JP2014237105A - 酸素濃縮装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素濃縮装置に用いられる窒素の吸着剤の劣化の状態を容易に検知できる酸素濃縮装置を提供する。【解決手段】酸素よりも窒素を選択的に吸着する吸着剤を充填した吸着筒47、49を1個以上備え、吸着筒47、49に対する加圧及び減圧を繰り返して酸素濃縮気体を製造する圧力変動吸着型の酸素濃縮装置1に関するものであり、この酸素濃縮装置1は、自身の動作を制御する電子制御装置79を備えている。この電子制御装置79は、加圧及び減圧による酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数に基づいて、吸着剤の劣化の程度を検出する。【選択図】図6

Description

本発明は、例えば空気中から窒素を吸着して除去することにより、高濃度の酸素を製造し、その酸素を患者等に供給する酸素濃縮装置に関するものである。
従来より、高濃度の酸素を患者に供給することができる装置として、医療用酸素濃縮装置が在宅酸素療法などに使用されている。この種の酸素濃縮装置としては、例えばコンプレッサによって圧力を高めた空気を、窒素の吸着剤が充填された吸着床(吸着筒)に送り、この吸着筒にて空気中から窒素を吸着除去して酸素濃縮気体(高濃度の酸素を含む気体)を製造する装置(圧力変動吸着型酸素濃縮装置:PSA式)が知られている。
また、吸着剤の再生効率を一層高めるために、コンプレッサを利用して吸着筒を真空圧まで減圧する酸素濃縮装置(真空圧力変動吸着型酸素濃縮装置:VPSA式)も知られている。
更に、近年では、酸素濃縮装置の性能の変化をチェックするために、酸素濃縮装置の使用履歴、連続使用時間などを記憶することで、故障解析やオーバーホール時期を容易に把握できる装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2008−136658号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、連続使用時間を計測する為のリアルタイムクロックタイマーが必要であり、操作履歴、動作履歴を記憶し、さらにそれらの情報から故障判定を行なうという複雑な判断が必要となる。
また、酸素濃縮装置における最重要部材の一つである窒素の吸着剤については、長時間しているとその性能が劣化することが知られているが、上述した従来技術では、その劣化を検知する方法について言及されておらず、従来においては、吸着剤の劣化の判定技術が十分に確立されていないのが現状である。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、酸素濃縮装置に用いられる窒素の吸着剤の劣化の状態を容易に検知できる酸素濃縮装置を提供することである。
(1)本発明は、第1態様として、酸素よりも窒素を選択的に吸着する吸着剤を充填した吸着床を1個以上備え、前記吸着床に対する加圧及び減圧を繰り返して酸素濃縮気体を製造する圧力変動吸着型の酸素濃縮装置において、前記酸素濃縮装置の動作を制御する制御部(例えばマイコン等の電子制御装置)を備えるとともに、前記制御部は、前記加圧及び減圧による酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数をカウントする動作回数カウント手段と、動作回数カウント手段によってカウントされた動作回数値と所定の劣化判定閾値に基づいて、前記吸着剤の劣化の程度を判定する吸着剤劣化判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明者等の研究によれば、後述する実験例から明らかなように、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数と、吸着剤の劣化の程度とには、相関関係があることが分かっている。よって、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数から、吸着剤の劣化の程度を検出することができる。
なお、開始又は停止のうち少なくとも一方の回数とは、開始の回数のみ、停止の回数のみ、開始及び停止の両方の回数のいずれかを意味している(以下同様)。
このように、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数から、吸着剤の劣化の程度を検出することができる理由は、酸素濃縮気体の製造の動作の開始時に、即ち窒素の吸着剤に外気を導入する際に、吸着剤に水分が吸着し易く、よって、この水分の吸着によって吸着剤の性能が低下すると考えられる。
なお、本発明における圧力変動吸着型の酸素濃縮装置には、真空圧力変動吸着型の酸素濃縮装置も含まれる。また、吸着剤の劣化の程度の検出には、吸着剤の劣化の有無の検出も含まれる。
(2)本発明は、第2態様として、酸素濃縮装置における前記酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止が、前記制御部から出力される制御信号に基づいて行われる場合には、該制御信号に基づいて前記回数を計数することを特徴とする。
例えば酸素濃縮装置内部のマイコンによって出力される制御信号により、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止が指示される場合には、その動作を指示する制御信号の回数自体を計数することにより、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数を確実に把握することができる。
例えば酸素濃縮装置とは別体のリモコンからの酸素濃縮気体の製造動作の開始や停止の信号を受信した場合でも、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止が、酸素濃縮装置内部のマイコンから出力される制御信号により制御される場合は、リモコンからその受信した信号を酸素濃縮装置内部のマイコンに入力し、マイコンにてその入力した回数を計数してもよい。
また、例えばタイマーによって自動的に酸素濃縮気体の製造動作の開始や停止が行われる場合には、タイマーによってマイコンの酸素濃縮気体の製造動作のプログラムが作動した際に、マイコンにてその回数を計数してもよい。
(3)本発明は、第3態様として、前記酸素濃縮装置の外部から、該酸素濃縮装置に対する電源の供給又は停止の操作(例えば電源スイッチのオン・オフのマニュアル操作)があった場合に、前記酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止を行うように構成された酸素濃縮装置においては、前記電源の供給又は停止のうち少なくとも一方の回数に基づいて、前記吸着剤の劣化の程度を検出することを特徴とする。
通常の酸素濃縮装置は、例えば電源スイッチが押されて電源が供給されると(例えばコンプレッサ等が作動して)酸素濃縮気体の製造の動作が開始されるが、それとは別に、酸素濃縮装置に対する電源の投入のタイミングと、実際に酸素濃縮装置に対して酸素濃縮気体を製造する動作を開始させる指令のタイミングとが異なる装置が考えられる。
従って、ここでは、本発明が適用される装置が、電源を供給する操作がなされると酸素濃縮気体の製造の動作が開示される装置(従って、電源を停止する操作がなされると酸素濃縮気体の製造の動作が停止する装置)であることを例示している。
本第3態様では、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止の回数を、酸素濃縮装置に対して電源が供給又は停止された回数自体により計上することで、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数を確実に把握することができる。
実施例1の酸素濃縮装置の操作パネルを示す説明図である。 実施例1の酸素濃縮装置の内部構成を示す説明図である。 実施例1の酸素濃縮装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施例1の酸素濃縮装置の電磁弁の動作を示すタイミングチャートである。 実施例1の酸素濃縮装置の制御処理を示すフローチャートである。 実施例2の酸素濃縮装置の概略構成を示す説明図である。 実験例1の実験結果を示すグラフである。 実験例2の実験結果を示すグラフである。
以下では、本発明を実施するための形態(実施例)の酸素濃縮装置について説明する。
本実施例では、空気中から窒素吸着剤(以下吸着剤と記す)を用いて窒素を吸着して除去することにより酸素を濃縮し、この高濃度の酸素を含む酸素濃縮気体(酸素濃縮ガス)を患者に対して供給する圧力変動吸着型の医療用酸素濃縮装置(以下酸素濃縮装置と記す)を例に挙げる。
a)まず、本実施例の酸素濃縮装置の装置本体の外観について説明する。
図1に示す様に、本実施例の酸素濃縮装置1は、その表面に、操作パネル3を備えている。この操作パネル3には、酸素濃縮装置1の運転/停止をマニュアルで指示する電源スイッチ5、正常運転時に点灯する運転ランプ7、異常発生時に点灯/点滅する異常ランプ9、酸素濃縮気体の流量の設定値をマニュアルにて切り換える流量設定つまみ11、設定された流量値を示す流量表示器13、酸素濃縮装置1の使用開始からの積算時間を表示する外部積算時間表示器15、酸素濃縮気体の濃度の状態を点灯/点滅により表示する酸素濃度ランプ17、加湿器18(図2参照)の異常を点灯して表示する加湿器漏れランプ19、カニューラ(図示せず)の折れの異常を点灯して表示するカニューラ折れランプ21、酸素濃縮気体の流れの状態を表示する流れ表示ランプ23などが設けられている。
なお、後述するように、窒素吸着剤(以下単に吸着剤と記す)が劣化してその性能が低下した場合又はその可能性がある場合には、例えば異常ランプ9の点滅によって異常の発生を報知するとともに、例えば流量表示器13を用いて、異常の内容を示す数値等(例えば異常コード)を表示することができる。
b)次に、本実施例の酸素濃縮装置1の内部構成について説明する。
図2に示す様に、酸素濃縮装置1の筐体25内には、空気取入口27及び防塵フィルタ29を介して周囲の空気が導入され、導入された空気は、吸気フィルタ31及び吸気マフラ33を介してコンプレッサ35に吸入される。
コンプレッサ35は、モータ37の回転により、吸入空気を圧縮して高圧空気を生成し、生成された高圧空気は、チェック弁39、41、電磁弁である給気弁(第1給気弁43、第2給気弁45)を介して、一対の吸着床である吸着筒(第1吸着筒47、第2吸着筒49)に供給される。
給気弁43、45から吸着筒47、49に至る高圧空気の供給経路には、それぞれ電磁弁である排気弁(第1排気弁51、第2排気弁53)が接続されており、各排気弁51、53の開弁時には、ガス排気部54を介して、各吸着筒47、49を大気に開放できる。
吸着筒47、49には、空気中の窒素を優先的に吸着して酸素を分離するゼオライト系の前記吸着剤が充填されている。
そして、各排気弁51、53が閉弁状態にあるとき、各チェック弁39、41及び各給気弁43、45を介して、コンプレッサ35から高圧空気が供給されると、前記吸着剤は供給された空気中から窒素を吸着して酸素濃縮気体を生成し、この酸素濃縮気体は各チェック弁55、57を介して製品タンク59側に送出される。
なお、吸着筒47、49からチェック弁55、57に至る酸素濃縮気体の吐出経路には、両吸着筒47、49の吐出側を連通する連通路61が設けられ、その連通路61には、オリフィス63、65を介して電磁弁からなるパージ弁67が設けられている。
また、製品タンク59の下流側には、酸素濃縮気体の圧力を調節する圧力調節器69が設けられ、圧力調節器69で調圧された酸素濃縮気体は、流量設定器71によって流量が設定された後に、加湿器18まで送られ、加湿器18にて加湿された後、カニューラ接続部79に供給される。
更に、酸素濃縮気体の排出経路には、酸素濃縮気体の酸素濃度を検出する酸素センサ75と、酸素濃縮気体の流量を検出する流量センサ77が設けられている。
c)次に、酸素濃縮装置1を制御する電子制御装置について説明する。
図3に示す様に、本実施例では、電子制御装置79は、周知のマイクロコンピュータ(マイコン)81や、各種のデータを記録するメモリ(例えば電源のバックアップがなくてもデータを保持できるEEPROM)83を備え、その入力部85には、電源スイッチ5、酸素センサ75、流量センサ77などが接続されている。
また、マイコン81の出力部87には、ブザー(又はスピーカ)89、運転ランプ7、異常ランプ9、流量表示器13、外部積算時間表示器15、酸素濃度ランプ17、加湿器漏れランプ19、カニューラ折れランプ21、流れ表示ランプ23が接続されている。更に、出力部87には、モータ37、給気弁43、45、排気弁51、53、パージ弁67等が接続されている。
このうち、電源スイッチ5は、その押し下げ動作のたびに、酸素濃縮装置1(従って電子制御装置79)に対する電源の供給が開始(オン)・停止(オフ)されるいわゆるトグルスイッチである。
d)次に、酸素濃縮装置1にて行われる各種の動作について説明する。
ここでは、第1給気弁43、第2給気弁45、第1排気弁51、第2排気弁53、パージ弁67は、通電時には開となり、非通電時には閉となる常閉弁として説明するので、酸素濃縮装置1に電源が供給されていない場合には、これらの電磁弁は閉じている。なお、これ以外に、常開弁を用い、酸素濃縮装置1に電源が供給されていない場合には、これらの電磁弁を開いているようにしてもよい。
(1)酸素濃縮気体を製造する基本的な動作
本実施例の酸素濃縮装置1では、基本的に、第1吸着筒47及び第2吸着筒49における加圧・減圧を交互に繰り返すことにより、酸素の濃縮及び吸着剤の再生を行う。
例えば第1吸着筒47に関しては、第1給気弁43を開くとともに第1排気弁51を閉じ、コンプレッサ35により第1吸着筒47に圧縮空気を送りこみ、吸着剤に窒素を吸着させて酸素を濃縮する(吸着工程)。一方、第2吸着筒49に関しては、第2給気弁45を閉じるとともに第2排気弁53を開き、第2吸着筒49を大気側に接続し、吸着剤に吸着した窒素が減圧とともに排出されるようにする(再生工程)。
そして、この吸着工程と再生工程とを、各両吸着筒47、49において、所定時間毎に交互に切り換えるようにする。
この様にして、第1、第2吸着筒47、49により、加圧時には酸素だけを抽出し、その酸素濃縮気体を、下流の製品タンク59、圧力調節器69、流量設定器71、加湿器18、カニューラ接続部73を介して、外部(従って患者)に供給する。
(2)電源スイッチ5のオン・オフに関する動作
本実施例では、上述した電源スイッチ5のオン・オフによって、酸素濃縮装置1への電力の供給が開始又は停止されるとともに、酸素濃縮気体の製造の動作も開始又は停止に切り替えられる。
具体的には、酸素濃縮装置1の停止中(電源オフ時)に、電源スイッチ5が押されると、酸素濃縮装置1に電力が供給されるとともに、(電子制御装置79に記憶された)所定の動作開始の手順に従って、例えばコンプレッサ35等が作動して、酸素濃縮気体を生成する動作が開始される。
一方、酸素濃縮装置1の運転中(電源オン時)に、電源スイッチ5が押されると、(電子制御装置79に記憶された)所定の動作終了の手順に従って、コンプレッサ35等が停止して、酸素濃縮気体を生成する動作が終了するとともに、酸素濃縮装置1への電力の供給が停止される。
なお、電源スイッチ5には、周知のオフディレイタイマ回路が接続されており、電源スイッチ5によって電源がオフされる場合には、電源スイッチ5が押されてから所定時間経過してから、即ち所定の運転を停止する際の動作が完了してから、電源の供給が停止される。
特に、本実施例では、電源スイッチ5が押されて電源が供給される場合には、電子制御装置79にも電源が供給されるとともに、酸素濃縮気体の製造が開始されるので、後述するように、この電源スイッチ5のオンに伴う酸素濃縮気体の製造の動作の開始の回数を計数する。
例えば、電源スイッチ5がオンされると、電子制御装置79による酸素濃縮気体の製造の制御等が開始されるので、例えばコンプレッサ35のモータ37を始動させる制御信号の出力を(電子制御装置79自身が)検知し、その検知した回数を、「酸素濃縮気体を製造する動作の開始の回数(以下製造動作開始回数と記す)」として、電子制御装置79のメモリ83に記憶する。
一方、電源スイッチ5が押されて電源が停止される場合には、酸素濃縮気体の製造が停止されるので、この電源スイッチ5のオフに伴う酸素濃縮気体の製造の動作の停止の回数を計数する。
例えば、電源スイッチ5のオフから実際に電源が停止されるまでには、若干の余裕があり、その間に、電子制御装置79では酸素濃縮気体の製造を停止させる制御が行われるので、例えばコンプレッサ35のモータ37を停止させる制御信号の出力を(電子制御装置79自身が)検知し、その検知した回数を、「酸素濃縮気体を製造する動作の停止の回数(以下製造動作停止回数と記す)」として、電子制御装置79のメモリ83に記憶する。
(3)電源スイッチ5のオン・オフに伴う酸素濃縮気体の製造の開始又は停止の動作
酸素濃縮装置1に対して電源が供給されていない場合には、コンプレッサ35が停止しており、第1給気弁43、第2給気弁45、第1排気弁51、第2排気弁53、パージ弁67には通電がされておらず、閉の状態である。
この状態で、電源スイッチ5が押されると、電子制御装置79に電力が供給されるとともに、酸素濃縮気体を製造する動作が開始される。
具体的には、コンプレッサ35(即ちそのモータ37)を作動させてから、例えば第1吸着筒47に圧縮空気を供給する場合には、図4に示すように、第1排気弁51はオフ(閉)の状態で、時刻t1に第1給気弁43をオン(開)する。それとともに、第2給気弁45はオフ(閉)の状態で、(第1給気弁43の開より若干遅らせて)時刻t2に第2排気弁53をオン(開)する。なお、パージ弁67は、第1給気弁43の開の途中でオン(開)する。
従って、この際に、例えばコンプレッサ35の作動開始に伴って、後述する「製造動作開始回数」を示すカウンタAがアップされる。
その後、第2吸着筒49に圧縮空気を供給する際には、時刻t4に第2排気弁53をオフ(閉)とした後に、時刻t5に第2給気弁45をオン(開)する。それとともに、第1給気弁43をオフ(閉)し、それより若干遅らせて、時刻t7に第1排気弁51をオン(開)とする。以後、運転中は、図示するような動作を繰り返す。
一方、電源スイッチ5が再度押されると、酸素濃縮気体を製造する動作が停止するとともに、所定時間経過後に電子制御装置79に対する電源の供給も停止される。
この運転の停止時には、コンプレッサ35の動作を停止し、それとともに、一端全ての電磁弁を開としてガス流路を開放し、所定時間後に、全ての電磁弁を閉とし、その後、電源の供給をオフする。
従って、この際に、例えばコンプレッサ35の作動停止に伴って、後述する「製造動作停止回数」を示すカウンタBがアップされる。
(4)吸着剤の劣化を検出する動作
次に、本実施例の要部である吸着剤の劣化を検知するための動作について説明する。
この吸着剤の劣化の検知は、後述する実験例から明らかなように、電源スイッチ5が押された回数、従って、「製造動作開始回数」及び/又は「製造動作停止回数」と吸着剤の劣化の程度とに相関関係があるので、これらの回数に基づいて、吸着剤の劣化を検知するものである。
具体的には、図5のフローチャートに示すように、所定時間毎に、ステップ(S)100にて、メモリ83に記憶されている、「製造動作開始回数」を示すカウンタAのカウンタ値ATと、「製造動作停止回数」を示すカウンタBのカウンタ値BTとを読み出す。
次に、ステップ110にて、前記カウンタ値ATとカウンタ値BTとを合計し、その合計値GTを算出する。
次に、ステップ120にて、カウンタの合計値GTが、吸着剤の劣化を示す閾値(判定値)Sを上回るか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ130に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ130では、吸着剤が劣化していると判断されたので、そのことを、表示や音などによって報知し、一旦本処理を終了する。
なお、カウンタA、カウンタBは、例えば吸着剤の交換時に、作業者等が電子制御装置79にアクセスしてクリアすることができる。
e)次に、本実施例の効果を説明する。
後述する実験例から明らかなように、酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数と、吸着剤の劣化の程度とには、相関関係があることが分かっている。よって、例えば酸素濃縮気体の製造の動作の開始及び停止の回数(合計値GT)から、吸着剤の劣化の程度を検出することができる。
また、本実施例では、連続使用時間を計測する為のリアルタイムクロックタイマーを使用しなくても、また、操作履歴、動作履歴を記憶しなくても、さらにそれらの情報から故障判定を行わなくても、吸着材の劣化の程度を容易に検出できるという利点がある。
なお、酸素濃縮気体の製造の動作の開始の回数と停止の回数とは、通常同じ回数であるので、どちらか一方の回数からでも、同様に吸着剤の劣化を検出することができる。
また、酸素濃縮気体の製造の動作の停止期間が短い場合、例えば停止直後に作動させるなどの短時間(例えば1分以内)の動作の場合には、実質的に酸素濃縮装置1の連続した動作とほぼ同様であり、吸着材の劣化への影響はほぼ無いと考えられるので、その短期間のオン・オフの動作の場合には、その回数を計数しないようにしてもよい。
次に実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な内容に説明は省略する。
図6に示すように、本実施例の酸素濃縮装置101は、実施例1と同様に、電源スイッチ103、電子制御装置105、コンプレッサ107等を備えている。
特に本実施例では、電灯線などの外部からの電力の供給が停止された場合にも、電子制御装置105に電力を供給するバッテリ109を備えている。
更に、本実施例では、無線による操作が可能なリモコン111を備えており、リモコンの電源スイッチ113によって、酸素濃縮装置101の(酸素濃縮気体を製造する)動作の開始や運転を指示することができる。
詳しくは、例えば酸素濃縮装置101に対して電灯線から電力が供給されていない場合には、バッテリ109によって電子制御装置105は機能しているので、その時に、例えば酸素濃縮装置101の電源スイッチ103(又はリモコン111の電源スイッチ113)が押されると、そのことを示す信号、即ち酸素濃縮気体の製造の開始を指示する信号が電子制御装置105に入力される。
従って、その信号に基づいて、電子制御装置105は、コンプレッサ107や各種の電磁弁を制御して、酸素濃縮気体を製造する。
それとともに、この信号の入力の回数(即ち酸素濃縮装置101の製造動作の開始の回数)を、前記カウンタAにカウントする。
また、酸素濃縮装置101によって酸素濃縮気体が製造されているときに、再度、電源スイッチ103(又は電源スイッチ113)が押されると、その信号(即ち酸素濃縮気体の製造の停止を指示する信号)が電子制御装置105に入力される。
従って、その信号に基づいて、電子制御装置105は、コンプレッサ107や各種の電磁弁を制御して、酸素濃縮気体の製造を停止する。
それとともに、この信号の入力の回数(即ち酸素濃縮装置101の製造動作の停止の回数)を、前記カウンタBにカウントする。
従って、前記カウンタAのカウンタ値AT及び前記カウンタBのカウンタ値BTを用いて、前記実施例1と同様な吸着剤の劣化検出のルーティンによって、吸着剤の劣化を検出することができる。
なお、他の応用例として、バッテリ109を備えていない構成とし、酸素濃縮装置101の製造動作が停止している場合でも、電灯線から、電子制御装置105等が待機電源の供給を受けるように構成してもよい。
また、電子制御装置105には、常時電源が供給されているので、タイマー等からの信号によって、自動的に酸素濃縮気体の製造の開始や停止を行ってもよい。この場合には、タイマーからの信号を、酸素濃縮気体の製造の開始や停止の回数を計数する信号として用いてもよい。
<実験例>
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
(実験例1)
本実験例1は、前記実施例1と同様な酸素濃縮装置を用い、その電源スイッチのオン・オフの回数、即ち「酸素濃縮気体の製造を開始する動作の回数」及び「酸素濃縮気体の製造を停止する動作の回数」と、吸着剤の吸着性能との関係を調べたものである。
この実験では、1回の(酸素濃縮気体を製造している時間に対応する)酸素濃縮装置に電源を供給している時間(電源投入時間)と、1回の(酸素濃縮気体を製造していない時間に対応する)酸素濃縮装置に電源を供給していない時間(電源停止期間)とを1サイクルと定義し、下記の条件(稼働条件)にて、本サイクルを連続的に繰り返す簡潔運転を行い、図7に示すタイミングで吸着剤の性能を評価した。
その結果を図7に示すが、横軸は電源投入と電源停止の回数の合計を示している。ここで、稼働率とは、電源停止時間と電源投入時間の合計時間に対する電源投入時間の割合である。また、下記の各稼働条件では、電源停止期間はいずれの条件でも同じ時間とし、電源投入期間を変更した。
稼働条件A・・(稼働率5.3%)
稼働条件B・・(稼働率25%)
稼働条件C・・(稼働率50%)
稼働条件D・・(稼働率75%)
なお、吸着性能は、一定圧力条件下における吸着剤への窒素の吸着量の測定によって求めたものであり、酸素濃縮装置の使用開始における吸着性能を100%としている。
図7から明らかなように、稼働率にかかわらず、電源投入及び電源停止の回数と吸着剤の吸着性能は対応していることが分かる。よって、電源投入及び電源停止の回数から吸着剤の吸着性能(従って吸着剤の劣化の程度)を検知できることが分かる。
(実験例2)
実験例2は、前記実験例1と同様な装置及び同様な稼働条件にて、稼働時間(電源投入の合計時間)と吸着性能との関係を調べたものである。この結果を、図8に示す。
図8から明らかなように、稼働時間が増加すると吸着性能が低下するが、稼働率によって吸着性能の変化の状態は異なっている。
従って、単に稼働時間から吸着性能を推定することができないことが分かる。つまり、実際には、稼働時間や稼働回数は使用状態によって毎回変化するので、単に稼働時間だけから吸着剤の劣化を検出できないことが分かる。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、本発明は、真空圧力変動吸着型の酸素濃縮装置に適用できることは勿論である。
(2)前記実施例1では、ある判定値Sによって、吸着剤の劣化の有無を判定したが、判定値Sを複数設けて、吸着剤の劣化の程度を段階的に検出してもよい。
(3)酸素濃縮気体の製造の開始や停止の回数は、上述の様に、例えばコンプレッサ(従ってモータ)の運転の開始や停止を指示する信号が出力された回数、リモコン等からの電源スイッチのオン・オフを指示する信号、タイマーの信号などによって計数してもよいが、それ以外でも、酸素濃縮装置の運転状態と停止状態を識別可能な手段を用いて回数を計数してもよい。
1、101…酸素濃縮装置
5、103、113…電源スイッチ
47、49…吸着筒
35、107…コンプレッサ
79、105…電子制御装置

Claims (3)

  1. 酸素よりも窒素を選択的に吸着する吸着剤を充填した吸着床を1個以上備え、前記吸着床に対する加圧及び減圧を繰り返して酸素濃縮気体を製造する圧力変動吸着型の酸素濃縮装置において、
    前記酸素濃縮装置の動作を制御する制御部を備えるとともに、
    前記制御部は、前記加圧及び減圧による酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止のうち少なくとも一方の回数をカウントする動作回数カウント手段と、
    前記動作回数カウント手段によってカウントされた動作回数値と所定の劣化判定閾値に基づいて、前記吸着剤の劣化の程度を判定する吸着剤劣化判定手段と、
    を有することを特徴とする酸素濃縮装置。
  2. 酸素濃縮装置における前記酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止が、前記制御部から出力される制御信号に基づいて行われる場合には、該制御信号に基づいて前記回数を計数することを特徴とする請求項1に記載の酸素濃縮装置。
  3. 前記酸素濃縮装置の外部から、該酸素濃縮装置に対する電源の供給又は停止の操作があった場合に、前記酸素濃縮気体の製造の動作の開始又は停止を行うように構成された酸素濃縮装置においては、前記電源の供給又は停止のうち少なくとも一方の回数に基づいて、前記吸着剤の劣化の程度を検出することを特徴とする請求項1に記載の酸素濃縮装置。
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