JP2014235987A - Esd保護装置の製造方法及びesd保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電電極のギャップの拡大を抑制し得るESD保護装置の製造方法を提供する。【解決手段】第1の金属を含む放電電極用ペースト10が内部に配置されており、該放電電極用ペースト10の一部に接触するように、第1の金属と合金化して合金を形成する第2の金属を含む金属ペースト11が配置されている未焼成のセラミック積層体を用意し、第1の金属と第2の金属とを合金化するように加熱し、未焼成のセラミック積層体を焼成し、セラミック多層基板を得るとともに、前記合金を溶融し、溶融された合金を両側の放電電極部分に引き込ませ、それによってギャップGにより隔てられた第1,第2の放電電極3,4を形成する各工程を備え、上記合金の融点が、放電電極の主成分である第1の金属の融点よりも低く、セラミック焼成に際しての焼成温度よりも低い、ESD保護装置の製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、ESD(Electrostatic Discharge)から電子機器を保護するためのESD保護装置に関し、特にセラミック焼結体内に第1,第2の放電電極が配置されているESD保護装置の製造方法及びESD保護装置に関する。
従来、静電気(ESD)から電子機器を保護するためにESD保護装置が種々提案されている。下記の特許文献1に記載のESD保護装置では、セラミック多層基板内に空洞が形成されている。この空洞内においてギャップを隔てて先端同士が対向するように、一対の放電電極が配置されている。
WO2009/098944
特許文献1に記載のESD保護装置では、放電電極の先端同士が空洞内に露出した状態でギャップを隔てて対向している。従って、放電電極の先端が上下から押さえつけられていない状態で、セラミック多層基板を得るための焼成が進行する。そのため、焼成時の収縮挙動により、放電電極間のギャップが大きく広がるという問題があった。
本発明の目的は、放電電極間のギャップが広がり難い、ESD保護装置の製造方法及びESD保護装置を提供することにある。
本発明は、セラミック多層基板と、前記セラミック多層基板内において、ギャップを隔てて先端同士が対向している第1,第2の放電電極を有するESD保護装置の製造方法である。本発明の製造方法は、下記の各工程を備える。
主成分として第1の金属を含む放電電極用ペーストが内部に配置されており、該放電電極用ペーストの一部に接触するように、前記第1の金属と合金化して合金を形成する第2の金属を含む金属ペーストが配置されている未焼成のセラミック積層体を用意する工程。
前記第1の金属と前記第2の金属とを合金化するように加熱する工程。
前記未焼成のセラミック積層体を焼成し、セラミック多層基板を得るとともに、前記合金を溶融し、溶融された合金を両側の放電電極部分に引き込ませ、それによってギャップにより隔てられた第1,第2の放電電極を形成する工程。
本発明では、上記合金の融点は、放電電極の主成分である第1の金属の融点よりも低く、前記焼成に際しての焼成温度よりも低い。
本発明に係るESD保護装置の製造方法のある特定の局面では、前記セラミック積層体が複数枚のセラミックグリーンシートを積層してなるセラミック積層体であり、前記放電電極用ペーストが、1枚のセラミックグリーンシートの上面に印刷されて設けられており、該放電電極用ペースト上の一部に前記第2の金属を含む前記金属ペーストが塗布されている。
本発明に係るESD保護装置の製造方法の他の特定の局面では、前記第1の金属と前記第2の金属とで形成される合金が共晶組成である。
本発明に係るESD保護装置の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記未焼成のセラミック積層体内において、前記放電電極用ペーストがビアホール導体として配置されており、該ビアホール導体の高さ方向一部の領域において、前記第2の金属を含む前記金属ペーストが接触するように配置されている。
本発明に係るESD保護装置は、セラミック多層基板と、セラミック多層基板内に配置されており、先端同士がギャップを隔てて対向配置されている第1,第2の放電電極を備え、第1,第2の放電電極が、第1,第2の放電電極の主成分としての第1の金属と、第1の金属と合金化して合金を形成し得る第2の金属との合金とを含む。
本発明に係るESD保護装置の製造方法及びESD保護装置によれば、上記第1の金属と第2の金属との合金が溶融した状態で両側の放電電極部分に引き込まれてギャップが形成される。従って、セラミックスの焼成に際しギャップが広がり難い。よって、放電開始電圧を効果的に低めることが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るESD保護装置の正面断面図である。 図1に示した実施形態の放電補助電極部分を説明するための拡大正面断面図である。 (a)及び(b)は、第1の実施形態のESD保護装置の製造方法を説明するための平面図及び正面断面図であり、(c)は、本発明の一実施形態において、溶融した合金が移動する方向を説明するための正面断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の他の実施形態に係るESD保護装置の製造方法を説明するための各部分正面断面図である。
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しつつ説明することにより本発明を明らかにする。
本実施形態のESD保護装置の製造方法は、図1に示すESD保護装置1を得る方法である。図1に示すESD保護装置1は、セラミック多層基板2を有する。セラミック多層基板2内に、第1,第2の放電電極3,4が配置されている。第1の放電電極3の先端3aと、第2の放電電極4の先端4aとがギャップGを隔てて対向されている。
なお、ギャップGが設けられている部分においては、第1の放電電極3と第2の放電電極4とに連なるように補助電極5が設けられている。
補助電極5は、図2に拡大して示すように、本実施形態では、絶縁性材料でコーティングされた導電性粒子5aと半導体セラミック粒子5bとが分散された分散体からなる。このような補助電極5は、下部シール層7上に補助電極ペーストを塗布し、セラミックスの焼成に際し焼きつけることにより形成され得る。補助電極5の下方には下部シール層7が設けられている。上記ギャップGが設けられている部分は空洞になっており、該空洞の上部には、上部シール層6が設けられている。
上記ESD保護装置1の製造方法をより具体的に説明する。
まず、セラミック多層基板2を得るために、複数枚のマザーのセラミックグリーンシートを用意する。このセラミックグリーンシートを構成するセラミックスとしては、特に限定されないが、本実施形態では、Ba、Al及びSiを主体とする組成からなるBAS材が用いられている。
上記マザーのセラミックグリーンシート上に下部シール層7を形成するためのシール層形成用ペーストをスクリーン印刷などにより付与する。シール層形成用ペーストとしては、アルミナなどのシール層形成用材料と、バインダー樹脂及び溶媒を含むものを用いることができる。
上記シール層形成用ペーストを乾燥した後、その上面に補助電極5を形成するための補助電極用ペーストをスクリーン印刷などにより付与する。この補助電極用ペーストについては、導電性を有しない材料でコーティングされた導電性粉末を好適に用いることができる。また、導電性を有しない材料によりコーティングされた導電性粉末に加えて、半導体セラミックス粉末をさらに添加してもよい。
補助電極5の形成により、放電開始電圧を低めることが可能とされている。
図3(a)及び(b)に示すように、上記補助電極用ペースト5A上に放電電極用ペースト10をスクリーン印刷などにより塗布する。放電電極用ペースト10は図1に示したギャップGを設けられている部分をも覆うように塗布する。すなわち、この段階では、第1,第2の放電電極間のギャップは形成されていない。
上記放電電極用ペースト10としては、第1,第2の放電電極3,4の主成分としての第1の金属とバインダー樹脂及び溶剤を含む適宜電極ペーストを用いることができる。このような第1の金属としては、特に限定されないが、Cu、Ag、Pd、Pt、Al、Ni、Wなどを用いることができる。また、2種以上の金属を併用してもよい。
上記放電電極用ペースト10を印刷し、乾燥させた後に、放電電極用ペースト10上に金属ペースト11をスクリーン印刷などにより塗布する。金属ペースト11は第2の金属と、バインダー樹脂と溶剤とを含む。第2の金属は、上記第1の金属と合金化して合金を形成する金属からなり、該合金の融点が、第1の金属の融点よりも低く、さらにセラミック多層基板2を得るための焼成温度よりも低いことが必要である。
上記金属ペースト11は、放電電極用ペースト10の上面において、最終的にギャップが形成される領域に塗布される。
本実施形態では、図3(a)及び(b)に示すように、放電電極用ペースト10が延びる長さ方向と直交する帯状の領域に、金属ペースト11が塗布されている。なお、放電電極用ペースト10の長さ方向とは、図1に示したセラミック多層基板2において第1,第2の放電電極3,4が対向している方向である。
次に、上部シール層6を形成するためのシール層形成用ペーストを、下部シール層7を形成するためのシール層形成用ペーストと厚み方向において重なり合う領域に塗布する。
しかる後、複数枚のセラミックグリーンシートをさらに積層する。言い換えれば、図3(b)で示す積層構造の上部にシール層形成用ペーストを印刷し、さらに、その上下に複数枚のセラミックグリーンシートが積層されている構造を得る。このようにして、未焼成のセラミック積層体を得ることができる。
次に、上記未焼成のセラミック積層体を加熱する。この加熱は、第1の金属と第2の金属とを合金化させるために行う。従って、加熱温度については、第1の金属と第2の金属とが合金化し得る限り特に限定されない。
しかる後、未焼成の上記セラミック積層体を焼成する。この焼成に際しての加熱と、上記合金化のための加熱は連続的に行ってもよい。従って、上記未焼成のセラミック積層体を得た後に、加熱し、上記合金化を果たし、さらに未焼成のセラミック積層体を焼成してもよい。もっとも、合金化のための加熱工程と、この焼成のための加熱工程を別途実施してもよい。
上記未焼成のセラミック積層体の焼成に際しては、セラミック積層体を焼結し、セラミック多層基板2を得るように加熱工程を実施する。この場合、上記第1の金属と第2の金属との合金の融点は、焼成に際しての焼成温度よりも低い。また、第1の金属の融点よりも合金の融点は低い。
従って、図3(b)に示す構造において、第1の金属ペースト11が放電電極用ペースト10に積層されている部分において合金化が進行し、次に該合金が溶融することとなる。そのため、溶融した合金が、ギャップ形成領域の両側に位置する放電電極部分に引き込まれる。すなわち、図3(c)において、矢印X及び−Xで示す方向に溶融合金が移動する。それによって、図1に示したギャップGが形成されることとなる。
上記のようにして、図1に示すギャップGが形成されているセラミック多層基板2を得ることができる。すなわち、上記焼成によりセラミック多層基板2が得られるとともに、放電電極ペーストが焼きつけられて、かつギャップGが形成されて、第1,第2の放電電極3,4が形成されることとなる。
外部電極8,9は、未焼成のセラミック積層体の両端面に導電ペーストを塗布し、上記焼成に際して焼きつけることにより形成する。もっとも、上記のようにして得たセラミック多層基板2の端面2a,2bに導電ペーストを塗布し、焼きつけることにより、外部電極8,9を形成してもよい。以上のようにして、ESD保護装置1を得ることができる。
本実施形態の製造方法では、ギャップGは、上記第1の金属と第2の金属との合金が溶融し、両側の放電電極部分に引き込まれることにより形成される。従って、予めギャップGを設けるように導電ペーストを印刷した後に焼成する方法に比べ、より小さなギャップを高精度に形成することが可能となる。加えて、焼成に際しギャップの拡大も生じ難い。従って、放電開始電圧を効果的に低めることが可能となる。
なお、上記実施形態では、セラミック多層基板2内に、第1の放電電極3と第2の放電電極4とがセラミック多層基板2のある高さ位置において、先端3a,4aが対向するように配置されていた。本発明のESD保護装置はこのような構造に限定されるものではない。すなわち、セラミック多層基板2内に、2対以上の放電電極が配置されていてもよい。その場合においても、少なくとも1つの放電電極対のギャップを本発明の製造方法に従って形成すれば、放電開始電圧を低めることができる。
さらに、複数の放電電極対は、セラミック多層基板2内において同じ高さ位置に形成されてもよく、異なる高さ位置に形成されてもよい。
図4(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態の製造方法を説明するための部分正面断面図である。本実施形態では、未焼成のセラミック積層体21を用意する。セラミック積層体21内においては、厚み方向に貫通する放電電極ペースト22が貫通孔に充填されている。本実施形態は、放電電極ペースト22が、図4(a)に示すように、ビア導体状とされている。
他方、セラミック積層体21内においては、中間高さ位置において金属ペースト23が配置されている。金属ペースト23はビア導体状の放電電極ペースト22の周囲を取り巻くように、すわなち略円筒状の形状となるように形成されている。上記金属ペースト23は、第1の実施形態における金属ペースト11と同様に第2の金属を主体とする。上記金属ペースト23は、ギャップが形成される領域において、放電電極ペースト22に接触されるように配置されている。
セラミック積層体21の上面には、第1の外部電極24が、下面には第2の外部電極25が形成されている。第1,第2の外部電極24,25は、放電電極ペースト22の上端及び下端に接続されている。
上記未焼成のセラミック積層体21を焼成する。その結果、第1の実施形態の場合と同様に、第2の金属が第1の金属と合金化し、かつ該合金が溶融する。従って、溶融した合金が、ギャップの両側に位置する放電電極部分に引き込まれる。その結果、図4(b)に示すギャップGが形成される。このように、本発明に係るESD保護装置の製造方法は、ビアホール導体状の第1,第2の放電電極26,27を有するESD保護装置の製造にも適用することができる。
なお、第2の金属を含む金属ペーストは、上記ギャップが形成されることが予定される領域において放電電極ペーストに接触されておればよい。従って、図4(a)に示したように、放電電極ペースト22の全周にわたり接触される必要は必ずしもない。
本発明の製造方法は、上記のように、放電電極用ペースト10の第1の金属と、上記金属ペースト中の第2の金属との合金を溶融し、溶融した合金が付与することによりギャップGを形成することに特徴を有する。従って、その他の構成及び材料は特に限定されない。
上記実施形態では、セラミック多層基板2を構成する材料としてBAS材を用いたが、他のセラミックス材料を用いてもよい。例えば、フオルステライトにガラスを加えたもの、CaZrOにガラスを添加したものを用いてもよい。また、アルミナなどの適宜の絶縁性セラミックスを用いることができる。
放電電極ペーストに含まれる第1の金属についても、Cu、Ag、Pd、Pt、Al、NiまたはWなどを用いることができる。またこれらの金属のうちに2種以上併用してもよい。
さらに、上記金属ペースト11に含まれる第2の金属については、第1の金属と合金化し、その合金の融点が上記のように焼成温度よりも低く、第1の金属の融点よりも低ければ特に限定されない。従って、このような組み合わせとして、第1の金属として例えばCuを用いた場合、第2の金属として、Agを挙げることができる。
なお、第2の金属は、その融点が第1の金属よりも低い必要は必ずしもなく、たとえば共晶組成の合金のように、第1の金属と、第1の金属よりも融点が高い第2の金属とを用いた場合であっても、その共晶組成の合金の融点が第1の金属の融点よりも低ければよい。本発明においては、このような第2の金属も好適に用いることができる。
また、上記補助電極5に用いる組成を有しない材料で被覆された導電性粉末についても特に限定されない。このような導電性を有しない材料としては、Al、Zr、SiOのような無機材料を挙げることができる。また、BAS材のようなセラミック多層基板2を構成するセラミック材料であってもよい。上記導電性材料についても、上記電極材料と同様に様々な金属材料を用いることができる。
また、上記半導体セラミック粒子5bについても適宜の半導体セラミックスを用いることができる。例えば、炭化チタン、炭化ジルコニウム等のなどの炭化物、チッ化チタン、チッ化ジルコニウムなどの窒化物、ケイ化チタン、ケイ化ジルコニウム等のケイ化物、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム等のホウ化物、酸化塩、チタン酸ソルンチウムなどの酸化物を用いてもよい。
上記補助電極5に含有される上記導電性粒子及び半導体セラミック粉末は、2種以上が併用されていてもよい。
下部シール層7及び上部シール層6を構成する材料についても特に限定されず、アルミナ等を用いることができる。
外部電極8,9を構成する電極材料についても、上記放電電極3,4に含有される第1の金属と同様に様々な金属を用いることができる。
次に、具体的な実施例につき説明する。
BAS材を構成する各セラミック粉末を評量し、原料セラミック粉末を得た。この原料セラミック粉末に、トルエンを加え混合し、さらにバインダー及び可塑剤を混合し、セラミックスラリーを得た。このようにして得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により成形し、厚み50μmのマザーのセラミックグリーンシートを得た。
補助電極用ペースト:Alでコーティングされた、平均粒径2μmのCu粉と、平均粒径約0.5μmの炭化ケイ素粉とを重量比で10:1の割合で配合し、さらにバインダー樹脂及び溶剤を加え、混合した。このようにして補助電極用ペーストを得た。補助電極用ペーストにおいては、エチルセルロースからなるバインダー樹脂及び溶剤が20重量%を占め、残りの80重量%を上記コーティングされたCu粉末及び炭化ケイ素粉末を占めるように各成分を配合した。
放電電極ペースト:放電電極3,4を形成するための放電電極ペーストを調製した。すなわち、Cu粉末とバインダー樹脂と溶剤とを交互した。得られた放電電極ペーストにおいては、バインダー樹脂及び溶剤が20重量%を占め、残りの80重量%Cu粉末を占めるように各成分を配合しておいた。
金属ペースト:第2の金属を含む金属ペーストとして、Cuと合金化するAg粉末と、バインダー樹脂と、溶剤とを配合し、混合した。このようにして得られた金属ペーストにおいては、バインダー樹脂と溶剤が20重量%、残りの80重量%がAg粉末となるように各成分を配合した。
(製造工程)
上記のようにして得たマザーのセラミックグリーンシート上に、補助電極用ペーストをスクリーン印刷により塗布した。しかる後、補助電極用ペーストが塗布されている領域上に放電電極ペーストをスクリーン印刷により塗布した。さらに、ギャップ形成部分において、放電電極ペースト上に、上記金属ペーストをスクリーン印刷により塗布した。ここでは、放電電極の幅方向、すなわち図1に端面2a,2bを結ぶ方向と直交する方向であって、紙面−紙背方向の寸法を100μmとした。また、ギャップを形成するための金属ペーストの幅、すなわちギャップGの寸法である先端3a,4aの対向距離は30μmとした。
次に、マザーのセラミックグリーンシートを複数枚積層し、厚み方向に圧着した。本実験例では、第1の実施形態における下部シール層7及び上部シール層6は形成しなかった。上記のようにして、厚み0.25mmのマザーのセラミック積層体を得た。
上記マザーのセラミック積層体を厚み方向に切断し、個々のESD保護装置1単位のセラミック積層体とした。このようにして、長さ1.0mm×幅0.5mm×厚み0.25mmの未焼成のセラミック積層体を得た。この未焼成のセラミック積層体の両端面にCuを主体とする導電ペーストを塗布した。
次に上記セラミック積層体を窒素ガス雰囲気中で焼成した。次に、外部電極表面に電解メッキによりNiめっき膜及びSn膜を積層した。このようにしてESD保護装置を得た。
上記のようにして得たESD保護装置を100個作製した。この100個のESD保護装置から10個のサンプルを抜きとり、試料番号1〜10とした。
比較のために、特許文献1に記載の製造方法に従って空洞部内に配置されたギャップの設計値が30μmとなるようにして作製したESD保護装置を100個用意した。このESD保護装置100個から10個のESD保護装置をサンプルとして取り出した。
上記のようして取り出した上記実施形態及び従来例の各10個のサンプルについて、研磨により放電部を露出させた。そして、第1,第2の放電電極間のギャップの寸法を測定した。下記の表1に、焼成後の放電ギャップの寸法の、最大値、最小値、平均値及びばらつき3σを示す。
また、上記実施形態及び従来例のESD保護装置100個について、IECの規格、IEC61000−4−2に定められている静電気放電イミュニティ試験により放電応答性を評価した。結果を下記の表1に示す。なお、放電応答性評価における数値は、放電開始電圧(v)である。
Figure 2014235987
表1から明らかなように、従来例のサンプルでは、放電ギャップが52.7μm以上と非常に大きくなっていた、すなわち、焼成前の30μm付近から焼成によってギャップの大きさが著しく大きくなっているのがわかる。また、放電応答性も低かった。
これに対して、上記実施形態の製造方法によれば、焼成後においても、ギャップの大きさがさほど大きくならず、放電開始電圧も低かった。加えて、ギャップの寸法ばらつきや放電特性のばらつきも小さかった。
1…ESD保護装置
2…セラミック多層基板
2a,2b…端面
3…第1の放電電極
3a,4a…先端
4…第2の放電電極
5…補助電極
5A…補助電極用ペースト
5a…導電性粒子
5b…半導体セラミック粒子
6…上部シール層
7…下部シール層
8,9…外部電極
10…放電電極用ペースト
11…第1の金属ペースト
21…セラミック積層体
22…放電電極ペースト
23…金属ペースト
24…第1の外部電極
25…第2の外部電極
26,27…第2の放電電極

Claims (5)

  1. セラミック多層基板と、前記セラミック多層基板内において、ギャップを隔てて先端同士が対向している第1,第2の放電電極を有するESD保護装置の製造方法であって、
    主成分として第1の金属を含む放電電極用ペーストが内部に配置されており、該放電電極用ペーストの一部に接触するように、前記第1の金属と合金化して合金を形成する第2の金属を含む金属ペーストが配置されている未焼成のセラミック積層体を用意する工程と、
    前記第1の金属と前記第2の金属とを合金化するように加熱する工程と、
    前記未焼成のセラミック積層体を焼成し、セラミック多層基板を得るとともに、前記合金を溶融し、溶融された合金を両側の放電電極部分に引き込ませ、それによってギャップにより隔てられた第1,第2の放電電極を形成する工程とを備え、
    前記合金の融点が前記放電電極の主成分である第1の金属の融点よりも低く、前記焼成に際しての温度よりも低い、ESD保護装置の製造方法。
  2. 前記セラミック積層体が複数枚のセラミックグリーンシートを積層してなるセラミック積層体であり、
    前記放電電極用ペーストが、1枚のセラミックグリーンシートの上面に印刷されて設けられており、該放電電極上ペースト上の一部に前記第2の金属を含む前記金属ペーストが塗布されている、請求項1に記載のESD保護装置の製造方法。
  3. 前記第1の金属と前記第2の金属とで形成される合金が共晶組成である、請求項1または2に記載のESD保護装置の製造方法。
  4. 前記未焼成のセラミック積層体内において、前記放電電極用ペーストがビアホール導体として配置されており、該ビアホール導体の高さ方向一部の領域において、前記第2の金属を含む前記金属ペーストが接触するように配置されている、請求項1に記載のESD保護装置の製造方法。
  5. セラミック多層基板と、前記セラミック多層基板内に配置されており、先端同士がギャップを隔てて対向配置されている第1,第2の放電電極とを備え、
    前記第1,第2の放電電極が、主成分となる第1の金属と、前記第1の金属との合金部分と合金化し得る第2の金属との合金とを含む、ESD保護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102030292B1 (ko) * 2018-11-16 2019-10-08 윤용식 코로나 방전 시트 및 그 제조방법 그리고, 코로나 방전시트를 이용한 비접지식 정전기 제거패드 및 그 제조방법.

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