本発明の幾つかの実施形態の説明が、ここで図面を参照して行われることになる。本発明は、多くの他の形態及び形状をとる可能性があり、したがって、以下の開示は、限定するものではなく例証となることを意図され、本発明の範囲は、付属の請求項への言及によって決定されることが期待される。本発明は、コンピュータプロセッサ、コンピュータシステム、コンピュータハウジング、コンピュータ筐体モジュール、コンピュータシステム構成、コンピュータリソース、及び/又はコンピュータシステムのインタラクティビティに関する。より具体的には、本発明の幾つかの実装は、事実上モジュール化されたコンピュータシステム、対話型コンピューティングシステム、及び/又はコンピュータシステムと共に用いられるストレージ及び他のモジュラシステムデバイスに関する。本発明の少なくとも幾つかの実装は、ポータブルコンピュータデバイス(「PCD」)を据置型の処理制御ユニット(「PCU」)とリンクさせることによってPCDの能力及び性能を向上させるシステム及び方法に関する。幾つかの実装では、本発明はさらに、スクリプトを作成し及びPCDの定義された動き又は配向と関連付け、これにより所望の処理機能を提供することによってPCDの使いやすさを向上させるシステム及び方法に関する。
本発明の以下の開示は、4つの小見出し、すなわち、「代表的な動作環境」、「周辺モジュール(単数又は複数)を通じたベースモジュール処理パワーの分散」、「モジュラデバイス(単数又は複数)を用いるコンピューティングリソースの提供」、及び「対話型コンピューティングシステム」にグループ分けされる。小見出しの使用は、ただ読者にとって便利にするためであって、どんな意味にも限定するものとして解釈されるべきではない。
代表的な動作環境
現代のコンピュータ及びコンピューティングシステムは、発明を主導する、電光石火の技術進歩を可能にする、タスクを簡易化する、データを記録し及び格納する、世界をつなげる、及び世界中の事実上すべての産業及びすべての国での無数の用途を増大させるのに必要不可欠な役割を果たす。実際には、コンピュータは、個人、ビジネス、及び政府機関にとって同様に必要不可欠なツールとなった。コンピューティングシステムは、無数の機械、アプリケーション、及びシステムの中に組み込まれており、コストを低減させながら、それらの機能性、効率、及び速度を向上させた。
現代のコンピュータ及びコンピューティングシステムの心臓部はコンピュータマザーボードである。マザーボードは、電子処理システムにおける主回路基板である。マザーボードは、コンピューティングシステムのコンポーネントを動作させる電子接続を提供する。歴史的に、マザーボードは、それにコンピュータシステムのコアコンポーネントが取り付けられる単一電子回路基板で作製されている。これらのコアコンポーネントは、一般に、プロセッサ又はその中にプロセッサが設置されるソケット、クロック、電子メモリ、又はその中にシステムのメインメモリが設置されるスロット、システムのファームウェア又はベーシック入力/出力システム(「BIOS」)を格納するメモリ(典型的に不揮発性メモリ)、電源コネクタ、及び電力回路を含む。さらに、幾つかのマザーボードは、拡張カード用のスロット、周辺コントローラ、及び周辺デバイス用のコネクタを含む。
現在のマザーボードは、それらのコンポーネント及び構成へのマイナーアップグレード及び修正だけをサポートする。例えば、ほとんどのマザーボードは、狭い範囲のプロセッサタイプだけをサポートする。コンピュータのユーザが現在サポートされるプロセッサを異なるタイプのプロセッサと交換したい場合、彼は、マザーボード全体を交換する必要がある可能性がある。同様に、ほとんどのマザーボードは、ユーザが付加的なプロセッサを追加すること又はマザーボード上に含まれるものとは異なるプロセッサソケットを必要とするプロセッサを追加することを許さない。これらの場合、ユーザは、マザーボード全体を交換する必要があるであろう。
まさにその本質から、二次元マザーボード構成は、対応するコンピュータ筐体のサイズを制限する。二次元マザーボードは、埃をよけるため、及びマザーボード、そのコンポーネント、冷却システム、及び内部周辺機器を収納するために、あまりにも大きい筐体を必要とする。こうした筐体は、大きなオフィス及びデスクスペースをとり、容易に持ち運ぶことができない。
要約すれば、現在のマザーボード構成は、適合する、アップグレードされる、及び種々のシステムコンポーネントをサポートするそれらの能力に限りがある。さらに、現在のマザーボード構成は、筐体及びコンピューティングシステムにサイズの制約を課す。したがって、現在のマザーボードの欠点を克服するマザーボードを提供することが望ましいであろう。
現在利用可能なマザーボードによってまだ十分に解決されていない当該分野での問題及び必要性に対応するために、モジュラマザーボード及びモジュラマザーボードを提供する方法が本明細書で提示される。特に、本発明の実装は、それぞれが少なくとも1つの所定の機能を果たす2つ以上の電子回路基板で作製されるモジュラマザーボードと関連して行われる。電子回路基板は、コンピュータ又はコンピューティングシステムで用いることができる集積ロジックボードとして一緒に作動可能に結合される。例示的な機能は、処理、システムメモリの提供、システムストレージの提供、及びシステムBIOSの提供を含む。
一実装では、処理ユニットは、3ボード構成を有するモジュラマザーボードを含む。第1の回路基板はプロセッサ及びメモリデバイスを含み、第2の回路基板はシステムBIOSを含み、第3の回路基板は電子ストレージデバイスを含む。この処理ユニットは、周辺機器に基づかない筐体及び動的バックプレーンをさらに含むことができる。
別の実装では、処理ユニットは、4ボード構成を有するモジュラマザーボードを含む。第1の回路基板はプロセッサを含み、第2の回路基板はメモリデバイスを含み、第3の回路基板はシステムBIOSを含み、第4の回路基板は電子ストレージデバイスを含む。この処理ユニットはまた、周辺機器に基づかない筐体及び動的バックプレーンを含むことができる。
別の実装では、モジュラマザーボードは、マザーボードコネクタで一緒に接続される。これらのコネクタは、不適合のコネクタがマザーボードに接続されるのを防ぐ、対応する幾何学的構造を有する。コネクタの幾何学的構造は、接続サブ幾何学的構造とセキュリティサブ幾何学的構造との2つのサブ幾何学的構造を含む。接続サブ幾何学的構造は、別のマザーボードコネクタで機械的に及び電気的に接続するのに必要な形状、形態、及び構造を含む。セキュリティサブ幾何学的構造は、コネクタが対応するセキュリティキー構造(単数又は複数)を有さない別のマザーボードコネクタと嵌合するのを防ぐ、1つ又は複数のセキュリティキー構造を含む。
本発明の実装は、すべてのタイプのコンピュータエンタープライズと関連して採用される可能性があるプラットフォームを提供する。プラットフォームは、処理ユニットへの最小限の影響でなされ得る多くの修正を可能にし、これにより、すべてのタイプの用途にわたるプラットフォームの有用性を増大させる。
本発明の方法及びプロセスは、パーソナルコンピューティングエンタープライズの分野で特に有用となることが分かったが、本発明の方法及びプロセスは、制御システム又はスマートインターフェースシステムを用いるあらゆる産業のエンタープライズ及び/又はこうしたデバイスの実装から恩恵を受けるエンタープライズを含むカスタマイズ可能なエンタープライズを生み出すために種々の異なる用途で及び種々の異なる製造分野で用いることができることが当業者には分かるであろう。こうした産業の例は、自動車産業、航空電子工学産業、油圧式制御産業、オーディオ/ビデオ制御産業、電気通信産業、医療産業、特別用途産業、及び消費者向け電子デバイス産業を含むがこれらに限定されない。したがって、本発明のシステム及び方法は、現在のコンピュータ技術によってまだ開拓されていない市場を含む市場に大量のコンピューティングパワーを提供する。
図1及び対応する説明は、本発明の幾つかの実施形態に係る適切な動作環境の概要を提供することを意図される。さらに後述されることになるように、幾つかの実施形態は、後述されることになるネットワーク化された構成又は組み合わされた構成を含む種々のカスタマイズ可能なエンタープライズ構成の1つ又は複数のモジュラ処理ユニットの使用を包含する。
本発明の幾つかの実施形態は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体を包含し、この場合、各媒体は、データ又はデータを操作するためのコンピュータで実行可能な命令をその上に含むように構成されてもよい。コンピュータで実行可能な命令は、例えば、種々の異なる機能を果たすことができる汎用モジュラ処理ユニットと関連付けられるもの、又は限られた数の機能を果たすことができる専用モジュラ処理ユニットと関連付けられるもののような、1つ又は複数のプロセッサによってアクセスされる可能性があるデータ構造、オブジェクト、プログラム、ルーチン、又は他のプログラムモジュールを含む。
コンピュータで実行可能な命令は、エンタープライズの1つ又は複数のプロセッサに特定の機能又は機能群を行わせるものであり、処理する方法のステップを実施するためのプログラムコード手段の例である。さらに、特定の一連の実行可能な命令は、こうしたステップを実施するのに用いられる可能性がある対応するアクションの例を提供する。
コンピュータ可読媒体の例は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読出し専用メモリ(「ROM」)、プログラム可能読出し専用メモリ(「PROM」),消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(「EPROM」)、電気的に消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(「EEPROM」)、コンパクトディスク読出し専用メモリ(「CD−ROM」)、あらゆるソリッドステート・ストレージデバイス(例えば、フラッシュメモリ、スマートメディアなど)、若しくは処理ユニットによってアクセスされる可能性があるデータ又は実行可能な命令を提供することができるあらゆる他のデバイス又はコンポーネントを含む。
図1を参照すると、代表的なエンタープライズは、汎用又は専用処理ユニットとして用いられる可能性があるモジュラ処理ユニット10を含む。例えば、モジュラ処理ユニット10は、パーソナルコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)又は他のハンドヘルドデバイス、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレーム、スーパーコンピュータ、マルチプロセッサシステム、ネットワークコンピュータ、プロセッサベースの消費者向けデバイス、スマートアプライアンス又はデバイス、制御システムなどとして、単独で、若しくは1つ又は複数の類似のモジュラ処理ユニットと共に使用されてもよい。複数の処理ユニットを同じエンタープライズで用いることは、増加した処理能力を提供する。例えば、エンタープライズの各処理ユニットは、特定のタスク専用にすることができ、又は分散処理に共同参加することができる。
図1では、モジュラ処理ユニット10は、その種々のコンポーネントを接続するように構成されてもよく、且つ2つ以上のコンポーネント間でデータが交換されることを可能にする、1つ又は複数のバス及び/又は相互接続部(単数又は複数)12を含む。バス(単数又は複数)/相互接続部(単数又は複数)12は、種々のバスアーキテクチャのうちのいずれかを用いるメモリバス、周辺バス、又はローカルバスを含む種々のバス構造のうちの1つを含んでもよい。バス(単数又は複数)/相互接続部(単数又は複数)12によって接続される典型的なコンポーネントは、1つ又は複数のプロセッサ14及び1つ又は複数のメモリ16を含む。他のコンポーネントが、論理、1つ又は複数のシステム、1つ又は複数のサブシステム、及び/又は1つ又は複数のI/Oインターフェースの使用を通じてバス(単数又は複数)/相互接続部(単数又は複数)12に選択的に接続されてもよく、以下、「データ操作システム(単数又は複数)18」と呼ばれる。さらに、他のコンポーネントが、論理、1つ又は複数のシステム、1つ又は複数のサブシステム、及び/又は1つ又は複数のI/Oインターフェースの使用を通じてバス(単数又は複数)/相互接続部(単数又は複数)12に外部的に接続されてもよく、及び/又は、モジュラ処理ユニット(単数又は複数)30及び/又はプロプライエタリ・デバイス(単数又は複数)34のような、論理、1つ又は複数のシステム、1つ又は複数のサブシステム、及び/又は1つ又は複数のI/Oインターフェースとして機能してもよい。I/Oインターフェースの例は、1つ又は複数のマスストレージデバイスインターフェース、1つ又は複数の入力インターフェース、1つ又は複数の出力インターフェースなどを含む。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、1つ又は複数のI/Oインターフェースを用いる能力、及び/又は採用される論理又は他のデータ操作システムに基づいて製品の使いやすさを変化させる能力を包含する。
論理は、インターフェース、システムの一部、サブシステムと結びつけられ、及び/又は特定のタスクを行うのに用いられてもよい。したがって、論理又は他のデータ操作システムは、例えばIEEE1394(ファイアワイア)を可能にしてもよく、この場合、論理又は他のデータ操作システムはI/Oインターフェースである。代替的に又は加えて、モジュラ処理ユニットが別の外部システム又はサブシステムに結びつけられることを可能にする論理又は別のデータ操作システムが用いられてもよい。例えば、特別なI/O接続を含む可能性がある又は含まない可能性がある外部システム又はサブシステムである。代替的に又は加えて、論理に外部I/Oが関連付けられない、論理又は他のデータ操作システムが用いられてもよい。本発明の幾つかの実施形態はまた、車両用のECU、油圧式制御システムなどのような専門論理、及び/又はプロセッサに特定のハードウェア部品をどのように制御するかの情報を与える論理の使用を包含する。さらに、本発明の幾つかの実施形態は、論理、システム、サブシステム、及び/又はI/Oインターフェースを使用する多くの異なるシステム及び/又は構成を包含することが当業者には分かるであろう。
上記で提供されるように、本発明の幾つかの実施形態は、1つ又は複数のI/Oインターフェースを用いる能力、及び/又は採用される論理又は他のデータ操作システムに基づいて製品の使いやすさを変化させる能力を包含する。例えば、モジュラ処理ユニットが、1つ又は複数のI/Oインターフェース及びデスクトップコンピュータとして用いるために設計された論理を含むパーソナルコンピューティングシステムの一部である場合、論理又は他のデータ操作システムは、2つの標準RCAを介してアナログ音声をとり、それらをIPアドレスにブロードキャストすることを望むミュージックステーションのための音声エンコーディングを行うのにフラッシュメモリ又は論理を含むように変更されてもよい。したがって、モジュラ処理ユニットは、モジュラ処理ユニットのバックプレーン上のデータ操作システム(単数又は複数)(例えば、論理、システム、サブシステム、I/Oインターフェース(単数又は複数)など)に対してなされる修正に起因してコンピュータシステムではなくアプライアンスとして用いられるシステムの一部であってもよい。したがって、バックプレーン上のデータ操作システム(単数又は複数)を修正することで、モジュラ処理ユニットの用途を変えることができる。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、非常に適合性のあるモジュラ処理ユニットを包含する。
上記で提供されるように、処理ユニット10は、中央プロセッサのような1つ又は複数のプロセッサ14と、随意的に、特定の機能又はタスクを行うように設計された1つ又は複数の他のプロセッサとを含む。メモリ(単数又は複数)16、磁気ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、磁気カセット、光ディスクのようなコンピュータ可読媒体上に提供される命令、又はコンピュータ可読媒体として見られてもよい通信接続からの命令を実行するのは、典型的にプロセッサ14である。
メモリ(単数又は複数)16は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体を含み、これは、データ又はデータを操作するための命令をその上に含むように構成されてもよく、且つバス(単数又は複数)/相互接続部(単数又は複数)12を通じてプロセッサ(単数又は複数)14によってアクセスされてもよい。メモリ(単数又は複数)16は、例えば、情報を恒久的に格納するのに用いられるROM(単数又は複数)20、及び/又は情報を一時的に格納するのに用いられるRAM(単数又は複数)22を含んでもよい。ROM(単数又は複数)20は、モジュラ処理ユニット10の起動中などに通信を確立するのに用いられる1つ又は複数のルーチンを有するベーシック入力/出力システム(「BIOS」)を含んでもよい。作動中に、RAM(単数又は複数)22は、1つ又は複数のオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び/又はプログラムデータのような1つ又は複数のプログラムモジュールを含んでもよい。
例証される場合の本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、種々の異なる用途でのユニットの使用を可能にするより頑健な処理ユニットを提供する周辺機器でない筐体を包含する。図1では、1つ又は複数のマスストレージデバイスインターフェース(データ操作システム(単数又は複数)18として例証される)は、1つ又は複数のマスストレージデバイス24をバス(単数又は複数)/相互接続部(単数又は複数)12に接続するのに用いられてもよい。マスストレージデバイス24は、モジュラ処理ユニット10への周辺機器であり、モジュラ処理ユニット10が大量のデータを保持することを可能にする。マスストレージデバイスの例は、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、テープドライブ、及び光ディスクドライブを含む。
マスストレージデバイス24は、磁気ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、磁気カセット、光ディスク、ソリッドステート・ストレージデバイス(フラッシュメモリストレージデバイスのような)又は別のコンピュータ可読媒体から読み出し及び/又はこれに書き込みしてもよい。マスストレージデバイス24及びそれらの対応するコンピュータ可読媒体は、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、又はプログラムデータのような1つ又は複数のプログラムモジュールを含む可能性があるデータ及び/又は実行可能な命令の不揮発性ストレージを提供する。こうした実行可能な命令は、本明細書で開示される方法のステップを実施するためのプログラムコード手段の例である。
データ操作システム(単数又は複数)18は、1つ又は複数の対応する周辺I/Oデバイス26を通じてデータ及び/又は命令がモジュラ処理ユニット10と交換されることを可能にするために採用されてもよい。周辺I/Oデバイス26の例は、キーボードのような入力デバイス、及び/又はマウス、トラックボール、ライトペン、スタイラス、又は他のポインティングデバイス、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、サテライトディッシュ、スキャナ、カムコーダ、デジタルカメラ、センサなどのような代替的な入力デバイス、及び/又はモニタ又はディスプレイ画面、スピーカ、プリンタ、制御システムなどのような出力デバイスを含む。同様に、周辺I/Oデバイス26をバス(単数又は複数)/相互接続部(単数又は複数)12に接続するのに用いられる可能性がある特化された論理に結合されるデータ操作システム(単数又は複数)18の例は、シリアルポート、パラレルポート、ゲームポート、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)、ファイアワイア(IEEE1394)、無線レシーバ、ビデオアダプタ、オーディオアダプタ、パラレルポート、無線送信器、あらゆるパラレル又はシリアル化されたI/O周辺機器、若しくは別のインターフェースを含む。
データ操作システム(単数又は複数)18は、1つ又は複数のネットワークインターフェース28を通して情報の交換を可能にする。ネットワークインターフェース28の例は、処理ユニット間で情報が交換されることを可能にする接続部、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)又はモデムに接続するためのネットワークアダプタ、ワイヤレスリンク、又はインターネットのようなワイドエリアネットワーク(「WAN」)に接続するための別のアダプタを含む。ネットワークインターフェース28は、モジュラ処理ユニット10に組み込まれてもよく又はこの周辺機器であってもよく、LAN、無線ネットワーク、WAN、及び/又は処理ユニット間のあらゆる接続と関連付けられてもよい。
データ操作システム(単数又は複数)18は、モジュラ処理ユニット10が1つ又は複数の他のローカル又はリモートモジュラ処理ユニット30又はコンピュータデバイスと情報を交換することを可能にする。モジュラ処理ユニット10とモジュラ処理ユニット30との間の接続は、ハードワイヤードリンク及び/又はワイヤレスリンクを含む可能性がある。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、直接バス間接続を包含する。これは、大きいバスシステムの形成を可能にする。これはまた、エンタープライズの直接バス間接続に起因して現在公知のハッキングを排除する。さらに、データ操作システム(単数又は複数)18は、モジュラ処理ユニット10が1つ又は複数のプロプライエタリI/O接続32及び/又は1つ又は複数のプロプライエタリ・デバイス34と情報を交換することを可能にする。
処理ユニットにアクセス可能なプログラムモジュール又はその一部は、遠隔のメモリストレージデバイスに格納されてもよい。さらに、ネットワーク化されたシステム又は組み合わされた構成では、モジュラ処理ユニット10は、複数の処理ユニットによって機能又はタスクが行われる分散コンピューティング環境に加わってもよい。代替的に、組み合わされた構成/エンタープライズの各処理ユニットは、特定のタスク専用にされてもよい。したがって、例えば、エンタープライズの1つの処理ユニットは、ビデオデータ専用にされてもよく、これにより、伝統的なビデオカードと置き換わり、伝統的な技術を上回る、こうしたタスクを行うための増加した処理能力を提供する。
本発明の幾つかの実施形態は、種々の構成を備える可能性があることが当業者には分かるであろうが、耐久性のある動的モジュラ処理ユニットの代表的な実施形態を例証する図2への参照がなされる。図2の例証される実施形態では、処理ユニット40は、耐久性のある動的モジュラである。例証される実施形態では、ユニット40は、冷却ファンに対するいかなる必要もなくす、進歩した熱力学冷却モデルを使用する3・1/2インチ(8.9cm)キューブプラットフォームである。
しかしながら、本明細書で提供される場合の本発明の幾つかの実施形態は、熱力学冷却プロセスに加えて又はこの代わりに、強制空気冷却プロセス及び/又は液体冷却プロセスのような他の冷却プロセスの使用を包含する。さらに、例証される実施形態は3・1/2インチキューブプラットフォームを含むが、本発明の幾つかの実施形態は3・1/2インチキューブプラットフォームよりも大きい又は小さいモジュラ処理ユニットの使用を包含することが当業者には分かるであろう。同様に、他の実施形態は、キューブ以外の形状の使用を包含する。
処理ユニット40はまた、処理及びメモリ比率を最適化する層状マザーボード構成と、性能を向上させ、且つハードウェア安定性とソフトウェア安定性との両方を増加させるバスアーキテクチャを含み、そのそれぞれはさらに後述されることになる。本発明の他の幾つかの実施形態はまた非層状マザーボードを包含することが当業者には分かるであろう。さらに、本発明の他の幾つかの実施形態は、埋め込みマザーボード構成を包含し、この場合、マザーボードのコンポーネントは、コンポーネント間の絶縁を提供する及びコンポーネントを1つ又は複数の材料の中に埋め込む1つ又は複数の材料の中に埋め込まれ、この場合、マザーボードコンポーネントのうちの1つ又は複数は、機械式、光学式、電気式、又は電気機械式である。さらに、組み込みマザーボード構成の実施形態のうちの少なくとも幾つかは、三次元の滅菌環境に固定される機械式、光学式、電気式、及び/又は電気機械式コンポーネントを含む。こうした材料の例は、ポリマー、ゴム、エポキシ、及び/又はあらゆる非導電性埋め込み化合物(単数又は複数)を含む。
本発明の幾つかの実施形態は、処理の汎用性を提供することを包含する。例えば、本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、処理負荷が識別され、処理パワーを選択的に専用化する及び/又は割り当てることで解決される。例えば、処理パワーの専用化又は割り当てが制御されるように特異的な必要性に従って特定のシステムが定義される。したがって、1つ又は複数のモジュラ処理ユニットは、こうした特異的な必要性(例えば、ビデオ、オーディオ、1つ又は複数のシステム、1つ又は複数のサブシステムなど)に処理パワーを提供することに専用化されてもよい。幾つかの実施形態では、処理パワーを提供することができることで中央ユニット上の負荷が減少する。したがって、必要とされる領域に処理パワーが駆動される。
例証される実施形態の処理ユニット40は、3GHzプロセッサ及び2GBのRAMを含むが、本発明の他の幾つかの実施形態は、より速い又はより遅いプロセッサ及び/又はより大きい又はより小さいRAMの使用を包含することが当業者には分かるであろう。本発明の少なくとも幾つかの実施形態では、プロセッサの速度及び処理ユニットのRAMの量は、そのために処理ユニットが用いられることになる性質に依存する。
非常に動的な、カスタマイズ可能な、及び入れ替え可能なバックプレーン44は、周辺機器及び垂直アプリケーションへの支持を提供する。例証される実施形態では、バックプレーン44は、筐体42に選択的に結合され、ユニット40を動的にカスタマイズできるようにする1つ又は複数の特徴、インターフェース、機能、論理、及び/又はコンポーネントを含んでもよい。例証される実施形態では、バックプレーン44は、DVIビデオポート46、イーサネット(登録商標)ポート48、USBポート50(50a及び50b)、SATAバスポート52(52a及び52b)、電源ボタン54、及び電源ポート56を含む。バックプレーン44はまた、上記で示されるようにシステム全体の処理能力を増加させるために、及び以下でさらに開示されることになるようにスケール変更された処理を提供するために、2つ以上のモジュラ処理ユニットを一緒に電気的に結合する機構を含んでもよい。
その対応する特徴、インターフェース、機能、論理、及び/又はコンポーネントをもつバックプレーン44は、単なる代表であり、本発明の幾つかの実施形態は、種々の異なる特徴、インターフェース、機能、及び/又はコンポーネントを有するバックプレーンを包含することが当業者には分かるであろう。したがって、処理ユニットは、ユーザが処理ユニットの論理、特徴、及び/又は機能を選択的に修正できるようにするために、1つのバックプレーンが別のバックプレーンと交換されることを可能にすることによって動的にカスタマイズ可能である。
さらに、本発明の幾つかの実施形態は、1つ又は複数のモジュラ処理ユニット40を種々の異なる環境で使用できるようにするために、あらゆる数及び/又はタイプの論理及び/又はコネクタを包含する。例えば、環境は、車両(例えば、車、トラック、単車など)、油圧式制御システム、及び他の環境を含む。バックプレーン上のデータ操作システム(単数又は複数)の変化は、さらに後述されることになるように種々の環境のための垂直方向及び/又は水平方向のスケール変更を可能にする。
さらに、本発明の幾つかの実施形態は、種々の形状及びサイズのモジュラ処理ユニットを包含する。例えば、図2では、モジュラ処理ユニット40は、種々の理由で伝統的な処理ユニットよりも小さいキューブである。
当業者には分かるように、本発明の幾つかの実施形態は、例えば、用いられる材料、サイズ及び/又は形状、論理のタイプ、及び/又は周辺機器ベースの筐体の排除に起因して、伝統的な技術よりもサポートするのが簡単である。
例証される実施形態では、電源ボタン54は、電源ブートに関する3つの状態、すなわちオン、オフ、及びスタンバイを含む。電源がオンにされ、受信されるときに、ユニット40は、メモリにおいてサポートされるオペレーティングシステムをロードし及びブートするように命令される。電源がオフにされるときに、処理制御ユニット40は、あらゆる継続中の処理をインターラプトし、シャットダウンシーケンスを開始し、その後、スタンバイ状態となり、この場合、システムは、電源オン状態がアクティブ化されるのを待つ。
USBポート50は、周辺入力/出力デバイスを処理ユニット40に接続するように構成される。こうした入力又は出力デバイスの例は、キーボード、マウス、又はトラックボール、モニタ、プリンタ、別の処理ユニット、又はコンピュータデバイス、モデム、及びカメラを含む。
SATAバスポート52は、処理ユニット40の周辺機器であるマスストレージデバイスに電子的に結合され及びこれをサポートするように構成される。こうしたマスストレージデバイスの例は、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD−ROMドライブ、ハードドライブ、テープドライブなどを含む。
上記で提供される場合の本発明の他の幾つかの実施形態は、当業者には分かるように、付加的なポート、及び周辺デバイスに接続するための手段の使用を包含する。したがって、本明細書で具体的に識別され及び説明される特定のポート及び接続するための手段は、単なる例示となり、多少なりとも限定しないことを意図される。
本明細書で提供される場合の種々の利点は、より大きい、周辺機器をパックしたコンピュータユニットを越える周辺機器でない処理ユニットの使用を通じて存在する。単なる例として、ユーザがエンタープライズを収納するのに必要とされるスペースを選択的に減らすことができ、処理ユニットをシステムに追加することによって、より少ない総スペースを依然として必要としながら、増加した処理パワーを依然として提供する可能性がある。さらに、処理ユニットのそれぞれは、壊れがちなシステムではなくソリッドステートのコンポーネントを含むので、個々のユニットは隠されてもよい(例えば、壁の中、家具の中、クローゼットの中、時計のような装飾的装置の中に)。
個々の処理ユニット/キューブの耐久性は、他の方法では伝統的な技術で考えられなかった場所で処理が行われることを可能にする。例えば、処理ユニットは、地中に埋める、水中に入れる、海に沈める、地中に数百フィート推進するドリルビットの頭上におく、家具の不安定な表面上におくことなどが可能である。可能な処理場所は無限にある。他の利点は、ノイズ及び熱の減少、カスタマイズ可能な「スマート」技術を、家具、備品、車両、構造体、支持体、アプライアンス、機器、パーソナル物品などのような消費者が利用可能な種々のデバイスに提供できることを含む。
ここで図3Aを参照すると、図2の実施形態の別の図が提供され、この図は、周辺機器に基づかない筐体、冷却プロセス(例えば、熱力学対流冷却、強制空気冷却、及び/又は液体冷却)、最適化された層状回路基板構成、及び動的バックプレーンをより十分に例証するためにキューブの側壁が取り外された状態の処理ユニット40を例証する。例証される実施形態では、ボードが偶然外れるのを防ぎ且つ入れ替え可能にするプレス嵌め技術を用いることによって、種々のボードが一緒に結合される。ボードは、向上されたEMI分散及び/又はチップ/論理配置を提供する。本発明の幾つかの実施形態は、あらゆる数のボード及び/又は構成を包含することが当業者には分かるであろう。さらに、ボード構造は、1つ又は複数のアプリケーション及び/又は特徴に基づいて特定の利点及び/又は必要性に関して修正されてもよい。図3Aでは、処理ユニット40は、2つのパラレルサイドボード62(62a及び62b)とサイドボード62を横断し及びこれに電子的に結合される中央ボード64を含む層状回路基板/マザーボード構成60を含む。例証される実施形態は3ボード構成を提供するが、本発明の幾つかの実施形態は、3つよりも少ないボードを有するボード構成及び3つよりも多いボードを有する層状基板構成を包含することが当業者には分かるであろう。さらに、本発明の幾つかの実施形態は、ボードが互いに直角をなす以外の回路基板の他の構成を包含する。
例証される実施形態では、層状マザーボード60は、マザーボード60を筐体42に結合するための手段を用いて筐体42内に支持される。例証される実施形態では、マザーボード60を筐体42に結合するための手段は、マザーボード60の少なくとも一部を選択的に受け入れ、マザーボード60を定位置に保持するように構成される種々の溝状スロットを含む。技術の進歩に伴いアップグレードが必要とされるので、例えばプロセッサ66が改善されたプロセッサと交換されることになるときに、対応するボード(例えば、中央ボード64)が筐体42から取り外され、アップグレードを可能にするために新しいプロセッサを伴う新しいボードが挿入される。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、必要な場合にアップグレードを容易にすること、及びカスタマイズ可能な動的処理ユニットを提供することが分かった。
処理ユニット40はまた、1つ又は複数のタスクを行うように構成される1つ又は複数のプロセッサを含む。図3Aでは、1つ又は複数のプロセッサが、中央ボード64に結合されるプロセッサ66として例証される。技術の進歩に伴い、処理ユニット40のユーザがプロセッサ66をアップグレードされたプロセッサと交換したくなるときがある。したがって、中央ボード64が、筐体42から取り外されてもよく、アップグレードされたプロセッサを有する新しい中央ボードが設置され、ユニット40と関連して用いられてもよい。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、容易にアップグレードされ、したがって、伝統的な技術とは対照的に長寿命を有するプラットフォームを提供する、動的にカスタマイズ可能な処理ユニットを包含する。
幾つかの実施形態によれば、プロセッサ66にプロセッサ冷却システムが取り付けられてもよい。ヒートシンク、ファン、これらの組み合わせ、及び当該技術分野では公知の種々の他のデバイスを含む多数のデバイスを、プロセッサを冷却するのに用いることができる。
同様に、処理ユニット40は、1つ又は複数のメモリデバイス(図示せず)を含むことができる。メモリは、回路基板上のスロットに取り外し可能に結合されるメモリカード又は回路基板に直接結合するメモリカードを含む種々の方法で電子回路基板に結合されてもよい。本発明の幾つかの実施形態では、モジュラマザーボードの回路基板全体が、1つ又は複数のメモリデバイスを提供することに実質的に専用化されてもよい。技術の進歩に伴い、処理ユニット40のユーザがメモリデバイスをアップグレードされたメモリデバイスと交換したくなるときがある。したがって、メモリデバイスを収容する回路基板が、筐体42から取り外されてもよく、アップグレードされたプロセッサを有する新しい回路基板が、ユニット40に設置され及びこれと関連して用いられてもよい。
本発明のマザーボード60は、モジュラであり、容易にアップグレード可能である。モジュラマザーボード60は、集積ロジックボードを、同じコンポーネントを有する非モジュラマザーボードと能力及び性能において同等にする、複数の電子回路基板からなる。モジュラマザーボード60は、完全なロジックボード又はマザーボードを形成するために相互接続する幾つかの電子回路基板64、62a、及び62bからなる。したがって、各電子回路基板は、残りの回路基板に実質的に影響を及ぼすことなく容易に取り外し、及び交換することができる。例えば、ユーザは、増加する処理パワーを処理ユニット40に提供するために、プロセッサ66を有する回路基板64を交換してもよく、これを異なるプロセッサを有する別の回路基板と交換してもよい。
各ボードは、別の回路基板のバスシステムに接続するバスシステムを含む。バスシステムは、モジュラマザーボード60を形成する相互接続された回路基板間に電子通信を提供する。モジュラマザーボードは、あらゆる数の回路基板で構成することができる。例えば、一実施形態では、マザーボードは、処理、メモリの提供、ストレージの提供、及びBIOSの提供のような特定の機能をそれぞれが有する4回路基板を含む。別の実施形態では、回路基板は、処理及びメモリ容量のような1つよりも多い機能を有する。別の実施形態では、1つよりも多い回路基板によって単一の機能が果たされる。個々の回路基板によって果たされる付加的な機能は、クロック発生器の提供、冷却システムの提供、及び当業者によって理解される場合の他のマザーボード機能を含むがこれらに限定されない。
モジュラマザーボード60は、単一回路基板マザーボードを上回る多数の利点を提供する。例えば、モジュラマザーボード60が特定のコンポーネントをサポートしないとき、ユーザは、マザーボード全体を交換するのではなく、単一の回路基板を互換性がある回路基板にただ交換しさえすればよい。さらに、モジュラマザーボードは、単一回路基板マザーボードのような二次元領域に制約されない。したがって、モジュラマザーボード60は、より小さい三次元筐体内に嵌るように構成されてもよい。例えば、モジュラマザーボードが4回路基板を含む場合、ボードは、等価な単一回路基板マザーボードによって用いられるフットプリント領域の1/4を使用するように構成することができる。最終的に、モジュラマザーボード60は、容易にスケール変更可能である。例えば、ユーザは、構造体全体の処理パワーをスケール変更するために付加的な回路基板(図示せず)を既存のマザーボード構成に容易に取り付けてもよい。モジュラマザーボード60は、特定のアプリケーション及びコンピュータシステムと併せて用いられるときに限りない数の利点を提供することを当業者は認識するであろう。
本発明の処理ユニットの幾つかの実施形態によれば、1つ又は複数の電子ストレージデバイスがモジュラマザーボードと共に含まれる。マスストレージデバイスのような電子ストレージの追加は、処理ユニットの処理能力及びコンピューティング能力を向上させる能力を有する。例えば、モニタ、マウス、及びキーボードのような必須の周辺デバイスを単に取り付けることによって電子ストレージ容量をもつ処理ユニットをパーソナルコンピュータとして用いることができる。また、電子ストレージ容量をもつ処理ユニットは、図14〜図16に示すようにコンポーネント、構造体、組立体、機器モジュールを駆動し及びその動作を制御するエンジンとして有効及び有用とすることができる。例えば、処理ユニットは、機器の機能又は性能のデジタルログを電子ストレージに格納してもよい。別の例では、処理ユニットは、ステレオシステムを制御するとともに、ユーザのデジタル音楽ライブラリを格納してもよい。
ここで図3Bを参照すると、本発明の別の実施形態が提供され、この図は、周辺機器に基づかない筐体、複数の層状回路基板、及び動的バックプレーン44をより十分に例証するためにキューブの側壁が取り外された状態の処理ユニット160を例証する。層状回路基板は、2つのパラレルサイドボード162(162a及び162b)と、サイドボード162a及び162bを横断し及びこれに電子的に結合する中央ボード164を含む。
図3Bの実施形態では、中央ボード164は、プロセッサ66とメモリデバイス150a、150b、及び150cを含み、サイドボード162bは、複数の電子ストレージデバイス166a、166b、及び166cを含む。上記で説明されたように、マザーボード168は、サイドボード162又は中央ボード164を取り外し、それらを別の回路基板と交換することによって容易にアップグレードされる。別の実施形態では、ボードは、改善された能力をもつアップグレードされたボードと交換される。ユーザは、処理ユニット160の処理パワー、利用可能メモリ、ストレージ容量、又は他の特性を低減させるために1つ又は複数の回路基板162a、162b、又は164を入れ替える。モジュラマザーボードでこうしたアップグレード又はダウングレードが可能であり、容易に達成される。
種々のタイプの電子ストレージデバイスを本処理ユニット160で使用することができる。例えば、フラッシュメモリのようなソリッドステートメモリは、モジュラ処理ユニットに多数の利点を提供する。ソリッドステートメモリは、低レベルの電力を使用し、結果的に低レベルの放熱をもたらす。したがって、ユニットによって放散される熱を実質的に増加させずに、1つ又は複数のこうしたソリッドステート・ストレージデバイスが比較的小さい処理ユニット160に含まれることが可能である。例えば、1つの特定の実施形態では、サイドボード162bは、128Gbのデータストレージを一緒に提供する複数のフラッシュメモリストレージデバイス166a、166b、及び166cを含む。構成される場合のこれらのストレージデバイスは、5ワット未満のエネルギーを使用し、このエネルギーは最小限の熱を生じることになり、この熱は自然対流又は別の冷却方法を通じて環境中に容易に放散する。
ここで図3Cを参照すると、本発明の別の実施形態が提供され、この図は、処理ユニット140を例証する。処理ユニット140は、筐体、モジュラマザーボード148、及び動的バックプレーン144を含む。この実施形態では、モジュラマザーボード148は、3つのパラレルサイドボード62a、62b、及び62cと、サイドボード62を横断し及びこれに電子的に結合する中央ボード142を含む。図3及び図4の3ボード構成とは異なり、4ボード構成は、第3のパラレルサイドボード62cを含む。第3のパラレルサイドボードは、サイドボード62bの下にパラレルに構成される。4回路基板は種々の配向で構成されてもよいことが当業者には分かるであろう。幾つかの実施形態では、4ボード構成は、最大限の放熱のために高温コンポーネントを戦略的に位置決めするように構成されてもよい。
一実施形態によれば、筐体42は、第4のサイドボード62cを収納するために細長くされる。別の実施形態では、中央ボード142は、第4のサイドボード62cを収納するために細長くされる。さらに別の実施形態では、第4のサイドボード62cを収納するために、サイドボード62bが中央ボード142に沿って再位置決めされ、この下に(図5に示すように)サイドボード62cが位置決めされる。さらに別の実施形態では、筐体は、第4のサイドボード62cを収納するために細長くすることができる。
4ボード構成の増加した数の回路基板は、モジュラマザーボード148上にコンピュータコンポーネントのための付加的な表面積を提供する。一実施形態では、4ボード構成によって提供される付加的な表面積は、付加的なメモリデバイス又は付加的なプロセッサのような付加的なコンポーネントのために用いられる。既に説明したように、ストレージデバイスは、比較的低いレベルのエネルギーを使用し、したがって比較的低いレベルの熱を放散させる。したがって、幾つかの実施形態では、ストレージデバイスは、損傷を与える熱を生じることなく又は所定の冷却デバイスを必要とすることなく、他のコンピュータコンポーネントの比較的近隣に格納される。
一実施形態では、4ボード構成の回路基板のうちの1つ又は複数は、処理ユニット140に電子ストレージ容量を提供するストレージデバイス65を含む。別の実施形態では、ストレージデバイス65は、フラッシュメモリデバイスのようなソリッドステート・ストレージデバイス又は別の同様のストレージデバイスである。別の実施形態では、サイドボード62c全体が、実質的に、1つ又は複数のフラッシュメモリデバイス(単数又は複数)のような電子ストレージ専用にされる。ソリッドステート・ストレージデバイスからの放熱が比較的低いレベルであることに起因して、サイドボード62cとサイドボード62bとの間のギャップ150は狭い及び小さい。したがって、処理ユニット140の相対的サイズは、電子ストレージデバイスを含まない処理ユニットのサイズと比較的同様である又は等しい。
ストレージデバイス65又は複数のストレージデバイスは、処理ユニット140に、これが1つ又は複数の所定の機能を果たすのに十分な電子ストレージを提供する可能性がある。一実施形態によれば、1つ又は複数のストレージデバイス(単数又は複数)は、処理ユニット140をパーソナルコンピュータとして用いるのに十分な電子ストレージを提供してもよい。例えば、複数のストレージデバイス65は、処理ユニットに16Gbから256Gbまでの間の電子ストレージを提供する可能性があるサイドボード62c上におかれる。別の実施形態では、ストレージデバイス65は、ほんの256Mbの電子ストレージを提供し、処理ユニット140は、ホームアプライアンスの機能を制御するのに用いられる。
例証される実施形態では、動的バックプレーン144は単一のポート146を含む。あらゆる数のポート、ボタン、スイッチ、又は他の同様のコンポーネントが動的バックプレーン144に含まれてもよいことが理解されるであろう。例えば、一実施形態では、動的バックプレーンは無線通信機能を有することができる。別の実施形態では、動的バックプレーン144は、多数の外部デバイスに接続するように構成されてもよい単一のポートのみを含む。一実施形態では、単一ポート146は、電源装置、パーソナルコンピュータ、コンピュータサーバ、ドッキングステーション、又は当業者によって理解されることになる場合の他の外部デバイスに接続するように構成される。最後に、一実施形態では、単一ポート146は、プロプライエタリ・ドッキングステーションに接続するプロプライエタリ・ポートである。ドッキングステーションとして機能することができる代表的なデバイスが図6及び図9に示される。
ここで図4を参照すると、周辺機器に基づかない筐体を有する動的モジュラ処理ユニット40がパーソナルコンピューティングエンタープライズで単独で採用される代表的なエンタープライズ70が図示される例証される実施形態では、処理ユニット40は、電源接続71を含み、エンタープライズ70の周辺デバイスとのワイヤレス技術を採用する。周辺デバイスは、ハードディスクドライブ74、スピーカ76、及びCD ROMドライブ78を有するモニタ72、キーボード80、及びマウス82を含む。本発明の幾つかの実施形態はまたワイヤレス技術以外の技術を採用するパーソナルコンピューティングエンタープライズを包含することが当業者には分かるであろう。
処理ユニット40は、タスクを行うためにデータを操作するのに処理パワーを提供するので、エンタープライズ70の駆動力である。本発明の動的な及びカスタマイズ可能な性質は、ユーザが処理パワーを容易に増やせるようにする。本実施形態では、処理ユニット40は、熱力学冷却を使用し、処理及びメモリ比率を最適化する、3・1/2インチ(8.9cm)キューブである。しかしながら、本明細書で提供される場合の本発明の幾つかの実施形態は、熱力学冷却プロセスに加えて又はこの代わりに、強制空気冷却プロセス及び/又は液体冷却プロセスのような他の冷却プロセスの使用を包含する。さらに、例証される実施形態は3・1/2インチキューブプラットフォームを含むが、本発明の幾つかの実施形態は、3・1/2インチキューブプラットフォームよりも大きい又は小さいモジュラ処理ユニットの使用を包含することが当業者には分かるであろう。同様に、他の実施形態は、キューブ以外の形状の使用を包含する。
特に、例証される実施形態の処理ユニット40は、3GHzプロセッサ、2GのRAM、512 L2キャッシュ、及び無線ネットワーキングインターフェースを含む。そのため、例えば、エンタープライズ70のユーザは、幾つかの伝統的な技術によって要求されるように新しいシステムを購入しなければならないのではなく、増加した処理パワーがエンタープライズ70に望まれると判断するはずであり、ユーザは、1つ又は複数のモジュラ処理ユニットをエンタープライズ70に単純に追加してもよい。処理ユニット/キューブは、処理を行うために所望に応じてユーザによって選択的に割り当てられてもよい。例えば、処理ユニットは、分散処理を行うために採用されてもよく、各ユニットは、特定のタスクを行うように割り当てられてもよく(例えば、1つのユニットは、ビデオデータの処理又は別のタスク専用にされてもよい)、又はモジュラユニットは、1つの処理ユニットとして一緒に機能してもよい。
本例は、2GHzプロセッサ、1.5GのRAM、及び512 L2キャッシュを含む処理ユニットを含むが、本発明の他の幾つかの実施形態は、より速い又はより遅いプロセッサ、より大きい又はより小さいRAM、及び/又は異なるキャッシュの使用を包含することが当業者には分かるであろう。本発明の少なくとも幾つかの実施形態では、処理ユニットの機能は、そのために処理ユニットが用いることになる性質に依存する。
図4は、図示された机上の処理ユニット40を例証するが、処理ユニット/キューブの頑健性は、ユニット40が、代替的に、机の下にマウントされる壁の中、装飾的装置、又はオブジェクトの中などのような人目につかない場所におかれることを可能にする。したがって、例証される実施形態は、蹴られがちな及びタワー内部の冷却システムから音が生じがちな伝統的なタワーをなくす。対流冷却又は液体冷却が採用されるときにすべての内部コンポーネントはソリッドステートなのでユニット40から音は出ない。
ここで図5を参照すると、モジュラ処理ユニットをコンピューティングエンタープライズで使用するための別の例が提供される。図5では、モジュラ処理ユニット40が耐荷重性部材として機能する能力が図示される例えば、モジュラ処理ユニットは、2つ以上の構造体を一緒につなぐため及び構造体又はエンタープライズの全体的な構造支持及び安定性に寄与するために用いられてもよい。さらに、モジュラ処理ユニットは、主支持体に直接かかる荷重を支持してもよい。例えば、コンピュータ画面又はモニタは、物理的に支持されてもよく、処理は、モジュラ処理ユニットによって制御される。例証される実施形態では、モニタ90は、モジュラ処理ユニット40にマウントされ、これは次に、ベース94を有するスタンド92にマウントされる。
ここで図6を参照すると、周辺機器に基づかない筐体を有する動的モジュラ処理ユニット40がコンピューティングエンタープライズで採用される別の代表的なエンタープライズが例証される。図6では、代表的なエンタープライズは、図5で例証される実施形態と類似しているが、1つ又は複数のモジュラ周辺機器がエンタープライズに選択的に結合される。特に、図6は、周辺機器としてエンタープライズに選択的に結合されるマスストレージデバイス93を例証する。あらゆる数(例えば、2つよりも少ない又は2つよりも多い)及び/又はタイプの周辺機器が採用されてもよいことが当業者には分かるであろう。こうした周辺機器の例は、マスストレージデバイス、I/Oデバイス、ネットワークインターフェース、他のモジュラ処理ユニット、プロプライエタリI/O接続、プロプライエタリ・デバイスなどを含む。
ここで図7を参照すると、周辺機器に基づかない筐体を有する動的モジュラ処理ユニット40がエンタープライズで採用される別の代表的な実施形態が例証される。本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、周辺機器に基づかない筐体を有するモジュラ処理ユニットは、中央処理装置で、若しくはテレビ、ステレオシステム、記録ユニット、セットトップボックス、又はあらゆる他の電子デバイスを含む他の電子デバイスで採用されてもよい。したがって、モジュラ処理ユニットは、監視する、警告する、通知する、制御する、監督する、記録する、認識するなどのためにエンタープライズで選択的に用いられてもよい。図7では、モジュラ処理ユニットは、エンタープライズで用いられる電源94、1つ又は複数の他の周辺機器95、及び接続部96に結合される。
本明細書で提供される場合の本発明の幾つかの実施形態は、モジュラ処理ユニットに関する種々の形状及びサイズを包含する。ここで図8を参照すると、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)のようなハンドヘルドコンピューティングエンタープライズとして採用されるモジュラ処理ユニット40が例証される。モジュラ処理ユニット40にI/O周辺機器97が結合される。例証される実施形態では、I/O周辺機器97は、入力及び出力を可能にするためにモニタ及びスタイラスを含む。スピーカ、マイクロフォン、携帯電話、キーボード、又はあらゆる他のタイプの周辺機器のような付加的な周辺機器が含まれてもよいことが当業者には分かるであろう。その代表的な例が以下で提供されることになる。
図8の実施形態では、ハンドヘルドコンピューティングエンタープライズは、3.5インチ×4.75インチ×0.75インチの寸法を有するが、本発明はまた、例証される実施形態よりも大きい又は小さい実施形態を包含することが当業者には分かるであろう。図8では、I/O周辺機器97は、ユニット40をより細身にするために層状でない基板設計を含むモジュラ処理ユニット40に選択的に結合されるスライドオン部品である。付加的な周辺機器は、電源及びマスストレージデバイスを含む。一実施形態では、マスストレージデバイスは、ユーザが彼/彼女のファイルのすべてを常に所持することを可能にする40Gハードドライブである。したがって、図8の実施形態は、ユーザが彼/彼女の掌の中で完全なコンピュータを用いることができるようにする。さらに、ソリッドステートコンポーネントに起因して、図8の実施形態は、伝統的な技術よりも耐久性がある。さらに、少なくとも幾つかの実施形態では、ケーシングは、耐久性を増加させるために金属を含む。したがって、ユニット40が落下する場合、コアは壊れないであろう。
ここで図9を参照すると、周辺機器に基づかない筐体を有する動的モジュラ処理ユニット40を含む別の代表的なエンタープライズが例証される。図9では、代表的なエンタープライズがハイエンドのラップトップコンピュータとして機能することを可能にするために、I/O周辺機器97を有する処理ユニット40が周辺機器98に選択的に結合される。液体冷却技術を用いて、例えば、処理ユニット40は、非常に有力なハンドヘルドマシンとすることができる。また、図9で例証されるように、ユニット40は、エンドユーザの用途に応じてキーボード、モニタ、スピーカ、及び随意的に論理を含む大きなI/O周辺機器98の中にカートリッジのように選択的に挿入されてもよい。ユニット40が周辺機器98から結合解除される/取り出されると、ユニット40は、ユーザが彼/彼女のファイルを常に携えることができるようにするためにファイルを保持することができる。したがって、ユニット40がすべてのファイルを含むので、ユニット40を周辺機器98と同期させる必要はない。図9で例証される実施形態は1つのモジュラ処理ユニットを含むが、本発明の他の幾つかの実施形態は、複数の処理ユニットの使用を包含する。
同様に、モジュラ処理ユニット40は、車両の中、家、オフィスなどでのエンタープライズを含む種々の他のタイプの周辺機器に挿入され又は他の方法で結合されてもよい。ユニット40は、音楽、映画、写真、又はあらゆる他のオーディオ及び/又はビデオを保存し及び提供するのに用いられてもよい。
ここで図10〜図11を参照すると、周辺機器に基づかない筐体を有する動的モジュラ処理ユニット40がパーソナルコンピューティングエンタープライズで採用される、別の代表的なエンタープライズが例証される。図10〜図11では、モジュラ処理ユニット40は、モニタ、親指キーボード、及びマウスデバイスを含む、フリップトップ周辺機器99に結合される。フリップトップ周辺機器99は、スプレッドシート、ネットサーフィン、及び他の機能及び/又はタスクを行うためにハンドトップコンピュータと共にフルスピードで走る。図10〜図11で例証される実施形態は、フリップトップが開かれるときにフルバージョンのオペレーティングシステムをブートする。別の実施形態では、フリップトップ周辺機器99及びI/O周辺機器97は、フリップトップが開かれるときにエンタープライズがフルバージョンのオペレーティングシステムをブートし、閉じられるときに最小限の電力及び処理パワーで動作する修正バージョンを走らせるように、同じモジュラ処理デバイスに同時に結合される。
さらなる実施形態では、モジュラ処理ユニットは、MP3プレーヤ及び/又はビデオプレーヤとして採用される。他の実施形態では、カメラが周辺機器として採用され、イメージ/ビデオがモジュラ処理ユニット上に保存される。
上記で提供される場合の本発明の幾つかの実施形態は極めて多用途である。さらなる例として、処理制御ユニット40は、照明器具(図12)、電気出力(図13)、又はブレーカボックス(図14)のような種々の備品又はデバイスを物理的に支持する及び/又は処理を提供するのに用いられてもよい。本明細書で提供される場合の本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、種々のコンポーネント、構造体、組立体、機器モジュールなどを駆動し及びその動作を制御するエンジンとして機能するモジュラ処理ユニットを包含する。
ここで図12を参照すると、動的モジュラ処理ユニットが代表的な消費者向け電気デバイスで採用される代表的なエンタープライズが例証される。図12では、モジュラ処理ユニット40は、照明器具100に組み込まれる。例えば、モジュラ処理ユニット40は、照明器具100のオン/オフ、調光、並びに、電球によって用いられるワット数を監視すること及び照明器具100に必要とされるあらゆるメンテナンス又はあらゆる他の望ましい情報を制御センターに警告することのような他の特性を制御するのに用いられてもよい。例証される実施形態では、モジュラ処理ユニット40は、スライドオン・マウンティングブラケット102を介して天井構造体に、及びモジュラ処理ユニット40の主支持体に位置するスライドレシーバ(図示せず)の中にスライドされるマウンティングブラケット・スライドオン照明モジュール104を用いて照明器具100にマウントされる。照明モジュール104は、図のように1つ又は複数の電球とカバーを支持してもよい。例証される実施形態では、モジュラ処理ユニット40はまた、スライドオン調光機194にマウントされる。
図13を参照すると、周辺機器に基づかない筐体を有する動的モジュラ処理ユニット40が別の代表的な電気デバイスで採用される代表的なエンタープライズが例証され、この場合、代表的なデバイスは、802.11x配電のために用いられる電気出力又はプラグである。図13では、モジュラ処理ユニット40は、ACインターフェース107、ACプラグ周辺機器108、及びマウンティングブラケット109に結合される。ACプラグ周辺機器108及びマウンティングブラケット109はスライドオン周辺機器である。モジュラ処理ユニット40は、ユニット40へのac配電によって動力を与えられ、配電を監視し、制御し、監督し、及び/又は割り当てるためにスマートプラグとして用いられる。
一実施形態では、ユニット40は、ルータとして用いられる。別の実施形態では、ユニット40は、セキュリティシステムとして採用される。別の実施形態では、ユニット40は、配電を監視し、安全性を保証するために必要に応じて電力を接続解除する。例えば、ユニット40は、個人が配電と接触したことを検出し、自動的に電力を遮断することができる。幾つかの実施形態では、例えば図13で例証されるエンタープライズのような複数のエンタープライズを銅線ライン上で接続するために、X10ベースの技術のような技術又は他の技術が用いられる。さらなる実施形態では、複数のエンタープライズが、例えば、TCP/IP又は他のプロトコルでデータを交換する。
したがって、本発明の幾つかの実施形態は、スマート製品を形成するために日常的な製品と関連したモジュラ処理ユニットの使用を包含する。網羅的ではないが、スマート製品、システム、及び/又はデバイスを提供するのに用いられる可能性があるモジュラ処理ユニットを伴う製品、システム、及びデバイスの他の例は、加熱システム、冷却システム、配水システム、配電システム、家具、備品、機器、ギア、ドリル、工具、建造物、人工知能、車両、センサ、ビデオ、及び/又はオーディオシステム、セキュリティシステム、及びより多くの製品、システム、及び/又はデバイスを含む。
例えば、炉と関連したモジュラ処理ユニットが、炉システムの効率を制御するのに用いられてもよい。効率が低下する場合、モジュラ処理ユニットは、建造物の所有者に、例えば、電子メール通信で、フィルタを変える、システムを点検する、故障を識別することなどを提供するようにプログラムされてもよい。同様に、モジュラ処理ユニットは、水の純度を監視し、汚染の場合に警告を提供するために給水と関連して用いられてもよい。同様に、アプライアンス(例えば、洗濯機、ドライヤ、食器洗浄機、冷蔵庫など)は、モジュラ処理ユニットと関連して用いられるときにスマートにされてもよい。さらに、モジュラ処理ユニットは、一酸化炭素、炭疽菌又は他の生物薬剤、放射性薬剤、若しくは別の薬剤又は有害物質の検出を含むセキュリティを提供するシステムと関連して用いられてもよい。さらに、処理ユニットの安定性及び汎用性に起因して、モジュラ処理ユニットは、以前は利用可能でなかった場所におかれてもよい。少なくとも幾つかの実施形態では、上部構造をもつモジュラ処理ユニットの使用は、モジュラ処理ユニットが上部構造の品質を呈することを可能にする。
ここで図14を参照すると、1つ又は複数の動的モジュラ処理ユニットが別の代表的なデバイス、すなわち電圧監視ブレーカボックスで採用される、代表的なエンタープライズが図示される例証される実施形態では、モジュラ処理ユニット40は、標準ブレーカボックス114を電圧監視ブレーカボックス110に変換するのに用いられる。デュアル冗長モジュラ処理ユニット40は、制御ブレーカボックス110を処理し、ブレーカボックス110内に存在する及び家中の電圧をリアルタイムで監視するように機能する。各モジュラ処理ユニット40に取り付けられるのは、スライドレシーバを用いて取り付ける電圧監視バックプレート112である。例証される実施形態は2つのモジュラ処理ユニットを提供するが、他の実施形態は、1つのモジュラ処理ユニット又は2つよりも多い処理ユニットの使用を包含することが当業者には分かるであろう。
ここで図15を参照すると、1つ又は複数の動的モジュラ処理ユニットが代表的なデバイスで採用される、別の代表的なエンタープライズが例証される。図15では、モジュラ処理ユニット40は、テーブル組立体120の耐荷重性構成で用いられ、これは、テーブル組立体120の脚部を構成するために対応するモジュラ処理ユニット40上のそれぞれのスライドレシーバに結合するスライドオン脚部マウント122を採用する。例証される構成では、複数のモジュラ処理ユニット40は、物理的に及び電子的に一緒に結合され、テーブル組立体120の主な物理構造体を構成する。同じく示されるのは、テーブル組立体120が或る機能を果たすことを可能にするスライドオンDVD及びハードドライブモジュール124である。同じく例証されるのは、複数のモジュラ処理ユニット支持コネクタ126である。
これらの例証は、本発明の幾つかの実施形態に係る1つ又は複数のモジュラ処理ユニットの機能の単なる代表的なものである。実際は、本発明の幾つかの実施形態は、多くの他の構成、環境、及びセットアップを包含し、そのすべては本発明の幾つかの実施形態の範囲内となることを意図されることを当業者は認識するであろう。
本明細書で提供される場合の処理ユニットの動的な及びモジュラの性質は、すべてのタイプのエンタープライズと共に用いられてもよい1つ又は複数の処理ユニットを可能にする。ここで図16を参照すると、エンタープライズ130は、サーバクラスタ化用に構成されるサーバアレイであり、複数の動的モジュラ処理ユニット132を含み、このそれぞれは周辺機器に基づかない筐体を有し、キャビネット134の中に収納され、データを処理するのに利用可能である。例証される実施形態では、キャビネット134は、モジュラ処理ユニット132を受け入れる引出しを含む。エンタープライズ130は、データを保存するためのマスストレージデバイス136をさらに含む。
図16は、個々の処理ユニット/キューブを受け入れるように構成された引出しを含むキャビネットを例証するが、本発明の他の幾つかの実施形態は、ユニット/キューブをバー又は引出し上にマウントするために処理ユニット/キューブと関連して用いられる可能性があるマウンティングブラケットの使用を含む。例証される実施形態は、キャビネット134の内部の温度制御を可能にし、且つ通気口138を使用する、冷却システム(図示せず)をさらに含む。
幾つかの実施形態では、必要に応じてキャビネットを移動できるようにするために、キャビネットはホイール上に提供される。幾つかの実施形態では、キャビネットの内部の温度を所望の温度範囲に維持するために、キャビネットと組み合わせて空調ユニットが含まれる。幾つかの実施形態では、空調ユニットは、キャビネットに結合され、キャビネットと一緒に移動させることができる。幾つかの実施形態では、キャビネットは、必要に応じてキャビネットを容易に動かせるようするために駆動機構を含む。幾つかの実施形態では、キャビネット内の処理ユニットは、データを処理する及び/又は格納するのに用いられる。
例証される種々の代表的なエンタープライズにおける処理ユニットの使用によって、処理ユニット/キューブのモジュラの性質が例証される。本発明の幾つかの実施形態は、ユニット/キューブを銅チャネル及び/又はファイバチャネル設計で連鎖させること、キューブを直列又は並列のいずれかで結合すること、個々のキューブを特定の処理タスクを行うように指定すること、及び他の処理構成及び/又は割り当てを包含する。
各ユニット/キューブは、完全に再構成可能なマザーボードを含む。一実施形態では、1つ又は複数のプロセッサは、マザーボードのバックプレーン上に位置し、RAMモジュールは、マザーボードのバックプレーンを横断する平面上に位置する。さらなる実施形態では、モジュールは、伝統的なソケットを用いるのではなく直にボードに結合される。ユニットのクロックサイクルはRAMモジュールに最適化される。
エンタープライズの処理パワー付与を改善する1つの方法は、1つ又は複数の付加的な処理ユニット/キューブをエンタープライズに追加することを含むが、別の方法は、特定のユニット/キューブのマザーボードの平面をアップグレードされたモジュールを有する平面と交換することを含む。同様に、各ユニット/キューブで利用可能なインターフェースは、ユニット/キューブのパネルを選択的に交換することによって更新されてもよい。さらに、1つ又は複数のパネルを交換することによって、32ビットバスを64ビットバスにアップグレードすることができ、新しい機能性を提供することができ、新しいポートを提供することができ、パワーパックサブシステムを提供する/アップグレードすることができ、及び個々の処理ユニット/キューブへの他のこうした修正、アップグレード、及び向上がなされてもよい。
動作環境の以下の説明は、本発明の幾つかの実施形態が使用され及び実施される可能性がある環境のタイプの例証として理解されるべきであり、本発明のすべての実施形態が本明細書で説明されるすべての特徴を含む又は本明細書で説明されるすべての特徴を含む環境で用いられることを意図されない。以下は、したがって、本発明の種々の実施形態の理解を助けることだけを意図される。
図17及び対応する説明は、引用により本明細書に組み込まれる関連出願の開示と併せて取り上げられる、本発明の幾つかの実施形態が実施される可能性がある適切な動作環境の概要を提供することを意図される。本発明の幾つかの実施形態は、1つ又は複数のコンピューティングデバイスによって及びネットワーク化された構成を含む種々のシステム構成で実施されてもよいことが当業者には分かるであろう。しかしながら、本発明の方法及びプロセスは、汎用コンピュータを含むシステムと関連して特に有用となることが分かったが、本発明の幾つかの実施形態は、汎用処理ユニット、デジタル/メディア信号プロセッサ(DSP/MSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、独立型電子デバイス、及び他のこうした電子環境を伴う組み込みシステムを含む種々の環境での方法及びプロセスの使用を含む。
本発明の幾つかの実施形態は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体を包含し、この場合、各媒体は、データ又はデータを操作するためのコンピュータで実行可能な命令をその上に含むように構成されてもよい。コンピュータで実行可能な命令は、例えば、種々の異なる機能を果たすことができる汎用コンピュータと関連付けられるもの、又は限られた数の機能を果たすことができる専用コンピュータと関連付けられるもののような、処理システムによってアクセスされる可能性があるデータ構造、オブジェクト、プログラム、ルーチン、又は他のプログラムモジュールを含む。コンピュータで実行可能な命令は、処理システムに特定の機能又は機能群を行わせるものであり、本明細書で開示される方法のステップを実施するためのプログラムコード手段の例である。さらに、特定の一連の実行可能な命令は、こうしたステップを実施するのに用いられる可能性がある対応するアクションの例を提供する。コンピュータ可読媒体の例は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読出し専用メモリ(「ROM」)、プログラム可能読出し専用メモリ(「PROM」)、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(「EPROM」)、電気的に消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(「EEPROM」)、コンパクトディスク読出し専用メモリ(「CD−ROM」)、若しくは処理システムによってアクセスされる可能性があるデータ又は実行可能な命令を提供することができるあらゆる他のデバイス又はコンポーネントを含む。本発明の実施形態は、すべてのタイプのコンピュータ可読媒体の使用を包含するが、請求項に記載される場合の或る実施形態は、有形の一時的でないコンピュータ可読媒体の使用に限定される可能性があり、本明細書で用いられる「有形のコンピュータ可読媒体」及び「一時的でないコンピュータ可読媒体」(又はこの複数形)というフレーズは、一時的に伝搬する信号自体を除外することを意図される。
図17を参照すると、本発明の幾つかの実施形態を実装するための代表的なシステムは、汎用又は専用コンピュータ若しくは種々の消費者向け電子デバイスのうちのいずれかであってもよいコンピュータデバイス210を含む。例えば、コンピュータデバイス210は、パーソナルコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブック、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)又は他のハンドヘルドデバイス、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレーム、スーパーコンピュータ、マルチプロセッサシステム、ネットワークコンピュータ、プロセッサベースの消費者向け電子デバイス、関連出願で開示される場合のモジュラコンピュータなどであってもよい。
コンピュータデバイス210は、その種々のコンポーネントを接続するように構成されてもよく、且つ2つ以上のコンポーネント間でデータが交換されることを可能にする、システムバス212を含む。システムバス212は、種々のバスアーキテクチャのうちのいずれかを用いるメモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、又はローカルバスを含む種々のバス構造のうちの1つを含んでもよい。システムバス212によって接続される典型的なコンポーネントは、処理システム214及びメモリ216を含む。他のコンポーネントは、1つ又は複数のマスストレージデバイスインターフェース218、入力インターフェース220、出力インターフェース222、及び/又はネットワークインターフェース224を含んでもよく、そのそれぞれは後述されることになる。
処理システム214は、中央プロセッサのような1つ又は複数のプロセッサと、随意的に特定の機能又はタスクを行うように設計された1つ又は複数の他のプロセッサとを含む。メモリ216、磁気ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、磁気カセット、光ディスクのようなコンピュータ可読媒体上に提供される命令、又はコンピュータ可読媒体として見られてもよい通信接続からの命令を実行するのは、典型的に処理システム214である。
メモリ216は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体を含み、これは、データ又はデータを操作するための命令をその上に含むように構成されてもよく、且つシステムバス212を通じて処理システム214によってアクセスされてもよい。メモリ216は、例えば、情報を恒久的に格納するのに用いられるROM228、情報を一時的に格納するのに用いられるRAM230、及び/又はハイブリッドメモリ231を含んでもよい。ROM228は、コンピュータデバイス210の起動中などに通信を確立するのに用いられる1つ又は複数のルーチンを有するベーシック入力/出力システム(「BIOS」)を含んでもよい。RAM230は、1つ又は複数のオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び/又はプログラムデータのような1つ又は複数のプログラムモジュールを含んでもよい。ハイブリッドメモリ231は、ROM228及びRAM230のものからハイブリッド化された特徴及び機能を有していてもよい。
1つ又は複数のマスストレージデバイス226をシステムバス212に接続するために、1つ又は複数のマスストレージデバイスインターフェース218が用いられてもよい。マスストレージデバイス226は、コンピュータデバイス210に組み込まれてもよく又はその周辺機器であってもよく、コンピュータデバイス210が大量のデータを保持することを可能にする。随意的に、マスストレージデバイス226のうちの1つ又は複数は、コンピュータデバイス210から取り外し可能であってもよい。マスストレージデバイスの例は、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートドライブ/フラッシュドライブ、及び光ディスクドライブを含む。マスストレージデバイス226は、磁気ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、磁気カセット、光ディスク、又は別のコンピュータ可読媒体から読み出し及び/又はこれに書き込みしてもよい。マスストレージデバイス226及びそれらの対応するコンピュータ可読媒体は、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、又はプログラムデータのような1つ又は複数のプログラムモジュールを含む可能性があるデータ及び/又は実行可能な命令の不揮発性ストレージを提供する。こうした実行可能な命令は、本明細書で開示される方法のステップを実施するためのプログラムコード手段の例である。
ユーザが1つ又は複数の対応する入力デバイス232を通じてデータ及び/又は命令をコンピュータデバイス210に入力することを可能にするために、1つ又は複数の入力インターフェース220が採用されてもよい。こうした入力デバイスの例は、キーボード、及びマウス、トラックボール、ライトペン、スタイラス、又は他のポインティングデバイス、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、サテライトディッシュ、スキャナ、カムコーダ、デジタルカメラなどのような代替的な入力デバイスを含む。同様に、入力デバイス232をシステムバス212に接続するのに用いられる可能性がある入力インターフェース220の例は、シリアルポート、パラレルポート、ゲームポート、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)、集積回路、ファイアワイア(IEEE1394)、又は別のインターフェースを含む。例えば、幾つかの実施形態では、入力インターフェース220は、特定のアプリケーション用に設計される特定用途向け集積回路(ASIC)を含む。さらなる実施形態では、ASICが既存の回路構築ブロックに組み込まれ及び接続される。
1つ又は複数の対応する出力デバイス234をシステムバス212に接続するために、1つ又は複数の出力インターフェース222が採用されてもよい。出力デバイスの例は、モニタ又はディスプレイ画面、スピーカ、プリンタ、多機能周辺機器などを含む。特定の出力デバイス234は、コンピュータデバイス210と一体化されてもよく、又はこの周辺機器であってもよい。出力インターフェースの例は、ビデオアダプタ、オーディオアダプタ、パラレルポートなどを含む。
1つ又は複数のハイブリッドメディアデバイス235をシステムバス212に接続するために、1つ又は複数のハイブリッドメディアインターフェース223が採用されてもよい。ハイブリッドメディアインターフェース223は、付加価値を与えるために単一のコネクタ上で組み合わされる複数の単一入力/出力ポート及び/又はバスを含む可能性がある。ハイブリッドメディアインターフェース(単数又は複数)223及び/又は関連するバス/ポートにおいて組み合わせることができるタイプのポート/バスの限定ではない例は、PCIe、I2C、電源、プロプライエタリ・セキュアバス、SATA、USBなどを含む。コンピュータデバイス210にそのように接続されるハイブリッドメディアデバイス235は、種々の周辺デバイス、ストレージシステム、PCIeデバイス、USBデバイス、SATAデバイスなどを含む可能性がある。
1つ又は複数のネットワークインターフェース224は、コンピュータデバイス210が、ハードワイヤードリンク及び/又はワイヤレスリンクを含む可能性があるネットワーク238を介して、コンピュータデバイス236として例証される1つ又は複数の他のローカル又はリモートコンピュータデバイスと情報を交換することを可能にする。ネットワークインターフェースの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)又はモデムに接続するためのネットワークアダプタ、ワイヤレスリンク、又はインターネットのようなワイドエリアネットワーク(「WAN」)に接続するための他のアダプタを含む。ネットワークインターフェース224は、コンピュータデバイス210に組み込まれてもよく又はこの周辺機器であってもよい。ネットワーク化されたシステムでは、アクセス可能なプログラムモジュール又はその一部が、リモートメモリストレージデバイスに格納されてもよい。さらに、ネットワーク化されたシステムでは、コンピュータデバイス210は、複数のネットワーク化されたコンピュータデバイスによって機能又はタスクが行われる、分散コンピューティング環境に加わってもよい。
したがって、本発明の幾つかの実施形態は、多くのタイプのシステム構成と共に種々の異なる環境で実施されてもよいが、図18は、本発明の幾つかの実施形態に関連して用いられる可能性がある代表的なネットワーク化されたシステム構成を提供することが当業者には分かるであろう。図18の代表的なシステムは、クライアント240として例証されるコンピュータデバイスを含み、これは、ネットワーク238を通して1つ又は複数の他のコンピュータデバイス(クライアント242及びベースモジュール250として例証される)及び1つ又は複数の周辺デバイス246に接続される。図18は、クライアント240、1つの付加的なクライアントであるクライアント242、1つのベースモジュール250、1つの周辺デバイス246、及び随意的にネットワーク238に接続されるプリントサーバ又は他のサーバデバイスである可能性があるサーバ248を含む一実施形態を例証するが、代替的な実施形態は、より多くの又はより少ないクライアント、より多くのベースモジュール250、1つよりも多い周辺デバイスを含み、周辺デバイスを含まず、サーバ248、及び/又はネットワーク238に接続される1つよりも多いサーバ248を含まない。クライアント240又はクライアント242のうちの1つがベースモジュールであるような場合を含めて、ベースモジュール250のようなベースモジュールが存在する場合、ベースモジュール250は、以下でより詳細に説明されることになるように1つ又は複数の周辺モジュール252に接続されてもよい。本発明の他の幾つかの実施形態は、ローカル環境、ネットワーク化された環境、又はピア・ツー・ピア環境を含み、この場合、1つ又は複数のコンピュータデバイスは、1つ又は複数のローカル又はリモート周辺デバイスに接続される可能性がある。さらに、本発明に係る幾つかの実施形態はまた、単一の消費者向け電子デバイス、無線ネットワーク化された環境、及び/又はインターネットのようなワイドエリアネットワーク化された環境を包含する。
周辺モジュール(単数又は複数)を通じたベースモジュール処理パワーの分散
周辺モジュールは、小さいプロセッサであるメモリ(例えば、RAM)で構成され、基本的に非常に小さいコンピュータであり、非常に軽く、ベースモジュールに戻る接続を管理すること以外の非常に小さいローカル処理を行い、これに及びこれからファイルを伝送するためのどんな媒体をも管理する。これは、必ずしもこれに接続されているドライブも有さず、且ついかなる内部ドライブも有さない。これは、システム・オン・チップ(SOC)と基本的に同様であるが、引き離されており、小さいコンピュータとなるように一緒に働く基本/小さいプロセッサ、メモリ/RAM、及びフラッシュメモリ(本明細書で説明される機能性を確立するのに十分な不揮発性ソフトウェア容量を提供する)を有する。今日の「シン」クライアントに比べて、周辺モジュールの処理パワーは、それらが相対的に「ゼロ」モジュール又は「ゼロ」クライアントと呼ばれてもよいほど効果的に小さくされる可能性がある。
周辺モジュールのために用いられる特定のプロトコルは、重要ではないと考えられる。これは、現存のプロトコルか又は後で発明されるプロトコルである、種々のプロトコルのいずれかとすることができる。これはまた、あらゆるタイプの入力/出力(IO)バスシステム、例えば、USB、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、種々のIEEE802.11規格のうちのいずれか、PCI、PCIe、若しくは現存の又は後でもたらされる、周辺モジュールとの間で情報のIO及び伝達を可能にするものを用いることができる。
1つのベースモジュールが1つ又は複数の周辺モジュールに接続されてもよい。ベースモジュールに接続することができる周辺モジュールの増設又は数は、幾つかの考慮事項、すなわち、1)周辺モジュール(単数又は複数)をベースモジュールに接続するバスの幅、2)接続バスを通して駆動されるデータのタイプ、及び3)ベースモジュールの全処理パワーに基づく。したがって、バスを通じて駆動されることになるデータが、例えば、1080pビデオデータストリームである場合、USB1.0バスを通して駆動することができるこうしたストリームの数は、USB3.0バスを通して駆動することができるこうしたストリームの数よりも少ない。さらに、こうしたストリームの数は、USB3.0バスに接続される周辺モジュールを駆動する、より低処理パワーのベースモジュールよりも、USB3.0バスに接続される周辺モジュールを駆動する、より高処理パワーのベースモジュールの方が、より多い場合がある。ベースモジュールによって作動され及び駆動される可能性がある周辺モジュールの数は、したがって、ベースモジュールの処理能力、周辺モジュール(単数又は複数)に接続される1つ又は複数のバスの幅によってある程度決まり、且つまた、所与の時点で1つ又は複数のバス上のベースモジュールによって駆動されることになるデータの量によって決まる。
したがって、周辺モジュールは、既存のシステムで他の方法で可能であるよりも多くのユーザがベースモジュールの処理パワーに同時にアクセスできるようにする方法でベースモジュールの処理パワーを共有するように設計される。例えば、本発明の実施形態と共に用いられるタイプの既存のコンピュータシステム、及びさらには独立型ベースモジュールは、典型的に単一のビデオポートを収容し、ほとんどの現代のオペレーティングシステム(OS)は、典型的に、単一のキーボード、及び単一のマウス又は他のポインティングデバイスを提供し、そのため、1人の人物だけがコンピュータシステムの前に座り、及びこれを使用することができる。多くの、ないしはほとんどの状況では及び場合に、既存のコンピュータシステムの処理パワーは、単一のユーザによってほんの少量用いられ、コンピュータシステムの処理パワーがより大量に用いられるような場合でも、こうした状況は典型的に一過性のものである。
したがって、ほとんどの時間、単一ユーザコンピュータシステムのほとんどのプロセッサの処理パワーは、使われていない状態である。しかしながら、本発明の幾つかの実施形態に係るベースモジュールが1つ又は複数の周辺モジュールに接続される場合、幾らかの、ないしはほとんどの以前は使用されなかった処理パワーが、ベースモジュールの本来のユーザだけでなく周辺モジュールのユーザにも同様に分散される可能性がある。したがって、3つの周辺モジュールがベースモジュールに接続される場合、3人の付加的なユーザが、ベースモジュールの本来のユーザと同時にベースモジュールの処理パワーを平等に効率よく使用することができる。ベースモジュールの処理パワーの共有は、ワードプロセシング、ビデオストリーミング及び/又は編集、インターネットの閲覧などのような、周辺モジュールのそれぞれでの及びベースモジュールでのコンピュータシステムの標準使用のいずれかを提供してもよい。したがって、ベースモジュールの標準アクセスデバイス(例えば、モニタ、キーボード、マウスなどが、それによって本来のユーザがベースモジュールの処理パワーを「見る」又はアクセスすることができる単一の「ウィンドウ」を効果的に提供する場合、周辺モジュール(単数又は複数)は、付加的なユーザのためのベースモジュールの処理パワーへの付加的な「ウィンドウ」を提供するのに役立つ。このアクセスの提供は、「モジュラ仮想化」と呼ばれる場合がある。
プロセッサのアップグレード(例えば、60nm特徴を有する現在のプロセッサから45nm特徴を有するプロセッサに、22nm特徴に、など)と同様にその時々のアップグレードなどに起因して、又はベースモジュールの交換に起因して、ベースモジュールの利用可能な処理パワー及び速度が増加するのに伴い、及び通信バスが速くなるのに伴い、付加的な周辺モジュールがシステムに追加されてもよく、システムによって駆動することができる。したがって、ベースモジュールは、たった1人のユーザ経験を取り扱うのに用いられてもよいだけでなく、4人のユーザ、10人のユーザ、100人のユーザのユーザ経験を取り扱ってもよく、又はしかしながら、多くのユーザをベースモジュールは取り扱うことができる。
処理パワーのこの分散の1つの利点は、複数のコアをもつプロセッサを提供することへの現在のトレンドと併せて実現されてもよい。現在のアプリケーションプログラミング構造及び慣行が、マルチコアプロセッサを効率よく使用し及び処理パワーの一部を異なるコアに分散させようと懸命に努力する一方、ベースモジュールと1つ又は複数の周辺モジュールを含むシステムは、複数のコアの処理パワーが複数の周辺モジュールのユーザによってより良好に使用される可能性がある場合、複数のタスクの性能をより容易に考慮に入れることができる。
本発明の幾つかの実施形態は、種々のバージョンのMicrosoft Windows(登録商標)、Linux(登録商標)、Unix(登録商標)、Mac OS Xなど、若しくは現在公知の又は後でもたらされる同様の機能を達成するあらゆる他のプロトコルを含む、種々のOSのうちのいずれかのための既存のリモートデスクトッププロトコル(RDP)のような又はこれと同様のプロトコルを使用してもよい。
本発明の幾つかの実施形態を用いて達成される種々の効率が存在する。今日の独立型コンピュータシステムのそれぞれがOSの別個のインスタンスをローカルメモリにロードすること、したがって利用可能なメモリの多大な部分を用いることを必要とする(及びOSの付加的なコピーを購入することを必要とする)場合、本明細書で説明されるような分散システムは、OSの単一のインスタンスのメモリ及び他のリソースだけを用いる。したがって、システムへの周辺モジュールの追加は、既存の独立型デスクトップコンピュータシステムで必要とされる可能性があるのと同じメモリ及び他のリソースを必要としない。周辺モジュールの使用は、したがって、周辺モジュール及びそれに付属する入力/出力デバイス、例えば、モニタ(単数又は複数)、キーボード、ポインティングデバイス(単数又は複数)などを単に追加することで複数のユーザの異なるコンピュータ経験を効率よく可能にする。
伝統的な仮想デスクトップインフラストラクチャ/仮想デスクトップ実装(VDI)は、ユーザのOSの各インスタンスがサーバ上のメモリにロードされることを必要とする。したがって、30の仮想デスクトップ環境を提供するサーバは、これにロードされるOSの30のインスタンスを有する。対照的に、本発明の幾つかの実施形態は、OSの単一のインスタンスだけがメモリにロードされ、ソフトウェア側から周辺モジュールに分配されるという点で「モジュラ仮想化」と呼ばれる場合があるものを使用する。
周辺モジュールは、ユーザがベースモジュールのパワーにアクセスするのに小さいプロセッサ、幾つかのメモリ、及びフラッシュメモリを使用することを可能にする。ベースモジュールが、上記で引用することにより組み込まれる関連出願で説明される幾つかの又はすべての種々の特徴を含むとき、本明細書に記載の周辺モジュールの使用は、非常に低いワット数及び非常に小さい体積でユーザ間のコンピューティングパワーの効率的な共有を可能にする。単なる例として、関連出願に記載のベースモジュールは、およそ4インチキューブのサイズ及び形状を有してもよく、およそ6×16×16インチの寸法及び110ワットの電力要件を有する標準ミニタワー構成とは対照的に、ほんの18〜20ワット程度の電力要件を有する可能性がある。こうした電力及びスペースの節約は著しく、各周辺モジュールは、付加的に1ワット程度を用いる可能性があり、且つベースモジュールのほんの3分の1未満のスペースをとる可能性があり、そのため、本発明の幾つかの実施形態に係るシステムは、ベースモジュールと、ほぼベースモジュール2つ分の体積であり、且つほんの21〜23ワット又は1ステーションにつきおよそ5ワットを用いる、3つの周辺モジュールとを含む可能性がある。対照的に、3つの付加的な標準デスクトップコンピュータシステムの追加は、著しくより大きいスペースと、付加的に300ワットを超える電力消費を使用する。
したがって、本発明の幾つかの実施形態は、種々の方法で多大なシートごとの節約を提供する。第1に、上述のように電力消費の節約が達成される。第2に、各周辺モジュールのコストが新しいベースモジュール又はさらには安価なデスクトップコンピュータのコストよりも著しく少ないので、ハードウェアコストの節約が達成され、さらに、シートごとではなくシステム全体にOSのたった1つのインスタンスのみ及びしたがってメモリが必要とされるので、OSをロードするための減少したハードウェア需要での節約が達成される。第3に、ソフトウェアは実際には単一の機械上にのみロードされるため、ベースモジュール上でソフトウェアを走らせる、及び種々の周辺モジュール及びベースモジュールを介してアクセスするのに、多くの場合、クライアントアクセスライセンス(CAL)だけが必要とされ、又は追加のライセンスが全く必要とされないので、ソフトウェアライセンス費用などの節約が達成される。
第4に、システムを既存のネットワークなどに接続する際に多大な節約が達成される。現在のシステムを用いる、各ワークステーション又は場所は、それに付属するスイッチ、ルータなどと共に、別個のイーサネット(登録商標)ラインを必要とする。したがって、システムへの付加的な容量の追加は、多大なハードウェアコストと、新しい通信ラインを敷設する及び新しい通信能力を追加する付加的な作業をしばしば必要とする。本発明の幾つかの実施形態は、各通信場所での複数の新しいユーザの追加を可能にする。周辺モジュールのそれぞれは単一のベースモジュールのリソースを使用するので、単一のコンピュータシステムの通信リソースだけを用いながら複数のユーザをネットワークに追加することができる。
周辺モジュールの電力需要が周辺モジュールをベースモジュールに接続する通信バス(例えば、USB)上で周辺モジュールの電力供給を可能にするのに十分なだけ小さいので、同様の効率を電力と共に達成することができる。したがって、システムへの周辺モジュールの追加は、それに付属するスイッチ/ルータを伴う場所での新しい通信(例えば、イーサネット(登録商標))ジャック、又は取り付けられた入力/出力デバイス(単数又は複数)(例えば、モニタ又は他のディスプレイデバイス、プリンタなど)のための何らかの電源が用いられる以外の新しい電力出口のいずれも必要としない。したがって、伝統的な通信及び電力リソースではその場所でのユーザの追加が既存の標準デスクトップコンピュータシステムを用いると不可能である又は非常に難しい又は費用がかかるとされる場所で、付加的なユーザを追加することができる。
本発明の幾つかの実施形態の特徴のうちの多くは、関連出願で開示された実施形態の特徴をベースモジュールに組み込むことによって提供されるサイズ及び電力効率によってさらに向上される。こうした特徴は、より小さいサイズ、より良好な電力効率、より低い重量、及び構造特徴を含む。したがって、周辺モジュールがそれに接続された状態で、1つ又は複数のシンクライアントに接続された標準サーバから組織全体にわたってミニサーバとして効果的に役立つベースモジュールへの遷移を引き起こすことができる。小さいサイズ及び小さい電力要件は、各ベースモジュールがほとんどあらゆる場所におかれることを可能にし、周辺モジュールのより一層小さいサイズ及び電力要件(少なくとも幾つかの実施形態の最小電力要件が通信バス上で送達されており、したがって別個の電源装置の必要性のない状態)は、周辺モジュールがより一層融通性のある場所におかれることを可能にする。
ベースモジュール及び接続される周辺モジュールは、図19及び図20で例証されるように、伝統的なネットワークリソースの使用が大いに減少した、本質的に小型のサーバ及びクライアントとして役立つ可能性がある。図19では、複数のベースモジュール250がネットワーク238に接続される。ネットワーク238は、現在公知の又は後でもたらされるあらゆるタイプのローカル又はワイドエリアネットワークであってもよく、ベースモジュール250は、現在公知の又は後でもたらされるあらゆる配線接続、無線接続、光接続、これらのあらゆる組み合わせなど、及び現在公知の又は後でもたらされるあらゆる通信プロトコルを用いてネットワーク238に接続されてもよい。各ベースモジュール250は、本来のユーザがベースモジュール250の処理リソース及び他のリソースを使用できるようにするためにこれに接続される1つ又は複数の入力/出力デバイス(例えば、モニタ、キーボード、及び/又はポインティングデバイス)(図19には図示せず)を有していてもよい。
図19に示される例では、各ベースモジュール250は、3つの周辺モジュール252に接続される。本明細書でより詳細に説明される種々の理由でより多くの又はより少ない周辺モジュール252があらゆる1つのベースモジュール250に接続される可能性があるので、各ベースモジュール250に接続される周辺モジュール252の図示された数は、単なる例示となることを意図される。特定の周辺モジュール252とそのベースモジュール250との間の各接続は、配線接続、無線接続、光接続、これらのあらゆる組み合わせ、若しくは現在公知の又は後でもたらされるあらゆる他のタイプの通信接続であってもよい。実際には、本明細書で説明されるあらゆる通信接続は、こうしたタイプの接続が説明される特定の題目及び例に適合する最大限の範囲にこれらのタイプの接続のいずれも含むように理解されるべきである。各周辺モジュール252は、周辺ユーザが接続されたベースモジュール250の処理リソース及び他のリソースを使用できるようにするためにこれに接続される1つ又は複数の入力/出力デバイス(単数又は複数)(例えば、モニタ、キーボード、及び/又はポインティングデバイス)(図19には図示せず)を有していてもよい。
周辺モジュール252のユーザは、彼らの接続されたベースモジュール250を通じてネットワーク238をわたって付加的なリソースにアクセスしてもよい。例えば、周辺モジュール252のユーザは、インターネットを閲覧し、ネットワーク238に接続されるネットワークプリンタ(図示せず)にプリントし、ネットワーク238に接続されるサーバ(図示せず)によって提供されるサーバベースのリソースにアクセスし、ネットワーク238上で電子メール及び種々の他の通信を送受信し、彼らの接続されたベースモジュール250を通じてネットワーク238をわたって種々の他のネットワークリソースにアクセスしてもよい。したがって、周辺モジュール252のユーザは、標準機能及びコンピュータユーザが利用できるようになることが期待される特別な機能に関して多少なりとも本質的に限定される必要はない。
さらに、しかしながら、図20でより詳細に例証されるように、個々のベースモジュール250及びその接続された周辺モジュール(単数又は複数)252のローカルグループ内に或る利点が提供される可能性がある。図4は、ネットワーク238に接続され及び幾つかの周辺モジュール252に接続される単一のベースモジュール250のより詳細な図を示す。また、本明細書に記載の種々の因子及び必要に応じてベースモジュール250に接続されるより多くの又はより少ない周辺モジュール252が存在する可能性があり、特定の例は単なる例証である。図20に示すように、各周辺モジュール252は、一組の入力/出力デバイス254(例えば、モニタ、キーボード、及び/又はマウス又は他のポインティングデバイス(単数又は複数))に接続され、入力/出力デバイス54の組もまたベースモジュールに接続される。したがって、この特定の実施形態は、5人までのユーザが、それぞれ彼又は彼女の所有する入力/出力デバイス54でベースモジュール50の処理リソース及び他のリソースに同時にアクセスし及びこれを使用できるようにする可能性がある。ベースモジュール50はネットワーク38に接続されるので、いずれのユーザも、前述のようにネットワーク38上で利用可能な種々のリソースにアクセスすることができる。
さらに、しかしながら、リソースはまた、ミニネットワークのタイプの5人のユーザ間で共有されてもよい。例えば、ベースモジュール50、周辺モジュール52、又は種々の接続された入力/出力デバイス54(例えば、一体化されたハブのような一体化されたUSBハブを通じて)のいずれかは、随意的に、それに接続される付加的なリソース(それぞれ周辺機器56として例証される)を有していてもよい。周辺機器56がこのように接続されるときに、そのリソースは、必ずしもそれに周辺機器56が接続されるモジュール又は入力/出力デバイスのユーザにだけでなく、ベースモジュール50又は周辺モジュール52のユーザのいずれかが利用できるようにされてもよい。
したがって、例えば、ベースモジュール50の本来のユーザが周辺機器56としてUSBプリンタをベースモジュール50に接続する場合、周辺モジュール52のユーザは、プリンタを見てこれにプリントすることができる可能性がある。このようにして、プリンタは、本質的に、ベースモジュール50及びその接続された周辺モジュール52の「ネットワーク」に関するネットワークに接続されたプリンタとしてふるまう。この構成の1つの主な利点は、ネットワーク38のリソースでさえも用いずに、有効なネットワークに接続されたプリンタ(又は他のリソース)がユーザに有効に提供されることであり、ベースモジュール50及びその接続された周辺モジュール52のあらゆるユーザがプリンタにプリントすることができ、データがネットワーク238に又は上に送信される必要はなく、したがってネットワークの帯域幅が他の使用のために利用可能となるようにネットワークトラフィックを最小にする。
ベースモジュール250に接続される入力/出力デバイス254のうちの1つ又は複数は、それによって他のデバイスがシステムに接続される可能性があるハブ(例えば、USBハブ)として役立つ能力を有する場合がある。このような場合、ベースモジュール250の本来のユーザは、ウェブカメラのような別のデバイスを異なる周辺機器256として接続することを選択してもよい(ウェブカメラは、代替的にベースモジュール250に直接接続することができる可能性がある)。所望の場合、ウェブカメラは、ベースモジュール250/周辺モジュール252システムのミニネットワーク上のあらゆるユーザが利用できるようにされてもよく、又はウェブカメラの使用及びこれへのアクセスがベースモジュール250の本来のユーザに限定されてもよい。周辺モジュール252及び/又はベースモジュール250のユーザのうちの幾人かがウェブカメラを備え、壁によって互いから引き離される場合、複数の接続されたウェブカメラは、ネットワーク238上でのいかなるデータの受け渡しもなしに、ユーザに互いにテレビ会議する能力を提供することができ、また、他のネットワークトラフィックのためのネットワーク帯域幅を保存することを支援する。
周辺機器256は、周辺モジュール252及び/又は周辺モジュール252に接続された入力/出力デバイス254に(例えば、入力/出力デバイス254に内蔵された1つ又は複数のハブを用いて)接続されてもよく、こうしたリソースは、随意的に、ローカル周辺モジュール252及び/又はベースモジュール250を用いてすべてのユーザが利用できるようにされてもよい。したがって、周辺モジュール252の1人のユーザがポータブルマスストレージデバイス(例えばフラッシュドライブ又はポータブルハードドライブ)を周辺機器256となるように彼又は彼女の周辺モジュール252に接続する場合、ポータブルマスストレージデバイス上のファイル又は他のデータがあらゆるユーザが利用できるようにされる可能性がある。同様に、周辺モジュール252の別のユーザが彼又は彼女の入力/出力デバイス254を通してデジタルピクチャフレームを(周辺機器256として)接続する場合、他のユーザが、ピクチャフレームにアクセスし、ピクチャフレーム上に表示されるように写真をアップロードすることを許される可能性がある。また、両方の場合、ネットワーク238のいかなる使用もなしにリソースが複数のユーザで利用可能となり、他の使用のためのネットワーク帯域幅を節約する。
ベースモジュール250は、すべてのネットワーク接続を取り扱い、負荷バランシング及び他の考慮事項を管理する。したがって、ベースモジュール250が標準サーバ後端に又はベースモジュール250と同様の低パワーモジュールから形成されたサーバ後端に依然として接続される可能性があっても、ベースモジュール250は、大部分は周辺モジュール252のそれぞれに関するサーバとしてふるまう。ある意味で、このようにして形成されたミニネットワークのネットワークは、古いスターネットワークに似ている。各ユーザが彼又は彼女自身のIPアドレスを有することになる場合、ベースモジュール250は、各周辺モジュール252に割り当てられた仮想IPアドレスを管理する。
本発明の実施形態の幾つかの他の特徴は、図20に関して注目されるであろう。第1に、入力/出力デバイス254の幾つかの組は、ベースモジュール250に接続されることに注目されたい。これは、或る実施形態はモジュラ仮想化及びベースモジュール250のリソースの共有を容易にするために周辺モジュール252を使用するが、他の実施形態は、モジュラ仮想化を提供することをベースモジュール250自体にのみ依拠することを例証する。したがって、本発明の実施形態は、モジュラ仮想化の複数の層を提供する可能性がある。ベースモジュール250自体が、第1の層(例えば、ベースモジュール250の本来のユーザ)を提供する可能性がある。ベースモジュール250上で動作するセッションベースのソフトウェアが、図20に示すように複数のユーザに関する入力/出力をセグメント化することなどによって別の層を提供する可能性がある。さらに、周辺モジュール252又は幾つかの他の制御モジュールが、モジュラ仮想化の第3の層を提供する可能性がある。
本発明の実施形態の別の特徴が図20で例証される。注目される場合の例証されるシステムは、3つの周辺モジュール252を含む。中央周辺モジュール252は、しかしながら、一組の入力/出力デバイス254に直接組み込まれる。これは、周辺モジュール252が多様なデバイスに組み込まれてもよく、本質的に、すべての意図及び目的で、ベースモジュール250に接続される入力/出力デバイス254の単純に付加的な組となるように見える可能性があることを例証する。
もちろん、前述のように、図20で例証されるデバイス間のあらゆる通信接続は、配線接続、無線接続、光接続、これらの組み合わせなどであってもよい。入力/出力デバイス254は、同一である又はさらには同様である必要はなく、一組の入力/出力デバイス254は、単純にタッチスクリーンモニタであってもよく、一方、別の組は、標準モニタ、キーボード、及びマウスを含んでもよい。したがって、図20の例証は、あらゆる点で、本発明の実施形態の幾つかの特徴を例証することだけを意図される。
本発明の幾つかの実施形態は、VDIを実装する既存のシンネットシステムを上回る幾つかの多大な利点を提供する。このようなシステムでは、サーバは、多くの(300のような)VDIデスクトップ実装を実装する可能性がある。こうしたシステムに伴う1つの問題は、中央サーバがダウンするときに、これに伴いすべてのVDI実装がダウンし、どのユーザもそれらのシステムにアクセスすることができないことである。これは、医療又は法務のような重要な用途では特に問題となる。ほとんどの会社は、働くことができない多数の従業員を有するだけの余裕は単純にないはずである。したがって、多くの会社は、VDIをシンクライアントと共に実装するのを避け、伝統的なデスクトップコンピュータにとどまる傾向があった。
本発明の幾つかの実施形態は、伝統的なシンネットVDI実装と伝統的なデスクトップにのみ依拠する実装との間のコスト及び性能冗長性のギャップに対処する。非常に大きいシステム群を含む、図19に示すようなシステム群は、処理パワー及び処理能力を提供するために個々のベースモジュール250を使用するので、多くの又はさらには数百人のユーザに影響を及ぼす広範囲にわたる機能停止を引き起こす単一システム故障のリスクは存在しない。代わりに、単一システム故障は非常に少数のユーザにのみ影響する可能性があり、影響を受けたベースモジュール250を単純に交換することで容易に対処することができる。さらに、関連出願で開示された特徴のうちの幾つかがベースモジュール250に組み込まれるとき、単一システム故障のリスクでさえも大いに低下する。周辺モジュールは比較的安価なので、伝統的なデスクトップとしての実装に対する各システムの実装費用もまた大いに低減される。したがって、コストが低く、且つ総合的なリスクが非常に低い。
付加的な冗長性が望まれる場合、各周辺モジュール252は、図21で例証されるように複数のベースモジュール250に接続されてもよい。たった1つの周辺モジュール252が図21に示されるが、単一の示された周辺モジュール252に関して示されたのと同様の様態で1つよりも多い周辺モジュール252が複数のベースモジュール250に接続されてもよいことを理解されたい。さらに、図21は、ベースモジュール250に接続されるいかなる入力/出力デバイス254も示さないが、本来のユーザがベースモジュール250を用いることを可能にするために一組の入力/出力デバイス254が接続されてもよいことを理解されたい。いずれにせよ、図21のものと同様の構成は、ベースモジュール250のうちの1つが故障した場合であっても、他のベースモジュール250が機能し続けることになり、ユーザ(単数又は複数)が中断せずに働き続けることを可能にする、又は故障したベースモジュール250が交換される間、すべてのワーキングデータが確実に保存されるようにするために、付加的な冗長性を提供する。
もちろん、本発明の幾つかの実施形態に係るシステムは、故障の機会を最小にする傾向がある低い電圧及びワット数で走るソリッドステートデバイスでそれらの大部分が又はすべてが構成されるので、どんな場合でも故障に対する高い抵抗性があることを理解されたい。例えば、周辺モジュール252は、すべてベースモジュール250からかかる及びこれによって提供される、5ボルトの動作電圧及び1ワットの動作ワット数で動作してもよい。
もちろん、ベースモジュール250及び周辺モジュール252のそれぞれに組み込まれる技術は、時間の経過と共に時代遅れになることが予想される。関連出願で説明された特徴の組み込みを含む本発明の実施形態の1つの利点は、ベースモジュールにアップグレードを容易に組み込めることである。別の利点は、より高速のバス(例えば、USB3.0対2.0)の組み込みのようなベースモジュール250の特徴の改善の際に、ベースモジュール250は、典型的に周辺モジュール252と後進的互換性があるままであるということである。周辺モジュールがアップグレードされる又は交換されることになるときに、周辺モジュール252内に含まれるものは小さいのでアップグレード又は交換費用は比較的低い。
コンピュータ電力の増加は、ベースモジュール250として(例えば、複数のユーザに対するミニサーバとして)役立つことに関してベースモジュール50を本質的に旧型化させる可能性があることが予想される。しかしながら、こうした旧型化が起こる場合、今日のベースモジュール50は未来の周辺モジュール252となる可能性があり、したがって長寿命を有する可能性があるということでこれはうまくいく可能性がある。ベースモジュール250の処理パワー及び他のリソースを分散させるために周辺モジュール252が裸の最小ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアだけを含むことを必要とするルールは本質的に存在しない。周辺モジュールを低電力に及びできるだけシンプルに保つことによって得られるエネルギー効率が存在するが、今日でも、ベースモジュール250と本質的に同一のモジュールは、周辺モジュール252として有効に役立つことができる。しかしながら、電力要件の懸念が少ない、及び/又はアップグレード費用が懸念される場合、今日のベースモジュール250は、未来の周辺モジュール252としてすぐに役立つことができる可能性がある。
図20に示すようなミニネットワーク構造では、幾つかの電力バンディングスキームが存在する。非常に小さいプロセッサ及び非常に小さいOSを有する周辺モジュール252において、電力使用は非常に低く、OS、アプリケーション層、及びハードウェア層は、アップグレードするのがより難しいので、コンフィギュアビリティもまた非常に低い。対照的に、幾つかの実施形態での(関連出願に記載の)ベースモジュール250の3ボード構造では、走らせることができるOSのタイプ、必要に応じてアプリケーション層及びハードウェア層の平面又はボードのいずれかを修正する能力に対する制限は本質的に存在しない。もちろん、幾つかのアプリケーションは、今日の周辺モジュール252(例えば、従業員の出入りを記録するタイムレコーダ)によって提供することができるものを超える電力を決して必要としないであろう。より高い処理需要を有する他のアプリケーションに関しては、ベースモジュール250の能力に依拠する必要なくより多くの機能をローカルに提供することができるように1つ又は複数のベースモジュール250の処理パワー及びリソースを依然として分散させる場合であっても、これは周辺モジュール252にとって望ましいものとなる可能性がある。
本発明の幾つかの実施形態の周辺モジュール252は、それらの比較的低いコストに、及びさらにはそれらが本質的に単体では価値が無いほど処理リソースが十分に低いという事実に価値を有する。例えば、周辺モジュール252は、窃盗しようとする多大なリスクが存在する場所に設置される場合がある。盗まれた周辺モジュール252は接続されたベースモジュール250の処理能力なしでは機能しない可能性があるので、周辺モジュール252は盗まれる恐れが少ない。周辺モジュール252が盗まれる場合であっても、周辺モジュール252の交換費用は、該場所に設置することができる可能性がある本質的にあらゆる他のコンピュータデバイスの交換費用よりも顕著に少ない。
本明細書に記載の本発明の幾つかの実施形態は、ほぼあらゆる状況の処理需要を満たすために高度にカスタマイズ可能である。例えば、個々のユーザの処理需要が比較的低い状況では、各ベースモジュール50は、比較的多い数の周辺モジュールと接続され、処理リソース及び他のリソースを共有してもよい。1つの例として、フライトのために顧客が本人と彼らのバッグをチェックインすることができる自動チェックイン機(automated airline kiosk)を考える。どの時点においても、自動チェックイン機のうちの1つから多くは、本質的に使用されない場合がある。さらに、自動チェックイン機が使用されているときであっても、全データスループットは、非常に低いことがあり(モニタ又はタッチスクリーンモニタ上の幾つかの基本視覚表示、バーコードスキャナ、及び潜在的にキーボード、及びやりとりする最小限のデータ)、さらに本質的に断続的である可能性がある。したがって、単一のベースモジュール250は、多くのステーションを駆動するのに十分なリソース及び処理パワーを有する可能性がある。
最大可能負荷がベースモジュール250の処理パワーを超過する場合であっても、最大可能負荷に決して達しない又はごくまれに達する可能性が非常に高い。さらに、実際には時々達するが、最大可能負荷がベースモジュール250の処理パワーを超過する場合であっても、ベースモジュール250は、単純に、負荷バランシングを行い、幾人かの自動チェックイン機ユーザは、負荷がそのうち自然に減少するまで、僅かに減少した顧客経験を有する。利用可能な処理パワーを超過する状況では、本発明の或る実施形態は、周辺モジュール252のユーザ(単数又は複数)とは対照的に、ベースモジュール250の本来のユーザのユーザ経験を維持する又はほぼ維持するような方法で負荷バランスをとるが、他のスキームが本発明の幾つかの実施形態によって包含される。
単一のベースモジュール250の処理能力及び他のリソースが或る状況の需要を満たすのに不十分であることが分かる場合、対応してとられる可能性がある幾つかのアクションが存在する。1つの可能なアクションは、付加的な処理パワー又は他のリソースを提供するためにベースモジュール250のすべて又は一部へのアップグレードを行うことである。別の可能なアクションは、各ベースモジュール250が前の負荷の一部に対処する状態で、システムに付加的なベースモジュール250を単純に追加することである。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、種々の予想される負荷状況に対処するのに特に融通性があり、システムの購入者は、システムをカスタマイズし、それらの状況に具体的に必要とされる処理パワー及び他のリソースだけを購入することができる。
したがって、ユーザがそれぞれ少なめの処理パワーを必要とすることが予想される場合、少しの(例えば、2つないしは4つの)周辺モジュール252が各ベースモジュール250に接続された状態で図19及び図20に示すような構成が提供されてもよい。かなり標準的な状況では、すべてのユーザが良好なコンピューティング経験を有するように、すべてのユーザの予想される需要を満たす以上に十分な処理パワー及び他のリソースがベースモジュール250に存在することを保証することが望ましい場合がある。典型的なオフィス環境では、ほとんどのユーザは、通常はワードプロセシングプログラム、電子メールプログラム、及び限られたウェブブラウジングなどを動作させるコンピューティングリソースのほんの少しのユーザである。まれに典型的なユーザの処理需要が大きくなることがあり、このような場合、他のユーザがより低い処理需要を有すること又は彼らのコンピュータ(例えば、周辺モジュール252)を全く使っていないことがほとんどであろう。したがって、ほとんどの状況では、4人のオフィスワーカでさえも、単一のベースモジュール250の処理パワー及び他のリソースを容易に共有することができる。
図4を参照することで分かるように、ベースモジュール250の本来のユーザは、彼又は彼女の入力/出力デバイス254がベースモジュール250に本来接続されるので、彼又は彼女が利用可能なほとんどの処理パワーを有し、一方、他の入力/出力デバイス254は、周辺モジュール252及び接続バスを通じてベースモジュール250のみに接続され、したがって接続バスの最高速度によって制限される。したがって、単一のベースモジュール250とその接続された周辺モジュール252のユーザのうちのどのユーザも、ベースモジュール250の本来のユーザとして割り当てられるべき「パワーユーザ」である。システムは、ベースモジュール250のリソースに対する需要が、ベースモジュール250が提供することができるものを超過するときに、他のユーザの需要以上に本来のユーザの需要をサービスするようにシステムリソースをバイアスしてもよい。インストール時に種々のユーザの需要が分からない場合、ユーザが彼らのシステムを当面のあいだ動作させること、どのユーザがシステムリソースをよりヘビーに用いるかを判断すること、及び該ユーザをベースモジュール250の本来のユーザに割り当てることを可能にするのは比較的簡単である。
こうしたテスト中に、ユーザ群の全処理需要が単一のベースモジュール250を用いて提供することができるものを上回ることが判定される場合、付加的な1つ又は複数のベースモジュール(単数又は複数)250が、ユーザのコンピューティング需要が満たされるまで周辺モジュール252のうちの1つ又は複数に取って代わる(及び周辺モジュール(単数又は複数)252の接続がベースモジュール250間で再分散されてもよい)。したがって、幾人かのユーザは、彼らが単一のベースモジュール250の本質的にすべてのコンピューティングリソースを用いることができることを見出す可能性があり、周辺モジュール252が接続されていない状態で個々のベースモジュール250に割り当てられてもよい。他のユーザ群は、彼らが単一のベースモジュール250のすべてのリソースを依然として必要としないことを見出す可能性があり、ベースモジュール250のリソースをさらなる他のユーザとさらに共有するために付加的な周辺モジュール252がシステムに追加されてもよい。このようにして、システムリソースは、それらが変化する際に様々な変化する需要を満たすように実行中に調節されてもよく、必要なコンピューティングパワーだけが購入される必要がある。
図22は、周辺モジュール252の1つの例示的な実施形態の分解斜視図を示す。周辺モジュール252は、ベースモジュール250に接続されることになるバス(図示せず)を接続するためのバスポート260を含む。一例では、バスポート260はUSBポートであるが、前述のように、バスは、あらゆるタイプのバスであってもよい。バスは、ベースモジュール250と周辺モジュール252との間で入力/出力コマンド(例えば、キーボードコマンド、マウスコマンド、及びビデオコマンド)を駆動するのに用いられ、より高速のバスは、単純により多くのコマンドがモジュール間で渡されることを可能にするが、入力を取り込む及びベースモジュール250からの出力を表示する又は他の方法で出力するのに必要とされるもので十分である。
周辺モジュール252はまた、入力/出力デバイス254の接続を可能にするために幾つかの他のタイプのポートを含む。例えば、例証される実施形態は、ビデオポート262、音声入力ポート264、音声出力ポート266、及び幾つかの付加的なバス(例えば、USB)ポート268を含む。この実施形態の音声入力ポート264及び音声出力ポート266は、この実施形態が例えばコールセンターで用いられることを可能にする。キーボード及びマウスのような他の入力/出力デバイスを接続するためにUSB又は他のバスポート68が用いられてもよい。例証されるポートは、制約となるのではなく例証となることだけを意図される。周辺モジュール252は、本質的にベースモジュール250上のセッションとしてユーザ経験をもたらすためにこれらの種々のポートを使用し及び管理する。
図22は、どのように周辺モジュール252が構築される可能性があるかを示す。この図で分かるように、周辺モジュール252は、外側構造シェル270及び2つのエンドキャップ272を含む。構造シェル270及びエンドキャップ272は、周辺モジュール252のシステムボード274を囲む及び保護するのに役立つ。構造シェル270は、プラスチック並びにアルミニウム及び/又は金属合金を含む金属を含む種々の材料で作製されてもよく、関連出願に記載の構造的機能を提供するような方法で形成されてもよい。さらに、構造シェル270は、図23で例証されるようにベースモジュール250の構造体と嵌合するように形成されてもよい。図22に示すように、上述の種々のポートはシステムボード274に取り付けられる。ポートカバープレート276は、異なるポート間のあらゆるギャップを覆うのに役立つ可能性がある。
図24及び25は、それぞれ周辺モジュール252の端面図及び斜視図を示す。これらの図では、ベースモジュール250又は他の周辺モジュール252との嵌合が達成される可能性がある1つの方法を示す構造シェル270の幾つかの特徴が見られる。図24及び図25で分かるように、構造シェル270は、周辺モジュール252の1つの主側部上に一対の嵌合する突起278を有するように形成され(例えば押出成型され)てもよい。図26で分かるように、この実施形態での構造シェル270の反対側の主側部は、嵌合する突起278を受け入れることができる対応する嵌合するチャネル279の対を有するように形成される。図24〜26でまた分かるように、エンドキャップ272は、嵌合する突起278又は対応する嵌合するチャネル279のいずれも含まない。ベースモジュール250は、その側部のうちの少なくとも1つに、潜在的にはその側部のうちの3つもの上に、対応する嵌合するチャネル279を含む(しかしまた、そのエンドキャップ上にはない)。
周辺モジュール252を図23に示される状態でベースモジュール250に構造的に取り付けるために、ベースモジュール250のエンドキャップ280が取り外され(盗難又は破壊行為を阻止するために不正開封防止ファスナが用いられてもよい)、周辺モジュール252の嵌合する突起278がベースモジュール250の対応する嵌合するチャネル279とスライド可能に係合される。周辺モジュール252は、ベースモジュール250と十分に嵌合するまでスライドする。ベースモジュール250のエンドキャップ280がベースモジュール250に再び取り付けられ、これにより、周辺モジュール252がベースモジュール250に係止される。こうした取り付けを容易にするために対応するエンドキャップ(272又は280)が取り外されている状態で、所望に応じて周辺モジュール252の嵌合するチャネル279又はベースモジュール250の他の側部のいずれかを用いて、システムに付加的な周辺モジュール252又は他のコンポーネントが取り付けられてもよい。
図22〜図26に示される例証される実施形態は、モジュール間の及び他のデバイスとの構造的接続を可能にするように幾つかの実施形態が構築され得る方法の単なる例証である。したがって、例えば、例証される周辺モジュール252は、1つの主側部上に嵌合する突起278、及び別の主側部上に嵌合するチャネル279を有するが、別の実施形態は、図27に示される代替的な外側構造シェル270の端面図描写で例証されるように、両方の主側部上に嵌合するチャネル279を有していてもよい。
周辺モジュール252の構造シェル270は、関連出願のうちの1つ又は複数で開示されるように耐荷重性であってもよい。周辺モジュール252は、したがって、モニタ又は他のデバイスを掛けるマウントとして用いられてもよく、壁の中に埋め込まれ又はマウントされてもよく、フレームの一部であってもよく、及び関連出願で開示された構造的機能のうちのいずれかを果たしてもよい。例えば、プレートは、壁にマウントされてもよく、別のプレートは、モニタにマウントされてもよく、2つのプレートは、周辺モジュール252の構造特徴を通じて一緒に接続されてもよい。プレート281の1つの例示的な実施形態が図28に示される。プレート281は、上述のものと同様の嵌合する突起278を有する、押出成型され及び切断されたプレートであるが、これは、代替的に嵌合するチャネル279を有することができる可能性がある。プレート281は、周辺モジュール252のような本明細書で説明される種々のモジュールのうちのいずれかにマウントすることができる可能性がある。したがって、周辺モジュール252は、本質的に、インテリジェント・マウンティングブラケットとして役立つ可能性がある。
周辺モジュール252を含むシステムは、ベースモジュール250が様々なタイプのものであっても、完全にベースモジュール250だけからなるシステムとは若干異なる。例えば、関連出願で開示される場合の、ベースモジュール250は、互いに接続されてもよく、組み合わされたユニットの処理能力が増加するように様々な特徴(CPUの代わりにGPUを収容する1つ又は複数のキューブのような)を含んでもよい。例えば、ユニットの幾つかの組み合わせは、スーパーコンピュータを形成する又はスーパーコンピュータのような機能を提供するために本質的に一緒に働いてもよい。対照的に、システムへの周辺モジュール252の追加(ベースモジュール250の数及び構成に関係なく)は、周辺モジュール252を通じてベースモジュール(単数又は複数)50のコンピューティング能力を分散できるように主として機能する。(前述のように、最小よりも大きいコンピューティング能力を有する周辺モジュール252が用いられてもよく、したがってシステムに幾つかの処理能力が追加されてもよく、付加的なシステムリソース(例えば、プリンタ、マスストレージデバイス、ウェブカメラなど)が周辺モジュール252に接続されてもよく、したがって組み合わされたシステムで利用可能となる)。
したがって、システムへの周辺モジュール252の追加は、該電力を用いてグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を駆動させることによって人的要素にリソースが共有されることを可能にする。したがって、ユーザは、これにより、1つ又は複数の接続されたベースモジュール上で利用可能なデータを閲覧し及び操作することができる。周辺モジュール252は、入力/出力デバイス254との間でデータを受け渡しすること以外の仕事を周辺モジュール252で行うように設計される必要はない。周辺モジュール252は、代わりに、ベースモジュール250上のGUIセッションのアクセスを可能にし、これにより、ベースモジュール250上で利用可能なデータ、プログラム、及び他のリソースへのアクセスを提供する。主なコンピューティング機能はベースモジュール(単数又は複数)250によって取り扱われ、各周辺モジュール252は、ベースモジュール(単数又は複数)250のリソースにアクセスするためにウィンドウを開くのに役立つ。
認識されるように、本発明の幾つかの実施形態は多様な状況で実施される可能性があり、そのうちの幾つかだけが本明細書で説明される。幾つかの特定の例が本明細書で例証されているが、他の例は、オフィス環境及び学校環境、種々の組み込みコンピュータ状況、自動窓口機、リモートセンサ、工業計器などを含む。本明細書に記載の実施形態は、したがって、制約ではなく例証となることだけを意図される。
図29は、本発明の幾つかの実施形態と共に達成することができる或る利点を示す代表的なエンタープライズ構成を例証する。図29に示されるデバイス及び構成は、本発明の幾つかの実施形態に関連する或る概念の例証となることを意図され、本発明を限定するものと考えられるべきではない。図29のエンタープライズ構成では、1つ又は複数の接続されたベースモジュール250並びに1つ又は複数の接続されたモジュラコンピュータモジュール282が存在する。モジュラコンピュータモジュール282は、グラフィックスプロセッサを有するユニットを含み、これにより該構成にスーパーコンピューティング機能を提供する、関連出願に記載のモジュラコンピューティングのための種々のモジュールのいずれかとすることができる。モジュラコンピュータモジュール282はまた、本明細書に記載の付加的な処理パワーを提供する付加的なベースモジュール250、ストレージを提供するモジュール、及び/又はあらゆる他の所望のコンピューティング機能性を提供するモジュールとすることができる可能性がある。さらに、特定のコンピューティング需要に合わせるために異なる数のこうしたモジュールが提供される可能性があるので、ベースモジュール250及びモジュラコンピュータモジュール282の数は単なる例証である。
図示されるように、システムは、本明細書で説明されるのと同様の様態で本来のユーザにエンタープライズへの「ウィンドウ」を提供するのに役立つ、ベースモジュール250に接続される入力/出力デバイス254を含む。本発明の幾つかの実施形態によって提供される仮想モジュラ化はまた、エンタープライズへの多様な伝統的な及び伝統的でない付加的な「ウィンドウ」を可能にする。例えば、前述のように、1つ又は複数の周辺モジュール252は、それらの関連する入力/出力デバイス254と共に、エンタープライズへの付加的な「ウィンドウ」を提供する。さらに、図213に示すように、「ウィンドウ」が単一のデバイスによって提供されるか又は複数のデバイスの組み合わせによって提供されるかのいずれであろうとも、種々の他のデバイスは、エンタープライズへの「ウィンドウ」を提供するためにエンタープライズへの配線接続及び/又は無線接続を使用してもよい。
例えば、図29で例証されるように、種々のデバイスは、一次ベースモジュール250への配線接続、無線接続、光接続、ハイブリッド接続、又は他の接続を有する。少なくとも幾つかの場合、接続は、ベースモジュール250と通信可能に接続されたデバイスとの間の範囲を拡大するために、1つ又は複数の中継デバイスを用いてなされてもよい。こうしたデバイスは、ベースモジュール250に接続することができる可能性がある一般的なタイプのデバイスの単なる例証であり、本発明の実施形態の理解を助ける。図213に示すように、テレビ284がベースモジュールに接続される。テレビ284は、エンタープライズへのビュー「ウィンドウ」を提供し、例えば、コンピュータゲームの表示、メニュー又は広告のような変えることができる標識、又は容易に分かるであろう種々の他の目的のうちのいずれかを含む種々の機能を果たしてもよい。テレビ284は、テレビ284からベースモジュール250に入力が直接送られることを可能にする制御又は入力を有していてもよいし又は有していなくてもよい。随意的に、エンタープライズに接続される1つ又は複数の他のデバイスは、ベースモジュール250への入力を提供し、テレビ284上に表示されるものを効果的に制御してもよい。
ベースモジュール250に同じく接続されるのはタブレットコンピュータ286である。タブレットコンピュータ286は、テレビ284に提供される又は提供されない可能性がある付加的な入力オプション(例えば、タッチスクリーン、仮想キーボード、ハードウェアキーボード、組み込みカメラなど)と共に、テレビ284の機能性と同様の多くの機能性を提供してもよい。したがって、タブレットコンピュータ286は、テレビ284だけによって提供される可能性があるエンタープライズへのより十分に対話型の「ウィンドウ」を提供してもよい。幾つかの実施形態では、タブレットコンピュータ286とテレビ284は、例えば、テレビ284上に表示されるものを制御する(例えば、ある種のリモート制御として)ためにベースモジュール250への入力デバイスとして機能するタブレットコンピュータ286によってエンタープライズへの「ウィンドウ」を提供するように共同して働いてもよい。
ベースモジュール250に接続されるラップトップ288及びネットブック290が示される。これらのデバイスは、タブレットコンピュータ286によって提供される機能性、並びにこうしたデバイスによって提供されるあらゆる他の機能性と同様の機能性を提供してもよい。モニタ292もまた、ベースモジュール250に接続され、モニタ292の特徴に応じてサウンド機能を伴う又は伴わない可能性があるテレビ284と機能が同様であるエンタープライズへの代替的な「ウィンドウ」として役立つことができる。2つのPDA294が、1つは可能性のある無線接続で及び1つは可能性のある配線接続で、ベースモジュール250に接続されるものとして示される。どの場合にも、特定のデバイスへの配線接続又は無線接続だけが図29に示されるが、代替的な接続タイプは、具体的に示されない接続タイプ、光(例えば、赤外線)接続、ハイブリッド接続、又はあらゆる他のタイプの接続となる可能性があることを理解されたい。PDA294は、エンタープライズへの代替的な「ウィンドウ」を提供してもよく、又は、こうした「ウィンドウ」を提供するために他のデバイス(単数又は複数)と共同して機能してもよい。例えば、PDAは、それらの通常の機能を効果的に果たしながら、同時にテレビ284又はモニタ292上の表示を制御するべくリモート制御機能を提供するためにエンタープライズと対話する可能性がある。さらに、PDA94は、PDA機能の大部分がベースモジュール250によって配信されている状態の、本明細書で周辺モジュール252に関して説明される場合の大いに簡易化されたデバイスであってもよい。認識されるように、このようにしてPDA機能を提供することは、PDA294が一回の充電で今日の標準的なPDAよりも著しくより長くもつようにPDA294のバッテリ引き込みを大いに減少させる可能性がある。
ベースモジュール250に接続される2つの電話296(セル式電話又はあらゆる他の電話と同様のものであってもよい)もまた示される。これらは、スマートフォンであってもよく、PDA294に関して説明したのと同様の機能性を提供してもよい。さらに、電話296は、VOIP通話のような通話を提供するためにベースモジュール250を用いてもよい。また、電話296は、今日のスマートセル式電話よりも大幅により簡単なデバイスであってもよく、したがって、今日のデバイスよりも著しくより長くもつことができてもよい。さらに、電話296は、最新型の今日のスマートフォン上に格納することができる以上に著しくより多くのコンテンツ(ベースモジュール250を通じて容易にアクセス可能)へのアクセスを有してもよく、今日の電話に比べて多くの機能性及びベースモジュール250と共同してより一層増加した機能性を依然として提供しながら、こうした電話296をハードウェア及びデバイス内処理の必要性の減少に起因して大幅により簡単なものとすることができる可能性がある。
したがって、様々なデバイスが図29に示されるエンタープライズ構成への「ウィンドウ」を提供することができる。少なくとも幾つかの場合、種々の「ウィンドウ」の幾つかの機能性を制御するのに様々なコントローラを用いることができる。したがって、図29は、監視カメラ又はあらゆる他のカメラである可能性があるカメラ298を示し、これは、エンタープライズ、リモート制御又はゲームコントローラである可能性があるコントローラ300、キーボード302、及びポインティングデバイス又はマウス304と対話してもよい。これらのデバイスのそれぞれは、前述したのと同様の様態で「ウィンドウ」のうちの1つ又は複数と対話するのに用いられてもよい。種々のコントローラが、エンタープライズにおいて入力データ又は操作データを提供するのに用いられてもよい。
エンタープライズは、1つ又は複数の仮想化リンクを含むようにカスタマイズすることができ、ユーザは、例えばテレビ284上に或るデータを、及びモニタ292上に或る他のデータを示すことを選択してもよい。エンタープライズ上でアクセスされることになるすべてのデータは、すべて単一のコンピュータ(例えば、ベースモジュール250のシステム)上に格納されるので、非常に安全である。したがって、図29のエンタープライズのようなエンタープライズは、並外れて頑健であり、ネットワーキングの特定のスピンオフとして高度にカスタマイズ可能である。頑健エンタープライズは、伝統的なサーバ及びモニタとは異なる方法でアクセスすることができる。PDA294は、例えばテレビ284で受信されるよりも低い解像度でデータを受信する可能性がある。
関連出願で開示されるように、エンタープライズによって受信される可能性がある1つの形態の入力は、接続されるデバイスのうちの1つに含まれる加速度計からのデータである。したがって、加速度計データを測定する能力を含むデバイスは、水平から或る角度、例えば90度又は45度をなすエンタープライズと通信してもよく、次いで、該状態に対応するどんなデータを要求してもよい。エンタープライズは、次いで、該入力データに基づいてアプリケーションを出してもよい。したがって、モジュラ仮想化は、デバイスの小さいメモリ、プロセッサ、及びフラッシュメモリ、例えば種々のモニタなどによって様々な方法で提供されるストレートなビデオデータだけを送り出し、標準のシングルモニタ、キーボード、及びマウスを通すことを可能にする。したがって、エンタープライズは、異なるデバイスの機能を用いて異なる方法で供給されるタブレットコンピュータ286、テレビ284、PDA294、電話296などによってユーザがどのように表示するかを選ぶことができる、複数の(例えば20の)異なる仮想化されたデスクトップを有していてもよい。システムはベースモジュール250のようなデバイスの増減を可能にするので、これは、あらゆる適用可能な様態で接続されるあらゆる利用可能なデバイスと共に、所望に応じてエンタープライズにアクセスするのに増加する数のデバイスの追加を可能にする。これは、伝統的なネットワーキングシステムを使用せずにエンタープライズの生成を可能にする。アクセスデバイスは、アクセスデバイスの特徴に応じて種々のレベルの処理及びデータをエンタープライズ自体に依拠する。すべての接続されるデバイスは、或る程度エンタープライズに依拠するが、本発明の幾つかの実施形態は、デバイスが、必要なだけ大きく又は小さくエンタープライズの機能に依拠することを可能にする。
したがって、ラップトップ288のようなより高い処理能力をもつデバイスは、ユーザが作業している上位10個のファイルをローカルに(ラップトップ288の内部に)キャッシュする可能性があり、又はこれは、エンタープライズ(例えば、ベースモジュール250及びその接続されたリソース)によってその環境全体が仮想化され及び供給されることを代替的に決定する可能性がある。対照的に、周辺モジュール252のようなより簡単なデバイスは、完全に仮想化された環境に関するオプションだけを提供してもよい。いずれの場合にも、同じデータがユーザに提供される。
例として、ユーザがテレビ284でテレビ番組を見ており、ユーザが期待していた電子メールを受信したことをシステムが認識する場合、システムは、テレビ284上でユーザに通知を提供してもよい。ユーザは、次いで、彼又は彼女の電話296にアクセスし、電子メールを探しに行く必要なく彼又は彼女のリストの右上に電子メールが待っていることを見つけることができる可能性がある。すべての機能が単一のシステムに統合されるので、それらはすべてユーザにシームレスに提供することができる。通信に関連した警告、住宅警報システム、監視システムなどを含む種々のローカル及びリモート警告を、この又は同様の様態で提供することができる。エンタープライズは、互いに依存する複数のデータストリームをユーザに運ぶことを許され、必要に応じてユーザへのストリームを混合させる又は混合させない。
テレビ番組を見ているユーザは、全ての電子メールクライアントがテレビ284上に表示されることを望まない又は必要としない可能性があるが、例えば、ユーザが電子メールを読むために別個のデバイスにアクセスすることができるように通知は提供されることを望む可能性がある。これは複数のデバイス間で可能な統合の単なる一例である。例えば、1人のユーザが彼又は彼女の電話296を用いてテレビ284上に表示されるものを制御し、次いで、テレビ284でその領域をそのままにしておく場合、システムは、随意的に、リセットし、別の制御デバイスを待機してもよい。別のユーザが彼又は彼女の電話296(又は他の制御デバイス)に到着するときに、彼又は彼女はテレビ284上に表示されるもの(例えば、ゲームをプレイする、映画を見るなど)の制御を引き継ぐのに電話296を使用することができる。したがって、制御デバイスに固有のデータをテレビ上に表示することができる。
したがって、今日の既存のデバイスは、伝統的なネットワークのユーザが種々の異なるソース(例えば、ウェブサーバ)からの入力を集約すること、及び所望に応じて入力をユーザに供給し、デバイスによって集約させることを可能にするが、こうしたデバイスは、入力がすべてデバイス上に現れるように入力を取り扱う及び集約するのに大量のローカルパワー及び処理を有することを必要とする。対照的に、本発明の幾つかの実施形態は、本質的に、非常に小さい内部処理パワー又はエネルギー需要(入力/出力、ディスプレイ、及び最小限のバッテリ又は電源)をもつ非常に安価なデバイスを用いてアクセスすることができるほどのパワーを有するスーパーサーバを提供する。すべてのデータが依然として利用可能なので、最小限のキャッシュだけを提供する非常に小さいデバイスに大量のデータを提供する又はキャッシュなしに見ることができる。こうしたデバイスが場所から場所へ移動する際に、各場所のローカルエンタープライズによって異なるデータを提供することができ、デバイスは、あらゆるアクセス可能なエンタープライズを通じてあらゆる時点であらゆる利用可能なデータを呼び出すことができる。
本発明の幾つかの実施形態は、したがって、多様な場所に位置する小型サーバのエンタープライズにデバイスがアクセスすることを可能にする。ユーザは、彼が家にいるときに彼のホームサーバにアクセスするのに彼のアクセスデバイスを用いる可能性があり、ホームサーバは、ユーザのパーソナルデータへのアクセスを提供し、ユーザのアクセスデバイスによってアクセスされるデータ及び処理パワーの大部分を提供する。ユーザが仕事に行くときに、彼又は彼女はアクセスデバイスを仕事に持っていき、アクセスデバイスを、家でのユーザが利用できない可能性があるアプリケーションスイートを含む、あらゆる必要なワークデータ及び処理パワーへのフルアクセスを有するワークサーバにアクセスするのに用いる。また、アクセスデバイスによってアクセスされるデータ及び処理パワーの大部分はワークサーバによって提供され、データは決してワークサーバを離れないので本質的により安全となる可能性がある。
アクセスデバイスはまた、ユーザのワークサーバ及びホームサーバ以外の他の「サーバ」へのアクセスを提供してもよい。例えば、本発明の幾つかの実施形態に係るベースモジュール250及び周辺モジュールは、それらを自動車で容易に用いることができる及び図30で例証されるように標準の本質的に未修正の(例えば、付加的なバッテリなどを必要としない)自動車電気系統によって容易に動力を与えられるほど小さい電力を用いる。様々なデバイスが、ベースモジュール250又は周辺モジュール252若しくはこれらの派生物をこうしたデバイスに組み込むことによって容易に「スマート」デバイスとなることができるので、図30で例証される車両はこのタイプの用途の単なる一例である。
図30に示される例では、自動車は、車両のトランクにマウントされるベースモジュール250を有する。本発明の幾つかの実施形態に係るベースモジュール250は非常に小さい体積(例えば、一辺が4インチの立方体)を使用するので、ベースモジュール250は、本質的に車両のどこにでもマウントすることができる可能性がある。所望の場合、ベースモジュール250は、ストレージ容量を提供するモジュール又はデバイスに接続することができる可能性がある。ベースモジュール250は、配線接続又は無線接続のいずれかを用いて様々なディスプレイ306に接続される可能性がある。さらに、ベースモジュール250は、ユーザのアクセスデバイスがベースモジュール250の無線範囲内(例えば、車両内又は付近)にあるときにユーザのアクセスデバイスに接続する又はこれへの接続を選択的に可能にするように構成される可能性がある。こうしたアクセスデバイスは、あらゆるタイプの通信接続(例えば、無線、配線、光、ハイブリッドなど)を用いてベースモジュール250に通信可能に接続することができる本質的にあらゆるデバイスを含んでもよく、図29に関して例証され及び説明されるデバイスのうちのいずれかを含んでもよい。ディスプレイ306は、随意的に、車両内に本質的にとどまるように構成されてもよいが、他のデバイスのユーザは、こうしたデバイスを車両に運び、それらを置いたままにしてもよい。
ディスプレイ306は、ベースモジュールの処理パワーによって許される様々な機能を提供するのに用いられてもよい。例えば、1つ又は複数のディスプレイ306は、車両のドライバによって容易に見られる可能性があり、したがって、計器(例えば、速度計、タコメータ、燃料、温度、オイルなど)、GPS又は他の航法支援表示、オーディオシステム表示及び制御、環境表示及び制御などを表示するのに用いられてもよい。これらの特徴のすべては、ドライバ及び/又は前部座席の乗員がアクセス可能な1つ又は複数のディスプレイ306によって選択的に表示されてもよい。タッチスクリーン特徴又は他のボタンが、ディスプレイと対話するのに用いられてもよく、車両機能の制御を可能にする。ベースモジュール250は、ほとんどの現在の自動車コンピュータで現在利用可能なものを大きく超過するコンピューティングパワーを含む可能性があるので、制御及び表示の洗練、並びにユーザの好みに関する制御及び表示をカスタマイズする能力が大いに向上される可能性がある。1人のユーザは左に計器及び右に制御を望む可能性があり、別のユーザは、右に異なる計器及び左に制御を望む可能性がある。別のユーザは、中央に計器、右に或る制御、及び左に他の制御を望む可能性がある。可能性は本質的に無限である。
ディスプレイ306のうちの他のものは、後部座席の乗員のような車両の乗員にコンテンツを配信するのに用いられてもよい。1人の乗員は、映画を見るためにディスプレイ306を用いることを選択してもよく、一方、別の乗員は、異なるディスプレイ306を用いてゲームをプレイすることを選択してもよい。各ディスプレイ306は、周辺モジュール252に関して本明細書に記載される場合のベースモジュール250のコンピューティングパワーへのアクセスを提供する。このようにして、自動車システム専用のユニット又は自動車システムと一時的にのみ関連付けられるユニットによってベースモジュール250の処理パワーへの複数の異なる「ウィンドウ」が提供される可能性がある。
ベースモジュール250が無線通信特徴を含む場合、これはまた、したがって、これにアクセス可能なあらゆる外部リソースのための無線ホットスポットとして本質的に作用してもよい。例えば、ベースモジュール250は、2つ以上の無線通信形態を備えてもよい。1つの形態は、ベースモジュール250がネットワーク又はインターネットリソースのような付加的なリソースにアクセスすることを可能にするより長範囲の通信形態(例えば、WiMAX、cellular(3G、4G)など)であってもよい。別の形態は、車両内の無線デバイスがベースモジュール250のリソースにアクセスすることを可能にするより短範囲の通信形態(例えば、802.11フォーマット、Bluetooth(登録商標)など)であってもよい。もちろん、望ましければ複数のより長範囲及び/又はより短範囲の通信形態が提供されてもよい。
無線通信が利用可能である場合、ベースモジュール250及び/又は自動車のあらゆるデバイスが、車両内のリソースにアクセスするのに用いられるのと同様の様態で自動車の外部のリソースにアクセスするのに用いられてもよい。例えば、図31で例証されるように、レストラン308は、レストランのベースモジュール250がレストラン308の或る範囲内にいる自動車のあらゆるデバイスと通信することを可能にするタイプの無線機能を有するベースモジュール250を有していてもよい。一例では、範囲は、レストラン308に関連する大体ドライブスルーエリア内の自動車に限定される場合がある。別の例では、範囲は、近くの道に沿ってレストラン308に接近する自動車とのコンタクトを可能にするような範囲である場合がある。
レストランのベースモジュール250で利用可能な通信の範囲に関係なく、自動車のシステムがレストランのシステムとの無線通信範囲に入るときに、或るアクションが随意的にとられてもよい。一例では、自動車システムのユーザは、自動車システムが如何なる外部システムとも対話しないことを選ぶ場合があり、そうするとシステム間の接続はなされないであろう。別の例では、自動車システムのユーザは、外部システムが範囲内であり、自動車のシステムとの接続を確立することを申し出ていることをユーザに通知するように設定する場合がある。ユーザが外部システムに接続することを選ぶ場合、接続がなされる。代替的に、自動車システムは、すべての又は或る外部システムのみと自動的に接続を確立するように構成され又は設定される場合がある。
接続が自動的になされるか否か又は自動車システムのユーザによる幾つかの入力時にのみなされるかに関係なく、接続がなされるときに、自動車のシステム(例えば、ベースモジュール250及びあらゆる接続されたディスプレイ306、周辺モジュール252(図示せず)、又は他のデバイス(例えば、PDA294、電話296、コントローラ300など、図示せず)は、周辺モジュール252が図19〜図20及び図29を参照して説明される場合のベースモジュール250へのウィンドウとして役立つ方法と同様の様態でレストラン308のベースモジュール250へのウィンドウとして効果的に役立つ。したがって、レストラン308は、近くの道路上のレストラン308に接近する車両に宣伝を出すことができ、又は自動車システムに対話型又は非対話型メニューを出すことができる。これがなされるとき、レストラン308のソフトウェアは自動車システム上で走っていないが、レストランのシステムへのウィンドウが単純に提供される。
メニューが対話型でない場合、車の乗員は、注文する時が来るときに備えて注文の準備をよくしておくことができる。メニューが対話型である場合、車の乗員(単数又は複数)がシステムを通じて注文することができる可能性がある。種々の乗員との対話のために複数のディスプレイ306又は他のデバイスを自動車で利用できる可能性があるので、対話型メニューとの多様な可能な対話をすることができる可能性がある。例えば、各乗員は、メニューの異なる部分を個々に見て(例えば、幾つかの画面は子供のメニューを示してもよい)、そこから選択することができる場合がある。各自動車は、1つの組み合わされた注文又は複数の個々の注文をすることができる場合がある。より微妙な意味合いのある注文でさえも可能な場合がある。例えば、後部座席の子供が不健康な選択で食事を注文しようとする場合、前部座席の親は、子供のメニューの選択の一部又はすべてを見直して取り消す又は変更することができる場合がある。
認識されるように、これらのタイプの対話は、自動車の一部であるシステムを通じて容易にされてもよく、又は自動車システムが存在しないか又は自動車の乗員が自動車システムに接続しないことを選んだかのいずれかのために、自動車システムの一部ではない又はこれに接続される別個のユーザデバイス(例えば、電話286、PDA294、ネットブック290など)によって容易にされてもよい。自動車システムが用いられないときであっても、対話は、アクセスデバイスによってアクセスされる処理パワー及び他のリソースを提供するレストランのベースモジュール250と本質的に同一であってもよい。前述のように、システム間で渡される情報は例えばメニュー及び注文に関する入力/出力データだけなので、種々のシステムは、自動車システムが用いられるか否かに関係なく安全である。
少なくとも幾つかの場合、ユーザのアクセスデバイス(自動車システムの一部として又はそうではない)はさらに、レストラン308のシステムに支払いを伝えるためにアクセスシステムを用いることを許すためにレストラン308のシステムと対話してもよい。例えば、アクセスシステムは、ユーザのアイデンティティを「知っている」可能性がある。さらに、アクセスシステムは、ユーザの電話296と一緒にユーザのクレジットカードのうちの1つ又は複数が存在することを識別してもよく(例えばRFID又は他の近接タグを用いて)、したがって、購入を完了するためにユーザが利用可能なクレジットカードのうちの1つを用いるオプションを提供してもよい。このようにして、ユーザとレストラン308との対話をさらに合理化することができる。
複数の車がレストランで列をなしている場合、レストラン308のシステムは、随意的に、注文しているそれぞれの接続されたシステムの場所を空間的に位置づけ、これにより、ピックアップウィンドウに到達する際の各自動車に対してそれぞれの正しい1つ又は複数の注文を受ける準備が確実にできているようにしてもよい。これは、各自動車の順番が受け付けられる時間順に関係なく提供されてもよい。代替的に、1つの注文の用意ができた際に、適用可能な自動車システムは、ピックアップ場所に進むように通知されてもよい。同様の様態で多様な同様の又は異なる特徴が提供されてもよい。別の例として、レストランのシステムは、ユーザの以前の注文を保存してもよく、既知のモバイルシステムに接続するときに、過去の(例えばお気に入りの)注文を繰り返すオプションを提供してもよい。
レストランのベースモジュール250(又はそのエンタープライズ)は、前述のようにドライブアップメニュー及び注文を提供してもよいが、これは、レストランの全体を通した表示を同時に提供してもよい。これはまた、予約なしの注文をとるために従業員によって用いられるレストランの内部のキャッシュレジスタ(本質的には周辺モジュール252)を同時に走らせてもよい。したがって、システムは、レストランシステムの世界/エンタープライズ(例えばドライブスルーメニュー注文)への半永久的「ウィンドウ」(例えば、キャッシュレジスタ及び広告表示)と一時的「ウィンドウ」との両方を提供してもよい。
図31に示されるレストラン108に関連する据置型システムは、モバイルシステムと据置型システムとの間で生じる可能性がある対話の単なる一例である。例えば、ユーザは、彼又は彼女のモバイル(例えば、自動車)システム上に格納されるすぐにアクセスするための様々なメディアを有していてもよい。最終的には、しかしながら、ユーザは、例えば、すべての利用可能なメディアを見た又は他の方法でアクセスした後で、付加的なメディアが必要であるという判断を下す可能性がある。所望の時々に、ユーザは、ユーザのホームシステムから新しいメディアを得る及び/又はホームシステムとデータを同期するモバイルシステムを有していてもよい。したがって、ユーザが彼又は彼女の車庫に入れるときに、モバイルシステムは、ユーザのホームシステムに接続し、新しいメディアを取得し、メールメッセージと同期し、又は様々な他のタスクを行ってもよい。上記の例は、本発明の幾つかの実施形態で可能となるモバイルシステムと据置型システムとの間の様々なタイプの対話の単なる例証である。
上述の例のうちの幾つかは、レストランのメニュー及び注文オプションのような据置型システム上のリソースに一時的にアクセスするのにモバイルシステムを使用するが、他の例は、ユーザが据置型システムからモバイルシステム上で後で用いるためのより持続性のあるデータを得ることを可能にしてもよい。例えば、モバイルシステムは、道を下って種々のビジネス及び/又はビルボードを通過する間に1つの又は一連の広告を提示される場合がある。幾つかの場合、ユーザのシステムは、ユーザによる後でのアクセスのためにこうした広告を自動的に又は手動で保存してもよい。したがって、ユーザが特定の広告によって興味をそそられる場合、若しくは彼又は彼女が特定の広告主のサービスを必要とすることを単純に思い出す場合、彼又は彼女は、後で思い出して見るために広告を保存することを選択してもよい。
今日のコンピューティングデバイスは、典型的に、それら自身のアイデンティティを有し、ファイル及びデータを互いにやりとりする。本発明の幾つかの実施形態に係る幾つかのデバイスは、個々のアイデンティティを有していてもよく、デバイスがそれらの個々のアイデンティティを有するか否かにかかわらず他のアイデンティティをもつデバイスとの間でファイルを受け渡しすることができるが、それらはそれら自身のアイデンティティをもつ又はもたない他のデバイス(例えばベースモジュール250)にアクセスすることができ、実際のファイルを受け渡しすることなく他のデバイスのリソースに単純にアクセスする。データは、場所から場所に動かされる必要なく、特定のデバイス上のアクセスを可能にするために恒久的に修正される(例えば、ダウングレードされる、異なるファイルタイプに変換される、異なる解像度に変換されるなど)必要なく、及び特定の方法でのアクセスを要求することなく、要望に応じてシームレスに利用可能となる。データは、各アクセスデバイスにOSをアップロードすることを必要とせずに、アクセスデバイスへのOSのロードを可能にするために各アクセスデバイスがメモリを備えることを必要とせずに、アクセスデバイスにおける互換性があるアクセスプログラムを必要とせずに、アクセスプログラムを保持するのにメモリを必要とせずに、プログラムへのライセンスを必要とせずに、(1つのデバイス上のコピーが変更されているか否かの質問と共に)複数のデバイスにデータが別々に及び重複してコピーされることなどを必要とせずに、異なる方法で動かされてもよい。
前述のように、本発明の幾つかの実施形態と共に用いられるように構成される様々なデバイスが、安価に提供される可能性がある。例えば、既存の17インチラップトップと交換するための、ベースモジュール250の処理パワーにアクセスするためにアクセスデバイスとして用いられるように構成されるラップトップ交換は、画面、マウス、キーボード、極めて小さなプロセッサ、小さなRAM及びフラッシュメモリ、筐体、及び潜在的にCD−ROMドライブ又は他の周辺機器から本質的になってもよい。ラップトップ交換は、内部ストレージデバイスを有さない又は必要としないであろう。こうしたデバイスは、作製するのに極めて安価である可能性があり、失くした又は盗まれた場合に、自身でいかなる機密データも有していない可能性がある。したがって、機密データを有するビジネス、政府機関などは、各ユーザのコンピュータを、仕事で機密データにアクセスし及び操作し、家にもっていき、ユーザのホームデータにアクセスするために家で自由に用いることができる可能性があるこのような交換デバイスと交換することができる可能性があるが、データは仕事でのベースモジュール(単数又は複数)250上に常にとどまる及び常駐することになるので、機密ワークデータを失う恐れは決してない。こうしたデバイスは、あまり高価でない既存のラップトップよりも大幅により一層高価でないものとなるであろう。
PDA、ネットブック、スマートフォンなどに関する同様の交換はまた、それらの対応する現在のデバイスよりも大幅に安い可能性がある。低コストのため、ユーザは、ベースモジュール(単数又は複数)250のコンピューティングパワーにアクセスするために種々のデバイスを取得することを容易に選ぶことができる可能性があり、用いられることが望まれる画面及び入力/出力のタイプに応じてデバイス間で自由に切り換えることができる可能性がある。また、ベースモジュール250のモジュラコンピューティング能力により、ユーザが付加的な処理パワー又は他のリソースが必要とされることを見出す場合に、ユーザは、図32に示すように、必要な処理パワー又はリソースを有するベースモジュール50に別のモジュールを単純に追加するであろう。
図32では、ベースモジュール250に接続され及びこれにアクセスする電話296が示される。幾つかの場合、単一のベースモジュールが、ユーザのコンピューティング需要及び他のデバイス需要を満たすのに十分である可能性がある。しかしながら、図30に示される特定の構成の使用は、付加的な処理パワーが必要であったことが見出され、そのため例えば2つのベースモジュール250を含む可能性がある付加的なモジュラコンピュータモジュール282が追加された可能性がある。さらに、ユーザは、関連出願に記載のGPU(CPUの代わりに)を含む追加された3つのモジュラコンピュータモジュール282を有し、これにより、既存の電話296では単純に不可能な方法で電話296のユーザにスーパーコンピューティングパワーを提供してもよい。ユーザのストレージ需要を満たすために、ユーザはまた、それぞれが本質的にストレージ専用にされ、所望のストレージ容量を有する、追加された2つのストレージモジュール310(モジュラコンピュータモジュール282のタイプの別の特定の例)を有していてもよい。単なる例として、ストレージモジュール310は、ソリッドステートハードドライブ又は標準ハードドライブを収容してもよく、図22〜図25に示される周辺モジュール252のサイズ及び形状と同様のサイズ及び形状を有していてもよい。ストレージモジュール310はまた、図24に関して示され及び説明されるのと同様の様態でベースモジュール250に物理的に取り付けることができてもよい。
図32は、システムにアクセスする単一のデバイス(例えば電話296)を示し、パワーユーザは、こうしたパワーを容易に使用する可能性があるが、図32に示されるデバイスに加えて又はこれの交換として他のデバイスが用いられてもよいことを理解されたい。アクセスデバイス(単数又は複数)間のリンクは、配線リンク、無線リンク、光リンク、ハイブリッドリンクなどとすることができ、ビデオ及び入力/出力を提供するのに十分な帯域幅を有するあらゆるタイプの接続とすることができる。例えば、既存の通信構造及びプロトコルが、セルラーネットワークのような長距離であっても、こうした通信を提供するのに容易で十分である。本発明の実施形態は、したがって、人々の健康に有害な場合がある付加的な無線帯域幅を必要とせずに、広範囲の並外れて安価なモバイルデバイスを通じて及び既存の通信構造でアクセス可能なモバイルスーパーコンピューティング能力を提供することができる。
モジュラ仮想化は、最大限に単純なアクセスデバイスと今日の複雑なコンピューティングデバイスとの間の種々のハイブリッド化にわたってスケール変更可能である。アクセスデバイスが幾つかの処理及びストレージをローカルに取り扱うことができるときに、これはそうする可能性があるが、幾つかの点で、処理、ストレージなどが特により機密型のデータと共にベースデバイス250に渡される。2つのタイプの処理間の境界は、本質的にトランスペアレントな場合がある。新しい特徴を付加するために既存のコンピュータが本質的に取り壊され、再構築され又は完全に交換されなければならない場合に、新しいモジュールを追加することによって付加的な処理パワーが単純に追加されるので、これは、図32に示された及び関連出願で開示されたようなモジュラコンピューティングに起因して現在可能である。
例えば、図32の構成を用いてプレイされる高いフレームレートのゲームを考える。電話296(又はあらゆるアクセスデバイス)は、ビデオフィードの表示及びユーザからの入力をシステムに渡す以外のことを何もしない。ベースモジュール250は、モジュラコンピュータモジュール282のGPUが多角形計算を処理し及び配信し、仮想クライアントにフレームを提供することを可能にし、電話296でデータクランチングは起こらない。したがって、電話296のバッテリ需要が大きく減少され(処理のためのエネルギーが必要とされない)、電話296は、処理制限及びエネルギー制限に起因して以前は電話でプレイすることが不可能であったゲームをプレイするのに用いることができる。
各アクセスデバイス(例えば、電話296)は、ディスプレイ及び入力/出力を単純に収容する可能性があるので、本質的に寿命にわたって使用できる可能性があるアクセスデバイスとなるであろう。処理パワー及び他の特徴に改善がなされるので、それらはユーザのホームシステム又はワークシステムに単純に追加することができる可能性がある(図32の点線の右部分)。ホームシステム又はワークシステムは、典型的に、モバイルシステムよりも安全である。電話296でのユーザの経験は、したがって、電話296への如何なる変化もなしに機能を大きく変化させることができる。ユーザがどういうわけか彼の電話296をタクシー又は空港に忘れた場合、失うものは非常に小さく(データは失わない)、数ドルかかる交換でユーザは容易に復活する。
電話296へのアップグレード(例えば、改善された画面又は入力/出力)が利用可能な場合であっても、これは低コストで容易に交換することができる。新しいデバイスは、費用のかかるメモリ、ストレージなどを含まず、したがってあまり高価でない。システムは、新しいプロトコル、通信バス、構造体などに容易に適合させることができ、影響されるデバイス又は構造体だけが交換されてもよい。
本発明の実施形態の幾つかの特徴を例証する種々のシステム及び構成が個々の周辺モジュール252及びその中に個々の周辺モジュール252を組み込むデバイスに関して本明細書で説明されているが、本発明の実施形態はこうした構成に限定されない。単なる例として、図33は、個々の周辺モジュール252(図20に関して例証され及び説明されるシステムと同様の)を有する代表的なシステムとマルチ周辺モジュールユニット312を組み込むシステムとの比較を示す。例証される実施形態では、マルチ周辺モジュールユニット312は、3つの周辺モジュール252の機能性と等価な特徴及び機能性を組み込む。もちろん、マルチ周辺モジュールユニット312は、より多くの又はより少ない周辺モジュール252と等価な特徴及び機能性を組み込んでもよく、図示された数は単なる例証である。
図33に示された2つのシステム間で異なる或る特徴が存在する。上のシステムでは、3つの別個の周辺モジュール252が単一のベースモジュール250に直接接続される。これは、幾つかの状況では有利であり及び望ましい場合があり、他の状況では不利な場合がある。例えば、ベースモジュール250は、限られた数の接続ポートを有してもよく、接続ポートを温存することが望ましい場合がある。対照的な例として、周辺モジュール252の物理的場所は、こうした接続によって好まれる場合がある。
対照的に、下側のシステムは、ベースモジュール250に接続される単一のマルチ周辺モジュールユニット312を有し、したがって他の使用のためのベースモジュール250上の接続ポートを温存する。この特定の構成は、ベースモジュール250が遠隔の場所に物理的に位置することになり、且つベースモジュール250の場所とマルチ周辺モジュールユニット312の場所との間に走る多くの接続ワイヤを有することは望ましくないときに特に有用な場合がある。これらの代替的な構成(及びそれらの組み合わせ)は、本発明の実施形態を用いて達成される可能性がある大きな融通性をさらに例証する。
少なくとも幾つかの実施形態では、送信器/レシーバレピータが、各周辺モジュール252に及び各デバイス254に位置する。少なくとも幾つかの実施形態では、ドングルが、各周辺モジュール252に及び各デバイス254に位置する。少なくとも幾つかの実施形態では、マルチ周辺モジュールユニット312は、プロセッサ及び/又はメモリを含む。少なくとも幾つかの実施形態では、マルチ周辺モジュールユニット312は、プロセッサ又はメモリを含まない。少なくとも幾つかの実施形態では、マルチ周辺モジュールユニット312は周辺モジュールである。
本発明の実施形態によって可能にされる有力な使用の別の例は、図30に戻って参照することでおそらく理解される。図30に示される自動車が警察車であった場合、ベースモジュール250は、ディスプレイ306に、並びにダッシュボードカメラ及び警官がアクセス可能な入力/出力デバイスに接続されてもよい。警官が遠隔の場所で車を脇に寄せる際に、システムは、警官に分析を提供するのに用いられてもよい。例えば、警官は、車のライセンスプレートを入力することができる可能性があり、又はこれはダッシュボードカメラによって自動的に得られてもよい。システムは、次いで、ライセンスプレート及び/又は脇に寄せられている車両に関する記録にアクセスするために、より長範囲の通信を使用することができる可能性がある。分析の一部として警官に警告を提供することができる可能性がある。
例えば、システムは、ライセンスプレート又は車が盗まれたものであることを警官に警告する可能性がある。代替的に、システムは、ライセンスプレートが赤いセダンに属するものであることを示す可能性があるが、警官は、それらが青いSUVに取り付けられているのを視認することがある。システムは、車両のドライバが免許を有さず、DUI/DWI犯歴及び暴行歴を有することを警告する可能性がある。システムはまた、脇に寄せられている車の運転パターンを分析することができる可能性があり、運転パターンが酒気帯びの可能性が高いこと、又は運転パターンが停車中に警察官が攻撃された又は撃たれた場合のような他の場合に見受けられるものと同様であることを示す可能性がある。こうした情報を携えた警官は、脇に寄せた車に近づく前に後援を待つかどうかの判断をより良好に下すことができる可能性があり、又は彼又は彼女の予想されるアプローチを変えてもよい。代替的に、システムは、警官が容疑者の車を脇に寄せることを完了する前であっても、又は種々の条件のうちのいずれかの発生時に、自動的に後援を呼ぶ可能性がある。
例えば、システムは、警官によって携行されるモバイルシステムに接続されてもよく、トラブルが認められる場合に警官が遠隔的に起動することができる可能性がある。代替的に、バイオメトリックモニタ又はセンサが、警官の状態を監視し、バイタルサインに変化があった場合に自動的に助けの信号を送ることができる可能性がある。種々の出来事(銃声の検出など)のうちのいずれかをシステムによって分析し、必要な後援を手動で又は自動的に要請するのに用いることができる可能性がある。ダッシュカムビデオ、警官のオーディオなどを含む容疑者と警官との対話のすべての部分を記録することができる可能性があり、必要であればすぐに処理し及び他の場所に伝送することができる可能性がある。
警官はまた、警官の所有するシステムと及び/又は容疑者の車両のあらゆるシステムと対話することができる可能性があるポータブルデバイスを有することができる可能性があり、警官が、例えば容疑者の側を離れずに遠隔的に切符情報を入力し、容疑者に切符を提供することを可能にし、警官がパトカーに戻る間に運転者が凶器を入手しようとすることから起こりうる警官への危険を減らす。ポータブルカメラ又はスキャナは、運転免許証又は運転者自身を写真に撮るため及び未払いの令状(outstanding warrants)などを確認するのに情報を伝送するために用いることができる可能性がある。運転者を検挙する理由がない場合、警官は、運転者の車のシステムによって受信され及び格納されてもよい電子切符を発行することができる可能性がある。上述のレストランの支払いと同様に、運転者がその場で切符を支払うことができる可能性がある。
パトカーと容疑者の車との両方が図30に示されるタイプのインテリジェントシステムを有する場合、システムは、低速度にシャットダウンさせるか又は減速させて高速度での追跡を防ぐために、パトカーシステムが逃走車に信号を送ることを可能にするように構成される可能性がある。こうしたシステムが警官でない者によって用いられるのを防ぐために、システムは、追跡している車両が警察車両ではないことにおびえた罪のない運転者が脇に寄せる前に安全な場所に依然として運転することができるように、車を中−低速度にのみ減速させてもよい。警官は、運転者と警官が彼らの意図を互いに確かめることができるように、車両への又はこの逆の通信リンク(オーディオ及び/又はビデオ)を開くことさえもできる可能性がある。また、可能性は本質的に無限である。
本発明の種々の実施形態によってさらに他の利点が得られる可能性がある。例えば、ユーザのアクセスデバイスは、不変のフラッシュメモリ上に格納されたソフトウェアに単純にアクセスすることを越えて単純に如何なるソフトウェアも走らせないので、単純にコンピュータウィルス又は他の有害なソフトウェアに感染することができない可能性がある。種々のユーザによってアクセスされるシステムはまた、したがって、それらがアクセスデバイスからウィルスを受信できないことをさらに保証される。
今日のデジタルワールドでは、著作権者がコピーを、彼らの作品(例えば映画)の完全コピーでさえも、防ぐことは非常に難しい。しかしながら、本発明の幾つかの実施形態によれば、作品が著作権者の元を決して離れない可能性があるので、著作権者が彼らの作品を保護することはかなり簡単となる可能性がある。実際には、ユーザは、モジュラ仮想化によって著作権者のシステム又はネットワークに単純にアクセスする。作品は、次いで、見られる作品が著作権者のシステム又はネットワークを絶えず離れることなく、システム又はネットワークの独自のユーザ・インターフェースを通じて、著作権者のシステム又はネットワークへの「ウィンドウ」を用いて見られてもよい。
モジュラデバイス(単数又は複数)を用いるコンピューティングリソースの提供
したがって、本発明の幾つかの実施形態は多くのタイプのシステム構成と共に種々の異なる環境で実施されてもよいことが当業者には分かるであろうが、図34は、本発明の幾つかの実施形態に関連して用いられる可能性がある代表的なネットワーク化されたシステム構成を提供する。図34の代表的なシステムは、クライアント440として例証されるコンピュータデバイスを含み、これは、ネットワーク438をわたって1つ又は複数の他のコンピュータデバイス(クライアント442として例証される)及び1つ又は複数の周辺デバイス446に接続される。
図34は、クライアント440、2つの付加的なクライアント442、周辺デバイス46、及び随意的にネットワーク438に接続されるサーバ448を含む一実施形態を例証するが、代替的な実施形態は、より多くの又はより少ないクライアント、1つよりも多い周辺デバイスを含み、周辺デバイスを含まず、サーバ448、及び/又はネットワーク438に接続される1つよりも多いサーバ448を含まない。図34で例証されるコンピュータシステムのいずれかは、ベースモジュール及び/又は周辺モジュールのような本明細書で説明される特徴を使用し及び/又は組み込んでもよい。したがって、コンピュータデバイス、クライアント440、クライアント442、サーバ448などのいずれかは、ベースモジュール及び/又は周辺モジュールからなってもよい又はこれらを含んでいてもよい。本発明の他の幾つかの実施形態は、ローカル環境、ネットワーク化された環境、又はピア・ツー・ピア環境を含み、この場合、1つ又は複数のコンピュータデバイスは、1つ又は複数のローカル又はリモート周辺デバイスに接続されてもよい。さらに、本発明に係る幾つかの実施形態はまた、単一の消費者向け電子デバイス、無線ネットワーク化された環境、及び/又はインターネットのようなワイドエリアネットワーク化された環境を包含する。
本発明の或る実施形態は、図35で例証されるように単一のモジュラデバイス4450における複数のデバイスの統合を可能にする。モジュラデバイス450は、異なるデバイスを含んでもよく、図35の描写でも例証されるように種々の方法で構成されてもよい。図35は、モジュラデバイス450の6つの異なる概念上の構成を描いており、そのそれぞれは、モジュラデバイス450の可能性のある幾つかの異なるタイプのさらなる代表である。各モジュラデバイス450は、種々の通信接続(例えば、USB、PCIe、IEEE1394、eSATA、ハイブリッドメディアバス、光ファイバのような配線接続、若しくはあらゆる他の標準又はプロプライエタリ配線接続、WiFi、WiMAX、赤外線、他の光のような無線接続、若しくはあらゆる他の標準又はプロプライエタリ無線接続、及び現存の又は後で発明されるあらゆる他のタイプの通信接続)のうちのいずれかを用いてコンピュータデバイス410に選択的に接続されてもよい。モジュラデバイス450は、コンピュータデバイス410に直接又は1つ又は複数の付加的な通信接続を通じて、例えば関連出願のうちの幾つかに記載のネットワーク又はモジュラコンピュータシステムを通じて通信可能に接続されてもよい。
各モジュラデバイス450は、コンピュータデバイスに幾つかの機能性を提供する1つ又は複数のデバイスを含む。例えば、図35の左上の描写で例証されるように、モジュラデバイス450は、1つ又は複数の入力デバイス432と1つ又は複数の出力デバイス434との1つの又はその組合せを含んでもよい。代替的に、図35の中央上の描写で例証されるように、モジュラデバイス450は、1つ又は複数の入力デバイス432と1つ又は複数のハイブリッドメディアデバイス435との1つの又はその組合せを含んでもよい。代替的に、図35の右上の描写で例証されるように、モジュラデバイス450は、1つ又は複数の出力デバイス434と1つ又は複数のハイブリッドメディアデバイス435との1つの又はその組合せを含んでもよい。代替的に、図35の左下の描写で例証されるように、モジュラデバイス450は、1つ又は複数の入力デバイス432と1つ又は複数のマスストレージデバイス426との1つの又はその組合せを含んでもよい。代替的に、図35の中央下の描写で例証されるように、モジュラデバイス450は、1つ又は複数の出力デバイス434と1つ又は複数のマスストレージデバイス426との1つの又はその組合せを含んでもよい。代替的に、図35の右下の描写で例証されるように、モジュラデバイス450は、1つ又は複数のマスストレージデバイス426と1つ又は複数のハイブリッドメディアデバイス435との1つの又はその組合せを含んでもよい。図35に関して描かれ及び説明された特定のモジュラデバイス450は、単なる例示となることを意図される。
少なくとも幾つかの実施形態では、モジュラデバイス450は、これがモジュラデバイスを構成するコンポーネントのうちの幾つか、大多数、又はすべてを収容する単一のシャーシ又はハウジングを含むという点で「モジュラ」である。モジュラデバイス450をコンピュータデバイス410に通信可能に接続することによって、モジュラデバイス450のリソースがコンピュータデバイス410に利用可能にされる。モジュラデバイス450の幾つかの実施形態は複数のデバイスを含む能力を含む又は有するので、これらの複数のデバイスのリソースは、単一の通信接続を用いて及び単一の有効なモジュラデバイスを用いてコンピュータデバイス410に利用可能にされる場合がある。
図25に戻って参照すると、モジュラデバイス450のために用いられる可能性があるハウジング252の1つの例示的な実施形態の斜視図が示される。この図で分かるように、ハウジング252は、外側構造シェル270及び2つのエンドキャップ272を含む。構造シェル270及びエンドキャップ272は、モジュラデバイス450のコンポーネントを囲む及び保護するのに役立つ。構造シェル270は、プラスチック並びにアルミニウム及び/又は金属合金を含む金属を含む種々の材料で作製されてもよく、関連出願に記載の構造的機能を提供するような方法で形成されてもよい。さらに、構造シェル270は、図27で例証されるように他のモジュラデバイス450又は他のコンピュータコンポーネントの構造体と嵌合するように形成されてもよい。モジュラデバイス450に提供されるあらゆるポートは、(例えば、エンドキャップ272のうちの1つ又は複数を貫通することによって)又はモジュラデバイスのエッジのうちの1つに沿って(例えば、シェル270の開放端を貫通すること又は図26に示すようにシェル254の開放端を閉じるカバープレートの開口部を通ることによっていずれかの端に提供されてもよい。
図24及び図26は、それぞれハウジング252の端面図及び斜視図を示す。これらの図では及び図25の図では、他のデバイスとの嵌合が達成される可能性がある1つの方法を示す構造シェル270の幾つかの特徴が見られる。図25及び図24で分かるように、構造シェル270は、ハウジング252の1つの主側部上に一対の嵌合する突起278を有するように形成され(例えば押出成型され)てもよい。図26で分かるように、この実施形態での構造シェル270の反対側の主側部は、嵌合する突起278を受け入れることができる対応する嵌合するチャネル279の対を有するように形成される。図25〜図26でも分かる可能性があるように、エンドキャップ272は、嵌合する突起278又は対応する嵌合するチャネル279のいずれも含まない。他のデバイスは、図27で例証されるようにその側部のうちの少なくとも1つに対応する嵌合するチャネル279又は嵌合する突起278を含む(しかしまた、その対応するエンドキャップ上にはない)。
モジュラデバイス450を図23に示される状態でコンピュータデバイス410のような幾つかの他のデバイスに構造的に取り付けるために、コンピュータデバイス410のエンドキャップ280が取り外され(盗難又は破壊行為を阻止するために不正開封防止ファスナが用いられてもよい)、モジュラデバイス450の嵌合する突起278がコンピュータデバイス410の対応する嵌合するチャネル279とスライド可能に係合される。モジュラデバイス410は、コンピュータデバイス410と十分に嵌合するまでスライドする。コンピュータデバイス410のエンドキャップ280がコンピュータデバイス410に再び取り付けられ、これにより、モジュラデバイス450がコンピュータデバイス410に係止される。こうした取り付けを容易にするために対応するエンドキャップが取り外されている状態で、所望に応じてモジュラデバイス450の又はコンピュータデバイス410の他の側部のいずれかの嵌合するチャネル279を用いて、システムに付加的なモジュラデバイス450又は他のコンポーネントが取り付けられてもよい。
図23〜図26に示される例証される実施形態は、モジュール間の及び他のデバイスとの構造的接続を可能にするように幾つかの実施形態が構築され得る方法の単なる例証である。したがって、例えば、例証されるハウジング252は、1つの主側部上に嵌合する突起278、及び別の主側部上に嵌合するチャネル279を有するが、別の実施形態は、図27に示される代替的な外側構造シェル270の端面図描写で例証されるように、両方の主側部上に嵌合するチャネル279を有していてもよい。
構造シェル270は、関連出願のうちの1つ又は複数で開示されるように耐荷重性であってもよい。モジュラデバイス450は、したがって、モニタ又は他のデバイスを掛けるマウントとして用いられてもよく、壁の中に埋め込まれ又はマウントされてもよく、フレームの一部であってもよく、及び関連出願で開示された構造的機能のうちのいずれかを果たしてもよい。例えば、プレートは、壁にマウントされてもよく、別のプレートは、モニタにマウントされてもよく、2つのプレートは、モジュラデバイスの構造特徴を通じて一緒に接続されてもよい。
ハウジングが図35で例証されるように複数のデバイスを収容できるようにするために、本発明の実施形態は、図39〜図38で例証されるようにハウジング452内にマウントすることができる両方向性(bilateral)プリント回路基板(PCB466)を使用する。PCB466は、ハウジング452内の多かれ少なかれ中央にマウントされるように、シェル454の内部に提供されるチャネル(図示せず)又は他のマウント構造体にマウントされてもよい。PCB466は、その上にあらゆるコンポーネント又はデバイスをマウントするための構造支持と、その上にマウントされるあらゆるコンポーネント又はデバイス間の及びコンポーネント又はデバイスとモジュラデバイス450に通信可能に接続されるあらゆるコンピュータデバイスとの間の通信を提供する1つ又は複数のポート468又は他の通信デバイスへの通信結合との両方を提供する。
PCB466の中央型マウントは、PCB466の両方の側部上へのコンポーネント及び/又はデバイスの新規な様態でのマウントを可能にする。このマウントは、コンパクトなモジュラデバイス450が現在のデバイスでは利用可能でない機能性を提供することを容易にする。例えば、主としてストレージ機能性を提供するモジュラデバイス450において、マスストレージデバイス426は、PCB466の両方の側部上にマウントされてもよく、したがって、コンパクトなスペースの量の単一のPCB466を用いて同じハウジング内に2つのマスストレージデバイス426を提供する。一方では、複数のマスストレージデバイス426のストレージ容量が必要とされない場合、同じPCB466が単一のマスストレージデバイスと併せて用いられてもよい。
これが達成される可能性がある1つの方法は、PCB466の代表的な実施形態の描写を提供する図39〜図41を参照することで分かる場合がある。図39は、PCB466の表側と裏側を並べた比較を示し、一方、図40は、PCB466の表側だけのより大きい図を示し、図41は、裏側だけのより大きい図を示す。これらの図で分かるように、PCB466の表側及び裏側のそれぞれにマスストレージデバイス(ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、ハイブリッドドライブなどのような)を接続するためのコネクタ470が提供される。例証される実施形態では、コネクタ470は、PCB466の対向する長手方向の端上に、並びにPCB466の対向する面上に配置されるが、他の実施形態では、コネクタ470は、単一の長手方向の端上に配置される場合がある。
PCB466の1つの面はまた、前述のポート468を提供するポートコネクタ472を含む。例証されるポート468及び/又はポートコネクタ472は、例証となることだけを意図され、複数のポート468及び/又はポートコネクタ472が提供されてもよく、これらのポート(単数又は複数)468及び/又はポートコネクタ(単数又は複数)472は、PCB466の他の場所及び/又は側部に提供されてもよく、あらゆる望ましいタイプのポート468及び/又はポートコネクタ472が提供されてもよく、若しくは幾つかの他の通信機構が用いられることになるときにはポート468又はポートコネクタ472が提供されなくてもよいことに注目されたい。
例証される実施形態におけるPCB466の他の面は、コネクタ472と類似している又は異なる場合がある付加的なデバイスコネクタ474を備える。例えば、デバイスコネクタ474は、マスストレージデバイス以外のデバイスの接続に最適化されたタイプのものであってもよい。ポートコネクタ(単数又は複数)472と同様に、図39〜図41で例証されるデバイスコネクタ(単数又は複数)474のタイプ、場所、及び数は単なる例証であり、デバイスコネクタ474をもたない実施形態を含む様々なタイプ及び数のデバイスコネクタ474が提供されてもよい。
PCB466への1つ又は複数のデバイスのマウントを容易にするために、例証される実施形態のPCB466は幾つかの特徴を備える。第1の特徴は、PCB466を貫通する複数の直接マウント穴476である。図39で例証される直接マウント穴476の数及び位置は単なる例証であり、各実施形態の特定の必要性に従って変化する場合がある。或る実施形態では、直接マウント穴476は提供されず、他の実施形態では、ゼロよりも多くのあらゆる数の直接マウント穴(単数又は複数)476が存在する場合がある。
直接マウント穴476は、PCB466にコンポーネント又はデバイスを直接マウントするのに用いられてもよい。例えば、図示される例では、より中央に位置する直接マウント穴76は、ねじ付きファスナのようなファスナを直接マウント穴476に通してより小さいコンポーネント上の対応するねじ付き穴の中に挿入することによってPCB466の一方の側部により小さいコンポーネントをマウントするのに用いられてもよい。より外側の直接マウント穴476は、ファスナを反対方向に直接マウント穴476に通してより大きいコンポーネント上の対応するねじ付き穴の中に挿入することによってPCB466の他の側部により大きいコンポーネントをマウントするのに用いられてもよい。ファスナとマウントされるコンポーネントのうちの1つとの接触によって潜在的に引き起こされる可能性があるあらゆる潜在的な短絡問題が回避される限り(例えばスペーサ、絶縁体などによって、直接マウント穴476は、2つのコンポーネント又はデバイスをこの様態でPCB466の対向する側部又は面上に直接取り付けるのに用いられてもよい。
もちろん、単一のコンポーネント又はデバイスだけが必要とされる場合、たった一組の直接マウント穴476が用いられる可能性があり、コンポーネント又はデバイスはPCB466の単一の側部上のみに位置する可能性があることに気づくであろう。PCB466の他の側部は、後の時点で別のデバイスのマウントに利用可能なままとなるであろう。デバイス(単数又は複数)又はコンポーネント(単数又は複数)及びPCB466へのその/それらの通信及び/又は電源接続(単数又は複数)のタイプに応じて、マウント手順は、デバイス/コンポーネントを適用可能なコネクタ(単数又は複数)(例えばコネクタ470)の中に最初に挿入し、次いで、デバイス/コンポーネントをPCB466に固定することを伴う可能性があり、又はこれは、PCB466へのデバイス/コンポーネントのマウント前又は後のいずれかにデバイス/コンポーネントと適用可能なコネクタ(単数又は複数)との間の通信/電源接続を別々になすことを伴う可能性がある。
直接マウント穴476は、PCB466に多様なデバイスをマウントできるようにする可能性があり、前述のようにPCBの両側又は両面へのデバイスのマウントでさえもできるようにする可能性があるが、すべての状況においてPCB466の両方の側部上にデバイスをマウントするのに直接マウント穴476を用いることができない可能性があることが予想される。例えば、最初にマウントされるコンポーネント又はデバイスが、1つ又は複数の必要とされる直接マウント穴476を覆い隠し、これにより、第2のコンポーネント又はデバイスのマウントを防ぐ可能性がある。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、図39〜図41に示すように間接マウントスロット478を使用する。マウントスロット478は、図42に示すようにT字形状のコネクタ480を受け入れるように適合される。T字形状のコネクタ480は、間接マウントスロット478の中に挿入され及び受け入れられるように適合された細い端482と間接マウントスロット478よりも広い、広い端484とを有する平坦な要素である。したがって、T字形状のコネクタの細い端482を、広い端484がPCB466に接触してT字形状のコネクタのさらなる進入が止まるまで、間接マウントスロット478の中に挿入することができる。少なくとも幾つかの実施形態では、T字形状のコネクタは、間接マウントスロット478に挿入した後で定位置にはんだ付けされてもよい。
細い端482と広い端484との両方は、その中に少なくとも1つのコネクタマウント穴486を有する。図42で例証されるように、より多くの又はより少ないコネクタマウント穴486がPCB466の各側部上にくるように配置された状態のT字形状のコネクタの異なる実施形態が提供されてもよい。もちろん、図42に示されるT字形状のコネクタ480の下側の変形例は、PCB466の各側部上に付加的なコンポーネント(単数又は複数)又はデバイス(単数又は複数)をマウントできるようにする可能性があるが、これは、図42に示されるT字形状のコネクタ480の上側の変形例よりも大きい内容積のハウジング452を必要とすることになることが認識されるであろう。コネクタマウント穴486は、ねじ付きファスナのようなファスナを受け入れて、T字形状のコネクタ480によって間接的にPCB466上にマウントされることになる1つ又は複数のコンポーネントの中に通す。T字形状のコネクタ40の2つの実施形態が図42に示されるが、他の実施形態は、示された数よりもより多くのコネクタマウント穴486を有してもよく、さらに他の実施形態は、広い端484に比べて細い端482上に異なる数のコネクタマウント穴486を有していてもよい。
或る実施形態では、T字形状のコネクタ480は、複数のデバイス/コンポーネントをPCB466の両側にマウントするために直接マウント穴476と併せて用いられてもよく、又は、複数のデバイス/コンポーネントをPCB466の両側にマウントするために直接マウント穴476(存在するならば)から独立して用いられてもよい。直接マウント穴476が用いられる場合、最初に直接マウント穴476を用いてPCB466に第1のコンポーネントがマウントされる。その後、第2のデバイスをPCB466の反対の側部上にマウントするためにT字形状のコネクタ480が用いられる。T字形状のコネクタ480が付加的なデバイス(単数又は複数)/コンポーネント(単数又は複数)のマウントを可能にする場合、これは又はそれらは、同様の様態でマウントされてもよい。
多くのハードドライブは、例えば、ハードドライブの底部と側部との両方にねじ付きレセプタクルを有する。底部のねじ付きレセプタクルは、直接マウント穴476のうちの少なくとも幾つかと併せて用いられてもよく、側部のねじ付きレセプタクルは、T字形状のコネクタ480のうちの少なくとも幾つかと併せて用いられてもよい。もちろん、直接マウント穴476及び間接マウントスロット478の位置は、説明された様態でマウントを容易にするように選ばれてもよい。認識されるように、モジュラデバイス450、PCB466のサイズ、及び種々の穴及びコネクタの位置は、所望に応じて変更され、及びモジュラデバイス450に用いられることになる予想されるデバイス/コンポーネントに従って選択されてもよい。
本発明の実施形態は、当該分野で現在利用可能ではない幾つかの利点を提供するために多様な様態で用いられる可能性がある。本発明の実施形態によって提供される付加的な三次元接続構成は、適切な空気の流れ及び冷却能力を依然として可能にしながら機器に必要とされる体積を減らす。さらに、こうした構成は、図35に関して前述したように単一のコンポーネント内の様々なタイプの複数のデバイスの接続を可能にする。
別の例として、モジュラデバイス450は、ストレージデバイスとして構成されてもよい。モジュラデバイス450は、単一のマスストレージデバイスのための標準筐体として本質的に機能する可能性があるが、モジュラデバイス450はまた、現在利用可能でないストレージオプションを単一のパッケージで提供する可能性がある。例えば、モジュラデバイス450が2つまでのマスストレージデバイスを収容するように構成される場合、第1の望ましい性能又は他の特徴に従って第1のマスストレージデバイスが選ばれてもよく、一方、第2の望ましい性能又は他の特徴に従って第2のマスストレージデバイスが選ばれてもよい。1つの特定の例として、幾人かのユーザは、すべての他のデータを格納するために回転する磁気ドライブの安価な大きいストレージ能力を望みながら、オペレーティングシステム(OS)及びアプリケーションプログラムを格納するためにソリッドステートドライブの高性能の特徴を望む可能性がある。他のユーザは、最大能力だけを望む可能性があり、一方、依然として他のユーザは最大性能だけを望む可能性がある。
本発明の実施形態は、これらの特定の要望に融通性のある様態で応じる。モジュラデバイスは、2つのドライブ、すなわち、OS及びアプリケーションプログラムに適した容量のソリッドステートドライブと、他のデータに適したサイズの回転する磁気ドライブとを単純に備える。もちろん、異なるユーザが、異なるサイズの2つのドライブを必要とする可能性があり、それらのドライブ容量を各様に適宜カスタマイズ可能に選択してもよい。既存のハイブリッドドライブは、普通は限られたソリッドステート容量を有し、該容量は決して変わらない可能性があるが、モジュラデバイス450のためにあらゆるサイズのソリッドステートドライブが最初に選ばれてもよく、モジュラデバイス450全体の交換を必要とせずに、後の時点で異なるサイズのドライブに容易に取り替えることができるという付加的な利点が同様に利用可能である。同様に、ユーザが回転する磁気ドライブの付加的な容量を後で必要とする場合、又はソリッドステートドライブのより高い性能を後で望む場合、同様の変更がなされる。
別の例は、モジュラデバイス450内の異なるタイプのデバイス又はコンポーネントの組み合わせによって実現されてもよい。例えば、デジタルビデオレコーディング(DVR)技術に関連した特徴を提供する実施形態が提供されてもよい。したがって、モジュラデバイス450内のデバイス又はコンポーネントのうちの1つは、マスストレージデバイスであってもよく、別のデバイス又はコンポーネントは、ビデオキャプチャコンポーネントであってもよい。このような実施形態では、ビデオ信号を(例えばアンテナから又はケーブルデバイスから)受信するためにポートが提供されてもよく、若しくはモジュラデバイス450に内部又は外部アンテナが取り付けられてもよい。
別の例として、無線カード又はデバイスを、PCB466の一方の側部にマウントすることができる可能性があり、モジュラデバイス450を1つ又は複数のリモートデバイスと無線通信できるようにする可能性がある。幾つかの実施形態は、ビデオ信号を出力するためにPCB466の一方の側部にマウントされるグラフィックスカード又はデバイスを備える場合がある。実際には、PCB466上に提供されるあらゆるポート又はコネクタ(例えば、ミニPCI、ミニPCIeなど)にあらゆるデバイスを差し込むことができる可能性がある。機械的デバイス及び電子デバイスをサポートすることで、付加的な特徴及び機能性を提供するために所望に応じてモジュラデバイス450に接続することができる。
別の例として、モジュラデバイス450は、PCB466の両側にマスストレージデバイス及びデュアルバンド無線デバイスを備えることができる可能性がある。デュアルバンド無線デバイスは、図436で例証されるように、外部コンテンツのアクセスを可能にするためにより長範囲のWiMAX接続を同時に提供しながら、モジュラデバイス450(例えば、PDA488、電話490、表示492、タブレットコンピュータ494(又はあらゆる他のコンピューティングデバイス)、及びコントローラ496)の近隣で他のデバイスへのローカルWiFi接続を提供してもよい。一方では、マスストレージデバイスは、コンピューティング能力を提供することをモジュラデバイス450に依拠する外部モジュールを含むストレージ及びアプリケーションを提供することができる可能性がある。
したがって、本発明の幾つかの実施形態は、単一のパッケージで最良の価格及び性能を提供するようにカスタマイズすることができる。幾つかの実施形態はまた、普通は利用可能ではない可能性がある単一のモジュラコンポーネント内での機能のペア化を可能にする。本発明の幾つかの実施形態は、関連出願のうちの幾つかで説明されるシステム及び方法に特に有用な場合がある。
対話型コンピューティングシステム
本発明の幾つかの実施形態は、対話型コンピューティングシステムに関する。特に、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、ポータブルコンピュータデバイス(PCD)を据置型の処理制御ユニット(PCU)とリンクさせることによってPCDの能力及び性能を向上させるシステム及び方法に関する。幾つかの実施形態では、本発明はさらに、スクリプトを作成し及びPCDの定義された動き又は配向と関連付け、これにより所望の処理機能を提供することによってPCDの使いやすさを向上させるシステム及び方法に関する。
ここで図44を参照すると、PCD510及びPCU600600が示される。PCD510は、一般に、持ち運び可能に所望の機能を果たすために、処理パワーを有するコンピュータデバイス又は電子デバイスを備える。例えば、幾つかの実施形態では、PCD510は、ラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、タブレットコンピュータ、携帯電話、ゲーミングシステム、メディアプレーヤ/レコーダ、及び/又は別のポータブル消費者向け電子デバイスのようなプロセッサベースのポータブル消費者向けデバイスを備える。PCD510は、複数の所望の機能を備える電子デバイスをさらに含んでもよい。
幾つかの実施形態では、PCD510はディスプレイを備え、これにより、ユーザはディスプレイ512を介してPCDと視覚的に及び/又は触覚的に対話することができる。幾つかの実施形態では、ディスプレイ512はタッチスクリーンである。ディスプレイ512の寸法は、PCD510のタイプ及び機能に応じて大きく変化するであろう。
幾つかの実施形態では、PCD510は、種々の所望の機能を果たすために、中央処理装置(図示せず)のような処理手段を備える。幾つかの実施形態では、PCD510は、算術論理ユニット、制御ユニット、メモリ、及び少なくとも1つの入力/出力(I/O)デバイスをさらに備える。さらに、幾つかの実施形態では、PCD510は、処理手段に動作命令を提供するために、コンピュータ可読命令を有する少なくとも1つの実行可能なソフトウェアプログラムを備える。さらに、幾つかの実施形態では、PCD510は、外部デバイス及び/又はネットワークとの無線通信を容易にするために、アンテナ(図示せず)を備える。PCD510に通常組み込まれる他の特徴、システム、及び要素は当業者によって理解され及び認識されるであろう。
幾つかの実施形態では、PCD510は、ユーザによるデバイスの使用をさらに容易にするために外部キー及び/又はボタンをさらに備える。例えば、幾つかの実施形態では、PCD510は、外部電源ボタン(図示せず)を備える。他の実施形態では、PCD510は、外部ボリューム制御ボタン(図示せず)を備える。さらに、幾つかの実施形態では、PCD510は、デバイスの所望のプログラム又は機能に迅速にアクセスするために、外部ショートカットボタン(図示せず)を備える。他の実施形態では、PCD510は、デバイスの種々のプログラム又は機能を通してナビゲートするために、外部トラックボール又はジョイスティックを備える。
幾つかの実施形態では、PCU600は、PCD510に比べて増加した処理パワー及び機能性を有する別個の据置型電子デバイスを備える。例えば、幾つかの実施形態では、PCU600は、デスクトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレーム、スーパーコンピュータ、マルチプロセッサシステム、ネットワークコンピュータ、プロセッサベースの据置型消費者向けデバイス、スマートアプライアンス又はデバイス、制御システムなどを備える。
幾つかの実施形態では、PCU600は、図45に示すようにPCD510と無線通信する520ためにアンテナ(図示せず)をさらに備える。幾つかの実施形態では、PCD510とPCU600との間の無線通信520は、PCD510に増加した処理パワーを提供する。幾つかの実施形態では、スタンド514は、ディスプレイ512との人間工学的な対話を可能にするためにPCD510を所望の角度16に位置付けるように調節可能である。例えば、ディスプレイ512がキーボードとして用いられる場合、スタンド514は、ユーザの手が快適な人間工学的な様態でディスプレイ512と対話することができるようにPCD510の最適な位置決めを可能にする。幾つかの実施形態では、PCD510は、デバイスのハンズフリー使用を可能にするためにスタンド514又はイーゼルと共に用いられる。他の実施形態では、スタンド514は、以下で詳細に説明されるように、PCD510の所望の位置決め、配向、及び/又は角度を可能にするように調節可能である。
例えば、幾つかの実施形態では、図46に示すようにPCDのCPUを用いてPCD上のコンピュータプログラムが最初に実行される530。PCDがPCUの近隣内に運ばれるときに、PCDは、PCUを検出532し、及び認識する。幾つかの実施形態では、PCDプログラムを走らせるためにPCDの処理パワーとPCUの処理パワーが組み合わされる534。他の実施形態では、PCD上のプログラムを走らせるためにPCUの処理パワーが用いられる536。さらに、幾つかの実施形態では、PCD上でプログラムが走っている間にPCDによってPCUの特徴又は機能が使用される538。例えば、幾つかの実施形態では、PCD上でプログラムを走らせることを支援するためにPCDによってPCUのネットワーク特徴が使用される。
幾つかの実施形態では、図48に示すように、PCD510とPCU600は電源装置540に同時に接続され、無線で相互接続される520。例えば、幾つかの実施形態では、電源装置540は、PCD510及びPCU600がそれに同時に接続されるドッキングステーションを備える。他の実施形態では、電源装置540は、PCD510とPCU600との両方に動力を与える回路を有するパワーインバータ、電源変圧器、及び/又は電力変換装置を備える。
図47を参照すると、幾つかの実施形態では、PCD510は、PCU600を介してストレージユニット550に無線で接続される。したがって、PCD510のストレージ容量は、PCU600を介してストレージユニット550との無線通信を単純に確立することによって拡大される。他の実施形態では、PCD510のストレージ容量は、図49に示すように遠隔のネットワーク化されたストレージユニット560を介して拡大される。例えば、幾つかの実施形態では、PCD510は、PCU600とネットワーク570との間の確立された接続522を介してクラウドネットワーク70との無線接続520を確立する。PCD510は、次いで、ネットワーク570とリモートストレージユニット560との間の確立された接続524を介してリモートストレージユニット560にアクセスする。したがって、PCD510のストレージ容量は、PCU600及びクラウドネットワーク570を介してリモートストレージユニット560との無線通信を単純に確立することによって拡大される。
幾つかの実施形態では、PCD510の処理パワーは、PCU600を介してグラフィックスコンピューティングユニット(GCU)との間の通信を確立すること520によって大いに拡大される。GCUは、浮動小数点演算の計算専用のグラフィックスカードに取り付けられたプロセッサを備える。GCUは、ホストCPUで画面に直接描くよりもかなり速くそれらを走らせる方法で多数のグラフィックスプリミティブ動作を実装する。幾つかの実施形態では、GPUによる汎用計算(General Purpose Computing on GPU:GPGPU)処理プロシージャのためにパラレルGCUプロセッサが使用される。したがって、本発明の幾つかの実施形態では、PCD510の処理パワーは、PCU600を介してGCU200の処理パワーにアクセスすることによってスーパーコンピューティングのレベルに高められる。幾つかの実施形態では、PCU600はGCUであり、したがって中間のコンピュータデバイスの必要をなくす。
所望の場合にPCD510の処理パワー及び/又は機能性を拡大するために、上述の種々の組み合わせは入れ替えられ又は変えられてもよいことが当業者には分かるであろう。本明細書に記載の通信を可能にするのに必要な場合があるデジタルキー、スクリプト、ドライバ、パスワード、ログイン、暗号化、及び他のコンピュータで実行可能なコードの必要性を当業者はさらに認識する可能性がある。さらに、本明細書に記載の通信を容易にするために付加的なハードウェア特徴及び要素の必要性が当業者には分かるであろう及び理解する可能性がある。
ここで図51を参照すると、対話型コンピューティングシステム580が示される。幾つかの実施形態では、対話型コンピューティングシステム580は、ディスプレイユニット620620と組み合わせて用いられる複数のPCD610及び612を備える。ディスプレイユニット620620は、コンピュータで実行可能なプログラム又は機能の視覚表現を提供することができるあらゆるタイプのディスプレイを含んでもよい。例えば、幾つかの実施形態では、ディスプレイユニット620は、コンピュータモニタ、テレビ、プロセッサベースの据置型消費者向けデバイス、プロセッサベースでない消費者向けデバイス、スマートアプライアンス、プロセッサベースのポータブル消費者向けデバイス、タブレットコンピュータ、及び2D又は3D投影イメージのうちの少なくとも1つを含む。
幾つかの実施形態では、PCD610及び612は、所望の機能を果たすためにディスプレイユニット620と組み合わせて用いられる。例えば、幾つかの実施形態では、PCD610及び612は、出力ディスプレイユニット620上に表示されるタスク又は機能を行うために入力機能を提供する。幾つかの実施形態では、PCD610は、タッチスクリーンキーボード628の第1の半分を提供し、PCD612は、第2の半分のタッチスクリーンキーボードを提供する。タッチスクリーンキーボード628がその後ディスプレイユニット620上に出力される情報を入力するのに使用されてもよいようにPCD610及び612とディスプレイユニット620との間で通信ネットワーク622が確立される。幾つかの実施形態では、タスク、機能、又はコンピュータで実行可能なプログラムを実行するために単一のPCD610又は612の処理パワーが用いられる。したがって、付加的なPCD612又は610及び出力ディスプレイユニットは、プログラムが格納されるPCDの処理パワーに依拠する。他の実施形態では、所望のタスク、機能、又はコンピュータで実行可能なプログラムを実行するためにPCD610及び612の組み合わされた処理パワーが同時に使用される。さらに、他の実施形態では、所望のタスク、機能、又はコンピュータで実行可能なプログラムを実行するためにPCD610及び612への処理パワーがディスプレイユニット620の処理パワーと組み合わされる。さらに、幾つかの実施形態では、所望のコンピュータで実行可能なプログラムは、第1のPCD610、第2のPCD612、及びディスプレイユニット620のうちの少なくとも1つに格納される。他の実施形態では、所望のコンピュータで実行可能なプログラムは、前述のようにリモートストレージユニットに格納される。
図52を参照すると、図52A及び図52Bに示すように、幾つかの実施形態では、複数のPCD610及び612を用いることによって人間工学的な特徴又は機能が提供される。幾つかの実施形態では、図52Aに示すようにPCD610及び612を所望の配向に単純に回転させることによって人間工学的なタッチスクリーンキーボード628が提供される。他の実施形態では、図52Bに示すようにそれぞれのPCD上のタッチスクリーンキーボード628を回転させることによって人間工学的なタッチスクリーンキーボード628が提供される。
引き続き図52Aを参照すると、幾つかの実施形態では、無線シリアル通信構造を通じて対話型コンピューティングシステム580が提供され、この場合、第1の通信582は、PCD610及び612間で確立され、第2の通信584は、PCD610とディスプレイユニット620との間で確立される。他の実施形態では、無線パラレル通信構造が使用され、この場合、図52Bに示すように、第1のパラレル通信582は、PCD612とディスプレイユニット620との間で確立され、第2のパラレル通信84は、PCD610とディスプレイユニット620との間で確立される。
幾つかの実施形態では、図52Bに示される無線パラレル通信構造は、ソーシャルネットワーキング又はコンピュータゲーミングのような対話型コンピューティングで使用される。例えば、幾つかの実施形態では、PCD610は、第1のユーザによって制御され、PCD612は、第2のユーザによって制御され、第1のユーザと第2のユーザは、ディスプレイユニット620上に表示される対話型コンピューティング媒体に相互に加わる。他の実施形態では、ディスプレイユニット620上に表示される実行可能プログラム、ウェブベースのアプリケーション、又はウェブサイトに付随して対話するために、PCD610は第1のユーザによって制御され、PCD612は第2のユーザによって制御される。さらに、幾つかの実施形態では、図51及び図52Aに示す場合のデバイス間通信がPCD610とPCD612との間でさらに確立され、この場合、第1のユーザ及び第2のユーザは他のユーザのPCDとさらに対話してもよい。したがって、システム580の所望の機能性を達成するために種々の他の通信構成が実施される可能性があり、したがってこれらは本教示の精神内にあることが当業者には分かるであろう。
幾つかの実施形態では、処理イベントをPCDの動き又は物理的配向とリンクさせるスクリプトコマンドが提供される。したがって、ユーザは、PCDを所定の若しくはカスタマイズ可能な位置又は状態に単に回転させること、シフトさせること、振ること、又は他の方法で配向することによってコンピューティングデバイスと対話してもよい。ここで図53及び図54を参照すると、幾つかの実施形態では、PCD610の配向がPCDのコンピューティング機能を実行する、対話型コンピューティングシステム80が提供される。例えば、幾つかの実施形態では、PCD610を垂直位置640から傾斜位置642に動かすアクション630が、結果的に第1のコンピュータで実行可能なプログラム650から第2のコンピュータで実行可能なプログラム652へのPCD610の変化をもたらす。逆に、PCDが傾斜位置642から垂直位置640に動かされる際に630、PCD610は、第2のプログラム652から第1のプログラム650に変化する。
傾斜位置642から、PCD610は、水平位置644に動かされてもよく632、そうするとすぐにPCDが第2のプログラム652から第3のプログラム654に変化する。水平位置64から、PCD610は、横位置646に動かされ634、これにより、PCD610が第3のプログラム654から第4のプログラム656に変化する。さらに、横位置646から、PCD610は、縦位置648に動かされ636、これにより、PCD610が第4のプログラム656から第5のプログラム658に変化する。したがって、幾つかの実施形態では、ユーザは、PCD610を関連する位置640、642、644、646、又は648のそれぞれに単に再位置決めすることによって所望のプログラム650、652、654、656、又は658にアクセスする。
幾つかの実施形態では、所望のプログラムにアクセスするのに特定の一連の移動が必要とされる。他の実施形態では、プログラムは、PCDを第1の位置から第2の位置に単純に動かすことによってアクセスされる。他の実施形態では、プログラムへのアクセスは、PCDの配向にのみ依存し、これにより、PCDの移動、アクション、又は動きの必要をなくす。さらに、幾つかの実施形態では、PCDの動き又は配向は、結果的にプログラムの終了をもたらす。他の実施形態では、PCDの動き又は配向は、結果的にデバイスのシャットダウンシーケンス又はスリープシーケンスの開始をもたらす。例えば、幾つかの実施形態では、PCDは、ディスプレイが下に面する状態で水平位置に配向されるときにスリープモードに入る。
図55を参照すると、幾つかの実施形態では、PCD610の角度が、PCDに関するコンピュータプログラムの実行を決定する。例えば、幾つかの実施形態では、PCDに関する傾斜角度が、コンピュータプログラムの実行を決定する。幾つかの実施形態では、第1の角度660が、結果的に第1のプログラム650の実行をもたらす。PCDが第1の角度660から第2の角度662に動くと、PCDは第2のコンピュータプログラム652を実行する。さらに、PCDが第2の角度662から第3の角度664に動くと、PCDは第3のコンピュータプログラム654を実行する。幾つかの実施形態では、PCD510は、前記の図45に示すように、PCD510に関する所望の角度を維持するように調節可能なスタンド514と共に用いられる。したがって、ユーザは、PCDを所望の角度に保持するようにスタンド514を単純に調節することによって所望のコンピュータプログラムを選択し及び使用してもよい。
ここで 図56を参照すると、幾つかの実施形態では、PCDと共に行われる物理的アクションが、PCDに関するコンピュータプログラムの実行を決定する。例えば、幾つかの実施形態では、第1のアクション670は、第1のプログラム650の実行から第2のプログラム652の実行にPCDを変化させる。同様に、第2のアクション672は、第2のプログラム652の実行から第3のプログラム654の実行にPCDを変化させる。さらに、第3のアクション674は、第3のプログラム654の実行から第4のプログラム656の実行にPCDを変化させる。
幾つかの実施形態では、アクション672のリピート性能680が、PCDに、前に実行されたコンピュータプログラム650を実行させる。他の実施形態では、アクション674の第1のリピート性能682が、PCDに、第1の前に実行されたコンピュータプログラム652を実行させ、アクション674の第2のリピート性能684が、PCDに、第2の前に実行されたコンピュータプログラム650を実行させる。
幾つかの実施形態では、PCDを傾けること、振ること、シフトさせること、位置を急に変化させること、一連の方向性のある移動を行うこと、回転させること、反転させること、回すこと、揺さぶること、静止させること、及び/又は高度を変化させることを含む群から物理的アクション670、672、及び674が選択される。他の実施形態では、物理的アクション670、672、及び674は、PCDと第2のPCDとの近接性を変化させることを含む。さらに、他の実施形態では、物理的アクション670、672、及び674は、PCDとPCUとの近接性を変化させることを含む。
図57に示すように、物理的アクション670、672、及び674は、あらゆる軸線に沿った、あらゆる軸線間の、あらゆる軸線の周りのPCD510のあらゆる移動、又は可能な移動のあらゆる組み合わせを含んでもよく、それに対してスクリプトは所望の処理機能、ドライブアプリケーション、又はアクションを実行するように定義されている。
例えば、幾つかの実施形態では、ドライブアプリケーションは、デバイスの配向に基づいて選択され及び/又は実行される。幾つかの実施形態では、プラットフォーム又はドッキングステーションが提供され、デバイスがプラットフォーム上におかれるときにデバイスの所定の配向が達成され、これにより、結果的にドライブアプリケーションの選択又は実行をもたらす。さらに、幾つかの実施形態では、プラットフォーム又はドッキングステーションが提供され、プラットフォーム上におかれるときのデバイスの配向がデバイスの所定の配向を達成し、これにより、結果的に、1)ソフトウェアの更新、2)ファームウェアの更新、3)アプリケーションのようなプログラムのダウンロードの認証、4)販促又は広告情報のダウンロードの認証、5)情報及び/又はデータの無線伝送を可能にすること、6)デバイスの機能のロック又はロック解除、のうちの少なくとも1つをもたらす。
幾つかの実施形態では、PCD510は、3軸ジャイロスコープをさらに備え、PCD510は、軸a、b、及びcに沿った、これらの周りの、及びこれらの間の動きを検出することができる。したがって、幾つかの実施形態では、PCD510は、三次元位置を検出することができ、これにより、所定の三次元位置に基づいてドライブアプリケーションを選択する及び/又は実行する。したがって、本発明の幾つかの実施形態は、二次元位置に限定されず、三次元位置、並びに種々の次元位置間のデバイスの過渡的移動も含む。
幾つかの実施形態では、PCD510は、全地球測位機能(GPS)をさらに備え、この場合、ドライブアプリケーションを選択する及び/又は実行するのにデバイスの物理的位置又はデバイスの物理的位置の変化が用いられる。例えば、幾つかの実施形態では、電話の地理的場所がPCD510のドライブアプリケーションを自動的に実行し、この場合、例えば、映画館でPCD510のオーディオ機能が消音される。他の実施形態では、電話の地理的場所がPCD510のドライブアプリケーションを自動的に実行し、この場合、PCD510の無線機能が使用可能にされる。さらに、幾つかの実施形態では、ユーザは、PCD510のGPSが地理的場所を検出するときに、ユーザにより選択されたドライブアプリケーションが自動的に実行されるように、PCD510のドライブアプリケーション又はコマンドを選択し及び所望の地理的場所と関連付ける。
物理的場所又は地理的場所に加えて、PCD510のGPS機能はまた、PCD510の高度に関する情報を提供する。したがって、幾つかの実施形態では、ドライブアプリケーションを選択する及び/又は実行するのにデバイスの高度又はデバイスの高度の変化が用いられる。さらに、幾つかの実施形態では、ユーザは、所望の高度又は高度の変化で自動的に実行されるアプリケーションを設定する又は選択することができる。
幾つかの実施形態では、PCD510の位置又は一連の位置が、結果的に所望のプログラム、ドライブアプリケーション、又はアクションの実行をもたらす。他の実施形態では、ドライブアプリケーションの実行に応答した位置又は一連の位置が、結果的にユーザコマンド、第2のドライブアプリケーション、所望のプログラム、及び/又はアクションの実行をもたらす。幾つかの実施形態では、ドライブアプリケーションの実行は、PCD510の位置を操作することによって、実行されたドライブアプリケーションにユーザが応答することを必要とする。
例えば、PCD510が移動電話デバイスである場合、かかってきた電話が、かかってきた電話のユーザが受ける及びユーザを呼び出すためのドライブアプリケーションを実行する。実行されたドライブアプリケーションに応答して、ユーザは彼がかかってきた電話に応答することができるように移動電話デバイスの位置を操作するであろう。幾つかの実施形態では、モバイルデバイスの受話口及び送話口をそれぞれユーザの耳元及び口元に位置するように移動電話デバイスの位置が操作される。したがって、移動電話デバイスは、ドライブアプリケーションが最初に実行されるときに第1の位置にあり、その後、第1のドライブアプリケーションの実行に応答したユーザによって第2の位置に動かされる。幾つかの実施形態では、第1の位置から第2の位置への移動電話デバイスのユーザ操作に基づいて第2のドライブアプリケーションが実行される。例えば、幾つかの実施形態では、第2のドライブアプリケーションは、第1のドライブアプリケーションのかかってきた電話に自動的に答えること又は受け付けることを含む。
幾つかの実施形態では、ユーザがPCD510と対話する動きが、所望のプログラム、ドライブアプリケーション、又はアクションのうちの少なくとも1つを自動的に実行する。例えば、PCD510が移動電話デバイスである場合、かかってきた電話は、かかってきた電話のユーザが受ける及びユーザを呼び出すためのドライブアプリケーションを実行する。かかってきた電話に応答して、ユーザは、ユーザがかかってきた電話に応答して電話でしようと意図することを示す或る動きで電話を操作する。例えば、1つの動きで、ユーザはかかってきた電話を受けることを意図し、一方、第2の動きで、ユーザはかかってきた電話を無視することを意図する。さらに、1つの動きで、ユーザはかかってきた電話を彼らがとる又は無視するかを判断するために電話を見る。ユーザがかかってきた電話をとることを望む場合、ユーザは、電話がユーザの口元及び耳元に保持される第1の位置に電話を操作する。ユーザがかかってきた電話を無視することを望む場合、ユーザは電話を電話がかかってくる前の電話の最初の位置に戻してもよい。したがって、幾つかの実施形態では、ユーザがドライブアプリケーションの実行に応答してPCD510と対話する動きが、結果的に第2のドライブアプリケーション又はアクションの実行をもたらす。
例えば、かかってきた電話をとることをユーザが望む場合、最初の位置からユーザの頭に隣接する位置へのPCD510の位置の変化が、かかってきた電話を自動的にとる。幾つかの実施形態では、電話の中間位置(例えば、かかってきた電話をとるか又は無視するかの判断を下すためにユーザが電話を見るとき)は、結果的にドライブアプリケーションの実行又はアクションをもたらさない。むしろ、電話の中間位置の後でのPCD510(すなわち、電話)の移動が、ユーザによる所望のアクションを示す。ユーザが電話を中間位置からユーザの耳元に動かす場合、かかってきた電話をとるアクションが自動的に実行される。対照的に、ユーザが電話を中間位置から最初の位置に戻す場合、かかってきた電話を無視するアクションが自動的に実行される。したがって、ユーザにより実行されるドライブアプリケーション又はアクションに一般に関連するPCD510のあらゆる移動が、電話の動きパターンのみに基づいて自動的に実行されるようにプログラムされてもよいことが当業者には分かるであろう。
幾つかの実施形態では、PCD510は、ユーザが電話の動きパターンに基づいて所望のドライブアプリケーション、プログラム、又はアクションを実行するように電話を訓練してもよい学習論理をさらに備える。幾つかの実施形態では、学習論理は、実行された一次ドライブアプリケーションに応答して自動的に実行されるアクション又は二次ドライブアプリケーションをユーザが選択することを可能にする実行可能コードを備える。他の実施形態では、学習論理は、ユーザがPCD510によって経験される動きのパターンのみに基づいて自動的に可能にされ又は実行されるアクション又はドライブアプリケーションを選択することを可能にする、実行可能コードを備える。
例えば、幾つかの実施形態では、ユーザが、ユーザが歩いている又は走っている間にポケットに入れられる又はユーザの腕に取り付けられるときにPCD510によって通常経験される前後の動きのようなPCD510の反復性の動きに基づいてドライブアプリケーションを実行するようにPCD510に教える又はプログラムする。幾つかの実施形態では、反復性の動きが、オーディオプレーヤドライブアプリケーションを自動的に立ち上げる又は実行する。他の実施形態では、反復性の動きが、GPSナビゲーションドライブアプリケーションを自動的に立ち上げる又は実行する。
ユーザがPCD510の学習論理に教える又は訓練する方法は、1)アクション又はドライブアプリケーションを選択するステップと、2)動きを選択されたアクション又はドライブアプリケーションと関連付けるステップを含む。動きを選択されたアクションと関連付ける方法は、PCD510の学習論理が、電話の動き及びユーザが移動中に意図せずに及ぼす可能性があるあらゆるバリエーションを検出し及びマップすることができるように、所定の回数にわたって動きを繰り返すことを含んでもよい。PCD510は、次いで、動きが検出されるときに所望のアクション又はドライブアプリケーションが自動的に実行されるように、ユーザの動きを記録し及び格納する。
さらに、幾つかの実施形態では、PCD510が動く速度が、所望のドライブアプリケーションを自動的に実行する。例えば、幾つかの実施形態では、PCD510がユーザにより指定された速度以上で動くときにGPSナビゲーションドライブアプリケーションが自動的に立ち上げられ又は実行される。他の実施形態では、PCD510が所定の速度を超過するときにトラフィックアプリケーションが自動的に実行される。さらに、幾つかの実施形態では、PCD510が所定の速度を超過するときに速度計アプリケーションが自動的に実行される。
したがって、本発明の幾つかの実施形態は、コンピュータプロセッサ、コンピュータシステム、コンピュータハウジング、コンピュータ筐体モジュール、コンピュータシステム構成、コンピュータリソース、及び/又はコンピュータシステムインタラクティビティに関する。より具体的には、本発明の幾つかの実装は、事実上モジュール化されたコンピュータシステム、対話型コンピューティングシステム、及び/又はコンピュータシステムと共に用いられるストレージ及び他のモジュラシステムデバイスに関する。本発明の少なくとも幾つかの実装は、ポータブルコンピュータデバイス(「PCD」)を据置型の処理制御ユニット(「PCU」)とリンクさせることによってPCDの能力及び性能を向上させるシステム及び方法に関する。幾つかの実装では、本発明はさらに、スクリプトを作成し及びPCDの定義された動き又は配向と関連付け、これにより所望の処理機能を提供することによってPCDの使いやすさを向上させるシステム及び方法に関する。
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態で具体化されてもよい。説明された実施形態は、すべての点で、制約するものではなくただ例証するものとして考えられる。本発明の範囲は、したがって、上記の説明によってではなく付属の請求項によって示される。請求項の均等性の意味及び範囲内に入るすべての変化が、それらの範囲内に包含されることになる。