JP2014509667A - ナノ結晶セルロース及びポリアニリンに基づく可撓性の半導体ナノコンポジット材料 - Google Patents

ナノ結晶セルロース及びポリアニリンに基づく可撓性の半導体ナノコンポジット材料 Download PDF

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Abstract

新しい手法は、ナノ結晶セルロース(NCC)とポリアニリン(PANI)のナノコンポジットから合成した、有機的なポリマー導電性材料の開発のために考案された。この方法は、その場での重合又は乳化重合のいずれかを用いた、NCCの存在下におけるアニリンの酸化−ラジカル重合を含む。得られたNCC−PANIナノコンポジット材料は、フィルム又は粉末形態で得ることができ、半導体材料に特徴的な導電特性を示す。脆い導電性ポリマーのPANIとは異なって、NCC−PANIナノコンポジット材料は、NCCが強化骨格として働く結果として、著しい可撓性、強度及び/又は硬度を備えるように設計することができる。調製条件に応じて、本開示に基づいて調製したNCC−PANIナノコンポジット材料の導電率は、9.98×10−5〜1.88×10−2S・cm−1の範囲であり;それらは、硬度>0.189GPaの可能性もあり、或いは引張り強さがほぼ9.74MPa程度であり、延伸がほぼ0.54%程度である可撓性フィルムに形成することもできる。これらの独特の電気的及び機械的性質は、これらの材料を、種々の付加価値のある工業製品、例えば電池、電子機器、電気センサー、分離膜、航空宇宙用途のための帯電防止塗料、並びに自動車及び他の工業的用途のための防錆塗料などに使用するのに適したものにする。

Description

本発明は、ポリアニリン(PANI)及びナノ結晶セルロース(NCC)を含むナノコンポジット材料、並びにナノコンポジット材料を製造するための方法に関する。得られたNCC−PANIナノコンポジット材料は、フィルム又は粉末形態で得ることができ、半導体デバイスにおけるさまざまな付加価値のある用途、例えば、航空宇宙、自動車及び他の用途のための防錆塗料及び帯電防止塗料に適している。これらの独特の電気的性質及び機械的性質は、これらの材料を、種々の付加価値のある工業製品、例えば電池、電子機器、電気センサー、分離膜、航空宇宙用途のための帯電防止塗料、並びに自動車及び他の工業的用途のための防錆塗料などに使用するのに適したものにする。
過去20年の間、導電性又は共役ポリマーは、世界的な学術研究機関並びに化学製品及び電子機器産業で徹底した研究及び開発下にあった。付加価値のある工業及び消費者製品への新材料としてのそれらの使用は、ポリマー材料に関して完全に新たな局面を開く可能性がある。
共役ポリマーのファミリーの中で、ポリアニリン(PANI)は、その化学的にも電気化学的にも簡単な重合及び優れた化学安定性と比較的高レベルの導電率とを併せ持つことにより、最も有望な導電性ポリマーの1つである。それは、極めて単純な酸/塩基ドーピング/脱ドーピング化学、並びに防錆塗料、電池、センサー、分離膜、及び帯電防止塗料を含めた多種多様な潜在的な用途を有している[1、2]。ポリアニリンは、3つの容易に利用できる酸化状態を備えている。これらは、完全に還元されたロイコエメラルジン状態から半酸化エメラルジン形態、完全に酸化されたペルニグルアニリン状態に変動する。エメラルジンは、導電率が最も高い状態である。
その高い導電率及び独特の電気的性質にもかかわらず、ポリアニリンは、従来のポリマーと比較して機械的性質が劣っている。これらの限界は、絶縁ホストマトリックスの機械的性質及び導電性ポリアニリンゲストの電気的性質を備えた導電性ポリアニリンブレンド及びコンポジット−例えば、PANI−ポリ(メチルメタクリレート)[3]、PANI−ポリカルボナート[4]、PANI−ナノクレイ[5]ブレンド及びコンポジットを調製することによって克服することができる。
PANI系材料でより優れた機械的性能を生むためにいくつかの多糖類も使用されている。最近の報告では、セルロース−ポリアニリンコンポジットは、重合前に種々の酸によって天然セルロースをある期間活性化させてアニリンの化学酸化重合によって不均一に合成されていた。これらの酸は、分子間水素結合を切り、セルロースの実施容易性及び反応性を改善するために、活性化試薬として使用された[6]。ポリアニリンと半合成カルボキシメチルセルロース(CMC)をブレンドし、その後テトラヒドロフラン中ポリアニリンとCMC水溶液の混合物から溶媒をゆっくり蒸発させることによってコンポジットを調製したことも報告されている[7]。さらに、セルロースナノ結晶とポリアニリンからのナノコンポジットは、セルロースナノ結晶上へのアニリンのその場での重合によって試みられている。本方法によれば、セルロースナノ結晶の存在下でのアニリンの酸化重合は、極めて低濃度のアニリン、APS及びセルロースナノ結晶で、塩酸中アンモニウムペルオキシジスルファート(APS)によって行ない、ポリアニリンで被覆したセルロースナノ結晶の水性懸濁液をもたらす[8]。この材料は、おそらく十分に強いセルロース骨格を形成できなかったために、差別化される機械的性質を有することは報告されていない。別の報告では、ギ酸中ポリアニリンとショウノウスルホン酸の混合物を、ギ酸中スルファート官能化被嚢類ウィスカー(tunicate whisker)の分散液に加えた。次にブレンドした混合物を、室温で蒸発させることによってキャストし、得られたフィルムは、機械的に安定なことが報告された[9]。
本発明は、ポリアニリン(PANI)及びナノ結晶セルロース(NCC)を含むナノコンポジットを提供することを目指している。
本発明はまた、ポリアニリン(PANI)及びナノ結晶セルロース(NCC)を含むナノコンポジットを製造するための方法を提供することを目指している。
本発明の一態様では、ポリアニリン及びナノ結晶セルロース(NCC)のナノコンポジットを提供する。
本発明の別の態様では、ポリアニリン及びナノ結晶セルロース(NCC)のナノコンポジットを製造するための方法であって、ナノ結晶セルロース(NCC)の存在下でアニリンを重合させるステップを含む上記方法を提供する。
NCC、ポリアニリン(エメラルジン塩)並びにその場での重合及び乳化重合によって調製したNCC−PANIナノコンポジット材料のフーリエ変換赤外(FT−IR)スペクトルを示す図である。 ポリマー部分の電子吸収バンドを例示した、(a)非ドープPANI、(b)非ドープNCC−PANIナノコンポジット懸濁液、及び(c)1M HClをドープしたNCC−PANIナノコンポジット懸濁液のUV−visスペクトルを示す図である。ドープした懸濁液について3つのバンドが350〜370nm、780〜820nm、及び420nmの肩で観察され、それぞれピークI、II、IIIバンドと表されている。ドープしたPANIは、(c)と類似した曲線に従うはずであることに言及しておく。 その場での重合(試料A)によって調製したNCC−PANIナノコンポジットフィルムの表面のSEM像を示す図である。この画像において均一なNCC骨格がはっきりと示されている。 乳化重合(試料D)によって調製したNCC−PANIナノコンポジットフィルムの表面のSEM像を示す図である。この画像において均一なNCC骨格がはっきりと示されている。 乳化重合(試料D)によって調製したNCC−PANIナノコンポジットフィルムに関する応力対ひずみプロットを示す図であり、ここで挿入図は、前記フィルムの可撓性を示す写真である。 NCC及びPANIに対して、その場での重合及び乳化重合によって調製したNCC−PANIナノコンポジットフィルムの熱重量分析(TGA)結果を示す図であり、得られたフィルムの強い熱安定性を示している。
表の説明
表1:NCC、ポリアニリン及び他の材料と比較した、その場での重合及び乳化重合によって調製したNCC−PANIナノコンポジット材料の導電率を示す表である。
表2:他のいくつかの材料に関して、その場での重合及び乳化重合によって調製したNCC−PANIナノコンポジット材料の硬度データを示す表である。
表:他の材料と比較したNCC−PANIナノコンポジット材料の機械的強度特性を示す表である。
本発明は、ポリアニリン(PANI)及びナノ結晶セルロース(NCC)を含むナノコンポジット材料並びにナノコンポジット材料を調製する方法であって、得られたナノコンポジット材料が半導体材料に特徴的な導電率並びに優れた強度、可撓性及び/又は硬度を備えている上記方法に関する。この方法は特に、その場での重合又は乳化重合のいずれかを用いたナノ結晶セルロース(NCC)の存在下でのアニリンの酸化−ラジカル重合に基づく手法を含む。どちらの方法も、NCC、アニリン、及びプロトン酸又は水の混合物への酸化剤の添加を含み、乳化重合の場合には酸/界面活性剤も含まれる。得られたNCC−PANIナノコンポジット材料は、フィルム又は粉末形態で得ることができ、半導体デバイスにおけるさまざまな付加価値のある用途、例えば、航空宇宙、自動車及び他の用途のための防錆塗料及び帯電防止塗料に適している。
リグノセルロース系材料(例えば木材パルプ、綿花、バクテリアなど)の加水分解抽出によって得られたNCCは、β(1→4)連結D−ブドウ糖単位の線状ポリマーであるセルロースでできており、その鎖は、結晶及び非晶質領域を形成するようにそれら自体を配置する。NCCは、抽出で使用した原料に応じて、重合度(DP)が90≦DP≦110の範囲であり、100無水グルコース単位当たり硫酸基が3.7〜6.7であり、その物理的寸法の範囲が断面で5〜14nm及び長さで20〜100nmのクリスタリットを含む。これらの帯電したクリスタリットは、水、又は適切に誘導体化された場合は他の溶媒に懸濁させることができ、或いは空気、噴霧乾燥又は凍結乾燥によって自己集合させて固形物を形成することができる。乾燥させると、NCCは、平行六面体棒状構造の凝集を形成し、その断面はナノメートル範囲(5〜20nm)であるが、それらの長さは桁がより大きく(100〜1000nm)、高いアスペクト比をもたらす。NCC自己集合の真珠光沢は、通常指紋パターンによって特徴づけられ、その場合、パッチワークの明暗領域は、それらの軸が繊維軸と垂直になるように分子が充填されている繊維状結晶の球顆状挙動に特徴的なものである。NCCは、セルロース鎖の理論限界に近づいている高結晶化度(>80%、最も可能性が高いのは85〜97%)によっても特徴づけられる。
セルロースクリスタリットのコロイド懸濁液は、臨界濃度に到達後、キラルネマチック構造を形成する。コレステリック構造は、ダイレクター(n)に沿って整列した積み重ねた分子の平面から構成され、各ダイレクターの方向は1つの平面から次の平面へ垂直軸の周囲を回転する。この構造は、堅い棒状分子の液体中で自然発生的に形成する。セルロース鎖間の水素結合は、NCC内の局部構造を安定化させることができ、結晶領域の形成において重要な役割を果たす。試料の結晶画分と定義する結晶化度は、NCCの物理的及び科学的挙動に強く影響を与える。例えば、NCCの結晶化度は、化学誘導体化、膨張及び水結合特性の実施容易性に直接影響を与える。
ナノ結晶セルロース(NCC)は、コンポジット内の骨格を形成し、かかる骨格はコンポジットに強化及び可撓性をもたらす。ポリアニリンは、骨格の空隙を塞ぎ、導電性をもたらす。ナノ結晶セルロース(NCC)は自然に、ナノ粒子の規則正しい配列、特にそのキラルネマチック液晶相のらせん状集合を形成する。重合プロセスでは、NCCの規則正しい集合によって形成された骨格の空隙中でアニリンを重合してポリアニリンにする。重合したアニリンは、異なる物理的形態であってもよく、例えば粒状のポリアニリンであってもよく、或いは繊維状ポリアニリン、又は粒状及び繊維状の混合物であってもよい。図3a)及び3b)のSEMを調べると、その骨格の空隙がPANIで満たされている、完全に規則正しい、自己集合NCC骨格が明らかになっている。
したがって、新しい手法は、ナノ結晶セルロース(NCC)とポリアニリン(PANI)のナノコンポジットから合成した、有機的な導電性及び機械的に強いポリマー材料の開発のために考案される。この方法は、適当な開始剤−酸化剤によって助けられた水性媒体中でのNCCの存在下におけるアニリンの酸化−ラジカル重合を含む。反応は、その場での重合又は乳化重合のいずれかを使用して実施することができる。
重合反応は、NCC懸濁液、アニリン、プロトン酸、及び酸化剤を混合し、一定の低温(普通は約5℃〜室温)で数時間(2〜24時間)反応混合物を維持しながら混合物を反応させることを含む。得られたNCC−PANIナノコンポジット材料は、フィルム又は粉末形態で得ることができ、ゲルマニウム及びケイ素のような半導体材料に特徴的な導電特性を示す。脆い導電性ポリマーのPANIとは異なって、NCC−PANIナノコンポジット材料は、NCCが強化骨格として働く結果として、著しい可撓性、強度及び/又は硬度を備えるように設計することができる。調製条件に応じて、本開示に基づいて調製したNCC−PANIナノコンポジット材料の導電率は、9.98×10−5〜1.88×10−2S・cm−1の範囲である。それらは、硬度≧0.189GPaの可能性もあり、或いはポリエチレン又はグラフェン紙よりも強い、引張り強さがほぼ9.74MPa程度であり、延伸がほぼ0.54%程度である可撓性フィルムに形成することもできる。これらの独特の電気的及び機械的性質は、これらの材料を、種々の付加価値のある工業製品、例えば電池、電子機器、電気センサー、分離膜、航空宇宙用途のための帯電防止塗料、並びに自動車及び他の工業的用途のための防錆塗料などに使用するのに適したものにする。
その場での重合を用いたNCC−PANIナノコンポジット材料の合成は通常、アニリンの塩酸水溶液と既知の量のNCC懸濁液を混合し、混合物にアンモニウムペルオキシジスルファート[(NH]の水溶液を低温(0〜5℃)でゆっくり加えることによって行なう。これは、アニリンの酸化は発熱反応であり、低温で形成したポリアニリンはより規則正しく、したがってより導電性があるからである[10]。アンモニウムペルオキシジスルファート(APS)は、アニリン重合のための化学酸化剤として使用することが好ましい。反応時間は、2時間〜24時間の範囲であってよく、温度は0℃〜室温(約21℃)であってよい。反応中、プロトン化したペルニグルアニリンの青色の特徴が反応の1時間後に現れる。緑色のエメラルジン塩が2時間後に観察される。モノマー対酸化剤のモル比は、最適には1:1であり、NCC対アニリンの質量比は、2:1であることが好ましい。しかし、酸化剤対アニリンのモル比は、0.1〜10、好ましくは0.2〜5の範囲であってよい。溶液中のアニリン及び酸化剤の濃度は、0.05Mに固定されている。懸濁液は、副生成物を除去するために遠心分離し、残りの濃い懸濁液は、5倍希釈したそれ自体の酸性溶液−この場合、HCl(0.2M)の希釈液−で2回洗浄し、次いで2日間脱イオン水に対して透析にかける。精製したPANI−NCC懸濁液は、音波処理を施すことによって分散させる。透析の代わりにアセトン又はメタノールで洗浄を達成することもできる。
この方法は、硫酸又はギ酸などの他の酸を用いて実現することもできる。酸は水と取り替えることができるが、大量の(1S)−(+)−10−ショウノウスルホン酸(HCSA)又はドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)などの二官能プロトン酸(ドーパント)を混合物に加えなければならなくなる。或いは、反応においてアニリンの代わりにアニリン塩酸塩をモノマーとして使用することができる。
NCC−PANIナノコンポジット材料を調製するために本発明で使用した第2の方法は、乳化重合である。この方法は、ポリアニリン塩の調製ついて以前より報告されている[11〜13]。アニリン、プロトン酸、及び酸化剤を、水と非極性又は弱極性液体、例えば、キシレン、クロロホルム、又はトルエンとの混合物と混合する。このような系で乳濁液を形成するために、弱極性液体中で実質的な乳化特性を有するプロトン酸、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)を使用している。NCCは、これらの溶媒と相溶性はなく、PANIが有機溶媒中に可溶性成分として残るが、NCCが反応副生成物と共に水相に残る二相系の形成をもたらす。
本発明によれば、NCCの存在下でのアニリン乳化重合は、有機溶媒を含まない水中で実施しており、したがって長アルキル鎖DBSAは、ドーパント及び界面活性剤として働く。NCC−アニリニウム−DBSA複合体は、NCC懸濁液と水中の化学量論比のアニリン及びDBSAを室温で3時間混合することによって調製する。分散液を0〜5℃に冷却し、アンモニウムペルオキシジスルファート(APS)溶液を滴加する。重合プロセスは、氷温で24時間実施し、色が白−水中のアニリニウム−DBSA複合体の特徴−から45分の誘導時間後に青に変わり、最後に暗緑色−エメラルジン塩のドープ形態の特徴−が観察される。一般に、APS対アニリンのモル比は1:1であり、界面活性剤対アニリンのモル比は、0.5:1又は1:1であることが好ましく、APS及びアニリンの溶液の濃度は、適切には0.05Mであり、NCC対アニリンの質量比は、適切には2:1に固定されている。さらに、この方法は、イオン性又は非イオン性界面活性剤を用いて行なうことができる。非イオン性界面活性剤の場合、アニリン塩酸塩は、アニリンの代わりにモノマーとして使用しており、重合中に外部の酸を加えなかった。HCl(1M)の添加は、不均一反応性媒体を安定化させる非イオン性界面活性剤の効率を妨害することがある。
NCC:ポリアニリンの質量比2:1が、所望の機械的性質を備え、優れた導電性又は半導性を維持した強化骨格を作成するのに最適なように見えるが、他の比率、例えば1:1〜18:1、及び2:1〜11:1、並びに1.5:1〜11:1、1.5:1〜6.1、及び1.5:1〜5:1が可能である。
その場での重合及び乳化重合のどちらの方法も、FT−IRスペクトル分析(図1)及び図2のUV−visスペクトルからも明らかなように、NCC−PANIナノコンポジット材料をもたらす。NCCのO−H基に特徴的なブロードなバンドは、3278cm−1に現れ、約1553、1483、1290及び800cm−1のポリアニリンに特徴的な吸収は、NCC−PANIナノコンポジット材料のスペクトルに全て存在する。約1483cm−1及び1553cm−1のピークは、PANI鎖中のN−ベンゼノイド−N及びN=キノイド=N部分の伸縮振動の結果として生じる。p−ジ−置換ベンゼン環のC−H結合の面外曲げ振動(out−of−bending vibration)に対応するピークは、約800cm−1に現れる。
NCC−PANIナノコンポジット懸濁液のUV−visスペクトルで観察されたポリマー部分の電子吸収バンドは、ドープした懸濁液について3つのバンドを350〜370nm、780〜820nm、及び420nmの肩で示しており、それぞれピークI、II、IIIと表されている。これらの吸収は、それぞれπ−π及び励起子遷移に関連している。後者の吸収は、ポリアニリンの導電率挙動の促進に関与する電荷担体(ポーラロン)に関連がある[14]。約600nm(より高い遷移エネルギー)へのピークシフトは、エメラルジン塩基酸化状態に関する文献で得られたものと一致している[15、16]。合成したままのNCC−PANIは、その調製の精製段階中に水透析を受けるので、PANIは、完全にドープされていない。ドーピングは、水性HCl(1M)で処理することによって実現でき、420nmにおける肩の強度、及びポーラロンバンドの波長を830nmへさらに増大を促進する−図2を参照のこと。これは、より低い電子遷移エネルギー、したがって、より高いドーピングレベルと一致する。
その場での重合又は乳化重合を用いて調製したNCC−PANIの精製した懸濁液は、酸性水溶液と共に混合することによってドープして導電性形態のエメラルジン塩にすることができる。本発明で使用した好ましいドーパントは、HCl(1M)である。フィルムは、HCl(1M)でドープしたPANI−NCC溶液から直接キャストすることによって作製することができる;或いは、フィルム又は粉末は精製したPANI−NCC懸濁液を乾燥させることによって調製でき、次いでHCl溶液でドープする。図3は、両方の重合技術によって調製した、風乾したNCC−PANIナノコンポジットフィルムの表面のSEM像を示しており、それによって均一なNCC骨格がはっきりと示されている。ドーピングの時間は、最終的な導電率値にとって重要である。乾燥前に24時間ドーピングすることが好ましい。得られたフィルム又はペレットの導電率は、室温で4プローブ法を用いて測定する。調製条件に応じて、本開示に基づいて調製したNCC−PANIナノコンポジット材料の導電率は、9.98×10−5〜1.88×10−2S・cm−1の範囲である(詳しくは表1を参照のこと)。それらは、金に匹敵する硬度≧0.189GPaの可能性もあり(表2参照のこと)、或いはグラフェン紙よりも強い、引張り強さ=9.74MPa及び延伸=0.54%の可撓性フィルムに形成することもできる(表3及び図4参照のこと)。さらに、本発明に基づいて調製したNCC−PANIナノコンポジット材料は、安定な熱的性質を備えている−図5参照のこと。これらの独特の電気的及び機械的性質は、これらの材料を、種々の付加価値のある工業製品、例えば電池、電子機器、電気センサー、分離膜、航空宇宙用途のための帯電防止塗料、並びに自動車及び他の工業的用途のための防錆塗料などに使用するのに適したものにする。
アニリンの化学的重合のメカニズムの概要を以下に示す:
第1のステップは、アニリンラジカルカチオンの形成を含む。第2のステップでは、N−及びパラ−アミノ−ジフェニルアミン(PADPA)のカップリングが起こる。次いでそれはジラジカルジカチオンに酸化される。「頭−尾」(すなわち、N−パラ)カップリングが優勢であっても、オルト位でもカップリングが起こることがあり、得られたポリマーの共役に欠陥をもたらす。その後の連鎖生長反応ステップでは、最初のポリマー生成物は、完全に酸化されたペルニグルアニリン塩形態のポリアニリンである。全ての酸化剤が消費されると、溶液中に残ったアニリンがペルニグルアニリンを還元して最終生成物、緑色エメラルジン塩を形成する(ステップ4)。反応中の色変化は、記述したステップを反映している:第2のステップ中、PADPAによって溶液はピンク色であり;第3のステップ中、プロトン化したペルニグルアニリンの形成によって溶液は青色になり;最終ステップでは、緑色のエメラルジン塩が沈殿する。
ステップ1.モノマーの酸化

ステップ2.ラジカルカップリング及び再芳香族化

ステップ3.連鎖生長反応

ステップ4.ペルニグルアニリン塩からエメラルジン塩への還元
調製1:水性媒体として塩酸を用いたその場での重合
500mlの三角フラスコ中で、当量のアニリン1.14mlをHCl(1M)110mlに溶解させる。次いで60%で10分間音波処理したNCC懸濁液(6重量%)40mlを、強烈に混合しながら溶液にゆっくり加える。NCCを1時間活性化させた後、懸濁液を0〜5℃まで冷却し、次いでHCl(1M)100ml中に溶解させた、過硫酸アンモニウム2.85gの溶液を、30分間にわたってNCC/アニリニウム/HClスラリーに滴加する。氷温で24時間、激しく撹拌しながら重合を進行させる。懸濁液を遠心分離して副生成物を除去し、残りの濃い暗緑色の懸濁液をHCl(0.2M)の希釈液200mlで2回洗浄し、次いで2日間脱イオン水に対して透析にかける。精製したPANI−NCC懸濁液を、メカニカルスターラーを用いて500rpmで15分間混合し、続いて60%の出力で10分間音波処理することによって分散させる。精製したナノコンポジット懸濁液は、4℃で保存した。精製ステップはまた、1回目の遠心分離後に得られた濃い暗緑色懸濁液をアセトン又はメタノール200mlで2回洗浄し、次いで終夜50℃で真空乾燥させることによって実施することができる。この場合、粉状PANI−NCCが得られるが、第1の精製法を使用するとフィルムを調製することができる。HSO(1M)水溶液は、HCl(1M)の代わりに重合媒体として使用することもできる。
調製2:ドーパントとしてのHCSAの存在下で水性媒体として水を用いたその場での重合
500mlの三角フラスコ中で、当量のNCC懸濁液(6重量%)40mlを脱イオン水200mlと混合し、60%で10分間音波処理する。次いで、室温で3時間強烈に混合しながら、当量のアニリン1.14ml、続いて(1S)−(+)−10−ショウノウスルホン酸(HCSA)2.9gを水中でNCC懸濁液に加える。APS対CSA対アニリンのモル比は1:1:1であり、溶液中のそれらの濃度は0.05Mであり、NCC対アニリンの質量比は、2:1である。次いで分散液を0〜5℃まで冷却し、脱イオン水50ml中に過硫酸アンモニウム2.85gを溶解させた溶液を、30分間にわたってNCC/アニリニウム/HCSAスラリーに滴加する。氷温で24時間、激しく撹拌しながら重合を進行させる。懸濁液を遠心分離して副生成物を除去し、残りの濃い暗緑色の懸濁液を脱イオン水200mlで2回、次いで2×200mlのアセトン又はメタノールで洗浄し、終夜50℃で真空乾燥させる。濃い暗緑色の懸濁液は、水で洗浄した後、2日間DI水に対して透析にかけ、次いで透析したNCC−PANI懸濁液を、メカニカルスターラーを用いて500rpmで15分間混合し、続いて60%の出力で10分間音波処理することによって分散させることにより、精製することができる。精製したナノコンポジット懸濁液は、4℃で保存した。
調製3:乳化剤及びドーパントとしてイオン性界面活性剤DBSAを用いた乳化重合
500mlの三角フラスコ中で、当量のNCC懸濁液(6重量%)40mlを脱イオン水200mlと混合し、60%で10分間音波処理する。次いで、室温で3時間強烈に混合しながら、当量のアニリン1.14ml、続いてドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)3.85gを水中でNCC懸濁液に加える。懸濁液は、水中でのアニリニウム−DBSA複合体の形成によって乳白色になる。APS/DBSA/アニリンのモル比1:1:1を使用することが好ましく、溶液中のそれらの濃度は0.05Mであり、NCC対アニリンの質量比は、2:1に固定している。次いで分散液を0〜5℃まで冷却し、脱イオン水10ml中に過硫酸アンモニウム2.85gを溶解させた溶液を、30分間にわたってNCC/アニリニウム/DBSAスラリーに滴加する。この期間に、乳濁液の色が白色から琥珀色に変化する。氷温で24時間、激しく撹拌しながら重合を進行させ;暗緑色のNCC−PANI−DBSA懸濁液が得られた。懸濁液を遠心分離して副生成物を除去し、残りの濃い暗緑色の懸濁液を2×200mlのアセトン:水(50:50)又はメタノール:水(50:50)で洗浄し、終夜50℃で真空乾燥させ、又は2日間DI水に対して透析にかけ(洗浄後)、次いで60%で10分間音波処理してNCC−PANIのフィルムを作製するのに有用な安定な懸濁液を得る。塩酸の水溶液は、水の代わりにこの反応の溶媒として使用することもできる。
調製4:イオン性界面活性剤ラウリル硫酸ナトリウムを用いた乳化重合
500mlの三角フラスコ中で、当量のアニリン1.14mlをHCl(1M)160mlに溶解させる。次いで、当量のラウリル硫酸ナトリウム1.8gを、強烈に混合しながらアニリニウム溶液に加える。60%の最大出力で10分間あらかじめ音波処理したNCC懸濁液(6重量%)40mlを、溶液にゆっくり加える。NCCを30分間活性化させた後、温度を80℃まで上げ、混合物を90分間撹拌させたままにする。懸濁液を室温まで冷却し、HCl(1M)50ml中に溶解させた、過硫酸アンモニウム2.85gの溶液を、30分間にわたってスラリーに滴加する。室温(約21℃)で24時間、激しく撹拌しながら重合を進行させる。懸濁液を遠心分離して副生成物を除去し、残りの濃い暗緑色の懸濁液をHCl(0.2M)の希釈液200mlで2回洗浄し、次いで2日間脱イオン水に対して透析にかける。精製したPANI−NCC懸濁液を、メカニカルスターラーを用いて500rpmで15分間混合し、続いて60%の出力で10分間音波処理することによって分散させる。フィルムは、調製したままのPANI−NCCの溶液から直接キャストすることによって、又は懸濁液にHCl(1M)の水溶液をドープした後に作製することができる。
調製5:非イオン性界面活性剤を用いた乳化重合
500mlの三角フラスコ中で、当量のNCC懸濁液(6重量%)54mlを脱イオン水176mlと混合し、60%で10分間音波処理する。次いで、当量の非イオン性界面活性剤(Igepal CO−630)560μlを水中でNCC懸濁液に加え、続いて室温で1時間強烈に混合しながらアニリン塩酸塩1.62gを加える。APS/アニリンのモル比1:1を使用することが好ましく、溶液中のそれらの濃度は0.05Mであり、NCC対アニリンの質量比は2:1に固定しており、界面活性剤対モノマーの重量比は1/3に固定している。次いで分散液を0〜5℃まで冷却し、脱イオン水10ml中に過硫酸アンモニウム2.85gを溶解させた溶液を、混合物に滴加する。氷温で24時間、激しく撹拌しながら重合を進行させる。乳濁液の色は、酸化剤を添加してからたった2分後に白色から薄緑色、薄青色、続いて10分後に濃青色に変化し、最後に暗緑色のNCC−PANI懸濁液が得られる。懸濁液を遠心分離して副生成物を除去し、残りの濃い暗緑色の懸濁液を2×200mlのHCl(0.2M)希釈液で洗浄し、2日間脱イオン水に対して透析にかける。精製したPANI−NCC懸濁液を、メカニカルスターラーを用いて500rpmで15分間混合し、続いて60%の出力で10分間音波処理することによって分散させる。精製したナノコンポジット懸濁液は、4℃で保存した。精製ステップはまた、濃い暗緑色懸濁液をHCl(0.2M)200mlで2回洗浄し、続いてアセトン又はメタノールで洗浄し、次いで終夜50℃で真空乾燥させることによって実施することができる。この場合、粉状PANI−NCCが得られるが、第1の精製法を使用するとフィルムを調製することができる。
例6:開始剤(PPD)の存在下でのその場での重合
アニリンとNCCのその場での重合は、芳香族添加剤又はアニリン二量体であるN−フェニル−p−フェニレンジアミン(PPD)などの開始剤の存在下で行なうことができる。この開始剤は、上記の調製1〜5に特徴的なバルク粒状物の代わりに、アニリンの重合中のナノ繊維形態(nanofibrillar morphology)のポリアニリンの形成を促進する。
N−フェニル−p−フェニレンジアミン(PPD)37mg(0.001M)をメタノール5ml中に溶解させ、得られた溶液を、HCl(1M)63mlに溶解させたアニリン(0.04M)0.73mlとあらかじめ60%で10分間音波処理したNCC懸濁液(4.7重量%)32mlとの混合物に加えた。混合物を30分間撹拌し、次いでHCl(1M)100ml中に溶解させた過硫酸アンモニウム0.46g(0.01M)の溶液を、NCC/アニリニウム/PPD/HClスラリーと素早く混合した。室温で24時間、撹拌下で重合を進行させた。粗製懸濁液を遠心分離し、1週間の脱イオン水に対する透析によって精製した。精製したPANI−NCC懸濁液を、メカニカルスターラーを用いて500rpmで15分間混合し、続いて60%の出力で10分間音波処理することによってさらに分散させた。精製したナノコンポジット懸濁液は、48時間懸濁液をHCl(1N)溶液と混合することによって最終的にドープし、周囲条件で空気乾燥させた。
本方法で得られたNCC−PANIナノコンポジットフィルムの導電率は、通常6.53×10−3〜2.07×10−1S・cm−1の範囲である。前の調製のように、均一なNCC骨格は、この場合にも存在する。

(参考文献)


Claims (17)

  1. ポリアニリン及びナノ結晶セルロース(NCC)のナノコンポジット。
  2. 前記ナノ結晶セルロース(NCC)がコンポジットの骨格を形成する、請求項1に記載のナノコンポジット。
  3. 前記ポリアニリンが前記骨格の空隙を塞ぐ、請求項2に記載のナノコンポジット。
  4. 前記ポリアニリンが粒状である、請求項1から3までのいずれか一項に記載のナノコンポジット。
  5. 前記ポリアニリンが繊維状である、請求項1から3までのいずれか一項に記載のナノコンポジット。
  6. 前記コンポジット中の前記ポリアニリンが、前記ナノ結晶セルロース(NCC)の存在下でのアニリンの重合によって形成される、請求項1から5までのいずれか一項に記載のナノコンポジット。
  7. 前記重合がその場での重合である、請求項7に記載のナノコンポジット。
  8. 前記重合が乳化重合である、請求項7に記載のナノコンポジット。
  9. 導電率が9.98×10−5〜1.88×10−2S・cm−1の範囲である、請求項1から9までのいずれか一項に記載のナノコンポジット。
  10. ポリアニリン及びナノ結晶セルロース(NCC)のナノコンポジットを製造するための方法であって、ナノ結晶セルロース(NCC)の存在下でアニリンを重合するステップを含む上記方法。
  11. 前記重合がその場での重合である、請求項11に記載の方法。
  12. 前記重合が乳化重合である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記重合をプロトン酸の存在下で実施する、請求項11から13までのいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記重合を酸化剤の存在下で実施する、請求項11から14までのいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記重合を、NCC対アニリンの質量比2:1で実施する、請求項11から15までのいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記重合を、NCC対アニリンの質量比2:1及びアニリン対酸化剤のモル比1:1で、水性ビヒクル中プロトン酸及び酸化剤の存在下で実施する、請求項11から13までのいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記NCCがコンポジットの骨格を形成し、アニリンが骨格の空隙中で重合する、請求項11から17までのいずれか一項に記載の方法。
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