JP2014238587A - 光学積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚みが薄く、耐久性及び光学均一性に優れる光学積層体を提供する。
【解決手段】固有複屈折値が負の樹脂AからなるA層と、透明な樹脂BからなるB層とを備える光学積層体において、|前記A層の正面レターデーション|>|前記B層の正面レターデーション|とし、A層及びB層の総厚が60μm以下であり、A層及びB層の総厚に対するA層の厚みの割合が40%を超え、総延伸倍率が2.3倍以上となるようにする。
【選択図】なし

Description

本発明は光学積層体に関し、特に延伸処理を経て製造された延伸フィルムとしての光学積層体に関する。
液晶表示装置は、高画質、薄型、軽量、低消費電力などの特徴をもち、例えばテレビジョン、パーソナルコンピューター、カーナビゲーターなどに広く用いられている。液晶表示装置は、通常、液晶セルの上下に透過軸が直交するように2枚の偏光子を備え、液晶セルに電圧を印加することにより液晶分子の配向を変化させて画面に画像を表示させるようになっている。その中でもツイステッドネマチックモードの液晶表示装置では、電圧印加時に液晶分子が垂直配向状態となり、黒表示となる構成が多い。また、インプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置では、電圧無印加時に液晶分子が一定の方向に配向し、電圧印加時に配向方向が45°回転して、白表示となる構成が多い。
2枚の偏光子の透過軸が上下方向と左右方向を指して直交するように配置された液晶表示装置では、上下左右方向から画面を見るときは、十分なコントラストが得られる。しかし、上下左右から外れた方向から画面を斜めに見ると、入射側偏光子の透過軸と出射側偏光子の透過軸とが見かけ上直交でなくなるために、直線偏光が完全に遮断されずに光洩れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下することがある。このために、液晶表示装置に光学補償手段を設けて、画面のコントラストの低下を防止する試みがなされている。
このような光学補償手段の開発及びその改善は以前よりなされており、例えば、特許文献1には、スチレン系樹脂を50重量%以上含む延伸フィルムであって、所定の温度における加熱収縮応力、面内方向レターデーション、および配向角の変動幅を所定の範囲に規定した異方性フィルムが開示されている。
特許文献1で用いられているようなスチレン系樹脂は、高い透明性を有し、負の固有複屈折値を有することなどから、所望の光学特性を発現するために有効な材料と考えられる。しかしながら、スチレン系樹脂を用いたフィルムは一般に非常に脆く、また所望の光学特性を発現させるために延伸する際の連続搬送中に破断やしわが生じることが多かった。このため、スチレン系樹脂を用いたフィルムは延伸加工性が良好でなく、加工後に得られる延伸フィルムの耐久性が低かった。さらに、スチレン系樹脂を用いたフィルムは正面レターデーションReの変動幅や配向角θの変動幅を小さくすることが難しく、光学均一性に優れた延伸フィルムを製造することが難しかった。
そこで、前記のような延伸加工性、耐久性及び光学均一性を改善するための技術が、特許文献2において提案されている。
特開第2007−72201号公報 国際公開第2009/069469号
省スペース化やコスト削減の観点から、光学用途に使用されるフィルムには薄膜化が要求される。ところが、本発明者の検討によれば、特許文献2記載の技術で得られる延伸フィルムの厚みを薄くすると、光学均一性が損なわれる傾向があることが分かった。
本発明は上記の課題に鑑みて創案されたもので、厚みが薄く、耐久性及び光学均一性に優れる光学積層体を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決して目的を達成するために鋭意検討した結果、スチレン系樹脂等の固有複屈折値が負の樹脂の層を備える光学積層体において、光学積層体における固有複屈折値が負の樹脂の層の割合を高くすれば光学積層体の総厚が薄くても光学積層体の光学均一性を改善できること、及び、光学積層体の総延伸倍率を高くすれば固有複屈折値が負の樹脂の割合が多くても光学積層体が脆くなることを抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の〔1〕及び〔2〕を要旨とする。
〔1〕 固有複屈折値が負の樹脂AからなるA層と、透明な樹脂BからなるB層とを備える光学積層体であって、
|前記A層の正面レターデーション|>|前記B層の正面レターデーション|であり、
前記A層及び前記B層の総厚が25μm以上60μm以下であり、
前記A層及び前記B層の総厚に対する前記A層の厚みの割合が40%以上80%未満であり、
総延伸倍率が2.3倍以上4.7倍以下の延伸処理を経て得られる、光学積層体。
〔2〕 前記延伸処理が同時二軸延伸処理である、〔1〕記載の光学積層体。
本発明の光学積層体は、厚みが薄く、耐久性及び光学均一性の両方に優れるという効果を奏する。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に挙げる実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。なお、以下の説明において、「樹脂A」及び「A層」の符号「A」、「樹脂B」及び「B層」の符号「B」、「a層」の符号「a」、「b層」の符号「b」、並びに「未延伸の積層体c」の符号「c」は、いずれもその符号が付された構成要素を他の構成要素から区別するために付された符号であり、構成要素の区別以外に意味を有するものではない。
〔1.概要〕
液晶表示装置の光学補償手段等に使用される光学積層体では、要求される光学特性(面内レタデーションRe、Nz係数等)を有するようにしながら光学積層体の総厚を薄くすることが求められている。そこで、本発明者の検討によれば光学積層体中における固有複屈折が負の樹脂の層(A層)の割合を所定値以上にすると、光学積層体の総厚を薄くしても光学均一性の低下を抑制できることが判明した。しかしながら、A層の割合を大きくすると、従来の技術常識によれば、光学積層体が脆くなり耐久性が低下するおそれがあった。そこで本発明者が更に検討したところ、光学積層体にレターデーションを発現させるために行なう延伸処理において総延伸倍率を従来よりも大きくすると、光学積層体の強度が向上して耐久性の低下を抑制できることが見出された。
すなわち、本発明の光学積層体は、固有複屈折値が負の樹脂AからなるA層と、透明な樹脂BからなるB層とを備える光学積層体であって、(1)|A層の正面レターデーション|>|B層の正面レターデーション|であり、(2)A層及びB層の総厚が薄く、(3)A層及びB層の総厚に占めるA層の厚みの割合が大きく、(4)総延伸倍率が大きい延伸処理を経て得られるものである。これにより、厚みが薄く、耐久性及び光学均一性に優れる光学積層体を実現できる。
〔2.光学積層体の構成及び物性〕
本発明の光学積層体は、固有複屈折値が負の樹脂AからなるA層と、透明な樹脂BからなるB層とを備える。
(1)A層
A層は、固有複屈折値が負の樹脂Aからなる層である。固有複屈折値が負の樹脂Aとは、分子の配向方向の屈折率が他の方向の屈折率よりも小さい樹脂のことであり、例えば、それを用いた成形体を延伸した場合に延伸方向の屈折率が最も小さくなる樹脂である。固有複屈折値(Δn)とは、下記式[1]により算出される値である。
Δn=(2π/9)(Nd/M){(na+2)/na}(α1−α2) [1]
(式[1]において、πは円周率、Nはアボガドロ数、dは密度、Mは分子量、naは平均屈折率、α1は高分子の分子鎖軸方向の分極率、α2は高分子の分子鎖軸と垂直な方向の分極率を表す。)
樹脂Aとしては通常は熱可塑性樹脂を用いる。樹脂Aに含まれる重合体の例を挙げると、スチレン系重合体、ポリアクリロニトリル重合体、ポリメチルメタクリレート重合体、あるいはこれらの多元共重合ポリマーなどが挙げられる。前記のスチレン系重合体は、スチレン単位構造を繰り返し単位の一部又は全部として有する重合体であり、例えば、ポリスチレン;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ニトロスチレン、p−アミノスチレン、p−カルボキシスチレン、p−フェニルスチレン等のスチレン系単量体と、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、N−フェニルマレイミド、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニル等のその他の単量体との共重合体などが挙げられる。これらの中でも位相差発現性が高いという観点からスチレン系重合体が好ましく、中でもポリスチレン、スチレンとN−フェニルマレイミドとの共重合体又はスチレンと無水マレイン酸との共重合体が特に好ましい。
なお、これらの重合体は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
樹脂Aに含まれる重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサンを用いて(但し、重合体がシクロヘキサンに溶解しない場合にはトルエンを用いてもよい)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレン換算(溶媒がトルエンのときは、ポリスチレン換算)の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000以上、好ましくは15,000以上、より好ましくは20,000以上であり、通常100,000以下、好ましくは80,000以下、より好ましくは50,000以下である。重量平均分子量がこのような範囲にあることにより、本発明の光学積層体の機械的強度及び成型加工性などが高度にバランスされる。
樹脂Aには、必要に応じて、例えば酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、塩素捕捉剤、難燃剤、結晶化核剤、強化剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、離型剤、顔料、有機又は無機の充填剤、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性化剤、汚染防止剤、抗菌剤やその他の樹脂、熱可塑性エラストマーなどの公知の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含ませてもよい。これらの添加剤の量は、樹脂Aに含まれる重合体100重量部に対して、通常0〜50重量部、好ましくは0〜30重量部である。
A層を構成する樹脂Aのガラス転移温度をTg(a)(℃)、B層を構成する樹脂Bのガラス転移温度をTg(b)(℃)とした場合、Tg(a)>Tg(b)+8℃であることが好ましく、Tg(a)>Tg(b)+20℃であることがより好ましく、Tg(a)>Tg(b)+24℃であることがさらに好ましい。また、一般的には、Tg(a)<Tg(b)+50℃である。
また、A層を構成する樹脂Aのビカット軟化温度をTeg(a)(℃)、B層を構成する樹脂Bのビカット軟化温度をTeg(b)(℃)とした場合、Teg(a)>Teg(b)+15℃であることが好ましく、Teg(a)>Teg(b)+20℃であることがより好ましく、Teg(a)>Teg(b)+25℃であることがさらに好ましい。また、一般的には、Teg(a)<Teg(b)+50℃である。
固有複屈折値が負の樹脂Aからなる未延伸の樹脂層(以下、適宜「a層」という。)と、透明な樹脂Bからなる未延伸の樹脂層(以下、適宜「b層」という。)が積層された未延伸の積層体cを共延伸するとき、温度Tg(a)(℃)付近で延伸すると、樹脂AからなるA層の複屈折特性を十分かつ均一に発現させることができる。このとき、樹脂Aのガラス転移温度Tg(a)及びビカット軟化温度Teg(a)を前記のように樹脂Bのガラス転移温度Tg(b)及びビカット軟化温度Teg(b)よりも高くしておくと、樹脂Bからなる未延伸の樹脂層(b層)は、そのガラス転移温度Tg(b)又はビカット軟化温度Teg(b)よりも高い温度で延伸されることになるので、高分子はほとんど配向せず、実質的に無配向の状態にできる。
A層の厚みは、本発明の光学積層体を構成するA層及びB層の総厚に対する割合で、通常40%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上である。このようにA層の厚みを厚くすることにより、総厚を薄くしても本発明の光学積層体の光学均一性が低下することを抑制でき、好適な光学特性を発現させることができる。このような利点が得られる理由は定かではないが、本発明の光学積層体において光学特性を発現する程度はB層よりもA層の方が大きいと考えられることから、A層の割合を厚くすることにより、A層の厚みに対するA層の厚みのムラの割合を小さくして、A層の厚みのムラが延伸時に発現する光学特性へ与える影響の程度を小さく抑えることができるためと推察される。
また、A層及びB層の総厚に対するA層の厚みの割合の上限は、通常80%未満である。A層を厚くしすぎると、脆くなりハンドリングが困難となる傾向がある。
ここで、本発明の光学積層体が備えるA層及びB層の層数は1層でもよく、2層以上でもよい。A層及びB層を2層以上備える場合、A層及びB層それぞれの厚みの合計により、前記のA層及びB層の総厚に対するA層の厚みの割合を算出するものとする。
なお、本発明の光学積層体における各層の厚みは、光学積層体をエポキシ樹脂に包埋したのち、ミクロトーム(例えば、大和光機工業(株)、RUB−2100)を用いて0.05μm厚にスライスし、透過型電子顕微鏡を用いて断面を観察して測定すればよい。
本発明の光学積層体において、A層の正面レターデーションRe(A)は、B層の正面レターデーションRe(B)との間で|Re(A)|>|Re(B)|との関係を満たすようにする。|Re(A)|>|Re(B)|とすることにより、光学的に調整を行った樹脂AからなるA層の光学特性を効果的に利用することができる。|Re(A)|≦|Re(B)|であると、本発明の光学積層体において光学補償機能が十分に発現しないおそれがある。
具体的なA層の正面レターデーションRe(A)の範囲を挙げると、例えば波長400〜700nmの光で測定したA層の正面レターデーションRe(A)(nm)は、好ましくは30nm以上70nm以下である。
なお、正面レターデーションReとは、面内の遅相軸方向の屈折率nxと、面内で前記遅相軸に直交する方向の屈折率nyとの差に、フィルム(又は各層)の平均厚みDを乗算した値、すなわち、Re=(nx−ny)×Dである。また、A層及びB層が2層以上存在する場合、前記のA層の正面レターデーションRe(A)及びB層の正面レターデーションRe(B)とは、各A層及びB層の正面レターデーションの合計を指す。さらに、レターデーションの評価は、特に断らない限り、波長590nmの光に対して行なうものとする。
(2)B層
B層は、透明な樹脂Bからなる層である。ここで樹脂が透明であるとは、厚み1mmの試験片を形成して測定した全光線透過率が、通常70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である樹脂をいう。
樹脂Bとしては通常は熱可塑性樹脂を用いる。樹脂Bに含まれる重合体の例を挙げると、アクリル重合体、メタクリル重合体、ポリカーボネート重合体、ポリエステル重合体、ポリエーテルスルホン重合体、ポリアリレート重合体、ポリイミド重合体、鎖状ポリオレフィン重合体、ポリエチレンテレフタレート重合体、ポリスルホン重合体、ポリ塩化ビニル重合体、ジアセチルセルロース重合体、トリアセチルセルロース重合体、脂環式オレフィン重合体などを挙げられる。これらの中でも、樹脂Bとしては、脂環式オレフィン重合体及びメタクリル重合体が好適である。中でも、樹脂Bがメタクリル重合体であれば、本発明の光学積層体全体で光弾性を3×10−12/N以下にすることができ、額縁故障などを防止できる。
メタクリル重合体は、メタクリル酸アルキルエステル単位を主モノマー単位として含む重合体である。メタクリル重合体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルの単独重合体;アルキル基の水素がOH基、COOH基若しくはNH基などの官能基によって置換された炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルの単独重合体;又はメタクリル酸アルキルエステルと、スチレン、酢酸ビニル、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸アルキルエステルなどのメタクリル酸アルキルエステル以外のエチレン性不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸アルキルエステルがメタクリル酸アルキルエステルとの共重合に好適である。好適なメタクリル重合体では、官能基によって置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単位を、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99.9重量%、さらに好ましくは50〜99.5重量%含有し、アクリル酸アルキルエステル単位を好ましくは0〜50重量%、より好ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは0.5〜50重量%含有する。
脂環式オレフィン重合体は、主鎖及び/又は側鎖に脂環構造を有する非晶性の熱可塑性重合体である。脂環式オレフィン重合体中の脂環構造としては、飽和脂環炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和脂環炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造が好ましい。脂環構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルムの成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。
脂環式オレフィン重合体を構成する脂環構造を有する繰り返し単位の割合は、好ましくは55重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。脂環式オレフィン重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合がこの範囲にあると、透明性および耐熱性の観点から好ましい。
脂環式オレフィン重合体としては、例えば、ノルボルネン重合体、単環の環状オレフィン重合体、環状共役ジエン重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、及び、これらの水素化物等が挙げられる。これらの中で、ノルボルネン重合体は、透明性と成形性が良好なため、好適に用いることができる。
ノルボルネン重合体としては、例えば、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との開環共重合体、又はそれらの水素化物;ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との付加共重合体、又はそれらの水素化物等が挙げられる。これらの中で、ノルボルネン構造を有する単量体の開環(共)重合体水素化物は、透明性、成形性、耐熱性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、特に好適に用いることができる。
なお、これらの重合体は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
樹脂Bに含まれる重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサンを用いて(但し、重合体がシクロヘキサンに溶解しない場合にはトルエンを用いてもよい)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレン換算(溶媒がトルエンのときは、ポリスチレン換算)の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000以上、好ましくは15,000以上、より好ましくは20,000以上であり、通常100,000以下、好ましくは80,000以下、より好ましくは50,000以下である。重量平均分子量がこのような範囲にあることにより、本発明の光学積層体の機械的強度及び成型加工性などが高度にバランスされる。
樹脂Bには、必要に応じて、樹脂Aと同様に公知の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含ませてもよい。これらの添加剤の量は、樹脂Bに含まれる重合体100重量部に対して、通常0〜50重量部、好ましくは0〜30重量部である。
樹脂Bのガラス転移温度Tg(b)は、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上である。また、樹脂Bのガラス転移温度Tg(b)の上限値は、通常140℃以下である。
B層は、実質的に無配向な層であることが好ましい。実質的に無配向とは、B層内において直交するx方向とy方向の屈折率nBxとnByの差が小さく、A層内において直交するx方向とy方向の屈折率をそれぞれnAx、nAy、A層の厚みをdA、B層の厚みをdBとしたとき、|(nAx−nAy)×dA|+|(nBx−nBy)×dB|の値が|(nAx−nAy)×dA|の値の1.1倍以下であることをいう。
|Re(B)|は、20nm以下であることがより好ましく、10nm以下であることがさらに好ましく、5nm以下であることが特に好ましい。|Re(B)|を小さくすることにより、本発明の光学積層体に所望の光学補償機能を十分に発揮させることができる。
具体的なB層の正面レターデーションRe(B)の範囲を挙げると、例えば波長400〜700nmの光で測定したB層の正面レターデーションRe(B)(nm)は、好ましくは0nm以上15nm以下である。
(3)本発明の光学積層体の層構成
本発明の光学積層体において、A層及びB層がそれぞれ少なくとも1層ずつ存在していれば、A層及びB層の層数及び順番に制限は無い。本発明の光学積層体における層構成の好ましい例を挙げると、A層及びB層がこの順で存在する層構成;B層、A層及びB層がこの順で存在する層構成、などが挙げられる。また、A層が2層以上存在する場合は各A層は同じでも異なっていても良く、B層が2層以上存在する場合は各B層は同じでも異なっていてもよい。
(4)本発明の光学積層体の寸法
本発明の光学積層体は、A層及びB層の総厚(即ち、A層の厚みとB層の厚みの総合計)が、通常60μm以下であり、50μm以下や、40μm以下とすることもできる。本発明の光学積層体はこのように薄い総厚でありながらも優れた耐久性及び光学均一性を有するという顕著な利点を有する。また、総厚が薄いため、本発明の光学積層体は反り等の変形を生じにくい。したがって、本発明の光学積層体を光学用パネルに設けた場合でも、当該光学用パネルにおいて反りを生じ難くできる。さらに、総厚が薄いことにより、光学用パネルの軽量化及び薄膜化が可能であり、材料を削減できるので製造コストを下げることが可能である。
前記のA層及びB層の総厚の下限は、本発明の光学積層体の強度をハンドリング性を損なわない程度に保つ観点から、通常25μm以上、好ましくは30μm以上、より好ましくは35μm以上である。
本発明の光学積層体の平面形状並びに幅及び長さ等の寸法は、光学積層体の用途に応じて任意に設定できる。ただし、本発明の光学積層体は、通常、長尺のフィルムとして製造され、また当該長尺のフィルムをロール状に巻回して保管及び運搬される。この際、長尺のフィルムである場合の本発明の光学積層体の幅は、通常1000mmを超える。
なお、ここで長尺とは、フィルムの幅に対して、少なくとも5倍程度以上の長さを有するものをいい、好ましくは10倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻回されて保管又は運搬される程度の長さを有するものをいう。
(5)本発明の光学積層体の物性
本発明の光学積層体のNz係数は、光学補償機能を発揮させる観点から、通常−4.5以上であり、通常−0.5以下である。
さらに、本発明の光学積層体において、Nz係数のバラツキ(変動幅)は、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.5以下、特に好ましくは0.3以下である。
ここでNz係数は、厚み方向の屈折率をnz、厚み方向に垂直な面内において、互いに直交する2方向の屈折率をnx及びny(ただし、nx>ny)として、Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で表される係数である。光学積層体のNz係数は、自動複屈折計を用いて、波長590nmで、光学積層体の幅方向に一定間隔(例えば、100mm間隔)で測定を行う。この測定を光学積層体の流れ方向に一定間隔(例えば、100mm間隔)で所定の長さ(例えば、1000mm)にわたって行ない、全測定結果の平均値をNz係数とする。また、Nz係数のバラツキはNz係数の最大値と最小値の差とする。
本発明の光学積層体は、光学均一性に優れるという利点を有する。具体例には、その配向角θのバラツキが、以下の通り小さくなる。すなわち、本発明の光学積層体において、配向角θのバラツキは、通常1.0°以下、好ましくは0.8°以下、より好ましくは0.6°以下である。
また、本発明の光学積層体の配向角θの平均値の具体的な範囲は、例えば幅方向に平行な遅相軸を有する光学積層体の場合、通常0.6°以下、好ましくは0.4°以下、より好ましくは0.2°以下である。
ここで配向角とは、光学積層体の幅方向と、光学積層体の面内の遅相軸とがなす角である。光学積層体の配向角θは、オンライン位相差計(王子計測機器社製:KOBRA−WIST/2RT)を用い、オンラインで測定間隔は幅方向25mm間隔で、ラインスピードは150mm/秒で、フィルム幅方向に20回測定を行い、全測定結果を平均して配向角の平均値とする。なお、オンライン測定開始前、測定終了時でサンプリングし、オフライン測定を行い、オンライン位相差計の絶対値(平均値)の補正を行う。オフライン測定は、光学積層体の幅方向に一定間隔(例えば、100mm間隔)で、偏光顕微鏡を用いて光学積層体の面内の遅相軸を測定し、光学積層体の幅方向と面内の遅相軸とがなす角度を測定する。オンライン測定開始前、測定終了時でサンプリングし測定した2つの測定結果(オンライン測定前、測定終了時)を平均して配向角の平均値(オフライン)とする。オンライン平均値はオフラインの平均値と合うように補正する。また、配向角θのバラツキは、各測定結果の最大値から最小値を差し引いた値とする。
本発明者の検討によれば、樹脂Aからなる層を備える光学積層体においては、Nz係数が大きくなるほど、また、総厚が薄くなるほど、配向角θのバラツキが大きくなる傾向があることが判明した。ここで、光学積層体の総厚は薄型化の要求から一般に薄くすることが望まれるが、総厚を薄くすると脆くなりハンドリング性が低下する傾向がある。しかしながら、Nz係数は通常は光学積層体に要求される光学特性に応じて設定することになるため、その値を大きく変更することは難しい。このため配向角θのバラツキなどに代表される光学均一性の改善とハンドリング性の向上とを両立することが困難であったが、本発明の光学積層体は、Nz係数とA層の厚みとのバランスが良いため、配向角θのバラツキ低減とハンドリング性の向上とを両立できる。
本発明の光学積層体においては、正面レターデーションReのバラツキによっても光学均一性を評価できる。本発明の光学積層体の正面レターデーションReのバラツキは、通常10nm以下、好ましくは7nm以下、より好ましくは4nm以下である。
また、本発明の光学積層体の正面レターデーションRe(nm)の平均値は、所望の光学補償機能を発現させる観点から、通常30nm以上であり、通常150nm以下、好ましくは80nm以下である。
前記の光学積層体の正面レターデーションReは、オンライン位相差計(王子計測機器社製:KOBRA−WIST/2RT)を用い、オンラインで測定間隔は幅方向25mm間隔で、ラインスピードは150mm/秒で、フィルム幅方向に20回測定を行い、全測定結果を平均してReの平均値とする。なお、オンライン測定開始前、測定終了時でサンプリングし、オフライン測定を行い、オンライン位相差計の絶対値(平均値)の補正を行う。オフライン測定は、光学積層体の幅方向に一定間隔(例えば、100mm間隔)で、自動複屈折計を用いて波長590nmで測定する。オンライン測定開始前、測定終了時でサンプリングし測定した2つの測定結果(オンライン測定前、測定終了時)を平均してReの平均値(オフライン)とする。オンライン平均値はオフラインの平均値と合うように補正する。また、正面レターデーションReのバラツキは、各測定結果の最大値から最小値を差し引いた値とする。
本発明の光学積層体のヘイズは、1%を超え5%以下であることが好ましい。ここで、ヘイズとは、入射光のうち、平行光線透過率と拡散光線透過率の比である。ヘイズは、JIS K7361−1997に準拠して、ヘイズメーターを用いて測定すればよい。なお、ヘイズは、例えば樹脂に含ませる添加剤の量や、フィルム表面の粗面化処理、延伸速度等により調整することができる。
本発明の光学積層体は、その総厚が薄いにもかかわらず強度が高いため、破損などを起こし難く、ハンドリング性が良好である。具体的な指標を挙げると、本発明の光学積層体の引き裂き強度が、通常1N/mm以上、好ましくは1.2N/mm以上、より好ましくは1.4N/mm以上である。なお、光学積層体の引き裂き強度は、JIS K7128−2(エルメンドルフ引裂法)に準拠して、光学積層体の中央部について、引っ張り試験機を用いて、遅相軸に直交する方向に引っ張り、クラックが発生した時点の強度を計測して引き裂き強度とすればよい。
さらに、本発明の光学積層体は、総厚が薄いため、反り等の変形を生じにくい。
(6)本発明の光学積層体に係るその他の事項
本発明の光学積層体では、必要に応じて、A層及びB層の表面を粗面化してもよい。粗面化する手段に特に制限はなく、例えば、コロナ放電処理、エンボス加工、サンドブラスト、エッチング、微粒子の付着などが挙げられる。表面を粗面化することにより、接着性を向上させることができる。
本発明の光学積層体は、本発明の効果を著しく損なわない限り、A層及びB層以外にも層を備えていてもよい。その例を挙げると、接着剤層が挙げられる。
接着剤層は、通常、A層とB層との間に設けられる。接着剤層は、光学積層体を構成するA層及びB層のそれぞれに対して親和性があるものから形成することが好ましい。接着剤層を形成する接着剤としては、例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−スチレン共重合体等のエチレン系共重合体や他のオレフィン系重合体などが挙げられる。また、これらの(共)重合体を酸化、ケン化、塩素化、クロルスルホン化などにより変性した変性物を用いることもできる。接着剤層の厚みは、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは2〜30μmである。ただし、本発明の光学積層体が接着剤層を備える場合は、接着剤のガラス転移温度又は軟化点Tg(d)は、樹脂Aのガラス転移温度Tg(a)及び樹脂Bのガラス転移温度Tg(b)よりも低いことが好ましく、樹脂Aのガラス転移温度Tg(a)及び樹脂Bのガラス転移温度Tg(b)よりも15℃以上低いことがさらに好ましい。
〔3.光学積層体の製造方法〕
本発明の光学積層体は、樹脂Aからなるa層と、樹脂Bからなるb層とを備える未延伸の積層体cを用意する工程と、この未延伸の積層体cに延伸処理を施す工程とを経て得られる。
(1)未延伸の積層体cの用意
未延伸の積層体cを得る方法としては、例えば、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等の共押出による成形方法;ドライラミネーション等のフィルムラミネーション成形方法;基材樹脂フィルムに対して樹脂溶液をコーティングするようなコーティング成形方法などの公知の方法が適宜できる。中でも、製造効率や、フィルム中に溶剤などの揮発性成分を残留させないという観点から、共押出による成形方法が好ましい。押出し温度は、使用するA層を構成する樹脂A、B層を構成する樹脂B及び必要に応じて用いられる接着剤の種類に応じて適宜選択され得る。通常、未延伸の積層体cは長尺の積層フィルムであり、その幅は1000mm以上である。
(2)未延伸の積層体cの延伸処理
未延伸の積層体cを用意した後、その未延伸の積層体cに延伸処理を施す。延伸処理により、未延伸の積層体cにおいて所望の光学特性が発現し、本発明の光学積層体が得られる。ただし前記の延伸処理においては、総延伸倍率を、通常2.3倍以上、好ましくは2.7倍以上、より好ましくは3.3倍以上にする。ここで、総延伸倍率とは、1方向のみに延伸する延伸処理においては当該一方向への延伸倍率の事をいい、2方向以上の延伸方向に延伸する延伸処理においては各延伸方向への延伸倍率の積のことをいう。このように総延伸倍率を大きくすることにより、得られる本発明の光学積層体の強度を強くして破損等を抑制できる。
前記の総延伸倍率の上限は、特に限定されないが、用いる樹脂の歩留まりを考慮すれば、通常4.7倍以下である。
前記の総延伸倍率で延伸処理を行う限り、未延伸の積層体cの延伸方法に制限はない。
例えば、一対のガイドレールに沿ってそれぞれ走行する複数のクリップ(把持具)を備えるパンタグラフ方式の同時二軸延伸装置を用いて行えばよい。この同時二軸延伸装置は、未延伸の積層体cを把持するクリップの間隔が開かれて縦方向(流れ方向)の延伸がなされると同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向(幅方向)に延伸するものである。また、例えば、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後に、その両端部がクリップで把持されてテンターを用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法を行ってもよい。ただし逐次二軸延伸法では、縦方向に延伸してから樹脂が一旦冷却され、その後に横方向に延伸するために再度加熱されるので、熱緩和によって、横方向の延伸時に、縦方向の延伸で得られた所望の光学特性が変化して、所望の光学特性を発現することが難しくなる傾向がある。これに対し、前記の同時二軸延伸装置等を用いた同時二軸延伸処理により延伸処理を行うようにすれば、逐次二軸延伸法のようなことがなく、良好な光学特性を有する光学積層体を得ることができる。
未延伸の積層体cの延伸温度は、樹脂Aのビカット軟化温度Teg(a)−4℃以上であることが好ましく、樹脂Aのビカット軟化温度Teg(a)+4℃以上であることがより好ましい。また、未延伸の積層体cの延伸温度は、樹脂Aのビカット軟化温度Teg(a)+20℃未満であることが好ましく、樹脂Aのビカット軟化温度Teg(a)+10℃未満であることがより好ましい。この範囲に設定すると、延伸適正(操業性)が良いからである。
未延伸の積層体cに延伸処理を施す場合、その長手方向(通常は、流れ方向に一致する。)の延伸倍率が、その幅方向の延伸倍率の1.0〜1.5倍の範囲とすることができる。
ここで製造するべき本発明の光学積層体の目標の正面レターデーションReは、例えば延伸処理を同時二軸延伸で行う場合には、同時二軸延伸時の未延伸の積層体cの延伸温度を変えたり、縦延伸倍率と横延伸倍率の比率を変えたり、未延伸フィルムの設計変更(厚みや層比)を変更することで調整できる。
配向角のプロファイルは、なるべくフラットに、即ち、例えば幅方向に遅相軸を発現させる場合には幅方向に対する配向角θの平均値が0°±1°、配向角θのバラツキが0.5°以下となるように、延伸条件(微延伸、熱固定温度、引取張力)で微調整することができる。
ここで、例えば同時二軸延伸装置で延伸処理を行なう場合には、微延伸とは同時二軸延伸装置のオーブン内で未延伸の積層体cを延伸終了前に少量延伸あるいは収縮させる(最終延伸倍率は変わらない)ことであり、熱固定温度とは同時二軸延伸装置のオーブン出口の外側近傍に配置される未延伸の積層体cを安定化させるための加熱区間の温度(延伸温度よりも低い温度)であり、引取張力とは同じくオーブン出口の外側近傍から未延伸の積層体cの巻取に至るまでの区間におけるフィルムの流れ方向に作用させる張力である。前記の微延伸は、同時二軸延伸装置のテンターのレールパターンを調整することにより可能である。また前記の熱固定温度は、(延伸温度−30℃)以上、延伸温度未満の温度範囲内で設定できる。ボーイングが発生している場合には、通常、上記に示したような微延伸で調整するが、熱固定温度を上げるか、引取張力を下げることによっても調整可能である。また、同様に、逆ボーイングが発生している場合には、熱固定温度を下げるか、引取張力を上げることにより、配向角のプロファイルがフラットとなるように、微調整することが可能である。
(3)本発明の光学積層体の製造方法に係るその他の事項
本発明の光学積層体の製造方法においては、本発明の光学積層体が得られる限り、上述した以外の処理を行うようにしてもよい。
上述した本発明の光学積層体の製造方法によれば、上述したように優れた利点を有する本発明の光学積層体を、低コストで安定的に製造できる。
〔4.光学積層体の用途等〕
本発明の光学積層体は、例えば位相差板等の光学フィルムとして好適に使用できる。
その用途の具体例を挙げると、本発明の光学積層体と偏光板とを積層することにより、液晶表示装置等に用いることができる光学素子が得られる。偏光板としては、例えば、二色性物質含有のポリビニルアルコール系偏光フィルム等からなる偏光子の片側又は両側に、適切な接着層を介して、保護層となる透明保護フィルムを接着したものを用いることができる。偏光子としては、例えばポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルアルコール等の従来に準じた適宜なビニルアルコール系ポリマーよりなるフィルムに、ヨウ素や二色性染料等よりなる二色性物質による染色処理、延伸処理、架橋処理等の適宜な処理を適宜な順序や方式で施したもので、自然光を入射させると直線偏光を透過する適宜なものを用いることができる。中でも、偏光子としては光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。偏光子の厚みは、5〜80μmが一般的であるが、これに限定されない。
偏光子の片側又は両側に設ける透明保護層となる保護フィルム素材としては、適宜な透明フィルムを用いることができる。中でも、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性等に優れるポリマーからなるフィルム等が好ましく用いられる。そのポリマーとしては、トリアセチルセルロースの如きアセテート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、鎖状ポリオレフィン樹脂、脂環式オレフィン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等が挙げられる。中でも複屈折が小さい点で、アセテート樹脂及び脂環式オレフィン樹脂が好ましく、透明性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、脂環式オレフィン樹脂が特に好ましい。透明保護フィルムの厚みは任意であるが、一般には偏光板の薄型化などを目的に、通常500μm以下、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは5〜150μmである。
本発明の光学積層体と偏光板との積層は、例えば、接着剤や粘着剤等の適切な接着手段を用いて貼り合わせることにより行うことができる。接着剤又は粘着剤としては、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等のものが挙げられる。これらの中でも、耐熱性や透明性等の観点から、アクリル系のものが好ましい。本発明の光学積層体と偏光板とは、通常、本発明の光学積層体の遅相軸と偏光子の透過軸とが、平行若しくは直交するように積層する。積層方法としては、公知の方法が挙げられ、例えば、本発明の光学積層体及び偏光板をそれぞれ所望の大きさに切り出して積層する方法、長尺状の本発明の光学積層体及び長尺状の偏光板をロールトゥロール法で積層する方法、などが挙げられる。この場合、本発明の光学積層体が偏光板の透明保護フィルムを兼ねることができ、素子の薄型化が可能である。この光学素子の厚みは、通常100〜700μm、好ましくは200〜600μmである。
上述した本発明の光学積層体を備える光学フィルム(位相差板等)を、少なくとも1枚用いて液晶表示装置を得ることができる。光学フィルムを液晶表示装置に組み込む態様としては、例えば、偏光板と液晶セルとの間に光学フィルムを配置する態様、偏光板の液晶セルとは反対側に光学フィルムを配置する態様などが挙げられる。前記偏光板と液晶セルとの間に光学フィルムを備える態様においては、上述した光学フィルムと偏光板からなる光学素子を液晶セルに配置することも可能である。
液晶表示装置は、偏光板を液晶セルの片側又は両側に配置してなる透過型や反射型、あるいは透過・反射両用型等の従来に準じた適宜な構造を有するものとして形成することができる。液晶セルに使用する液晶モードとしては、インプレーンスイッチング(IPS)方式、バーチカルアラインメント(VA)方式、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)方式、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)方式、ツイステッドネマチック(TN)方式、スーパーツイステッドネマチック(STN)方式、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)方式、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)方式などを挙げることができる。これらの中で、IPS方式に特に好適に適用することができる。
IPS方式では、水平方向にホモジニアスな配向をした液晶分子と、透過軸が画面正面に対して上下と左右の方向を指して垂直の位置関係にある2枚の偏光子を用いているので、上下左右の方向から画面を斜めに見るときには、2本の透過軸は直交して見える位置関係にあり、ホモジニアス配向液晶層はツイステッド方式の液晶層で生ずるような複屈折も少ないことから、十分なコントラストが得られる。
これに対して、方位角45°の方向から画面を斜めに見るときには、2枚の偏光子の透過軸のなす角度が90°からずれる位置関係となるために、直線偏光が完全に遮断されずに光洩れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下する傾向がある。これに対し、IPS方式の液晶表示装置の2枚の偏光子の間に、上述した本発明の光学積層体を備える光学フィルムを配置することにより、液晶セル中の液晶により生じる位相差の補償と2枚の偏光子の透過軸の直交配置の補償を行うことができる。これによって、透過光に生ずる複屈折を効果的に補償して光の洩れを防ぎ、全方位角において高いコントラストを得ることが可能である。この効果は、他の方式の液晶表示装置においても同様の効果があると考えられるが、特に前記IPS方式において効果が顕著である。
液晶表示装置は、上述した以外の構成要素を備えるようにしてもよい。例えば、プリズムアレイシート、レンズアレイシート、光拡散板、バックライト、輝度向上フィルム等の部品を、適切な位置に、1層又は2層以上配置することができる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
〔測定方法の説明〕
(1)フィルムの厚みの測定(μm)
積層フィルム(未延伸の積層体又は延伸後の光学積層体)をエポキシ樹脂に包埋したのち、ミクロトーム[大和光機工業(株)、RUB−2100]を用いて0.05μm厚にスライスし、透過型電子顕微鏡を用いて断面を観察し、各層の厚み、及び全体の厚み(総厚)を測定した。この測定を流れ方向に100mm間隔で、長さ1000mmに亘って行った。そして、各層の厚み、全体の厚みそれぞれについて、全測定結果の平均値を算出した。
(2)光学積層体の配向角θのバラツキ(°)及び正面レターデーションReのバラツキ(nm)の測定
オンライン位相差計(王子計測機器社製:KOBRA−WIST/2RT)を用い、150mm/秒の速度で搬送される長尺の光学積層体の、配向角(光学積層体の幅方向と遅相軸方向とがなす角)θと、正面レターデーションReとを、波長590nmにおいて、光学積層体の幅方向25mm間隔で、フィルム幅方向に20回測定した。ここで、光学積層体の評価幅は、1490mmとした。測定結果から、配向角θの最大値と最小値の差を配向角θのバラツキとした。また、正面レターデーションReの最大値と最小値の差を正面レターデーションReのバラツキとした。
(3)光学積層体のA層及びB層の正面レターデーションの測定
光学積層体のA層及びB層の正面レターデーションRe(A)及びRe(B)を、光学積層体を各層に分離したのち、自動複屈折[王子計測機器(株)、KOBRA−ADH21]を用いて波長590nmで各層の幅方向に対し、中央部及び両端部から10mmの3点で測定し、その平均値を測定値とする。ただし、B層が複数層ある場合におけるB層の正面レターデーションは各B層の絶対値の合計値である。
(4)光学積層体のNz係数の測定
光学積層体のNz係数は、自動複屈折計[王子計測機器(株)、KOBRA−ADH21]を用いて、波長590nmで、光学積層体の幅方向に一定間隔(例えば、100mm間隔)で測定を行う。この測定を光学積層体の流れ方向に一定間隔(例えば、100mm間隔)で所定の長さ(例えば、1000mm)にわたって行ない、全測定結果の平均値をNz係数とする。
(5)連続搬送性の評価
延伸装置内で長尺の光学積層体を実際に搬送し、破断、しわの発生の有無及びその程度を調べた。その結果、定常状態20分間においては破断、しわの無いものを「良好」とし、定常状態20分間においては破断、しわの発生したものを「不良」とした。
判断が困難な場合には、光学積層体から長手方向300mm、幅方向300mmの正方形の試験片を切り出し、一辺の幅方向の中心位置に10mmのノッチをカッターで入れ、そこから手で引き裂いて評価する。その結果、途中で引っ掛かりがあり、引き裂きにくい場合を「良好」とし、サンプルが一直線に端まで裂けてしまう場合を「不良」とした。
(6)パネル反り評価
トリアセチルセルロースからなるTAC層(厚み40μm、富士写真フィルム社製、品名フジタック)と、ポリビニルアルコールからなるPVAフィルム(厚み30μm、クラレ社製、品名クラレビニロンフィルム)と、ノルボルネン樹脂からなるゼオノアフィルム(厚み37μm、日本ゼオン社製)と、本実施例もしくは比較例で得られる光学積層体とを、接着剤としてアクリル接着剤を用いてこの順で貼り合わせてフロントフィルムを用意した。
また、アクリル樹脂からなる低レターデーションフィルム(厚み60μm)と、ポリビニルアルコールからなるPVAフィルム(厚み30μm、クラレ社製、品名クラレビニロンフィルム)と、トリアセチルセルロースからなるTACフィルム(厚み40μm、富士写真フィルム社製、品名フジタック)とを、接着剤としてアクリル接着剤を用いてこの順で貼り合わせて、厚み165μmのリアフィルムを用意した。
接着剤としてアクリル接着剤を用いて、前記のフロントフィルムとIPSモードの液晶セル(IPS液晶セル)とを貼り合わせた。この際、フロントフィルムは前記光学積層体側の面でIPS液晶セルに貼り合わせるようにした。
その後、IPS液晶セルのフロントフィルムとは反対側の面に、前記のリアフィルムを前記の接着剤を用いて貼り合わせた。この際、リアフィルムは低レターデーションフィルム側の面でIPS液晶セルに貼り合わせるようにした。
このようにして用意したパネルを、温度60℃、湿度90%RHの環境下に500時間置き、反りの発生の有無を評価した。
〔実施例1〕
固有複屈折値が負の樹脂であるスチレン−無水マレイン酸共重合体樹脂(ノヴァケミカルジャパン社製、品名ダイラークD332)からなるa層と、ゴム粒子を含むメタクリル樹脂組成物からなるb層とを、b層/a層/b層の順に有する未延伸の積層体cを、前記の樹脂を共押出成形することにより用意した。この際、2つあるb層は、いずれも同じ厚みにした。
得られた未延伸の積層体cの各層の平均厚みを測定した。結果を表1に示す。
得られた未延伸の積層体cを、表1に示す延伸温度及び延伸倍率で、MD方向(流れ方向)及びTD方向(幅方向)に同時二軸延伸し、光学積層体を得た。得られた光学積層体について、上述した要領で、各層の平均厚み及びその総厚、配向角θのバラツキ、正面レターデーションReのバラツキ、A層及びB層それぞれの正面レターデーションRe(A)及びRe(B)、並びにNz係数を測定し、連続搬送性及びパネル反りの評価を行なった。結果を表1に示す。
〔実施例2,3及び比較例1,2〕
未延伸の積層体cにおけるa層及びb層の厚み、並びに未延伸の積層体cのMD方向及びTD方向の延伸倍率を表1に示すようにしたこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。得られた光学積層体について、上述した要領で、各層の厚み及び総厚、配向角θのバラツキ、正面レターデーションReのバラツキ、A層及びB層それぞれの正面レターデーションRe(A)及びRe(B)、並びにNz係数を測定し、連続搬送性及びパネル反りの評価を行なった。結果を表1に示す。
〔結果〕
上述した実施例及び比較例の結果を表1に示す。
Figure 2014238587
表1から分かるように、前記の実施例では、厚みが薄く、耐久性及び光学均一性の両方に優れる光学積層体が得られている。これに対し、比較例1,2ではいずれも光学均一性は良好であるものの、比較例1ではパネル反りが生じ、比較例2では連続搬送時に破断、しわが発生している。実施例1〜3と比較例1との比較から、実施例では光学積層体の総厚が薄いいためにパネル反りが生じていないことが分かる。また、実施例1〜3と比較例2との比較から、実施例では総延伸倍率を大きくしたために強度が向上し、ハンドリング性が向上していることが分かる。
本発明の光学積層体は光学フィルムとして有用であり、特に液晶表示装置の光学補償手段に適している。

Claims (6)

  1. 固有複屈折値が負の樹脂Aからなるa層と、透明な樹脂Bからなるb層とを備える未延伸の積層体cを用意する工程、及び、前記未延伸の積層体cに延伸処理を施す工程を経て、前記樹脂AからなるA層と、前記樹脂BからなるB層とを備える光学積層体を製造する製造方法であって、
    前記延伸処理における総延伸倍率が2.3倍以上4.7倍以下であり、
    |前記A層の正面レターデーション|>|前記B層の正面レターデーション|であり、
    前記A層及び前記B層の総厚が25μm以上60μm以下であり、
    前記A層及び前記B層の総厚に対する前記A層の厚みの割合が40%以上80%未満である、光学積層体の製造方法。
  2. 前記延伸処理が同時二軸延伸処理である、請求項1記載の光学積層体の製造方法。
  3. 前記光学積層体のNz係数が、−4.5以上−0.5以下である、請求項1又は2記載の光学積層体の製造方法。
  4. 波長400〜700nmの光で測定した前記A層の正面レターデーションRe(A)が30nm以上70nm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学積層体の製造方法。
  5. 前記未延伸の積層体cの長手方向の延伸倍率が、その幅方向の延伸倍率の1.0〜1.5倍である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学積層体の製造方法。
  6. 前記延伸処理が、幅方向に対する配向角θの平均値が0°±1°、配向角θのバラツキが0.5°以下となる条件で行うものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学積層体の製造方法。
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