JP2014236827A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014236827A
JP2014236827A JP2013120376A JP2013120376A JP2014236827A JP 2014236827 A JP2014236827 A JP 2014236827A JP 2013120376 A JP2013120376 A JP 2013120376A JP 2013120376 A JP2013120376 A JP 2013120376A JP 2014236827 A JP2014236827 A JP 2014236827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
magnetic field
block
magnetic
plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013120376A
Other languages
English (en)
Inventor
幸信 今村
Yukinobu Imamura
幸信 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2013120376A priority Critical patent/JP2014236827A/ja
Publication of JP2014236827A publication Critical patent/JP2014236827A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】傾斜磁場の発生効率の低下を抑えつつ、傾斜磁場発生時の漏れ磁場による渦電流と残留磁場の発生を抑えることができ、良好な画像を得ることができる磁気共鳴イメージング装置を提供する。【解決手段】MRI装置は、磁性部材31を備えており、磁性部材31は、赤道面と平行な面に沿って複数配置されるブロック状部材9と、赤道面と平行な面に沿って配置され、少なくとも中心軸側から半径方向に外縁まで連続して形成されてなるシート状部材22と、を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置(以下、「MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置」ともいう)に関する。
MRI装置は、均一な静磁場中に置かれた被検体に高周波パルスを照射したときに生じる核磁気共鳴現象を利用して、被検体に物理的、化学的性質を示す断面画像を得る装置であり、特に、医療用として用いられている。
MRI装置は、主に、被検体が挿入される撮像空間に均一な静磁場を生成する静磁場磁石と、撮像空間に位置情報を付与するために空間的に強度が勾配した傾斜磁場をパルス状に発生させる傾斜磁場コイルと、被検体に高周波パルスを照射するRFコイルと、被検体からの磁気共鳴信号を受信する受信コイルと、受信した信号を処理して画像を表示するコンピュータシステムとを備えている。
MRI装置の性能向上の手段として、静磁場磁石が生成する静磁場の強度と均一性の向上がある。静磁場がより強い程、鮮明な画像が得られ、また、静磁場が広い空間でより一様である程、広い範囲にわたって鮮明な画像を得ることができる。このため、MRI装置は、静磁場の強度と均一性の向上を指向して、開発が続けられている。他の性能向上の手段としては、傾斜磁場精度の向上と傾斜磁場パルスの高速駆動とがある。これらは、画質の向上と撮像時間の短縮とに寄与する。特に撮像方法の高度化・多様化に伴い、傾斜磁場パルスを発生させる電流波形は高速に変化する傾向にある。
傾斜磁場コイルは、パルス状の電流が流れるため、撮像空間において傾斜磁場を生じさせるだけでなく、撮像空間外に漏れ磁場を生じさせる。これにより、静磁場磁石を構成する金属構造物に変動磁場が生じて渦電流を発生させる。渦電流は、撮像空間内で変動磁場を生じさせるため、静磁場と傾斜磁場の分布に影響して画質に悪影響を与える。特に、近年のMRI装置においては、撮像方法の高度化に伴い、高精度な磁場が要求されるため、渦電流を低減することが重要な課題となっている。
このため、一般に、超電導コイルを有する静磁場磁石を備えた高磁場のMRI装置は、シールドコイルを有する自己遮蔽型の傾斜磁場コイルを採用することにより、撮像空間外への漏れ磁場を低減する構造となっている。一方、中低磁場のMRI装置は、傾斜磁場コイルを出力の小さな駆動電源で使用するために、シールドコイルを有しておらず、その代わりに、静磁場磁石の磁極部表面に、珪素鋼板等の、磁束の通路となり、かつ、渦電流の発生が少ない磁性体が設置されている。また、中低磁場のMRI装置の静磁場磁石は、磁性体である鉄製の磁極部を使用することが多い。この場合、傾斜磁場コイルによる変動磁場は、渦電流による磁場だけでなく、磁気ヒステリシス特性を持った鉄製の磁極部の磁化による残留磁場も生じさせて、画像に悪影響を及ぼすため、これらを低減することが重要な課題となっている。
本技術分野の背景技術として、特開2004−65714号広報(特許文献1)がある。この公報には、静磁場磁石の磁極部表面上の表層部と深層部とに、それぞれ複数の珪素鋼板を設置し、表層部の珪素鋼板の大きさを深層部の珪素鋼板の大きさより小さく設定する技術が示されている(請求項1、図2参照)。また、特開2000−157511号公報(特許文献2)には、積層されたかつ相互に絶縁された複数の層からなる磁極板を備え、該層が相並べて配置された透磁性材料からなる要素を備えており、連続する層を層方向に相互にずらして配置する技術が示されている(要約、図2参照)。
特開2004−65714号公報 特開2000−157511号公報
特許文献1に示される技術は、表層部の珪素鋼板の大きさを深層部よりも小さくすることにより、特に表層部で大きくなる渦電流の発生を抑えている。しかしながら、表層部に用いられる小さな珪素鋼板は、隣り合う珪素鋼板同士の接合部分において生じる空間のために、占積率(空間の単位体積当たりの珪素鋼板が占める体積の割合)が低下し、珪素鋼板の面に沿う、すなわち珪素鋼板の面に平行な方向の磁気抵抗が増加する。このため、傾斜磁場の発生効率が低下する。これを避けるためには、厚さ方向の寸法を大きくすることにより珪素鋼板の量を増やす必要がある。
また、特許文献2に示される技術は、積層方向に連続する層間で要素(ブロック状部材)を層方向に相互にずらすことにより、ブロック状部材間の隙間に起因する、珪素鋼板の表面に垂直方向の磁束に対する磁気抵抗の不連続を、均一に近づける効果がある。しかしながら、同一層内および積層方向に連続する層間において、ブロック状部材間は、ブロック状部材に被覆された絶縁材料が介在している。したがって、この場合も、絶縁材料による占積率の低下によって珪素鋼板の面に平行な方向の磁気抵抗が大きくなるため、ブロック状部材を厚さ方向に多数積層する必要がある。
このように、特許文献1,2に示される技術では、いずれも珪素鋼板などの磁性体を小さなブロック状部材とすることで渦電流の発生を抑えることが可能となる。一方で、ブロック状部材間において生じる空間によって占積率が低下する。これにより、珪素鋼板の面に平行な方向の磁気抵抗が増加するため、傾斜磁場の発生効率が低下する。これを防ぐためには、厚さ方向の寸法を大きくすることが必要になる。そのために珪素鋼板をブロック形状に加工して多数積層することは、作業が煩雑となるだけでなく、珪素鋼板が一般に鉄よりも高価であることから使用量を極力減らしたいという要求にも反することになる。また、前記した占積率の低下を補うために、大きな強度の傾斜磁場を発生させることも考えられるが、この場合には、傾斜磁場コイルの駆動電源を強化しなければならないという問題が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、傾斜磁場の発生効率の低下を抑えつつ、傾斜磁場発生時の漏れ磁場による渦電流と残留磁場の発生を抑えることができ、良好な画像を得ることができる磁気共鳴イメージング装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、互いに同軸となる中心軸を有しかつ該中心軸に垂直な平面に関して面対称となるように配置され、磁性体から構成される略円盤形状を呈する磁極部を有し、被検体の撮像空間に静磁場を発生させる一対の静磁場磁石と、前記平面に関して面対称となるように配置され、前記撮像空間に傾斜磁場を発生させる一対の傾斜磁場コイルと、前記平面に関して面対称となるように配置された一対の磁性部材と、を備え、前記磁性部材は、前記平面と平行な面に沿って複数配置されるブロック状部材と、前記平面と平行な面に沿って配置され、少なくとも前記中心軸側から半径方向に外縁まで連続して形成されてなるシート状部材と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、傾斜磁場の発生効率の低下を抑えつつ、傾斜磁場発生時の漏れ磁場による渦電流と残留磁場の発生を抑えることができ、良好な画像を得ることができる磁気共鳴イメージング装置を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るMRI装置を模式的に示す外観斜視図である。 本発明の第1実施形態のMRI装置の構成と傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態に係るMRI装置の下側の磁極の磁性部材を示す部分断面斜視図である。 比較例としての従来技術によるブロック状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 比較例としての他の従来技術によるブロック状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態の他の変形例に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 本発明の第3実施形態に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。 本発明の第4実施形態に係るブロック状部材、シート状部材、および傾斜磁場コイルを示す部分断面図である。 本発明の第5実施形態に係るシート状部材の形状を示す部分平面図である。 本発明の第6実施形態に係るシート状部材の形状を示す部分平面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を付している。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)100について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るMRI装置を模式的に示す外観斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態のMRI装置の構成と傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。図3は、本発明の第1実施形態に係るMRI装置の下側の磁極の磁性部材を示す部分断面斜視図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係るMRI装置100は、一般的な中低磁場のMRI装置である。MRI装置100は、略円盤形状の上下一対の磁極1を略C字形状のリターンヨーク2で連結した形状を有しており、上下一対の磁極1の間にある撮像空間3に矢印で示す方向4に静磁場を発生する。被検者(被検体)5が可動式のベッド6によって撮像空間3に運ばれて、画像の取得が行われる。なお、説明を明確にするため、図1に示すように、撮像空間3の中心を原点とし、正面視して左右方向に沿ってx軸、正面視して前後方向(奥行き方向)に沿ってy軸、上下方向に沿ってz軸を設定する(以降の図でも同様)。
このような中低磁場垂直磁場型のMRI装置100は、一般的な高磁場水平磁場型のMRI装置と比較して、被検者5が挿入される撮像空間3の周囲の広い範囲が構造物で囲まれておらず、被検者5はより解放感を得ることができる。これにより、被検者5の不安感を取り除くとともに、ベッド6を移動させることで常に撮像空間3の中心で患部を撮像することができる。さらに、撮像中に装置外部から操作者等が被検者5の撮像を補助することができるといった特徴を持つ。
図2に示すように、MRI装置100は、互いに同軸となる中心軸51を有しかつ該中心軸51に垂直な平面である赤道面52に関して面対称となるように配置され、被検者5(図1参照)の撮像空間3に静磁場を発生させる上下一対の静磁場磁石30と、赤道面52に関して面対称となるように配置され、撮像空間3に傾斜磁場を発生させる上下一対の傾斜磁場コイル14と、被検者5に高周波パルスを照射する上下一対のRFコイル20と、赤道面52に関して面対称となるように配置された上下一対の磁性部材31と、を備えている。ここで、中心軸51は、z軸と合致しており、赤道面52は、xy平面、すなわちx軸とy軸とを含む平面である。なお、y軸は、図2で紙面に垂直方向の軸である。
磁極1は、静磁場磁石30、傾斜磁場コイル14、RFコイル20、および磁性部材31等の要素部材を、FRP(繊維強化プラスチック)等製のカバー21で覆って構成されている。
静磁場磁石30は、超電導線材を用いた略円環形状の電磁コイル10を有しており、静磁場を発生させる。ただし、静磁場磁石30は、これに限定されるものではなく、常電導線材を用いた略円環形状の電磁コイルを有するものであってもよく、あるいは、磁化された永久磁石を有するものであってもよい。電磁コイル10は、外側から真空容器11、輻射シールド12、液体ヘリウム容器13等の断熱構造を有する容器内に収容されており、図示しない液体ヘリウムおよび冷凍機等によって極低温に維持されるようになっている。
また、静磁場磁石30は、鉄(Fe)等の磁性体から構成される略円盤形状を呈する磁極部7と、鉄等の磁性体から構成される略円環形状の磁極突起部8とを有している。
磁性部材31は、例えば略四角形板形状の磁性体を積層して略タイル形状に構成したブロック状部材9を有している。ここでは、ブロック状部材9に使用される磁性体は、鉄よりも電気抵抗値が高く、磁気ヒステリシス特性が小さい(ヒステリシス損が小さい)材料、例えば珪素鋼板等から構成されている。また、珪素鋼板は、鉄よりも透磁率が大きい。これらの磁極部7、磁極突起部8、およびブロック状部材9は、上下一対の磁極1をつなぐリターンヨーク2(図1参照)とともに、磁気回路を形成している。
傾斜磁場コイル14は、ブロック状部材9の撮像空間3側に設置されている。この傾斜磁場コイル14は、撮像空間3にその中心からの距離に比例した強度で、静磁場の方向4に沿う方向の傾斜磁場15をパルス状に発生させる。
傾斜磁場コイル14は、撮像空間3に位置情報を付与するために、撮像空間3において直交する三方向に独立に傾斜磁場を発生させるべく、上下で3組のコイルの対から構成されている。すなわち、傾斜磁場コイル14は、X傾斜磁場コイル16、Y傾斜磁場コイル18、およびZ傾斜磁場コイル19を備えている。X傾斜磁場コイル16は、x軸方向の傾斜磁場15を発生させ、X傾斜磁場コイル16による磁束17は破線で示されるような分布となる。また、Y傾斜磁場コイル18は、y軸方向の傾斜磁場を発生させ、Z傾斜磁場コイル19は、z軸方向の傾斜磁場を発生させる。これらの3つの傾斜磁場コイル16,18,19は、樹脂等に埋設されて一体の略円盤形状に形成され、上下の磁極1にそれぞれ設置されて、一対の傾斜磁場コイル14を構成している。
RFコイル20は、傾斜磁場コイル14のさらに撮像空間3側に設置されている。このRFコイル20は、高周波の電磁パルスを発生させる。なお、RFコイル20は、傾斜磁場コイル14と一体に形成される場合、または、カバー21を兼ねる場合もある。
このほか、図示していないが、MRI装置100には、傾斜磁場コイル14やRFコイル20を駆動するための電源装置、電源を制御したりRFコイル20により得られた信号を画像化したりするコンピュータシステム等が含まれる。
図3は、下側の磁極1(図1参照)のうち、磁極部7、磁極突起部8、ブロック状部材9、断熱構造の容器11,12,13とその内部に収められた電磁コイル10、および、シート状部材22の構成を部分断面図で示している。
図3に示すように、磁性部材31は、ブロック状部材9に加えて、磁性体から構成されるシート状部材22を備えている。ここでは、シート状部材22に使用される磁性体は、ブロック状部材9と同様に、鉄よりも電気抵抗値が高く、磁気ヒステリシス特性が小さい材料、例えば珪素鋼板等から構成されている。このような材料を使用することにより、渦電流と残留磁場の発生をより少なくすることができる。
ブロック状部材9は、赤道面52(図2参照)と平行な面に沿って複数敷き詰めるように配置されており、複数のブロック状部材9の外縁が略円形を呈している。一方、シート状部材22は、赤道面52と平行な面に沿って配置され、少なくとも中心軸51(z軸)側から半径方向に外縁まで連続して形成された構造となっており、ここでは、略円盤形状を呈している。ただし、製作上の観点から、シート状部材22が略円盤形状を半径方向に沿う線で分割した形状の複数のシートを組み合わせることにより構成されることも可能である。また、ブロック状部材9は、赤道面52に垂直な方向に複数の層(図2、図3では2層)を形成しており、シート状部材22は、ブロック状部材9の層間に設置されている。
ブロック状部材9は、薄い珪素鋼板等の部材をエナメル塗料などの絶縁層を介して積層した構造を有している。このような構成により、傾斜磁場コイル14にパルス状の電流が通電された場合に発生する変動磁場によって渦電流が発生するが、この渦電流がブロック状部材9の表面で発生し、磁極部7の方向に浸透することを防いでいる。磁極部7は通常、鉄等の電気抵抗が小さく、かつ、磁気ヒステリシス特性が大きい部材で構成されているため、磁極部7で渦電流が発生すると、この渦電流により、撮像空間3(図2参照)において渦電流磁場が生じると同時に、傾斜磁場コイル14による変動磁場によって残留磁場が発生し、画質劣化の原因となる。ブロック状部材9を小さい略四角形のタイル形状とするのは、ブロック状部材9の面内(xy平面内)方向の渦電流の発生を抑えるためであり、ブロック状部材9の一辺の寸法を小さくする程効果的である。
また、図2に示すように、ブロック状部材9は、傾斜磁場コイル14により発生する磁束17の磁気回路にもなっている。ブロック状部材9を構成する珪素鋼板は、比透磁率が10000〜20000程あるため、空気等に比べて磁気抵抗が小さく、より小さい電流値で必要な傾斜磁場15を発生することができる。珪素鋼板の比透磁率は、磁気的に飽和しない、およそ1.7〜1.8テスラ以下で大きく、それ以上では急激に小さくなる。このため、静磁場の強度が0.7テスラ程度以下の中低磁場のMRI装置においては、傾斜磁場コイル14による漏れ磁場を抑えるシールドコイルの代わりに、珪素鋼板から構成されるブロック状部材9が一般に採用されている。
次に、図4〜図6を参照して、前記のように構成されたMRI装置100の磁性部材31の作用について説明する。
図4は、比較例としての従来技術によるブロック状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。図5は、比較例としての他の従来技術によるブロック状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。図6は、本発明の第1実施形態に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。
図4に示すように、従来の中低磁場のMRI装置においては、鉄製の略円盤形状の磁極部7の表面上に、同一形状のブロック状部材9が層方向に真直ぐに重なるように積層された構造が採用されている。このような構成では、傾斜磁場コイルによる磁束17は、ブロック状部材9を通過するが、ブロック状部材9間の水平方向(ブロック状部材9の表面に沿う方向)の隙間を通過する際に、隙間を構成する空気の透磁率が小さいため、ブロック状部材9の積層方向に広がる。一方、ブロック状部材9と鉄製の磁極部7との界面において、鉄の比透磁率は空気よりも大きいために、傾斜磁場コイルによる磁束17は磁極部7を通過する。このため、磁極部7に渦電流23が発生し、撮像空間に画像劣化の原因となる磁場を生じさせる場合があった。また、静磁場磁石による磁束24は撮像空間に均一な分布を作る必要があるが、ブロック状部材9間の水平方向の隙間によって水平面内における均一な分布が妨げられる場合もあった。
図5は、図4に示す従来技術を改良した構造を示す他の従来技術を示している。
図5に示すように、他の従来の中低磁場のMRI装置においては、鉄製の略円盤形状の磁極部7の表面上に、ブロック状部材9が層ごとに水平面(ブロック状部材9の表面に平行な平面)内で位置をずらして積層された構造が採用されている。このような構成では、ブロック状部材9間の水平方向の隙間は、積層方向に連続して存在しない。このため、傾斜磁場コイルによる磁束17は、ブロック状部材9間の水平方向の隙間部分において、積層方向に隣接するブロック状部材9を通過するように迂回し、磁極部7での渦電流が低減される。また、静磁場磁石による磁束24の不均一性も、ブロック状部材9間の水平方向の隙間が水平面内全体に分散して分布するために抑えられる。
しかしながら、ブロック状部材9は、厚さが例えば0.2〜0.5mmの薄い珪素鋼板を積層したものであり、1枚の珪素鋼板は表面にワニスやエナメル等の絶縁性を有する薄い被膜で覆われている。したがって、珪素鋼板の比透磁率が10000〜20000程度であることからブロック状部材9の面内方向の磁気抵抗は小さいが、積層方向の磁気抵抗は絶縁性被膜の厚さの空気とほぼ同等である。すなわち、珪素鋼板に対する絶縁被膜の厚さは例えば2〜5%であるので、ブロック状部材9の積層方向の磁気抵抗は面内方向に対して200〜1000倍程度大きい。さらに、ブロック状部材9間の隙間は、エポキシ樹脂等で絶縁・固定されるので、磁気抵抗がさらに大きくなる。このため、図5に示す構成においても、傾斜磁場コイルによる磁束17に対する磁気抵抗は、充分に低いとは言えず、傾斜磁場コイルを駆動する電流を大きくする等の対策が必要となるおそれがある。
これに対して、図6に示すように、本発明の第1実施形態では、ブロック状部材9が赤道面52に垂直な方向に複数の層(ここでは2層)を形成しており、シート状部材22がブロック状部材9の積層方向の間、すなわち層間に設置されている。図6では、シート状部材22を間に挟むブロック状部材9は、層方向に真直ぐに重なるように積層された構造が採用されており、簡易に構成することができる。ここで、シート状部材22は、傾斜磁場コイル14(図2参照)からの磁束17の磁気回路を形成する。このような構成によれば、傾斜磁場コイル14による磁束17は、シート状部材22を通過する際に空隙(隙間)を通らないため、図4および図5に示す従来の構成に対して効果的に磁気抵抗を低減することができる。また、傾斜磁場コイル14による磁束17は、ブロック状部材9間の水平方向の隙間部分において、積層方向に隣接するシート状部材22を通過するように迂回するため、磁極部7での渦電流と残留磁場の発生が抑えられる。さらに、傾斜磁場コイル14による磁束17の磁気抵抗が小さくなるので、ブロック状部材9と合わせた磁性部材31の積層方向の厚さを低減することができる。このため、鉄に比べて高価な珪素鋼板の使用量の削減、および製造作業性の向上が図られる。
シート状部材22は、ブロック状部材9と同様に、薄い珪素鋼板を積層した構造であることが望ましい。シート状部材22は、面積が大きいため、傾斜磁場コイル14(図2参照)の磁束17の時間変化により渦電流の発生が考えられるが、実際に大きな渦電流が発生するのは珪素鋼板の面に垂直な方向に傾斜磁場コイル14による磁束17が変化した場合であり、珪素鋼板の面内方向の磁束変化に対する渦電流は小さい。したがって、ブロック状部材9をシート状部材22の撮像空間3(図2参照)側に設置することにより、渦電流の発生がより抑えられる。また、シート状部材22の磁極部7側にもブロック状部材9を設置することにより、シート状部材22の渦電流による変動磁場が鉄製の磁極部7に到達することをより防止することが可能となる。
前記したように第1実施形態に係るMRI装置100は、磁性部材31を備えており、磁性部材31は、赤道面52(図2参照)と平行な面に沿って複数配置されるブロック状部材9と、赤道面52と平行な面に沿って配置され、少なくとも中心軸51側から半径方向に外縁まで連続して形成されてなるシート状部材22と、を有している。
したがって、第1実施形態に係るMRI装置100によれば、傾斜磁場コイル14による磁束17は、シート状部材22を通過する際に空隙を通らないため、効果的に磁気抵抗を低減することができ、傾斜磁場の発生効率の低下を抑えることができる。また、ブロック状部材9において面内方向の渦電流の発生が抑えられるとともに、傾斜磁場コイル14による磁束17がブロック状部材9間の水平方向の隙間部分においてシート状部材22を通過するように迂回するため、磁極部7での渦電流と残留磁場の発生が抑えられる。
すなわち、傾斜磁場の発生効率の低下を抑えつつ、傾斜磁場発生時の漏れ磁場による渦電流と残留磁場の発生を抑えることができ、良好な画像を得ることができるMRI装置100を提供できる。
さらに、傾斜磁場コイル14による磁束17の磁気抵抗が小さくなるので、磁性部材31の積層方向の厚さを低減することができ、鉄に比べて高価な珪素鋼板の使用量の削減、および製造作業性の向上が図られる。
また、本実施形態では、ブロック状部材9、シート状部材22は、鉄よりも電気抵抗値が高く、磁気ヒステリシス特性が小さい材料から構成されている。このような構成によれば、渦電流と残留磁場の発生をより少なくすることができる。
また、本実施形態では、ブロック状部材9、シート状部材22は、複数の珪素鋼板が積層されて構成されている。このような構成によれば、傾斜磁場コイル14による変動磁場によって渦電流が珪素鋼板の表面で発生し、磁極部7の方向に浸透することを防ぐことができる。
また、本実施形態では、ブロック状部材9は、赤道面52に垂直な方向に複数の層を形成しており、シート状部材22は、ブロック状部材9の層間に設置されている。このような構成によれば、シート状部材22の撮像空間3側のブロック状部材9により、渦電流の発生がより抑えられるとともに、シート状部材22の磁極部7側のブロック状部材9により、シート状部材22の渦電流による変動磁場が鉄製の磁極部7に到達することがより防止される。
図7は、本発明の第1実施形態の変形例に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。
図7に示す変形例では、シート状部材22を挟んだブロック状部材9が、層ごとに水平面(ブロック状部材9の表面に平行な平面)内で位置をずらして積層された構造が採用されている。このような構成によれば、静磁場磁石30(図2参照)による磁束24の不均一性が水平面内全体に分散されるために抑制され、撮像空間3(図2参照)での静磁場の均一性をより向上させることができる。
シート状部材22は、厚い方が傾斜磁場コイル14(図2参照)による磁束17に対する磁気抵抗を小さくできる。一方で、シート状部材22の厚さが増すと、磁束17によるブロック状部材9の接合部の隙間(ブロック状部材9間の水平方向の隙間)からの漏れ磁場、または、ブロック状部材9の渦電流により発生する磁束によって、シート状部材22に渦電流が生じ易くなる。特に、撮像空間3側のブロック状部材9の厚さが薄い場合、ブロック状部材9の面内(xy平面内)方向の寸法が小さい場合、または、ブロック状部材9間の水平方向の隙間が大きい場合に顕著となる。
図8は、本発明の第1実施形態の他の変形例に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場および傾斜磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。
図8に示す他の変形例は、シート状部材22が複数の層を形成しており、シート状部材22の複数の層間、および両端面側に、ブロック状部材9が設置されている。このような構成によれば、撮像空間3(図2参照)側のシート状部材22の断面積が減るために、シート状部材22の電気抵抗値が増して渦電流の発生を抑えることができる。一方で、撮像空間3と反対側のもう一方のシート状部材22の存在により、傾斜磁場コイル14(図2参照)による磁束17に対する磁気抵抗を小さくすることができる。
〔第2実施形態〕
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態に係るMRI装置について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図9は、本発明の第2実施形態に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。
図9に示すように、第2実施形態では、シート状部材22は、ブロック状部材9の磁極部7側に設置されている。第2実施形態は、特に静磁場磁石30が電磁コイル10を有する場合に効果的なシート状部材22の設置方法を示している。
超電導コイル等の電磁コイル10を静磁場磁石30に使用する場合、上下の電磁コイル10を可能な限り互いに近接して設置すると、コイル電流値を低くできるために効率的である。一方で、磁極突起部8やブロック状部材9の位置は、傾斜磁場コイル14(図2参照)の設置空間や、上下一対の磁極1の間隔を確保できるように設定する必要がある。このため、図9に示すように、静磁場磁石30による磁束24は、電磁コイル10の近傍、すなわち、ブロック状部材9の撮像空間3(図2参照)側の表面で密度が高くなる。
前記したように、珪素鋼板の比透磁率は1.7〜1.8テスラ程度までは充分大きな値であるが、それを超えると急激に低下して、磁束を通す効果が小さくなり、厚さを増す必要が生じる。したがって、傾斜磁場コイル14(図2参照)による磁束17(図2参照)を通すシート状部材22を、できるだけ静磁場の磁束密度が小さい領域に設置すると、厚さの増大を防ぐことができて効果的である。したがって、静磁場磁石30が電磁コイル10を有する場合には、シート状部材22は、鉄製の磁極部7の近傍に設置されることが望ましい。一方で、撮像空間3(図2参照)側のブロック状部材9は、静磁場による磁束密度が高いために、傾斜磁場コイル14による磁束17が深く浸透するが、厚くすることで磁極部7への到達を防いで渦電流の発生を抑えることができる。
〔第3実施形態〕
次に、図10を参照して、本発明の第3実施形態に係るMRI装置について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図10は、本発明の第3実施形態に係るブロック状部材およびシート状部材の配置と静磁場の磁束の分布を示す部分断面図である。
図10に示すように、第3実施形態では、シート状部材22を間に挟むブロック状部材9の中心軸51(図2参照)方向(赤道面52(図2参照)に垂直な方向)の厚さに関して、撮像空間3(図2参照)側のブロック状部材9の厚さが、磁極部7側のブロック状部材9の厚さよりも薄い。換言すれば、シート状部材22は、ブロック状部材9の赤道面52(図2参照)に垂直な方向の両端面32,33の間における撮像空間3(図2参照)寄りの位置に設置されている。第3実施形態は、特に静磁場磁石30aが永久磁石25を有する場合に効果的なシート状部材22の設置方法を示している。
永久磁石25を用いた静磁場磁石30aによる磁束24は、その外側において磁極1の半径方向外方に広がる分布を持つ。これを抑えるために磁極突起部8が設けられており、ブロック状部材9の磁極部7側では磁束密度が高くなる。このため、傾斜磁場コイル14(図2参照)による磁束17(図2参照)の経路となるシート状部材22は、この磁束密度が高くなる部分を避けて撮像空間3(図2参照)側に設置すると、磁束を通す効果が大きいため部材を薄くすることができて効果的である。ただし、傾斜磁場コイル14による磁束17の時間変動で渦電流が発生することを避けるため、シート状部材22の撮像空間3側にもブロック状部材9を設置することが望ましい。
〔第4実施形態〕
次に、図11を参照して、本発明の第4実施形態に係るMRI装置について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図11は、本発明の第4実施形態に係るブロック状部材、シート状部材、および傾斜磁場コイルを示す部分断面図である。
図11に示すように、第4実施形態では、シート状部材22の半径R1は、ブロック状部材9を赤道面52(図2参照)と平行な面に沿って複数配置して構成した外縁により形成される円の半径R2よりも小さく設定されている。
電磁コイル10を使用した第2実施形態(図9参照)、および、永久磁石25を使用した第3実施形態(図10参照)のどちらにおいても、磁性部材31(図2参照)の半径方向外側の磁極突起部8との近傍において、ブロック状部材9を通過する静磁場磁石による磁束が大きい。このことから、シート状部材22の半径方向外側端部は、静磁場による磁気飽和のために磁束を通す効果が低下すると考えられる。一方で、傾斜磁場コイル14による磁束17(図2参照)の経路としては、ブロック状部材9の外縁により形成される円の半径R2よりも小さくてもよく、例えば傾斜磁場コイル14の半径R3と同等程度であれば十分である。このため、シート状部材22の半径R1を傾斜磁場コイル14の半径R3程度とすれば、珪素鋼板の使用量を抑えることができると同時に、画質への悪影響を低減することができる。第4実施形態は、第2実施形態または第3実施形態と併用することにより、より一層、画質向上の効果が期待できる。
〔第5実施形態〕
次に、図12を参照して、本発明の第5実施形態に係るMRI装置について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図12は、本発明の第5実施形態に係るシート状部材の形状を示す部分平面図である。図12は、より詳しくは、x軸の正方向およびy軸の正方向の範囲、すなわち全体の1/4の範囲において、第5実施形態に係るシート状部材22aを、磁極部7および磁極突起部8とともに示す部分平面図である。
第1実施形態のようにシート状部材22の形状が円盤形状であると、磁気的な特性の半径方向の対称性が最も良く、また、面内方向においては、1枚の珪素鋼板で構成すると傾斜磁場コイルによる磁束の経路として最も磁気抵抗が小さくなるので好ましい。
図12に示すように、第5実施形態では、製作上の観点から、シート状部材22aは、略正多角形形状、ここでは略正八角形形状を外接円または内接円の半径方向に沿う線(ここでは対角線)で分割した形状の複数のシート221を組み合わせることにより構成されている。シート状部材22aの材料は、第1実施形態のシート状部材22と同様である。複数のシート221を組み合わせたシート状部材22aは、略正八角形形状を呈しており、回転対称となっている。すなわち、シート状部材22aは、中心の周りを(360/8)°回転させると自らと重なる性質を有しており、8回対称(8相対称)となる。
この第5実施形態では、第1実施形態の円盤形状のシート状部材22の半径方向の外側部を一部省略することが可能であり、シート状部材22aは、図12に示すように二等辺三角形形状の複数のシート221を組み合わせた構造となっている。このような構成によれば、シート状部材22aの材料である珪素鋼板を効率的に使用できると同時に製作性が向上する。ただし、シート状部材22aは、分割されていない略正多角形形状のシートを用いて構成されることも可能である。
〔第6実施形態〕
次に、図13を参照して、本発明の第6実施形態に係るMRI装置について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図13は、本発明の第6実施形態に係るシート状部材の形状を示す部分平面図である。図13は、より詳しくは、x軸の正方向およびy軸の正方向の範囲、すなわち全体の1/4の範囲において、第6実施形態に係るシート状部材22bを、磁極部7および磁極突起部8とともに示す部分平面図である。
第6実施形態では、シート状部材22bは、略正方形形状を外接円または内接円の半径方向に沿う線(ここでは対角線)で分割した形状の複数のシート222を組み合わせることにより構成されている。シート状部材22bの材料は、第1実施形態のシート状部材22と同様である。複数のシート222を組み合わせたシート状部材22bは、略正方形形状を呈しており、回転対称となっている。すなわち、シート状部材22bは、中心の周りを(360/4)°回転させると自らと重なる性質を有しており、4回対称(4相対称)となる。ただし、シート状部材22bは、分割されていない略正方形形状のシートを用いて構成されることも可能である。また、第6実施形態のシート状部材22bは、傾斜磁場に応じたx軸方向およびy軸方向に延伸した形状となっている。このような構成によれば、シート状部材22bの材料である珪素鋼板を効率的に使用できると同時に製作性が向上することに加えて、傾斜磁場による磁束が主に通過する方向(x軸方向およびy軸方向)の磁気抵抗を低下でき、傾斜磁場の発生効率が向上する。これにより、傾斜磁場コイル14(図2参照)を駆動する電源を増強することなく、良好な画像を得ることができる。
以上、本発明について実施形態に基づいて説明したが、本発明は前記した実施形態や変形例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、一方の実施形態の構成の一部を他方の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、一方の実施形態の構成に他方の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 磁極
3 撮像空間
5 被検者(被検体)
7 磁極部
8 磁極突起部
9 ブロック状部材
10 電磁コイル
14 傾斜磁場コイル
15 傾斜磁場
22,22a,22b シート状部材
25 永久磁石
30,30a 静磁場磁石
31 磁性部材
51 中心軸(z軸)
52 赤道面(平面)
100 MRI装置(磁気共鳴イメージング装置)
R1 シート状部材の半径
R2 ブロック状部材により形成される円の半径

Claims (14)

  1. 互いに同軸となる中心軸を有しかつ該中心軸に垂直な平面に関して面対称となるように配置され、磁性体から構成される略円盤形状を呈する磁極部を有し、被検体の撮像空間に静磁場を発生させる一対の静磁場磁石と、
    前記平面に関して面対称となるように配置され、前記撮像空間に傾斜磁場を発生させる一対の傾斜磁場コイルと、
    前記平面に関して面対称となるように配置された一対の磁性部材と、を備え、
    前記磁性部材は、前記平面と平行な面に沿って複数配置されるブロック状部材と、前記平面と平行な面に沿って配置され、少なくとも前記中心軸側から半径方向に外縁まで連続して形成されてなるシート状部材と、を有する
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記ブロック状部材、または、前記シート状部材は、鉄(Fe)よりも電気抵抗値が高く、磁気ヒステリシス特性が小さい材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記ブロック状部材、または、前記シート状部材は、複数の珪素鋼板が積層されて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記ブロック状部材は、前記平面に垂直な方向に複数の層を形成しており、
    前記シート状部材は、前記ブロック状部材の層間に設置されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記シート状部材を間に挟む前記ブロック状部材は、前記層方向に真直ぐに重なるように積層されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記シート状部材を間に挟む前記ブロック状部材は、前記層ごとに前記ブロック状部材の表面に平行な平面内で位置をずらして積層されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記シート状部材は複数の層を形成しており、前記シート状部材の複数の層間に、前記ブロック状部材が設置されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記シート状部材は、前記ブロック状部材の前記磁極部側に設置されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記シート状部材を間に挟む前記ブロック状部材の前記中心軸方向の厚さに関して、前記撮像空間側の前記ブロック状部材の厚さが、前記磁極部側の前記ブロック状部材の厚さよりも薄い
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記静磁場磁石は、電磁コイルを有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記静磁場磁石は、永久磁石を有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記シート状部材の半径は、前記ブロック状部材を前記平面と平行な面に沿って複数配置して構成した外縁により形成される円の半径よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 前記シート状部材は、略円盤形状のシート、または、略円盤形状を半径方向に沿う線で分割した形状の複数のシートを組み合わせることにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  14. 前記シート状部材は、略正多角形形状のシート、または、略正多角形形状を半径方向に沿う線で分割した形状の複数のシートを組み合わせることにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
JP2013120376A 2013-06-07 2013-06-07 磁気共鳴イメージング装置 Pending JP2014236827A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013120376A JP2014236827A (ja) 2013-06-07 2013-06-07 磁気共鳴イメージング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013120376A JP2014236827A (ja) 2013-06-07 2013-06-07 磁気共鳴イメージング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014236827A true JP2014236827A (ja) 2014-12-18

Family

ID=52134581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013120376A Pending JP2014236827A (ja) 2013-06-07 2013-06-07 磁気共鳴イメージング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014236827A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0831635A (ja) * 1994-07-08 1996-02-02 Sumitomo Special Metals Co Ltd Mri用磁界発生装置
JPH08335511A (ja) * 1995-06-08 1996-12-17 Shin Etsu Chem Co Ltd 永久磁石磁気回路
WO1999052427A1 (en) * 1998-04-14 1999-10-21 Sumitomo Special Metals Co., Ltd. Magnetic field generating device for mri
JP2000083925A (ja) * 1998-08-31 2000-03-28 General Electric Co <Ge> 開放型磁気共鳴イメ―ジング・システム
JP2000157511A (ja) * 1998-11-25 2000-06-13 Siemens Ag 空隙内に磁界を形成するための装置
JP2002102205A (ja) * 2000-10-02 2002-04-09 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置
JP2004065714A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Sumitomo Special Metals Co Ltd Mri用磁界発生装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0831635A (ja) * 1994-07-08 1996-02-02 Sumitomo Special Metals Co Ltd Mri用磁界発生装置
JPH08335511A (ja) * 1995-06-08 1996-12-17 Shin Etsu Chem Co Ltd 永久磁石磁気回路
WO1999052427A1 (en) * 1998-04-14 1999-10-21 Sumitomo Special Metals Co., Ltd. Magnetic field generating device for mri
JP2000083925A (ja) * 1998-08-31 2000-03-28 General Electric Co <Ge> 開放型磁気共鳴イメ―ジング・システム
JP2000157511A (ja) * 1998-11-25 2000-06-13 Siemens Ag 空隙内に磁界を形成するための装置
JP2002102205A (ja) * 2000-10-02 2002-04-09 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置
JP2004065714A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Sumitomo Special Metals Co Ltd Mri用磁界発生装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100362042B1 (ko) Mri용 자계 발생 장치
JPH0831635A (ja) Mri用磁界発生装置
EP0984461B1 (en) Low eddy current and low hysteresis magnet pole faces in MR imaging
JPH07163546A (ja) 磁気共鳴画像形成装置(mri)磁石
JP2009183386A (ja) 傾斜磁場コイル装置および磁気共鳴イメージング装置
JP4369613B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3016544B2 (ja) 永久磁石磁気回路
JP2561591B2 (ja) Mri用磁界発生装置
JPWO2015072328A1 (ja) 磁界発生装置及びリニアモータ
JP6368625B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4345354B2 (ja) 磁界発生装置およびそれを用いたmri装置
JP2014236827A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US11320504B2 (en) Open-type magnetic resonance imaging apparatus
JP2649437B2 (ja) Mri用磁界発生装置
JP2008000324A (ja) 核磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置
JP4214736B2 (ja) Mri用磁界発生装置
JP2002102205A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3377822B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP6108350B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP5891063B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH09117431A (ja) Mri用磁界発生装置
JP7076339B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2004236747A (ja) 開放型磁気共鳴イメージング装置用磁石
JP2023005490A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3073934B2 (ja) Mri用磁界発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151104

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170509