JP2014238285A - 材料試験機および材料試験方法 - Google Patents

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浩司 渡谷
英之 森谷
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英之 森谷
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Abstract

【課題】 極めて簡易な構成でありながら、材料試験時において試験力をより正確に測定することが可能な材料試験機および材料試験方法を提供する。
【解決手段】 第1ロータリエンコーダ37により取得された上アームの高さ位置に基づいて、記憶部92に記憶したテーブルからその高さ位置に対応する補正値を呼び出すとともに、第2ロータリエンコーダ38により取得された下アームの高さ位置に基づいて、記憶部92に記憶したテーブルからその高さ位置に対応する補正値を呼び出す。そして、呼び出された一対の補正値により、ロードセル15により測定された試験力を補正する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、試験片に試験力を付与するとともに、そのときの標線間の変位を測定する材料試験機および材料試験方法に関する。
このような材料試験機は、試験片の両端を上つかみ具および下つかみ具により把持して、上つかみ具と下つかみ具との間隔を変更することにより試験片に試験力を付与し、このときの試験力を試験力検出器により検出するとともに、試験片における標線間の変位を変位計により検出する構成を有する。
このような材料試験機に使用される変位計は、伸び計とも呼称されるものであり、試験片における上側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備えた上アームと、この上アームと同程度の重量を有する第1カウンターウエイトと、第1プーリに巻回されるとともにその両端が上アームおよび第1カウンターウエイトと接続された第1ワイヤーと、第1プーリの回転角度位置を検出する第1ロータリエンコーダと、試験片における下側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備えた下アームと、この下アームと同程度の重量を有する第2カウンターウエイトと、第2プーリに巻回されるとともにその両端が下アームおよび第2カウンターウエイトと接続された第2ワイヤーと、第2プーリの回転角度位置を検出する第2ロータリエンコーダと、を備えるものが使用されている(特許文献1および特許文献2参照)。
特開2000−321007号公報 特開2001−83056号公報
上述した従来の材料試験機は、上アームおよび下アームと同程度の重量を有する第1、第2カウンターウエイトの作用により、上アームおよび下アームを極めて小さな力で昇降させることが可能となる。このため、試験片を上アームおよび下アームにおける各接触子により挟持した状態においても、試験片に付与された試験力を正確に測定することが可能となる。
しかしながら、上アームおよび下アームが大きく上昇した場合においては、第1プーリおよび第2プーリにおける左右両側の第1ワイヤーおよび第2ワイヤーの長さが異なることにより第1ワイヤーおよび第2ワイヤーの重量の差の影響が無視できなくなる。すなわち、上アームが大きく上昇した場合においては、第1プーリにおける上アーム側に接続された第1ワイヤーの総重量が、カウンターウエイト側に接続された第1ワイヤーの総重量より小さくなる。同様に、下アームが大きく上昇した場合においては、第2プーリにおける下アーム側に接続された第2ワイヤーの総重量が、カウンターウエイト側に接続された第2ワイヤーの総重量より小さくなる。
このような第1、第2ワイヤーの総重量の差は、上アームおよび下アームを昇降させるために必要な力に影響を与えることになり、その結果、材料試験時に試験力検出器により検出した試験力に基づく材料試験の精度に影響を与えることになる。このような問題は、上アームおよび下アームの位置の測定精度を向上させることを目的として、第1、第2ワイヤーに替えて第1、第2ワイヤーより重量の大きい歯付きベルト等を使用した場合に、さらに顕著となる問題である。
このような問題に対応するため、第1、第2ワイヤーを一対のプーリに巻回されたエンドレス構造のものとし、上アームおよび下アームの位置にかかわらず各プーリの両側のワイヤーの重量が常に一定となる構成を採用することも考えられるが、このような構成を採用した場合には、装置構造が複雑となり、また、装置コストも上昇するという問題を生ずる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、極めて簡易な構成でありながら、材料試験時において試験力をより正確に測定することが可能な材料試験機および材料試験方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、試験片の両端を把持する上つかみ具および下つかみ具と、前記上つかみ具と前記下つかみ具との間隔を変更することにより試験片に試験力を付与する試験力付与機構と、前記試験片に付与された試験力を検出するための試験力検出器と、前記試験片における標線間の伸びを検出するための変位計と、を備えた材料試験機において、前記変位計は、試験片における上側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え、前記試験片に試験力が付与されることで昇降する上アームと、前記上アームと同程度の重量を有する第1カウンターウエイトと、第1プーリに巻回されるとともに、その両端が前記上アームおよび前記第1カウンターウエイトと接続された第1索体と、前記上アームの高さ位置を検出するための第1高さ位置検出器と、試験片における下側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え、前記試験片に試験力が付与されることで昇降する下アームと、前記下アームと同程度の重量を有する第2カウンターウエイトと、第2プーリに巻回されるとともに、その両端が前記下アームおよび前記第2カウンターウエイトと接続された第2索体と、前記上アームの高さ位置を検出するための第2高さ位置検出器と、を備えるとともに、前記第1高さ位置検出器で検出した上アームの高さ位置と、前記第2高さ位置検出器で検出した下アームの高さ位置とに基づいて、前記試験力検出器で検出した試験力を補正する補正手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記補正手段は、前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係と、前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とを記憶する記憶部と、前記第1高さ検出器により検出した上アームの高さ位置と、前記第2高さ位置検出器により検出した下アームの高さ位置と、前記記憶部に記憶した前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係および前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とから、前記試験力検出器で検出した試験力を補正する補正部と、を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1索体および前記第2索体は、歯付きベルトである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記第1高さ位置検出器は前記第1プーリに連結された第1ロータリエンコーダであり、前記第2高さ位置検出器は前記第2プーリに連結された第2ロータリエンコーダである。
請求項5に記載の発明は、試験片の両端を上つかみ具および下つかみ具とより把持して、前記上つかみ具と前記下つかみ具との間隔を変更することにより試験片に試験力を付与し、試験力検出器により試験力を検出するとともに、試験片における上側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え前記試験片に試験力が付与されることで昇降する上アームと、前記上アームと同程度の重量を有する第1カウンターウエイトと、第1プーリに巻回されるとともにその両端が前記上アームおよび前記第1カウンターウエイトと接続された第1索体と、前記上アームの高さ位置を検出するための第1高さ位置検出器と、試験片における下側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え前記試験片に試験力が付与されることで昇降する下アームと、前記下アームと同程度の重量を有する第2カウンターウエイトと、第2プーリに巻回されるとともにその両端が前記下アームおよび前記第2カウンターウエイトと接続された第2索体と、前記上アームの高さ位置を検出するための第2高さ位置検出器と、を備えた変位計により、前記試験片における標線間の伸びを検出する材料試験方法において、前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係と、前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とを記憶する記憶工程と、前記第1高さ検出器により検出した上アームの高さ位置と、前記第2高さ位置検出器により検出した下アームの高さ位置と、前記記憶工程において記憶した前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係および前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とから、前記試験力検出器で検出した試験力を補正する補正工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1および請求項5に記載の発明によれば、従来の材料試験に対して特別な構成を追加することなく、材料試験時において、上アームおよび下アームの配置に対応して索体の重量の影響を考慮することにより、材料試験時の試験力をより正確に測定することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、上アームの高さ位置とそのときの試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係および下アームの高さ位置とそのときの試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とを利用して試験力検出器で検出した試験力を補正することにより、材料試験時の試験力をより正確に測定することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、索体として比較的重量の大きな歯付きベルトを使用した場合においても、その重量の影響を考慮して、材料試験時の試験力をより正確に測定することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、第1、第2ロータリエンコーダの作用により、上アームおよび下アームの高さ位置を正確に検出することが可能となる。
この発明に係る材料試験機1の概要図である。 変位計2の概要図である。 変位計2の要部を示す斜視図である。 この発明に係る材料試験機1の主要な制御系を示すブロック図である。 上アーム21と第1カウンターウエイト39との昇降状態を示す説明図である。 上アーム21の移動距離と、そのときに上アーム21を移動させるために必要な力との関係を示すグラフである。 この発明に係る材料試験機における材料試験時の動作を示すフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る材料試験機1の概要図である。なお、図1においては、変位計2における後述する標線設定棒25および支持ブロック31等の図示を省略している。
材料試験機1は、ベース11上に立設された左右一対の支柱12と、一対の支柱12の最上部において左右に架け渡されたクロスヨーク13からなるフレームに対して、昇降可能に配設されたクロスヘッド14を備える。クロスヘット14は、一対の支柱12に内蔵されたねじ棹の作用により昇降する構成となっている。ベース11上には、試験片100の下端部を把持するための下チャック17が配設されている。一方、クロスヘッド14には、試験片100の上端部を把持するための上チャック16が、ロードセル15を介して配設されている。
この材料試験機1においては、上チャック16および下チャック17により試験片100の上下両端を把持したままクロスヘッド14を上方に移動させることにより、試験片100に対して引張力を付与する。このときに試験片100に付与される引張荷重は、試験力として、上チャック16に接続されたロードセル15によって測定される。また、このときの試験片100の伸びは、変位計2によって測定される。
次に、変位計2の構成について説明する。図2は、変位計2の概要図である。なお、図2においても、後述する標線設定棒25および支持ブロック31等の図示を省略している。
変位計2は、鉛直方向に向けて配設されたシャフト10と、軸受20の作用によりシャフト10に対して昇降可能で、かつ、シャフト10を中心に回動可能に配設された上アーム21と、軸受30の作用によりシャフト10に対して昇降可能で、かつ、シャフト10を中心に回動可能に配設された下アーム22とを備える。上アーム21の下面には、試験片100における上側の標線部分を挟持するための後述する一対の接触子51、52を有する挟持部23が付設されている。また、下アーム22の上面には、試験片100における下側の標線部分を挟持するための後述する一対の接触子53、54を有する挟持部24が付設されている。
ここで、試験片100における標線は、試験片100自体に形成され、あるいは、書き込まれたものでもよく、また、試験片100の表面に貼着された標線シールに記載されたものでもよい。さらには、この標線は、実際に試験片100に表示されたものではなく、仮想的なものであってもよい。
上アーム21の後端に配設されたネジ33には、第1歯付きベルト41が接続されている。この第1歯付きベルト41のネジ33とは逆側の端部には、第1カウンターウエイト39が接続されており、また、この第1歯付きベルト41は第1歯付きプーリ35に巻回されている。軸受20、上アーム21およびそこに接続された各種の部品の総重量と第1カウンターウエイト39の重量とは釣り合っており、上アーム21は小さな力で昇降可能となっている。第1歯付きプーリ35の回転量は第1歯付きプーリ35と同軸状に配設された第1ロータリエンコーダ37により測定され、第1歯付きプーリ35の回転量と直径等から、上アーム21の昇降距離が計算される。
同様に、下アーム22の後端に配設されたネジ34には、第2歯付きベルト42が接続されている。この第2歯付きベルト42のネジ34とは逆側の端部には、第2カウンターウエイト40が接続されており、また、この第2歯付きベルト42は第2歯付きプーリ36に巻回されている。軸受30、下アーム22およびそこに接続された各種の部品の総重量と第2カウンターウエイト40の重量とは釣り合っており、下アーム22は小さな力で昇降可能となっている。第2歯付きプーリ36の回転量は第2歯付きプーリ36と同軸状に配設された第2ロータリエンコーダ38により測定され、第2歯付きプーリ36の回転量と直径等から、下アーム22の昇降距離が計算される。
図3は、変位計2の要部を示す斜視図である。
上アーム21は、上述したように、軸受20の作用により、シャフト10に対して昇降可能で、かつ、シャフト10を中心に回動可能に配設されている。上アーム21の下面には、試験片100における上側の標線部分を挟持するための一対の接触子51、52を有する挟持部23が付設されている。これらの接触子51、52は、試験片100における上側の標線部分を挟持するための互いに近接する挟持位置と、試験片100を挟持状態から開放するための互いに離隔する挟持位置との間を移動可能となっている。
この上アーム21の下面には、標線設定棒25が下方に向けて配設されている。この標線設定棒25は、上アーム21の接触子51、52による試験片100の挟持位置と上アーム21の接触子53、54による試験片100の挟持位置との距離を、試験片100における標線間の距離(GL/Gauge Length)と一致させる目的で使用されるものである。
下アーム22は、上述したように、軸受30の作用により、シャフト10に対して昇降可能で、かつ、シャフト10を中心に回動可能に配設されている。この下アーム22は、支持ブロック31により支持されている。下アーム22の上面には、試験片100における下側の標線部分を挟持するための一対の接触子53、54を有する挟持部24が付設されている。これらの接触子53、54は、試験片100における下側の標線部分を挟持するための互いに近接する挟持位置と、試験片100を挟持状態から開放するための互いに離隔する挟持位置との間を移動可能となっている。
図4は、この発明に係る材料試験機1の主要な制御系を示すブロック図である。
この発明に係る材料試験機1は、論理演算を実行するCPU、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROMおよび制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM等から構成され、装置全体を制御する制御部90を有する。この制御部90は、後述するように、上アーム21の高さ位置と下アーム22の高さ位置とに基づいて、ロードセル15で検出した試験力を補正する補正手段として機能する。
また、この制御部90は、上アーム21の高さ位置とそのときのロードセル15で検出した試験力の補正値との関係と、下アーム22の高さ位置とそのときのロードセル15で検出した試験力の補正値との関係とを記憶する記憶部92と、上アーム21の高さ位置と、下アーム22の高さ位置と、記憶部92に記憶した上アーム21の高さ位置とそのときの試験力の補正値との関係および下アーム22の高さ位置とそのときの試験力の補正値との関係とから、ロードセル15で検出した試験力を補正する補正部91とを備える。さらに、この制御部90は、上述した第1ロータリエンコーダ37、第2ロータリエンコーダ38およびロードセル15と接続されている。
以上の構成を有する材料試験機1により試験片100に対して材料試験を実行するときには、最初に、試験片100の両端を材料試験機1の上チャック16および下チャック17により把持する。このときには、材料試験を行う試験片100に対応する標線設定棒25が、上アーム21に配設されているものとする。また、上アーム21における接触子51、52と下アーム22における接触子53、54とは、予め、互いに離隔する方向に移動しているものとする。
この状態でオペレータは、上アーム21または下アーム22のいずれか一方を持ち、上アーム21における接触子51、52と下アーム22における接触子53、54とを試験片100を挟持するのに適した位置に移動させる。このときには、上アーム21と下アーム22とは、これらの上アーム21および下アーム22が標線設定棒25等により互いに連結されていることから、互いに同期して回動する。そして、上アーム21における接触子51、52と下アーム22における接触子53、54との距離は、標線設定棒25の作用により、予め試験片100における標線間の距離となっていることから、試験片100の上下の標線部分を、上アーム21における接触子51、52と下アーム22における接触子53、54とにより容易に挟持することが可能となる。
試験片100を上アーム21における接触子51、52と下アーム22における接触子53、54とにより挟持すれば、材料試験機1により材料試験を開始する。このときには、試験片100の上端を把持している上チャック16が上昇を始めると、試験片100は引き伸ばされ、それに伴って上アーム21と下アーム22がそれぞれ上方に移動していく。この移動量は図2に示す第1ロータリエンコーダ37および第2ロータリエンコーダ38によって測定され、上アーム21の移動量と下アーム22の移動量の差が試験片100の伸び量として測定される。そして、このようにして得られた試験片100の伸び量と、図1に示すロードセル15によって測定された試験力とに基づいて、試験片100に対する材料試験についての演算が行われる。
このとき、上アーム21および下アーム22の高さ位置によっては、第1歯付きベルト41および第2歯付きベルト42の重量により、上アーム21および下アーム22を上昇させるために必要な力が変化することから、それがロードセル15により検出した試験力に基づく材料試験の精度に影響を与えることになる。このため、この発明に係る材料試験機1においては、上アーム21の高さ位置と、下アーム22の高さ位置と、記憶部92に記憶した上アーム21の高さ位置とそのときの試験力の補正値との関係および下アーム22の高さ位置とそのときの試験力の補正値との関係とから、ロードセル15で検出した試験力を補正する構成を採用している。
以下、この点について説明する。図5は、上アーム21と第1カウンターウエイト39との昇降状態を示す説明図である。
図5(a)は、上アーム21と第1カウンターウエイト39とが略同一の高さ位置に配置された状態を示している。この状態においては、第1歯付きプーリ35に巻回された上アーム21側の歯付きベルト41と第1カウンターウエイト39側の歯付きベルト41の長さは、いずれも、L1となっている。このため、第1歯付きプーリ35に巻回された上アーム21側の歯付きベルト41と第1カウンターウエイト39側の歯付きベルト41の重量は、おおよそ同一である。
一方、図5(b)に示すように、上アーム21が上昇し、これに伴って第1カウンターウエイト39が下降した場合においては、第1歯付きプーリ35に巻回された上アーム21側の歯付きベルト41の長さはL1より短いL3となり、第1歯付きプーリ35に巻回された第1カウンターウエイト39側の歯付きベルト41の長さはL1より長いL2となる。このため、第1歯付きプーリ35に巻回された第1カウンターウエイト39側の歯付きベルト41の長さが上アーム21側の歯付きベルト41の長さより長くなり、歯付きベルト41による重量は、第1歯付きプーリ35に巻回された第1カウンターウエイト39側で大きくなり、上アーム21側の歯付きベルト41側で小さくなることになる。
図6は、上アーム21の移動距離と、そのときに上アーム21を移動させるために必要な力との関係を示すグラフである。
このグラフは、上アーム21が、図5(a)に示す状態から800mm上昇する間に、上アーム21を移動させるために必要な力がどのように変化するかを示すものである。なお、このグラフの横軸は、上アーム21に上昇距離であり、縦軸は上アーム21を上昇させるのに必要となる力である。このグラフにおいては、上アーム21が上昇することで、第1歯付きプーリ35に巻回された第1カウンターウエイト39側の歯付きベルト41の長さが上アーム21側の歯付きベルト41の長さより長くことにより、歯付きベルト41による重量が、第1歯付きプーリ35に巻回された第1カウンターウエイト39側で大きくなり、上アーム21側の歯付きベルト41側で小さくなることで、上アーム21を移動させるために必要な力が徐々に小さくなることが示されている。
図1に示すロードセル15による試験力の検出値は、試験片100に付与された力と、上アーム21および下アーム22を昇降させるときに生ずる力の合計値となっている。そして、上アーム21および下アーム22を昇降させるときに生ずる力は、予め、オフセット値として考慮されている。しかしながら、図6に示すように、材料試験を実行しているときに上アーム21および下アーム22を昇降させるときに生ずる力が変化した場合には、試験片100に付与された試験力を正確に測定することができないことになる。このため、この発明に係る材料試験機1においては、上アーム21および下アーム22の高さ位置に応じて、ロードセル15で検出した試験力を補正する構成を採用している。
図7は、この発明に係る材料試験機1における材料試験時の動作を示すフローチャートである。
この発明に係る材料試験機1で材料試験を実行する前には、上アーム21の高さ位置とそのときのロードセル15により検出された試験力の補正値との関係と、下アーム22の高さ位置とそのときのロードセル15により検出された試験力の補正値との関係とを示すテーブルを作成し、予め、図4に示す記憶部92に記憶しておく(ステップS1)。この場合においては、上アーム21と下アーム22とを所定のストロークだけ昇降したときの、各高さ位置における上アーム21を移動させるために必要な力と下アーム22を移動させるために必要な力を測定し、各高さ位置における測定値をロードセル15により検出された試験力の補正値としてテーブルの形式で記憶部92に記憶しておく。
以上の準備段階が完了すれば、材料試験を開始する。このときには、上アーム21および下アーム22の位置を取得する(ステップS2)。すなわち、上アーム21の高さ位置を第1ロータリエンコーダ37により取得するとともに、下アーム22の高さ位置を第2ロータリエンコーダ38により取得する。このとき、第1、第2ロータリエンコーダとしてアブソリュート型のものを使用したときには、絶対位置から上アーム21および下アーム22の位置を取得し、インクリメンタル型のものを使用したときには、ゼロ点通過後の計測値により上アーム21および下アーム22の位置を取得する。
次に、先に記憶した補正値を呼び出す(ステップS3)。すなわち、第1ロータリエンコーダ37により取得された上アーム21の高さ位置に基づいて、記憶部92に記憶したテーブルからその高さ位置に対応する補正値を呼び出すとともに、第2ロータリエンコーダ38により取得された下アーム22の高さ位置に基づいて、記憶部92に記憶したテーブルからその高さ位置に対応する補正値を呼び出す。そして、呼び出された一対の補正値により、ロードセル15により測定された試験力を補正する(ステップS4)。このときには、ロードセル15により測定された試験力から、一対の補正値を減算することで、真の試験力を得ることができる。これら上アーム21および下アーム22の位置取得と、補正値の呼び出しと、試験力の補正は、図4に示す補正部91により実行される。
補正後の試験力は、そのときの標線間の伸び量、すなわち、第1ロータリエンコーダ37により取得された上アーム21の高さ位置および第2ロータリエンコーダ38により取得された下アーム22の高さ位置とともに、記憶される(ステップS5)。このような動作は、試験片100に対する材料試験が終了するまでの間、予め設定された一定時間毎に実行される(ステップS6)。
以上のように、この発明に係る材料試験機1においては、上アーム21の高さ位置と、下アーム22の高さ位置と、記憶部92に記憶した上アーム21の高さ位置とそのときの試験力の補正値との関係および下アーム22の高さ位置とそのときの試験力の補正値との関係とから、ロードセル15で検出した試験力を補正する構成を採用することから、上アーム21および下アーム22の配置に対応して第1、第2歯付きベルト41、42の重量の影響を考慮することにより、材料試験時の試験力を、従来以上に正確に測定することが可能となる。
なお、上述した実施形態においては、上アーム21および下アーム22を昇降駆動するために、タイミングベルト等とも呼称される歯付きベルト(コグドベルト)を使用したが、例えば、チェーンやワイヤー等の他の索状体を使用してもよい。この明細書で述べる索状体とは、上アーム21および下アーム22と第1カウンターウエイト39および第2カウンターウエイト40とをプーリを介して連結しうる構成を有する、各種のベルト状体あるいは紐状体を指す。
1 材料試験機
2 変位計
10 シャフト
11 ベース
12 支柱
13 クロスヨーク
14 クロスヘッド
15 ロードセル
16 上チャック
17 下チャック
20 軸受
21 上アーム
22 下アーム
23 挟持部
24 挟持部
25 標線設定棒
30 軸受
31 支持ブロック
32 ネジ部材
35 第1歯付きプーリ
36 第2歯付きプーリ
37 第1ロータリエンコーダ
38 第2ロータリエンコーダ
39 第1カウンターウエイト
40 第2カウンターウエイト
41 第1歯付きベルト
42 第2歯付きベルト
51 接触子
52 接触子
53 接触子
54 接触子
90 制御部
91 補正部
92 記憶部
100 試験片

Claims (5)

  1. 試験片の両端を把持する上つかみ具および下つかみ具と、
    前記上つかみ具と前記下つかみ具との間隔を変更することにより試験片に試験力を付与する試験力付与機構と、
    前記試験片に付与された試験力を検出するための試験力検出器と、
    前記試験片における標線間の伸びを検出するための変位計と、
    を備えた材料試験機において、
    前記変位計は、
    試験片における上側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え、前記試験片に試験力が付与されることで昇降する上アームと、
    前記上アームと同程度の重量を有する第1カウンターウエイトと、
    第1プーリに巻回されるとともに、その両端が前記上アームおよび前記第1カウンターウエイトと接続された第1索体と、
    前記上アームの高さ位置を検出するための第1高さ位置検出器と、
    試験片における下側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え、前記試験片に試験力が付与されることで昇降する下アームと、
    前記下アームと同程度の重量を有する第2カウンターウエイトと、
    第2プーリに巻回されるとともに、その両端が前記下アームおよび前記第2カウンターウエイトと接続された第2索体と、
    前記上アームの高さ位置を検出するための第2高さ位置検出器と、
    を備えるとともに、
    前記第1高さ位置検出器で検出した上アームの高さ位置と、前記第2高さ位置検出器で検出した下アームの高さ位置とに基づいて、前記試験力検出器で検出した試験力を補正する補正手段をさらに備えることを特徴とする材料試験機。
  2. 請求項1に記載の材料試験機において、
    前記補正手段は、
    前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係と、前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とを記憶する記憶部と、
    前記第1高さ検出器により検出した上アームの高さ位置と、前記第2高さ位置検出器により検出した下アームの高さ位置と、前記記憶部に記憶した前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係および前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とから、前記試験力検出器で検出した試験力を補正する補正部と、
    を備える材料試験機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の材料試験機において、
    前記第1索体および前記第2索体は、歯付きベルトである材料試験機。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の材料試験機において、
    前記第1高さ位置検出器は前記第1プーリに連結された第1ロータリエンコーダであり、
    前記第2高さ位置検出器は前記第2プーリに連結された第2ロータリエンコーダである材料試験機。
  5. 試験片の両端を上つかみ具および下つかみ具により把持して、前記上つかみ具と前記下つかみ具との間隔を変更することにより試験片に試験力を付与し、試験力検出器により試験力を検出するとともに、試験片における上側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え前記試験片に試験力が付与されることで昇降する上アームと、前記上アームと同程度の重量を有する第1カウンターウエイトと、第1プーリに巻回されるとともにその両端が前記上アームおよび前記第1カウンターウエイトと接続された第1索体と、前記上アームの高さ位置を検出するための第1高さ位置検出器と、試験片における下側の標線部分を挟持するための一対の接触子を備え前記試験片に試験力が付与されることで昇降する下アームと、前記下アームと同程度の重量を有する第2カウンターウエイトと、第2プーリに巻回されるとともにその両端が前記下アームおよび前記第2カウンターウエイトと接続された第2索体と、前記上アームの高さ位置を検出するための第2高さ位置検出器と、を備えた変位計により、前記試験片における標線間の伸びを検出する材料試験方法において、
    前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係と、前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とを記憶する記憶工程と、
    前記第1高さ検出器により検出した上アームの高さ位置と、前記第2高さ位置検出器により検出した下アームの高さ位置と、前記記憶工程において記憶した前記上アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係および前記下アームの高さ位置とそのときの前記試験力検出器で検出した試験力の補正値との関係とから、前記試験力検出器で検出した試験力を補正する補正工程と、
    を備えることを特徴とする材料試験方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108918288A (zh) * 2018-07-23 2018-11-30 镇江立达纤维工业有限责任公司 一种板材刚性检测装置

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