JP2014503175A - 非メチル化核酸の選択的蓄積 - Google Patents

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Abstract

本発明は、DNAの非メチル化配列を選択的に増幅するための方法であって、以下の工程を含む上記方法に関する:(i)少なくとも1つの部位でメチル化されているDNAを含む試料を提供する工程、(ii)メチル化依存性ヌクレアーゼで上記試料におけるDNAを処理する工程、及び(iii)上記メチル化依存性ヌクレアーゼを用いて切断されたDNAを増幅する工程。加えて、本発明は、本発明の方法に用いるためのキットに関する。本発明の方法は、ゲノムDNAの非メチル化配列を選択的に調製(選択的に蓄積)するために、並びにゲノムDNAにおいて全域的なメチル化パターンを解析するために用いることが出来る。

Description

本発明は、生物学及び化学分野におけるものであって、より具体的には分子生物学の分野におけるものである。詳しくは、本発明は、核酸の非メチル化領域の増幅、及び核酸におけるメチル化パターンの解析に関する。
メチル化は、普通に存在するDNAの化学修飾であり、メチル基は核酸塩基に転移しており、例えばシトシン・ピリミジン環の第5位の炭素に転移している。これは一般的には、特異的DNAメチルトランスフェラーゼによって、例えばDNA複製の間に、新たに生じるか、或いは既に存在するメチル化パターンを維持するために生じる。
DNAのメチル化は、多数の機能を有し得、例えば、DNAメチル化は、原核生物によっては、原核生物中に導入された外来DNAから内在性DNAを区別するために用いられ得る。加えて、DNAメチル化は、原核生物におけるDNA合成の間、エラーの修正においてとりわけ重要な役割を有し、新たに合成された鎖から元々の(テンプレート)鎖を区別することを可能にする。多くの原核生物は、特定のシグナル配列で、又はその近傍で内在性DNAをメチル化するDNAメチルトランスフェラーゼを有する。これらの微生物では、外来のメチル化されていないDNAは、特異的なメチル化感受性制限エンドヌクレアーゼによってシグナル配列で、又はその近傍で切断され、その結果分解され得る。
非メチル化領域のみを切断する上記メチル化感受性エンドヌクレアーゼ以外に、特定のメチル化配列で、又はその隣接部のみを切断するメチル化依存性エンドヌクレアーゼもある。
真核生物においては、DNAのメチル化は、さらなる情報の層を提供するものであり、例えば、ゲノムの活性領域を不活化領域と区別し得る。メチル化パターンは、特に、差示的な遺伝子発現において特別な役割を有し、従って腫瘍の成長にも関連する。
DNAにおけるメチル化パターンに関する情報を取得するために、従来技術の様々な方法が当業者に知られており、例えば、バイサルファイト・シーケンシング(Bisulfite sequencing;亜硫酸水素塩シーケンシング)においては、解析されるDNAは、初めに、亜硫酸水素塩と反応させ、非メチル化シトシンをウラシルに変換した後、PCRで増幅し、DNAシーケンシングを行う。亜硫酸水素塩処理したDNAと、亜硫酸水素塩未処理のDNAとの配列の相違から、潜在するメチル化パターンを推定することが出来る。あるいは、メチル化特異的PCR(MSP)を用いて亜硫酸水素塩処理したDNAを解析することも可能であり、この場合、メチル化特異的プライマー、即ち、変換されていない配列に相補的なプライマーが用いられる。この亜硫酸水素塩手法の代替として、メチル化特異的制限解析(methylation-specific restriction analysis)又はメチル化DNA免疫沈降(methylated DNA immunoprecipitation;MeDIP)等の、他の方法を用いることが可能である。
これらの方法の目的は、確定された配列領域のメチル化の解析、並びに確定された配列領域のメチル化の程度の定量にある。
本発明は、DNAの全域的なメチル化パターン(global methylation pattern)を確立し得る方法を提供する。従って、本発明による方法の目的は、主として、メチル化領域を含有するゲノムセグメントを同定することである。特に好ましい実施形態においては、本発明の目的は、メチル化領域を含有するゲノムセグメントを同定することであり、特定塩基の個々のメチル化状態を決定するものではない。
本発明の方法を用いて、非メチル化DNAの選択的調製を実施することも可能になる。
本方法は、いくつかの下位工程より成るからなる:
(1)DNA、好ましくはゲノムDNAが、メチル化依存性ヌクレアーゼを用いて消化される。
(2)消化後、増幅法、好ましくはランダムプライムド配列増幅法(random-primedsequence amplification method)によってDNAが複製され、その結果、非メチル化DNAセグメントのみ、即ち切断されなかったセグメントのみが、複製され得る。増幅結果は、メチル化依存性ヌクレアーゼによって先に切断されたセグメント以外の複製DNAである。従って、該方法により、メチル化されない配列部分が選択的に蓄積及び複製される。
(3)任意に、その後、本発明の方法によって選択及び増幅されたDNAにおいて、配列セグメントのコピー数の定量解析を実施することが可能である。
後者は、DNA又はそのサブセグメントのメチル化パターンを解析するため、即ち、DNA又はその定義された部分が当初どの程度までメチル化されていたかを解析するために用いることが出来る。
従って、本発明の方法は、核酸のメチル化を解析する他の方法を補完する。
本発明による方法は、メチル化されているゲノムセグメントの同定を支援し得る。選択された配列を増幅することによって、当該方法により、正確なメチル化部位を知る必要もなく、全域的なメチル化の解析が可能になる。
従って、本発明は、DNAの非メチル化配列を選択的に増幅する方法であって、以下の工程を含む上記方法を提供する:
(i)少なくとも1つの部位でメチル化されているDNAを含む試料を提供する工程、
(ii)メチル化依存性ヌクレアーゼで上記試料におけるDNAを処理する工程、及び
(iii)メチル化依存性ヌクレアーゼを用いて切断されたDNA断片を増幅する工程。
工程(ii)及び(iii)は、一緒に(同時に)又は連続して実施し得る。
ヌクレアーゼは、核酸(例えばゲノムDNA)を加水分解的に切断する酵素である。このプロセスにおいて、ホスホジエステル結合が加水分解的に切断される。本発明に照らして好ましいものは、エンドヌクレアーゼである。ヌクレアーゼは、当該酵素がメチル化部位のみに結合し得る場合、又は当該酵素がメチル化部位のみを切断し得る場合、メチル化依存性である。このようなメチル化依存性ヌクレアーゼの例としては、酵素McrBC、McrA及びMrrAが含まれる。McrAは、m5CG-メチル化DNAを切断し、McrBCは(A/G)m5C-メチル化DNAを切断し、MrrAはm6Nアデニン-メチル化DNAを切断する。メチル化依存性ヌクレアーゼは、好ましくは、McrBC、McrA、DpnI、BisI、BlsI、GlaI、GluI、MalI、及びPcsIからなる群から選択される。このようなヌクレアーゼは、例えば、クムズ(Chmuzh)ら(2005年)(ビーエムシー・マイクロバイオロジー;BMC Microbiology 6): 40i)、タラソバ(Tarasova)ら(2008年)(ビーエムシー・マイクロバイオロジー;BMC Molecular Biology 9:7)、チェルヌキン(Chernukhin)ら(2007a)(オフニンチコフ・ビューレチン・オブ・バイオテクノロジー・アンド・フィジカル・アンド・ケミカル・バイオロジー;Ovchinnikov bulletin of biotechnology and physical and chemical biology V.3, No. 1, 28-33)及びチェルヌキンら(2007b)(オフニンチコフ・ビューレチン・オブ・バイオテクノロジー・アンド・フィジカル・アンド・ケミカル・バイオロジー;Ovchinnikov bulletin of biotechnology and physical and chemical biology V.3, No. 2, 13-17)に記載されている。本発明に照らして好ましいメチル化依存性ヌクレアーゼは、McrBC及びMcrAであり、特に好ましくはMcrBCである。McrBCは、例えば米国マサチューセッツ州イプスウィッチ(Ipswich)のニュー・イングランド・バイオラブス社(New England Biolabs Inc.)より市販されている。加えて、上記ヌクレアーゼのホモログ(相同体)を使用することも可能であり、例えば、フクダ(Fukuda)が記載したMcrBC相同酵素系(2008年)(ゲノム・バイオロジー;Genome Biol. 9(11): R163)が挙げられる。LlaJIもまた、McrBCホモログとして記載されている(オドリスコル(O'Driscoll)(2006年)、 ビーエムシー・マイクロバイオロジー;BMC Microbiology 2006年, 6:40i )。本発明の特定の実施形態では、半メチル化又は完全にメチル化された領域を切断し得るように、例えば新たなバッファー条件、修飾、アミノ酸置換又はその他操作によって特異性が改変されたヌクレアーゼもまた好適である。このような酵素は、例えば、フォルメンコフ(Formenkov)ら(2008年)(アナリティカル・バイオケミストリー;Anal. Biochemistry 381: 135-141)に記載されている。
或いは、DNAグリコシラーゼによって、メチル化塩基をDNAから切り出すこともできる。その結果、この部位は、その後の増幅反応において増幅され得ない。例えば、5-メチルシトシンは、5-メチルシトシンDNAグリコシラーゼによって切り出すことが出来る。脱塩基部位での増幅停止の効率は、脱塩基部位において糖-リン酸DNA骨格を切断する、対応するリアーゼによって支持され得る。また、該方法は、ここで、例えば酵素(例えばリアーゼ)又は適宜の反応条件を用いることにより、鎖切断(strand break)に結果的に生ずることもあり得る。
従って、上記の全ての酵素及び酵素系は、それらが適宜の活性を呈することを条件として、好適な条件下では、広義のメチル化依存性ヌクレアーゼであると考えられ得る。
増幅は、主として、等温又は非等温法によって実施され得る。既知の等温増幅法の例は、鎖置換増幅(strand displacemento amplification;SDA)、多置換増幅(multiple displacement amplification;MDA)、ローリング・サークル増幅(rolling circle amplification;RCA)、ループ媒介等温増幅(loop-mediated isothermal amplification;LAMP)、転写媒介増幅(transcription-mediated amplification;TMA)、ヘリカーゼ依存性増幅(helicase-dependent amplification;HDA)、スマート増幅プロセス(SMart amplifictin process;SMAP)、単一プライマー等温増幅(single primer isothermal amplificaation;SPIA)である。既知の非等温増幅法の例は、リガーゼ連鎖反応(ligase chain reaction;LCR)及びポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction;PCR)である。本発明に照らして好ましいものは、ランダムプライムド配列増幅法(rondom-primed sequence amplification methods)である。これらは等温又は非等温法であり得る。非等温ランダムプライムド配列増幅法の例は、PEP-PCR(プライマー伸長前増幅PCR;primer extemsion preamplification PCR)、iPEP-PCR(改良型プライマー伸長前増幅PCR;improed primer extension preamplification PCR)、DOP-PCR(縮重オリゴヌクレオチドプライマーPCR;degenerate oligonucleotide primer PCR)、アダプターライゲーションPCR(adaptor-ligation PCR)、又はオムニプレックス(OmniPlex)(登録商標)(シグマアルドリッチ社(Sigma-Aldrich))若しくはゲノムプレックス(GenomePlex) (登録商標)(ルビコン社(Rubicon))等の方法等、ランダムプライムドPCR法(random-primed PCR methods)である。好ましい等温配列増幅法の例は、例えばより狭義の鎖置換増幅(SDA)及び多置換増幅(MDA)を含む鎖置換反応、ローリング・サークル増幅(RCA)、単一プライマー等温増幅(SPIA)、並びにこれらの反応の全てのサブタイプである、制限及び環状化補助RCA(restriction and circularization-aided RCA;RCA−RCA)、ネストプライマーを用いるMDA、直線的及び指数関数的鎖置換反応及びヘリカーゼ依存性増幅(helicase-dependent amplification;HDA)等である。本発明に照らして特に好ましい等温ランダムプライムド配列増幅法の例は、MDA及びRCAである。これらの方法は全て、当業者に知られている(例えば、US2005/0112639 A1号、US2005/0074804 A1号、US2005/0069939 A1号及びUS2005/0069938 A1号、並びにワン(Wang) G.ら(2004年), ゲノム・リサーチ;Genome Res. Nov; 14(11): 2357-2366; ミッラ(Milla) M.A.ら (1998年), バイオテクニックス;Biotechniques Mar; 24(3): 392-396; ナガミネ(Nagamine) K.ら (2001年),クリニカル・ケミストリー; Clin Chem. 47(9): 1742-1743; ラーゲ(Lage) J.M.ら (2003年), ゲノム・リサーチ;Genome Res. 13(2): 294-307及びビンセント(Vincent) M.ら (2004年), エンボ・レポーツ;EMBO Rep. 5(8): 795-800を参照)。本明細書では、鎖置換反応は、鎖置換活性を呈するポリメラーゼが用いられる、全ての反応を意味すると解される。
ポリメラーゼの鎖置換活性は、用いられる酵素が核酸二本鎖を2つの個々の鎖に分離する能力があることを意味する。例えばRCAにおいて用いられ得る鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼの例は、ウイルス、原核生物、真核生物、又は古細菌由来のホロ酵素又はレプリカーゼの一部、ファイ29(Phi29)型DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼのクレノー・エキソ−(Klenow exo-)、及びBstエキソ−(Bst exo-)と表示されるバシラス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)由来のDNAポリメラーゼである。「エキソ−("exo-")」とは、対応する酵素が5'-3'エキソヌクレアーゼ活性を何ら呈しないことを意味する。既知の代表的なファイ(Phi)29型DNAポリメラーゼは、バクテリオファージファイ29(Phi 29)由来のDNAポリメラーゼである。その他ファイ29(Phi 29)型DNAポリメラーゼは、例えば、以下のファージにおいて生じる:Cp-1、PRD-1、ファイ15(Phi 15)、ファイ21(Phi 21)、PZE、PZA、Nf、M2Y、B103、SF5、GA-1、Cp-5、Cp-7、PR4、PR5、PR722及びL 17。鎖置換活性を有するさらに好適なDNAポリメラーゼは、当業者に知られている。或いは、適当なDNAポリメラーゼに加えて、DNA二本鎖の分離又は個々のDNA鎖の安定化を可能にする触媒、例えばタンパク質又はリボザイムが用いられる場合には、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼは、鎖置換活性のないDNAポリメラーゼも意味すると解される。これらのタンパク質としては、例えば、ヘリカーゼ、SSBタンパク質、及び、例えばレプリカーゼ等の大きな酵素複合体の構成成分として存在してもよい組み換えタンパク質が挙げられる。この場合、ポリメラーゼに加えて構成成分を用いて、鎖置換活性を有するポリメラーゼが形成される。鎖置換活性を有するポリメラーゼは、易熱性又は熱安定性であり得る。
一の特定の実施形態においては、増幅に用いられ、鎖置換活性を有するポリメラーゼは、ファイ29(Phi 29)様ポリメラーゼであり、好ましくは、ファイ29(Phi 29)、Cp-1、PRD-1、ファイ15(Phi 15)、ファイ21(Phi 21)、PZE、PZA、Nf、M2Y、B103、SF5、GA-1、Cp-5、Cp-7、PR4、PR5、PR722及びL 17を含むファージの群から選択されるファージに由来のポリメラーゼである。特に好ましくは、ファイ29(Phi 29)ファージ由来のポリメラーゼが用いられる。
当業者には、鎖置換活性を有する2以上のポリメラーゼの混合物を使用することも可能であることが明らかである。さらに、鎖置換活性を有する1以上のポリメラーゼを、鎖置換活性を有しない1以上のポリメラーゼと組合せることも可能である。
本発明に照らして、MDA及びRCAは好ましい増幅法である。ゲノム全体の増幅(全ゲノム増幅(whole genome amplification;WGA))を実施することも好ましい。WGAは、テンプレートDNAが原理上は、実質的に完全に増幅されるが、本発明では、ゲノムの非メチル化部分のみが増幅され得る。
従って、好ましい実施形態においては、本発明は、ゲノムDNAの増幅を提供する。
本発明では、DNA増幅は、好ましくは、ランダムプライムド配列増幅法(random-primed sequence amplification method;RPSA)において実施され、即ち、増幅反応のプライミングを、例えば、ランダムに選択された配列を有するプライマー(ランダムプライマー)によってランダムに行う。本発明の背景に対して、ランダムプライムド配列増幅法は、ゲノムDNAの増幅であって、用いられるプライマーがDNA、好ましくはゲノムDNAにランダムな様式で結合する該増幅を意味すると解される。DNA、好ましくはゲノムDNAへのプライマーの結合のランダム性は、種々の方法で確立し得るが、例えば、増幅のためにランダムプライマーを用いることが可能である。ランダムプライマーは、例えば、ヘキサマープライマーの配列NNNNNNを有し、Nは任意の所望のヌクレオチドである。結果として、ランダムプライマーは、全ての可能な配列を含み得る。
或いは、縮重配列を有するプライマーを用いることも可能である。これらのプライマーは、例えば、プライマーの幾つかの位置にランダム配列が散在する、特定の配列モチーフを含み得る。
特定の配列を有するプライマーを用いることも可能であるが、これらのプライマーが、標的DNAに十分な頻度で結合することが確実にさせなければならない。このことは、例えば、該プライマーを短くするか、又は非特異的結合が可能となるようにプライマーの結合条件を調節することによって確実にすることが出来る。
RPSAでは、ゲノム核酸の大部分が増幅される。複数の異なるゲノム核酸がテンプレート核酸として存在する場合、反応条件は、全てのゲノム核酸、一つのゲノム核酸のみ、しかし該テンプレート核酸のうち少なくともゲノム核酸の複雑部分が増幅されるように選択され得る。ゲノム核酸の増幅部分の複雑性は、10,000及び100,000 ntの間であり、特に好ましくは100,000から1,000,000であり、別の特に好ましい実施形態では1,000,000ntより大きい。RPSA法の例は、多置換増幅(MDA)、ローリング・サークル増幅(RCA)、縮重オリゴヌクレオチドプライマーPCR(DOP-PCR)及びプライマー伸長前増幅PCR(PEP-PCR)等のランダムプライムドPCR法(random-primed PCR
technique)である。他の好適なPCR法では、例えば制限エンドヌクレアーゼを用いてDNAを切断した結果又は超音波処理の結果として形成されたDNA断片に例えば、プライマー結合部位を結合させる。さらに好適なPCR法では、第一の工程において、3'末端でランダムプライマー結合をもたらすが、それらの5'末端を用いて特異的プライマー結合部位を導入するプライマーが用いられる。その後、PCRが、特異的プライマー結合部位にハイブリダイズするプライマーを用いて行われる。この原理は、本発明によるRPSAでも実施され得る。
従って、本発明の一の特定の実施形態においては、試料中のDNAの処理の後、RPSAを実施して、メチル化部位で切断されたDNAを増幅する。この実施形態において、メチル化依存性ヌクレアーゼを用いた制限酵素処理の後、かつRPSAの前に、好ましくはライゲーション反応を実施しない。
ポリメラーゼは、核酸鎖内の個々のヌクレオチドの間のホスホジエルテル結合の形成を触媒する酵素である(例えばDNA及びRNAポリメラーゼ)。易熱性ポリメラーゼ及び非易熱性ポリメラーゼの両者が使用され得る。特に好ましくは、選択された実験条件下で鎖置換活性を呈する全ての易熱性及び非易熱性ポリメラーゼである。適宜のポリメラーゼは市販されており、当業者に知られている。
核酸の増幅は、少なくとも2倍以上のテンプレートの増加を意味すると解される。この目的のため、核酸は、直線的又は指数関数的に増加され得る。直線的増幅は、例えば、唯一の特定の配列において標的サークルとハイブリダイズするプライマーの存在下におけるRCAを利用して達成され得る。指数関数的増幅は、例えば、標的サークル上の少なくとも2つの結合部位にハイブリダイズするプライマー、或いは標的サークル上の少なくとも1つの結合部位と相補鎖上の少なくとも1つの結合部位とにハイブリダイズするプライマーを用いたRCAを介して達成され得る。当業者は、例えばMDA又はPCR等、本発明に好適なさらなる直線的及び指数関数的増幅法を熟知している。
本発明によれば、等温反応は、唯一の温度で実施される反応を意味すると解される。反応が、開始前(例えば氷上)又は反応の最後で(例えば反応成分又は酵素を不活化するため)別の温度になる場合、実際の反応が一定の温度で実施されることを前提として、当該反応は等温であると依然として称される。温度の変動が+/−10℃を超えない場合、好ましくは+/−5℃を超えない場合、温度は一定であると解される。
本発明に照らして、プライマーは、核酸ポリメラーゼ活性を有する酵素に対して開始部位として用いられる分子を意味すると解される。当該プライマーは、当業者がポリメラーゼ開始部位として適当であると認めるタンパク質、核酸又はその他分子であり得る。当該分子は、分子間相互作用により、また分子内相互作用によっても、開始部位として用いられ得る。核酸プライマーの場合は、それらプライマーは、必ずしも必須では無いが、それらの全体の長さにわたってテンプレート核酸にハイブリダイズし得る。好ましくは、核酸プライマーであり、より具体的にはオリゴヌクレオチドである。
特に好ましくは、DNAの増幅のためのためにランダムプライマーが用いられ、即ち、ランダム配列の複数の異なるプライマーを含むプライマー混合物が用いられる。
ランダムプライマーに加えて、その他のプライマーもまた、核酸の増幅に用いられ得る。上記の通り、縮重及び/又は配列特異的プライマーもまた、DNAの増幅に用いられ得る。
増幅に用いられるプライマーは、典型的には4から35個のヌクレオチド、好ましくは5から25個のヌクレオチド、特に好ましくは6から15個のヌクレオチドを含む。
一の好ましい実施形態においては、本発明による方法は、以下のさらなる工程を含む:
(iv)増幅されたDNAの少なくとも1つの配列セグメントを検出する工程。
検出は、好ましくは、増幅されたDNAの少なくとも1つの配列セグメント(遺伝子座)の定量を含む。典型的には、多数の異なる遺伝子座が多重方式において同時に検出され、その結果、定量され得る。このことは、本発明による方法の工程(iv)において、工程(iii)で増幅された核酸が、少なくとも1つの既知配列領域を介して好ましくは定量されることを意味する。少なくとも1つの既知配列領域を定量するためには、例えば、特異的プローブ及び/又は配列特異的プライマーを用いることが出来る。定量のため、二本鎖特異的蛍光色素及び/又は少なくとも1つの特異的プローブが同様に用いられ得る。
DNAは、ハイブリダイゼーションを介した方法又は配列決定法を用いて定量し得る。当業者に知られているハイブリダイゼーションを介した方法の例としては、定量ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リアルタイムPCR、鎖置換増幅(SDA)、転写媒介増幅(TMA)、ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(recombinase polymerase amiplification;RPA)、ループ媒介等温増幅(LAMP)、スマート増幅プロセス(SMAP)、又はマイクロアレイに基づく方法(例えばアフィメトリクス(Affymetrix)、イルミナ(Illumina)、アジレント(Agilent))が含まれる。マイクロアレイに基づく方法(略してマイクロアレイ法)は、本発明に照らして、好ましいハイブリダイゼーションを介した方法である。マイクロアレイ法は、10以上の核酸配列が表面上で並行して検出される方法を意味すると解される。該表面は、一般に、10以上の核酸配列の検出のために用いられる核酸配列を有する。該表面上に固定される配列は、必ずしも核酸である必要はなく、例えば、修飾された核酸又はPNAであり得、その他の分子もまた想定される。マイクロアレイ法に用いられる表面は、特に、種々の材料の曲面又は平面である。DNA配列決定法の例としては、パイロシークエンス(Pyrosequencing)(バイオタージ(Biotage)AB, 454 ライフサイエンシーズ(Life Sciences) (ロシュ(Roche))、ソレキサ(Solexa登録商標)(イルミナ(Illumina登録商標)社))又はソリッド・シークエンス(SOLiD Sequencing)(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))が含まれる。さらに好適な定量法が、当業者に知られている。
特に好ましくは、定量リアルタイムPCRを用いることにより、増幅されたDNAの1以上の配列セグメントの検出が実施される。
さらに、特に好ましくは、マイクロアレイ法を用いることにより、増幅されたDNAの1以上の配列セグメントの検出が実施される。
同様に、特に好ましくは、配列決定法を用いることにより、増幅されたDNAの1以上の配列セグメントの検出が実施される。
本発明による方法の位置の特定の実施形態では、メチル化依存性ヌクレアーゼで処理された試料におけるDNAの1以上の配列セグメントの量が、メチル化依存性ヌクレアーゼで処理されていない対照試料におけるDNAの当該配列セグメントの量と比較される。
試料中又はDNA上の特定の配列セグメント(遺伝子座)の量は、定量がリアルタイムPCRを用いて実施された場合、例えば、閾値サイクル(CT)として表し得る。CT値は、PCRサイクルにおいて各ケースの特定配列を示す蛍光値が測定可能な閾値を超えていることを示し、従って、特定配列のDNAが元々どの程度試料中にあったかの尺度である。即ち、CT値が低いことは、CT値がより高かった場合と比較して、試料中の特定DNA配列の元々の量が相対的に多いことを示すが、これは、試料中の当該配列を検出するために、増幅サイクルは殆ど必要ではなかったためである。特定の増幅系の効率がわかっている場合、標準値との比較によって、CT値から試料中に元々存在していた特定DNA配列量を逆算することが可能である。メチル化依存性ヌクレアーゼによる試料の処理後のCT値は、例えば、メチル化依存性ヌクレアーゼで処理をしていない試料の対応する値と比較し得る。これは、例えば、CT未処理−CT処理の差(「デルタCT」)を計算することによって比較し得る。この差が小さいほど、メチル化部位から対応するDNA配列の距離は大きい。換言すれば、本発明によるプロセスにおいてメチル化依存性ヌクレアーゼによって切断されるDNA中のメチル化部位に、配列セグメントが近いほど、該配列セグメントが増幅される効率は悪くなる。極端な場合、問題の配列セグメントの増幅は、特に該配列セグメントがそれ自身メチル化され、従ってメチル化依存性ヌクレアーゼで切断される場合、全く起こらない。
メチル化依存性ヌクレアーゼを用いて処理及び処理していない試料からの特定DNA配列セグメント量の比較可能性を確保するために、増幅及び定量又は検出を行う条件は、各ケースで実質的に同一であるべきである。このことは、試料にメチル化依存性ヌクレアーゼを添加せず、即ち工程(ii)を行わず、本発明による方法を並行して実施することも有利であることを意味する。
上記の通り、本発明による方法は、依存性ヌクレアーゼによって切断されたDNA断片の末端領域よりもその中央領域から、より多くのアンプリコンを生成する。メチル化部位、即ち切断部位の正確な位置は必ずしも知る必要はない。解析のために、任意の所望の配列領域が選択される時、解析された配列領域がメチル化部位の近傍にのみある場合に、メチル化についての報告が為されられ得る。このような解析は、どれ程強く特定部位がメチル化されているかを示すことはできない。従って、このような解析は、ゲノムにおける配列が、例えばある程度までメチル化されているかどうかを確証することはできないが、解析した配列の近傍に一般にメチル化領域があるかどうかを単に示す。従って、当該解析は、主として全域的なメチル化パターンを決定するために用いられ、定義された配列のメチル化の程度を定量するためには用いられない。本発明による方法の特定の実施形態では、配列出現(sequenz reprasentation;sequence representation)の解析は、メチル化依存性ヌクレアーゼを用いたDNAの処理及びその後の増幅において、このようにして実施し得る。
本発明による方法に照らして、PCR又は定量(リアルタイム)PCR(qRT-PCR)の間に用いられるDNAポリメラーゼは、好ましくは、好熱性生物由来のポリメラーゼであるか、熱安定性ポリメラーゼであるか、又は、サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)(Tth)DNAポリメラーゼ、サーマス・アクアティカス(Thermus acquaticus)(Taq)DNAポリメラーゼ、サーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima)(Tma)DNAポリメラーゼ、サーモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)(Tli)DNAポリメラーゼ、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)(Pfu)DNAポリメラーゼ、パイロコッカス・ヴェッセイ((Pyrococcus woesei)(Pwo)DNAポリメラーゼ、パイロコッカス・コダカラエンシス(Pyrococcus kodakaraensis)KOD DNAポリメラーゼ、サーマス・フィリフォルミス(Thermus filiformis)(Tfi)DNAポリメラーゼ、スルフォロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)Dpo4 DNAポリメラーゼ、サーマス・パシフィカス(Thermus pacificus)(Tpac)DNAポリメラーゼ、サーマス・エガートソニイ(Thermus eggertsonii) (Teg)DNAポリメラーゼ、サーマス・ブロッキアナス(Thermus brockianus)(Tbr)及びサーマス・フラバス(Thermus flavus)(Tfl)DNAポリメラーゼからなる群から選択されるポリメラーゼである。
qRT-PCRにおいて、蛍光標識プライマー及び/又はプローブが用いられ得、例えば、ライトサイクラー(LightCycler)プローブ(ロシュ(Roche))、タックマン(TaqMan)プローブ(ロシュ)、モレキュラー・ビーコン(Molecular Beacons)、スコーピオン・プライマー(Scorpion primers)、サンライズ・プライマー(Sunrise primers)、LUXプライマー、又はアンプリフロー・プライマー(Amplifluor primers)が用いられ得る。プローブ及び/プライマーは、例えば、共有結合又は非共有結合した蛍光色素、例えばフルオレセイン・イソチオシアネート(FITC)、6-カルボキシフルオレセイン(FAM)、キサンテン、ローダミン、6-カルボキシ-2',4',7',4,7-ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、6-カルボキシ-4',5'-ジクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレセイン(JOE)、N,N,N',N'-テトラメチル-6-カルボキシローダミン(TAMRA)、6-カルボキシ-X-ローダミン(ROX)、5-カルボキシローダミン-6G(R6G5)、6-カルボキシローダミン-6G(RG6)、ローダミン110;ウンベリフェロン等のクマリン、ヘキスト(Hoechst)33258等のベンズイミド;テキサスレッド(Texas Red)等のフェナントリジン、臭化エチジウム、アクリジン色素、カルバゾール色素、フェノキサジン色素、ポルフィリン色素、ポリメチン色素、Cy3、Cy5、Cy7、サイバー・グリーン(SYBR Green)等のシアニン色素、ボディピィ(BODIPY)色素、キノリン色素及びアレクサ(Alexa)色素を含み得る。
当業者は、qRT-PCRにおいて、二本鎖特異的蛍光色素、例えば臭化エチジウム、サイバー・グリーン(SYBR Green)、ピコグリーン(PicoGreen)、リボグリーン(RiboGreen)等もまた、プライマー及びプローブとは無関係に用いられ得ることも把握する。
定量PCRに適当な条件は当業者に知られている。この事は、例えば、プライマー設計、適宜の処理温度の選択(変性、プライマーアニーリング、伸長)、PCRサイクル数、バッファー条件に等に関係する。
本発明に照らして、DNAは特にゲノムDNAである。ゲノムDNAは、生物から取得され、かつ部分的にメチル化されているデオキシリボ核酸を意味すると解される。メチル化は、種々の塩基及び種々の位置に作用し得る。ゲノムDNAは生物から、例えば溶解及び/又は精製によって取得されたものであり得る。
解析される核酸の起源は異なり得る。核酸は、例えば、ウイルス、ファージ、細菌、真核生物、植物、真菌及び動物(例えば哺乳類、特に霊長類)を含む群から選択される1以上の生物から単離されたものであり得る。また、核酸は、例えば細胞小器官が起源であり得る。加えて、解析される核酸は、試料の成分であり得る。このような試料は、同様に、起源が異なり得る。例えば、本発明による方法は、体液、環境試料又は食品試料からの試料中に存在する核酸の解析も提供する。
本発明に照らして、生物は、核酸を含有するあらゆる形態の有機体 (organic shells)を意味すると解される。これらの例としては、ウイルス、ファージ、原核細胞及び真核細胞、細胞集団又は生体全体が挙げられる。当該生物は生きた状態又は死んだ状態で用いられ得る。当該生物は、溶液中でも、ペレット化されてもよく、又は固相に会合又は結合してもよい。また、「生物」は、複数の同種の生物、複数の異種の生物、又はただ1つの生物も意味し得る。
上記の通り、本発明による方法において、核酸を含有する生物、細胞又は組織の溶解もまた、増幅の前に必要であってもよい。本発明に照らし、「溶解」という用語は、核酸及び/又はタンパク質が試料物質から周囲に放出されるプロセスを意味すると解される。このプロセスにおいて、試料物質の構造は破壊され得るが、例えば試料物質の殻が分解され得る。本発明に照らして、「溶解」という用語は、試料物質の構造を破壊せずに、核酸が試料物質から、試料物質の殻の小さな開口部、例えば細孔等を介して放出され得ることを意味するとも解される。例えば、細孔は、溶解試薬によって形成され得る。さらに、本発明に照らして、「溶解」という用語は、既に構造的に破壊されているものと思われるか、或いは小さな開口部を既に有する試料物質の核酸及び/又はタンパク質が、添加剤の使用により流し出され得ることを意味すると解され得る。溶解は、ライセートを生成する。ライセートは、種々の生物又は単一の生物の試料材料、種々の細胞又は単一の細胞の試料材料、又は種々の組織又は単一の組織の試料材料を含有し得る。
DNAの精製は、DNAがその他の周囲物質から分離されることを意味すると解される。このことは、DNAの精製後、試料が、その内容物に関して、より純粋であることを意味する。
本発明は、ゲノムDNAの非メチル化配列セグメントを選択的に蓄積するためのキットであって、以下を含む該キットも提供する。
DNAポリメラーゼ、
メチル化依存性ヌクレアーゼ、
任意に、増幅反応のためのバッファー(例えば、緩衝物質、dNTP、及び/又はプライマーを含有する)、
任意に、上記メチル化依存性ヌクレアーゼによるメチル化配列セグメントのエンドヌクレアーゼ的切断のためのバッファー。
加えて、本発明は、ゲノムDNAの全域的なメチル化パターンを測定するためのキットであって、以下を含む該キットも提供する:
DNAポリメラーゼ、
メチル化依存性ヌクレアーゼ、
任意に、増幅反応のためのバッファー(例えば、緩衝物質、dNTP、及び/又はプライマーを含有する)、
任意に、上記メチル化依存性ヌクレアーゼによるメチル化配列セグメントのエンドヌクレアーゼ的切断のためのバッファー。
本発明によるキットのDNAポリメラーゼは、好ましくは、好熱性生物由来のポリメラーゼ、又は熱安定性ポリメラーゼ、又は、サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)(Tth)DNAポリメラーゼ、サーマス・アクアティカス(Thermus acquaticus)(Taq)DNAポリメラーゼ、サーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima)(Tma)DNAポリメラーゼ、サーモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)(Tli)DNAポリメラーゼ、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)(Pfu)DNAポリメラーゼ、パイロコッカス・ヴェッセイ((Pyrococcus woesei)(Pwo)DNAポリメラーゼ、パイロコッカス・コダカラエンシス(Pyrococcus kodakaraensis)KOD DNAポリメラーゼ、サーマス・フィリフォルミス(Thermus filiformis)(Tfi)DNAポリメラーゼ、スルフォロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)Dpo4 DNAポリメラーゼ、サーマス・パシフィカス(Thermus pacificus)(Tpac)DNAポリメラーゼ、サーマス・エガートソニイ(Thermus eggertsonii) (Teg)DNAポリメラーゼ、サーマス・ブロッキアナス(Thermus brockianus)(Tbr)及びサーマス・フラバス(Thermus flavus)(Tfl)DNAポリメラーゼからなる群から選択されるポリメラーゼである。
本発明によるキットのメチル化依存性ヌクレアーゼは、好ましくは、McrBC、McrA、DpnI、BisI、BlsI、GlaI、GluI、MalI、及びPcsIからなる群から選択される。好ましくは、McrBC及びMcrAであり、特に好ましくはMcrBCである。
本発明による方法及びキットは、例えば、ゲノムDNAの非メチル化配列セグメントを、選択的に調製するため、即ち、選択的に蓄積するために用いることが出来る。また、それらは、ゲノムDNAにおいて全域的なメチル化パターンを解析するためにも用いることができる。
図1は、本発明による方法の例示的実施形態の説明であり、示されるものは、非メチル化及びメチル化ゲノムセグメントからなるゲノムDNA(「gDNA」)である。メチル化部位は、「m」で示されている。第一の工程では、gDNAの核酸分解切断を行い、その後、メチル化依存性ヌクレアーゼMcrBCによってメチル化配列セグメントが認識される。第二の工程では、切断されたDNAを増幅する。この例示的実施形態では、全ゲノム増幅(WGA)が実施される。増幅されたDNA分子の集合が示されている(「WGA増幅DNA」)。切断されたDNA断片のアンプリコンは、末端領域よりも中央領域から、際立って多く生成される。
実施例1:方法の例示的実施形態
ゲノムDNA(「gDNA」と示す)は、非メチル化及びメチル化ゲノムセグメントからなる。メチル化部位は、図1において「m」で示される。第一の工程では、gDNAの核酸分解切断を行い、その後、メチル化依存性ヌクレアーゼ(図中、「McrBC」で示す)によってメチル化配列セグメントが認識される。第二の工程では、切断されたDNAが増幅される。この例示的実施形態では、全ゲノム増幅(whole genome amplification)が実施される(図中、WGAで示される)。増幅されたDNA分子の集合が示されている(「WGA増幅DNA」)。切断されたDNAフラグメントの末端領域よりも、その中央領域から、より多くのアンプリコンが生成されることが明らかに認められる。この結果は、メチル化部位の正確な位置を必ずしも知る必要がないという利点となる。ある領域を解析に選択すると、解析された配列領域がメチル化部位の近くにのみある場合にメチル化についての報告がされ得る。このような解析は、どれ程強く特定の部位がメチル化されているかを示すことはできない(即ち、ゲノム中の配列が、例えば35%程度にメチル化されているか否かを示すことはできない)が、一般に、解析された配列の近くにメチル化された領域があるか否かを単に示す。従って、本解析は、好ましくは、全域的なメチル化パターンを決定するために用いられる。
実施例2:ゲノム領域におけるメチル化の測定の例
実験の説明:
キアアンプ(QIAampキット(キアゲン(QIAGEN))を用いて、HepG2細胞からゲノムDNAを単離した。1μgのDNAを、McrBC酵素を含有する反応混合物に移した。本反応混合物(「+McrBC反応混合物」)は、1μgのDNA、0.5U/μLのMcrBC(NEB)、1×NEB2バッファー(NEB)、100ng/μLのBSA、及び1mMのGTPを含有していた。さらなる反応混合物(「−McrBC反応混合物」)は、McrBC酵素を含まないが、他は同一の成分を含有していた。両反応混合物は、37℃で2時間インキュベートし、その後65℃、20分で不活化した。その後、WGA反応のため、反応混合物から10ngを取り出した。WGA反応は、精製DNAのためのREPLI−g Midiプロトコルに従って、REPLI−g Midi試薬を用いて実施した。WGAを、30℃、8時間で実施した後、65℃、5分間で不活化した。WGAを行った後、配列出現を測定するため、リアルタイムPCR解析を実施した。ここでは、3つの異なるゲノム遺伝子座を解析した。解析のためのプライマーは表1に公表されている。
リアルタイムPCRには、20μLのPCR反応物中、クオンチテクト・サイバー・グリーン(QuantiTect Sybr Green)試薬(キアゲン(QIAGEN))及び10ngの各WGA DNAを用いた。本解析におけるプライマー濃度は0.4μMであった。閾値サイクル(CT値)を記録したが、それらは以下の表2に示されている。
WGA 3及び4の平均をWGA1及び2の平均から差し引いて、配列出現の差デルタCTを得る(表3)。
結果:
表2において、WGA反応3及び4(「+McrBC反応混合物」)についてのCT値(遺伝子座a及び遺伝子座b)は、WGA反応1及び2(「−McrBC反応混合物」)のものよりも大きいことが分かる。CT値がより高いこと(デルタCT値からも明らか)は、配列出現がより低いことを示唆する。このことは、遺伝子座a及び遺伝子座bが、WGA1及び2よりもWGA3及び4に、より低濃度で存在することを意味する。WGA3及びWGA4において遺伝子座a及び遺伝子座bがより低濃度であることかる、McrBC酵素がこれらの遺伝子座の近傍でDNAを加水分解的に切断したことが明らかになる。McrBCは、DNA中の酵素認識部位がメチル化されている場合にのみ切断するため、DNAが遺伝子座a及びbの近傍でメチル化されていたことが推測され得る。
遺伝子座cについては状況が異なる。即ち、CT値は、WGA反応1〜4において同等である。このことより、遺伝子座cの近傍にはメチル化配列が見出されないことが推測され得る。
実施例3:種々のゲノムDNAのゲノム領域におけるメチル化の測定の例
実験の説明:
キアアンプ(QIAamp)キット(キアゲン(QIAGEN))を用いて、HepG2細胞、及び4つの異なる試験対象由来の血液から、ゲノムDNAを単離した。1μgのDNAを、McrBC酵素を含有する反応混合物に移した。本反応混合物(「+McrBC反応混合物」)は、1μgのDNA、0.5U/μLのMcrBC (NEB)、1×NEB2バッファー(NEB)、100ng/μLのBSA、及び1mMのGTPを含有していた。別の反応混合物(「−McrBC反応混合物」)は、McrBC酵素を含まないが、同一の成分を含有していた。両反応混合物は、37℃で2時間インキュベートし、その後65℃、20分間で不活化した。その後、WGA反応のため、反応混合物から10ngを取り出した。WGA反応は、精製DNAのためのREPLI−g Midiプロトコルに従って、REPLI−g Midi試薬を用いて実施した。WGAを、30℃、8時間で実施した後、65℃、5分間で不活化した。WGAを行った後、配列出現を測定するため、リアルタイムPCR解析を実施した。ここでは、3つの異なるゲノム遺伝子座を解析した。解析のためのプライマーを表4に公表する。
リアルタイムPCRには、20μLのPCR反応物中、クオンチテクト・サイバー・グリーン(QuantiTect Sybr Green)試薬(キアゲン(QIAGEN))及び10ngの各WGA DNAを用いた。本解析におけるプライマー濃度は0.4μMであった。閾値サイクル(CT値)を記録したが、それらは以下の表5に示されている。
ゲノムDNAのMcrBC前処理を行ったWGA反応物から得られるCT値を、DNAのMcrBC前処理を行わなかったWGA反応物から得られるCT値から差し引くと、デルタCT値が得られる。デルタCT値は、+McrBC反応混合物と−McrBC反応混合物との間で、試験した遺伝子座の出現がどの程度異なるかについての尺度である。非常に高いデルタCT値は、+McrBC反応混合物における出現が、−McrBC反応混合物に対して極めて減少したことを示す。
結果:
デルタCT値の表から、B1〜B4を比較した場合、デルタCT値が類似することが分かる。例えば、遺伝子座bについてのデルタCT値は2.5と3.5の間である。対照的に、HepG2細胞由来のゲノムDNAの場合は、遺伝子座bのデルタCT値は、ドナーB1〜B4由来の血液のデルタCT値と際立って異なる。このことは、HepG2細胞が、試験対象B1〜B4由来の血液と比較して、異なるメチル化パターンを有することを示している。遺伝子座fの場合、血液よりもHepG2細胞において、より低いデルタCT値が見られるが、このことは、血液では遺伝子座fの部位又はその近傍の部位においてより強度にメチル化されていることを示す。

Claims (18)

  1. DNAの非メチル化配列を選択的に増幅するための方法であって、以下の工程を含む上記方法:
    (i)少なくとも1つの部位でメチル化されているDNAを含む試料を提供する工程、
    (ii)メチル化依存性ヌクレアーゼで上記試料におけるDNAを処理する工程、及び
    (iii)上記メチル化依存性ヌクレアーゼを用いて切断されたDNAをランダムプライムド配列増幅(random-primed sequence amplification)する工程。
  2. 上記増幅が等温で実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 上記増幅が鎖置換増幅を用いて実施される、請求項2に記載の方法。
  4. 上記増幅がランダムプライムドPCR(random-primed PCR)を用いて実施される、請求項2に記載の方法。
  5. 以下のさらなる工程を含む、請求項1から4の何れか1項に記載の方法:
    (iv)増幅されたDNAの少なくとも1つの配列セグメントを検出する工程。
  6. 上記検出が、増幅されたDNAの少なくとも1つの配列セグメントの定量を含む、請求項5に記載の方法。
  7. ハイブリダイゼーションを介した方法を用いることにより、増幅されたDNAの1以上の配列セグメントの検出が実施される、請求項6に記載の方法。
  8. 定量リアルタイムPCRを用いることにより、増幅されたDNAの1以上の配列セグメントの検出が実施される、請求項7に記載の方法。
  9. マイクロアレイに基づく方法を用いることにより、増幅されたDNAの1以上の配列セグメントの検出が実施される、請求項7に記載の方法。
  10. 配列決定法を用いることにより、増幅されたDNAの1以上の配列セグメントの検出が実施される、請求項6に記載の方法。
  11. メチル化依存性ヌクレアーゼで処理された上記試料におけるDNAの1以上の配列セグメントの量が、メチル化依存性ヌクレアーゼで処理されていない対照試料におけるDNAの当該配列セグメントの量と比較される、請求項4から10の何れか1項に記載の方法。
  12. 上記メチル化依存性ヌクレアーゼが、McrBC、McrA、DpnI、BisI、BlsI、GlaI、GluI、MalI、及びPcsIからなる群から選択される、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  13. 上記工程(ii)及び(iii)が同時に実施される、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  14. 上記DNAがゲノムDNAである、前記請求項の何れか1項に記載の方法。
  15. ゲノムDNAの非メチル化配列セグメントを選択的に蓄積するためのキットであって、以下を含む上記キット:
    DNAポリメラーゼ、
    メチル化依存性ヌクレアーゼ、
    任意に、増幅反応のためのバッファー(例えば、緩衝物質、dNTP、及び/又はプライマーを含有する)、及び
    任意に、上記メチル化依存性ヌクレアーゼによるメチル化配列セグメントのエンドヌクレアーゼ的切断のためのバッファー。
  16. ゲノムDNAの全域的なメチル化パターンを測定するためのキットであって、以下を含む上記キット:
    DNAポリメラーゼ、
    メチル化依存性ヌクレアーゼ、
    任意に、増幅反応のためのバッファー(例えば、緩衝物質、dNTP、及び/又はプライマーを含有する)、及び
    任意に、上記メチル化依存性ヌクレアーゼによるメチル化配列セグメントのエンドヌクレアーゼ的切断のためのバッファー。
  17. ゲノムDNAの非メチル化配列を選択的に調製(選択的に蓄積)するための、請求項1から14の何れか1項に記載の方法、又は請求項15に記載のキットの使用。
  18. ゲノムDNAにおいて全域的なメチル化パターンを解析するための、請求項1から14の何れか1項に記載の方法、又は請求項16に記載のキットの使用。
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