンカー832から針を解放し、近位に引き込まれて、対象の身体から抜脱され、インプラント812は、スリングのような様式で適所に引っ張られて残される(図66〜図67)。
針818上の接着剤ポート883の場所は、メッシュ830上の所望の場所に接着剤の斑点884が配置されるように選択される。示されるように、接着剤の斑点884は、メッシュ830の全長に沿って配置される。所望の場合、これらはメッシュ830の近位端の近くに凝縮されて、メッシュの全長以上の長さに沿って張力を追加することを可能にすることができる。
図68〜図80は、本発明の第10の例示的実施形態による外科用システム910、ならびにこの外科用システムを使用するための方法を示す。外科用システム910(図68〜図71)および方法(図72〜図80)は、本明細書において説明される他の実施形態のものと同じまたは類似であり、わずかな例外を伴う。そのようなものとして、外科用システム910は、外科用インプラント912、および外科用インプラントを、対象の皮膚908を通って対象の身体内に移植するための外科用装置914を含む。装置914は、ハンドル916、そこから延出する針918、および針を嵌合する保持具920を含む。インプラント914は、メッシュ930、遠位アンカー932、およびメッシュ引張アセンブリ(例えば、1つ前の実施形態にあるような、回転によって調節可能なメッシュを引っ張るアンカー等)、および近位アンカー934を含む。
この実施形態において、インプラント912は、追加として、遠位アンカー932と近位アンカー934との間に延在し、かつこれらに取り付けられた、コネクタシャフト985を含む。コネクタシャフト985は、そこを通って針918が受容され、かつ移植時に保持される、管腔986を含む。示される実施形態等のいくつかの実施形態において、コネクタシャフト985はまた、それらを通って流体が供給される、複数の側方ポート987も含む。例えば、ポート985は、針918が除去された後に、コネクタシャフト985の管腔986内にシリンジを挿入することによって、薬剤(例えば、麻酔等)を手術部位に供給するために使用され得る。または、ポート985は、メッシュを適所に固定する(または少なくとも固定に寄与する)遠位アンカーもしくは近位アンカーを形成するように、メッシュ930に接着剤を供給するために使用され得る。
コネクタシャフト985は、経時的に身体内に吸収される、生体吸収性の材料で作製される。また、示される実施形態等の実施形態において、特にエポキシ樹脂を使用して追加の近接した固着を提供する場合、遠位アンカー934もまた、経時的に身体内に吸収される、生体吸収性の材料で作製される。このようにして、コネクタシャフト985および遠位アンカー934は、外科的処置中に移植されるため、接着剤が組織に対するより強い接着を形成するまで、メッシュ930のために安定性および固定を提供し、その後これらは身体内に吸収されるため、それらを取り出すための別個の外科的処置を必要としない。側方ポート987は、コネクタシャフト985の構造的利益を犠牲にすることなく、身体によって吸収される材料を減らすという追加の利益をもたらす。
この実施形態の様々な構造的な態様が説明され、その使用の詳細が次に説明される。針918を適所に挿入するために装置914が使用され、保持具920が除去されて、解放された遠位アンカー932、近位アンカー934、およびメッシュ930が、それらの展開位置まで、横方向に飛び出す(図72〜図75)。接着剤による固着の斑点を提供する場合、接着剤ディスペンサが針918に挿入されて(まだこれがなされていない場合)、次いで作動されて、接着剤を針の接着剤ポートを通して、メッシュ上に供給し、ここで、接着剤は、それらがメッシュ830を組織に固着するまで、乾燥、または他の方法で硬化する(図示せず)、接着剤の斑点を形成する。次に、針918は回転して遠位に前進し、針918は、遠位アンカー932の回転要素を回転させて遠位に前進させ、この間、遠位アンカーの固定要素の返し938は適所に維持されたままであり、メッシュの遠位端が遠位に前進させられて、メッシュが引っ張られる(図76〜図77)。最終的に、針918は、逆回転されて遠位アンカー932から針を解放し、近位に引き込まれて、対象の身体から抜脱され、インプラント912は、スリングのような様式で適所に引っ張られたメッシュ930および遠位アンカー932を残して、コネクタシャフト985および遠位アンカー934が身体によって吸収されるまで適所に残される(図78〜図79)。
図80〜図93は、本発明の第11の例示的実施形態による外科用システム1010を示す。外科用システム1010および方法は、本明細書において説明される他の実施形態のものと同じまたは類似であり、わずかな例外を伴う。そのようなものとして、外科用システム1010は、外科用インプラント1012、および外科用インプラントを、対象の皮膚を通って、対象の身体内に移植するための外科用装置1014を含む。装置1014は、ハンドル1016、そこから延出する針1018、および針を嵌合する保持具1020を含む。インプラント1014は、メッシュ1030および遠位アンカー1032ならびにメッシュ引張アセンブリ(例えば、2つ前の実施形態にあるような、回転によって調節可能なメッシュを引っ張るアンカー等)を含む。
図80〜図84を参照すると、この実施形態において、そこに取り付けられたハンドル1090、およびそこから延出する接着剤の針1091を有した、接着剤容器ディスペンサ1080が提供される。接着剤の針1091は、装置の針1018の管腔内に、同軸の形態で受容され、かつ接着剤の針1091は、側方のポート(図示せず)を有し、それらを通って接着剤が装置の針の管腔に入り、装置の針の接着剤ポート(図示せず)を通って出て、メッシュ1030上に供給される。接着剤の針1091の遠位端は、閉塞具の設計のものであるため、例えば、プラグ1092によって閉鎖される。接着剤容器ディスペンサ1080は、シリコンまたは他の弾性的に可撓性の材料で作製され得る。
加えて、外科的な移植部位に麻酔等の薬剤を供給するために、針1089を有するシリンジ1088が提供される。シリンジの針1089は、針1018の管腔内に同軸の形態で挿入され得る。この実施形態は、メッシュ1030が適所に接着され、装置の針1018が側方の接着剤ポートを含む実施形態における場合に、特に(ではあるがそれだけではなく)有用である。このようにして、針1018を外科的な移植部位に挿入した後、シリンジ1088が挿入されて麻酔が供給され、次いでシリンジ1088は除去されて、接着剤の針がその場所に挿入されて、メッシュを固着する接着剤が供給される。
図85〜図86を参照すると、この実施形態において、遠位アンカー1034の回転要素1071は、変更された設計を有する。具体的には、回転要素1071は、修正された切り込み1058を含み、ここで、返し1038は、ねじ切りされたカラー本体1076から延出して、展開時の返しの半径方向の外側の動きを制限する。
さらに図87〜図93を参照すると、メッシュ1030は、それを適所に固定するために役立つ、固着用返しを含むことができる。図87〜図89の実施形態において、メッシュ1030は、メッシュから延出する、鈎状の糸の形状を有する、返し1093を含む。例えば、メッシュ1030は、長手方向および横方向のモノフィラメント糸で作製され得るし、横方向の糸の端部は鈎1093を形成しうる。図90〜図91の実施形態において、メッシュ1030aは、返しなしで提供されているが、返しの付いた縫合糸1094aがメッシュを通して織られているため、メッシュが引っ張られると、縫合糸は、メッシュに対して適所に保持される。返しの付いた縫合糸1094aは、一体的に形成された返し1093aを含み、公知であり、市販されているタイプの、従来技術の返しの付いた縫合糸によって提供され得る。また、図92〜図93の実施形態において、メッシュ1030bは、従来技術の返しの付いた縫合糸において一般的なものと同じタイプの、一体化された返し1093bを備えている。
要約すると、女性の対象における使用において、本明細書において説明されていて添付の図面に示されている、いずれの外科用装置も、本明細書において説明されていて添付の図面に示されている外科用メッシュのうちの1つを適所に供給するとともに固定して固着するために使用することができる。装置の針先は、膣の皮膚を通って尿道周囲の領域内に挿入され、上向きに、内閉鎖筋または尿生殖隔膜に向かって進められる。いくつかの実施形態において、装置が前進すると、局所麻酔薬が針の管腔および針先を通って供給され得る。針先が所望の組織(例えば、筋肉または靱帯等)に到達すると、針先はその組織を貫通して、外科用メッシュの遠位アンカー返しが、固定のために組織内で展開される。針およびメッシュを取り囲んでいる保持具は、メッシュを尿道周囲の領域に露出ないし展開するために、分離タブを引くことによって抜脱される。手によって膣の円蓋を押し上げることによって、遠位アンカーがセットされ得る。次いで針が身体から除去される。メッシュは、施術者によって、所望に応じて配置され、かつ引っ張られてもよい(例えば、引張糸を引くことによって、またはねじ切りされた遠位アンカーを回転することによって)。任意に、メッシュを適所にセットし、1つ以上の固着点を形成するのに役立つように、針を通してエポキシ樹脂(例えば、接着剤または他の接着性物質等)を分注することができる。メッシュが近位アンカーを備える場合、近位アンカーを適所まで操作して、組織(膣の皮膚の裏側等)内に係止してもよい。近位アンカーが近位ディスクを含む場合、ディスクは、装置が身体内へ前進するときに膣の皮膚の外側に配置され、後にディスクは膣から除去される(例えば、生体吸収性の縫合糸によって等)。引張糸を用いる実施形態において、引張糸は、メッシュが移植された後、膣に残され得るため、施術者は、配置後に所望に応じて、メッシュスリングを後に引き締めることができる。
本発明は、本明細書において説明され、かつ示されるか、または本明細書において説明され、もしくは示される、特定の寸法、デバイス、方法、条件、または特性に限定されるものではなく、本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を単なる例として説明する目的のためのものであることを理解されたい。したがって、それらの用語は、広範に解釈されることが意図され、特許請求される発明を不必要に限定することは意図されない。例えば、文脈が明白に別段に定めない限り、添付のクレームを含む本明細書において使用される、単数形の「一(a)」、「一(an)」、および「1つの(one)」は複数を含み、用語「または(or)」は、「少なくともいずれか一方(and/or)」を意味し、特定の数値の言及は、少なくともその特定の値を含む。加えて、本明細書において説明されるいずれの方法も、説明されるステップの順番に限定されることは意図されず、本明細書において明示的に別段の定めがなされない限り、他の順番で実施することができる。
本発明は、好ましい実施形態、および例示的な実施形態を参照して説明されたが、当業者には、種々の変更形態、追加、および削除が、以下の請求項によって定義される本発明の範囲に含まれることが理解されるであろう。