図1は、ワイヤレス通信システム100における拡張サービングセル変更(ESCC)手順を示すブロック図である。システム100は、無線ネットワークコントローラ(RNC)102、1つまたは複数のユーザ装置(UE)104、1つまたは複数のソースnode B 106、およびターゲットnode B 108を含み得る。本明細書で使用する場合、「ユーザ装置」(UE)という用語は、ワイヤレス通信システム100を介した音声および/またはデータの通信に使用され得る電子デバイスを指す。ユーザ装置(UE)104の例には、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルデバイス、ワイヤレスモデム、ラップトップコンピュータ、パーソナルコンピュータなどがある。ユーザ装置(UE)104は、代わりに、アクセス端末、モバイル端末、移動局、遠隔局、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、加入者局、またはいくつかの他の同様の用語で呼ばれ得る。
「node B」という用語は、固定位置に取り付けられ、ユーザ装置(UE)104のようなワイヤレス通信デバイスと通信するために使用されるワイヤレス通信局を指す。node B 106、108は、代わりに、アクセスポイント、基地局、進化型node B、またはいくつかの他の同様の用語で呼ばれ得る。各node B 106、108は、特定の地理的な領域に対し通信カバレッジを提供する。node B 106、108は、1つまたは複数のUE 104のための通信カバレッジを提供することができる。「セル」という用語は、node B 106、108またはnode B 106、108の一部を指すことがあり、たとえば、node B 106、108は、node B 106、108によってサービスされる地理的領域全体の一部に対して通信カバレッジを各々提供する、複数のセルを含み得る。さらに、「サービング」および「ソース」という用語は、ユーザ装置(UE)104にユーザデータを現在送達しているnode B 106またはセルを指す。「ターゲット」という用語は、ソース/サービングnode B 106またはセルとなるように、ユーザ装置(UE)104および/または無線ネットワークコントローラ(RNC)102によって所望される、node B 108またはセルを指す。
システム100は、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS)を用いて動作することができる。セルの容量を増大させ、シグナリングメッセージの無線による送信時間を減らすために、UMTSは、シグナリング無線ベアラ(SRB)のHigh-Speed Shared Data Channel (HS-DSCH)へのマッピングを許容する。しかし、HS-DSCH上ではマクロセルダイバーシティ(またはソフト/ソフターハンドオーバー)がないので、サービングセルとの通信が高速に劣化する時には、シグナリング送信が切断し得る。このことは、特に動的な無線環境において、サービングセルの変更の間の呼切断の増加を引き起こし得る。
High-Speed Download Packet Access (HSDPA)のサービングセル変更の間の呼切断を減らすために、拡張サービングセル変更(ESCC)を使って、レイヤ3シグナリングチャネル再構成メッセージを除去して、より高速で安定したレイヤ1手順に置き換えることができる。ESCCを用いて示されるが、本システムおよび本方法は、他のサービングセル変更手順とともに使われ得る。
ESCCの間、無線ネットワークコントローラ(RNC)102が、ユーザデータ110aをソースnode B 106に送信することができる。ソースnode B 106は、高速データ112aをユーザ装置(UE)104に送信することができ、すなわち、ソースnode B 106はHSDPAを用いてユーザデータ110aを送信することができる。ある時点で、ユーザ装置(UE)104は、別のセルがソースセル106よりも良好であると判定することができ、ソースアップリンクおよびターゲットアップリンクを介して、イベント1D 114を無線ネットワークコントローラ(RNC)102に送信することができる。イベント1Dを受信した後で、無線ネットワークコントローラ(RNC)102は、サービングセル変更を実行するかどうかを判断することができる。そして、ソースセル106のHSDPAリンクでHSDPAチャネル再構成メッセージを送信する代わりに、無線ネットワークコントローラ(RNC)102は、ターゲットnode B 108に対して、サービングセルの変更に備え、サービングセルの変更を開始するようにユーザ装置(UE)104に指示するHigh-Speed Shared Control Channel (HS-SCCH)命令118を送信するように、ターゲットnode B 108に指示することができる(116)。構成されると、ターゲットnode B 108は、データを送信する準備ができていることを、無線ネットワークコントローラ(RNC)102に知らせることができる(120)。その後、無線ネットワークコントローラ(RNC)102は、ユーザデータ110bをターゲットnode B 108に送信することができ、ターゲットnode B 108は、高速データ112bをユーザ装置(UE)104に送信することができ、すなわち、ターゲットnode B 108はHSDPAを用いてユーザデータ110bを送信することができる。この新たなサービングセル変更方法(ESCC)によって、ソースセル106のダウンリンクが高速に劣化する場合のメッセージ喪失を回避することができるので、呼切断の可能性が低くなる。
図2は、ワイヤレス通信システム200における別の拡張サービングセル変更(ESCC)手順を示すブロック図である。システム200は、無線ネットワークコントローラ(RNC)202、1つまたは複数のユーザ装置(UE)204、ソースnode B 206a-b、およびターゲットnode B 208を含み得る。ソースnode B 206a-bは、複数のセルを有してよく、セル1 206aは高速サービングセルであり、セル2 206bは非サービングセル206bである。加えて、セル3 208が、ターゲットnode B 208の中にあり、ターゲットセルである。ユーザ装置(UE)204における信号強度測定結果に基づいて、アクティブセットの中に3つのセル、すなわち、セル1 206a、セル2 206bおよびセル3 208が存在し得る。ユーザデータ210は、ソースnode Bのセル1 206に送信され得る。シグナリング無線ベアラ(SRB)は、High-Speed Downlink Shared Channel (HS-DSCH)上でマッピングされ得る。よって、レイヤ3および非アクセス層(NAS)からのすべての専用制御メッセージング、さらにはユーザデータ210は、高速サービングセルのみからユーザ装置(UE)204へと送信されてよく、すなわち、高速データ212は、HS-DSCHでセル1 206aからユーザ装置(UE)204へ送信され得る。
ある時点において、ユーザ装置(UE)204は、セル2 206bがアクティブセット中の他のセルと比べて長時間大きく劣化しており、アクティブセットから除去されなければならないと、判定することがある。したがって、ユーザ装置(UE)204は、イベント1B 222を送信することができ、すなわち、イベント1B 222は、ユーザ装置(UE)204のアクティブセットからセル2を除去せよという要求を示し得る。あるいは、ユーザ装置(UE)204は、セルをアクティブセットに追加するためのイベント1Aを、または、アクティブセット中のセルを置き換えるためのイベント1Cを送信することができる。あるいは、ユーザ装置(UE)204は、イベント1A、イベント1B 222、およびイベント1Cの何らかの組合せを送信して、ユーザ装置(UE)204のアクティブセットを変更することができる。たとえば、イベントは、3GPP TS 25.331 V10.1.0のSection 14.1に記載されるような、報告イベントであってよい。
ほぼ同じ時に、高周波(RF)状態に変化が存在することがあり、ユーザ装置(UE)204は、セル3 208がソースセル、セル1 206aよりも良好であると判定することができる。それに応答して、ユーザ装置(UE)204は、イベント1D 224を無線ネットワークコントローラ(RNC)202に送信することができる。RF状態のそのような変化は、ある状況、たとえばアーバンキャニオンの環境では一般に起こり得る。無線ネットワークコントローラ(RNC)202は、高速に連続して、イベント1B 222に続いてイベント1D 224を受信することができる。
イベント1Bに応答して、無線ネットワークコントローラ(RNC)202は、ActiveSetUpdate (ASU)メッセージ226を送信して、現在のアクティブセットからセル2 206bを除去することができる。この時点において、ユーザ装置(UE)204は、自身がイベント1D 224を送信したターゲットセル208上で、Secondary-SCCHの監視を既に開始していてよい。これは、E-SCC手順の一部としての、ユーザ装置(UE)204側の最初のステップである。しかし、無線ネットワークコントローラ(RNC)202は、ActiveSetUpdate手順が完了するようにActiveSetUpdateCompleteメッセージを待機しているので、SCCH命令を送出せよとターゲットnode Bのセル3 208に指示しなくてよい。イベント1D 224に応答してSCCH命令を送出せよというターゲットnode B 208への無線ネットワークコントローラ(RNC)202からのこの指示は、ESCC手順の一部としての、無線ネットワークコントローラ(RNC)202側の最初のステップである。
一方、ActiveSetUpdateメッセージ226は、この時点では高速サービングセルであるソースセル1 206aのみにおいて、送信される。しかし、RF状態の変化によって、ソースセル206aは急速に劣化することがあり、すべてのデータがサービングセル1 206aのみから送信されるので、レイヤ1およびレイヤ2における複数の再送信を使っても、ユーザ装置(UE)204へのこのシグナリングメッセージの伝送を完了するのに十分な時間がないことがある。よって、この場合、ActiveSetUpdateメッセージ226は、ユーザ装置(204)にまったく到達しないことがある。また、ターゲットセル1 208は、SCCH命令を送信せよという無線ネットワークコントローラ(RNC)202からの指示228を受信していないので、ESCCプロセスを開始していない。これは、SCCH命令を送信せよというユーザ装置(UE)204の要求(すなわちイベント1D 224)が、アクティブセット更新手順(すなわち、イベント1B 222)の後ろに並んでいるからである。
このことは、ユーザ装置(UE)204がESCC手順を開始するためのターゲットセル3 208からのSCCH命令を待機し、無線ネットワークコントローラ(RNC)202がESCC手順を開始できるようにアクティブセット更新手順の完了を待機しているという、状況につながり得る。これは、呼の切断を引き起こし得る。高速サービングセル206aが高速に劣化し、ユーザ装置(UE)204がメッセージを受信せず無線ネットワークコントローラ(RNC)202がイベント処理の完了を待機している時には、同様の問題があらゆる再構成シグナリングメッセージについて発生し得る。
図3は、サービングセルの変更、たとえば拡張サービングセル変更(ESCC)手順の間の、呼切断を最小限に抑えるためのワイヤレス通信システム300を示すブロック図である。システム300は、無線ネットワークコントローラ(RNC)302、1つまたは複数のユーザ装置(UE)304、ソースnode B 306、およびターゲットnode B 308を含み得る。node B 306、308は、複数のセルまたは単一のセルを有し得る。ソースnode B 306およびターゲットnode B 308が示されるが、本システムおよび本方法は、ソースnode B 306の中のソースセルとターゲットnode B 308の中のターゲットセルに等しく適用される。
ユーザデータ310aは、ソースnode B 306に送信され得る。シグナリング無線ベアラ(SRB)は、High-Speed Downlink Shared Channel (HS-DSCH)上でマッピングされ得る。よって、レイヤ3および非アクセス層(NAS)からのすべての専用制御メッセージング、さらにはユーザデータ310は、高速サービングセルのみからユーザ装置へと送信されてよく、すなわち、高速データ312aは、HS-DSCHでソースnode B 306からユーザ装置(UE)304へ送信され得る。前に論じられたように、SRBが共有チャネルに(たとえばHSDPAにおいて)マッピングされる場合、現在のサービングセルが急速に劣化しているという状況でレイヤ3シグナリングメッセージを交換することは、ユーザ装置(UE)304への無線リンクが制御メッセージの交換を完了するのに十分長く維持できないという状況をもたらし得る。
この条件下では、サービングセル切替メッセージ324(たとえばイベント1D)が、アクティブセット変更メッセージ322(たとえばイベント1A、1Bまたは1C)の後にすぐ続く場合、ESCCが試行される前にレイヤ3メッセージング交換(たとえば、ASU 326およびASUC 327)が完了する必要がある。言い換えると、無線ネットワークコントローラ(RNC)302は、従来は、ActiveSetUpdateCompleteメッセージ327を受信するまでは、サービングセル切替メッセージ324を処理できない。
しかし、この機構をレイヤ1において実行できるようにするESCC手順の標準化によって、他のレイヤ3再構成手順と並行してこの手順を実行することが可能であり、すなわち、無線ネットワークコントローラ(RNC)302は、ActiveSetUpdateCompleteメッセージ327が受信される前に、サービングセル切替メッセージ324を処理することが可能となり得る。一構成では、アクティブセット変更メッセージ322は、サービングセル切替メッセージ324と並行して処理されてよく、すなわち、サービングセル切替メッセージ324は、アクティブセット変更メッセージ322の処理が完了する前に、無線ネットワークコントローラ(RNC)302によって少なくとも部分的に処理され得る。
これは、厳しい通信環境、たとえば、アーバンキャニオンの状況における、ESCCの動作には特に有益であり得る。そのような動的な無線環境では、モビリティに関するイベント(たとえば、イベント1A/1B/1C 322およびイベント1D 324)は、互いに近接して到達し得る。したがって、アクティブセット変更メッセージ322を完全に処理する前にサービングセル切替メッセージ324を処理する能力がないと、システム300のそのような実装形態は、セルの更新および呼切断を引き起こし得る。
したがって、本システムおよび本方法は、ESCC(すなわちサービングセル切替メッセージ324)が、アクティブセットを変更するための他の測定結果報告メッセージ(すなわち、アクティブセット変更メッセージ322)と並行して処理されるのを可能にし得る。このことの1つの目的は、最良のセルにより早く切り替えて、呼切断の可能性を減らすことである。これによって、ターゲットnode B 308が、ソースnode B 306になり、無線ネットワークコントローラ(RNC)302からユーザデータ310bを受信し、高速データ312bをユーザ装置(UE)304に送信するのを可能にし得る。さらに、サービングセル切替メッセージ324によって開始されるESCC手順が完了した後で、ユーザ装置(UE)304は、ターゲットnode B 308がソースnode B 306になっているので、ターゲットnode B 330のチャネル品質インジケータ(CQI)の監視および送信に切り替えることができる。
図4は、サービングセルの変更、たとえば拡張サービングセル変更(ESCC)手順の間の、呼切断を最小限に抑えるための方法400を示すシーケンス図である。方法400は、ユーザ装置(UE)404と、ソースnode B 406と、ターゲットnode B 408と、無線ネットワークコントローラ(RNC)402との間のシグナリングを含み得る。さらに、無線ネットワークコントローラ(RNC)402への、またはRNC 402からのシグナリングは、代替的に、または追加で、他のネットワークサービス、たとえばコアネットワークサービスに関わり得る。ソースnode B 406およびターゲットnode B 408が示されるが、本システムおよび本方法は、ソースnode B 406の中のソースセルとターゲットnode B 408の中のターゲットセルに等しく適用される。
無線ネットワークコントローラ(RNC)402は、ソースnode B 406へユーザデータ410aを送信することができ、ユーザデータ410aは、ソースnode B 406からユーザ装置(UE)404へ送信される高速データ412aの一部として含まれ得る。言い換えると、ソースnode B 406は、サービングセルを含み得る。信号品質測定結果に基づいて、ユーザ装置(UE)404は、イベント1A、1B、または1C 422a-bを無線ネットワークコントローラ(RNC)402に送信して、アクティブセットにおいてセルが追加されること、削除されること、または置き換えられることをそれぞれ要求することができる。ユーザ装置(UE)404はまた、イベント1D 424a-bを無線ネットワークコントローラ(RNC)402に送信して、サービングセルの変更を要求することができる。ユーザ装置(UE)404はソフトハンドオフの状態にあり得るので、これらのアップリンクメッセージは、アクティブセット中のすべてのnode B 406、408によって受信され得る。これは、ESCC手順の最初のステップであり得る。イベント1A、1Bまたは1C 422a-bに応答して、シグナリング無線ベアラ(SRB)が高速チャネルにマッピングされる場合、無線ネットワークコントローラ(RNC)402は、ソースnode B 406を介してActiveSetUpdate 426a-bをユーザ装置(UE)404に送信することができる。たとえば、イベント1A 422a-bが受信された場合、ActiveSetUpdate 426a-bは、要求されたセルをアクティブセットに追加するようにユーザ装置(UE)404に指示することができる。イベント1B 422a-bが受信された場合、ActiveSetUpdate 426a-bは、要求されたセルをアクティブセットから除去するようにユーザ装置(UE)404に指示することができる。イベント1C 422a-bが受信された場合、ActiveSetUpdate 426a-bは、要求されたセルをアクティブセット中の示された新たなセルと置き換えるようにユーザ装置(UE)404に指示することができる。
この時点で、ActiveSetUpdateComplete 422a-bを待機する代わりに、無線ネットワークコントローラ(RNC)402は、サービングセル429になるようにとの命令をターゲットnode B 408に送信することによって、ESCC手順を継続することができる。この時点までに、ユーザ装置(UE)404は、自身がイベント1D 424a-bを送信したターゲットnode B 408上で、Secondary SCCHの聴取を開始していてよい。さらに、ユーザ装置(UE)404は、ターゲットnode Bのチャネル品質インジケータ(CQI)430のターゲットnode B 408への送信を開始することができる。
ターゲットnode B 408は、サービングセルになるように自身を再構成することができる(431)。この再構成は、サービングセル429になるようにとの無線ネットワークコントローラ(RNC)402からの命令、たとえば周波数再割当てなどに基づき得る。具体的には、ターゲットnode B 408は、ユーザ装置(UE)404との高速チャネルを確立することができる。その後、ターゲットnode B 408は、無線ネットワークコントローラ(RNC)402からユーザデータ410bを受信し、高速データ412bをユーザ装置(UE)404に送信することができる。ユーザ装置(UE)404は、ターゲットnode B 408を介した無線ネットワークコントローラ(RNC)402へのActiveSetUpdateCompleteメッセージ427a-bによって応答することができる。
本システムおよび本方法は、従来の方法よりも早く、すなわち、並列処理を伴わないESCCよりも早く、サービングセルの変更を達成することができる。別の利点は、ActiveSetUpdateメッセージ426a-bが高速な劣化によってソースセル406上で行き渡らなかった場合に、ActiveSetUpdateメッセージ426c-dの再送信が、サービングセルの変更が完了した後にターゲットセル408から送信され得るので、ユーザ装置(UE)404に到達する可能性が高くなり得るということである。言い換えると、無線ネットワークコントローラ(RNC)402は、ターゲットセル408がサービングセル406になった後に、(たとえば、ActiveSetUpdateCompleteメッセージ427a-bのようなレイヤ2確認応答が閾値の時間内に受信されない場合)ターゲットセル408を介して、アクティブセット更新メッセージ426c-dをユーザ装置(UE)404に再送信することができる。その結果、呼の切断の可能性が大きく低減し得る。
図5は、サービングセルの変更、たとえば拡張サービングセル変更(ESCC)手順の間の、呼切断を最小限に抑えるための無線ネットワークコントローラ(RNC)502のブロック図である。無線ネットワークコントローラ(RNC)502は、受信されたデータ532を用いて、送信データ534を判定することができる。具体的には、アクティブセット更新モジュール536が、アクティブセット更新メッセージ526を判定することができ、サービングセル更新モジュール538が、サービングセル変更メッセージ529を判定することができる。
上で論じられたように、サービングセルとのリンクが急速に劣化しているために、呼がサービングセルの変更(たとえばESCC)の間に切断することがある。この場合、ユーザ装置(UE)404は、古いサービングセルリンクが劣化しているために、無線ネットワークコントローラ(RNC)502からのアクティブセット更新メッセージ526を受信および/または処理できないことがある。さらに、無線ネットワークコントローラ(RNC)502は、サービングセル手順を継続する前に、アクティブセット更新完了メッセージ527を待機していることがある。
したがって、呼の切断を最小限に抑えるために、無線ネットワークコントローラ(RNC)502は、前に受信されたモビリティイベントが完全に処理される前に、サービングセル切替イベント524を完全にまたは部分的に処理することができる。たとえば、無線ネットワークコントローラ(RNC)502は、アクティブセット更新完了メッセージ527を受信する前に、サービングセル変更メッセージ529を送信することができる。
1つまたは複数のモビリティイベント540は、高速に連続して受信され得る。これらのモビリティイベント540の例は、セル追加イベント522a、セル除去イベント522b、セル置換イベント522c、およびサービングセル切替イベント524を含む。アクティブセットに対して変更を要求するモビリティイベント540(すなわち、イベント1A/1B/1C 522a-c)が、サービングセル切替イベント524よりすぐ前に受信される場合、アクティブセット更新モジュール536は、ユーザ装置(UE)404のためのアクティブセット更新メッセージ526を判定することができ、モビリティイベント分析器542は、サービングセル更新モジュール538を開始するかどうかを判定することができる。このことは、サービングセル切替イベント524がイベント1A/1B/1C 522a-cのすぐ後に受信されたかどうかに依存することがあり、すなわち、サービングセル切替イベント524は、イベント1A/1B/1C 522a-cが完全に処理される前に処理される必要があり得る。言い換えると、サービングセル更新モジュール538は、拡張サービングセル変更(ESCC)モジュール544を用いて、無線ネットワークコントローラ(RNC)502がアクティブセット更新完了メッセージ527を受信する前に、サービングセル変更メッセージ529を生成することができる。これは、並列処理と呼ばれることがあり、すなわち、イベント1A/1B/1C 522a-cを完全に処理する前にサービングセル切替イベント524を部分的にまたは完全に処理する。あるいは、サービングセル切替イベント524がイベント1A/1B/1C 522a-cの後ですぐに受信されない場合、モビリティイベント分析器542は、サービングセル更新モジュール538をアクティブ化しない。
サービングセル変更メッセージ529(すなわち、サービングセルになるようにとの命令)がターゲットnode Bへ送信されると、ターゲットnode Bは、サービングnode Bになるように自身を再構成することができる。その後、無線ネットワークコントローラ(RNC)502は、現在はソースnode Bであるターゲットnode Bを介して、送受信機546を介し、ユーザデータ510および制御データ511をユーザ装置(UE)404に送信することができる。
図6は、サービングセルの変更、たとえば拡張サービングセル変更(ESCC)手順の間の、呼切断を最小限に抑えるための方法600を示す流れ図である。方法600は、無線ネットワークコントローラ(RNC)402によって実行され得る。方法600はサービングセルおよびターゲットセルについて説明されるが、方法600は代わりに、サービングnode Bおよびターゲットnode Bを使用してもよい。無線ネットワークコントローラ(RNC)402は、ユーザ装置(UE)404のアクティブセットに対する変更を要求するメッセージ422a-bを、ユーザ装置(UE)404から受信することができる(658)。たとえば、これは、セルを追加するためのイベント1A 422a、セルを削除するためのイベント1B 422b、またはセルを別のセルと置き換えるためのイベント1C 422cであってよい。無線ネットワークコントローラ(RNC)402はまた、最良のセルの変化を示しターゲットセルへのユーザ装置(UE)404のサービングセルの変更を要求するメッセージ424a-b、たとえばイベント1D 424a-bを、ユーザ装置(UE)404から受信することができる(660)。言い換えると、ユーザ装置(UE)404は、イベント422a-b、424a-b(すなわち、セルの測定結果の報告)を送信して、無線ネットワークコントローラ(RNC)402に測定結果を知らせることができる。ユーザ装置(UE)404は次いで、アクティブセットを実際に変更する前に、無線ネットワークコントローラ(RNC)402からの命令(たとえば、ActiveSetUpdate 426a-b、PhysicalChannelReconfigurationなど)を待機することができる。
無線ネットワークコントローラ(RNC)402はまた、アクティブセット変更メッセージに基づいて、アクティブセット更新メッセージ426a-bをユーザ装置(UE)404に送信することができ(662)、たとえば、ActiveSetUpdate 426a-bは、イベント1A/1B/1C 422a-bに応答して送信され得る。無線ネットワークコントローラ(RNC)402はまた、アクティブセット変更メッセージを完全に処理する前に、サービングセル変更メッセージを処理することができる(664)。したがって、アクティブセット更新が完了したことのユーザ装置(UE)404からの指示(たとえばActiveSetUpdateComplete 427a-b)を待機する代わりに、無線ネットワークコントローラ(RNC)402は、サービングセル変更メッセージ424a-bに基づいて、サービングセル変更手順(たとえばESCC)を開始することができる。これは、無線ネットワークコントローラ(RNC)402におけるある種の並列処理であってよく、すなわち、アクティブセット変更メッセージ422a-bを完全に処理する前に、サービングセル変更メッセージ424a-bを部分的にまたは完全に処理する。このサービングセル変更手順の一部として、無線ネットワークコントローラ(RNC)402はまた、ユーザ装置(UE)404のサービングセルになるようにとの命令429をターゲットセルに送信することができる(665)。ユーザ装置(UE)404がアクティブセットを変更した後で、無線ネットワークコントローラ(RNC)402は、ユーザ装置(UE)404からアクティブセット更新完了メッセージ427a-bを受信することができる(667)。方法600において用いられるメッセージおよびイベントは、測定結果報告メッセージ(MRM)であってよい。
図7は、サービングセルの変更、たとえば拡張サービングセル変更(ESCC)手順の間の、呼切断を最小限に抑えるためのユーザ装置(UE)704を示すブロック図である。ユーザ装置(UE)704は、受信されたデータ732を用いて、送信データ734を判定することができる。具体的には、アクティブセット更新モジュール736が、アクティブセット更新完了メッセージ727を判定することができ、チャネル品質インジケータ(CQI)モジュール768が、ターゲットnode Bのチャネル品質インジケータ769を判定することができる。
動作の過程において、ユーザ装置(UE)704は、測定モジュール770を用いてモビリティイベント740を開始することができる。これらのモビリティイベント740の例は、セル追加イベント722a、セル除去イベント722b、セル置換イベント722c、およびサービングセル切替イベント724を含む。イベントは、ユーザ装置(UE)704が主要共通パイロットチャネル(CPICH)を監視することに基づいて生成され得る。具体的には、CPICHのEc/No(すなわち、全体の雑音および干渉に対するチップ当たりのエネルギーの比)または希望波受信電力(RSCP)である。たとえば、ユーザ装置(UE)704のアクティブセット772の中にはないある特定のセルの信号対雑音比(SNR)が所定の閾値を超える場合、測定モジュール770はセル追加イベント(1A)722aを生成することができる。アクティブセット772の中のセルの信号対雑音比(SNR)が所定の閾値を下回る場合、測定モジュール770はセル除去イベント(1B)722bを生成することができる。アクティブセット772の中にはないある特定のセルの信号対雑音比(SNR)がアクティブセット772の中のあるセルの信号対雑音比(SNR)を超える場合、測定モジュール770はセル置換イベント(1C)722cを生成することができる。加えて、サービングセル切替イベント(1D)724は、アクティブセット中の最良のセルの変化に基づいて生成され得る。
アクティブセット772に対する変化を要求する1つまたは複数のモビリティイベント740(たとえば、イベント1A/1B/1C 722a-c)を送信した後で、ユーザ装置(UE)704は、アクティブセット更新メッセージ726を受信することができる。アクティブセット更新メッセージ726に基づいて、アクティブセット更新モジュール736は、アクティブセット772を更新し(すなわち、アクティブセット772においてセルを追加、除去、または置換し)、アクティブセット更新完了メッセージ727を生成して、無線ネットワークコントローラ(RNC)502に送信することができる。
サービングセル切替イベント(1D)724に応答して、ユーザ装置(UE)704は、ターゲットnode Bからサービングセル変更メッセージ774を受信することができ、たとえば、ターゲットnode Bは、HS-SCCH命令をユーザ装置(UE)704に送信することができる。このメッセージ774から、チャネル品質インジケータ(CQI)モジュール768は、ターゲットnode Bのチャネル品質インジケータ(CQI)769を求めて、それをターゲットnode Bに送信することができる。言い換えると、ユーザ装置(UE)704は、ターゲットセルがソースセルになる前にソースセルのチャネル品質インジケータ(CQI)771を求めることができ、ターゲットセルがソースセルになった後にターゲットセルのCQI 769を求めることができる。その後、ユーザ装置(UE)704は、現在ではソースnode Bであるターゲットnode Bを介して、無線ネットワークコントローラ(RNC)502からユーザデータおよび制御データを受信することができる。
図8は、サービングセルの変更、たとえば拡張サービングセル変更(ESCC)手順の間の、呼切断を最小限に抑えるための方法800を示す流れ図である。方法800は、ユーザ装置(UE)704によって実行され得る。ユーザ装置(UE)704は、アクティブセット772中の1つまたは複数のセルの信号特性に基づいて、ユーザ装置(UE)704のアクティブセット772の変更を要求するメッセージ(たとえば、イベント1A/1B/1C 722a-c)を送信することができる(876)。ユーザ装置(UE)704はまた、ターゲットセルへのユーザ装置(UE)704のサービングセルの変更を要求するメッセージ(たとえば、イベント1D 724)を、送信することができる(878)。ユーザ装置(UE)704はまた、アクティブセット更新メッセージ726を受信することができる(880)。ユーザ装置(UE)704はまた、アクティブセット更新メッセージ726に基づいてアクティブセット772を変更し、アクティブセット更新完了メッセージ727を送信することができる(882)。ユーザ装置(UE)704はまた、ターゲットセルが新たなサービングセルであることを示すサービングセル変更メッセージ774を、ターゲットセルから受信することができる(884)。ユーザ装置(UE)704はまた、ターゲットセル769のチャネル品質インジケータ(CQI)を送信することができる(886)。
図9は、サービングセルの変更、たとえば拡張サービングセル変更(ESCC)手順の間の、呼切断を最小限に抑えるためのシステムにおける、可能性のある状態を示す状態図である。システムには、(1)ActiveSetUpdate保留、高速サービングセル変更(FSCC)保留、および無線アクセスベアラ(RAB)確立902、(2)ActiveSetUpdate保留および無線アクセスベアラ(RAB)確立904、(3)無線アクセスベアラ確立906、(4)高速サービングセル変更保留および無線アクセスベアラ確立908、ならびに(5)アイドル/呼切断909という4つの状態を含み得る。これらの状態は、無線ネットワークコントローラ(RNC)502における動作の可能性のあるモードを表し得る。さらに、測定結果報告メッセージ(MRM)910a-cは、第1の状態902、第2の状態904、または第4の状態908で生成されバッファリングされ得る。
第1の状態902では、アクティブセット更新手順とサービングセル変更手順の両方が、保留中であり得る。ActiveSetUpdateまたは高速サービングセル変更がタイムアウトになると(918)、システムはアイドル/呼切断状態909に移行し得る。ユーザ装置が取得されると(924)、システムは第2の状態904に移行し得る。ActiveSetUpdateCompleteが受信されると(916)、システムは第4の状態908に移行し得る。
第2の状態904において、イベント1Dが受信されると(914)、システムは、ESCC手順を開始し、次いで第1の状態902へと戻ることができる。ActiveSetUpdateComplete 922を待機している間にシステムがタイムアウトになると(932)、システムはアイドル/呼切断状態909に移行し得る。ActiveSetUpdateComplete 922が受信されると、システムは第3の状態906に移行し得る。
第3の状態906において、イベント1A/1B/1Cが受信されると(920)、システムは、アクティブセット更新手順を開始し、次いで第2の状態904に移行し得る。しかし、イベント1Dが受信されると(930)、システムは第4の状態908に移行し得る。
第4の状態908において、ユーザ装置(UE)704が取得されると(すなわち、ESCC手順が完了すると)(924)、システムは第3の状態906に移行し得る。しかし、ユーザ装置(UE)704の取得が失敗すると(926)、システムはアイドル/呼切断状態909に移行し得る。
図10は、基地局1006内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。基地局1006は、アクセスポイント、ブロードキャスト送信機、node B、進化型node Bなどとも呼ばれ、それらの機能の一部もしくはすべてを含み得る。基地局1006は、プロセッサ1003を含む。プロセッサ1003は、汎用のシングルチップマイクロプロセッサまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえばARM)、特殊目的のマイクロプロセッサ(たとえば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであってよい。プロセッサ1003は、中央演算処理装置(CPU)と呼ばれ得る。図10の基地局1006には、1つのプロセッサ1003しか示されていないが、代替構成では、プロセッサの組合せ(たとえばARMとDSPなど)が使用されてもよい。
基地局1006は、メモリ1005も含む。メモリ1005は、電子情報を格納することができる任意の電子構成要素であってよい。メモリ1005は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAMのフラッシュメモリデバイス、プロセッサに含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタなど、およびそれらの組合せとして具現化され得る。
データ1007aおよび命令1009aは、メモリ1005に格納され得る。命令1009aは、本明細書で開示する方法を実施するために、プロセッサ1003によって実行可能であってよい。命令1009aを実行することは、メモリ1005に格納されるデータ1007aの使用を伴い得る。プロセッサ1003が命令1009aを実行すると、命令の様々な部分1009bがプロセッサ1003上にロードされてよく、データの様々な断片1007bがプロセッサ1003上にロードされ得る。
基地局1006は、基地局1006との間の信号の送信および受信を可能にするための、送信機1011および受信機1013も含み得る。送信機1011および受信機1013は、送受信機1015と総称され得る。複数のアンテナ1017a-bは、送受信機1015に電気的に結合され得る。基地局1006は、複数の送信機、複数の受信機、複数の送受信機、および/または追加のアンテナも含み得る(図示せず)。
基地局1006は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)1021を含み得る。基地局1006は、通信インターフェース1023も含み得る。通信インターフェース1023は、ユーザが基地局1006と対話できるようにし得る。
基地局1006の様々な構成要素は、1つまたは複数のバスによって互いに結合されてよく、それらのバスは、電力バス、制御信号バス、状態信号バス、データバスなどを含み得る。明確にするために、様々なバスは、図10にバスシステム1019として示される。
図11は、ワイヤレス通信デバイス1104内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。ワイヤレス通信デバイス1104は、アクセス端末、移動局、ユーザ装置(UE)などであってよい。ワイヤレス通信デバイス1104は、プロセッサ1103を含む。プロセッサ1103は、汎用のシングルチップマイクロプロセッサまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえばARM)、特殊目的のマイクロプロセッサ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであってよい。プロセッサ1103は、中央演算処理装置(CPU)と呼ばれ得る。図11のワイヤレス通信デバイス1104には、1つのプロセッサ1103しか示されていないが、代替構成では、プロセッサの組合せ(たとえばARMとDSPなど)が使用されてもよい。
ワイヤレス通信デバイス1104は、メモリ1105も含む。メモリ1105は、電子情報を格納することができる任意の電子構成要素であってよい。メモリ1105は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAMのフラッシュメモリデバイス、プロセッサに含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタなど、およびそれらの組合せとして具現化され得る。
データ1107aおよび命令1109aは、メモリ1105に格納され得る。命令1109aは、本明細書で開示する方法を実施するために、プロセッサ1103によって実行可能であってよい。命令1109aを実行することは、メモリ1105に格納されるデータ1107aの使用を伴い得る。プロセッサ1103が命令1109aを実行すると、命令の様々な部分1109bがプロセッサ1103上にロードされてよく、データの様々な断片1107bがプロセッサ1103上にロードされ得る。
ワイヤレス通信デバイス1104は、ワイヤレス通信デバイス1104との間の信号の送信および受信を可能にするための、送信機1111および受信機1113も含み得る。送信機1111および受信機1113は、送受信機1115と総称され得る。複数のアンテナ1117a-bは、送受信機1115に電気的に結合され得る。ワイヤレス通信デバイス1104は、複数の送信機、複数の受信機、複数の送受信機、および/または追加のアンテナも含み得る(図示せず)。
ワイヤレス通信デバイス1104は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)1121を含み得る。ワイヤレス通信デバイス1104は、通信インターフェース1123も含み得る。通信インターフェース1123は、ユーザがワイヤレス通信デバイス1104と対話できるようにし得る。
ワイヤレス通信デバイス1104の様々な構成要素は、1つまたは複数のバスによって互いに結合されてよく、それらのバスは、電力バス、制御信号バス、状態信号バス、データバスなどを含み得る。明確にするために、様々なバスは、図11にバスシステム1119として示される。
図12は、無線ネットワークコントローラ(RNC)1202内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、UMTS無線アクセスネットワーク(UTRAN)に接続されている基地局1006(またはnode B 1102)の制御を担う、UTRAN中の管理要素である。無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、メディアゲートウェイを通じて回線交換コアネットワークに接続され得る。無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、プロセッサ1203を含む。プロセッサ1203は、汎用のシングルチップマイクロプロセッサまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえばARM)、特殊目的のマイクロプロセッサ(たとえば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであってよい。プロセッサ1203は、中央演算処理装置(CPU)と呼ばれ得る。図12の無線ネットワークコントローラ(RNC)1202には、1つのプロセッサ1203しか示されていないが、代替構成では、プロセッサの組合せ(たとえばARMとDSPなど)が使用されてもよい。
無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、メモリ1205も含む。メモリ1205は、電子情報を格納することができる任意の電子構成要素であってよい。メモリ1205は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAMのフラッシュメモリデバイス、プロセッサに含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタなど、およびそれらの組合せとして具現化され得る。
データ1207aおよび命令1209aは、メモリ1205に格納され得る。命令1209aは、本明細書で開示する方法を実施するために、プロセッサ1203によって実行可能であってよい。命令1209aを実行することは、メモリ1205に格納されるデータ1207aの使用を伴い得る。プロセッサ1203が命令1209aを実行すると、命令の様々な部分1209bがプロセッサ1203上にロードされてよく、データの様々な断片1207bがプロセッサ1203上にロードされ得る。
無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、無線ネットワークコントローラ(RNC)1202との間の信号の送信および受信を可能にするための、送信機1211および受信機1213も含み得る。送信機1211および受信機1213は、送受信機1215と総称され得る。複数のアンテナ1217a-bは、送受信機1215に電気的に結合され得る。無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、複数の送信機、複数の受信機、複数の送受信機、および/または追加のアンテナも含み得る(図示せず)。
無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)1221を含み得る。無線ネットワークコントローラ(RNC)1202は、通信インターフェース1223も含み得る。通信インターフェース1223は、ユーザが無線ネットワークコントローラ(RNC)1202と対話できるようにし得る。
無線ネットワークコントローラ(RNC)1202の様々な構成要素は、1つまたは複数のバスによって互いに結合されてよく、それらのバスは、電力バス、制御信号バス、状態信号バス、データバスなどを含み得る。明確にするために、様々なバスは、図12にバスシステム1219として示される。
本明細書で説明する技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む様々な通信システムに使用され得る。そのような通信システムの例には、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システムなどがある。OFDMAシステムは、システム帯域幅全体を複数の直交する副搬送波に分割する変調技法である、直交周波数分割多重化(OFDM)を利用する。これらの副搬送波は、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。OFDMでは、各副搬送波は、データによって独立して変調され得る。SC-FDMAシステムは、システム帯域幅全体にわたって分散される副搬送波上で送信するためのインタリーブドFDMA(IFDMA)、隣接する副搬送波のブロック上で送信するための局所化FDMA(LFDMA:localized FDMA)、または隣接する副搬送波の複数のブロック上で送信するためのエンハンストFDMA(EFDMA)を利用することができる。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC-FDMAでは時間領域で送られる。
「決定する」という用語は、幅広いアクションを含み、したがって、「決定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、検索すること(たとえば、テーブル、データベース、または別のデータ構造を検索すること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含み得る。
別段に明記されていない限り、「〜に基づいて」という句は、「〜のみに基づいて」を意味するのではない。言い換えれば、「〜に基づいて」という句は、「〜のみに基づいて」と「〜に少なくとも基づいて」の両方を表す。
「プロセッサ」という用語は、汎用プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシンなどを含むように、広く解釈されるべきである。いくつかの状況下では、「プロセッサ」は、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを指し得る。「プロセッサ」という用語は、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成など、処理デバイスの組合せを指し得る。
「メモリ」という用語は、電子情報を格納することができる任意の電子構成要素を含むように、広く解釈されるべきである。メモリという用語は、たとえばランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気または光学のデータストレージ、レジスタなどの様々なタイプのプロセッサ可読媒体を指し得る。メモリは、プロセッサがメモリから情報を読み取り、かつ/またはメモリに情報を書き込むことができる場合、プロセッサと電子的に通信していると言われる。プロセッサと一体のメモリは、プロセッサと電子的に通信している。
「命令」および「コード」という用語は、任意のタイプのコンピュータ可読ステートメントを含むように、広く解釈されるべきである。たとえば、「命令」および「コード」という用語は、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャなどを指し得る。「命令」および「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多数のコンピュータ可読ステートメントを含み得る。
本明細書で説明した機能は、ハードウェアによって実行されているソフトウェアまたはファームウェアで実装され得る。機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令として格納され得る。「コンピュータ可読媒体」または「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る任意の有形な記憶媒体を指す。限定ではなく、例として、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを運ぶまたは格納するために使用され、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。本明細書で使用する場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フレキシブルディスク、およびブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザで光学的にデータを再生する。
本明細書で開示される方法は、記載の方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法ステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに交換され得る。言い換えれば、説明されている方法の適切な操作のために、ステップまたはアクションの特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正することができる。
さらに、たとえば図6および図8によって示されるもののような、本明細書で説明する方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、ダウンロードすることができ、かつ/または場合によってはデバイスによって入手することができることを理解されたい。たとえば、本明細書で説明する方法を実行するための手段の転送を容易にするために、デバイスをサーバに結合することができる。代わりに、本明細書で説明する様々な方法は、ストレージ手段をデバイスに結合または提供するとデバイスが様々な方法を得られるように、記憶手段(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(CD)またはフレキシブルディスクなどの物理的記憶媒体など)を介して提供され得る。
特許請求の範囲は、上記に示される正確な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。様々な修正、変更、および変形を、特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明するシステム、方法、および装置の、構成、操作、および細部において行うことができる。