JP2014235990A - 全固体電池、及び全固体電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制できる、全固体電池、及び全固体電池の製造方法を提供する。【解決手段】全固体電池は、一面に正極活物質層11が形成された正極表面集電体12と、一面に負極活物質層21が形成された負極表面集電体22と、互いに積層される正極活物質層11と負極活物質層21との間に介在する固体電解質層31と、正極表面集電体12及び負極表面集電体22のうち少なくとも一方に接続され、積層方向Dにおいて固体電解質層31を越えて対極側まで延在する側面集電体(正極側面集電体13、負極側面集電体23)と、側面集電体13、23と対極との間に形成された固体電解質材料からなる絶縁部32、33とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、モノポーラ型、バイポーラ型等の全固体電池、及び全固体電池の製造方法に関する。
全固体電池及びその製造方法においては、従来、例えば特開2012−226862号公報に記載されるように、側面集電体と対極との間にスペースを形成したモノポーラ型全固体電池が知られている。また、電極体と電極体を保持する外装体との間にスペースを形成したバイポーラ型全固体電池が知られている。
しかし、このような構成においては、スペース周辺の強度が低下するため、全固体電池に大きな荷重が作用すると、積層構造の崩れや構成要素の破損により、絶縁性が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制できる、全固体電池、及び全固体電池の製造方法を提供しようとするものである。
本発明に係る全固体電池は、一面に正極活物質層が形成された正極表面集電体と、一面に負極活物質層が形成された負極表面集電体と、互いに積層される正極活物質層と負極活物質層との間に介在する固体電解質層と、正極表面集電体及び負極表面集電体のうち少なくとも一方に接続され、積層の方向において固体電解質層を越えて対極側まで延在する側面集電体と、側面集電体と対極との間に形成された固体電解質材料からなる絶縁部とを備える。
本発明に係る全固体電池によれば、側面集電体と対極との間に固体電解質材料からなる絶縁部を形成することによって、全固体電池に作用する荷重による積層構造及び構成要素の変形が抑制される。結果として、全固体電池に大きな荷重が作用しても、積層構造の崩れや構成要素の破損が生じ難くなり、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制することができる。
本発明に係る全固体電池の製造方法は、一面に活物質層が形成された表面集電体をそれぞれに有する複数の電極を積層して構成される全固体電池の製造方法である。全固体電池の製造方法は、絶縁性の収容器内に第1の電極を配置する第1の配置工程と、収容器内に固体電解質材料を注入し、第1の電極の周囲に固体電解質材料からなる部分を形成する第1の形成工程と、第1の電極上に形成された固体電解質層を介して第1の電極の対極となる第2の電極を第1の電極上に配置して積層する第2の配置工程と、収容器内に固体電解質材料を注入し、第2の電極の周囲に固体電解質材料からなる部分を形成する第2の形成工程とを含む。ここで、第1の配置工程は、積層の方向において固体電解質層を越えて第2の電極側まで延在する側面集電体に連なる第1の電極を収容器内に配置する。第2の形成工程は、側面集電体と第2の電極との間に固体電解質材料からなる絶縁部を形成する。
本発明に係る全固体電池の製造方法によれば、収容器内に固体電解質材料を注入することによって、側面集電体と第2の電極との間に固体電解質材料からなる絶縁部を容易に形成することができる。
本発明に係る全固体電池は、一面に正極活物質層が形成されるとともに他面に負極活物質層が形成される第1集電体と、一面に正極活物質層が形成されるとともに他面に負極活物質層が形成される第2集電体と、第1集電体の正極活物質層と第2集電体の負極活物質層との間に介在する固体電解質層とを有する電極体と、電極体を収容する絶縁性の外装体と、電極体と外装体の間に形成され固体電解質材料からなる絶縁部とを備える。
本発明に係る全固体電池によれば、電極体と外装体の間に絶縁部を形成することによって、全固体電池に作用する荷重による積層構造及び構成要素の変形が抑制される。結果として、全固体電池に大きな荷重が作用しても、積層構造の崩れや構成要素の破損が生じ難くなり、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制することができる。
本発明によれば、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制できる、全固体電池、及び全固体電池の製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る全固体電池、及び全固体電池の製造方法について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面は、各要素の寸法、縦横比等の観点において、本発明の実施形態に係る全固体電池を必ずしも正確に示すものではない。
以下では、本発明の実施形態に係るモノポーラ型全固体電池及びその製造方法について主に説明する。まず、図1から図4を参照して、本発明の実施形態に係る全固体電池について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る全固体電池を示す断面模式図である。図2は、図1に示すII−II線沿いの断面模式図である。図1及び図2に示すように、全固体電池は、正極活物質層11と負極活物質層21とを積層してなる積層体を含んで構成される。正極活物質層11は、正極活物質を含有する層である。負極活物質層21は、負極活物質を含有する層である。
正極活物質層11は、正極表面集電体12の少なくとも一面に形成される。正極活物質層11及び正極表面集電体12は、正極10A、10B(正極10として総称する。)の一部を構成する。図1に示す例では、正極活物質層11が正極表面集電体12の上面又は上下両面に形成されているが、正極表面集電体12の下面にのみ形成されてもよい。正極表面集電体12は、例えばアルミニウム等の電子伝導性の材料を含有する。
負極活物質層21は、負極表面集電体22の少なくとも一面に形成される。負極活物質層21及び負極表面集電体22は、負極20A、20B(負極20として総称する。)の一部を構成する。図1に示す例では、負極活物質層21が負極表面集電体22の上下両面に形成されているが、負極表面集電体22の上面又は下面にのみ形成されてもよい。負極表面集電体22は、例えば銅等の電子伝導性の材料を含有する。
正極活物質層11と負極活物質層21とは、固体電解質層31を介在して互いに積層される。固体電解質層31は、例えば硫化物固体電解質材料又は酸化物固体電解質材料からなる、固体電解質材料を含有する。
正極表面集電体12には、正極側面集電体13が連なり、負極表面集電体22には、負極側面集電体23が連なる。正極表面集電体12と正極側面集電体13は、一体に形成され又は結合されてもよく、負極表面集電体22と負極側面集電体23も、一体に形成され又は結合されてもよい。正極側面集電体13及び負極側面集電体23は、上方に向けて延在する。正極側面集電体13及び負極側面集電体23は、例えばアルミニウム、銅等の電子伝導性の材料を含有する。
正極側面集電体13は、積層方向Dにおいて固体電解質層31を越えて対極側、つまり負極20側まで延在する。同様に、負極側面集電体23は、積層方向Dにおいて固体電解質層31を越えて対極側、つまり正極10側まで延在する。なお、正極側面集電体13が負極20側まで延在するのみでもよく、負極側面集電体23が正極10側まで延在するのみでもよい。
積層方向Dとは、正極表面集電体12及び負極表面集電体22の面に対して垂直な方向又はほぼ垂直な方向である。対極とは、正極側面集電体13を含む正極10と電気的に対をなす負極20、又は負極側面集電体23を含む負極20と電気的に対をなす正極10である。
正極10Aの正極側面集電体13は、例えば溶接等の結合手段14により正極10Bの正極側面集電体13と結合される。同様に、負極20Aの負極側面集電体23は、溶接等の結合手段24により負極20Bの負極側面集電体23と結合される。
正極側面集電体13と負極20との間には、固体電解質材料からなる絶縁部32が形成される。同様に、負極側面集電体23と正極10との間には、固体電解質材料からなる絶縁部33が形成される。
正極側面集電体13と負極20との間とは、正極側面集電体13の側面と、これに対向する負極20の端部との間を意味する。負極20の端部とは、負極活物質層21又は負極表面集電体22のうち、正極側面集電体13の側面に近い要素の端部を意味する。負極側面集電体23と正極10との間、及び正極10の端部についても同様に説明される。
絶縁部32、33は、固体電解質層31と同様に、例えば硫化物固体電解質材料又は酸化物固体電解質材料からなる、固体電解質材料を含有する。絶縁部32は、正極側面集電体13と負極20とを絶縁するように、両者の間に隙間なく配置された固体電解質材料により形成される。同様に、絶縁部33は、負極側面集電体23と正極10とを絶縁するように、両者の間に隙間なく配置された固体電解質材料により形成される。なお、「隙間なく配置された」とは、全固体電池に荷重が作用しても正極10の構成要素と負極20の構成要素との接触が抑制されるように、密実な状態に配置されることを意味する。
全固体電池は、正極活物質層11と負極活物質層21とを積層してなる積層体を収容器40に収容して構成される。収容器40は、例えば、PET(ポリエチレン・テレフタレート)、ポリイミド等の絶縁材料により形成された容器、又は少なくとも内面に絶縁処理を施された容器である。収容器40には、その内面と積層体との隙間を埋めるように固体電解質材料からなる他の絶縁部34がさらに形成される。
図3は、全固体電池の積層方向と交差する方向に荷重が作用する場合において、本発明の実施形態に係る全固体電池の作用を従来の全固体電池と対比して示す断面模式図である。図3には、正極活物質層11と負極活物質層21とを積層してなる積層体の周辺領域が部分的に示されている。図3(a)には、従来の全固体電池が示され、図3(b)には、本発明の実施形態に係る全固体電池が示されている。
従来の全固体電池では、正極側面集電体13と負極20Aとの間にスペースSが形成されている。このため、積層方向Dと交差する方向において全固体電池に大きな荷重Lが作用すると、負極20Aの方向へ突出するように正極側面集電体13が撓み易くなる。正極側面集電体13が撓むと、積層構造が崩れ易くなり、正極側面集電体13と負極20Aとが接触して絶縁性が低下し易くなる。
これに対し、本発明の実施形態に係る全固体電池では、前述したように、正極側面集電体13と負極20Aとの間のスペースSを埋めるように絶縁部32が形成されている。このため、積層方向Dと交差する方向において全固体電池に大きな荷重Lが作用しても、負極20Aの方向へ突出するように正極側面集電体13が撓み難くなる。結果として、全固体電池に大きな荷重Lが作用しても、積層構造の崩れが生じ難くなり、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制することができる。
なお、図3には、正極側面集電体13と負極20Aとが接触する場合が示されているが、負極側面集電体23と正極10とが接触する場合についても同様に説明することができる。
図4は、全固体電池の積層方向に荷重が作用する場合において、本発明の実施形態に係る全固体電池の作用を従来の全固体電池と対比して示す断面模式図である。図4には、正極活物質層11と負極活物質層21とを積層してなる積層体の周辺領域が部分的に示されている。図4(a)には、従来の全固体電池が示され、図4(b)には、本発明の実施形態に係る全固体電池が示されている。
全固体電池では、リチウム等の析出を抑制するために正極10と比べて大きな電極面を有する負極20が用いられる場合がある。そして、従来の全固体電池では、正極側面集電体13と負極20との間にスペースSが形成されている。このため、積層方向Dにおいて全固体電池に大きな荷重Lが作用すると、正極10のエッジ部と負極20Aとの接触箇所に集中する荷重により負極活物質層21や固体電解質層31が変形し易くなる。負極活物質層21が変形すると、負極活物質層21が破損し易くなり、破損した負極活物質層21と正極10との接触により絶縁性が低下し易くなる。
これに対し、本発明の実施形態に係る全固体電池では、前述したように、正極側面集電体13と負極20との間のスペースSを埋めるように絶縁部32がそれぞれ形成されている。このため、積層方向Dにおいて全固体電池に大きな荷重Lが作用しても、絶縁部32の存在により、負極活物質層21や固体電解質層31が変形し難くなる。結果として、全固体電池に大きな荷重Lが作用しても、構成要素の破損が生じ難くなり、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制することができる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る全固体電池によれば、正極側面集電体13と負極20との間、及び負極側面集電体23と正極10との間に、固体電解質材料からなる絶縁部32、33をそれぞれ形成することによって、全固体電池に作用する荷重による積層構造及び構成要素の変形が抑制される。結果として、全固体電池に大きな荷重Lが作用しても、積層構造の崩れや構成要素の破損が生じ難くなり、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制することができる。
また、正極活物質層11と負極活物質層21とを積層してなる積層体を収容する収容器40と、収容器40の内面と積層体との隙間を埋めるように形成された固体電解質材料からなる他の絶縁部34とをさらに備えることによって、全固体電池に作用する荷重Lに対する強度の低下がさらに抑制される。
つぎに、図5から図7を参照して、本発明の実施形態に係る全固体電池の製造方法について説明する。
図5から図7は、本発明の実施形態に係る全固体電池の製造方法を示す断面模式図である。図5から図7に示すように、全固体電池は、少なくとも一面に正極活物質層11が形成された正極表面集電体12を有する正極10と、少なくとも一面に負極活物質層21が形成された負極表面集電体22を有する負極20とを積層して構成される。
図5(a)に示すように、まず、平坦又はほぼ平坦な作業面W上に絶縁性の収容器40を配置する。収容器40は、底板41が下向き、底板41と反対側の開口42が上向き、側壁43が底板41から垂直上向き又は略垂直上向きに延びるように配置される。
さらに、絶縁性の収容器40内に第1の電極として、例えば正極10Aを配置する(第1の配置工程)。正極10Aは、収容器40の底板41と電極面とが平行又は略平行となるように配置される。また、正極10Aは、収容器40の内側面との間に隙間S1を隔てて配置されてもよい。正極表面集電体12には、正極活物質層11との間に隙間S2を隔てて正極側面集電体13が連なっている。
第1の配置工程に続いて、収容器40内に固体電解質材料を注入し、図5(b)に示すように、正極10Aの周囲に固体電解質材料からなる部分を形成する(第1の形成工程)。固体電解質材料の注入によって、正極活物質層11と正極側面集電体13との間の隙間S2には、固体電解質材料からなる絶縁部32が形成される。また、正極10Aと収容器40の内側面との隙間S1に固体電解質材料からなる他の絶縁部34が形成されてもよい。
ここで、固体電解質材料の注入によって、絶縁部32が形成されると同時に正極10A上に固体電解質層31が形成される。固体電解質層31は、正極活物質層11と、第2の配置工程にて上方に配置される負極活物質層21との間に介在するように形成される。なお、第1の形成工程にて固体電解質層31を形成する代わりに、第1の配置工程にて、固体電解質層31が予め形成された正極10Aを配置してもよく、後述する第2の配置工程にて、固体電解質層31が予め形成された負極20Aを配置してもよい。
固体電解質層31は、固体電解質材料を溶媒に混ぜ、又は微粒粉体のままで収容器40内に注入し、溶媒を必要に応じて加熱蒸発させることにより形成される。固体電解質層31は、正極10A上に所定の厚さ、例えば5μm〜30μmの厚さで形成される。
第1の形成工程に続いて、図6(a)に示すように、正極10A上に形成された固体電解質層31を介して正極10Aの対極となる負極20Aを正極10A上に配置して積層する(第2の配置工程)。負極20Aは、正極10Aの上面と電極面とが平行又は略平行となるように配置される。また、負極20Aは、収容器40の内側面との間に隙間S1を隔てて配置されてもよい。
第2の配置工程に続いて、収容器40内に固体電解質材料を注入し、図6(b)に示すように、負極20Aの周囲に固体電解質材料からなる部分を形成する(第2の形成工程)。固体電解質材料の注入によって、負極活物質層21と正極側面集電体13との間の隙間S2には、固体電解質材料からなる絶縁部32が形成される。負極活物質層21と負極側面集電体23との間の隙間S3には、固体電解質材料からなる絶縁部33が形成される。また、負極20Aと収容器40の内側面との隙間S1に固体電解質材料からなる他の絶縁部34が形成されてもよい。
ここで、固体電解質材料の注入によって、負極20Aの周囲に絶縁部33が形成されると同時に負極20A上に固体電解質層31が形成される。固体電解質層31は、負極活物質層21と、次の配置工程にて上方に配置される正極活物質層11との間に介在するように形成される。なお、第2の形成工程にて固体電解質層31を形成する代わりに、第2の配置工程にて、固体電解質層31が予め形成された負極20Aを配置してもよく、後述する第3の配置工程にて、固体電解質層31が予め形成された正極10Bを配置してもよい。
第2の形成工程に続いて、図7(a)に示すように、負極20A上に形成された固体電解質層31を介して正極10Bを負極20A上に配置して積層する(第3の配置工程)。第1の形成工程と同様に、固体電解質材料の注入によって、正極側面集電体13と正極10Bとの間に絶縁部32を形成する(第3の形成工程)。さらに、結合手段14を用いて正極10Aと正極10Bの正極側面集電体13、13同士を結合する(第1の結合工程)。
第3の配置工程、第3の形成工程、及び第1の結合工程に続いて、図7(b)に示すように、正極10B上に形成された固体電解質層31を介して負極20Bを正極10B上に配置して積層する(第4の配置工程)。第2の形成工程と同様に、固体電解質材料の注入によって、負極側面集電体23と負極20Bとの間に絶縁部33を形成する(第4の形成工程)。さらに、結合手段24を用いて負極20Aと負極20Bの負極側面集電体23、23同士を結合する(第2の結合工程)。
第3及び第4の配置工程、並びに第3及び第4の形成工程は、所望の積層数の電極を伴う積層体が形成されるまで繰り返される。所望の積層数の電極を伴う積層体が形成されると、例えば、正極側面集電体同士13、13同士の結合部及び負極側面集電体23、23同士の結合部を外部に露出させた状態で、収容器40の開口42が密閉される。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る全固体電池の製造方法によれば、収容器40内に固体電解質材料を注入することによって、正極側面集電体13と負極20との間に固体電解質材料からなる絶縁部32を容易に形成することができる。同様に、負極側面集電体23と正極10との間にも、固体電解質材料からなる絶縁部33を容易に形成することができる。
また、固体電解質材料の注入によって、絶縁部32の形成と同時に電極10、20上に固体電解質層31を容易に形成することができる。
また、固体電解質材料の注入によって、正極10と負極20とを積層してなる積層体と、収容器40の内面との隙間S1に固体電解質材料からなる他の絶縁部34を容易に形成することができる。
以下では、本発明の他の実施形態に係るバイポーラ型全固体電池の概要について説明する。なお、以下では、前述した実施形態と重複する説明が省略されている。
図8は、本発明の他の実施形態に係る全固体電池を示す断面模式図である。図8に示すように、全固体電池は、電極体60、外装体70、及び絶縁部80を備えている。
電極体60は、少なくとも第1集電体61及び第2集電体62を有している。第1集電体61及び第2集電体62はそれぞれ、上面に正極活物質層65が形成されるとともに下面に負極活物質層66が形成されている。また、電極体60の下端に配置される下端集電体63には、その上面に正極活物質層65が形成されており、電極体60の上端に配置される上端集電体64には、その下面に負極活物質層66が形成されている。
集電体61、62、63、64は、例えばステンレススチール(SUS)等の電子伝導性の材料を含有する。電極体60は、第3集電体、第4集電体、・・・を有してもよい。電極体60の上端・下端、又は集電体61、62、63、64の上面・下面は、集電体61、62、63、64の積層方向における位置関係により規定される。
電極体60は、少なくとも第1集電体61と第2集電体62の間に介在する固体電解質層81を有している。固体電解質層81は、第1集電体61の正極活物質層65と第2集電体62の負極活物質層66との間に介在している。また、下端集電体63の正極活物質層65と第1集電体61の負極活物質層66との間、第2集電体62の正極活物質層65と上端集電体64の負極活物質層66との間にも固体電解質層81が介在している。
外装体70は、電極体60を収容する絶縁性の収容体である。外装体70は、蓋部71、底盤部72、及び側壁部73を有する箱状の収容器であり、蓋部71の中央部に上端開口部71aが設けられ、底盤部72の中央部に下端開口部72aが設けられている。上端開口部71aには、上端集電体64の上面の一部が露出し、下端開口部72aには、下端集電体63の下面の一部が露出している。
絶縁部80は、電極体60と外装体70の間に形成され固体電解質材料からなる部分である。絶縁部80は、電極体60の側面(電極体60の上下方向に沿う面)と外装体70の側壁部73との間に隙間なく形成されている。なお、「隙間なく配置された」とは、全固体電池に作用する荷重による積層構造の崩れや構成要素の変形が抑制されるように、密実な状態に配置されることを意味する。
ところで、従来の全固体電池では、電極体60の側面と外装体70の側壁部73との間にスペースが形成されている場合があった。この場合、スペース周辺の強度が低下するため、全固体電池に大きな荷重が作用すると、積層構造の崩れや構成要素の破損により、絶縁性が低下するおそれがある。すなわち、全固体電池の上下方向に大きな荷重が作用すると、電極体60が上下方向に圧縮され、活物質層65、66が圧潰されて左右方向に延びるように変形し易くなる。すると、変形した活物質層65、66が固体電解質層81を超えて対極の活物質層65、66と接触して短絡を生じさせてしまう。
しかし、本発明の実施形態に係る全固体電池によれば、電極体60と外装体70の間に絶縁部80を形成することによって、全固体電池に作用する荷重による積層構造の崩れや構成要素の破損が抑制される。結果として、全固体電池に大きな荷重が作用しても、積層構造の崩れや構成要素の破損が生じ難くなり、強度の低下に伴う絶縁性の低下を抑制することができる。
なお、前述した実施形態は、本発明に係る全固体電池、及び全固体電池の製造方法の実施形態を説明したものであり、本発明に係る全固体電池、及び全固体電池の製造方法は、本実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に係る全固体電池、及び全固体電池の製造方法は、各請求項に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲で本実施形態に係る全固体電池、及び全固体電池の製造方法を変形し、または他のものに適用したものであってもよい。
例えば、上記モノポーラ型全個体電池の実施形態の説明では、正極10A、負極20A、正極10B、…の順序で収容器40内に複数の電極を積層する場合について説明したが、負極20A、正極10A、負極20B、…の順序で積層してもよい。また、電極の積層数は、上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記バイポーラ型全固体電池の実施形態の説明では、電極体60の下端集電体63に正極活物質層65を形成し、上端集電体64に負極活物質層66を形成する場合について説明した。しかし、下端集電体63に負極活物質層66を形成し、上端集電体64に正極活物質層65を形成するように構成してもよい。この場合、第1集電体61及び第2集電体62には、それぞれの上面に負極活物質層66が形成され、下面に正極活物質層65が形成される。
10、10A、10B…正極、11…正極活物質層、12…正極表面集電体、13…正極側面集電体、20、20A、20B…負極、21…負極活物質層、22…負極表面集電体、23…負極側面集電体、31…固体電解質層、32、33…絶縁部、34…他の絶縁部、40…収容器、60…電極体、61、62、63、64…集電体、65…正極活物質層、66…負極活物質層、70…外装体、80…絶縁部、81…固体電解質層。
Claims (6)
- 一面に正極活物質層が形成された正極表面集電体と、
一面に負極活物質層が形成された負極表面集電体と、
互いに積層される前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に介在する固体電解質層と、
前記正極表面集電体及び前記負極表面集電体のうち少なくとも一方に接続され、前記積層の方向において前記固体電解質層を越えて対極側まで延在する側面集電体と、
前記側面集電体と前記対極との間に形成された固体電解質材料からなる絶縁部と、
を備える全固体電池。 - 前記正極活物質層と前記負極活物質層とを積層してなる積層体を収容する収容器と、該収容器の内面と前記積層体との隙間を埋めるように形成された固体電解質材料からなる他の絶縁部とをさらに備える、請求項1に記載の全固体電池。
- 一面に活物質層が形成された表面集電体をそれぞれに有する複数の電極を積層して構成される全固体電池の製造方法において、
絶縁性の収容器内に第1の電極を配置する第1の配置工程と、
前記収容器内に固体電解質材料を注入し、前記第1の電極の周囲に固体電解質材料からなる部分を形成する第1の形成工程と、
前記第1の電極上に形成された固体電解質層を介して前記第1の電極の対極となる第2の電極を前記第1の電極上に配置して積層する第2の配置工程と、
前記収容器内に固体電解質材料を注入し、前記第2の電極の周囲に固体電解質材料からなる部分を形成する第2の形成工程と、
を含み、
前記第1の配置工程は、前記積層の方向において前記固体電解質層を越えて前記第2の電極側まで延在する側面集電体が連ねられた前記第1の電極を前記収容器内に配置し、
前記第2の形成工程は、前記側面集電体と前記第2の電極との間に固体電解質材料からなる絶縁部を形成する、
全固体電池の製造方法。 - 前記第1の形成工程は、固体電解質材料の注入によって、前記絶縁部と同時に前記第1の電極上に前記固体電解質層を形成する、請求項3に記載の全固体電池の製造方法。
- 前記第1の形成工程及び前記第2の形成工程は、前記第1の電極と前記第2の電極とを積層してなる積層体と前記収容器の内面との隙間に固体電解質材料からなる他の絶縁部をさらに形成する、請求項3又は4に記載の全固体電池の製造方法。
- 一面に正極活物質層が形成されるとともに他面に負極活物質層が形成される第1集電体と、一面に正極活物質層が形成されるとともに他面に負極活物質層が形成される第2集電体と、前記第1集電体の前記正極活物質層と前記第2集電体の前記負極活物質層との間に介在する固体電解質層とを有する電極体と、
前記電極体を収容する絶縁性の外装体と、
前記電極体と前記外装体の間に形成され固体電解質材料からなる絶縁部と、
を備える全固体電池。
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