JP2014506268A - キレート剤であるアンモニウム塩、ならびに石油およびガス分野の用途におけるそれらの使用 - Google Patents

キレート剤であるアンモニウム塩、ならびに石油およびガス分野の用途におけるそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、地下地層の処理方法に関し、この方法では、グルタミン酸N、N−二酢酸(GLDA)またはメチルグリシンN,N−二酢酸(MGDA)のアンモニウム塩を含む流体が、地層に導入される。本発明はまた、GLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩、ならびに、海水、相互溶媒、スラッジ防止剤、(水湿潤または乳化)界面活性剤、起泡剤、腐食抑制剤、腐食抑制剤強化剤、増粘剤、湿潤剤、転換剤、酸素スカベンジャー、キャリア流体、流体損失制御添加剤、摩擦低下剤、安定剤、レオロジー調整剤、ゲル化剤、スケール抑制剤、破砕剤、塩、塩水、pH制御添加剤、殺細菌剤/殺生物剤、粒状物、架橋剤、塩代替物(例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド)、相対浸透率調整剤、硫化物スカベンジャー、繊維、ナノ粒子、および凝結剤の群からの少なくとも1種の成分を含む流体を包含する。

Description

本発明は、グルタミン酸N、N−二酢酸(GLDA)および/またはメチルグリシンN,N−二酢酸(MGDA)のアンモニウム塩を含む流体が地層(formation)中に導入される、地下地層の処理方法、GLDAおよびMGDAのいくつかのアンモニウム塩、ならびに、GLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩を含む流体に関する。
酸または塩の状態のグルタミン酸N、N−二酢酸およびメチルグリシンN,N−二酢酸は、数十年間に渡って知られているキレート剤であり、好ましい生分解性に特徴がある。それらは、多数の用途に、例えば、洗浄用組成物に用いられることが開示されている。
いくつかの文献は、石油またはガス用途におけるGLDAおよび/またはMGDAの使用を開示している。例えば、US2006/288910は、坑井のセメンチングにおけるGLDAまたはその塩の使用を開示している。GLDAは、良好な生分解性および低毒性を有するので、よい選択であると記されている。WO2008/0156464もまた、地下地層の処理流体に使用され得るキレート剤の1つとしてGLDAについて述べている。US5,783,524は、石油および天然ガスの生産のための、MGDAのような、グリシン二酢酸およびその塩の使用を開示している。
特定の化合物を分解する微生物の能力が、このような化合物への長期間に渡る微生物の暴露後に向上することは、既知の現象である(「環境学習効果」)。しかし、キレート剤が開放水域と直接接触し得る用途において、より詳細には、キレート剤が最後は海水に達する用途において、キレート剤の生分解性をさらに向上させることが依然として求められている。
GLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩が、GLDAおよび/またはMGDAの他の塩よりも予想外に高い海水中での生分解性を有することが、今や見出された。
したがって、本発明は、グルタミン酸N,N−二酢酸(GLDA)および/またはメチルグリシンN,N−二酢酸(MGDA)のアンモニウム塩を含む流体が地層に導入される、地下地層の処理方法を提供する。
海水で接種した密閉瓶試験における、トリアンモニウムハイドロジェン−N,N−ビス(カルボキシラトメチル)−L−グルタメート(系列1)、酢酸ナトリウム(系列1)、ならびに、テトラナトリウム−N,N−ビス(カルボキシラトメチル)−L−グルタメート(系列2)および酢酸ナトリウム(系列2)の時間に対する生分解パーセンテージ。 室温でpH3.2〜10.2の範囲のGLDAアンモニウム/海水溶液におけるCaCOの溶解。 pH=3.8、T=90℃におけるGLDAアンモニウムおよびGLDAナトリウムによる処理の時間の関数としての、溶解した硫化鉄のパーセンテージ。 pH=3.8におけるGLDAアンモニウムおよびGLDAナトリウムによる24時間の処理の間に溶解した硫化鉄の、温度の関数としてのパーセンテージ。 20℃、pH=4およびpH=8におけるGLDAアンモニウムならびにpH=4におけるGLDAナトリウムの、石膏(CaSO.2HO)での脱スケール効率。 コアフラッディングの構成。
本出願における処理(すること)という用語は、流体による地層の如何なる処理も包含するものとする。この処理は、特に、(i)浸透率の増加、(ii)小粒子の除去、および(iii)無機物スケールの除去、の少なくとも1つを達成し、そうして、井の性能を向上させ、地層からの石油および/またはガスの回収/生産を増加可能にするために、流体で地層を処理することを包含する。同時に、この処理は、坑井の洗浄、ならびに石油/ガス生産井および産出設備のスケール除去を包含し得る。
GLDAおよび/またはMGDAアンモニウムが、海水溶液中でのそれらの予想外に高い生分解性および好ましい環境−毒性プロフィールのため、脅威となる毒性または環境リスクを全く有しないので、上記の方法は、どのような操業活動にも、開放水域において行われるものにさえも、広く適用できる。さらに、GLDAおよび/またはMGDAアンモニウムは、海水に非常に容易に溶け、アンモニウム陽イオンの存在のために、それらは、広いpH範囲に渡ってプロトン供与機能を有し、このことが、スケール堆積物または被覆物を除去できる速さを向上させると考えられる。さらに、本発明のアンモニウム塩は、多くの場合にpH緩衝作用を有することが見出され、それらは、より少ない塩負荷をもたらし、これによって望ましくない如何なる沈殿反応や飽和溶液の生成がさらに防止される。本発明の流体および/または塩が本発明による地下地層を処理するための方法に用いられる場合、GLDAアンモニウムおよびMGDAアンモニウムの上記の溶解性、pH緩衝性、およびスケール除去の特性は、石油および/またはガス含有地層の良好なおよび/または向上した浸透率をもたらし、これは、地下地層において頻繁に見出される昇温において特に顕著である。
本発明はまた、式M(NH−GLDAまたは式M(NH−MGDA(式中、Mは、アルカリ金属陽イオンであり、xは少なくとも0.1であり、yは少なくとも0.1であり、GLDAではx+y+z=4であり、MGDAではx+y+z=3である)のアンモニウム塩、GLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩および海水を含む流体、ならびに、GLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩と、相互溶媒、スラッジ防止剤、(水湿潤または乳化)界面活性剤、起泡剤、腐食抑制剤、腐食抑制剤強化剤、増粘剤、湿潤剤、転換剤、酸素スカベンジャー、キャリア流体、流体損失制御添加剤、摩擦低下剤、安定剤、レオロジー調整剤、ゲル化剤、スケール抑制剤、破砕剤、塩、塩水、pH制御添加剤(例えば、さらなる酸および/または塩基)、殺細菌剤/殺生物剤、粒状物、架橋剤、塩代替物(例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド)、相対浸透率調整剤、硫化物スカベンジャー、繊維、ナノ粒子、および凝結剤(例えば、樹脂および/またはタッキファイヤー、)の群からの少なくとも1種の成分とを含む流体に関する。本発明に包含される上記のアンモニウム塩および流体は、本発明の方法において適切に用いることができ、同時に、この同じ方法において、本明細書で説明される技術的効果をもたらすことは言うまでもない。
GLDAまたはMGDAアンモニウムは、例えば、酸のGLDAまたはMGDAの溶液にアンモニウム塩を添加することによって調製できる。酸のGLDAまたはMGDAは、当業者によって、いずれかのタイプのイオン交換技術を用い、GLDA四アルカリ金属塩またはMGDA三アルカリ金属塩から製造できる。酸のGLDAは、式M−GLDAを有し、式中、0<x<4、x+z=4であり、Mはアルカリ金属陽イオンであり、酸のMGDAは、式M−MGDAを有し、式中、0<x<3、x+z=3であり、Mはアルカリ金属陽イオンである。好ましい実施形態において、副生成物は水であって塩でないため、水酸化アンモニウム(NHOH)がGLDAまたはMGDAアンモニウムを調製するために用いらる。
好ましくは、式M(NH−GLDAまたは式M(NH−MGDAのアンモニウム塩(式中、Mはアルカリ金属陽イオンであり、xは少なくとも0.1であり、それぞれx+y+z=4、x+y+z=3である)は、少なくとも1モル当量のアンモニウム陽イオンを含み、すなわちyは少なくとも1である。
GLDAおよびMGDAのいくつかのアンモニウム塩は、既知である。例えば、EP−A−1004571は、酸形態のGLDAと、水酸化アンモニウムまたは炭酸アンモニウムとの反応(これは、GLDAのアンモニウム塩をもたらすことになる)を示唆しており、GLDAのアンモニウム第二鉄塩を明示的に開示している。JP2002−356464は、実施例において、pH7で、酸形態のGLDAおよびMGDAとアンモニアとの反応によって製造されるGLDAアンモニウム塩およびMGDAアンモニウム塩を開示している。EP783 034、およびJP10087582は、アンモニウム塩が、グルタミン酸N,N−二酢酸から製造できることを開示しているが、何ら例証されていない。さらに、上の文献のいずれも、石油含有地層から石油を回収するための方法における、または海のような開放水域の近傍における油井からスケールを除去するための方法における、GLDAのアンモニウム塩の有益な使用を開示してない。
GLDAおよびMGDAのナトリウム塩は、それら自体が海水中で満足すべき生分解性プロフィールを既に有しているが、驚くべきことに、GLDAおよびMGDAのアンモニウム塩が海水中で明らかに一層高い生分解性を有することが見出された。海水中でのGLDAの三アンモニウム塩の生分解性を、長期の測定を可能にするようにのみ変更されたOECD306(1992)の密閉瓶試験を用いて評価した時、この塩が、28日目に29%生分解されることが立証された。類似の結果が、GLDAの二アンモニウム塩およびMGDAのアンモニウム塩で見出された。これらの生分解性の結果は、上記の環境学習効果のため、将来はさらに向上すると予想される。
本方法は、予想外に高い海水中での生分解性のため、地下地層が海水を通って到達される場合に特に有益である。
石油含有地層から石油を回収するための方法は掘削作業を含み、この作業では、流体は、ドリルストリングの内部を通って下に移動してドリルビットを通って出て行き、ドリルストリングと坑井との間の環状部分を通ってドリルリグに戻る。この方法の実施形態において、この掘削プロセスにおける流体は、ドリルビットを潤滑するため、掘削屑を表面に輸送するため、および井に及ぼされる地層圧力のバランスを保つために使用される。本方法はまた、地層を通る流路の生成および坑井近くの地層損傷の除去も包含する。
油井におけるスケールを除去するための方法は、油井における無機堆積物、スケール、フィルターケーキまたは坑井被覆物のいずれの除去も含み、これらの堆積物、スケール、被覆物、フィルターケーキは、元々坑井に存在するかまたは地層からの石油の回収に利用される金属用具(例えば、管および貯蔵タンク)に由来する(カルシウム、バリウム、鉄の塩のような)鉱物および汚染物質によって、ならびに掘削プロセスの間の無機固体の意図的な添加によって生じ得る。
石油およびガス産業において、除去が特に難しい1つのスケールは硫化鉄である。硫化鉄は、酸性井、すなわちHSを含む井で生成され得る。本発明の一実施形態において、本方法は硫化鉄含有スケールの除去または低減を伴う。
地層を処理するための方法における一実施形態において、GLDAおよび/またはMGDAアンモニウムの量が、流体の全重量に対して、50wt%まで、好ましくは5〜40wt%の間、より一層好ましくは10〜20wt%である流体が用いられる。
別の実施形態において、2〜10の間、好ましくは2.5〜8の間のpHを有する流体が提供され、使用される。
本発明の好ましい実施形態において、流体はGLDAアンモニウムを含む。
本流体は、地下地層を処理する場合に直面する基本的には如何なる温度でも使用できる。好ましくは、流体は35〜400°F(約2〜204℃)の間の温度で用いられる。より好ましくは、流体は望まれる効果を流体が最もよく達成する温度で用いられ、これは77〜400°F(約25〜204℃)の間、より一層好ましくは、200〜400°F(約93〜204℃)、最も好ましくは300〜400°F(約149〜204℃)の間の昇温を意味する。
本発明の方法は、好ましくは、大気圧と破壊圧力との間の圧力で実施され、ここで、破壊圧力は、それを超える圧力では流体の注入が地層に流体力学的破壊を引き起こすことになる圧力と定義される。
高温での用途は、溶液の約2体積パーセント未満の量の酸素スカベンジャーの存在から利益を受け得る。
地下地層は、如何なる特質のものであってもよく、一実施形態において、砂岩または炭酸塩地層である。砂岩地層は、主要成分として、石英のような珪質物質を含み、さらに粘土(アルミノケイ酸塩、例えば、カオリナイトもしくはイライト)またはアルカリアルミノケイ酸塩(例えば、長石、およびゼオライト)、さらには炭酸塩(方解石、ドロマイト、アンケライト)および鉄系鉱物(赤鉄鉱および黄鉄鉱)を様々な量で含み得る。炭酸塩地層は、主要成分として炭酸カルシウム(方解石およびドロマイト)を含む。
本発明の流体は、相互溶媒、スラッジ防止剤、(水湿潤または乳化)界面活性剤、起泡剤、腐食抑制剤、腐食抑制剤強化剤、増粘剤、湿潤剤、転換剤(diverting agent)、酸素スカベンジャー、キャリア流体、流体損失制御添加剤(fluid loss additive)、摩擦低下剤、安定剤、レオロジー調整剤、ゲル化剤、スケール抑制剤、破砕剤(breaker)、塩、塩水、pH制御添加剤(例えば、さらなる酸および/または塩基)、殺細菌剤/殺生物剤、粒状物、架橋剤、塩代替物(例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド)、相対浸透率調整剤、硫化物スカベンジャー、繊維、ナノ粒子、および砂岩地層では、凝結剤(例えば、樹脂および/またはタッキファイヤー)の群からの1種または複数を含んでいてもよい。
本発明の流体は好ましくは水性流体であり、すなわち、、他の成分に関して好ましくは溶媒として水を含み、ここで、水は例えば淡水、処理水または海水であってよいが、本明細書においてさらに説明されるように他の溶媒もまた添加されてもよい。
相互溶媒は、石油、水、酸(多くの場合、HCl系)、および他の井処理流体に可溶である化学添加剤である。相互溶媒は、ある範囲の用途に日常的に用いられ、処理の前、間および/または後の接触表面の濡れ性を制御し、エマルジョンの生成を防ぎまたはエマルジョンを壊す。不溶性の地層細粒は、原油から有機膜を拾い上げるので、相互溶媒が用いられる。これらの粒子は、一部は石油に濡れ、一部は水に濡れている。このため、それら粒子はあらゆる石油−水の境界で物質の集積を引き起こし、これによって様々な石油−水のエマルジョンを安定化できる。相互溶媒は、有機膜を除去し、粒子を水に濡れる状態のままにするので、エマルジョンおよび粒子による閉塞は無くなる。相互溶媒が用いられる場合、それは、これらに限定されないが、低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなど、グリコール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリエチレングリコールブロックコポリマーなど、および、グリコールエーテル、例えば、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなど、水/石油に実質的に可溶性のエステル、例えば、1種または複数のC2−エステル〜C10−エステル、および、水/石油に実質的に可溶性のケトン、例えば、1種または複数のC2−C10ケトンを含む群から好ましくは選択される。本明細書において、実質的に可溶性とは、1グラム/リットルより多く、好ましくは、10グラム/リットルより多く、より一層好ましくは、100グラム/リットルより多く、最も好ましくは、200グラム/リットルより多くの溶解性を意味する。相互溶媒は、好ましくは、全流体に、1から50wt%の量で存在する。
水/石油に可溶性の好ましいケトンはメチルエチルケトンである。
水/石油に実質的に可溶性の好ましいアルコールはメタノールである。
水/石油に実質的に可溶性の好ましいエステルは酢酸メチルである。
より好ましい相互溶媒はエチレングリコールモノブチルエーテルであり、EGMBEとして一般に知られている。
溶液におけるグリコール溶媒の量は、好ましくは、約1wt%〜約10wt%、より好ましくは、3〜5wt%の間である。より好ましくは、ケトン溶媒は、40wt%〜約50wt%の量で存在し得る;水に実質的に可溶性のアルコールは、約20wt%〜約30wt%の範囲内の量で存在し得る;また、水/石油に実質的に可溶性のエステルは、約20wt%〜約30wt%の範囲内の量で存在し得る;ここで、各量は、流体における溶媒の全量に対するものである。
界面活性剤は、当技術分野において知られているどのような界面活性剤であってもよく、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性、両性イオン性であり得る。地層が炭酸塩地層である場合、好ましくは、界面活性剤は、非イオン性または陽イオン性であり、より一層好ましくは、界面活性剤は陽イオン性である。地層が砂岩地層である場合、好ましくは、界面活性剤は、非イオン性または陰イオン性であり、より一層好ましくは、界面活性剤は陰イオン性である。
本発明の組成物の非イオン界面活性剤は、好ましくは、アルカノールアミド、アルコキシル化アルコール、アルコキシル化アミン、アミンオキシド、アルコキシル化アミド、アルコキシル化脂肪酸、 アルコキシル化脂肪アミン、アルコキシル化アルキルアミン(例えば、ココアルキルアミンエトキシレート)、アルキルフェニルポリエトキシレート、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、脂肪酸エステル、グリセロールエステルおよびそれらのエトキシレート、グリコールエステルおよびそれらのエトキシレート、プロピレングリコールのエステル、ソルビタン、エトキシル化ソルビタン、ポリグリコシドなど、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される。アルコキシル化アルコール、好ましくはエトキシル化アルコールが、最も好ましい非イオン性界面活性剤であり、任意選択で(アルキル)ポリグリコシドと組み合わせられる。
陰イオン(場合により、2つの電荷が1つの化合物へ結合する両性イオン性)界面活性剤には、スルホネート、加水分解されたケラチン、スルホサクシネート、タウレート、ベタイン、修飾ベタイン、アルキルアミドベタイン(例えば、ココアミドプロピルベタイン)を含めて、かなり多数の異なる化合物が含まれ得る。
陽イオン界面活性剤には、第4級アンモニウム化合物(例えば、トリメチルタローアンモニウムクロリド、トリメチルココアンモニウムクロリド)、これらの誘導体、およびこれらの組合せが含まれ得る。
本発明の処理流体を起泡させ安定化させるのに用いられ得る起泡剤でもある界面活性剤の例には、これらに限定されないが、ベタイン、アミンオキシド、メチルエステルスルホネート、アルキルアミドベタイン、例えばココアミドプロピルベタイン、α−オレフィンスルホネート、トリメチルタローアンモニウムクロリド、C8〜C22のアルキルエトキシレートサルフェート、およびトリメチルココアンモニウムクロリドが含まれる。
適切な界面活性剤は、液体または粉末の形態で使用され得る。
用いられる場合、界面活性剤は、貯留層の温度で、地層流体、他の処理流体、または坑井流体との不適合性を防ぐのに十分な量で、流体中に存在し得る。
液体界面活性剤が用いられる実施形態において、界面活性剤は、通常、流体の約0.01体積%〜約5.0体積%の範囲の量で存在する。
一実施形態において、液体界面活性剤は、流体の約0.1体積%〜約2.0体積%、好ましくは流体の0.1〜1.0体積%の範囲の量で存在する。
粉末界面活性剤が用いられる実施形態では、液体界面活性剤は、流体の約0.001重量%〜約0.5重量%の範囲の量で存在し得る。
スラッジ防止剤は、地層が、炭酸塩、石灰岩、ドロマイト、および砂岩炭化水素保有地層である場合に、刺激のために用いられる鉱酸および/または有機酸の群から選択できる。この酸の機能は、坑井に通じる地層の流通チャネルを洗浄または大きくして、より多くの石油および/またはガスが坑井に流れられるように、酸可溶性物質を溶解させることである。
問題は、刺激のための(通常濃縮された、20〜28%)酸と、地層における特定の原油(例えば、アスファルト油)との、スラッジを生成する相互作用によって引き起こされる。スラッジを生じる原油と、導入された酸との間の相互作用の研究では、水性相が約4未満のpHである時に、酸−石油の境界で、永続する堅い固体が生成することが示される。スラッジを生成しない原油と酸とでは、膜は観察されない。
これらのスラッジは、通常、酸と高分子量炭化水素(例えば、アスファルテン、樹脂など)との間の反応生成物である。
原油含有地層の酸処理の間のスラッジ生成とそれに付随する流れの問題を防ぐ、または制御するための方法は、原油スラッジの生成を妨げるため、またはその生成速度を低下させるために「スラッジ防止」剤を添加することを含み、これらのスラッジ防止剤は、酸−石油のエマルジョンを安定化させ、これらには、アルキルフェノール、脂肪酸、および陰イオン界面活性剤が含まれる。界面活性剤としてよく用いられるのは、溶媒中のスルホン酸誘導体と分散性界面活性剤とのブレンドである。このようなブレンドは、主要な分散性成分、すなわちスラッジ防止成分として、通常、ドデシルベンゼンスルホン酸(DDBSA)またはその塩を有する。
キャリア流体は水溶液であり、特定の実施形態において、これらの水溶液は、望まれる範囲にpHを保つためにブレーンステッド酸を含み、かつ/または、無機塩、好ましくはNaClまたはKClを含む。
腐食抑制剤は、アミンおよび第4級アンモニウム化合物、ならびに硫黄化合物の群から選択され得る。例えば、ジエチルチオウレア(DETU)(これは、185°F(約85℃)まで適切である)、アルキルピリジニウムまたはキノリニウム塩、例えば、ドデシルピリジニウムブロミド(DDPB)、および硫黄化合物、例えば、チオウレアまたはアンモニウムチオシアネート(これらは、203〜302°F(約95〜150℃)の範囲で適切である)、ベンゾトリアゾール(BZT)、ベンゾイミダゾール(BZI)、ジブチルチオウレア、TIAと呼ばれる商品名の付いた抑制剤、ならびにアルキルピリジンである。
一般に、有機酸およびキレート剤に対して最も首尾の良い抑制剤配合は、アミン、還元型硫黄化合物、または窒素化合物(アミン、第4級もしくは多官能化合物)と硫黄化合物との組合せを含む。腐食抑制剤の量は、好ましくは、全流体体積の0.1と2.0体積%の間、より好ましくは、0.1〜1.0体積%の間である。
例えば、ギ酸、ヨウ化カリウム、塩化アンチモン、またはヨウ化銅のような腐食抑制剤強化剤の1種または複数が、添加されてもよい。
1種または複数の塩が、処理流体のレオロジー特性(例えば、粘度および弾性特性)を変更するためのレオロジー調整剤として使用され得る。これらの塩は、有機物または無機物であり得る。
適切な有機塩の例には、これらに限らないが、芳香族スルホン酸塩およびカルボン酸塩(例えば、p−トルエンスルホン酸塩およびナフタレンスルホン酸塩)、ヒドロキシナフタレンカルボン酸塩、サリチル酸塩、フタル酸塩、クロロ安息香酸、フタル酸、5−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、7−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、7−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1,3−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,4−ジクロロ安息香酸塩、トリメチルアンモニウム塩酸塩、およびテトラメチルアンモニウムクロリドが含まれる。
適切な無機塩の例には、水溶性のカリウム、ナトリウムおよびアンモニウム塩(例えば、塩化カリウム、および塩化アンモニウム)、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化マグネシウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸セシウム、ならびにハロゲン化亜鉛塩が含まれる。塩の混合物もまた用いられ得るが、好ましくは、塩化物塩は塩化物塩と、臭化物塩は臭化物塩と、ギ酸塩はギ酸塩と混合されることに注意すべきである。
本発明において用いられるのに適切であり得る湿潤剤には、粗トール油、酸化された粗トール油、界面活性剤、有機リン酸エステル、修飾イミダゾリンおよびアミドアミン、アルキル芳香族サルフェートおよびスルホネートなど、ならびに、これらおよび当業者によく知られているはずである上記の類似化合物の組合せまたは誘導体が含まれる。
起泡ガスは、空気、窒素または二酸化炭素であり得る。窒素が好ましい。
好ましい実施形態におけるゲル化剤は、ポリマーゲル化剤である。
一般的に用いられるポリマーゲル化剤の例には、これらに限定されないが、バイオポリマー、多糖、例えば、グアルゴムおよびそれらの誘導体、セルロース誘導体、ポリアクリルアミドのような合成ポリマー、ならびに粘弾性界面活性剤などが含まれる。これらのゲル化剤は、水和し、十分な濃度である場合、粘性のある溶液を生成することが可能である。
水系処理流体を製造するために用いられる場合、ゲル化剤は、水性流体と一緒にされ、ゲル化剤の可溶性部分が、水性流体に溶けることによって、流体の粘度を増加させる。
増粘剤には、天然ポリマーおよび誘導体、例えば、キサンタンガムおよびヒドロキシエチルセルロース(HEC)、または合成ポリマーおよびオリゴマー、例えば、ポリ(エチレングリコール)[PEG]、ポリ(ジアリルアミン)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アミノメチルプロピルスルホネート)[AMPSポリマー]、ポリ(アクリロニトリル)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(ビニルスルホネート)、ポリ(スチリルスルホネート)、ポリ(アクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルラクタム)、ならびに、次のコモノマーのコポリマー、ターポリマー及びクオーターポリマー:エチレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルアミン、1,4−ペンタジエン−3−オン(ジビニルケトン)、1,6−へプタジエン−4−オン(ジアリルケトン)、ジアリルアミン、エチレングリコール、アクリルアミド、AMPS、アクリロニトリル、ビニルアセテート、ビニルアルコール、ビニルアミン、ビニルスルホネート、スチリルスルホネート、アクリレート、メチルアクリレート、メタクリレート、メチルメタクリレート、ビニルピロリドン、およびビニルラクタムが含まれ得る。さらに別の増粘剤には、粘土系増粘剤、特に、ラポナイトおよび他の小繊維粘土、例えば、パリゴルスカイト(アタパルジャイトおよびセピオライト)が含まれる。ポリマー含有増粘剤を用いる場合、増粘剤は、流体の5重量%までの量で使用され得る。
適切な塩水の例には、臭化カルシウム塩水、臭化亜鉛塩水、塩化カルシウム塩水、塩化ナトリウム塩水、臭化ナトリウム塩水、臭化カリウム塩水、塩化カリウム塩水、硝酸ナトリウム塩水、ギ酸ナトリウム塩水、ギ酸カリウム塩水、ギ酸セシウム塩水、塩化マグネシウム塩水、硫酸ナトリウム塩水、硝酸カリウム塩水などが含まれる。塩水には、塩の混合物もまた使用され得るが、好ましくは、塩化物塩は塩化物塩と、臭化物塩は臭化物塩と、ギ酸塩はギ酸塩と混合されることに注意すべきである。
選択される塩水は、地層に適合しているべきであり、井の制御の度合いを適切にするために、十分な密度を有するべきである。
所望の密度をもつようにするため、追加の塩を水源に添加して、例えば塩水を得てもよく、追加の塩を、得られた処理流体に添加してもよい。
添加される塩の量は、塩水の晶析温度(例えば、温度が低下した時に塩水から塩が沈殿する温度)を考慮に入れて、地層との適合性に必要とされる量、例えば、粘土鉱物の安定に必要とされる量であるべきである。
好ましい適切な塩水としては、海水および/または地層塩水が挙げられる。
塩は、流体と地層および地層流体との適合性の関連する理由を含めて、多くの目的のために、本発明の流体に、任意選択で含められてもよい。
塩が、適合性の目的で有益に用いられ得るかどうかを決めるために、適合性試験を実施して、潜在的な適合性の問題を特定してもよい。このような試験から、当業者は、本開示の助けにより、塩が、本発明の処理液体に含められるべきかどうかを決めることができる。
適切な塩には、これらに限らないが、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、塩化アンモニウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸セシウムなどが含まれる。塩の混合物もまた使用され得るが、好ましくは、塩化物塩は塩化物塩と、臭化物塩は臭化物塩と、ギ酸塩はギ酸塩と混合されることに注意すべきである。
添加される塩の量は、塩水の晶析温度(例えば、温度が低下した時に塩水から塩が沈殿する温度)を考慮に入れて、地層との適合性のために要求される密度に必要とされる量、例えば、粘土鉱物の安定に必要とされる量であるべきである。
塩はまた、特に180°F(約82℃)を超える温度で、流体の粘度を増大させ、それを安定化させるためにも、含められ得る。
本発明の処理流体に任意選択で含められ得る適切なpH制御添加剤の例は、酸組成物および/または塩基である。
pH制御添加剤は、例えば特定の破砕剤の有効性を向上させ、坑井または地層に存在するどの金属の腐食も低減させるなどのために、望まれるレベルに処理流体のpHを保つために、必要であり得る。
当業者は、本開示の助けにより、特定の用途にとって適切なpHを知ることができる。
一実施形態において、pH制御添加剤は、酸組成物であり得る。
適切な酸組成物の例には、酸、酸生成化合物、およびこれらの組合せが含まれ得る。
公知の如何なる酸も、本発明の処理流体での使用に適切であり得る。
本発明での使用に適切であり得る酸の例は、これらに限らないが、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、炭酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸、エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(「HEDTA」)など)、無機酸(例えば、塩酸)、および、地層が砂岩地層である場合、フッ化水素酸、ホスホン酸、p−トルエンスルホン酸のようなより強い酸、ならびにこれらの組合せが含まれる。好ましい酸は、HCl、および有機酸である。
本発明において用いられるのに適切であり得る酸生成化合物の例には、これらに限らないが、エステル、脂肪族ポリエステル、オルトエステル(また、オルトエーテルとしても知られていることがある)、ポリ(オルトエステル)(また、ポリ(オルトエーテル)としても知られていることがある)、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(無水物)、またはこれらのコポリマーが含まれる。誘導体および組合せもまた適切であり得る。
本明細書で用いられる場合、用語「コポリマー」は、2種のポリマーの組合せに限定されず、ポリマーの任意の組合せ、例えば、ターポリマーなどを含む。
他の適切な酸生成化合物には、これらに限らないが、エチレングリコールモノホルメート、エチレングリコールジホルメート、ジエチレングリコールジホルメート、グリセリルモノホルメート、グリセリルジホルメート、グリセリルトリホルメート、メチレングリコールジホルメート、およびペンタエリトリトールのギ酸エステルを含めた、エステルが含まれる。
pH制御添加剤はまた、流体のpHを高めるために塩基を含み得る。通常、塩基は混合物のpHを約7以上に高めるために使用され得る。
7以上のpHレベルを有することは、用いられる選択した破砕剤に対して正の効果を有し得るし、また、坑井または地層中に存在する金属(例えば、管材料、スクリーンなど)のいずれの腐食も抑制し得る。
さらに、7を超えるpHを有することはまた、処理流体の粘度により大きな安定性を付与し得るので、粘度を維持できる時間の長さが延長される。
これは、特定の用途、例えば井の長期の制御およびダイバーティング(diverting)において有益であり得る。
本発明のゲル化剤に適合する公知の如何なる塩基も本発明の流体に用いることができる。
適切な塩基の例には、これらに限らないが、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、および炭酸水素ナトリウムが含まれる。
当業者は、本開示の助けにより、望まれるpHの上昇を実現するために使用され得る適切な塩基を認識し得る。
ある実施形態において、処理流体はさらなるキレート剤を任意選択で含んでいてもよい。
本発明の処理流体に添加される場合、キレート剤は、水性流体に存在し得る溶存鉄(または、他の2価もしくは3価の陽イオン)とキレートを生成し、望ましくない如何なる反応も起こらないようにし得る。
このようなキレート剤は、例えば、このようなイオンがゲル化剤分子を架橋することを防ぎ得る。
このような架橋は、とりわけ、それが濾過の問題、注入の問題を引き起こす可能性があり、その上浸透率の問題を引き起こす可能性もあるので、問題となり得る。
如何なる適切なキレート剤も、本発明により使用され得る。
適切なキレート剤の例には、これらに限らないが、クエン酸、ニトリロ三酢酸(「NTA」)、エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)の任意の形態、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(「HEDTA」)、ジエチレントリアミン五酢酸(「DTPA」)、プロピレンジアミン四酢酸(「PDTA」)、エチレンジアミン−N,N”−ジ(ヒドロキシフェニル)酢酸(「EDDHA」)、エチレンジアミン−N,N”−ジ−(ヒドロキシ−メチルフェニル酢酸(「EDDHMA」)、エタノールジグリシン(「EDG」)、トランス−1,2−シクロヘキシレンジニトリロ四酢酸(「CDTA」)、グルコヘプトン酸、グルコン酸、クエン酸ナトリウム、ホスホン酸、これらの塩などが含まれる。
ある実施形態において、キレート剤はナトリウムまたはカリウムの塩であり得る。
通常、キレート剤は、存在し得る2価または3価陽イオンの望ましくない副次的作用を防ぐのに十分な量で存在し得るので、スケール抑制剤としてもまた機能する。
当業者は、本開示の助けにより、特定の用途に対してキレート剤の適正な濃度を決めることができる。
ある実施形態において、本発明の流体は、とりわけ、細菌による攻撃から地下地層及び流体を守るために殺細菌剤または殺生物剤を含み得る。このような攻撃は、流体の粘度を低下させ、その結果、より劣った性能、例えばより劣った砂懸濁特性を生じるので、問題となり得る。
当技術分野において知られている如何なる殺細菌剤も適切である。GLDAまたはMGDAまたはサルフェートを攻撃し得る細菌に対して保護する殺生物剤および殺細菌剤が好ましい。
当業者は、本開示の助けにより、所定の用途に対する適切な殺細菌剤およびその殺細菌剤の適正濃度を特定できる。
適切な殺細菌剤および/または殺生物剤の例には、これらに限らないが、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、ベンジルアルコール、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピレングリコール、ブロノポール、安息香酸、イミダゾリニジルウレア、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、および2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールが含まれる。一実施形態において、殺細菌剤は、流体の約0.001重量%〜約1.0重量%の範囲の量で、流体中に存在する。
本発明の流体は、また、所望の時間に流体の粘度を低下させることが可能な破砕剤も含み得る。
本発明の流体に適するこのような破砕剤の例には、これらに限らないが、酸化剤、例えば、亜塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩、および、有機過酸化物を含めた過酸化物が含まれる。他の適切な破砕剤には、これらに限らないが、適切な酸および過酸化物破砕剤、トリエタノールアミン、さらには、破砕に有効であり得る酵素が含まれる。破砕剤は、そのままで、またはカプセル化して使用され得る。
適切な酸の例には、これらに限らないが、塩酸、フッ化水素酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸などが含まれ得る。
破砕剤は、本発明の処理流体に、所望の時間に所望の粘度低下を実現するのに十分な量および形態で含められ得る。
破砕剤は、望まれる場合、遅延破壊をもたらすように配合され得る。
本発明の流体は、また、適切な流体損失制御添加剤も含み得る。このような流体損失制御添加剤は、本発明の流体が、破壊用途に、または坑井からの流体の侵入に対して地層を密封するために用いられる流体に用いられる場合、特に有用であり得る。
本発明の流体に適合する如何なる流体損失制御剤も、本発明において用いられるのに適している。
例には、これらに限らないが、デンプン、シリカ粉末、ガス気泡(エネルギーを与えられた流体、または泡)、安息香酸、石鹸、樹脂粒状物、相対浸透率調整剤、分解性ゲル粒状物、流体に分散したジーゼルまたは他の炭化水素、および他の非混和性流体が含まれる。
適切な流体損失制御剤の別の例は、分解性物質を含むものである。
分解性物質の適切な例には、多糖、例えば、デキストランまたはセルロース;キチン;キトサン;タンパク質;脂肪族ポリエステル;ポリ(ラクチド);ポリ(グリコリド);ポリ(グリコリド−co−ラクチド);ポリ(ε−カプロラクトン);ポリ(3−ヒドロキシブチレート);ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−ヒドロキシバレレート);ポリ(無水物);脂肪族ポリ(カーボネート);ポリ(オルトエステル);ポリ(アミノ酸);ポリ(エチレンオキシド);ポリ(ホスファゼン);これらの誘導体;またはこれらの組合せが含まれる。
ある実施形態において、流体損失制御添加剤は、約5〜約2,000ポンド/(流体の1メガガロン)(約600〜約240,000g/メガリットル)の量で含められ得る。
ある実施形態では、流体損失制御添加剤は、約10〜約50ポンド/(流体の1メガガロン)(約1,200〜約6,000g/メガリットル)の量で含められ得る。
特定の実施形態において、任意選択で、安定剤が本発明の流体に含められてもよい。
選択された流体の粘度が低下している場合、安定剤を含めることは特に利点があり得る。
安定剤が有益であり得る状況の1つの例は、坑井のBHT(孔底温度)が破砕剤を用いることなく流体自体で流体を破砕するのに十分である場合である。
適切な安定剤には、これらに限らないが、チオ硫酸ナトリウム、メタノール、ならびにギ酸塩、および塩化カリウムまたはナトリウムのような塩が含まれる。
このような安定剤は、本発明の流体が、約200°F(約93℃)を超える温度を有する地下地層において用いられる場合に、有用であり得る。含められる場合、安定剤は、約1〜約50ポンド/1メガガロン流体(約120〜約6,000g/メガリットル)の量で添加され得る。
スケール抑制剤は、例えば、使用される地層における地層水に流体が特に適合していない場合に、本発明の流体に添加され得る。
これらのスケール抑制剤には、カルボン酸、アスパラギン酸、マレイン酸、スルホン酸、ホスホン酸、およびリン酸エステル基を有する水溶性有機分子(コポリマー、3元ポリマー、グラフトコポリマーを含む)、ならびにこれらの誘導体が含まれ得る。
このような化合物の例には、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホネート)のような脂肪族ホスホン酸、およびポリビニルスルホネートのようなポリマー化学種が含まれる。
スケール抑制剤は、遊離酸の状態であってもよいが、好ましくは、1価陽イオンおよび多価陽イオン(例えば、Na、K、Al、Fe、Ca、Mg、NH)の塩の状態にある。用いられる流体に適合性があれば、如何なるスケール抑制剤も本発明での使用に適している。
本発明の流体に含められ得るスケール抑制剤の適量は、約1,000ガロンの流体当たり約0.05〜100ガロン(すなわち、1,000リットル当たり0.05〜100リットル)の範囲にあり得る。
地下操業において一般的に用いられる任意の粒状物、例えば、プロパント、砂利(地層が砂岩地層である場合)、繊維(地層が炭酸塩地層である場合)が、本発明において使用され得る(例えば、砂、砂利、ボーキサイト、セラミック物質、ガラス物質(地層が砂岩地層である場合)、ポリグリコール酸およびポリ乳酸のようなポリマー材料(地層が炭酸塩地層である場合)、または、木材、植物および野菜物質、木の実外皮、クルミ外皮、綿実外皮、セメント、フライアッシュ、繊維状物質、複合粒状物、中空球および/もしくは多孔性プロパント(地層が砂岩地層である場合))。
本開示において用いられる場合、用語「粒状物」は、実質的に球状の物質、偏長、繊維状、楕円形、棒状、多角形の物質(例えば、立方体の物質)、これらの混合物、これらの誘導物などを含めて、知られている全ての形状の物質を含むと理解されるべきである。
ある実施形態において、コーティングされた粒状物が、本発明の処理流体に用いられるのに適切であり得る。多くの粒状物はまた、転換剤としての役目も果たすことに留意すべきである。さらなる転換剤は、粘弾性界面活性剤、およびin−situゲル化流体である。
酸素スカベンジャーは、GLDAまたはMGDAの熱安定性を向上させるために必要であり得る。これらの例は、サルファイトおよびエトルベート(ethorbate)である。
摩擦低下剤は、全流体体積の0.2vol%までの量で添加され得る。適切な例は、粘弾性界面活性剤および大分子量ポリマーである。
架橋剤は、Al、Fe、B、Ti、Cr、およびZrのような、ポリマーを架橋できる多価陽イオン、またはポリエチレンアミド、ホルムアルデヒドのような有機架橋剤の群から選択され得る。
スルフィドスカベンジャーは、適切にはアルデヒドまたはケトンであり得る。
粘弾性界面活性剤は、アミンオキシドまたはカルボキシルブタン系界面活性剤の群から選択され得る。
本流体は高圧で用いることができる。多くの場合、流体は、加圧下で地層にポンプで送られる。好ましくは、用いられる圧力は、破壊圧力(すなわち、特定の地層が破壊する可能性のある圧力)よりも低い。破壊圧力は処理される地層に応じて大きく変わり得るが、当業者に周知のものである。
実施例において、GLDAは、Akzo Nobel Functional Chemicals BVから入手した。GLDAナトリウムおよびアンモニウムの海水での生分解性を、OECD306のプロトコル(1992)に記載の指針に従って調べた。淡水系における生分解性の類似のスクリーニング試験と異なり、この方法は、別個の細菌接種原を用いず、海水に自然に存在する細菌の集団に依る。したがって、ある物質が、海水での生分解に対する規準を満たすことは、淡水での分解性の場合より一層困難である。生分解性の総合評価は、実験的に決められる酸素要求量と、その物質の化学式によって予測される酸素要求量との間の比較に基づく。試験の間、試験物質と海水を含む瓶は、自然環境では実際に起こる光分解プロセスを排除するために、暗所に置かれる。図1は、GLDA三アンモニウムおよびGLDA四ナトリウムについての、海水での生分解性試験の結果を示し、GLDA三アンモニウムおよびGLDA四ナトリウムのどちらも、海水での>20%の生分解性を有することを示しており、このため、OSPARの規則によれば、これらの化合物は、北大西洋における使用に適したものとなる。類似の結果を、GLDA二アンモニウムでも得た。しかし、三アンモニウム塩の生分解は、14日後には、もう始まるので、GLDAナトリウムの場合より、著しく速い。第1(GLDA三アンモニウム)および第2(GLDA三ナトリウム)系列の実験の両方で示される酢酸ナトリウム標準の比較から、当業者は、GLDAアンモニウムおよびナトリウムの間の生分解速度の実際の違いは、グラフから分かるよりもずっとより大きいことに気付く。酢酸塩標準の生分解速度におけるこの違いは、試験に用いた自然の海水に存在する接種原の量の違いによって引き起こされる。
GLDAアンモニウム溶液を、GLDA酸および様々な量のNHOHから調製し、pHが増加するGLDAアンモニウム溶液を得た。これらの溶液に、室温のGLDAアンモニウムにおける溶解度を求めるために、CaCOを加えた。結果を図2に示す。この結果は、GLDAアンモニウムが、かなりの量のCaCOを、特にpH=3.2で溶解でき、それを溶液中に少なくとも5日間保つことができることを示している。これらの結果は、CaCO含有スケールを除去する、GLDAアンモニウムの能力についての例示である。
pH3.8におけるGLDAアンモニウムおよびGLDAナトリウムの脱スケール効率を、硫化鉄(FeS)について比較した。秤量した量(約2.4ミリモル)のFeS、および過剰量のGLDA溶液(65.00グラム;0.05モルのGLDA)を、100mlの耐圧瓶に入れた。この瓶を90℃のオーブンに入れた。試料を、時間に合わせて注射器によって採取し、その試料をICP−ES分析の前に0.45ミクロンのフィルターによって濾過した。脱スケール効率を、液体中の鉄濃度およびFeSの初期量から計算した。結果を図3に示す。この結果は、GLDAアンモニウムが、これら条件下でGLDAナトリウムよりもずっと多くのFeSを溶解させることを示している。
GpH3.8におけるLDAアンモニウムおよびGLDAナトリウムの温度の関数としての脱スケール効率を、硫化鉄(FeS)について比較した。秤量した量(約0.5ミリモル)のFeS、および過剰量のGLDA溶液(20グラム;15ミリモルのGLDA)を、20℃または90℃で実施した実験について、それぞれ、100mlのガラスビーカー、またはテフロン(登録商標)ライナーを有するParr Bombに入れた。Parr Bombを90℃のオーブンに入れた。ガラスビーカーをパラフィルムで蓋をした。各温度で24時間後、ICP−ES分析の前に試料を0.45ミクロンのフィルターによって濾過した。脱スケール効率を液体中の鉄濃度およびFeSの初期量から計算した。結果を図4に示す。この結果は、低温ではGLDAナトリウムがより多くのFeSを溶解させたが、驚くべきことに、温度が上昇するとすぐにGLDAアンモニウムがより多くのFeSを溶解させたことを示している。この傾向は、温度がさらに上昇した時にも継続すると見られる。FeSの除去のためのGLDAアンモニウムの使用は高温になると益々有利になることが示されているので、石油およびガス業界がより深くより高温の井に依存すればするほど工業的用途におけるGLDAアンモニウムの利用を一層有益なものにする。
石膏スケール(CaSO.2HO)について、pH=4およびpH=8におけるGLDAアンモニウム、ならびにpH=4におけるGLDAナトリウムの脱スケール効率を測定した。秤量した過剰量の石膏(約39ミリモル)および適切なGLDA溶液(約25グラム;約20ミリモルのGLDA)を、20℃で撹拌条件下(500rpm)に50mlのビーカーに入れた。1.5時間後、ICP−ES分析の前に試料を0.45ミクロンのフィルターで濾過した。脱スケール効率は、液体中のGLDAのモル数に対する最終の液体中のカルシウム濃度(モル)から計算し、カルシウム(Ca2+)を取り込んだGLDAのパーセンテージを示す。
結果を図5に示す。この結果は、pH=4においてGLDAアンモニウムはGLDAナトリウムよりもより多くの石膏を溶解できることを示している。GLDAアンモニウムは、pH=4と比べてpH=8においてさらに非常に有効である。
コアフラッディング実験を実施して、Berea砂岩の浸透率を向上させる、海水と混合したGLDAアンモニウムの能力を確定した。図6は、コアフラッディング装置の概略図を示す。コアフラッディング試験に対して、1.5インチの直径、および6インチの長さを有する1本のコアを用いた。コアを、コアホルダーに据え付け、収縮性シールを用いて、ホールダとコアとの間の如何なる漏れも防いだ。
Enerpacの手押し油圧ポンプを用いて、塩水または試験流体を、コアを通してポンプで送り、必要とされるオーバーバーデン圧(overburden pressure)を加えた。予熱される試験流体の温度は、コンパクトな卓上型CSC32シリーズによって、0.1°の分解能、および±0.25%フルスケール±1℃の正確度をもって制御した。それは、K型熱電対および2つのアウトプットを用いる(5A 120Vac SSR)。1,000psiの背圧を加えて溶液中にCOを保持した。
背圧は、Mity−Mite背圧調節器S91−W型によって制御し、オーバーバーデン圧よりも低い300〜400psiに一定に保った。コアにわたる圧力低下を、1組のFOXBORO差圧変換器(IDP10−A26E21F−M1型)により測定し、lab viewソフトウェアによってモニターした。0〜300psi、および0〜1500psiの範囲をそれぞれ有する2つのゲージが取り付けられた。
砂岩または炭酸塩でコアフラッディング試験を行う前に、最初に、コアを300°Fまたは250°Fのオーブンで乾燥し、秤量した。次に、砂岩コアに、2,000psiのオーバーバーデン圧および1,000psiの背圧で5wt%のNaCl塩水を十分に染み込ませ、他方、炭酸塩コアには1,500psiのオーバーバーデン圧および500psiの背圧で水を十分に飽和させた。細孔容積を、乾燥後のコアと飽和させた後のコアとの重量差を塩水密度で除算することによって計算した。
処理の前後のコア浸透率を、多孔性媒体におけるニュートン流体の直線状の定常層流に対するダルシーの式:
K=(122.81qμL)/(ΔpD
を用い、圧力低下から計算した。ここで、Kはコアの浸透率(md)であり、qは流量(cm/min)であり、μは流体の粘度(cP)であり、Lはコアの長さ(インチ)であり、Δpはコアにわたる圧力低下(psi)であり、Dはコアの直径(インチ)である。
コアフラッディング試験の前に、少なくとも3時間、必要とされる試験温度にコアを予熱した。
結果は、約300°Fというより高い温度で、GLDAアンモニウムは、砂岩コアの浸透率を大きく向上させることが可能であることを示している。この効果は、NHおよびHへのNH 分子の解離が温度と共に増加するという事実に起因する可能性がある。結果として、より多くのプロトンが、砂岩中の酸可溶性成分との反応に利用できる。
NaNH−GLDAの調製のために、100mlのNaH3−GLDA(GLDA−Hとして33%)と、等モル量のNHOH(NHとして30%)、すなわち7.6mlとを、250mlのエルレンマイヤーにおいて、5分間、磁気撹拌子を用い、一緒に混合する。NMR分析により、NaNH−GLDAの生成を確認する。
したがって、本発明は、グルタミン酸N,N−二酢酸(GLDA)および/またはメチルグリシンN,N−二酢酸(MGDA)のアンモニウム塩を含む流体が地層に導入される、地下地層の処理方法を提供する。
上記及び下記の開示から提供される本願発明の例として、以下の発明が挙げられる。
[1] グルタミン酸N,N−二酢酸(GLDA)および/またはメチルグリシンN,N−二酢酸(MGDA)のアンモニウム塩を含む流体が地層に導入される、地下地層の処理方法。
[2] 前記流体が、全流体重量に対して5〜50wt%のGLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩を含む、[1]に記載の方法。
[3] 前記流体がGLDAアンモニウムを含む、[1]または[2]に記載の方法。
[4] 前記地下地層が炭酸塩または砂岩含有地層である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5] 前記地下地層が海水を介してアクセスされる、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の方法。
[6] 温度が77〜400°F(約25〜204℃)の間である、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の方法。
[7] GLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩、ならびに、海水、相互溶媒、スラッジ防止剤、(水湿潤または乳化)界面活性剤、起泡剤、腐食抑制剤、腐食抑制剤強化剤、増粘剤、湿潤剤、転換剤、酸素スカベンジャー、キャリア流体、流体損失制御添加剤、摩擦低下剤、安定剤、レオロジー調整剤、ゲル化剤、スケール抑制剤、破砕剤、塩、塩水、pH制御添加剤、殺細菌剤/殺生物剤、粒状物、架橋剤、塩代替物(例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド)、相対浸透率調整剤、硫化物スカベンジャー、繊維、ナノ粒子、および凝結剤の群からの少なくとも1種の成分を含む、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の方法における使用に適する流体。
[8] 溶媒として水を含む、[7]に記載の流体。
[9] 海水を含む、[7]または[8]に記載の流体。
[10] 2〜10の間のpHを有する、[7]〜[9]のいずれか一項に記載の流体。
[11] 式M (NH −GLDAまたは式M (NH −MGDA(式中、Mは、アルカリ金属陽イオンであり、xは少なくとも0.1であり、yは少なくとも0.1であり、GLDAではx+y+z=4であり、MGDAではx+y+z=3である)のアンモニウム塩。
[12] yが少なくとも1である、[11]に記載のアンモニウム塩。
背圧は、Mity−Mite背圧調節器S91−W型によって制御し、オーバーバーデン圧よりも低い300〜400psi(約2068〜2758kPa)に一定に保った。コアにわたる圧力低下を、1組のFOXBORO差圧変換器(IDP10−A26E21F−M1型)により測定し、lab viewソフトウェアによってモニターした。0〜300psi(0〜約2068kPa)、および0〜1500psi(0〜約10342kPa)の範囲をそれぞれ有する2つのゲージが取り付けられた。
砂岩または炭酸塩でコアフラッディング試験を行う前に、最初に、コアを300°F(約149℃)または250°F(約121℃)のオーブンで乾燥し、秤量した。次に、砂岩コアに、2,000psi(約13790kPa)のオーバーバーデン圧および1,000psi(約6895kPa)の背圧で5wt%のNaCl塩水を十分に染み込ませ、他方、炭酸塩コアには1,500psi(約10342kPa)のオーバーバーデン圧および500psi(約3447kPa)の背圧で水を十分に飽和させた。細孔容積を、乾燥後のコアと飽和させた後のコアとの重量差を塩水密度で除算することによって計算した。
結果は、約300°F(約149℃)というより高い温度で、GLDAアンモニウムは、砂岩コアの浸透率を大きく向上させることが可能であることを示している。この効果は、NHおよびHへのNH 分子の解離が温度と共に増加するという事実に起因する可能性がある。結果として、より多くのプロトンが、砂岩中の酸可溶性成分との反応に利用できる。

Claims (12)

  1. グルタミン酸N,N−二酢酸(GLDA)および/またはメチルグリシンN,N−二酢酸(MGDA)のアンモニウム塩を含む流体が地層に導入される、地下地層の処理方法。
  2. 前記流体が、全流体重量に対して5〜50wt%のGLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記流体がGLDAアンモニウムを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記地下地層が炭酸塩または砂岩含有地層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記地下地層が海水を介してアクセスされる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 温度が77〜400°F(約25〜204℃)の間である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. GLDAおよび/またはMGDAのアンモニウム塩、ならびに、海水、相互溶媒、スラッジ防止剤、(水湿潤または乳化)界面活性剤、起泡剤、腐食抑制剤、腐食抑制剤強化剤、増粘剤、湿潤剤、転換剤、酸素スカベンジャー、キャリア流体、流体損失制御添加剤、摩擦低下剤、安定剤、レオロジー調整剤、ゲル化剤、スケール抑制剤、破砕剤、塩、塩水、pH制御添加剤、殺細菌剤/殺生物剤、粒状物、架橋剤、塩代替物(例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド)、相対浸透率調整剤、硫化物スカベンジャー、繊維、ナノ粒子、および凝結剤の群からの少なくとも1種の成分を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法における使用に適する流体。
  8. 溶媒として水を含む、請求項7に記載の流体。
  9. 海水を含む、請求項7または8に記載の流体。
  10. 2〜10の間のpHを有する、請求項7〜9のいずれか一項に記載の流体。
  11. 式M(NH−GLDAまたは式M(NH−MGDA(式中、Mは、アルカリ金属陽イオンであり、xは少なくとも0.1であり、yは少なくとも0.1であり、GLDAではx+y+z=4であり、MGDAではx+y+z=3である)のアンモニウム塩。
  12. yが少なくとも1である、請求項11に記載のアンモニウム塩。
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